JP2010191695A - 水安全管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】HACCPを導入した水道の水質管理において、重点的に管理することが好ましい重要管理点を重点的に管理できるように管理基準を算出する機能を有する水安全管理システムを提供することを課題とする。
【解決手段】監視制御システム2から入力される水質データとプロセスデータに基づいて、水質データの項目毎に管理基準を算出して出力する水安全管理システム1において、管理基準を出力する出力部17は、管理基準を出力する出力周期を水質データの項目毎に関連付ける周期データ143cを参照して水質データの項目毎の出力周期を算出し、算出した出力周期で、水質データの項目毎に管理基準を出力する構成とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、HACCPを導入した水質管理システムにおいて、重要管理点に対する管理基準を算出する機能を有する水安全管理システムに関する。
近年、食品の安全性の管理が重要となっており、検査体制の強化や、食品の産地を表示する等の情報公開がなされている。
特に水道は、重要なライフラインの一つであり、水道水の安全性を常に維持管理するのが水道事業体の責務である。
さらに、水道水に対して安全・安心な水や、おいしい水を要求する消費者に応えるため、各地の浄水場では活性炭やオゾン等を用いた高度処理がなされている。
しかし、水源水質は悪化傾向にあり、油の流入やアンモニア性窒素流入等による水質事故は毎年一定件数発生している。
一方、国内では、市町村合併及び水道事業への補助金削減の流れから、複数の水道事業体の統合・広域化が検討されている。
そして、水道事業の広域化に伴い、維持管理のための人員削減や外部委託の促進が予想される。
このような状況において、一定以上の水質管理レベルを合理的に維持するための管理手法が求められている。
WHO(世界保健機関)の飲料水質ガイドラインが2004年9月に改訂され、新たに水安全計画が盛り込まれた。この中で、水質管理方法として、食品製造における衛生管理手法であるHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point:危害分析及び重要管理点手法)について触れられており、国内でも水道の水質管理にHACCPを導入することが推進されている。
HACCPは、食品衛生管理のグローバルスタンダードとして、その有用性が認められた手法であり、(1)危害分析、(2)CCP(Critical Control Point:重要管理点)の設定、(3)CL(Critical Limit:管理基準)の設定、(4)モニタリング方法の設定、(5)改善措置の設定、(6)検証方法の設定、(7)記録の維持管理、の手順で行うのが標準的である。
HACCPの手順の中で、重要管理点(CCP)は、食品製造における衛生管理上、特に重点的に管理を行う必要がある工程であり、食品の製造工程においては、重要管理点を連続的、又は相当の頻度(モニタリング周期)でモニタリングして記録している。このように、食品製造におけるHACCPの導入手順は確立されている。
また、管理基準(CL)の設定においては、科学的な根拠に基づく1つ以上の値(例えば、上限値、下限値)を設定する。
食品製造においては、製造方法が予め決められており、原材料の品質も安定しているため、例えば適正な温度管理の範囲として、温度の上下限値を設定する。ただし、食品によって適正な温度範囲は異なるため、この管理を容易にする手段として、例えば特許文献1には、食品温度管理装置が提案されている。特許文献1に記載される技術では、食品毎の温度管理基準及びその付属情報を、製造されている食品の名称と関連付けて登録し、登録された基準に適合したか否かをモニタリングしている。
一方、水質管理にHACCPを導入した従来例として、例えば特許文献2には、水道の水質を管理するための管理基準となる指標を客観的な判断基準に応じて柔軟に変化させることによって、一定の管理基準による水質管理より高度に水質管理する技術が開示されている。
例えば特許文献2に示される管理基準は、HACCPにおける管理基準(CL)を、浄水場で原水を浄化する工程に対して適用したものであり、水道水の水質に関するそれぞれの指標において、消費者に危害が発生しない範囲がどの程度であるかを示す基準としている。
例えば、水温が高い時期の浄水場における残留塩素濃度の管理基準は、水温が低い時期より高めに設定することができる。管理基準は、法令によって定められている水質基準とは矛盾しない基準であり、一般に水質基準より厳しく定められていて、最悪でも水質基準と同じ基準になるように決定される。
水質基準は常に一定であり、季節等による変動がない。これに対し、管理基準は季節や周囲環境の変動に応じて変化させることも可能であるが、どのように変化した場合であっても必ず水質基準を満たし、それぞれの場合において、最善の結果を得るように決定される。
すなわち、水質管理における管理基準は、浄水場における監視制御システムの制御の目標値のように頻繁に調整されたり、一般的な食品製造におけるHACCPの管理基準のように常に一定値となることがなく、所定の長さの期間において一定値となる。
特開2002−022544号公報 特開2006−302049号公報
水質管理にHACCPを導入する場合、水源水質の変動に応じた管理基準が設定される管理が好適であるが、例えば特許文献1に開示されるHACCPの技術では、管理基準を、所定の条件にしたがって変化させるという考えはなかった。
