JP6456082B2 - 形状測定方法 - Google Patents

形状測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6456082B2
JP6456082B2 JP2014192883A JP2014192883A JP6456082B2 JP 6456082 B2 JP6456082 B2 JP 6456082B2 JP 2014192883 A JP2014192883 A JP 2014192883A JP 2014192883 A JP2014192883 A JP 2014192883A JP 6456082 B2 JP6456082 B2 JP 6456082B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shape
measured
measurement
shape data
probe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014192883A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016065723A (ja
Inventor
昂輔 末村
昂輔 末村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2014192883A priority Critical patent/JP6456082B2/ja
Publication of JP2016065723A publication Critical patent/JP2016065723A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6456082B2 publication Critical patent/JP6456082B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • A Measuring Device Byusing Mechanical Method (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Description

本発明は、レンズに代表される光学素子、またはそれに類する構造物の三次元形状の測定に適用可能な形状測定方法に関する。
接触式または非接触式の形状測定方法は従来から広く利用されており、例えばレンズの光軸に対応する方向を主軸とする軸対象の非球面の形状をもつ被測定物(以下、ワークと称することがある)に対して様々な形状測定方法の技術開発がなされている。このような形状測定方法を実現する形状測定機は、一方向に移動可能なプローブと、ワークを載置する回転ステージとを備えた、いわゆる断面計測機が知られている。断面計測機は、ワークに対して一方向(X方向)に移動可能なプローブをワークに対して接触させつつ走査するとともにプローブの高さ方向(Z方向)の位置を計測することで、ワークの断面の形状を測定した形状データを得ることができる。なお形状データは、ワーク表面をプローブがなぞって得たデータなので、ある方向に対するワークの“断面”、あるいは“輪郭”と呼ぶことができるが、以下ではワークの断面と呼ぶことにする。
一般的な形状測定方法としては、設計形状Fが定められているワークに対して形状測定がなされ、設計形状Fと形状データF’とを比較して、その差分ΔF=F−F’を算出する。そして、例えばその差分ΔFに基づきワークを再加工したり、良否の判定をおこなったりする用途で使われていた。
ワークの形状が軸対称の非球面形状の場合、その設計形状は、例えばワークの中心軸の特定の位置を原点として、中心軸から直交する方向(径方向)に対する位置に対する高さ方向を表す多項式f(r)=Σa(aはr項の係数)で表現される。
形状データF’と、多項式で表わされる設計形状Fとを比較するためには、設計形状と同じく、ワークに定められた原点を基準として、径方向に形状測定して形状データを取得することが必要となる。
計測対象であるワークの形状が理想的な軸対称である場合は、ワーク表面の中心を通り、径に沿った断面はどの方向でも同じ形状となる。しかし、実際のワークは完全な軸対称ではなくさまざまな形状誤差が含まれているケースが多く、ひとつの方位で形状測定するだけでは、ワークの形状を正しく評価することができないという課題があった。
そこで、特許文献1あるいは2に記載の技術のように、ワークを載置している回転ステージを回転させて、別の方位で断面測定して複数の断面の形状データを得て、その複数の断面の形状データからワークの表面の形状全体を評価する技術があった。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の従来例では、予め決められた間隔の方位で断面測定を行っているため、ワークの表面の形状を評価する上では、以下のような課題がある。
