JP2001203414A - 光信号対雑音比測定方法、並びに、該測定方法を利用した光信号対雑音比測定装置、プリエンファシス方法、光通信システム、測定回路、および、制御装置 - Google Patents
光信号対雑音比測定方法、並びに、該測定方法を利用した光信号対雑音比測定装置、プリエンファシス方法、光通信システム、測定回路、および、制御装置Info
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Abstract
方式光信号の光SNRを測定する光SNR測定方法およ
びこの測定方法を利用した光SNR測定装置、プリエン
ファシス方法、光通信システム、測定回路および制御装
置に関する。 【解決手段】 本発明は、光伝送路11の間に光信号を
増幅する光増幅手段21を備える複数の局12を備える
光伝送路11の射出側における光信号の光SNRを測定
する光SNR測定方法において、複数の局12における
所定の物理量を求める第1ステップと、所定の物理量に
基づいて複数の局12のそれぞれについて部分光SNR
を求める第2ステップと、部分光SNRの逆数和を求め
てさらに逆数和の逆数である光SNRを求める第3ステ
ップとで構成される。このような方法によれば、光増幅
手段21でWDM方式光信号に重畳されるASEを測定
する必要がないので、高密度化されたWDM方式光信号
の光SNRを測定できる。
Description
光信号の光信号対雑音比を測定することにおいて、高密
度に光信号を多重した波長分割多重方式光信号の光信号
対雑音比を測定する光信号対雑音比測定方法およびこの
測定方法を利用した光信号対雑音比測定装置に関する。
さらに、この光信号対雑音比測定方法を利用したプリエ
ンファシス方法、光通信システム、測定回路および制御
装置に関する。将来のマルチメディアネットワークの構
築を目指し、超長距離でかつ大容量の光通信システムが
要求されている。このため、光ファイバの広帯域・大容
量性を有効利用できるなどの有利な点から波長分割多重
(wavelength-division multiplexing、以下、「WD
M」と略記する。)方式の研究開発が進められている。
特に、近年では、さらなる大容量化の要求に応えるべ
く、波長多重される光信号の波長間隔を狭めて高密度化
する傾向にある。このようなWDM方式光信号を伝送し
た場合においても、信号品質を維持するために、高密度
に波長多重されたWDM方式光信号の光信号対雑音比
(以下、「光SNR」と略記する。)を測定する方法が
要求されている。
は、光伝送路の伝送損失を補うため、光信号は、光送信
局と光受信局との間で光増幅器を備える光中継局によっ
て増幅される。光信号は、増幅される際に光増幅器で発
生する自然放出光(amplifiedspontaneous emission、
以下、「ASE」と略記する。)が重畳され、さらに、
光増幅器で増幅される度にASEが累積的に重畳され
る。この累積的に重畳されるASEは、光信号にとって
雑音であるため、所定の信号品質を維持するためには、
光信号の光SNRを測定する必要が生じる。
する図である。図20は、WDM方式光信号が、いくつ
かの光増幅器によって増幅され、ASEが重畳された場
合を示している。このWDM方式光信号は、チャネル1
ないしチャネル4の4波の光信号が波長多重されてい
る。そして、各光信号は、図20に示すように光信号の
低光レベルの部分において互いに重ならないように、充
分な波長間隔を空けて配置されている。以下、チャネル
を「ch.」と略記する。
h.間のほぼ中間の波長(図20の×印)における光レ
ベルは、ASEの光レベルとなる。このため、或るc
h.の光SNRは、このWDM方式光信号のスペクトル
をスペクトラムアナライザによって測定し、その測定結
果から、この或るch.が配置されている波長(図20
の●印)の光レベルと、この或るch.とこれに隣接す
るch.が配置されている波長のほぼ中間の波長(図2
0の×印)の光レベルとの比を取ることによって測定す
ることができる。
イヤは、所定の波長における光について設計される。こ
のような光通信システムにWDM方式光信号を伝送する
と、WDM方式光信号は、光中継局内の光増幅器におけ
る非一様な利得波長特性および利得飽和特性のために、
各ch.が相異なる利得で増幅されてしまう。さらに、
光伝送路の非一様な損失波長特性のために、各ch.が
相異なる損失で光パワーを失う。よって、所定の波長か
ら離れた波長の光信号におけるレベルダイヤほど設計さ
れたレベルダイヤから乖離してしまう。このため、低光
パワーのch.に、光通信システムが要求する以上の誤
り率(bit error rate)を生じる。
光信号に施され、要求される誤り率より低くなるように
している。図21は、従来のプリエンファシスを行う光
通信システムの構成を示す図である。図21において、
光送信局901内の光送信器911で生成されたWDM
方式光信号は、光伝送路902の間に設けられた複数個
の光中継局903で光伝送路902の損失や光中継局9
03の損失などを補償すべく増幅されて、光受信局90
4に伝送されて受信・処理される。光中継局903の損
失は、局内の分散補償ファイバ(以下、「DC」と略記
する。)などの各光部品によって生じる。
から光伝送路902へ射出される際に、光送信局901
内のプリエンファシス制御回路912によって、プリエ
ンファシスが施される。
信局904からの各ch.の光SNRに基づいて、光送
信器911で生成された各ch.に対応する光信号の光
レベルを調整することによって、WDM方式光信号にプ
リエンファシスを施す。そして、この各光信号の光SN
Rは、光受信局904内に備えられた光SNR測定回路
922、例えば、スペクトラムアナライザによって測定
され、回線931によって伝送される。
は、例えば、次のようにして各光信号の光レベルを調整
する。すなわち、第1ステップとして、光受信局904
における全ch.について光SNRの平均値を求める。
第2ステップとして、この平均値と光受信局904にお
けるch.1の光SNRとの差を求める。
この差を補償するだけの光レベルをch.1に加減し
て、ch.1の光レベルを調整する。第4ステップとし
て、以上の第2ステップおよび第3ステップをWDM方
式光信号の各ch.に対応する各光信号について行う。
このように光受信局904における各ch.の光SNR
が互いに等しくなるように光送信局901において、各
光信号の光レベルを調整すればよい。
は、各光信号ごとにレベルダイヤが調整されることに相
当する。このため、プリエンファシスを施すことによっ
て、WDM方式光信号における各光信号の光SNRが最
適化される。2端局間(point-to-point)の光通信シス
テムにおけるプリエンファシスについては、例えば、特
開平06−069891号公報、特開平09−2612
05号公報および特開平11−103287号公報に開
示されている。
光信号を送受信する光通信システムだけでなく、光伝送
路の途中で設けられた局で、波長多重された光信号のう
ちのある特定な波長の光信号だけを選択的に通過させ、
それを除く波長の光信号をその局で分岐したり、この局
から別の光信号を挿入して他の局へ送信したりするAD
M(add-drop multiplexer)機能を持つ光通信システム
の実現が要求されている。そして、このADM機能は、
WDM方式光信号を光/電変換することなく光信号のま
まで分岐・挿入する光分岐・挿入装置(以下、「OAD
M」と略記する。)によって行う傾向にある。
する際に、例えば、その分岐するch.を光フィルタで
除去し、その後、挿入すべき光信号をそのch.に挿入
する。この場合に、光フィルタは、分岐するch.の光
パワーだけでなく、そのch.の波長を中心とする狭い
範囲におけるASEも除去する。図22は、OADMで
ch.3を分岐・挿入したWDM方式光信号のスペクト
ルを示す図である。
方式光信号からch.3を分岐・挿入する場合では、O
ADMは、ASEを含めてch.3の波長を中心とする
狭い範囲の光を除去し、その後、挿入すべき光信号をc
h.3の波長に挿入する。このため、ch.3を分岐・
挿入後のWDM方式光信号は、図22に示すようなスペ
クトルを示し、ch.3に隣接するch.との間におけ
るASEの光レベルは、急激に変化する。
対するASEと分岐・挿入された光信号に対するASE
とは、中継増幅される光増幅器の数が異なるため、AS
Eの光レベルが異なる。
光信号は、近年のさらなる大容量化の要求により、波長
多重された各光信号の波長間隔をより緊密にする高密度
化の傾向にある。そして、光信号は、その高光レベルの
部分においては波長幅が狭く、光レベルが低くなるにつ
れて徐々に波長幅が広くなり、特に、その低光レベルの
部分においては広い波長幅を有しているのが普通であ
る。このため、高密度化されたWDM方式光信号におけ
る各光信号は、図23に示すように、その各光信号の低
光レベルの部分が相互に重なってしまう。この結果、光
SNRを測定するために、各ch.のほぼ中央の波長に
おける光レベルを測定したとしても、ASEに光信号の
一部が重畳された光の光レベルを測定することとなるた
め、ASEの光レベルを測定できない。したがって、従
来の方法では、光SNRを測定することができないとい
う問題がある。
信号においては、図22に示すように、分岐・挿入した
ch.の前後におけるASEは、急激に変化している。
このため、このch.の光SNRは、ASEを測定する
ことができないため、測定することができないという問
題がある。そして、光SNRの測定結果に基づいた制御
をする光通信システムでは、このように光SNRが測定
できないために、最適な制御が困難となる問題がある。
び、請求項30ないし請求項32に記載の発明では、光
信号におけるASEを直接測定することなく光SNRを
測定する方法、その装置および測定回路を提供すること
を目的とする。そして、請求項15ないし請求項29、
および、請求項33に記載の発明では、WDM方式光信
号におけるASEを直接測定することなく測定した光S
NRを用いたプリエンファシス方法、光通信システムお
よび制御装置を提供することを目的とする。
の間に光信号を増幅する光増幅手段を備える複数の局を
備えるこの光伝送路の射出側における光信号の光SNR
を測定する光SNR測定方法を、複数の局における所定
の物理量を求める第1ステップと、所定の物理量に基づ
いて複数の局のそれぞれについて部分光SNRを求める
第2ステップと、部分光SNRの逆数和を求め、さらに
該逆数和の逆数である光SNRを求める第3ステップと
を備えて構成することで達成される。
信号を増幅する光増幅手段を備える複数の局を備えるこ
の光伝送路の射出側における光信号の光SNRを測定す
る光SNR装置を、複数の局のうちから少なくとも2個
以上の局に備えられ、この局における所定の物理量を測
定する測定手段と、測定手段の測定結果から複数の局に
おける所定の物理量を求め、求められたこの所定の物理
量に基づいて複数の局のそれぞれについて部分光信号対
雑音比を求め、この部分光信号対雑音比の逆数和を求
め、さらにこの逆数和の逆数である光SNRを求める演
算回路とを備えて構成することで達成される。
の光信号を波長多重したWDM方式光信号を増幅する光
増幅手段を備える複数の局を備えるこの光伝送路に波長
多重されるべき光信号を最初に入射する際に該光信号の
光レベルを調節するプリエンファシス方法を、複数の局
における所定の物理量を求める第1ステップと、所定の
物理量に基づいて複数の局のそれぞれについて複数の光
信号のそれぞれに対する部分光SNRを求める第2ステ
ップと、複数の光信号のそれぞれについて部分光SNR
の逆数和を光信号が増幅される局が重複している区間に
亘って求め、さらに逆数和の逆数である区間光SNRを
求める第3ステップと、区間光SNRが互いに等しくな
るように複数の光信号について光レベルを調整する第4
ステップとを備えて構成することで達成される。
数の光信号を波長多重したWDM方式光信号を増幅する
光増幅手段を備える複数の局を備える光通信システム
を、複数の局のうちから少なくとも2個以上の局に備え
られ、この局における所定の物理量を測定する測定手段
と、測定手段の測定結果に基づいて、上述のように構成
されたプリエンファシス方法で、波長多重されるべき光
信号を最初にこの光伝送路に入射する際の複数の光信号
の光レベルを求める演算回路と、波長多重されるべき光
信号を最初に光伝送路に入射する局に備えられ、演算回
路で求められた光レベルになるようにこの光信号の光レ
ベルを調整する調整手段とを備えて構成することで達成
される。
定装置、プリエンファシス方法および光通信システムで
は、例えば、所定の物理量を出力光レベルPout 、雑音
指数NFおよび利得Gとし、部分光SNRを、プランク
定数h、光信号の波長に対応する周波数νおよび求める
光SNRの分解能に相当する周波数Δfのもとに、
求めてさらに逆数を求めることによって、ASEを用い
ないで光SNRを求めることができる。このため、AS
Eを直接測定することができない場合においても光SN
Rを測定することができる。そして、測定した光SNR
を利用してプリエンファシスをWDM方式光信号に施す
ことができる。
図1は、本発明の基本構成を示す図である。図1(a)
は、本発明の基本構成を示し、図1(b)は、パスグル
ープの考え方を示す図である。
測定装置について、以下に、説明する。図1(a)にお
いて、光通信システムは、光伝送路11の間に複数の光
信号を波長多重したWDM方式光信号を増幅する光増幅
手段21を備える複数の局12と、光伝送路11の一方
の端に接続される光送信局10と、光伝送路11の他方
の端に接続される光受信局14とから構成される。ま
た、光信号は、光送信局10から光受信局14に伝送さ
れる場合だけでなく、局12において、局12内に備え
られるOADM(不図示)によって分岐・挿入される場
合もある。
2個の局12間または光送信局10と光受信局14との
間における光信号の光SNRを測定するために、光SN
R測定装置は、測定手段22および演算回路16とを備
えて構成される。測定手段22は、複数の局12のうち
から少なくとも2個以上の局12に備えられ、この局1
2における所定の物理量を測定する。さらに、測定手段
22は、光受信局14にも備えられる。演算回路16
は、測定手段22の測定結果に基づいて、以下に述べる
光SNR測定方法で光SNRを求める。
16は、測定手段22から所定の物理量を受信して、す
べての局12における所定の物理量を求める。ここで、
測定手段22がすべての局12に備えられている場合で
は、各測定手段22からの所定の物理量は、そのまま、
各局12における所定の物理量である。一方、第3局1
2-3のように測定手段22を備えない局12における所
定の物理量は、この局12の前後において測定手段22
を備える局12で測定された所定の物理量に基づいてこ
の局12における所定の物理量を求めればよい。
量の差分をこの局12に対する前方の光伝送路11の距
離と後方の光伝送路11の距離に基づいて比例分配し、
前の局12における所定の物理量に加算することによっ
て、求めることができる。または、これら前後の光伝送
路11と同等の光伝送路を用意して、この比例配分の値
を予め実測してもよい。
べての局12について求めた所定の物理量に基づいて局
12のそれぞれについて部分光SNRを求める。第3ス
テップとして、演算回路16は、この求めた部分光SN
Rの逆数和を求め、さらにこの逆数和の逆数を求める。
これが、光SNRである。
指数NFおよび利得Gである。なお、hは、プランク定
数、νは、光信号の波長に対応する周波数、Δfは、光
SNRの分解能に相当する周波数である。
多重したWDM方式光信号とすれば、一般に、各光信号
の光SNRj、k は、上述の第1ないし第3ステップよ
り、
複数の光信号にそれぞれ割り振られたch.番号、k
は、局番号である。よって、光SNRj,k は、ch.j
の第k局12-kにおける光SNRである。Poutj、k
は、ch.jが第k局12-kから射出される場合のc
h.jの光信号の光レベルである。NFj、k は、ch.
jの第k局12-kにおける雑音指数である。Gj、k は、
ch.jの第k局12-kにおける利得である。
ら、部分光SNRを
音指数NFである。そして、各光信号の光SNRj、k
は、(式2)で与えられる。なお、Pinj、k は、ch.
