JP2007127682A - 光源装置及びプロジェクタ - Google Patents

光源装置及びプロジェクタ Download PDF

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JP2007127682A JP2005318031A JP2005318031A JP2007127682A JP 2007127682 A JP2007127682 A JP 2007127682A JP 2005318031 A JP2005318031 A JP 2005318031A JP 2005318031 A JP2005318031 A JP 2005318031A JP 2007127682 A JP2007127682 A JP 2007127682A
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Koichi Akiyama
光一 秋山
豊 ▲高▼田
Yutaka Takada
Satoru Fujii
知 藤井
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Abstract

【課題】マイクロ波を用いて、長寿命化を図った光源装置及び当該光源装置を備えたプロ
ジェクタを提供することである。
【解決手段】マイクロ波17を放射するマイクロ波発生部11と、マイクロ波発生部11
から放射されたマイクロ波17を反射する反射器13のマイクロ波反射面13aと、マイ
クロ波反射面13aから反射されたマイクロ波17によって発光する発光管12と、発光
管12から発光された光束18を略一定方向に揃えて射出する光束反射面14aを有する
リフレクタ14とを備え、反射器13は、リフレクタ14の背面に配置され、反射するマ
イクロ波17を発光管12の中心部の領域19に集束する。
【選択図】図2

Description

本発明は、マイクロ波を用いた光源装置及び当該光源装置を備えたプロジェクタに関す
る。
従来から、プロジェクタは、会議でのプレゼンテーション用や、家庭におけるホームシ
アター用などとして利用されている。このようなプロジェクタに使用される光源装置には
、下記の特許文献1及び特許文献2に記載されているように、ハロゲンランプ、メタルハ
ライドランプ、及び高圧水銀ランプなどの電極を有する放電式ランプなどが用いられてい
る。
特開2001−272726号公報 特開2001−356412号公報
しかしながら、上記した従来の放電式ランプのような電極を用いた光源装置では、連続
使用に伴う経年変化により、電極先端部の磨耗や変形が進むことになる。その結果、放電
のアークスポットが移動して不安定になるためにアークジャンプが生じ易くなり、このア
ークジャンプがスクリーン上での照度変動(ちらつき)の原因となっている。また、電極
物質の蒸発によって電極物質が発光管の内壁に付着して黒化したり、発光管の部分的な温
度上昇によって発光管の管壁の一部が白濁して失透する現象が発生する。電極を用いた光
源装置は、これらの現象によりランプ寿命が低下してしまう課題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、マイクロ波を用いて、長寿命化を図
った光源装置及び当該光源装置を備えたプロジェクタを提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の光源装置は、マイクロ波を放射するマイクロ
波発生部と、前記マイクロ波発生部から放射された前記マイクロ波を反射するマイクロ波
反射面を有する反射器と、前記マイクロ波反射面から反射された前記マイクロ波によって
発光する発光物質が封入された発光管と、前記発光管から発光された光束を略一定方向に
揃えて射出する光束反射面を有するリフレクタとを備え、前記反射器は前記リフレクタの
背面に配置され、前記マイクロ波反射面は前記反射するマイクロ波を前記発光管の中心部
の領域に集束することを特徴とする。
このような光源装置によれば、マイクロ波発生部から放射したマイクロ波をリフレクタ
の背面に配置した反射器のマイクロ波反射面によって反射して発光管の中心部の領域に集
束させる。そして、この集束させたマイクロ波によって発光管に封入された発光物質が励
起発光し、発光した光束をリフレクタの光束反射面で反射して光源として射出する。この
ため、電極を用いずに発光管を発光させることから、放電式ランプのような電極を用いた
光源装置で発生していた電極の磨耗や変形、及びランプの黒化や白濁化がなくなり、放電
式ランプを用いた光源装置と比して、光源装置の長寿命化が可能となる。
上記光源装置において、前記反射器の前記マイクロ波反射面は、放物面の形状を有する
曲面鏡であることが好ましい。
このような光源装置によれば、マイクロ波発生部から放射したマイクロ波を発散させる
ことなく発光管の中心部の領域に集束させて放射することができ、発光管を均一に且つ効
率的に励起発光することができる。
上記光源装置において、前記発光管は、内径が1mm乃至2mmの範囲からなる球形状
を有することが好ましい。
このような光源装置によれば、発光管の発光部分が点光源に近づくため、発光効率が高
く配光性に優れた光束を発光することができる。
上記光源装置において、前記発光管は石英と透明サファイアと透光性セラミックとのい
ずれかで形成されることが好ましい。
このような光源装置によれば、光透過率が高く、且つ耐熱性に優れた、石英、透明サフ
ァイア及び透光性セラミックを発光管の材料として用いることができる。
上記光源装置において、前記リフレクタの前記光束反射面は、前記マイクロ波を透過し
