JP2009224176A - 光源装置及びそれを備えたプロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の小型化を図るとともに光の利用効率の向上を図ることのできる光源装置およびそれを備えたプロジェクタを提供する。
【解決手段】本発明の光源装置は、マイクロ波を出力するマイクロ波電源と、マイクロ波の照射を受けて発光する発光物質が封入された発光管10と、該発光管10内で互いの端部が所定間隔をおいて対向する一対のアンテナ11a,11bとを有するマイクロ波励起ランプ32と、マイクロ波励起ランプ32に対して半椀形状の第1反射面34bが対向するように配置されたリフレクタ34と、マイクロ波励起ランプ32を挟んで第1反射面34bと対向する第2反射面36aを有した副反射器36と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源装置及びそれを備えたプロジェクタに関するものである。
近年、プロジェクタに用いられる光源装置として、マイクロ波放電方式を用いた無電極光源が提案されてきている。無電極光源は、従来の白熱灯や高圧水銀ランプに代表される電極放電式ランプとは異なり発光管内部に放電用の電極を有しないので、電極の消耗やそれに伴う発光管の白濁や黒化等に起因する発光管の劣化が抑制される。また、発光管内に封入される発光物質の選択肢が広がり、必ずしも水銀を使用する必要がないので不必要な紫外線を放出せずに済み、プロジェクタ向けの長寿命光源として期待されている。
光源装置には、ランプから放射される光を反射して一方向に射出するリフレクタが設けられている。リフレクタは椀形状とされており、光学機器の内部への取り付けに手間が掛かったり配置に十分なスペースを確保する必要がある。
光源装置の小型化を目的とした構成として、ランプ容器の発光管の半球面に全反射膜を設け、これをリフレクタとして用いる構造が特許文献1に開示されている。これにより、光学機器の内部に別部材のリフレクタを取り付けるスペースを確保する必要がなくなるので装置全体を小型化することができる。
特開2006−92910号公報
特許文献1の全反射膜ではランプから放射された光を所望の方向に屈折することが困難なため、別途形成されたレンズなどを新たに設置する必要があった。そのため、装置小型化の実現が必ずしも成し遂げられるとは言い切れない。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、装置全体の小型化を図るとともに光の利用効率を向上できる光源装置及びそれを備えたプロジェクタを提供することを目的としている。
本発明の光源装置は、上記課題を解決するために、マイクロ波を出力するマイクロ波電源と、マイクロ波の照射を受けて発光する発光物質が封入された発光管と、該発光管内で互いの端部が所定間隔をおいて対向する一対のアンテナとを有するマイクロ波励起ランプと、前記マイクロ波励起ランプに対して半椀形状の第1反射面が対向するように配置されたリフレクタと、前記マイクロ波励起ランプを挟んで前記第1反射面と対向する第2反射面を有した副反射器と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、リフレクタを薄型化することによって光源装置全体の小型化を図ることができる。また、リフレクタの小型化に伴いその反射面の面積が従来より小さくなったとしても、マイクロ波励起ランプから放射される光のうち第1反射面に入射しない方向(副反射器側)へ放射された光を第2反射面によって反射させてリフレクタへ入射させることができる。これにより、マイクロ波励起ランプからの放射光の利用効率が維持される。なお、マイクロ波励起ランプはアンテナ(電極)に直接電流が流れないためアンテナにジュール熱が発生せず、アンテナの寿命が延命できるという効果を有する。
また、前記マイクロ波励起ランプの前記一対のアンテナにそれぞれ前記伝送線路が接続されていることが好ましい。
従来、マイクロ波励起ランプの一対のアンテナのそれぞれに伝送線路が接続されると、マイクロ波励起ランプの軸周りを囲むリフレクタ(反射面)の開口側に位置する伝送線路によって影ができてしまい、これによって光の利用効率が低下してしまうことがあった。本発明において、半椀形状を呈するリフレクタは、従来の半分程度しかないため、リフレクタのない側へ伝送線路を引き廻せばよい。そのため、マイクロ波励起ランプに給電を行う伝送線路によってリフレクタ(第1反射面)から射出される光が遮られることなく任意の焦点位置で集束することになる。よって、マイクロ波励起ランプの両側から給電する構造であっても伝送線路による影響を受けないため、光の利用効率を向上させることが可能となる。
また、前記発光管は、前記発光物質が充填される発光空間を有した発光部と、該発光部の両側から延在する一対の細管部とを有してなり、前記副反射器は、前記発光部に対向配置され前記第2反射面を有する反射部と、前記反射部を支持するとともに前記細管部に係止する係止部とを有してなることが好ましい。
本発明によれば、マイクロ波励起ランプに副反射器を設ける際には、発光管の一対の細管部のうちの少なくともいずれか一方に副反射器の係止部を係止させるだけでよいため取り付け作業も容易になるとともに、マイクロ波励起ランプに対する副反射器の取り付け状態が確実に維持される。また、リフレクタの第1反射面に対向しない発光部の一部分が副反射器の反射部(第2反射面)によって覆われることになるため、マイクロ波励起ランプから放射される放射光のうち副反射器側に放射される光が第2反射面によって反射され、マイクロ波励起ランプからの放射光のほとんどをリフレクタの第1反射面へと入射させることができるようになる。これにより、マイクロ波励起ランプからの放射光の利用効率が劣えない。