jが第k局12-kに入射される場合のch.jの光信号
の光レベルである。
利得Gである。そして、各光信号の光SNRj、k は、
(式2)で与えられる。また、部分光SNRを
る。そして、各光信号の光SNRj、k は、(式2)で与
えられる。
そして、各光信号の光SNRj,k は、(式2)で与えら
れる。以上の(式1)、および、(式3)ないし(式
6)のいずれの数式を部分光SNRの定義として用いる
かは、光SNR測定方法および光SNR測定装置に要求
される精度によって決定される。
測定方法および光SNR測定装置は、ASEを直接測定
することなく光SNRを測定することができるから、高
密度なWDM方式光信号の光SNRを測定することがで
きる。もちろん、1つの光信号の光SNRを測定するこ
とも可能である。次に、プリエンファシス方法および光
通信システムについて、以下に、説明する。
さらに、調整手段23を備える。そして、演算回路16
は、測定手段22の測定結果に基づいて、後述するプリ
エンファシス方法で、光伝送路11に波長多重されるべ
き光信号を最初に光伝送路11に入射する際の光レベル
を求める。調整手段23は、光伝送路11に波長多重さ
れるべき光信号を最初に光伝送路11に入射する局12
に備えられ、演算回路16で求められた光レベルになる
ようにこの光信号の光レベルを調整する。さらに、調整
手段23は、光送信局10にも備えられる。
ンファシス方法を以下に説明する。まず、第1ステップ
として、演算回路16は、測定手段22から所定の物理
量を受信して、すべての局12における所定の物理量を
求める。
べての局12について求めた所定の物理量に基づいて局
12のそれぞれについて部分光SNRを求める。第3ス
テップとして、演算回路16は、複数の光信号のそれぞ
れについて部分光SNRの逆数和を光信号が増幅される
局12が重複している区間に亘って求め、さらに逆数和
の逆数である区間光SNRを求める。
に等しくなるように複数の光信号について光レベルを調
整する。ここで、(式2)は、或る光信号が光伝送路1
1に最初に入射されてから最終的に射出されるまでの光
SNRを求める式であるが、このような或る光信号にお
ける任意の2個の局間における光SNRも求めることが
できる。この任意の2個の局12間における光SNRを
区間光SNRと呼称することにする。この場合におい
て、任意の2個の局を、或る光信号が最初に入射される
局12または光送信局10、および、最終的に射出され
る局12または光受信局14とすれば、区間光SNR
は、光SNRと一致する。
で射出(分岐)されるch.7の場合では、区間光SN
Rは、光送信局10から第3局12-3までの(式2)に
よって求められる値や第1局12-1から第3局12-3ま
での(式2)によって求められる値や光送信局10から
第4局12-4までの(式2)によって求められる値など
である。そして、この光送信局10から第4局12-4ま
での(式2)によって求められる値が光SNRと一致す
る。
り具体的にした場合を以下に説明する。まず、第1ステ
ップとして、演算回路16は、測定手段22から所定の
物理量を受信して、すべての局12における所定の物理
量を求める。
べての局12について求めた所定の物理量に基づいて局
12のそれぞれについて部分光SNRを求める。第3ス
テップとして、演算回路16は、複数の光信号のそれぞ
れについて部分光SNRの逆数和を光信号が増幅される
局12が重複している区間に亘って求め、さらに逆数和
の逆数である区間光SNRを求める。
数の局12のそれぞれについて、部分光SNRの和をこ
の局で増幅されるすべての光信号に亘って求め、さらに
その平均値を求める。第4ステップとして、演算回路1
6は、複数の光信号のそれぞれについて、複数の局12
のそれぞれにおける平均値とこの光信号の部分光SNR
との差分値を求める。
数の光信号のそれぞれについて、これら差分値の和をこ
の光信号が増幅される局に亘って求める。第6ステップ
として、複数の光信号のそれぞれについて求められた差
分値の和がすべて零となるように複数の光信号について
光レベルを調整する。以上の第1ないし第6ステップを
1個の式に纏めると、演算回路16は、
ばよい。
が第k局12-kで増幅される場合では、部分光SNRを
第k局12-kで増幅されるすべての光信号に亘って求
め、その平均値をとった値であり、一方、ch.jが第
k局12-kで増幅されない場合では、零である。したが
って、ch.jが第k局12-kで増幅されない場合で
は、(部分光SNRj,k −全光信号平均値j,k )=0
である。
ば、高密度なWDM方式光信号にプリエンファシスを施
すことができる。そして、この方法によれば、光送信局
10と光受信局14との間にOADMを備える局12が
あって或る光信号が分岐・挿入される場合でも、WDM
方式光信号にプリエンファシスを施すことができる。ま
た、分岐・挿入されなかった光信号に対するASEと分
岐・挿入された光信号に対するASEとの光レベルが異
なっていたとしても、WDM方式光信号にプリエンファ
シスを施すことができる。さらに、この方法によれば、
WDM方式光信号における各光信号ごとにレベルダイヤ
が調整されるので、各光信号の光SNRが最適化され
る。
場合には、次のようなプリエンファシス方法が好適であ
る。WDM方式光信号の各ch.の中には、同じ光送信
局10または局12から光伝送路11に挿入され、同じ
光受信局14または局12から分岐するch.がある。
このような同一経路であるch.同士を一纏めにして、
パスグループ(以下、「P.G.」と略記する。)を作
る。
リエンファシスを行い、その後、そのP.G.内におい
てさらにプリエンファシスを行って、最終的なプリエン
ファシスを行うことができる。例えば、図1(b)は、
1例としてch.数が8個の場合について、各ch.の
パスを示し、ch.1およびch.2は、光送信局10
の第0局から光伝送路11に送信され、第2局から分岐
する。ch.3およびch.5は、第2局2から光伝送
路11に挿入され、第4局から分岐する。ch.4およ
びch.7は、光送信局10の第0局から光伝送路11
に送信され、第4局から分岐する。ch.6およびc
h.8は、光送信局10の第0局から光伝送路11に送
信され、光受信局14の第n局で受信・処理される。
P.G.1として一纏めにすることができる。ch.3
およびch.5をP.G.2として一纏めにすることが
できる。ch.4およびch.7をP.G.3として一
纏めにすることができる。ch.6およびch.8を
P.G.4として一纏めにすることができる。
G.間のプリエンファシスは、(式1)の部分光SNR
j,k の代わりに、P.G.内の全ch.の部分光SNR
j、kの平均値である部分PG平均光SNRm,k を用い
て、上述の第1ないし第6ステップと同様な過程によっ
て、光信号の光レベルに相当するP.G.部分光SNR
を調整する。
算回路16は、測定手段22から所定の物理量を受信し
て、すべての局12における所定の物理量を求める。第
2ステップとして、演算回路16は、すべての局12に
ついて求めた所定の物理量に基づいて局12のそれぞれ
について部分光SNRを求める。第3ステップとして、
演算回路16は、複数の局12のそれぞれについて、部
分光SNRの和をこの局で増幅されるすべての光信号に
亘って求め、さらにその平均値である全光信号平均値を
求める。
数の光信号のうちから光伝送路11に最初に入射されて
から最終的に射出されるまでの区間が互いに同じである
光信号を1つに纏めたP.G.を作成する。第5ステッ
プとして、演算回路16は、複数の局12のそれぞれに
ついて、部分光SNRの和をこの局で増幅されるP.
G.内の光信号に亘って求め、さらにその平均値である
P.G.部分光SNRを求める。
数のP.G.のそれぞれについて、複数の局12のそれ
ぞれにおける全光信号平均値とP.G.部分光SNRと
の差分値を求める。第7ステップとして、演算回路16
は、複数のP.G.のそれぞれについて、差分値の和を
求める。
数のP.G.のそれぞれについて求められた差分値の和
がすべて零となるようにP.G.部分光SNRを調整す
る。第9ステップとして、演算回路16は、調整された
P.G.部分光SNRに基づいて複数の光信号について
光レベルを調整する。そして、第9ステップにおける
P.G.内のプリエンファシスについては、さらに(式
1)および(式2)を用いて、求めることもできるが、
P.G.内においては、2端局間のプリエンファシスの
仕方を用いることができる。すなわち、第1ステップと
して、P.G.の全ch.が分岐される局12(光受信
局14)における全ch.について光SNRの平均値を
求める。
12(光受信局14)におけるch.1の光SNRとの
差を求める。第3ステップとして、P.G.の全ch.
が挿入される局12(光送信局10)は、この差を補償
するだけの光レベルをch.1に加減して、ch.1の
光レベルを調整する。
および第3ステップをP.G.内の全ch.について行
う。また、次のように、P.G.内のプリエンファシス
を行ってもよい。図2は、P.G.内におけるプリエン
ファシスの一例を説明するための図である。
い場合の送信P.G.のスペクトルおよび受信P.G.
のスペクトルを示す図であり、図2(b)は、図2
(a)を基にプリエンファシスを行った場合の送信P.
G.のスペクトルを示す図である。これら各図の縦軸
は、光レベルであり、横軸は、ch.(波長)である。
なお、図2は、P.G.が、ch.1、ch.4、c
h.5、ch.7、ch.9、ch.10、ch.15
およびch.16からなる場合を示しているが、P.
G.がどのようなch.の組合せでも、同様に、P.
G.内のプリエンファシスを行うことができる。
プリエンファシスを行うために、受信P.G.の光レベ
ルの平均値からの偏差を1/2にして、この1/2にし
た偏差をスペクトル間の大小関係を逆転させた上で送信
P.G.のプリエンファシス量として加減する。すなわ
ち、第1ステップとして、図2(a)に示すように、プ
リエンファシスを行わない状態(各ch.の光レベルと
送信P.G.の光レベルの平均値とが一致する状態)で
P.G.を対象となる光通信システムに伝送し、受信
P.G.のスペクトルを計測する。
P.G.のスペクトルを用いて、各ch.について受信
P.G.の光レベルの平均値からの偏差を求め(Pd
f)、その1/2を各々計算する(Pdf/2)。第3ス
テップとして、受信P.G.の光レベルが受信P.G.
の光レベルの平均値より小さいch.については、Pdf
/2を足し、受信P.G.の光レベルが受信P.G.の
光レベルの平均値より大きいch.については、Pdf/
2を引く。つまり、図2の場合では、例えば、ch.1
は、光レベルが受信P.G.の光レベルの平均値より小
さいので、Pdf1 /2を送信P.G.の光レベルの平均
値に足す。ch.16は、光レベルが受信P.G.の光
レベルの平均値より大きいので、Pdf16/2を送信P.
G.の光レベルの平均値から引く。
ンファシスを行うことができる。以上のように、図1に
示す光通信システムは、WDM方式光信号にプリエンフ
ァシスを施すことができる。ここで、部分光SNRj,k
として(式1)、および、(式3)ないし(式6)のい
ずれの数式を用いるかは、光通信システムに要求される
誤り率などに依存する。
の形態を説明する。 (第1の実施形態の構成)第1の実施形態は、請求項1
5ないし請求項29、および、請求項33に記載の発明
に対応する光通信システムの実施形態である。図3は、
第1の実施形態における光通信システムの全体構成と
P.G.を示す図である。
における光送信局の構成を示す図である。図5は、第1
の実施形態の光通信システムにおける光受信局の構成を
示す図である。図6は、第1の実施形態の光通信システ
ムにおける中継増幅装置の構成を示す図である。
におけるOADMの構成を示す図である。まず、第1の
実施形態における光通信システムの全体構成について説
明し、次に、この光通信システムに使用される光送信
局、中継増幅装置、OADMおよび光受信局の構成につ
いて詳細に説明する。
全体構成について説明する。図3(a)において、第1
の実施形態における光通信システムは、光送信局51、
中継増幅装置53、OADM54、光受信局55、これ
ら各局間を繋ぎ光信号を伝送する光伝送路52およびシ
ステム制御回路56から構成される。光送信局51は、
32ch.の光信号を生成し、システム制御装置56か
らの制御信号に基づいて各ch.にプリエンファシスを
行った上で、WDM方式光信号にして光伝送路52に送
信する。
するWDM方式光信号を増幅する。OADM54は、光
伝送路52を伝送するWDM方式光信号から所定のc
h.を分岐・挿入・通過する。そして、OADM54
は、OADM54に入射されるWDM方式光信号のスペ
クトルおよびOADM54から射出されるWDM方式光
信号のスペクトルをシステム制御回路56に出力し、シ
ステム制御回路56からの制御信号に基づいて挿入すべ
き各ch.にプリエンファシスを行った上で光伝送路5
2に挿入する。
・処理し、光受信局55に入射されるWDM方式光信号
のスペクトルをシステム制御回路56に出力する。中継
増幅装置53およびOADM54は、光送信局51と光
受信局55との間に設けられる。そして、OADM54
は、WDM方式光信号からch.を分岐・挿入させたい
地点に応じて設けられ、中継増幅装置53は、光送信局
51とOADM54との間の伝送損、OADM54が複
数個設けられた光通信システムではOADM54間の伝
送損およびOADM54と光受信局55との間の伝送損
に応じてそれぞれの間に必要個数設けられる。
使用される光送信局の構成について詳細に説明する。図
4において、光送信局51は、レーザダイオード(以
下、「LD」と略記する。)101、変調器(以下、
「MOD」と略記する。)102、光可変減衰器(以
下、「VAT」と略記する。)103、WDMカプラ1
04、光増幅器108、カプラ105、スペクトラムア
ナライザ(以下、「SPA」と略記する。)106およ
び光送信局制御回路107から構成される。
し、発振されたレーザ光は、それぞれ対応するMOD1
02-1〜102-32 へ射出される。LD101として、
例えば、ファブリペロ型レーザ、分布帰還型レーザ、分
布ブラッグ反射型レーザなど各種レーザを利用すること
ができる。MOD102は、送信すべき情報でLD10
1からのレーザ光を変調し光信号を生成する。生成され
た光信号は、VAT103へ射出される。MOD102
として、例えば、マッハツェンダ型光変調器や半導体電
界吸収型光変調器などの外部変調型の変調器を利用する
ことができる。
情報に基づく変調信号を重畳することにより発振するレ
ーザ光の光レベルを変える直接変調を行う場合には、M
OD102を省略することができる。VAT103は、
MOD102からの光信号の光レベルを減衰してWDM
カプラ104へ射出する。この減衰量は、光送信局制御
回路107からの制御信号によって制御される。
AT103からなる構成は、WDM方式光信号のch.
数に合わせて、32組用意され、各LD101-1〜10
1-32 は、対応するch.の波長に合わせた波長のレー
ザ光を発振する。例えば、LD101-1は、ch.1の
波長に対応する波長を発振し、LD101-2は、ch.
