JP2003258726A - 分散補償回路及び光受信装置 - Google Patents

分散補償回路及び光受信装置

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JP2003258726A
JP2003258726A JP2002055250A JP2002055250A JP2003258726A JP 2003258726 A JP2003258726 A JP 2003258726A JP 2002055250 A JP2002055250 A JP 2002055250A JP 2002055250 A JP2002055250 A JP 2002055250A JP 2003258726 A JP2003258726 A JP 2003258726A
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optical
signal
dispersion
optical signal
port
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JP2002055250A
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Tomohiro Chiyuuzenji
知広 中善寺
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】伝送路の長さや伝送媒質の相違に拘わらず、後
段回路に出力される光信号が最適な残留分散量になるよ
うに高精度に分散補償し、また入力回線品質の劣化の影
響を出力回線に及ぼすことなく常に入力回線と出力回線
の劣化を補償して回線品質を維持できる分散補償回路及
び光受信装置を提供する。 【解決手段】受信回路3,4,5,6では、伝送系を介
して光信号を受信して所要のデータ信号を生成するとと
もに、前記劣化に起因する符号誤りを符号訂正する。波
長分散補償器2は光信号を波長分散処理して劣化成分を
補償する。この波長分散補償器により補償された光信号
は、受信回路で検出された符号誤り数に基づいて符号誤
り数が小さくなるように波長分散補償器2を帰還制御す
る。光信号の入出力は光サーキュレータ1により制御さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伝送系の波長/偏
波分散に起因する入力光信号の劣化成分を検出し、該劣
化成分を補償して出力する分散補償回路及び光受信装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光伝送のビットレートが10G
b/s以上を有する大容量光伝送システムでは、波長分
散または偏波分散の影響で伝送距離が制限される。この
波長分散または偏波分散による影響を少なくして高速か
つ長距離の光伝送システムを実現するためには、それぞ
れの伝送路に応じて分散を補償し、残留分散量を所定値
以下の最適な数値にすることが必要不可欠である。
【0003】そのために用いられる波長分散補償回路の
一例が、図12(A)に示されている。同図において、
光送信器51から出力される光信号は、第1伝送路を通
過した後に第1の固定分散補償器52に入力される。固
定分散補償器52は、第1伝送路を光信号が通過する際
に受ける波長分散の影響を補償するために設けられ、例
えば、DCF(Dispersion Compensation Fiber)で構
成され、この固定分散補償器52を通過した光信号が光
受信回路53に入力され、データ(DATA)信号とク
ロック(CLK)信号が生成されて出力される。
【0004】このような固定分散補償器52における補
償を行うための分散量は、光送信器51から固定分散補
償器52までの第1伝送路の有する分散量の値と、光受
信回路53の有する分散耐力特性を考慮して決定され
る。
【0005】光送信器51から固定分散補償器52まで
の伝送路の長さが変更になったり、伝送媒質が異なるも
のに変更されて第2伝送路に変更された場合には、図1
2(B)に示すように、固定分散補償器52を、当該変
更内容に合わせ、その分散量の値等々に基づいて最適に
補償されるように構成された、固定分散補償器52とは
別の固定分散補償器54に変更することによって第2伝
送路に対して最適な波長分散補償の制御が行われる。
【0006】また、特開平7−221705号公報に開
示されている自動等化器では、光伝送路を光信号が通過
するときの偏波分散特性による伝送特性劣化を逆分散処
理することによって自動的に補償している。このよう
に、この自動等化器は、検出した系の伝送特性劣化に応
じた逆分散処理制御を実行する。
【0007】上記等化器では、伝送される光信号がST
M(同期転送モード)信号であるときにはオーバーヘッ
ド部分に符号誤り率検出のための情報を含んでおり、こ
の情報を検出することにより光信号の符号誤り率を知る
ことができる。検出された符号誤り率を制御信号として
補償動作を行うことにより光伝送路の各種分散特性によ
る伝送特性劣化が抑圧されて符号誤り率の良好な光伝送
が可能とされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述従
来の波長分散補償回路では、光伝送路に生じている分散
量を正確に測定することが難しく、また、様々な伝送路
に応じて多種の分散補償器を用意することは非効率であ
るので代表的な数種の分散補償器を流用して用いざるを
得ず、かかる分散補償では、最適な分散補償量に対して
無視できない誤差が生じ、ある程度の誤差成分が残留し
てしまって最適な補償制御を行うことができないという
問題点があった。
【0009】このような誤差成分の残留は、光受信回路
に高い分散耐力特性を要求することになり、光受信回路
の高コスト化につながる。また、次世代の大容量伝送と
して期待されている40Gb/s程度もしくはそれ以上
を有する高ビットレート伝送になるほど、分散耐力特性
は弱くなるので、より高精度な分散補償の要求に対応し
切れなくなってしまうという虞れがある。
【0010】また、特開平7−221705号公報に開
示されている自動等化器のように、光信号のオーバーヘ
ッド部分に含まれる符号誤り率検出のための情報に基づ
いて伝送信号の劣化を検出し、検出結果に基づいて補償
