JP2010202049A - タイヤ性能解析システム、トレッドパターン性能解析システム、タイヤ性能解析方法、トレッドパターン性能解析方法、タイヤ性能解析プログラム及びトレッドパターン性能解析プログラム - Google Patents

タイヤ性能解析システム、トレッドパターン性能解析システム、タイヤ性能解析方法、トレッドパターン性能解析方法、タイヤ性能解析プログラム及びトレッドパターン性能解析プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】高精度のタイヤ性能シミュレーション方法、装置、及びタイヤ性能シミュレーションプログラムを記録した記録媒体を提供する。
【解決手段】トレッド部を有する空気入りタイヤの性能を数値解析するタイヤ性能解析システムにおいて、前記空気入りタイヤを有限個の要素でタイヤモデル化するタイヤモデル化手段と、路面を有限個の要素で路面モデル化し、前記路面の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成する路面モデル化手段と、前記タイヤモデルを前記路面モデルに接触させるモデル接触手段と、接触させた前記タイヤモデルと前記路面モデルに基づき、有限要素法解析を用いてタイヤ性能を数値解析する解析手段と、を具える。
【選択図】図4

Description

本発明は、タイヤ性能解析方法に関し、特に性能を数値解析するタイヤ性能解析システム、トレッドパターン性能解析システム、タイヤ性能解析方法、トレッドパターン性能解析方法、タイヤ性能解析プログラム及びトレッドパターン性能解析プログラムに関する。
近年では、タイヤを有限個の要素でモデル化したタイヤモデルを設定し、タイヤモデルを仮想路面上で転動させることにより、タイヤを試作しなくてもある程度の性能を予測・解析する方法が提案されている。
従来のタイヤの性能の予測・解析は、路面を剛体としてモデル化して行われている(例えば、特許文献1,特許文献2,特許文献3参照。)。また、路面とタイヤとの間に流体を挿入してモデル化したタイヤの性能の予測・解析も提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
特許第3314082号公報 特許第3363442号公報 特許第3363443号公報 特許第3133738号公報 特開2007−91017号公報
しかしながら、上述した従来の方法では路面を仮想的なものや剛体としてモデル化しており、実際の路面に存在する弾性や粘弾性を考慮したモデル化がなされていない。このような実際の路面に存在する弾性や粘弾性は、路面に接触するタイヤのトレッド部の変形に影響する。つまり路面の弾性や粘弾性を含んだ路面モデル化をしないと、トレッド部の変形を精度良く予測できないため正確なタイヤ性能解析が行えない問題がある。また、路面の弾性や粘弾性を考慮した従来例(例えば、特許文献5)もあるが、路面を均質なものとしているため、路面のモデル化は十分には成されておらず、シミュレーションの構成が不十分であるという問題がある。
本発明は、上述した問題点を解消し、精度の高いタイヤ性能解析を行うことができるタイヤ性能解析システム、トレッドパターン性能解析システム、タイヤ性能解析方法、トレッドパターン性能解析方法、タイヤ性能解析プログラム及びトレッドパターン性能解析プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)トレッド部を有する空気入りタイヤの性能を数値解析するタイヤ性能解析システムにおいて、
前記空気入りタイヤを有限個の要素でタイヤモデル化するタイヤモデル化手段と、
少なくとも1層の路面層からなる路面の少なくとも1層の路面層を有限個の複数の要素で路面モデル化し、前記複数の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成する路面モデル化手段と、
前記タイヤモデルを前記路面モデルに接触させるモデル接触手段と、
接触させた前記タイヤモデルと前記路面モデルに基づき、有限要素法解析を用いてタイヤ性能を数値解析する解析手段と、
を具えることを特徴とするタイヤ性能解析システム。
(2)前記物性が骨材とバインダーの物性を含むことを特徴とする上記(1)に記載のタイヤ性能解析システム。
(3)路面モデル化手段は、前記路面を粘弾性体としてモデル化することを特徴とする上記(1)または(2)に記載のタイヤ性能能解析システム。
(4)前記路面は複数の路面層からなり、
前記路面モデル化手段は、少なくとも2層の路面層を有限個の複数の要素に分割し、複数の要素の少なくとも2つが互いに異なる物性を具える少なくとも2層の路面層を路面モデル化し、前記少なくとも2層の路面層が具える要素の物性の少なくとも1つが、前記少なくとも2層の路面層間で互いに異なるように構成される、
ことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のタイヤ性能解析システム。
(5)前記タイヤモデル化手段は、前記トレッド部のパターンを有限個の要素でモデル化することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のタイヤ性能解析システム。
(6)タイヤのトレッドパターンの少なくとも一部を路面に接触させた状態の前記トレッドパターンの性能を数値解析するトレッドパターン性能解析システムにおいて、
前記トレッドパターンを有限個の要素でトレッドパターンモデル化するトレッドパターンモデル化手段と、
少なくとも1層の路面層からなる路面の少なくとも1層の路面層を有限個の複数の要素で路面モデル化し、前記複数の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成する路面モデル化手段と、
前記トレッドパターンモデルを前記路面モデルに接触させるモデル接触手段と、
接触させた前記トレッドパターンモデルと前記路面モデルに基づき、有限要素法解析を用いてトレッドパターン性能を数値解析する解析手段と、
を含むことを特徴とするトレッドパターン性能解析システム。
(7)前記物性が骨材とバインダーの物性を含むことを特徴とする上記(6)に記載のトレッドパターン性能解析システム。
