JP2010190790A - 面形状測定機、面形状測定方法、及び面形状の測定値の解析方法 - Google Patents

面形状測定機、面形状測定方法、及び面形状の測定値の解析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】軸を中心として回転対称な非球面部材における非球面の輪郭形状の測定において、軸を挟んだ対称な有効径の範囲全体を対象とすることなく、短い時間で輪郭形状の誤差を高精度に測定可能な面形状測定機、測定方法及び面形状の測定値の解析方法の提供。
【解決手段】軸を挟んだ非対称な範囲Mにおいて非球面の輪郭形状を測定し、軸を挟んだ対称な範囲Maにおける測定値と非球面の輪郭形状の設計値とを用いて所定の収束条件を満たすまで収束計算を行なう。次いで、範囲Mから範囲Maを除いた範囲Mbにおける収束計算後の測定値を、軸を挟んだ他方の側の範囲Cに軸対称に仮測定値として補完する。次いで、範囲Mと範囲Cとを合わせた範囲において、範囲Mにおける収束計算後の測定値と仮測定値と非球面の輪郭形状の設計値とを用いて所定の収束条件を満たすまで収束計算を行ない、非球面の輪郭形状の誤差を算出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、面形状測定機、面形状の測定方法、及び面形状の測定値の解析方法に関する。
光学素子やその金型、部品などの面形状を測定し、評価するために、面形状測定機が利用されている。特に、被測定物が軸を中心として回転対称な非球面を持つ部材(以下、非球面部材とする。)である場合、非球面の全体形状は、その軸から片側の輪郭形状をその軸を中心として一回転させた形状に略等しくなる。
一般に、非球面部材は、旋盤などの回転加工機を介して加工されている。回転加工機は、軸を中心として被加工物を回転させた状態で、刃物を被加工物に当てながら、軸方向及び回転半径方向に動かすことによって、被加工物を回転対称な非球面形状に加工する。
このため、非球面部材を被測定物とした場合、その軸から片側の輪郭形状を測定し、測定値と設計値とを所定の演算を介して比較することにより、輪郭形状の誤差を偏差として算出できる。そして、この算出結果を回転加工機にフィードバックすることで、被測定物の非球面の形状を補正しながら高精度に加工することができる。
ここで、回転加工機について、さらに詳しく説明する。回転加工機は、軸を中心として回転させている被加工物に刃物を当てながら、軸から所定量離れた位置から軸の位置まで回転半径方向に移動させることで、有効径を含む部材の面全体を加工する。
このため、回転加工機へフィードバックするための面形状補正用のデータは、被測定物における軸を通る一つの輪郭形状のうち、その軸から片側の範囲についての輪郭形状の誤差の算出結果で足りる。
言い換えれば、非球面部材においては、少なくとも軸から片側の範囲についての輪郭形状の誤差を算出すれば、面形状の評価および補正加工が可能である。
しかし、非球面部材における輪郭形状の誤差を精度良く算出するためには、軸を挟んだ両側の範囲についての輪郭形状の測定値が必要となる。
その理由を以下に、図9を用いて詳細に説明する。
図9は軸を中心として回転対称な非球面を持つ光学部材における軸を通る一つの輪郭形状の所定範囲(X)を対象として測定し、測定した範囲において、輪郭形状の測定値と輪郭形状の設計値とを所定の演算を介して比較した結果を輪郭形状の誤差(ΔZ)として示すグラフであり、(a)はその軸を挟んだ対称な有効径の範囲を対象としたときのグラフ、(b)はその軸で隔てた一方の側の最外径位置から他方の側の所定位置までの軸を挟んだ非対称な範囲を対象として、アライメント誤差を取り除いたときのグラフ、(c)は(b)で算出した輪郭形状の誤差に対して、さらに収束計算を実施した結果を示すグラフである。
通常、面形状の測定は面形状測定機を介して、被測定物における軸を通る一つの輪郭形状を、その軸に対称な有効径の範囲を対象として測定する。そして、その輪郭形状の評価を行なう際は、輪郭形状の測定値と輪郭形状の設計値とを所定の演算を介して比較することで形状の誤差を算出する。所定の演算では、最小二乗法やニュートン法という計算手法を用いて、例えば、特許文献3に示す収束条件や、RMS値(二乗平均平方根)が最小となるように収束計算(通称:フィッティング)を行なう。そして、この収束計算により、被測定物の設置姿勢(通称:アライメント)による誤差を取り除いて、形状のみの誤差を算出できる。