、前記光束を反射する誘電体多層膜により形成されていることが好ましい。
このような光源装置によれば、マイクロ波発生部から放射したマイクロ波及び反射器の
マイクロ波反射面で反射したマイクロ波を、リフレクタの光束反射面を透過させることに
より、マイクロ波の出力レベルを低下させずに、発光管を発光させることができる。また
、光束反射面は、発光管から発光した光束を反射して略一定方向に射出することができる
上記光源装置において、前記マイクロ波発生部は高周波信号を出力する固体高周波発振
部と、前記固体高周波発振部から出力された前記高周波信号を前記マイクロ波として放射
する導波部とを備え、前記固体高周波発振部は、前記高周波信号を発生する弾性表面波発
振器と、当該弾性表面波発振器により発生した前記高周波信号を増幅する増幅器とを備え
ることが好ましい。
このような光源装置によれば、固体高周波発振部において、弾性表面波発振器から高周
波信号を発生させて増幅器によってこの高周波信号を増幅する。そして、導波部において
、増幅された高周波信号をマイクロ波として放射する。これにより、マイクロ波によって
発光管を発光させることが可能となる。
上記光源装置において、前記弾性表面波発振器は弾性表面波共振子を有し、当該弾性表
面波共振子は、ダイヤモンド単結晶層または多結晶ダイヤモンドに近い弾性定数を持つ硬
質炭素膜の上に積層された薄膜圧電体層と、当該薄膜圧電体層の上に形成されたIDT電
極と、当該IDT電極の上に積層された酸化珪素膜とを備えることが好ましい。
このような光源装置によれば、弾性表面波共振子を用いてマイクロ波を発生させること
が可能になる。また、弾性表面波共振子は、ダイヤモンドを用いた基盤を使用しているの
で、弾性表面波の伝達速度を高速化することができ、より高い周波数まで発振させること
が可能になる。また、他の基板材料と比較して弾性表面波共振子の電極幅を広くすること
ができるため、耐電力特性を向上させることができる。また、上記積層構造により、温度
変動に対する周波数変動を小さくすることができるため、周波数温度特性が向上し、温度
変動に起因する弾性表面波発振器の周波数変動を抑制することができ、マイクロ波出力を
安定化させることができる。これにより、光源装置は、発光管内で安定して発光物質を発
光させることが可能となり、安定した輝度を維持して光束を射出することが可能となる。
上記光源装置において、光源装置は、前記マイクロ波の漏洩を防止する遮蔽部を備え、
前記遮蔽部は、前記マイクロ波発生部と前記反射器と前記発光管と前記リフレクタとを収
容していることが好ましい。
このような光源装置によれば、遮断部が、マイクロ波発生部から放射したマイクロ波及
び反射器等により反射したマイクロ波が、光源装置から外部へ漏洩するのを抑制する。こ
れにより、人体、及び周辺電子機器等に対する悪影響を防止することができ、安全な光源
装置を提供できる。
上述した目的を達成するために、本発明のプロジェクタは、上述したいずれかの光源装
置と、前記光源装置からの光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調部と
、前記光変調部により形成された前記光学像を投写する光学投写部とを備えたことを特徴
とする。
このようなプロジェクタによれば、上述したいずれかの光源装置を備えているので、前
記光源装置と同様の効果を奏することができる。そして、放電式ランプを用いた光源装置
を備えたプロジェクタと比して、放電式ランプのような電極を用いた光源装置で発生して
いた電極の磨耗や変形、及びランプの黒化や白濁化がなくなることから、プロジェクタの
長寿命化が可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<プロジェクタの構成及び動作>
図1は、本発明に係る光源装置を搭載したプロジェクタの光学系を示す模式図である。
図1を用いて、プロジェクタ1の光学系の構成及び動作を説明する。
プロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成
し、スクリーン上に拡大投写する光学機器である。
図1に示すように、プロジェクタ1は、光源装置10と、均一照明光学系20、色分離
光学系30、リレー光学系35及び光学装置40を有する光学変換部3と、光学投写部6
0とを備えて構成され、これらの光学系20,30,35を構成する光学素子及び光学装
置40は、所定の照明光軸Bが設定された光学部品用筐体2内に位置決め調整されて収納
されている。
光源装置10は、マイクロ波によって発光する発光管から放射された光束を略一定方向
に揃えて均一照明光学系20に射出し、光学装置40を照明するものである。光源装置1
0の詳細については、後述する。
均一照明光学系20は、光源装置10から射出された光束を複数の部分光束に分割し、
照明領域の面内照度を均一化する光学系である。この均一照明光学系20は、第1レンズ
アレイ21、第2レンズアレイ22、偏光変換素子23、重畳レンズ24、及び反射ミラ
ー25を備えている。
第1レンズアレイ21は、光源装置10から射出された光束を複数の部分光束に分割す
る光束分割光学素子としての機能を有し、照明光軸Bと直交する面内にマトリクス状に配
列される複数の小レンズを備えて構成される。
第2レンズアレイ22は、上述した第1レンズアレイ21により分割された複数の部分
光束を集光する光学素子であり、第1レンズアレイ21と同様に照明光軸Bに直交する面
内にマトリクス状に配列される複数の小レンズを備えた構成を有している。
偏光変換素子23は、第1レンズアレイ21により分割された各部分光束の偏光方向を