(8)路面モデル化手段は、前記路面を粘弾性体としてモデル化することを特徴とする上記(6)または(7)に記載のトレッドパターン性能解析システム。
(9)前記路面は複数の路面層からなり、
前記路面モデル化手段は、少なくとも2層の路面層を有限個の複数の要素に分割し、複数の要素の少なくとも2つが互いに異なる物性を具える少なくとも2層の路面層を路面モデル化し、前記少なくとも2層の路面層が具える要素の物性の少なくとも1つが、前記少なくとも2層の路面層間で互いに異なるように構成される、
ことを特徴とする上記(6)〜(8)のいずれかに記載のタイヤ性能解析システム。
(10)トレッド部を有する空気入りタイヤの性能を数値解析するタイヤ性能解析方法において、
前記空気入りタイヤを有限個の要素でタイヤモデル化するステップと、
少なくとも1層の路面層からなる路面の少なくとも1層の路面層を有限個の複数の要素で路面モデル化するステップであって、前記複数の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成するステップと、
前記タイヤモデルを前記路面モデルに接触させるステップと、
接触させた前記タイヤモデルと前記路面モデルに基づき、有限要素法解析を用いてタイヤ性能を数値解析するステップと、
を含むことを特徴とするタイヤ性能解析方法。
(11)前記物性が骨材とバインダーの物性を含むことを特徴とする上記(10)に記載のタイヤ性能解析方法。
(12)路面モデル化ステップは、前記路面を粘弾性体としてモデル化することを特徴とする上記(10)または(11)に記載のタイヤ性能能解析方法。
(13)前記路面は複数の路面層からなり、
前記路面モデル化ステップは、少なくとも2層の路面層を有限個の複数の要素に分割し、複数の要素の少なくとも2つが互いに異なる物性を具える少なくとも2層の路面層を路面モデル化し、前記少なくとも2層の路面層が具える要素の物性の少なくとも1つが、前記少なくとも2層の路面層間で互いに異なるように構成される、
ことを特徴とする上記(10)〜(12)のいずれかに記載のタイヤ性能解析方法。
(14)前記有限個の要素でタイヤモデル化するステップが、前記トレッド部のパターンを有限個の要素でモデル化することを特徴とする上記(10)〜(13)のいずれかに記載のタイヤ性能解析方法。
(15)タイヤのトレッドパターンの少なくとも一部を路面に接触させた状態の前記トレッドパターンの性能を数値解析するトレッドパターン性能解析方法において、
前記トレッドパターンを有限個の要素でトレッドパターンモデル化するステップと、
少なくとも1層の路面層からなる路面の少なくとも1層の路面層を有限個の複数の要素で路面モデル化し、前記複数の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成するステップと、
前記トレッドパターンモデルを前記路面モデルに接触させるステップと、
接触させた前記トレッドパターンモデルと前記路面モデルに基づき、有限要素法解析を用いてトレッドパターン性能を数値解析するステップと、
を含むことを特徴とするトレッドパターン性能解析方法。
(16)前記物性が骨材とバインダーの物性を含むことを特徴とする上記(15)に記載のトレッドパターン性能解析方法。
(17)路面モデル化ステップは、前記路面を粘弾性体としてモデル化することを特徴とする上記(15)または(16)に記載のトレッドパターン性能能解析方法。
(18)前記路面は複数の路面層からなり、
前記路面モデル化ステップは、少なくとも2層の路面層を有限個の複数の要素に分割し、複数の要素の少なくとも2つが互いに異なる物性を具える少なくとも2層の路面層を路面モデル化し、前記少なくとも2層の路面層が具える要素の物性の少なくとも1つが、前記少なくとも2層の路面層間で互いに異なるように構成される、
ことを特徴とする上記(15)〜(17)のいずれかに記載のタイヤ性能解析方法。
(19)トレッド部を有する空気入りタイヤの性能を数値解析するタイヤ性能解析プログラムにおいて、
コンピュータに、
前記空気入りタイヤを有限個の要素でタイヤモデル化する命令と、
少なくとも1層の路面層からなる路面の少なくとも1層の路面層を有限個の複数の要素で路面モデル化する命令であって、前記複数の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成する命令と、
前記タイヤモデルを前記路面モデルに接触させる命令と、
接触させた前記タイヤモデルと前記路面モデルに基づき、有限要素法解析を用いてタイヤ性能を数値解析する命令と、
を実行させるためのタイヤ性能解析プログラム。
(20)前記物性が骨材とバインダーの物性を含むことを特徴とする上記(19)に記載のタイヤ性能解析プログラム。
(21)路面モデル化命令は、前記路面を粘弾性体としてモデル化することを特徴とする上記(19)または(20)に記載のタイヤ性能解析プログラム。
(22)前記路面は複数の路面層からなり、
前記路面モデル化命令は、少なくとも2層の路面層を有限個の複数の要素に分割し、複数の要素の少なくとも2つが互いに異なる物性を具える少なくとも2層の路面層を路面モデル化し、前記少なくとも2層の路面層が具える要素の物性の少なくとも1つが、前記少なくとも2層の路面層間で互いに異なるように構成される、
ことを特徴とする上記(19)〜(21)のいずれかに記載のタイヤ性能解析プログラム。
(23)前記タイヤモデル化する命令は、前記トレッド部のパターンを有限個の要素でモデル化することを特徴とする上記(19)〜(22)のいずれかに記載のタイヤ性能解析プログラム。
(24)タイヤのトレッドパターンの少なくとも一部を路面に接触させた状態の前記トレッドパターンの性能を数値解析するトレッドパターン性能解析プログラムにおいて、
コンピュータに、
前記トレッドパターンを有限個の要素でトレッドパターンモデル化する命令と、
少なくとも1層の路面層からなる路面の少なくとも1層の路面層を有限個の複数の要素で路面モデル化する命令であって、前記複数の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成する命令と、
前記トレッドパターンモデルを前記路面モデルに接触させる命令と、
接触させた前記トレッドパターンモデルと前記路面モデルに基づき、有限要素法解析を用いてトレッドパターン性能を数値解析する命令と、
