JP2010181103A - ビルトイン型加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】調理器本体の下部に対向した開閉ドアの下部内面に、吸排気部のための凹部であるエアガイド部を設けることで、水蒸気を急に冷却して結露しないようにしたビルトイン型加熱調理器を提供する。
【解決手段】ビルトイン型加熱調理器の開閉ドア2aは、調理器本体の前面を下部まで覆う広さを有しているとともに、調理器本体の下部に対向した下部内面に吸排気部のための凹部であるエアガイド部からなる吸気部15aと排気部15bとを備えており、開閉ドア2aの凹部を前後進する吸排気を垂直方向に転進させている。これにより、底面の給排送風ダクト階層構造を通じての吸排気グリルによる前方給排気が廃止され、給排気部を構成するダクトの裏側を加熱室の温かい壁部に沿わせている。
【選択図】図4

Description

本発明は、一般的には加熱調理器に関し、特に、家具やキャビネット内に組み込まれる電子レンジのようなビルトイン型加熱調理器に関する。
従来、電子レンジ等の加熱調理器については、前面に開閉扉式のものが数多く提案されているが、そうした型式とは別型式の調理器として開閉扉と一体とされた引出し体を前面側への引き出し可能にした加熱調理器も提案されている。この種の引き出し式の加熱調理器は、比較的大型の構造に適しているので、近年、大型化・システム化したシステムキッチンを構成する調理器の一つとして位置づけられている。即ち、多様化・ユニット化が進み、クックトップ、引き出し式電子レンジ、電気オーブン等と組み合わされるようになっている。また、厨房のカウンタートップ下方にビルトイン設置し、カウンタートップを占拠することなく設置できるので、複数の調理機器を立体的に配置するキッチン構成に適している。そのため、引出し型加熱調理器は、システムキッチンを構成する調理機器の一つとして位置づけられ、特に米国では、近年普及が拡大している。
本出願人は、引出し式加熱調理器である引出し式電子レンジの一例として、加熱室を有する調理器本体と、調理器本体の加熱室内から外へ引き出すことができるように調理器本体内で移動可能に配置される引出し体と、引出し体を調理器本体内で移動させるためのスライド機構とを備え、スライド機構を加熱室の外に設けることにより、高い耐熱性と難燃性を有する部品又は材料でスライド機構を構成する必要がなく、マイクロ波による放電不良の発生を防止することができる引出し式加熱調理器を提案している(特許文献1参照)。この引出し式加熱調理器によれば、加熱室の被加熱物載置部を開閉ドアとともに引き出し可能な構造にすることができ、高い耐熱性と難燃性を有する部品又は材料でスライド機構を構成する必要を無くして、マイクロ波による放電不良の発生を防止することを実現している。
また、本出願人は、キャビネット内にビルトインされるビルトイン型キッチン機器として、吸気部及び排気部を前面下辺部に集約し、吸気及び排気の効率を改善し、電気部品の冷却及び庫内排気を効率よくし、設計及び配置の制約を緩和した引出し式加熱調理器を提供している(特許文献2)。
この引出し型加熱調理器の吸排気システムの送風概念は、図5に示すように構成されている。また、図6には、従来のビルトイン型加熱調理器の奥部電気部品配置図が示されている。図6の(a)は右側面図であり、(b)は後面図である。調理器本体51の前面下部には、調理器本体51の全幅に渡って吸排気グリル用のルーバーが設けられており、そのうち前面吸排気グリルの左端部が吸気口63となっている。調理器本体51の加熱室53の下方に配置されている下辺部59は底面吸排気ダクト構造となっており、前面の吸気口63に対応して底面吸排気ダクトの左端部は吸気部60とされている。調理器本体51の後方部に設けられている電気部品室内の冷却ファン56が作動すると、前面の吸気口63部から吸気部60を経由して冷却空気F1が吸い込まれ(F2)、調理器本体1の加熱室53の奥壁面の後方の奥部室に至り、冷却ファン56によって更に調理器本体51の内部に吹き出される。即ち、ビルトイン設置される引出し型加熱調理器においては、前面集中給排気グリルを備え、底面に給排送風ダクト階層が付設された構造となっている。
