JP5575992B2 - 光多重セクションチャネル毎プリエンファシスパワーの動的評価 - Google Patents

光多重セクションチャネル毎プリエンファシスパワーの動的評価 Download PDF

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Description

本発明は、光ネットワークの分野に関する。より詳細には、本発明は、光多重化セクションでのチャネル毎プリエンファシスパワーの最適化に関する。
多くの光ネットワークは、複数の光ファイバスパンをそれぞれ備える、光多重セクション(OMS)によって相互接続された波長選択スイッチ(WSS)を備える。そのようなネットワークでは、チャネルとして知られている、異なる波長の信号が、互いに多重化され、同一のOMSを通じて送信される。OMSのセクションを構成する光ファイバスパンは通常、トランスポンダとして働く光増幅器によって分離され、それによって、第1のスパンの終端部で劣化した信号を受信し、次のスパンの先頭でより強い信号を送信する。
この再増幅のプロセスは、OMS長を延長するが、それ自体、信号に何らかの誤差を導入する。さらに、こうした誤差が有する量および影響は、各チャネルの帯域幅および波長に応じて変動する。利得モード増幅器に関するシステム内のチャネル毎パワー誤差には、いくつかの理由がある。そのような要素には、利得誤差、チルト、およびリップルが含まれる。こうした誤差の効果を軽減するために、OMSへの信号入力のパワーレベルを最適化するためのいくつかの方法が開発された。
そのような一方法は、自動プリエンファシス調節(APA)であり、APAは、送信ポイントから受信ポイントまでリンクベースで働くパワー最適化技法である。APAは通常、受信機でビットエラー率(BER)を監視し、送信機に適用されるチャネル毎プリエンファシスを変更することからなる。この閉ループアルゴリズムは、受信機端で得られるBERを最適化するようにチャネル毎プリエンファシスを同調することを目的とする。APA技法の1つの欠点は、APA技法はネットワーク内の各ルートについてBER情報を送信側にフィードバックすることを必要とする点で、ポイントツーポイントルートのみに適していることである。したがって、APAを使用して、メッシュネットワーク内のチャネル毎プリエンファシスを計算するのに必要なパワーアルゴリズムが、極めて複雑となる。
メッシュネットワークと互換性のある方法は、拡張自動パワー等化(APE)であり、APEは、各セクションの先頭ですべてのチャネル(すなわち、フラット起動)のパワーを等化し、利得誤差を低減するためにプリエンファシスプロファイルでフラット起動を改善することからなる。現在、必要なプリエンファシスプロファイルは通常、光チャネルモニタ(OCM)によって取得される測定値を使用して推定され、OCMはチャネル毎パワー情報を供給することができるだけであり、したがってBERよりも信頼性がずっと低い送信品質(QoT)標識である。拡張APEに関する従来技術で出された提案は、光多重セクションの終端部でプリエンファシスパワーを測定チャネル毎パワー偏差の半分に設定することを教示する。この推定は、OMS内の様々な増幅器の出力パワー間のどんな不均衡も考慮に入れず、OMS内のスパン損失間のどんな違いも考慮に入れない。
したがって、これらの違いが特に深刻であるとき(すなわち、大きなスパンおよび増幅器パワー異質性を有するOMSの場合)、上記のプリエンファシス推定は、最適なプリエンファシスプロファイルから著しく逸脱することになる。
したがって、OMSで必要なチャネル毎パワープリエンファシスを求める改良型の方法が求められている。
従来技術に関連する問題に対処するために、本発明は、光ネットワーク内のセクションの起動パワープロファイルをプリエンファシスする方法を提供し、セクションが複数の光ファイバスパンを備え、各スパンが増幅器によって分離され、方法は以下のステップを含む:
セクションの各チャネルについて、セクションの出力で出力パワーを測定するステップと、
セクションの各チャネルについて、セクションの設計特性を使用して、フラット起動パワープロファイルに関連する予測出力パワーを求めるステップと、
セクションの各チャネルについて、測定した出力パワーと予測出力パワーとの間の全パワー偏差を求めるステップと、
それぞれの複数の光ファイバスパンの各チャネルについて、全パワー偏差の関数として信号対雑音比偏差を求めるステップと、
