JP2010183036A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】強誘電体膜のダメージを抑制した縦型の強誘電体キャパシタを有する半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板11と、半導体基板11上に互いに離間して配設されたソース及びドレインのいずれかとなる拡散層16を有するトランジスタ13と、半導体基板11表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、拡散層16にコンタクトプラグ19を介して接続された電極35と、電極35に対向し、半導体基板11表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、拡散層16にコンタクトプラグ19を介して接続された電極36と、対向する両面が電極35及び電極36にそれぞれ接した強誘電体膜33と、強誘電体膜33に接してトランジスタ13の側に配設され、対向する電極35及び電極36のいずれか一方に接したシード膜23とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】半導体基板11と、半導体基板11上に互いに離間して配設されたソース及びドレインのいずれかとなる拡散層16を有するトランジスタ13と、半導体基板11表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、拡散層16にコンタクトプラグ19を介して接続された電極35と、電極35に対向し、半導体基板11表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、拡散層16にコンタクトプラグ19を介して接続された電極36と、対向する両面が電極35及び電極36にそれぞれ接した強誘電体膜33と、強誘電体膜33に接してトランジスタ13の側に配設され、対向する電極35及び電極36のいずれか一方に接したシード膜23とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、強誘電体キャパシタを有する半導体装置及びその製造方法に関する。
従来、強誘電体キャパシタを用いて不揮発にデータを記憶する半導体装置(以下、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)ともいう)が知られている。FeRAMの内、チェーン型FeRAM(ChainFeRAM(TM))は、トランジスタと強誘電体キャパシタを並列接続したものを、複数個直列接続してセルアレイブロックを構成している。強誘電体キャパシタは、例えば、絶縁膜で覆われた半導体基板上に下部電極、強誘電体膜、及び上部電極を上下方向に積層して形成される。
上下方向に積層、つまり強誘電体膜の両側の電極が横方向に広がった横型の強誘電体キャパシタは、微細化が進むとキャパシタの面積が大きく取れなくなり、信号量が少なくなる問題が起こる。そこで、例えば、トランジスタのコンタクトホールとキャパシタの電極のためのスルーホールを1回の溝加工で形成し、この溝を通して、イオン注入を行い、その後、コンタクトプラグと一体化した強誘電体キャパシタの電極を形成し、強誘電体膜及び両側の電極が縦方向に広がった縦型の強誘電体キャパシタを用いる強誘電体記憶装置(半導体装置)が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
この開示された半導体装置では、縦方向に広がった強誘電体膜、層間膜、及びゲート電極等をRIEによりエッチングして深い溝を形成し、その深い溝を通してイオン注入して拡散層を形成し、次にその深い溝にコンタクトプラグと一体化した強誘電体キャパシタの電極を形成するために、強誘電体膜の側面にイオン注入されてダメージが生じ、また、拡散層の位置及び濃度にばらつきが出て、トランジスタの特性がばらつく等の問題が発生する。
本発明は、強誘電体膜のダメージを抑制した縦型の強誘電体キャパシタを有する半導体装置及びその製造方法を提供する。
本発明の一態様の半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板上に互いに離間して配設されたソース及びドレインのいずれかとなる第1及び第2の拡散層を有するトランジスタと、前記半導体基板表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、前記第1の拡散層に第1のコンタクトプラグを介して接続された第1の電極と、前記第1の電極に対向し、前記半導体基板表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、前記第2の拡散層に第2のコンタクトプラグを介して接続された第2の電極と、対向する両面が前記第1の電極及び前記第2の電極にそれぞれ接した強誘電体膜と、前記強誘電体膜に接して前記トランジスタの側に配設され、対向する前記第1の電極及び前記第2の電極のいずれか一方に接したシード膜とを備えていること特徴とする。