制御する場合には、オーバーヘッド部分に含まれる符号
誤り率検出のための情報で検出できる程度のエラーが発
生している場合には、通常はシステム障害と見なされる
ために適切な補償制御を行うこと難しくなるという問題
が発生する。
【0011】また、データの0を1で誤っているか、1
を0で誤っているかは、この方法では知ることができ
ず、補償制御をどちらの方向で行うのが誤り率の迅速な
低減に有効であるのか分からない。したがって、誤り率
が悪化する方向の制御を行ってしまった場合には、伝送
路の品質への影響は非常に大きくなる。すなわち、逆偏
波分散付与手段で補償制御が為され、この帰還制御によ
り徐々に誤り率が改善され、最終的に最小の誤り率の回
線品質を維持できるものの、そこに至る過渡期間におい
ては、当該自動等価器に入力される劣化を含む伝送路の
伝送品質は自動等価器からの出力回線の伝送品質と略同
一である。したがって、回線品質が大幅に劣化したとき
の当該過度期間における伝送路品質は実用に供する程度
のものではなくシステムダウンに至る事態が生ずる虞れ
もある。
【0012】そこで、本発明の目的は、伝送路の長さや
伝送媒質の相違に拘わらず、後段回路に出力される光信
号が最適な残留分散量になるように高精度に分散補償す
ることができると共に、通常はシステムエラーにされて
しまう程度の大きな符号誤り率であっても当該の誤りを
訂正させることができる分散補償回路及び光受信装置を
提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、入力回線品質の劣化
の影響を出力回線に及ぼすことなく常に入力回線と出力
回線の劣化を補償して回線品質を維持できる分散補償回
路及び光受信装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明による分散補償回路及び光受信装置は、次に
記載するような特徴的な構成を採用している。
【0015】(1)伝送路を介して受信した光信号の前
記伝送回線の劣化に起因して生ずる符号誤りを訂正し、
訂正後の信号を出力する誤り訂正回路(FEC)と、前記
受信光信号を、制御信号に基づいて波長分散特性または
偏波分散特性を変化させて前記伝送路の分散を補償する
分散補償器と、前記誤り訂正回路(FEC)から得られた
符号誤り情報に基づいて該符号誤り数が少なくなるよう
に前記分散補償器を帰還制御する前記制御信号を出力す
る制御回路と、を備えて成る分散補償回路。
【0016】(2)伝送路を介して光信号を受信する受
信回路に、受信光信号の前記伝送回線の劣化に起因して
生ずる符号誤りを訂正し、訂正後の信号を出力する誤り
訂正回路(FEC)と、前記受信光信号を、制御信号に基
づいて波長分散特性または偏波分散特性を変化させて前
記伝送路の分散を補償する分散補償器と、前記誤り訂正
回路(FEC)から得られた符号誤り情報に基づいて該符
号誤り数が少なくなるように前記分散補償器を帰還制御
する前記制御信号を出力する制御回路とを有する分散補
償回路が設けられ、前記受信回路からは前記符号誤り処
理された信号が出力される光受信装置。
【0017】(3)伝送路を介して光信号を第1のポー
トに受け、該第1のポートに入力された光信号を第2の
ポートから出力させ、該第2のポートから入力された光
信号を第3のポートに出力させる光サーキュレータと、
該光サーキュレータの前記第2のポートに接続され、入
力光信号を波長分散または偏波分散補償し、補償された
光信号を前記第2のポートに送出する分散補償器と、前
記光サーキュレータの第3のポートから出力される分散
補償された光信号を受信し、前記光信号の劣化に起因す
る符号誤りを符号誤り訂正して訂正後の信号を出力する
誤り訂正回路(FEC)と、前記誤り訂正回路(FEC)か
ら得られた符号誤り情報に基づいて該符号誤り数が少な
くなるように前記補償器を帰還制御する前記制御信号を
出力する制御回路とを備えて成る分散補償回路。
【0018】(4)伝送路からの光信号を受信する受信
回路に、前記伝送路を介して光信号を第1のポートに受
け、該第1のポートに入力された光信号を第2のポート
から出力させ、該第2のポートから入力された光信号を
第3のポートに出力させる光サーキュレータと、該光サ
ーキュレータの前記第2のポートに接続され、入力光信
号を波長分散または偏波分散補償し、補償された光信号
を前記第2のポートに送出する分散補償器と、前記光サ
ーキュレータの第3のポートから出力される分散補償さ
れた光信号を受信し、前記光信号の劣化に起因する符号
誤りを符号誤り訂正して訂正後の信号を出力する誤り訂
正回路(FEC)と、前記誤り訂正回路(FEC)から得ら
れた符号誤り情報に基づいて該符号誤り数が少なくなる
ように前記分散補償器を帰還制御する前記制御信号を出
力する制御回路とが設けられ、前記受信回路からは前記
符号誤り処理された信号が出力される光受信装置。
【0019】(5)異なる複数の波長をもつ複数の光信
号が波長多重された光信号を伝送回線を介して受信し、
受信光信号を前記異なる複数の波長をもつ複数の光信号
に分波する光分波器と、前記光分波された各波長の信号
毎に得られる光信号の前記伝送回線路の劣化に起因して
生ずる符号誤りを訂正し、訂正後の信号を出力する誤り
訂正回路(FEC)と、前記伝送路を介して受信した光信
号を、制御信号に基づいて前記伝送路の分散を補償する
分散補償器と、前記誤り訂正回路(FEC)から得られた
符号誤り情報に基づいて該符号誤り数が少なくなるよう
に前記分散補償器を帰還制御する前記制御信号を出力す
る制御回路とを有するとともに、前記符号誤り処理され
た信号を出力する光受信回路を備えて成る光受信装置。
【0020】(6)異なる複数の波長をもつ複数の光信
号が波長多重された光信号を伝送回線を介して第1のポ
ートに受け、該第1のポートに入力された光信号を第2
のポートから出力させ、該第2のポートから入力された
光信号を第3のポートに出力させる光サーキュレータ
と、該光サーキュレータの前記第2のポートに接続さ
れ、制御信号に基づいて入力光信号を波長分散または偏
波分散補償し、補償された光信号を前記第2のポートに
送出する分散補償器と、前記光サーキュレータの第3の
ポートから出力される分散補償された光信号を前記異な
る複数の波長をもつ複数の光信号に分波する光分波器
と、前記光分波された各波長の信号毎に得られる光信号