それぞれの複数の光ファイバスパンの各チャネルについて、非線型位相ずれ偏差を全パワー偏差の関数として求めるステップと、
各チャネルの非線型位相ずれ偏差の和および信号対雑音比偏差の和が等しい量だけ減少するように、各スパンの計算した信号対雑音比偏差および各スパンの計算した非線型位相ずれ偏差の関数に基づいて、起動パワープロファイルをプリエンファシスするステップ。
好ましくは、信号対雑音比偏差を求めるステップは、セクションの入力パワーに対するそれぞれのスパンの出力利得を使用することをも含み、
非線型位相ずれ偏差を求めるステップは、セクションの入力パワーに対するそれぞれのスパンの入力利得を使用することをも含む。
好ましくは、セクションは、2つの波長選択スイッチ間の光多重セクションである。
好ましくは、パワープロファイルは複数のチャネルを含む。
好ましくは、フラット起動パワープロファイルに関連する予測出力パワーを求めるのに使用されるセクションの設計特性は、複数のスパンのそれぞれに関連する長さ、複数のスパンの光ファイバケーブルのタイプ、およびセクションで使用される増幅器のタイプのうちの少なくとも1つを含む。
本発明はまた、光ネットワーク内のセクションの起動パワープロファイルをプリエンファシスする装置を提供し、セクションが複数の光ファイバスパンを備え、各スパンが増幅器によって分離され、装置は以下を備える:
セクションの各チャネルについて、セクションの出力で出力パワーを測定するように構成された測定手段と、
セクションの各チャネルについて、セクションの設計特性を使用して、フラット起動パワープロファイルに関連する予測出力パワーを求めるように構成された予測出力パワー決定手段と、
セクションの各チャネルについて、測定した出力パワーと予測出力パワーとの間の全パワー偏差を求めるように構成された全パワー偏差決定手段と、
それぞれの複数の光ファイバスパンの各チャネルについて、全パワー偏差の関数として信号対雑音比偏差を求めるように構成された信号対雑音比偏差決定手段と、
それぞれの複数の光ファイバスパンの各チャネルについて、非線型位相ずれ偏差を全パワー偏差の関数として求めるように構成された非線型位相ずれ偏差決定手段と、
各チャネルの非線型位相ずれ偏差の和および信号対雑音比偏差の和が等しい量だけ減少するように、各スパンの計算した信号対雑音比偏差および各スパンの計算した非線型位相ずれ偏差の関数に基づいて、起動パワープロファイルをプリエンファシスするように構成されたプリエンファシス制御手段。
好ましくは、信号対雑音比偏差決定手段は、信号対雑音比偏差を求めるために、セクションの入力パワーに対するそれぞれのスパンの出力利得を使用するようにさらに構成され、
非線型位相ずれ偏差決定手段は、非線型位相ずれ偏差を求めるために、セクションの入力パワーに対するそれぞれのスパンの入力利得を使用するようにさらに構成される。
好ましくは、セクションは、2つの波長選択スイッチ間の光多重セクションである。
好ましくは、パワープロファイルは複数のチャネルを備える。
好ましくは、予測出力パワー決定手段は、複数のスパンのそれぞれに関連する長さ、複数のスパンの光ファイバケーブルのタイプ、およびセクションで使用される増幅器のタイプのうちの少なくとも1つを使用することにより、フラット起動パワープロファイルに関連する予測出力パワーを求めるようにさらに構成される。
本発明はまた、プログラムがコンピュータ上で実行されるときに上記の方法のステップを実施するように構成されたコンピュータ可読コードを含むコンピュータプログラムを提供する。
理解するであろうが、本発明は、従来技術に勝るいくつかの利点をもたらす。例えば、本発明はポイントツーポイントリンク内の受信側でのBERの測定値に依存しないので、単一のOMSに本発明を使用することが可能となり、それにより、メッシュ光ネットワークで使用されるときに本発明が特に有利となる。
さらに、本発明は、所与のOMSに対して必要な、所要のプリエンファシスプロファイルのより良好な推定を与える(従来技術のプリエンファシス解決策よりも少なくとも10%の改善)。この利点は、OMSが、等しくない長さを有する一連のスパン、および/または等しくない出力パワーを有する一連の増幅器を備える状況で特に明らかである。