図3(a)は軸対称ではない形状誤差をもつワークを表現した図である。領域211は設計形状に対し高さ方向(紙面手前)でプラス方向の形状誤差があり、領域212は設計形状に対し高さ方向でマイナス方向(紙面奥)の形状誤差があることを示している。このような軸対称ではない形状誤差はワークの加工・製造時等に生じるものであり、ワーク表面の形状計測を通じて作業者は形状誤差を認識することができる。
図3(b)には、被測定面の中心を通り、径に沿った断面を複数測定し面を構成する際の測定軌跡の3つのラインが描かれている。具体的には断面測定軌跡201にあるように、例えば60°ずつ方位を変えて測定する。このように予め定められた方位で断面測定し、各断面の間の領域を補間して、ワーク表面の形状を評価する方法が一般的である。この方法では、図3(b)のように、測定する断面上に非軸対称な形状誤差のピークがあれば、ワーク表面の形状誤差を概ね正しく取得し評価できる。しかし、測定方位の選択によっては測定軌跡のラインが、形状誤差が生じている領域からはずれ、形状誤差を不十分にしか測定できないおそれがある。
特公平07−003331号公報 特開平07−004929号公報
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。その目的は複数の方位の断面測定からワークの面形状を取得する測定において、非軸対称な形状誤差の各ピーク方位を探索し、その方位の断面を測定することで面形状を正しく取得する方法を提供することにある。
上記目標を達成するために本発明は、一方向に走査可能なプローブ保持部に保持されたプローブ、被測定物が載置される回転ステージ、前記プローブおよび前記回転ステージを制御するとともにデータを入出力する制御部、を備えた形状測定装置を用いて被測定物の表面形状データを得る形状測定方法において、
前記回転ステージに載置された被測定物を、前記回転ステージを回転させるとともに前記プローブで測定し前記被測定物の周方向の形状データを得る工程と、
前記周方向の形状データに基づき前記被測定物におけるピークの位置を算出する工程と、
前記ピークの位置を通る径方向と前記一方向とをあわせるように前記回転ステージを回転させた後、プローブ保持部に保持されたプローブを被測定物に対して走査することで被測定物の形状を測定して第一の方向の形状データを得る工程と、
前記第一の方向とは別の方向にてプローブ保持部に保持されたプローブを被測定物に対して走査することで被測定物の形状を測定して第二の方向の形状データを得る工程と、
少なくとも前記第一の方向及び前記第二の方向の形状データを含む複数の形状データから、被測定物における表面の形状を算出する工程を備えた形状測定方法である。
本発明によれば、円周上のピークを通る断面を測定することが可能となり、少ない断面数で非軸対称な面形状をより正しく取得することができるようになる。したがって、ワークの光学性能をより正確に評価できるようになる。
本発明の第一の実施例における形状測定装置を示す図 本発明の測定シーケンスを示す図 従来の断面測定の課題を示す図 本発明の装置座標系とワーク座標系の関係を示す図 本発明の装置座標系とワーク座標系の関係を示す図 本発明の円周測定の様子を示す模式図 本発明の断面測定の様子を示す模式図 本発明の円周測定のグラフと近似した多項式の係数の表 本発明の円周測定からピーク方位を求める近似式のグラフ 本発明の面補間方法を表した図
(実施例1)
本実施例は一方向に走査可能なプローブ保持部に保持されたプローブ、被測定物が載置される回転ステージ、制御部、を備えた形状測定装置を用いて被測定物の表面形状データを得る形状測定方法である。制御部は前記プローブおよび前記回転ステージを制御するとともにデータを入出力する機能を担っている。
本実施例における形状測定方法を、図面を参照しつつ以下説明する。
図1は本発明の第一の実施例における形状測定装置を示す図である。図1には、本発明の一つの実施形態における形状測定装置が描かれている(ワークおよび、ワークを保持する雇が取り付けられていない状態)。形状測定装置の装置座標系の原点51を基準として形状測定が実行される。図1の(a)は前方から見た斜視図であり、(b)は後方から見た斜視図である。
以下、図1にそって本発明の形状測定装置の本体構成と作用について説明する。
基準ベース1に回転ステージ2が設けられ、回転ステージ2上にはXワークステージ3とYワークステージ4が設けられている。Yワークステージ4上には雇取付面5が設けられており、雇取付基準6、7が設置されている。一方、基準ベース1にはコラム12、13が固定され、2つのコラムはXガイド14を支持している。Xガイド14は静圧ガイドであり、図示しない静圧パッドによりXガイド可動部16がXガイド14に対して移動可能に支持される。