を実行させるためのトレッドパターン性能解析プログラム。
(25)前記物性が骨材とバインダーの物性を含むことを特徴とする上記(24)に記載のトレッドパターン性能解析プログラム。
(26)路面モデル化命令は、前記路面を粘弾性体としてモデル化することを特徴とする上記(24)または(25)に記載のトレッドパターン性能能解析プログラム。
(27)前記路面は複数の路面層からなり、
前記路面モデル化命令は、少なくとも2層の路面層を有限個の複数の要素に分割し、複数の要素の少なくとも2つが互いに異なる物性を具える少なくとも2層の路面層を路面モデル化し、前記少なくとも2層の路面層が具える要素の物性の少なくとも1つが、前記少なくとも2層の路面層間で互いに異なるように構成される、
ことを特徴とする上記(24)〜(26)のいずれかに記載のタイヤ性能解析方法。
本発明によれば、路面を有限個の要素で路面モデル化し、前記路面の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成することで、精度の高いタイヤ性能解析を行うことができるタイヤ性能解析システム、トレッドパターン性能解析システム、タイヤ性能解析方法、トレッドパターン性能解析方法、タイヤ性能解析プログラム及びトレッドパターン性能解析プログラムを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るタイヤ性能解析システムの模式図である。 本発明の第1の実施形態に係るタイヤモデルを示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るタイヤモデルを示す断面図である。 (a)は、通常の路面の断面図であり、(b)(c)は、図4(a)に示した路面の路面モデルを示す断面図である。 本発明の路面モデルを説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係るタイヤ側の接地圧分布を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るタイヤ性能解析方法を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るタイヤ性能解析システムの模式図である。 本発明の第2の実施形態に係るタイヤモデルを示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るタイヤ性能解析方法を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るゴムブロック側の接地圧分布を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係るゴムブロック単体を示す斜視図である。
以下に図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るタイヤ性能解析システムは、図1に示すように、トレッド部を有する空気入りタイヤの性能を数値解析するタイヤ性能解析システムであって、中央処理装置(CPU)10、主記憶装置11、タイヤモデル記憶装置12、路面モデル記憶装置13、入力装置14、及び出力装置15を備える。CPU10は、タイヤモデル化手段100aと、路面モデル化手段101と、モデル接触手段102と、解析手段103とを備える。また、CPU10は、図示を省略した記憶装置管理手段を備える。尚、数値解析には、有限要素法解析(FEM)を用いる。
タイヤモデル化手段100aは、空気入りタイヤを有限個の要素200a,200b,200c・・・の集合体で、図2に示すように、タイヤモデル化してタイヤモデル20を形成する。要素200a,200b,200c・・・は、CPU10で数値解析が可能なデータである。タイヤモデル化手段100aは、タイヤモデル20のデータをタイヤモデル記憶装置12に送信し記憶させる。
タイヤモデル20は、図2に示すA−Aで切った断面図である図3に示すように、トレッド部21、ショルダー部23、サイド部24、及びビード部25のモデルを備えている。トレッド部21には溝22が形成されており、トレッド部21の溝22によるパターンを有限個の要素でモデル化することができる。例えば、要素200a,200b,200c・・・は、2次元の三角形・四角形からなる膜要素、3次元の四面体、五面体、または六面体からなるリソッド要素が挙げられる。また、各要素200a,200b,200c・・・には、座標のデータ、タイヤの材料特性(例えば、ゴムの密度、弾性係数)等が定義されている。
ベルト、プライ等の補強部材は、シェル要素、膜要素、及びリバー要素でモデル化することができる。ビードワイヤ26は、複数本のスチールコード全体を含むソリッド要素でモデル化しているが、それぞれのスチールコードを個別にソリッド要素、リバー要素、ビーム要素でモデル化することも可能である。
路面モデル化手段101は、路面を有限個の要素で路面モデル化し、路面の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成した路面モデル30を形成する。
通常の路面は、図4(a)に示すように、表層31、基層32、路盤33(上層路盤33Uおよび下層路盤33Lからなる)、路床34、路体35からなる。この路面をモデル化する際には、それぞれを別個にして5層にすることもできるし、従来行われている方法として、図4(b)に示すように、表層31と基層32が同じ場合は両者で1層とし、路盤33を1層、路床34を1層とした合計3層に簡素化したソリッド要素とすることもできる。
ここで、それぞれの層を詳細に解析すると、表層31および基層32にはアスファルト混合物およびコンクリートが広く使われている。これらのアスファルト混合物およびコンクリートは、砂利、砂等を骨材として、アスファルト、セメント等をバインダーとして混合したものである。
そこで、本発明では、より詳細なシミュレーションを行うために、路面を有限個の要素で路面モデル化し、前記路面の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるようにモデル化を行う。具体的には、図4(c)に一例を示すように、骨材AとバインダーBを分けて路面をソリッド要素でモデル化している。