の前記伝送回線路の劣化に起因して生ずる符号誤りを訂
正し、訂正後の信号を出力する誤り訂正回路(FEC)
と、前記誤り訂正回路(FEC)から得られた符号誤り情
報に基づいて該符号誤り数が少なくなるように前記分散
補償器を帰還制御する前記制御信号を出力する制御回路
とを有するとともに、前記符号誤り処理された信号を出
力する光受信回路を備えて成る光受信装置。
【0021】(7)前記制御信号は、前記光分波された
各波長の信号毎に得られる光信号の前記伝送回線の劣化
に起因して生ずる符号誤り情報に基づいて生成される上
記(5)または(6)の光受信装置。
【0022】(8)送信側に出力光の波長が可変な可変
波長光送信器が設けられ、受信側に前記波長分散または
偏波分散補償器で補償された光信号から前記可変波長光
送信器からの波長光に対応する波長の光信号を取り出す
可変波長フィルタが設けられ、前記可変波長フィルタか
ら出力される出力光信号に対して、上記(1)または
(3)の前記分散補償器の帰還制御を実行する光受信装
置。
【0023】(9)伝送路に直列に挿入され、光信号を
受信する第一の入力端子と、第二の入力端子と、第一ま
たは第二の入力端子で受信した前記光信号を、出力する
第一の出力端子と第二の出力端子を持ち、第一の入力端
子で受信した光信号を、前記第一又は第二の出力端子い
ずれかを選択して出力することができ、また第二の入力
端子からの光信号を第二の出力端子に出力することがで
きるADD/DROP装置の第一の出力から出力される
光信号に対して、上記(1)または(3)の前記分散補
償回路により、前記伝送路の分散補償を行なう光受信装
置。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳細に説明する。先ず、本発明の基本構
成を図1を参照しながら説明する。尚、以下の説明で
は、波長分散補償回路について説明するが、本発明は波
長分散に限らず、他の回線劣化要因である偏波分散につ
いても適用可能である。したがって、波長分散補償回路
は、偏波分散補償回路と置き換えることもできるし、両
方の補償回路を併有した形とすることもできる。
【0025】図1に示すように、本実施形態の波長分散
補償回路は、基本的に、光サーキュレータ1、可変分散
補償器2、光受信回路3、FEC回路4、エラーカウン
ト回路5及び分散量制御回路6で構成されている。光サ
ーキュレータ1の入力ポート1aから入力された光信号
は、制御ポート1bから可変分散補償器2に入力され、
そこで分散が補償されて再び制御ポート1bを介して出
力ポート1cから光受信回路3に送出される。FEC回
路4とエラーカウント回路5と分散量制御回路6では、
光サーキュレータ1の出力ポート1cから送出される光
信号における符号誤り情報を検出、カウントする。この
検出されたカウントデータに基づいて出力ポート1cか
ら出力される出力光信号の符号誤り数を減らすように可
変分散補償器2を制御する帰還制御が行われる。
【0026】光サーキュレータ1は、入力方向により出
力端が変わるという方向性を持つ光デバイスであり、こ
こでは、入力ポート1aに入力された信号は制御ポート
1bに出力され、また、制御ポート23bに入力された
信号は出力ポート23cに出力される。
【0027】より具体的に説明すると、光サーキュレー
タ1の制御ポート1bに接続される可変分散補償器2
は、分散補償制御するための分散量を適正に可変する。
出力ポート1cに接続される光受信回路3は、入力され
た光信号の光/電気の変換を行い、FEC(Forward Err
or Correction)回路4によって符号訂正された後にデー
タ(DATA)信号とクロック(CLK)信号が出力さ
れる。
【0028】FEC回路4で検出された符号誤り数は、
エラーカウント回路5によってカウントされ、このカウ
ントデータに応じた制御信号が分散量制御回路6から可
変分散補償器2に供給される。可変分散補償器2では、
この制御信号に対応して可変分散補償される態様が制御
される。
【0029】FEC回路4を用いた補償制御回路として
は図2に示すような回路を用いることができる。図2に
おいて、データ入力信号はリミッタアンプ61の非反転
端子に入力され、識別電圧VTHと比較されて入力デー
タがHレベルかLレベルかが判定、識別される。この識
別出力は、フリップフロップ62でクロックCLKのタ
イミングで読み込まれる。フリップフロップ62の出力
は、誤り訂正回路63に入力され、誤り検出回路631
で符号系列中の誤りの有無がチェックされる。ここで、
誤りが検出されると、誤り検出回路631からは、訂正
ビット1が出力される。排他的論理和回路632では、
この訂正ビットとフリップフロップ2の出力の排他的論
理和をとることにより誤ったデータを正しいデータに復
元する。
【0030】訂正ビットによる訂正結果が1であれば、
0を1に訂正したことになり、訂正ビットによる訂正結
果が0であれば、1を0に訂正したことになる。すなわ
ち、訂正された結果を見ることにより、1のデータが誤
ったのか0のデータが誤ったかを知ることができる。A
ND回路64は、誤り検出回路631の出力とクロック
CLKのAND論理をとり、その出力をフリップフロッ
プ65に供給する。こうしてフリップフロップ65は、
訂正ビットが1のときのデータを読み込み、データが1
であれば0の誤りパルスとして出力をアップダウンカウ
ンタ66のUP端子に供給してカウントアップ動作させ
る。また、訂正ビットが0のときのデータを読み込み、
データが0であれば1の誤りパルスとして出力をアップ
ダウンカウンタ66のDOWN端子に供給してカウント
ダウン動作させる。アップダウンカウンタ66の出力
は、D/A変換器67によりアナログ電圧信号に変換さ
れ、バッファ68を介してリミッタアンプ61の反転端
子に識別電圧として供給される。その結果、0の誤りパ
ルスが出た場合は、アップダウンカウンタ66はカウン
トアップされ、識別電圧制御信号は、識別電圧VTHを
増大するように制御し、1の誤りパルスが出た場合は、
アップダウンカウンタ66はカウントダウンされ、識別
電圧制御信号は、識別電圧VTHを減少するように制御
する。これにより、識別電圧VTHは最適に調整され
る。
【0031】上述のように、本発明では、FEC回路を
用いているので、データの誤りが0から1の誤りである
のか、1から0の誤りであるのかを知ることができ、補
