JP2010181386A - 圧力センサ及びその製造方法、圧力センサパッケージ、圧力センサモジュール並びに電子部品 - Google Patents

圧力センサ及びその製造方法、圧力センサパッケージ、圧力センサモジュール並びに電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】外部からの機械的ストレスの影響に左右されず、安定した動作が可能な構造を有する小型の圧力センサ、および低コスト化を図るとともに、簡便な工程で安定して製造可能な圧力センサの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る圧力センサ1Aは、半導体基板からなる基体13の一面において、その中央域αの内部に該一面と略平行して広がる第一空隙部14、該第一空隙部14上に位置する薄板化された領域からなるダイアフラム部15、該ダイアフラム部15に配された感圧素子16、及び、前記基体13の一面において、該ダイアフラム部15を除いた外周域βに配され、該感圧素子16と電気的に接続された導電部17、を少なくとも備えた圧力センサであって、前記ダイアフラム部15が配された前記一面とは反対側の前記基体13の他面が、少なくとも一組以上の凹部18と凸部19を備えていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧力センサ及びその製造方法、圧力センサパッケージ、圧力センサモジュール並びに電子部品に係り、より詳細には、小型化された半導体圧力センサ及びその製造方法、圧力センサパッケージ、圧力センサモジュール並びに電子部品に関する。
近年、MEMS(Micro Electro-Mechanical Systems)技術を駆使した小型の圧力センサが開発されている(例えば、非特許文献1参照)。
小型の絶対圧型圧力センサ111の構造を図7に示す。この圧力センサ111は、シリコン等からなる半導体基板112の一面において、その中央域の内部に該一面と略平行して広がる、基準圧力室としての空間113と、該空間113の一方側に位置する薄板化された領域によりなるダイアフラム部114と、圧力による該ダイアフラム部114の歪抵抗の変化を測定するために配された、感圧素子としての歪ゲージ115と、前記一面において、前記ダイアフラム部114を除いた外周域に配され、前記歪ゲージ115ごとに電気的に接続された導電部116等を備え、ダイアフラム部114が圧力を受けて撓むと、各歪ゲージ115にダイアフラム部114の歪み量に応じた応力が発生し、この応力に応じて歪ゲージ115の抵抗値が変化する。この抵抗値変化を電気信号として取り出すことにより、圧力センサ111は圧力を検出する。
また、このような圧力センサ111は、通常パッケージ化された状態で使用される。例えば図8に、典型的な圧力センサのパッケージ構造を示す。この圧力センサパッケージ200は、基台201と、圧力導入口202を備えた蓋体203とから構成され、合成樹脂材料やセラミックスなどからなる筐体204を備え、圧力センサ205(111)は、該筐体204の内底部に接着材208を用いて載置され、ワイヤボンド206によりリード207と電気的に接続された構造を有する。このような構造により、従来の圧力センサパッケージ200を構成する圧力センサ205(111)は、リード207を通じて、筐体204の外部に設けられた、例えば増幅回路(不図示)や補償回路(不図示)と交信可能とされていた。
しかしながら、上述した圧力センサパッケージ200の場合、圧力センサ205(111)の下面と筐体204の内底部がほぼ密着した状態で接着固定されているため、パッケージへの外力や、圧力センサと筐体の材料の線膨張係数の差によって生じる機械的ストレスが、直接圧力センサに伝達されることとなる。その結果、例えば外部基板へ実装する際に、外部からの機械的ストレスによってダイアフラム部に歪みが出るなどの不具合が発生し、圧力センサの出力が不安定となり、正確な計測が困難になる虞があった。
このような課題に対し、筐体の内底部に溝を形成し、該溝に接着材を充填することにより、該接着材が圧力センサ下面と筐体の内底部との間に介在するように圧力センサを接着固定させる構造が提案されている。このような構造では、溝に充填させた接着材がパッケージより伝搬する機械的ストレスの吸収材として機能するため、外部からの機械的ストレスによる圧力センサへの影響が軽減できる。(例えば、特許文献1、2参照)
しかしながら、近年の圧力センサの小型化に伴い、パッケージにもますます小型化、薄型化が要求されており、筐体材料の成形性の問題から、上述のように小型の筐体の内底部に溝加工を施すことが困難となってきている。
実開平03−048742号公報 特表2008−523385号公報
Transducers’03予稿集、p.246
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、小型化、薄型化が図れるとともに、外部からの機械的ストレスによる影響に左右されず、安定した動作が可能な構造を有する圧力センサ、および低コスト化を図るとともに、簡便な工程で安定して製造可能な圧力センサの製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る圧力センサは、半導体基板からなる基体の一面において、その中央域の内部に該一面と略平行して広がる第一空隙部、該第一空隙部上に位置する薄板化された領域からなるダイアフラム部、該ダイアフラム部に配された感圧素子、及び、前記基体の一面において、該ダイアフラム部を除いた外周域に配され、該感圧素子と電気的に接続された導電部、を少なくとも備えた圧力センサであって、前記ダイアフラム部が配された前記一面とは反対側の前記基体の他面が、少なくとも一組以上の凹部と凸部を備えていることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る圧力センサは、請求項1において、前記凹部内に吸収材を有することを特徴とする。
本発明の請求項3に係る圧力センサパッケージは、請求項1または2に記載の圧力センサと、筐体とを少なくとも備え、前記圧力センサは、前記筐体の内底部に対して、接着機能をもつ前記吸収材により接着されていることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る圧力センサの製造方法は、請求項1に記載の圧力センサの製造方法であって、半導体基板からなる基体の前記一面に、前記第一空隙部となる第一凹部を形成する工程、前記第一凹部上の位置に前記ダイアフラム部を形成する工程、前記ダイアフラム部に、少なくとも前記感圧素子及び前記導電部を形成する工程、及び、前記基体の前記他面に少なくとも一組以上の凹部と凸部を形成する工程、を少なくとも有することを特徴とする。
本発明の請求項5に係る圧力センサの製造方法は、請求項1に記載の圧力センサの製造方法であって、第一基板の一面に、前記第一凹部を形成する工程、前記第一基板の他面に少なくとも一組以上の凹部と凸部を形成する工程、前記第一基板の第一凹部が形成された面に前記第二基板を貼り合わせ、前記第一空隙部を形成する工程、前記第二基板を薄板化して前記ダイアフラム部を形成する工程、及び、前記ダイアフラム部に、少なくとも前記感圧素子及び前記導電部を形成する工程、を少なくとも有することを特徴とする。
本発明の請求項6に係る圧力センサモジュールは、請求項3に記載の圧力センサパッケージと、該圧力センサパッケージと電気的に接続される実装基板と、から構成されたことを特徴とする。
本発明の請求項7に係る電子部品は、請求項1乃至3のいずれか1項または請求項6に記載の圧力センサ、圧力センサパッケージ又は圧力センサモジュールを少なくとも備えたことを特徴とする。
本発明の請求項1に係る圧力センサでは、基体のダイアフラム部が配された面とは反対側の面に、少なくとも一組以上の凹部と凸部を形成した構成とした。これにより、前記圧力センサとパッケージ筐体とは凸部でのみ接触することとなり、接触面積が大幅に減少するため、パッケージに外力が印加された場合に筐体から圧力センサ本体に伝搬する外力を低減できる(第一効果)。また、凹部が機械的ストレスの逃げ場として機能することにより、筐体より伝搬した外力を効率よく吸収する作用が働くため、接触面と反対側の面に配されたダイアフラム部が受ける機械的ストレスを緩和できる(第二効果)。さらに、形成される凹部と凸部のパターンに対して、外力の影響を最も低減させるように各々の個数や面積、形状、配置、あるいは凹部の深さ等を最適化することにより、機械的ストレスを著しく緩和でき、圧力センサの出力のオフセット値での変動を抑制することができる。したがって、本発明の圧力センサは、外力による機械的ストレスの影響を回避できるとともに、安定した動作が可能な構造を有する圧力センサの提供に寄与する。
本発明の請求項2に係る圧力センサでは、請求項1に記載の圧力センサにおいて、前記凹部内に吸収材を有する構造とした。このような構成とすることにより、筐体より伝搬した外力を吸収する効果が高まり、機械的ストレスをさらに緩和できる。さらに、凹部の面積や深さを変化させ、吸収材の量を調整したり材料を変更したりすることにより、機械的ストレスの緩和を効率的に制御可能となる。これにより、外力による機械的ストレスの影響を低減でき、圧力センサの出力のオフセット値での変動を抑制することができる。よって、本発明は、外部からの機械的ストレスに影響されにくく、さらに安定した動作が可能な構造を有する圧力センサの提供に寄与する。
本発明の請求項3に係る圧力センサパッケージは、請求項1または2に記載の圧力センサと筐体とが、接着機能をもつ前記吸収材により接着される構成とした。これにより、筐体と圧力センサとの間に吸収材が介在することとなり、該吸収材が筐体より伝搬する外力を確実に吸収するため、圧力センサへの機械的ストレスの影響を著しく低減できるとともに、前記吸収材の量を調整したり材料を変更したりすることにより、接着機能を調節しつつ、パッケージ筐体への固定強度が制御可能となる。その際、凹部の個数や面積の分布を調節することにより、筐体と圧力センサとの接着面における接着強度の分布をも制御できる。したがって、本発明によれば、外部からの機械的ストレスに影響されにくく、安定した動作が可能な構造で、小型化が図れる圧力センサパッケージを提供することができる。
本発明の請求項4に係る圧力センサの製造方法では、半導体基板からなる基体の前記一面に、前記第一空隙部となる第一凹部を形成する工程、前記第一凹部上の位置に前記ダイアフラム部を形成する工程、前記ダイアフラム部に、少なくとも前記感圧素子及び前記導電部を形成する工程、及び、前記基体の前記他面に少なくとも一組以上の凹部と凸部を形成する工程、により作製できる。このように凹凸を形成することにより、パッケージに外力が印加された場合に筐体から圧力センサ本体に伝搬する外力を低減でき、さらには筐体より伝搬した外力を効率よく吸収して接触面と反対側の面に配されたダイアフラム部が受ける機械的ストレスを緩和できる構成となる。この時、形成される凹部と凸部のパターンに対して、個数や面積、形状、配置あるいは凹部の深さ等を制御することにより、機械的ストレスを著しく緩和でき、圧力センサの出力のオフセット値での変動を抑制することができる。したがって、本発明によれば、外部からの機械的ストレスに影響されにくく、小型でかつ安定した動作可能な構造を有する圧力センサを、低コストで簡便に、かつ効率よく作製できる製造方法が得られる。
本発明の請求項5に係る圧力センサの製造方法では、第一基板の一面に、前記第一凹部を形成する工程、前記第一基板の他面に少なくとも一組以上の凹部と凸部を形成する工程、前記第一基板の第一凹部が形成された面に前記第二基板を貼り合わせ、前記第一空隙部を形成する工程、前記第二基板を薄板化して前記ダイアフラム部を形成する工程、及び、前記ダイアフラム部に、少なくとも前記感圧素子及び前記導電部を形成する工程、により作製できる。このように凹凸を形成することにより、パッケージに外力が印加された場合に筐体から圧力センサ本体に伝搬する外力を低減でき、さらには筐体より伝搬した外力を効率よく吸収して接触面と反対側の面に配されたダイアフラム部が受ける機械的ストレスを緩和できる構成となる。この時、形成される凹部と凸部のパターンに対して、個数や面積、形状、配置あるいは凹部の深さ等を制御することにより、機械的ストレスを著しく緩和でき、圧力センサの出力のオフセット値での変動を抑制することができる。したがって、本発明によれば、外部からの機械的ストレスに影響されにくく、小型でかつ安定した動作可能な構造を有する圧力センサを、低コストで簡便に、かつ効率よく作製できる製造方法が得られる。
本発明の請求項6に係る圧力センサモジュールでは、請求項3に記載の圧力センサパッケージを電気的に接続される実装基板を備えて構成した。このような構成は、実装基板によって、外部基板との接続自由度を備える圧力センサを備え、小型化が実現されたチップサイズパッケージを備えた圧力センサモジュールを実現できる効果をもたらす。したがって、本発明によれば、小型化された圧力センサモジュールを提供することができる。
本発明の請求項7に係る電子部品では、上述した構成を備える、圧力センサ、圧力センサパッケージ又は圧力センサモジュールを搭載したことを特徴とする。この圧力センサ、圧力センサパッケージ又は圧力センサモジュールは、小型の筐体に搭載可能なことから、圧力センサ、圧力センサパッケージ又は圧力センサモジュールを収容する容積が大幅に低減されると共に、筐体などに相当する重量も削減される。よって、本発明によれば、小型で軽量な電子部品の提供が可能となる。
本発明に係る圧力センサの一例を示す図。 感圧素子(ゲージ抵抗)の電気的な配線図。 本発明に係る圧力センサの一例を示す平面図。 本発明に係る圧力センサパッケージの一例を示す図。 本発明に係る圧力センサの製造方法の一例を示す模式的な断面工程図。 本発明に係る圧力センサの製造方法の他の一例を示す模式的な断面工程図。 小型の絶対圧型圧力センサを示す図。 従来の圧力センサパッケージを示す図。
以下、本発明に係る圧力センサの実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る圧力センサの一例を示す模式的な断面図(a)と、模式的な平面図(b)、(c)であり、図1(a)は図1(c)に示すA1−A1線に沿った断面を表している。すなわち、図1(b)は基体13の凹凸を設けた面、図1(c)はダイアフラム部を設けた面である。また、図2は、感圧素子(ゲージ抵抗)の電気的な配線図である。
図1(a)に示すように、圧力センサ1Aは、平板状の半導体基板からなる基体13を基材とし、該基体13の一面において、その中央域の内部に該一面と略平行して広がる第一空隙部14を備え、該第一空隙部14上に位置する薄板化された領域をダイアフラム部15とする。このダイアフラム部15には複数の感圧素子16が配されている。また前記一面において、前記ダイアフラム部15を除いた外周域βには、前記感圧素子16と電気的に接続された導電部17が配されている。このとき、図2に示すように、感圧素子16がホイットストーンブリッジを構成するように配する。さらに、図1(b)に示すように、前記基体13の前記ダイアフラム部15が備えられた面とは異なる面には、少なくとも一組以上の凹部18と凸部19を備えている。
これにより、パッケージ化された場合に、前記圧力センサ1Aは筐体と凸部19でのみ接触することとなり、接触面積が大幅に減少する。よって、パッケージに外力が印加された場合に筐体から圧力センサ本体に伝搬する外力を低減できる(第一効果)。また、凹部18が機械的ストレスの逃げ場として機能することにより、筐体より伝搬した外力を効率よく吸収する作用が働くため、接触面と反対側の面に配されたダイアフラム部15が受ける機械的ストレスを緩和できる。よって、圧力センサの出力のオフセット値での変動を抑制することが可能である(第二効果)。したがって、本発明によれば、外力による機械的ストレスの影響を回避できるとともに、安定した動作が可能な構造を有する圧力センサを提供することができる。
この時、凹部18と凸部19を構成するパターンの個数や面積、あるいは形状や配置は、図1(b)に示すパターンに限定されるものではなく、凸部19を構成する面と筐体とが全て接着されるような構成であればいかようにも可能である。たとえば一例として、図3(a)乃至(c)に示すものが挙げられる。また、凹部18の深さなどを調整することにより、外力による機械的ストレスの影響を著しく緩和できる。
また、本発明の圧力センサ1Aにおいては、さらに凹部18内に吸収材20を有する構成が好ましい。これにより、筐体より伝搬した外力を吸収する効果が高まり、機械的ストレスをさらに緩和できる。さらに、凹部18の面積や深さを変化させ、吸収材20の量を調整したり材料を変更したりすることにより、機械的ストレスの緩和を効率的に制御可能となる。これにより、外力による機械的ストレスの影響を低減でき、圧力センサの出力のオフセット値での変動を抑制することができる。したがって、外部からの機械的ストレスに影響されにくく、さらに安定した動作が可能な構造を有する圧力センサが得られる。
図4は、本発明に係る圧力センサパッケージ2Aの一例を示す模式的な断面図である。
図4に示すように、圧力センサ1Aは、接着機能をもつ前記吸収材20により、筐体21の内底部に接着される構成とする。これにより、筐体21と圧力センサ1Aとの間に一定の厚みのある吸収材20による層が介在することとなり、その吸収材20が筐体より伝搬する機械的ストレスを確実に吸収するため、圧力センサの出力のオフセット値での変動を低減でき、機械的ストレスの圧力センサへの影響を著しく低減できる。また、前記吸収材20の量を調整したり材料を変更したりすることにより、接着機能を調節でき、筐体21への固定強度を制御可能となる。同時に凹部18の個数や面積の分布を調節することにより、筐体21と圧力センサ1Aとの接着面における接着強度の分布をも制御できる。
また、筐体21自体に溝を加工形成する場合に問題となる、筐体の成形性による寸法の制約がなくなるとともに、筐体を構成する材料として微細加工が困難な材料も選択が可能となるため、小型化、薄型化が図れ、かつ安価な圧力センサパッケージを得ることができる。したがって、本発明によれば、外部からの機械的ストレスに影響されにくく、安定した動作が可能な構造で、低コスト化、小型化が図れる圧力センサパッケージを提供することができる。
図5は、図1に示す圧力センサの製造方法の一例を模式的に示した断面工程図であり、図1(c)におけるA2−A2線に沿った断面に相当する。
まず、図5(a)に示すように、例えばシリコンなどの半導体からなる平面状の基体13の一面において、厚み方向に対して垂直な縦孔(第一凹部)14aを形成する。縦孔14aの形成方法に関しては特に限定されるものではなく、公知の方法で行うことができる。
次に、例えば1100℃などの高温雰囲気下において、水素雰囲気中でアニール処理を行うことにより、図5(b)に示すように、第一空隙部14を基体13の内部に形成すると同時にダイアフラム部15を形成することができる。
次に、図5(c)に示すように、感圧素子16を形成し、さらに外周部βに該感圧素子16と電気的に接続する導電部17(不図示)を設ける。このとき、図2に示すように、感圧素子16がホイットストーンブリッジを構成するように配する。
その後、図5(d)に示すように、ダイアフラム部が備えられた面とは異なる面に少なくとも一組以上の凹部18と凸部19を形成することにより、本発明の圧力センサ1Aが完成する。この凹部は、例えばDRIE(Deep-Reactive Ion Etching) 法によりエッチングすることで形成することができる。DRIE法とは、エッチングガスに六フッ化硫黄(SF6)を用い、高密度プラズマによるエッチングと、側壁へのパッシベーション成膜を交互に行なうことにより(Bosch プロセス)、基体13を深堀エッチングするものである。なお、これらの凹部を形成する方法はこれに限定されるものではなく、酸やアルカリ等の溶液を用いたウェットエッチング、サンドブラスト、レーザ等の物理的加工も可能である。
この時、凹部18と凸部19を構成するパターンの個数や面積、あるいは形状や配置は、凸部19を構成する面と筐体とが全て接着されるような構成であれば、いかようにも可能である。また、凹部18の深さなどを調整することにより、外力による機械的ストレスの影響を著しく緩和できる。
図6は、図1に示す圧力センサの製造方法の他の一例を模式的に示した断面工程図であり、図1(c)におけるA2−A2線に沿った断面に相当する。
まず、図6(a)に示すように、例えばシリコンなどの半導体からなる第一基板11の一面に、少なくとも一組以上の凹部18と凸部19を形成する。この凹部は、例えばDRIE法によりエッチングすることで形成することができる。なお、これらの凹部を形成する方法はこれに限定されるものではなく、酸やアルカリ等の溶液を用いたウェットエッチング、サンドブラスト、レーザ等の物理的加工も可能である。
この時、凹部18と凸部19を構成するパターンの個数や面積、あるいは形状や配置は、凸部19を構成する面と筐体とが全て接着されるような構成であれば、いかようにも可能である。また、凹部18の深さなどを調整することにより、外力による機械的ストレスの影響を著しく緩和できる。
次に、図6(b)に示すように、前記凹部18と凸部19が備えられた面とは異なる面において、中央域αに第一凹部14bを形成する。この凹部は、例えばDRIE法によりエッチングすることで形成することができる。なお、これらの凹部を形成する方法はこれに限定されるものではなく、酸やアルカリ等の溶液を用いたウェットエッチング、サンドブラスト、レーザ等の物理的加工も可能である。
次に、図6(c)に示すように、第一基板11の第一凹部14bを形成した面に、例えばシリコンからなる第二基板12を、例えば高温で熱処理することにより接合する。その後、図6(d)に示すように、第二基板12の一面を研磨等により薄化して所望の厚さとし、ダイアフラム部16を形成する。
第二基板12を薄化する方法については特に限定されるものではなく、研削及びポリッシング加工に加え、反応性ガスを用いたドライエッチング、薬液を用いたウェットエッチング、または電気化学エッチング等による加工も可能である。
次に、図6(e)に示すように、薄化された第二基板12の外面に、感圧素子16を形成し、さらに外周部βに該感圧素子16と電気的に接続する導電部17(不図示)を設けることにより、本発明の圧力センサ1Aが完成する。このとき、図2に示すように、感圧素子16がホイットストーンブリッジを構成するように配する。
これらの方法で凹凸を形成することにより、筐体21と接触する面積が大幅に減少され、パッケージに外力が印加された場合に筐体21から圧力センサ本体に伝搬する外力を低減でき、さらには筐体より伝搬した外力を効率よく吸収して接触面と反対側の面に配されたダイアフラム部が受ける機械的ストレスを緩和できる構成となる。この時、形成される凹部と凸部のパターンに対して、個数や面積、形状、配置あるいは凹部の深さ等を制御することにより、機械的ストレスに影響されにくく、小型でかつ安定した動作が可能な圧力センサを作製することも容易である。
また、凹部18と凸部19の形成と、ウエハ張り合わせ用のアライメントマークの形成とを、同一の工程で実施することができるため、製造工数を大幅に削減でき、効率化が図れる。よって、本発明の製造方法によれば、外力による機械的ストレスの影響に左右されず安定した動作が可能な構造の圧力センサを、低コストで簡便に、かつ効率よく作製できる製造方法が得られる。
また、図5または図6に示した製造方法により作製された圧力センサ1Aに対し、凹部18内に吸収材を装填することにより、筐体21より伝搬した外力を吸収する効果が高まり、機械的ストレスをさらに緩和できる。さらに、凹部18の面積や深さを変化させ、吸収材20の量を調整したり材料を変更したりすることにより、機械的ストレスの緩和を効率的に制御可能となる。これにより、外部からの機械的ストレスに影響されにくく、小型でかつ安定した動作が可能な圧力センサを、簡便にかつ効率よく作製することができる。
最後に、上述の製造方法で得られた圧力センサ1Aを筐体21の内底部に接着機能を有する吸収材で接着固定し、ワイヤボンディングで圧力センサと外部端子23を電気的に接続させることで、本発明に係る半導体圧力センサパッケージ2Aを得ることができる。
これにより、筐体21と圧力センサ1Aとの間に、一定の厚みのある吸収材20による層を介在させることが容易であり、吸収材20により筐体21からの外力が確実に吸収されるため、機械的ストレスの影響を著しく低減し、安定した動作が可能な構造を有する小型の圧力センサパッケージを簡便に、かつ安定して作製することができる。
また、圧力センサ自体に凹凸が形成されているため、筐体に溝が形成されている場合に比べ、圧力センサを筐体に接着する際の位置ズレの許容度が大きくなる。よって本発明の製造方法によれば、安定した動作が可能な構造で、低コスト化、小型化が図れる圧力センサパッケージを安定して作製する製造方法が得られる。
本発明における圧力センサパッケージを、電気的に接続するように実装基板を備えることにより、圧力センサモジュールが作製されるものとなる。したがって、本発明によれば、小型化された圧力センサモジュールを提供することができる。
また、上述した構成を備える、圧力センサ、圧力センサパッケージ又は圧力センサモジュールを搭載したことを特徴とする電子部品は、搭載した際に嵩張る筐体などが不要なことから、圧力センサ、圧力センサパッケージ又は圧力センサモジュールを収容する容積が大幅に低減されると共に、筐体などに相当する重量も削減される。よって、本発明によれば、小型で軽量な電子部品の提供が可能となる。
本発明に係る圧力センサ、圧力センサパッケージ、圧力センサモジュールは、例えば空気圧や水圧、油圧等の圧力を測定する用途に使用され、特にウエハレベルチップサイズ化により筐体等を不要とした構造を備えているので、薄型化や小型化、あるいは軽量化等が求められている各種の電子部品に好適である。
α 中央域、β 外周域、1A,圧力センサ、2A 圧力センサパッケージ、11 第一基板、12 第二基板、13 基体、14 第一空隙部(基準圧力室)、15 ダイアフラム部、16 感圧素子、17 導電部、18 凹部、19 凸部、20 吸収材(接着材)、21 筐体、22 ワイヤ、23 外部端子。

Claims (7)

  1. 半導体基板からなる基体の一面において、その中央域の内部に該一面と略平行して広がる第一空隙部、該第一空隙部上に位置する薄板化された領域からなるダイアフラム部、該ダイアフラム部に配された感圧素子、及び、前記基体の一面において、該ダイアフラム部を除いた外周域に配され、該感圧素子と電気的に接続された導電部、を少なくとも備えた圧力センサであって、
    前記ダイアフラム部が配された前記一面とは反対側の前記基体の他面が、少なくとも一組以上の凹部と凸部を備えていることを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記凹部内に吸収材を有することを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 請求項1または2に記載の圧力センサと、筐体とを少なくとも備え、
    前記圧力センサは、前記筐体の内底部に対して、接着機能をもつ前記吸収材により接着されていることを特徴とする圧力センサパッケージ。
  4. 請求項1に記載の圧力センサの製造方法であって、
    半導体基板からなる基体の前記一面に、前記第一空隙部となる第一凹部を形成する工程、
    前記第一凹部上の位置に前記ダイアフラム部を形成する工程、
    前記ダイアフラム部に、少なくとも前記感圧素子及び前記導電部を形成する工程、
    及び、前記基体の前記他面に少なくとも一組以上の凹部と凸部を形成する工程、を少なくとも有することを特徴とする圧力センサの製造方法。
  5. 請求項1に記載の圧力センサの製造方法であって、
    第一基板の一面に、前記第一凹部を形成する工程、
    前記第一基板の他面に少なくとも一組以上の凹部と凸部を形成する工程、
    前記第一基板の第一凹部が形成された面に前記第二基板を貼り合わせ、前記第一空隙部を形成する工程、
    前記第二基板を薄板化して前記ダイアフラム部を形成する工程、
    及び、前記ダイアフラム部に、少なくとも前記感圧素子及び前記導電部を形成する工程、を少なくとも有することを特徴とする圧力センサの製造方法。
  6. 請求項3に記載の圧力センサパッケージと、該圧力センサパッケージと電気的に接続される実装基板と、から構成されたことを特徴とする圧力センサモジュール。
  7. 請求項1乃至3のいずれか1項または請求項6に記載の圧力センサ、圧力センサパッケージ又は圧力センサモジュールを少なくとも備えたことを特徴とする電子部品。
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