また、HACCPにおける重要管理点は定期的にモニタリングされるが、水質管理にHACCPを導入する場合、重要管理点をモニタリングするモニタリング周期は、重要管理点として管理される工程によって異なり、重点的に管理することが好ましい重要管理点は、モニタリング周期を短く設定している。
さらに、モニタリング周期の短い重要管理点の管理基準は、短い周期で設定が変更されることが多く、重要管理点を管理するための管理基準は、モニタリング周期に応じて設定が変更される構成が好適である。このような構成により、モニタリング周期の短い重要管理点においては、水源水質の変化に応じた管理基準が速やかに設定され、水源水質の変化に速やかに対応するように、重点的に管理される。
しかしながら、例えば特許文献2に開示される技術では、管理基準を設定変更する周期についての記載がなく、重点的に管理することが好ましい重要管理点の管理について改善の余地がある。
そこで、本発明は、HACCPを導入した水道の水質管理において、重点的に管理することが好ましい重要管理点を重点的に管理できるように管理基準を算出する機能を有する水安全管理システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、管理基準を出力する出力周期を、重要管理点毎に設定し、重点的に管理することが好ましい重要管理点の管理基準を適切な周期で算出するとともに、適切な出力周期で出力する機能を有する水安全管理システムとした。
本発明によると、HACCPを導入した水道の水質管理において、重点的に管理することが好ましい重要管理点を重点的に管理できるように管理基準を算出する機能を有する水安全管理システムを提供できる。
本実施形態に係る水質管理システムと、浄水施設の概略構成例を示す図である。 本実施形態に係る水安全管理システムのシステム構成を示す図である。 周期データベースに格納されるデータテーブルの一構成例を示す図であり、(a)は、水質項目、入力周期、優先度からなる入力周期テーブルの構成例を示す図、(b)は、優先度と出力周期からなる出力周期テーブルの構成例を示す図、(c)は、入力周期と出力周期が等しい周期データを示す図である。 水安全管理システムの演算部が管理基準を算出する手順を示すフローチャートである。 (a)は、指標1と指標2の相関関係が高いときの管理基準を示す図、(b)は、指標2のデータの少なくとも一部が境界値条件を満たさないときの管理基準を示す図、(c)は、指標2の全データが境界値条件を満たすときの管理基準を示す図である。 入力部が水質・プロセスデータベース及び周期データベースを更新する手順を示すフローチャートである。 出力部が管理基準を出力する手順を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について、適宜図を参照して詳細に説明する。
なお、本実施形態に係る水質管理システムは、HACCPを導入した水質管理システムであり、危害物質として濁度(後記する浄水濁度)、残塩濃度(残留塩素濃度)、pH(水素イオン指数)を対象として説明する。そして、浄水濁度を調整する工程、残塩濃度を調整する工程、及びpHを調整する工程を重要管理点とし、浄水濁度、残塩濃度、及びpHを指標とした管理基準を設定して水質管理する水質管理システムとする。
図1に示すように、本実施形態に係る水質管理システム100は、水道水の安全を管理する水安全管理システム1と、浄水施設200をモニタリング及び制御する監視制御システム2が、ネットワーク3を介して接続されて構成される。
浄水施設200は、水源から原水を受け入れる着水井201と、凝集剤を注入して原水と凝集剤を混ぜ合わせる混和池202と、混和池202で注入される凝集剤によるフロックの形成を促進するフロック形成池203と、フロックなどの不要物を沈殿させて除去する沈殿池204と、不純物をろ過して除去するろ過池205と、塩素を注入して殺菌するとともに、消石灰を注入してpHを調整する塩素混和池206と、浄水を一時的に溜め置く浄水池207と、浄水池207の浄水を水道水として消費者に給配水する給配水施設208と、を含んで構成される。
監視制御システム2は、浄水施設200における水の状態をモニタリングし、さらに浄水化の各工程を制御する機能を有し、着水井201の濁度(原水濁度)を測定する濁度計21、混和池202に凝集剤を注入する凝集剤注入装置22、塩素混和池206に塩素を注入する塩素注入装置23、塩素混和池206に消石灰を注入する消石灰注入装置24、浄水池207の水質をモニタリング(監視)する水質監視装置25、及び監視制御システム2を制御する制御装置20を含んで構成される。
また、凝集剤注入装置22には、混和池202に注入される凝集剤の注入量を計測する凝集剤注入量計測装置22a、塩素注入装置23には、塩素混和池206に注入される塩素の注入量を計測する塩素注入量計測装置23a、消石灰注入装置24には、塩素混和池206に注入される消石灰の注入量を計測する消石灰注入量計測装置24aがそれぞれ備わっている。
なお、凝集剤注入量は、原水濁度に対する、注入された凝集剤中のアルミニウムの比であるALT比(mg−AL/度)で管理される。
濁度計21は、着水井201の原水濁度を測定して検出信号に変換し、制御装置20に入力する機能を有する。また、水質監視装置25は、浄水池207の浄水の濁度(浄水濁度)、残塩濃度、pH、水温等をモニタリングし、それぞれ検出信号に変換して制御装置20に入力する機能を有する。制御装置20は、水質監視装置25から入力される検出信号によって、浄水池207の浄水の浄水濁度、残塩濃度、pH、水温を取得できる。