さらに、本発明は、追加のハードウェアをネットワーク内にインストールすることを必要とせず、各スパンの相対的非線型位相ずれ(NPS)および光信号対雑音比(OSNR)重みを求めることによって本発明を簡潔に実装することができる。必要なのは(絶対的ではなく)相対的寄与のみであるので、本発明を実施するのに必要な情報を設計によって容易に求めることができ、ネットワークの寿命中に変化しない。さらに、本発明は、増幅器雑音指数(NF)、スパン長、ファイバタイプ、ならびにトランスポンダのOSNRターゲットおよび非線形しきい値とは無関係である。
次に、添付の図面を参照しながら、本発明の特定かつ非限定的な実施形態を説明する。
本発明の一実施形態によるOMSの略図である。 本発明の一実施形態による波長選択スイッチ(WSS)の機能ブロック図である。 本発明の一実施形態による方法の流れ図である。
図1に、波長選択スイッチ(WSS)11と、光増幅器Amp、Amp、...、Ampによってそれぞれ分離される複数のファイバスパンS、S、...、Sとを備える典型的な光多重セクション(OMS)10を示す。図1はOMSの単一方向のみを示すことに留意されたい。通常、OMSは双方向性であり、それぞれのWSS11、12の間のスパンの2つのシーケンスを、各方向について1つ備える。
図1は、同様の長さを有する複数のスパンS、S、...、Sを示すが、各スパン長は著しく異なる可能性があることを理解されよう。さらに、光増幅器Amp、Amp、...、Ampは、設計、品質、および出力パワーの点でも異なる可能性がある。上述の変化は、様々な方式で信号劣化に影響を及ぼす。
図1に示すシステムでは、チャネル毎パワー誤差の3つ主な理由があり、すなわちチルト、利得誤差、およびピークツーピークリップルである。チルトによる損失は、利得誤差またはピークツーピークリップルのどちらかに起因するものよりもずっと大きいので、可能なときはいつでも、各増幅器Amp、Amp、...、Ampによってチルトを補償しなければならない。したがって、本開示の目的のために、増幅器レベルでチルトが補償されることを仮定する。
通常は6スパンごとに配置される利得イコライザにより、残りの利得誤差およびピークツーピークリップルを補償することができる。しかし、フラット等化が実施されるとき、こうした効果の蓄積を停止することができるが、パワーエクスカーションによって引き起こされるOSNRおよびNPSペナルティが残る。平均パワーに対する負のパワーエクスカーションからのOSNRペナルティを以下のように計算することができる:
Figure 0005575992
上式で、Rはスパン毎負エクスカーションであり、NはOMS内のスパン数である。しかし、NPSは送信フォーマットやリンクの性質などのいくつかの要素に依存するので、NPSは容易には推定されない。上述のように、こうしたペナルティを補償しようと試みる、知られている方法は、測定されるパワーエクスカーションの半分を使用して起動パワープロファイルの各チャネルをプリエンファシスすることに焦点を当てていた。上記で論じたように、これは、いくつかの理由で、最適なプリエンファサイイングの方式ではない。
次に説明するように、本発明は、起動パワープロファイルプリエンファシスを設定するより良い方法を提供する。図1では、「Δ」は、OMSの終端部での全チャネル毎パワー偏差を表す。チャネル毎パワー偏差Δは、OMSの終端部で測定されるチャネル毎出力パワーと、フラット起動パワープロファイルに応答する計算チャネル毎出力パワーとの間の偏差である。計算チャネル毎出力パワーはOMSの設計特性に基づき、より具体的には、フラットパワープロファイル(すなわちプリエンファシスなし)がOMSの先頭で使用されるときに、こうした設計特性がチャネルパワープロファイルに影響を及ぼすかに基づく。こうした計算のために使用することのできる設計特性は、スパン長、ファイバタイプ/損失、および増幅器タイプを含む。理解するであろうが、より正確な計算を生成するために他のOMS特性を含めることができる。
低入力パワーを有する短いスパンは、比較的低い非線型位相ずれ(NPS)寄与を与え、比較的高い光信号対雑音比(OSNR)を有することが知られている。したがって、所与のパワー偏差について、そのようなスパンは、低OSNRを有する高入力入力パワースパンよりも、全ペナルティに対して与える寄与が小さい。さらに、パワー偏差が累積されるので、生じるペナルティは、低OSNRを有する高入力パワースパンがOMSの先頭にあるか、それともOMSの終わりにあるかに応じて変動する。
