JP2010199373A - 熱電モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】熱源(熱負荷)の配置が不均一であっても、熱源(熱負荷)からの熱を基板全体に均一に分散させるようにして熱電素子で効率よく温度制御できる熱電モジュールを提供する。
【解決手段】本発明の熱電モジュール10は、裏面に複数の上電極13からなる熱電素子用電極パターンが形成された上基板11と、表面に複数の下電極14からなる熱電素子用電極パターンが形成された下基板12と、これらの両基板11,12の熱電素子用電極パターン間で直列接続されるように配置・固定された複数の熱電素子17とからなる。そして、上基板11あるいは下基板12のうち少なくとも一方の基板には上、下電極13,14に加えて当該基板11,12上に配置された熱源18からの熱を分散させるヒートスプレッダー15,16が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、裏面に複数の上電極からなる熱電素子用電極パターンが形成された上基板と、表面に複数の下電極からなる熱電素子用電極パターンが形成された下基板と、これらの両基板の熱電素子用電極パターン間で直列接続されるように配置・固定された複数の熱電素子とからなる熱電モジュールに関する。
従来より、P型半導体からなる熱電素子とN型半導体からなる熱電素子を隣り合わせて交互に配列し、これらの各熱電素子を直列に導電接続されるように、複数の電極からなる熱電素子用電極パターンが形成された上基板と下基板との間に配設して構成された熱電モジュールは広く知られている。この種の熱電モジュールに用いられる基板(上基板と下基板とからなる一対の基板)材料としては、一般的には、セラミック材料であるアルミナ(Al23)が使用されている。ところが、アルミナ(Al23)自身はそれほど熱伝導率がよくないため、熱源(熱負荷)が中央にあった場合などにおいて、基板中央と基板周辺とで温度むらが発生することとなる。このような温度むらが発生すると、均一に吸熱される場合と比較して熱電モジュールの消費電力が増大するという問題が生じた。
この場合、アルミナ(Al23)を用いることに代えて、窒化アルミ(AlN)を用いるようにすると、温度むらの発生は低減するが、十分な低減効果が得られる訳ではなく、逆に、窒化アルミ(AlN)はアルミナ(Al23)に比較して高価で、この種の熱電モジュールのコストが上昇するという問題が生じた。
そこで、金属板の表面を絶縁処理したものを熱電モジュールの基板(上基板と下基板とからなる一対の基板)として用いることが特許文献1(特開2002−280621号公報)にて提案されるようになった。この特許文献1にて提案された基板においては、基板自体の熱伝導率が高いため、熱を拡散させる効果があることとなる。
また、熱電モジュールの基板での熱の広がりに関して、基板上の熱を熱電素子に効率よく運ばせるように工夫したものが特許文献2(特開2001−111121号公報)にて提案されるようになった。この特許文献2にて提案された基板においては、熱電素子用電極パターンにおける各熱電素子用電極の電極幅を広げて、基板全体を熱電素子用電極で覆うようにしたものである。
さらに、多段電子クーラー(多段熱電モジュール)において、熱電素子用電極パターンにおける各熱電素子用電極の周囲への熱伝導をよくするために、排熱側(放熱側)基板の各熱電素子用電極の周囲に金属層を配置するようにしたものが特許文献3(特開平2−10781号公報)にて提案されている。
特開2002−280621号公報 特開2001−111121号公報 特開平2−10781号公報
しかしながら、上述した特許文献1にて提案された金属基板においては、金属基板の表面を絶縁処理する必要があるため、絶縁処理のための工程が増えてコストが増大するようになるという問題を生じた。また、絶縁膜は薄いために、短絡の恐れが生じて信頼性に劣るという問題も生じた。また、上述した特許文献2にて提案された基板においては、上基板全体に均一に熱源(熱負荷)があり、この熱源(熱負荷)からの熱を基板全体で吸熱するために設けられている。このため、熱源(熱負荷)が基板の中央に存在したり、あるいは基板の端部に存在した場合には、均一に吸熱できないという問題を生じた。さらに、上述した特許文献3にて提案された基板においては、排熱側(放熱側)の基板に形成された熱電素子用電極の周囲のみに金属層を配置するようにしているため、最上部の吸熱側基板においては均一に吸熱できないという問題があった。
そこで、本発明は上記の如き問題点を解消するためになされたものであって、熱源(熱負荷)の配置が不均一であっても、熱源(熱負荷)からの熱を基板全体に均一に分散させるようにして熱電素子で効率よく温度制御できる熱電モジュールを提供することを目的とする。
本発明の熱電モジュールは、裏面に複数の上電極からなる熱電素子用電極パターンが形成された上基板と、表面に複数の下電極からなる熱電素子用電極パターンが形成された下基板と、これらの両基板の熱電素子用電極パターン間で直列接続されるように配置・固定された複数の熱電素子とからなる。そして、上記目的を達成するため、上基板あるいは下基板のうち少なくとも一方の基板には上、下電極に加えて当該基板上に配置された熱源からの熱を分散させるヒートスプレッダーが形成されていることを特徴とする。
このように、基板上に形成された電極以外に、基板上に配置された熱源からの熱を分散させるヒートスプレッダーが形成されていると、ヒートスプレッダーを介して熱源からの熱を基板全体に均一に分散させることが可能となる。これにより、この種の熱電モジュールの熱交換効率が向上するとともに、熱電モジュールの消費電力を低減することが可能となる。この場合、熱電素子用電極パターンとヒートスプレッダーとは独立したパターンとなるように形成したり、あるいは熱電素子用電極パターンの一部の電極がヒートスプレッダーの一部を兼ねるように形成するのが望ましい。ここで、一方の基板に形成された熱電素子用電極パターンは基板の長さ方向に配置された複数の電極からなる1列の電極群が幅方向に複数列となるように形成されたパターンである。
そして、熱電素子用電極パターンとヒートスプレッダーとを独立させて形成した場合、少なくとも一方の基板に形成されたヒートスプレッダーは複数列の電極群からなる熱電素子用電極パターンの中央部の列間に当該基板の長さ方向の一方の端部から他方の端部に向けて形成されたものとすればよい。または、少なくとも一方の基板に形成されたヒートスプレッダーは複数列の電極群からなる熱電素子用電極パターンの幅方向の両端部の外周部のそれぞれに当該基板の長さ方向の一方の端部から他方の端部に向けて形成されたものとしてもよい。
または、少なくとも一方の基板に形成されたヒートスプレッダーは複数列の電極群からなる熱電素子用電極パターンの幅方向の両端部のそれぞれの外周部と各列間毎に当該基板の長さ方向の一方の端部から他方の端部に向けて形成されたものとしてもよい。または、少なくとも一方の基板に形成されたヒートスプレッダーは複数列の電極群からなる熱電素子用電極パターンの外周部を囲うとともに、当該複数列の熱電素子用電極パターンの幅方向の各列間毎に当該基板の長さ方向の一方の端部から他方の端部に向けて形成されたものとしてもよい。さらに、少なくとも一方の基板に形成されたヒートスプレッダーは複数列の電極群からなる熱電素子用電極パターンの外周部を囲うとともに、当該複数列の熱電素子用電極パターン内の各電極の外周部を囲うように形成されたものとしてもよい。
一方、熱電素子用電極パターンの一部の電極がヒートスプレッダーの一部を兼ねるように形成した場合、少なくとも一方の基板に形成されたヒートスプレッダーは複数列の電極群からなる熱電素子用電極パターンの外周部を囲うとともに、当該複数列の熱電素子用電極パターンの幅方向の各列間毎に当該基板の長さ方向の一方の端部から他方の端部に向けて形成されていて、これらのヒートスプレッダーが熱電素子用電極パターンを形成する2つの電極のいずれか一方に束ねられているようにすればよい。または、少なくとも一方の基板に形成されたヒートスプレッダーは複数列の電極群からなる熱電素子用電極パターンの外周部を囲うとともに、当該複数列の熱電素子用電極パターンの幅方向の各列間毎に当該基板の長さ方向の一方の端部から他方の端部に向けて形成されいて、これらのヒートスプレッダーが熱電素子用電極パターンを形成する4つの電極のいずれかに束ねられているようにしてもよい。