略一方向の直線偏光に揃える偏光変換素子である。
この偏光変換素子23は、照明光軸Bに対して傾斜配置される偏光分離膜及び反射膜(
いずれも図示省略)を交互に配列した構成を具備する。偏光分離膜は、各部分光束に含ま
れるP偏光光束及びS偏光光束のうち、一方の偏光光束を透過し、他方の偏光光束を反射
する。反射された他方の偏光光束は、反射膜によって曲折され、一方の偏光光束の射出方
向、すなわち照明光軸Bに沿った方向に射出される。射出された偏光光束のいずれかは、
偏光変換素子23の光束射出面に設けられる位相差板によって偏光変換され、略全ての偏
光光束の偏光方向が揃えられる。このような偏光変換素子23を用いることにより、発光
管12から射出される光束を、略一方向の偏光光束に揃えることができるため、光学装置
40で利用する光源光の利用率を向上することができる。
重畳レンズ24は、第1レンズアレイ21、第2レンズアレイ22、及び偏光変換素子
23を経た複数の部分光束を集光して光学装置40の後述する3つの液晶パネルの画像形
成領域上に重畳させる光学素子である。この重畳レンズ24から射出された光束は、反射
ミラー25で曲折されて色分離光学系30に射出される。
色分離光学系30は、2枚のダイクロイックミラー31,32と、反射ミラー33とを
備え、ダイクロイックミラー31,32により均一照明光学系20から射出された複数の
部分光束を、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する機能を具備する。
ダイクロイックミラー31,32は、基板上に所定の波長領域の光束を反射し、他の波
長領域の光束を透過する波長選択膜が形成された光学素子である。そして、光路前段に配
置されるダイクロイックミラー31は、本実施形態においては、赤色光を透過し、その他
の色光を反射するミラーである。また、光路後段に配置されるダイクロイックミラー32
は、本実施形態においては、緑色光を反射し、青色光を透過するミラーである。
リレー光学系35は、入射側レンズ36と、リレーレンズ38と、反射ミラー37,3
9とを備え、色分離光学系30を構成するダイクロイックミラー32を透過した青色光を
光学装置40まで導く機能を有している。ここで、青色光の光路にこのようなリレー光学
系35が設けられているのは、青色光の光路長が他の色光の光路長よりも長いため、光の
発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。本実施形態においては、青色光
の光路長が長いのでこのような構成とされているが、赤色光の光路長を長くしてリレー光
学系35を赤色光の光路に用いる構成も考えられる。
上述したダイクロイックミラー31により分離された赤色光は、反射ミラー33により
曲折された後、フィールドレンズ41を介して光学装置40に供給される。また、ダイク
ロイックミラー32により分離された緑色光は、そのままフィールドレンズ41を介して
光学装置40に供給される。さらに、青色光は、リレー光学系35を構成するレンズ36
,38及び反射ミラー37,39により集光、曲折されてフィールドレンズ41を介して
光学装置40に供給される。ここで、光学装置40の各色光の光路前段に設けられるフィ
ールドレンズ41は、第2レンズアレイ22から射出された各部分光束を、照明光軸Bに
対して並行な光束に変換するために設けられている。
光学装置40は、入射した光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するもの
である。この光学装置40は、照明対象となる液晶パネル42R,42G,42B(赤色
光側の液晶パネルを42R、緑色光側の液晶パネルを42G、青色光側の液晶パネルを4
2Bとする)と、クロスダイクロイックプリズム43とを備えて構成される。ここで、フ
ィールドレンズ41及び各液晶パネル42R,42G,42Bの間には、入射側偏光板4
4が介在配置され、各液晶パネル42R,42G,42B及びクロスダイクロイックプリ
ズム43の間には、射出側偏光板(図示省略)が介在配置され、入射側偏光板44、液晶
パネル42R,42G,42B、及び前記射出側偏光板で光変調部45を構成し、光変調
部45によって入射する各色光の光変調が行われる。
液晶パネル42R,42G,42Bは、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である
液晶を密閉封入したものであり、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として
、与えられた画像信号にしたがって、入射側偏光板44から射出された偏光光束の偏光方
向を変調する。
クロスダイクロイックプリズム43は、前記射出側偏光板から射出された色光毎に変調
された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイッ
クプリズム43は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プ
リズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字
状の一方の誘電体多層膜は、赤色光を反射するものであり、他方の誘電体多層膜は、青色
光を反射するものであり、これらの誘電体多層膜によって赤色光及び青色光は曲折され、
緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。
クロスダイクロイックプリズム43から射出されたカラー画像は、光学投写部60によ
って拡大投写され、スクリーン上(図示省略)で大画面画像を形成する。