さらに、所与のスパンのパワー偏差ペナルティは、スパンの入力パワーにリンクされるそのNPS偏差と、スパンの出力パワーまたは次の増幅器の入力パワーにリンクされるそのOSNR偏差の組合せである。例えば、比較的低い入力パワーを有する比較的長いスパンは、全ペナルティに対してNPSよりも多くのOSNRを寄与する。
理解するであろうが、OSNRおよびNPSバジェットが等しく消費されるとき、伝送システムは最大リーチを示す。しかし、プリエンファシスを通じてこれを厳密に補償するためには、各スパンについて絶対的OSNRおよびNPS寄与を求めることが必要である。
しかし、出願人によって理解されたように、OMS内のそれぞれの個々のスパンの絶対的OSNRおよびNPS寄与の良好な近似を達成するためにこれらを求める必要はない。平均パワー(すなわちフラット起動)に対するOSNRおよびNPS偏差を使用することによって絶対的寄与を推定し、各スパンの相対的寄与を求めることが可能である。
固定基準パワーPrefがOMSの入力で定義されるとき、各スパンS、S、...、Sは、Prefに対する入力利得関係Gin、Gin、...、Ginと、やはりPrefに対する出力利得関係Gout、Gout、...、Goutとを有する。重み関数として使用されるこうした利得関係は、設計パラメータに依存し、したがって変化しない。
したがって、個々のOMSの絶対的OSNRおよびNPS寄与を測定することは煩わしいことがあるが、OMSの先頭での基準パワーPref、およびOMSの出力での全チャネル毎パワー偏差Δを、Prefに対する各スパンの利得関係の何らかの知識と共に使用して計算されたOSNRおよびNPS偏差を使用して、こうした絶対的寄与の非常に良好な近似を達成することが可能であることを出願人は理解した。
相対的寄与は、スパン入力および出力パワーに対して推定される。すべてのスパンと、OMSの入力での固定パワー基準Prefとの間の利得関係は、全OMSのOSNRおよびNPSに対するスパンのOSNRおよびNPS寄与に関するスパンの個々の重みを表す。スパンの入力および出力パワーを容易に使用して、Prefに対する入力利得関係Gin、Gin、...、Ginと、やはりPrefに対する出力利得関係Gout、Gout、...、Goutとを求めることができる。上述のように、チルトペナルティは通常、増幅器レベルで補正される。これを行うために、各増幅器は、その入力パワーおよび出力パワーを正確に測定しなければならない。したがって、好ましい実施形態では、OMS内の各増幅器は、その入力パワー測定値および出力パワー測定値をWSSに送り戻し、その測定値が使用されて、本発明に従って利得関係が計算される。したがって、本発明によるシステムでは、各スパンについての入力値および出力値をスパン自体から(言い換えれば、OMSを通じて)受信することができ、または他の手段で測定することができる。
図2は、本発明による波長選択スイッチ(WSS)11の簡略化した機能ブロック図である。WSS11は、プリエンファシス制御ユニット23を含む送信ユニット21を備え、プリエンファシス制御ユニット23は、プリエンファシス量を計算して、WSSの出力信号に適用する役割を果たす。送信ユニット21は、アレイ導波路回折格子(AWG)光マルチプレクサ24および前置増幅器26に接続され、前置増幅器26は、図1のOMS内の第1のスパンSに接続される。
図2に示されるように、WSS20はまた、AWG光デマルチプレクサ25に接続された後置増幅器27をも備え、AWG光デマルチプレクサ25は受信ユニット22に接続される。上述のように、各スパンの入力パワーおよび出力パワー(すなわち、それぞれ特定のスパンの増幅器の出力パワーおよび次のスパンの増幅器の入力パワー)が、スパンの戻りシーケンスを介してWSS11に供給され(図1には図示せず)、受信ユニット22によって受信される。受信された後に、同一のパワー情報が、送信ユニット21の部分を形成するプリエンファシス制御ユニット23に渡される。以下で説明するように、プリエンファシス制御ユニット23は、パワー情報を使用して、プリエンファシス量を求め、起動パワープロファイルの各チャネルに追加する。プリエンファシス制御ユニット23は、以下の方法を次子するためのすべての必要な入力/出力およびデータ処理手段を備える。
次に、図1から3を参照しながら、本発明によるシステムによって実施される方法を説明する。