さらに、監視制御システム2の凝集剤注入装置22、塩素注入装置23、及び消石灰注入装置24は、それぞれ制御装置20に接続され、制御装置20から出力される制御信号によって、凝集剤注入量(ALT比)、塩素注入量、及び消石灰注入量がそれぞれ制御される。
凝集剤注入量計測装置22aは、凝集剤注入装置22から混和池202に注入される凝集剤注入量を計測して検出信号に変換し、制御装置20に入力する。
塩素注入量計測装置23aは、塩素注入装置23から塩素混和池206に注入される塩素注入量を計測して検出信号に変換し、制御装置20に入力する。
また、消石灰注入量計測装置24aは、消石灰注入装置24から塩素混和池206に注入される消石灰注入量を計測して検出信号に変換し、制御装置20に入力する。
この構成によって、制御装置20は、凝集剤注入量、塩素注入量、及び消石灰注入量を取得できる。
さらに、原水濁度、凝集剤注入量等に基づいて、制御装置20はALT比を算出できる。
また、監視制御システム2には通信装置26が備わり、監視制御システム2をネットワーク3に接続する。通信装置26は監視制御システム2内で制御装置20と接続され、ネットワーク3から受信したデータを制御装置20に入力するとともに、制御装置20から入力されるデータをネットワーク3に送出する。
この構成によって、水安全管理システム1と監視制御システム2をネットワーク3を介して接続でき、水安全管理システム1と監視制御システム2は、ネットワーク3を介して、互いにデータを受け渡すことができる。
制御装置20は、浄水濁度、残塩濃度、pHなど、水質に関するデータ(以下、水質データと称する)、及び、混和池202に流入する原水の流量、凝集剤注入量、塩素注入量、及び消石灰注入量など、水質管理のプロセスに関するデータ(以下、プロセスデータと称する)を通信装置26に入力する。通信装置26は、制御装置20から入力される水質データ及びプロセスデータをネットワーク3に送出する。
次に、水安全管理システム1(図2参照)の構成について説明する。図2に示すように、水安全管理システム1は、制御装置10、入力装置11、出力装置12、データベース14、通信装置18を含んで構成され、制御装置10は、演算部15、入力部16、出力部17を含んで構成される。
入力装置11は、マウス、キーボードなど、水質管理システム100を操作するオペレータの操作によって水安全管理システム1にデータを入力するデータ入力装置11aと、例えばフレキシブルディスクFDなど、リムーバブルな記録媒体に書き込まれたデータを読み出すデータ読み出し装置11b(例えば、フレキシブルディスクドライブ装置)を含んで構成される。
出力装置12は、例えば、入力装置11から入力されるデータや演算部15の演算結果を表示するディスプレイ装置などからなる表示装置12aと、例えばフレキシブルディスクFDにデータを書き込むフレキシブルディスクドライブ装置などのデータ書き込み装置12bを含んで構成される。
なお、データ読み出し装置11bとデータ書き込み装置12bは一体に構成されていてもよい。
制御装置10に含まれる演算部15は、水質管理における重要管理点で危害を適切に制御するための基準(管理基準)を算出し、必要に応じてデータベース14に含まれる管理基準データベース141を更新する。
管理基準は重要管理点で危害を適切に制御するための基準であり、重要管理点に対応して算出される。
例えば本実施形態においては、濁度(浄水濁度)を調整する工程、残塩濃度を調整する工程、及びpHを調整する工程を重要管理点とし、各重要管理点における危害物質が浄水濁度、残塩濃度、及びpHである。そして、演算部15は、浄水濁度の管理基準、残塩濃度の管理基準、及びpHの管理基準を算出する。
本実施形態に係る水質管理システム100は、水安全管理システム1の演算部15が算出する管理基準を重要管理点の管理基準に設定して、HACCPで水質管理する。
監視制御システム2は、浄水濁度の管理基準に基づいて凝集剤注入量(ALT比)を算出し、残塩濃度の管理基準に基づいて塩素注入量を算出し、さらに、pHの管理基準に基づいて消石灰注入量を算出する。
演算部15が管理基準を算出する手順は後記する。
入力部16は、監視制御システム2からネットワーク3を介して入力される水質データやプロセスデータで、データベース14に含まれる水質・プロセスデータベース142を更新し、さらに水質データやプロセスデータが入力される周期(入力周期)を算出して、データベース14に含まれる周期データベース143を更新する。入力部16が水質・プロセスデータベース142及び周期データベース143を更新する手順は後記する。
出力部17は、演算部15が算出した管理基準を所定の周期で出力し、通信装置18に入力する。そして通信装置18は、出力部17から入力された管理基準をネットワーク3に送出する。出力部17が所定の周期で管理基準を出力する手順は後記する。
データベース14は、管理基準データベース141、水質・プロセスデータベース142、及び周期データベース143を含んで構成される。
管理基準データベース141は、重要管理点に対応する管理基準がデータとして格納されているデータベースであり、本実施形態においては、浄水濁度の管理基準、残塩濃度の管理基準、及びpHの管理基準がデータとして格納される。
水質・プロセスデータベース142は、過去の水質データおよびプロセスデータが日時の情報とともに格納されるデータベースであり、本実施形態では原水濁度、凝集剤注入量、塩素注入量、消石灰注入量、及び水質監視装置25(図1参照)が検出する、浄水池207(図1参照)における浄水濁度、残塩濃度、pHなどがデータとして格納されている。