償器をどちらの方向に制御すべきかを判断でき、制御開
始時から誤り低減方向への迅速な処理が可能となる。こ
のことを前掲特開平7−221705号公報記載技術と
の関係で説明すると、上記公報では、オーバーヘッド部
分のデータを利用して誤りの程度は知ることができるも
のの、制御をどちらの方向に行えば誤り低減方向になる
のかを判断することができない。したがって、先ず、試
しに一方向に制御してから誤り率が悪化するか否かを判
定し、悪化する方向であれば逆方向に行うことになる。
その結果、折角の制御を行っても誤り率が悪化する場合
には伝送路品質にかえって悪影響を与えてしまうことに
もなりかねない。これに対して、本発明では、制御方向
が多少ずれても誤り補償しているため、伝送路に悪影響
を及ぼすことはない。言い換えれば、制御することによ
り伝送システムへの影響は非常に少ない。
【0032】FEC回路によるエラーレートの改善効果
は、図3に示すように、格段に改善される。すなわち、
図3の横軸に示すFEC前のエラーレートは、FEC処
理により縦軸に示すように改善される。
【0033】こうして、伝送路(図示せず)を通過する
ことにより波長分散の影響を受けた光信号入力は、光サ
ーキュレータ1の入力ポート1aと制御ポート1bを介
して可変分散補償器2で分散補償され、分散補償された
信号が制御ポート1bを介して再び光サーキュレータ1
に入力された後に出力ポート1cから光受信回路3に送
出される。
【0034】このとき可変分散補償器2の分散量は、F
EC回路4で検出される符号誤り数の情報に基づいて、
エラーカウント回路5、分散量制御回路6を介して、符
号誤り数を減らすように帰還制御されている。これによ
り、入力ポート1aに入射された光信号に対して、最も
良好な符号誤り特性が得られるように適切に分散補償を
行うことができ、FEC回路4による符号誤り情報検出
機能と分散量を可変制御できる可変分散補償器2の機能
を組み合わせることによって、伝送路の長さや伝送媒質
の状態に関わりなく最適の分散量にされた光信号を得る
ことができる。
【0035】次に、より具体的な実施形態である第1の
実施の形態を図2を参照しながら説明する。図2におい
て、光送信器17から出力される光信号は、光直接増幅
器18によって増幅され、伝送路を介して光サーキュレ
ータ11の入力ポート11aに入力され、その制御ポー
ト11bからの出力信号が可変分散補償器12で可変分
散補償される。可変分散補償された信号は、制御ポート
10bと出力ポート10cを介して光受信回路12に送
出される。
【0036】可変分散補償器12は、D/A変換器16
からの制御信号に基づいて補償制御するための分散量を
適正に可変する。出力ポート11cからの出力信号は、
光受信回路13で光信号の光/電気の変換が行われ、後
段のFEC回路13によって符号訂正された後にデータ
(DATA)信号とクロック(CLK)信号が出力され
る。
【0037】FEC回路13では、符号誤り情報を検出
し、エラーカウンタ回路を形成するPLD回路14によ
って符号誤り数がカウントされ、そのカウントデータが
D/A変換器15によってD/A変換されて可変分散補
償器12への制御信号とされる。この制御信号に応じて
可変分散補償器12から制御ポート11bに出力される
信号が、検出符号誤り数が減少するように、適正に分散
補償制御(帰還制御)される。
【0038】以上のようにして、光送信器17から出力
された光信号は、光直接増幅器18でレベル増幅された
後、伝送路、例えばSMF(Single Mode Fiber)を通過
することにより波長分散の影響を受け、パルス幅が広が
った状態とされて、光サーキュレータ11の入力ポート
11aと制御ポート11bを介して、可変分散補償器1
2に入力され、上述分散補償されて波長分散の影響が改
善される。
【0039】このときの符号誤り数は、伝送された光信
号の残留分散量に依存する傾向が見られる。図7には、
残留分散量が正(+)のとき、負(−)のとき、零
(0)のときの符号誤り率(ビットエラーレート)と光
受信電力との関係が、図8には残留分散量とパワーペナ
ルティとの関係の代表例が示されている。これによる
と、残留分散量がいくらかマイナス側にあるほうが、誤
り率特性としては良好なものとなる。グラフ内にある最
適残留分散量に近づくように分散補償量は帰還制御され
ることになる。
【0040】ここで、可変分散補償器12としては、非
線形チャープトFBG(Non-LinearChirped Fiber Bragg
Grating)を用いることができる。その動作原理を図3
を参照して説明する。図3において、非線形チャープト
FBGでは、光ファイバ内に光信号を反射するグレーテ
ィングが設けられ、入射光信号がグレーティングで反射
される。また、グレーティング間隔は不均一とされ、長
波長側の信号は入力側に近い方で反射し、一方、短波長
側の信号は出力側に近い方で反射するように構成されて
いる。即ち、波長ごとに遅延が生じ、その結果、分散に
より拡がったパルスを元のように縮めるように補償する
ことが可能となる。さらに、この可変分散補償器12
は、図4に示すように、波長λ(nm)と遅延量(p
s)の関係に非線形性を持たせており、可動部であるス
トレッチャー(可変ストレッチャー)を分散量変化とし
て200ps/nmないし1200ps/nm程度動か
すことによって、波長に対する分散量の大きさを可変す
ることができる。尚、可変分散補償器12としては、上
記非線形チャープトFBGのような反射型以外に、透過
型であるマッハツェンダ干渉計を用いることもできる。
【0041】生成されたDATA信号とCLK信号は、
符号誤り訂正機能を有するFEC回路14で誤り訂正処
理が施され、このとき検出される誤り訂正した数の情報
をPLD回路15にデジタル信号の状態で出力する。こ
こで、検出されるエラーには、マーク(1)をスペース
(0)に誤るエラーと、スペース(0)をマーク(1)
に誤るエラーとがあり、FEC回路14は、それぞれの
パターンの誤り数を検出できる。このエラーに基づくマ
ーク及びスペースの信号ゆらぎの様子を図5に示し、ス
ペースをマークと誤る確率と逆にマークをスペースと誤
る確率をマーク及びスペースの確率密度関数として図6
に示す。
【0042】FEC回路14から得られた誤り数の情報
から、マークからスペースへの誤り数とスペースからマ
