JP3428119B2 - キシリトールの打錠性改善方法 - Google Patents

キシリトールの打錠性改善方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
【0002】本発明はキシリトールの打錠性改善方法に
関するものであり、さらに詳しくは、アラビノガラクタ
ン水溶液とキシリトール粉末を混合した後、打錠するこ
とを特徴とするキシリトールの打錠性改善方法に関する
ものである。
【0003】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
【0004】キシリトールは、他の糖アルコールと同様
に白色無臭で、水に可溶の、甘味のある結晶性粉末とし
て流通している。
【0005】他の糖アルコールに比べてキシリトールが
具備している特徴が幾つかあるが、例えば、蔗糖の甘味
を1とした場合に、代表的な糖アルコールとして知られ
ているソルビトールの甘味度が0.60程度であるのに
たいしてキシリトールの甘味度はほぼ蔗糖と同じ値を示
し、また、キシリトールは他の糖アルコール類に比べて
口に入れたときの冷涼感が強いという性質がある。
【0006】また、他の糖アルコールが非う蝕性、つま
り、口腔内の細菌の基質にならないと言われているのに
対して、キシリトールは抗う蝕性、つまり、口腔内の細
菌の基質にならないばかりでなく、う蝕の防止にもある
程度役立つとされ、最近注目されつつある。
【0007】これらのキシリトールの特徴に着目して、
キシリトールの打錠品としての用途が有力視されたが、
キシリトールを用いた打錠品が極めて割れ易いという欠
点があったため、他の成分を添加してキシリトールを主
成分とする打錠品の強度を改善する試みがなされ、幾つ
かの方法が提案されている。
【0008】提案されている試みの例を挙げると、例え
ば、アクタ・ファーマシューチカ・フェニカ(Acta P
harmaceutica Fennica,91,P47-54(1982))には、キシリ
トールを主成分とし、微結晶セルロース10〜50%を
添加して打錠する方法が紹介されている。
【0009】また、フランス特許出願公開明細書第2
336123には、キシリトール以外の糖アルコール、
例えば、ソルビトール、マンニトールを10〜80重量
%添加する方法が紹介されているが、この方法は、実際
にはキシリトール以外の糖アルコールの量が50%以上
になっている。
【0010】更に、特開平4−287650号公報に
は、キシリトール60%以上に対してキシリトール以外
の糖アルコール、例えば、ソルビトール、マンニトー
ル、マルチトール、又はデキストリンを40%未満添加
し、押し出し造粒して一部を溶融させて得た粉末を用い
て打錠するという方法が紹介されている。
【0011】しかし、従来の方法には様々な課題が残さ
れていた。
【0012】例えば、の方法には、添加する微結晶セ
ルロースが無味であり、添加量が多いので打錠品を得た
ときにキシリトールの甘味や冷涼感が弱まってしまうこ
と、得られた打錠品が粉っぽい舌ざわりになり、キシリ
トールの打錠品本来の滑らかな舌ざわりが損なわれるこ
と、セルロース微結晶が比較的高価であり製品が高価に
なってしまうことなどのような課題があり、また、得ら
れた打錠品の強度も不十分であることが多いという課題
も残されていた。
【0013】また、の方法には、実際に十分な強度の
打錠品を得ようとすると、キシリトール以外の糖アルコ
ールの比率を50%以上にする必要があり、これはもは
やキシリトールの打錠品とは言えないという課題があっ
た。
【0014】また、の方法には、得られたキシリトー
ル以外の糖アルコールの割合が高いので、キシリトール
の特徴が発現せずに他の糖アルコールの特徴が発現して
しまうという課題も残されていた。
【0015】更に、の方法には、キシリトールが主要
成分とはいうものの、キシリトール以外の糖アルコール
の添加量が多いという課題が残されており、それに伴っ
て、キシリトールの冷涼感、高い甘味度、歯の健康につ
いての効果の何れもが少なからず損なわれるという課題
があった。
【0016】また、の方法を実施するには、特殊な押
し出し造粒機を用いて処理し、粉末化したものを用いる
ことが必要であり、通常のキシリトールに他の成分を添
加した後に押し出し造粒、粉砕、分級、乾燥などの工程
が増加することから、コストが高くなり経済的に不利な
方法である。
【0017】以上のような状況から、キシリトールの優
れた性質を損なわないような、添加物を用いるとしても
少量の添加で、且つ費用があまりかからないキシリトー
ルの打錠性改善方法が要望されていたのである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
【0019】本発明者等は、前述の課題を解決するた
め、鋭意検討した結果、キシリトール粉末と、僅かな量
のアラビノガラクタンを特定濃度範囲の水溶液の形で均
一に混合した後、打錠することによってキシリトールの
打錠性が著しく改善されることを見出し、この知見を基
に本発明を完成するに至った。
【0020】即ち、第一の本発明は、キシリトール粉末
95重量部〜99.5重量部に、濃度10重量%〜60
重量%のアラビノガラクタン水溶液を、固形量で0.5
重量部〜5.0重量部添加し、均一に混合した後、打錠
することを特徴とする、キシリトールの打錠性改善方法
である。
【0021】また、第二の本発明は、キシリトール粉末
96.25重量部〜99.0重量部に、濃度20重量%
〜45重量%のアラビノガラクタン水溶液を、固形量で
1.0重量部〜3.75重量部添加し、均一に混合した
後、打錠することを特徴とする、キシリトールの打錠性
改善方法である。
【0022】更に、第三の本発明は、アラビノガラクタ
ンが、カラマツを原料として製造したものである前記第
一の発明または第二の発明の何れかに記載のキシリトー
ルの打錠性改善方法である。
【0023】本発明に用いるキシリトールの種類や品質
については、食品添加物または医薬品として経口摂取し
た場合に人体に害の無い程度の品質であれば特に制約さ
れないが、形態は粉末状または結晶性粉末状であること
が好ましく、その粒度についても格別の制約は無いが、
通常の打錠品に用いられる数百メッシュ〜20メッシュ
程度の粉末が扱い易いことや入手し易いという理由から
好ましい。
【0024】本発明に用いるキシリトールの量は、得ら
れる打錠品中に占めるキシリトールの割合が95〜9
9.5重量部であることが、本発明の効果を十分に得ら
れるという意味から好ましく、キシリトールの割合が9
6.25〜99.0重量部であることが更に好ましい
が、キシリトールの量が95部未満の場合には、キシリ
トールの特徴の中でも特に冷涼感やさわやかな甘味質が
損なわれるので好ましくない。
【0025】また、キシリトールの使用量が95部未満
になり、割合が小さくなるにつれて、アラビノガラクタ
ンの割合が増加するが、その場合には杵に打錠品が付着
することが多くなるなどの不都合も生じることがある。
【0026】一方、本発明に用いるキシリトールの量が
99.5部を超えると、打錠品の強度が不十分になって
しまうため、割れが生じやすいので好ましくない。
【0027】本発明に用いるアラビノガラクタンの品質
は、食品添加物として用いられる程度のもので十分であ
り、市販の品をそのまま使用することが可能であるが、
一般的には、分子量1000〜20万程度で、多糖類の
中では比較的分岐の多い構造であり、アラビノースとガ
ラクトースを主要成分(1:6)として、少量のウロン
酸を含有することもある。
【0028】また、アラビノガラクタンは水に易溶で、
熱には比較的安定であり、天然の水溶性多糖の中では極
めて粘度が低いという特徴がある。
【0029】アラビノガラクタンの中でも、よく精製さ
れたものは無味、無臭で、難消化性であり、食物繊維と
しての機能が有るので、食品添加物等として食品、医薬
品、香料等に使用されつつある。
【0030】本発明に用いるアラビノガラクタンの由来
は、カラマツ属の樹木が最も入手容易であることや、良
質で安定した品質のアラビノガラクタンが得られること
等の理由から好ましい。
【0031】形態としては多量のキシリトール粉末にア
ラビノガラクタンを出来る限り容易に且つ均一混合する
ために、本発明を実施する上ではアラビノガラクタンを
水溶液の形にする必要があるが、その濃度は、10〜6
0%にすることが好ましく、20〜45%にすることが
更に好ましい。
【0032】本発明に用いるアラビノガラクタン水溶液
の濃度が10%未満の場合には、得られる打錠品の強度
が不十分になることが多く、逆に60%を超えた条件で
実施した場合には、アラビノガラクタン水溶液を調製す
る際に水に対する溶解が困難であり、アラビノガラクタ
ン水溶液の粘度が高いので取り扱いが困難であったり、
キシリトール粉末との均一混合が出来なかったりするの
で好ましくない。
【0033】本発明に用いるアラビノガラクタン水溶液
の量は、固形量で0.5重量部〜5.0重量部が好まし
く、固形量で1.0重量部〜3.75重量部が更に好ま
しいが、アラビノガラクタンの量が0.5重量部未満の
場合は、得られる打錠品の強度が不十分であることが多
いので好ましくなく、一方、5.0重量部を超えて使用
した場合には、打錠の際に杵に付着することがあった
り、得られた打錠品の冷涼感が損なわれることが多い等
の理由から好ましくない。
【0034】本発明を実施する際に、キシリトールとア
ラビノガラクタン水溶液以外に、通常の打錠品製造の際
に用いられる滑沢剤等も打錠品の目的に合わせてキシリ
トール本来の性質を損なわない程度の範囲で任意に用い
ることができる。
【0035】本発明を実施するうえで、キシリトールと
アラビノガラクタン水溶液とを均一に混合する必要があ
り、その際に、打錠し易い粒径、つまり、10〜100
メッシュ程度に造粒することが好ましいが、このときの
均一とは、本発明を実施する際に打錠品の強度にあまり
大きな影響を与えない程度に成分が偏っていない程度を
意味し、このような程度を満足させるには、それ自体は
公知の粉末・液体混合操作が任意に採用可能である。
【0036】操作の例を挙げると、例えば、少量調製の
場合には容器中にキシリトール粉末を入れておき、撹拌
しながらアラビノガラクタン水溶液を徐々に加え、更に
撹拌しながら所望の粒径に造粒する操作や、大量の場合
には市販のV型ミキサー等の装置を用いて単純に粉と液
とを混合して粒径を調節する操作、流動造粒装置を用い
て混合する操作や、エクストルーダー等を用いた混練、
押出しによる混合造粒操作等がある。
【0037】以上のようにして得られたキシリトールと
アラビノガラクタン水溶液との混合物は、必要に応じて
水分1.0%以下まで乾燥し、打錠することによって、
十分な強度を有する打錠品を得ることができるが、打錠
の条件については特別な制約が無く、打錠機の特性にあ
わせて適切な条件を選定することができる。
【0038】例えば、打錠機として市販の回転式打錠機
[菊水製作所(株)製、8F−3型]を採用した場合に
は、径15mmの杵で圧縮目盛を2.5〜3mmに調節
することによって、1錠1gの打錠品を、極めて割れの
少ない、且つ十分な強度を備えた打錠品を製造すること
が可能である。
【0039】以上に説明したように本発明を実施するこ
とによって、キシリトール本来の冷涼感の優れた、蔗糖
と同等の高い甘味を有する、吸湿性が低い、割れの少な
い、且つ十分な強度を備えた打錠品を得ることができ
る。
【0040】
【実施例】
【0041】以下に、調製例、実施例、試験例を掲げて
更に具体的に本発明の方法を説明するが、本発明の技術
的範囲は以下の例に制限されるものではない。
【0042】また、以下の例において、%は特に断らな
い限り重量%を表わすものとする。
【0043】
【調製例1】アラビノガラクタンの調製例
【0044】市販のカラマツ由来のアラビノガラクタン
(商品名STRACTAN、CHAMPION社製)を水に溶解し、濃度
40%に調整して、その300gとラネーニッケル触媒
10gとを容量550mlのステンレス製耐圧容器に入
れ、水素圧30kg/cm2にて温度95℃に保ちなが
ら60分間水素化反応を行った。
【0045】次に、反応液に1gの粉末活性炭を加えて
60℃で30分間撹拌脱色・脱臭し、活性炭を濾別した
後、イオン交換樹脂で脱塩し、アラビノガラクタンの水
溶液(調製品1)を得た。
【0046】
【実施例1】
【0047】キシリトールの微粉末[東和化成工業(株)
製、製品名キシリット、粒径100〜250メッシュ]
400g(水分0.1%)を容量1.0リットルの撹拌
ニーダー[岡田精工(株)製、メカノミル]の円筒槽に入
れ、300rpmの速さで撹拌しながら、固形分濃度2
0%に調製したアラビノガラクタン水溶液(調製品1)
20gをスプレーガンで4gづつ5回に分けて噴霧し、
混合物の粒度が20〜50メッシュになった後取り出
し、40℃の温風にて水分0.5%まで乾燥した後、滑
沢剤[第一工業製薬(株)製、製品名DKS、F−20
W]4.04gを加えて混合し、キシリトールとアラビ
ノガラクタンとの混合物409.67gを得た。
【0048】次に、該混合物を打錠機[菊水製作所(株)
製、機名:No.8F−3型]にて15mmφ、19m
mRの杵を用いて、圧縮目盛り3.0mmに調節して打
錠し、1錠1gの打錠品1を400錠得た。
【0049】このうち100錠の打錠品1を観察した結
果、外観上傷や割れのあるものは無かった。
【0050】
【実施例2】
【0051】キシリトール微粉末として水分0.2%の
品388.78g、アラビノガラクタン水溶液として、
固形分濃度40%の調製品1を30g、滑沢剤4.00
gをそれぞれ用いた他は実施例1と同様にして、400
錠の打錠品2を得た。
【0052】このうち100錠の打錠品2を観察した結
果、外観上傷や割れのあるものは無かった。
【0053】
【実施例3】
【0054】キシリトール微粉末として水分0.05%
の品384.19g、アラビノガラクタン水溶液とし
て、固形分濃度60%の調製品1を26.67g、滑沢
剤4.00gを、それぞれ用いた他は実施例1と同様に
して400錠の打錠品3を得た。
【0055】このうち100錠の打錠品3を観察した結
果、外観上傷や割れのあるものは無かった。
【0056】
【比較例1】
【0057】キシリトール微粉末として水分0.2%の
品399.60g、アラビノガラクタン水溶液として、
固形分濃度5%の調製品1を24.00g、滑沢剤4.
00gをそれぞれ用いた他は実施例1と同様にして40
0錠の比較品1を得た。
【0058】このうち100錠の比較品1を観察した結
果、外観上傷や割れのあるものが25個あった。
【0059】
【比較例2】
【0060】キシリトール微粉末として水分0.2%の
品399.60g、アラビノガラクタン水溶液として、
固形分濃度70%の調製品1を用いて比較品を調製しよ
うとしたが、アラビノガラクタンが水に溶解せず、打錠
用の原料を調製することが不可能であった。
【0061】
【比較例3】
【0062】キシリトール微粉末として水分0.2%の
品320.64gと、アラビノガラクタン水溶液に代え
て市販の微結晶セルロース[山陽国策パルプ(株)製、製
品名KCフロック]80gを50mlの水で湿らせたも
のを単純に混合したものと、滑沢剤4.00gをそれぞ
れ用いて打錠した他は実施例1と同様にして400錠の
比較品3を得た。
【0063】このうち100錠の比較品3を観察した結
果、外観上傷や割れのあるものが8個あった。
【0064】
【比較例4】
【0065】キシリトール微粉末として水分0.2%の
品192.38gと、アラビノガラクタンに代えて水分
0.5%の市販のソルビトール[東和化成工業(株)製、
製品名ソルビットDP]209.05gを単純に混合し
たものと、滑沢剤4.00gをそれぞれ用いて打錠した
他は実施例1と同様にして400錠の比較品4を得た。
【0066】このうち100錠の比較品4を観察した結
果、外観上傷や割れのあるものは無かった。
【0067】
【比較試験1】硬度比較試験
【0068】富山産業(株)製の錠剤破壊強度試験器(T
H−203CP)を用いて、各例で得た打錠物(打錠品
1〜打錠品3及び比較品1,比較品3,比較品4)の破
壊強度を測定した。
【0069】測定にあたっては、各例で得た外観上傷の
無い10個の打錠物を選び、10個の打錠物の試験結果
の平均値を、各例の打錠物の試験結果として採用した。
【0070】試験結果を表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】表1の結果から、本発明の方法により調製
した打錠品1〜打錠品3は、比較品1,比較品3,比較
品4より高強度であり、特に、比較品1,比較品3と比
べて十分な強度を有していることが判る。
【0073】
【比較試験2】崩壊性比較試験
【0074】日本薬局方、B−382崩壊試験法によ
り、各例で得た打錠物(打錠品1〜打錠品3及び比較品
1,比較品3,比較品4)の破壊強度を測定した。
【0075】測定にあたっては、各例で得た外観上傷の
無い6個の打錠物を選び、6個の打錠物の試験結果の平
均値を、各例の打錠物の試験結果として採用した。
【0076】試験結果を表2に示す。
【0077】
【表2】
【0078】表2の結果から、本発明の方法により調製
した打錠品は、比較品3及び4と比べて、著しく良好な
崩壊性を有していることが判る。
【0079】
【比較試験3】官能試験総合評価
【0080】年齢20才〜50才の健康な成人男子5名
女子5名をパネラーとしてキシリトールの結晶品と比較
し、冷涼感、甘味の強さ、舌触り、味の好ましさについ
て、各例で得た打錠物(打錠品1〜打錠品3及び比較品
1,比較品3,比較品4)の官能試験を行った。
【0081】試験にあたっては、各例ごとに外観上傷の
無い3個の打錠物を選び、各打錠物について、下記の採
点基準を元にして各々評価し、3個の平均を各例の打錠
物の試験結果として採用した。
【0082】冷涼感:キシリトールと比べて、同じ=+
1、やや弱い=0、弱い=−1 甘味の強さ:キシリトールと比べて、同じ=+1、やや
弱い=0、弱い=−1 舌触り:キシリトールと比べて、良い=+1、同じ=
0、悪い=−1 味の好ましさ:キシリトールと比べて、良い=+1、同
じ=0、悪い=−1
【0083】試験結果を表3に示す。
【0084】
【表3】
【0085】表3の結果から、本発明の方法により調製
した打錠品は、比較品3及び4と比べて冷涼感、甘味強
度、舌触り、味の好ましさの全てに亘り、優れた性質を
有していることが判る。
【0086】
【発明の効果】
【0087】本発明を実施することにより、キシリトー
ル以外の添加成分水溶液をごく少量混合・造粒すること
により、製造費用を殆ど増大させず、キシリトールを主
要成分とした打錠品の強度の改善を可能とし、キシリト
ール本来の性質である冷涼感や甘味強度を損なわず、舌
触りの滑らかな打錠品を得ることが可能になる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 9/20 A61K 47/10 A61K 47/36 CAPLUS(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キシリトール粉末95重量部〜99.5
    重量部に、濃度10重量%〜60重量%のアラビノガラ
    クタン水溶液を、固形量で0.5重量部〜5.0重量部
    添加し、均一に混合した後、打錠することを特徴とす
    る、キシリトールの打錠性改善方法。
  2. 【請求項2】 キシリトール粉末96.25重量部〜9
    9.0重量部に、濃度20重量%〜45重量%のアラビ
    ノガラクタン水溶液を、固形量で1.0重量部〜3.7
    5重量部添加し、均一に混合した後、打錠することを特
    徴とする、キシリトールの打錠性改善方法。
  3. 【請求項3】 アラビノガラクタンが、カラマツを原料
    として製造したものである請求項1または2の何れかに
    記載のキシリトールの打錠性改善方法。
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