<光源装置の構成及び動作>
図2は、光源装置においてのマイクロ波及び光束の流れを示す模式図である。図2を用
いて、光源装置10の構成ならびにマイクロ波及び光束の流れを説明する。
図2に示すように、光源装置10は、マイクロ波発生部11、発光管12、反射器13
、リフレクタ14、支持部16及びこれらを収容する遮蔽部としての光源ケース15を備
えて構成される。
マイクロ波発生部11は、マイクロ波17を生成して反射器13へ向けて放射する(マ
イクロ波進行方向を破線矢印で示す)。なお、マイクロ波発生部11の詳細については後
述する。
反射器13は、リフレクタ14の背面に配置され、反射器13のマイクロ波反射面13
aは、マイクロ波17を反射する放物面の形状の曲面鏡で構成される。そして、マイクロ
波反射面13aは、反射したマイクロ波17を発光管12の中心部の領域19に集束させ
る。
発光管12は、内径が1mm乃至2mmの範囲の球形状の管で形成され、管内部に電極
を有しない無電極構造である。また、発光管12は、光透過率が高く、且つ耐熱性に優れ
た石英ガラスで形成される。発光管12の端部は、支持部16の一方の端部と一体に構成
され、支持部16の他方の端部は、リフレクタ14に固着される。これにより、発光管1
2は、リフレクタ14の内面側に突出した形態で設置される。そして、発光管12は、マ
イクロ波反射面13aから領域19に集束されたマイクロ波17により、発光管12内部
に封入された発光物質が励起されることにより発光する。
なお、本実施形態においては、発光管12の材料として石英ガラスを用いているが、光
透過率が高く耐熱性に優れている、例えば透明サファイアや透光性セラミック等の材料を
用いても良い。また、発光管12に封入される発光物質として、本実施形態においては、
水銀、希ガス及び少量のハロゲンを封入しているが、例えばネオン、アルゴン、クリプト
ン、キセノン、ハロゲン等の希ガスや、これらのガスと共に水銀やナトリウム等の金属や
金属化合物等を封入しても良い。
リフレクタ14は、石英ガラスで形成され、光束反射面14aが放物面形状をなしてお
り、この放物面形状は、リフレクタ14の内面側に設置された発光管12の先端側が略焦
点となるように形成されている。また、マイクロ波17には、直接反射器13のマイクロ
波反射面13aに到達するものと、リフレクタ14を透過してマイクロ波反射面13aに
到達するものとある。このため、リフレクタ14の光束反射面14aには、マイクロ波1
7を透過可能にし、光束18を反射させる誘電体多層膜がコートされている。
発光管12で発光した光束18は、放射状に広がり、リフレクタ14の光束反射面14
aで反射し、略平行光束となり均一照明光学系20に射出する(光束進行方向を実線矢印
で示す)。
なお、リフレクタ14の光束反射面14aの形状は楕円面形状でも良く、その場合には
、楕円面で反射した光束を略平行光束とするための平行化凹レンズを配置した構成とする
ことでも良い。
光源ケース15は、マイクロ波17が外部へ漏洩することにより、人体及び周辺電子機
器等に悪影響が起きるのを防止するために配設されている。このため、光源ケース15は
、マイクロ波17を遮蔽する導電性材料である金属メッシュ部材を用いている。また、光
源ケース15において、均一照明光学系20に光束18が射出される部分は、光透過性が
高く、且つマイクロ波17を遮蔽する構成であることが好ましい。
なお、金属メッシュ部材に限定されず、マイクロ波を遮蔽することが可能であれば、他
の部材を用いても良い。
<マイクロ波発生部の構成及び動作>
図3は、マイクロ波発生部の構成を示すブロック図である。図3を用いて、マイクロ波
発生部11の構成及び動作を説明する。
図3に示すように、マイクロ波発生部11は、高周波信号を出力する固体高周波発振部
100と、固体高周波発振部100から出力された高周波信号をマイクロ波として放射す
る導波部400とで構成されている。
固体高周波発振部100は、電源110と、弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW
)発振器200としてのダイヤモンドSAW発振器201と、増幅器としての第1増幅器
120とを有して構成されている。導波部400は、アンテナ410と安全器としてのア
イソレータ440とを有して構成されている。
固体高周波発振部100を詳細に説明する。電源110は、ダイヤモンドSAW発振器
201と第1増幅器120とに電力を供給している。本実施形態においては、弾性表面波
発振器200としてダイヤモンドSAW発振器201を用いている。そして、ダイヤモン
ドSAW発振器201の後段は、第1増幅器120の前段に接続されている。そして、ダ
イヤモンドSAW発振器201から出力された高周波信号は、第1増幅器120で増幅さ
れた後に出力される。この第1増幅器120から出力される高周波信号が、固体高周波発
振部100から出力される高周波信号となる。本実施形態においては、固体高周波発振部
100から、発光管12内に封入される後述する発光物質を励起して発光させる高周波出
力レベルに増幅された2.45GHz帯の高周波信号を出力する。
なお、本実施形態においては、弾性表面波発振器200としてダイヤモンドSAW発振
器201を用いていることにより、後述する弾性表面波共振子300としてダイヤモンド
SAW共振子310を用いている。
導波部400を詳細に説明する。導波部400は、固体高周波発振部100から出力さ
れた高周波信号を導波してマイクロ波として放射するものであり、基本的にはマイクロ波
を放射させるアンテナ410と反射波対策としてアイソレータ440とを備えている。