ークへの誤り数をPLD回路15にスタックし、誤り数
の大きさに応じてD/A変換器16を介して、可変分散
補償器12である非線形チャープトFBGのストレッチ
ャーをコントロールして、分散補償量を変化させる。
【0043】光信号の残留分散量の違いによるエラーレ
ート特性は、図7にその一例を示すように、ビットエラ
ーレートとこれに対応する光受信電力(dBm)の相関
が、残留分散量が(−)のときには略直線的になり、残
留分散量が(0)ないし(+)に移行するに伴って曲線
的に徐々に上昇することになり、また、光信号の残留分
散量の違いによるパワーペナルティ特性は、図8にその
一例を示すように、残留分散量(ps/nm)の値が0
を中心として+方向と−方向に変化する場合に最適な残
留分散量の場合のパワーペナルティ(db)の値が、−
方向に位置されることになる。
【0044】上述のように、本発明では、FEC回路1
4により、回線品質劣化に起因する符号誤りを訂正し、
訂正後のデータを出力側に出力しており、入力回線の品
質劣化により生ずるエラーが常時訂正されたデータとし
て出力されているので、安定な伝送系が構築できる。
【0045】次に、本発明の第2の実施の形態による波
長分散補償回路を図9を参照しながら説明する。この実
施形態は、本発明による波長分散補償回路を波長多重伝
送システムに適用した例である。
【0046】図9において、光送信回路部26と光直接
増幅回路部25を介して出力される光信号は、光サーキ
ュレータ21の入力ポート21aに供給され、この光サ
ーキュレータ21の制御ポート21bに可変分散補償回
路部22が接続されている。可変分散補償回路部22
は、CPU回路24により制御され、出力ポート21c
に接続される光受信回路部23に入力される。CPU回
路24は、光受信回路部23からの出力を受信する。
【0047】光送信回路部26には、波長がλ1(例え
ば、12nm)、λ2(例えば、13nm)、λ3(例
えば、14nm)なる3種類の光信号を送出する第1な
いし第3の光送信器261ないし263と、それぞれの
出力を合波する光合波器264とが設けられ、光合波器
264の出力が光送信回路部26の出力として光直接増
幅回路部25に送出される。
【0048】光直接増幅回路部25には、光合波器26
4で合波された光信号を一括して光直接増幅する第1の
光直接増幅器251が設けられ、その出力が第1の伝送
路を介して第2の光直接増幅器252に入力されてい
る。第2の光直接増幅器252には固定分散補償器25
3が接続され、固定分散補償処理が行われる。第2の光
直接増幅器252の出力は、第2の伝送路を介して光直
接増幅回路部25の出力として光サーキュレータ21の
入力ポート2aに入力される。
【0049】可変分散補償回路部22には、CPU回路
24からの出力をD/A変換するD/A変換器222の
出力によって制御される可変分散補償器221が設けら
れ、この可変分散補償器221は前述の可変分散補償器
2や12(図1や図2参照)と同様に構成されている。
【0050】光受信回路部23には、光サーキュレータ
21の出力ポート21cから送出される光信号を、前述
の第1ないし第3の光送信器261ないし263のそれ
ぞれに対して波長(λ1、λ2、λ3)毎に分波する光
分波器231が設けられ、その波長λ1信号を出力する
出力端には第1の光受信回路232と第1のFEC回路
233との直列回路が、波長λ2信号を出力する出力端
には第2の光受信回路234と第2のFEC回路235
との直列回路が、波長λ3信号を出力する出力端には第
3の光受信回路236と第3のFEC回路237との直
列回路が、それぞれ接続されている。
【0051】第1、第2、第3のFEC回路233、2
35、237は、受信データの符号誤りを訂正し、訂正
後のデータ(DATA)信号とクロック(CLK)信号
が生成される。また、第1、第2、第3のFEC回路2
33、235、237の各々で得られる符号誤り数の検
出データが出力される。
【0052】以上のように光送信回路部26から出力さ
れる、波長の異なる3種類の光信号を合波した信号が、
光直接増幅回路部25の第1の光直接増幅器251でレ
ベル増幅された後、第1の伝送路であるSMFに入射さ
れ、このSMFを通過してきた光信号が、波長分散の影
響を受け、パルス幅が広がった状態とされて第2の光直
接増幅器252に入力される。
【0053】第2の光直接増幅器252には固定分散補
償器253が接続されているので、光信号は、固定分散
補償器253によって第1の伝送路に対応する固定的な
波長分散補償がなされた後に、第2の伝送路に入力さ
れ、その終端の光信号が光サーキュレータ21の入力ポ
ート21aに入力される。
【0054】この補償制御は、第1の伝送路を通過する
ことによって低下した光信号のレベルを第2の光直接増
幅器252で回復させると共に、このときの波長分散の
影響を固定分散補償器253で補償するものであり、そ
の分散補償量は、各波長(λ1、λ2、λ3)で差が生
じる。
【0055】第2の伝送路を通過した光信号は、光サー
キュレータ21の入力ポート21aと制御ポート21b
を介して可変分散補償器221に入力され、可変分散補
償処理が行われた後に再び光サーキュレータ21の制御
ポート21bを介して入力されて出力ポート21cから
光受信回路部23の光分波器光分波器231に出力され
る。
【0056】光分波器231による波長(λ1)の分波
信号は、第1の光受信回路232と第1のFEC回路2
33によって符号誤り訂正処理が施され。また、光分波
器231よって波長(λ2、λ3)のそれぞれに分波さ
れた信号も、同様にして第2、第3の光受信回路23
4、236等で処理が施される。
【0057】CPU回路24は、光受信回路23の第1
〜第3FEC回路233、235、237からの符号誤
り数情報を受けて、デジタル信号として可変分散補償部
22のD/A変換器222に供給する。D/A変換器22
2で得られたアナログ信号は可変分散補償器221に制
御信号として送出される。可変分散補償器221は、図
1や図2と同様に動作し、光サーキュレータ21の制御
ポートからの出力光信号を上記制御信号に基づいて可変
分散補償し、上記符号誤り数を減少させるように帰還制
御する。
【0058】次に、本発明の第3の実施の形態による波
長分散補償の制御回路を図10を参照しながら説明す
る。この実施形態は本発明の波長分散補償回路の一部を