2の波長に対応する波長を発振する。
せる観点から、LD101の駆動電流・素子温度を制御
してもよい。また、LD101とMOD102との間に
周期的フィルタなどから構成される波長ロッカーを利用
してもよい。WDMカプラ104は、各VATからの各
光信号を波長多重してWDM方式光信号を生成する。生
成されたWDM方式光信号は、光を増幅する光増幅器1
08を介して、カプラ105へ射出される。
DM方式光信号を2つに分岐する光分岐結合器である。
分岐した一方のWDM方式光信号は、光伝送路52-1へ
射出されて次段の局へ伝送され、分岐した他方のWDM
方式光信号は、SPA106へ射出される。SPA10
6は、入射する光の波長とこの波長における光レベルと
を計測するスペクトラムアナライザである。SPA10
6は、この光送信局51から送信されるWDM方式光信
号のスペクトルを計測し、その計測結果を光送信局制御
回路107に出力する。
からの計測結果をシステム制御回路56へ出力する。そ
して、光送信局制御回路107は、システム制御回路5
6からの制御信号に基づいて各VAT103-1〜103
-32 の各減衰量を調整することによりWDM方式光信号
にプリエンファシスを行う。さらに、光送信局制御回路
107は、SPA106からの計測結果に基づいてWD
M方式光信号に上述のプリエンファシスが施されている
かを判断し、その判断結果に基づいて各VAT103-1
〜103-32 の各減衰量を制御する。
使用される光受信局の構成について詳細に説明する。図
5において、光受信局55は、光増幅器118、カプラ
111、SPA112、光受信局制御回路113、WD
Mカプラ114、フィルタ(filter、以下、「FIL」
と略記する。)115、光増幅器116および復調器
(demodulator、以下、「DEM」と略記する。)11
7から構成される。
続される光伝送路52-nからのWDM方式光信号を増幅
して、光伝送路52-nで生じる損失を補償する。カプラ
111は、光増幅器118からのWDM方式光信号を2
つに分岐する光分岐結合器である。分岐した一方のWD
M方式光信号は、WDMカプラ114へ射出され、分岐
した他方のWDM方式光信号は、SPA112へ射出さ
れる。
のWDM方式光信号を各ch.に対応する波長ごとに分
波する。分波された各ch.の光信号は、それぞれFI
L115-1〜115-32 へ射出される。FIL115
は、所定の波長帯域の光を透過する帯域通過フィルタで
ある。FIL115としては、例えば、ファイバグレー
ティングフィルタ(fiber bragggrating filter、以
下、「FBG」と略記する。)や誘電体多層膜フィルタ
などを利用することができる。また、このFIL115
は、WDMカプラ114により所定の波長帯域の光を精
度よく分離することができる場合は、省略することがで
きる。
カプラ114およびFIL115などによって生じる損
失を補償するために、FIL115からの光信号を所定
の利得で増幅してDEM117へ射出する。DEM11
7は、光増幅器116からの光信号を復調する。これら
FIL115、光増幅器116およびDEM117から
なる構成は、WDM方式光信号のch.数に合わせて、
32組用意され、各FIL115-1〜115-32 は、対
応するch.の波長に合わせた透過波長帯域に設定す
る。例えば、FIL115-1は、ch.1の波長に対応
する波長に透過波長帯域の中心波長を合わせ、FIL1
15-2は、ch.2の波長に対応する波長に透過波長帯
域の中心波長を合わせる。
に入射されるWDM方式光信号のスペクトルを計測し、
その計測結果を光受信局制御回路113に出力する。光
受信局制御回路113は、SPA112からの計測結果
をシステム制御回路56へ出力する。次に、第1の実施
形態の光通信システムに使用される中継増幅装置の構成
について詳細に説明する。
幅器121、124、光減衰器(以下、「ATT」と略
記する。)122および分散補償器(以下、「DC」と
略記する。)123から構成される。光増幅器121
は、受光レベルを上げるプリアンプであり、この中継増
幅装置53に接続される光伝送路52からのWDM方式
光信号を増幅してATT122へ射出する。
の減衰率で射出する光減衰器であり、一定の光レベルま
で減衰されたWDM方式光信号は、DC123へ射出さ
れる。このようにWDM方式光信号を一定の光レベルま
で減衰させるのは、過大な光レベルのWDM方式光信号
をDC123に入射させると自己位相変調や相互位相変
調などの非線形光学現象を生じてしまうからである。
伝送路52中で生じる波長分散を補償する分散補償器で
あり、波長分散を補償されたWDM方式光信号は、光増
幅器124へ射出される。光増幅器124は、中継増幅
装置53の出力光を所定の光レベルまで増幅するポスト
アンプである。増幅されたWDM方式光信号は、次段の
局へ伝送すべく光伝送路52に射出される。
器の場合では、光通信システムの構築後にWDM方式光
信号のch.を増設する場合に光増幅器124の利得が
不十分になる可能性がある。そこで、そのような場合に
備えて、光増幅器124に励起光源の出力光レベルを補
うための光源であるブースター励起光源を設けてもよ
い。
使用されるOADMの構成について詳細に説明する。図
7において、OADM54は、光増幅器130、13
2、149、151、161、166、ATT131、
150、カプラ133、134、146、148、15
5、168、171、アイソレータ(以下、「ISO」
と略記する。)135、VAT136、169、FBG
141、FIL142、172、DC145、152、
153、モニタ(以下、「MO」と略記する。)14
7、167、170、スイッチ(以下、「SW」と略記
する。)156、SPA157、DEM162、送信器
165およびOADM制御回路175から構成される。
リアンプであり、このOADM54に接続される光伝送
路52からのWDM方式光信号を増幅してATT131
へ射出する。ATT131は、入射する光に対して所定
の減衰率で射出する光減衰器であり、一定の光レベルま
で減衰されたWDM方式光信号は、光増幅器132へ射
出される。
幅するポストアンプである。増幅されたWDM方式光信
号は、カプラ133へ射出される。これら光増幅器13
0とATT131と光増幅器132とからOADM54
における前段増幅部を構成する。カプラ133は、光増
幅器132からのWDM方式光信号を2つに分岐する光
分岐結合器である。分岐した一方のWDM方式光信号
は、カプラ134へ射出され、分岐した他方のWDM方
式光信号は、SW156へ射出される。
M方式光信号を2つに分岐する光分岐結合器である。分
岐した一方のWDM方式光信号は、ISO135へ射出
され、分岐した他方のWDM方式光信号は、DC152
へ射出される。このISO135へ射出されたWDM方
式光信号は、後述する各光部品で処理されることにより
OADM54を通過するWDM方式光信号となる。一
方、DC152へ射出されたWDM方式光信号から後述
する各光部品で処理されてOADM54で分岐するc
h.が取り出される。
h.に対し、主に光伝送路52中で生じる波長分散を補
償する分散補償器であり、波長分散を補償されたWDM
方式光信号は、リジェクションフィルタ部140へ射出
される。ISO135は、光を決められた一方向のみに
透過させるアイソレータであり、カプラ134からVA
T136への一方向のみに光を透過させる。このため、
ISO135以降に接続されるOADM内の光部品によ
って反射された光を遮断することができるので、OAD
M内における光の多重反射を防止することができる。I
SO135は、例えば、45度ずれた状態の2つの偏光
子の間にファラデー回転子を配置することによって構成
することができる。
M方式光信号の光レベルを減衰してリジェクションフィ
ルタ部140へ射出する。この減衰量は、OADM制御
回路175からの制御信号によって制御される。リジェ
クションフィルタ部140は、このOADM54で分岐
・挿入することができる光信号のch.および数に合わ
せてFBGユニットが用意される。本実施形態では、c
h.1ないしch.8を分岐・挿入することができるよ
うに、8個のFBGユニットが縦続に接続される。
142とからなり、FBG141は、所定の波長帯域の
みを反射するFBGであり、FIL142は、所定の波
長帯域のみを透過する光フィルタである。そして、FB
G141の反射中心波長とFIL142の透過中心波長
とは、分岐されるch.の波長に等しく設定される。図
7のリジェクションフィルタ部140は、32波のWD
M方式光信号からch.1ないしch.8を分岐する場
合を示し、8個のFBGユニットが縦続接続される結
果、FBG141-1〜141-8は、順次に縦続接続さ
れ、FIL142-1〜142-8も順次に縦続接続され
る。
長分散を補償された32波のWDM方式光信号は、FI
L142-1に入射される。入射したWDM方式光信号
は、FIL142-1でch.1だけ透過して光増幅器1
61-1へ射出され、ch.2ないしch.32は、FI
L142-1で反射されてFIL142-2へ射出される。
FIL142-2に入射したWDM方式光信号は、FIL
142-2でch.2だけ透過して光増幅器161-2へ射
出され、ch.3ないしch.32は、FIL142-2
で反射されてFIL142-3へ射出される。以下同様
に、ch.3ないしch.8は、各FIL142-3〜1
42-8でそれぞれch.ごとに分離され、各FIL14
2-3〜142-8のそれぞれに接続される光増幅器161
-3〜161-8へ射出される。
リアンプであり、各FIL142-1〜142-8からの光
信号をそれぞれ増幅して各DEM162-1〜162-8へ
射出する。DEM162は、各光増幅器161-1〜16
1-8からの光信号をそれぞれ復調し、ch.の情報を取
り出す。
衰された32波のWDM方式光信号は、FBG141-1
に入射される。入射したWDM方式光信号は、FBG1
41-1でch.1だけ遮断され、ch.2ないしch.
32は、FBG141-2へ射出される。FBG141-2
に入射したWDM方式光信号は、FBG141-2でc
h.2だけ遮断され、ch.3ないしch.32は、F
BG141-3へ射出される。以下同様に、ch.3ない
しch.8は、各FBG141-3〜141-8でそれぞれ
ch.ごとに遮断され、FBG141-8から射出される
WDM方式光信号は、ch.9ないしch.32からな
る。
る最終段のFBG141から射出されたWDM方式光信
号は、DC145に入射される。DC145は、OAD
M54を通過するch.に対して、主に光伝送路52中
で生じる波長分散を補償する分散補償器であり、波長分
散を補償されたWDM方式光信号は、カプラ146へ射
出される。
方式光信号を2つに分岐する光分岐結合器である。分岐
した一方のWDM方式光信号は、MO147へ射出さ
れ、分岐した他方のWDM方式光信号は、WDMカプラ
148へ射出される。
ルを検出するモニタであり、検出結果は、OADM制御
回路175へ出力される。OADM制御回路175の1
つの機能としてOADM制御回路175は、このMO1
47からの検出結果に基づいて、この検出結果が所定の
閾値を越えないようにVAT136の減衰量を調整す
る。このように減衰量を調整することによりDC145
に入射されるWDM方式光信号の光レベルを制限するこ
とができるので、DC145中における非線形光学現象
を防止することができる。
光信号は、後述する構成によって生成される。送信器1
65は、LDとMODとから構成され所定の波長の光信
号を生成する。生成された光信号は、光増幅器166へ
射出される。光増幅器166は、所定の光レベルまで増
幅するポストアンプである。増幅された光信号は、カプ
ラ168へ射出される。
信号を2つに分岐する光分岐結合器である。分岐した一
方の光信号は、MO167へ射出され、分岐した他方の
光信号は、VAT169へ射出される。MO167は、
光信号の光レベルを検出するモニタであり、検出結果
は、OADM制御回路175へ出力される。
号の光レベルを減衰してカプラ171へ射出する。この
減衰量は、OADM制御回路175からの制御信号によ
って制御される。カプラ171は、VAT169からの
光信号を2つに分岐する光分岐結合器である。分岐した
一方の光信号は、MO170へ射出され、分岐した他方
の光信号は、FIL172へ射出される。
るモニタであり、検出結果は、OADM制御回路175
へ出力される。OADM制御回路175のもう1つの機
能としてOADM制御回路175は、MO167および
MO170の検出結果に基づいて、VAT136の減衰
量を調整することにより、光信号の光レベルを所望の光
レベルに調整する。このように減衰量を調整することに
よりOADM54において挿入される光信号の光レベル
を調整することできるので、最適なプリエンファシスを
行うことができる。
MO167、VAT169、カプラ171およびMO1
70からなる構成は、このOADM54で挿入されるべ
きch.ごとに用意される。本実施形態では、ch.1
ないしch.8を挿入することができるようにするた
め、これらのch.の光信号を生成する構成が用意され
る。例えば、図7に示す、送信器165-1、カプラ16
8-1、MO167-1、VAT169-1、カプラ171-1
およびMO170-1からなる構成は、WDM方式光信号
のch.1の光信号を生成する。
すべき光信号の数およびch.に合わせて用意され、順
次に縦続接続される。FIL172の透過中心波長は、
この挿入すべきch.の波長に合わせて設定される。図
7では、32波のWDM方式光信号からch.1ないし
ch.8を挿入する場合を示し、8個のFIL172-1
〜172-8は、順次に縦続接続される。
出されたch.1は、FIL172-2に入射されてFI
L172-2で反射され、FIL172-2を透過したc
h.2とともにFIL172-3に入射される。入射した
ch.1およびch.2は、FIL172-3で反射さ
れ、FIL172-3を透過したch.3とともにFIL
172-4に入射される。以下同様に、ch.4ないしc
h.8が、各FIL172-4〜172-8でそれぞれ合波
され、FIL172-8からch.1ないしch.8を波
長多重したWDM方式光信号が射出され、DC153に
入射される。
されるch.に対して、主に光伝送路52中で生じる波
長分散を補償する分散補償器であり、波長分散を補償さ
れたWDM方式光信号は、WDMカプラ148へ射出さ
れる。WDMカプラ148は、カプラ146からのOA
DM54を通過するWDM方式光信号とDC153から
のOADM54で挿入されるWDM方式光信号とを波長
多重する。波長多重されたWDM方式光信号は、光増幅
器149へ射出される。光増幅器149は、受光レベル
を上げるプリアンプであり、このOADM54内の光部
品による損失を補償すべく、WDMカプラ148からの
WDM方式光信号を増幅してATT150へ射出する。
の減衰率で射出する光減衰器であり、一定の光レベルま
で減衰されたWDM方式光信号は、光増幅器151へ射
出される。光増幅器151は、所定の光レベルまで増幅
するポストアンプである。増幅されたWDM方式光信号
は、カプラ155へ射出される。
増幅器151とからOADM54における後段増幅部を
構成する。カプラ155は、光増幅器151からのWD
M方式光信号を2つに分岐する光分岐結合器である。分
岐した一方のWDM方式光信号は、次段の局に伝送され
るべく光伝送路52へ射出され、分岐した他方のWDM
方式光信号は、SW156へ射出される。
OADM制御回路175からの制御信号により、カプラ
133からのWDM方式光信号またはカプラ155から
のWDM方式光信号のいずれか一方をSPA157へ射
出する。SPA157は、入射する光の波長とこの波長
における光レベルとを計測するスペクトラムアナライザ
である。SPA157は、SW156の選択により、前
段増幅部から射出されるWDM方式光信号のスペクトル
または後段増幅部から射出されるWDM方式光信号のス
ペクトルを計測し、その計測結果をOADM制御回路1
75に出力する。
て、OADM制御回路175は、システム制御回路56
からの制御信号により、SPA157へカプラ133か
らのWDM方式光信号またはカプラ155からのWDM
方式光信号のいずれを射出するかを制御する制御信号を
SW156へ出力する。そして、OADM制御回路17
5は、SPA157からの計測結果をシステム制御回路
56へ出力する。さらに、OADM制御回路175は、
システム制御回路56からの制御信号に基づいて各VA
T169-1〜169-32 とVAT136の各減衰量を調
整することにより挿入すべきch.にプリエンファシス
を行う。
しては、例えば、入射光と射出光との間に減衰円板を挿
入し、減衰円板の表面には回転方向に厚みが連続的に変
えてある金属減衰膜を蒸着して、この減衰円板を回転さ
せることにより減衰量を調節する光可変減衰器や入射光
と射出光との間に磁気光学結晶およびこの磁気光学結晶
の射出側に偏光子を挿入し、磁気光学結晶に磁界を印加
してこの磁界の強さを変えることにより減衰量を調整す
る光可変減衰器などを利用することができる。
ては、例えば、誘電体多層膜フィルタやアレイ導波路格
子形光合分波器(arrayed waveguide grating )などを
利用することができる。カプラ105、111、13
3、134、146、155、168、171として
は、例えば、ハーフミラーなどの微少光学素子形光分岐
結合器や溶融ファイバの光ファイバ形光分岐結合器や光
導波路形光分岐結合器などを利用することができる。
0、132、149、151、161、166として
は、例えば、半導体レーザ増幅器や光ファイバ増幅器を
利用することができる。DEM117、162として
は、光信号を電気信号に変えるホトダイオードなどの受
光素子を利用することができる。
ては、WDM方式光信号に生じた分散を打ち消すように
反対符号の分散を持つ分散補償ファイバを利用すること
ができる。このように第1の実施形態の光通信システム
に適用される光送信局は、WDM方式光信号を生成する
機能のほか、WDM方式光信号の各ch.の光レベルを
調整する機能を持てばよい。
に適用される光受信局は、WDM方式光信号を受信・処
理する機能のほか、光受信局に入射されたWDM方式光
信号の各ch.の光レベルを計測する機能を持てばよ
い。また、第1の実施形態の光通信システムに適用され
る中継増幅装置は、光伝送路である光ファイバ中で受け
る伝送損失を補う機能および波長分散によって劣化した
波形を整形する機能を持てばよい。
に適用されるOADMは、WDM方式光信号から所定の
ch.を分岐・挿入・通過する機能のほか、OADMに
入射されたWDM方式光信号の各ch.の光レベルを計
測する機能、OADMから射出されるWDM方式光信号
の各ch.の光レベルを計測する機能および挿入すべき
ch.および通過するch.の光レベルを調整する機能
を持てばよい。
以下、本発明と第1の実施形態との対応関係について説
明する。請求項15ないし請求項29に記載の発明と第
1の実施形態との対応関係については、光伝送路は光伝
送路52に対応し、局は中継増幅装置53、OADM5
4および光受信局55に対応する。特に、請求項23な
いし請求項29に記載の発明においては、測定手段はO
ADM54内のSPA157および光受信局55内のS
PA112に対応し、演算回路はシステム制御回路56
に対応し、調整手段はOADM54内のVAT136、
169および光送信局51内のVAT103に対応す
る。
との対応関係については、プリエンファシス用制御装置
はシステム制御回路56に対応する。ここで、請求項1
5ないし請求項29に記載の発明においては、カプラ1
33、155をそれぞれ光増幅器130、149の直前
に接続し、光増幅器130、149に入射されるWDM
方式光信号のスペクトルを計測する構成にしてもよい。
また、請求項6ないし請求項8、および、請求項15な
いし請求項29に記載の発明においては、SPA11
2、157の代わりに、入射する光をWDM方式光信号
のch.数分に分岐するカプラと、分岐した各光がそれ
ぞれ入射されWDM方式光信号の各ch.に対応する波
長に透過帯域の中心波長を設定したFBGと、これらF
BGのそれぞれに接続されFBGから射出される光の光
レベルを計測するホトダイオードとから構成される検出
器によって、各ch.の光レベルを計測するようにして
もよい。
の実施形態の光通信システムにおけるプリエンファシス
について説明する。図8は、第1の実施形態の光通信シ
ステムにおけるシステム制御回路のフローチャートを示
す図である。
におけるOADM制御回路のフローチャートを示す図で
ある。図10は、第1の実施形態の光通信システムにお
ける各局の全ch.出力光レベル平均値と各局のP.