なお、熱電素子用電極パターン形成面の反対側の一面にヒートスプレッダーが形成されているようにすると、基板上に配置された熱源からの熱を基板全体にさらに均一に分散させることができるので好ましい。この場合、熱電素子用電極パターンを形成する各電極およびヒートスプレッダーは熱伝導性に優れた銅膜からなるのが好ましい。
本発明の熱電モジュールにおいては、上基板あるいは下基板のうち少なくとも一方の基板には上、下電極に加えて当該基板上に配置された熱源からの熱を分散させるヒートスプレッダーが形成されているので、熱源(熱負荷)の配置が不均一であっても、熱源(熱負荷)からの熱を基板全体に均一に分散させることができるようになるので、熱電素子で効率よく温度制御できる熱電モジュールを提供することが可能となる。
実施例1の熱電モジュールを模式的に示す図であり、図1(a)はその上基板の上面からこの上基板を透過させた状態を模式的に示す上面透過図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A’断面を模式的に示す断面図であり、図1(c)は、図1(a)のB−B’断面を模式的に示す断面図であり、図1(d)は、その上基板を電極パターン側から見た平面図であり、図1(e)は、その下基板を電極パターン側から見た平面図である。 図1に示す実施例1の変形例1の熱電モジュールを模式的に示す図であり、図2(a)(b)はその上基板のみにヒートスプレッダーを設けた例を模式的に示す図であり、図2(a)は上基板を電極パターン側から見た平面図であり、図2(b)は、その下基板を電極パターン側から見た平面図である。また、図2(c)(d)はその下基板のみにヒートスプレッダーを設けた例を模式的に示す図であり、図2(c)は上基板を電極パターン側から見た平面図であり、図2(d)は、その下基板を電極パターン側から見た平面図である。 図1に示す実施例1の変形例2の熱電モジュールを模式的に示す図であり、図3(a)はその上基板の上面からこの上基板を透過させた状態を模式的に示す上面透過図であり、図3(b)は、その上基板を電極パターン側から見た平面図であり、図3(c)は、その下基板を電極パターン側から見た平面図である。 図1に示す実施例1の変形例3の熱電モジュールを模式的に示す図であり、図4(a)はその上基板の上面からこの上基板を透過させた状態を模式的に示す上面透過図であり、図4(b)は、その上基板を電極パターン側から見た平面図であり、図4(c)は、その下基板を電極パターン側から見た平面図である。 図1に示す実施例1の変形例4の熱電モジュールを模式的に示す図であり、図5(a)はその上基板の上面からこの上基板を透過させた状態を模式的に示す上面透過図であり、図5(b)は、その上基板を電極パターン側から見た平面図であり、図5(c)は、その下基板を電極パターン側から見た平面図である。 図1に示す実施例1の変形例5の熱電モジュールを模式的に示す図であり、図6(a)はその上基板の上面からこの上基板を透過させた状態を模式的に示す上面透過図であり、図6(b)は、その上基板を電極パターン側から見た平面図であり、図6(c)は、その下基板を電極パターン側から見た平面図である。 実施例2の熱電モジュールを模式的に示す図であり、図7(a)はその上基板の上面からこの上基板を透過させた状態を模式的に示す上面透過図であり、図7(b)は、その上基板を電極パターン側から見た平面図であり、図7(c)は、その下基板を電極パターン側から見た平面図である。 図7に示す実施例2の変形例1の熱電モジュールを模式的に示す図であり、図8(a)はその上基板の上面からこの上基板を透過させた状態を模式的に示す上面透過図であり、図8(b)は、その上基板を電極パターン側から見た平面図であり、図8(c)は、その下基板を電極パターン側から見た平面図である。 実施例3の熱電モジュールを模式的に示す図であり、図9(a)はその断面を模式的に示す断面図であり、図9(b)はその上基板を電極パターン側から見た平面図であり、図9(c)は、図9(b)に示す上基板を表側から見た平面図であり、図9(d)はその下基板を電極パターン側から見た平面図であり、図9(e)は、図9(d)に示す下上基板を裏側から見た平面図である。 比較例の熱電モジュールを模式的に示す図であり、図10(a)はその上基板の上面からこの上基板を透過させた状態を模式的に示す上面透過図であり、図10(b)は、図10(a)のA−A’断面を模式的に示す断面図であり、図10(c)は、その上基板を電極パターン側から見た平面図であり、図10(d)は、その下基板を電極パターン側から見た平面図である。
以下に、本発明の熱電モジュールの実施の形態を図1〜図10に基づいて説明するが、本発明はこの実施の形態に何ら限定されるものでなく、本発明の目的を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
本実施例1の熱電モジュール10は、図1に示すように、上基板11と、下基板12と、上基板11の裏面に形成された複数の上電極13からなる熱電素子用電極パターンと、下基板12の表面に形成された複数の下電極14からなる熱電素子用電極パターンと、上電極13の電極パターンの中央部に配置された上基板用ヒートスプレッダー15と、下電極14の電極パターンの中央部に配置された下基板用ヒートスプレッダー16と、これらの上電極13と下電極14との間で電気的に直列接続された多数の熱電素子17とからなる。ここで、上基板11および下基板12は、アルミナ(Al23)、窒化アルミ(AlN)、炭化珪素(SiC)などのセラミック材(例えば、厚みが0.30mmのもの)により形成されている。なお、セラミック材でなくても、少なくとも表面に電気絶縁性のある基板であれば材質は問わない。
上電極13および下電極14は所定の電極パターンになるように銅膜などから構成されており、上基板用ヒートスプレッダー15および下基板用ヒートスプレッダー16も同様に銅膜などから構成されている。これらの銅膜などから構成された上、下電極13,14および各ヒートスプレッダー15,16は、例えば、銅めっき法やDBC(ダイレクトボンディングカッパー)法やロウ付け法などで形成されている。この場合、上電極13からなる所定の電極パターンは、上基板11の長さ方向に配置された複数の上電極13からなる1列の電極群が幅方向に複数列となるように配置されて形成されたパターンである。また、下電極14からなる所定の電極パターンは、下基板12の長さ方向に配置された複数の下電極14からなる2列の電極群と、これらの端部で折り返し電極14bにより折り返すように配置されたものからなる複数の電極群により形成されたパターンである。
そして、上基板用ヒートスプレッダー15は、上述した上電極13からなる電極パターンの幅方向の中央部の電極群の列間に1列だけ形成されている。また、下基板用ヒートスプレッダー16、上述した下電極14からなる電極パターンの幅方向の中央部の電極群の列間に1列だけ形成されている。上基板11および下基板12は、例えば、17mm(長さ)×11mm(幅)×0.42mm(厚み)のサイズに形成されている。また、上、下電極13,14は、例えば、厚みが60μmになるように形成されている。同様に、上、下基板用ヒートスプレッダー15,16は、例えば、厚みが60μmになるように形成されている。なお、これらの上、下電極13,14および上、下基板用ヒートスプレッダー15,16の上にニッケルめっき層や金めっき層を設けるようにしてもよい。
そして、これらの上電極13と下電極14との間に、多数の熱電素子17が電気的に直列接続されて形成されているとともに、下電極14の端部には一対の端子部14aが形成されていて、これらの端子部14aにハンダ付けされているリード線(スズめっき銅線や金メッキ銅線など)19を通して熱電素子17に外部電力が供給されるようになされている。この場合、熱電素子17は、P型半導体化合物素子とN型半導体化合物素子とからなる(例えば、0.9mm角で、高さが0.8mmになるように形成されている)ものである。そして、これらがP,N,P,N・・・の順に電気的に直列に接続されるように、上電極13と下電極14とにSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けされている。
この場合、上基板11の上の幅方向の中央部で、長さ方向の端部にハイパワーLSIや半導体レーザ素子などからなる熱源18が配置されているものとする。そして、本実施例1の熱電モジュール10は、図1に示すように、上電極(この場合は、吸熱側電極となる)13の電極パターンの幅方向の中央部の電極群の列間に長さ方向に1列の上基板用ヒートスプレッダー15が形成されているととともに、下電極(この場合は、放熱側電極となる)14の電極パターンの幅方向の中央部の電極群の列間に長さ方向に1列の下基板用ヒートスプレッダー16が形成されている。
すると、熱源18で発生した熱は、ヒートスプレッダー15の一方の端部から他方の端部に向けて(図1においては、ヒートスプレッダー15の左端から右端に向けて)伝わると共に、ヒートスプレッダー15に伝わった熱は上基板11の幅方向の端部に向けて(図1においては、ヒートスプレッダー15から上端および下端に向けて)拡散し、熱電素子16により排熱側(放熱側)に移動することとなる。そして、熱電素子16の排熱側(放熱側)に移動すると、下基板用ヒートスプレッダー16により下基板12の全体に均一に伝わって放熱されることとなる。これにより、熱交換効率を向上させ、かつ熱電モジュール10での消費電力を低減させることが可能となる。
(1)変形例1
上述した実施例1の熱電モジュール10においては、上基板11および下基板12の両方にヒートスプレッダー15,16を設ける例について説明したが、ヒートスプレッダーは上基板11および下基板12のどちらか一方のみに設けるようにしてもよい。ここで、本変形例1の熱電モジュール10においては、図2(a)(b)に示すように、上基板11のみにヒートスプレッダー15を設けたり、図2(c)(d)に示すように、下基板12のみにヒートスプレッダー16を設けるようにしてもよい。なお、図2において、図1と同一符号は同一名称を表すので、その説明は省略することとする。
この場合、図2(a)(b)に示すように、上基板11のみにヒートスプレッダー15を設けるようにすると、特に、熱源18が上基板11の全体に均一に配置されていない場合に効果を発揮する。また、上基板11での熱源18からの入熱にばらつきがある場合に熱電素子17毎に排熱量(放熱量)が異なることとなるが、図2(c)(d)に示すように、下基板12のみにヒートスプレッダー16を設けるようにすると、熱源18からの入熱が下基板12全体に広がることとなって排熱(放熱)が均等に行われるようになる。これにより、下基板12全体での排熱が促進され、結果的に熱交換効率が向上して、熱電モジュール10の消費電力低下につながることとなる。
なお、以下の各種の変形例や他の実施例およびその変形例においては、上基板および下基板の両方にヒートスプレッダーを設ける例について説明するが、ヒートスプレッダーは上基板および下基板のどちらか一方のみに設けるようにしてもよいことは、本変形例1の場合と同様であるので、以下においては、ヒートスプレッダーを上基板および下基板のどちらか一方のみに設けた場合の説明は省略することとする。
(2)変形例2
上述した実施例1および変形例1においては、1列のヒートスプレッダー15(16)を上電極13(下電極14)の電極パターンの幅方向の中央部(幅方向の中央部の電極群の列間)に形成する例について説明したが、熱源の配置位置によっては、図3の変形例2のように、電極パターンの幅方向の端部側の両外周部に形成するようにしてもよい。本変形例2においては、図3に示すように、上基板21と、下基板22と、上基板21の裏面に形成された複数の上電極23からなる熱電素子用電極パターンと、下基板22の表面に形成された複数の下電極24からなる熱電素子用電極パターンと、上電極23の電極パターンの両端部の両外周部に形成された一対の上基板用ヒートスプレッダー25と、下電極24の電極パターンの両端部の両外周部に形成された一対の下基板用ヒートスプレッダー26と、これらの上電極23と下電極24との間で電気的に直列接続された多数の熱電素子27とからなる。
ここで、上基板21および下基板22は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されている。また、上、下電極23,24および各ヒートスプレッダー25,26も、上述した実施例1と同様に銅膜などから構成され、例えば、銅めっき法やDBC(ダイレクトボンディングカッパー)法やロウ付け法などで形成されている。この場合、複数の上電極23からなる熱電素子用電極パターンおよび複数の下電極24からなる熱電素子用電極パターンも、上述した実施例1と同様なパターンとなるように形成されている。なお、上、下電極23,24は、実施例1と同様に、例えば、厚みが60μmになるように形成されており、上、下基板用ヒートスプレッダー25,26は、例えば、厚みが60μmになるように形成されている。この場合も、これらの上、下電極23,24および上、下基板用ヒートスプレッダー25,26の上にニッケルめっき層や金めっき層を設けるようにしてもよい。
そして、これらの上電極23と下電極24との間に、多数の熱電素子27が電気的に直列接続されて形成されているとともに、下電極24の端部には一対の端子部24aが形成されていて、これらの端子部24aにハンダ付けされているリード線(スズめっき銅線や金メッキ銅線など)29を通して熱電素子27に外部電力が供給されるようになされている。ここで、熱電素子27は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されていて、これらがP,N,P,N・・・の順に電気的に直列に接続されるように、上電極23と下電極24とにSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けされている。
この場合、上基板21上の幅方向および長さ方向の端部(図3においては左端の上部のA位置あるいは上部のB位置)に熱源(例えば、ハイパワーLSIや半導体レーザ素子などからなる)28が配置されているものとする。そして、本変形例2の熱電モジュール20は、上電極(この場合は、吸熱側電極となる)23の電極パターンの幅方向の端部の外周部にそれぞれ上基板用ヒートスプレッダー25が形成されているととともに、下電極(この場合は、放熱側電極となる)24の電極パターンの幅方向の端部の外周部にそれぞれ下基板用ヒートスプレッダー26が形成されている。
すると、熱源28で発生した熱は、上基板用ヒートスプレッダー25の一方の端部から他方の端部に向けて(図3においては、ヒートスプレッダー25の左端から右端に向けて)伝わると共に、ヒートスプレッダー25に伝わった熱は上基板21の幅方向の中央部に向けて(図3においては、ヒートスプレッダー25から幅方向の中央部に向けて)拡散し、熱電素子27により排熱側(放熱側)に移動し、これが下基板用ヒートスプレッダー26により下基板22の全体に均一に伝達して排熱(放熱)されることとなる。これにより、熱交換効率を向上させ、かつ熱電モジュール20での消費電力を低減させることが可能となる。
(3)変形例3