アイソレータ440は、固体高周波発振部100の第1増幅器120の後段で、アンテ
ナ410との間に設置されている。そのため、アンテナ410からマイクロ波を放射した
結果として、対象物となる反射器13、発光管12及び光源ケース15などからの反射波
が固体高周波発振部100に戻ることを阻止し、第1増幅器120などの故障を防止して
いる。なお、本実施形態においては、マイクロ波を放射させるアンテナを1つだけ形成し
ているが、マイクロ波の出力レベルや放射範囲等に応じて複数のアンテナを形成すること
ができる。
<固体高周波発振器の構成及び動作>
図4は、固体高周波発振器の概略構成を示すブロック図である。図4を用いて弾性表面
波発振器200の構成及び動作を説明する。
弾性表面波発振器200としてのダイヤモンドSAW発振器201は、移相回路210
、弾性表面波共振子300としてのダイヤモンドSAW共振子310、第2増幅器220
及び電力分配器230でループ回路240を構成し、電力分配器230の一方の出力側に
バッファ回路250を接続した構成となっている。移相回路210は、電源110から制
御電圧を入力してループ回路240の位相を可変させるものである。これら各ブロックは
、一定の特性インピーダンス、例えば50ohmに全て整合接続されている。なお、ダイヤ
モンドSAW共振子310は、第2増幅器220が飽和状態となる入力電圧が供給される
ように第2増幅器220の入力側に接続することができる。
これにより、ダイヤモンドSAW共振子310を用いてGHz帯での高周波信号をダイ
レクト発振させることが可能となる。また、整合を保ったまま第2増幅器220の出力パ
ワーを電力分配器230からバッファ回路250を介して外部に出力することができる。
また、この回路構成により、ダイヤモンドSAW共振子310に印加する電力を最小限と
して連続発振状態を継続することが可能となる。また、移相回路210により、高周波信
号に周波数変調をかけることが可能となり、反射器13に対して、マイクロ波を断続的ま
たは連続的に放射することも可能になる。なお、本実施形態においては、ダイヤモンドS
AW共振子310は、2.45GHz帯の高周波信号を出力する。
図5は、弾性表面波共振子の概略構成を示す断面図である。図5を用いて、弾性表面波
共振子300の構造及び製造方法を説明する。
図5に示すように、本実施形態においては、弾性表面波共振子300としてダイヤモン
ドSAW共振子310を用いている。そして、珪素基板311をベースとして、上面にダ
イヤモンド単結晶層312が積層される。そして、ダイヤモンド単結晶層312の上には
、薄膜圧電体層313(本実施形態においては、酸化亜鉛(ZnO)の薄膜)が積層され
る。そして、この薄膜圧電体層313の上には、弾性表面波を励振するIDT電極314
が設けられると共に、弾性表面波を反射する反射器電極(図示省略)が設けられている。
また、IDT電極314は、互いにかみ合うように配置された1組の櫛形電極で構成され
ている。IDT電極314及び反射器電極の上には、酸化珪素膜315が積層されている
。酸化珪素膜315は、動作周波数の温度依存性が、薄膜圧電体層313、IDT電極3
14、ダイヤモンド単結晶層312と反対の特性を示すことから動作周波数の温度特性改
善のために積層している。
ダイヤモンド単結晶層312は、気相合成法により形成される。これ以外に、多結晶ダ
イヤモンドに近い弾性定数を持つ硬質炭素膜を用いることもできる。また、薄膜圧電体層
313は、ZnO以外に、AlN、Pb(Zr,Ti)O2等をスパッタ法や気相合成法
などにより形成することができる。
上述したように、弾性表面波共振子300としてのダイヤモンドSAW共振子310は
、積層構造をしており、半導体製造における微細加工技術を利用して製造されチップ化さ
れている。また、チップ化された弾性表面波共振子300やその他素子を実装し、弾性表
面波発振器200を有する固体高周波発振部100が形成され製造される。従って、固体
高周波発振部100はサイズが小型なものとなる。
図6は、ダイヤモンドSAW発振器から出力される信号の周波数と強度との関係を示す
模式図である。ここで図6の横軸は周波数を示し、縦軸は強度を示している。
上述したダイヤモンドSAW共振子310の構成により、図6に示すように、ダイヤモ
ンドSAW発振器201から出力される信号は、特定周波数f1の高周波信号(GHz帯
)のみを出力する。また、急峻なダイレクト発振ができる。本実施形態においては、特定
周波数f1は、2.45GHz帯の高周波信号を出力する。
<プロジェクタの回路構成及び動作>
図7は、プロジェクタの回路ブロック図である。図7を用いて、プロジェクタ1の回路
構成と動作を説明する。
プロジェクタ1は、制御部800、信号変換部810、画像処理部820、液晶パネル
駆動部830、操作受付け部840、電源部850、記憶部860及びファン駆動部87
0などを有して構成され、これらの各部は、バスラインCにより互いに接続されている。
また、光学系として、光源装置10、光学変換部3及び光学投写部60が構成される。
各部の動作を説明する。信号変換部810は、プロジェクタ1の本体外面に設置される
画像入力端子815と接続されている。そして、画像入力端子815に接続された外部の
画像信号供給装置(図示省略)から供給される例えばアナログ画像信号を受取る。なお、
アナログ画像信号として、例えば、パーソナルコンピュータから出力されたコンピュータ
画像を表すRGB信号や、ビデオレコーダやテレビジョン受像機から出力された動画を表
すコンポジット画像信号などの画像信号が、画像入力端子815に供給される。そして、