ここで、例えば、軸を中心として回転対称な非球面を持つ光学部材を被測定物とし、その軸を通る一つの輪郭形状のうち、その一つの輪郭形状における軸を挟んだ非対称な範囲の輪郭形状を測定した場合について考える。その場合には、一部の範囲において輪郭形状の測定値が得られない。そして、軸を挟んだ非対称な範囲を対象として、測定値と設計値とから、上述したような収束計算を行なうと、所望する形状の誤差の値とは異なる値の誤差が算出されてしまう。これは、収束計算において、輪郭形状の全体の範囲についての設計値を定める設計式に対して、輪郭形状の測定値が欠落または不足している範囲を考慮せずに、例えば、RMS値(二乗平均平方根)が最小となるように収束させてしまうからである。その結果、測定値が欠落または不足する範囲Cがある場合には、図9(b)に示すように、輪郭形状の誤差の値が、図9(a)に示すような本来の輪郭形状の誤差の値から、大きくずれたものとなってしまう。
さらに、非球面の輪郭形状の誤差の評価に際しては、上述したような被測定物の設置姿勢の誤差を取り除くための収束計算に加えて、特許文献1に示されるように、設計式中のR(曲率半径)を変化させることによって、非球面の輪郭形状の誤差が最小となるR(曲率半径)を求める収束計算を行なう場合がある。この評価を、測定値が欠落または不足する範囲Cがある図9(b)に示す測定結果に対して実施すると、図9(c)に示すように、輪郭形状の誤差の値が、さらに大きくずれたものとなってしまう。
このため、従来一般の面形状測定機においては、軸を中心として回転対称な非球面を持つ部材を被測定物とするその非球面の輪郭形状の評価に際しては、被測定物の軸を通る一つの輪郭形状における、その軸を挟んだ対称な有効径の範囲全体を対象として、輪郭形状を測定し、その範囲における輪郭形状の測定値と設計値とを上述したような所定の演算を介して比較することによって、輪郭形状の誤差を算出していた(特許文献1及び特許文献2参照)。
特許第2885422号公報 特許第3321210号公報 特許第2520202号公報
しかし、軸を挟んで両側の範囲の輪郭形状を測定すると、測定時間が長くなる。 しかも、特許文献1に記載の面形状測定機を含め、従来の面形状測定機では、上述したように、軸を中心として回転対称な非球面を持つ部材における、その非球面の輪郭形状の測定においては、被測定物の軸を通る一つの輪郭形状における、その軸を挟んだ対称な有効径の範囲全体を対象としなければ、輪郭形状の誤差を高精度に評価することができない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、軸を中心として回転対称な非球面を持つ部材における非球面の輪郭形状の測定において、軸を挟んだ対称な有効径の範囲全体を対象とすることなく、短い時間で輪郭形状の誤差を高精度に測定することが可能な面形状測定機、面形状測定方法、及び面形状の測定値の解析方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による面形状測定機は、軸を中心として回転対称な非球面を持つ部材の面形状測定機であって、前記非球面の輪郭形状を測定する輪郭形状測定手段と、前記非球面の輪郭形状の設計値との形状誤差を算出する形状誤差算出手段とを備え、前記輪郭形状測定手段は、前記軸を挟んだ非対称な範囲において、前記軸を挟んだ一方の側の所定位置から他方の側の別の所定位置までの前記非球面の輪郭形状を測定し、前記形状誤差算出手段は、前記軸を挟んだ非対称な範囲における前記非球面の輪郭形状の測定値又は前記非球面の輪郭形状の設計値に対して、前記軸を挟んだ対称な範囲における前記非球面の輪郭形状の測定値と前記非球面の輪郭形状の設計値とが所定の収束条件を満たすまで収束計算を行ない、次いで、前記軸を挟んだ非対称な範囲から前記軸を挟んだ対称な範囲を除いた範囲における前記収束計算後の測定値を、前記軸を挟んだ他方の側に軸対称に仮測定値として補完し、次いで、前記軸を挟んだ非対称な範囲と、前記仮測定値を補完された範囲とを合わせた範囲において、前記軸を挟んだ非対称な範囲における前記収束計算後の測定値と前記仮測定値と前記非球面の輪郭形状の設計値とが所定の収束条件を満たすまで収束計算を行なうことにより、前記非球面の輪郭形状の誤差を算出することを特徴としている。
また、本発明による面形状測定方法は、軸を中心として回転対称な非球面を持つ部材の面形状測定方法であって、前記軸を挟んだ非対称な範囲において、前記軸を挟んだ一方の側の所定位置から他方の側の別の所定位置までの前記非球面の輪郭形状を測定し、次いで、前記軸を挟んだ非対称な範囲における前記非球面の輪郭形状の測定値又は前記非球面の輪郭形状の設計値に対して、前記軸を挟んだ対称な範囲における前記非球面の輪郭形状の測定値と前記非球面の輪郭形状の設計値とが所定の収束条件を満たすまで収束計算を行ない、次いで、前記軸を挟んだ非対称な範囲から前記軸を挟んだ対称な範囲を除いた範囲における前記収束計算後の測定値を、前記軸を挟んだ他方の側に軸対称に仮測定値として補完し、次いで、前記軸を挟んだ非対称な範囲と、前記仮測定値を補完された範囲とを合わせた範囲において、前記軸を挟んだ非対称な範囲における前記収束計算後の測定値と前記仮測定値と前記非球面の輪郭形状の設計値とが所定の収束条件を満たすまで収束計算を行なうことにより、前記非球面の輪郭形状の誤差を算出することを特徴としている。