冷却ファンからの吹き出し気流は、一方(気流F3)は、電気部品(マグネトロン54)を冷却した後、加熱室53の奥壁面に設けた開口部から加熱室53内に吹き出し(F5)、加熱室53内を通過した後、加熱室手前点部の開口部から、天面排気ダクト66に流れ込む(F6)。天面排気ダクト66は、加熱室天面外部を製品奥へ水平に展開し(第1部分66a)、加熱室天面が終了すると、右方に水平に屈曲展開し(第2部分66b)、加熱室右端付近で下方に屈曲垂直に展開し、右端の垂直ダクト67に流れ込む(F7〜F9)。この排気は、最終的に、底面吸排気ダクトの右端の排気ダクト61を経由して、前面吸排気グリルの右端の排気口64から外部に吹き出す(F10,F11)。冷却ファンからの他方の気流F4は、電気部品室内に配置されている電気部品(高圧トランス55)を冷却した後(F12)、底面吸排気ダクトのうち中央に設けられている排気ダクト62を経由して、前面吸排気グリルの中央の排気口65から外部に吹き出される(F13,F14)。このように、加熱室53を通り水蒸気を含む温かい排気ダクト61を、冷たい空気が流れる吸気ダクト60から離して、冷却によって結露されないようにしている。
熱い排気気流は加熱調理器の上部から排気するのが本来合理的であるが、そうすると、使用者に向かって排気されることになるので、実用面では採用できない。また、調理器の下部からルーバーを経て排気するのも、使用者の脛部分に熱い排気気流が吹き出すことになる。そこで、従来の提案による引出し型加熱調理器では、開閉ドアとは独立したルーバーを有する排気ダクトを備える構造が案出され、制限された高さの中で、吸気、排気用の独立したエリアが必要となっている。
しかしながら、この形式の引出し型加熱調理器では、排気経路が長くなるのでダクト構造、特に加熱室内を通過するダクト構造が複雑になるとともに流路抵抗(ダクト抵抗による圧力損失)が大きくなる。その結果、高い送風能力を有する冷却ファンが必要となり、冷却ファンの製品コストや運転コストも上昇するとともに、加熱室内の空気を押し出すには加熱室内の圧力が高い静圧になり、加熱室内から開閉ドアの隙間を通じて水蒸気が漏れやすいということがあった。マイクロ波漏れの防止にのみ注意が払われると、開閉ドアの溶接間の微小隙間から水蒸気もれ、結露が生じやすい。更にダクトにも継ぎ目が多く、継ぎ目からの水蒸気漏れ・結露が生じるという問題がある。更に、ビルトインについては、元来、セット全体高さに制限があるところであるが、下部ダクト及びルーバー部が嵩張り過ぎるため、独立した吸気・排気エリアを確保する分だけ庫内高さを犠牲にしなければならないという問題がある。
このように、ビルトイン設置型の前面集中給排気を行う引出し式加熱調理器は、底面に給排送風ダクト階層を付設したため、送風経路の長尺化によるファン負荷の増大、空間利用効率の低下、及びダクト部に起因する垂直圧縮強度の低下(製品流通時の衝撃による損傷)等の問題が発生している。また、前面下部吸排気グリルが前面デザインの意匠性を低下させている。更に、吸排気のショートサーキット、即ち、高温の排気が隣を流れる吸入冷気に混合することの防止が困難であり、吸気温度が室温から上昇するという問題を生じている。
特許文献3は、通常カウンタートップの開放空間に設置される電子レンジを家具内の閉鎖空間にビルトイン設置する際に、電子レンジの上方、及び、下方に通風空間を設け、さらに、該通風空間の前面部に吸排気の開口部を設け、閉鎖空間への吸排気を行うビルトインキットを使用した設置において、前面下部からの排気を下方に誘導し、使用者の体に温風を吹き付けない加熱調理器用の付属パネルを記載している。
このように、電子レンジの給気と排気が上下に分離されているのであれば、単に、排気気流を下方に偏向させることにより、使用者に吹き付けない目的を達成できるが、前面下部の隣接した部位から吸気及び排気を行う場合、排気された暖気が吸気口から吸い込まれるショートキットの問題が発生するため、単に、加熱調理機用の付属パネルの構成だけではなく、排気の送風速度の設定、更には吸気口及び排気口の配置に改善の必要がある。
特開2005−221081号公報 特開2006−22337号公報 特開2002−228163号公報
