JP2002102615A - 濾過処理システム - Google Patents

濾過処理システム

Info

Publication number
JP2002102615A
JP2002102615A JP2000293969A JP2000293969A JP2002102615A JP 2002102615 A JP2002102615 A JP 2002102615A JP 2000293969 A JP2000293969 A JP 2000293969A JP 2000293969 A JP2000293969 A JP 2000293969A JP 2002102615 A JP2002102615 A JP 2002102615A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw water
flow rate
water
impurities
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000293969A
Other languages
English (en)
Inventor
Buhei Kono
武平 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2000293969A priority Critical patent/JP2002102615A/ja
Publication of JP2002102615A publication Critical patent/JP2002102615A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filtration Of Liquid (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水質条件の変化の影響も計算に入れて科学的
能力限界値に基づいて使用できると同時に、安全保持期
間内であることを明確に計測し更新時期を明示して効率
的に濾過手段を用いて原水中の不純物を濾過手段に付着
させて除去し、純水水質をより確実に維持できる濾過処
理システムを提供する。 【解決手段】 流量計測手段10と濾過手段20とを備
えてなる濾過処理システム50において、原水の水質の
変化に応じた所定時期に前記原水の水質を分析して得た
前記原水中の不純物の濃度値と前記濾過手段への不純物
付着量の所定の上限値とを記憶する記憶手段30と、更
新時期算定手段40とをさらに具備し、該更新時期算定
手段は、前記流量計測手段に接続されており、該計測手
段から得た前記流量値と前記濃度値とに基づいて前記上
限値までの不純物付着可能量を求めることにより前記濾
過手段の更新時期を算定して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水の濾過処理シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】産業用水や生活用水等、各種用水の水質
管理は、産業用水にあっては、工業製品の品質維持、飲
食品や農業産品の安全性確保とその維持、生活用水にあ
っては住民の健康維持というような観点において、今
日、重要な社会的課題である。
【0003】特に、各産業の共通的事項として、例え
ば、各種機器に使用する水の配管へのスケール付着や腐
食は、把握が困難であり、しかも各産業の生産品品質に
直接ダメージを与えかねないため、各種用水の水質確保
は重要である。
【0004】従来、各種用水の水質確保のため、次亜塩
素処理、オゾン処理、逆浸透膜法、活性炭吸着、各種フ
ィルタ濾過等の手法による水処理が行なわれている。こ
れらのうち、次亜塩素処理、オゾン処理は主として殺菌
に利用され、特にオゾン処理は他に脱臭も兼ねて利用さ
れている。逆浸透膜法は、イオン化した物質の多くを除
去するのに専ら用いられている。
【0005】活性炭吸着、各種フィルタ濾過は、原水中
に混在する不純物物質を、主として物理的な吸着によっ
て除去するのに利用されている。特に、フィルタ濾過は
一般消費者レベルでも利用され得る汎用的な手法であ
り、水処理分野で量的かつ質的な重要性は大きい。
【0006】しかし、かかるフィルタ濾過の手法は、水
処理の進行に伴って、原水中から除去すべき不純物物質
が、処理手段である部材や装置中に付着又は沈着するこ
とにより処理手段の処理能力が低下することが避けられ
ず、前記処理手段の定期的な洗浄や交換が必要である。
【0007】かかる処理手段について、いつ、どのよう
に洗浄や交換を行なうかを管理する点で、前記処理手段
の寿命は重要なファクタである。例えば、フィルタ濾過
の場合は、フィルタの寿命は、原水中から除去すべき不
純物物質、その濃度、原水流量によって左右されること
は容易に理解されるであろう。
【0008】このことから、ある不純物物質を除去する
ために用いるフィルタの寿命値は、フィルタを通過する
通過水量の積算値にその不純物物質の濃度を乗じて不純