図1(b)に描かれているように、Xガイド可動部16はXガイド14に固定されたXリニアモータガイド17とXガイド可動部16上に固定されたXリニアモータ可動子19の間に発生する力によって駆動する。Xガイド可動部16に対してXレーザスケールヘッド20が取り付けられ、また基準ベース1に取り付けられたXスケールベース21上のXレーザスケール22が設けられている。このXレーザスケール22の特定の位置を原点としてX座標を測定することで、Xガイド可動部16のX座標、さらには下記のプローブのX座標を測定することができる。
一方、図1(a)に描かれているように、Xガイド可動部16にはさらにZガイド23、Zリニアモータガイド25、26、Zレーザスケールヘッド27、28が固定されている。Zガイド23は図示しない静圧パッドを介してZガイド可動部30をZ方向に移動可能に支持している。Zガイド可動部30にはZリニアモータ可動子31、32が取り付けられ、Zリニアモータガイド25、26との間に力が発生し、Zガイド可動部30が駆動するように構成されている。Zガイド可動部30にはZレーザスケール33、34が固定されており、Zレーザスケールヘッド27、28を基準としたZの座標を測定する。また、ワークを測定するためのプローブ38が固定されている。
回転ステージ2は図示しないエアベアリング、カップリング、サーボモータを使用した回転ステージである。しかし、どのような機構を用いた回転ステージでも構わず、特に限定をするものではない。
Xワークステージ3、Yワークステージ4は図示しないクロスローラガイド、ボールネジ、カップリング、ステッピングモータを使用した一般的な一軸ステージである。駆動機構やガイドについて特に限定をするものではなく、どのような機構を用いても構わない。Xワークステージ3、Yワークステージ4があることにより、並進方向のワークや雇の取付誤差を補正しアライメントすることが可能であるが、補正をしない場合、どちらともなくても構わない。Xワークステージ3とYワークステージ4は概略直交に調整されていることが望ましい。
XガイドとZガイドとして圧縮空気による静圧ガイドを使用したが、LMガイドやクロスローラガイドなど他のガイドを用いても構わない。
X駆動モータとしてシャフトタイプのリニアモータ、Z駆動モータとして2つのリニアモータを使用したが、回転モータとボールネジの組合せなど、駆動機構について特に限定をするものではない。
またXZの座標測定、駆動制御にはレーザスケールを用いたが、位置の測定ができれば、レーザ干渉計とミラー、変位計、磁気スケールなど、どのような位置測定手段を用いても良く、特に限定をするものではない。
プローブ38は図示しない板ばねにて支持した接触子と基準位置と接触子までのZ方向の距離を測定するレーザ変位計にて構成されている。基準位置と接触子までのZ方向の距離を測定することでその測定データは、基準位置とワークとの距離のデータに対応する。
なお、ワークと基準位置の間の距離が測定できれば、フォーカスによって距離を測定する光学式の非接触測長機構など、どのような機構を用いても構わない。
モータや各スケール、センサの配線、静圧パッドの配管については図示しないが、適宜ケーブルベア(登録商標)などを用意して支持する。また測定の制御やデータ取得を行う演算手段、取得したデータや測定手順や演算方法を記憶する記憶部、モータに電流を供給するドライバ、測定者や上位のコントローラからの指示を出すインタフェースについては制御部として、適宜準備する。
雇に固定されたワークを回転ステージに対して位置が固定されるように位置決めしてセットし、プローブ38がワークにおける所望の被測定領域を走査できるように準備する。その後、プローブ38にてワーク表面を走査するとともに、Xレーザスケール、ZレーザスケールにてXZ座標を測定しながら走査することで、形状測定装置を基準とする装置座標系にてワークの断面を測定することができる。
また別の計測手法として、プローブをワーク中心から所望の距離rだけ径方向にXステージを移動させたのち、プローブをワークに接触させた状態で、回転ステージによりワークを回転させるとともにプローブ38の位置を計測する手法がある。この計測手法によって、プローブ38は回転ステージの回転中心に対してワーク表面において円弧を描き、ワークにおける周方向の形状を測定することができる(以下、ワーク座標系における円周測定と呼ぶことがある)。
図4は装置座標系とワーク座標系の関係を示した図である。装置座標系の原点51は、装置座標系における原点であって形状測定装置に対する基準であり、ワーク座標系原点52はワーク座標系における原点である。ワーク座標系のz軸と回転ステージ2における回転軸とが一致するようにワーク座標系を定めている。
なお、回転ステージ2に搭載されているXワークステージ3、Yワークステージ4などは簡略化のため省略している。装置座標系とはもちろん、前述したように形状測定装置において位置が予め知られている基準点を起点(原点51)とする座標系である。前掲の図1においてはXガイド可動部16とZガイド可動部30の駆動方向にそれぞれX軸とZ軸をとった座標系として描かれている。一般的には装置の可動軸にそれぞれ設けられた計測器の原点を装置座標系の原点とすることが多い。
