JP2010182344A - SRAM(StaticRandomAccessMemory)、及びSRAMのテスト方法 - Google Patents

SRAM(StaticRandomAccessMemory)、及びSRAMのテスト方法 Download PDF

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Abstract

【課題】SRAMの回路面積の増大を抑制しつつSNMの小さな異常メモリセルの検出感度を向上させる。
【解決手段】本発明によるSRAMは、メモリセル10と、テストモード時、通常モード時においてメモリセル10へのアクセスに利用される信号の信号レベルを変更し、メモリセル10に対してディスターブをかける制御回路30とを具備する。本発明による制御回路30は、ディスターブの大きさを任意に設定するようにメモリセル10へのアクセスに利用される信号の信号レベルを変更できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、SRAM、及びSRAMのテスト方法に関する。
図1は、一般的なCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)型のSRAMにおけるメモリセル100及び周辺回路の構成を示す図である。図1を参照して、メモリセル100は、2つのCMOSインバータINV10、INV20で構成した正帰還ループ(フリップフロップ)と、ビット線対BL10、BV20とインバータINV10、INV20との接続を制御する2つのNチャネル型MOSトランジスタN110、N120(以下、選択トランジスタN110、N120と称す)を備える。
詳細には、2つのインバータINV10、INV20は、第1電源VDDと第2電源(GND)との間に接続される。インバータINV10の出力はノードND110を介してインバータINV20の入力に接続され、インバータINV20の出力はノードND120を介してインバータINV10の入力に接続される。ノードND110は、ゲートがワード線WL100に接続された選択トランジスタN110を介してビット線BL10に接続され、ノードND120は、ゲートがワード線WL100に接続された選択トランジスタN120を介してビット線BL20に接続される。
ワード線WL100が活性化されることで、選択トランジスタN110、N120はオン状態となり、ノード対ND110、120とビット線対BL10、BL20は電気的に接続される。これにより、ノード対ND110、120は、ビット線対BL10、BL20から供給された電圧を保持する(データライト)。あるいは、ノード対ND110、120で保持された電圧がビット線対BL10、BL20を介して図示しないセンスアンプに入力される。センスアンプでは入力された電圧と閾値とを比較して、データの値を確定する(データリード)。このように、メモリセル100に対するデータの書き込み、又はメモリセル100からのデータの読み出しが行なわれる。
又、データの書き込み及び読み出し前には、プリチャージ回路200によってビット線対BL10、BL20が電源電圧VDDにプリチャージされる。プリチャージ回路200は、ゲートに入力されるプリチャージ制御信号PRB10に応じて、第1電源VDDとビット線対BL10、BL20とを電気的に接続するPチャネル型MOSトランジスタP10、P20(以下、プリチャージトランジスタP10、P20と称す)を備える。
このような構成のSRAMに対してリードテストを行なった場合、SNM(Static Noise Margin)が小さく不良発生率が高いメモリセルを不良セルとして検出できない場合がある。
図1及び図2を参照して、従来技術によるリードテストの動作とその問題点について説明する。図2は、従来技術によるリードテストの動作を示すタイミングチャートである。
時刻T1までに、ノードND110に“1”が、ノードND120に“0”が書き込まれる。時刻T1において、プリチャージ制御信号PRB10がローレベルに遷移することでビット線対BL10、BL20はハイレベルにプリチャージされる。時刻T2において、プリチャージ制御信号PRB10がハイレベルに遷移するとともに、ワード線WL100が活性化されメモリセルが選択される。これによりビット線対BL10、BL20と第1電源VDDとの接続が切り離され、メモリセル100に書き込まれたデータがリードされる。
時刻T2からワード線WL100が非活性化される時刻T3までの間、ハイレベルにプリチャージされたビット線BL20によって、データ“0”を保持するノードND120の電圧が引き上げられる。ここで、メモリセル100が正常である場合、ノードND120における電圧は、インバータINV10の論理閾値電圧よりも低い電圧までしか上昇しない。このため、ノードND120の電圧は、ビット線BL20のディスチャージに伴いローレベル(データ“0”)に復帰する。この場合、時刻T3までに読み出されるデータは書き込みデータと同じ値となり、メモリセルが正常であることが確認される。一方、メモリセル100に異常があり、ノードND120における電圧が、インバータINV10の論理閾値電圧を超える場合、事前に書き込まれたデータと異なる(反転した)データが読み出される(図示なし)。このような場合、当該メモリセルは異常なメモリセルと判定される。
しかし、メモリセル100に異常があっても、ノードND120における電圧が、インバータINV10の論理閾値電圧よりも低い電圧までしか上昇せず、書き込みデータが反転しない場合がある。これは、データを読み出す際、ビット線BL20がディスチャージされるため、ノードND120の電圧上昇よりも速くビット線BL20の電荷が放出されるからである。このように、メモリセル100に異常があった場合でも、書き込みデータと同じ値のデータを読み出し、エラーなし(正常)と判定されることがある。
時刻T3〜T5では、時刻T1〜T3の動作を繰り返す。
以上のように、従来技術によるリードテストでSNMの検査を行なっても、メモリセルの異常を検出できない場合がある。このような問題を解決するテスト用回路が、例えば、Anne Meixner, Jash Banik著 Weak Write Test Mode:An SRAM Cell Stability Design for Test Technique,International test conference, 1997に記載されている(非特許文献1)。
図3及び図4を参照して、非特許文献1に記載のテスト用回路を用いたリードテストの動作を説明する。図3は、非特許文献1に記載のメモリセル100及び周辺回路(プリチャージ回路200、テスト用回路300)の構成を示す図である。図4は、非特許文献1に記載のテスト用回路300を用いたリードテストの動作を示すタイミングチャートである。
テスト開始から時刻T2までは、図2に示す従来例の動作と同じである。時刻T2において、プリチャージ制御信号PRB10がハイレベルに遷移するとともに、ワード線WL100が活性化されメモリセルが選択される。この際、テスト用回路300に入力される制御信号WR0がハイレベル、制御信号WR1がローレベルとなることで、ビット線BL20の電圧は第1電源VDDにより高電位側に引き上げられ、ビット線BL10の電圧は、GNDにより低電位側に引き下げられる。
ノードN120の電圧が引き上げられ、ノードN110の電圧が引き下げられることにより、インバータINV10の論理閾値電圧は、実際の値より引き下げられ、インバータINV20の論理閾値電圧は引き上げられる。すなわち、テスト用回路300によって、ノード対N110、120で保持しているデータは反転し易い状態となる。このため、従来技術ではデータが反転しないような異常メモリセルでも、プリチャージされたビット線BT20の接続によって書き込みデータは反転し異常を検出することができる。ここで、テスト用回路300は、正常メモリセルの場合にはデータの反転が起こらないようにノード電圧のプルアップ又はプルダウンを行なう。従って、非特許文献1に記載の方法によれば、SNMが小さく従来技術では検出できない異常メモリセルを検出することが可能となる。
又、メモリセルを構成するインバータの負荷回路のインピーダンスを変更することで、ノードで保持するデータを反転し易い状態とし、異常メモリセルの検出感度を上げる技術が特開平7−182895に記載されている(特許文献1参照)。
特開平7−182895
Anne Meixner, Jash Banik著 Weak Write Test Mode:An SRAM Cell Stability Design for Test Technique, International test conference, 1997