物物質量を算出し、その不純物物質がフィルタに付着す
るものと考えれば、不純物物質付着量の上限値によって
設定されることになる。
【0009】そして、通常、この寿命値に基づいて可使
期間が設定され、その可使期間が管理されることによっ
てフィルタの濾過材の洗浄又は交換が行なわれる。
【0010】然るに、前記可使期間値を設定するには、
種々の原水の水質条件にバラツキがあることを見込んで
安全サイドに設定される傾向とならざるを得ないであろ
うから、このようにして設定した可使期間に従えば、フ
ィルタの能力はフルに利用されていないという可能性が
あり得る。要するに、可使期間は、科学的データに基づ
いて定量的に設定されているとは言い難い面がある。
【0011】他方、前述のような不純物物質が付着して
濾過材が可使期間を過ぎているか否かということは、例
えば目視では容易に判断できるものではないにも拘ら
ず、個々の管理者が恣意的に判断して洗浄又は交換を実
施せずに可使期間を徒過してしまうという危険性がある
とも考えられる。このような恣意的な判断が存在すると
すれば、その原因は、前記管理者が、可使期間の設定に
おいて科学的データに基づいた分析が充分なされていな
いが故に、設定基準が不明確であると認識しているから
ではないかと考えられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる現状
に鑑みてなされたものであり、水質条件の変化の影響も
計算に入れて科学的能力限界値に基づいて使用できると
同時に、安全保持期間内であることを明確に計測し更新
時期を明示して効率的に濾過手段を用いて原水中の不純
物を濾過手段に付着させて除去し、純水水質をより確実
に維持できる濾過処理システムを提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明は、濾過処理を行なうべき原水の流量を計測
して得た流量値を出力する流量計測手段と、前記原水を
濾過して原水中の不純物を除去する濾過手段とを備えて
なる濾過処理システムにおいて、前記原水の水質の変化
に応じた所定時期に前記原水の水質を分析して得た前記
原水中の不純物の濃度値と前記濾過手段への不純物付着
量の所定の上限値とを記憶する記憶手段と、更新時期算
定手段とをさらに具備し、該更新時期算定手段は、前記
流量計測手段に接続されており、該計測手段から得た前
記流量値と前記濃度値とに基づいて前記上限値までの不
純物付着可能量を求めることにより前記濾過手段の更新
時期を算定して出力することを特徴とする濾過処理シス
テムを提供する。
【0014】かかる発明によれば、前記更新時期算定手
段において、前記濃度値と前記流量値とに基づいて現時
点での前記濾過手段への不純物付着量が算定され、前記
上限値に対して前記不純物付着量から前記更新時期が算
定され、出力される。従って、前記更新時期という情報
は、水質及び流量という実際の使用状況における根拠の
あるデータから直接導出された科学的分析データに基づ
いた安全保持期間内にあり、本システムは、前記更新時
期を明示できる。
【0015】従って、前記更新時期という情報は科学的
分析データに基づいており、本システムは前記更新時期
を明示できるので、前記濾過手段の管理者に対して前記
更新時期を守らせやすいという拘束力が強いものと期待
できる。そして、前記濾過手段の管理者は、前記更新時
期を目標管理して前記濾過手段を更新できることによ
り、前記濾過手段の可使期間が過ぎてしまうことを殆ど
なくすことができ、しかも、前記濾過手段を科学的能力
限界値に基づいて使用することができるので、定量的
に、かつ、むだなく効率的に前記濾過手段を用いて前記
原水中の不純物を除去できる。このようにして、本シス
テムは、純水水質をより確実に維持できる。
【0016】また、前記所定時期を、例えば、季節の変
動に応じて定めるようにすれば該変動に対して不純物濃
度をきめ細かく分析して濃度値を得ることが可能であ
り、前記更新時期算定手段は、より精密に水質に対応し
て不純物付着量を算定でき、前記更新時期を算定する際
の精度が向上する。尚、本発明は、濾過手段への不純物
付着によって原水を濾過するという作用原理と同様の作
用原理に基づく水の浄化方法であれば、適用することが
できる。また、本明細書において、更新は、交換又は洗
浄を含む意味である。
【0017】また、本発明は、濾過処理を行なうべき複
数系統の各原水に対してそれぞれ設けられ、各原水の流
量を計測して得た流量値を出力する流量計測手段と、前
記複数系統の各原水に対してそれぞれ設けられ、各原水
を濾過して該原水中の不純物を除去する濾過手段とを備
えた濾過処理システムにおいて、前記複数系統の各原水
の水質の変化に応じた所定時期にそれぞれ分析して得た
前記各原水中の不純物の濃度値と前記各濾過手段への不
純物付着量の所定の上限値とを記憶する記憶手段と、更
新時期管理手段とをさらに備え、前記流量計測手段は、
それぞれ前記更新時期管理手段に接続されており、該更
新時期管理手段は、前記各原水ごとに前記計測手段から