ステップ100では、OMS10の終わりでの各チャネルの全出力パワーが、OMSの出力で測定される。このことは、WSS12にその入力でパワー読取り値を取得させ、その情報をWSS11のプリエンファシス制御ユニット23に送ることによって行うことができる。この測定値を取得する任意の他の適切な方法を使用することもできる。
ステップ101では、プリエンファシス制御ユニット23は、OMS10の設計特性に基づいてOMSの全予測フラット起動出力パワーを求める。上述のように、全予測フラット起動チャネル毎出力パワーは、当業者には知られている計算であり、簡潔のためにここでは繰り返さない。
ステップ102では、OMS10のチャネル毎出力パワー偏差Δが、ステップ100で測定した全出力パワーの(各チャネルについての)測定値と、ステップ101で求めたOMSの全予測フラット起動出力パワーとを使用して計算される。チャネル毎パワー偏差Δは、測定チャネル毎出力パワーと、予測フラット起動チャネル毎出力パワーとの間の差である。
全チャネル毎出力パワー偏差Δを使用して、各スパンiについてチャネル毎パワー偏差δ(dB単位)を推定することが可能であり、チャネル毎パワー偏差δは、全チャネル毎パワー偏差Δをスパン数Nで割ったものに等しくなる。
Figure 0005575992
次いで、ステップ103では、プリエンファシス制御ユニット23が、各スパンiについて入力利得関係Ginおよび出力利得関係Goutを求める。各スパンの入力利得関係Ginおよび出力利得関係Goutは、上述のように、図1に示すようにPrefに対する各スパンの入力および出力の利得関係である。
各スパンについての推定チャネル毎パワー偏差を使用して、以下のように各スパンiのNPSを求めることが可能である:
NPS=Pref・Gin・Zeff
上式で、iはスパン番号であり、Ginはスパンiの入力利得関係であり、Zeffはスパンの有効長である。リップルを考慮に入れるとき、この式は以下のようになる:
NPS=Pref・Gin・δ・Zeff
上式で、δは、スパンに関する推定チャネル毎パワー偏差のi乗である。同様に、各スパンについての推定チャネル毎パワー偏差を使用して、各スパンiのOSNR寄与を以下のように求めることが可能である:
Figure 0005575992
上式で、iはスパン番号であり、Goutはスパンiの出力利得関係であり、NFは増幅器雑音指数である。リップルを考慮に入れるとき、この式は以下のようになる:
Figure 0005575992
上式で、δは、スパンに関する推定チャネル毎パワー偏差のi乗である。雑音指数NFおよび有効長Zeffは著しく変動しないので、異なるスパン間のZeffおよびNFの変動を無視することが可能である。そのように行う際に、OMSに関する全OSNR変動(ΔOSNR)が、ステップ104で、GoutおよびΔの単一測定値の関数として以下のように求められる:
Figure 0005575992
同様に、OMSに関する全NPS偏差(ΔNPS)が、ステップ105で、GinおよびΔの単一測定値の関数として以下のように求められる:
Figure 0005575992
OMSを最適化するための最良のプリエンファシスが以下である:
−(ΔOSNR+ΔNPS)/2
と仮定すると、必要なプリエンファシスが、ステップ106で以下のように求められ、設定される:
Figure 0005575992
理解するであろうが、この結果、OMSパワー不均衡の推定が得られ、WSS OMS入力で必要なチャネル毎パワー偏差の厳密な決定が可能となる。この方法は、他のOMSの知識なしにOMSごとに最適化を行うことができるように、等しいOSNRおよびNPSバジェットを消費することを対象とする。
理解するであろうが、本発明の範囲から逸脱することなく、上記の方法のステップの一部、および上述の装置の詳細な特徴を修正することができる。そのような修正は当業者には明らかであろう。

Claims (11)

  1. 光ネットワーク内のセクションの起動パワープロファイルをプリエンファシスする方法であって、セクションが複数の光ファイバスパンを備え、各スパンが増幅器によって分離され、
    セクションの各チャネルについて、セクションの出力で出力パワーを測定するステップと、
    セクションの各チャネルについて、セクションの設計特性を使用して、フラット起動パワープロファイルに関連する予測出力パワーを求めるステップと、
    セクションの各チャネルについて、測定した出力パワーと予測出力パワーとの間の全パワー偏差を求めるステップと、
    それぞれの複数の光ファイバスパンの各チャネルについて、全パワー偏差の関数として信号対雑音比偏差を求めるステップと、
