JP2010183735A - レゾルバステータ構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、ステータ巻線の外周面に、ダミー線を巻付けることにより、ワニス処理をすることなく浮線の少なくとも固定を行うことを目的とする。
【解決手段】本発明によるレゾルバステータ構造は、輪状ステータ(1)の内周面(1a)又は外周面(1b)に形成された突出磁極(2)に巻付けられたステータ巻線(5)の外周面にダミー線(10)を巻付け、このダミー線(10)によって前記ステータ巻線(5)における浮線の少なくとも固定を行う構成である。
【選択図】図1
【解決手段】本発明によるレゾルバステータ構造は、輪状ステータ(1)の内周面(1a)又は外周面(1b)に形成された突出磁極(2)に巻付けられたステータ巻線(5)の外周面にダミー線(10)を巻付け、このダミー線(10)によって前記ステータ巻線(5)における浮線の少なくとも固定を行う構成である。
【選択図】図1
Description
本発明は、レゾルバステータ構造に関し、特に、ステータ巻線の外周面にダミー線を巻付けることにより、ワニス処理をすることなく巻線時に発生した浮線の少なくとも固定を行うための新規な改良に関する。
従来、用いられていたこの種のレゾルバステータ構造としては、例えば、後述の特許文献1に開示された構成と同様の構成を図3及び図4として示すことができる。
図3及び図4において、符号1で示されるものは、その内周面1aから一体に内方へ突出する複数の突出磁極2を有する輪状ステータであり、この輪状ステータ1の両端面には、一対もしくは射出成形により一体に形成された輪状の輪状絶縁カバー3が設けられている。
図3及び図4において、符号1で示されるものは、その内周面1aから一体に内方へ突出する複数の突出磁極2を有する輪状ステータであり、この輪状ステータ1の両端面には、一対もしくは射出成形により一体に形成された輪状の輪状絶縁カバー3が設けられている。
前記輪状絶縁カバー3の内面側には、前記各突出磁極2に対応すると共に前記各突出磁極2の外周を覆うようにした絶縁突出舌片4が設けられている。
前記各突出磁極2には、前記輪状絶縁カバー3の各絶縁突出舌片4を介してステータ巻線5が巻付けられている。
前記各突出磁極2には、前記輪状絶縁カバー3の各絶縁突出舌片4を介してステータ巻線5が巻付けられている。
前記ステータ巻線5は、励磁巻線5aと出力巻線5bとからなり、前記ステータ巻線5の端線は、前記輪状絶縁カバー3の一部に一体に外方へ突出して形成された端子保持部6の複数の端子7に接続されている。
前述のように、各突出磁極2に巻付けられたステータ巻線5には、巻付け時に発生した浮線の固定、保護、防止を行うために、巻付け完了後にポッテングによってワニス8が塗布され、このワニス8によってステータ巻線5が固化され、浮線の固定等が行われている。
従来のレゾルバステータ構造は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、各突出磁極2に巻付けられたステータ巻線5の一部は、レゾルバの巻線工程中に浮線(図示せず)となり、この浮線が振動等により断線となり、レゾルバの機能が低下もしくは不能となることがあるため、ワニス処理を行っていた。
また、このステータ巻線は、突出磁極への巻き方によっては、その外周面になるマグネットワイヤが、励磁巻線、出力巻線(1相出力又は2相出力)の何れかとなるが、この外周面となる巻線にワニスを塗布する場合、ワニス塗布後に、外観を肉眼で確認し、浮線が存在した場合には、この浮線を手直し作業で埋め込まなくてはならず、この作業には、多大の熟練を要し、コスト上も多大の負担となっていた。
また、ワニスをステータ巻線の外周に塗布する場合には、ワニスを塗布する設備及び乾燥する設備を必要とし、その設備投資額は多大のものであり、レゾルバのコストダウン及び量産化には大きい障害となっていた。
すなわち、各突出磁極2に巻付けられたステータ巻線5の一部は、レゾルバの巻線工程中に浮線(図示せず)となり、この浮線が振動等により断線となり、レゾルバの機能が低下もしくは不能となることがあるため、ワニス処理を行っていた。
また、このステータ巻線は、突出磁極への巻き方によっては、その外周面になるマグネットワイヤが、励磁巻線、出力巻線(1相出力又は2相出力)の何れかとなるが、この外周面となる巻線にワニスを塗布する場合、ワニス塗布後に、外観を肉眼で確認し、浮線が存在した場合には、この浮線を手直し作業で埋め込まなくてはならず、この作業には、多大の熟練を要し、コスト上も多大の負担となっていた。
また、ワニスをステータ巻線の外周に塗布する場合には、ワニスを塗布する設備及び乾燥する設備を必要とし、その設備投資額は多大のものであり、レゾルバのコストダウン及び量産化には大きい障害となっていた。
本発明によるレゾルバステータ構造は、輪状ステータの内周面又は外周面から内方又は外方へ向けて突出して形成された複数の突出磁極と、前記各突出磁極に対応する絶縁突出舌片を有し全体形状が輪状をなす輪状絶縁カバーと、前記各突出磁極に前記各絶縁突出舌片を介して巻付けられた励磁巻線及び出力巻線からなるステータ巻線と、を備え、前記ステータ巻線の外周面にはダミー線が巻付けられ、ワニスが設けられていない構成であり、また、前記ダミー線は、マグネットワイヤ、木綿ひも、耐熱性樹脂ひもの何れかよりなる構成であり、また、前記ダミー線は、網目状に巻付けられている構成であり、また、前記ダミー線は、整列巻きで前記ステータ巻線を覆っている構成である。
本発明によるレゾルバステータ構造は、以上のように構成されているため、次のような効果が得られる。
すなわち、輪状ステータの内周面又は外周面から内方又は外方へ向けて突出して形成された複数の突出磁極と、前記各突出磁極に対応する絶縁突出舌片を有し全体形状が輪状をなす輪状絶縁カバーと、前記各突出磁極に前記各絶縁突出舌片を介して巻付けられた励磁巻線及び出力巻線からなるステータ巻線と、を備え、前記ステータ巻線の外周面にはダミー線が巻付けられ、ワニスが設けられていないことにより、浮線の少なくとも固定がワニスなしにでき、振動等に対する信頼性を向上させることができる。
また、前記ダミー線は、マグネットワイヤ、木綿ひも、耐熱性樹脂ひもの何れかよりなることにより、ステータ巻線の外周へのダミー線の巻付けが容易となる。
さらに、このダミー線の巻付けにより、外部からの異物等のステータ巻線への侵入を防止することができる。
また、前記ダミー線は、網目状に巻付けられていることにより、浮線の防止に効果的である。
また、前記ダミー線は、整列巻きで前記ステータ巻線を覆っていることにより、浮線の防止に効果的である。
すなわち、輪状ステータの内周面又は外周面から内方又は外方へ向けて突出して形成された複数の突出磁極と、前記各突出磁極に対応する絶縁突出舌片を有し全体形状が輪状をなす輪状絶縁カバーと、前記各突出磁極に前記各絶縁突出舌片を介して巻付けられた励磁巻線及び出力巻線からなるステータ巻線と、を備え、前記ステータ巻線の外周面にはダミー線が巻付けられ、ワニスが設けられていないことにより、浮線の少なくとも固定がワニスなしにでき、振動等に対する信頼性を向上させることができる。
また、前記ダミー線は、マグネットワイヤ、木綿ひも、耐熱性樹脂ひもの何れかよりなることにより、ステータ巻線の外周へのダミー線の巻付けが容易となる。
さらに、このダミー線の巻付けにより、外部からの異物等のステータ巻線への侵入を防止することができる。
また、前記ダミー線は、網目状に巻付けられていることにより、浮線の防止に効果的である。
また、前記ダミー線は、整列巻きで前記ステータ巻線を覆っていることにより、浮線の防止に効果的である。
本発明は、ステータ巻線の外周面に、ダミー線を巻付けることにより、ワニス処理をすることなく浮線の少なくとも固定を行うようにしたレゾルバステータ構造を提供することを目的とする。
以下、図面と共に本発明によるレゾルバステータ構造の好適な実施の形態について説明する。
尚、図3及び図4と同一又は同等部分については、同一符号を用いて説明する。
図1及び図2において、符号1で示されるものは、その内周面1aから一体に内方へ突出する複数の突出磁極2を有する輪状ステータであり、この輪状ステータ1の両端面には、予め成形された一対もしくは射出成形により一体にインサート成形で形成された輪状の輪状絶縁カバー3が設けられている。
尚、図3及び図4と同一又は同等部分については、同一符号を用いて説明する。
図1及び図2において、符号1で示されるものは、その内周面1aから一体に内方へ突出する複数の突出磁極2を有する輪状ステータであり、この輪状ステータ1の両端面には、予め成形された一対もしくは射出成形により一体にインサート成形で形成された輪状の輪状絶縁カバー3が設けられている。
前記輪状絶縁カバー3の内面側には、前記各突出磁極2に対応すると共に前記各突出磁極2の外周を覆うようにした絶縁突出舌片4が設けられている。
前記各突出磁極2には、前記輪状絶縁カバー3の各絶縁突出舌片4を介してステータ巻線5が巻付けられている。
前記各突出磁極2には、前記輪状絶縁カバー3の各絶縁突出舌片4を介してステータ巻線5が巻付けられている。
前記ステータ巻線5は、励磁巻線5aと第1、第2相コイルを含む出力巻線5bとからなり、前記ステータ巻線5の端線は、前記輪状絶縁カバー3の一部に一体に外方へ突出して形成された端子保持部6の複数の端子7に接続されている。
尚、このステータ巻線5は励磁巻線5aと出力巻線5bとからなるため、突出磁極2に巻回する順序により、ステータ巻線5の外周には、前記各巻線5a又は5bの何れかが位置することになるが、通常は、出力巻線5bの第1、第2相コイルの何れかが外周、すなわち、最後の巻線となる。
尚、このステータ巻線5は励磁巻線5aと出力巻線5bとからなるため、突出磁極2に巻回する順序により、ステータ巻線5の外周には、前記各巻線5a又は5bの何れかが位置することになるが、通常は、出力巻線5bの第1、第2相コイルの何れかが外周、すなわち、最後の巻線となる。
前述のように、各突出磁極2に巻付けられたステータ巻線5の外周には、巻付け時に発生するステータ巻線5の浮線の少なくとも固定、さらには保護を、従来用いていたワニス塗布を用いるのではなく、前記ステータ巻線5の外周の励磁巻線5a又は出力巻線5bに対して電気・磁気的作用を有しない全くダミー状態のダミー線10を巻付けることによって行っている。
前記ダミー線10は、例えば、マグネットワイヤ、木綿ひも、耐熱性樹脂ひも等のように、所定温度以上の耐熱性を有する線で構成されており、このダミー線10は、各ステータ巻線5の最も外周側、すなわち最後に巻かれた励磁巻線5a又は出力巻線5bの外周へ巻くことにより最も有効となる。