得た前記流量値と前記濃度値とに基づいて前記上限値ま
での不純物付着可能量を求めることにより前記各濾過手
段の更新時期を算定して該更新時期を前記各濾過手段の
管理者に伝達することを特徴とする濾過処理システムを
提供する。
【0018】かかる発明によれば、前記更新時期管理手
段において、前記濃度値と前記流量値とに基づいて現時
点での前記濾過手段への不純物付着量が算定され、前記
上限値に対して前記不純物付着量から前記更新時期が算
定され、前記管理者に伝達される。従って、前記更新時
期という情報は、水質及び流量という実際の使用状況に
おける根拠のあるデータから直接導出された科学的分析
データに基づいた安全保持期間内にあり、本システムは
更新時期を明示できる。
【0019】従って、前記更新時期という情報は科学的
分析データに基づいた安全保持期間であり、本システム
は更新時期を明示できるので、前記濾過手段の管理者に
対して前記更新時期を守らせやすいという拘束力が強い
ものと期待できる。そして、各濾過手段の管理者は、前
記更新時期を目標管理して前記濾過手段を更新できるこ
とにより、可使期間が過ぎてしまうことを殆どなくすこ
とができ、しかも、前記濾過手段を科学的能力限界値に
基づいて使用することができるので、定量的に、かつ、
むだなく効率的に前記濾過手段を用いて前記原水中の不
純物を除去できる。このようにして、本システムは、純
水水質をより確実に維持できる。
【0020】また、前記所定時期を、例えば、季節の変
動に応じて定めるようにすれば該変動に対して不純物濃
度をきめ細かく分析して濃度値を得ることが可能であ
り、前記更新時期管理手段は、より精密に水質に対応し
て不純物付着量を算定でき、更新時期を算定する際の精
度が向上する。
【0021】さらに、前記更新時期管理手段には、各原
水系統別の不純物濃度値及び流量値が入力されるので、
前記更新時期管理手段は、これらの値を集約的に監視可
能状態にさせることができ、各原水系統別に不純物濃度
値を保存してデータベース化が可能である。
【0022】従って、前記更新時期管理手段は、各原水
系統別の不純物濃度値を集約的に監視可能にさせるの
で、ある原水系統において異常値が発生した場合に、他
の原水系統へ異常値発生を伝達する等の対策を講じるこ
とができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、本
発明の実施形態について説明する。
【0024】実施形態1 図1は、本発明の実施形態1に係る、水の濾過処理シス
テム50の概略構成を示すブロック図である。図1にお
いて、1は、例えば工場施設等の水使用施設、2は水
路、10は流量計測手段としての流量計、20は濾過手
段としてのフィルタ、30は記憶手段としてのメモリ、
40はフィルタの更新時期を算定する更新時期算定手段
としてのコンピュータである。
【0025】本実施形態1に係る濾過処理システム50
は、流量計10、フィルタ20、メモリ30、コンピュ
ータ40を具備しており、しかも、メモリ30は、水使
用施設1へ供給する原水中の不純物の濃度値Cと、フィ
ルタ20に付着する不純物付着量の所定上限値(MXと略
記)とを記憶しており、コンピュータ40は、流量計1
0から得られた流量値(F)と不純物濃度値(C)とに基づ
いて上限値MXまでの不純物付着可能量(MA)を求めるこ
とによりフィルタ20の更新時期(TX)を算定して出力
する。
【0026】このため、流量計10は、原水の流量を計
測できるように、例えば、水使用施設1からの排水経路
となる水路2上に設けられる。そして、流量計10は、
有線又は無線の回線によりメモリ30に接続されてお
り、流量値データは、流量値データの流れ32で示され
る。同様に、メモリ30はコンピュータ40に接続され
ており、更新時期データは更新時期データの流れ33で
示されている。そして、不純物濃度値Cは、例えば、図
示したようにフィルタ20の上流側の原水を採取してそ
の水質を分析した結果の値が、不純物濃度値データの流
れ31として示されている。
【0027】以下、各構成要素について詳細に説明す
る。
【0028】流量計10は、濾過処理を行なうべき原水
の流量を計測するものであり、原水の流量や流速、計測
精度等に応じて種々の流量計を用いることができる。流
量の計測頻度は、通常、略、常時継続的に、乃至は、所
定間隔で定期的に、行なうことができる。流量計によっ
て計測された流量値Fは、計測の都度、メモリ30に送
られ、記憶される。
【0029】フィルタ20は、原水を濾過して原水中の
不純物を除去するものであり、原水の水質や流量等に応
じて種々のフィルタを1種又は複数種の組合せにより用
いることができる。水質に関しては、原水に含有される
不純物の種類、大きさ、量、毒性の強弱、水質基準等を
考慮する必要がある。フィルタの更新は、各フィルタの
特徴に応じて交換、又は、洗浄によって行なうことがで
きる。
【0030】近年、各種用水の水質が悪化している原因
と考えられることは、例えば、水資源の水源地域におけ
る山林資源の老化、畜産団地からの排水、施設園芸によ
る窒素成分の投下、ゴルフ場における化学肥料、ゴミ焼
却処理場における廃棄物等による影響等が挙げられる。
【0031】水質は、その水が用いられる用途又は分野
によって種々の観点で管理される。産業用水にあって
は、工業製品の品質維持や農業産品の安全性維持が主目
的となる。原水中の不純物としては、例えば、砒素、ナ
トリウム、水銀、鉛、鉄、カドミウム、カリウム、カル
シウム、硫酸鉛、燐酸塩、マグネシウム、塩化物、フッ
素、ダイオキシン、塩素イオン、放射性物質、アスベス
ト、硝酸塩、亜硝酸塩、硝酸イオン、農薬、殺虫剤、ト
リハロメタン、有機物、バクテリア、ウイルス等が挙げ
られる。
【0032】生活用水にあっては住民の健康維持が主目
的となる。前述したような原水中の不純物等によって、
アトピー性皮膚炎、肝臓疾患、腎臓疾患、癌等が引き起
こされる可能性があると懸念される。以上のような種々
の不純物に対して、目的に応じたフィルタを選定して用
いることができる。
【0033】フィルタ20の種類としては、例えば、ガ
ードフィルタ、セデメントフィルタ、プレカーボンフィ
ルタ、メンブレンフィルタ、ポストカーボンフィルタ等
が挙げられる。一般的には、ガードフィルタは、鉄錆等
の比較的粒子の粗い固体を除去し、セデメントフィル
タ、プレカーボンフィルタは、結晶化しやすい金属イオ
ン等を除去し、メンブレンフィルタは大きさや濃度がさ
らに微細の物質を除去するような使い分けがされること
が多い。
【0034】ガードフィルタは主としてTDS(水中の
全溶解固形物量)で測定できないような粗い鉄錆等を除
去する能力を備えており、鉄の含有量が、例えば、5p
pm以上の原水の処理に用いられることが多い。
【0035】例えば、ガードフィルタの能力を300g
とすると、10ppm/lの鉄錆を含んだ原水が1ton
/日通過すると、フィルタには1gの鉄が付着され、原
水中から除去される。従って、フィルタには、300日
で能力一杯の300gの鉄が付着することになる。
【0036】メモリ30は、原水の不純物濃度値Cと、
フィルタへの不純物付着量の所定の上限値MXを記憶す
る。不純物濃度値Cは、原水の水質を、例えば、化学分
析等の手法により分析して得た値であることが好まし
い。本実施形態においては、不純物濃度値は、適宜の化
学分析装置等を用いて水質の変化に応じた所定時期に分
析して得ることができる。
【0037】水質の変化としては、我が国では、四季と
いう季節間にわたる年間を通した変動要因、梅雨や融雪
水のような特定の季節だけの特有の変動要因があるの
で、これらの変動に対応するように、例えば、3箇月ご
とのように、前記所定時期を設定しておいて水質の分析
を行い、不純物濃度値Cを得ることが望ましい。
【0038】よって、前記所定時期を、例えば、季節の
変動に応じて定めるようにすれば該変動に対して不純物
濃度をきめ細かく分析して濃度値を得ることが可能であ
り、前記コンピュータ40は、より精密に水質に対応し
て不純物付着量を算定でき、前記更新時期を算定する際
の精度が向上する。
【0039】コンピュータ40は、流量計から得た流量
値Fと、前記濃度値Cとからフィルタの更新時期を算定
して出力できるように構成される。このため、コンピュ
ータ40は、このように算定するのに以下に説明する所
要の手順がプログラムされている。さらに、算定した更
新時期を見易く表示したりするため、コンピュータ40
に表示画面(図示せず)等を接続しておくこともできる。
【0040】図2は、時間と、不純物付着量との関係を
示すグラフである。ある不純物物質を除去するために用
いるフィルタ20の寿命値は、まず、フィルタを通過す
る通過水量を流量値Fと、フィルタの使用開始からの経
過時間Tとから求め、次に、該通過水量の積算値F×T
にその不純物物質の濃度値Cを乗じて不純物物質量Mを
算出し、その不純物物質がフィルタに付着するものと考
えることによって、不純物物質付着量の上限値MXによ
って設定されることになる。
【0041】前述のようにしてフィルタ20の寿命値に
よって不純物物質付着量の上限値M Xを求めるので、こ
の上限値MXを限度とする更新時期TXを算定する。
【0042】即ち、フィルタ20の更新時期TXの算定
は、まず現時点T1の不純物付着量のM1、及び、上限値
Xに到達するまでの不純物付着可能量MAを算定する。
即ち、フィルタの使用開始からの経過時間T1を算定
し、M1=C×F×T1によって現時点(T1)での不純物
付着量M1を求める。
【0043】次に、メモリ30から、メモリ30に記憶
されている不純物物質付着量の上限値MXを得て、不純
物付着可能量MAが、MA=MX−M1により求められる。
【0044】そして、不純物濃度値Cが不変であれ
ば、Cを用いて、乃至は、不純物濃度値Cが変動δC
を生じていれば、変動δCを含んだ濃度値C′=C+δ
Cを用いて、MAと流量Fとに基づいて、不純物付着可
能量MAが消化されるまでの期間TAを、TA=MA÷(C
×F)によって求める。