    それぞれの複数の光ファイバスパンの各チャネルについて、非線型位相ずれ偏差を全パワー偏差の関数として求めるステップと、
    各チャネルの非線型位相ずれ偏差の和および信号対雑音比偏差の和が等しい量だけ減少するように、各スパンの計算した信号対雑音比偏差および各スパンの計算した非線型位相ずれ偏差の関数に基づいて、起動パワープロファイルをプリエンファシスするステップ
    とを含む、方法。
  2. 信号対雑音比偏差を求めるステップが、セクションの入力パワーに対するそれぞれのスパンの出力利得を使用することをも含み、
    非線型位相ずれ偏差を求めるステップが、セクションの入力パワーに対するそれぞれのスパンの入力利得を使用することをも含む、請求項1に記載の方法。
  3. セクションが、2つの波長選択スイッチ間の光多重セクションである、請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。
  4. パワープロファイルが複数のチャネルを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. フラット起動パワープロファイルに関連する予測出力パワーを求めるのに使用されるセクションの設計特性が、複数のスパンのそれぞれに関連する長さ、複数のスパンの光ファイバケーブルのタイプ、およびセクションで使用される増幅器のタイプのうちの少なくとも1つを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 光ネットワーク内のセクションの起動パワープロファイルをプリエンファシスする装置であって、セクションが複数の光ファイバスパンを備え、各スパンが増幅器によって分離され、
    セクションの各チャネルについて、セクションの出力で出力パワーを測定するように構成された測定手段と、
    セクションの各チャネルについて、セクションの設計特性を使用して、フラット起動パワープロファイルに関連する予測出力パワーを求めるように構成された予測出力パワー決定手段と、
    セクションの各チャネルについて、測定した出力パワーと予測出力パワーとの間の全パワー偏差を求めるように構成された全パワー偏差決定手段と、
    それぞれの複数の光ファイバスパンの各チャネルについて、全パワー偏差の関数として信号対雑音比偏差を求めるように構成された信号対雑音比偏差決定手段と、
    それぞれの複数の光ファイバスパンの各チャネルについて、非線型位相ずれ偏差を全パワー偏差の関数として求めるように構成された非線型位相ずれ偏差決定手段と、
    各チャネルの非線型位相ずれ偏差の和および信号対雑音比偏差の和が等しい量だけ減少するように、各スパンの計算した信号対雑音比偏差および各スパンの計算した非線型位相ずれ偏差の関数に基づいて、起動パワープロファイルをプリエンファシスするように構成されたプリエンファシス制御手段と
    を備える、装置。
  7. 信号対雑音比偏差決定手段が、信号対雑音比偏差を求めるために、セクションの入力パワーに対するそれぞれのスパンの出力利得を使用するようにさらに構成され、
    非線型位相ずれ偏差決定手段が、非線型位相ずれ偏差を求めるために、セクションの入力パワーに対するそれぞれのスパンの入力利得を使用するようにさらに構成される、請求項6に記載の装置。
  8. セクションが2つの波長選択スイッチ間の光多重セクションである、請求項6または7のいずれか一項に記載の装置。
  9. パワープロファイルが複数のチャネルを備える、請求項6から8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 予測出力パワー決定手段が、複数のスパンのそれぞれに関連する長さ、複数のスパンの光ファイバケーブルのタイプ、およびセクションで使用される増幅器のタイプのうちの少なくとも1つを使用することにより、フラット起動パワープロファイルに関連する予測出力パワーを求めるようにさらに構成される、請求項6から9のいずれか一項に記載の装置。
  11. プログラムがコンピュータ上で実行されるときに請求項1から5のいずれか一項に記載のステップを実施するように構成されたコンピュータ可読コードを含む、コンピュータプログラム。
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