また、本発明による面形状の測定値の解析方法は、軸を中心として回転対称な非球面を持つ部材の面形状の測定値の解析方法であって、前記軸を挟んだ非対称な範囲において測定された、前記軸を挟んだ一方の側の所定位置から他方の側の別の所定位置までの前記非球面の輪郭形状の測定値を用い、前記軸を挟んだ非対称な範囲における前記非球面の輪郭形状の測定値又は前記非球面の輪郭形状の設計値に対して、前記軸を挟んだ対称な範囲における前記非球面の輪郭形状の測定値と前記非球面の輪郭形状の設計値とが所定の収束条件を満たすまで収束計算を行ない、次いで、前記軸を挟んだ非対称な範囲から前記軸を挟んだ対称な範囲を除いた範囲の前記収束計算後の測定値を、前記軸を挟んだ他方の側に軸対称に仮測定値として補完し、次いで、前記軸を挟んだ非対称な範囲と、前記仮測定値を補完された範囲とを合わせた範囲において、前記軸を挟んだ非対称な範囲における前記収束計算後の測定値と前記仮測定値と前記非球面の輪郭形状の設計値とが所定の収束条件を満たすまで収束計算を行なうことにより、前記非球面の輪郭形状の誤差を算出することを特徴としている。
本発明によれば、軸を中心として回転対称な非球面を持つ部材における非球面の輪郭形状の測定において、軸を挟んだ対称な有効径の範囲全体を対象とすることなく、短い時間で輪郭形状の誤差を高精度に測定することの可能な面形状測定機、面形状測定方法、及び面形状の測定値の解析方法が得られる。
(a)は本発明の一実施形態にかかる面形状測定機を用いて、軸を中心として回転対称な非球面を持つ光学部材におけるその非球面の輪郭形状を測定する様子を示す説明図、(b)は(a)に示す面形状測定機を用いて測定したときの測定結果を示す説明図である 従来の面形状測定機において一般に行われている収束計算における、測定値(測定結果)と設計値(設計式)との関係を示すグラフであり、(a)は収束計算実施前の測定範囲における測定値と設計値を各々示すグラフ、(b)は収束計算実施前の測定範囲における測定値と設計値との差を示すグラフ、(c)は収束計算実施後の測定範囲における測定値と設計値を各々示すグラフ、(d)は収束計算実施後の測定範囲における測定値と設計値との差を示すグラフである。 本発明の面形状測定機及び面形状測定方法による測定結果に対する設計値との収束計算の処理手順を示すフローチャートである。 図3のフローチャートにおける各ステップでの測定値と設計値との差分を示すグラフであり、(a)は軸Aを挟んだ対称な範囲Maの測定値のみを対象として、設計値に収束させたときの範囲M全体の測定結果を設計値との差分で示すグラフ、(b)は測定値を得ていない範囲に、軸Aを挟んだ非対称な範囲Mから軸Aを挟んだ対称な範囲Maを除いた範囲Mbの測定値を軸対称に仮測定値として補完し、これらの範囲を合わせた全範囲の測定値を設計値との差分で示すグラフ、(c)は(b)に示す全範囲の測定値を対象として、設計値との収束計算を所定の収束条件を満たすまで繰り返したときの差分を示すグラフである。 図1(a)に示した面形状測定機の保持部を傾斜させて、被測定物として軸を中心として回転対称な非球面を持つ光学部材の非球面の輪郭形状を測定する様子を示す図である。 図1(a)に示した面形状測定機を用いた面形状の測定方法における輪郭形状の測定手順を示すフローチャートである。 図1(a)に示した面形状測定機を用いた面形状の測定方法において保持部の回動台の回転中心と被測定物の被測定面における軸付近の曲率中心とが一致しない場合における、測定の様子を示す説明図であり、(a)は傾斜角度0度に設定された保持部における回動台の載置部の中心部に被測定部を載置した状態を示す図、(b)は保持部における回動台を所定の傾斜角度だけ傾斜させた状態を示す図である。 本発明の他の実施形態にかかる面形状測定機、及び面形状測定方法において、プローブを傾斜させて被測定物の非球面の輪郭形状を測定する様子を示す説明図であり、(a)は傾斜角度0度に設定されたプローブ先端の位置とプローブを傾斜させる手段の回転中心の位置関係を示す図、(b)はプローブを一定の傾斜角度だけ傾斜させた状態を示す図である。 軸を中心として回転対称な非球面を持つ光学部材における軸を通る一つの輪郭形状の所定範囲を対象として測定し、測定した範囲において、輪郭形状の測定値と輪郭形状の設計値とを所定の演算を介して比較した結果を輪郭形状の誤差として示すグラフであり、(a)はその軸を挟んだ対称な有効径の範囲を対象としたときのグラフ、(b)はその軸で隔てた一方の側の最外径位置から他方の側の所定位置までの軸を挟んだ非対称な範囲を対象として、アライメント誤差を取り除いたときのグラフ、(c)は(b)で算出した輪郭形状の誤差に対して、さらに収束計算を実施した結果を示すグラフである。
まず、本発明において本質的部分をなす面形状の測定値の解析方法について基本概念を説明し、次いで、本発明の実施形態にかかる面形状の測定値の解析方法を実施するための構成を備えた面形状測定機、及び面形状の測定値の解析方法を備えた面形状の測定方法について説明する。