周期データベース143は、重要管理点に対応する水質データの各項目(浄水濁度、残塩濃度、pH)が水安全管理システム1に入力される入力周期と優先度と、水質データの各項目を関連付ける入力周期テーブル143a(第1のテーブル)が格納されるデータベースである。以下、水質データの各項目を水質項目と称する。
さらに、周期データベース143には、優先度と、水安全管理システム1が管理基準を出力する出力周期を関連付ける出力周期テーブル143b(第2のテーブル)が格納されている。
そして、入力周期テーブル143aと出力周期テーブル143bを含んで周期データ143cが構成される。
図3の(a)に示すように、入力周期テーブル143aは、水質項目と、入力周期と、優先度を関連付けるテーブルであり、図3の(b)に示すように、出力周期テーブル143bは、優先度と出力周期を関連付けるテーブルである。
なお、本実施形態においては、重要管理点を、浄水濁度を調整する工程、残塩濃度を調整する工程、及びpHを調整する工程の3工程としたため、入力周期テーブル143aの水質項目が3項となっているが、項目数は限定されるものではなく、水質管理システム100(図1参照)に必要な項目数を適宜増減すればよい。
また、水質項目は、重要管理点に対応した項目であることから、入力周期テーブル143aは、重要管理点に、水質項目の入力周期と優先度を関連付けるテーブルであり、重要管理点の優先度を設定するためのテーブルといえる。
入力周期テーブル143aの優先度の項目は、例えば、オペレータがデータ入力装置11a(図2参照)から入力するデータで任意に変更可能な構成が好適である。この構成によって、オペレータは、水質項目に対する優先度、すなわち、重要管理点の優先度を任意に設定できる。
例えば、重要管理点である残塩濃度を調整する工程に対応する水質項目(残塩濃度)のモニタリング周期が1分に設定されると、監視制御システム2の水質監視装置25(図1参照)は1分周期で残塩濃度を測定し、通信装置26(図1参照)を介して1分周期で水安全管理システム1(図1参照)に送信する。
この場合、水安全管理システム1の入力部16(図2参照)に残塩濃度が入力される周期が1分であり、入力部16は、図3の(a)に示す入力周期テーブル143aの入力周期として「1分」を算出し、入力周期テーブル143aの入力周期を「1分」に更新する。
したがって、入力周期テーブル143aの入力周期は、残塩濃度のモニタリング周期に等しくなる。
同様に、水安全管理システム1の入力部16は、浄水濁度が入力される周期を、浄水濁度の入力周期として算出し、さらにpHが入力される周期を、pHの入力周期として算出する。
優先度は、水安全管理システム1の出力部17(図2参照)が、管理基準を出力する周期を決定する指標であり、本実施形態の出力部17は、優先度が高いほど短い出力周期で管理基準を出力する。
通信装置18(図2参照)は、出力部17が出力した管理基準をネットワーク3(図2参照)に送出し、監視制御システム2(図2参照)に送信する。
例えば、出力周期テーブル143b(図3の(b)参照)に示すように、優先度Aは優先度が最も高く、出力部17(図2参照)は、優先度がAに設定される水質項目に対応する管理基準、すなわち、優先度がAに設定される重要管理点の管理基準を、最も短い周期である1分周期で出力する。
一方、優先度Cは優先度が最も低く、出力部17は、優先度がCに設定される水質項目に対応する管理基準、すなわち、優先度がCに設定される重要管理点の管理基準を、最も長い周期である1日周期で出力する。
なお、優先度はA,B,Cの3種に限定されるものではなく、適宜増減すればよい。また、各優先度の出力周期は、例えばオペレータによって適宜設定される構成が好適である。
例えば、図3の(a)に示すように、水質項目の残塩濃度が優先度Bに設定される場合、出力部17(図2参照)は、1時間周期で残塩濃度に対応する管理基準を出力し、水質項目のpHが優先度Cに設定される場合、出力部17は、1日周期でpHに対応する管理基準を出力する。
図2に示す通信装置18は、出力部17が出力した管理基準をネットワーク3に送出し、監視制御システム2に送信する。
監視制御システム2(図1参照)は、管理基準に応じて、対応する薬剤注入量を算出することから、短い周期で管理基準を受信する水質項目に対応する重要管理点については、新たな管理基準が、水安全管理システム1の演算部15(図2参照)によって算出された場合に速やかに対応できる。
前記したように、水質項目に優先度を設定することは、重要管理点に優先度を設定することに等しく、重点的に管理することが好ましい重要管理点に対応する水質項目に高い優先度を設定することで、重点的に管理することが好ましい重要管理点を重点的に管理できる。
なお、本実施形態においては、図3の(a)に示す入力周期テーブル143aのように、例えばオペレータが、水質項目に対応する優先度を設定することで重要管理点の優先度を設定し、さらに図3の(b)に示す出力周期テーブル143bのように優先度に対応する出力周期を設定して、重要管理点毎の出力周期を設定したが、例えば、出力周期と入力周期が等しく設定される構成であってもよい。
この構成の場合、例えば、周期データベース143(図2参照)に格納される周期データ143dは、図3の(c)に示すように、水質項目と入力周期と出力周期を関連付けるテーブル形式のデータであり、水質項目に対応する出力周期、すなわち、水質項目に対応する重要管理点の出力周期は、当該水質項目の入力周期と等しく設定される。
次に、図4を参照して、水安全管理システム1の演算部15(図2参照)が、管理基準を算出する手順を説明する(適宜図1〜図3参照)。