しかし、非特許文献1に記載の技術では、テスト用回路300を新たに追加するため、半導体記憶装置全体の回路面積が増大してしまう。又、特許文献1に記載の技術では、メモリセル毎に、テスト信号に応じてインピーダンスが変更される負荷抵抗を挿入する必要がある。このため、回路面積を増大せずに、SNMが小さく不良発生確率が高いメモリセルを検出する技術が求められている。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下に述べられる手段を採用する。その手段を構成する技術的事項の記述には、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]の記載との対応関係を明らかにするために、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号が付加されている。但し、付加された番号・符号は、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲を限定的に解釈するために用いてはならない。
本発明によるSRAM(Static Random Access Memory)は、メモリセル(10)と、テストモード時、通常モード時においてメモリセル(10)へのアクセスに利用される信号の信号レベルを変更し、メモリセル(10)に対しディスターブをかける制御回路とを具備する。本発明による制御回路は、ディスターブの大きさを任意の大きさに設定するようにメモリセル(10)へのアクセスに利用される信号の信号レベルを変更できる。
本発明によるSRAMのテスト方法は、メモリセル(10)にデータを書き込むステップと、テストモード時、通常モード時においてメモリセル(10)へのアクセスに利用される信号の信号レベルを変更し、メモリセル(10)に対してディスターブをかけるステップとを具備する。メモリ(10)へのアクセスに利用される信号の信号レベルは、メモリセル(10)へのディスターブの大きさを任意に設定するように変更され得る。
本発明では、通常モードにおいて、メモリセル(10)へのアクセス(リード又はライト)に利用される信号の信号レベルを任意の大きさに変更することで、メモリセル(10)に対するディスターブの大きさを変更し、保持データを反転し易い状態、あるいはデータの書き込みを困難とする状態に設定する。これにより、追加する回路面積の増加を抑制しつつ異常メモリセルの検出感度を向上させることができる。
本発明によれば、SRAMの回路面積の増大を抑制しつつSNMの小さな異常メモリセルの検出感度を向上することができる。
図1は、一般的なSRAMの構成の一例を示す図である。 図2は、従来技術によるSRAMに対するリードテストの一例を示すタイミングチャートである。 図3は、従来技術によるSRAMの構成の他の一例を示す図である。 図4は、従来技術によるSRAMに対するリードテストの他の一例を示すタイミングチャートである。 図5は、本発明によるSRAMの第1の実施の形態における構成の一部を示す図である。 図6は、第1の実施の形態におけるSRAMに対するリードテストの動作を示すタイミングチャートである。 図7は、本発明によるプリチャージ制御回路の構成の一例を示す図である。 図8は、本発明によるプリチャージ制御回路のリードテスト動作を示すタイミングチャートである。 図9は、本発明によるプリチャージ制御回路の構成の他の一例を示す図である。 図10は、本発明によるSRAMの第2の実施の形態における構成の一部を示す図である。 図11は、第2の実施の形態におけるSRAMに対するリードテストの動作を示すタイミングチャートである。 図12は、本発明によるワード線制御回路の構成の一例を示す図である。 図13(a)は、本発明によるワード線制御回路のリードテスト動作を示すタイミングチャートである。図13(b)は、本発明によるワード線制御回路のライトテスト動作を示すタイミングチャートである。 図14は、第2の実施の形態におけるSRAMに対するライトテストの動作を示すタイミングチャートである。 図15は、本発明によるSRAMの第3の実施の形態における構成の一部を示す図である。 図16は、第3の実施の形態におけるSRAMに対するリードテストの動作を示すタイミングチャートである。 図17は、本発明による電源制御回路の構成の一例を示す図である。 図18(a)は、本発明による電源制御回路のリードテスト動作を示すタイミングチャートである。図18(b)は、本発明による電源制御回路のライトテスト動作を示すタイミングチャートである。 図19は、第3の実施の形態におけるSRAMに対するライトテストの動作を示すタイミングチャートである。
本発明によるSRAMは、複数のワード線及びビット線対に接続され、アレイ状に配列された複数のメモリセルを具備する。複数のメモリセルの各々にはプリチャージ回路が接続される。以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図面において同一、又は類似の参照符号は、同一、類似、又は等価な構成要素を示している。
1.第1の実施の形態
図5及び図6を参照して、本発明によるSRAM、及びSRAMに対するリードテスト方法の第1の実施の形態を説明する。
(SRAMの構成)
図5は、第1の実施の形態におけるSRAMの構成の一部を示す図である。第1の実施の形態におけるSRAMは、ビット線対BL1、BL2及びワード線WL10に接続されたメモリセル10と、ビット線対BL1、BL2をプリチャージするプリチャージ回路20と、プリチャージ回路20を制御するプリチャージ制御回路30を具備する。プリチャージ制御回路30は、図示しない他のビット線対に接続されたプリチャージ回路も制御する。
図5を参照して、メモリセル10は、2つのCMOSインバータINV1、INV2で構成した正帰還ループ(フリップフロップ)と、ビット線対BL1、BV2とインバータINV1、INV2との接続を制御する2つのNチャネル型MOSトランジスタN11、N12(以下、選択トランジスタN11、N12と称す)を備える。
詳細には、2つのインバータINV1、INV2は、第1電源VDDと第2電源(GND)との間に接続される。インバータINV1は、ノードND11を介して接続されるPチャネル型MOSトランジスタP11とNチャネル型MOSトランジスタN13を備える。インバータINV2は、ノードND12を介して接続されるPチャネル型MOSトランジスタP12とNチャネル型MOSトランジスタN14を備える。インバータINV1の出力はノードND11を介してインバータINV2の入力に接続され、インバータINV2の出力はノードND12を介してインバータINV1の入力に接続される。ノードND11は、ゲートがワード線WL10に接続された選択トランジスタN11を介してビット線BL1に接続され、ノードND12は、ゲートがワード線WL10に接続された選択トランジスタN12を介してビット線BL2に接続される。
ワード線WL10が活性化されることで、選択トランジスタN11、N12はオン状態となり、ノード対ND11、12とビット線対BL1、BL2は電気的に接続される。これにより、ノード対ND11、12は、ビット線対BL1、BL2から供給された電圧を保持する(データライト)。あるいは、ノード対ND11、12で保持された電圧がビット線対BL1、BL2を介して図示しないセンスアンプに入力される。センスアンプでは入力された電圧と閾値とを比較して、データの値を確定する(データリード)。このように、メモリセル10に対するデータの書き込み、又はメモリセル10からのデータの読み出しが行なわれる。
プリチャージ回路20は、第1電源VDDとビット線BL1と間に接続されたPチャネル型MOSトランジスタP1と、第1電源VDDとビット線BL2との間に接続されたPチャネル型MOSトランジスタP2を備える。以下ではPチャネル型MOSトランジスタP1、P2をプリチャージトランジスタP1、P2と称す。プリチャージトランジスタP1は、ゲートに入力されるプリチャージ制御信号PRB1に応じてビット線BL1と第1電源VDDとの電気的接続を制御する。プリチャージトランジスタP2は、ゲートに入力されるプリチャージ制御信号PRB1に応じてビット線BL2と第1電源VDDとの電気的接続を制御する。テストモードの際、第1の実施の形態におけるプリチャージトランジスタP1、P2には、共通のプリチャージ制御信号PRB1が入力され、ビット線対BL1、BL2へのプリチャージが同時に行なわれる。
