JP2010189447A - 錠剤用賦形剤及び錠剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 直接圧縮による錠剤の成形が可能であり、錠剤用賦形剤中にセロビトールを60.0重量%以上、好ましくは80.0重量%以上、さらに好ましくは90.0重量%以上含有する。
【選択図】 なし
Description
第2に、直接圧縮によって成形が可能であり、セロビトールを60.0重量%以上含有し、残部にソルビトール、キシリトール、マンニトール、エリスリトール、ラクチトール、マルチトール、還元パラチノース、還元麦芽糖水飴、還元澱粉糖化物、結晶セルロース、乳糖、澱粉糖化物、澱粉からなる群から選ばれるいずれか1種又は2種以上の糖、糖アルコール及び糖質を含有する、錠剤用賦形剤。
第3に、セロビトールが結晶性粉末であり、直接圧縮による錠剤の成形において、2次的加工を必要としない請求項1又は2に記載の錠剤用賦形剤。
第4に、セロビトールを60.0重量%以上含有した錠剤用賦形剤を用いた、錠剤。
代表的な2次的加工の例としては、湿式顆粒圧縮法において行われる、錠剤の原料となる粉末にバインダー溶液を添加したり、水、有機溶媒などを加えた後、各成分を練合し、各種造粒機によって錠剤の原料である粉末を顆粒状にすることが挙げられる。また、乾式顆粒圧縮法において行われる、一旦、錠剤の原料となる粉末を、高い圧力を加えて錠剤に成形した後、その錠剤を粉砕し粒度調整することが挙げられる。
セロビトールの結晶(セロビトール純度99.0%)を、スピードカッター(MK−K70、ナショナル製)で微粉砕した。
粉砕後、セロビトール粉末を、24メッシュパス、48メッシュオンに分級し、平均粒径300μm(最大粒径:700μm、最小粒径:140μm)となるように粒度調整を行ない、セロビトール含有率99.0%の錠剤用賦形剤を製造した。
実施例1により製造した錠剤用賦形剤95.05重量部、クエン酸1.2重量部、オレンジフレーバー1.5重量部、アスパルテーム0.2重量部、リボフラビン0.05重量部、滑沢剤2.0重量部を良く混合し、錠剤原料とした。
なお、滑沢剤としては、第一工業製薬株式会社製のDKS F−20Wを用いた(以下の例も同様)。
混合した錠剤原料を、回転式打錠機8F−3型(菊水製作所製)を用いて、15mmφ×19mm(R型)の杵により、打錠速度12rpmで圧縮成形を行ない、1錠の重量が1.0gとなるように錠剤を製造した。
また、得られた錠剤は、適度な噛み応えを有し、オレンジ味であった。
得られた錠剤は、本質的にセロビトールのみからなり、バインダーの添加や造粒など、錠剤原料の2次的加工を行なっていないが、粉体状態で直接圧縮成形する工程に供して、錠剤に成形することが可能であり、適度な噛み応えを有していた。
なお、キシリトール粉末としては、東和化成工業株式会社製のキシリット(商品名)を用いた(以下の例も同様)。
上述の錠剤用賦形剤63.0重量部に、水溶性コーンファイバー(商品名:セルエース、日本食品化工株式会社製)30.0重量部、ココアパウダー5.0重量部、滑沢剤2.0重量部を良く混合し、錠剤原料とした。
混合した錠剤原料を用いて、実施例2と同様の粉末圧縮による製造方法により、1錠の重量が1.0gとなるように錠剤を製造した。
上述の構成で調製された錠剤原料は、2次的加工を行なわず粉体状態で直接圧縮成形する工程に供して、錠剤に成形することが可能であった。
また、得られた錠剤は、適度な噛み応えを有し、ココア味であった。
上述の錠剤用賦形剤53.0重量部に、アスコルビン酸42.0重量部、オレンジフレーバー1.5重量部、アスパルテーム1.5重量部、滑沢剤2.0重量部を良く混合し、錠剤原料とした。
混合した錠剤原料を用いて、実施例2と同様の粉末圧縮による製造方法により、1錠の重量が1.0gとなるように錠剤を製造した。
上述の構成で調製された錠剤原料は、2次的加工を行なわず粉体状態で直接圧縮成形する工程に供して、錠剤に成形することが可能であった。
また、得られた錠剤は、適度な噛み応えを有し、オレンジ味であった。
上述の錠剤用賦形剤52.0重量部に、アスコルビン酸43.0重量部、オレンジフレーバー1.5重量部、アスパルテーム1.5重量部、滑沢剤2.0重量部を良く混合し、錠剤原料とした。
混合した錠剤原料を用いて、実施例2と同様の粉末圧縮による製造方法により、1錠の重量が1.0gとなるように錠剤を製造した。
上述の構成で調製された錠剤原料は、2次的加工を行なわず粉体状態で直接圧縮成形する工程に供して、錠剤に成形することが可能であった。
また、得られた錠剤は、適度な噛み応えを有し、オレンジ味であった。
対照区として、ソルビトール(商品名:ソルビットWP、東和化成工業株式会社製)を賦形剤として用いて、次の方法で錠剤を製造した。
まず、ソルビトールの結晶を粉砕し、粉砕した結晶を24メッシュパス48メッシュオンに分級し、平均粒径300μm(最大粒径:700μm、最小粒径:140μm)となるように粒度調整を行ない、これを錠剤用賦形剤とした。
ソルビトールを用いた錠剤用賦形剤95.05重量部、クエン酸1.2重量部、オレンジフレーバー1.5重量部、アスパルテーム0.2重量部、リボフラビン0.05重量部、滑沢剤2.0重量部を良く混合し、錠剤原料とした。
得られた錠剤原料を用いて、実施例2と同様の製造方法により、1錠の重量が1.0gとなるように錠剤を製造した。
また、他の対照区として、ソルビトールに代えて、キシリトール粉末、マンニトール(商品名:マンニット、東和化成工業株式会社製)、エリスリトール(日研化学株式会社製)、マルチトール(商品名:レシス、東和化成工業株式会社製)、ラクチトール(商品名:ミルヘン、東和化成工業株式会社製)、還元パラチノース[商品名:パラチニット(登録商標)、三井製糖株式会社製]を用い、ソルビトールの場合と同様に、各糖アルコールを粉砕し、粒度調整したものを賦形剤として錠剤を製造した。
なお、対照区で用いた糖アルコールは、スプレードライ製法等の造粒品など、一般品と結晶形の異なるものは除いた。
錠剤の硬度は、錠剤破壊強度測定器TH−203CP(富山産業株式会社製)を用い、加圧円柱により次のように測定した。
錠剤を、錠剤の圧縮面に対して垂直方向に加圧するように試料台に設置した後、試料台に向かって加圧円柱を一定の速度で降下させて、錠剤に荷重をかけた。
そして、錠剤が破壊されるまで荷重を与え続け、最終的に錠剤が破壊した時に加えられた力を錠剤硬度として、kgf単位で表した。
また、錠剤硬度が20kgfを超える場合は、木屋式硬度計(木屋製作所)を用いて、同様に測定を行ない、錠剤硬度を求めた。
吸湿安定性の試験では、各錠剤を予め80℃で24時間減圧乾燥した後、塩化アンモニウム飽和溶液(相対湿度80%)の入ったデシメータ中に入れ、37℃の恒温器中に5日間放置した。
吸湿安定性については、錠剤の吸湿が殆ど見られず、吸湿安定性の良かったものについては「○」で、また、錠剤が吸湿してしまい、潮解の傾向が見られたり、潮解してしまったものについては「×」として、それぞれの錠剤を評価した。
各錠剤の硬度及び吸湿安定性についての結果を表1に示す。
吸湿安定性については、ソルビトールとキシリトールを除いた、その他の糖アルコールについて、錠剤が潮解することなく安定であった。
この結果から、セロビトールを用いた錠剤用賦形剤を用いて製造された錠剤は、糖アルコールを原料とした錠剤の中で、錠剤硬度と吸湿性の両面において、優れた性質を持ち、バランスのとれた錠剤であることが解る。
セロビトールの耐酸性を評価するため、セロビトールと同じ二糖類の糖アルコールであるマルチトールを比較サンプルとして、以下の手順に従って耐酸性試験を行なった。
まず、セロビトールを水に溶かして、固形分濃度10%の水溶液を調製し、該水溶液に25%濃度の塩酸を滴下し、pH2.5に調整した。
pH調整後の水溶液を120℃に加熱して、水溶液中のセロビトールの分解量の経時変化を測定した。
同様の手順により、マルチトールについても、水溶液中のマルチトールの分解量の経時変化を測定した。
セロビトールの結果を表2に、マルチトールの結果を表3に示す。
このことから、本願発明に係るセロビトールは、糖アルコールの中でも高い耐酸性を有していることが解る。
実施例3で得られた錠剤について、吸湿の経時変化を下記の手順で測定した。
まず、実施例3で得られた錠剤を、予め80℃、24時間減圧乾燥し、該乾燥後のものを吸湿性測定用試料として用いた。
次に、該試料を秤量瓶に入れ秤量し、塩化コバルト飽和溶液(相対湿度59%)及び塩化アンモニウム飽和溶液(相対湿度80%)の入ったデシケータに秤量瓶を2個ずつ入れ、37℃の恒温器に放置した。
この際、経時的に重量測定を行ない、重量変化率(%)を求めた。
その結果を表4に示す。
しかし、吸湿が起っていたのは、測定開始から4時間の間のみであり、それ以降は吸湿による重量変化が殆ど見られなかった。
このことから、本願発明に係る錠剤用賦形剤は、初期の段階で若干の吸湿が見られるものの、吸湿による重量変化はすぐに停止し、その後は吸湿することなく安定な状態を保ち続け、錠剤としての好ましい食感を損なわずに、長期間の保存に適した性質を有することが解る。
Claims (4)
- 直接圧縮によって成形が可能であり、セロビトールを60.0重量%以上含有する、錠剤用賦形剤。
- 直接圧縮によって成形が可能であり、セロビトールを60.0重量%以上含有し、残部にソルビトール、キシリトール、マンニトール、エリスリトール、ラクチトール、マルチトール、還元パラチノース、還元麦芽糖水飴、還元澱粉糖化物、結晶セルロース、乳糖、澱粉糖化物、澱粉からなる群から選ばれるいずれか1種又は2種以上の糖、糖アルコール及び/又は糖質を含有する、錠剤用賦形剤。
- セロビトールが結晶性粉末であり、直接圧縮による錠剤の成形において、2次的加工を必要としない請求項1又は2に記載の錠剤用賦形剤。
- 請求項1〜3の何れか一つに記載の錠剤用賦形剤を用いた、錠剤。
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