本発明による面形状の測定値の解析方法は、軸を中心として回転対称な非球面を持つ部材(以下、単に非球面部材とする。)におけるその非球面の輪郭形状の測定において、従来は被測定物の軸に対して対称な有効径の範囲全体を対象としなければ輪郭形状の誤差の評価ができなかったことに鑑み、軸を挟んだ対称な有効径の範囲全体を測定しなくても輪郭形状の誤差を高精度に評価するための方法である。この方法は、本発明の面形状測定機における形状誤差算出手段を構成するソフトウェアとして、図示を省略した演算処理装置に備えられている。なお、非球面を持つ光学部材の場合の回転対称な軸は、その光学部材の光軸と同じ位置に位置する。
図1(a)は本発明の面形状測定機を用いて、軸を中心として回転対称な非球面を持つ光学部材における、その非球面の輪郭形状を測定する様子を示す説明図である。なお、以下の説明では、軸Aを中心として回転対称な非球面を持つ光学部材Oを、単に非球面部材Oと称する。
面形状測定機10は、プローブ11を有している。このプローブ11は、被測定物の輪郭形状を測定するための輪郭形状測定手段である。
プローブ11は、公知の機構(図示省略)を介してX軸方向及びZ軸方向に移動可能に構成されている。
ここで、本発明の断面形状測定機10は、図1(a)に示すように、プローブ11を介して、被測定物である、非球面部材Oの非球面における所定の軸対称な輪郭形状(例えば、軸Aの位置又は軸Aの位置の近傍を通る軸対称な輪郭形状)のうち、軸Aを挟んだ非対称な範囲Mの輪郭形状を測定する。この非対称な範囲Mは、軸Aを挟んだ一方の側の最外径の位置P1から他方の側の所定位置P2までの範囲である。
範囲Mを対象とした輪郭形状の測定値をグラフ化すると、測定結果は、図1(b)に実線で示すように、軸Aを挟んで非対称になる。なお、図1(b)中、二点鎖線は、輪郭形状の有効径の範囲全体についての設計値を示している。
この測定値(測定結果)に対して設計値又は設計式(設計座標における設計値を結んだ線を示す式)を用いるか、或いは設計値又は設計式に対して測定値(測定結果)を用いて、所定の収束条件を満たすまで収束計算を行なうことで、被測定物のアライメント誤差を取り除いた被測定物の面形状の誤差が算出される。収束計算では、最小二乗法やニュートン法等の計算手法を用いて、例えば特許文献3に開示されている収束条件や、RMS値(二乗平均平方根)等が最小となるようにすれば良い。
このとき、本発明による断面形状の測定値の解析方法では、まず、測定値を得た軸Aを挟んだ非対称な範囲Mのうち、軸Aを挟んだ対称な範囲(即ち、軸Aを挟んだ対称な両方の側で測定値を得た範囲Ma)における測定値と非球面の輪郭形状の設計値とが、所定の収束条件を満たすまで上記の収束計算を行なうことにより、非対称な範囲Mにおける全ての測定値を座標変換する。
次いで、座標変換された測定値を得た軸Aを挟んだ非対称な範囲Mから軸Aを挟んだ対称な範囲Maを除いた範囲Mbにおける座標変換された測定値を、軸Aを挟んで対称な他方の側の所定範囲Cに軸対称に仮測定値として補完する。
次いで、範囲Mと、仮測定値を補完された範囲Cとを合わせた範囲において範囲Mにおける変換後の測定値と範囲Cにおける仮測定値と非球面の輪郭形状の設計値とが、所定の収束条件を満たすまで上記の収束計算を行なう。
このように、本発明による面形状の測定値の解析方法では、2段階の収束計算を行なう処理工程を備えて、非球面の輪郭形状の誤差を算出する。
ここで、本発明による面形状の測定値の解析方法における2段階の収束計算の処理を従来の面形状測定機において一般に行われている収束計算の処理と対比して説明する。
本発明に対する比較例として、従来の面形状測定機において一般に行われている、軸に対して対称な有効径の範囲全体を対象とした測定値と設計値とを用いた収束計算を、図2を用いて説明する。
図2は従来の面形状測定機において一般に行われている収束計算における、測定値(測定結果)と設計値(設計式)との関係を示すグラフであり、(a)は収束計算実施前の測定範囲における測定値と設計値を各々示すグラフ、(b)は収束計算実施前の測定範囲における測定値と設計値との差を示すグラフ、(c)は収束計算実施後の測定範囲における測定値と設計値を各々示すグラフ、(d)は収束計算実施後の測定範囲における測定値と設計値との差を示すグラフである。
なお、説明の便宜上、図2では測定座標(被測定物の測定値の基準となる座標)の座標軸と設計座標(設計値の基準となる座標)の座標軸とが一致するように示してある。