通常モードの際、プリチャージ制御回路30は、従来技術と同様にメモリセルに対するデータの書き込み及び読み出し前において、ローレベルのプリチャージ制御信号PRB1を出力し、データの書き込み及び読み出し時には、プリチャージ制御信号PRB1をハイレベルに遷移させる。これにより、プリチャージ回路20は、データの書き込み及び読み出し前にビット線対BL1、BL2をプリチャージする。一方、リードテストモードでは、プリチャージ制御回路30は、通常モードと異なる制御を行なう。リードテストモードにおける動作の詳細は後述する。テストモード時においてプリチャージ制御回路30は、外部のテスト装置(図示なし)からの制御信号に応じてプリチャージ制御信号PRB1を出力しても良い。
第1の実施の形態におけるSRAMでは、テストモードの際、プリチャージ回路20は、ビット線対BL10、BL20を、任意に設定可能な電圧でプルアップする。これによりノードND12の電圧は引き上げられ易くなり、インバータINV11の閾値電圧を超え易くなる。本発明では、プリチャージ回路20に供給するプリチャージ制御信号PRB1(ゲート電圧)の大きさを、任意の大きさに変更することで、メモリセル10のSNMを積極的に縮小し、データが反転し易い状態とすることができる。これにより、従来の手法では検出できないSNMの小さな異常なメモリセルを検出することができる。
(テストモードにおける動作)
図6を参照して、テストモードにおけるSRAMの第1の実施の形態における動作の詳細を説明する。図6は、第1の実施の形態におけるSRAMに対するリードテストの動作を示すタイミングチャートである。
テストモードでは、データの書き込み(〜時刻T1)、ビット線のプリチャージ(時刻T1〜時刻T2)、SNM縮小処理(時刻T2〜時刻T3)、データリードのためのビット線のプリチャージ(時刻T3〜時刻T4)、データの読み出し(時刻T4〜時刻T5)、及び異常の有無判定(時刻T5〜)が行なわれる。
先ず、時刻T1までに、ワード線WL10が活性化されノードND11に“1”(ハイレベル)が、ノードND12に“0”(ローレベル)が書き込まれる。この際、プリチャージ回路20は、通常モードと同様に、ハイレベルのプリチャージ制御信号PRB1に応じて第1電源VDDとビット線対BL1、BL2との接続を切断する。時刻T1において、プリチャージ制御信号PRB1はローレベル(VL)に遷移するとともに、ワード線WL10は非活性化される。これにより、メモリセル10はビット線対BL1、BL2から切り離され、ビット線対BL1、BL2はプリチャージ回路20によってハイレベルにプリチャージされる。
時刻T2において、プリチャージ制御信号PRB1は予め設定された電圧Vgに遷移し、ワード線WL10が活性化される。これにより、プリチャージ回路20からノード対ND11、ND12に対し、ビット線対BL1、BL2を介して所定の電圧が供給される。プリチャージ回路20によるノード対ND11、ND12への電圧供給は、時刻T3においてワード線WL10が非活性化されるまで行われる。
詳細には、時刻T2から時刻T3の間、プリチャージ制御回路30によって、プリチャージ制御信号PRB1の信号レベルは、予め設定された電圧Vgに遷移する。プリチャージ制御信号PRB1が電圧Vgとなることで、プリチャージトランジスタP1、P2のオン抵抗が所定の値まで下がり、ビット線対BL1、BL2は、所定の電圧に引き上げられる。この際、ワード線WL10が活性化されているため、ノードND12の電圧はローレベル“0”から所定の電圧だけ引き上げられ、ノードND11の電圧は、ハイレベル“1”から所定の電圧だけ降下する。これにより、ローレベル“0”を保持するノードND12の電圧は、通常モード時に比べ引き上げられ易くなりインバータINV1の論理閾値電圧を超え易くなる。あるいはハイレベル“1”を保持するノードND11の電圧は、通常モード時に比べ引き下げられ易くなりインバータINV2の論理閾値電圧を下回り易くなる。すなわち、プリチャージ制御信号Vgに応じた所定の電圧がビット線対BL1、BL2(ノードND1、ND2)に供給されることで、メモリセル10のSNMが縮小され、メモリセル10が保持するデータが反転し易い状態となる。
本発明では、ビット線BL1、BL2のプリチャージ後、プリチャージ制御信号PRB1の信号レベルを任意に設定可能な電圧Vgとすることで、プリチャージトランジスタP1、P2のオン抵抗を任意の値に制御する。ここで、電圧Vgはプリチャージ制御信号PRB1のハイレベル(VH=VDD)からローレベル(VL=0)の間の任意の値に設定されることが好ましい。これにより、プリチャージ回路20は、メモリセル10に対して任意の大きさのディスターブをかけることができる。すなわち、メモリセル10のSNMの縮小率をプリチャージ回路20によって任意に変更することができる。例えば、SNMの縮小率を大きくした場合(大きくディスターブした場合)、ローレベル“0”を保持するノードND12のチャージアップ能力は増大し、ノードND12の電圧は大きく増大する。反対にSNMの縮小率が小さくした場合(小さくディスターブした場合)、ローレベル“0”を保持するノードND12のチャージアップ能力は減少し、ノードND12の電圧の増大量は減少する。
ここで、メモリセル10が正常である場合、メモリセル10のSNMが縮小されても、上昇したノードND12の電圧はインバータINV1の論理閾値電圧を超えず、下降したノードND11の電圧はインバータINV2の論理閾値電圧を下回らない。すなわち、プリチャージ回路20からの電圧供給があっても(ディスターブされても)、メモリセル10に書き込まれたデータの反転は起こらない。
一方、SNMが小さく不良発生率が高いメモリセルの場合、インバータINV1又はインバータINV2の論理閾値電圧は異常な値を示す。この場合、正常なメモリセルと比較して、ノードND12の電圧は、インバータINV1の論理閾値電圧を超え易い。あるいはノードND11の電圧は、インバータINV2の論理閾値電圧を下回り易い。このような状態のメモリセル10がプリチャージ回路20によってディスターブされると、ノードND12の電圧は通常以上に引き上げられる。ここで、インバータINV1の論理閾値電圧が低い場合、ノードND12の電圧は、インバータINV1の論理閾値電圧を超えるため、メモリセル10に書き込まれたデータの値は反転してしまう。例えば、Nチャネル型MOSトランジスタN14が正常なものよりも高抵抗である場合、ノードND12の電圧は、正常なメモリセルよりも大きく引き上げられるため、インバータINV1の論理閾値電圧を超えてしまう。又、選択トランジスタN12が正常なものよりも低抵抗である場合も同様に、ノードND12の電圧は、正常なメモリセルよりも大きく引き上げられるため、インバータINV1の論理閾値電圧を超えてしまう。更に、Pチャネル型MOSトランジスタP11が正常なものよりも高抵抗である場合、インバータINV1の論理閾値電圧は正常なメモリセルよりも低い値となるため、ディスターブによる電圧上昇によりノードND12の電圧は、インバータINV1の論理閾値電圧を超えてしまう。以上のような場合、ノード対ND11、ND12で保持するデータは反転する。
時刻T3から時刻T4において、データの読み出し処理のためのプリチャージ処理が行なわれる。詳細には、プリチャージ制御信号PRB1はローレベル(VL)に遷移し、ワード線WL10は非活性化される。これによりプリチャージ回路20は、ビット線対BL1、BL2をハイレベルにプリチャージする。続く時刻T4から時刻T5の間において、メモリセル10からデータが読み出される。ここではプリチャージ制御信号PRB1がハイレベル(VH)に遷移するとともにワード線WL10は活性化される。これにより第1電源VDDとビット線対BL1、BL2とが切り離され、メモリセル10からデータが読み出される。
時刻T4から時刻T5の間にメモリセル10から読み出されたデータと、時刻T1までに書き込まれたデータが一致する場合、メモリセル10は正常と判定され、両者が異なる場合、異常有りと判定される。
本発明では、データの書き込み後、プリチャージ回路20によって高電圧をノード対BL1、BL2に印加することで、メモリセル10のSNMを強制的に小さくする。ここではメモリセル10のSNMが正常値である場合、SNMが小さくなっても保持データが反転しない。一方、メモリセル10のSNMが所望の大きさよりも小さく、従来方法では検出されないような異常メモリセルの場合、プリチャージ回路20によってSNMが更に小さくなるため、保持データは反転してしまう。このように、本発明では、プリチャージ回路20によって任意の縮小率でSNMを小さくすることで異常メモリセルの検出感度を向上させることができる。又、本発明では、プリチャージ回路20によるディスターブの大きさ(SNMの縮小率)を任意に設定できるため、回路の仕様や設計条件に応じて、異常メモリセルの検出感度を変更することができる。