また、マイクロ波励起ランプの前記発光管と前記副反射器の前記第2反射面との間に隙間が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、マイクロ波励起ランプに対する副反射器の位置調整が容易になる。また、マイクロ波励起ランプからの放射光を発光空間内、すなわちリフレクタへと確実に反射させることが可能になる。
また、前記副反射器は、前記マイクロ波励起ランプを加熱する加熱手段を有することが好ましい。
本発明によれば、副反射器によってマイクロ波励起ランプが加熱(保温)されるので、マイクロ波励起ランプにおける発光管の内部の温度が上昇して発光物質の蒸気圧が高められ、その結果、発光効率が向上する。
また、前記第2反射面を構成するとともに赤外線あるいは紫外線を吸収する機能膜が、前記加熱手段として機能することが好ましい。
発光管内に封入されている発光物質の蒸気圧は発光管内面の最冷点(最も温度の低い箇所)で決定される。発光管の発光物質が封入されている箇所、すなわち発光部は管壁が厚く温度が低くなり易いため、特にこの部分を外部から加熱することによって発光物質の蒸発温度を効率よく上昇させることが可能となる。本発明によれば、副反射器の第2反射面を構成する機能膜が可視光以外の帯域の光(赤外線や紫外線)を吸収する特性を有するため、マイクロ波励起ランプからの放射光を熱エネルギーに変換することができ、熱を帯びた機能膜によって発光管の発光部を効果的に加熱(保温)することができる。
また、別途加熱手段を設ける必要がないため部品点数が増えるのを回避することができるので光源装置の小型化が実現される。
また、前記マイクロ波励起ランプが複数設けられていることが好ましい。
本発明によれば、マイクロ波励起ランプを複数設けることにより必然的に光量が増加することになるため、プロジェクタに用いる光源装置として好適なものとなる。
本発明のプロジェクタは、上記した光源装置と、前記光源装置から射出された光束を、入力された画像情報に応じて変調し光学像を形成する光変調部と、前記光変調部により形成された前記光学像を投射する投射部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、光の利用効率の高い光源装置を備えているので、コントラスト及び明るさに優れたプロジェクタを得ることができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の光源装置の概略を示す模式図であって、(a)は断面図、(b)は正面図である。また、図2はマイクロ波電源部の概略構成を示すブロック図、図3はマイクロ波励起ランプの概略構成を示すとともに同軸ケーブルとの接続状態を示す模式図、図4は副反射器の概略構成を示す模式図、図5はマイクロ波励起ランプに副反射器を取り付けるときの説明図、図6はリフレクタの概略構成を示す模式図である。
一般にマイクロ波帯としての慣用的周波数は、3GHz〜30GHzを言うが、本案件では、UHF帯からSHF帯に相当する300MHz〜30GHz帯と定義する。
本実施形態の光源装置2は、図1(a)及び図2に示すように、マイクロ波電源部200と光源部300とを有して構成されている。ここで、マイクロ波電源部200はマイクロ波を発振する機能を有し、光源部300はマイクロ波電源部200から発振されたマイクロ波により光束を出射する機能を有し、これらマイクロ波電源部200と光源部300とが複数の同軸ケーブル42(伝送線路)を介して接続されている。
マイクロ波電源部200は、固体高周波発振部20、分配器113、伝送路400A,400Bを有する。伝送路400A,400Bは、それぞれ制御回路21、パワーモニタ22、サーキュレータ23、及びマッチング回路24を備えており、分配器113から延在する各同軸ケーブル42(伝送線路)上にサーキュレータ23とマッチング回路24が接続されている。
光源部300は、マイクロ波励起ランプ32を備え、固体高周波発振部20から伝送路400A,400Bを介して導入されるマイクロ波によって発光する。このように、本実施形態は両側給電方式の光源装置である。
[光源部]
以下に、光源部の構成について詳述する。
図1(a)および図2に示すように、光源部300は、マイクロ波励起ランプ32と、副反射器36と、楕円リフレクタ34と備えている。楕円リフレクタ34の挿入部34Aにはその略中央に挿入孔34aが形成されており、この挿入孔34a内にマイクロ波励起ランプ32の一端側が支持された状態で固定されている。一方、副反射器36は楕円リフレクタ34よりも小型の反射部材であって、反射面36aがマイクロ波励起ランプ32を挟んで楕円リフレクタ34の光束反射面34bと対向するようにマイクロ波励起ランプ32に取り付けられている。
本実施形態において、マイクロ波励起ランプ32の放射光のうち、楕円リフレクタ34とは反対側へ放射された光を副反射器36によってマイクロ波励起ランプ32へと反射させ、マイクロ波励起ランプ32からの放射光(副反射器36からの反射光も含む)を楕円リフレクタ34で集束する。
(マイクロ波励起ランプ)
図1(a),(b)に示すように、マイクロ波励起ランプ32は、発光管10と、この発光管10内に配置される一対のアンテナ11a,11bとを備えている。発光管10は、例えば石英ガラス等の非導電性材料から形成され、中央部分が略球状に膨出した発光部10Aと、発光部10Aの両側に延在する細管部10B,10Cとを有して構成されている。発光管10の形成材料としては透明セラミックスや透明サファイヤなどを用いても良く、これにより発光管10の光透過率や耐熱性を向上させることができる。