オペレータは、重要管理点で危害が適切に制御されているか否かを判定するための指標(指標1)を、予め設定しておく。本実施形態に係る管理基準としては、残塩濃度、浄水濁度など単一の測定によって得られる指標や、ALT比のように複数の指標から求める指標がある。さらに、オペレータは、指標1に基づく管理基準を算出する上で満足すべき指標(指標2)とその値(境界値)を設定しておく。
例えば、危害物質が浄水濁度で、凝集剤の注入率の管理基準を対象とする場合、「凝集剤の注入(指標1に該当)によって浄水濁度(指標2に該当)は1度以下(境界値に該当)が得られること」という指標(指標2)と境界値が必要になる。
ここで設定される指標2の浄水濁度の値は、消費者が用いる給水栓で少なくとも水質基準を満たすことが必要となる。
そしてオペレータが設定する指標1、指標2及び境界値は、例えば、水質・プロセスデータベース142にデータとして記憶しておけばよい。
演算部15は、管理基準を算出するとき、水質・プロセスデータベース142から管理基準を算出するのに必要な対象情報を読み込む(ステップS101)。この対象情報は、指標1、指標2の直接の測定値、または、これらを算出するのに必要なデータであり、本実施形態においては、水質データやプロセスデータになる。
また、例えば、ALT比などのように複数の指標から求める指標の場合、演算部15は、読み込んだ対象情報に基づいて当該指標を算出する。
そして、演算部15は、管理基準算出方法を選択(ステップS102)し、選択した管理基準算出方法に基づいて管理基準を算出する(ステップS103)。
例えば、演算部15は、水質・プロセスデータベース142から読み取った対象情報のデータ数が充分に多い場合、演算部15は、読み込んだ対象情報から指標1に該当する情報と指標2に該当する情報を抽出又は算出し、最小二乗法や回帰分析により指標間の相関関係(指標1−指標2)から相関係数を求める。そして、相関係数の絶対値が所定の値より大きいか否かで相関が高いか否かを判定し、相関の高さに基づいて管理基準算出方法を選択する。このとき、指標1と指標2の直接の相関だけではなく、モデルを用いて相関を評価することもできる。
そして、演算部15は、指標1(例えばALT比)と指標2(例えば浄水濁度)の間の相関が高いとき、演算部15は、図5の(a)に示すように、指標1と指標2の相関係数を求めるときに利用した最小二乗法や回帰分析の結果として得られた回帰式と境界値の交点となるALT比を管理基準として算出する。
また、指標1と指標2の間の相関が低いとき、演算部15は、データ数に基づいて管理基準を算出する。
すなわち、データ数が充分に多い場合に、指標2のデータの少なくとも一部が境界値条件を満たさないときは、図5の(b)に示すように、演算部15は、指標1(例えばALT比)が指標2(例えば浄水濁度)の条件を逸脱する割合(逸脱率)を示すヒストグラムを作成し、そのヒストグラムをフィッティングする関数と逸脱率の許容値の交点となるALT比を管理基準として算出する。
一方、図5の(c)に示すように、指標2(例えば残塩濃度)の全データが境界値条件、例えば残塩濃度が境界値以上に維持される条件を満たすとき、演算部15は、最も安全側の指標1(例えば塩素注入量)を管理基準として算出する。
例えば、演算部15は、指標1である塩素注入量と指標2である残塩濃度の関係を示す、原点を通る直線の傾きを0から変化させ、塩素注入量と残塩濃度の関係を示すデータが最初に直線上に乗ったときの直線と境界値の交点となる塩素注入量を管理基準として算出する。
また、データ数が充分に多くない場合、演算部15は、最も安全側の値を管理基準として算出する。
そして、演算部15は、算出した管理基準を管理基準データベース141に書き込む。すなわち、演算部15は、管理基準データベース141を更新する(ステップS104)。
なお、演算部15が管理基準算出方法を選択する方法、及び管理基準を算出する方法の詳細は、前記した、本願出願人が出願した特許文献2(特開2006−302049号公報)に記載されており、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図6を参照して、入力部16(図2参照)が、水質・プロセスデータベース142及び周期データベース143を更新する手順を説明する(適宜図1〜図3参照)。
通信装置18は、水質データ又はプロセスデータを含んだデータを受信すると、入力部16に入力する。そして、入力部16は、水質データ及びプロセスデータを含んだデータが入力されると、水質・プロセスデータベース142及び周期データベース143を更新する手順を開始し、入力された、水質データ及びプロセスデータで水質・プロセスデータベース142を更新する(ステップS201)。
監視制御システム2から送信され、入力部16に入力されるデータは、演算部15が指標(指標1、指標2)を算出するのに必要とされる水質データ(本実施形態においては、浄水濁度、残塩濃度、pH)やプロセスデータ(本実施形態においては、凝集剤注入量、塩素注入量、消石灰注入量)を含んでいる。
入力部16は、監視制御システム2から入力される水質データやプロセスデータを水質・プロセスデータベース142に格納されているデータに追加して、水質・プロセスデータベース142を更新する。
このように入力部16が水質・プロセスデータベース142を更新することで、水質・プロセスデータベース142の水質データやプロセスデータは、浄水施設200の現状を反映した値となり、演算部15は、水質・プロセスデータベース142に基づいて、浄水施設200の現状を反映した指標(指標1、指標2)を算出できる。