G.出力光レベル平均値を示す図である。
形態における光通信システムを立ち上げる場合には、光
通信システムの上流側、すなわち、光送信局51から光
受信局55へ、順次に各装置を立ち上げる。そして、各
装置ごとに、信号が到達しているかの確認、ASE補
正、DCの入力光レベルの制限の確認、伝送路の損失の
波長依存性を補償するスロープ補償などを行う。
において、WDM方式光信号の全ch.を送信する。そ
して、光送信局51では、送信される各ch.の光レベ
ルは、ほぼ等しくなるように設定される。OADM54
では、挿入される各ch.の光レベルは、ほぼ等しくな
るように、かつ、OADM54を通過するch.の平均
光レベルになるように設定される。
49に入射される全光レベル、前段増幅部のASE補正
量、ch.数から、後段増幅部へ入射される平均光レベ
ルが所定の値以上になっていることを確認する。各装置
について、このような初期設定を行った後に、次の手順
によって第1の実施形態にかかる光通信システムのプリ
エンファシスを行う。
の概略は、P.G.を作成し、P.G.間のプリエンフ
ァシスを行い、そして、P.G.内のプリエンファシス
を行う。P.G.間のプリエンファシスは、各局で全光
信号平均値とPG部分光SNRj,k との差分の和を許容
値以内にすることにより、好ましくはほぼ「0」にする
ことにより行われる。P.G.内のプリエンファシス
は、図2を用いて説明したように、分岐する局において
P.G.のch.ごとにP.G.の光レベルの平均値か
らの偏差を求め、この偏差を1/2にした量をスペクト
ル間の大小関係を逆転させた上で、光伝送路52にP.
G.を挿入する際にプリエンファシス量として各ch.
に加減することにより行われる。
実施形態におけるプリエンファシスについて詳細に説明
する。図8のS1において、システム制御回路56は、
各ch.のパスからP.G.を作成する。例えば、本実
施形態では、図3(b)に示すように、光送信局51か
ら送信され光受信局55で受信されるch.1ないしc
h.16をP.G.1とする。光送信局51から送信さ
れOADM54-1の局2で分岐するch.17ないしc
h.32をP.G.2とする。OADM54-1の局2か
ら挿入され光受信局55で受信されるch.17ないし
ch.24をP.G.3とする。OADM54-1の局2
から挿入されOADM54-2の局5で分岐されるch.
25ないしch.32をP.G.4とする。OADM5
4-2の局5から挿入され光受信局55で受信されるc
h.25ないしch.32をP.G.5とする。
6は、各OADM制御回路175に各OADM54にお
ける後段増幅部の出力スペクトルを出力するように指示
する。さらに、システム制御回路56は、光送信局制御
回路107に出力スペクトルを出力するように指示す
る。図9のS20において、各OADM54の局におけ
るOADM制御回路175は、このシステム制御回路5
6からの指示を受けて、カプラ155からの光がSPA
157に入射するようにSW156を切り換える。そし
て、各OADM制御回路175は、SPA157の出力
(後段増幅部の出力スペクトル)をシステム制御回路5
6へ出力する。
の出力(出力スペクトル)をシステム制御回路56へ出
力する。図8のS3において、システム制御回路56
は、各OADM制御回路175から各OADM54にお
ける後段増幅部の出力スペクトルを取得する。さらに、
システム制御回路56は、光送信局制御回路107から
出力スペクトルを取得する。
6は、各OADM制御回路175に各OADM54にお
ける前段増幅部の出力スペクトルを出力するように指示
する。さらに、システム制御回路56は、光受信局制御
回路113に入力スペクトルを出力するように指示す
る。図9のS21において、各OADMの局におけるO
ADM制御回路175は、このシステム制御回路56か
らの指示を受けて、カプラ133からの光がSPA15
7に入射するようにSW156を切り換える。そして、
各OADM制御回路175は、SPA157の出力(前
段増幅部の出力スペクトル)をシステム制御回路56へ
出力する。
の出力(入力スペクトル)をシステム制御回路56へ出
力する。図8のS5において、システム制御回路56
は、各OADM制御回路175から各OADMにおける
前段増幅部の出力スペクトルを取得する。さらに、シス
テム制御回路56は、光受信局制御回路113から入力
スペクトルを取得する。
て、伝送路の損失波長依存性を補償するスロープ補償を
行っている場合は、S3およびS5において後段増幅部
の出力スペクトルおよび前段増幅部の出力スペクトルか
らこの利得等化を補償するスロープ補償量をそれぞれ差
し引き、利得等化を行っていない場合の後段増幅部の出
力スペクトルおよび前段増幅部の出力スペクトルを求め
て、これらを新たにそれぞれ後段増幅部の出力スペクト
ルおよび前段増幅部の出力スペクトルとする。
6は、各中継増幅装置53の出力スペクトルを計算す
る。この計算は、次のように行われる。中継増幅装置5
3は、図6を用いて説明したように出力スペクトルを測
定する手段を備えていないので、出力スペクトルを求め
たい中継増幅装置53に対して、最も近い前方のOAD
M54における後段増幅部の出力スペクトルの平均値と
最も近い後方のOADM54における前段増幅部の出力
スペクトルの平均値との差分を求め、当該中継増幅装置
53の出力スペクトルは、最も近い前方のOADM54
における後段増幅部の出力スペクトルにこの求めた差分
の1/2を加算したものとする。
ではなく光送信局51の場合には、光送信局51の出力
スペクトルの平均値を用いればよい。また、最も近い後
方の装置がOADM54ではなく光受信局55の場合に
は、光受信局55の入力スペクトルの平均値を用いれば
よい。本実施形態において、例えば、図3(a)に示す
第1局の出力スペクトルは、第1局が中継増幅装置53
-1であるから、前方の光送信局51の出力スペクトルの
平均値と後方のOADM54-1における前段増幅部の出
力スペクトルの平均値との差分を求め、当該第1局の出
力スペクトルは、前方の光送信局51の出力スペクトル
にこの求めた差分の1/2を加算したものとする。
幅装置54が複数個存在する場合には、出力スペクトル
を求めたい複数個の中継増幅装置53に対して、最も近
い前方のOADM54における後段増幅部の出力スペク
トルの平均値と最も近い後方のOADM54における前
段増幅部の出力スペクトルの平均値との差分を求める。
求めた差分を2個のOADM54の間に存在する中継増
幅装置の個数に「1」を足した数(すなわち、2個のO
ADM54の間に存在する光伝送路52のスパンの数)
で割り、1中継増幅装置当たりの変化量を求める。そし
て、2個のOADM54の間においてn番目の中継増幅
装置53の出力スペクトルは、最も近い前方のOADM
54における後段増幅部の出力スペクトルに変化量をn
倍した量を加算したものとする。例えば、中継増幅装置
53が5個存在する場合では、1番目の中継増幅装置5
3の出力スペクトルは、最も近い前方のOADM54に
おける後段増幅部の出力スペクトルに変化量を1倍した
量を加算したものとする。また、4番目の中継増幅装置
53の出力スペクトルは、最も近い前方のOADM54
における後段増幅部の出力スペクトルに変化量を4倍し
た量を加算したものとする。
(a)に示す第3局および第4局の出力スペクトルは、
2個のOADM54-1、54-2の間に中継増幅装置54
が2個存在する場合なので、前方のOADM54-1にお
ける後段増幅部の出力スペクトルの平均値と後方のOA
DM54-2における前段増幅部の出力スペクトルの平均
値との差分を求める。求めた差分を中継増幅装置の個数
に「1」を足した3で割り、1中継増幅装置当たりの変
化量を求める。そして、第3局の出力スペクトルは、1
番目の中継増幅装置であるから、前方のOADM54-1
における後段増幅部の出力スペクトルに変化量を1倍し
た量を加算したものとする。第4局の出力スペクトル
は、2番目の中継増幅装置であるから、前方のOADM
54-1における後段増幅部の出力スペクトルに変化量を
2倍した量を加算したものとする。
装置52の出力スペクトルを算出することができるの
で、測定手段が省略されている。なお、中継増幅装置内
に光増幅装置124の出力光を計測するスペクトラムア
ナライザとこのスペクトラムアナライザの出力をシステ
ム制御回路56へ出力する中継増幅装置制御回路をさら
に備え、中継増幅装置52の出力スペクトルを計測する
ようにしてもよい。
光送信局51、各局および光受信局55におけるWDM
方式光信号のスペクトルを取得する。図8のS7におい
て、システム制御回路56は、各局の部分光SNRj 、
全光信号平均値およびPG部分光SNRを求める。ここ
で、第1の実施形態においては、部分光SNRj,k をP
outj,kで定義し、Poutj,kは、S3、S5およびS6で
取得した各スペクトルから求める。
いて、Poutj,kを全ch.について合計し、その平均値
を求める。PG部分光SNRは、各局においてP.G.
ごとに、Poutj,kを当該局で増幅されるP.G.内の光
信号について合計し、その平均値を求める。
は、Poutj,3を第3局で増幅されるch.1ないしc
h.32について合計し、その平均値を求める。そし
て、PG部分光SNRは、P.G.1では、Poutj,3を
ch.1ないしch.16について合計しその平均値を
求め、P.G.2では、Poutj,3をch.17ないしc
h.24について合計しその平均値を求め、Poutj,3を
ch.25ないしch.32について合計しその平均値
を求める。
7は、各ch.間のASEを測定する必要がない。この
ため、SPA157は、簡易な構造で安価なスペクトラ
ムアナライザを使用することができる。図8のS8にお
いて、システム制御回路56は、各局において、全光信
号平均値とPG部分光SNRとの差分を求める。そし
て、システム制御回路56は、P.G.が入射されるす
べての局について求めた局ごとの差分を加算する。
6は、すべてのP.G.についてS8の加算した結果が
許容値以内か否かを判断する。この許容値は、P.G.