収束計算では、設計値に対して測定結果、又は測定結果に対して設計値を平行移動や傾きを変化させながら、収束させていく。なお、収束計算は所定の収束条件を満たすまで、繰り返し行なう。測定値と設計値との差分(図2(b))は、収束計算を繰り返すことによって小さくなる。このように、測定結果と設計値の一方を他方に対し平行移動や傾きが変化するように座標変換をさせる収束計算を行なうと、図2(a)に示した被測定物のアライメント誤差(被測定物を測定機に配置したときの測定座標における被測定物の平行方向や傾きなどの位置ズレ)が図2(c)に示すように取り除かれていく。そして、最終的に所定の収束条件を満たしたときの算出結果である図2(d)が形状の誤差となる。なお、ここでの所定の収束条件は、求められる誤差の精度に応じて決める。例えば、特許文献3に開示されている収束条件や、RMS値等が所定の規格値になったとき等の条件が適用できる。
さらに、非球面の輪郭形状の誤差の測定に際しては、上記したような被測定物のアライメント誤差を取り除くための収束計算に加えて、特許文献1及び特許文献2に開示されているように、設計式のR(曲率半径)や非球面係数を変化させることによって、非球面の輪郭形状の誤差が最小となるR(曲率半径)や非球面係数を求める収束計算を行なう。
そして、面形状の測定値の解析においては、被測定物のアライメント誤差を取り除くための収束計算の後に、非球面の輪郭形状の誤差が最小となるR(曲率半径)や非球面係数を求める収束計算を行なう処理手順と、これらの収束計算を同時に行なう処理手順を取り得る。
次に、本発明における2段階の収束計算の処理工程を備えた、収束計算の処理手順を、図3を用いて説明する。また、その処理手順における各ステップでの測定値と設計値との差分との関係を図4に示す。
まず、図1(b)に示した軸Aを挟んだ非対称な範囲Mにおける測定値(xi、zi)(i=1,2,3・・・)のうち、軸Aを挟んだ対称な範囲Maの測定値と設計値に収束計算(フィッティング)させる(ステップS1)。このとき、収束計算は、所定の収束条件を満たすまで繰り返し行なう。その結果は、図4(a)における範囲Ma内に示された値のようになるものとする。ここでは、設計値に対して測定結果が変化(即ち、測定結果の座標系が移動)する。そして、この収束計算によって座標変換された範囲M全体の測定値(xi1、zi1)が得られる。
次いで、図4(a)に示す、測定値(xi1、zi1)を得ていない範囲Cに、図4(b)に示すように、軸Aを挟んだ非対称な範囲Mから軸Aを挟んだ対称な範囲Maを除いた範囲Mbの座標変換された測定値を軸対称に仮測定値として補完し、これらの範囲を合わせた全範囲の測定値(xi1+、zi1+)を得る(ステップS2)。
図9を用いて説明したように、輪郭形状の誤差を精度よく検出するためには、軸Aを挟んだ対称な有効径の範囲全体を対象として、測定値と設計値とを収束計算させる必要がある。このため、本発明では、測定値が得られていない範囲Cの測定値として仮測定値を補完する。なお、図4(b)においては、説明を簡略化するため便宜的に、測定値と設計値との差分が補完されたように示してあるが、実際には、差分ではなく範囲Mbにおける測定値(xi1、zi1)を軸対称に範囲Cに仮測定値として補完する。
これにより、被測定物の軸Aを通る一つの輪郭形状における、軸Aを挟んだ対称な有効径の範囲全体について、設計値との収束計算を行なうために必要な測定値が揃ったことになる。
次に、範囲Mと範囲Cとを合わせた全範囲において、範囲Mにおける座標変換後の測定値(xi1、zi1)及び補完された範囲Cにおける非球面の輪郭形状の仮測定値と上記全範囲における非球面の輪郭形状の設計値とを用いて、所定の収束条件を満たすまで収束計算を繰り返す(ステップS3)。これにより、輪郭形状の誤差がさらに高精度に算出され、高精度な測定が可能になる。
そして、図4(c)に示すように、収束計算が所定の収束条件を満たしたときの算出結果を輪郭形状の誤差とする(ステップS4)。
なお、図4の例では、設計値に対して測定結果を収束させているが、上述のように、測定結果に対して設計値を収束させてもよい。測定値に対して設計値を収束計算した場合、収束計算前の設計式Yは設計式Y1に変換される。また、範囲Cへの仮測定値の補完は、設計式Y1における対称な軸を基準として、範囲Mbにおける測定結果(xi、zi)を軸対称に行なう。
次に、本発明の面形状測定機の実施形態について図を用いて説明する。なお、本発明の面形状測定機は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1(a)は本発明の一実施形態にかかる面形状測定機における被測定物の保持部を表す説明図である。
保持部12は、基台12aと回動台12bを有している。回動台12bは、被測定物Oを載置する載置部12b1と、X−Z面に対して垂直な所定の軸Bを回転中心とした曲率を有する摺動面12b2を有している。基台12aは固定されている。基台12aの内側は、摺動面12b2が摺動に合わせた曲率を有する摺動面12a1を有している。そして、保持部12は、基台12aに対して回動台12bが所定の軸Bを中心として回動し、例えば、図5に示すように、測定用のプローブ11に対し被測定物Oを傾斜させることが可能となっている。
なお、本実施形態では、プローブ11は、接触式のものを用いているが、非接触式のものを用いてもよい。また、被測定物Oは、軸を中心として回転対称な非球面を持つ部材であれば、凹面、凸面のいずれの面形状を持つものでもよい。
図5はプローブ11の先端部を接触させたときの接触する面の法線と軸Aとのなす角度aが90度となるように、保持部12の回動台12bを傾斜させて、被測定物Oである軸を中心として回転対称な非球面を持つ光学部材におけるその非球面の輪郭形状を測定する様子を示す説明図である。図5中、Dは保持部12の中心軸、Bは回動台12bの回転中心である。
ここで、回動台12bの回転中心Bと被測定物Oの被測定面における軸A付近の曲率中心とが一致するように配置すれば、被測定物における所定の範囲Mを測定しやすくなるので望ましい。
しかし、そのためには、非球面形状の異なる被測定物を測定するたびに、保持部12に回動台12bの回転中心Bと被測定物の被測定面における軸A付近の曲率中心とを一致させるための治具が必要になり現実的ではない。
このため、本実施形態の面形状測定機を用いた面形状測定方法においては、回動台12bの回転中心Bと被測定物Oの被測定面における軸A付近の曲率中心とが一致しない場合についても、輪郭形状の測定が可能にしている。なお、その方法については後述する。
本実施形態の面形状測定機を用いた面形状測定方法について図6を用いて説明する。
図6は本実施形態にかかる面形状測定機を用いた面形状測定方法における輪郭形状の測定手順を示す説明図である。
まず、被測定物Oの設計式を用いて、プローブ11と被測定面との最大接触角度(即ち、プローブ11の先端部を接触させたときの接触する面の法線と軸Aとのなす角度a)を算出する(ステップS11)。次いで、算出した接触角度が、面形状測定機において測定可能な範囲であるか否かを判断する(ステップS12)。なお、初期状態においては、保持部12の回動台12bは、図1(a)に示すように、被測定物Oを載置する面を水平に保った状態にして配置されている。
算出した接触角度が面形状測定機において測定可能な範囲内の場合、被測定物Oの姿勢を補正せずに測定する。すなわち、保持部12の回動台12bにおける被測定物Oを載置する面を水平に保った状態のまま、被測定物Oにおける被測定面の輪郭形状を測定する(ステップS14)。
算出した接触角度が面形状測定機において測定可能な範囲外の場合、即ち、被測定物の被測定面において面形状測定機の測定可能範囲外となる部位については、被測定物の姿勢を補正(ステップS13)して測定する。すなわち、保持部12における基台12aに対し、被測定物Oを載置した回動台12bを、水平状態から所定角度αだけ傾斜させる。これに伴い、被測定物Oは、水平状態から所定角度αだけ傾斜する。
ここで、被測定物の姿勢を補正するための傾斜角度αの決定は、次のようにして行なう。
通常、接触式のプローブの測定可能範囲は、プローブの先端部に対して接触する面の法線と軸Aとのなす角度(接触角度)aが60度以内となっている。
また、非接触式のプローブの測定可能範囲は、プローブの先端部に対して接触する面の法線と軸Aとのなす角度aが30度以内となっている。
ここで、被測定物Oの設計式より算出される、プローブの先端部に対して接触する面の法線と軸Aとのなす最大接触角度をbとすると、次のように傾斜角度αを決定することができる。
b≦aのとき、保持部12における回動台12bは、水平状態を保ち、傾斜角度α=0となる。
b>aであり、且つ、
b/2<aのとき、保持部12における回動台12bの傾斜角度αは、b−a≦α<aとなる。
b/2≧aのとき、傾斜角度αは、測定可能範囲内で測定値が重畳する角度が測定毎に選択される。
例えば、接触式のプローブを有する面形状測定機(プローブの先端部に対して接触する被測定物の面の法線と軸Aとのなす角度aが60度以内)を介して、プローブの先端部に対して接触する面の法線と軸Aとのなす最大接触角度bが90度となる被測定物Oを測定する場合、b>a、且つ、b/2<aであり、傾斜角度αはb−a≦α<aであるから30度以上60度未満である。図5の例では、回動台12bを傾斜角度α=30度で傾斜させている。
ここで、回動台12bの回転中心Bと被測定物Oの被測定面における軸A付近の曲率中心とが一致しない場合の測定方法について、図7を用いて説明する。
プローブ11先端の位置Pと回動台12bの回転中心Bは、面形状測定機の設計値から容易に分かる。そこで、図7(a)に示すように、傾斜角度α=0に設定された保持部12における回動台12bの載置部12b1の中心部に被測定物Oを載置する。次いで、プローブ11を被測定物Oにおける光軸A位置近傍に接触させて、プローブ先端の位置情報を取得する。
プローブ11先端の位置Pと、保持部12における回動台12bの回転中心Bの位置関係(距離S)は既知であることから、被測定面までのプローブ11の移動量Lがわかれば、被測定物Oの位置関係も明確になり、プローブ11と被測定物Oの位置関係が把握できる。