他方、ワーク座標系における原点は回転ステージ2の回転軸に対してZ軸が一致するにように定められ、そのZ軸上に原点が存在するように定められている。
本実施例の形状測定装置では、装置座標系からワーク座標系への変換は、Xレーザスケール22と、Zレーザスケール33とZレーザスケール34の片方または両方にて測定した装置座標系のXZ座標と、回転ステージ2の回転角を基に計算される。図5は本発明の装置座標系とワーク座標系の関係を示す図である。例えば、図5(a)のように、装置座標系を基準として回転ステージ2を+θ回転させた状態で断面測定した軌跡は、回転ステージ2上の位置を表す図5(b)に示したワーク座標系では、回転ステージ2の回転軸を中心に−θ回転される。したがって、座標変換式は、次の(1)式となる。
Figure 0006456082
(1)式において、Xw、Yw、Zwはワーク座標系でのX、Y、Z座標、Xm、Ym、Zmは装置座標系でのX、Y、Z座標、Xm−w、Ym−w、Zm−wは装置座標系でのワーク座標系原点52のX、Y、Z座標、θは回転ステージ2の回転角である。
なお、本実施例の装置では、回転ステージ2の回転軸はX測定軸と直交関係にあるので、装置座標系とワーク座標系のY軸は一致し、Ym−wおよびYmは0となり(1)式は、次の(2)式のように簡略化される。
Figure 0006456082
本発明では、測定結果に対して、式(2)の座標変換式を施し、ワーク座標系に変換して扱う。
次に本発明の手段について図2に示すフローチャートを参照し、適宜他の図を参考にして説明する。
ステップS101において、所定のワーク座標系の原点から径rの位置プローブをセットし、走査速度とサンプリング間隔で回転ステージを回転させるとともにプローブのZ方向の位置を計測することでワークの円周測定を行う。図6はステップS101の円周測定の模式図である。図6(a)は円周測定の様子を表しており、図6(b)は円周測定の軌跡が描かれている。プローブ38をワーク41に接触させた状態で、回転ステージ2を使用してワーク41を回転させることで、円周測定軌跡202の軌跡で円周測定を行う。
この際、ワーク41が回転ステージ2に対して偏心していることに起因する測定誤差を低減させるために、事前にワークの光軸を回転ステージ2の回転軸と概一致させるようにアライメントをしておくことが望ましい。また、円周測定は複数の径で測定してもよい。
このようにして得られた形状データは、径rおよび回転角θに対して定まるZ方向の位置データとしてfr0(θ)として得られる。
次に、図2に示すステップS102において、円周測定により得られた方位と高さデータから、ワークの円周上の形状で折り返しとなるピークの位置を算出する。本実施例では、請求項2に記載の三角多項式に近似する方法で算出する。
まず、ワークの非軸対象成分を抽出するために、円周測定結果を、次の三角多項式(3)に近似する。
Figure 0006456082
(3)式において、θはワーク座標系での極座標系の角度に相当する。径rの添え字は省略した。なお、近似に使用する項数nは任意に選択してよい。(3)式において、cθの項は円周測定の一周する間のドリフト成分、dの項はオフセット量に相当し、形状を表した項では無いため式から除外する。また、asinθ+bcosθの項には、ワークの1θの非軸対象成分に加え、アライメント誤差により生じる偏心成分が含まれる。そのため、ワークの円周上の形状誤差に対し、アライメント誤差により生じる偏心成分が、大きな誤差を発生させる精度であれば、除外することが望ましい。例えば、図8のように測定結果を(3)式で近似した際に、sinθ、cosθ成分の係数であるaおよびbの値が他のsin2θ成分以上の係数より遥かに大きい場合がありえる。この場合、ワークと回転ステージのアライメントに起因する測定誤差により偏心が生じていることが容易に類推できる。そのような場合は、評価式からasinθ+bcosθの項を除外する。cθ、d、asinθ+bcosθの項を除外した場合、評価式は(4)式となる。
Figure 0006456082
次に、(4)式を微分すると(5)式となり、(5)式の解が0となるθが円周上の各折り返しのピークの位置となる。(5)式の解が0となるθの値は正のピーク(山)と負のピーク(谷)があるが、以下では両者をあわせてピークとよぶ。
なお、円周上のピークの位置を探索する方法はこれに限らない。
Figure 0006456082
図9(a)(b)はそれぞれ、図8(b)の表の係数を用いた場合の(4)式、および(5)式のグラフである。
なお、ステップS101において、複数の径で円周測定を行った場合は、各円周測定結果についても同様にしてピークの位置を算出する。この際、算出したピークのうち、概一致するものがあれば同一のピークとみなし省略してもよい。
ステップS103では、ステップS102で算出したピークの位置(たとえばθとする)に対応する方位の断面測定を行う。すなわち前述のピークを含む方向θと形状測定装置のX軸の方向とをあわせるように回転ステージを回転させた後、プローブを被測定物に対して走査することで被測定物の形状を測定して第一の方向θに対応した形状データを得る。