構成する光送信器に波長可変タイプを用いた例である。
【0059】図10に示すように、伝送路に光信号を入
力するための光送信回路部36(光送信器)を、可変波
長光送信器361と広帯域光直接増幅器362で構成
し、可変波長光送信器361によって波長が可変された
光信号を広帯域光直接増幅器362で増幅した状態で伝
送路に出力する。この伝送路を通過した光信号は、前述
の光サーキュレータ1,11、21(図1、図2及び図
9参照)と同様に構成される光サーキュレータ31の入
力ポート31aに入力される。光サーキュレータ31の
制御ポート31bに可変分散補償回路部33が接続さ
れ、可変分散補償回路部32がCPU回路35によって
適正に制御される。
【0060】可変分散補償回路部32は、可変分散補償
器321とD/A変換器322で構成され、CPU回路
35からの制御用デジタルデータをD/A変換器322
によってD/A変換した信号により可変分散補償器32
1が帰還制御される。
【0061】光サーキュレータ31の出力ポート31c
には、光受信回路部34が可変波長フィルタ33を介し
て接続されている。可変波長フィルタ33は、可変波長
光送信器361の波長に対応する波長の光信号を取り出
す。光受信回路部34は、前述と同様の光受信回路34
1とFEC回路342で構成されている。
【0062】この場合、伝送路は例えばSMF(Single
Mode Fiber)であって、このSMFで波長分散の影響を
受けた光信号は、光サーキュレータ31の入力ポート3
1aに入力される。光サーキュレータ31は、前述のよ
うに、入力方向により出力端が変わるという方向性を持
つ光デバイスであり、ここでは、入力ポート31aに入
力された信号は制御ポート31bに出力され、また、制
御ポート31bに入力された信号は出力ポート31cに
出力されることになる。
【0063】従って、SMFを通過した光信号は、光サ
ーキュレータ31及び可変波長フィルタ33を介して光
受信回路部34の光受信回路34とFEC回路342に
入力され、DATA信号とCLK信号の基データが生成
される。
【0064】符号誤り訂正機能を有するFEC回路34
2では、誤り訂正処理が施されるとともに、誤り訂正し
た数を検出し、その情報をCPU回路35にデジタル信
号の状態で出力する。こうして検出されるエラーには、
マーク(1)をスペス(0)に誤るものとスペース
(0)をマーク(1)に誤るものとがあり、FEC回路
342は、それぞれのパターンの誤り数を検出できる。
【0065】FEC回路342から得られた誤り数の情
報から、マークからスペースへの誤り数とスペースから
マークへの誤り数をスタックし、誤り数の大きさに応じ
てD/A変換器322を介して、可変分散補償器321
を作動させストレッチャーをコントロールして、分散補
償量を符号誤りが最も少なくなるような帰還制御が行わ
れる。
【0066】伝送路を通過する光信号の波長を変えた場
合、最適な分散補償量もそれに応じて変える必要がある
が、本実施形態では、分散補償器を波長可変の状態に応
じて従来のように交換する必要がなく、可変された波長
の光信号のそれぞれに波長に対して、最適な分散補償が
行われるように制御される。
【0067】次に、本発明の第4の実施の形態による波
長分散補償回路を図11を参照しながら説明する。この
実施形態は本発明の波長分散補償回路をADD/DRO
P多重伝送リング(ADMリング)システムに適用した
例である。
【0068】このようなADMリングの場合、伝送路に
は多くのパターンが存在し、それぞれ最適な分散補償量
の値が違い、固定分散補償器で補償をすることは難しい
が、本実施形態では、光信号がどの伝送路を通過してき
たかには依存せず、最適な分散補償がなされるようにし
ている。
【0069】図11において、第1の伝送路に光信号を
送信し、第2の伝送路を通過した光信号を受信すると共
に、第3の伝送路を通過した光信号を受信し、第4の伝
送路に光信号を送信する第1のADD/DROP装置4
1が設けられ、第1のADD/DROP装置41に第1
の光I/Fボード40が接続されている。
【0070】また、第4の伝送路を通過した光信号が受
信されると共に、第3の伝送路に光信号を送信する第2
のADD/DROP装置42が設けられ、この第2のA
DD/DROP装置42に第1の光I/Fボード40と
同様な第2の光I/Fボード43が接続され、このよう
な第2のADD/DROP装置42の後段にも前述同様
の伝送路を介してADD/DROP装置が接続可能とさ
れている。光送信器407の出力を光直接増幅器408
で増幅した信号が第1のADD/DROP装置41に入
力される。
【0071】第2の光I/Fボード43から送出された
光信号は、第2のADD/DROP装置42を介して第
3の伝送路へ入力される。この第3の伝送路を通過した
光信号は第1のADD/DROP装置41を介して第1
の光I/Fボード40へ入力される。
【0072】この第1の光I/Fボード40は、前述の
形態の場合と同様に光サーキュレータ401の入力ポー
ト401aと制御ポート401bを介して、可変分散補
償器406によって分散補償される。こうして補償され
た光信号は、光サーキュレータ401の出力ポート40
1cから光受信回路402に入力され、FEC回路40
3符号誤り情報が検出され、そのデータがCPU回路4
04にデジタルデータの状態で転送される。
【0073】CPU回路404では、符号誤りが最も少
なくなるような制御用データが生成され、D/A変換器
405でD/A変換されたアナログ信号が可変分散補償
器406に供給される。こうして、可変分散補償器40
6が制御され、第1の光I/Fボード40へ入力される
光信号が、第3伝送路以外の別な伝送路を通過してから
入力された場合にも、同様な制御を行うことで、最適な
分散補償がなされる。
【0074】以上、本発明による分散補償回路及び光受
信装置の好適実施形態の構成および動作を詳述した。し
かし、斯かる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎ
ず、何ら本発明を限定するものではない。本発明の要旨
を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更
が可能であること、当業者には容易に理解できよう。