【0045】最後に、TX=T1+TAにより更新時期TX
を算定する。水質の分析を行なう前記所定時期をきめ細
かく設定しておくと、前記変動δCがきめ細かく得られ
るので、更新時期TXもその都度、より厳密に算定され
得る。
【0046】このように、本発明においては、その不純
物物質濃度値は、原水の水質の変動を織り込んで得られ
る値であるので、水質及び流量という実際の使用状況に
おける根拠のあるデータから直接導出された科学的分析
データである。
【0047】以上説明したように水の濾過処理システム
50を構成したので、コンピュータ40において、濃度
値Cと流量値Fとに基づいて現時点でのフィルタ20へ
の不純物付着量M1が算定され、前記上限値TXに対して
不純物付着可能量MAから前記更新時期TXが算定され、
出力される。尚、複数種のフィルタを組合せて用いる場
合は、律速となるフィルタについて、上述した説明と同
じ要領で更新時期T Xが算定される。
【0048】従って、このようにして算定した更新時期
Xという情報は、水路2における水質及び流量という
実際の使用状況における根拠のあるデータから直接導出
された科学的分析データに基づいた安全保持期間内にあ
り、本システムは実際の使用状況を反映した更新時期を
明示できる。
【0049】従って、更新時期TXという情報は科学的
分析データに基づいており、従来のように設定基準が不
明ではなく、本システムは更新時期を明示できるので、
更新のための時間的猶予を従来のようには見込んでおら
ず、フィルタの管理者に対して更新時期TXを守らせや
すいという意味において拘束力乃至は強制力が強いもの
と期待できる。
【0050】一方、フィルタ20の管理者は、前述のよ
うな定量的な算定に基づく正確な更新時期TXを目標管
理してフィルタを更新できることにより、フィルタの可
使期間が過ぎてしまうことを殆どなくすことができ、し
かも、フィルタを科学的能力限界値に基づいて使用する
ことができるので、定量的に、かつ、むだなく効率的に
フィルタを用いて前記原水中の不純物を除去することが
できる。このようにして、本システムは、純水水質をよ
り確実に維持できる。
【0051】実施形態2 本実施形態は、実施形態1の濾過処理システムを複数の
水系に設けるように構成したものである。図3は、実施
形態2に係る濾過処理システム150の概要構成を示す
ブロック図である。
【0052】図3において、11〜16は流量計、21
〜26はフィルタ、35は記憶手段としてのメモリ、4
5は更新時期管理手段としてのコンピュータ、101〜
106は各種の水使用施設、201〜206は水路、を
それぞれ示す。水系の数は6個の場合を示したが、6個
に限定されるものではない。以下、特に説明しない点に
ついては、実施形態1と同様に構成できる。
【0053】流量計11〜16や、フィルタ21〜2
6、各種の水使用施設101〜106は、実施形態1と
同様のものによって構成され得る。水使用施設の例とし
ては、例えば、工場、病院、学校、一般住宅等が挙げら
れる。
【0054】また、流量計11〜16は、有線又は無線
の回線(例えば、NTT公衆回線を利用してもよい)によ
りメモリ35に接続されており、流量値データは、流量
値データの流れ32で示され、同様にメモリ35はコン
ピュータ45に接続されており、更新時期データは更新
時期データの流れ33で示されている。
【0055】そして、不純物濃度値Cは、例えば、図3
に示したようにフィルタ21〜26の上流側の原水を採
取してその水質を分析した結果の値が、不純物濃度値デ
ータの流れ31として示されている。
【0056】フィルタ21〜26は、それぞれ、前述し
た水使用施設201〜206のそれぞれにおいて要求さ
れる水質に適合したものが選定され得る。
【0057】記憶手段35は、6個の水系に係るそれぞ
れの不純物濃度値C及び不純物付着量上限値MXを水系
別に記憶する。
【0058】コンピュータ45は、実施形態1と同様
に、まず、前記各原水ごとに各流量計11〜16から得
た各流量値Fと前記各濃度値Cとに基づいてそれぞれの
前記上限値MXまでの不純物付着可能量MAを個別に求め
る。コンピュータ45は、次に、各フィルタ21〜26
の更新時期TXを算定して該更新時期TXを、各フィルタ
21〜26の管理者、乃至は、各水使用施設101〜1
06の管理者に伝達する。さらに、コンピュータ45
は、各フィルタ21〜26の更新を行なわせるように前
記管理者に対して勧告等を実施することもできる。
【0059】以上説明したように、本実施形態において
も、コンピュータ45において、濃度値Cと流量値Fと
に基づいて現時点でのフィルタ21〜26への不純物付
着量M1がそれぞれ算定され、上限値MXに対して不純物
付着量M1から不純物付着可能量MAが算定され、さら
に、更新時期TXが算定され、更新時期TXが前記管理者
に伝達される。
【0060】従って、更新時期TXという情報は、水質
及び流量という実際の使用状況における根拠のあるデー
タから直接導出された科学的分析データに基づいた安全
