JP2010182581A - 放電ランプ、光源装置、およびプロジェクタ - Google Patents

放電ランプ、光源装置、およびプロジェクタ Download PDF

Info

Publication number
JP2010182581A
JP2010182581A JP2009026363A JP2009026363A JP2010182581A JP 2010182581 A JP2010182581 A JP 2010182581A JP 2009026363 A JP2009026363 A JP 2009026363A JP 2009026363 A JP2009026363 A JP 2009026363A JP 2010182581 A JP2010182581 A JP 2010182581A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge lamp
arc tube
light
oxygen
source device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009026363A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Sakurai
昇 櫻井
Yoshihide Nishiyama
佳秀 西山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2009026363A priority Critical patent/JP2010182581A/ja
Priority to US12/685,911 priority patent/US8405311B2/en
Publication of JP2010182581A publication Critical patent/JP2010182581A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/84Lamps with discharge constricted by high pressure
    • H01J61/86Lamps with discharge constricted by high pressure with discharge additionally constricted by close spacing of electrodes, e.g. for optical projection
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B21/00Projectors or projection-type viewers; Accessories therefor
    • G03B21/005Projectors using an electronic spatial light modulator but not peculiar thereto
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/02Details
    • H01J61/025Associated optical elements
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/02Details
    • H01J61/04Electrodes; Screens; Shields
    • H01J61/06Main electrodes
    • H01J61/073Main electrodes for high-pressure discharge lamps
    • H01J61/0735Main electrodes for high-pressure discharge lamps characterised by the material of the electrode
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/02Details
    • H01J61/24Means for obtaining or maintaining the desired pressure within the vessel
    • H01J61/26Means for absorbing or adsorbing gas, e.g. by gettering; Means for preventing blackening of the envelope

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)
  • Discharge Lamp (AREA)
  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)

Abstract

【課題】放電空間内の酸素量を調整することによって長期に亘って発光管の失透を抑制し、従来に比べて寿命の長い放電ランプを得るとともに、高信頼性の光源装置およびプロジェクタを提供する。
【解決手段】本発明の放電ランプ101は、石英ガラスからなり発光物質が封入された発光管11と、発光管11内に配置されタングステンを主成分とする電極12,12と、を有し、電極12,12が、酸素と結合する酸素ゲッタ材を1種類以上含有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、放電ランプ、光源装置、およびプロジェクタに関するものである。
従来、プロジェクターは、映像投写装置として会議でのプレゼンテーション用や家庭におけるホームシアター用など各方面に利用されている。このようなプロジェクターに使用される光源装置としては、例えば、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、及び高圧水銀ランプなどの電極を有する放電式ランプが主に用いられている。
しかしながら、このような放電式ランプは、製造時において放電空間内にアルカリ金属が浸入した場合、放電が起こりにくくなったり、タングステンとの反応が促進されて発光管が白濁して失透することが知られている。また、発光管内が酸素過多の場合にも失透を促進してしまうという問題があった。このような問題を解決すべく、下記特許文献1においては、ゲッタ材としてジルコニウムおよびタンタルを電極部に取り付けて、高温時の不純ガス(酸素や水素等)を吸着させている。
特開平08−287867号公報
しかしながら、上記構成では、ランプ点灯時にゲッタ材が一度に消費されてしまう。つまり、電極部に取り付けられたゲッタ材によって放電空間内に残留していた酸素等を除去することは可能であるが、発光管は石英ガラス(SiO)からなるため、ゲッタ材が消費された後においてもランプ点灯中の高温状態では常に酸素が供給されてしまう。その結果、放電空間内の酸素過多が起因となって発光管の失透が生じるという問題がある。したがって、ランプの長寿命化を図るには放電空間内の酸素量を適量に調整する必要がある。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、放電空間内の酸素量を調整することによって長期に亘って発光管の失透を抑制し、従来に比べて寿命の長い放電ランプを得るとともに、高信頼性の光源装置およびプロジェクタを提供することを目的としている。
本発明の放電ランプは、上記課題を解決するために、石英ガラスからなり発光物質が封入された発光管と、発光管内に配置されタングステンを主成分とする電極と、を有する放電ランプであって、電極が、酸素と結合するゲッタ材を1種類以上含有している。
本発明によれば、タングステンを主成分とし、ゲッタ材を1種類以上含有している電極によって、ゲッタ材を除々に放電空間内に放出させ、発光管内の酸素量を適量に調整することができる。これによって、酸素過多が起因となっていた発光管の失透を長期的に防止でき、放電ランプの長寿命化が図れる。
また、ゲッタ材が2000℃以上の融点を有する材料であることが好ましい。
本発明によれば、タングステンの融点が約3400℃であることから、2000℃以上の融点を有する材料をゲッタ材として用いることにより、ランプ点灯時における電極の消耗に伴ってタングステンと同時にゲッタ材も蒸発し、この蒸発したゲッタ材が発光管内の酸素と結合する。これによって発光管内の酸素量が適量に調整されることになる。
また、ゲッタ材がホウ素であることが好ましい。
本発明によれば、ホウ素からなるゲッタ材は発光管内の残余酸素と結合し、ランプの色度に影響を与えることなく、また発光管の管壁を損傷させることなく、発光管内の酸素量を調整することが可能である。
また、ゲッタ材の含有量が、0.5ppm〜100ppmであることが好ましい。
本発明によれば、ゲッタ材の含有量を上記範囲内とすることによって、ランプの色度に影響を与えることなく、また発光管の管壁を損傷させることなく、発光管内の酸素量を調整することが可能である。これにより、発光管の失透が長期的に抑制されることとなる。
また、ゲッタ材の含有量が、0.5ppm〜25ppmであることが好ましい。
本発明によれば、ゲッタ材の含有量を上記範囲内とすることによって、ランプの色度に影響を与えることなく、また発光管の管壁を損傷させることなく発光管内の酸素量をより適量に調整することが可能である。これにより、発光管の失透がより長期的に抑制されることとなる。
本発明の光源装置は、先に記載の放電ランプと、マイクロ波を発生させるマイクロ波電源と、マイクロ電源から出力されたマイクロ波を発光管に伝送する伝送線路と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、上記した放電ランプを備えているので高信頼性の光源装置となる。また、マイクロ波によって、電極の先端上において高輝度な発光が得られる。また、高効率な発光特性となり、省電力でコンパクトな光源装置を構成することができる。
本発明のプロジェクタは、先に記載の光源装置と、光源装置から射出された光束を、入力された画像情報に応じて変調し光学像を形成する光変調部と、光変調部により形成された光学像を投射する投射部と、を備えている。
本発明によれば、失透を長期的に防止して長寿命化を実現した放電ランプを備えているので、信頼性の高い光源装置を得ることができる。
本発明に係る光源装置の概略構成を模式的に示す断面図。 マイクロ波発生部のブロック図。 固体高周波発振器の概略構成を示すブロック図。 失透試験後における発光管の失透の様子を示す図。 失透試験後における発光管の失透の有無を示す断面図。 本発明に係るプロジェクタの概略構成図。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(光源装置)
図1は、本発明の光源装置に係る一実施形態の概略構成を示す断面図、図2はマイクロ波発生部のブロック図、図3は固体高周波発振器の概略構成を示すブロック図である。
図1および図2に示されるように、光源装置100は、マイクロ波を発生させるマイクロ波発生部2と、マイクロ波発生部2から放射されるマイクロ波によって発光するランプ部3と、を有して構成されている。
ランプ部3は、本発明の一実施形態に係る放電ランプ101と、リフレクタ102と、副反射鏡103とを備えており、不図示のランプハウジング内に収納されている。そして、放電ランプ101から放射された光束を、リフレクタ102により装置前方(図1中に示されるX軸方向)側に射出方向を揃えて収束光として射出する。
放電ランプ101は、石英ガラス(主な組成はSiOである)から構成される発光管11と、この発光管11内に配置される一対の電極12,12とを備えている。発光管11は、中央部分が球状に膨出した膨出部111Aと、膨出部111Aの両側に延在する封止部111Bとからなり、膨出部111Aの内部に略球状の放電空間Kが形成されている。そして、この放電空間K内に、一対の電極12,12と発光物質が封入されている。
発光物質としては、水銀、希ガス、ハロゲン化合物などが挙げられる。水銀17は、発光部115の近傍の内壁面11aに固着された状態で発光管11内に封入されている。希ガスは、発光を促すために用いられるものであり、特に限定はされないが、常用されるアルゴン、キセノンなどを用いることができる。さらに、ハロゲン化合物は、塩素、臭素、およびヨウ素のうちのいずれかのハロゲンを用いることができ、特に臭素を用いることが好ましい。
また、発光管11の各封止部111B内には、電極12と電気的に接続されるモリブデンからなる金属箔113が挿入されており、ガラス材料等で封止されている。この金属箔113には、さらに電極引出線としてのニッケル製のリード線114が接続されている。
電極12は、電極軸12aおよび放熱用コイル12bを有してなり、他方の電極12と対向する端部側が放電端部C1(C2)となっている。放電端部C1,C2は、電極軸12aの一端部をレーザーによって熱溶融することによって熱容量の大きい球状もしくはドーム形状としたものであり、放熱用コイル12bは、導通線である芯線を電極軸12aに巻回することによって設けられている。電極軸12aと電極軸12aに巻装された放熱用コイル12bは、溶融一体化されていてもよいし、放熱用コイル12bの巻回力によって固定されていてもよい。このような電極12,12は、放電空間K内において、放電端部C1、C2同士を対向させた状態で互いに所定間隔をおいて配置されている。
電極12はタングステンを主成分として構成されるもので、その一部に酸素ゲッタ材が含有されている。電極12を構成する材料としては、タングステンの他に少なくとも1種類以上の酸素ゲッタ材を用いることが好ましく、その中でもタングステンの融点(3400℃)に近い材料を用いることが望ましい。本実施形態では、約2000℃以上の融点を持つホウ素を酸素ゲッタ材として用いており、これによって、点灯時におけるタングステンの消耗と同時に酸素ゲッタ材が発光空間K内に放出されることになる。
電極12中の酸素ゲッタ材の含有量は0.5ppm〜100ppmの範囲内とし、特に0.5ppm〜30ppmの範囲内とすることが好適である。例えば、ゲッタ量が0.5ppmよりも少ない場合には、発光管11内の残余酸素と完全に結合することができず、酸素量の調整が不十分となるおそれがあり、また、ゲッタ量が100ppmよりも多い場合には、発光管11のハロゲンサイクルを妨害して管壁を黒化させるか、あるいはランプ部3の発光スペクトルへ影響するおそれがある。このため、酸素ゲッタ材の含有量を上記した範囲内で設定することによって、ランプの色度に影響を与えず、また発光管11の石英ガラスを損傷させるおそれもなくすことができる。
なお、本実施形態では酸素ゲッタ材としてホウ素を用いているが、これに限られることなく、その他にも約2000℃以上の融点を有する材料であれば好適に用いることができる。また、本実施形態における酸素ゲッタ材の含有量は、発光管11内に封入された発光物質の重量なども考慮に入れて選定することが望ましい。
リフレクタ102は、放電ランプ101の封止部111Bが挿通される挿入部121およびこの挿入部121から拡がる楕円曲面状の反射部124を備えたガラス製の一体成形品である。挿入部121には、中央に挿入孔121Bが形成されており、この挿入孔121Bの中心に発光管11の封止部111Bが配置される。反射部124は、楕円曲面状の反射面122Aに金属薄膜を蒸着形成して構成され、可視光を反射して赤外線を透過するコールドミラーとされている。そして、この反射面124Aの焦点位置と一対の電極12,12の中心位置とが略一致するように構成されていることが好ましい。なお、リフレクタ102の形状はこれに限られず、変更が可能である。
副反射鏡103は、反射面103Aを膨出部111A側に向けてリフレクタ102と対向配置されている。この副反射鏡103は、放電ランプ101の封止部111Bが挿通される挿入部131と、挿入部131から拡がる楕円曲面状の反射部132とを備えたガラス製の一体成形品であって、リフレクタ102よりも小型の反射部材である。挿入部131には中央に挿入孔133が形成されており、この挿入孔133の中心に発光管11の封止部111Bが配置される。反射部132は、放電空間Kの球面に倣う凹曲面状の反射面103Aに金属薄膜を蒸着形成して構成され、リフレクタ102と同様にコールドミラーとされている。そして、反射面103Aの2つの焦点位置と、一対の電極12,12の放電端部C1、C2の位置とがそれぞれ略一致するように構成されていることが好ましい。
なお、リフレクタ102の反射面124A及び副反射鏡103の反射面103Aは、楕円曲面だけでなく球面で構成することもできる。
上記リフレクタ102及び副反射鏡103に放電ランプ101を固定する際には、挿入孔121B及び挿入孔133内に無機系接着剤を充填し、リフレクタ102及び副反射鏡103に放電ランプ101の一対の封止部111Bが水平となるように固定する。
図2に示すように、マイクロ波発生部2は、高周波信号を出力する固体高周波発振部110と、固体高周波発振部110から出力された高周波信号をマイクロ波として放出する導波部120と、を有して構成されている。
固体高周波発振部110は、電源111と、弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)発振器としてのダイヤモンドSAW発振器202と、増幅器としての第1増幅器112と、を有して構成される。導波部120は、安全器としてのアイソレータ122と、アイソレータ122と図1に示すランプ部3とを繋ぐ同軸ケーブル116(図1)と、を備えている。
電源111は、ダイヤモンドSAW発振器202と第1増幅器112とに電力を供給している。ダイヤモンドSAW発振器202の後段には第1増幅器112が接続されており、ダイヤモンドSAW発振器202から出力された高周波信号は、第1増幅器112で増幅された後に出力される。この第1増幅器112から出力される高周波信号が、固体高周波発振部110から出力される高周波信号となる。本実施形態では、固体高周波発振部110から、放電ランプ101の発光管11内に封入される発光物質を励起して発光させる高周波出力レベルに増幅された2.45GHz帯の高周波信号を出力する。
導波部120は、固体高周波発振部110から出力された高周波信号を導波してマイクロ波として放射するものであり、反射波対策としてのアイソレータ122を備え、アイソレータ122から延在する同軸ケーブル116(図1)を介してランプ部3にマイクロ波が伝送される。
アイソレータ122は、対象物となるランプ部3からの反射波が固体高周波発振部110に戻ることを阻止し、反射波による第1増幅器112などの故障を防止する。
図3に示すように、ダイヤモンドSAW発振器202は、移相回路210、ダイヤモンドSAW共振子310、第2増幅器220および電力分配器230でループ回路240を構成し、電力分配器230の一方の出力側にバッファ回路250を接続した構成となっている。
移相回路210は、電源111から制御電圧を入力してループ回路240の位相を可変させるものである。これら各ブロックは、一定の特性インピーダンス、例えば50ohmに全て整合接続されている。なお、ダイヤモンドSAW共振子310は、第2増幅器220が飽和状態となる入力電圧が供給されるように第2増幅器220の入力側に接続することができる。
これにより、ダイヤモンドSAW共振子310を用いてGHz帯での高周波信号をダイレクト発振させることが可能となる。また、整合を保ったまま第2増幅器220の出力パワーを電力分配器230からバッファ回路250を介して外部に出力することができる。
そして、この回路構成により、ダイヤモンドSAW共振子310に印加する電力を最小限として連続発振状態を継続することが可能となる。また、移相回路210により、高周波信号に周波数変調をかけることが可能となり、発光管11に対して、マイクロ波周波数を可変・調整することが可能になる。
なお、移相回路210は用いなくても良く、その場合には、固体高周波発振器200はダイヤモンドSAW共振子310の特性により一意的に決まる周波数で発振する固定発振器となる。
本実施形態の光源装置100は、マイクロ波発生部2の駆動によりランプ部3に給電されるマイクロ波によって、発光管11の放電空間Kに封入された発光物質が励起およびイオン化されてプラズマ発光することにより、電極12,12間に発光部115が形成され、その光束が発光管11の外部に放射される。そして、膨出部111Aから射出された光束の一部は、発光管11を透過して副反射鏡103へ入射し、その反射面103Aにて反射されて膨出部111Aに再度戻される。この戻り光の一部は、リフレクタ102側に向けて進み、リフレクタ102へ入射した光は、反射部124の反射面124Aで反射して所定の方向に射出する。放電ランプ101を点灯すると、膨出部111Aから放射された光束は、リフレクタ102及び副反射鏡103により、略コリメート光として所定の方向へ射出される。
ところで、ランプ点灯中、電極12,12間で発生するアーク熱は約3500℃にもなる。石英ガラスの軟化温度は約1500℃であることから、上記アーク熱によって発光管11が高温になるとその一部が蒸発し、蒸発したSiOが放電プラズマによってSiとOとに分離されるため、点灯中の放電空間K内にはOが常に供給されてしまう。密閉空間K内における酸素濃度が除々に高まってくると、発光管11の白濁(結晶化)が促進されて早期に失透することが分かっている。
このような発光管11の失透の要因となる放電空間K内の酸素量を調整すべく、本実施形態では酸素ゲッタ材を含有した電極12,12を備えている。ランプ点灯中、アーク熱によって電極12,12が蒸発(消耗)し、酸素ゲッタ材であるホウ素が放電空間K内に放出される。電極12,12の消耗と同時に放出された酸素ゲッタ材が、放電空間K内に残留している酸素や、発光管11を構成している石英ガラス(SiO)から分離した酸素など、発光管11内に存在する過剰酸素と結合することによって放電空間K内の酸素量が一定量に調整される。酸素と結合したホウ素は、蒸発してハロゲンサイクルを繰り返すタングステンとともに比較的低温な電極軸12aの一部に吸着されるため、発光には影響がない。
また、点灯中、電極12は除々に消耗することから、長期に亘って放電空間K内の酸素量を抑制し、発光管11の失透(白濁)が長期的に抑制される。
本実施形態においては、電極12における酸素ゲッタ材の含有量を0.5ppm〜100ppmの範囲内とした。酸素ゲッタ材の含有量が少な過ぎる場合には、放電空間K内に存在する余剰酸素と完全に結合することができず、また、多すぎる場合には、化合物となって発光管11の内壁面11aに付着して黒化させるなどして発光輝度への影響がある。このため、電極12における酸素ゲッタ材の含有量を上記範囲内とすることによって、ランプ部3の発光色度に影響を与えることなく、また発光管11の管壁を損傷させることなく、発光管11内の酸素量を調整することが可能である。これにより、高輝度且つ長寿命な光源装置100となり、後述するプロジェクタの光源系として好適なものとなる。
[試験例1]
次に、本発明の効果を明らかにするために放電ランプの失透試験を行った。図4は、試験後の発光管(膨出部)の断面の一部を拡大して示す断面図であって、(a)に実施例1〜4、(b)に実施例5、(c)に実施例6が示されている。
試験には、図1に示した構成の放電ランプであって、電極におけるホウ素の含有量が異なる実施例1〜6のランプを用意し、各ランプをオーブンで所定時間加熱処理することによって発光管の失透の有無を確認した。ここで、オーブンによる加熱処理温度を1300℃、加熱時間を2時間とした。
Figure 2010182581
表1に、各実施例1〜6における試験結果を示す。表1には、電極におけるホウ素の含有量、発光管の失透の有無がそれぞれ示されており、失透評価を、失透なし(○)、やや失透あり(△)、失透あり(×)で表している。
試験の結果、図4(a)に示すように、実施例1〜4のような電極におけるホウ素の含有量が0.1ppm〜50ppmと僅かな場合には失透は確認されなかった。
また、電極におけるホウ素の含有量が130ppmとされた実施例5では、図4(b)に示すように、発光管11の管壁の一部が結晶化して厚さ数μmの失透層13が形成されたことを確認した。
さらに、電極におけるホウ素の含有量が10000ppmとされた実施例6の場合には、図4(c)に示すように、失透層13の厚さが実施例5の倍以上の厚さであって数十μmにもなることが確認された。これは、余剰酸素ゲッタ材が不純物となって発光管11の管壁に付着したとも考えられる。
図5に、試験後における発光管の失透の様子を示す。
図5(a)は、試験後における発光管の外観を示す平面図であって、図5(b)は、失透の基点となるβ−クリストバライトを拡大して示す図である。
石英ガラスの結晶化は、図5(b)に示すような不均一な核、すなわちクリストバライト(β−クリストバライト)の形成で始まり、これが拡散して白濁し、図5(a)に示すように発光管11の全体へと成長していくことが明らかとなった。
以上の結果から、電極12に含まれる酸素ゲッタ材の量が多ければよいというわけではなく、ホウ素の含有量が多過ぎてしまうと、不純物となってタングステンとともに発光管11の内壁面11aに付着したり失透(結晶化)を加速させてしまうことが判明した。また、電極12における酸素ゲッタ材の含有量を0.7ppm〜50ppmの範囲内とすることにより、発光管11の失透が効果的に抑制されることが明らかとなった。
上記試験条件においてはこのような結果となったが、電極12における酸素ゲッタ材の含有量を、処理温度(ランプ出力)や発光物質の種類等によって適宜選択することが望ましい。
(プロジェクタ)
次に、上記実施形態の光源装置を備えたプロジェクタについて説明する。
図6は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。この図に示されるように、プロジェクタ1100内部には、上記した本発明の光源装置100を備えたランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル(光変調部)1110R、1110Bおよび1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114(投射部)を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。ここで、各液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
プロジェクタ1100は、上述した実施形態の光源装置100を備えている。光源装置100は失透が長期的に抑制されるものであるため高輝度な照明光を長期に亘って照射することが可能である。このため、プロジェクタ1100は、長寿命化され、表示品位が高く信頼性の高い投写像を得ることができる。また、小型な光源装置100を備えたことにより、全体が小型化されかつ軽量なプロジェクタ1100を得ることができる。
また、上記実施形態でのプロジェクタ1100は、光変調部として液晶パネルを用いている。しかし、これに限らず、一般に、入射光を画像情報に応じて変調するものであればよく、マイクロミラー型光変調装置などを使用しても良い。なお、マイクロミラー型光変調装置としては、例えば、DMD(Digital Micro mirror Device)(登録商標)を用いることができる。なお、マイクロミラー型光変調装置を用いた場合には、入射偏光板や射出偏光板などは不要とすることができ、偏光変換素子も不要とすることができる。
上記実施形態での光源装置100は、透過型液晶方式のプロジェクタ1100に用いられている。しかし、これに限らず、反射型液晶方式であるLCOS(Liquid Crystal On Silicon)方式などを採用したプロジェクタに用いられても同様の効果を奏することが可能である。
先の実施形態での光源装置100は、外部に設置される投射面に光学像の投射を行うフロントタイプのプロジェクタに適用している。しかし、これに限らず、プロジェクタの内部にスクリーンを有して、そのスクリーンに光学像を投射するリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
先の実施形態でのプロジェクタ1100に電圧調整部を設け、固体高周波発振器200の第1増幅器112の増幅度を可変とすることでも良い。このような構成にすることで、マイクロ波の出力パワーを可変できるため、発光管11で発光する光束の輝度を可変できる。従って、投射する映像のシーン(例えば、明るいシーンや暗いシーン)に合わせて、増幅度を調整することにより、プロジェクタ1100から投射される映像光の輝度を映像のシーンに合わせて調整を行うことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもなく、上記各実施形態を組み合わせても良い。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、先の実施形態での光源装置100は、固体高周波発振器200で2.45GHz帯の高周波信号を出力し、電極12,12からマイクロ波として放射している。しかし、これに限らず、弾性表面波共振子の構成を適宜変更することにより、色々な高周波信号を出力し、マイクロ波として放射して、発光管11を発光させることも可能となる。また、このようにすることで、発光管11に封入する発光物質の種類や発光具合(発光色の具合)に合わせるマイクロ波を放射させることも可能となる。
上記実施形態での光源装置100は、プロジェクタの光源としてだけでなく、小型軽量の光源装置は、他の光学機器に適用しても良い。また、航空、船舶、車輌などの照明機器や、屋内照明機器などへも好適に適用することができる。
100…光源装置、11…発光管、12…電極、101…放電ランプ、…マイクロ波電源、…同軸ケーブル(伝送線路)、…プロジェクタ、1110R,1110B,1110G…液晶パネル(光変調部)、1114…投射レンズ(投射部)

Claims (7)

  1. 石英ガラスからなり発光物質が封入された発光管と、前記発光管内に配置されタングステンを主成分とする電極と、を有する放電ランプであって、
    前記電極が、酸素と結合するゲッタ材を1種類以上含有している
    ことを特徴とする放電ランプ。
  2. 前記ゲッタ材が2000℃以上の融点を有する材料である
    ことを特徴とする請求項1記載の放電ランプ。
  3. 前記ゲッタ材がホウ素である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の放電ランプ。
  4. 前記ゲッタ材の含有量が、0.5ppm〜100ppmである
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の放電ランプ。
  5. 前記ゲッタ材の含有量が、0.5ppm〜30ppmである
    ことを特徴とする請求項4記載の放電ランプ。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の放電ランプと、
    マイクロ波を発生させるマイクロ波電源と、
    前記マイクロ電源から出力されたマイクロ波を前記発光管に伝送する伝送線路と、を備えた
    ことを特徴とする光源装置。
  7. 請求項6記載の光源装置と、
    前記光源装置から射出された光束を、入力された画像情報に応じて変調し光学像を形成する光変調部と、
    前記光変調部により形成された前記光学像を投射する投射部と、を備えた
    ことを特徴とするプロジェクタ。
JP2009026363A 2009-02-06 2009-02-06 放電ランプ、光源装置、およびプロジェクタ Withdrawn JP2010182581A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009026363A JP2010182581A (ja) 2009-02-06 2009-02-06 放電ランプ、光源装置、およびプロジェクタ
US12/685,911 US8405311B2 (en) 2009-02-06 2010-01-12 Discharge lamp preventing devitrification, light source device, and projector

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009026363A JP2010182581A (ja) 2009-02-06 2009-02-06 放電ランプ、光源装置、およびプロジェクタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010182581A true JP2010182581A (ja) 2010-08-19

Family

ID=42539857

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009026363A Withdrawn JP2010182581A (ja) 2009-02-06 2009-02-06 放電ランプ、光源装置、およびプロジェクタ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8405311B2 (ja)
JP (1) JP2010182581A (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0757697A (ja) * 1993-07-30 1995-03-03 Patent Treuhand Ges Elektr Gluehlamp Mbh 高圧放電ランプ
JPH0757696A (ja) * 1993-08-19 1995-03-03 Noritake Co Ltd 放電管
JPH11154487A (ja) * 1997-09-20 1999-06-08 New Japan Radio Co Ltd 放電管用陰極
JP2000030660A (ja) * 1998-07-09 2000-01-28 Matsushita Electron Corp 放電管
JP2000348672A (ja) * 1999-03-31 2000-12-15 Tdk Corp 電極および放電灯
JP2007115534A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 National Univ Corp Shizuoka Univ 放電灯装置、放電灯、及び放電灯点灯装置
JP2007317398A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Ushio Inc 電磁波励起光源装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3158955B2 (ja) 1995-04-12 2001-04-23 ウシオ電機株式会社 ショートアーク型水銀放電ランプ
US6220713B1 (en) * 1998-10-23 2001-04-24 Compaq Computer Corporation Projection lens and system

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0757697A (ja) * 1993-07-30 1995-03-03 Patent Treuhand Ges Elektr Gluehlamp Mbh 高圧放電ランプ
JPH0757696A (ja) * 1993-08-19 1995-03-03 Noritake Co Ltd 放電管
JPH11154487A (ja) * 1997-09-20 1999-06-08 New Japan Radio Co Ltd 放電管用陰極
JP2000030660A (ja) * 1998-07-09 2000-01-28 Matsushita Electron Corp 放電管
JP2000348672A (ja) * 1999-03-31 2000-12-15 Tdk Corp 電極および放電灯
JP2007115534A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 National Univ Corp Shizuoka Univ 放電灯装置、放電灯、及び放電灯点灯装置
JP2007317398A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Ushio Inc 電磁波励起光源装置

Also Published As

Publication number Publication date
US8405311B2 (en) 2013-03-26
US20100201268A1 (en) 2010-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5479065A (en) Metal halide discharge lamp suitable for an optical light source having a bromine to halogen ratio of 60-90%, a wall load substantially greater than 40 W/cm2, and a D.C. potential between the anode and cathode
JP4743209B2 (ja) 光源装置および当該光源装置を備えたプロジェクタ
WO2007052828A1 (ja) プロジェクタ、およびプロジェクタの光源装置の点灯方法
KR20080060295A (ko) 프로젝터
JP5359364B2 (ja) 光源装置およびプロジェクタ
JP5553042B2 (ja) 放電ランプ装置
US8449343B2 (en) Discharge lamp having a heat resistant film and method for producing same
JP2010060855A (ja) 光学装置
JP2010182581A (ja) 放電ランプ、光源装置、およびプロジェクタ
JP2009104864A (ja) 放電ランプ、光源装置、投射型表示装置
JP3633490B2 (ja) 光源装置およびこれを用いたプロジェクタ
JP2008146893A (ja) 光源装置及びプロジェクタ
JP2007194012A (ja) 光源装置およびプロジェクタ
JP2007194013A (ja) 光源装置およびプロジェクタ
JP2009104865A (ja) 放電ランプ、光源装置、投射型表示装置
JP2005005183A (ja) 高圧水銀ランプ、光源装置、およびプロジェクタ
JP2005077585A (ja) ランプ装置及びこれを備えたプロジェクタ
JP2007127682A (ja) 光源装置及びプロジェクタ
JP2009224176A (ja) 光源装置及びそれを備えたプロジェクタ
JP2007194011A (ja) 光源装置およびプロジェクタ
JP5062269B2 (ja) 発光管、光源装置及びプロジェクタ
JP2009231132A (ja) 発光管、光源装置及びプロジェクタ
JP2011154931A (ja) 光源装置および投射型表示装置
JP2007206591A (ja) 光源装置およびプロジェクタ
JP2010009909A (ja) 放電ランプ、光源装置、及びプロジェクタ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120106

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120106

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130129

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20130326