尚、前記ステータ巻線5の各巻線5a又は5bの巻き方によっては、突出磁極2の長さ方向に沿って区切られた状態となることもあるが、何れの場合もステータ巻線5の一部のみでも浮線防止に効果があるが、前述のようにステータ巻線5の外周全てにダミー線10を巻付ける構成が浮線固定等に最も効果がある。
尚、前記ステータ巻線5の各巻線5a又は5bの巻き方によっては、突出磁極2の長さ方向に沿って区切られた状態となることもあるが、何れの場合もステータ巻線5の一部のみでも浮線防止に効果があるが、前述のようにステータ巻線5の外周全てにダミー線10を巻付ける構成が浮線固定等に最も効果がある。
前記ステータ巻線5の外周面に巻付ける前記ダミー線10の巻付け状態は、網目状又は整列巻きによって行われ、ステータ巻線5の浮線が発生することのない状態で巻付けられている。
従って、前述のダミー線10の巻付けにより、従来用いていたワニスの塗布を行うことなく、ステータ巻線5における浮線の固定等を行うことができる。
尚、前述の形態では、インナロータ型のステータ構造について述べたが、各突出磁極2を輪状ステータ1の外周面1bから外方に突出させて用いる周知のアウタロータ型のステータにも適用できるものである。
従って、前述のダミー線10の巻付けにより、従来用いていたワニスの塗布を行うことなく、ステータ巻線5における浮線の固定等を行うことができる。
尚、前述の形態では、インナロータ型のステータ構造について述べたが、各突出磁極2を輪状ステータ1の外周面1bから外方に突出させて用いる周知のアウタロータ型のステータにも適用できるものである。
本発明は、レゾルバステータに適用するだけではなく、同期モータ等にも適用可能である。
1 輪状ステータ
1a 内周面
1b 外周面
2 突出磁極
5 ステータ巻線
5a 励磁巻線
5b 出力巻線
6 端子保持部
7 端子
10 ダミー線
1a 内周面
1b 外周面
2 突出磁極
5 ステータ巻線
5a 励磁巻線
5b 出力巻線
6 端子保持部
7 端子
10 ダミー線
Claims (4)
- 輪状ステータ(1)の内周面(1a)又は外周面(1b)から内方又は外方へ向けて突出して形成された複数の突出磁極(2)と、前記各突出磁極(2)に対応する絶縁突出舌片(4)を有し全体形状が輪状をなす輪状絶縁カバー(3)と、前記各突出磁極(2)に前記各絶縁突出舌片(4)を介して巻付けられた励磁巻線(5a)及び出力巻線(5b)からなるステータ巻線(5)と、を備え、
前記ステータ巻線(5)の外周面には、ダミー線(10)が巻付けられ、ワニスが設けられていないことを特徴とするレゾルバステータ構造。 - 前記ダミー線(10)は、マグネットワイヤ、木綿ひも、耐熱性樹脂ひもの何れかよりなることを特徴とする請求項1記載のレゾルバステータ構造。
- 前記ダミー線(10)は、網目状に巻付けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のレゾルバステータ構造。
- 前記ダミー線(10)は、整列巻きで前記ステータ巻線(5)を覆っていることを特徴とする請求項1又は2記載のレゾルバステータ構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009024968A JP2010183735A (ja) | 2009-02-05 | 2009-02-05 | レゾルバステータ構造 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4203268A1 (en) * | 2021-12-23 | 2023-06-28 | Valeo eAutomotive Germany GmbH | Electromagnetic pole for a rotary electric machine and rotor and rotary electric machine comprising such an electromagnetic pole |
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JPH079053U (ja) * | 1993-06-23 | 1995-02-07 | 国産電機株式会社 | 回転電機 |
JP2003214904A (ja) * | 2002-01-23 | 2003-07-30 | Mitsubishi Electric Corp | 回転角度検出器 |
JP2005210867A (ja) * | 2004-01-26 | 2005-08-04 | Mitsui High Tec Inc | 電動機用固定子 |
JP2008295162A (ja) * | 2007-05-23 | 2008-12-04 | Toyota Motor Corp | 電動機の固定子 |
-
2009
- 2009-02-05 JP JP2009024968A patent/JP2010183735A/ja active Pending
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
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