上述の異常メモリセルの検出動作では、時刻T1までにノードND11にデータ“1”を、ノードND12にデータ“0”を保持させたが、これに対して反転したデータを書き込んでも良い。すなわち、時刻T1までにノードND11にデータ“0”を、ノードND12にデータ“1”を保持させて、上述と同様な動作を行いリードテストを行なっても良い。この場合、Nチャネル型MOSトランジスタN13が高抵抗である異常メモリセル、選択トランジスタN11が低抵抗である異常メモリセル、Pチャネル型MOSトランジスタP12が高抵抗である異常メモリセルを検出できる。
本発明によるSRAMでは、データ“0”(ローレベル)を保持するノードの電圧を、ビット線容量にチャージされた電荷のみによって引き上げるのではなく、任意の電圧によって嵩上げする(バイアスする)。このため、従来技術によるリードテストでは検出できない(排除できない)異常SRAMのSNMを更に小さくして、検出感度を向上させることができる。
又、本発明によるSRAMと図1に示す従来技術との変更点は、テストモードにおけるプリチャージ制御回路の動作(時刻T2〜時刻T3におけるプリチャージ制御信号)と、プリチャージ回路20を制御するプリチャージ制御信号PRB1のみである。このため、メモリセル及びプリチャージ回路を変更することなく、SNMの小さな異常メモリセルを検出可能なテストを行なうことができる。すなわち、本発明によれば、プリチャージ制御回路30を変更することで、回路面積を増大することなくSRAMの異常検出感度を向上させることができる。
更に、本発明によるSRAMでは、プリチャージ回路20から任意に設定可能な電圧で、メモリセル10における記憶ノードのプルアップ能力を制御している。このためメモリセル10のSNM縮小率を適切な値に設定することができる。これにより、リードテスト(SNMテスト)における条件(マージン)を厳しくしたり、緩くしたりと所望の条件に変更することが可能となる。
図7及び図8を参照して、本発明によるプリチャージ制御回路30の一例を説明する。図7は、プリチャージ制御回路30の構成の一例を示す図である。図8は、プリチャージ制御回路30のリードテスト時の動作を示すタイミングチャートである。図7を参照して、プリチャージ制御回路30は、プリチャージ制御信号が入力され、プリチャージ制御信号PRB1を出力するインバータと、テスト信号TESTBに応じてプリチャージ制御信号PRB1をプルアップするPチャネル型MOSトランジスタPA2とを備える。インバータは、共通接続されたゲートを入力とし、共通接続されたドレインを出力とするPチャネル型MOSトランジスタPA1とNチャネル型MOSトランジスタNA1とを備える。インバータは、第1電源(VDD)と第2電源(GND)との間に接続される。Pチャネル型MOSトランジスタPA2のゲートにはテスト信号TESTBが入力され、ソースが第1電源(VDD)に接続され、ドレインがインバータの出力に接続される。
図8を参照して、図7に示すプリチャージ制御回路30のリードテスト時の動作を説明する。図8に示す時刻T1〜T5は、図6に示す時刻T1〜T5に対応している。時刻T1〜T5のうち、SNM縮小処理(時刻T2〜時刻T3)以外の期間、テスト信号TESTBはハイレベルにセットされ、プリチャージ制御回路30は、通常モードと同様に、プリチャージ制御信号の信号レベルに応じたインバータ出力(ハイレベルVH“1”又はローレベルVL“0”)をプリチャージ制御信号PRB1として出力する。
一方、SNM縮小処理期間(時刻T2〜時刻T3)には、ハイレベルのプリチャージ制御信号とローレベルのテスト信号TESTBがプリチャージ制御回路30にセットされる。この状態では、Pチャネル型MOSトランジスタPA2と、Nチャネル型MOSトランジスタNA1がともにオンしているため、両トランジスタのオン抵抗比率でプリチャージ制御信号B1の信号レベル(電圧Vg)が決定する。このため、Pチャネル型MOSトランジスタPA2と、Nチャネル型MOSトランジスタNA1のオン抵抗を変更することで、プリチャージ制御信号PRB1の電圧Vgを任意に設定することができる。
図9は、プリチャージ制御回路30の構成の他の一例を示す図である。図9を参照して、プリチャージ制御回路30は、プリチャージ制御信号が入力され、プリチャージ制御信号PRB1を出力するインバータと、テスト信号TESTに応じて電圧Vgでプリチャージ制御信号PRB1をプルアップするNチャネル型MOSトランジスタNA13とを備える。インバータは、共通接続されたゲートを入力とし、共通接続されたドレインを出力とするPチャネル型MOSトランジスタPA11とNチャネル型MOSトランジスタNA11とを備える。インバータは、第1電源(VDD)と第2電源(GND)との間に接続される。詳細には、Nチャネル型MOSトランジスタNA11のソースは、Nチャネル型MOSトランジスタNA12を介して接地される。Nチャネル型MOSトランジスタNA12は、ゲートに入力されるテスト信号TESTBに応じてインバータと第2電源(GND)との接続を制御する。Nチャネル型MOSトランジスタNA13のゲートにはテスト信号TESTが入力され、ドレインが電源(Vg)に接続され、ソースがインバータの出力に接続される。
図8を参照して、図9に示すプリチャージ制御回路30のリードテスト時の動作を説明する。図8に示す時刻T1〜T5は、図6に示す時刻T1〜T5に対応している。時刻T1〜T5のうち、SNM縮小処理(時刻T2〜時刻T3)以外の期間、テスト信号TESTBはハイレベルにセットされ、プリチャージ制御回路30は、通常モードと同様に、プリチャージ制御信号の信号レベルに応じたインバータ出力(ハイレベルVH“1”又はローレベルVL“0”)をプリチャージ制御信号PRB1として出力する。
SNM縮小処理期間(時刻T2〜時刻T3)には、ハイレベルのプリチャージ制御信号、ハイレベルのテスト信号TEST、及びローレベルのテスト信号TESTBがプリチャージ制御回路30にセットされる。この状態では、Pチャネル型MOSトランジスタPA11と、Nチャネル型MOSトランジスタNA12がともにオフとなり、Nチャネル型MOSトランジスタNA13のドレインに印加されている電圧Vgがプリチャージ信号PRB1として出力される。尚、電圧Vgは、テストから入力するか、チップ内で降圧又は第1電源電圧VDDを抵抗分圧して生成するなど容易に任意のレベルを設定できる。例えば、所定の値より小さいSNMのメモリセル10の保持データを反転させるように、プリチャージ制御信号PRB1の信号レベル(電圧Vg)を設定する。
以上のように、本実施の形態におけるSRAMでは、任意の電圧Vgに設定されたプリチャージ制御信号PRB1によって、メモリセル10におけるデータ保持ノードのプルアップ能力を制御しているため、メモリセル10におけるSNMを適切な大きさに設定することができる。すなわち、本発明によればメモリセル10が保持するデータの反転し易さを所望の値に設定することで、試験条件やリジェクト対象となるメモリセルのSNM値に応じたリードSNMテストを行なうことができる。従って、本発明によれば、高品質を実現しつつ高い歩留まりを確保することができる。
2.第2の実施の形態
図10から図13(a)を参照して、本発明によるSRAM、及びSRAMに対するリードテスト方法の第2の実施の形態を説明する。
図10は、第2の実施の形態におけるSRAMの構成の一部を示す図である。第1の実施の形態におけるSRAMでは、テストモード時、プリチャージ制御信号PB1の信号レベルを任意の大きさ(電圧Vg)に変更することによってプリチャージ回路20が制御される。これにより、ビット線対BL1、BL2にハイレベルとローレベルの間の所定の電圧がバイアスされ、SNMが小さいメモリセルのデータを強制的に反転させている。これにより、通常リジェクトできない異常メモリセルを検出することができる。一方、第2の実施の形態におけるSRAMでは、テストモード時、ワード線に出力する選択信号の信号レベルを任意の大きさに変更し、メモリセルにおける保持ノードのプルアップ能力を制御する。これにより、SNMが小さいメモリセルのデータを強制的に反転させ、通常リジェクトできない異常メモリセルの検出を可能とする。
(SRAMの構成)
図10を参照して、第2の実施の形態におけるSRAMの構成を説明する。ここでは、第1の実施の形態と同様な構成には同様な符号を付し、その説明を省略する。第2の実施の形態におけるSRAMは、メモリセル10、プリチャージ回路20、ワード線制御回路40を具備する。第2の実施の形態におけるメモリセル10はワード線WL20に接続され、プリチャージ回路20は、従来と同様な信号レベルで制御されるプリチャージ制御信号PRB2に応じてビット線対BL1、BL2をプリチャージする。その他、メモリセル10及びプリチャージ回路20の構成は、第1の実施の形態と同様である。
第2の実施の形態におけるワード線WL20は、ワード線制御回路40によって駆動される。ワード線制御回路40は、メモリセルを選択するための選択信号WL20Bに応じた信号レベルの電圧をワード線WL20に供給する。通常モードにおいて、ワード線制御回路40は、ローレベルのテスト信号TEST、ハイレベルのテスト信号TESTBがセットされ、選択信号WL20Bを反転させた選択信号をワード線WL20を出力する。テストモードでは、所定のタイミングでハイレベルのテスト信号TEST、ローレベルのテスト信号TESTBがセットされ、所定の電圧VWの選択信号をワード線WL20に出力する。
(リードテストモードにおける動作)
図11を参照して、テストモードにおけるSRAMの第2の実施の形態における動作の詳細を説明する。図11は、第2の実施の形態におけるSRAMに対するリードテストの動作を示すタイミングチャートである。
本実施の形態のテスト動作は、時刻T2から時刻T3のみが第1の実施の形態と異なり、他の時刻における動作は同様である。このため、以下では、時刻T2から時刻T3における動作のみを説明し、他の時刻における動作の説明は省略する。
時刻T2において、プリチャージ制御信号PRB2はハイレベルに遷移し、ワード線WL20は活性化される。この際、ワード線制御回路40は、通常のハイレベル(VHW=VDD)よりも大きな電圧VWでワード線WL20を活性化する。これにより、選択トランジスタN11、N12のゲートは、電源電圧VDDより高い電圧VWに設定され、選択トランジスタN12のオン抵抗は、通常時よりも大きく降下する。この結果、ノードND12の電圧は、通常モードにおける読み出し時よりも高電位に引き上げられる。
本実施の形態では、ワード線WL20の活性化レベルを通常のハイレベル(VHW=VDD)より大きくすることで、ノードND12の電圧はローレベル“0”から所定の電圧だけ引き上げられ、ノードND11の電圧は、ハイレベル“1”から所定の電圧だけ降下する。これにより、ローレベル“0”を保持するノードND12の電圧は、通常モード時に比べ引き上げられ易くなりインバータINV1の論理閾値電圧を超え易くなる。あるいはハイレベル“1”を保持するノードND11の電圧は、通常モード時に比べ引き下げられ易くなりインバータINV2の論理閾値電圧を下回り易くなる。すなわち、本実施の形態では、ワード線WL20を任意の電圧VWに設定することで、選択トランジスタN12の抵抗を任意の値に制御してメモリセル10のSNMが縮小する。これにより、メモリセル10が保持するデータが反転し易い状態となる。
本発明では、ビット線BL1、BL2のプリチャージ後、ワード線WL20の信号レベルを任意の電圧VWに設定することで、選択トランジスタN11、N12のオン抵抗を任意の値に制御することができる。これにより、メモリセル10に対して任意の大きさのディスターブをかけることができる。すなわち、メモリセル10のSNMの縮小率をワード線制御回路40によって任意に変更することができる。例えば、SNMの縮小率を大きくした場合(大きくディスターブした場合)、ローレベル“0”を保持するノードND12のチャージアップ能力は増大し、ノードND12の電圧は大きく増大する。反対にSNMの縮小率を小さくした場合(小さくディスターブした場合)、ローレベル“0”を保持するノードND12のチャージアップ能力は減少し、ノードND12の電圧の増大量は減少する。
第1の実施の形態と同様に、メモリセル10が正常である場合、ワード線WL20が電圧VWで活性化されても(ディスターブされても)、メモリセル10に書き込まれたデータの反転は起こらないように電圧Vgの大きさが設定される。又、SNMが小さく不良発生率が高いメモリセルの場合、ノード対ND11、ND12で保持するデータが反転するように電圧VWの大きさが設定される。電圧VWを変更することで異常メモリセルの検出感度を変更することができる。すなわち、本実施の形態におけるSRAMによれば、回路の仕様や設計条件に応じて、異常メモリセルの検出感度を変更することができる。
又、本発明によるSRAMと図1に示す従来技術との変更点は、ワード線WL20を活性化する通常のワード線制御回路に電圧変更用のトランジスタを加えたのみである。このため、メモリセル及びプリチャージ回路を変更することなく、SNMの小さな異常メモリセルを検出可能なテストを行なうことができる。すなわち、本発明によれば、ワード線制御回路を変更することで、回路面積を増大することなくSRAMの異常検出感度を向上させることができる。
更に、本発明によるSRAMでは、任意に設定可能な電圧VWでワード線WL20を活性化することで、選択トランジスタN11、N12のオン抵抗を制御し、メモリセル10における記憶ノードのプルアップ能力を制御している。このためメモリセル10のSNM縮小率を適切な値に設定することができる。これにより、リードテスト(SNMテスト)における条件(マージン)を厳しくしたり、緩くしたりと所望の条件に変更することが可能となる。
図12及び図13(a)を参照して、本発明によるワード線制御回路40の一例を説明する。図12は、ワード線制御回路40の構成の一例を示す図である。図13(a)は、ワード線制御回路40のリードテスト時の動作を示すタイミングチャートである。
図12を参照して、ワード線制御回路40は、入力された選択信号WL20Bの反転信号(選択信号WL20)としてワード線WL20に出力するインバータと、テスト信号TESTに応じて第1電源電圧VDDをインバータに供給するPチャネル型MOSトランジスタPA22と、テスト信号TESTB(テスト信号TESTBの反転信号)に応じて電圧VWをインバータに供給するPチャネル型MOSトランジスタPA23とを備える。インバータは、共通接続されたゲートを入力とし、共通接続されたドレインを出力とするPチャネル型MOSトランジスタPA21とNチャネル型MOSトランジスタNA21とを備える。Pチャネル型MOSトランジスタPA21のソースは、Pチャネル型MOSトランジスタPA22、PA23のドレインに共通接続され、Nチャネル型MOSトランジスタNA21のソースは第2電源(GND)に接続される。このような構成により、インバータに供給される電源電圧は、テスト信号TEST、TESTBによって第1電源電圧VDDと電圧VWの一方に切り換えられる。
図13(a)を参照して、図12に示すワード線制御回路40のリードテスト時の動作を説明する。図13(a)に示す時刻T1〜T5は、図11に示す時刻T1〜T5に対応している。時刻T1〜T5のうち、SNM縮小処理(時刻T2〜時刻T3)以外の期間、テスト信号TESTはローレベル、テスト信号TESTBはハイレベルにセットされ、ワード線制御回路40は、通常モードと同様に、選択信号WLの信号レベルに応じたインバータ出力(ハイレベルVWH“VDD”又はローレベルVWL“0”)をワード線WL20に出力する。
一方、SNM縮小処理期間(時刻T2〜時刻T3)には、ワード線制御回路40にハイレベルのテスト信号TEST(ローレベルのテスト信号TESTB)がセットされる。この状態では、Pチャネル型MOSトランジスタPA21がオン、Pチャネル型MOSトランジスタPA22がオフとなり、ワード線WL20と第1電源(VDD)が切り離され、ワード線WL20に電圧VWが印加される。尚、電圧VWは、テストから入力するか、チップ内で昇圧して生成するなど容易に任意のレベルを設定できる。例えば、所定の値より小さいSNMのメモリセル10の保持データを反転させるように、ワード線WL2を活性化する信号レベル(VW)を設定する。
以上のように、本実施の形態におけるSRAMでは、任意の電圧VWに設定されたワード線WL20によって、メモリセル10におけるデータ保持ノードのプルアップ能力を制御しているため、メモリセル10におけるSNMを適切な大きさに設定することができる。すなわち、本発明によればメモリセル10が保持するデータの反転し易さを所望の値に設定することで、試験条件やリジェクト対象となるメモリセルのSNM値に応じたリードSNMテストを行なうことができる。従って、本発明によれば、高品質を実現しつつ高い歩留まりを確保することができる。
第1の実施の形態と第2の実施の形態は、技術的に矛盾しない範囲内で組み合せることができる。この場合、SNM縮小期間(時刻T2〜T3)において、プリチャージ回路20を制御してビット線対BL1、BL2に所定の電圧を供給するとともに、ワード線bに電圧VWを印加することで、第1及び第2の実施の形態よりも、大きくメモリセルのSNMを縮小することができる。
(ライトテストモードにおける動作)
第2の実施の形態におけるSRAMは、ワード線WL20を活性化する電圧VWを通常モードのハイレベル(VWH=VDD)より大きな値とすることで、ライトテストにおいても、SNMの小さな異常メモリセルを検出することができる。
図13(b)及び図14を参照して、第2の実施の形態におけるSRAMのライトテストの動作の詳細を説明する。図13(b)は、本発明によるワード線制御回路40のライトテスト動作を示すタイミングチャートである。図14は、第2の実施の形態におけるSRAMに対するライトテストの動作を示すタイミングチャートである。
ライトテストモードでは、データの書き込み(〜時刻T1)、ビット線のプリチャージ(時刻T1〜時刻T2)、ライトマージン縮小処理及びデータの書き込み(時刻T2〜時刻T3)、ビット線のプリチャージ(時刻T3〜時刻T4)、データの読み出し(時刻T4〜時刻T5)、及び異常の有無判定(時刻T5〜)が行なわれる。
先ず、時刻T1までに、ワード線WL20が活性化されノードND11に“1”(ハイレベル)が、ノードND12に“0”(ローレベル)が書き込まれる。この際、プリチャージ回路20は、通常モードと同様に、ハイレベルのプリチャージ制御信号PRB2に応じて第1電源VDDとビット線対BL1、BL2との接続を切断する。時刻T1において、プリチャージ制御信号PRB1はローレベル(VL)に遷移するとともに、ワード線WL20は非活性化される。これにより、メモリセル10はビット線対BL1、BL2から切り離され、ビット線対BL1、BL2はプリチャージ回路20によってハイレベルにプリチャージされる。
時刻T2〜時刻T3において、プリチャージ制御信号PRB2はハイレベルに遷移し、ワード線WL20が活性化され、メモリセル10が保持するデータの反転データがメモリセル10に書き込まれる。ここでは、ノードND11に“0”(ローレベル)が、ノードND12に“1”(ハイレベル)が書き込まれる。この際、ワード線制御回路40は、通常のハイレベル(VHW=VDD)よりも低い電圧VWでワード線WL20を活性化する。これにより、選択トランジスタN11、N12のゲートは、電源電圧VDDより低い電圧VWに設定され、選択トランジスタND11、ND12のオン抵抗は、通常時よりも大きくなる。この結果、ノードND11の電圧は、通常モードにおける書き込み時よりも高い電位を維持し。ノードND12の電圧は、通常モードにおける書き込み時よりも低い電位に引き上げられる。
本実施の形態では、ワード線WL20の活性化レベルを通常のハイレベル(VHW=VDD)より小さくすることで、メモリセル10におけるノードのプルアップ能力を制御し、メモリセル10のライトマージンを縮小する。これにより、保持データが反転し図来状態、すなわち保持データの反転データをメモリセル10に書き込みにくい状態とすることができる。例えば、ローレベル“0”を保持するノードND12の電圧は、通常モード時に比べ引き上げられ難くなりインバータINV1の論理閾値電圧を超え難くなる。あるいはハイレベル“1”を保持するノードND11の電圧は、通常モード時に比べ引き下げられ難くなりインバータINV2の論理閾値電圧を下回り難くなる。
ここで、メモリセル10が正常である場合、ワード線WL20が電圧VWで活性化されても(ディスターブされても)、ノードND11、ND12の信号レベルは、書き込みデータに応じて反転する。すなわち、メモリセル10が正常である場合、ビット線対BL1、BL2にセットされたデータがメモリセル10に正しく書き込まれる。一方、SNMが小さく不良発生率が高いメモリセルの場合、ノード対ND11、ND12の電位は、インバータINV1、INV2の閾値電圧を超えないため、保持データは反転しない。すなわち、異常セルの場合、ビット線対BL1、BL2にセットされたデータがメモリセル10に書き込まれない。
時刻T3から時刻T4において、データの読み出し処理のためのプリチャージ処理が行なわれる。詳細には、プリチャージ制御信号PRB2はローレベル(VL)に遷移し、ワード線WL20は非活性化される。これによりプリチャージ回路20は、ビット線対BL1、BL2をハイレベルにプリチャージする。続く時刻T4から時刻T5の間において、メモリセル10からデータが読み出される。ここではプリチャージ制御信号PRB1がハイレベル(VH)に遷移するとともにワード線WL20は活性化される。これにより第1電源VDDとビット線対BL1、BL2とが切り離され、メモリセル10からデータが読み出される。
時刻T4から時刻T5の間にメモリセル10から読み出されたデータと、時刻T2から時刻T3の間に書き込もうとしたデータが一致する場合、メモリセル10は正常と判定され、両者が異なる場合、異常有りと判定される。
本実施の形態におけるSRAMでは、データの書き込みに際し、ワード線WL20を活性化する電圧VWの大きさを、通常のワード線の活性化レベルよりも小さく設定する。これにより、メモリセル10のライトマージンを縮小して反転データの書き込みが困難となるように設定することができる。ライトテストモードでは、電圧VWの大きさをVDDより小さな適切な値に設定することでメモリセル10に対してディスターブを与え、SNMが小さい異常メモリセルに対して反転データを書き込みできないように制御し、当該メモリセルを異常メモリセルとして検出することができる。図13(b)を参照して、ワード線制御回路40は、リードテストモードと同様に、供給される電圧VWの値に応じて、VDDよりも低い電圧でワード線WL20を活性化することができる。電圧VWの大きさは、VDDより小さな任意の大きさに設定できるため、ライトテストにおいても異常メモリセルの検出感度を変更することが可能となる。例えば、所定の値より小さいSNMのメモリセル10の保持データを反転させるように、ワード線WL20を活性化させる信号レベル(電圧VW)を設定する。従って、本実施の形態におけるSRAMによれば、回路の仕様や設計条件に応じて、書き込みに対する異常メモリセルの検出感度を変更することができる。
以上のように、本実施の形態におけるSRAMによれば、リードテストのみならずライトテストにおいても、異常メモリセルの検出感度を向上させることができる。
3.第3の実施の形態
図15から図18(a)を参照して、本発明によるSRAM、及びSRAMに対するリードテスト方法の第3の実施の形態を説明する。
図15は、第3の実施の形態におけるSRAMの構成の一部を示す図である。第3の実施の形態におけるSRAMでは、テストモード時、メモリセルに供給される電源電圧の大きさを任意の大きさに変更し、メモリセルにおける保持ノードのプルアップ能力を制御する。これにより、SNMが小さいメモリセルのデータを強制的に反転させ、通常リジェクトできない異常メモリセルの検出を可能とする。
(SRAMの構成)
図15を参照して、第3の実施の形態におけるSRAMの構成を説明する。ここでは、第1の実施の形態と同様な構成には同様な符号を付し、その説明を省略する。第3の実施の形態におけるSRAMは、メモリセル10、プリチャージ回路20、電源制御回路50を具備する。第3の実施の形態におけるプリチャージ回路20は、従来と同様な信号レベルで制御されるプリチャージ制御信号PRB2に応じてビット線対BL1、BL2をプリチャージする。その他、メモリセル10及びプリチャージ回路20の構成は、第1の実施の形態と同様である。
第3の実施の形態におけるメモリセル10は、電源制御回路50から供給される電源電圧Vcellによって駆動される。詳細には、Pチャネル型MOSトランジスタP11、P12のソースは電源制御回路50に接続される。電源制御回路50は、第1電源電圧VDDをテスト信号TEST、TESTBに応じて変更し、電源電圧Vcellとしてメモリセル10に供給する。
通常モードにおいて、電源制御回路50は、ローレベルのテスト信号TEST、ハイレベルのテスト信号TESTBがセットされ、第1電源電圧VDDを電源電圧Vcellとしてメモリセル10に供給する。テストモードでは、所定のタイミングでハイレベルのテスト信号TEST、ローレベルのテスト信号TESTBがセットされ、所定の電圧Vcの電源電圧Vcellをメモリセル10に供給する。
(リードテストモードにおける動作)
図16を参照して、テストモードにおけるSRAMの第3の実施の形態における動作の詳細を説明する。図16は、第3の実施の形態におけるSRAMに対するリードテストの動作を示すタイミングチャートである。
本実施の形態のテスト動作は、時刻T2から時刻T3のみが第1の実施の形態と異なり、他の時刻における動作は同様である。このため、以下では、時刻T2から時刻T3における動作のみを説明し、他の時刻における動作の説明は省略する。
時刻T2において、プリチャージ制御信号PRB2はハイレベルに遷移し、ワード線WL10は活性化される。この際、電源制御回路50は、第1電源電圧VDDよりも小さな電圧Vcの電源電圧Vcellをメモリセル10。これにより、メモリセル10における負荷抵抗(Pチャネル型MOSトランジスタP11、P12のオン抵抗)が通常よりも高くなるため、ハイレベルデータ“1”を保持するインバータINV1の論理閾値電圧が低下する。この結果、ノードN12の電圧は、インバータINV1の論理閾値電圧を超えやすい状態となる。すなわち、メモリセル10の電源電圧を低下させることで、メモリセル10のSNMを縮小し、保持データが反転しやすい状態とすることができる。
本発明では、ビット線BL1、BL2のプリチャージ後、電源電圧Vcellを任意の電圧Vcに設定することで、メモリセル10におけるインバータの閾値電圧を任意の値に制御することができる。これにより、メモリセル10に対して任意の大きさのディスターブをかけることができる。すなわち、メモリセル10のSNMの縮小率を電源制御回路50によって任意に変更することができる。例えば、SNMの縮小率を大きくした場合(大きくディスターブした場合)、ローレベル“0”を保持するインバータINV1の閾値電圧は大きく減少し、反対にSNMの縮小率を小さくした場合(小さくディスターブした場合)、ローレベル“0”を保持するインバータINV1の閾値電圧の減少率は抑制される。
第1の実施の形態と同様に、メモリセル10が正常である場合、電源電圧Vcellの大きさが変更されても(ディスターブされても)、メモリセル10に書き込まれたデータの反転は起こらないように電圧Vcの大きさが設定される。又、SNMが小さく不良発生率が高いメモリセルの場合、ノード対ND11、ND12で保持するデータが反転するように電圧Vcの大きさが設定される。電圧Vcを変更することで異常メモリセルの検出感度を変更することができる。すなわち、本実施の形態におけるSRAMによれば、回路の仕様や設計条件に応じて、異常メモリセルの検出感度を変更することができる。
又、本発明によるSRAMと図1に示す従来技術との変更点は、電源電圧を制御する電源制御回路50を追加したのみである。このため、メモリセル及びプリチャージ回路を変更することなく、SNMの小さな異常メモリセルを検出可能なテストを行なうことができる。すなわち、本発明によれば、回路面積を大きく増大することなくSRAMの異常検出感度を向上させることができる。
更に、本発明によるSRAMでは、リードテスト時、電源電圧Vcellを任意に変更して、メモリセル10におけるインバータの閾値電圧を低下させている。このためメモリセル10のSNM縮小率を適切な値に設定することができる。これにより、リードテスト(SNMテスト)における条件(マージン)を厳しくしたり、緩くしたりと所望の条件に変更することが可能となる。
図17及び図18(a)を参照して、本発明による電源制御回路50の一例を説明する。図17は、電源制御回路50の構成の一例を示す図である。図18(a)は、電源制御回路50のリードテスト時の動作を示すタイミングチャートである。
図17を参照して、電源制御回路50は、Pチャネル型MOSトランジスタPA31、PA32を具備する。Pチャネル型MOSトランジスタPA31は、ソースが第1電源(VDD)に接続され、ドレインが出力端(メモリセル10)に接続される。Pチャネル型MOSトランジスタPA31は、ゲートに入力されるテスト信号TESTに応じて第1電源電圧VDDを、電源電圧Vcellとしてドレインに出力する。Pチャネル型MOSトランジスタPA32は、ソースが電源(Vc)に接続され、ドレインが出力端(メモリセル10)に接続される。このような構成により、電源電圧Vcellとして出力される電圧は、テスト信号TEST、TESTBによって第1電源電圧VDDと電源電圧Vcの一方に切り換えられる。
図18(a)を参照して、図17に示す電源制御回路50のリードテスト時の動作を説明する。図18(a)に示す時刻T1〜T5は、図16に示す時刻T1〜T5に対応している。時刻T1〜T5のうち、SNM縮小処理(時刻T2〜時刻T3)以外の期間、テスト信号TESTはローレベル、テスト信号TESTBはハイレベルにセットされ、電源制御回路40は、通常モードと同様に、第1電源電圧VDDを電源電圧Vcellとしてメモリセル10に供給する。
一方、SNM縮小処理期間(時刻T2〜時刻T3)には、電源制御回路50にハイレベルのテスト信号TEST(ローレベルのテスト信号TESTB)がセットされる。この状態では、Pチャネル型MOSトランジスタPA32がオン、Pチャネル型MOSトランジスタPA31がオフとなり、メモリセル10と第1電源(VDD)が切り離され、電源電圧Vcellとしてメモリセル10に電圧Vcが印加される。尚、電圧Vcは、テストから入力するか、第1電源電圧VDDを分圧して生成するなど容易に任意のレベルを設定できる。例えば、所定の値より小さいSNMのメモリセル10の保持データを反転させるように、電源電圧Vcellの信号レベル(電圧VW)を設定する。
以上のように、本実施の形態におけるSRAMでは、メモリセル10の電源電圧が任意の電圧Vcに設定されることによって、メモリセル10におけるデータ保持ノードのプルアップ能力(インバータの論理閾値電圧)を制御しているため、メモリセル10におけるSNMを適切な大きさに設定することができる。すなわち、本発明によればメモリセル10が保持するデータの反転し易さを所望の値に設定することで、試験条件やリジェクト対象となるメモリセルのSNM値に応じたリードSNMテストを行なうことができる。従って、本発明によれば、高品質を実現しつつ高い歩留まりを確保することができる。
第1の実施の形態と第3の実施の形態は、技術的に矛盾しない範囲内で組み合せることができる。この場合、SNM縮小期間(時刻T2〜T3)において、プリチャージ回路20を制御してビット線対BL1、BL2に所定の電圧を供給するとともに、メモリセル10への電源電圧Vcellを電圧Vcに変更することで、第1及び第3の実施の形態よりも、大きくメモリセルのSNMを縮小することができる。同様に、第1から第3の実施の形態のいずれかを任意に選択して組み合わせることも可能である。
(ライトテストモードにおける動作)
第3の実施の形態におけるSRAMは、電源電圧Vcellを通常モードにおける第1電源電圧VDDより大きな値とすることで、ライトテストにおいても、SNMの小さな異常メモリセルを検出することができる。
図18(b)及び図19を参照して、第3の実施の形態におけるSRAMのライトテストの動作の詳細を説明する。図18(b)は、本発明による電源制御回路50のライトテスト動作を示すタイミングチャートである。図19は、第3の実施の形態におけるSRAMに対するライトテストの動作を示すタイミングチャートである。
ライトテストモードでは、データの書き込み(〜時刻T1)、ビット線のプリチャージ(時刻T1〜時刻T2)、ライトマージン縮小処理及びデータの書き込み(時刻T2〜時刻T3)、ビット線のプリチャージ(時刻T3〜時刻T4)、データの読み出し(時刻T4〜時刻T5)、及び異常の有無判定(時刻T5〜)が行なわれる。
先ず、時刻T1までに、ワード線WL10が活性化されノードND11に“1”(ハイレベル)が、ノードND12に“0”(ローレベル)が書き込まれる。この際、プリチャージ回路20は、通常モードと同様に、ハイレベルのプリチャージ制御信号PRB2に応じて第1電源VDDとビット線対BL1、BL2との接続を切断する。時刻T1において、プリチャージ制御信号PRB1はローレベル(VL)に遷移するとともに、ワード線WL10は非活性化される。これにより、メモリセル10はビット線対BL1、BL2から切り離され、ビット線対BL1、BL2はプリチャージ回路20によってハイレベルにプリチャージされる。
時刻T2〜時刻T3において、プリチャージ制御信号PRB2はハイレベルに遷移し、ワード線WL10が活性化され、メモリセル10が保持するデータの反転データがメモリセル10に書き込まれる。ここでは、ノードND11に“0”(ローレベル)が、ノードND12に“1”(ハイレベル)が書き込まれる。この際、電源制御回路50は、第1電源電圧VDDよりも高い電圧Vcを電源電圧Vcellとしてメモリセル10に供給するこれにより、メモリセル10における負荷抵抗(Pチャネル型MOSトランジスタP11、P12のオン抵抗)が通常よりも低くなるため、データ“1”を保持するノードND11をローレベル“0”にプルダウンし難く(書き込み難く)なる。すなわち、電源電圧を低下させることで、メモリセル10に対するディスターブの大きさを変更し、ライトマージンを縮小しながらデータの書き込みが行われる。
ここで、メモリセル10が正常である場合、電源電圧Vcellとして第1電源電圧VDDより高い電圧Vcが供給されても(ディスターブされても)、ノードND11、ND12の信号レベルは、書き込みデータに応じて反転する。すなわち、メモリセル10が正常である場合、ビット線対BL1、BL2にセットされたデータがメモリセル10に正しく書き込まれる。一方、SNMが小さく不良発生率が高いメモリセルの場合、ノード対ND11の電位は閾値電圧以下に下がらず保持データは反転しない。すなわち、異常セルの場合、ビット線対BL1、BL2にセットされた反転データはメモリセル10に書き込まれない。
時刻T3から時刻T4において、データの読み出し処理のためのプリチャージ処理が行なわれる。詳細には、プリチャージ制御信号PRB2はローレベル(VL)に遷移し、ワード線WL10は非活性化される。これによりプリチャージ回路20は、ビット線対BL1、BL2をハイレベルにプリチャージする。続く時刻T4から時刻T5の間において、メモリセル10からデータが読み出される。ここではプリチャージ制御信号PRB1がハイレベル(VH)に遷移するとともにワード線WL20は活性化される。これにより第1電源VDDとビット線対BL1、BL2とが切り離され、メモリセル10からデータが読み出される。
時刻T4から時刻T5の間にメモリセル10から読み出されたデータと、時刻T2から時刻T3の間に書き込もうとしたデータが一致する場合、メモリセル10は正常と判定され、両者が異なる場合、異常有りと判定される。
本実施の形態におけるSRAMでは、データの書き込みに際し、メモリセル10への電源電圧Vcellの大きさを、第1電源電圧VDDより大きく設定する。これにより、メモリセル10のライトマージンを縮小して反転データの書き込みが困難となるように設定することができる。ライトテストモードでは、電圧Vcの大きさをVDDより大きな適切な値に設定することで、SNMが小さい異常メモリセルに対して反転データを書き込みできないように制御し、当該メモリセルを異常メモリセルとして検出することができる。図18(b)を参照して、電源制御回路50は、リードテストモードと同様に、供給される電圧Vcの値に応じて、VDDよりも高い電圧を電源電圧Vcellとして出力できる。電圧Vcの大きさは、VDDより大きな任意の大きさに設定できるため、ライトテストにおいても異常メモリセルの検出感度を変更することが可能となる。例えば、所定の値より小さいSNMのメモリセル10の保持データを反転させるように、電源電圧Vcellの信号レベル(電圧VW)を変更する。従って、本実施の形態におけるSRAMによれば、回路の仕様や設計条件に応じて、書き込みに対する異常メモリセルの検出感度を変更することができる。
以上のように、本実施の形態におけるSRAMによれば、リードテストのみならずライトテストにおいても、異常メモリセルの検出感度を向上させることができる。
ライトモード時も、リードモードと同様に第2の実施の形態と第3の実施の形態とを技術的に矛盾しない範囲内で組み合わせることができる。
以上、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。
10:メモリセル
20:プリチャージ回路
30:プリチャージ制御回路
40:ワード線制御回路
50:電源制御回路
P1、P2:プリチャージトランジスタ
N11、N12:選択トランジスタ
PA1、PA2、PA11、PA21〜PA23、PA31、PA32:Pチャネル型MOSトランジスタ
NA1、NA11〜NA13、NA21:Nチャネル型MOSトランジスタ
ND11、ND12:ノード
BL1、BL2:ビット線
WL10、WL20:ワード線

Claims (12)

  1. メモリセルと、
    テストモード時、通常モード時において前記メモリセルへのアクセスに利用される信号の信号レベルを変更し、前記メモリセルに対してディスターブをかける制御回路と、
    を具備し、
    制御回路は、前記ディスターブの大きさを任意に設定するように前記信号レベルを変更できる
    SRAM(Static Random Access Memory)。
  2. 請求項1に記載のSRAMにおいて、
    通常モード時、前記メモリセルに対するデータの書き込み前又は読み出し前に、前記メモリセルが接続されるビット線対を電源電圧でプリチャージするプリチャージ回路を更に具備し、
    リードテストモードにおけるデータの読み出し前において、前記制御回路は、前記電源電圧よりも低い電圧のプリチャージ信号を前記プリチャージ回路に供給し、
    前記プリチャージ回路は、前記プリチャージ信号で前記ビット線対をプリチャージする
    SRAM。
  3. 請求項1又は2に記載のSRAMにおいて、
    リードテストモードにおけるデータの読み出し前において、前記制御回路は、通常モードよりも高い電圧で前記メモリセルに接続されるワード線を活性化する
    SRAM。
  4. 請求項3に記載のSRAMにおいて、
    ライトテストモードにおいて、前記メモリセルの保持データに対する反転データを前記メモリセルに書き込む際、前記制御回路は、通常モードよりも低い電圧で前記ワード線を活性化する
    SRAM。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のSRAMにおいて、
    リードテストモードにおけるデータの読み出し前において、前記制御回路は、前記メモリセルへ供給する電源電圧を通常モード時よりも低い電圧に変更する
    SRAM。
  6. 請求項5に記載のSRAMにおいて、
    ライトテストモードにおいて、前記メモリセルの保持データに対する反転データを前記メモリセルに書き込む際、前記メモリセルへ供給する電源電圧を通常モード時よりも高い電圧に変更する
    SRAM。
  7. メモリセルにデータを書き込むステップと、
    テストモード時、通常モード時において前記メモリセルへのアクセスに利用される信号の信号レベルを変更し、前記メモリセルに対してディスターブをかけるステップと、
    を具備し、
    前記信号レベルは、前記ディスターブの大きさを任意に設定するように変更され得る
    SRAM(Static Random Access Memory)のテスト方法。
  8. 請求項7に記載のSRAMのテスト方法において、
    前記ディスターブをかけるステップは、リードテストモードにおけるデータの読み出し前において、通常モード時よりも低い電圧のプリチャージ信号をプリチャージ回路に供給するステップを備え、
    前記プリチャージ回路が、前記プリチャージ信号で前記メモリセルに接続されるビット線対をプリチャージするステップと、
    前記メモリセルからデータを読み出すステップと、
    を更に具備する
    SRAMのテスト方法。
  9. 請求項7又は8に記載のSRAMのテスト方法において、
    前記ディスターブをかけるステップは、リードテストモードにおけるデータの読み出し前において、通常モードよりも高い電圧で前記メモリセルに接続するワード線を活性化するステップを備える
    SRAMのテスト方法。
  10. 請求項9に記載のSRAMのテスト方法において、
    前記ディスターブをかけるステップは、ライトテストモードにおいて、前記メモリセルの保持データに対する反転データを前記メモリセルに書き込む際、通常モードよりも低い電圧で前記ワード線を活性化するステップを備える
    SRAMのテスト方法。
  11. 請求項7から10のいずれか1項に記載のSRAMのテスト方法において、
    前記ディスターブをかけるステップは、リードテストモードにおけるデータの読み出し前において、前記メモリセルへ供給する電源電圧を通常モード時よりも低い電圧に変更するステップを備える
    SRAMのテスト方法。
  12. 請求項11に記載のSRAMのテスト方法において、
    前記ディスターブをかけるステップは、ライトテストモードにおいて、前記メモリセルの保持データに対する反転データを前記メモリセルに書き込む際、前記メモリセルへ供給する電源電圧を通常モード時よりも高い電圧に変更するステップを備える
    SRAMのテスト方法。
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