さらに、入力部16は、監視制御システム2から水質データ(本実施形態においては、浄水濁度、残塩濃度、pH)が入力される周期を水質項目毎に算出して、水質項目毎の入力周期を算出し(ステップS202)、さらに、入力周期テーブル143aを書き換えて、周期データベース143を更新する(ステップS203)。
例えば、入力部16は、浄水濁度を受信する間隔から水質項目の浄水濁度の入力周期を算出する。そして、入力部16は、周期データベース143に格納される入力周期テーブル143aの浄水濁度の入力周期を、算出した入力周期に書き換える。
なお、周期データが図3の(c)に示す構成であり、出力周期が入力周期と等しく設定される場合、入力部16は、ステップS203で入力周期を書き換えるとともに出力周期を、入力周期と同等に書き換えて周期データベース143を更新する。
例えば、入力部16は、残塩濃度の入力周期を1分と算出した場合、残塩濃度の出力周期を、入力周期と同じ1分に書き換える。
次に、図7を参照して、出力部17(図2参照)が管理基準を出力する手順を説明する(適宜図1〜図3参照)。
出力部17は、例えば所定の周期で周期データベース143の入力周期テーブル143aを参照して各水質項目(重要管理点)の優先度を抽出し、さらに周期データベース143の出力周期テーブル143bを参照して、優先度に対応した出力周期を水質項目毎(重要管理点毎)に抽出(算出)する(ステップS301)。
出力部17は、優先度Aの出力周期(例えば1分)と判定したとき(ステップS302→Yes)、周期データベース143の入力周期テーブル143aを参照して、優先度がAの水質項目を取得する。さらに管理基準データベース141を参照して、制御装置10の演算部15が算出した管理基準の中から、取得した水質項目に対応する管理基準を選択する。例えば、取得した水質項目が浄水濁度の場合、出力部17は、管理基準データベース141の中から浄水濁度の管理基準を選択する。
そして、出力部17は、選択した、優先度Aの水質項目に対応する管理基準を出力する。換言すると、出力部17は、優先度Aの重要管理点の管理基準を出力する(ステップS303)。出力部17から出力された管理基準は通信装置18に入力され、通信装置18は、優先度Aの重要管理点の管理基準(例えば浄水濁度の管理基準)をネットワーク3に送出する。
一方、出力部17は、優先度Aの出力周期ではないと判定したとき(ステップS302→No)、処理をステップS304に進める。
出力部17は、優先度Bの出力周期(例えば1時間)と判定したとき(ステップS304→Yes)、周期データベース143の入力周期テーブル143aを参照して、優先度Bの水質項目を取得する。さらに管理基準データベース141を参照して、制御装置10の演算部15が算出した管理基準の中から、取得した水質項目に対応する管理基準を選択する。例えば、取得した水質項目が残塩濃度の場合、出力部17は、残塩濃度の管理基準を選択する。
そして、出力部17は、選択した、優先度Bの水質項目に対応する管理基準を出力する。換言すると、出力部17は、優先度Bの重要管理点の管理基準を出力する(ステップS305)。出力部17から出力された管理基準は通信装置18に入力され、通信装置18は、優先度Bの重要管理点の管理基準(例えば残塩濃度の管理基準)をネットワーク3に送出する。
一方、出力部17は、優先度Bの出力周期ではないと判定したとき(ステップS304→No)、処理をステップS306に進める。
出力部17は、優先度Cの出力周期(例えば1日)と判定したとき(ステップS306→Yes)、周期データベース143の入力周期テーブル143aを参照して、優先度Cの水質項目を取得する。さらに管理基準データベース141を参照して、演算部15が算出した管理基準の中から、取得した水質項目に対応する管理基準を選択する。例えば、取得した水質項目がpHの場合、出力部17は、pHの管理基準を選択する。
そして、出力部17は、選択した、優先度Cの水質項目に対応する管理基準を出力する。換言すると、出力部17は、優先度Cの重要管理点の管理基準を出力する(ステップS307)。出力部17から出力された管理基準は通信装置18に入力され、通信装置18は、優先度Cの重要管理点の管理基準(例えばpHの管理基準)をネットワーク3に送出する。
一方、出力部17は、優先度Cの出力周期ではないと判定したとき(ステップS306→No)、管理基準を出力する手順を終了する。
なお、管理基準を出力する手順は、出力部17が所定の周期で実行する構成とし、出力部17が重要管理点の管理基準を出力してから当該重要管理点に設定される優先度の出力周期に相当する時間が経過したとき、出力部17は、ステップS302、ステップS304、ステップS306で当該重要管理点に設定される優先度の出力周期と判定する。
出力部17が、管理基準を出力する手順を実行する所定の周期は任意に設定すればよいが、各優先度に設定される最短の出力周期より短い周期であることが好ましい。
以上のように、図1に示す監視制御システム2は、重要管理点(本実施形態においては、浄水濁度を調整する工程、残塩濃度を調整する工程、及びpHを調整する工程)に応じた水質データ(本実施形態においては、浄水濁度、残塩濃度、pH)やプロセスデータ(本実施形態においては、凝集剤注入量、塩素注入量、消石灰注入量)を、所定の周期で水安全管理システム1に送信できる。
そして、水安全管理システム1は受信した水質データ、及びプロセスデータに基づいて、重要管理点の管理基準を算出できる。
したがって、例えば水源水質(原水の水質)が変動した場合であっても、水安全管理システム1は、水源水質に応じた管理基準を算出できる。
さらに、水安全管理システム1は、算出した管理基準を、予め設定されている優先度に従って監視制御システム2に送信できる。