路面モデル化手段101は、路面モデル30のデータを路面モデル記憶装置13に送信し記憶させる。
本発明の路面モデルに関して、模式的に示した図5を用いて以下に説明する。本発明の路面モデルは、図5(a)に示すように、1層の路面Rの要素が少なくとも2つの互いに異なる物性A、Bを具える場合、図5(b)に示すように、路面を2層の路面R、Rで構成し、路面Rの要素が少なくとも2つの互いに異なる物性A、Bを具え、路面Rの要素が物性Cを具える場合、図5(c)に示すように、路面を2層の路面R、Rで構成し、路面Rの要素が少なくとも2つの互いに異なる物性A、Bを具え、路面Rの要素が少なくとも2つの互いに異なる物性C、Dを具える場合、図5(d)に示すように、路面を2層の路面R、Rで構成し、路面Rの要素が少なくとも2つの互いに異なる物性A、Bを具え、路面Rの要素が少なくとも2つの互いに異なる物性A、Cを具える場合を含むものとする。
路面を剛体シェルでモデル化した場合のタイヤ側の接地圧分布を図6(a)に示す。こ
のとき、路面は剛体なので変形しないが、実際の路面は剛体ではなく、表層31はもとより路盤33を含めて弾性を持っている。タイヤのような弾性を持つ物体と、路面のようにタイヤよりは剛性が明らかに大きいが弾性を持つ物体が接触する場合、近似的には剛性の大きい路面を剛体としてモデル化することは可能である。しかし、本来はタイヤおよび路面の双方とも弾性を持つので、より精度良くタイヤ側の変形、応力、歪みを解析するためには路面側も弾性体としてモデル化する必要がある。
そこで、図6(a)に、路面を剛体シェルでモデル化した場合のタイヤ側の接地圧分布を示し、図6(b)に、路面を弾性体としてモデル化した場合のタイヤ側の接地圧分布を示す。図6(a)に示す剛体路面上では、タイヤ幅方向中央部付近で接地圧が高いが、路面を弾性体としてモデル化することにより、この部分の路面変形量が大きくなり、その結果、図6(b)に示すように均等な接地圧分布へと変化する。
さらに、路面を均質な弾性体あるいは粘弾性体としてモデル化するだけでなく、弾性率や粘性が異なる骨材とバインダーとを考慮することにより、さらに精度の良い解析を行うことができる。例えば、骨材の方がバインダーと比較して剛性が高いため、骨材密度が高い部分ではタイヤの接地圧が高くなる。このように路面を詳細にモデル化することで、より実使用条件に近い状態でのタイヤの接地圧分布を解析することが可能となる。
路面の表層31に広く使われているアスファルトは粘性を持つことが知られている。一方、骨材の砂利や砂の粘性はアスファルトの粘性に比較して非常に小さい。このように、粘性を持つ材料が混合された路面にタイヤが接触する場合、粘性により路面側の変形量が時間によって変化する。この路面変形量はバインダーにかかる応力、歪に依存すること、
骨材の密度、配置によりこの応力、歪が変化することから、骨材を詳細にモデル化すればより精度良く変形量が分かる。このような時間変化を含めてより精度良くタイヤ側の変形、応力、歪を解析するためには路面側の弾性に加えて粘性を考慮することが好適である。
モデル接触手段102は、タイヤモデル記憶装置12及びデータを路面モデル記憶装置13からそれぞれタイヤモデル20及び路面モデル30を読み出し、タイヤモデル20を路面モデル30に接触させる。
解析手段103は、モデル接触手段102によって接触させたタイヤモデル20と路面モデル30に基づき、有限要素法解析を用いてタイヤ性能を数値解析する。タイヤ性能の数値解析としては、タイヤモデル20が路面モデル30上を転動している際の強度及び状態等の挙動を解析する。
タイヤ性能解析システムは、入力装置14、出力装置15等をCPU10につなぐ図示を省略した入出力制御装置(インターフェース)を備える。また、主記憶装置11は、ROM及びRAMが組み込まれている。RAMはCPU10におけるプログラム実行中に利用される情報等を逐次記憶し、作業領域として利用される情報メモリ等として機能する。タイヤモデル記憶装置12及び路面モデル記憶装置13は、磁気テープ、磁気ドラム、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいはROM、RAMなどの半導体メモリ等を用いた記録部である。入力装置14は、キーボード、マウス、ボイスデバイス又はライトペン等で構成される。出力装置15としては、液晶ディスプレイ(LCD)、CRTディスプレイやプリンタ等を用いることができる。
第1の実施の形態に係るタイヤ性能解析システムによれば、路面の異なる物性、例えば骨材とバインダーを考慮した路面モデル化をすることができるので、タイヤモデル20のトレッド部21の変形を精度良く予測でき、正確なタイヤ性能解析を行うことができる。
以下に、第1の実施形態に係るタイヤ性能解析システムを用いたタイヤ性能解析方法を図7のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ステップS101aにおいて、タイヤモデル化手段100aで、空気入りタイヤを有限個の要素200a,200b,200c・・・の集合体で、タイヤモデル化してタイヤモデル20を形成する。そして、タイヤモデル20のデータは、タイヤモデル記憶装置12に送信され記憶される。
ステップS102において、路面モデル化手段101で、路面を有限個の要素で路面モデル化し、路面の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成した路面モデル30を形成する。そして、路面モデル30のデータは、路面モデル記憶装置13に送信され記憶される。
ステップS103において、モデル接触手段102で、タイヤモデル記憶装置12及びデータを路面モデル記憶装置13からそれぞれタイヤモデル20及び路面モデル30を読み出し、タイヤモデル20を路面モデル30に接触させる。
ステップS104において、解析手段103で、モデル接触手段102によって接触させたタイヤモデル20と路面モデル30に基づき、有限要素法解析を用いてタイヤ性能を数値解析する。
第1の実施形態に係るタイヤ性能解析方法によれば、路面の異なる物性、例えば骨材とバインダーを考慮した路面モデル化をすることができるので、タイヤモデル20のトレッド部21の変形を精度良く予測でき、正確なタイヤ性能解析を行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係るタイヤ性能解析方法として図7に示した一連の命令、即ち
(a)空気入りタイヤを有限個の要素でタイヤモデル化する命令
(b)路面を有限個の要素で路面モデル化する命令であって、路面の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成する命令
(c)タイヤモデルを路面モデルに接触させる命令
(d)接触させたタイヤモデルと路面モデルに基づき、有限要素法解析を用いてタイヤ性能を数値解析する命令
等は、図7と等価なアルゴリズムのプログラム(タイヤ性能解析プログラム)により、図1に示したCPU10を制御して実行できる。プログラムは、図1に示したタイヤ性能解析システムを構成するコンピュータシステムの主記憶装置11等に記憶させれば良い。また、プログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に保存し、保存した記録媒体を主記憶装置11に読み込ませることにより、本発明の第1の実施形態に係る一連の命令を実行することができる。
ここで、「コンピュータ読取り可能な記録媒体」とは、例えばコンピュータの外部メモリ装置、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどのプログラムを記録することができるような媒体などを意味する。具体的には、フレキシブルディスク、CD−ROM,MOディスク、カセットテープ、オープンリールテープなどが「コンピュータ読取り可能な記録媒体」に含まれる。例えば、マスクデータ生成システムの本体は、フレキシブルディスク装置(フレキシブルディスクドライブ)及び光ディスク装置(光ディスクドライブ)を内蔵若しくは外部接続するように構成できる。フレキシブルディスクドライブに対してはフレキシブルディスクを、また光ディスクドライブに対してはCD−ROMを挿入口から挿入し、所定の読み出し操作を行うことにより、これらの記録媒体に格納されたプログラムを主記憶装置11にインストールすることができる。また、所定のドライブ装置を接続することにより、例えばゲームパック等に利用されているメモリ装置としてのROMや、磁気テープ装置としてのカセットテープを用いることもできる。更に、インターネット等の情報処理ネットワークを介して、プログラムを他のプログラム記憶装置に格納することが可能である。
第1の実施形態に係るタイヤ性能解析プログラムによれば、路面の異なる物性を考慮した路面モデル化をすることができるので、タイヤモデル20のトレッド部21の変形を精度良く予測でき、正確なタイヤ性能解析を行うことができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るタイヤ性能解析システムを図8に示す。本発明の第2の実施形態に係るタイヤ性能解析システムは、図1に示したタイヤ性能解析システムがタイヤモデルを用いた性能解析であるのに対し、トレッドパターンモデルを用いた解析である点が異なる。したがって、第2の実施形態に係るタイヤ性能解析システムは、図1に示したタイヤモデル化手段100aの代わりにトレッドパターンモデル化手段100bを備える。その他は図1に示したタイヤ性能解析システムと実質的に同様であるので、重複した記載を省略する。
トレッドパターンモデル化手段100bは、図9に示すように、ゴムブロック210a,210b,210c・・・を有するトレッド部21のトレッドパターンを有限個の要素でモデル化してトレッドパターンモデルを形成する。トレッドパターンモデル化手段100bは、トレッドパターンモデルのデータをタイヤモデル記憶装置12に送信し記憶させる。
第2の実施形態に係るタイヤ性能解析システムによれば、路面を有限個の要素で路面モデル化し、路面の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成することができるので、トレッド部21の変形を精度良く予測でき、正確なタイヤ性能解析を行うことができる。更に、トレッドパターンをモデル化することで、それぞれのゴムブロック210a,210b,210c・・・内部の接地圧をより詳細に解析することができる。また路面側の小さな骨材分布をモデル化しているので、タイヤ側のトレッド部のパターンをモデル化すればより詳細にタイヤの接地圧を解析できるようになる。この結果、路面側の弾性や粘性があるため路面側の形状が変化し、それに伴いタイヤ側の形状も変化する。つまり路面を仮想的なものや剛体でモデル化する場合よりも、路面に骨材とバインダーの詳細モデル化を行い、弾性や粘性を考慮した場合は、トレッドパターンをモデル化すると、タイヤ側の変形、応力、歪みをより精度良く予測できる。
以下に、第2の実施形態に係るタイヤ性能解析システムを用いたタイヤ性能解析方法を図10のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ステップS101aにおいて、トレッドパターンモデル化手段100bで、トレッド部21のトレッドパターンを有限個の要素でモデル化してトレッドパターンモデルを形成する。そして、トレッドパターンモデルのデータは、タイヤモデル記憶装置12に送信され記憶される。
ステップS102において、路面モデル化手段101で、路面を有限個の要素で路面モデル化し、路面の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成した路面モデル30を形成する。そして、路面モデル30のデータは、路面モデル記憶装置13に送信され記憶される。
ステップS103において、モデル接触手段102で、タイヤモデル記憶装置12及びデータを路面モデル記憶装置13からそれぞれトレッドパターンモデル及び路面モデル30を読み出し、トレッドパターンモデルを路面モデル30に接触させる。
ステップS104において、解析手段103で、モデル接触手段102によって接触させたトレッドパターンモデルと路面モデル30に基づき、有限要素法解析を用いてタイヤ性能を数値解析する。