【0075】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よる分散補償回路は、分散補償を要する種々の光伝送シ
ステムにおいて、以下に記載する効果を奏する。
【0076】(1)通過してきた伝送路の長さや伝送媒
質等の相違には依存しない波長/偏波分散補償が可能と
なるだけでなく、伝送路品質が大幅に劣化したとしても
常時受信データの符号誤りを訂正して出力側に出力して
いるので、伝送路品質の大幅な劣化に起因するシステム
ダウンを防止することができ、安定したシステムを構築
することができる。
【0077】(2)伝送路の延長や短縮時に回線交換を
する場合であっても、分散補償器を交換する必要が無い
ために伝送システム全体のコストダウンを図ることがで
きる。
【0078】(3)種々の伝送路に対応付けて多種類の
分散補償器を用意する必要が無いために伝送システム全
体のコストダウンを図ることができる。
【0079】(4)伝送路の分散量を従来のように高い
精度で測定する必要が無く、符号誤りの数を検出するの
みでよいので大幅なコストダウンが図れる。
【0080】(5)高ビットレート化に伴って、分散耐
力が弱くなるので、分散補償を行なうことが重要とな
る。符号誤りの検出に誤り訂正回路(FEC)を用いる
と、たとえ誤り訂正回路(FEC)の入力側で10−8
程度のエラーが発生している場合であっても、誤り訂正
回路(FEC)の出力において10−12以下、すなわ
ちエラーフリーになるまでに誤りを訂正することができ
る。このことは誤り訂正回路(FEC)の入力側におい
て、エラーを多く発生させた状態で制御を行なうことが
できることを意味し、制御が容易になる効果がある。ま
た、誤り訂正回路(FEC)は、”1”を”0”に誤っ
たのか、”0”を”1”に誤ったのかを判別できるため
分散補償器をどちらの方向に制御すべきか判断すること
ができる。
【0081】従って、伝送路の長さや伝送媒質の相違に
拘わらず、後段回路に出力される光信号を高精度分散補
償することができるだけでなく、通常はシステムエラー
とされてしまう程度の大きな符号誤りが生じても当該誤
りを訂正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の基本形態による分散補償回路及
び光受信装置を示すブロック回路図である。
【図2】FEC回路4を用いた補償制御回路の一例を示
す図である。
【図3】FEC回路によるエラーレートの改善効果を示
す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態による分散補償回路
及び光受信装置を示すブロック回路図である。
【図5】本発明の分散補償回路に用いられる光サーキュ
レータの非線形チャープトFBGの動作イメージを表現
する模式図である。
【図6】本発明の分散補償回路に用いられる光サーキュ
レータの非線形チャープトFBGの分散補償特性を表わ
す特性図である。
【図7】本発明の分散補償回路における光信号のマーク
及びスペースの信号のゆらぎを示す図である。
【図8】本発明の分散補償回路における光信号のマーク
及びスペースの確立密度関数を示す図である。
【図9】本発明の分散補償回路における光信号の残留分
散量の違いによるエラーレート特性を示す図である。
【図10】本発明の分散補償回路における光信号の残留
分散量とパワーペナルティの関係を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態による分散補償回
路及び光受信装置を示すブロック回路図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態による分散補償回
路及び光受信装置を示すブロック回路図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態による分散補償回
路及び光受信装置を示すブロック回路図である。
【図14】従来の波長分散補償回路の一例を示すブロッ
ク回路図である。
【符号の説明】
1、11、21、31 光サーキュレータ 1a、11a、21a、31a 入力ポート 1b、11b、21b、31b 制御ポート 1c、11c、21c、31c 出力ポート 2、12、221、321、406 可変分散補償器 3、13、53、232,234,236,341、4
02 光受信回路 4、14、233,235,237,342、403
FEC回路 5 エラーカウント回路 6 分散量制御回路 15 PLD回路 16、222、322、405 D/A変換器 17、51、261〜263、407 光送信器 18、251,252、408 光直接増幅器 22、32 可変分散補償回路部 23、34 光受信回路部 24、35、404 CPU回路部 25 光直接増幅回路部 26、36 光送信回路部 231 光分波器 264 光合波器 33 可変波長フィルタ 41、42 ADD/DROP装置 40、43 光I/Fボード 52、54、253 固定分散補償器 61 リミッタアンプ 62、65 フリップフロップ 63 誤り訂正回路 64 AND回路 66 アップダウンカウンタ 67 D/A変換器 68 バッファ 631 誤り検出回路 632 排他的論理和回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】伝送路を介して受信した光信号の前記伝送
    回線の劣化に起因して生ずる符号誤りを訂正し、訂正後
    の信号を出力する誤り訂正回路(FEC)と、 前記受信光信号を、制御信号に基づいて波長分散特性ま
    たは偏波分散特性を変化させて前記伝送路の分散を補償
    する分散補償器と、 前記誤り訂正回路(FEC)から得られた符号誤り情報に
    基づいて該符号誤り数が少なくなるように前記分散補償
    器を帰還制御する前記制御信号を出力する制御回路と、
    を備えて成ることを特徴とする分散補償回路。
  2. 【請求項2】伝送路を介して光信号を受信する受信回路
    に、受信光信号の前記伝送回線の劣化に起因して生ずる
    符号誤りを訂正し、訂正後の信号を出力する誤り訂正回
    路(FEC)と、 前記受信光信号を、制御信号に基づいて波長分散特性ま
    たは偏波分散特性を変化させて前記伝送路の分散を補償
    する分散補償器と、 前記誤り訂正回路(FEC)から得られた符号誤り情報に