この場合、優先度の高い重要管理点については、短い周期で監視制御システム2に管理基準を送信するように構成することによって、例えば水源水質が変動した場合であっても、監視制御システム2は、水源水質の変動に応じて算出される管理基準を、優先度に応じて速やかに取得できる。
そして、監視制御システム2は、取得した管理基準に基づいて浄水施設200を制御できる。
例えば、浄水濁度は、水源への降雨等による原水濁度の変動に応じて変動することから、浄水濁度は、降水量の多い季節には頻繁に変動する。したがって、水安全管理システム1が浄水濁度の管理基準を監視制御システム2に送信する優先度を高め、監視制御システム2が浄水濁度の管理基準を短い周期で取得できる構成とする。この構成によって、原水濁度が頻繁に変動する場合であっても、安定して一定の浄水濁度を維持できる。換言すると、監視制御システム2は、重要管理点である浄水濁度を調整する工程を、より重点的に管理できる。
このように本実施形態に係る水質管理システム100(図1参照)は、水源水質が頻繁に変動する場合であっても、変動に対応して管理基準を速やかに設定変更することができ、変更された管理基準に基づいて安定した水質を維持することができるという優れた効果を奏する。また、重点的に管理することが好ましい重要管理点を重点的に管理することができ、より効果的にHACCPによって水質管理できる。
なお、本実施形態に係る水質管理システム100は、図1に示すように、1つの水安全管理システム1に、1つの監視制御システム2が接続される構成としたが、例えば監視制御システム2が広い範囲に分散して配置される場合、分散する監視制御システム2のそれぞれをネットワーク3を介して水安全管理システム1に接続するように構成してもよい。
また、水安全管理システム1と監視制御システム2はネットワーク3を介してデータを受け渡す構成としたが、例えばフレキシブルディスクFD(図2参照)や図示しないUSB(Universal Serial Bus)メモリなど、リムーバブルな記録媒体を介して、水安全管理システム1と監視制御システム2の間でデータを受け渡す構成であってもよい。
図2に示すように、水安全管理システム1には、フレキシブルディスクドライブ装置などのデータ読み出し装置11bと、データ書き込み装置12bとを備える。さらに、図示はしないが、監視制御システム2にもフレキシブルディスクドライブ装置などのデータ読み出し装置と、データ書き込み装置とを備える構成とする。
監視制御システム2は、水質データ及びプロセスデータをフレキシブルディスクFDに書き込む。そして、水質データ及びプロセスデータが書き込まれたフレキシブルディスクFDを、例えばオペレータが移動し、水安全管理システム1に備わるデータ読み出し装置11bでフレキシブルディスクFDに書き込まれている水質データ及びプロセスデータを読み出す。
データ読み出し装置11bで読み出された水質データ及びプロセスデータは、例えば入力部16に入力され、入力部16は、図4に示す手順に従って、管理基準データベース141を更新する。
また、出力部17は、図7に示す手順に従って、演算部15が算出した管理基準を出力する。さらに、出力部17が出力する管理基準が、データ書き込み装置12bに入力されるように構成する。
データ書き込み装置12bは、入力された管理基準をフレキシブルディスクFDに書き込む。そして、管理基準が書き込まれたフレキシブルディスクFDを、例えばオペレータが移動し、監視制御システム2に備わる図示しないデータ読み出し装置でフレキシブルディスクFDに書き込まれている管理基準を読み出す。
例えば、入力周期テーブル143a(図3の(a)参照)に示される入力周期や出力周期テーブル143b(図3の(b)参照)に示される出力周期が「数日」や「数ヶ月」のように長い場合、ネットワーク3のインフラを整備することなく、水質管理システム100(図1参照)を構成できる。
このように、入力周期及び出力周期が長い場合は、例えばフレキシブルディスクFD(図2参照)などリムーバブルな記録媒体を介して、水安全管理システム1(図2参照)と監視制御システム2(図2参照)の間でデータを受け渡す構成としても、水安全管理システム1と監視制御システム2がネットワーク3(図2参照)を介して接続される構成と、同等の効果を得ることができる。
また、ネットワーク3とフレキシブルディスクFDなどリムーバブルな記録媒体を併用して、水安全管理システム1と監視制御システム2の間でデータの受け渡しをする水質管理システム100(図2参照)であってもよい。
さらに、例えば、入力部16(図2参照)または出力部17(図2参照)のどちらか1つが備わる制御装置10(図2参照)を有する水安全管理システム1(図2参照)であってもよい。
例えば入力部16のみが備わる制御装置10を有する水安全管理システム1の場合、監視制御システム2(図2参照)から入力される水質データやプロセスデータを、表示装置12aが表示する構成であってもよい。
そして、例えばオペレータは、表示装置12aに表示される水質データやプロセスデータに基づいて、所定の水質を維持するように監視制御システム2を遠隔操作する構成であってもよい。
また、出力部17(図2参照)のみが備わる制御装置10(図2参照)を有する水安全管理システム1(図2参照)の場合、例えばオペレータは、浄水施設200(図1参照)で直接確認した水質や薬剤の注入量を、データ設定手段としてのデータ入力装置11a(図2参照)で、水質データ及びプロセスデータとして水安全管理システム1(図2参照)に入力し、水質・プロセスデータベース142(図2参照)を更新する。