また、本発明の別態様の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に対をなす第1及び第2の拡散層を有し、前記第1及び第2の拡散層を共有して直列に接続されるトランジスタを形成し、前記トランジスタを被うように前記半導体基板上に層間絶縁膜を形成し、前記第1の拡散層と接続し、前記層間絶縁膜とほぼ面一の上面を有する柱状の第1のコンタクトプラグ、及び前記第2の拡散層と接続し、前記層間絶縁膜の内部に上面を有する柱状の第2のコンタクトプラグを形成する工程と、前記層間絶縁膜、前記第1及び第2のコンタクトプラグを被うように、順に、保護絶縁膜及びシード膜を形成する工程と、前記第1及び第2のコンタクトプラグの前記半導体基板と反対側の上方に、前記シード膜が島状に分離されてそれぞれ残るように、前記保護絶縁膜に達する第1の溝を形成する工程と、前記第1の溝及び前記シード膜の表面に強誘電体膜を形成する工程と、前記半導体基板表面にほぼ垂直に、前記強誘電体膜の表面から前記シード膜及び前記保護絶縁を貫通して前記第1及び第2のコンタクトプラグにそれぞれ達し、側面に前記シード膜を有する第2の溝を形成する工程と、前記第2の溝に導電体を埋め込んで、前記第1及び第2のコンタクトプラグにそれぞれ接続する柱状の前記第1及び第2の電極を形成する工程とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、強誘電体膜のダメージを抑制した縦型の強誘電体キャパシタを有する半導体装置及びその製造方法を提供することが可能である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。以下に示す図では、同一の構成要素には同一の符号を付す。
本発明の実施例1に係る半導体装置及びその製造方法について、図1乃至図4を参照しながら説明する。
図1に示すように、半導体装置1は、半導体基板11上に互いに離間して配設されたソース及びドレインのいずれかとなる一対の拡散層16を有するトランジスタ13と、半導体基板11表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、拡散層16にコンタクトプラグ19を介して接続された第1の電極である電極35と、電極35に対向し、半導体基板11表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、拡散層16にコンタクトプラグ19を介して接続された第2の電極である電極36と、対向する両面が電極35及び電極36にそれぞれ接した強誘電体膜33と、強誘電体膜33に接してトランジスタ13の側に配設され、対向する電極35及び電極36のいずれか一方に接したシード膜23とを備えている。メモリセル6は、1つのトランジスタ13、並びに、トランジスタ13に接続された電極35、強誘電体膜33、及び電極36からなる強誘電体キャパシタ31で構成される。
図2に示すように、半導体装置1は、TC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリとも名付けられ、複数個のスイッチング用のトランジスタ(T)13が直列に接続され、各々のトランジスタ13に強誘電体キャパシタ(C)31がそれぞれ並列接続される。1つのトランジスタ13と1つの強誘電体キャパシタ31で構成されるメモリセル6が配置されて、接続されている。トランジスタ13の直列接続方向が、図1(a)のA−A線の方向と一致する。別の直列接続されたトランジスタは、図1(c)に示すように、素子分離領域17を間に置いて、並列されている。
図1に示すように、半導体基板11は、例えば、p型の素子形成領域を有するシリコン基板である。半導体基板11表面の素子形成領域に、n型の拡散層16が離間して形成され、対をなす拡散層16の離間した部分の上部にゲート絶縁膜14を介してゲート電極15が形成されてトランジスタ13が構成されている。
トランジスタ13は、例えば、シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜18に被われ、層間絶縁膜18の上に、例えば、アルミニウム酸化膜からなる保護絶縁膜21が設けられている。
コンタクトプラグ19は、例えば、Ti/TiN/W、TiN、及びTiAlxNy(x=1−99、y=99−1)の内のいずれか1つからなり、上面が保護絶縁膜21の下面と面一の四角柱状をなしている。コンタクトプラグ19は、拡散層16にそれぞれ1つずつ接続されて、図1(a)に示す平面図では電極35、36の下側(半導体基板11の側)に配設され、トランジスタ13の接続方向、すなわちA−A線に沿った方向にほぼ直線状に配列されている。