間のプリエンファシスにおける精度を決定する許容値で
あり、光通信システムに要求される誤り率などに依存す
る。この許容値をほぼ「0」に設定することにより、光
通信システムは、誤り率が低く、超長距離を伝送する光
通信システムにすることができる。
いては、光送信局51を第0局と、光受信局55を第n
+1局と考えて、各第k局における全光信号平均値をP
outav,k と表示し、PG部分光SNRをPoutgα,kと表
示すると、S9は、
容値以内ではない場合は、図8のS10の処理を行う。
また、システム制御回路56は、判断の結果、許容値以
内である場合は、図8のS11の処理を行う。図8のS
10において、システム制御回路56は、P.G.を挿
入するOADM54において、S8の結果が正の値であ
るP.G.は、0.5dB下げ、S8の結果が負の値で
あるP.G.は、0.5dB上げる指示を、P.G.を
挿入するOADM54のOADM制御回路175に指示
する。プリエンファシスの精度は、この調整量の刻み幅
が小さいほど上がる。
175は、このシステム制御回路56からの指示に基づ
き、VAT169を用いて各ch.の光レベルを調整す
る。OADM制御回路175は、調整した結果をMO1
67、170の出力から確認し、目標とする光レベルと
なるようにVAT136、169を調整する。そして、
OADM制御回路175は、調整の終了をシステム制御
回路56に出力する。
認すると、図8のS2に処理を戻し、S2ないしS9の
処理を行う。一方、図8のS11において、システム制
御回路56は、P.G.内のプリエンファシスが終了し
ているか否かを判断する。システム制御回路56は、判
断の結果、終了していない場合には、図8のS12の処
理を行い、終了している場合には、プリエンファシスの
処理を終了する。
56は、各OADM制御回路175に各OADM54に
おける前段増幅部の出力スペクトルを出力するように指
示する。さらに、システム制御回路56は、光受信局制
御回路113に入力スペクトルを出力するように指示す
る。図9のS23において、各OADM54の局におけ
るOADM制御回路175は、このシステム制御回路5
6からの指示を受けて、カプラ133からの光がSPA
157に入射するようにSW156を切り換える。そし
て、各OADM制御回路175は、SPA157の出力
(前段増幅部の出力スペクトル)をシステム制御回路5
6へ出力する。
の出力(入力スペクトル)をシステム制御回路56へ出
力する。図8のS13において、システム制御回路56
は、S12の結果からP.G.ごとに分岐するch.の
みの光レベルの平均値を求め、各P.G.においてc
h.ごとにch.の光レベルとその平均値との偏差を計
算する。
56は、この偏差を1/2にした量をスペクトル間の大
小関係を逆転させた上で、P.G.内の各ch.におけ
るプリエンファシス量として各ch.に加減する。そし
て、システム制御回路56は、この各ch.の光レベル
をP.G.を挿入する各OADM54のOADM制御回
路175に指示する。
175は、このシステム制御回路56からの指示に基づ
いて、VAT136、169で各ch.の光レベルを調
整する。OADM制御回路175は、調整した結果をM
O167、170の出力から確認し、目標とする光レベ
ルとなるようにVAT169を調整する。そして、OA
DM制御回路175は、調整の終了をシステム制御回路
56に出力する。
認すると、プリエンファシスの処理を終了する。このよ
うにシステム制御回路56および各OADM制御回路1
75は、各ch.の光レベルを制御することにより、所
定のch.を分岐・挿入・通過するOADM54を2端
局間に有する光通信システムにおいて、最適なプリエン
ファシスを行うことができる。
を設定した後にWDM方式光信号のch.数が増減した
結果、プリエンファシスの再設定が必要になった場合に
ついて、その手順を説明する。図11は、ch.数の増
減によるプリエンファシスの再設定の場合におけるシス
テム制御回路のフローチャートを示す図である。
ファシスの再設定の場合におけるOADM制御回路のフ
ローチャートを示す図である。図11のS31におい
て、システム制御回路56は、ch.の増減によりP.
G.を再作成する。図11のS32において、システム
制御回路56は、各局の光増幅器をAGCモードに切り
替えるように指示する。AGCモードとは、光増幅器の
利得を制御するモードである。
路175は、OADM54内の光増幅器をAGCモード
に切り替える。図12のS51において、ch.数の増
減を行うOADM64におけるOADM制御回路175
は、1ch.分を受信・処理するFBG141、光増幅
器161およびDEM162の分岐部を組み込み、1c
h.分を生成する送信器165、光増幅器166、カプ
ラ168、171、MO167、170、VAT169
およびFIL172の挿入部を組み込む。そして、IS
状態にする。
用可能な状態にすることである。挿入部をIS状態で増
設すると、接続完了と同時に送信器から光が送信されて
しまい、ほかの光信号に悪影響を与えるなど光通信シス
テムの運用上好ましくないため、挿入部を使用可能では
ない状態(OOS;out-of-service)で増設する。この
ため、増設が完了した場合に、挿入部をIS状態にす
る。
路175は、増設したch.の挿入光レベルを初期値に
設定する。初期値は、光増幅器をAGCモードからAL
Cモードに戻した場合に既存のch.の光信号に影響を
及ばさないようにするため、既存のch.の光レベルの
平均値、あるいは、このOADM64から出力されるW
DM方式光信号における光レベルの平均値などに設定す
る。
路56は、光送信局51、中継増幅装置53、OADM
54および光送信局55内の各種光部品の初期設定を行
うプロビジョニングを行う。特に、ch.数が増減した
ことから光増幅器の設定を変更する。図11のS34に
おいて、システム制御回路56は、各局の光増幅器をA
LCモードの切り替えるように指示する。ALCモード
とは、光増幅器の出力を制御するモードである。
路56は、各OADM制御回路175に各OADM54
における後段増幅部の出力スペクトルを出力するように
指示する。さらに、システム制御回路56は、光送信局
制御回路107に出力スペクトルを出力するように指示
する。図12のS53において、各OADM54の局に
おけるOADM制御回路175は、このシステム制御回
路56からの指示を受けて、カプラ155からの光がS
PA157に入射するようにSW156を切り換える。
そして、各OADM制御回路175は、SPA157の
出力(後段増幅部の出力スペクトル)をシステム制御回
路56へ出力する。
の出力(出力スペクトル)をシステム制御回路56へ出
力する。図11のS36において、システム制御回路5
6は、各OADM制御回路175から各OADM54に
おける後段増幅部の出力スペクトルを取得する。さら
に、システム制御回路56は、光送信局制御回路107
から出力スペクトルを取得する。
路56は、各OADM制御回路175に各OADM54
における前段増幅部の出力スペクトルを出力するように
指示する。さらに、システム制御回路56は、光受信局
制御回路113に入力スペクトルを出力するように指示
する。図12のS54において、各OADMの局におけ
るOADM制御回路175は、このシステム制御回路5
6からの指示を受けて、カプラ133からの光がSPA
157に入射するようにSW156を切り換える。そし
て、各OADM制御回路175は、SPA157の出力
(前段増幅部の出力スペクトル)をシステム制御回路5
6へ出力する。
の出力(入力スペクトル)をシステム制御回路56へ出
力する。図11のS38において、システム制御回路5
6は、各OADM制御回路175から各OADMにおけ
る前段増幅部の出力スペクトルを取得する。さらに、シ
ステム制御回路56は、光受信局制御回路113から入
力スペクトルを取得する。
て、光増幅器で利得等化を行っている場合にはスロープ
補償量を考慮し、利得等化を行っていない場合の後段増
幅部の出力スペクトルおよび前段増幅部の出力スペクト
ルを求めて、これらを新たにそれぞれ後段増幅部の出力
スペクトルおよび前段増幅部の出力スペクトルとする。
路56は、各中継増幅装置53の出力スペクトルを計算
する。なお、この計算は、前述のS6と同様に求めるこ
とができるので、その説明を省略する。図11のS40
において、システム制御回路56は、各局の部分光SN
Rj 、全光信号平均値およびPG部分光SNRを求め
る。ここで、第1の実施形態においては、部分光SNR
j,k をPoutj,kで定義し、Poutj,kは、S36、S38
およびS39で取得した各スペクトルから求める。
路56は、各局において、全光信号平均値とPG部分光
SNRとの差分を求める。そして、システム制御回路5
6は、ch.数が増減したP.G.に対して、P.G.
が入射されるすべての局について求めた局ごとの差分を
加算する。図11のS42において、システム制御回路
56は、ch.数の増減したP.G.についてS41の
加算した結果が許容値以内か否かを判断する。
容値以内ではない場合は、図11のS43の処理を行
う。また、システム制御回路56は、判断の結果、許容
値以内である場合は、図11のS44の処理を行う。図
11のS43において、システム制御回路56は、S4
1の結果が正の値であるP.G.は、0.5dB下げ、
S41の結果が負の値であるP.G.は、0.5dB上
げる指示を、前述の図12のS51においてDEM16
2などの分岐部や送信器165などの挿入部を増設した
OADM54のOADM制御回路175に指示する。プ
リエンファシスの精度は、この調整量の刻み幅が小さい
ほど上がる。
路175は、このシステム制御回路56からの指示に基
づき、VAT169を用いて各ch.の光レベルを調整
する。OADM制御回路175は、調整した結果をMO
167、170の出力から確認し、目標とする光レベル
となるようにVAT169を調整する。そして、OAD
M制御回路175は、調整の終了をシステム制御回路5
6に出力する。
認すると、図11のS35に処理を戻し、S35ないし
S42の処理を行う。一方、図11のS44において、
システム制御回路56は、S40の結果からch.数が
増減したP.G.において、各ch.ごとに挿入光レベ
ルと分岐光レベルとの和を求める。
路56は、ch.数が増減したP.G.において、S4
4で求めた各ch.の和がほぼ等しくなるように各c
h.の挿入光レベルを求め、そのP.G.を挿入するO
ADM制御回路175に指示する。図12のS56にお
いて、OADM制御回路175は、このシステム制御回
路56からの指示に基づいて、VAT136、169を
用いて挿入光レベルを調整する。OADM制御回路17
5は、調整した結果をMO167、170の出力から確
認し、目標とする光レベルとなるようにVAT136、
169を調整する。そして、OADM制御回路175
は、調整の終了をシステム制御回路56に出力する。
〜S14の手順により、プリエンファシスを行い、シス
テム制御回路56は、処理を終了する。WDM方式光信
号のch.数が増減した場合には、このようにプリエン
ファシスを再設定する。なお、第1の実施形態におい
て、プリエンファシスを行う際の各ch.の光レベルの
調整は、VAT103、136、169によって行う場
合について説明したが、VAT103、136、169
の代わりに光増幅器によって各ch.の光レベルの調整
を行ってもよい。
5ないし請求項29、および請求項33に記載の発明に
対応する光通信システムの実施形態である。図13は、
第2の実施形態における光通信システムの全体構成と
P.G.を示す図である。
ムにおけるOADMの構成を示す図である。まず、第2
の実施形態における光通信システムの全体構成について
説明し、次に、この光通信システムに使用されるOAD
Mの構成について詳細に説明する。なお、第2の実施形
態の光通信システムに使用される中継増幅装置の構成
は、図6に示す中継増幅装置と同一なので、その説明を
省略する。
全体構成について説明する。図13(a)において、第
2の実施形態における光通信システムは、OADM64
と、これらのOADM64を接続する光伝送路62とか
らリング状のネットワークを構成し、OADM64の間
には、OADM64間の伝送損失を補うべく、光伝送路
62を伝送するWDM方式光信号を増幅する中継増幅装
置63が設けられる。
WDM方式光信号から所定のch.を分岐・挿入・通過
する。そして、OADM64は、OADM64に入射さ
れるWDM方式光信号のスペクトルおよびOADM64
から射出されるWDM方式光信号のスペクトルをシステ
ム制御回路65に出力し、システム制御回路65からの
制御信号に基づいて挿入すべき各ch.にプリエンファ
シスを行った上で光伝送路62に挿入する。
使用されるOADMの構成について詳細に説明する。図
14において、光伝送路62を伝送するWDM方式光信
号は、OADM64の光増幅器201に入射され、増幅
される。光増幅器201は、主に光伝送路62中で生じ
る伝送損失を補償するプリアンプである。増幅されたW
DM方式光信号は、カプラ202に入射される。
号は、2つに分岐される。分岐した一方のWDM方式光
信号は、SW280に入射され、分岐した他方のWDM
方式光信号は、カプラ203に入射される。カプラ20
3に入射されたWDM方式光信号は、2つに分岐され
る。分岐した一方のWDM方式光信号は、MO227に
入射され、分岐した他方のWDM方式光信号は、カプラ
204に入射される。
ルを検出するモニタであり、検出結果は、OADM制御
回路285へ出力される。OADM制御回路285は、
このMO227からの出力により、OADM64に入射
されるWDM方式光信号の光レベルおよび信号断などを
検出することができる。そして、信号断の場合は、必要
に応じて警告を発する。この信号断は、光増幅器201
とカプラ203の間の障害などによって生じるものであ
る。
号は、2つに分岐される。分岐した一方のWDM方式光
信号は、ATT205に入射され、分岐した他方のWD
M方式光信号は、DC231に入射される。このATT
205へ射出されたWDM方式光信号は、後述する各光
部品で処理されることによりOADM64を通過するW
DM方式光信号となる。一方、DC231へ射出された
WDM方式光信号から後述する各光部品で処理されてO
ADM64で分岐するch.が取り出される。
号は、その光レベルを減衰されてDC206へ射出され
る。ATT205の減衰量は、DC206中で生じる非
線形光学現象を防止することができるように調整され
る。DC206は、OADM64を通過するch.に対
して、主に光伝送路62中で生じる波長分散を補償する
分散補償器であり、波長分散を補償されたWDM方式光
信号は、光増幅器207へ射出される。光増幅器207
は、カプラ202、203、204、ATT205およ
びDC206などで生じる伝送損失を補償するプリアン
プである。
信号は、カプラ208に入射される。カプラ208に入
射されたWDM方式光信号は、2つに分岐される。分岐
した一方のWDM方式光信号は、サイクリックフィルタ
(以下、「CFIL」と略記する。)210に入射さ
れ、分岐した他方のWDM方式光信号は、MO209に
入射される。
ルを検出するモニタであり、検出結果は、OADM制御
回路285へ出力される。OADM制御回路285は、
このMO209からの出力により、CFIL210に入
射されるWDM方式光信号の有無を検出する。これによ
り、OADM制御回路285は、ATT205、DC2
06および光増幅器207などの故障や各光部品をコネ
クタなどで接続している場合にはその脱落などを検出す
ることができ、必要に応じて警告を発する。
信号は、CFIL210で偶数のch.と奇数のch.
とに分けられ、それぞれ音響光学チューナブルフィルタ
(acousto-optic tunable filter、以下、「AOTF」
と略記する。)211、212に入射される。AOTF
211、212は、音響光学効果により誘起される屈折
率変化により、入射光を回折効果により分離・選択する
音響光学フィルタである。この音響光学効果を生じさせ
る超音波は、弾性表面波を利用し、弾性表面波は、圧電
作用を示す基板上に電極を形成し、この電極にRF周波
数の電圧を印加することによって生じさせる。このた
め、RF周波数を制御することにより、AOTF21
1、212で遮断されるch.を変更することができ
る。
回路285からの制御信号によって遮断されるch.が
制御され、遮断されるch.は、このOADM64で分
岐するch.が選択される。
奇数のch.とに分離してからそれぞれAOTF21
1、212で遮断すべきch.を遮断するのは、偶数の
ch.と奇数のch.とに分離することによってch.
間隔がWDM方式光信号のch.間隔の2倍になるの
で、1個のAOTFによって遮断する場合よりも容易に
かつ確実に遮断すべきch.を遮断することができるか
らである。
からのWDM方式光信号は、VAT213に入射され
る。そして、所定のch.を遮断されたAOTF212
からのWDM方式光信号は、VAT214に入射され
る。VAT213、214は、入射される光の光レベル
を減衰して射出する可変減衰器である。この減衰量は、
OADM制御回路285からの制御信号によって制御さ
れ、VAT213、214は、各AOTF211、21
2で遮断されるch.数の相違によって生じる光レベル
を調整し、AOTF211、212のそれぞれから射出
されるWDM方式光信号の光レベルをほぼ等しくしてC
FIL215へ射出する。
5に入射されたWDM方式光信号は、CFIL215で
偶数のch.と奇数のch.とを波長多重され、SW2
16に入射される。SW216は、OADM制御回路2
85によって遮断・透過を制御されるスイッチである。
SW216は、遮断状態にすることによって、OADM
64内の各光部品を設定する場合やOADM64に障害
が発生した場合などに光が光伝送路62に漏れるのを防
止することができる。このため、そのような場合に他の
OADM64間を伝送するWDM方式光信号にクロスト
ークなどの影響を与えることがない。
度依存性や経年変化のために適当な間隔でRF周波数と
遮断波長との関係を修正する必要があるため、このよう
な設定中に有効である。
増幅器217に入射される。光増幅器217は、光増幅
器207とこの光増幅器217との間の各光部品で生じ
る伝送損失を補償するプリアンプである。光増幅器21
7で増幅されたWDM方式光信号は、カプラ218に入
射される。カプラ218に入射されたWDM方式光信号
は、2つに分岐される。分岐した一方のWDM方式光信
号は、VAT220に入射され、分岐した他方のWDM
方式光信号は、MO219に入射される。
を減衰して射出する可変減衰器である。減衰されたWD
M方式光信号は、カプラ221に入射される。カプラ2
21に入射されたWDM方式光信号は、2つに分岐され
る。分岐した一方のWDM方式光信号は、WDMカプラ
223に入射され、分岐した他方のWDM方式光信号
は、MO222に入射される。
の光レベルを検出するモニタであり、検出結果は、OA
DM制御回路285へ出力される。OADM制御回路2
85は、MO219およびMO222の検出結果に基づ
いて、VAT220の減衰量を調整することにより、W
DM方式光信号の光レベルを調整する。減衰量は、この
OADM64を通過されるWDM方式光信号の平均光レ
ベルと挿入されるWDM方式光信号の平均光レベルとが
ほぼ等しくなるように調整される。また、OADM制御
回路285は、この挿入されるWDM方式光信号の平均
光レベルを後述するMO270の出力によって判断す
る。
DM64を通過するWDM方式光信号と後述する構成に
より生成されたOADM64で挿入されるWDM方式光
信号とを波長多重する。波長多重されたWDM方式光信
号は、光増幅器224へ射出される。
幅するポストアンプである。増幅されたWDM方式光信
号は、カプラ225へ射出される。カプラ225に入射
されたWDM方式光信号は、2つに分岐される。分岐し
た一方のWDM方式光信号は、次段の局に伝送されるべ
く光伝送路62へ射出され、分岐した他方のWDM方式
光信号は、SW280に射出される。
OADM制御回路285からの制御信号により、カプラ
202からのWDM方式光信号またはカプラ225から
のWDM方式光信号のいずれか一方をSPA281へ射
出する。SPA281は、入射する光の波長とこの波長
における光レベルとを計測するスペクトラムアナライザ
である。SPA281は、SW280の選択により、O
ADM64に入射され光増幅器201で増幅されたWD
M方式光信号のスペクトルまたはOADM64から光伝
送路62へ射出されるWDM方式光信号のスペクトルを
計測し、その計測結果をOADM制御回路285に出力
する。
式光信号は、DC231に入射され、次のようにして、
このOADM64で分岐するch.が受信・処理され
る。DC231は、OADM64で分岐するch.に対
し、主に光伝送路62中で生じる波長分散を補償する分
散補償器であり、波長分散を補償されたWDM方式光信
号は、カプラ232へ射出される。
号は、2つに分岐される。分岐した一方のWDM方式光
信号は、カプラ234に入射され、分岐した他方のWD
M方式光信号は、MO233に入射される。MO233
は、WDM方式光信号の光レベルを検出するモニタであ
り、検出結果は、OADM制御回路285へ出力され
る。OADM制御回路285は、このMO233からの
出力により、OADM64で分岐するWDM方式光信号
の信号断などを検出することができ、必要に応じて警告
を発する。
号は、4つに分岐され、それぞれトリビュータリ(以
下、「TRB」と略記する。)290-1〜290-4に入
射される。1個のTRB290は、8ch.分の光信号
を受信し、8ch.分の光信号を生成することができ、
TRB290-1は、ch.1ないしch.8の光信号を
受信・生成する。TRB290-2は、ch.9ないしc
h.16の光信号を受信・生成する。TRB290-3
は、ch.17ないしch.24の光信号を受信・生成
する。そして、TRB290-4は、ch.25ないしc
h.32の光信号を受信・生成する。
互いに同一の構成なので、TRB290-1について説明
し、TRB290-2〜290-4については、その説明を
省略する。カプラ234で4つに分岐されたWDM方式
光信号の1つは、TRB290-1の光増幅器235に入
射される。光増幅器235は、光増幅器201とこの光
増幅器235との間の各光部品で生じる伝送損失を補償
するプリアンプである。
信号は、カプラ236に入射される。カプラ236に入
射されたWDM方式光信号は、2つに分岐される。分岐
した各WDM方式光信号は、それぞれカプラ237-1、
237-2に入射される。カプラ237-1に入射されたW
DM方式光信号は、さらに4つに分岐され、それぞれT
F241-1〜241-4に入射される。TFは、波長可変
光フィルタ(tunable filter)の略記である。
過する帯域通過フィルタであり、その透過波長帯域の中
心波長は、ch.1の波長に対応する波長に設定され
る。このため、TF241-1は、32波のWDM方式光
信号の中からch.1の光信号だけを透過させる。TF
241-1からのch.1の光信号は、カプラ242-1に
入射される。カプラ242-1に入射されたch.1の光
信号は、2つに分岐される。分岐した一方のch.1の
光信号は、光増幅器244-1に入射され、分岐した他方
のch.1の光信号は、MO243-1に入射される。
出するモニタであり、検出結果は、OADM制御回路2
85へ出力される。OADM制御回路285は、このM
O243-1からの出力により、ch.1の光信号の有無
を確認する。光増幅器244-1は、受光レベルを上げる
プリアンプであり、カプラ242-1からのch.1の光
信号を増幅してDEM245-1へ射出する。
のch.1の光信号を復調し、ch.1の光信号から情
報を取り出す。DEM245-1としては、光信号を電気
信号に変えるホトダイオードなどの受光素子を利用する
ことができる。このようなTF241-1、カプラ242
-1、MO243-1、光増幅器244-1およびDEM24
5-1と同一の構成が、カプラ237-1、237-2で分岐
される各WDM方式光信号に対して設けられ、各TF2
41-2〜241-8の透過波長帯域の中心波長は、それぞ
れch.2〜ch.8の波長に対応する波長に設定され
る。
て、ch.1ないしch.8の光信号が受信・処理され
る。また、OADM64で挿入されるch.1ないしc
h.8の光信号は、次のように、生成される。TRB2
90-1内の送信器251-1は、LDとMODとから構成
されch.1の波長の光信号を生成する。生成されたc
h.1の光信号は、光増幅器252-1へ射出される。
増幅するポストアンプである。増幅されたch.1の光
信号は、TF253-1に入射される。TF253-1は、
所定の波長帯域の光を透過する帯域通過フィルタであ
り、その透過波長帯域の中心波長は、ch.1の波長に
対応する波長に設定される。このため、TF253-1
は、ch.1の光信号だけを透過させ、光増幅器252
-1で発生したASEを除去することができる。
カプラ255-1へ射出される。カプラ255-1は、TF
253-1からのch.1の光信号を2つに分岐する光分
岐結合器である。分岐した一方のch.1の光信号は、
MO254-1へ射出され、分岐した他方の光信号は、V
AT256-1へ射出される。MO254-1は、光信号の
光レベルを検出するモニタであり、検出結果は、OAD
M制御回路285へ出力される。
光信号の光レベルを減衰してカプラ257-1へ射出す
る。この減衰量は、OADM制御回路285からの制御
信号によって制御される。カプラ257-1は、VAT2
56-1からの光信号を2つに分岐する光分岐結合器であ
る。分岐した一方の光信号は、MO258-1へ射出さ
れ、分岐した他方の光信号は、カプラ260-1へ射出さ
れる。
するモニタであり、検出結果は、OADM制御回路28
5へ出力される。カプラ260-1は、VAT256-1か
らの光信号を2つに分岐する光分岐結合器である。分岐
した一方の光信号は、カプラ261-1へ射出され、分岐
した他方の光信号は、MO259-1へ射出される。
するモニタであり、検出結果は、OADM制御回路28
5へ出力される。OADM制御回路285は、MO25
9-1の出力からch.1の光信号の有無を確認する。O
ADM制御回路285は、MO254-1およびMO25
8-1の検出結果に基づいて、VAT256-1の減衰量を
調整することにより、ch.1の光信号の光レベルを所
望の光レベルに調整する。このように減衰量を調整する
ことによりOADM64において挿入される光信号の光
レベルを調整することできるので、最適なプリエンファ
シスを行うことができる。
2-1、カプラ255-1、MO254-1、VAT256-
1、カプラ257-1、MO258-1、カプラ260-1お
よびMO259-1からなる構成は、ch.1ないしc
h.8ごとに用意される。そして、各TF253-2〜2
53-8の透過波長帯域の中心波長は、それぞれch.2
〜ch.8の波長に対応する波長に設定される。
1ないしch.4は、カプラ261-1に入射され、波長
多重される。波長多重されたch.1ないしch.4の
WDM方式光信号は、カプラ262へ射出される。ま
た、各カプラ260-5〜260-8からのch.5ないし
ch.8は、カプラ261-2に入射され、波長多重され
る。波長多重されたch.5ないしch.8のWDM方
式光信号は、カプラ262へ射出される。
DM方式光信号とカプラ261-2からのWDM方式光信
号とを波長多重し、ch.1ないしch.8のWDM方
式光信号を生成する。このようにしてTRB290-1内
において、ch.1ないしch.8の光信号が生成され
る。
らいずれのch.をこのOADM64で分岐して受信・
処理するか、および、いずれのch.を生成して挿入す
るかは、OADM制御回路285によって、DEM24
5-1〜245-32 、送信器251-1〜251-32 、TF
241-1〜241-32 、および、TF253-1〜253
-32 を制御することによって行われる。
方式光信号は、それぞれカプラ264-1〜264-4に入
射される。各カプラ264-1は、それぞれWDM方式光
信号を2つに分岐する光分岐結合器である。分岐した一
方の各WDM方式光信号は、カプラ265へ射出され、
分岐した他方の各WDM光信号は、それぞれ対応するM
O263-1〜263-4へ射出される。
レベルを検出するモニタであり、各検出結果は、OAD
M制御回路285へ出力される。OADM制御回路28
5は、各MO263-1〜263-4の出力からそれぞれ対
応するTRB290-1〜290-4のWDM方式光信号の
有無を確認する。カプラ265は、それぞれ対応するカ
プラ264-1〜264-4を介して入射されるTRB29
0-1〜290-4からのWDM方式光信号を波長多重し
て、光増幅器266へ射出する。
品によって生じた伝送損失を補償するプリアンプであ
る。光増幅器266で増幅されたWDM方式光信号は、
DC267へ射出される。DC267は、OADM64
において挿入されるch.に対して、主に光伝送路52
中で生じる波長分散を補償する分散補償器であり、波長
分散を補償されたWDM方式光信号は、カプラ269へ
射出される。
に分岐する光分岐結合器である。分岐した一方のWDM
方式光信号は、WDMカプラ223へ射出され、分岐し
た他方の各WDM光信号は、MO270へ射出される。
MO270は、光信号の光レベルを検出するモニタであ
り、各検出結果は、OADM制御回路285へ出力され
る。OADM制御回路285は、MO270の出力から
このOADM64で挿入すべきch.の光信号の有無を
確認する。
7、224、244、252は、増幅媒体に外部からエ
ネルギーを供給することにより反転分布を形成し、この
状態で増幅すべき光を入射させて誘導放射を引き起こす
ことによって、光を所定の利得で増幅する。光増幅器と
して、例えば、半導体レーザ増幅器や光ファイバ増幅器
を利用することができる。
218、221、223、232、242、255、2
57、260、261、262、264、265、26
9は、入射する光を2つに分岐する光分岐結合器であ
る。カプラとして、例えば、ハーフミラーなどの微少光
学素子形光分岐結合器や溶融ファイバの光ファイバ形光
分岐結合器や光導波路形光分岐結合器などを利用するこ
とができる。
DM方式光信号に生じた分散を打ち消すように反対符号
の分散を持つ分散補償ファイバを利用することができ
る。このように第2の実施形態の光通信システムに適用
されるOADM64は、WDM方式光信号から所定のc
h.を分岐・挿入・通過する機能のほか、OADMに入
射されたWDM方式光信号の各ch.の光レベルを計測
する機能、OADMから射出されるWDM方式光信号の
各ch.の光レベルを計測する機能および挿入すべきc
h.の光レベルを調整する機能を持つ。
以下、本発明と第2の実施形態との対応関係について説
明する。請求項15ないし請求項29に記載の発明と第
2の実施形態との対応関係については、光伝送路は光伝
送路62に対応し、局は中継増幅装置63およびOAD
M64に対応する。特に、請求項23ないし請求項29
に記載の発明においては、測定手段はOADM64内の
SPA281に対応し、演算回路はシステム制御回路6
5に対応し、調整手段はOADM64内のVAT256
に対応する。
との対応関係については、プリエンファシス用制御装置
はシステム制御回路65に対応する。ここで、請求項1
5ないし請求項29に記載の発明においては、カプラ2
02をそれぞれ光増幅器201の直前に接続し、光増幅
器201に入射されるWDM方式光信号のスペクトルを
計測する構成にしてもよい。
の実施形態の光通信システムにおけるプリエンファシス
について説明する。図15は、第2の実施形態の光通信
システムにおけるシステム制御回路のフローチャートを
示す図である。
ムにおけるOADM制御回路のフローチャートを示す図
である。初めに、図13および図14に示す第2の実施
形態における光通信システムを立ち上げる場合には、或
るOADM64から時計回りまたは反時計回りに順次に
各装置を立ち上げる。
るかの確認、ASE補正、DCの入力光レベルの制限の
確認などを行う。さらに、OADM64で挿入される各
ch.の光レベルは、ほぼ等しくなるように、かつ、O
ADM64を通過するch.の平均光レベルになるよう
に設定される。
224に入射される全光レベル、光増幅器201、20
7のASE補正量およびch.数から、光増幅器217
へ入射される平均光レベルが所定の値以上になっている
ことを確認する。各装置について、このような初期設定
を行った後に、次の手順によって光通信システムのプリ
エンファシスを行う。このプリエンファシスについて、
図15および図16を用いて説明する。
路65は、各ch.のパスからP.G.を作成する。例
えば、本実施形態では、図13(b)に示すように、O
ADM64-1の局2から挿入されOADM64-3の局7
で分岐されるch.1ないしch.16をP.G.1と
する。OADM64-3の局7から挿入されOADM64
-4の局9で分岐されるch.1ないしch.8をP.
G.2とする。OADM64-2の局4から挿入されOA
DM64-4の局9で分岐されるch.17ないしch.
32をP.G.3とする。OADM64-4の局9から挿
入されOADM64-1の局2で分岐されるch.17な
いしch.24をP.G.4とする。OADM64-3の
局7から挿入されOADM64-1の局2で分岐されるc
h.9ないしch.16をP.G.5とする。
路65は、各OADM制御回路285に各OADM64
における光増幅器201の出力スペクトルを出力するよ
うに指示する。図16のS90において、各OADM6
4の局におけるOADM制御回路285は、このシステ
ム制御回路65からの指示を受けて、カプラ202から
の光がSPA281に入射するようにSW280を切り
換える。そして、各OADM制御回路285は、SPA
281の出力(光増幅器201の出力スペクトル)をシ
ステム制御回路65へ出力する。
路65は、各OADM制御回路285から各OADM6
4における光増幅器201の出力スペクトルを取得す
る。図15のS74において、システム制御回路65
は、各OADM64の入力スペクトルを計算する。S7
3で取得した光増幅器201の出力スペクトルは、光増
幅器のASEと光増幅器201の利得波長特性を等化す
るためのスロープ補償量とを重畳したスペクトルである
から、各OADM64の入力スペクトルは、光増幅器2
01の出力スペクトルからこれらASEおよびスロープ
補償量を差し引くことによって求めることができる。
路65は、各OADM制御回路285に各OADM64
の出力スペクトルを出力するように指示する。図16の
S91において、各OADMの局におけるOADM制御
回路285は、このシステム制御回路65からの指示を
受けて、カプラ225からの光がSPA281に入射す
るようにSW280を切り換える。そして、各OADM
制御回路285は、SPA280の出力(OADM64
の出力スペクトル)をシステム制御回路65へ出力す
る。
路65は、各OADM制御回路285から各OADMの
出力スペクトルを取得する。ここで、OADM64内の
光増幅器において、ASEによって生じる光増幅器の利
得波長特性を等化する利得等化を行っている場合には、
S73において光増幅器201の出力スペクトルからこ
の利得等化を補償するスロープ補償量を差し引き、利得
等化を行っていない場合の光増幅器201の出力スペク
トルを求めて、これらを新たに光増幅器201の出力ス
ペクトルとする。
路65は、各中継増幅装置63の入力スペクトルを計算
する。各中継増幅装置63の入力スペクトルは、第1の
実施形態における図8のS6と同様に計算されるので、
その説明を省略する。このようにしてシステム制御回路
65は、各局におけるWDM方式光信号の入力スペクト
ルを取得する。
路65は、各局の部分光SNRj 、全光信号平均値およ
びPG部分光SNRを求める。ここで、本実施形態にお
いては、部分光SNRj,k として(式3)を用いるが、
S74、S76およびS77の値を用いて下記の(式
9)によって光SNRj,k を計算する。
る。また、hνΔfは、定数であり、10log(hν
Δf)=57.9である。図15のS79において、シ
ステム制御回路65は、各局において、全光信号平均値
とPG部分光SNRとの差分を求める。そして、システ
ム制御回路65は、P.G.が入射されるすべての局に
ついて求めた局ごとの差分を加算する。
路65は、すべてのP.G.についてS8の加算した結
果が許容値以内か否かを判断する。システム制御回路6
5は、判断の結果、許容値以内ではない場合は、図15
のS81の処理を行う。また、システム制御回路65
は、判断の結果、許容値以内である場合は、図15のS
82の処理を行う。
路65は、P.G.を挿入するOADM64において、
S79の結果が正の値であるP.G.は、0.5dB下
げ、S79の結果が負の値であるP.G.は、0.5d
B上げる指示を、P.G.を挿入するOADM64のO
ADM制御回路285に指示する。図16のS92にお
いて、OADM制御回路285は、このシステム制御回
路65からの指示に基づき、VAT220、256を用
いて各ch.の光レベルを調整する。OADM制御回路
285は、調整した結果をMO254、258の出力か
ら確認し、目標とする光レベルとなるようにVAT25
6を調整する。そして、OADM制御回路285は、調
整の終了をシステム制御回路65に出力する。
認すると、図15のS72に処理を戻し、S72ないし
S80の処理を行う。一方、図15のS82において、
システム制御回路65は、P.G.内のプリエンファシ
スが終了しているか否かを判断する。システム制御回路
65は、判断の結果、終了していない場合には、図15
のS83の処理を行い、終了している場合には、プリエ
ンファシスの処理を終了する。
路65は、各OADM制御回路285に各OADM64
の光増幅器201の出力スペクトルを出力するように指
示する。図16のS93において、各OADM64のO
ADM制御回路285は、このシステム制御回路65か
らの指示を受けて、カプラ202からの光がSPA28
1に入射するようにSW280を切り換える。そして、
各OADM制御回路285は、SPA281の出力(光
増幅器201の出力スペクトル)をシステム制御回路6
5へ出力する。
路65は、S73の結果から光増幅器201のASEお
よびスロープ補償量を引くことによって各OADM64
の入力スペクトルを求める。システム制御回路65は、
(式9)を用いて、この入力スペクトルからP.G.ご
とに分岐するch.のみの部分光SNRj の平均値を求
める。そして、システム制御回路65は、各P.G.に
おいてch.ごとに部分光SNRj とその平均値との偏
差を計算する。
路65は、P.G.内の各ch.におけるプリエンファ
シス量としてこの偏差の符号を反転した量を各ch.に
加算する。そして、システム制御回路65は、この各c
h.の部分光SNRj をP.G.を挿入する各OADM
64のOADM制御回路285に指示する。図16のS
94において、OADM制御回路285は、このシステ
ム制御回路65からの指示に基づいて部分光SNRj か
ら各ch.のPinj を求め、VAT256を用いて各c
h.の光レベルを調整する。OADM制御回路285
は、調整した結果をMO254、258の出力から確認
し、目標とする光レベルとなるようにVAT256を調
整する。そして、OADM制御回路285は、調整の終
了をシステム制御回路65に出力する。
認すると、プリエンファシスの処理を終了する。このよ
うにシステム制御回路65および各OADM制御回路2
85は、各ch.の光レベルを制御することにより、所
定のch.を分岐・挿入・通過するOADM64を有す
るリングネットワークにおいて、最適なプリエンファシ
スを行うことができる。
請求項14、請求項31、および、請求項32に記載の
発明に対応する光SNR測定装置の実施形態である。図
17は、第3の実施形態における光SNR測定装置の全
体構成と局の詳細構成を示す図である。
路のフローチャートを示す図である。図17(a)にお
いて、WDM方式光信号は、光伝送路72を伝送され
る。光伝送路72の間には、伝送損失を補うべく光を増
幅する複数の局73が接続されている。局73は、後述
ように監視制御回路316から信号を演算回路76へ送
信する。演算回路76は、この信号に基づいて光SNR
を測定する。そして、演算回路76には、入力装置77
および表示装置78が接続される。入力装置77は、ス
イッチやキーボードなどの測定開始の指示などを入力す
る装置である。表示装置78は、CRTや液晶ディスプ
レイなどの測定結果などを表示する装置である。また、
図17(a)では、第1局73-1から第5局73-5まで
の区間の光SNRを測定する場合を示している。
たWDM方式光信号は、カプラ301、302、30
3、希土類元素添加光ファイバ304、カプラ305お
よびISO306を介して、光増幅されて局73から射
出される。
信号の一部を分配してSPA311に入射させる。SP
A311は、受光したWDM方式光信号のスペクトルに
対応した信号を監視制御回路316に出力する。カプラ
302は、入射されたWDM方式光信号の一部を分配し
てホトダイオード(以下、「PD」と略記する。)31
2に入射させる。PD312は、受光した光の光レベル
に対応した信号を監視制御回路316に出力する。
添加光ファイバを励起するための励起光を発光する。L
D313からの励起光は、カプラ303でカプラ302
からのWDM方式光信号と合波されて、希土類元素添加
光ファイバ304に供給される。LD314からの励起
光は、カプラ305を介して、希土類元素添加光ファイ
バ304に供給される。このようにLD313は、希土
類元素添加光ファイバを前方向励起し、LD314は、
後方向励起する。
に増幅することができる程度に1個のLDで希土類元素
添加光ファイバを励起することができる場合には、LD
313、314は、いずれか一方でよい。また、光ファ
イバに添加される希土類元素は、増幅すべきWDM方式
光信号の波長によって選定される。そして、LDの発振
波長は、選定された希土類元素を励起することができる
光の波長が選定される。例えば、WDM方式光信号が1
550nm帯である場合には、希土類元素としてエルビ
ウム元素(Er)が選定され、WDM方式光信号が14
50帯である場合には、希土類元素としてツリウム元素
(Tm)が選定される。なお、エルビウム元素およびツ
リウム元素は、ともにランタノイドの希土類元素の1つ
であり、ランタノイドに属する元素は、互いに性質が類
似している。
ら励起光を吸収することによりファイバ内の希土類元素
が励起され反転分布を形成する。この反転分布を形成し
た状態でWDM方式光信号が入射するとこのWDM方式
光信号に誘導されて誘導放射が起こり、WDM方式光信
号が増幅される。
る光部品であり、局73内における各光部品の接続部な
どからの反射光が何処までも伝搬するのを防止する役割
を果たす。特に、反射光がLD313、314に戻って
くると、LD313、314は、位相や振幅のまちまち
な反射光に誘起されて、発振モードが変化したり、雑音
が発生したりする。このため、ISO306によってこ
の悪影響を防止するものである。
1およびPDの出力とメモリ315に格納されている雑
音指数などともに演算回路76へ送信する。この雑音指
数は、LD313、314、カプラ303、304およ
び希土類元素添加光ファイバから構成される局73にお
ける光ファイバ増幅器の雑音指数である。 (本発明と第3の実施形態との対応関係)以下、本発明
と第3の実施形態との対応関係について説明する。
第3の実施形態との対応関係については、光伝送路は光
伝送路72に対応し、局は局73に対応する。特に、請
求項8ないし請求項14に記載の発明においては、測定
手段はSPA311およびPD312に対応し、演算回
路は演算回路76に対応する。請求項31に記載の発明
と第3の実施形態との対応関係については、光増幅手段
は局73に対応し、測定手段はSAP311およびPD
312に対応し、演算回路は演算回路76に対応する。
との対応関係については、測定回路は演算回路76に対
応する。 (第3の実施形態の作用効果)次に、第3の実施形態に
おける光SNR測定について説明する。
置77によって測定開始が指示される。そして、演算回
路76は、各局73にSPA311の出力、PD312
の出力および雑音指数を伝送するように指示する(S1
01)。各局73の監視制御回路316は、この指示に
より上述の情報内容の信号を演算回路76へ伝送する。
づいて、各局73ごとに、各ch.の入力光レベルを求
める。すなわち、各局73ごとについて、演算回路76
は、PDの出力をWDM方式光信号のch.数に割って
1個のch.当たりの光レベルを求め、SPA311の
出力から求められるch.間の偏差をその光レベルに加
算する。こうして演算回路76は、各ch.の入力光レ
ベルを求める。
ch.ごとの入力光レベルに基づいて(式3)、すなわ
ち、(式9)によって各局73の部分光SNRを求める
(S103)。演算回路76は、各ch.ごとに、求め
た部分光SNRの逆数を第1局73-1から第5局73-5
まで加算することによって逆数和を求める(S10
4)。
逆数和の逆数を求めることによって、各ch.の光SN
Rを求める(S105)。そして、求めた光SNRを外
部に表示装置78によって表示する。このようにして、
第1局73-1から第5局73-5までの区間における各c
h.の光SNRを求めることができる。
変更することによって、任意の区間の光SNRを求める
ことができる。例えば、第2局73-2から第4局73-4
までの光SNRを求める場合では、S104において、
演算回路76は、各ch.ごとに、求めた部分光SNR
の逆数を第2局73-2から第4局73-4まで加算するれ
ばよい。
SNRを(式3)によって定義したが、(式5)によっ
て定義してもよい。さらに、局73を図19に示すよう
に構成することにより、(式1)、(式2)、(式4)
および(式6)によって定義することもできる。図19
は、第3の実施形態における局の他の構成を示す図であ
る。
レベルを測定するために、図17(b)に示す局73に
おけるSPA311およびPD312に相当するSPA
318およびPD317をISO306の射出側に備え
て構成される。よって、局74に入射されたWDM方式
光信号は、カプラ303、希土類元素添加光ファイバ3
04、カプラ305、ISO306、カプラ307およ
びカプラ308を介して、局74から射出される。
信号の一部を分配してPD317に入射させる。PD3
17は、受光した光の光レベルに対応した信号を監視制
御回路316に出力する。カプラ308は、入射された
WDM方式光信号の一部を分配してSPA318に入射
させる。SPA318は、受光したWDM方式光信号の
スペクトルに対応した信号を監視制御回路316に出力
する。
す局73と同一なので、その説明を省略する。このよう
な構成の局74を図17(a)の局73の代わりに使用
した場合では、部分光SNRを(式6)によって定義
し、光SNRを測定することができる。また、図19
(b)において、局75は、入力光レベルおよび出力光
レベルを測定するために、図17(b)に示すSPA3
11およびPD312、ならびに、図19(a)に示す
SPA318およびPD317の両方を備えて構成され
る。よって、局75に入射されたWDM方式光信号は、
カプラ301、302、303、希土類元素添加光ファ
イバ304、カプラ305、ISO306、カプラ30
7およびカプラ308を介して、局75から射出され
る。
局73の代わりに使用した場合では、部分光SNRを
(式1)ないし(式6)のいずれかの式によって定義
し、光SNRを測定することができる。なお、局75の
場合では、各ch.に対する利得Gは、PD312、3
17の出力から求めてもよいし、メモリ315に予め格
納しておいてもよい。
ファシスを行う際の各ch.の光レベルの調整は、VA
T256によって行う場合について説明したが、VAT
256の代わりに光増幅器の出力可変機能によって各c
h.の光レベルの調整を行ってもよい。また、第1の実
施形態および第2の実施形態においては、ch.数が3
2のWDM方式光信号の場合について説明したが、これ
に限定されるものではない。任意のch.数のWDM方
式光信号に本発明を適用することができる。
h.のパスを図3(b)に示すように、また、第2の実
施形態においては各ch.パスを図13(b)に示すよ
うに、具体的に示して説明したが、これに限定されるも
のではない。各ch.のパスは、任意に設定することが
できる。さらに、第1の実施形態においては、光送信局
制御回路107、光受信局制御回路113およびOAD
M制御回路175とシステム制御回路56との間、第2
の実施形態においては、OADM制御回路285とシス
テム制御回路65との間、ならびに、第3の実施形態に
おいては、各局73と演算回路76との間を専用回線に
よって通信を行う構成について説明したが、これに限定
されるものではない。例えば、WDM方式光信号の1c
h.分を使用して通信してもよい。または、SDH(sy
nchronous digital hierarchy )において、伝送装置間
で保守情報、状態モニタなどの光通信システム運用上の
情報を収容するセクションオーバヘッド(section over
head )の未定義領域などを使用してもよい。
求項33に記載の発明では、WDM方式光信号の光SN
Rを測定することができる。そして、この測定された光
SNRを利用することによって、分岐・挿入装置を有す
る光通信システムにおいて、WDM方式光信号に適正な