信号変換部810は、画像入力端子815から入力したアナログ画像信号をAD変換して
、デジタル画像信号として画像処理部820に出力する。
画像処理部820は、入力したデジタル画像信号を液晶パネル42で表示するのに適し
た信号とするために、画像データを画像メモリ(いずれも図示省略)に書き込み、所定の
条件で読み出すなどの画像処理を施した後、再度アナログ画像信号に変換して画像信号と
して液晶パネル駆動部830に出力する。また、画像処理とは、画像信号で表される画像
を拡大及び縮小することにより液晶パネル42の持つ解像度に合わせるスケーリング処理
や、画像信号の有する階調値を液晶パネル42で表示するのに適した階調値に変換するγ
補正処理などが含まれる。なお、このような画像処理部820によるスケーリング処理及
びγ補正処理などの画像処理は、記憶部860に記憶されている画像処理手順を規定した
ファームウエアを実行することにより行われる。
液晶パネル駆動部830は、画像処理部820から出力された画像信号と、画像信号に
基づく駆動電圧などを液晶パネル42に供給し駆動する。
制御部800は、CPU(Central Processing Unit)であり、バスラインCを介して
、各部と信号の送受信を行い、プロジェクタ1の動作を統括制御する。
記憶部860は、例えば、プロジェクタ1を起動させる場合の処理の手順と内容を指示
する起動プログラムなど、プロジェクタ1の動作を指示及び制御するための様々な制御プ
ログラムや、ファームウエア、及び付随するデータが記憶されている。
操作受付け部840は、プロジェクタ1の本体外面に設置される操作部841またはリ
モコン842に対し、使用者が操作を行うと、その操作入力を受付け、各種動作のトリガ
となる操作信号を制御部800に出力する。
ファン駆動部870は、制御部800からのファン駆動コマンドに従い、駆動回路(図
示省略)によりファン875を駆動(回転)させる。また、ファン875は、プロジェク
タ1の内部に複数設置され、回転することにより、プロジェクタ1の外部から外気を吸気
して、空気の流れを起し、光源装置10、光学変換部3及び電源部850などで発生する
熱を放熱させて、プロジェクタ1の外部に放熱させた熱を排気することにより冷却してい
る。
電源部850は、外部電源880からの交流電力をプラグから導き、内蔵するAC/D
C変換部(いずれも図示省略)で変圧、整流及び平滑などの処理を行い、安定化させた直
流電圧をプロジェクタ1の各部に供給する。
光源装置10のマイクロ波発生部11に備えられた固体高周波発振部100は、制御部
800からの制御コマンドに従い、発光管12を発光(点灯)及び非発光(消灯)を行う
上述した、実施形態によれば以下の効果が得られる。
(1)本実施形態のプロジェクタ1によれば、マイクロ波発生部11からマイクロ波1
7を反射器13に投写し、反射器13のマイクロ波反射面13aによって反射したマイク
ロ波17を発光管12の領域19に集束することにより、発光管12を励起発光させる。
このため、発光管12は、無電極構造になることから、放電式ランプのような電極を用い
た光源装置で発生していた電極の磨耗や変形、及びこれにともなうスクリーン上でのちら
つきの原因となるアークジャンプがなくなる。また、光源装置を短寿命化するランプの黒
化や白濁化もなくなる。これらにより、放電式ランプを用いた光源装置を備えたプロジェ
クタと比して、プロジェクタ1の長寿命化が可能となる。
(2)本実施形態のプロジェクタ1によれば、反射器13は、リフレクタ14の背面に
配置され、反射器13のマイクロ波反射面13aは、放物面の形状の曲面鏡で構成され、
マイクロ波17を発光管12の領域19に集束させる。これにより、マイクロ波17を発
散することなく発光管12に集束させて放射することができ、発光管12を均一に且つ効
率的に励起発光することができる。
(3)本実施形態のプロジェクタ1によれば、発光管12は、内径が1mm乃至2mm
の範囲の球形状の管で形成されているため、発光管12を点光源として利用でき、発光管
12からの光束18をリフレクタ14の光束反射面14aから効率的に反射させることが
できる。
(4)従来の高圧水銀ランプは、点灯時に発光管の内部気圧が150〜200気圧に達
するため、ランプの寿命末期において発光管が破裂してしまうことがある。そのため、破
裂した場合に、そのガラス破片や封入されている水銀が飛散しないよう、防爆ガラスを設
ける等の防爆構造を必要としていた。
本実施形態のプロジェクタ1によれば、発光管12の内部気圧は、高圧水銀ランプのよ
うな高気圧を必要としないため、ガラス破片等の飛散を回避するための防爆構造を工夫し
て設計しなくても良い。
(5)本実施形態のプロジェクタ1によれば、光源ケース15は、マイクロ波発生部1
1から発生したマイクロ波17及び反射器13のマイクロ波反射面13a等により反射し
たマイクロ波17を、光源装置10の外部へ漏洩するのを抑制する。これにより、ISM
帯で使用されているBluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、Home RF、WLAN等の無
線通信機器や医療機器などに対する悪影響を抑制することができるプロジェクタ1を提供
できる。
(6)本実施形態のプロジェクタ1によれば、弾性表面波共振子300は、ダイヤモン
ド単結晶層312(または、多結晶ダイヤモンドに近い弾性定数を持つ硬質炭素膜の上に
積層された薄膜圧電体層)、薄膜圧電体層313、IDT電極314及び酸化珪素膜31
5の積層構造となっている。これにより、弾性表面波の伝達速度を高速化することができ