つまり、図7(b)に示すように、保持部12における回動台12bを所定の傾斜角度αだけ傾斜させたときの被測定物Oの面頂位置の横方向の移動量Δxは、式(1)に従って計
算できる。その結果、被測定物Oの測定面の測定位置を正確に把握することができる。
ここで、距離Sは、プローブ11先端の位置Pに対して、被測定物Oの方向に保持部12における回動台12bの回転中心BがあればS>0とし、逆方向にある場合はS<0とする。
(数1)
被測定物Oの面頂位置のずれ:
Δx=|L−S|sinα …(1)
被測定物Oの姿勢を補正後、輪郭形状を測定する(ステップS14)。
このステップS11〜ステップS14の処理を、軸Aで隔てた一方の側の最外径の位置P1から他方の側の所定位置P2までの軸Aを挟んだ非対称な範囲Mについて行なう(ステップS15,S16)。
次いで、輪郭形状の測定結果を評価するため、上述した解析方法による解析処理を行なう。
このため、本実施形態によれば、軸を挟んだ対称な有効径の範囲のうち、軸を挟んだ対称な一方の側の一部を測定しなくても、輪郭形状の誤差を高精度に算出・評価することができる。
また、b/2≧aのときは、b/2<aの条件を満たすまで、本発明の手法を用いることができない。そこで、b/2<aの条件を満たすまでは、測定結果が重なるような傾斜角度αを選択し、測定値を重畳させて解析する必要がある。
b/2<aの条件を満たした後は、上述した手順に従い、測定および解析が実施されればよい。
上述した、本発明の実施形態においては、プローブ11の先端部に対して接触する被測定物Oの面の法線と軸Aとのなす最大角度bが、面形状測定機での測定可能範囲を超えた場合、被測定物の姿勢を変化させるため保持部12の回動台12aを所定の傾斜角度αだけ傾斜させた例について説明した。
ところで、面形状測定機での測定可能範囲を超えた場合、基本的にはプローブ11と被測定物Oとの相対的な角度を変化させればよい。このため、被測定物に対するプローブ11の傾斜角度αを変化させる構成、測定方法としてもよい。本発明の解析方法は、いずれの構成・方法による測定値に対しても用いることができる。
そこで、本発明の他の実施形態として被測定物に対するプローブの所定の傾斜角度αを変化させる例について説明する。この場合、傾斜角度αを変化させた場合のプローブと被測定物の位置関係の算出方法が、上述した算出方法とは異なる。
そこで、この場合におけるプローブと被測定物の位置関係の算出方法を、図8を用いて説明する。
図8は本発明の他の実施形態にかかる面形状測定機、及び面形状測定方法を用いて被測定物の非球面の輪郭形状を測定する様子を示す説明図であり、(a)は傾斜角度0度に設定されたプローブ先端の位置とプローブを傾斜させる手段の回転中心の位置関係を示す図、(b)はプローブを一定の傾斜角度だけ傾斜させた状態を示す図である。
本実施形態の測定方法では、プローブ11を被測定物Oに対し、傾斜させている。
まず、プローブ11の軸A’と被測定物Oの軸Aとのなす角度(傾斜角度)を角度α’とする。ここで、プローブ11を傾斜させる手段は、不図示のエアースピンドル、ゴニオステージなど、特に限定されない。
まず、図8(a)に示す傾斜角度0度に設定されたプローブ11先端の位置Pとプローブ11を傾斜させる手段の回転中心OPの位置関係(距離LP)は、設計上既知であることから、図8(b)に示すプローブ11を一定の傾斜角度α’だけ変化させたときのプローブ11の位置の横方向の移動量Δx’は式(2)に従って計算することができる。その結果、
被測定物Oの測定面の測定位置を正確に把握することができる。
ここで、距離SPは、プローブ11を傾斜させる手段の回転中心OPが、プローブ11先端の位置Pに対して被測定物Oの方向に位置するときはSP>0、逆方向に位置するときはSP<0とする。
(数2)
プローブの接触点と被測定物の面頂位置のずれ:
Δx’=|LP−SP|sinα’ …(2)
プローブ11の傾斜角度を補正後、輪郭形状を測定する。そして、上述したステップS11〜S14の処理を、軸Aで隔てた一方の側の最外径の位置P1から他方の側の所定位置P2までの軸Aを挟んだ非対称な範囲Mについて行なう。
次いで、輪郭形状の誤差を測定するため、上述した解析方法による解析処理を行なう。
従って、本発明の面形状の測定装置によれば、従来のように、軸を中心として回転対称な非球面を持つ部材における、その非球面の輪郭形状の測定において、軸を挟んだ対称な有効径の範囲全体を対象として測定することなく輪郭形状の誤差を高精度に評価することができる。
そして、軸を挟んだ対称な有効径の範囲全体を対象として測定しなくて済む結果、プローブとの接触角度が測定機の許容傾斜角度の範囲以上となる輪郭形状を持つ被測定物に対し、その被測定物を傾けて有効径の範囲を測定する場合において、測定回数、測定時間を大幅に低減することができる。