発光部10A内に形成された発光空間Kには、マイクロ波によって発光する発光物質が充填されている。発光空間Kの内径は例えば1〜5mm程度である。発光物質としては、点灯中の水銀蒸気圧が1〜200気圧程度(超高圧水銀ランプ)になるように水銀を封じ込めたものや、キセノンガスにヨウ化ナトリウムやヨウ化スカンジウムを用いたものを用いてもよい。発光物質を超高圧に封入することで、マイクロ波の励起によって十分な輝度を得ることができる。
アンテナ11a,11bは、例えば熱膨張係数が小さく耐熱性が高い導電性材料、具体的にはタングステンからなることが好適である。そして、各細管部10B内にそれぞれに挿入され、発光部10Aの発光空間K内において互いの先端部同士を対向させ且つ互いに所定間隔(以下、ギャップgと呼ぶこともある)をおいて配置されている。なお、ギャップgはなるべく小さいほうが好ましく、これによって点光源に近い高輝度発光を得ることができる。
さらに、アンテナ11a,11bのうち、細管部10B,10C内に配置される部分を箔状としても良く、例えば、アンテナ11a,11bにモリブデン製の金属箔を接続することが好ましい。これによって、石英ガラスとの熱膨張率差を打ち消すことができ、発光空間K内の気密性を維持することが可能となる。
また、図3に示すように、アンテナ11a,11bのそれぞれの長さaとギャップgとを含めた長さL1がマイクロ波の波長の1/2の長さとなっている。マイクロ波の波長をλとすると、L1が「L=nλ/2、ここでnは奇数」を満たすようにする。その結果、ギャップgにおいてマイクロ波の電界強度が大きく振幅し、発光管10の発光空間K内にマイクロ波が効率よく放射されるので、効率よくプラズマを点灯および維持することができる。
このような構成のマイクロ波励起ランプ32は、アンテナ11a,11bに接続する同軸ケーブル42(142)を介して給電される。
図2に示した伝送路400A,400Bを構成する各同軸ケーブル42は、図3に示す内部導体42Aと、これを覆う外部導体42Bと、さらに内部導体42Aと外部導体42Bとの間に介在する誘電体42C(絶縁体)とから構成されている。また、伝送路400A,400B(各同軸ケーブル42)の特性インピーダンスを50Ωに保持しておくことにより、信号伝達において損失を生じさせることなく高周波信号(マイクロ波)を効率よくマイクロ波励起ランプ32へと供給することができる。
そして、各伝送路400A,400Bにおける終端側の同軸ケーブル42(142),42(142)の内部導体42A,42Aがマイクロ波励起ランプ32のアンテナ11a,11bに接続される。
(副反射器)
マイクロ波励起ランプ32に取り付けられている副反射器36は、発光管10における発光部10Aの光軸L周りの半球面(楕円リフレクタ34の光束反射面34bとは反対側の面)を覆うとともに、組立時において反射面36aの焦点位置と一対のアンテナ11a,11bの中心位置(ギャップgの位置)とが一致するようにして設けられている。これにより、マイクロ波励起ランプ32から放射される光のうち光束反射面34b側とは反対側に放射される光をその反射面36aによって発光管10の発光空間K内、ひいては光束反射面34bへと反射させるよう機能する。
副反射器36は、例えば石英ガラスから構成される。また、反射面36aは、反射部36Aの凹曲面状の内面に金属酸化多層薄膜からなる反射膜55(機能膜)を蒸着形成して構成され、この反射膜55によって可視光を反射して赤外線や紫外線を吸収する。
副反射器36の構成について詳述すると、図4(a)に示すように副反射器36は、反射面36aを有する反射部36Aと、該反射部36Aの両側に延在する一対の係止部36B,36Cとを有し、これら一対の係止部36B,36Cのそれぞれがマイクロ波励起ランプ32の発光管10の各細管部10B,10Cのそれぞれに係止することによってマイクロ波励起ランプ32に取り付けられている。
反射部36Aは半球形状を呈し、図4(a)に示すように発光管10の発光部10Aの半球面(下半分)を被覆可能な形状となっている。反射部36Aの断面形状は軸周り角度約180度とする略円弧状であることが好ましい。これ以上の角度になると、反射面36aによって反射された光が開口側から出られずに反射部36A内で反射を繰り返すことになってしまう。そのため、マイクロ波励起ランプ32からの放射光が反射面36aによって楕円リフレクタ34の光束反射面34bへと確実に反射されるように反射面36aの開口幅や曲率を決定することが望ましい。
このような反射部36Aの両側に設けられる係止部36B,36Cは、発光管10の細管部10B,10Cの外周を取り囲むような筒形状を呈したものであるがその周方向における一部が開口している。係止部36B,36Cそれぞれに設けられた開口36e,36fは副反射器36を平面視したときに対角位置となるように形成されており、これによって全体が左右非対称な形状とされている。図4(b)に示すように係止部36B,36Cの各端部は反射部36Aの開口側に延出し、発光管10の細管部10B,10Cを挿入可能な大きさで開口36e,36fが形成されている。本実施形態では、図4(c)中の開口幅Sで示すように周方向における1/4以上が開口している。
ここで、反射膜55について詳述する。
通常は、反射膜として紫外線吸収が少ないTaとSiOの多層膜を使用するが、本実施形態では逆に紫外線あるいは赤外線を吸収可能な膜を反射膜55として用い、マイクロ波励起ランプ32に対する加熱手段(保温手段)として機能させている。反射面36aにおける反射帯域は400nm〜700nmの可視光であれば十分なので、それ以外の帯域の光を吸収できる膜を用いることで可能になる。
具体的な例としては、TiOとSiOの多層膜を用いて誘電体多層膜の構成材料自体に可視光以外の光を吸収する特性を付与する手法がある。あるいは、誘電体多層膜以外の部分に上記光吸収特性を持たせてもよく、例えばTaとSiOとの多層膜の最下層あるいは最上層にITO膜を挿入してもよい。また、反射膜55とは別に、反射部36の裏面にシリカアルミナ系などの吸収セラミックスを塗布してもよい。この場合、反射膜55や反射部36Aの筐体を介して伝わる熱を吸収することで加熱手段として機能する。
本実施形態では、反射膜55が可視光以外の光を吸収して熱エネルギーに変換することによって、マイクロ波励起ランプ32における発光管10の発光部10Aが加熱されるので、発光空間K内に充填されている発光物質の封入(蒸発)圧力が高められる。
上記した構成の副反射器36をマイクロ波励起ランプ32に取り付ける際には、図5(a)に示すように、まず、マイクロ波励起ランプ32を副反射器36に対して斜めに傾けて発光管10の細管部10Bを副反射器36の開口36e、細管部10Cを開口36fにそれぞれ対向配置させたのち、各開口36e,36fから各細管部10B,10Cを挿入させて図中矢印で示す方向に回転させながら図5(b)に示すような姿勢で配置する。その後、係止部36B,36Cの内面に配置される無機接着剤37(図1(a)参照)を介して副反射器36とマイクロ波励起ランプ32とを接着固定する。無機接着剤37にはシリカ、アルミナを主成分とした接着剤が用いられる。
図1(a)に示すように、副反射器36は、その取り付け状態において、反射面36aと発光管10の発光部10Aとが接しないようこれら反射面36aと発光部10Aとの間に隙間が確保されるよう構成されており、この隙間があることでマイクロ波励起ランプ32に対する副反射器36の取り付け位置を調整することが可能となっている。つまり、マイクロ波励起ランプ32に副反射器36を取り付ける際、発光管10と反射面36aとの間に形成される隙間によって、発光管10の発光部10Aの形状に関わらず反射面36aの焦点位置と一対のアンテナ11a,11bの中心位置(ギャップgの位置)とを一致させることができる。
また、図1(b)に示すように、副反射器36はその開口側端部136aがマイクロ波励起ランプ32や楕円リフレクタ34の中心軸Oと一致する高さに配置され、副反射器36の端部と楕円リフレクタ34の端部とがオーバーラップしている。こうすることで、マイクロ波励起ランプ32の周方向が副反射器36の反射面36aと楕円リフレクタ34の光束反射面34bとによって囲まれることになり、反射面36aによって反射されるすべての光を光束反射面34bへと確実に入射させることが可能になる。
(楕円リフレクタ)
楕円リフレクタ34は、マイクロ波励起ランプ32が挿入される挿入部34Aと、この挿入部34Aから拡がる方物曲面状の光束反射面34b(第1反射面)を有した反射部34Bと、該反射部34Bを支持する支持部34Cとを備え、例えばホウ珪酸ガラス、石英ガラスから構成されている。
図1(a)に示すように、挿入部34Aにはその略中央に挿入孔34aが形成されており、この挿入孔34a内に無機接着剤37を介してマイクロ波励起ランプ32の一端側が支持された状態で固定されている。より具体的には、図1及び図6(a)に示すように、マイクロ波励起ランプ32が挿入部34Aの挿入孔34aや反射部34Bの光束反射面34bと同軸をなすように保持されている。そのためマイクロ波励起ランプ32を固定する際には、挿入部34Aに対するマイクロ波励起ランプ32の径方向における位置調整を行うとともに、ギャップgと光束反射面34bの第1焦点位置P(図1(a))とが一致するように光軸L方向の位置調整も同時に行うようにする。
楕円リフレクタ34の反射部34Bは、全体的に略半椀形状(半ドーム形状)とされ、光射出方向前方(図1(a)中の矢印A’で示す方向)から見ると図1(b)で示すような円弧形状を呈している。楕円リフレクタ34の光束反射面34bは、マイクロ波を透過するとともに発光管10から入射する光束を反射する誘電体多層膜によって構成され、可視光を反射して赤外線を透過するコールドミラーとされている。
ここで、図1(a)に示すように、光束反射面34bの二つの焦点位置の一方(第1焦点位置P)と一対のアンテナ11a,11bの中心位置(ギャップgの位置)とが略一致するように構成されていることが好ましい。
また図6(b)に示すように、楕円リフレクタ34の光軸方向長さL2は、マイクロ波励起ランプ32におけるアンテナの全長L1(ギャップgを含む長さ)よりも短く、アンテナ11a,11bと同軸ケーブル142,142との接続点が楕円リフレクタ34の外部に配置される構成となっている。そして、マイクロ波励起ランプ32に接続される同軸ケーブル142,142(図3参照)のうち少なくともアンテナ11bに接続される同軸ケーブル142が楕円リフレクタ34の支持部34C側に引き廻されるものとし、楕円リフレクタ34からの射出光が同軸ケーブル142によって遮られることがないようにする。これにより、光束反射面34bによってマイクロ波励起ランプ32からの放射光のほとんどを第2焦点位置Q(図1(a)参照)で集束させることができる。
図6(c)に示すように、楕円リフレクタ34における反射部34Bはその端部134aを支持部34Cの嵌合溝135c内に嵌合させるだけで該支持部34Cに対する位置決めが容易になされる。嵌合溝135cは反射部34Bとの嵌合状態を確実に維持可能とする深さで形成されている。
(マイクロ波電源部)
次に、マイクロ波電源部について図2を用いて説明する。
本実施形態では、固体高周波発振部20から発振されるマイクロ波を2系統に分配し、マイクロ波励起ランプ32の各アンテナ11a,11bに接続する各伝送路400A,400Bから各アンテナ11a,11bにマイクロ波をそれぞれ供給する構成となっている。これは、例えば固体高周波発振部20にダイヤモンドSAW発振器28から発振されたマイクロ波を2系統に分配する分配器113などをアンプ29の後段に設けることにより可能となる。
図2に示すようにマイクロ波電源部200は、各伝送路400A,400B上に高周波信号を出力する固体高周波発振部20(マイクロ波電源)と、反射波強度を検出するパワーモニタ22と、反射波強度から反射率を求めてアンプ29を制御する制御回路21と、信号の流れる方向に制限をつけるサーキュレータ23と、固体高周波発振部20とマイクロ波励起ランプ32との特性インピーダンスのマッチングを行うマッチング回路24とをそれぞれ有して構成されている。
固体高周波発振部20は、電源(不図示)と、固体高周波発振器である弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)発振器としてのダイヤモンドSAW発振器28と、アンプ29とを有して構成される。
電源(不図示)は、駆動信号に基づいて、ダイヤモンドSAW発振器28と、アンプ29とに電力を供給する。ダイヤモンドSAW発振器28は、アンプ29の前段に接続されており、GHz帯の高周波信号を生成するとともに生成した高周波信号をアンプ29に出力する。アンプ29は、入力された高周波信号を増幅した後、光源部300へ出力する。
ダイヤモンドSAW発振器28は、移相回路(不図示)によって高周波信号に周波数変調をかけることが可能な周波数可変発振器であり、発光管10に対してマイクロ波周波数を可変及び調整することができる。
アンプ29は、ダイヤモンドSAW発振器28から出力された信号を、発光管10内に封入される発光物質を励起して発光させることができる高周波出力レベルに増幅させて、2.45GHz帯の高周波信号を出力することができる。
制御回路21は、パワーモニタ22、サーキュレータ23、マッチング回路24を制御することができる。
サーキュレータ23は、アンプ29で増幅された高周波信号を光源部300に供給するとともに、信号の流れる方向に制限をつける機能を有している。アンプ29によって高周波出力レベルに増幅された高周波信号(マイクロ波)は、発光管10内に封入されている発光物質を励起して発光管10を発光させることができる。また、高周波信号を光源部300に供給した結果として、光源部300から反射された反射波(消費されなかった余剰電力)が固体高周波発振部20に戻ることを阻止するアイソレータの機能も有しており、アンプ29などの故障を防止している。
マッチング回路24は、サーキュレータ23の後段に設けられ、固体高周波発振部20側の特性インピーダンスと光源部300側の特性インピーダンスとの整合を行う。このマッチング回路24により、一定の特性インピーダンス、具体的には50Ωとされている。
パワーモニタ22は、サーキュレータ23の電力強度をモニタリングすることによって、光源部300から反射された反射波の反射強度を検出する機能を有している。そして、このパワーモニタ22と制御回路21とが電気的に接続されている。これにより、パワーモニタ22でモニタリングした結果を制御回路21にフィードバックすることができる。このフィードバックされたデータに基づいて、マッチング回路24を制御することによって、反射波の強度が常に最小になるようにマッチング回路24を調整するフィードバック制御が行われる。
これにより、マイクロ波励起ランプ32からの反射波による伝送損失を低減させ、光源装置全体としてのエネルギー効率を向上させることができる。
そして、アンプ29、分配器113、サーキュレータ23、マッチング回路24及びマイクロ波励起ランプ32のアンテナ11aの各々は同軸ケーブル42によって接続されている。
なお、固体高周波発振部20に適用される発振器としては、ダイヤモンドSAW共振子を用いたダイヤモンドSAW発振器に限定されず、誘電体共振子やLC共振子などを用いた発振器であってもよい。また、パワーモニタ22におけるモニタリングの方法は、例えば図示しないショットキーダイオード(SBD)を利用することによって、マイクロ波の電流の大きさを測定して、検出することで可能である。
なお、固体高周波発振部20に適用される発振器としては、ダイヤモンドSAW共振子を用いたダイヤモンドSAW発振器に限定されず、誘電体共振子やLC共振子などを用いた発振器であってもよい。
ダイヤモンドSAW発振器28から発振されたマイクロ波の高周波信号は、アンプ29で増幅された後に分配器113において2系統に分配され各伝送路400A,400Bに供給される。そして、固体高周波発振部20から延在する各伝送路400A,400B上に設けられたマッチング回路24によってこれら各伝送路400A,400Bとマイクロ波励起ランプ32とのインピーダンスの整合を取る。
また、2系統の伝送ラインのうち片側のみに位相制御回路114を設けておくことが好ましい。この位相制御回路114は、各伝送路400A,400Bからマイクロ波励起ランプ32に入力されるマイクロ波の位相差を検出し、その検出した位相差に基づいてマイクロ波励起ランプ32の中心(ギャップgの中央)において、マイクロ波電力の強度が最大となるように位相制御を行う。これにより、各伝送路400A,400Bからマイクロ波励起ランプ32の両アンテナ11a,11bに給電されるマイクロ波の位相差を最適な値に調整することができるので、発光の際のエネルギー効率が高められ発光輝度を容易に調整可能となる。
以上のような構成の光源装置2を駆動させると、固体高周波発振部20から発振されたマイクロ波が各伝送路400A,400Bを介してマイクロ波励起ランプ32へと供給され、発光管10内に封入されている発光物質がマイクロ波によって励起されてプラズマ発光する。そして、マイクロ波励起ランプ32から放射された光のうちの一部(すなわち、楕円リフレクタ34の支持部34C側に放射された光)が副反射器36の反射面36aによって発光管10の発光空間Kへと反射され、これによってマイクロ波励起ランプ32からの放射光(副反射器36からの反射光も含む)のほとんどが楕円リフレクタ34へ入射して光束反射面34bにより集束される。
本実施形態の光源装置2によれば、半椀形状の光束反射面34bとすることにより楕円リフレクタ34の高さ(光軸Lに交差する(半径)方向の高さ)が従来の半分程度に薄型化されるので、光源装置2全体を小型化することができる。マイクロ波励起ランプ32から放射される光は全方向へ向けて放射されるが、本実施形態の楕円リフレクタ34(光束反射面34b)は発光部10Aの一部にしか対向していないため、楕円リフレクタ34とは反対側に放射される光を副反射器36(反射面36a)によって楕円リフレクタ34ヘ向けて反射させる構成とすることによって、楕円リフレクタ34の小型化を実現することができた。
従来、両側給電方式のマイクロ波励起ランプの場合、マイクロ波励起ランプの発光部の周方向を取り囲むような光束反射面を有した半椀形状のリフレクタを用いると、光束反射面から射出される光の一部がマイクロ波励起ランプに接続された同軸ケーブルによって遮られてしまう。また、マイクロ波を伝送する同軸ケーブル42(142)はアーク放電ランプで用いられる同軸ケーブルよりも径が大きいため影も大きく出てしまっていた。
これに対して本実施形態では、楕円リフレクタ34の光束反射面34bがマイクロ波励起ランプ32の発光部10Aの周方向全体を取り囲むのではなくその半周側(半球面)のみを囲むようにして構成されているので、楕円リフレクタ34から射出された光は同軸ケーブル142によって遮られることなく第2焦点位置Qに全光集束される。そのため、第1焦点位置Pと第2焦点位置Qとを結ぶ線よりも下方(楕円リフレクタ34の支持部34C)側を同軸ケーブル42の引き回し領域とすることが可能となる。すなわち、同軸ケーブル142を第2焦点位置Qまでの間で楕円リフレクタ34の支持部34C側に引き廻すようにすることで、同軸ケーブル42によって影が生じてしまうことを防止できる。
このように同軸ケーブル142による遮光の影響を回避することができるので、楕円リフレクタ34から射出される光の利用効率を向上させることができる。また、マイクロ波励起ランプ32の放射光のうち副反射器36側に放射された光を副反射器36の反射面36aによって発光管10の発光空間Kへと反射させることによって、マイクロ波励起ランプ32の放射光の略全てを楕円リフレクタ34の光束反射面34bへと入射させることが可能になる。そのため、楕円リフレクタ34が小型化されてもマイクロ波励起ランプ32の光を有効利用できる。
また、本実施形態では、副反射器36の第2反射面36aを構成する反射膜55が可視光以外の帯域(紫外線、赤外腺)の光を吸収して熱エネルギーに変える特性を有していることから、マイクロ波励起ランプ32を加熱(保温)することが可能になる。発光管10内に封入されている発光物質の蒸気圧は発光管内面の最冷点(最も温度の低い箇所)で決定される。発光管の発光物質が封入されている箇所、すなわち発光部は管壁が厚く温度が低くなり易いため、特にこの部分を外部から加熱することによって発光物質の蒸発温度を効率よく上昇させることが可能となる。このように、マイクロ波励起方式でアンテナ11a,11b(電極)の温度を下げつつ、外部からの加熱によって発光管10内部のガス圧を高めることによって発光効率を向上させることが可能になる。
なお、本実施形態では、加熱手段として反射膜55に光吸収作用を付与した構成としたが、マイクロ波励起ランプ32内に封入される発光物質の蒸発圧を上昇させることができればこれに限ったものではない。
以上述べた光源装置2によれば、照度の低下を回避できるので、プロジェクタ等の光学機器として有効に利用することができる。
また、光束反射面34bを有する反射部34Bは平板状の底部135aを有する支持部34Cと一体に形成されているため、プロジェクタ等の光学機器へ取り付ける際には支持部34Cを下にして配置すればよいことになり、リフレクタ固定部材を別途用意する必要もなくなるのでプロジェクタ等の光学機器への取り付けが簡単になる。
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係る光源装置の構成を示す模式図であって、(a)は平面図、(b)は(a)中の矢印D側から見た正面図である。
以下の説明では、先の実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施形態は、図7に示すようにマイクロ波励起ランプ32を2つ備えた点において先の実施形態と異なる。
本実施形態の光源装置70は、一対のマイクロ波励起ランプ32,32と、これら一対のマイクロ波励起ランプ32,32を収容可能とする楕円リフレクタ234と有して構成されている。楕円リフレクタ234の挿入部34Aには2つの挿入孔34aが水平方向に並んで配置されており、各挿入孔34a内にマイクロ波励起ランプ32がそれぞれ挿入され固定されている。また、各マイクロ波励起ランプ32,32に取り付けられている副反射器36,36の各反射面36a,36aが楕円リフレクタ234の光束反射面34bと対向するように配置されている。楕円リフレクタ234に対する副反射器36,36の配置は、それぞれの反射面36a,36aが光束反射面34bと対向していれば図7に示す姿勢以外であってもよい。
本実施形態の光源装置70によれば、マイクロ波励起ランプ32を一対設けたことにより必然的にその光量が倍になるため、光源装置70としての照度をより一層向上させることができる。なお、マイクロ波励起ランプ32を3つ以上設けるようにしても良い。
(プロジェクタ)
次に、以上のようにして構成された光源装置が組み込まれたプロジェクタについて説明する。図8は、プロジェクタの光学系における構成部の構造を示す模式図である。
図8に示すプロジェクタ100は、光源装置2(70)を備え、該光源装置2(70)から出射された出射光の照度分布を均一化して、液晶パネルの画像形成領域を均一に照明するための照明光学系130と、この照明光学系130から出射される光束Wを、赤、緑、青の各色光束R、G、Bに分離すると共に赤色光束Rおよび緑色光束Gをそれぞれ対応する液晶パネル(光変調部)に導く色光分離光学系140と、色光分離光学系140によって分離された各色光束のうち、光路の長い青色光束Bを対応する液晶パネルに導くリレー光学系150と、各色光束を与えられた画像情報に従って変調する光変調装置としての液晶パネル160a、160b、160c(特に区別しない場合は160と符号を付す)と、変調された各色光束を合成するクロスダイクロイックプリズム170と、合成された光束を投射面180上に拡大投射する投射レンズ190とを備えている。
照明光学系130は、光源装置2(70)の他に第一レンズアレイ131と、第二レンズアレイ132と、偏光変換素子133と、重畳レンズ134とを備えており、光源装置2(70)から発せられた光を第一レンズアレイ131によって複数の部分光束に分割し、その部分光束のそれぞれを第二レンズアレイ132および偏光変換素子133を介して重畳レンズ134に入射させ、入射された複数の部分光束のそれぞれを、重畳レンズ134によって液晶パネル160上に重畳して照射するもので、このように重畳照明することにより液晶パネル160を均一に照明するようにしている。
色光分離光学系140は、青緑反射ダイクロイックミラー141と緑反射ダイクロイックミラー142と、反射鏡143とを備えている。青緑反射ダイクロイックミラー141は、照明光学系130からの照明光の赤色光成分を透過させるとともに、青色光成分と緑色成分とを反射する。透過した赤色光束Rは、反射鏡43で反射されて、液晶パネル160aに達する。一方、青緑反射ダイクロイックミラー141で反射された青色光束Bと緑色光束Gのうち、緑色光束Gは緑反射ダイクロイックミラー142によって反射され、液晶パネル160bに達する。一方、青色光束Bは、緑反射ダイクロイックミラー142も透過してリレー光学系150へと入射する。
リレー光学系150は、青色光束Bを対応する液晶パネル160cに導く光路中に設けられ、青色光束Bをその強度を維持したまま液晶パネル160cまで導くものであり、第二リレーレンズ152に集光する第一リレーレンズ151と、第二リレーレンズ152と、コンデンサーレンズ153と、反射鏡154、155とを備えている。
3枚の液晶パネル160は、入射した光を、与えられた画像情報(画像信号)に従ってそれぞれの色光を変調し、それぞれの色成分の画像を形成する光変調手段としての機能を有するもので、いわゆる電気光源装置に相当するものである。なお、これら3つの液晶パネル160の入射側と出射側には図示しない偏光板が設けられており、所定の偏光光のみが液晶パネル160の入射側の偏光板を透過し、変調される。
変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム170に入射して合成され、合成された光は投射レンズ190(投射部)によって投射面180上に投射される。
このように構成されたプロジェクタ100においては、本発明による光源装置2(70)が用いられているので光の利用効率が高く、コントラストと明るさに優れた信頼性の高いプロジェクタとすることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもなく、上記各実施形態を組み合わせても良い。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、副反射器36が、発光管10の一対の細管部10B、10Cのうちのいずれか一方に係止する構造であっても良い。
また、アンテナ11a,11bは、先端に向かって先鋭形状とされていてもよく、これによってマイクロ波の放射指向性が向上し、発光管10の中央部にマイクロ波を集中させることができる。また、低エネルギーのマイクロ波であっても発光物質を効率よく励起させることが可能となる。
また、上記実施形態では、アンテナ11a,11bの先端が僅かに発光空間K内に侵入しているが、アンテナ11a,11bの先端は発光空間K内に侵入しなくても構わない。アンテナ11a,11bの先端が発光空間K内に侵入している場合には、発光空間K内に充填された発光物質の種類にもよるが、発光物質との反応によってアンテナ11a,11bの金属が腐食することが考えられるので、その場合には、アンテナ11a,11bの先端を保護膜で被覆しておくことが好ましい。
例えば、本実施形態では同軸ケーブルを用いているが、これに限らず、ストリップ線路やマイクロストリップ線路、導波管など様々な伝送線路を用いることができる。
また、上記実施形態でのプロジェクタ100は、光変調部として液晶パネルを用いている。しかし、これに限らず、一般に、入射光を画像情報に応じて変調するものであればよく、マイクロミラー型光変調装置などを使用しても良い。なお、マイクロミラー型光変調装置としては、例えば、DMD(Digital Micro mirror Device)(登録商標)を用いることができる。なお、マイクロミラー型光変調装置を用いた場合には、入射偏光板や射出偏光板などは不要とすることができ、偏光変換素子も不要とすることができる。
上記実施形態での光源装置2,70は、透過型液晶方式のプロジェクタ100に用いられている。しかし、これに限らず、反射型液晶方式であるLCOS(Liquid Crystal On Silicon)方式などを採用したプロジェクタに用いられても同様の効果を奏することが可能である。
上記実施形態での光変調部は、液晶パネルを3枚使用する3板方式であっても、液晶パネルを1枚使用する単板方式を用いても良い。なお、単板方式を用いた場合には、照明光学系の色分離光学系や色合成光学系などは不要とすることができる。
上記実施形態での光源装置2,70は、外部に設置されるスクリーンに光学像の投射を行うフロントタイプのプロジェクタに適用している。しかし、これに限らず、プロジェクタの内部にスクリーンを有して、そのスクリーンに光学像を投射するリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
上記実施形態でのプロジェクタ100に電圧調整部を設け、固体高周波発振部20のアンプ29の増幅度を可変とすることでも良い。このような構成にすることで、マイクロ波の出力パワーを可変できるため、発光管10で発光する光束の輝度を可変できる。従って、投射する映像のシーン(例えば、明るいシーンや暗いシーン)に合わせて、増幅度を調整することにより、プロジェクタ100から投射される映像光の輝度を映像のシーンに合わせて調整を行うことができる。
上記実施形態での光源装置2,70は、固体高周波発振部20で2.45GHz帯の高周波信号を出力し、アンテナ11a,11bからマイクロ波として放射している。しかし、これに限らず、弾性表面波共振子の構成を適宜変更することにより、色々な高周波信号を出力し、マイクロ波として放射して、発光管10を発光させることも可能となる。また、このようにすることで、発光管10に封入する発光物質の種類や発光具合(発光色の具合)に合わせるマイクロ波を放射させることも可能となる。
上記実施形態での光源装置2,70は、プロジェクタの光源として適用している。しかし、これに限らず、小型軽量の光源装置は、他の光学機器に適用しても良い。また、航空、船舶、車輌などの照明機器や、屋内照明機器などへも好適に適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係る光源装置の構成を示す模式図。 マイクロ波電源部の概略構成を示すブロック図。 マイクロ波励起ランプの概略構成及び同軸ケーブルとの接続状態を示す図。 副反射器の概略構成を示す模式図。 マイクロ波励起ランプ対する副反射器の取り付け方を示す説明図。 楕円リフレクタの概略構成を示す模式図。 本発明の第2の実施形態に係る光源装置の構成を示す模式図。 プロジェクタの光学系における構成部の構造を示す模式図。
符号の説明
2…光源装置(第1の実施形態)、10…発光管、10A…発光部、10B,10C…細管部、11a,11b…アンテナ、20…固体高周波発振部(マイクロ波電源)、32…マイクロ波励起ランプ、34…楕円リフレクタ、34b…光束反射面(第1反射面)、36…副反射器、36A…副反射器の反射部、36a…反射面(第2反射面)、36B,36C…係止部、114…位相制御回路、K…発光空間、200…マイクロ波電源部、400A,400B…伝送路、300…光源部、42(142)…同軸ケーブル、70…光源装置(第2の実施形態)、100…プロジェクタ、160a,160b,160c…液晶パネル(光変調部)、190…投射部

Claims (8)

  1. マイクロ波を出力するマイクロ波電源と、
    マイクロ波の照射を受けて発光する発光物質が封入された発光管と、該発光管内で互いの端部が所定間隔をおいて対向する一対のアンテナとを有するマイクロ波励起ランプと、
    前記マイクロ波励起ランプに対して半椀形状の第1反射面が対向するように配置されたリフレクタと、
    前記マイクロ波励起ランプを挟んで前記第1反射面と対向する第2反射面を有した副反射器と、を備えたことを特徴とする光源装置。
  2. 前記マイクロ波励起ランプの前記一対のアンテナにそれぞれ伝送線路が接続されていることを特徴とする請求項1記載の光源装置。
  3. 前記発光管は、前記発光物質が充填される発光空間を有した発光部と、該発光部の両側に延在する一対の細管部とを有してなり、
    前記副反射器は、前記発光部に対向配置され前記第2反射面を有する反射部と、前記反射部を支持するとともに前記細管部に係止する係止部とを有してなることを特徴とする請求項1または2記載の光源装置。
  4. 前記マイクロ波励起ランプの前記発光管と前記副反射器の前記第2反射面との間に隙間が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光源装置。
  5. 前記副反射器は、前記マイクロ波励起ランプを加熱する加熱手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光源装置。
  6. 前記副反射器は、前記第2反射面を構成するとともに赤外線あるいは紫外線を吸収する機能膜を有し、該機能膜が前記加熱手段として機能することを特徴とする請求項5記載の光源装置。
  7. 前記マイクロ波励起ランプが複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光源装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光源装置と、
    前記光源装置から射出された光束を、入力された画像情報に応じて変調し光学像を形成する光変調部と、
    前記光変調部により形成された前記光学像を投射する投射部と、を備えることを特徴とするプロジェクタ。
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JP2011082057A (ja) * 2009-10-08 2011-04-21 Seiko Epson Corp 光源装置、プロジェクター

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