第2の実施形態に係るタイヤ性能解析方法によれば、路面を有限個の要素で路面モデル化し、路面の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成することができるので、トレッド部21の変形を精度良く予測でき、正確なタイヤ性能解析を行うことができる。更に、トレッドパターンをモデル化することで、それぞれのゴムブロック210a,210b,210c・・・内部の接地圧をより詳細に解析することができる。また路面側の小さな骨材分布をモデル化しているので、タイヤ側のトレッド部のパターンをモデル化すればより詳細にタイヤの接地圧を解析できるようになる。この結果、路面側の弾性や粘性があるため路面側の形状が変化し、それに伴いタイヤ側の形状も変化する。つまり路面を仮想的なものや剛体でモデル化する場合よりも、路面に骨材とバインダーの詳細モデル化を行い、弾性や粘性を考慮した場合は、トレッドパターンをモデル化すると、タイヤ側の変形、応力、歪みをより精度良く予測できる。
本発明の第2の実施形態に係るタイヤ性能解析方法として図10に示した一連の命令、即ち
(a)トレッド部21のトレッドパターンを有限個の要素でトレッドパターンモデル化する命令
(b)路面を有限個の要素で路面モデル化する命令であって、路面の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成する命令
(c)トレッドパターンモデルを路面モデルに接触させる命令
(d)接触させたトレッドパターンモデルと路面モデルに基づき、有限要素法解析を用いてタイヤ性能を数値解析する命令
等は、図10と等価なアルゴリズムのプログラム(タイヤ性能解析プログラム)により、図1に示したCPU10を制御して実行できる。プログラムは、図1に示したタイヤ性能解析システムを構成するコンピュータシステムの主記憶装置11等に記憶させれば良い。また、プログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に保存し、保存した記録媒体を主記憶装置11に読み込ませることにより、本発明の第2の実施形態に係る一連の命令を実行することができる。
第2の実施形態に係るタイヤ性能解析プログラムによれば、路面を有限個の要素で路面モデル化し、路面の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成することができるので、トレッド部21の変形を精度良く予測でき、正確なタイヤ性能解析を行うことができる。更に、トレッドパターンをモデル化することで、それぞれのゴムブロック210a,210b,210c・・・内部の接地圧をより詳細に解析することができる。また路面側の小さな骨材分布をモデル化しているので、タイヤ側のトレッド部のパターンをモデル化すればより詳細にタイヤの接地圧を解析できるようになる。この結果、路面側の弾性や粘性があるため路面側の形状が変化し、それに伴いタイヤ側の形状も変化する。つまり路面を仮想的なものや剛体でモデル化する場合よりも、路面に骨材とバインダーの詳細モデル化を行い、弾性や粘性を考慮した場合は、トレッドパターンをモデル化すると、タイヤ側の変形、応力、歪みをより精度良く予測できる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係るタイヤ性能解析方法は、ゴムブロック210a,210b,210c・・・の単体を解析して、より精度良くゴムブロックの変形、応力、歪みを予測する。
図11(a)〜(d)に、ゴムブロック210a,210b,210c・・・の単体を剛体路面上、弾性体路面上、及び粘弾性体路面上に押し付けた場合の接地圧分布を示す。
図11(a)は、ゴムブロックを剛体路面上に押し付けた際の接地圧分布であり、図11(b)は、均質弾性体路面上に押し付けた際の接地圧分布である。図11(a)に示す剛体路面上で接地圧が高い部分は、図11(b)に示す均質弾性体路面では、路面の変形量が増えるため、ゴムブロックの押しつぶされる量が減り、接地圧が低くなっていることが分かる。
さらに、図11(c)は、路面を骨材とバインダーでモデル化し、バインダーを弾性体でモデル化した場合に、ゴムブロックを路面上に押し付けた際の接地圧分布であり、剛性の高い骨材部分(図中円で表した部分)でブロックの接地圧が高くなっていることが分かる。さらに、図11(d)は、バインダーを粘弾性体でモデル化した場合に、ゴムブロックを路面上に押し付けてから1秒経過後の接地圧分布であり、図11(c)に示した骨材部分の接地圧が、時間経過と共に低下し、結果としてゴムブロックの接地圧分布が変化していることがわかる。
このように、トレッド部のゴムブロック単体を解析する場合も、路面の骨材とバインダーをモデル化し、さらに、路面の弾性および粘性を考慮することにより、精度良くゴムブロックの変形、応力、歪を予測することができる。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかになるはずである。
例えば、図2及び図9に示したタイヤモデルは一例であり、その他種々のタイヤモデルを用いることができる。
この様に、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
次に、本発明の方法によりタイヤ性能を解析した実施例を以下に説明する。
実測例は、タイヤ(PSR195/65R15)をリム(リム幅6J)に組み付けてタイヤ車輪とし、タイヤ内圧を210kPaに調整した後、荷重4.41kNを与えた。30℃のアスファルト路面上に富士フィルム製感圧紙を敷き、その上から上記条件でタイヤを押し付けて接地する部分の圧力を測定した。接地圧の最大値、平均値から偏差を求めた。
解析例は、実測例と同様の条件でタイヤモデルを作成した。そして、従来例1として剛体平坦路面と、発明例1として骨材とバインダーをモデル化した弾性体の平坦路面から、それぞれ路面モデルを作成した。作成したモデルを用いて、弾性体路面はシェル要素でモデル化し、厚さは実測例の表層と同じにし、弾性率も実測から求めた。
作成したタイヤモデルと路面モデルを用いて、接地圧の最大値、平均値からの偏差を求めた。実測結果を100として指数にて評価した結果を表1に示す。表1より、骨材とバインダーをモデル化した弾性体路面(発明例1)では、剛体路面(従来例1)より実測に近い結果が得られたことが分かる。
以下に、ゴムブロック単体の種々の路面に対する接地圧の違いを計測した実施例を示す。
実測例は、図9に示したタイヤのタイヤ幅方向中央部のトレッドブロックを切り出し、図12に示すようにゴムブロック単体(20mm×22mm×高さ8.2mm)として加工した。30℃のアスファルト路面上に富士フィルム製感圧紙を敷き、その上にゴムブロック単体を配置した。ゴムブロック単体を13kgfの荷重をかけて押し付けて接地する部分の圧力を測定した。測定は5秒後と1日放置後に実施した。測定した接地圧より、接地圧の最大値、平均値からの偏差を求めた。
解析例は、実測例と同様の条件でトレッドパターンモデルを作成した。そして、従来例2として剛体平坦路面と、発明例2Aとして骨材とバインダーをモデル化した弾性体の平坦路面と、発明例2Bとして骨材とバインダーをモデル化した粘弾性体の平坦路面とから、それぞれ路面モデルを作成した。作成したトレッドパターンモデルと路面モデルを用いて、接地圧の最大値、平均値からの偏差を求めた。5秒後と1日放置後の実測結果を100として指数にて評価した結果を表2に示す。表2より、粘弾性体路面(発明例2B)では、剛体路面(従来例2)、弾性体路面(発明例2A)より実測に近い結果が得られたことがわかる。
10 CPU
11 主記憶装置
12 タイヤモデル記憶装置
13 路面モデル記憶装置
14 入力装置
15 出力装置
20 タイヤモデル
21 トレッド部
22 溝
23 ショルダー部
24 サイド部
25 ビード部
26 ビードワイヤ
30 路面モデル
31 表層
32 基層
33 路盤
34 路床
35 路体
100a タイヤモデル化手段
100b トレッドパターンモデル化手段
101 路面モデル化手段
102 モデル接触手段
103 解析手段
200a,200b,200c 要素
210a,210b,210c ゴムブロック

Claims (27)

  1. トレッド部を有する空気入りタイヤの性能を数値解析するタイヤ性能解析システムにおいて、
    前記空気入りタイヤを有限個の要素でタイヤモデル化するタイヤモデル化手段と、
    少なくとも1層の路面層からなる路面の少なくとも1層の路面層を有限個の複数の要素で路面モデル化し、前記複数の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成する路面モデル化手段と、
    前記タイヤモデルを前記路面モデルに接触させるモデル接触手段と、
    接触させた前記タイヤモデルと前記路面モデルに基づき、有限要素法解析を用いてタイヤ性能を数値解析する解析手段と、
    を具えることを特徴とするタイヤ性能解析システム。
  2. 前記物性が骨材とバインダーの物性を含むことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ性能解析システム。
  3. 路面モデル化手段は、前記路面を粘弾性体としてモデル化することを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ性能能解析システム。
  4. 前記路面は複数の路面層からなり、
    前記路面モデル化手段は、少なくとも2層の路面層を有限個の複数の要素に分割し、複数の要素の少なくとも2つが互いに異なる物性を具える少なくとも2層の路面層を路面モデル化し、前記少なくとも2層の路面層が具える要素の物性の少なくとも1つが、前記少なくとも2層の路面層間で互いに異なるように構成される、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ性能解析システム。
  5. 前記タイヤモデル化手段は、前記トレッド部のパターンを有限個の要素でモデル化することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ性能解析システム。
  6. タイヤのトレッドパターンの少なくとも一部を路面に接触させた状態の前記トレッドパターンの性能を数値解析するトレッドパターン性能解析システムにおいて、
    前記トレッドパターンを有限個の要素でトレッドパターンモデル化するトレッドパターンモデル化手段と、
    少なくとも1層の路面層からなる路面の少なくとも1層の路面層を有限個の複数の要素で路面モデル化し、前記複数の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成する路面モデル化手段と、
    前記トレッドパターンモデルを前記路面モデルに接触させるモデル接触手段と、
    接触させた前記トレッドパターンモデルと前記路面モデルに基づき、有限要素法解析を用いてトレッドパターン性能を数値解析する解析手段と、
    を含むことを特徴とするトレッドパターン性能解析システム。
  7. 前記物性が骨材とバインダーの物性を含むことを特徴とする請求項6に記載のトレッドパターン性能解析システム。
  8. 路面モデル化手段は、前記路面を粘弾性体としてモデル化することを特徴とする請求項6または7に記載のトレッドパターン性能解析システム。
  9. 前記路面は複数の路面層からなり、
    前記路面モデル化手段は、少なくとも2層の路面層を有限個の複数の要素に分割し、複数の要素の少なくとも2つが互いに異なる物性を具える少なくとも2層の路面層を路面モデル化し、前記少なくとも2層の路面層が具える要素の物性の少なくとも1つが、前記少なくとも2層の路面層間で互いに異なるように構成される、
    ことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のタイヤ性能解析システム。
  10. トレッド部を有する空気入りタイヤの性能を数値解析するタイヤ性能解析方法において、
    前記空気入りタイヤを有限個の要素でタイヤモデル化するステップと、
    少なくとも1層の路面層からなる路面の少なくとも1層の路面層を有限個の複数の要素で路面モデル化するステップであって、前記複数の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成するステップと、
    前記タイヤモデルを前記路面モデルに接触させるステップと、
    接触させた前記タイヤモデルと前記路面モデルに基づき、有限要素法解析を用いてタイヤ性能を数値解析するステップと、
    を含むことを特徴とするタイヤ性能解析方法。
  11. 前記物性が骨材とバインダーの物性を含むことを特徴とする請求項10に記載のタイヤ性能解析方法。
  12. 路面モデル化ステップは、前記路面を粘弾性体としてモデル化することを特徴とする請求項10または11に記載のタイヤ性能能解析方法。
  13. 前記路面は複数の路面層からなり、
    前記路面モデル化ステップは、少なくとも2層の路面層を有限個の複数の要素に分割し、複数の要素の少なくとも2つが互いに異なる物性を具える少なくとも2層の路面層を路面モデル化し、前記少なくとも2層の路面層が具える要素の物性の少なくとも1つが、前記少なくとも2層の路面層間で互いに異なるように構成される、
    ことを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載のタイヤ性能解析方法。
  14. 前記有限個の要素でタイヤモデル化するステップが、前記トレッド部のパターンを有限個の要素でモデル化することを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載のタイヤ性能解析方法。
  15. タイヤのトレッドパターンの少なくとも一部を路面に接触させた状態の前記トレッドパターンの性能を数値解析するトレッドパターン性能解析方法において、
    前記トレッドパターンを有限個の要素でトレッドパターンモデル化するステップと、
    少なくとも1層の路面層からなる路面の少なくとも1層の路面層を有限個の複数の要素で路面モデル化し、前記複数の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成するステップと、
    前記トレッドパターンモデルを前記路面モデルに接触させるステップと、
    接触させた前記トレッドパターンモデルと前記路面モデルに基づき、有限要素法解析を用いてトレッドパターン性能を数値解析するステップと、
    を含むことを特徴とするトレッドパターン性能解析方法。
  16. 前記物性が骨材とバインダーの物性を含むことを特徴とする請求項15に記載のトレッドパターン性能解析方法。
  17. 路面モデル化ステップは、前記路面を粘弾性体としてモデル化することを特徴とする請求項15または16に記載のトレッドパターン性能能解析方法。
  18. 前記路面は複数の路面層からなり、
    前記路面モデル化ステップは、少なくとも2層の路面層を有限個の複数の要素に分割し、複数の要素の少なくとも2つが互いに異なる物性を具える少なくとも2層の路面層を路面モデル化し、前記少なくとも2層の路面層が具える要素の物性の少なくとも1つが、前記少なくとも2層の路面層間で互いに異なるように構成される、
    ことを特徴とする請求項15〜17のいずれかに記載のタイヤ性能解析方法。
  19. トレッド部を有する空気入りタイヤの性能を数値解析するタイヤ性能解析プログラムにおいて、
    コンピュータに、
    前記空気入りタイヤを有限個の要素でタイヤモデル化する命令と、
    少なくとも1層の路面層からなる路面の少なくとも1層の路面層を有限個の複数の要素で路面モデル化する命令であって、前記複数の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成する命令と、
    前記タイヤモデルを前記路面モデルに接触させる命令と、
    接触させた前記タイヤモデルと前記路面モデルに基づき、有限要素法解析を用いてタイヤ性能を数値解析する命令と、
    を実行させるためのタイヤ性能解析プログラム。
  20. 前記物性が骨材とバインダーの物性を含むことを特徴とする請求項19に記載のタイヤ性能解析プログラム。
  21. 路面モデル化命令は、前記路面を粘弾性体としてモデル化することを特徴とする請求項19または20に記載のタイヤ性能解析プログラム。
  22. 前記路面は複数の路面層からなり、
    前記路面モデル化命令は、少なくとも2層の路面層を有限個の複数の要素に分割し、複数の要素の少なくとも2つが互いに異なる物性を具える少なくとも2層の路面層を路面モデル化し、前記少なくとも2層の路面層が具える要素の物性の少なくとも1つが、前記少なくとも2層の路面層間で互いに異なるように構成される、
    ことを特徴とする請求項19〜21のいずれかに記載のタイヤ性能解析プログラム。
  23. 前記タイヤモデル化する命令は、前記トレッド部のパターンを有限個の要素でモデル化することを特徴とする請求項19〜22のいずれかに記載のタイヤ性能解析プログラム。
  24. タイヤのトレッドパターンの少なくとも一部を路面に接触させた状態の前記トレッドパターンの性能を数値解析するトレッドパターン性能解析プログラムにおいて、
    コンピュータに、
    前記トレッドパターンを有限個の要素でトレッドパターンモデル化する命令と、
    少なくとも1層の路面層からなる路面の少なくとも1層の路面層を有限個の複数の要素で路面モデル化する命令であって、前記複数の要素の少なくとも2つは互いに異なる物性を具えるように構成する命令と、
    前記トレッドパターンモデルを前記路面モデルに接触させる命令と、
    接触させた前記トレッドパターンモデルと前記路面モデルに基づき、有限要素法解析を用いてトレッドパターン性能を数値解析する命令と、
    を実行させるためのトレッドパターン性能解析プログラム。
  25. 前記物性が骨材とバインダーの物性を含むことを特徴とする請求項24に記載のトレッドパターン性能解析プログラム。
  26. 路面モデル化命令は、前記路面を粘弾性体としてモデル化することを特徴とする請求項24または25に記載のトレッドパターン性能能解析プログラム。
  27. 前記路面は複数の路面層からなり、
    前記路面モデル化命令は、少なくとも2層の路面層を有限個の複数の要素に分割し、複数の要素の少なくとも2つが互いに異なる物性を具える少なくとも2層の路面層を路面モデル化し、前記少なくとも2層の路面層が具える要素の物性の少なくとも1つが、前記少なくとも2層の路面層間で互いに異なるように構成される、
    ことを特徴とする請求項24〜26のいずれかに記載のタイヤ性能解析方法。
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