そこで、ビルトイン型加熱調理器において、底面の給排送風ダクト階層構造を廃止し、加熱調理物の調理の際に発生する熱や蒸気を含んだ庫内空気を外部に排気する排気構造を変更し、加熱室の温かい壁面と調理器本体内部の構成部品の間隙とを利用して送風する給排気構造を構築する点で解決すべき課題がある。
この発明の目的は、排気ダクトを加熱室の温かい面に沿わすことで、水蒸気を急に冷却して結露しないようにしたビルトイン型加熱調理器を提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明によるビルトイン型加熱調理器は、キャビネット内にビルトインされ且つ内部に加熱調理物を収容可能な加熱室が形成されている調理器本体、前記加熱室の前方開口部を閉鎖可能な開閉ドア、及び前記加熱室に送り込まれる冷却空気を吸入する吸気部と前記加熱室から前記加熱調理物の調理の際に発生する熱や蒸気を含んだ庫内空気を排出する排気部とを有する給排気部を備え、前記開閉ドアは、前記調理器本体の前面を下部まで覆う広さを有しているとともに、前記調理器本体の前記下部に対向した下部内面に前記吸排気部のための凹部を備えており、前記開閉ドアの前記凹部を前後進する吸排気を垂直方向に転進させていることを特徴としている。
このビルトイン型加熱調理器によれば、底面の給排送風ダクト階層構造を通じての吸排気グリルによる前方給排気を廃止し、給排気部を構成するダクトの裏側を加熱室の温かい壁部に沿わせているので、吸排気部を開閉ドアによって隠蔽することができ、ビルトイン型加熱調理器の正面デザインの意匠性を高めることができる。
また、このビルトイン型加熱調理器において、前記開閉ドアの前記下部内面に備わる前記凹部に、吸排気間の仕切りを設けることができる。こうした吸排気間の仕切りの配置と形状の改善を図ることにより、排気部を流れる高温の排気が吸気部へ回り込んで入り込むショートサーキットを防止することができる。
また、このビルトイン型加熱調理器において、前記調理器本体の上部前端と前記開閉ドアの上部との間に、前記調理器本体の上部に滞留する高温の空気を外部に徐放する排気経路部となる隙間を形成することができる。
更にまた、このビルトイン型加熱調理器において、前記加熱室の後壁に形成された多数の孔が形成された通気壁部分を備えており、前記吸気部を通じて吸気されて加熱調理のためのマイクロ波を発生するマグネトロンを冷却した空気を前記加熱室内に導入させることができる。調理によって加熱室内で生じた水蒸気を含む空気は、温度も高く比重が軽いので加熱室の上方(天井)に溜まる傾向があるが、マグネトロンを冷却した空気は、加熱室内に入って、庫内風となって、水蒸気を含む高温の空気を排気方向に流す作用をする。
この発明によるビルトイン型加熱調理器は、上記のように構成されているので、給排気部としてダクトを殆ど含まないので圧力損失が殆ど無く、加熱室内の圧力を上げなくても排気を行うことができ、開閉ドアの溶接部間等の隙間から水蒸気漏れを生じない。したがって、結露対策として有効であるとともに、ダクト関連の部品の大きさ自体を小型化することができる。また、吸排気部が開閉ドアによって隠蔽され、正面から見てルーバーが廃止されておりドアデザインの意匠性を高めることができる。更に、開閉ドアと調理器本体の下部が吸気エリアとされることから、吸気経路が短く直接的となり、吸気が広い範囲で加熱室底面に沿って流れるため、熱回収効果を得ることができる。また、排気部についても、下部へ迂回させず短距離であるので、通風抵抗を著しく改善することができる。
また、冷却効率においては、吸気部を通じて吸気された冷却空気が直接に高圧トランス等の電気部品に向かって送風されて、当該電気部品を冷却しているので、冷却風量の増加と送風方法の改善により効率が改善されており、高圧部品のコストダウンと品質改善にも繋げることができる。また、排気の混入しない室温に近い吸気で電気部品を冷却するため、電気部品の温度上昇が低下し、部品信頼性を改善できる。
更にまた、開閉ドアの自動開閉用のモーターは加熱室の底面に配設されており、排気のエリアにあるところ、温度試験では下の温度が70〜80度に上昇する。モーターの特性上、温度が上昇すると開閉運転時のトルクが低下するので、温度上昇状態を想定して設計されていた。これに対して、本発明によるビルトイン型加熱調理器では、加熱室の底面について仕切りを設けて、半分排気、半分吸気とした。これにより、モーターの取付け部の温度がほぼ室温に維持できている。こうした給排気部構造によって、調理器は高温状態でも、モーターは冷たい状態にある。