電極35は、コンタクトプラグ19の上面に接続され、コンタクトプラグ19の縦方向に伸びた中心を共有するように、四角柱状をなして配設されている。電極36は、電極35が接続された拡散層16と対をなす拡散層16に接続され、コンタクトプラグ19の上面に接続され、コンタクトプラグ19の縦方向に伸びた中心を共有するように、四角柱状をなして配配されている。電極35と電極36は、一つ置きの配列である。
電極35、36は、Irで形成されている。電極35、36の平面視のほぼ中心部にはシーム38が存在することがある。後述するように、電極35、36のための開口寸法に対して開口深さが大きい場合にシーム38が発生する。
強誘電体キャパシタ31は、離間した電極35と電極36との間に強誘電体膜33を挟んだ構成を有している。強誘電体膜33は、例えば、PZT(Pb(ZrxTi1−x)O3)からなる。強誘電体膜33は、強誘電体キャパシタ31を構成しない電極35、36の側面の外側にも広がっている。強誘電体キャパシタ31の外側に広がった部分、及び後述の強誘電体キャパシタ31となる前の膜を強誘電体膜33aとする。電極35、36は、強誘電体膜33、33aにより埋め込まれている。なお、強誘電体膜33aは、強誘電体膜33に含めて示す場合もある。強誘電体膜33、33aは、他のペロブスカイト型結晶構造を有する他の層状酸化物強誘電体、例えばPZLT((Pb,La)(Zr,Ti)O3)、SBT(SrBi2Ta2O9)、BLT(Bi4−XLaXTi3O12)等からなることは可能である。
強誘電体膜33の下端、すなわち層間絶縁膜18の側は、保護絶縁膜21に接し、強誘電体膜33の下端の電極35または電極36の側は、保護絶縁膜21上にあるシード下地膜25及びシード誘電体膜27が順に積層されたシード膜23に接している。シード膜23は、電極35及び電極36の外側を取り囲むように存在している。保護絶縁膜21も、シード膜23と同じように電極35及び電極36の外側を取り囲んでいる。
シード下地膜25は、Ti/Irであるが、他にTi/Pt、Ti/Ir/SrRuO3、Ti/Pt/SrRuO3、TiAlN/Ir/SrRuO3、TiAlN/Ir/Ti/SrRuO3、TiAl/TiAlN/Ir/SrRuO3、TiAl/TiAlN/Ir/Ti/SrRuO3等の内から選択された導電体が使用可能である。
シード誘電体膜27は、強誘電体膜33と同じ組成の膜、すなわちPZTである。なお、シード誘電体膜27は、PZT以外の強誘電体膜33と共通の膜を選択することが可能であり、他に、強誘電体膜33とは異なる組成のPZT、PZLT、SBT、BLT等のペロブスカイト型結晶構造を有する層状酸化物強誘電体のいずれかを選択することが可能である。
図1(a)に示すように、平面視において、コンタクトプラグ19の外形の周りに電極35、36の外形があり、電極35、36の外形の周りにシード膜23がある関係を有している。なお、平面視において、電極35、36がシード膜23の内側または内接にある関係を満たしていればよい。また、電極35、36は、平面視でシード膜23の中央部になくてもよい。
平面視で、離間した電極35と電極36との間の強誘電体膜33のほぼ中央部であって、層間絶縁膜18の側に、シーム34が存在することがある。
電極35、36及び強誘電体膜33は、直上または離れた上方で保護絶縁膜21と同様な保護絶縁膜(図示略)で被われて、酸素、水素、鉛(Pb)等の上下方向への移動が抑制される。
次に、半導体装置1の製造方法について説明する。なお、上述の代替可能な材料等については、同様な製造方法で置き換えることが可能である。
図3(a)に示すように、半導体基板11上に対をなす拡散層16を有し、拡散層16を共有して直列に接続されるトランジスタ13は、周知の方法で形成される。トランジスタ13を覆うように層間絶縁膜18が形成される。この層間絶縁膜18にコンタクトホールを形成し、コンタクトホールにTi/TiN/Wからなるコンタクトプラグ19を埋め込む。この後、層間絶縁膜18及びコンタクトプラグ19の表面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)法等で平坦化する。
図3(b)に示すように、平坦化された層間絶縁膜18及びコンタクトプラグ19の表面に、ALD(Atomic Layer Deposition)法あるいはスパッタリング法を用いて、膜厚約50nmのアルミニウム酸化膜(例えばAl2O3)からなる保護絶縁膜21を堆積し、保護絶縁膜21の上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、下から順に膜厚約5nmのTi及び膜厚約50nmのIrからなるシード下地膜25を堆積し、シード下地膜25の上に、膜厚約50nmのPZTからなるシード誘電体膜27を堆積する。