図7はステップS103の断面測定の模式図である。図7(a)は断面測定の様子を表しており、図7(b)は断面測定の軌跡を表している。回転ステージ2をステップS102で算出した各方位で割り出し、それぞれの方位でプローブ38をワーク41に接触させ、ワーク41の中心に向かって、倣い走査させることで、断面測定軌跡201の軌跡で断面測定を行う。測定した方位とは別のピークに対応する方位θが存在する場合は、その方位θ(第二の方向)も含め断面測定の結果を装置座標系からワーク座標系へと変換し、ワークの表面の形状を放射状のデータとして構成する。
ステップS104では測定した複数の断面よりワークの表面の形状を評価する。すなわち円周測定したデータに基づいて得られたピークの位置θに対応して、その測定方位を少なくとも含む測定データ群によりワークの表面の形状を算出する。そのことでワークにおける凹部あるいは凸部などに対応したピークの位置の評価もれを防ぎ、形状誤差ΔFを十分に評価することができる。
なお算出された形状誤差の測定データは以下のように、データ処理用のコンピュータなどによってユーザーの所望の区切りでメッシュに切り出される。
前述の工程の次に複数の測定データ(上述の測定データ群)により算出されたワークの表面の形状の表面データS’とワークの表面設計形状Sにフィッティングさせ、各測定点での形状誤差を算出する。
そして、算出した形状誤差を任意のメッシュに切り直す。
メッシュを切り直す際の補間方法として、図10(a)のようにメッシュ点に対してXY直交座標系をとり、各象限の最近隣点を代表点として、3象限の代表点を使用して面補間をする方法が一般的である。しかし、本発明のように複数の方位で断面測定を行った場合には、外周部のメッシュ点などで、図10(c)のように、測定点が存在しない象限が生じて、補間ができなくなる場合がある。そこで、図10(b)(d)のように、メッシュ点に対しRθ極座標系をとり、各象限の最近隣点を代表点として、3象限の代表点を使用して面補間をする方法が望ましい。この方法によれば断面測定の測定径内の全てのメッシュ点で補間することが可能となる。
以上のステップS101〜S104により、少ない断面数で非軸対称な面形状をより正しく取得することができるようになる。したがって、ワークの光学性能をより正確に評価できるようになる。
(実施例2)
次に、別の実施例の測定方法の実施例について説明する。
実施例1と同様な点に関しては以下説明を省略し、ことなる点を述べる。
実施例1では、ステップS102において、測定結果に対し三角多項式(1)に近似したが、本実施例では測定結果を次の(6)式のn次多項式に近似する。
Figure 0006456082
(6)式において、θはワーク座標系での極座標系の角度に相当する。なお、近似に使用する項数nは任意に選択してよい。ここで、ドリフト成分を除去するため、θ=0とθ=2πの解が一致するように、(7)式のように一次成分kの項を補正し、またオフセット項kも除去する。
Figure 0006456082
その後、三角多項式と同様に(7)式を微分し、(7)式の解が0となるθが円周上の各折り返しのピーク方位となる。
Figure 0006456082
ただし、この方法は実施例1の三角多項式近似のように、アライメント誤差による偏心成分を除去できないため、ワークの円周上のうねり形状に対し、アライメント誤差により生じる偏心に伴う誤差が十分小さくなるようにアライメントをする必要がある。
他のステップについては、実施例1と同様である。
(実施例3)
次に、本発明さらなる別の測定方法の実施例について説明する。
実施例1と同様な点に関しては以下説明を省略し、ことなる点を述べる。
実施例1では、ステップS102において、測定結果をアライメント誤差による偏心成分を除去するために、三角多項式(1)に近似した。本実施例ではステップS102において、測定結果について、各測定点の測定値の前後の値を比較してピークの位置およびその位置に対応した方位の算出を行う。
なお、この方法では、円周上のうねり成分のみを抽出するために、測定結果に適正なローパスフィルタや移動平均を行い、測定ノイズなどの高周波成分を除く必要がある。また、ドリフト成分を除去するため、円周測定の開始位置の測定値と、円周測定の終了位置の測定値が一致するように、一次成分を除去する。
以上の処理を行った後に、各測定点について前後の一つまたは複数の点の値を比較して、ピークの位置なのか否かを判定して、ピークの位置を決める。
ただし、この方法は実施例1の三角多項式近似のように、アライメント誤差による偏心成分を除去できないため、ワークの円周上のうねり形状に対し、アライメント誤差により生じる偏心に伴う誤差が十分小さくなるようにアライメントをする必要がある。
1 基準ベース 2 回転ステージ 3 Xワークステージ 4 Yワークステージ
5 雇取付面 6 雇取付基準 7 雇取付基準 12 コラム 13 コラム
14 Xガイド 16 Xガイド可動部 17 Xリニアモータガイド
19 Xリニアモータ可動子 20 Xレーザスケールヘッド
22 Xレーザスケール 23 Zガイド 25 Zリニアモータガイド
26 Zリニアモータガイド 27 Zレーザスケールヘッド
28 Zレーザスケールヘッド 30 Zガイド可動部
31 Zリニアモータ可動子 32 Zリニアモータ可動子
33 Zレーザスケール 34 Zレーザスケール 38 プローブ
41 ワーク 51 装置座標系原点 52 ワーク座標系原点
201 断面測定の軌跡 202 円周測定の軌跡

Claims (10)

  1. 一方向に走査可能なプローブ保持部に保持されたプローブ、被測定物が載置される回転ステージ、前記プローブおよび前記回転ステージを制御するとともにデータを入出力する制御部、を備えた形状測定装置を用いて被測定物の表面形状データを得る形状測定方法において、
    前記回転ステージに載置された被測定物を、前記回転ステージを回転させるとともに前記プローブで測定し前記被測定物の周方向の形状データを得る工程と、
    前記周方向の形状データに基づき前記被測定物におけるピークの位置を算出する工程と、
    前記ピークの位置を通る径方向と前記一方向とをあわせるように前記回転ステージを回転させた後、プローブ保持部に保持されたプローブを被測定物に対して走査することで被測定物の形状を測定して第一の方向の形状データを得る工程と、
    前記第一の方向とは別の方向にてプローブ保持部に保持されたプローブを被測定物に対して走査することで被測定物の形状を測定して第二の方向の形状データを得る工程と、
    少なくとも前記第一の方向及び前記第二の方向の形状データを含む複数の形状データから、被測定物における表面の形状を算出する工程を備えた形状測定方法。
  2. 前記ピークの位置を算出する工程において、前記周方向の形状データを三角多項式に近似して算出することを特徴とする請求項1に記載の形状測定方法。
  3. 前記ピークの位置を算出する工程において、前記周方向の形状データをn次多項式に近似して算出することを特徴とする請求項1に記載の形状測定方法。
  4. 前記ピークの位置を算出する工程において、前記周方向の形状データを前後の測定点の値を比較して算出することを特徴とする請求項1に記載の形状測定方法。
  5. 前記被測定物が非球面の形状を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の形状測定方法。
  6. プローブを被測定物の表面に倣って走査して前記被測定物の表面形状データを得る形状測定方法において、
    前記被測定物の周方向に前記プローブを走査して、周方向の形状データを得る工程と、
    前記周方向の形状データから、前記被測定物が有する複数のピークの位置を算出する工程と、
    前記複数のピークの位置に含まれる第一のピークの位置を通る径方向に前記プローブを走査して、第一の径方向の形状データを得る工程と、
    前記複数のピークの位置に含まれる第二のピークの位置を通り、前記第一の径方向とは異なる径方向に前記プローブを走査して、第二の径方向の形状データを得る工程と、
    少なくとも前記第一および第二の径方向の形状データを用いて、前記被測定物の表面の形状を算出する工程と、を有することを特徴とする形状測定方法。
  7. 前記複数のピークの位置を、前記周方向の形状データを三角多項式に近似して算出することを特徴とする請求項6に記載の形状測定方法。
  8. 前記複数のピークの位置を、前記周方向の形状データをn次多項式に近似して算出することを特徴とする請求項6に記載の形状測定方法。
  9. 前記複数のピークの位置を、前記周方向の形状データを前後の測定点の値を比較して算出することを特徴とする請求項6に記載の形状測定方法。
  10. 前記被測定物が非球面の形状を有することを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載の形状測定方法。
JP2014192883A 2014-09-22 2014-09-22 形状測定方法 Expired - Fee Related JP6456082B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014192883A JP6456082B2 (ja) 2014-09-22 2014-09-22 形状測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014192883A JP6456082B2 (ja) 2014-09-22 2014-09-22 形状測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016065723A JP2016065723A (ja) 2016-04-28