なお、測定後の解析における収束計算は、コンピュータを介して行なうため、収束計算結果を瞬時に得ることができる。このため、仮に、本発明における収束計算の繰り返し回数が、従来の有効径の範囲全体を対象として測定した測定結果に対して収束計算を行なう場合の繰り返し回数より増えたとしても、処理時間に及ぼす影響は殆どなく、測定時間を低減する効果を損ねることはない。
本発明は、軸を中心として回転対称な非球面を持つ光学部材やその金型、部品などの面形状を測定し、評価することが求められる分野に有用である。
10 面形状測定機
11 プローブ
12 保持部
12a 基台
12b 回動台
12a1 摺動面
12b1 載置部
12b2 摺動面
A 被測定物の軸
A’ プローブの軸
B 回動台の回転中心
C 測定値が欠落または不足する範囲
M 軸Aを挟んだ非対称な範囲
Ma 範囲Mのうち、軸Aを挟んだ対称な範囲
Mb 範囲Mのうち、範囲Maを除いた範囲
O 被測定物
P プローブ先端の位置
P1 軸Aを挟んだ一方の側の最外径の位置
P2 他方の側の所定位置
a プローブの先端部に対して接触する面の法線と軸Aとのなす角度
α 回動台の傾斜角度
α’ プローブの傾斜角度

Claims (3)

  1. 軸を中心として回転対称な非球面を持つ部材の面形状測定機であって、
    前記非球面の輪郭形状を測定する輪郭形状測定手段と、前記非球面の輪郭形状の設計値との形状誤差を算出する形状誤差算出手段とを備え、
    前記輪郭形状測定手段は、前記軸を挟んだ非対称な範囲において、前記軸を挟んだ一方の側の所定位置から他方の側の別の所定位置までの前記非球面の輪郭形状を測定し、
    前記形状誤差算出手段は、
    前記軸を挟んだ非対称な範囲における前記非球面の輪郭形状の測定値又は前記非球面の輪郭形状の設計値に対して、前記軸を挟んだ対称な範囲における前記非球面の輪郭形状の測定値と前記非球面の輪郭形状の設計値とが所定の収束条件を満たすまで収束計算を行ない、
    次いで、前記軸を挟んだ非対称な範囲から前記軸を挟んだ対称な範囲を除いた範囲における前記収束計算後の測定値を、前記軸を挟んだ他方の側に軸対称に仮測定値として補完し、
    次いで、前記軸を挟んだ非対称な範囲と、前記仮測定値を補完された範囲とを合わせた範囲において、前記軸を挟んだ非対称な範囲における前記収束計算後の測定値と前記仮測定値と前記非球面の輪郭形状の設計値とが所定の収束条件を満たすまで収束計算を行なうことにより、前記非球面の輪郭形状の誤差を算出することを特徴とする面形状測定機。
  2. 軸を中心として回転対称な非球面を持つ部材の面形状測定方法であって、
    前記軸を挟んだ非対称な範囲において、前記軸を挟んだ一方の側の所定位置から他方の側の別の所定位置までの前記非球面の輪郭形状を測定し、
    次いで、前記軸を挟んだ非対称な範囲における前記非球面の輪郭形状の測定値又は前記非球面の輪郭形状の設計値に対して、前記軸を挟んだ対称な範囲における前記非球面の輪郭形状の測定値と前記非球面の輪郭形状の設計値とが所定の収束条件を満たすまで収束計算を行ない、
    次いで、前記軸を挟んだ非対称な範囲から前記軸を挟んだ対称な範囲を除いた範囲における前記収束計算後の測定値を、前記軸を挟んだ他方の側に軸対称に仮測定値として補完し、
    次いで、前記軸を挟んだ非対称な範囲と、前記仮測定値を補完された範囲とを合わせた範囲において、前記軸を挟んだ非対称な範囲における前記収束計算後の測定値と前記仮測定値と前記非球面の輪郭形状の設計値とが所定の収束条件を満たすまで収束計算を行なうことにより、前記非球面の輪郭形状の誤差を算出することを特徴とする面形状測定方法。
  3. 軸を中心として回転対称な非球面を持つ部材の面形状の測定値の解析方法であって、
    前記軸を挟んだ非対称な範囲において測定された、前記軸を挟んだ一方の側の所定位置から他方の側の別の所定位置までの前記非球面の輪郭形状の測定値を用い、前記軸を挟んだ非対称な範囲における前記非球面の輪郭形状の測定値又は前記非球面の輪郭形状の設計値に対して、前記軸を挟んだ対称な範囲における前記非球面の輪郭形状の測定値と前記非球面の輪郭形状の設計値とが所定の収束条件を満たすまで収束計算を行ない、
    次いで、前記軸を挟んだ非対称な範囲から前記軸を挟んだ対称な範囲を除いた範囲の前記収束計算後の測定値を、前記軸を挟んだ他方の側に軸対称に仮測定値として補完し、
    次いで、前記軸を挟んだ非対称な範囲と、前記仮測定値を補完された範囲とを合わせた範囲において、前記軸を挟んだ非対称な範囲における前記収束計算後の測定値と前記仮測定値と前記非球面の輪郭形状の設計値とが所定の収束条件を満たすまで収束計算を行なうことにより、前記非球面の輪郭形状の誤差を算出することを特徴とする面形状の測定値の解析方法。
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