また、オペレータは、出力部17が管理基準を出力する出力周期を、データ入力装置11aで水安全管理システム1に入力し、周期データベース143(図2参照)を更新する。
制御装置10の演算部15は、管理基準データベース141を参照して管理基準を算出し、出力部17は、周期データベース143を参照して得られる出力周期で管理基準を出力する。
そして、通信装置18(図2参照)が管理基準をネットワーク3(図2参照)に送出する。
以上のように、入力部16(図2参照)または出力部17(図2参照)のどちらか1つが備わる制御装置10(図2参照)であっても、水安全管理システム1と監視制御システム2の間でデータを受け渡すことができ、水安全管理システム1と監視制御システム2がネットワーク3を介して接続される構成と、同等の効果を得ることができる。
1 水安全管理システム
2 監視制御システム
3 ネットワーク
10 制御装置
11 入力装置
11a データ入力装置(データ設定手段)
11b データ読み出し装置
12 出力装置
12a 表示装置
12b データ書き込み装置
15 演算部
16 入力部
17 出力部
18 通信装置
141 管理基準データベース
142 水質・プロセスデータベース
143 周期データベース
143a 入力周期テーブル(第1のテーブル)
143b 出力周期テーブル(第2のテーブル)
143c、143d 周期データ
200 浄水施設

Claims (8)

  1. 水質の許容範囲として設定される管理基準を、浄水施設をモニタリング及び制御する監視制御システムから入力される水質データとプロセスデータに基づいて、前記水質データの項目毎に算出して出力する水安全管理システムであって、
    前記水質データ、及び前記プロセスデータを格納する水質・プロセスデータベースと、
    前記管理基準をデータとして格納する管理基準データベースと、
    前記管理基準を出力する出力周期を前記水質データの項目毎に算出するための周期データを格納する周期データベースと、
    前記管理基準を算出して前記管理基準データベースに格納する演算部、前記監視制御システムから入力される前記水質データ及び前記プロセスデータを前記水質・プロセスデータベースに格納する入力部、及び前記管理基準データベースに格納される前記管理基準を前記出力周期で出力する出力部を備える制御装置と、を含んで構成されることを特徴とする水安全管理システム。
  2. 前記監視制御システムとネットワークを介して接続され、
    前記監視制御システムが前記ネットワークを介して送信する前記水質データ及び前記プロセスデータを受信して前記入力部に入力する機能、及び、前記出力部が出力する前記管理基準を前記ネットワークを介して前記監視制御システムに送信する機能を有する通信装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の水安全管理システム。
  3. 前記監視制御システムが分散して配置される場合、分散するそれぞれの前記監視制御システムと前記ネットワークを介して接続されることを特徴とする請求項2に記載の水安全管理システム。
  4. 前記入力部は、前記水質データが入力される入力周期を前記水質データの項目毎に算出するとともに、前記出力周期が、算出した前記入力周期と等しくなるように前記周期データを書き換え、
    前記出力部は、前記周期データから抽出する前記出力周期で、前記水質データの項目毎に前記管理基準を出力することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の水安全管理システム。
  5. 前記周期データは、
    前記水質データの項目に、前記出力部が前記管理基準を出力するときの優先度を関連付ける第1のテーブル、及び前記優先度に、前記出力周期を関連付ける第2のテーブルを含んでおり、
    前記出力部は、
    前記第1のテーブルを参照して前記優先度を前記水質データの項目毎に抽出するとともに、前記第2のテーブルを参照して前記抽出した優先度に関連付けられる出力周期を抽出し、抽出した前記出力周期で、前記水質データの項目毎に前記管理基準を出力することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の水安全管理システム。
  6. オペレータがデータを入力するためのデータ入力装置を備え、
    前記水質データの項目毎に関連付けられる前記優先度、及び前記優先度に関連付けられる前記出力周期が、前記データ入力装置から入力されるデータによって、それぞれ個別に変更されることを特徴とする請求項5に記載の水安全管理システム。
  7. 前記監視制御システムでリムーバブルな記録媒体に書き込まれた前記水質データ及び前記プロセスデータを読み出して前記入力部に入力するデータ読み出し装置と、前記出力部が出力する前記管理基準を前記記録媒体に書き込むデータ書き込み装置の少なくとも1つを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の水安全管理システム。
  8. 前記入力部と前記出力部のどちらか一方を備え、
    前記入力部のみが備わる場合、前記演算部が算出する前記管理基準を表示するための表示装置が備わり、
    前記出力部のみが備わる場合、前記水質データ及び前記プロセスデータをオペレータが設定するためのデータ設定手段が備わることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の水安全管理システム。
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