JP6456082B2 true JP6456082B2 (ja) 2019-01-23

Family

ID=55804061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014192883A Expired - Fee Related JP6456082B2 (ja) 2014-09-22 2014-09-22 形状測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6456082B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107869963B (zh) * 2017-11-16 2020-11-24 深圳立仪科技有限公司 测量装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0886640A (ja) * 1994-09-16 1996-04-02 Ricoh Co Ltd 形状測定方法及び装置
JPH09101121A (ja) * 1995-10-05 1997-04-15 Ricoh Co Ltd 面形状測定装置
GB2474893A (en) * 2009-10-30 2011-05-04 Taylor Hobson Ltd Surface measurement instrument and method
JP6113998B2 (ja) * 2012-10-18 2017-04-12 株式会社ミツトヨ 形状測定機、形状測定機の調整方法および形状測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016065723A (ja) 2016-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4459264B2 (ja) 三次元形状測定方法
JP6199870B2 (ja) 測定方法
US8494800B2 (en) Method and program for identifying mechanical errors
JP6316858B2 (ja) モータの軸精度自動測定装置
JP2016083729A (ja) 幾何誤差同定システム、及び幾何誤差同定方法
US9316476B2 (en) Profile measuring instrument, adjusting method for profile measuring instrument, and profile measuring method
CN107121060B (zh) 内壁测量仪器和偏移量计算方法
US10422620B2 (en) Contact-type position measuring device and measuring method using the same
JP2012159499A (ja) ボールねじの測定装置および測定方法
WO2020174585A1 (ja) 切削装置および接触位置特定プログラム
JP6086322B2 (ja) 真円度測定機
JP2001141444A (ja) V溝形状測定方法及び装置
CN110030962B (zh) 透镜测量装置及透镜测量方法
JP6496924B2 (ja) ワーク円筒部の形状測定方法および形状測定装置
JP6456082B2 (ja) 形状測定方法
JP3880030B2 (ja) V溝形状測定方法及び装置
JP2009262241A (ja) 位置合わせ方法および位置合わせ支援装置ならびに位置合わせ支援プログラム
JP6893850B2 (ja) 転がり軸受直角度測定装置および転がり軸受の直角度測定方法
CN113405517B (zh) 一种航空发动机零件装配方法、装置、系统和工控机
JP4322087B2 (ja) ワーク曲面の測定方法とそのプログラムおよび媒体
CN106796095B (zh) 操作坐标测量设备的方法、坐标测量设备和计算机程序
JP6685708B2 (ja) 形状測定装置、形状測定方法及び光学素子の製造方法
JP2005098752A (ja) ブローチの形状測定装置
JP5121292B2 (ja) 形状測定方法及び装置
JP7455488B2 (ja) 基準器の校正値の診断方法及び診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170921

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181002

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181218

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6456082

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees