JP2010187091A - パッケージの製造方法、圧電振動子の製造方法、発振器、電子機器および電波時計。 - Google Patents

パッケージの製造方法、圧電振動子の製造方法、発振器、電子機器および電波時計。 Download PDF

Info

Publication number
JP2010187091A
JP2010187091A JP2009028549A JP2009028549A JP2010187091A JP 2010187091 A JP2010187091 A JP 2010187091A JP 2009028549 A JP2009028549 A JP 2009028549A JP 2009028549 A JP2009028549 A JP 2009028549A JP 2010187091 A JP2010187091 A JP 2010187091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
manufacturing
substrate wafer
piezoelectric vibrator
base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009028549A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5294202B2 (ja
Inventor
Yoichi Fujihira
洋一 藤平
Kazuyoshi Sugama
一義 須釜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP2009028549A priority Critical patent/JP5294202B2/ja
Publication of JP2010187091A publication Critical patent/JP2010187091A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5294202B2 publication Critical patent/JP5294202B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Oscillators With Electromechanical Resonators (AREA)
  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

【課題】ベース基板用ウエハの表面と芯材部の表面とを平坦に研磨することができる。
【解決手段】圧電振動片が封止され、ベース基板に貫通電極が設置されたパッケージの製造方法において、平板状の土台部36と、土台部36の表面に立設する芯材部31と、を有する導電性の鋲体37の芯材部31を、ベース基板用ウエハ41に形成された貫通孔21に挿入し、ベース基板用ウエハ41に鋲体の土台部を当接させる工程と、貫通孔21内にガラスフリット32aを充填する工程と、ガラスフリット32aを焼成して硬化させる工程と、鋲体37の土台部36を研磨して除去する工程と、ベース基板用ウエハ41の表面と芯材部31の表面とを研磨する工程とを有する。ベース基板用ウエハ41と芯材部31を研磨する工程では、ベース基板用ウエハ41の表面を研磨した後に芯材部31の表面を研磨する。
【選択図】図6

Description

本発明は、互いに接合された複数の基板と、複数の基板の内側に形成されたキャビティと、キャビティの内部と複数の基板の外側とを導通する貫通電極とを備えたパッケージの製造方法、圧電振動片が貫通電極に実装されると共にキャビティの内部に配置された圧電振動子の製造方法、圧電振動子を有する発振器、電子機器および電波時計に関する。
近年、携帯電話や携帯情報端末機器には、時刻源や制御信号等のタイミング源、リファレンス信号源等として水晶等を利用した圧電振動子が用いられている。この種の圧電振動子は、様々なものが知られているが、その1つとして、表面実装型の圧電振動子が知られている。この種の圧電振動子として、一般的に圧電振動片が形成された圧電基板を、ベース基板とリッド基板とで上下から挟み込むように接合した3層構造タイプのものが知られている。この場合、圧電振動片は、ベース基板とリッド基板との間に形成されたキャビティ(密閉室)内に収容されている。
また、近年では、上述した3層構造タイプのものではなく、2層構造タイプのものも開発されている。このタイプの圧電振動子は、パッケージがベース基板とリッド基板とが直接接合されることで2層構造になっており、両基板の間に形成されたキャビティ内に圧電振動片が収容されている。この2層構造タイプの圧電振動子は、3層構造のものに比べて薄型化を図ることができる等の点において優れており、好適に使用されている。
このような2層構造タイプの圧電振動子のパッケージの1つとして、ガラス製のベース基板に形成された貫通孔に、導電性の金属ピンを導電部材として挿入し、圧電振動片とベース基板の外に設けられた外部電極とを導通させた圧電振動子のパッケージが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−209198号公報
最近では、平板状の土台部とその土台部の表面に直交する方向に沿って延在する芯材部とを有する鋲体を用いて貫通電極を形成する方法が開発されている。この方法では、まず、ベース基板用ウエハに形成された貫通孔に鋲体の芯材部を挿通させ、貫通孔にガラスフリットを充填し、ガラスフリットを焼成してベース基板用ウエハと鋲体を一体化させた後に、鋲体の土台部を研磨して除去している。
そして、ガラスフリットは焼成により収縮し表面がくぼんでいる状態となるので、ベース基板用ウエハおよびガラスフリットの表面と、鋲体の芯材部の表面とを同時に研磨して、平坦化させている。
しかしながら、ベース基板用ウエハと芯材部とを同時に研磨する方法では、ガラス製のベース基板用ウエハが先に研磨され、金属材料の芯材部が突出した状態となり、ベース基板用ウエハの表面と芯材部の表面とを平坦にすることができなかった。そして、ベース基板用ウエハの表面と芯材部の表面とが平坦でないと、後に行う電極膜を形成する工程で断線の原因となることがあった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、ベース基板用ウエハの表面と芯材部の表面とを平坦に研磨することができるパッケージの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るパッケージの製造方法は、互いに接合された複数の基板と、複数の基板の内側に形成されたキャビティと、キャビティの内部と複数の基板の外側とを導通する貫通電極と、を備え、貫通電極は、ガラス材料からなる貫通電極形成基板の貫通孔に、金属材料からなる導電性の芯材部を配置して形成され、芯材部と貫通孔との間に、ガラス材料からなる封着材が充填されたパッケージの製造方法であって、芯材部を、貫通電極形成基板用ウエハに形成された貫通孔に挿入する工程と、貫通孔内に封着材を充填する工程と、封着材を焼成して硬化させる工程と、貫通電極形成基板用ウエハおよび封着材の表面を研磨する第1研磨工程と、封着材の表面から突出した前記芯材部を研磨する第2研磨工程と、を有することを特徴とする。
本発明では、貫通電極形成基板用ウエハおよび封着材の表面を研磨する工程の後に封着材の表面から突出した芯材部を研磨する工程を行うことにより、材料の異なる貫通電極形成基板用ウエハの表面と芯材部の表面とを平坦にすることができる。
また、本発明に係るパッケージの製造方法では、第2研磨工程は、研磨剤を供給しながら研磨を行い、研磨剤は過酸化水素水、コロイダルシリカおよび純水の混合物であることを特徴とする
また、本発明に係るパッケージの製造方法では、研磨剤の混合割合は過酸化水素水が2〜5重量%、コロイダルシリカが1〜5重量%とすることが好ましい。
本発明では、研磨剤は過酸化水素水、コロイダルシリカおよび純水の混合物とすることにより、過酸化水素水が研磨の速度を確保し、コロイダルシリカが定盤と芯材部の研磨面とのすべりをよくして、均一に研磨することができる。
また、本発明に係るパッケージの製造方法では、第1研磨工程は、酸化セリウムを含む研磨剤を供給しながら研磨を行うことを特徴とする。
本発明では、貫通電極形成基板用ウエハおよび封着材の表面を酸化セリウムを含む研磨剤を供給しながら研磨することにより、貫通電極形成基板用ウエハおよび封着材の表面の損傷を防ぐことができる。
また、本発明に係るパッケージの製造方法では、第2研磨工程は、表面が平坦な定盤で芯材部を研磨することが好ましい。
溝のある定盤で芯材部を研磨すると、芯材部が溝に引っかかり貫通電極形成基板用ウエハにクラックや欠けが生じるおそれがある。これに対して本発明では、芯材部を表面が平坦な定盤で研磨することにより、貫通電極形成基板用ウエハにクラックや欠けが生じることを防ぐことができる。
また、本発明に係るパッケージの製造方法は、芯材部を貫通電極形成基板用ウエハに形成された貫通孔に挿入する工程では、平板状の土台部と、土台部の表面に立設された芯材部と、を有する導電性の鋲体の芯材部を、貫通電極形成基板用ウエハに形成された貫通孔に挿入し、貫通電極形成基板用ウエハに鋲体の土台部を当接させ、第1研磨工程の前に鋲体の土台部を研磨して除去する工程を有することを特徴とする。
本発明では、貫通電極を形成する工程において、芯材部は平板状の土台部が連結した鋲体なので、貫通電極形成基板用ウエハに形成された貫通孔に設置しやすく、作業性が向上する。
また、本発明に係る圧電振動子の製造方法では、上述したいずれかのパッケージの製造方法を実施する工程と、圧電振動片を貫通電極に実装しつつキャビティの内部に配置する工程と、を有することを特徴とする。
本発明では、貫通電極形成基板用ウエハの表面と芯材部の表面とを平坦にすることができ、貫通電極形成基板用ウエハにクラックや欠けが生じることを防ぐことができるので、キャビティ内の気密性と、圧電振動片と貫通電極との導電性を確保することができる。その結果、信頼性の高い圧電振動子を提供することができる。
また、本発明に係る発振器は、上述した方法で製造された圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする。
さらに、本発明に係る電子機器は、上述した方法で製造された圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴とする。
そして、本発明に係る電波時計は、上述した方法で製造された圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明に係る発振器、電子機器および電波時計においては、圧電振動片と貫通電極との導通性が安定して確保されている圧電振動子を用いているため、信頼性の高い発振器、電子機器および電波時計を提供することができる。
本発明によれば、貫通電極形成基板用ウエハおよび封着材の表面を研磨する工程の後に芯材部の表面を研磨する工程を行うので、材料の異なる貫通電極形成基板用ウエハの表面と芯材部の表面とを平坦にすることができる。そして、キャビティ内の安定した気密性と、圧電振動片と外部電極との安定した導電性の確保を実現することができる。
本発明の実施の形態による圧電振動子の一例を示す外観斜視図である。 (a)は(b)に示す圧電振動子のA−A線断面図、(b)は(a)に示す圧電振動子のB−B線断面図である。 図1に示す圧電振動子を製造する際に使用する鋲体の斜視図である。 図1に示す圧電振動子を製造する流れを示すフローチャートである。 図1に示す圧電振動子に備えるベース基板を形成するベース基板用ウエハを示す斜視図である。 (a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)は図2(a)、(b)に示す圧電振動子に備える貫通電極を形成する工程を示す図である。 (a)は図2(a)、(b)に示す貫通電極を形成する工程において、鋲体を研磨する片面研磨装置の概略を示す側面図で、(b)は(a)のC−C線断面図である。 (a)、(b)、(c)は図6に示す片面研磨装置による、図3に示す鋲体の土台部を研磨する工程を示す図である。 (a)は図2(a)、(b)に示す圧電振動子に備える貫通電極を形成する工程において、ベース基板用ウエハを研磨する両面研磨装置の概略を示す側面図で、(b)は(a)のD−D線断面図である。 本発明に係る発振器の一実施形態を示す構成図である。 本発明に係る電子機器の一実施形態を示す構成図である。 本発明に係る電波時計の一実施形態を示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態によるパッケージの製造方法について、図1乃至図9に基づいて説明する。
図1及び図2(a)、(b)に示すように、本実施の形態による圧電振動子1はベース基板2とリッド基板3とで2層に積層された箱状に形成されており、内部のキャビティ4内に圧電振動片5が収納された表面実装型の圧電振動子1である。そして、圧電振動片5とベース基板2の外側に設置された外部電極6、7とが、ベース基板2を貫通する一対の貫通電極8、9によって電気的に接続されている。
ベース基板2は、ガラス材料、例えばソーダ石灰ガラスからなる透明な絶縁基板で板状に形成されている。ベース基板2には、一対の貫通電極8、9が形成される一対のスルーホール(貫通孔)21、22が形成されている。スルーホール21、22はベース基板2の下面から上面に向かって漸次径が縮径した断面テーパー形状をなしている。
リッド基板3は、ベース基板2と同様に、ガラス材料、例えばソーダ石灰ガラスからなる透明の絶縁基板であり、ベース基板2に重ね合わせ可能な大きさの板状に形成されている。そして、リッド基板3のベース基板2が接合される接合面側には、圧電振動片5が収容される矩形状の凹部3aが形成されている。
この凹部3aは、ベース基板2およびリッド基板3が重ね合わされたときに、圧電振動片5を収容するキャビティ4を形成する。そして、リッド基板3は、この凹部3aをベース基板2側に対向させた状態でベース基板2に対して接合材23を介して陽極接合されている。
圧電振動片5は、水晶、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム等の圧電材料から形成された音叉型の振動片であり、所定の電圧が印加されたときに振動するものである。
この圧電振動片5は、平行に配置された一対の振動腕部24、25と、該一対の振動腕部24、25の基端側を一体的に固定する基部26と、からなる平面視略コの字型で、一対の振動腕部24、25の外表面上には、振動腕部24、25を振動させる図示しない一対の第1の励振電極と第2の励振電極とからなる励振電極と、第1の励振電極及び第2の励振電極に電気的に接続された一対のマウント電極とを有している。
そして、圧電振動片5の第1の励振電極が、一方のマウント電極および一方の貫通電極8を介して一方の外部電極6に電気的に接続され、圧電振動片5の第2の励振電極が、他方のマウント電極、引き回し電極27および他方の貫通電極9を介して、他方の外部電極7に電気的に接続されている。それぞれの接続は、導電性材料の接着剤28によって接着されている。
外部電極6、7は、ベース基板2底面の長手方向の両端に設置されている。
貫通電極8、9は、スルーホール21、22の中心軸に配設された芯材部31と、芯材部31とスルーホール21、22との間に充填されたガラスフリット32aが焼成されて形成された筒体32とから構成されている。一方の貫通電極8は、外部電極6の上方で基部26の下方に位置しており、他方の貫通電極9は、外部電極7の上方で引き回し電極27の下方に位置している。
貫通電極8、9は、筒体32が芯材部31をスルーホール21、22に対して一体的に固定しており、芯材部31および筒体32がスルーホール21、22を完全に塞いでキャビティ4内の気密を維持している。
芯材部31は、例えば、Fe−Ni合金(42アロイ)などの、熱膨張係数αがガラスフリット32aよりも小さい材料(α=6〜7ppm)により円柱状に形成された導電性の金属芯材で、両端が平坦で且つベース基板2の厚みと同じ厚さである。なお、貫通電極8、9が完成品として形成された場合には、上述したように芯材部31は、円柱状でベース基板2の厚みと同じ厚さとなるように形成されているが、製造過程では、図3に示すような、芯材部31の一方の端部に連結された平板状の土台部36と共に鋲体37を形成している。また、この土台部36は製造過程において、研磨されて除去されている(後に製造方法で説明する)。
貫通電極8、9は、導電性の芯材部31を通して電気導通性が確保されている。
筒体32は、ペースト状のガラスフリット(封着材料)32aが焼成されたもので、両端が平坦で且つベース基板2と略同じ厚さで、中心軸に芯材部31が貫通する貫通孔が形成されている。筒体32は、スルーホール21、22と同形のテーパー状の外形をしている。そして、この筒体32は、スルーホール21、22内に埋め込まれた状態で焼成されており、スルーホール21、22に対して強固に固着されると共に芯材部31を強固に固定している。
(パッケージの製造方法)
次に上述した圧電振動片を収容したパッケージ(圧電振動子)の製造方法について図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、後にベース基板2となるベース基板用ウエハ41を製作する工程を行う(S10)。まず、図5に示すような、円板状のベース基板用ウエハ41を形成する。具体的には、ソーダ石灰ガラスを所定の厚さまで研磨加工して洗浄した後に、エッチング等により最表面の加工変質層を除去する(S11)。なお、図5では、ベース基板用ウエハ41の一部分を示しており、実際はベース基板用ウエハ41は円板状である。また、図5中の点線Mは、後の切断工程においてベース基板用ウエハ41を切断する切断線を図示している。
続いて、ベース基板用ウエハ41に貫通電極8、9を形成する貫通電極形成工程を行う(S10A)。ここで、この貫通電極形成工程について詳細を説明する。
まず、図6(a)に示すような、ベース基板用ウエハ41を貫通する一対のスルーホール21、22を複数形成する(S12)。スルーホール21、22の形成は、例えばサンドブラスト法やプレス加工等で行う。サンドブラスト法やプレス加工では、スルーホール21、22をテーパー状に形成することができる。このとき、スルーホール21、22のテーパーは、ベース基板用ウエハ41の下面(ベース基板2の外側)から上面(キャビティ4側)に向かって漸次径が縮径するテーパーとする。
続いて、スルーホール21、22内に中心軸を合わせて鋲体37の芯材部31を上側から挿入し、この鋲体37の土台部36とベース基板用ウエハ41とを接触させて上下反転させる(S13)。このとき、図6(b)に示すように、スルーホール21、22はそのテーパー形状が下方に向かって漸次径が縮径する向きで、鋲体37は土台部36の上側に芯材部31が位置する向きで配置される。このとき土台部36の平面形状はスルーホール21、22の小径側21a、22aの開口よりも大きく、この小径側21a、22aの開口を塞ぐことができる形状とする。そして、図6(c)に示すように、スルーホール21、22と芯材部31との隙間にペースト状のガラスフリット32aを充填し(S14)、所定の温度で焼成しガラスフリット32aを固化させる(S15)。
このように、土台部36をベース基板用ウエハ41の表面に接触させることで、ペースト状のガラスフリット32aを確実にスルーホール21、22内に充填させることができる。また、土台部36は、平板状に形成されているため、鋲体37および、鋲体37の設置されたベース基板用ウエハ41は、がたつき等がなく安定するので、作業性の向上を図ることができる。
そして、ガラスフリット32aは焼成されて固化し、鋲体37を密着状態で固定すると共に、スルーホール21、22に固着してスルーホール21、22を封止することができる。
続いて、鋲体37の土台部36を研磨して除去する(S16)。
土台部36の研磨は、図7(a)、(b)に示すような、片面研磨装置51(例えば、S社製)を使用して行う。
片面研磨装置51は、平面視円形状の上定盤52と、上定盤52と同じ平面視円形状の下定盤53と、上定盤52の下側に複数配置されて、ベース基板用ウエハ41を吸着固定する平面視円形状のキャリア54と、上定盤52と下定盤53との間に研磨剤56を流入する研磨剤流入手段55と、上定盤52、下定盤53およびキャリア54をそれぞれ回転させる図示しない回転手段と、から概略構成されている。
下定盤53は、溝の形成されていないソリッド定盤で構成され、図中の矢印A1の方向に水平方向に回転する構造である。
キャリア54は、上定盤52に水平方向に回転自在に保持されて図中の矢印A2の方向に自転する構造である。このように下定盤53が回転すると共に、キャリア54が回転する構造により、研磨面の片減りを無くし表面を平坦に研磨することができる。
土台部36を研磨する工程では、下定盤53の回転数は15rpmとし、キャリア54の回転数は45rpmとする。
研磨剤流入手段55は、研磨剤56を収容し攪拌するモーターを備える収容部と、収容部内の研磨剤56を搬送し、上定盤52に6〜8ヶ所ほど設けられた流入口55aから下定盤53上に流入させるポンプと、研磨剤56のPHを測定するPH測定器とを備えている。片面研磨装置54では、研磨剤56を供給しながら研磨を行い、研磨剤56が流入口55aから下定盤53に流入する流量は500cc/min程に設定されている。
研磨剤56は、過酸化水素水、コロイダルシリカ及び純水の混合液で、過酸化水素水およびコロイダルシリカの混合割合は、過酸化水素水が2〜5重量%、コロイダルシリカが1〜5重量%とする。この混合割合と比べ、過酸化水素水の割合が少ないと研磨が遅く、コロイダルシリカの割合が少ないと下定盤53と土台部36の研磨面とのすべりが悪く、キャリア54が自転しなくなる。好ましくは、過酸化水素水が3重量%、コロイダルシリカが3重量%の混合割合とするのがよい。
コロイダルシリカの粒径は5〜10μm程とする。
鋲体37の土台部36の研磨方法は、まず、図8(a)に示すように、ベース基板用ウエハ41から突出した土台部36が下側となるように、ベース基板用ウエハ41をキャリア54に吸着固定させて片面研磨装置51に設置する。このとき、上定盤52若しくはキャリア54の下側には、例えばガラスエポキシ樹脂(FR4)で形成された平板形状のダミー基板57を設置する。ダミー基板57はその下端部57aが土台部36の下端部36aよりも下方に位置する厚みとする。
そして、研磨剤56を供給しながら、下定盤53およびキャリア54をそれぞれ回転手段により回転させて研磨を行う。このとき、上定盤52から下定盤53の方向に15〜50g/cm の圧力をかけて研磨を行う。
そして、図8(b)に示すように、土台部36よりも先にダミー基板57が下定盤53に接触し、ダミー基板57が研磨され、その後に、図8(c)に示すように、土台部36が下定盤53に接触してダミー基板57と共に研磨される。
このように、土台部36よりも先にダミー基板57が研磨され、その後に土台部36がダミー基板57と共に研磨されることにより、下定盤53からベース基板用ウエハ41に対して徐々に圧力を負荷することが可能になり、ベース基板用ウエハ41の損傷を防止することができる。
このようにして土台部36を撤去し、図6(d)に示すように、芯材部31のみを筒体32の内部に残す。
続いて、土台部36が撤去されたベース基板用ウエハ41のガラス面41aを研磨する工程を行う(S17)。
ガラス面41aの研磨する工程は、主に焼成によりくぼみが生じたフリットガラスを平坦にするためのもので、例えば、ガラス製やセラミック製などの薄板状をしたウエハの表裏両面を研磨する両面研磨装置を使用して行う。
図9(a)、(b)に示すように、両面研磨装置71は、平面視円形状の上定盤72と、上定盤72と同じ平面視円形状の下定盤73と、下定盤73の中央に位置するサンギヤ74と、下定盤73の外周を取り囲むインターナルギヤ75と、上定盤72と下定盤73との間で、サンギヤ74とインターナルギヤ75との間に設置され、ベース基板用ウエハ41を保持する複数のキャリア76と、ベース基板用ウエハ41の両面に研磨剤77を流入する研磨剤流入手段78と、上定盤72、下定盤73およびサンギヤ74、インターナルギヤ75をそれぞれ回転させる図示しない回転手段と、から概略構成されている。
上定盤72と下定盤73とは、同芯で水平方向に回転する構造である。このベース基板用ウエハ41のガラス面41aを研磨する工程では、上定盤73の回転数は45rpmとし、下定盤73の回転数は15rpmとする。
上定盤73と下定盤73との研磨側の表面には、研磨パッド79、80が貼着されている。この研磨パッドは、例えば酸化セリウムで形成されているものを使用する。
サンギヤ74の外周およびインターナルギヤ75の内周には、歯74a、75aが一定のピッチで鉛直且つ円環状に配設されている。サンギヤ74およびインターナルギヤ75は上定盤73および下定盤73と同芯で水平方向に回転する。
本実施の形態では、インターナルギヤ75が独自に回転する両面研磨装置71を使用しているが、インターナルギヤが独自に回転せず、例えば下定盤に固定され、下定盤と共に回転する構造の両面研磨装置を使用してもよい。
キャリア76は、円盤形状をなし、内方にベース基板用ウエハ41がはめ込まれて保持される複数のベース基板用ウエハ保持孔76bを備えている。キャリア76は、その厚さがベース基板用ウエハ41の厚さよりも薄く、キャリア76の上下からベース基板用ウエハ41が突出するようにベース基板用ウエハ41の側面を保持する。
また、キャリア76の外周には、歯76aが一定のピッチで鉛直且つ円環状に配設されている。そして、キャリア46は固定されず、キャリア76の歯76aが、回転するサンギヤ74およびインターナルギヤ75の歯74a、75aとかみ合うことでキャリア76は自転および公転する構成である
研磨剤流入手段78は、研磨剤77を収容し攪拌するモーターを備える図示しない収容部と、収容部内の研磨剤77を搬送し、上定盤52に8ヶ所ほど設けられた流入口78aからベース基板用ウエハ41の上下面に研磨剤77を流入させる図示しないポンプと、を備えている。また、研磨剤流入手段78は、下定盤73から外部へ流出した研磨剤77を回収する研磨剤回収部81を備え、回収された研磨剤77は再度流入口78aへ搬送できる仕組みとなっている。
ベース基板用ウエハ41のガラス面41aを研磨する工程では、研磨剤77が流入口78aからベース基板用ウエハ41上下面に流入する流量は10L/min程に設定されている。
研磨剤77には、一般的にガラス面の研磨に使用される酸化セリウムなどを使用する。
ベース基板用ウエハ41のガラス面41aの研磨方法では、まず、土台部36が除去されたベース基板用ウエハ41をキャリア76のベース基板用ウエハ保持孔76bに設置する。そして、ベース基板用ウエハ41の上下面に研磨剤77を供給させながら、上定盤72、下定盤73およびサンギヤ74、インターナルギヤ75をそれぞれ回転させ、ベース基板用ウエハ41を保持したキャリア76も自転および公転させる。
そして、キャリア76に保持されたベース基板用ウエハ41のガラス面41aを上定盤73および下定盤73に貼着された研磨パッド79、80によって研磨する。このとき、上定盤72から下定盤73の方向に100〜500g/cm の圧力をかけて研磨を行う。
続いて、ベース基板用ウエハ41から突出した芯材部31を研磨する工程を行う(S18)。
この芯材部31の研磨は、上述した鋲体37の土台部36の研磨方法と同様に片面研磨装置51で片面ずつ研磨する。このとき、土台部36の研磨で使用したダミー基板57を使用せずに芯材部31と下定盤53接触させて研磨を行う。このように、片面ずつ芯材部31の研磨を行うことによって、上下の研磨量を均等にすることができる。また、芯材部31の研磨は両面行わずに、後にキャビティ4側となる面のみとしてもよい。
そして、芯材部31の突出した部分を研磨した後には、図5(f)に示すように、ベース基板用ウエハ41のガラス面41aと貫通電極8、9の表面とが、略面一な状態となる。
このようにして、ベース基板用ウエハ41に貫通電極8、9が形成される。
次に、ベース基板用ウエハ41の上面に導電性材料をパターニングして、接合膜を形成する接合膜形成工程を行う(S19)と共に、引き回し電極形成工程を行う(S20)。このようにして、ベース基板用ウエハ41の製作工程が終了する。
次に、ベース基板2の製作と同時または前後のタイミングで、後にリッド基板3となるリッド基板用ウエハを製作する(S30)。リッド基板3を製作する工程では、まず、のちにリッド基板3となる円板状のリッド基板用ウエハを形成する。具体的には、ソーダ石灰ガラスを所定の厚さまで研磨加工して洗浄した後に、エッチング等により最表面の加工変質層を除去する(S31)。次いで、リッド基板用ウエハにエッチングやプレス加工などによりキャビティ4用の凹部3aを形成する(S32)。
そして、このように形成されたベース基板用ウエハ41及びリッド基板用ウエハとで形成するキャビティ4内に、圧電振動片5を配置して貫通電極8、9に実装し、ベース基板用ウエハ41とリッド基板用ウエハとを陽極接合しウエハ体を形成する。
そして、一対の貫通電極8、9にそれぞれ電気的に接続された一対の外部電極6、7を形成し、圧電振動子1の周波数を微調整する。そして、ウエハ体を小片化する切断を行い、内部の電気特性検査を行うことで圧電振動片を収容したパッケージ(圧電振動子1)が形成される。
上述した本実施の形態による圧電振動子のパッケージの製造方法では、ベース基板用ウエハ41に貫通電極8、9を形成する工程において、貫通電極8、9の芯材部31は、芯材部31の先端に土台部36が連結した鋲体37なので、作業性がよい。
そして、土台部36を除去した後に、ベース基板用ウエハ41と芯材部31とを分けて研磨することにより、ベース基板用ウエハ41の表面と芯材部31の表面とを平坦にすることができる。
また、土台部36および芯材部31は、溝のないソリッド定盤によって研磨されるので、定盤の溝に土台部36および芯材部31が引っかかることがなく、ベース基板用ウエハ41にクラックや欠けが生じることを防ぐことができる。
そして、本実施の形態による圧電振動子のパッケージの製造方法では、ベース基板用ウエハ41にクラックや欠けが生じることを防ぎ、ベース基板用ウエハ41と芯材部31とを平坦にすることができる。そして、圧電振動子1のキャビティ4内の安定した気密性と、圧電振動片5と外部電極6、7との安定した導電性を確保でき、圧電振動子の性能を均一にできる効果を奏する。
また、研磨剤56は、過酸化水素水、コロイダルシリカおよび純水の混合液で、混合割合が過酸化水素水が3重量%、コロイダルシリカが3重量%なので、過酸化水素水が研磨の速度を確保して、コロイダルシリカが下定盤53と土台部36および芯材部31の研磨面とのすべりをよくし、土台部36および芯材部31を均一に研磨することができる。
また、土台部36を研磨する際に、ダミー基板57を設置しているので、下定盤53からベース基板用ウエハ41に対して徐々に圧力を負荷することが可能になり、ベース基板用ウエハ41の損傷を防止することができる。
(発振器)
次に、本発明に係る発振器の一実施形態について、図10を参照しながら説明する。
本実施形態の発振器100は、図9に示すように、圧電振動子1を、集積回路101に電気的に接続された発振子として構成したものである。この発振器100は、コンデンサ等の電子部品102が実装された基板103を備えている。基板103には、発振器用の上記集積回路101が実装されており、この集積回路101の近傍に、圧電振動子1が実装されている。これら電子部品102、集積回路101及び圧電振動子1は、図示しない配線パターンによってそれぞれ電気的に接続されている。なお、各構成部品は、図示しない樹脂によりモールドされている。
このように構成された発振器100において、圧電振動子1に電圧を印加すると、該圧電振動子1内の圧電振動片5が振動する。この振動は、圧電振動片5が有する圧電特性により電気信号に変換されて、集積回路101に電気信号として入力される。入力された電気信号は、集積回路101によって各種処理がなされ、周波数信号として出力される。これにより、圧電振動子1が発振子として機能する。
また、集積回路101の構成を、例えば、RTC(リアルタイムクロック)モジュール等を要求に応じて選択的に設定することで、時計用単機能発振器等の他、当該機器や外部機器の動作日や時刻を制御したり、時刻やカレンダー等を提供したりする機能を付加することができる。
上述したように、本実施形態の発振器100によれば、キャビティ4内の気密が確実で、圧電振動片5と外部電極6、7との導通性が安定して確保され、作動の信頼性が向上した高品質な圧電振動子1を備えているため、発振器100自体も同様に導通性が安定して確保され、作動の信頼性を高めて高品質化を図ることができる。さらにこれに加え、長期にわたって安定した高精度な周波数信号を得ることができる。
(電子機器)
次に、本発明に係る電子機器の一実施形態について、図11を参照して説明する。なお電子機器として、上述した圧電振動子1を有する携帯情報機器110を例にして説明する。
始めに本実施形態の携帯情報機器110は、例えば、携帯電話に代表されるものであり、従来技術における腕時計を発展、改良したものである。外観は腕時計に類似し、文字盤に相当する部分に液晶ディスプレイを配し、この画面上に現在の時刻等を表示させることができるものである。また、通信機として利用する場合には、手首から外し、バンドの内側部分に内蔵されたスピーカ及びマイクロフォンによって、従来技術の携帯電話と同様の通信を行うことが可能である。しかしながら、従来の携帯電話と比較して、格段に小型化及び軽量化されている。
次に、本実施形態の携帯情報機器110の構成について説明する。この携帯情報機器110は、図11に示すように、圧電振動子1と、電力を供給するための電源部111とを備えている。電源部111は、例えば、リチウム二次電池からなっている。この電源部111には、各種制御を行う制御部112と、時刻等のカウントを行う計時部113と、外部との通信を行う通信部114と、各種情報を表示する表示部115と、それぞれの機能部の電圧を検出する電圧検出部116とが並列に接続されている。そして、電源部111によって、各機能部に電力が供給されるようになっている。
制御部112は、各機能部を制御して音声データの送信及び受信、現在時刻の計測や表示等、システム全体の動作制御を行う。また、制御部112は、予めプログラムが書き込まれたROMと、該ROMに書き込まれたプログラムを読み出して実行するCPUと、該CPUのワークエリアとして使用されるRAM等とを備えている。
計時部113は、発振回路、レジスタ回路、カウンタ回路及びインターフェース回路等を内蔵する集積回路と、圧電振動子1とを備えている。圧電振動子1に電圧を印加すると圧電振動片5が振動し、該振動が水晶の有する圧電特性により電気信号に変換されて、発振回路に電気信号として入力される。発振回路の出力は二値化され、レジスタ回路とカウンタ回路とにより計数される。そして、インターフェース回路を介して、制御部112と信号の送受信が行われ、表示部115に、現在時刻や現在日付或いはカレンダー情報等が表示される。
通信部114は、従来の携帯電話と同様の機能を有し、無線部117、音声処理部118、切替部119、増幅部120、音声入出力部121、電話番号入力部122、着信音発生部123及び呼制御メモリ部124を備えている。
無線部117は、音声データ等の各種データを、アンテナ125を介して基地局と送受信のやりとりを行う。音声処理部118は、無線部117又は増幅部120から入力された音声信号を符号化及び複号化する。増幅部120は、音声処理部118又は音声入出力部121から入力された信号を、所定のレベルまで増幅する。音声入出力部121は、スピーカやマイクロフォン等からなり、着信音や受話音声を拡声したり、音声を集音したりする。
また、着信音発生部123は、基地局からの呼び出しに応じて着信音を生成する。切替部119は、着信時に限って、音声処理部118に接続されている増幅部120を着信音発生部123に切り替えることによって、着信音発生部123において生成された着信音が増幅部120を介して音声入出力部121に出力される。
なお、呼制御メモリ部124は、通信の発着呼制御に係るプログラムを格納する。また、電話番号入力部122は、例えば、0から9の番号キー及びその他のキーを備えており、これら番号キー等を押下することにより、通話先の電話番号等が入力される。
電圧検出部116は、電源部111によって制御部112等の各機能部に対して加えられている電圧が、所定の値を下回った場合に、その電圧降下を検出して制御部112に通知する。このときの所定の電圧値は、通信部114を安定して動作させるために必要な最低限の電圧として予め設定されている値であり、例えば、3V程度となる。電圧検出部116から電圧降下の通知を受けた制御部112は、無線部117、音声処理部118、切替部119及び着信音発生部123の動作を禁止する。特に、消費電力の大きな無線部117の動作停止は、必須となる。更に、表示部115に、通信部114が電池残量の不足により使用不能になった旨が表示される。
即ち、電圧検出部116と制御部112とによって、通信部114の動作を禁止し、その旨を表示部115に表示することができる。この表示は、文字メッセージであっても良いが、より直感的な表示として、表示部115の表示面の上部に表示された電話アイコンに、×(バツ)印を付けるようにしても良い。
なお、通信部114の機能に係る部分の電源を、選択的に遮断することができる電源遮断部126を備えることで、通信部114の機能をより確実に停止することができる。
上述したように、本実施形態の携帯情報機器110によれば、キャビティ4内の気密が確実で、圧電振動片5と外部電極6、7との導通性が安定して確保され、作動の信頼性が向上した高品質な圧電振動子1を備えているため、携帯情報機器自体も同様に導通性が安定して確保され、作動の信頼性を高めて高品質化を図ることができる。さらにこれに加え、長期にわたって安定した高精度な時計情報を表示することができる。
(電波時計)
次に、本発明に係る電波時計の一実施形態について、図12を参照して説明する。
本実施形態の電波時計130は、図22に示すように、フィルタ部131に電気的に接続された圧電振動子1を備えたものであり、時計情報を含む標準の電波を受信して、正確な時刻に自動修正して表示する機能を備えた時計である。
日本国内には、福島県(40kHz)と佐賀県(60kHz)とに、標準の電波を送信する送信所(送信局)があり、それぞれ標準電波を送信している。40kHz若しくは60kHzのような長波は、地表を伝播する性質と、電離層と地表とを反射しながら伝播する性質とを併せもつため、伝播範囲が広く、上述した2つの送信所で日本国内を全て網羅している。
以下、電波時計130の機能的構成について詳細に説明する。
アンテナ132は、40kHz若しくは60kHzの長波の標準電波を受信する。長波の標準電波は、タイムコードと呼ばれる時刻情報を、40kHz若しくは60kHzの搬送波にAM変調をかけたものである。受信された長波の標準電波は、アンプ133によって増幅され、複数の圧電振動子1を有するフィルタ部131によって濾波、同調される。
本実施形態における圧電振動子1は、上記搬送周波数と同一の40kHz及び60kHzの共振周波数を有する水晶振動子部138、139をそれぞれ備えている。
更に、濾波された所定周波数の信号は、検波、整流回路134により検波復調される。
続いて、波形整形回路135を介してタイムコードが取り出され、CPU136でカウントされる。CPU136では、現在の年、積算日、曜日、時刻等の情報を読み取る。読み取られた情報は、RTC137に反映され、正確な時刻情報が表示される。
搬送波は、40kHz若しくは60kHzであるから、水晶振動子部138、139は、上述した音叉型の構造を持つ振動子が好適である。
なお、上述の説明は、日本国内の例で示したが、長波の標準電波の周波数は、海外では異なっている。例えば、ドイツでは77.5KHzの標準電波が用いられている。従って、海外でも対応可能な電波時計130を携帯機器に組み込む場合には、さらに日本の場合とは異なる周波数の圧電振動子1を必要とする。
上述したように、本実施形態の電波時計130によれば、キャビティ4内の気密が確実で、圧電振動片5と外部電極6、7との導通性が安定して確保され、作動の信頼性が向上した高品質な圧電振動子1を備えているため、電波時計自体も同様に導通性が安定して確保され、作動の信頼性を高めて高品質化を図ることができる。さらにこれに加え、長期にわたって安定して高精度に時刻をカウントすることができる。
以上、本発明によるパッケージの製造方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
上述した実施の形態では、芯材部31は貫通電極8、9を形成する過程で土台部36が接続された鋲体37であるが、土台部36がなく円柱形状の芯材部31をスルーホール21、22へ設置し、貫通電極を形成してもよい。
また、上記の実施の形態では、スルーホール21、22はテーパー状であるが、この形状に限られず、ベース基板2を真っ直ぐに貫通する円柱状のスルーホールとしてもよい。
要は、本発明において所期の機能が得られればよいのである。
1 圧電振動子
2 ベース基板(基板)
3 リッド基板(基板)
4 キャビティ
5 圧電振動片
6、7 外部電極
8、9 貫通電極
21 スルーホール(貫通孔)
31 芯材部
32a ガラスフリット(封着材)
36 土台部
37 鋲体
41 ベース基板用ウエハ(貫通電極形成基板用ウエハ)
53 下定盤(定盤)
56 研磨剤
100 発振器
101 発振器の集積回路
110 携帯情報機器(電子機器)
113 電子機器の計時部
130 電波時計
131 電波時計のフィルタ部

Claims (10)

  1. 互いに接合された複数の基板と、前記複数の基板の内側に形成されたキャビティと、前記キャビティの内部と前記複数の基板の外側とを導通する貫通電極と、を備え、
    前記貫通電極は、ガラス材料からなる貫通電極形成基板の貫通孔に、金属材料からなる導電性の芯材部を配置して形成され、
    前記芯材部と前記貫通孔との間に、ガラス材料からなる封着材が充填されたパッケージの製造方法であって、
    前記芯材部を貫通電極形成基板用ウエハに形成された貫通孔に挿入する工程と、
    前記貫通孔内に封着材を充填する工程と、
    前記封着材を焼成して硬化させる工程と、
    前記貫通電極形成基板用ウエハおよび前記封着材の表面を研磨する第1研磨工程と、
    前記封着材の表面から突出した前記芯材部を研磨する第2研磨工程と、を有することを特徴とするパッケージの製造方法。
  2. 前記第2研磨工程は、研磨剤を供給しながら研磨を行い、前記研磨剤は過酸化水素水、コロイダルシリカおよび純水の混合物であることを特徴とする請求項1に記載のパッケージの製造方法。
  3. 前記研磨剤の混合割合は過酸化水素水が2〜5重量%、コロイダルシリカが1〜5重量%とすることを特徴とする請求項2に記載のパッケージの製造方法。
  4. 前記第1研磨工程は、酸化セリウムを含む研磨剤を供給しながら研磨を行うことを特徴とする請求項1乃至3に記載のパッケージの製造方法。
  5. 前記第2研磨工程は、表面が平坦な定盤で前記芯材部を研磨することを特徴とする請求項1乃至4に記載のパッケージの製造方法。
  6. 前記芯材部を前記貫通電極形成基板用ウエハに形成された貫通孔に挿入する工程では、平板状の土台部と、該土台部の表面に立設された前記芯材部と、を有する導電性の鋲体の前記芯材部を、前記貫通電極形成基板用ウエハに形成された貫通孔に挿入し、前記貫通電極形成基板用ウエハに前記鋲体の土台部を当接させ、前記第1研磨工程の前に前記鋲体の土台部を研磨して除去する工程を有することを特徴とする請求項1乃至5に記載のパッケージの製造方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のパッケージの製造方法を実施する工程と、圧電振動片を前記貫通電極に実装しつつ前記キャビティの内部に配置する工程と、を有することを特徴とする圧電振動子の製造方法。
  8. 請求項7に記載の方法で製造された圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。
  9. 請求項7に記載の方法で製造された圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴とする電子機器。
  10. 請求項7に記載の方法で製造された圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする電波時計。
JP2009028549A 2009-02-10 2009-02-10 パッケージの製造方法 Expired - Fee Related JP5294202B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009028549A JP5294202B2 (ja) 2009-02-10 2009-02-10 パッケージの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009028549A JP5294202B2 (ja) 2009-02-10 2009-02-10 パッケージの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010187091A true JP2010187091A (ja) 2010-08-26
JP5294202B2 JP5294202B2 (ja) 2013-09-18

Family

ID=42767491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009028549A Expired - Fee Related JP5294202B2 (ja) 2009-02-10 2009-02-10 パッケージの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5294202B2 (ja)

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5985123A (ja) * 1982-11-05 1984-05-17 Kinseki Kk 圧電振動子用気密ベ−ス
JPS63214012A (ja) * 1987-03-03 1988-09-06 Asahi Glass Co Ltd 超音波遅延素子用ガラス媒体の表面加工方法
JPH0191320U (ja) * 1987-12-09 1989-06-15
JPH05167244A (ja) * 1991-10-16 1993-07-02 Ibiden Co Ltd スルーホールを有するセラミックス基板の製造方法
JP2002057464A (ja) * 2000-08-14 2002-02-22 Ngk Insulators Ltd プリント回路用基板材の製造方法
JP2002121037A (ja) * 2000-08-07 2002-04-23 Nippon Sheet Glass Co Ltd 電子部品パッケージ用多数個取りガラス板の製造方法
JP2002124845A (ja) * 2000-08-07 2002-04-26 Nippon Sheet Glass Co Ltd 水晶振動子パッケージ及びその製造方法
JP2003209198A (ja) * 2001-11-09 2003-07-25 Nippon Sheet Glass Co Ltd 電子部品パッケージ
JP2004096721A (ja) * 2002-07-10 2004-03-25 Seiko Epson Corp 圧電振動子用パッケージ並びに圧電振動子および圧電デバイス
WO2007060859A1 (ja) * 2005-11-22 2007-05-31 Hitachi Chemical Co., Ltd. アルミニウム膜研磨用研磨液及びこれを用いたアルミニウム膜の研磨方法
JP2007157841A (ja) * 2005-12-01 2007-06-21 Toshiba Corp Cmp用水系分散液、研磨方法、および半導体装置の製造方法
JP2007228443A (ja) * 2006-02-25 2007-09-06 Seiko Instruments Inc 電子部品及びその製造方法、圧電デバイス及びその製造方法、電波時計並びに電子機器

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5985123A (ja) * 1982-11-05 1984-05-17 Kinseki Kk 圧電振動子用気密ベ−ス
JPS63214012A (ja) * 1987-03-03 1988-09-06 Asahi Glass Co Ltd 超音波遅延素子用ガラス媒体の表面加工方法
JPH0191320U (ja) * 1987-12-09 1989-06-15
JPH05167244A (ja) * 1991-10-16 1993-07-02 Ibiden Co Ltd スルーホールを有するセラミックス基板の製造方法
JP2002121037A (ja) * 2000-08-07 2002-04-23 Nippon Sheet Glass Co Ltd 電子部品パッケージ用多数個取りガラス板の製造方法
JP2002124845A (ja) * 2000-08-07 2002-04-26 Nippon Sheet Glass Co Ltd 水晶振動子パッケージ及びその製造方法
JP2002057464A (ja) * 2000-08-14 2002-02-22 Ngk Insulators Ltd プリント回路用基板材の製造方法
JP2003209198A (ja) * 2001-11-09 2003-07-25 Nippon Sheet Glass Co Ltd 電子部品パッケージ
JP2004096721A (ja) * 2002-07-10 2004-03-25 Seiko Epson Corp 圧電振動子用パッケージ並びに圧電振動子および圧電デバイス
WO2007060859A1 (ja) * 2005-11-22 2007-05-31 Hitachi Chemical Co., Ltd. アルミニウム膜研磨用研磨液及びこれを用いたアルミニウム膜の研磨方法
JP2007157841A (ja) * 2005-12-01 2007-06-21 Toshiba Corp Cmp用水系分散液、研磨方法、および半導体装置の製造方法
JP2007228443A (ja) * 2006-02-25 2007-09-06 Seiko Instruments Inc 電子部品及びその製造方法、圧電デバイス及びその製造方法、電波時計並びに電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP5294202B2 (ja) 2013-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5147868B2 (ja) 圧電振動子の製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計
US8540550B2 (en) Glass substrate polishing method, package manufacturing method, piezoelectric vibrator, oscillator, electronic device and radio timepiece
JP5180975B2 (ja) 圧電振動子の製造方法および圧電振動子
JP2012205258A (ja) 研磨方法、圧電振動片の製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計
JP2011030095A (ja) 圧電振動子、圧電振動子の製造方法、発振器、電子機器および電波時計
JP5258958B2 (ja) 圧電振動子の製造方法及び基板の製造方法
JP2011160350A (ja) 圧電振動片、圧電振動子、圧電振動子の製造方法、発振器、電子機器および電波時計
WO2010097902A1 (ja) ガラス基板の研磨方法、パッケージの製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器並びに電波時計
JP2012200853A (ja) 研磨方法、圧電振動片の製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計
TW201212310A (en) Method of manufacturing package, piezoelectric vibrator, oscillator, electronic device, and radio-controlled timepiece
JP2010187137A (ja) パッケージ製品の製造方法、圧電振動子の製造方法、発振器、電子機器および電波時計。
JP2009194789A (ja) 圧電振動子の製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計
JP2012200851A (ja) 研磨装置、研磨方法、パッケージの製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計
JP2014179706A (ja) 圧電振動子、発振器、電子機器、及び電波時計
JP5294202B2 (ja) パッケージの製造方法
JP5956723B2 (ja) パッケージの製造方法
JP2009061526A (ja) ウエハ研磨装置、ウエハ研磨方法、圧電振動子の製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計
JP2012209690A (ja) ウエハの研磨方法、圧電振動片の製造方法、パッケージの製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器および電波時計
JP2012160778A (ja) パッケージの製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計
JP2013030958A (ja) パッケージ、パッケージの製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器および電波時計
JP2012076201A (ja) ウエハ外周面の研磨方法、圧電振動片の製造方法、圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器、及び電波時計
JP2012169788A (ja) パッケージ製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器および電波時計
WO2010098250A1 (ja) パッケージの製造方法、圧電振動子の製造方法、発振器、電子機器および電波時計
JP2013031909A (ja) ガラス基板の研磨方法、パッケージの製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器並びに電波時計
JP2011176059A (ja) パッケージ、パッケージの製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器および電波時計

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130312

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130521

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20130604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130604

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5294202

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees