JP2008176907A - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スタティック型ランダムアクセスメモリ(SRAM)のようなフリップフロップ型のメモリセルの動作マージンを拡大する。
【解決手段】ハイデータとローデータを対で保持するクロスカップル接続された2つのインバータ及び2つのアクセストランジスタとを有したメモリセル11と、複数のワード線と、複数のビット線とを備えた半導体記憶装置100において、複数のワード線のうち、選択されたワード線の電位を、ローデータを保持するローデータ保持電源の読み出し動作時以外における電位と、アクセストランジスタの閾値電圧とを足した電位よりも低い電位にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、フリップフロップ型メモリセルを備えた半導体記憶装置に関するものである。
近年、プロセスの微細化に伴い、半導体集積回路の省面積化や電源電圧の低電圧化が急速に進んでいる。その弊害として、例えば、スタティック型ランダムアクセスメモリ(SRAM)のようなフリップフロップ型のメモリセルを備えた半導体記憶装置では、メモリセルを構成している各トランジスタの特性ばらつきや、電源電圧の低電圧化によって、安定な特性をもつメモリセルを設計することが非常に困難になってきている。そして、その結果として、メモリセルの動作マージンの劣化に起因する半導体記憶装置の歩留り低下が問題になっている。
ここで、メモリセルの動作マージンとは、書込み時の書込み易さを示す書込みマージン、読出し時やデータ保持時のノイズに対するマージンであるスタティックノイズマージン、読出し時のスピードマージンを示すセル電流である。
図12は、CMOSトランジスタで構成された一般的なフリップフロップ型のSRAMメモリセルであるメモリセル400を示す図である。図12に示すメモリセル400において、QN1〜QN2はドライブトランジスタ、QN3〜QN4はアクセストランジスタ、QP1〜QP2はロードトランジスタである。また、WLはワード線、BL、BLXはビット線、VDDMはハイデータ保持電源(後述)、Vssは接地電源である。
ロードトランジスタQP1とドライブトランジスタQN1とでインバータが構成され、またロードトランジスタQP2とドライブトランジスタQN2とでインバータが構成されている。そして、それぞれのインバータの入出力端子がクロスカップルに接続されることによって、フリップフロップが構成されている。ここで、各インバータの出力端子をデータ記憶ノードと呼ぶ。また、ロードトランジスタQP1〜QP2のソースに供給される電源をハイデータ保持電源、ドライブトランジスタQN1〜QN2に供給される電源をローデータ保持電源と呼ぶ。
アクセストランジスタQN3とQN4のゲート端子は、何れも同じワード線WLに接続されている。また、アクセストランジスタQN3のドレイン端子は、ビット線BLに接続され、アクセストランジスタQN4のドレイン端子は、ビット線BLXに接続されている。アクセストランジスタQN3とQN4のソース端子は、前記インバータの入出力端子にそれぞれ接続されている。
図12のSRAMメモリセルへのデータの書き込みは、ワード線WLをLowレベル(Lレベル)からHighレベル(Hレベル)にした状態(活性状態と呼ぶ)で、予めHレベルにプリチャージされたビット線BL、BLXのうちの何れか一方のビット線の電位を、HレベルからLレベルにすることで実現される。
図13に、メモリセル400をアレイ上に配置したメモリセルアレイの概略図を示す。メモリセルアレイ中のメモリセルは、図示せざる複数のビット線選択回路及びワード線ドライバの各1つが選択されることにより、行、列方向からそれぞれアクセスされ選択される。ここで、ビット線が配線される列方向のメモリセル配置をカラムと呼ぶ。
次に、SRAMメモリセルの動作マージンに関わる特性について述べる。
書込み時のマージンは、メモリセルへの書き込みを行なうためのビット線の電圧で示される。SRAMメモリセルへのデータの書き込み動作は、メモリセルを構成するフリップフロップの状態を反転させることによって行われる(但し、書き込みデータと同一のデータが、予めメモリセルに記憶してある場合には、フリップフロップの状態は反転しない)。このとき、メモリセルのフリップフロップの状態を反転することができるビット線の臨界電位を書込みマージンという。
例えば、書込みマージンが低いと、書き込み動作時に、ビット線ノイズ等による誤書き込みに対するマージン(スタティックノイズマージン)が大きくなるが、その反面、ビット線の電位が十分低いレベルにならないと、フリップフロップを反転させることができない。
逆に、書込みマージンが高いと、書き込みにかかる時間は速くなるが、誤書き込みに対するマージン(スタティックノイズマージン)が小さくなる。
一方、書込みマージンが低いということは、読み出し動作時に、ビット線ノイズ等により、メモリセルを構成するフリップフロップの状態が反転しにくい、つまり、スタティックノイズマージンが大きくなることを意味している。また、書込みマージンが高いということは、読み出し動作時に、メモリセルを構成するフリップフロップの状態が反転しやすい、つまり、スタティックノイズマージンが小さくなることを意味している。
また、読出しスピードを早くするために、ワード線WLの電位を高くしたり、ドライブトランジスタや、アクセストランジスタのしきい値を低くしたりすると、アクセストランジスタを介して、フリップフロップの記憶ノードのデータが、ビット線ノイズに影響されやすくなり、スタティックノイズマージンが低下する。
さらに、スピードに関するマージンとしてセル電流がある。セル電流は選択されたメモリセルにおいて、ローデータ記憶ノード側にドレインが接続されたドライブトランジスタが、アクセストランジスタを介してビット線の電荷をソース電位であるVSSMに放電する際の電流値で、セル電流が大きいほど選択ビット線の放電速度が速く、ビット線対電位差を増幅して読み出す速度が速くなる。しかし、メモリセルトランジスタの閾値を小さくしたり、ワード線電位を高くしてセル電流を大きくしたりすると、ビット線のノイズを受け易く、スタティックノイズマージンが低減する。
以上のように、一般的に、書込みマージンとスタティックノイズマージンとセル電流(スピードマージン)は、一方の特性を満足しようとすると、他方の特性マージンが少なくなってしまうといった、相反する特性を持っている。
これに対しては、少なくとも一つの特性でも改善しようとする提案がなされている。例えば、スタティックノイズマージンを改善するために、ワード線の電位を、従来の電源電位から、少しだけ下げるように構成された半導体記憶装置が報告されている。例えばワード線電位を電源電位から僅かに下げて、スタティックノイズマージンを改善する試みがなされている(例えば非特許文献1を参照)。
また、書込みマージンだけを解決するために、書き込み動作時にメモリセルのハイデータ保持電源の電圧を低く制御して、書込みマージンを改善するように構成された半導体記憶装置が知られている(例えば特許文献1を参照)。
図14に、上記の非特許文献1と特許文献1の両方の手法を用いた場合のメモリセルの各端子の電位の一例を示す。
非選択時にはメモリセルのハイデータ保持電源VDDM、ビット線対(BL、BLX)には電源の電位であるVdd電位(1.1V)が供給され、メモリセルのローデータ保持電源VSSM、ワード線(WL)にはVss電位(0V)が供給されている。
書込み動作時には、ワード線(WL)にはVdd電位よりも僅かに低い電位(1.0V)が供給され、選択カラムのハイデータ保持電源は、Vdd電位よりも低い電位(0.7V)が供給される。このように、ワード線電位を僅かに下げることにより、選択されたメモリセルの書込みが困難になるが、ワード線下の行方向に配置された非選択メモリセルのアクセストランジスタのゲート電位を下げることで、非選択メモリセルのスタティックノイズマージンを僅かでも高くしてデータ破壊を防ぐ試みを行い、その上で選択カラム(列方向)の電源電位を下げることにより、選択メモリセルの書込みマージンを改善しようとしている。
一方、読出し動作時には、ワード線(WL)には書込み時と同様にVdd電位よりも低い電位(1.0V)が供給され、メモリセル内のローデータ記憶ノード側のドライブトランジスタによって、予め電源電位にプリチャージされたビット線が放電され、生じたビット線対間の電位差を増幅することで読み出される。
このように、ワード線電位を僅かに下げることにより、アクセストランジスタのゲート電位が下がり、選択されたメモリセルのセル電流は低下するが、選択ワード線下の非選択メモリセルのスタティックノイズマージンを僅かでも高くしてデータ破壊を防ごうとしている。
また、図14に示すように、一般に、メモリセルトランジスタの閾値電圧を、メモリセル以外のロジックトランジスタの閾値電圧よりも高くすることで、ロジックトランジスタと同じ閾値電圧のトランジスタをメモリセルに用いた場合に比べて、ノイズに対して記憶データが反転しにくくなる。すなわち、これによりスタティックノイズマージンを高くしている。
2006 Symposium on VLSI Circuits Digest of Technical Papers、pp.20−21. 特開昭55−64686号公報
しかしながら、上記の非特許文献1に記載された半導体記憶装置のように、ワード線の電位のみを下げて、スタティックノイズマージンを改善しようとする構成では、同じワード線電位で、メモリセルへの書込み動作も行わねばならず、ワード線の電位を下げるにつれて、スタティックノイズマージンは改善するが、反対に書込み動作時に書込みが困難になり、さらに、読み出し動作時のセル電流が小さくなり、読出しスピードが遅くなるという問題点があった。
また、将来のプロセス微細化に伴い、トランジスタの閾値ばらつきがさらに増加すると、SRAMメモリセルのスタティックノイズマージンはさらに減少することが予想される。これに対応してスタティックノイズマージンを改善するには、ワード線電位をさらに低くする必要があるが、それでは、書込み動作時に、ビット線を0Vまで下げても、メモリセルにLowレベルを書込むことができず、また、読出し動作スピードがより遅くなるという問題点がある。
また、上記の特許文献1に記載された半導体記憶装置のように、メモリセルのハイデータ保持電源電圧を制御する半導体記憶装置では、書込みマージンは改善するものの、メモリセルのハイデータ保持電源電圧を書き込み時に低く制御すると、同一カラム上にある非選択メモリセルのハイデータ保持電源も低くなり、その非選択メモリセルのデータ保持のための電源電圧が減少して、データが破壊されるという問題点があった。
また、メモリセルトランジスタの閾値電圧をロジックトランジスタの閾値電圧よりも高くすることで、スタティックノイズマージンを高くしているが、逆に、書込みマージンやセル電流は、閾値電圧が高くなることで減少するという問題点があった。
さらに、閾値電圧を高くするために、メモリセル専用の閾値調整用不純物調整プロセス工程が必要であり、プロセスコストが増加するという問題点があった。
さらに、閾値電圧を高くするためにメモリセルトランジスタの不純物を増加させると、トランジスタの閾値電圧ばらつきが増大し、メモリセル動作マージンが減少するという問題点があった。
以上のように、従来の半導体記憶装置では、SRAMメモリセルの動作マージンにおけるトレードオフの関係に束縛されて、一方の動作マージンを改善しようとすると、他方の動作マージンが悪化するために、全ての動作マージンを満足するためには、非常に狭い範囲の動作条件の中で最適化設計をしなければならないという問題点があった。
すなわち、ワード線の電位を最適化するために、相反する特性の、(1)スタティックノイズマージン、(2)書込みマージン、(3)セル電流を最適化する必要がある。また、書込み時のマージンを得るために、相反する特性の、(2)書込みマージン、(4)データ保持電圧を最適化しなければならないという問題点があった。
さらに、将来のプロセス微細化に伴うトランジスタ閾値電圧ばらつき増加に伴い、これらの特性を満足できる設計領域はさらに狭くなり、SRAMメモリセルの設計が困難になるという問題点があった。
本発明は、上記の問題に着目してなされたものであり、SRAMのようなフリップフロップ型メモリセルを備えた半導体記憶装置において、メモリセルの動作マージンを拡大することができる半導体記憶装置を提供することを目的としている。
前記の課題を解決するため、本発明の一態様は、
行列状に配置された複数のメモリセルを有したメモリセルアレイと、前記メモリセルの各行に対応して配置された複数のワード線と、前記メモリセルの各列に対応して配置された複数のビット線とを有する半導体記憶装置であって、
各メモリセルは、ハイデータとローデータを対で保持するクロスカップル接続された2つのインバータと、2つのアクセストランジスタとを有し、
前記2つのアクセストランジスタの夫々は、ゲートが、対応したワード線に接続され、ソースが、対応したビット線に接続され、ドレインが、それぞれ別の前記インバータの出力と接続され、
各メモリセルは、ハイデータを保持するハイデータ保持電源の電位が第1の電位、ローデータを保持するローデータ保持電源の読み出し動作時以外における電位が第2の電位であり、
前記複数のワード線のうち、選択されたワード線の電位は、前記第2の電位と前記アクセストランジスタの閾値電圧とを足した第3の電位よりも低い第4の電位であることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、
行列状に配置された複数のメモリセルを有したメモリセルアレイと、前記メモリセルの各行に対応して配置された複数のワード線と、前記メモリセルの各列に対応して配置された複数のビット線とを有する半導体記憶装置であって、
各メモリセルは、ハイデータとローデータを対で保持するクロスカップル接続された2つのインバータと、2つのアクセストランジスタとを有し、
前記2つのアクセストランジスタの夫々は、ゲートが、対応したワード線に接続され、ソースが、対応したビット線に接続され、ドレインが、それぞれ別の前記インバータの出力と接続され、
各メモリセルは、ハイデータを保持するハイデータ保持電源の電位が第1の電位、ローデータを保持するローデータ保持電源の読み出し動作時以外における電位が第2の電位であり、
前記複数のワード線のうち、選択されたワード線の電位は、前記第2の電位に前記アクセストランジスタの閾値電圧を足した電位であることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、
行列状に配置された複数のメモリセルを有したメモリセルアレイと、前記メモリセルの各行に対応して配置された複数のワード線と、前記メモリセルの各列に対応して配置された複数のビット線と、前記メモリセルの各列に対応して配置された複数のローデータ保持電源制御回路と、前記メモリセルの各列に対応して配置された複数のビット線プリチャージ回路と、前記メモリセルの各列に対応して配置された複数の書込み制御回路と、前記メモリセルの各行に対応して配置された複数のワード線ドライバとを有する半導体記憶装置であって、
各メモリセルは、ハイデータとローデータを対で保持するクロスカップル接続された2つのインバータと、2つのアクセストランジスタとを有し、
前記2つのアクセストランジスタの夫々は、ゲートが、対応したワード線に接続され、ソースが、対応したビット線に接続され、ドレインが、それぞれ別の前記インバータの出力と接続され、
前記2つのインバータのそれぞれのハイデータ保持用トランジスタのソースは、ハイデータを保持するハイデータ保持電源に接続され、ローデータ保持用トランジスタのソースは、前記メモリセルの各列毎に独立した複数の、ローデータを保持するローデータ保持電源にそれぞれ接続され、
前記ローデータ保持電源制御回路は、前記メモリセルアレイの対応する列のローデータ保持電源に接地電位と、接地電位より高い仮想接地電位を供給する手段を有し、
前記ビット線プリチャージ回路は、前記メモリセルアレイの対応する列のビット線に、前記仮想接地電位を供給する手段を有し、
前記書込み制御回路は、前記メモリセルアレイの対応する列のビット線に接地電位を供給する手段を有し、
前記メモリセルが非選択時には、前記ローデータ保持電源制御回路は、前記ローデータ保持電源に前記仮想接地電位を供給するとともに、前記プリチャージ回路が、前記ビット線に前記仮想接地電位を供給し、
前記メモリセルの書込み時には、選択された列に対応する前記書込み制御回路が、選択されたビット線に前記接地電位を供給し、
前記メモリセルの読み出し時には、選択された列に対応する前記ローデータ保持電源制御回路が、選択された前記ローデータ保持電源に接地電位を供給することを特徴とする。
本発明によれば、SRAMのようなフリップフロップ型メモリセルを備えた半導体記憶装置において、相反する関係にある読出しマージン、書込みマージン、スピードマージン、及びデータ保持マージンを拡大することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、一度説明した構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
《発明の実施形態1》
図1〜図4を用いて、本発明の実施形態1に係る半導体記憶装置100について説明する。
(半導体記憶装置100の構成)
図1は、半導体記憶装置100の構成を示すブロック図である。なお、説明を簡単にするために、図1においては、センスアンプ等の出力系の回路は省略してある。
半導体記憶装置100は、図1に示すように、ローデータ保持電源制御回路20、ビット線プリチャージ回路30、及び書込み制御回路40をそれぞれ複数と、1つのメモリセルアレイ10と、1つのローデコーダ50(row decoder)とを備えている。
図1において、WL1〜WL2は行方向に配線されたワード線である。
BL1〜BL2、BLX1〜BLX2はカラム方向に配線されたビット線である。BL1とBLX1とがビット線対を構成し、BL2とBLX2とがビット線対を構成している。
PCGは、図示せざる行方向に配線された信号線で伝送される信号(プリチャージ制御信号PCG)であり、ビット線プリチャージ回路30を制御するための信号である。プリチャージ制御信号PCGは、ワード線が非活性状態(本実施形態ではワード線がLowレベル(以下、Lレベルと略記))の場合にLレベルとなり、何れかのワード線が活性状態(本実施形態ではワード線がHighレベル(以下、Hレベルと略記))の場合にHレベルとなるものとする。
また、CAD1〜2は、カラムアドレス信号である。
DIN、DINXは互いに相補の関係にある入力データである。
WEは、書込みイネーブル信号。REは読出し読出しイネーブル信号である。
VSSM1〜VSSM2は、電源配線であり、各カラムに設けられている。ここで、VSSM1〜VSSM2をローデータ保持電源配線と呼ぶことにする。
メモリセルアレイ10は、複数個のメモリセル11を含んでいる。詳しくは、メモリセル11は、ワード線(WL1〜WL2)と、ビット線対との交点に1つずつ配置されている。すなわち、このようにマトリクス状に配置されたメモリセル11により、情報を記憶するメモリセルアレイ10が構成されている。
メモリセル11は、具体的には、PMOSトランジスタであるロードトランジスタQP1〜QP2、NMOSトランジスタであるドライブトランジスタQN1〜QN2、及びNMOSトランジスタであるアクセストランジスタQN3〜QN4を備えている。メモリセル11の各トランジスタの閾値電圧は、メモリセル以外のロジック用トランジスタの閾値電圧と同じであり、その値は例えば0.3Vである。
メモリセル11においては、ロードトランジスタQP1とドライブトランジスタQN1とでインバータが構成され、またロードトランジスタQP2とドライブトランジスタQN2とでインバータが構成されている。そして、これらのインバータの入出力端子が相互に接続されることによって、フリップフロップが構成されている。これにより、各インバータの出力端子にハイデータとローデータ(データ0と1、ただしハイデータとローデータとをどの値と対応させるかは任意)を保持することが可能になる。なお、各インバータの出力端子をデータ記憶ノードとよぶ。特に、ローデータ(0V)が記憶されたデータ記憶ノードをローデータ記憶ノードとよぶことにする。
また、アクセストランジスタQN3とQN4のゲート端子は、同じワード線(そのメモリセルが対応するワード線であり、本実施形態ではWL1又はWL2の何れかである)に接続されている。また、アクセストランジスタQN3のソース端子は、ビット線対の一方のビット線に接続され、アクセストランジスタQN4のソース端子は、他方のビット線に接続されている。また、アクセストランジスタQN3〜QN4のドレイン端子は、それぞれ別のインバータの入出力端子に接続されている。また、インバータを構成するドライブトランジスタQN1とQN2のソース端子は、そのメモリセル11が属するカラムに対応したローデータ保持電源配線VSSM(VSSM1又はVSSM2)に接続されている。
一方、ロードトランジスタQP1〜QP2のソース端子は、何れもハイデータ保持電源VDDMに接続されており、ハイデータ保持電源VDDMには、電源Vddが供給されている。電源Vddの電位(Vdd)は例えば1.1Vである。
ローデータ保持電源制御回路20は、メモリセルアレイ10のカラム毎に配置され、そのカラムに対応したローデータ保持電源配線VSSMの電位を制御する。
ローデータ保持電源制御回路20は、具体的には、NMOSトランジスタQN7〜QN8と、インバータ22と、AND回路21とを備えている。
AND回路21には、何れか1つのカラムアドレス信号(本実施形態では、CAD1〜2の何れか一方)と、読出しイネーブル信号REが入力されている。これらの信号によって、ローデータ保持電源制御回路20は、選択状態あるいは非選択状態に制御され、選択状態であるか非選択状態であるかに応じ、対応したローデータ保持電源配線(VSSM1〜2)の電位を制御する。
ローデータ保持電源制御回路20が非選択状態の場合は、NMOSトランジスタQN7が導通して、対応したローデータ保持電源配線VSSMに、Vss電位(接地電位)とVdd電位との間の電位であるVGND電位を供給する。VGND電位は、Vss電位に対して、アクセストランジスタQN3〜QN4の閾値電圧分よりも高い電位に設定されており、例えばVGND電位は0.5Vである。
また、ローデータ保持電源制御回路20が選択状態においては、NMOSトランジスタQN8が導通して、対応したローデータ保持電源配線VSSMに、Vss電位(接地電位:0V)を供給する。
ビット線プリチャージ回路30は、メモリセルアレイ10のカラム毎に配置されている。ビット線プリチャージ回路30は、具体的には、プリチャージトランジスタQP3〜QP4、及びイコライズトランジスタQP5を備えて構成され、プリチャージ制御信号PCGの信号線とビット線対との交点に1つずつ配置されている。なお、ビット線プリチャージ回路30における各トランジスタは、P型MOSトランジスタである。
ビット線プリチャージ回路30の各トランジスタのゲート端子には、プリチャージ制御信号PCGが入力されている。また、プリチャージトランジスタQP3〜QP4は、ソース端子が電源Vddに接続され、プリチャージトランジスタQP3のドレイン端子は、イコライズトランジスタQP5のソース端子と接続され、プリチャージトランジスタQP4のドレイン端子は、NMOSトランジスタQN5のドレイン端子に接続されている。また、プリチャージトランジスタQP3のドレイン端子は、ビット線対の一方のビット線に接続され、プリチャージトランジスタQP4のドレイン端子は、他方のビット線に接続されている。
ビット線プリチャージ回路30は、上記の構成により、プリチャージ制御信号PCGがLレベルの場合には、接続されたビット線をVdd電位(Vddレベル)にプリチャージする。プリチャージ制御信号PCGがHレベルの場合には、ビット線プリチャージ回路30を構成する全てのP型MOSトランジスタ(QP3〜QP5)がオフになり、ビット線に影響を与えない状態(ハイインピーダンス状態)となる。
書込み制御回路40は、メモリセルアレイ10のカラム毎に配置され、AND回路41〜42と、NMOSトランジスタQN5〜QN6とを備えている。
AND回路41は、カラムアドレス信号CAD1〜2の何れか一方と、入力データDINXと、書込みイネーブル信号WEとが入力され、AND回路42は、AND回路41と同じカラムアドレス信号と、入力データDINXと、書込みイネーブル信号WEとが入力されている。これにより、書込み制御回路40は、カラムアドレス信号CAD1〜2によって選択状態あるいは非選択状態になり、選択状態では、入力データDIN、DINXの値に応じて、ビット線をVddレベルからVss電位(接地電位)にドライブする。
例えば、カラムアドレス信号CAD1、及び入力データDINXが選択状態の時には、図1の左端に配置されたNMOSトランジスタQN5が選択され、ビット線BL1がプリチャージ電位であるVddレベルから、Vss電位(接地電位)に制御される。選択されていない他のビット線は、Vddレベルのまま保持される。
ローデコーダ50は、ワード線の電位を制御するワード線ドライバ60を複数(具体的にはワード線の数分)含んでいる。各ワード線ドライバ60は、複数のローアドレス(row address)信号線(図示せず)にそれぞれ異なる組み合わせで接続され、1度のアクセスで1つのワード線ドライバ60が選択されるようになっている。
各ワード線ドライバ60は、何れか1つのワード線に対応しており、選択された時に、対応するワード線を所定の電位(後述)に駆動する。
図2は、ワード線ドライバ60の回路構成の一例を示している。この例では、ワード線ドライバ60は、NAND回路61、ドライバ回路62を備えている。
NAND回路61は、NMOSトランジスタQN10〜QN12、及びPMOSトランジスタQP10〜QP12を備えている。
NMOSトランジスタQN10〜QN12のソース端子は、Vss電位(接地電位)に接続され、PMOSトランジスタQP10〜QP12のソース端子は、Vdd電位(1.1V)に接続され、各トランジスタのゲート端子は、ローアドレス信号RAD0〜2の何れかが入力されている。また、PMOSトランジスタQP10〜QP12のソース端子は、ドライバ回路62の入力に接続されている。
ドライバ回路62は、ソース端子がVss電位(接地電位)に接続されたNMOSトランジスタQN13と、ソース端子がVGND電位(0.5V)に接続されたPMOSトランジスタQP13から成る。このドライバ回路62では、NAND回路61の出力が、PMOSトランジスタQP13のゲート端子及びNMOSトランジスタQN13のゲート端子に入力され、NMOSトランジスタQN13のドレイン端子が、対応したワード線に接続されている。
ローアドレス信号RAD0〜2によって、ワード線ドライバ60が選択されるとドライバ回路62の出力信号の電位はVGND電位となる。また、ワード線ドライバ60が非選択時には、出力信号の電位はVss電位(接地電位)となる。
図3は、半導体記憶装置100を応用したシステムの例を示すブロック図である。このシステムは、LSI101とロジック用電源102とSRAM用電源103とを備えている。
LSI101は、複数の半導体記憶装置100(図中では、SRAM1、SRAMnと表記している)と、ロジック回路104とを備えている。
ロジック回路104は、例えばLSI101の機能を実現するための所定の回路であり、複数のトランジスタを有している。
ロジック用電源102は、半導体記憶装置100とロジック回路104にVdd電位を供給する。
また、SRAM用電源103は、半導体記憶装置100にローデータ保持電源VGNDを供給する。ローデータ保持電源VGNDは、Vdd電位とVss電位との間の電位の電源である。
(半導体記憶装置100の動作)
1.書込み動作
半導体記憶装置100において、書込み動作が行われる場合について説明する。
書込み動作が行われる前の、何れのメモリセルも選択されていない状態では、プリチャージ制御信号PCGがLレベルである。プリチャージ制御信号PCGがLレベルの場合には、ビット線プリチャージ回路30は、ビット線BL1〜2、ビット線BLX1〜2をVddレベルにプリチャージする。
また、全てのワード線の電位は、メモリセル11のドライブトランジスタQN1〜QN2のソース電位であるVGND電位よりも低いVss電位(接地電位)であり、メモリセル11のアクセストランジスタQN3、QN4は、何れも非導通状態である。
また、カラムアドレス信号CAD1〜2、書込みイネーブル信号WE、読出しイネーブル信号RE、及び入力データDIN、DINXは、何れもLレベルであり、全てのローデータ保持電源制御回路20は、対応するローデータ保持電源配線(VSSM1〜2)に、VGND電位を供給する。
書込み動作が開始されると、プリチャージ制御信号PCGがLレベルからHレベルに遷移する。これにより、ビット線プリチャージ回路30は非選択状態となり、プリチャージトランジスタQP3〜QP5が非導通状態となる。その結果、ビット線BL1〜2、BLX1〜2へのVdd電位の供給が停止される。
次に、ローデコーダ50によって、ワード線WL1〜2の何れかの電位が、Vss電位(接地電位)からVGND電位に遷移する。これにより、電位が遷移したワード線上に接続されたメモリセル11では、アクセストランジスタQN3、QN4のゲート電位がVGND電位となる。
次に、カラムアドレス信号CAD1〜2の何れかと、書込みイネーブル信号WEと、入力データDIN、DINXの何れかがLレベルからHレベルに遷移する。これにより、複数ある書込み制御回路40の何れかが選択される。選択された書込み制御回路40では、NMOSトランジスタQN5、QN6が活性化されて、対応するビット線(BL1〜BL2、BLX1〜BLX2の何れか)が選択される。その結果、選択されたビット線の電位が、VddレベルからVss電位(接地電位)に駆動される。
以上の動作により、選択されたメモリセル11においては、アクセストランジスタQN3〜QN4のゲート電位がVGND電位(0.5V)となり、アクセストランジスタQN3〜QN4の何れかのソース電位がビット線電位であるVss電位(0V)となる。その結果、ゲート−ソース間電位差(VGND−Vss)が0.5V(すなわち、アクセストランジスタQN3〜QN4の閾値電圧(0.3V)以上)となり、アクセストランジスタQN3又はQN4が導通する。これにより、メモリセル11の保持電位を反転することが可能になり、書込みが行なわれる。
一方、選択されたワード線に繋がるメモリセル11のうち非選択のメモリセル11では、アクセストランジスタQN3〜QN4のゲート電位がVGND(0.5V)、ソース電位がビット線電位であるVdd電位(1.1V)、ドレイン電位がメモリセル11の記憶電位であるVdd電位又はVGND電位である。そのため、アクセストランジスタQN3〜QN4は、ワード線が選択されているにも拘わらずカットオフ状態を保つ。
2.読出し動作
次に、半導体記憶装置100において、読出し動作が行なわれる場合について説明する。
読出し動作が行われる前の、何れのメモリセルも選択されていない状態は、書込み動作が行なわれる前の何れのメモリセルも選択されていない状態と同じである。
読出し動作が開始されると、書込みイネーブル信号WE、データ入力信号DIN、DINXはLレベルのまま保持される。この場合は、書込み制御回路40は非選択状態となり、NMOSトランジスタQN5〜QN6は非導通状態となる。すなわち、選択されたワード線の電位、及びビット線プリチャージ回路30の動作は、書込み時と同じである。
同時に、カラムアドレス信号CAD1〜2の何れかと、読出しイネーブル信号REがLレベルからHレベルに遷移して、複数あるローデータ保持電源制御回路20の何れかが選択される。これにより、選択されたローデータ保持電源制御回路20内のNMOSトランジスタQN7が非導通状態となり、NMOSトランジスタQN8が導通状態となる。その結果、選択されたローデータ保持電源制御回路20に対応したローデータ保持電源配線(ローデータ保持電源配線VSSM1〜2の何れか)の電位が、VGND電位からVss電位に遷移する。
以上の動作により、選択されたメモリセル11において、アクセストランジスタQN3〜QN4のゲート電位は、VGND電位(0.5V)であり、アクセストランジスタQN3〜QN4の内何れかのソース電位はローデータ保持電位であるVss(0V)となる。その結果、ゲート−ソース間電位差(VGND−Vss)が0.5V(すなわち、アクセストランジスタQN3〜QN4の閾値電圧(0.3V)以上)となり、アクセストランジスタQN3又はQN4が導通する。これにより、メモリセル11に保持されている電位をビット線(ビット線BL1〜2、BLX1〜2の何れか)に読出すことができる。
一方、選択されたワード線に繋がるメモリセル11のうち非選択のメモリセル11では、アクセストランジスタQN3〜QN4のゲート電位がVGND(0.5V)、ソース電位がビット線電位であるVdd電位(1.1V)、ドレイン電位がメモリセル11の記憶電位であるVdd電位又はVGND電位であり、アクセストランジスタQN3〜QN4は、ワード線が選択されているにも拘わらずカットオフ状態を保つ。
図4に、半導体記憶装置100において書込み及び読出し動作が行なわれる時のメモリセル11の各端子における電位の一例を示す。選択カラム、選択ワード線(選択WL)、非選択カラム、非選択ワード線(非選択WL)、読出し動作時、書き込み動作時でそれぞれ区別して表にまとめている。
図4に示す各端子の電位は、外部から半導体記憶装置100に入力されるVdd電位、Vss電位、VGNDの電位が、それぞれ1.1V、0.0V、0.5Vの時の値を示している。また、メモリセルトランジスタ(メモリセル11を構成するトランジスタ)の閾値電圧は、ロジックトランジスタ(半導体記憶装置100内において、メモリセル11以外の回路を構成するトランジスタ)の閾値電圧と同じ0.3Vであるものとする。
同図からわかるように、半導体記憶装置100の特徴は次の通りである。
(1)メモリセルへの書き込み動作時には、選択されたワード線の電位と、ローデータ保持電源配線VSSMの電位(VGND)との差が、メモリセル11のアクセストランジスタ(QN3〜QN4)の閾値電圧よりも小さい値である。言い換えれば、選択されたワード線の電位は、ローデータ保持電源配線VSSMの電位とアクセストランジスタの閾値電圧とを足した電位よりも低い電位である。この例では、差の値は、アクセストランジスタ(QN3〜QN4)の閾値電圧である0.3Vよりも小さい0V(0.5V−0.5V)である。
また、書き込み及び読み出し動作時に、非選択のメモリセル11のアクセストランジスタをカットオフすることによって、選択されたワード線下においても、非選択のメモリセル11は、ビット線からの電荷流入によるスタティックノイズマージンの低下を生じない。
(2)メモリセルへの書込み動作時には、選択カラムにおいてビット線対を構成するビット線の何れかの電位を、ローデータ保持電源配線VSSMの電位(この例ではVSSM=0.5V)よりも低い電位(この例ではVss電位(0V))とすることによって、メモリセル11における記憶ノードの電位反転が容易になる。
また、従来のメモリセルのように、非選択のメモリセルのスタティックノイズマージンを減少させることなく、選択したメモリセルへの書き込みが可能になる。
また、書込み時のスタティックノイズマージンとの相反関係が生じず、書込みマージンをビット線BLの電位降下量のみで調整可能になる。
さらに、従来のメモリセルのように、書込み時に選択カラムのメモリセル全ての電源電位を下げること無く書込みを行うので、選択カラム上の非選択メモリセルのデータ保持に影響を与えない。
(3)メモリセルからの読出し動作時には、選択カラムのローデータ保持電源配線VSSMの電位を0.5Vから0Vに遷移させて読出しを行なう。そのため、非選択のメモリセルのスタティックノイズマージンを減少させることなく、選択したメモリセルのアクセストランジスタ(QN3〜QN4)を導通させて読み出しができる。
また、読出しのスピードマージンを決めるセル電流は、ローデータ保持電源配線VSSMの電位降下量で調節することが可能になる。
(4)メモリセルからの読出し動作時には、非選択のワード線の電位は、ローデータ保持電源配線VSSMの電位(この例ではVGND電位0.5V)よりも低い電位(この例では0V)なので、ビット線(電位は1.1V)からローデータ記憶ノード(0V)へ流れ込むリーク電流を低減することが可能になる。
(5)書き込み及び読み出し動作時に、選択されたワード線の電位を、非選択のメモリセルにおけるローデータ保持電源配線VSSMの電位(この例では0.5V)と同じにしたので、従来のメモリセルのように、外部電源、又は内部発生電源によるワード線への電位供給を別途行なう必要がない。すなわち、回路面積、コストを低減することが可能になる。
(6)非選択のワード線と、書込み動作時に選択されたビット線と、読出し時に選択されたカラムのローデータ保持電源配線VSSMの電位を同じ電位とし、外部供給電源Vss電位である0Vとするので、個別の電源供給回路を構成する必要がない。すなわち、電源回路、配線面積、コストを低減することが可能になる。
(7)書込み動作時に、従来のメモリセルとは異なり、メモリセル11のハイデータ保持電源VDDMの電位を下げない。これにより、メモリセルデータ保持電源のマージンを拡大することが可能になる。
(8)非選択のメモリセルのスタティックノイズマージンが拡大することにより、メモリセルトランジスタの閾値電圧を、ロジックトランジスタと同じ閾値電圧に低減することが可能になる(例えば従来の0.4Vから0.3Vに低減)。これにより、メモリセル専用の閾値電圧操作工程を省略することができ、プロセスコストの低減が可能になる。
(9)メモリセルトランジスタの閾値電圧をロジックトランジスタと同じ閾値電圧(0.3V)に低減することと、ハイデータ保持電源VDDMを下げないことにより、メモリセル11のデータ保持電源電圧を書込み時の電圧よりも低減することが可能になる(例えば従来の書込み時の電圧である0.7Vから0.6Vに低減)。これにより、ビット線及びローデータ保持電源配線VSSMを、ローデータ保持電源配線VSSMに対して負電位に制御するにも拘わらず、ハイデータ保持電源VDDMとVss間の電位として、Vdd電源(例えば1.1Vの電源)を用いることが可能になる。
以上のように本実施形態によれば、上記(1)〜(9)に記述した効果を得ることができ、その実用的効果は大きい。
《発明の実施形態2》
次に、図5〜図6を用いて、本発明の実施形態2に係る半導体記憶装置200について説明する。
図5は、半導体記憶装置200の構成を示すブロック図である。なお、説明を簡単にするために、図5においてもセンスアンプ等の出力系の回路は省略してある。
半導体記憶装置200は、具体的には、半導体記憶装置100のビット線プリチャージ回路30をビット線プリチャージ回路210に置き換えるとともに、PMOSトランジスタQP20を追加し、さらに、メモリセル11の各トランジスタの閾値電圧を変更したものである。
ビット線プリチャージ回路210は、ビット線プリチャージ回路30におけるプリチャージトランジスタQP3〜QP4のソース電源をVGND(0.5V)としたものである。すなわち、ビット線プリチャージ回路210の各トランジスタの構成は、半導体記憶装置100におけるビット線プリチャージ回路30の構成と同じである。なお、読出し動作時のセル電流はワード線電位(0.5V)とローデータ保持電源配線VSSMの電位(0V)との差に大きく依存するので、ビット線プリチャージ電位を1.1Vから0.5Vに低減しても、ビット線電位がVdd電位である場合と比べ、セル電流の減少は極僅かである。
また、本実施形態では、メモリセル11の各トランジスタの閾値電圧が、メモリセル11以外のロジックトランジスタの閾値電圧よりも低く構成されている。ロジックトランジスタの閾値電圧が0.3Vであれば、例えば、メモリセル11の各トランジスタの閾値電圧を0.2Vに設定する。これにより、メモリセルトランジスタに印加される最大電圧は、従来の最大電圧Vdd−Vss=1.1Vよりも低いVDDM−Vss=0.8Vとなるので、メモリセルトランジスタの絶縁膜信頼性が向上する。したがって、メモリセル11の各トランジスタのゲート絶縁膜は、メモリセル以外のロジックトランジスタのゲート絶縁膜よりも薄く設定する。
PMOSトランジスタQP20は、メモリセルアレイ10の周辺に配置されており、ハイデータ保持電源VDDMを生成するトランジスタである。PMOSトランジスタQP20のソースは電源Vddに接続され、ドレインとゲートはメモリセル11のハイデータ保持電源VDDMを生成している。ハイデータ保持電源VDDMの電位は、Vdd電位(1.1V)よりもPMOSトランジスタQP20の閾値電圧(0.3V)分だけ低い電位(0.8V)である。
メモリセル11の各トランジスタの閾値電圧を0.3Vから0.2Vに低減したことにより、メモリセル11のデータ保持電位であるハイデータ保持電源VDDMの電位とVSSM電位との電位差を、メモリセルトランジスタの閾値電圧に0.1Vマージンを持たせた0.3Vに低減できる。
半導体記憶装置200における書込み動作及び読出し動作は、電源電位が異なる他は、実施形態1に係る半導体記憶装置100と同じである。
図6に、半導体記憶装置200において書込み及び読出し動作が行なわれる時のメモリセル11の各端子の電位を示す。図6に示す各端子の電位は、外部から半導体記憶装置200に入力されるVdd電位、Vss電位、VGNDの電位がそれぞれ、1.0V、0.0V、0.5Vの時の値を示している。
同図からわかるように、半導体記憶装置200の特徴は次の通りである。
(10)メモリセル11の各トランジスタの閾値電圧を低減(0.3Vから0.2Vに低減)したことにより、メモリセル11のデータ保持マージン、セル電流、書き込みマージンが増加する。
また、閾値調整用不純物濃度が減るので、メモリセルトランジスタの閾値電圧のばらつきが低減し、メモリセルの動作マージンが拡大する。
また、メモリセルのデータ保持電源であるハイデータ保持電源VDDMとローデータ保持電源配線VSSMとの電源電位差(この例では0.3V)を低減することができるので、メモリセルのデータ保持マージンを増加させることが可能になる。
(11)メモリセル11のハイデータ保持電源VDDMの電位(0.8V)を、外部の電源Vddの電位(1.1V)よりも低くし、メモリセル11に印加される最大電圧を従来よりも低くしたので、メモリセルトランジスタの信頼性が向上する。上記の例では、従来の最大電圧がVdd−Vss=1.1Vであったものが、VDDM−Vss=0.8Vになっている。
また、ビット線の電位を従来よりも低くしたので、低消費電力化が可能である。上記の例ではビット線の電位を1.1Vから0.8Vに低減している。
(12)メモリセルトランジスタのゲート絶縁膜厚をロジックトランジスタや従来のメモリセルトランジスタの膜厚と比べて小さくできるので、一般的に膜圧に依存するトランジスタの閾値電圧ばらつきを低減することが可能になる。それゆえ、メモリセル11の動作マージンを拡大することが可能になる。
(13)メモリセル11の周辺に配置するPMOSトランジスタQP20の閾値電圧を用いて、ハイデータ保持電源VDDMを生成するので、容易な回路構成でハイデータ保持電源VDDMを生成できる。そのため、専用電源を供給する場合に比べ、回路面積を抑えることが可能になる。
(14)ビット線プリチャージ電位をVdd電位からVGND電位に低電圧化したので、書込み動作時のビット線電位が低下し、低消費電力化が可能になる。
以上のように本実施形態によれば、上記(11)〜(14)に記述した効果を得ることができ、その実用的効果は大きい。
《発明の実施形態3》
次に、図7〜図11を用いて、本発明の実施形態3に係る半導体記憶装置300について説明する。
(半導体記憶装置300の構成)
図7は、本発明の実施形態3に係る半導体記憶装置300の構成を示すブロック図である。なお、説明を簡単にするために、図7においてもセンスアンプ等の出力系の回路は省略してある。
半導体記憶装置300は、半導体記憶装置200のビット線プリチャージ回路210をビット線プリチャージ回路310に置き換え、ローデコーダ50をローデコーダ320に置き換え、ローデータ保持電源制御回路20をローデータ保持電源制御回路340に置き換え、そしてNMOSトランジスタQN30を追加して構成したものである。
NMOSトランジスタQN30は、メモリセルアレイ10の周辺に配置されており、VGND電位を生成するトランジスタである。NMOSトランジスタQN30のソースは、接地電源Vssに接続され、ドレインとゲートはVGND電位を生成している。このVGND電位は、接地電源Vss(0V)よりも、NMOSトランジスタQN30の閾値電圧分(0.3V)だけ高い電位である。
ビット線プリチャージ回路310は、ビット線プリチャージ回路210にPMOSトランジスタQP30を追加して構成したものである。PMOSトランジスタQP30のソースは、電源Vddに接続され、ゲートとドレインは何れも、プリチャージトランジスタQP3及びプリチャージトランジスタQP4のソースに接続されている。
ローデコーダ320は、ローデコーダ50のワード線ドライバ60をワード線ドライバ330に置き換えて構成したものである。
各ワード線ドライバ330は、何れか1つのワード線に対応しており、選択された時に、対応するワード線を所定の電位に駆動する。図8にワード線ドライバ330の回路構成例を示す。
ワード線ドライバ330は、図2に示したNAND回路61と、PMOSトランジスタQP31と、NMOSトランジスタQN31〜QN33を備えている。
NAND回路61の出力は、PMOSトランジスタQP31のゲートとNMOSトランジスタQN31のゲートに接続されている。また、PMOSトランジスタQP31のソースは、Vddに接続され、NMOSトランジスタQN31のソースは、Vss電位(接地電位)に接続されている。また、PMOSトランジスタQP31のドレインとNMOSトランジスタQN31のドレインは、対応するワード線を駆動するようになっている。
また、NMOSトランジスタQN32のゲートとソースは、対応するワード線に接続されている。NMOSトランジスタQN33のゲートとソースは、NMOSトランジスタQN32のドレインに接続され、ドレインはVss電位(接地電位)に接続されている。
なお、NMOSトランジスタQN32の閾値電圧は、メモリセルトランジスタの閾値電圧と同じであり、NMOSトランジスタQN33の閾値電圧は、ロジックトランジスタの閾値電圧と同じである。
ローデータ保持電源制御回路340は、メモリセルアレイ10のカラム毎に配置され、そのカラムに対応したローデータ保持電源配線VSSMの電位を制御する。図9にローデータ保持電源制御回路340の回路構成例を示す。
この例では、ローデータ保持電源制御回路340は、AND回路21と、PMOSトランジスタQP36と、NMOSトランジスタQN36〜QN38と、NAND回路341と、遅延素子342と、AND回路343とを備えている。
ローデータ保持電源制御回路340では、AND回路21は、出力がNMOSトランジスタQN36とNAND回路341と遅延素子342とAND回路343とに接続されている。NAND回路341は、出力がPMOSトランジスタQP36のゲートとAND回路343に接続されている。NAND回路341と遅延素子342とは、パルス発生回路を構成しており、AND回路21の出力が立ち下がると、遅延素子342の信号伝播遅延に依存したローパルスを発生する。NMOSトランジスタQN37は、ドレインとゲートとがローデータ保持電源配線VSSMに接続され、ソースがVss電位(接地電位)に接続されている。AND回路343は、出力がNMOSトランジスタQN38のゲートに接続されている。NMOSトランジスタQN38は、ソースがローデータ保持電源VGNDに接続され、ドレインがローデータ保持電源配線VSSMに接続されている。
図10は、半導体記憶装置300を応用したシステムの例を示すブロック図である。このシステムは、LSI301とロジック用電源302とを備えている。
LSI301は、複数の半導体記憶装置300(図中では、SRAM1、SRAMnと表記している)と、ロジック回路104とを備えている。
ロジック用電源302は、半導体記憶装置300とロジック回路104に、Vdd電位を供給する。本実施形態におけるVdd電位は、例えば0.9Vである。
(半導体記憶装置300の動作)
1.書込み動作
上記の半導体記憶装置300において、書込み動作が行われる場合について説明する。
書込み動作が行われる前の、何れのメモリセルも選択されていない状態では、プリチャージ制御信号PCGがLレベルである。この時、プリチャージトランジスタQP3〜QP4は導通し、PMOSトランジスタQP30を介してVdd電位(0.9V)よりも、PMOSトランジスタQP30の閾値電圧だけ低い電位(例えば0.6V)に、ビット線BL1〜2、及びBLX1〜2をプリチャージする。この電位は、PMOSトランジスタQP20によって生成されるハイデータ保持電源VDDMと同じ電位である。
これにより、ビット線プリチャージ回路310は、ビット線BL1〜2、及びBLX1〜2を、VDDM電位と同じ電位にプリチャージする。
また、ワード線ドライバ330におけるNAND回路61が非選択状態であるので、NMOSトランジスタQN31のゲート入力電位はHレベルであり、ワード線は、ローデータ保持電源VGNDよりも低いVss電位(接地電位)である。したがって、メモリセル11のアクセストランジスタQN3及びQN4は何れも非導通状態である。
また、カラムアドレス信号CAD1〜2、書込みイネーブル信号WE、読出しイネーブル信号RE、及び入力データDIN、DINXは、何れもLレベルなので、ローデータ保持電源制御回路340におけるAND回路21は非選択状態である。そのため、ローデータ保持電源配線VSSMにはVGND電位が供給される。
書込み動作が開始されると、プリチャージ制御信号PCGがLレベルからHレベルに遷移する。これにより、ビット線プリチャージ回路310は非選択状態となり、プリチャージトランジスタQP3〜QP5が非導通状態となる。その結果、ビット線BL1〜2、及びBLX1〜2への、VDDM電位と同じ電位の供給は停止される。
次に、複数あるワード線ドライバ330の何れかがアドレス信号RAD0〜2により選択されると、選択されたワード線ドライバ330のNMOSトランジスタQN31が非導通になり、PMOSトランジスタQP31が導通する。その結果、選択されたワード線に電源Vddから電荷が供給される。
この時、ワード線の電位がNMOSトランジスタQN32の閾値電圧とNMOSトランジスタQN33の閾値電圧の和よりも高くなると、NMOSトランジスタQN32〜QN33の双方が導通し、ワード線の電位は、双方の閾値電圧の和と同じ電位に抑えられる。このワード線の電位は、VGND電位(0.3V、言い換えるとローデータ保持電源配線VSSMの電位)とメモリセル11のアクセストランジスタQN3〜QN4の閾値電圧(0.2V)を足した値と同程度の電位になる。
即ち、ワード線の電位は、メモリセル11のアクセストランジスタがカットオフから導通状態になる境界電位となる。したがって、アクセストランジスタQN3〜QN4を流れる電流は、ワード線の電位がVdd電位である場合に比べて、極めて小さくなる。
次に、カラムアドレス信号CAD1〜2の何れかと、書込みイネーブル信号WEと、入力データDIN、DINXの何れかがLレベルからHレベルに遷移する。これにより、複数ある書込み制御回路40のうちの何れかが選択され、選択された書込み制御回路40内のNMOSトランジスタQN5及びQN6のうちの何れかが選択される。その結果、ビット線BL1〜BL2、BLX1〜BLX2のうちの何れかが選択され、選択されたビット線は、プリチャージ時の電位であるVDDM電位と同じ電位からVss電位(接地電位)に駆動される。
以上の動作により、選択されたメモリセル11のアクセストランジスタQN3〜QN4のゲート電位は、ローデータ保持電源電位であるVGND電位(0.3V)にアクセストランジスタQN3〜QN4の閾値電圧(0.2V)を足した値である0.5Vになる。同時に、選択されたメモリセル11のアクセストランジスタの内の何れかのドレイン電位は、ビット線電位であるVss(0V)となり、アクセストランジスタのゲート−ドレイン間電位差が0.5Vとなり閾値電圧を超えるので、選択されたメモリセルのアクセストランジスタQN3又はQN4が導通状態となる。これにより、メモリセル11の保持電位を反転させて書込みを行うことが可能になる。
一方、選択されたワード線下にある非選択のメモリセル11においては、アクセストランジスタQN3〜QN4のゲート電位が0.5V、ソース電位がビット線プリチャージ電位ある0.6V、ドレイン電位がメモリセル11の記憶電位であるVDDM(0.6V)又はVSSM(0.3V)である。そのため、非選択のメモリセル11のアクセストランジスタQN3〜QN4は、カットオフから導通に至る境界の電位となる。すなわち、ビット線から記憶ノードに流れ込む電流は極めて小さく、非選択のメモリセル11はビット線からのノイズの影響を受けにくい。
2.読み出し動作
次に、半導体記憶装置300の、読出し動作が行なわれる場合について説明する。
読出し動作が行われる前の、何れのメモリセルも選択されていない状態は、書込み動作が行なわれる前の、何れのメモリセルも選択されていない状態と同じである。
読出し動作が開始されると、書込みイネーブル信号WE、データ入力信号DIN、DINXはLレベルのまま保持されているので、書込み制御回路40は非選択状態となり、NMOSトランジスタQN5〜QN6は非導通状態となる。また、選択されたワード線(WL1〜2の何れか)の電位及びビット線プリチャージ回路310の動作は、書込み時と同じである。
一方、カラムアドレス信号CAD1〜2の何れかと、読出しイネーブル信号REが、LレベルからHレベルに遷移して、複数あるローデータ保持電源制御回路340の何れかが選択される。
次に、ローデータ保持電源制御回路340内のNMOSトランジスタQN36が導通し、予めVGND電位(0.3V)に充電されていたローデータ保持電源配線VSSM1〜2のうち、選択されたVSSM配線が接地電源電位Vss(0V)に遷移する。
以上の動作により、選択されたメモリセル11のアクセストランジスタQN3〜QN4のゲート電位は、ローデータ保持電源電位であるVGND電位(0.3V)にアクセストランジスタQN3〜QN4の閾値電圧(0.2V)を足した値である0.5Vになる。また、アクセストランジスタQN3〜QN4のうちの何れかのソース電位は、ローデータ保持電位であるVss(0V)となる。その結果、ゲート−ソース間電位差がアクセストランジスタQN3〜QN4の閾値以上(0.5V)となり、選択されたメモリセル11のアクセストランジスタQN3又はQN4が導通する。これにより、メモリセル11の保持電位を、ビット線BL1〜2、BLX1〜2の何れかに読出すことができる。
一方、選択されたワード線下にある非選択のメモリセル11においては、アクセストランジスタQN3〜QN4のゲート電位が0.5V、ソース電位がビット線プリチャージ電位ある0.6V、ドレイン電位がメモリセル11の記憶電位であるVDDM電位(0.6V)又はVSSM電位(0.3V)である。したがって、非選択のメモリセル11のアクセストランジスタQN3〜QN4は、カットオフから導通に至る境界の電位となる。すなわち、ビット線から記憶ノードに流れ込む電流は極めて小さく、非選択のメモリセル11は、ビット線からのノイズの影響を受けにくい。
読出し動作後は、読出しイネーブル信号REと、カラムアドレス信号CAD1〜2が何れも非選択となるので、ローデータ保持電源配線VSSMの電位は、Lレベルに遷移する。これにより、ローデータ保持電源制御回路340のAND回路21が非選択となって、その出力がLレベルに遷移するので、NMOSトランジスタQN36が非導通となるとともに、NAND回路341が一定期間のローパルスを発生して、PMOSトランジスタQP36を介して電源Vddからローデータ保持電源配線VSSMを充電する。
この時、ローデータ保持電源配線VSSMの電位が上昇してNMOSトランジスタQN37の閾値電圧に達すると、NMOSトランジスタQN37が導通し、ローデータ保持電源配線VSSMの電位は、VGND電位と同じレベルに設定される。次に、NAND回路341のパルスが終了して、LレベルからHレベルに遷移すると、AND回路343の出力がLレベルからHレベルに遷移して、NMOSトランジスタQN38が導通する。これにより、ローデータ保持電源配線VSSMの電位は、最終的にVGND電位とイコライズされて同電位となる。
図11に、半導体記憶装置300において書込み及び読出し動作が行なわれる時のメモリセル11の各端子の電位の一例を示す。各端子の電位は、外部から半導体記憶装置300に入力されるVdd電位、Vss電位がそれぞれ、0.9V、0.0V、内部で生成されるVDDM電位、VSSM電位(VGND)がそれぞれ、0.6V、0.3Vの時の値を例示している。
以上からわかるように、半導体記憶装置300の特徴は次の通りである。
(15)ワード線の電位を、メモリセルのアクセストランジスタのカットオフと導通状態の境界電位に近い値(上記の例では0.5V)にするので、従来のメモリセルのように、ワード線の電位がVdd電位に近い電位である場合に比べ、非選択のメモリセル11のアクセストランジスタの電流供給能力は十分小さい。そのため、選択されたワード線下においても、非選択のメモリセル11は、ビット線からの電荷流入が著しく小さく、非選択のメモリセル11のスタティックノイズマージン低下を防ぐことが可能になる。
(16)メモリセルのローデータ保持電源VGNDを内部で生成することにより、LSI外部からのSRAM専用にローデータ保持電源VGNDの供給が不要となる。すなわち、電源コスト、電源配線面積を低減することが可能になる。
(17)ローデータ保持電源VGND電位をNMOSトランジスタQN30の閾値電圧を用いて生成するので、構成が簡単で占有面積の小さいローデータ保持電源VGND生成回路を構成することが可能になる。
(18)ビット線のプリチャージ電位をVDDM電位(0.6V)にするので、ローデータ保持電源VGNDを低電圧化(例えば0.3V)にした場合に、半導体記憶装置200と比べ、高いセル電流値を得ることができる。また、従来の半導体記憶装置のように、Vdd電位(0.9V)にプリチャージする場合と比べ、充電振幅が小さく低消費電力化が可能になる。
(19)メモリセル11への書込み動作時には、上記(15)のようにワード線の電位をアクセストランジスタの閾値電圧近辺(0.5V)に上げつつ、選択カラムのビット線(BL)対の何れかの電位を、メモリセル11のローデータ保持電源VGND(0.3V)よりも低いVss電位(0V)に下げるので、半導体記憶装置100や半導体記憶装置200のようにワード線電位がVGND電位である場合と比べ、ローデータ保持電源VGND(VSSM電位)と接地電位(Vss)との電位差を小さくすることができる。その結果、書込みマージンを保ちつつ、Vdd電位とVss間の電位差を従来よりも小さくすることができる(上記の例では1.1Vから0.6Vになっている)。すなわち、電源電圧の低電圧化ができて低消費電力化が可能になる。
(20)メモリセル11の読出し動作時には、上記(15)のようにワード線の電位をアクセストランジスタの閾値電圧近辺(0.5V)に上げつつ、選択カラムのローデータ保持電源配線VSSMを0.3Vから0Vに遷移させて読出しを行なうので、選択のメモリセルのセル電流を劣化させることなく読出すことが可能になる。また、ローデータ保持電源配線VSSMの充放電振幅を低減できるので、消費電力の低減が可能になる。
(21)メモリセル11に印加される最大電源電圧(VDDM−Vss=0.6V)が低減されるので、メモリセルトランジスタの絶縁膜をさらに薄膜化できる。それにより、メモリセルトランジスタのVtばらつきをさらに低減することができ、メモリセル11の動作マージンを増加させることが可能になる。
(22)外部電源Vddからハイデータ保持電源VDDMと同じ電位を生成するようにビット線プリチャージ回路310を構成したので、ビット線プリチャージ時にハイデータ保持電源VDDMに与えるノイズがない。これにより、メモリセルのハイデータ保持電源VDDMから直接ビット線にプリチャージ電荷を供給する場合に比べ、メモリセルアレイのハイデータ保持電源VDDMの電位が安定する。すなわち、ノイズに伴うデータ破壊を防ぐことが可能になる。
(23)外部電源Vddからワード線電位(0.5V)を生成するようにワード線ドライバ330を構成したので、メモリセルのハイデータ保持電源VDDMからワード線に電荷を供給する場合に比べ、ワード線充電時にハイデータ保持電源VDDMに与えるノイズがなく、メモリセルアレイのハイデータ保持電源VDDMの電位が安定する。これにより、ノイズに伴うデータ破壊を防ぐことが可能になる。
(24)NMOSトランジスタQN33とNMOSトランジスタQN32の閾値電圧を用いて、ワード線充電時のワード線電位をアクセストランジスタの導通閾値(0.5V)に設定するので、容易な構成でワード線電位を得ることができる。すなわち、専用の電源回路を構成する場合に比べ、ワード線ドライバの占有面積を抑えることが可能になる。
(25)読出し動作後に、ローデータ保持電源配線VSSMをVss電位(0V)からローデータ保持電源VGNDの電位(0.3V)に充電する際には、電源Vdd(0.9V)からローデータ保持電源配線VSSMに電荷を供給して充電する。そのため、ローデータ保持電源VGNDに与えるノイズが無く、ローデータ保持電源VGNDから電荷を供給する場合に比べ、メモリアレイのローデータ保持電源が安定する。すなわち、ノイズに伴うデータ破壊を防ぐことが可能になる。
(26)ローデータ保持電源配線VSSMの充電時の電位であるVGND電位と同じ電位(0.3V)を、ロジックトランジスタの閾値電圧を用いて生成するので、容易な構成でローデータ保持電源配線VSSMに対してVGND電位と同電位を供給することができる。すなわち、ローデータ保持電源制御回路の占有面積を抑えることが可能になる。
(27)ローデータ保持電源配線VSSMの充電時に、電源VddからVGND電位と同電位に充電してVGND電位とイコライズするので、ローデータ保持電源配線VSSMの充電時の電位ばらつきを解消することが可能になる。
以上のように本実施形態によれば、上記(15)〜(27)に記述した効果を得ることができ、その実用的効果は大きい。
本発明に係る半導体記憶装置は、相反する関係にある読出しマージン、書込みマージン、スピードマージン、及びデータ保持マージンを拡大することができるという効果を有し、フリップフロップ型メモリセルを備えた半導体記憶装置等として有用である。
実施形態1に係る半導体記憶装置100の構成を示すブロック図である。 ワード線ドライバ60の回路構成の一例を示す図である。 半導体記憶装置100を応用したシステムの例を示すブロック図である。 半導体記憶装置100において書込み及び読出し動作が行なわれる時のメモリセル11の各端子における電位の一例を示す表である。 実施形態2に係る半導体記憶装置200の構成を示すブロック図である。 半導体記憶装置200において書込み及び読出し動作が行なわれる時のメモリセル11の各端子の電位を示す表である。 実施形態3に係る半導体記憶装置300の構成を示すブロック図である。 ワード線ドライバ330の回路構成例を示す図である。 ローデータ保持電源制御回路340の回路構成例を示す図である。 半導体記憶装置300を応用したシステムの例を示すブロック図である。 半導体記憶装置300において書込み及び読出し動作が行なわれる時のメモリセル11の各端子の電位の一例を示す表である。 CMOSトランジスタで構成された一般的なフリップフロップ型のSRAMメモリセルを示す図である。 フリップフロップ型のSRAMメモリセルであるメモリセル400をアレイ上に配置したメモリセルアレイの概略図である。 従来の半導体記憶装置におけるメモリセルの各端子の電位の一例を示す表である。
符号の説明
10 メモリセルアレイ
11 メモリセル
20 ローデータ保持電源制御回路
21 AND回路
22 インバータ
30 ビット線プリチャージ回路
40 書込み制御回路
41、42 AND回路
50 ローデコーダ
60 ワード線ドライバ
61 NAND回路
62 ドライバ回路
100 半導体記憶装置
101 LSI
102 ロジック用電源
103 SRAM用電源
104 ロジック回路
200 半導体記憶装置
210 ビット線プリチャージ回路
300 半導体記憶装置
301 LSI
302 ロジック用電源
310 ビット線プリチャージ回路
320 ローデコーダ
330 ワード線ドライバ
340 ローデータ保持電源制御回路
341 NAND回路
342 遅延素子
343 AND回路
WL1〜2 ワード線
BL1〜2 ビット線
BLX1〜2 ビット線
CAD1〜2 カラムアドレス信号
PCG プリチャージ制御信号
RAD0〜2 ローアドレス信号
QN1〜QN2 ドライブトランジスタ
QN3〜QN4 アクセストランジスタ
QN5〜QN38 NMOSトランジスタ
QP1〜QP2 ロードトランジスタ
QP3〜QP5 プリチャージトランジスタ
QP10〜QP36 PMOSトランジスタ

Claims (33)

  1. 行列状に配置された複数のメモリセルを有したメモリセルアレイと、前記メモリセルの各行に対応して配置された複数のワード線と、前記メモリセルの各列に対応して配置された複数のビット線とを有する半導体記憶装置であって、
    各メモリセルは、ハイデータとローデータを対で保持するクロスカップル接続された2つのインバータと、2つのアクセストランジスタとを有し、
    前記2つのアクセストランジスタの夫々は、ゲートが、対応したワード線に接続され、ソースが、対応したビット線に接続され、ドレインが、それぞれ別の前記インバータの出力と接続され、
    各メモリセルは、ハイデータを保持するハイデータ保持電源の電位が第1の電位、ローデータを保持するローデータ保持電源の読み出し動作時以外における電位が第2の電位であり、
    前記複数のワード線のうち、選択されたワード線の電位は、前記第2の電位と前記アクセストランジスタの閾値電圧とを足した第3の電位よりも低い第4の電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 請求項1の半導体記憶装置であって、
    前記複数のビット線のうち、書込み動作時に選択されたビット線の電位は、前記第2の電位よりも低い電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  3. 請求項1の半導体記憶装置であって、
    非選択のメモリセルにおける前記ローデータ保持電源の電位は、前記第2の電位であり、
    読出し時に選択されたメモリセルにおける前記ローデータ保持電源の電位は、前記第2の電位よりも低い電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  4. 請求項1の半導体記憶装置であって、
    前記ローデータ保持電源電位は、前記行列の列単位で制御され、
    非選択の列のローデータ保持電源の電位は、前記第2の電位であり、読出し時に選択された列のローデータ保持電源の電位は、前記第2の電位よりも低い電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  5. 請求項1の半導体記憶装置であって、
    前記複数のワード線のうち、非選択のワード線の電位は、前記第2の電位よりも低い電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  6. 請求項1の半導体記憶装置であって、
    前記複数のワード線のうち、選択されたワード線の電位は、前記第2の電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  7. 請求項1の半導体記憶装置であって、
    前記複数のビット線のうち、書込み動作時に選択されたビット線の電位と、読出し時に選択されたメモリセルにおける前記ローデータ保持電源の電位と、非選択のワード線の電位とは、同電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  8. 請求項7の半導体記憶装置であって、
    前記複数のビット線のうち、書込み動作時に選択されたビット線の電位と、読出し時に選択されたメモリセルにおける前記ローデータ保持電源の電位と、非選択のワード線の電位とは、前記半導体記憶装置内の前記メモリセル以外のロジックトランジスタの接地電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  9. 請求項1の半導体記憶装置であって、
    前記メモリセルに用いられるトランジスタの閾値電圧は、前記半導体記憶装置内の他のロジックトランジスタの閾値電圧と同じであることを特徴とする半導体記憶装置。
  10. 請求項9の半導体記憶装置であって、
    前記第1の電位と前記第2の電位との差は、前記ロジックトランジスタ用の電源であるロジック電源の電位と前記ロジックトランジスタの接地電位との差よりも小さく、
    前記第1の電位は、前記ロジック電源の電位と同電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  11. 請求項1の半導体記憶装置であって、
    前記メモリセルに用いられるトランジスタの閾値電圧は、前記半導体記憶装置内の前記メモリセル以外のロジックトランジスタの閾値電圧よりも小さいことを特徴とする半導体記憶装置。
  12. 請求項11の半導体記憶装置であって、
    前記第1の電位と前記第2の電位の差は、前記ロジックトランジスタ用の電源であるロジック電源の電位と前記ロジックトランジスタの接地電位との差よりも小さく、
    前記第1の電位は、前記ロジック電源の電位よりも低い電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  13. 請求項12の半導体記憶装置であって、
    前記メモリセルに用いられるトランジスタのゲート絶縁膜厚は、前記ロジックトランジスタのゲート絶縁膜厚よりも小さいことを特徴とする半導体記憶装置。
  14. 請求項11の半導体記憶装置であって、
    さらに、前記ハイデータ保持電源として電位を供給するハイデータ保持電位供給用トランジスタを備え、
    前記ハイデータ保持電源の電位は、前記ハイデータ保持電位供給用トランジスタの閾値電圧によって設定されることを特徴とする半導体記憶装置。
  15. 請求項1の半導体記憶装置であって、
    前記複数のビット線のプリチャージ電位は、前記第2の電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  16. 行列状に配置された複数のメモリセルを有したメモリセルアレイと、前記メモリセルの各行に対応して配置された複数のワード線と、前記メモリセルの各列に対応して配置された複数のビット線とを有する半導体記憶装置であって、
    各メモリセルは、ハイデータとローデータを対で保持するクロスカップル接続された2つのインバータと、2つのアクセストランジスタとを有し、
    前記2つのアクセストランジスタの夫々は、ゲートが、対応したワード線に接続され、ソースが、対応したビット線に接続され、ドレインが、それぞれ別の前記インバータの出力と接続され、
    各メモリセルは、ハイデータを保持するハイデータ保持電源の電位が第1の電位、ローデータを保持するローデータ保持電源の読み出し動作時以外における電位が第2の電位であり、
    前記複数のワード線のうち、選択されたワード線の電位は、前記第2の電位に前記アクセストランジスタの閾値電圧を足した電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  17. 請求項16の半導体記憶装置であって、
    前記第2の電位を供給する第2の電位供給用トランジスタをさらに備え、
    前記第2の電位供給用トランジスタは、前記半導体記憶装置内の前記メモリセル以外のロジックトランジスタの接地電位よりも閾値電圧分高い電位を供給することを特徴とする半導体記憶装置。
  18. 請求項16の半導体記憶装置であって、
    前記複数のビット線のプリチャージ電位は、前記第1の電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  19. 請求項18の半導体記憶装置であって、
    前記複数のビット線のうち、書込み動作時に選択されたビット線の電位は、前記ローデータ保持電源の電位よりも低い電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  20. 請求項19の半導体記憶装置であって、
    前記複数のビット線のうち、書込み動作時に選択されたビット線の電位は、前記半導体記憶装置内の前記メモリセル以外のロジックトランジスタの接地電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  21. 請求項20の半導体記憶装置であって、
    非選択のメモリセルにおける前記ローデータ保持電源の電位は、前記第2の電位であり、
    前記メモリセルから読み出しを行なう時の前記ローデータ保持電源の電位は、前記メモリセルが非選択の時よりも低い電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  22. 請求項21の半導体記憶装置であって、
    前記メモリセルから読み出しを行なう時の前記ローデータ保持電源の電位は、前記接地電位であることを特徴とする半導体記憶装置。
  23. 請求項18の半導体記憶装置であって、
    前記ビット線をプリチャージするビット線プリチャージ回路をさらに備え、
    前記ビット線プリチャージ回路は、前記半導体記憶装置内の前記メモリセル以外のロジックトランジスタの電源であるロジック電源からプリチャージ電位を生成するように構成されていることを特徴とする半導体記憶装置。
  24. 請求項23の半導体記憶装置であって、
    前記ビット線プリチャージ回路は、プリチャージ電位設定用トランジスタを備え、
    前記ビット線のプリチャージ電位は、前記プリチャージ電位設定用トランジスタの閾値電圧によって設定されることを特徴とする半導体記憶装置。
  25. 請求項18の半導体記憶装置であって、
    前記第2の電位に前記アクセストランジスタの閾値電圧を足した電位に前記ワード線を充電するワード線ドライバをさらに備え、
    前記ワード線ドライバは、前記半導体記憶装置内の前記メモリセル以外のロジックトランジスタの電源であるロジック電源から、前記ワード線を充電するための電位を生成するように構成されていることを特徴とする半導体記憶装置。
  26. 請求項25の半導体記憶装置であって、
    前記ワード線ドライバは、閾値電圧が前記アクセストランジスタと同じ第1のトランジスタと、閾値電圧が前記ロジックトランジスタと同じ第2のトランジスタとを備え、
    前記ワード線を充電する際の電位は、前記第1のトランジスタの閾値電圧と前記第2のトランジスタの閾値電圧とによって設定されることを特徴とする半導体記憶装置。
  27. 請求項18の半導体記憶装置であって、さらに、
    前記第2の電位を前記メモリセルに対して供給するローデータ保持電源配線と、
    前記ローデータ保持電源配線を、前記半導体記憶装置内の前記メモリセル以外のロジックトランジスタの電源であるロジック電源で、前記第2の電位に充電するローデータ保持電源制御回路と、
    を備えたことを特徴とする半導体記憶装置。
  28. 請求項27の半導体記憶装置であって、
    前記ローデータ保持電源制御回路は、前記ローデータ保持電源配線に接続された充電電位設定用トランジスタを備え、
    前記ローデータ保持電源配線の充電電位は、前記充電電位設定用トランジスタ閾値電圧によって設定されることを特徴とする半導体記憶装置。
  29. 請求項27の半導体記憶装置であって、
    前記ローデータ保持電源制御回路は、前記ロジック電源から前記ローデータ保持電源配線に充電した後に、前記ロジック電源と前記ローデータ保持電源配線との接続を切り離すとともに、前記ローデータ保持電源配線を、前記第2の電位を供給する電源と接続するように構成されていることを特徴とする半導体記憶装置。
  30. 行列状に配置された複数のメモリセルを有したメモリセルアレイと、前記メモリセルの各行に対応して配置された複数のワード線と、前記メモリセルの各列に対応して配置された複数のビット線と、前記メモリセルの各列に対応して配置された複数のローデータ保持電源制御回路と、前記メモリセルの各列に対応して配置された複数のビット線プリチャージ回路と、前記メモリセルの各列に対応して配置された複数の書込み制御回路と、前記メモリセルの各行に対応して配置された複数のワード線ドライバとを有する半導体記憶装置であって、
    各メモリセルは、ハイデータとローデータを対で保持するクロスカップル接続された2つのインバータと、2つのアクセストランジスタとを有し、
    前記2つのアクセストランジスタの夫々は、ゲートが、対応したワード線に接続され、ソースが、対応したビット線に接続され、ドレインが、それぞれ別の前記インバータの出力と接続され、
    前記2つのインバータのそれぞれのハイデータ保持用トランジスタのソースは、ハイデータを保持するハイデータ保持電源に接続され、ローデータ保持用トランジスタのソースは、前記メモリセルの各列毎に独立した複数の、ローデータを保持するローデータ保持電源にそれぞれ接続され、
    前記ローデータ保持電源制御回路は、前記メモリセルアレイの対応する列のローデータ保持電源に接地電位と、接地電位より高い仮想接地電位を供給する手段を有し、
    前記ビット線プリチャージ回路は、前記メモリセルアレイの対応する列のビット線に、前記仮想接地電位を供給する手段を有し、
    前記書込み制御回路は、前記メモリセルアレイの対応する列のビット線に接地電位を供給する手段を有し、
    前記メモリセルが非選択時には、前記ローデータ保持電源制御回路は、前記ローデータ保持電源に前記仮想接地電位を供給するとともに、前記プリチャージ回路が、前記ビット線に前記仮想接地電位を供給し、
    前記メモリセルの書込み時には、選択された列に対応する前記書込み制御回路が、選択されたビット線に前記接地電位を供給し、
    前記メモリセルの読み出し時には、選択された列に対応する前記ローデータ保持電源制御回路が、選択された前記ローデータ保持電源に接地電位を供給することを特徴とする半導体記憶装置。
  31. 請求項30の半導体記憶装置であって、
    前記ワード線ドライバは、非選択時には対応する前記ワード線に接地電位を供給し、選択時には、対応する前記ワード線に前記仮想接地電位を供給することを特徴とする半導体記憶装置。
  32. 請求項30の半導体記憶装置であって、
    前記ハイデータ保持電源は、前記メモリセルアレイ以外のロジック電源に接続されたトランジスタのドレインに接続され、前記トランジスタの閾値だけ低いことを特徴とする半導体記憶装置。
  33. 請求項30の半導体記憶装置であって、
    前記ローデータ保持電源は、前記接地電位に接続されたトランジスタのドレインに接続され、前記トランジスタの閾値だけ高いことを特徴とする半導体記憶装置。
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