    基づいて該符号誤り数が少なくなるように前記分散補償
    器を帰還制御する前記制御信号を出力する制御回路とを
    有する分散補償回路が設けられ、 前記受信回路からは前記符号誤り処理された信号が出力
    されることを特徴とする光受信装置。
  3. 【請求項3】伝送路を介して光信号を第1のポートに受
    け、該第1のポートに入力された光信号を第2のポート
    から出力させ、該第2のポートから入力された光信号を
    第3のポートに出力させる光サーキュレータと、 該光サーキュレータの前記第2のポートに接続され、入
    力光信号を波長分散または偏波分散補償し、補償された
    光信号を前記第2のポートに送出する分散補償器と、 前記光サーキュレータの第3のポートから出力される分
    散補償された光信号を受信し、前記光信号の劣化に起因
    する符号誤りを符号誤り訂正して訂正後の信号を出力す
    る誤り訂正回路(FEC)と、 前記誤り訂正回路(FEC)から得られた符号誤り情報に
    基づいて該符号誤り数が少なくなるように前記補償器を
    帰還制御する前記制御信号を出力する制御回路と、を備
    えて成ることを特徴とする分散補償回路。
  4. 【請求項4】伝送路からの光信号を受信する受信回路
    に、前記伝送路を介して光信号を第1のポートに受け、
    該第1のポートに入力された光信号を第2のポートから
    出力させ、該第2のポートから入力された光信号を第3
    のポートに出力させる光サーキュレータと、該光サーキ
    ュレータの前記第2のポートに接続され、入力光信号を
    波長分散または偏波分散補償し、補償された光信号を前
    記第2のポートに送出する分散補償器と、前記光サーキ
    ュレータの第3のポートから出力される分散補償された
    光信号を受信し、前記光信号の劣化に起因する符号誤り
    を符号誤り訂正して訂正後の信号を出力する誤り訂正回
    路(FEC)と、 前記誤り訂正回路(FEC)から得られた符号誤り情報に
    基づいて該符号誤り数が少なくなるように前記分散補償
    器を帰還制御する前記制御信号を出力する制御回路とが
    設けられ、前記受信回路からは前記符号誤り処理された
    信号が出力されることを特徴とする光受信装置。
  5. 【請求項5】異なる複数の波長をもつ複数の光信号が波
    長多重された光信号を伝送回線を介して受信し、受信光
    信号を前記異なる複数の波長をもつ複数の光信号に分波
    する光分波器と、前記光分波された各波長の信号毎に得
    られる光信号の前記伝送回線路の劣化に起因して生ずる
    符号誤りを訂正し、訂正後の信号を出力する誤り訂正回
    路(FEC)と、前記伝送路を介して受信した光信号を、
    制御信号に基づいて前記伝送路の分散を補償する分散補
    償器と、前記誤り訂正回路(FEC)から得られた符号誤
    り情報に基づいて該符号誤り数が少なくなるように前記
    分散補償器を帰還制御する前記制御信号を出力する制御
    回路とを有するとともに、前記符号誤り処理された信号
    を出力する光受信回路を備えて成ることを特徴とする光
    受信装置。
  6. 【請求項6】異なる複数の波長をもつ複数の光信号が波
    長多重された光信号を伝送回線を介して第1のポートに
    受け、該第1のポートに入力された光信号を第2のポー
    トから出力させ、該第2のポートから入力された光信号
    を第3のポートに出力させる光サーキュレータと、 該光サーキュレータの前記第2のポートに接続され、制
    御信号に基づいて入力光信号を波長分散または偏波分散
    補償し、補償された光信号を前記第2のポートに送出す
    る分散補償器と、 前記光サーキュレータの第3のポートから出力される分
    散補償された光信号を前記異なる複数の波長をもつ複数
    の光信号に分波する光分波器と、前記光分波された各波
    長の信号毎に得られる光信号の前記伝送回線路の劣化に
    起因して生ずる符号誤りを訂正し、訂正後の信号を出力
    する誤り訂正回路(FEC)と、 前記誤り訂正回路(FEC)から得られた符号誤り情報に
    基づいて該符号誤り数が少なくなるように前記分散補償
    器を帰還制御する前記制御信号を出力する制御回路とを
    有するとともに、前記符号誤り処理された信号を出力す
    る光受信回路を備えて成ることを特徴とする光受信装
    置。
  7. 【請求項7】前記制御信号は、前記光分波された各波長
    の信号毎に得られる光信号の前記伝送回線の劣化に起因
    して生ずる符号誤り情報に基づいて生成されることを特
    徴とする請求項5または6に記載の光受信装置。
  8. 【請求項8】送信側に出力光の波長が可変な可変波長光
    送信器が設けられ、受信側に前記波長分散または偏波分
    散補償器で補償された光信号から前記可変波長光送信器
    からの波長光に対応する波長の光信号を取り出す可変波
    長フィルタが設けられ、前記可変波長フィルタから出力
    される出力光信号に対して、請求項1または3に記載の
    前記分散補償器の帰還制御を実行することを特徴とする
    光受信装置。
  9. 【請求項9】伝送路に直列に挿入され、光信号を受信す
    る第一の入力端子と、第二の入力端子と、第一または第
    二の入力端子で受信した前記光信号を、出力する第一の
    出力端子と第二の出力端子を持ち、第一の入力端子で受
    信した光信号を、前記第一又は第二の出力端子いずれか
    を選択して出力することができ、また第二の入力端子か
    らの光信号を第二の出力端子に出力することができるA
    DD/DROP装置の第一の出力から出力される光信号
    に対して、 前記請求項1または3に記載された前記分散補償回路に
    より、前記伝送路の分散補償を行なうことを特徴とする
    光受信装置。
JP2002055250A 2002-03-01 2002-03-01 分散補償回路及び光受信装置 Pending JP2003258726A (ja)

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