ここで、保護絶縁膜21は、酸素の移動を抑制する。その他、保護絶縁膜21は、PZT膜中のPbや水素等の拡散を阻止し、RIE時のストッパの役目を担う。保護絶縁膜21は、他の保護絶縁膜も同様に、アルミニウム酸化膜の他に、SiAlxOy(例えばSiAlO)、ZrOx(例えばZrO2)、SixNy(例えばSi3N4)、TiAlxNy(例えばTiAl0.5N0.5)等、または、これらを組み合わせたものが可能である。
シード下地膜25は、シード誘電体膜27の膜質を良好、つまり、結晶性を良くするために形成する膜である。シード下地膜25の上に形成されたシード誘電体膜27の膜質は、例えば、アルミニウム酸化膜の上に形成されたシード誘電体膜の膜質に比較して、より良いことを知って選択している。シード誘電体膜27の結晶性の向上は、X線の回折強度により確認することができる。シード下地膜25は、上述のような膜に代替が可能である。シード下地膜25の下層のTiは、密着性を向上させるための膜である。
シード誘電体膜27は、CVD法を用いて、PZTの膜質を良好にする成膜温度約650℃で形成される。なお、保護絶縁膜21を用いているので、PZTを約650℃で形成しても、雰囲気中の酸素がコンタクトプラグ19の側に流れることが抑えられ、コンタクトプラグ19中のWと酸化反応を起こすことが抑制される。また、PZT以外の膜を用いる場合、膜質を良好にするために、適する成膜温度を採用することはいうまでもない。
図3(c)に示すように、フォトリソグラフィ法によりパターニングされたマスク(図示略)を用いて、RIE(Reactive Ion Etching)法により、シード誘電体膜27及びシード下地膜25を貫通し、保護絶縁膜21の途中で止まるようにエッチングされて、溝29が形成される。溝29によって、コンタクトプラグ19の直上に、平面視でコンタクトプラグ19の外形をなす矩形を内側に有する形状のシード下地膜25及びシード誘電体膜27が島状に残される。つまり、導電性のシード下地膜25は、それぞれ電気的に分離される。
保護絶縁膜21は、ストッパ膜として機能し、少なくとも膜厚約30nmが残される。コンタクトプラグ19直上の残されたそれぞれのシード下地膜25及びシード誘電体膜27は、島状に分離されたシード膜23となる。
図4(a)に示すように、残された保護絶縁膜21及びシード膜23を被うように、CVD法を用いて、膜質を良好にする成膜温度約650℃で、PZTからなる強誘電体膜33aが堆積される。シード誘電体膜27は、強誘電体膜33aの結晶成長時の核、いわゆる種結晶として機能する。シード誘電体膜27は、シード誘電体膜27の上面及び側面を起点として成長する領域、すなわち、概略、シード誘電体膜27及びその延長面より上側で種結晶としての機能が大きくなるが、保護絶縁膜21及びシード下地膜25を起点として成長する溝29の領域では種結晶としての機能は無いか限定的である。
溝29を埋めるように成長した強誘電体膜33aは、シード誘電体膜27の上面で成長した強誘電体膜33aより結晶性が劣るので、溝29の幅はできるだけ小さくする、すなわち、シード誘電体膜27の面積をできるだけ大きくすることが結晶性の向上には有利である。溝29の幅が小さいと、中間部にボイドを含むシーム34が発生する可能性は高くなる。そこで、結晶性の向上を図りつつ、シームの発生を抑制するシード誘電体膜27の面積を選択することが重要である。なお、平面視において、コンタクトプラグ19の外形をなす矩形が、島状のシード下地膜25及びシード誘電体膜27の外形の外側に存在する関係であっても、シード誘電体膜27を種結晶として強誘電体膜33aを成長させることができることはいうまでもない。
シーム34が発生しても、小さい場合、強誘電体膜33aの成長が進むと、シーム34は実質的には無視できる程度となり、それに相前後して、シード誘電体膜27に由来する結晶性の比較的良好な強誘電体膜33aが溝の上方にも成長する。ここで、強誘電体膜33aは、成長後の高温アニールによって、更なる結晶性の向上及び均質化を図ることが可能である。
図4(b)に示すように、強誘電体膜33aは、上面が平坦化された後、フォトリソグラフィ法によりパターニングされたマスク(図示略)を用いて、RIE法により、強誘電体膜33a、シード誘電体膜27、シード下地膜25、及び保護絶縁膜21を貫通して、コンタクトプラグ19に達する溝39が形成される。なお、強誘電体膜33aは、高温アニールによって、RIEによるダメージを軽減することが可能であり、上述の結晶性の向上及び均質化を兼ねてこの段階で、高温アニールを図ることは差し支えない。
コンタクトプラグ19の側の溝39を規定する全側面には、シード誘電体膜27、シード下地膜25、及び保護絶縁膜21が露出している。なお、溝39は、島状に残されたシード膜23の平面視の中央部になくてもよい。溝39は、溝29を規定する側面にかからない位置に形成されることにより均一にエッチングされる。つまり、コンタクトプラグ19または層間絶縁膜18を局部的に深くえぐるような不均一なエッチングが抑制される。
図1(b)に示すように、溝39は、CVD法を用いて、Irによって埋め込まれ、強誘電体膜33aの上面及びIrからなる電極35、36の上面が面一となるように、例えば、CMP法により平坦化される。電極35、36の間の強誘電体膜33は、縦方向の膜厚が約400nmである。電極35、36及び強誘電体膜33によって強誘電体キャパシタ31が構成される。この後、強誘電体膜33、33a及び電極35、36の上面の直上または離れた上方で、保護絶縁膜21と同様な保護絶縁膜(図示略)で被われる。
上述したように、半導体装置1は、半導体基板11表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、拡散層16にコンタクトプラグ19を介して接続された電極35及び電極36と、電極35及び電極36の間にあり、対向する両面が電極35及び電極36にそれぞれ接し、トランジスタ13の側且つ電極35及び電極36のいずれか一方に接してシード膜23を有する強誘電体膜33とを備えている。シード膜23は、Ti/Irからなるシード下地膜25、及びPZTからなるシード誘電体膜27の多層構造を採る。
強誘電体膜33は、シード膜23を種結晶として成長するために、保護絶縁膜21と同じアルミニウム酸化膜の上に成長させた強誘電体膜に比較して、結晶性の優れた、すなわち強誘電体としての特性の優れたものとなる。また、シード膜23は、上面にPZTからなるシード誘電体膜27を有する多層構造であるために、保護絶縁膜の上に単層のPZTからなるシード誘電体膜を有するシード膜に比較して、特性のより優れた強誘電体膜33が得られる。
また、強誘電体膜33aは、RIE法による溝39形成の後、溝39の壁面にイオン注入によるダメージを発生させることがない。そのため、優れた結晶性を維持したまま、特性の優れた強誘電体膜33として利用することが可能である。また、拡散層16は、強誘電体膜33a及び電極35、36の形成工程による影響は小さいので、拡散層16の位置及び濃度に出るばらつきは抑制される。
また、溝39は、コンタクトプラグ19の側のシード誘電体膜27、シード下地膜25、及び保護絶縁膜21が均一に存在する領域を貫通するように形成される。そのために、均一にエッチングされ、コンタクトプラグ19または層間絶縁膜18を局部的に深くえぐるようなことが抑制される。
その結果、半導体装置1は、半導体基板11に垂直な縦方向に伸びた特性の優れた強誘電体キャパシタ31を有している。つまり、メモリセル6の信号量を落とすことなく、微細化が実現可能である。また、トランジスタ13は特性のばらつきが抑制されて、半導体装置1の製品歩留を向上させることが可能である。また、半導体装置1は、溝39の下部、すなわち電極35、36の下部が均一に形成され、構成元素及び不純物元素等の移動が抑制され、信頼性の向上が可能である。
本発明の実施例2に係る半導体装置及びその製造方法について、図5を参照しながら説明する。実施例1の半導体装置1とは、強誘電体キャパシタを構成しない側の強誘電体膜が、別の絶縁膜により分離される点が異なる。なお、実施例1と同一構成部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図5(a)、(b)に示すように、半導体装置2のトランジスタ13が直列接続されたC−C線に沿った断面は、実施例1の半導体装置1と同様である。一方、図5(a)、(c)に示すように、直列接続されたトランジスタ13の列と、隣接する直列接続されたトランジスタ13の別の列との間が、保護絶縁膜41及び層間絶縁膜43により分離されている。保護絶縁膜41及び層間絶縁膜43は、素子分離領域17の上部で、素子分離領域17に沿って延在している。
保護絶縁膜41及び層間絶縁膜43は、互いに列の異なる電極35(または電極36)の間の中央部にあり、コンタクトプラグ19の側を除くと、D−D線に沿って、電極35(または電極36)、保護絶縁膜41、層間絶縁膜43、保護絶縁膜41、及び電極35(または電極36)の順に配列されている。また、半導体基板11に垂直に、上から層間絶縁膜43、保護絶縁膜41、保護絶縁膜21、層間絶縁膜18の順に配列されている。
保護絶縁膜41は、保護絶縁膜21と同様なアルミニウム酸化膜であり、層間絶縁膜43は、層間絶縁膜18と同様なシリコン酸化膜である。なお、保護絶縁膜21及び層間絶縁膜43のどちらか一方の絶縁膜で構成することは可能である。
次に、半導体装置2の製造方法について説明する。実施例1の半導体装置1と同様な方法により、図1に示す強誘電体膜33a及び電極35、36等を形成した後、図5に示す保護絶縁膜41及び層間絶縁膜43を埋め込むためのC−C線に沿った方向に伸びた溝を、RIE法により、強誘電体膜33aをエッチングして保護絶縁膜21に達するように形成する。
その後、保護絶縁膜41及び層間絶縁膜43を埋め込むための溝は、ALD法により、保護絶縁膜41が、例えば、膜厚約50nm堆積され、次に、層間絶縁膜43により溝が残らないように埋め込まれる。図5(c)に示すように、保護絶縁膜41が形成されたU字状の溝の幅が深さに対して小さい場合、シーム44が形成される。
強誘電体膜33aの上面、Irからなる電極35、36の上面、保護絶縁膜41の上面、及び層間絶縁膜43の上面が面一となるように、例えば、CMP法により平坦化される。以降は、実施例1の半導体装置1と同様に、面一とされた表面の直上または離れた上方で保護絶縁膜21と同様な保護絶縁膜(図示略)で被われる。
半導体装置2は、保護絶縁膜41及び層間絶縁膜43で強誘電体膜33aが分離されている以外、実施例1の半導体装置1と同様な構成であるので、半導体装置1が有する効果を同様に有している。その上、異なる列の強誘電体膜33aは分離されているので、強誘電体キャパシタ31が、異なる列の強誘電体キャパシタ31から受ける分極反転による影響が抑制され信号量のばらつきが少なくなり、半導体装置2の信頼性が向上する。
本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々、変形して実施することができる。
例えば、実施例では、縦型の強誘電体キャパシタはチェーン型FeRAMに使用される例を示したが、その他の形のFeRAM、例えば、強誘電体キャパシタとトランジスタを直列接続するFeRAM等に適用することは可能である。
本発明は、以下の付記に記載されるような構成が考えられる。
(付記1) 半導体基板と、前記半導体基板上に互いに離間して配設されたソース及びドレインのいずれかとなる第1及び第2の拡散層を有するトランジスタと、前記半導体基板表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、前記第1の拡散層に第1のコンタクトプラグを介して接続された第1の電極と、前記第1の電極に対向し、前記半導体基板表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、前記第2の拡散層に第2のコンタクトプラグを介して接続された第2の電極と、対向する両面が前記第1の電極及び前記第2の電極にそれぞれ接した強誘電体膜と、前記強誘電体膜に接して前記トランジスタの側に配設され、対向する前記第1の電極及び前記第2の電極のいずれか一方に接したシード膜とを備えている半導体装置。
(付記1) 半導体基板と、前記半導体基板上に互いに離間して配設されたソース及びドレインのいずれかとなる第1及び第2の拡散層を有するトランジスタと、前記半導体基板表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、前記第1の拡散層に第1のコンタクトプラグを介して接続された第1の電極と、前記第1の電極に対向し、前記半導体基板表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、前記第2の拡散層に第2のコンタクトプラグを介して接続された第2の電極と、対向する両面が前記第1の電極及び前記第2の電極にそれぞれ接した強誘電体膜と、前記強誘電体膜に接して前記トランジスタの側に配設され、対向する前記第1の電極及び前記第2の電極のいずれか一方に接したシード膜とを備えている半導体装置。
(付記2) 前記シード膜は、前記半導体基板側に導電体膜からなるシード下地膜、及び、前記シード下地膜の上に前記強誘電体膜と組成の異なるペロブスカイト型結晶構造を有する層状酸化物強誘電体からなるシード誘電体膜で構成されている付記1に記載の半導体装置。
(付記3) 前記シード誘電体膜は、PZT、PZLT、SBT、BLTのいずれかの強誘電体膜である付記2に記載の半導体装置。
(付記4) 前記シード下地膜は、Ti/Ir、Ti/Pt、Ti/Ir/SrRuO3、Ti/Pt/SrRuO3、TiAlN/Ir/SrRuO3、TiAlN/Ir/Ti/SrRuO3、TiAl/TiAlN/Ir/SrRuO3、TiAl/TiAlN/Ir/Ti/SrRuO3である付記2に記載の半導体装置。
(付記5) 前記第1及び第2の電極は、IrまたはIrを有する積層体である付記1に記載の半導体装置。
1、2 半導体装置
6 メモリセル
11 半導体基板
13 トランジスタ
14 ゲート絶縁膜
15 ゲート電極
16 拡散層
17 素子分離領域
18、43 層間絶縁膜
19 コンタクトプラグ
21、41 保護絶縁膜
23 シード膜
25 シード下地膜
27 シード誘電体膜
29、39 溝
31 強誘電体キャパシタ
33、33a 強誘電体膜
34、38、44 シーム
35、36 電極
6 メモリセル
11 半導体基板
13 トランジスタ
14 ゲート絶縁膜
15 ゲート電極
16 拡散層
17 素子分離領域
18、43 層間絶縁膜
19 コンタクトプラグ
21、41 保護絶縁膜
23 シード膜
25 シード下地膜
27 シード誘電体膜
29、39 溝
31 強誘電体キャパシタ
33、33a 強誘電体膜
34、38、44 シーム
35、36 電極
Claims (5)
- 半導体基板と、
前記半導体基板上に互いに離間して配設されたソース及びドレインのいずれかとなる第1及び第2の拡散層を有するトランジスタと、
前記半導体基板表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、前記第1の拡散層に第1のコンタクトプラグを介して接続された第1の電極と、
前記第1の電極に対向し、前記半導体基板表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、前記第2の拡散層に第2のコンタクトプラグを介して接続された第2の電極と、
対向する両面が前記第1の電極及び前記第2の電極にそれぞれ接した強誘電体膜と、
前記強誘電体膜に接して前記トランジスタの側に配設され、対向する前記第1の電極及び前記第2の電極のいずれか一方に接したシード膜と、
を備えていること特徴とする半導体装置。 - 前記第1の電極に対向し、前記半導体基板表面にほぼ垂直に縦方向に伸び、前記第1の拡散層を共有する第2のトランジスタの第3の拡散層に第3のコンタクトプラグを介して接続された第3の電極と、
対向する両面が前記第1の電極及び前記第3の電極にそれぞれ接した前記強誘電体膜と同じ組成の第2の強誘電体膜と、
前記第2の強誘電体膜に接して前記第2のトランジスタの側に配設され、対向する前記第1の電極及び前記第3の電極のいずれか一方に接した前記シード膜と同じ組成及び構成の第2のシード膜とを、更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。 - 前記第1乃至第3の電極を配して直列に接続された第1のトランジスタ列と、前記第1乃至第3の電極を配して直列に接続された第2のトランジスタ列とは、前記強誘電体膜と異なる組成の絶縁膜を間に挟んで隣接していることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
- 前記シード膜は、前記半導体基板側に導電体からなるシード下地膜、前記シード下地膜の上に前記強誘電体膜と同じ組成の強誘電体膜からなるシード誘電体膜を有すること特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 半導体基板上に対をなす第1及び第2の拡散層を有し、前記第1及び第2の拡散層を共有して直列に接続されるトランジスタを形成し、前記トランジスタを被うように前記半導体基板上に層間絶縁膜を形成し、前記第1の拡散層と接続し、前記層間絶縁膜とほぼ面一の上面を有する柱状の第1のコンタクトプラグ、及び前記第2の拡散層と接続し、前記層間絶縁膜の内部に上面を有する柱状の第2のコンタクトプラグを形成する工程と、
前記層間絶縁膜、前記第1及び第2のコンタクトプラグを被うように、順に、保護絶縁膜及びシード膜を形成する工程と、
前記第1及び第2のコンタクトプラグの前記半導体基板と反対側の上方に、前記シード膜が島状に分離されてそれぞれ残るように、前記保護絶縁膜に達する第1の溝を形成する工程と、
前記第1の溝及び前記シード膜の表面に強誘電体膜を形成する工程と、
前記半導体基板表面にほぼ垂直に、前記強誘電体膜の表面から前記シード膜及び前記保護絶縁を貫通して前記第1及び第2のコンタクトプラグにそれぞれ達し、側面に前記シード膜を有する第2の溝を形成する工程と、
前記第2の溝に導電体を埋め込んで、前記第1及び第2のコンタクトプラグにそれぞれ接続する柱状の前記第1及び第2の電極を形成する工程と、
を備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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JP2009027807A JP2010183036A (ja) | 2009-02-09 | 2009-02-09 | 半導体装置及びその製造方法 |
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