、より高い周波数まで発振させることが可能となる。そして、他の基板材料と比較して弾
性表面波共振子300の電極幅を広くすることができるため、耐電力特性を向上させるこ
とができる。
また、弾性表面波共振子300の積層構造により、温度変動に対する周波数変動を小さ
くすることができるため、周波数温度特性が向上する。そして、温度変動に起因する弾性
表面波発振器200の周波数変動を抑制することができ、マイクロ波出力を安定化させる
ことができる。これにより、発光管12内で安定して発光物質を発光させることが可能と
なる。従って、プロジェクタ1は、安定した輝度を維持して投写することが可能となる。
(7)本実施形態のプロジェクタ1によれば、ダイヤモンドSAW共振子310は、積
層構造をしており、半導体製造における微細加工技術を利用して製造されているため、共
振子毎の共振周波数のバラツキが無くなる。また、ダイヤモンドSAW共振子310は、
移相回路210から信号を入力すると直ちに基板に弾性表面波を励起して、この弾性表面
波の周波数に応じた高周波信号(本実施形態では2.45GHz帯)を出力する。よって
、弾性表面波共振子300を備えた固体高周波発振部100から、電源投入すると直ちに
高周波信号を出力することができるため、直ちに導波部400のアンテナ410からマイ
クロ波を放射でき、直ちに発光管12を発光させることができる。従って、プロジェクタ
1は、電源投入すると、発光管12が直ちに発光し、光学変換部3で形成された光学像を
直ちに拡大投写することができる。従来の高圧水銀ランプなどの放電ランプを用いた場合
には、プロジェクタの電源を投入しても、放電ランプの特性上、徐々に発光して輝度が上
がるため、所定の輝度に達するまでには、数分かかっていた。しかし、本発明のマイクロ
波を用いたプロジェクタ1においては、プロジェクタ1の電源を投入すると、直ちに所定
の輝度となる発光を行うことができるため、待つことなくプロジェクタ1を使用でき、プ
ロジェクタ1の利便性が向上する。
(8)従来の高圧水銀ランプなどの放電ランプを用いるプロジェクタの場合、放電ラン
プを発光させるために、電源となるバラスト等が必要であった。例えば300W程度の電
力を供給するには、プロジェクタ1の電源部850と略同等の大きさ(体積)が必要なた
め、プロジェクタの小型化のネックとなっていた。これに対し、本発明のプロジェクタ1
によれば、固体高周波発振部100ではバラストが不要となるため、プロジェクタ1の小
型化が図れる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々の変更や改良等加えることが可
能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)前記実施形態での反射器13は、マイクロ波反射面13aの形状が放物面
の形状で、リフレクタ14の背面に配置されているが、マイクロ波17を領域19に集束
可能であるならば、マイクロ波反射面13aの形状は、楕円面及び球面等の他の形状の曲
面鏡で構成されても良い。
(変形例2)前記実施形態でのリフレクタ14の光束反射面14aの形状は、放物面形
状を用いており、発光管12からの光束を反射させて略平行光束にしているが、これは、
光学変換部3の構成がレンズアレイインテグレータの方式を用いているからである。これ
に対し、ロッドインテグレータの方式を用いる場合には、反射した光束が集光してロッド
に入射するように、光束反射面14aの形状を適宜形成することで対応できる。
(変形例3)前記実施形態でのプロジェクタ1は、光変調部45の構成として液晶パネ
ル42を用いている。しかし、これに限らず、一般に、入射光を画像情報に応じて変調す
るものであればよく、マイクロミラー型光変調装置などを使用してもよい。なお、マイク
ロミラー型光変調装置としては、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)(登録
商標)を用いることができる。
(変形例4)前記実施形態での光源装置10は、透過型液晶方式のプロジェクタ1に用
いられている。しかし、これに限らず、反射型液晶方式であるLCOS(Liquid Crystal
On Silicon)方式などを採用したプロジェクタに用いられても同様の効果を奏すること
が可能である。
(変形例5)前記実施形態での光変調部45は、液晶パネル42を3枚使用する3板方
式を用いている。しかし、これに限らず、液晶パネルを1枚使用する単板方式を用いても
良い。なお、単板方式を用いた場合には、色分離光学系30やクロスダイクロイックプリ
ズム43などは不要とすることができる。
(変形例6)前記実施形態でのプロジェクタ1に電圧調整部を設け、固体高周波発振部
100の第1増幅器120の増幅度を可変とすることでも良い。このような構成にするこ
とで、マイクロ波の出力レベルを可変できるため、発光管12の発光する光束の輝度を可
変できる。従って、投写する映像のシーン(例えば、明るいシーンや暗いシーン)に合わ
せて、増幅度を調整することにより、プロジェクタ1から投写される映像光の輝度を映像
のシーンに合わせて調整を行うことができる。
(変形例7)前記実施形態での導波部400は、アイソレータ440を有しているが、
反射波の影響がない場合には、アイソレータ440を用いなくても良い。また、その他の
ノイズなどによる固体高周波発振部100への影響がある場合には、適宜アイソレータ4
40の構成内容を変更または追加しても良い。
(変形例8)前記実施形態の固体高周波発振部100は、2.45GHz帯の高周波信
号を出力し、導波部400のアンテナ410からマイクロ波17として放射しているが、