上述した変形例2においては、上基板21および下基板22の電極パターンの幅方向の両端部の外周部にそれぞれ上基板用ヒートスプレッダー25および下基板用ヒートスプレッダー26を形成する例について説明したが、熱源の配置位置によっては、図4の変形例3のように、電極パターンの各列間毎にそれぞれヒートスプレッダーを形成するようにしてもよい。本変形例3においては、図4に示すように、上基板31と、下基板32と、上基板31の裏面に形成された複数の上電極33からなる熱電素子用電極パターンと、下基板32の表面に形成された複数の下電極34からなる熱電素子用電極パターンと、上電極33の電極パターンの幅方向の各列間毎(上基板31の幅方向に複数列となるように形成された電極群の列間)に形成された複数の上基板用ヒートスプレッダー35と、下電極34の電極パターンの幅方向の各列間毎に形成された複数の下基板用ヒートスプレッダー36と、これらの上電極33と下電極34との間で電気的に直列接続された多数の熱電素子37とからなる。
ここで、上基板31および下基板32は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されている。また、上、下電極33,34および各ヒートスプレッダー35,36も、上述した実施例1と同様に銅膜などから構成され、例えば、銅めっき法やDBC(ダイレクトボンディングカッパー)法やロウ付け法などで形成されている。この場合、複数の上電極33からなる熱電素子用電極パターンおよび複数の下電極34からなる熱電素子用電極パターンも、上述した実施例1と同様なパターンとなるように形成されている。なお、上、下電極33,34は、実施例1と同様に、例えば、厚みが60μmになるように形成されており、上、下基板用ヒートスプレッダー35,36は、例えば、厚みが60μmになるように形成されている。この場合も、これらの上、下電極33,34および上、下基板用ヒートスプレッダー35,36の上にニッケルめっき層や金めっき層を設けるようにしてもよい。
そして、これらの上電極33と下電極34との間に、多数の熱電素子37が電気的に直列接続されて形成されているとともに、下電極34の端部には一対の端子部34aが形成されていて、これらの端子部34aにハンダ付けされているリード線(スズめっき銅線や金メッキ銅線など)39を通して熱電素子37に外部電力が供給されるようになされている。ここで、熱電素子37は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されていて、これらがP,N,P,N・・・の順に電気的に直列に接続されるように、上電極33と下電極34とにSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けされている。
この場合、上基板31上の長さ方向の中央部(図4のA位置)、あるいは長さ方向の端部(図4のB位置)に幅方向に広がる熱源(例えば、ハイパワーLSIや半導体レーザ素子などからなる)38が配置されているものとする。そして、本変形例3の熱電モジュール30は、上電極(この場合は、吸熱側電極となる)33の電極パターンの幅方向の各列間にそれぞれ上基板用ヒートスプレッダー35が形成されているととともに、下電極(この場合は、放熱側電極となる)34の電極パターンの幅方向の各列間にそれぞれにそれぞれ下基板用ヒートスプレッダー36が形成されている。
すると、熱源38で発生した熱は、上基板用ヒートスプレッダー35の中央部から長さ方向の両端部に向けて(あるいは一方の端部から長さ方向の他方の端部に向けて)伝わると共に、ヒートスプレッダー35に伝わった熱は上基板31の全体に均一に拡散し、熱電素子37により排熱側(放熱側)に移動し、これが下基板用ヒートスプレッダー36により下基板32の全体に均一に伝達して排熱(放熱)されることとなる。これにより、熱交換効率を向上させ、かつ熱電モジュール30での消費電力を低減させることが可能となる。
(4)変形例4
上述した実施例1の変形例3においては、電極パターンの各列間にそれぞれヒートスプレッダーを形成するようにしたが、電極パターンの各列毎に囲うようにヒートスプレッダーを形成てもよい。本変形例4においては、図5に示すように、上基板41と、下基板42と、上基板41の裏面に形成された複数の上電極43からなる熱電素子用電極パターンと、下基板42の表面に形成された複数の下電極44からなる熱電素子用電極パターンと、上電極43の電極パターンの幅方向に各列毎に囲う複数の上基板用ヒートスプレッダー45と、下電極44の電極パターンの幅方向の各列間に形成された複数の下基板用ヒートスプレッダー46と、これらの上電極43と下電極44との間で電気的に直列接続された多数の熱電素子47とからなる。この場合、上電極43の電極パターンを各列毎(基板41の幅方向に1列となるように形成された電極群毎)に囲うようにヒートスプレッダー45には全てのヒートスプレッダー45が集合し、その上部の上基板41の上に熱源47が配置される集合部45aが形成されている。
ここで、上基板41および下基板42は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されている。また、上、下電極43,44および各ヒートスプレッダー45,46も、上述した実施例1と同様に銅膜などから構成され、例えば、銅めっき法やDBC(ダイレクトボンディングカッパー)法やロウ付け法などで形成されている。この場合、複数の上電極43からなる熱電素子用電極パターンおよび複数の下電極44からなる熱電素子用電極パターンも、上述した実施例1と同様なパターンとなるように形成されている。ただし、本変形例4の複数の上電極43からなる熱電素子用電極パターンは、上述したヒートスプレッダー45の集合部45aの位置には上電極43が形成されていない無電極部が存在し、この無電極部に対応する複数の下電極44からなる熱電素子用電極パターンにも無電極部44cが存在している。
なお、上、下電極43,44は、実施例1と同様に、例えば、厚みが60μmになるように形成されており、上、下基板用ヒートスプレッダー45,46および集合部45aは、例えば、厚みが60μmになるように形成されている。この場合も、これらの上、下電極43,44および上、下基板用ヒートスプレッダー45,46および集合部45aの上にニッケルめっき層や金めっき層を設けるようにしてもよい。
そして、これらの上電極43と下電極44との間に、多数の熱電素子47が電気的に直列接続されて形成されているとともに、下電極44の端部には一対の端子部44aが形成されていて、これらの端子部44aにハンダ付けされているリード線(スズめっき銅線や金メッキ銅線など)49を通して熱電素子47に外部電力が供給されるようになされている。ここで、熱電素子47は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されていて、これらがP,N,P,N・・・の順に電気的に直列に接続されるように、上電極43と下電極44とにSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けされている。
この場合、上基板用ヒートスプレッダー45の集合部45aの上基板41上にはセンサーのような電子デバイスや化学溶液の流路との接点などからなる熱源48が配置されるものとする。そして、本実施例1の変形例4の熱電モジュール40は、上電極(この場合は、吸熱側電極となる)43の電極パターンを幅方向の各列毎に囲うように上基板用ヒートスプレッダー45が形成されているととともに、下電極(この場合は、放熱側電極となる)44の電極パターンの幅方向の各列間にそれぞれにそれぞれ下基板用ヒートスプレッダー46が形成されている。
すると、熱源48で発生した熱は、上基板用ヒートスプレッダー45の一方の端部から長さ方向の他方の端部に向けて伝わると共に、ヒートスプレッダー45に伝わった熱は上基板41の全体に均一に拡散し、熱電素子47により排熱側(放熱側)に移動し、これが下基板用ヒートスプレッダー46により下基板42の全体に均一に伝達して排熱(放熱)されることとなる。これにより、熱交換効率を向上させ、かつ熱電モジュール40での消費電力を低減させることが可能となる。
(5)変形例5
上述した変形例4においては、吸熱側となる上基板41の上電極43の電極パターンを各列毎(基板41の幅方向に1列となるように形成された電極群を1列毎)に囲うようにヒートスプレッダー45を形成する例について説明したが、熱源の配置位置に関係なく熱交換効率を向上させためには、図6の変形例5のように、吸熱側となる上基板51の上電極53の電極パターンの各電極の外周部を個別に囲うようにヒートスプレッダー55を形成するようにしてもよい。
本変形例5においては、図6に示すように、上基板51と、下基板52と、上基板51の裏面に形成された複数の上電極53からなる熱電素子用電極パターンと、下基板52の表面に形成された複数の下電極54からなる熱電素子用電極パターンと、上電極53を1個ずつ囲うように形成された上基板用ヒートスプレッダー55と、下電極54の電極パターンの幅方向に形成された1列の電極群の周囲およびその折り返し電極54bの外周を囲うように形成された下基板用ヒートスプレッダー56と、これらの上電極53と下電極54との間で電気的に直列接続された多数の熱電素子57とからなる。
ここで、上基板51および下基板52は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されている。また、上、下電極53,54および各ヒートスプレッダー55,56も、上述した実施例1と同様に銅膜などから構成され、例えば、銅めっき法やDBC(ダイレクトボンディングカッパー)法やロウ付け法などで形成されている。この場合、複数の上電極53からなる熱電素子用電極パターンおよび複数の下電極54からなる熱電素子用電極パターンも、上述した実施例1と同様なパターンとなるように形成されている。
なお、上、下電極53,54は、実施例1と同様に、例えば、厚みが60μmになるように形成されており、上、下基板用ヒートスプレッダー55,56は、例えば、厚みが60μmになるように形成されている。この場合も、これらの上、下電極53,54および上、下基板用ヒートスプレッダー55,56の上にニッケルめっき層や金めっき層を設けるようにしてもよい。
そして、これらの上電極53と下電極54との間に、多数の熱電素子57が電気的に直列接続されて形成されているとともに、下電極54の端部には一対の端子部54aが形成されていて、これらの端子部54aにハンダ付けされているリード線(スズめっき銅線や金メッキ銅線など)59を通して熱電素子57に外部電力が供給されるようになされている。ここで、熱電素子57は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されていて、これらがP,N,P,N・・・の順に電気的に直列に接続されるように、上電極53と下電極54とにSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けされている。
この場合、上基板51の長さ方向の中央部(図6(a)のA部)や、長さ方向の一方の端部(図6(a)のB部)や、長さ方向の他方の端部(図6(a)のC部)に熱源(例えば、ハイパワーLSIや半導体レーザ素子などからなる)58が配置されているものとする。そして、本変形例5の熱電モジュール50は上電極(この場合は、吸熱側電極となる)53の電極パターンの1つずつの電極の外周部をそれぞれ囲うように上基板用ヒートスプレッダー55が形成されている。また、下基板52の下電極54の電極パターンの幅方向に形成された1列の電極群の周囲およびその折り返し電極54bの外周を囲うように下基板用ヒートスプレッダー56が形成されている。
すると、熱源58で発生した熱は、上基板用ヒートスプレッダー55により上基板の全面に均一に伝わって拡散し、熱電素子57により排熱側(放熱側)に移動し、これが下基板用ヒートスプレッダー56により下基板52の全体に均一に伝わって排熱(放熱)されることとなる。これにより、熱交換効率を向上させ、かつ熱電モジュール50での消費電力を低減させることが可能となる。
上述した実施例1およびその変形例の熱電モジュール10〜50については、各ヒートスプレッダーは、上電極や下電極とは独立して形成する例について説明したが、上電極や下電極の一部にヒートスプレッダーの機能を兼ねさせることも可能である。そこで、本実施例2において、上電極や下電極の一部にヒートスプレッダーの機能を兼ねさせた熱電モジュールの例について、以下に説明する。
本実施例2の熱電モジュール60は、図7に示すように、上基板61と、下基板62と、上基板61の裏面に形成された複数の上電極63からなる熱電素子用電極パターンと、下基板62の表面に形成された複数の下電極64からなる熱電素子用電極パターンと、上電極63からなる熱電素子用電極パターンの幅方向に複数列となるように形成された電極群を1列毎に囲うように形成された上基板用ヒートスプレッダー65と、下電極64の電極パターンの幅方向に形成された1列の電極群の周囲およびその折り返し電極64bの外周を囲うように形成された下基板用ヒートスプレッダー66と、これらの上電極63と下電極64との間で電気的に直列接続された多数の熱電素子67とからなる。
この場合、上電極63の端部側(図7においては、幅方向の中央部で長さ方向の左端部側)の一部の電極は、通常の上電極63よりも大きく(大面積に)形成された兼用電極63a,63bを備えている。そして、一方の兼用電極63aに半分のヒートスプレッダー65が束ねられてヒートスプレッダーの機能を兼用させ、他方の兼用電極63bに半分のヒートスプレッダー65が束ねられてヒートスプレッダーの機能を兼用させている。
ここで、上基板61および下基板62は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されている。また、上、下電極63,64および各ヒートスプレッダー65,66も、上述した実施例1と同様に銅膜などから構成され、例えば、銅めっき法やDBC(ダイレクトボンディングカッパー)法やロウ付け法などで形成されている。この場合、複数の上電極63からなる熱電素子用電極パターンおよび複数の下電極64からなる熱電素子用電極パターンも、上述した実施例1と同様なパターンとなるように形成されている。
なお、上、下電極63,64および兼用電極63a,63bは、実施例1と同様に、例えば、厚みが60μmになるように形成されており、上、下基板用ヒートスプレッダー65,66は、例えば、厚みが60μmになるように形成されている。この場合も、これらの上、下電極63,64、兼用電極63a,63bおよび上、下基板用ヒートスプレッダー65,66の上にニッケルめっき層や金めっき層を設けるようにしてもよい。
そして、これらの上電極63と下電極64との間に、多数の熱電素子67が電気的に直列接続されて形成されているとともに、下電極64の端部には一対の端子部64aが形成されていて、これらの端子部64aにハンダ付けされているリード線(スズめっき銅線や金メッキ銅線など)69を通して熱電素子67に外部電力が供給されるようになされている。ここで、熱電素子67は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されていて、これらがP,N,P,N・・・の順に電気的に直列に接続されるように、上電極63と下電極64とにSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けされている。
この場合、ヒートスプレッダーの機能を有する兼用電極63a,63bが位置する上基板61の上(図7(a)に示す、上基板61の幅方向中央で長さ方向端部側)に熱源(例えば、ハイパワーLSIや半導体レーザ素子などからなる)68が配置されているものとする。そして、本実施例2の熱電モジュール60は上電極(この場合は、吸熱側電極となる)63の電極パターンの長さ方向に形成された電極群を1列毎に囲うように上基板用ヒートスプレッダー65が形成されているとともに、ヒートスプレッダーの機能を兼用する電極63a,63bにヒートスプレッダー65が束ねられている。また、下基板62の下電極64の電極パターンの幅方向に形成された1列の電極群の周囲およびその折り返し電極64bの外周を囲う下基板用ヒートスプレッダー66が形成されている。
すると、熱源68で発生した熱は、上基板用ヒートスプレッダー65の一方の端部から長さ方向の他方の端部に向けて伝わると共に、ヒートスプレッダー65に伝わった熱は上基板61の全体に均一に拡散し、熱電素子67により排熱側(放熱側)に移動し、これが下基板用ヒートスプレッダー66により下基板62の全体に均一に伝達して排熱(放熱)されることとなる。これにより、熱交換効率を向上させ、かつ熱電モジュール60での消費電力を低減させることが可能となる。
(1)変形例1
上述した実施例2においては、上基板61の幅方向中央で長さ方向端部側に位置する上電極63にヒートスプレッダー65が束ねられてヒートスプレッダーの機能を有する兼用電極63a,63bとする例について説明したが、このようなヒートスプレッダーの機能を有する兼用電極を上基板の中央部(幅方向中央で長さ方向中央)に設けるようにしてもよい。この場合、上電極73の中心部に形成された一部の電極は、ヒートスプレッダー75の一部に接続されてヒートスプレッダーの機能を兼用する兼用電極75a,75b,75c,75dとなされている。
そして、本実施例2の変形例1においてはこのような例を示すものであって、図8に示すように、上基板71と、下基板72と、上基板71の裏面に形成された複数の上電極73からなる熱電素子用電極パターンと、下基板72の表面に形成された複数の下電極74からなる熱電素子用電極パターンと、上電極73からなる熱電素子用電極パターンの幅方向に複数列となるように形成された電極群を1列毎に囲うように形成された上基板用ヒートスプレッダー75と、下電極74の電極パターンの幅方向に形成された1列の電極群の周囲およびその折り返し電極74bの外周部を囲うように形成された下基板用ヒートスプレッダー76と、これらの上電極73と下電極74との間で電気的に直列接続された多数の熱電素子77とからなる。
ここで、上基板71および下基板72は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されている。また、上、下電極73,74および各ヒートスプレッダー75,76も、上述した実施例1と同様に銅膜などから構成され、例えば、銅めっき法やDBC(ダイレクトボンディングカッパー)法やロウ付け法などで形成されている。この場合、複数の上電極73からなる熱電素子用電極パターンおよび複数の下電極74からなる熱電素子用電極パターンも、上述した実施例1と同様なパターンとなるように形成されている。
なお、上、下電極73,74および兼用電極75a,75b,75c,75dは、実施例1と同様に、例えば、厚みが60μmになるように形成されており、上、下基板用ヒートスプレッダー75,76は、例えば、厚みが60μmになるように形成されている。この場合も、これらの上、下電極73,74、兼用電極75a,75b,75c,75dおよび上、下基板用ヒートスプレッダー75,76の上にニッケルめっき層や金めっき層を設けるようにしてもよい。
そして、これらの上電極73と下電極74との間に、多数の熱電素子77が電気的に直列接続されて形成されているとともに、下電極74の端部には一対の端子部74aが形成されていて、これらの端子部74aにハンダ付けされているリード線(スズめっき銅線や金メッキ銅線など)79を通して熱電素子77に外部電力が供給されるようになされている。ここで、熱電素子77は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されていて、これらがP,N,P,N・・・の順に電気的に直列に接続されるように、上電極73と下電極74とにSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けされている。
この場合、ヒートスプレッダーの機能を有する兼用電極75a,75b,75c,75dが位置する上基板71の上(図8(a)に示す、上基板の中央部、即ち、幅方向中央で長さ方向中央)に熱源(例えば、ハイパワーLSIや半導体レーザ素子などからなる)78が配置されているものとする。そして、本実施例2の変形例1の熱電モジュール70は上電極(この場合は、吸熱側電極となる)73の電極パターンの長さ方向に形成された電極群を1列毎に囲うように上基板用ヒートスプレッダー75が形成されているとともに、ヒートスプレッダーの機能を有する兼用電極75a,75b,75c,75dにヒートスプレッダー75が束ねられている。また、下基板72の下電極74の電極パターンの幅方向に形成された1列の電極群の周囲およびその折り返し電極74bの外周を囲う下基板用ヒートスプレッダー76が形成されている。
すると、熱源78で発生した熱は、上基板用ヒートスプレッダー75を介して上基板71の中央から端部に向けて伝わると共に、ヒートスプレッダー75に伝わった熱は上基板71の全体に均一に拡散し、熱電素子77により排熱側(放熱側)に移動し、これが下基板用ヒートスプレッダー76により下基板72の全体に均一に伝達して排熱(放熱)されることとなる。これにより、熱交換効率を向上させ、かつ熱電モジュール70での消費電力を低減させることが可能となる。
上述した実施例1,2およびそれらの各変形例においては、上基板および下基板の片面のみにヒートスプレッダーを設ける例について説明したが、ヒートスプレッダーは上基板および下基板の両面に設けるようにしてもよい。本実施例3はヒートスプレッダーを基板両面に設けるようにした例を示すものである。この場合、上基板81の表面の外周部を除く全面には表面用ヒートスプレッダー88aが形成されているとともに、下基板82の裏面の外周部を除く全面には裏面用ヒートスプレッダー88bが形成されている。
そして、本実施例3の熱電モジュール80は、図9に示すように、上基板81と、下基板82と、上基板81の裏面に形成された複数の上電極83からなる熱電素子用電極パターンと、下基板82の表面に形成された複数の下電極84からなる熱電素子用電極パターンと、複数の上電極83からなる熱電素子用電極パターンの幅方向の中央部に長さ方向に形成された上電極用ヒートスプレッダー85と、複数の下電極84からなる熱電素子用電極パターンの幅方向の中央部に長さ方向に形成された下基板用ヒートスプレッダー86と、これらの上電極83と下電極84との間で電気的に直列接続された多数の熱電素子87とからなる。
ここで、上基板81および下基板82は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されている。また、上、下電極83,84、上、下基板用ヒートスプレッダー85,86および表、裏面用ヒートスプレッダー88a,88bも、上述した実施例1と同様に銅膜などから構成され、例えば、銅めっき法やDBC(ダイレクトボンディングカッパー)法やロウ付け法などで形成されている。この場合、複数の上電極83からなる熱電素子用電極パターンおよび複数の下電極84からなる熱電素子用電極パターンも、上述した実施例1と同様なパターンとなるように形成されている。
なお、上、下電極83,84は、実施例1と同様に、例えば、厚みが60μmになるように形成されており、上、下基板用ヒートスプレッダー85,86は、例えば、厚みが60μmになるように形成されている。一方、表面用ヒートスプレッダー88aおよび裏面用ヒートスプレッダー88bは、厚みが例えば、30μmになるように形成されている。この場合も、これらの上、下電極83,84、上、下基板用ヒートスプレッダー85,86および表、裏面用ヒートスプレッダー88a,88bの上にニッケルめっき層や金めっき層を設けるようにしてもよい。
そして、これらの上電極83と下電極84との間に、多数の熱電素子87が電気的に直列接続されて形成されているとともに、下電極84の端部には一対の端子部84aが形成されていて、これらの端子部84aにハンダ付けされているリード線(スズめっき銅線や金メッキ銅線など)89を通して熱電素子87に外部電力が供給されるようになされている。ここで、熱電素子87は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されていて、これらがP,N,P,N・・・の順に電気的に直列に接続されるように、上電極83と下電極84とにSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けされている。
そして、本実施例3の熱電モジュール80は、図9に示すように、上基板81の裏面には上電極83の電極パターンの幅方向の中央部に1列の上電極用ヒートスプレッダー85が形成されているとともに、上基板81の表面の外周部を除く全面には表面用ヒートスプレッダー88aが形成されている。また、下基板82の表面には下電極84の電極パターンの幅方向の中央部に1列の下電極用ヒートスプレッダー86が形成されているとともに、下基板82の裏面の外周部を除く全面には裏面用ヒートスプレッダー88bが形成されている。このため、熱源(この場合は、上基板81の表面の外周部を除く全面には表面用ヒートスプレッダー88aが形成されているので、どこに配置されていてもよい)で発生した熱は、表面用ヒートスプレッダー88aおよび上電極用ヒートスプレッダー85から熱電素子87に拡散し、熱電素子87により排熱側(放熱側)に移動し、下基板に形成された下電極用ヒートスプレッダー86および裏面用ヒートスプレッダー88bより効率よく排熱されることとなる。これにより、熱交換効率を向上させ、かつ熱電モジュール80での消費電力を低減させることが可能となる。
比較例
比較例の熱電モジュール90は、図10に示すように、上基板91と、下基板92と、上基板91の裏面に形成された複数の上電極93からなる熱電素子用電極パターンと、下基板92の表面に形成された複数の下電極94からなる熱電素子用電極パターンと、これらの上電極93と下電極94との間で電気的に直列接続された多数の熱電素子95とからなる。ここで、上基板91および下基板92は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されている。また、上、下電極93,94も、上述した実施例1と同様に銅膜などから構成され、例えば、銅めっき法やDBC(ダイレクトボンディングカッパー)法やロウ付け法などで形成されている。この場合、複数の上電極93からなる熱電素子用電極パターンおよび複数の下電極94からなる熱電素子用電極パターンも、上述した実施例1と同様なパターンとなるように形成されている。
そして、これらの上電極93と下電極94との間に、多数の熱電素子95が電気的に直列接続されて形成されているとともに、下電極94の端部には一対の端子部94aが形成されていて、これらの端子部94aにハンダ付けされているリード線(スズめっき銅線や金メッキ銅線など)96を通して熱電素子95に外部電力が供給されるようになされている。この場合、熱電素子95は、上述した実施例1と同様な材質で同様なサイズに形成されていて、これらがP,N,P,N・・・の順に電気的に直列に接続されるように、上電極93と下電極94とにSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けされている。
〈実験結果〉
ついで、上述した各実施例の熱電モジュール10,50,70,80,70’および比較例の熱電モジュール90を用いて、これらの各熱電モジュール10,50,70,80,70’,90の消費電力を以下のような駆動条件により測定すると、下記の表1に示すような結果が得られた。なお、熱電モジュール70’は、熱電モジュール70の上基板71の表面および下基板の裏面のそれぞれ全面に、熱電モジュール80と同様に、表面用ヒートスプレッダーと裏面用ヒートスプレッダーを形成して作製されたものである。この場合、熱源として熱負荷が1Wで、サイズが2mm×2mmのハイパワーLSIを用い、これを各熱電モジュール10,50,70,80,70’,90の上基板(11,51,71,81,71,91)の中央部に配置した。
そして、上基板(11,51,71,81,71,91)の温度が25℃の一定の温度になるように各熱電モジュール10,50,70,80,70’,90への印加電流を制御するとともに、熱電モジュールの排熱側(放熱側)となる下基板(12,52,72,82,72,92)の温度が75℃の一定の温度になるようにファンの回転を制御するようにした。そして、得られた比較例の熱電モジュール90の消費電力を100とした場合の比(消費電力比)を求めると、下記の表1に示すような結果となった。
Figure 2010199373
上記表1の結果から明らかなように、本発明の各実施例の熱電モジュール10,50,70,80,70’の方が比較例の熱電モジュール90よりも低消費電力であることが分かった。この場合、熱電モジュール10よりも熱電モジュール50の方がやや低消費電力となっていることが分かる。これは、熱源が上基板(11,51)の中央部に配置されているため、電極パターンの各電極の外周部を囲うように上基板用ヒートスプレッダー55が形成されているとともに、下基板52の下電極54の電極パターンの幅方向の各列間と、これらの列間を接続する下基板用ヒートスプレッダー56が形成された熱電モジュール50の方が、上基板51および下基板52での熱の広がりがよかったことに依るものと考えられる。
また、熱電モジュール70は、熱電モジュール10や熱電モジュール50よりもさらに低消費電力であることが分かる。これは、熱電モジュール70においては、上基板用ヒートスプレッダー75が上基板71の中央部に配置された熱源の熱を上基板71の全体に広げるように工夫されているとともに、下基板用ヒートスプレッダー76が下基板72の全体に広げるように工夫されているためである。また、熱電モジュール80においては、熱電モジュール70と同様に低消費電力であることが分かる。これは、熱電モジュール80においても、表面用ヒートスプレッダー88aと上基板用ヒートスプレッダー85が上基板81の中央部に配置された熱源の熱を上基板81の全体に広げるように工夫されているとともに、裏面用ヒートスプレッダー88bが下基板82の全体に広げるように工夫されているためである。
これらに対して、熱電モジュール70’は、熱電モジュール70や熱電モジュール80よりもさらに低消費電力であることが分かる。これは、熱電モジュール70’においては、表面用ヒートスプレッダー(図示せず)と上基板用ヒートスプレッダー75が上基板71の中央部に配置された熱源の熱を上基板71の全体に広げるように工夫されているとともに、裏面用ヒートスプレッダー(図示せず)と下基板用ヒートスプレッダー76が下基板72の全体に広げるように工夫されているためである。
ついで、上述した実施例1,2の熱電モジュール10,60および比較例の熱電モジュール90を用い、熱源として熱負荷が1Wで、サイズが2mm×2mmのハイパワーLSIを用い、これを各熱電モジュール10,60,90の上基板(11,61,91)の幅方向中央部で左側端部に配置し、各熱電モジュール10,60,90の消費電力を上述と同様の駆動条件により測定すると、下記の表2に示すような結果が得られた。
Figure 2010199373
上記表2の結果から明らかなように、本発明の各実施例の熱電モジュール10,60の方が比較例の熱電モジュール90よりも低消費電力であることが分かった。この場合、熱電モジュール10よりも熱電モジュール60の方が低消費電力となっていることが分かる。これは、熱源が上基板(11,61)の左端部側に配置されているため、電極パターンの電極群の各列の外周部を囲うように上基板用ヒートスプレッダー65が形成されているとともに、下基板62の下電極64の電極パターンの電極群の各列の外周部を囲うように下基板用ヒートスプレッダー66が形成された熱電モジュール60の方が、上基板61および下基板62での熱の広がりがよかったことに依るものと考えられる。
なお、上述した実施の形態においては、ヒートスプレッダーを銅膜により形成する例について説明したが、銅膜に代えて、アルミニウム膜等を用いるようにしてもよい。
10…実施例1の熱電モジュール、11…上基板、12…下基板、13…上電極、14…下電極、14a…端子部、14b…折り返し電極、15…上基板用ヒートスプレッダー、16…下基板用ヒートスプレッダー、17熱電素子、18…熱源、19…リード線、20…実施例1の変形例2の熱電モジュール、21…上基板、22…下基板、23…上電極、24…下電極、24a…端子部、24b…折り返し電極、25…上基板用ヒートスプレッダー、26…下基板用ヒートスプレッダー、27…熱電素子、28…熱源、29…リード線、30…実施例1の変形例3の熱電モジュール、31…上基板、32…下基板、33…上電極、34…下電極、34a…端子部、34b…折り返し電極、35…上基板用ヒートスプレッダー、36…下基板用ヒートスプレッダー、37…熱電素子、38…熱源、39…リード線、40…実施例1の変形例4の熱電モジュール、41…上基板、42…下基板、43…上電極、44…下電極、44a…端子部、44b…折り返し電極、44c…無電極部、45…上基板用ヒートスプレッダー、45a…集合部、46…下基板用ヒートスプレッダー、47…熱電素子、48…熱源、49…リード線、50…実施例1の変形例5の熱電モジュール、51…上基板、52…下基板、53…上電極、54…下電極、54a…端子部、54b…折り返し電極、55…上基板用ヒートスプレッダー、56…下基板用ヒートスプレッダー、57…熱電素子、58…熱源、59…リード線、60…実施例2の熱電モジュール、61…上基板、62…下基板、63…上電極、63a,63b…ヒートスプレッダーの機能を兼用する兼用電極、64…下電極、64a…端子部、64b…折り返し電極、65…上基板用ヒートスプレッダー、66…下基板用ヒートスプレッダー、67…熱電素子、68…熱源、69…リード線、70…実施例2の変形例1の熱電モジュール、71…上基板、72…下基板、73…上電極、74…下電極、74a…端子部、74b…折り返し電極、75…上基板用ヒートスプレッダー、75a,75b,75c,75d…ヒートスプレッダーの機能を兼用する兼用電極、76…下基板用ヒートスプレッダー、77…熱電素子、78…熱源、79…リード線、80…実施例3の熱電モジュール、81…上基板、82…下基板、83…上電極、84…下電極、84a…端子部、84b…折り返し電極、85…上基板用ヒートスプレッダー、86…下基板用ヒートスプレッダー、87…熱電素子、88a…表面用ヒートスプレッダー、88b…裏面用ヒートスプレッダー、89…リード線

Claims (12)

  1. 裏面に複数の上電極からなる熱電素子用電極パターンが形成された上基板と、表面に複数の下電極からなる熱電素子用電極パターンが形成された下基板と、これらの両基板の前記熱電素子用電極パターン間で直列接続されるように配置・固定された複数の熱電素子とからなる熱電モジュールであって、
    前記上基板あるいは前記下基板のうち少なくとも一方の基板には前記上、下電極に加えて当該基板上に配置された熱源からの熱を分散させるヒートスプレッダーが形成されていることを特徴とする熱電モジュール。
  2. 前記熱電素子用電極パターンと前記ヒートスプレッダーとは独立したパターンであることを特徴とする請求項1に記載の熱電モジュール。
  3. 前記一方の基板に形成された熱電素子用電極パターンは前記基板の長さ方向に配置された複数の電極からなる1列の電極群が幅方向に複数列となるように形成されたパターンであるとともに、
    前記一方の基板に形成されたヒートスプレッダーは前記複数列の電極群からなる熱電素子用電極パターンの中央部の列間に当該基板の長さ方向の一方の端部から他方の端部に向けて形成されていることを特徴とする請求項2に記載の熱電モジュール。
  4. 前記一方の基板に形成された熱電素子用電極パターンは前記基板の長さ方向に配置された複数の電極からなる1列の電極群が幅方向に複数列となるように形成されたパターンであるとともに、
    前記少なくとも一方の基板に形成されたヒートスプレッダーは前記複数列の電極群からなる熱電素子用電極パターンの幅方向の両端部のそれぞれの外周部に当該基板の長さ方向の一方の端部から他方の端部に向けて形成されていることを特徴とする請求項2に記載の熱電モジュール。
  5. 前記一方の基板に形成された熱電素子用電極パターンは前記基板の長さ方向に配置された複数の電極からなる1列の電極群が幅方向に複数列となるように形成されたパターンであるとともに、
    前記少なくとも一方の基板に形成されたヒートスプレッダーは前記複数列の電極群からなる熱電素子用電極パターンの幅方向の両端部のそれぞれの外周部と各列間毎に当該基板の長さ方向の一方の端部から他方の端部に向けてそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項2に記載の熱電モジュール。
  6. 前記一方の基板に形成された熱電素子用電極パターンは前記基板の長さ方向に配置された複数の電極からなる1列の電極群が幅方向に複数列となるように形成されたパターンであるとともに、
    前記少なくとも一方の基板に形成されたヒートスプレッダーは前記複数列の電極群からなる熱電素子用電極パターンの外周部を囲うとともに、当該複数列の熱電素子用電極パターンの幅方向の各列間毎に当該基板の長さ方向の一方の端部から他方の端部に向けてそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項2に記載の熱電モジュール。
  7. 前記一方の基板に形成された熱電素子用電極パターンは前記基板の長さ方向に配置された複数の電極からなる1列の電極群が幅方向に複数列となるように形成されたパターンであるとともに、
    前記少なくとも一方の基板に形成されたヒートスプレッダーは前記複数列の電極群からなる熱電素子用電極パターンの外周部を囲うとともに、当該複数列の熱電素子用電極パターン内の各電極の外周部を囲うように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の熱電モジュール。
  8. 前記熱電素子用電極パターンの一部の電極が前記ヒートスプレッダーの一部を兼ねていることを特徴とする請求項1に記載の熱電モジュール。
  9. 前記一方の基板に形成された熱電素子用電極パターンは前記基板の長さ方向に配置された複数の電極からなる1列の電極群が幅方向に複数列となるように形成されたパターンであるとともに、
    前記少なくとも一方の基板に形成されたヒートスプレッダーは前記複数列の電極群からなる熱電素子用電極パターンの外周部を囲うとともに、当該複数列の熱電素子用電極パターンの幅方向の各列間毎に当該基板の長さ方向の一方の端部から他方の端部に向けてそれぞれ形成されていて、これらのヒートスプレッダーが前記熱電素子用電極パターンを形成する2つの電極のいずれか一方に束ねられていることを特徴とする請求項8に記載の熱電モジュール。
  10. 前記一方の基板に形成された熱電素子用電極パターンは前記基板の長さ方向に配置された複数の電極からなる1列の電極群が幅方向に複数列となるように形成されたパターンであるとともに、
    前記少なくとも一方の基板に形成されたヒートスプレッダーは前記複数列の電極群からなる熱電素子用電極パターンの外周部を囲うとともに、当該複数列の熱電素子用電極パターンの幅方向の各列間毎に当該基板の長さ方向の一方の端部から他方の端部に向けて形成されていて、これらのヒートスプレッダーが前記熱電素子用電極パターンを形成する4つの電極のいずれかに束ねられていることを特徴とする請求項8に記載の熱電モジュール。
  11. 前記熱電素子用電極パターン形成面の反対側の一面に前記ヒートスプレッダーが形成されていることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の熱電モジュール。
  12. 前記熱電素子用電極パターンおよび前記ヒートスプレッダーは銅膜からなることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の熱電モジュール。
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