プリエンファシスを行うことができる。
説明するための図である。
構成とP.G.を示す図である。
信局の構成を示す図である。
信局の構成を示す図である。
増幅装置の構成を示す図である。
DMの構成を示す図である。
テム制御回路のフローチャートを示す図である。
DM制御回路のフローチャートを示す図である。
局の全光信号平均値と各局のP.G.部分光SNRを示
す図である。
設定の場合におけるシステム制御回路のフローチャート
を示す図である。
設定の場合におけるOADM制御回路のフローチャート
を示す図である。
体構成とP.G.を示す図である。
ADMの構成を示す図である。
ステム制御回路のフローチャートを示す図である。
ADM制御回路のフローチャートを示す図である。
全体構成と局の詳細構成を示す図である。
ャートを示す図である。
図である。
る。
ムの構成を示す図である。
方式光信号のスペクトルを示す図である。
信号のスペクトルを示す図である。
ペクトラムアナライザ 107 光送信局制御回路 113 光受信局制御回路 147、167、170、219、222、254、2
58 モニタ 175、285 OADM制御回路 312、314 ホトダイオード
Claims (33)
- 【請求項1】 光伝送路の間に光信号を増幅する光増幅
手段を備える複数の局を備える該光伝送路の射出側にお
ける光信号の光信号対雑音比を測定する光信号対雑音比
測定方法において、 前記複数の局における所定の物理量を求める第1ステッ
プと、 前記所定の物理量に基づいて前記複数の局のそれぞれに
ついて部分光信号対雑音比を求める第2ステップと、 前記部分光信号対雑音比の逆数和を求め、さらに該逆数
和の逆数である光信号対雑音比を求める第3ステップと
を備えることを特徴とする光信号対雑音比測定方法。 - 【請求項2】 前記所定の物理量は、出力光レベルPou
t 、雑音指数NFおよび利得Gであり、 前記部分光信号対雑音比は、プランク定数h、前記光信
号の波長に対応する周波数νおよび求める光信号対雑音
比の分解能に相当する周波数Δfのもとに、 【数1】 で定義されることを特徴とする請求項1に記載の光信号
対雑音比測定方法。 - 【請求項3】 前記所定の物理量は、入力光レベルPin
および雑音指数NFであり、 前記部分光信号対雑音比は、プランク定数h、前記光信
号の波長に対応する周波数νおよび求める光信号対雑音
比の分解能に相当する周波数Δfのもとに、 【数2】 で定義されることを特徴とする請求項1に記載の光信号
対雑音比測定方法。 - 【請求項4】 前記所定の物理量は、出力光レベルPou
t および雑音指数NFであり、前記部分光信号対雑音比
は、プランク定数h、前記光信号の波長に対応する周波
数νおよび求める光信号対雑音比の分解能に相当する周
波数Δfのもとに、 【数3】 で定義されることを特徴とする請求項1に記載の光信号
対雑音比測定方法。 - 【請求項5】 前記所定の物理量は、出力光レベルPou
tであり、 前記部分光信号対雑音比は、Pout で定義されることを
特徴とする請求項1に記載の光信号対雑音比測定方法。 - 【請求項6】 前記所定の物理量は、入力光レベルPin
であり、 前記部分光信号対雑音比は、Pinで定義されることを特
徴とする請求項1に記載の光信号対雑音比測定方法。 - 【請求項7】 該光信号は、複数の光信号を波長多重し
た波長分割多重方式光信号における各光信号であること
を特徴とする請求項1に記載の光信号対雑音比測定方
法。 - 【請求項8】 光伝送路の間に光信号を増幅する光増幅
手段を備える複数の局を備える該光伝送路の射出側にお
ける光信号の光信号対雑音比を測定する光信号対雑音比
測定装置において、 前記複数の局のうちから少なくとも2個以上の局に備え
られ、該局における所定の物理量を測定する測定手段
と、 前記測定手段の測定結果から前記複数の局における所定
の物理量を求め、求められた該所定の物理量に基づいて
前記複数の局のそれぞれについて部分光信号対雑音比を
求め、該部分光信号対雑音比の逆数和を求め、さらに該
逆数和の逆数である光信号対雑音比を求める演算回路と
を備えることを特徴とする光信号対雑音比測定装置。 - 【請求項9】 前記所定の物理量は、出力光レベルPou
t 、雑音指数NFおよび利得Gであり、 前記部分光信号対雑音比は、プランク定数h、前記光信
号の波長に対応する周波数νおよび求める光信号対雑音
比の分解能に相当する周波数Δfのもとに、 【数4】 で定義されることを特徴とする請求項8に記載の光信号
対雑音比測定装置。 - 【請求項10】 前記所定の物理量は、入力光レベルP
inおよび雑音指数NFであり、 前記部分光信号対雑音比は、プランク定数h、前記光信
号の波長に対応する周波数νおよび求める光信号対雑音
比の分解能に相当する周波数Δfのもとに、 【数5】 で定義されることを特徴とする請求項8に記載の光信号
対雑音比測定装置。 - 【請求項11】 前記所定の物理量は、出力光レベルP
out および雑音指数NFであり、 前記部分光信号対雑音比は、プランク定数h、前記光信
号の波長に対応する周波数νおよび求める光信号対雑音
比の分解能に相当する周波数Δfのもとに、 【数6】 で定義されることを特徴とする請求項8に記載の光信号
対雑音比測定装置。 - 【請求項12】 前記所定の物理量は、出力光レベルP
outであり、 前記部分光信号対雑音比は、Pout で定義されることを
特徴とする請求項8に記載の光信号対雑音比測定装置。 - 【請求項13】 前記所定の物理量は、入力光レベルP
inであり、 前記部分光信号対雑音比は、Pinで定義されることを特
徴とする請求項8に記載の光信号対雑音比測定装置。 - 【請求項14】 該光信号は、複数の光信号を波長多重
した波長分割多重方式光信号における各光信号であるこ
とを特徴とする請求項8に記載の光信号対雑音比測定装
置。 - 【請求項15】 光伝送路の間に複数の光信号を波長多
重した波長分割多重方式光信号を増幅する光増幅手段を
備える複数の局を備える該光伝送路に波長多重されるべ
き光信号を最初に入射する際に該光信号の光レベルを調
節するプリエンファシス方法において、 前記複数の局における所定の物理量を求める第1ステッ
プと、 前記所定の物理量に基づいて前記複数の局のそれぞれに
ついて前記複数の光信号のそれぞれに対する部分光信号
対雑音比を求める第2ステップと、 前記複数の光信号のそれぞれについて前記部分光信号対
雑音比の逆数和を光信号が増幅される局が重複している
区間に亘って求め、さらに前記逆数和の逆数である区分
光信号対雑音比を求める第3ステップと、 前記区分光信号対雑音比が互いに等しくなるように前記
複数の光信号について前記光レベルを調整する第4ステ
ップとを備えることを特徴とするプリエンファシス方
法。 - 【請求項16】 光伝送路の間に複数の光信号を波長多
重した波長分割多重方式光信号を増幅する光増幅手段を
備える複数の局を備える該光伝送路に波長多重されるべ
き光信号を最初に入射する際に該光信号の光レベルを調
節するプリエンファシス方法において、 前記複数の局における所定の物理量を求める第1ステッ
プと、 前記所定の物理量に基づいて前記複数の局のそれぞれに
ついて前記複数の光信号のそれぞれに対する部分光信号
対雑音比を求める第2ステップと、 前記複数の局のそれぞれについて、前記部分光信号対雑
音比の和を該局で増幅されるすべての光信号に亘って求
め、さらにその平均値を求める第3ステップと、 前記複数の光信号のそれぞれについて、前記複数の局の
それぞれにおける前記平均値と該光信号の部分光信号対
雑音比との差分値を求める第4ステップと、 前記複数の光信号のそれぞれについて、前記差分値の和
を該光信号が増幅される局に亘って求める第5ステップ
と、 前記複数の光信号のそれぞれについて求められた前記差
分値の和がすべて零となるように前記複数の光信号につ
いて前記光レベルを調整する第6ステップとを備えるこ
とを特徴とするプリエンファシス方法。 - 【請求項17】 光伝送路の間に複数の光信号を波長多
重した波長分割多重方式光信号を増幅する光増幅手段を
備える複数の局を備える該光伝送路に波長多重されるべ
き光信号を最初に入射する際に該光信号の光レベルを調
節するプリエンファシス方法において、 前記複数の局における所定の物理量を求める第1ステッ
プと、 前記所定の物理量に基づいて前記複数の局のそれぞれに
ついて前記複数の光信号のそれぞれに対する部分光信号
対雑音比を求める第2ステップと、 前記複数の局のそれぞれについて、前記部分光信号対雑
音比の和を該局で増幅されるすべての光信号に亘って求
め、さらにその平均値である全光信号平均値を求める第
3ステップと、 前記複数の光信号のうちから前記光伝送路に最初に入射
されてから最終的に射出されるまでの区間が互いに同じ
である光信号を1つに纏めたパスグループを作成する第
4ステップと、 前記複数の局のそれぞれについて、前記部分光信号対雑
音比の和を該局で増幅されるパスグループ内の光信号に
亘って求め、さらにその平均値であるパスグループ部分
光信号対雑音比を求める第5ステップと、 前記複数のパスグループのそれぞれについて、前記複数
の局のそれぞれにおける前記全光信号平均値と前記パス
グループ部分光信号対雑音比との差分値を求める第6ス
テップと、 前記複数のパスグループのそれぞれについて、前記差分
値の和を求める第7ステップと、 前記複数のパスグループのそれぞれについて求められた
前記差分値の和がすべて零となるように前記パスグルー
プ部分光信号対雑音比を調整する第8ステップと、 調整された前記パスグループ部分光信号対雑音比に基づ
いて前記複数の光信号について前記光レベルを調整する
第9ステップとを備えることを特徴とするプリエンファ
シス方法。 - 【請求項18】 前記所定の物理量は、出力光レベルP
out 、雑音指数NFおよび利得Gであり、 前記部分光信号対雑音比は、プランク定数h、前記光信
号の波長に対応する周波数νおよび求める光信号対雑音
比の分解能に相当する周波数Δfのもとに、 【数7】 で定義されることを特徴とする請求項15ないし請求項
17のいずれか1項に記載のプリエンファシス方法。 - 【請求項19】 前記所定の物理量は、入力光レベルP
inおよび雑音指数NFであり、 前記部分光信号対雑音比は、プランク定数h、前記光信
号の波長に対応する周波数νおよび求める光信号対雑音
比の分解能に相当する周波数Δfのもとに、 【数8】 で定義されることを特徴とする請求項15ないし請求項
17のいずれか1項に記載のプリエンファシス方法。 - 【請求項20】 前記所定の物理量は、出力光レベルP
out および雑音指数NFであり、 前記部分光信号対雑音比は、プランク定数h、前記光信
号の波長に対応する周波数νおよび求める光信号対雑音
比の分解能に相当する周波数Δfのもとに、 【数9】 で定義されることを特徴とする請求項15ないし請求項
17のいずれか1項に記載のプリエンファシス方法。 - 【請求項21】 前記所定の物理量は、出力光レベルP
outであり、 前記部分光信号対雑音比は、Pout で定義されることを
特徴とする請求項15ないし請求項17のいずれか1項
に記載のプリエンファシス方法。 - 【請求項22】 前記所定の物理量は、入力光レベルP
inであり、 前記部分光信号対雑音比は、Pinで定義されることを特
徴とする請求項15ないし請求項17のいずれか1項に
記載のプリエンファシス方法。 - 【請求項23】 光伝送路の間に複数の光信号を波長多
重した波長分割多重方式光信号を増幅する光増幅手段を
備える複数の局を備える光通信システムにおいて、 前記複数の局のうちから少なくとも2個以上の局に備え
られ、該局における所定の物理量を測定する測定手段
と、 前記測定手段の測定結果に基づいて、請求項15ないし
請求項17のいずれか1項に記載のプリエンファシス方
法で、波長多重されるべき光信号を最初に前記光伝送路
に入射する際の前記複数の光信号の光レベルを求める演
算回路と、 前記波長多重されるべき光信号を最初に前記光伝送路に
入射する局に備えられ、前記演算回路で求められた前記
光レベルになるように該光信号の光レベルを調整する調
整手段とを備えることを特徴とする光通信システム。 - 【請求項24】 前記所定の物理量は、出力光レベルP
out 、雑音指数NFおよび利得Gであり、 前記部分光信号対雑音比は、プランク定数h、前記光信
号の波長に対応する周波数νおよび求める光信号対雑音
比の分解能に相当する周波数Δfのもとに、 【数10】 で定義されることを特徴とする請求項23に記載の光通
信システム。 - 【請求項25】 前記所定の物理量は、入力光レベルP
inおよび雑音指数NFであり、 前記部分光信号対雑音比は、プランク定数h、前記光信
号の波長に対応する周波数νおよび求める光信号対雑音
比の分解能に相当する周波数Δfのもとに、 【数11】 で定義されることを特徴とする請求項23に記載の光通
信システム。 - 【請求項26】 前記所定の物理量は、出力光レベルP
out および雑音指数NFであり、 前記部分光信号対雑音比は、プランク定数h、前記光信
号の波長に対応する周波数νおよび求める光信号対雑音
比の分解能に相当する周波数Δfのもとに、 【数12】 で定義されることを特徴とする請求項23に記載の光通
信システム。 - 【請求項27】 前記所定の物理量は、出力光レベルP
outであり、 前記部分光信号対雑音比は、Pout で定義されることを
特徴とする請求項23に記載の光通信システム。 - 【請求項28】 前記所定の物理量は、入力光レベルP
inであり、 前記部分光信号対雑音比は、Pinで定義されることを特
徴とする請求項23に記載の光通信システム。 - 【請求項29】 前記光伝送路の一方の端に接続され、
前記調整手段を備える光送信局と、 前記光伝送路の他方の端に接続され、前記測定手段を備
える光受信局とをさらに備えることを特徴とする請求項
23に記載の光通信システム。 - 【請求項30】 光伝送路の間に光信号を増幅する複数
の光増幅手段を備える該光伝送路の射出側における光信
号の光信号対雑音比を測定する光信号対雑音比測定方法
において、 前記複数の光増幅手段における所定の物理量を求める第
1ステップと、 前記所定の物理量に基づいて前記光増幅手段のそれぞれ
について部分光信号対雑音比を求める第2ステップと、 該部分光信号対雑音比の逆数和を求めさらに該逆数和の
逆数を求める第3ステップとを備えることを特徴とする
光信号対雑音比測定方法。 - 【請求項31】 光伝送路の間に光信号を増幅する複数
の光増幅手段を備える該光伝送路の射出側における光信
号の光信号対雑音比を測定する光信号対雑音比測定装置
において、 前記複数の光増幅手段のうちから少なくとも2個以上の
光増幅手段における所定の物理量を測定する測定手段
と、 前記測定手段の測定結果から前記複数の光増幅手段にお
ける所定の物理量を求める計測手段と、 前記計測手段で求めた所定の物理量に基づいて前記光増
幅手段のそれぞれについて部分光信号対雑音比を求め、
前記部分光信号対雑音比の逆数和を求め、さらに該逆数
和の逆数である光信号対雑音比を求める演算回路と、 を特徴とする光信号対雑音比測定装置。 - 【請求項32】 光伝送路の間に光信号を増幅する光増
幅手段を備える複数の局のうちから少なくとも2個以上
の局から所定の物理量を受信して、受信された該所定の
物理量に基づいて前記複数の局における所定の物理量を
求め、求められた該所定の物理量に基づいて前記複数の
局のそれぞれについて部分光信号対雑音比を求め、該部
分光信号対雑音比の逆数和を求め、さらに該逆数和の逆
数を求めて、前記光伝送路の射出側における前記光信号
の光信号対雑音比を求める測定回路。 - 【請求項33】 光伝送路の間に複数の光信号を波長多
重した波長分割多重方式光信号を増幅する光増幅手段を
備える複数の局のうちから少なくとも2個以上の局から
所定の物理量を受信して、受信された該所定の物理量に
基づいて前記複数の局における所定の物理量を求め、求
められた該所定の物理量に基づいて前記複数の局のそれ
ぞれについて前記複数の光信号のそれぞれに対する部分
光信号対雑音比を求め、前記複数の光信号のそれぞれに
ついて前記部分光信号対雑音比の逆数和を光信号が増幅
される局が重複している区間に亘って求め、前記逆数和
の逆数である区分光信号対雑音比を求めて、波長多重さ
れるべき光信号を最初に前記光伝送路に入射する局に、
前記区分光信号対雑音比が互いに等しくなるように前記
光信号の光レベルを調整する制御信号を出力するプリエ
ンファシス用制御装置。
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