これに限らず、弾性表面波共振子300の構成を適宜変更することにより、色々な高周波
信号を出力し、マイクロ波として放射して、発光管12を発光させることも可能となる。
また、このようにすることで、発光管12に封入する発光物質の種類や発光具合(発光色
の具合)に合わせたマイクロ波を放射させることも可能となる。
(変形例9)前記実施形態では、光源装置10を電子機器であるプロジェクタ1に適用
した例を説明したが、これに限らず、航空、船舶及び車輌などの照明機器として使用する
ことも可能となる。
(変形例10)前記実施形態での光源装置10は、外部に設置されるスクリーンに光学
像の投写を行うフロントタイプのプロジェクタ1に適用している。しかし、これに限らず
、プロジェクタの内部にスクリーンを有して、そのスクリーンに光学像を投写するリアタ
イプのプロジェクタにも適用可能である。
本発明に係る光源装置を搭載したプロジェクタの光学系を示す模式図。 光源装置においてのマイクロ波及び光束の流れを示す模式図。 マイクロ波発生部の構成を示すブロック図。 固体高周波発振器の概略構成を示すブロック図。 弾性表面波共振子の概略構成を示す断面図。 ダイヤモンドSAW発振器から出力される信号の周波数と強度との関係を示す模式図。 プロジェクタの回路ブロック図。
符号の説明
1…プロジェクタ、3…光学変換部、10…光源装置、11…マイクロ波発生部、12
…発光管、13…反射器、13a…マイクロ波反射面、14…リフレクタ、14a…光束
反射面、15…光源ケース、16…支持部、17…マイクロ波、18…光束、19…領域
、45…光変調部、60…光学投写部、100…固体高周波発振部、110…電源、12
0…第1増幅器、200…弾性表面波発振器、201…ダイヤモンドSAW発振器、30
0…弾性表面波共振子、310…ダイヤモンドSAW共振子、400…導波部、410…
アンテナ、440…アイソレータ。

Claims (9)

  1. マイクロ波を放射するマイクロ波発生部と、
    前記マイクロ波発生部から放射された前記マイクロ波を反射するマイクロ波反射面を有
    する反射器と、
    前記マイクロ波反射面から反射された前記マイクロ波によって発光する発光物質が封入
    された発光管と、
    前記発光管から発光された光束を略一定方向に揃えて射出する光束反射面を有するリフ
    レクタとを備え、
    前記反射器は前記リフレクタの背面に配置され、前記マイクロ波反射面は前記反射する
    マイクロ波を前記発光管の中心部の領域に集束することを特徴とする光源装置。
  2. 請求項1に記載の光源装置であって、
    前記反射器の前記マイクロ波反射面は、放物面の形状を有する曲面鏡であることを特徴
    とする光源装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光源装置であって、
    前記発光管は、内径が1mm乃至2mmの範囲からなる球形状を有することを特徴とす
    る光源装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の光源装置であって、
    前記発光管は石英と透明サファイアと透光性セラミックとのいずれかで形成されること
    を特徴とする光源装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の光源装置であって、
    前記リフレクタの前記光束反射面は、前記マイクロ波を透過し、前記光束を反射する誘
    電体多層膜により形成されていることを特徴とする光源装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の光源装置であって、
    前記マイクロ波発生部は高周波信号を出力する固体高周波発振部と、
    前記固体高周波発振部から出力された前記高周波信号を前記マイクロ波として放射する
    導波部とを備え、
    前記固体高周波発振部は、前記高周波信号を発生する弾性表面波発振器と、当該弾性表
    面波発振器により発生した前記高周波信号を増幅する増幅器とを備えることを特徴とする
    光源装置。
  7. 請求項6に記載の光源装置であって、
    前記弾性表面波発振器は弾性表面波共振子を有し、当該弾性表面波共振子は、ダイヤモ
    ンド単結晶層または多結晶ダイヤモンドに近い弾性定数を持つ硬質炭素膜の上に積層され
    た薄膜圧電体層と、当該薄膜圧電体層の上に形成されたIDT電極と、当該IDT電極の
    上に積層された酸化珪素膜とを備えることを特徴とする光源装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の光源装置であって、
    前記光源装置は、前記マイクロ波の漏洩を防止する遮蔽部を備え、
    前記遮蔽部は、前記マイクロ波発生部と前記反射器と前記発光管と前記リフレクタとを
    収容していることを特徴とする光源装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の光源装置と、
    前記光源装置からの光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調部と、
    前記光変調部により形成された前記光学像を投写する光学投写部とを備えたことを特徴
    とするプロジェクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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