保持期間にあり、本システムは更新時期を明示できるの
で、各フィルタの管理者、即ち、各水使用施設の管理者
に対して更新時期TXを守らせやすいという意味で、拘
束力が強いものと期待できる。
【0061】一方、各フィルタ21〜26の管理者は、
前記更新時期を目標管理して前記フィルタを更新できる
ことにより、可使期間が過ぎてしまうことを殆どなくす
ことができ、しかも、前記フィルタを科学的能力限界値
に基づいて使用することができるので、定量的に、か
つ、むだなく効率的に前記フィルタを用いて前記原水中
の不純物を除去できる。このようにして、本システム1
50は、純水水質をより確実に維持できる。
【0062】また、本実施形態においても、水質を分析
する所定時期を、例えば、季節の変動に応じて定めるよ
うにすれば、該変動に対して不純物濃度をきめ細かく分
析して濃度値Cを得ることが可能である。従って、コン
ピュータ45は、より精密に水質に対応して不純物付着
量を算定でき、更新時期TXを算定する際の精度が向上
する。
【0063】さらに、コンピュータ45には、各原水系
統別の不純物濃度値及び流量値が入力されるので、コン
ピュータ45は、これらの値を集約的に監視可能状態に
させることができ、各原水系統別に不純物濃度値を保存
してデータベース化することも可能である。
【0064】よって、コンピュータ45は、各原水系統
別の不純物濃度値を集約的に監視可能にさせるので、本
システム150は、ある原水系統において異常値が発生
した場合に、他の原水系統へ異常値発生を伝達する等の
対策を、地域全体の水質を安全に管理するという地域的
な観点から講じさせることができるという利点を有す
る。
【0065】
【発明の効果】本濾過処理システムは、濾過手段の安全
保持期間内であることを明確に計測して更新時期を明示
でき、濾過手段を科学的能力限界値に基づいて使用でき
ると同時に、可使期間を過ぎてしまうことを殆どなくせ
るように定量的かつ効率的に用いることができ、原水中
の不純物を濾過手段に付着させて除去し、純水水質をよ
り確実に維持できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る濾過処理システムの
概略構成を示すブロック図。
【図2】本発明に係るフィルタの更新時期算定要領を説
明するためのグラフ。
【図3】本発明の他実施形態に係る濾過処理システムの
概略構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1、101〜106…水使用施設、2、201〜206
…水路、10〜16…流量計、20〜26…フィルタ、
30、35…メモリ、40、45…コンピュータ、5
0、150…濾過処理システム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濾過処理を行なうべき原水の流量を計測
    して得た流量値を出力する流量計測手段と、前記原水を
    濾過して原水中の不純物を除去する濾過手段とを備えて
    なる濾過処理システムにおいて、前記原水の水質の変化
    に応じた所定時期に前記原水の水質を分析して得た前記
    原水中の不純物の濃度値と前記濾過手段への不純物付着
    量の所定の上限値とを記憶する記憶手段と、更新時期算
    定手段とをさらに具備し、該更新時期算定手段は、前記
    流量計測手段に接続されており、該計測手段から得た前
    記流量値と前記濃度値とに基づいて前記上限値までの不
    純物付着可能量を求めることにより前記濾過手段の更新
    時期を算定して出力することを特徴とする濾過処理シス
    テム。
  2. 【請求項2】 濾過処理を行なうべき複数系統の各原水
    に対してそれぞれ設けられ、各原水の流量を計測して得
    た流量値を出力する流量計測手段と、前記複数系統の各
    原水に対してそれぞれ設けられ、各原水を濾過して該原
    水中の不純物を除去する濾過手段とを備えた濾過処理シ
    ステムにおいて、前記複数系統の各原水の水質の変化に
    応じた所定時期にそれぞれ分析して得た前記各原水中の
    不純物の濃度値と前記各濾過手段への不純物付着量の所
    定の上限値とを記憶する記憶手段と、更新時期管理手段
    とをさらに備え、前記流量計測手段は、それぞれ前記更
    新時期管理手段に接続されており、該更新時期管理手段
    は、前記各原水ごとに前記計測手段から得た前記流量値
    と前記濃度値とに基づいて前記上限値までの不純物付着
    可能量を求めることにより前記各濾過手段の更新時期を
    算定して該更新時期を前記各濾過手段の管理者に伝達す
    ることを特徴とする濾過処理システム。
JP2000293969A 2000-09-27 2000-09-27 濾過処理システム Pending JP2002102615A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000293969A JP2002102615A (ja) 2000-09-27 2000-09-27 濾過処理システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000293969A JP2002102615A (ja) 2000-09-27 2000-09-27 濾過処理システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002102615A true JP2002102615A (ja) 2002-04-09

Family

ID=18776669

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000293969A Pending JP2002102615A (ja) 2000-09-27 2000-09-27 濾過処理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002102615A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010513918A (ja) * 2006-12-19 2010-04-30 スンジュン ソン 最適の水質測定及び水質通知装置及び方法
US8596293B2 (en) 2008-05-30 2013-12-03 Koninklijke Philips N.V. Water appliance having a flow control unit and a filter assembly
JP2014155882A (ja) * 2013-02-14 2014-08-28 Kawamoto Pump Mfg Co Ltd 濾過装置
JP2015182063A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 三浦工業株式会社 イオン交換装置の遠隔管理制御システム
JP2017506153A (ja) * 2014-10-31 2017-03-02 小米科技有限責任公司Xiaomi Inc. スマート浄水器におけるユーザ通知方法、その装置、プログラム及び記録媒体
CN108704369A (zh) * 2018-06-13 2018-10-26 广州发展集团股份有限公司 循环水滤水器装置、系统及滤水方法
WO2019059310A1 (ja) * 2017-09-20 2019-03-28 Wota株式会社 情報処理装置
DE102010038928B4 (de) * 2010-08-04 2021-05-20 BSH Hausgeräte GmbH Wasserspender und Filtereinrichtung

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000126760A (ja) * 1998-10-23 2000-05-09 Hayakawa Valve Seisakusho:Kk 浄活水器
JP2000167320A (ja) * 1998-12-02 2000-06-20 Ishigaki:Kk ろ過機におけるろ材の洗浄再生方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000126760A (ja) * 1998-10-23 2000-05-09 Hayakawa Valve Seisakusho:Kk 浄活水器
JP2000167320A (ja) * 1998-12-02 2000-06-20 Ishigaki:Kk ろ過機におけるろ材の洗浄再生方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010513918A (ja) * 2006-12-19 2010-04-30 スンジュン ソン 最適の水質測定及び水質通知装置及び方法
US8596293B2 (en) 2008-05-30 2013-12-03 Koninklijke Philips N.V. Water appliance having a flow control unit and a filter assembly
DE102010038928B4 (de) * 2010-08-04 2021-05-20 BSH Hausgeräte GmbH Wasserspender und Filtereinrichtung
JP2014155882A (ja) * 2013-02-14 2014-08-28 Kawamoto Pump Mfg Co Ltd 濾過装置
JP2015182063A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 三浦工業株式会社 イオン交換装置の遠隔管理制御システム
JP2017506153A (ja) * 2014-10-31 2017-03-02 小米科技有限責任公司Xiaomi Inc. スマート浄水器におけるユーザ通知方法、その装置、プログラム及び記録媒体
WO2019059310A1 (ja) * 2017-09-20 2019-03-28 Wota株式会社 情報処理装置
JPWO2019059310A1 (ja) * 2017-09-20 2020-08-27 Wota株式会社 情報処理装置
US11829113B2 (en) 2017-09-20 2023-11-28 Wota Corp. Information processing device for optimizing filters that purify wastewater
CN108704369A (zh) * 2018-06-13 2018-10-26 广州发展集团股份有限公司 循环水滤水器装置、系统及滤水方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI618567B (zh) 自製程流中移除污染物或穩定該製程流中之系統參數的方法
CN108264106B (zh) 一种净水器的滤芯预警方法及系统
Mälzer et al. Identification, assessment, and control of hazards in water supply: experiences from Water Safety Plan implementations in Germany
Fleischer et al. Evaluation of membrane bioreactor process capabilities to meet stringent effluent nutrient discharge requirements
JP6645908B2 (ja) 水処理設備の維持管理支援装置及び維持管理支援システム
JPH06304546A (ja) 上水道プラントの運用制御装置
JP2005250557A (ja) モバイル技術による日常的水質監視システム
JP2002102615A (ja) 濾過処理システム
JP4469305B2 (ja) 水質管理システム
JP6256143B2 (ja) イオン交換装置の遠隔管理制御システム
JP2006281092A (ja) 膜濾過設備の制御装置
JP6394084B2 (ja) 河川水濾過装置の遠隔管理制御システム
JP5171729B2 (ja) 水質管理システム
Brinkman et al. Temporal variation of NOM and its effects on membrane treatment
JP5149832B2 (ja) 水安全管理システム
JP2006003979A (ja) 上水道施設における情報利用システム
JP2005074418A (ja) 淨化水供給施設の監視及び制御ネットワークシステム
JP3830807B2 (ja) 排水消毒方法
Dascalescu et al. Investigation of drinking water quality changes in the distribution network of Iasi city by means of an on-line monitoring system.
JP2015231607A (ja) 膜濾過装置の遠隔管理制御システム
Buerkens et al. Eliminate taste-and-odor events with cost-effective algae control
KR20050063259A (ko) 염소 소독 공정의 소독능을 실시간으로 모니터링하기 위한장치 및 방법
Lake et al. Using percentile analysis for determination of alarm values
Vujnović et al. Using Scada Applications in Water Supply System
Shin et al. Seoul (Korea) online water quality monitoring of drinking water

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040706

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070926

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070926

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070926

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090828

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091027

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101112