また、このビルトイン型加熱調理器によれば、箱体天面の温暖化、湿潤化が解消し、停止後の内部結露防止などとあわせて信頼性向上が実現することができる。即ち、従来、温度上昇した空気を一旦下方に下げて前面ルーバーから排気していたが、加熱室の上部からも一部を排気している。調理器本体の上部前端において配置されるコントロールパネルと開閉ドアの上部との間の隙間を広げ(2mm増)ており、開閉ドアの上面とコントロールパネルの下面との間に簡単なダクトが形成されている。
加熱調理によって加熱室内の温度が上昇すると、天板の温度も上昇する(70〜80度になることも)。従来のビルトイン型加熱調理器では、特に冷却のための気流を流通させず、加熱調理器の箱体構成材を介してビルトイン設置した戸棚の内部空間に向けて自然放熱するにとどめていた。このため、箱体天面が温暖化し、特に、加熱調理器の上部に設けた操作部は、隔壁によって加熱室天板上部の熱気から隔離されてはいたが、箱体天面が温暖化によって、操作部の内部温度が上昇することが観測されていた。これに対して、このビルトイン型加熱調理器によれば、加熱室奥部の電気部品を冷やした空気の一部を送風ファンの送風気流の縁辺部の風圧を利用して上昇させ、天板の上側を流して冷却し、高温になった空気(水蒸気は含まない)をそのまま、自然対流効果を利用して排気している。
このような排気気流は、加熱調理器の上部の温度上昇を緩和することで、制御部の信頼性を向上するともに、送風気流の風圧によって、加熱室内で発生した高温高湿の空気が進入するのを排除することから、箱体天面の温暖化とともに湿潤化が防止できる。また、従来送風冷却されていなかった部位を冷却することにより、調理器の全体的な冷却効率を向上することができることもいうまでもない。
更に、従来のビルトイン型加熱調理器によれば、下側に給排気構造を持つ階層を設けると当該階層が剛性を有しないため、流通時に落下衝撃に弱い弱点となるので、当該階層の補強対策とともに、当該階層上に配設される高圧トランスなどの重量部品に対して、配設位置、配設の方向などに特段の注意が必要であった。これに対して、本発明によるビルトイン型加熱調理器によれば、構造上の弱点となる下部階層を廃止し、製品内で部品間隙を利用して吸排気を行うため、衝撃に対して強い構造となり、また、重量部品の配設位置、配設の方向などは、通常の設計検討で対応可能になっている。
図1はこの発明によるビルトイン型キッチン機器の一実施例の全体的な外観を示す斜視図である。 図2は本発明の送風経路の概念を示す加熱調理器右後方からの斜視図である。 図3は吸排気エアガイド部の気流概念図である。 図4は本発明によるビルトイン型加熱調理器においてドアフレーム下端縁に設けられたエアガイド部を示す斜視図である。 図5は従来のビルトイン型加熱調理器の排気構造の概念図である。 図6は従来のビルトイン型加熱調理器の奥部電気部品配置図である。
以下、図面を参照して、本発明によるビルトイン型加熱調理器の一実施例を説明する。図1〜図3に示すように、キャビネット内にビルトインされる調理器本体1には、内部に加熱調理物を収容可能な加熱室3が形成されている。加熱調理物は、加熱室3に対して出入りされる引出し体2の載置部に置かれる。引出し体2は、加熱室3の前方開口部3aを閉鎖可能な開閉ドア2aと一体的に構成されている。したがって、引出し体2を加熱室3内に収納した収納位置では、開閉ドア2aは、加熱室3の前方開口部3aを閉鎖して、加熱調理時に発生されるマイクロ波が加熱室の外に漏れるのを防止している。引出し体2は、加熱室3の外側に配置されたスライド機構(図示せず)によって調理器本体1に対してスライド案内されており、電動モーター等の駆動手段によって自動開閉、或いは手動開閉をアシストする動作が可能である。図1では、ビルトイン型加熱調理器における前面での給気と排気の流れが矢印で示されている。
図2に、ビルトイン型加熱調理器の排気構造の概念図が示されている。また、図3にはビルトイン型加熱調理器の奥部電気部品配置が示されている。図5に示す従来の排気構造に関して同等の部品には同じ符号を付すことで再度の説明を省略する。図2は、冷却ファン56を駆動することで外部から吸い込んだ空気を加熱室3へ送り込む概念図である。加熱室3の後板に発熱の大きい電気部品に対応して異なるサイズで形成されている開口から奥部に流入した空気は、高圧トランス55や回路基板をそれぞれ冷却して冷却ファン56に吸い込まれる。冷却ファン56から送り出された空気は、主要部分がマグネトロン54を冷却した後、加熱室3内へ流れ込み、その後、加熱室排気ダクト11を通って外部へと排気される。
冷却ファン56から送り出された空気のもう一つの流れは、天面排気ダクトを流れて、加熱室3の上部(天板とその上部)を冷却して、ドア上部の隙間から排気される。残りの流れは、電気部品、加熱室3の下部を冷却後、ドアガイド部から排気される。
なお、マグネトロン54は、単に発熱部品として冷却を要するだけではなく、温度による動作特性の変動が大きい特徴を有しているため、高圧トランス等の発熱部品より優先して冷却風量を安定して確保する必要がある。このため、他の電気部品の配置のばらつき等によってマグネトロン54の冷却風量が影響されないようにマグネトロン54と冷却ファン56を互いに近接した位置に配置している。
加熱室3内の庫内空気は加熱調理物の調理の際に発生する熱や蒸気を含むことになるので、この庫内空気を排出する排気部10が調理器本体1内に設けられている。庫内空気の排出は、調理器本体1に設けられた吸気部を通じて冷却ファン56によって吸い込んだ外気を加熱室3に送り込むことによって加熱室3内の庫内圧力を高め、それによって庫内空気を押し出すことで行われる。排気部10は、加熱室3の側壁3aと調理器本体1の前壁1aの下辺部12とに接続する排気ダクト11を有している。
庫内空気を排出する排気ダクト11は、加熱室3の側壁3aを利用して形成されたダクトであって、調理器本体1の前壁(前面板)1aの下辺部12に連通している。加熱室3の側壁(側面板)3aは、側壁3aの前方且つ上方において、多数の排気孔が貫通形成された排気孔領域(図示せず)を備えている。排気ダクト11は、排気孔領域の加熱室3の外側面側を覆って横方に延びる第1ダクト部分11aと、側壁3aの外側面に沿って調理器本体1の前壁1aの下辺部12へと下方に延びる第2ダクト部分11bとから構成されている。
加熱室3内の庫内空気は温度が高いので上方に集まる傾向がある。したがって、かかる庫内空気は、側壁3aの前方且つ上方に備わる排気孔領域において、貫通形成された多数の排気孔を通じて加熱室3から排気ダクト11の第1ダクト部分11aに出て、そこから排気流は、第2ダクト部分11bを下り、調理器本体1の前壁1aの下辺部12に設けられた排気開口部13から調理器本体1外に排気される。したがって、従来のように、加熱室3の下側にダクト厚みを有する吸排気ダクト構造を設ける必要がなくなったので、その分、加熱室3の高さを稼ぐことができる。
調理器本体1の前壁1aの下辺部12には排気ダクト11の排気開口部13が設けられており、排気開口部13は、開閉ドア2aが加熱室3の前方開口部3aを閉鎖する状態にあるとき、開閉ドア2aによって前方から見えないように隠される。このように、排気ダクト11の排気開口部13は、開閉ドア2aを閉じたときには当該開閉ドア2aによって前方から隠されるので、前方から見ただけでは、従来設けられていたようなそれと解る排気口が目に入らないことになり、外観がすっきりしたデザイン的にも優れたビルトイン型加熱調理器となる。なお、開閉ドア2aを閉じたとき、排気開口部13は隠れるだけであって、閉鎖される訳ではないので、排気流それ自体が妨げられることはない。
排気ダクト11の排気開口部13は、調理器本体1の前壁1aの下辺部12において、左右幅方向の端部側に寄せて設けられている。加熱室3内の庫内空気の流れは一方の側壁3aに設けられている排気孔領域に向かう流れとなるので、排気ダクト11の排気開口部13は排気孔領域が設けられる側の幅方向端部だけに寄せて設けることで十分である。
図4に示すように、開閉ドア2aの内面には、排気ダクト11の排気開口部13に対応した領域において、ドアフレームの下端縁に加熱室方向及びドア下方に略90度の角度を持って開口し、通過する気流の方向を相互に屈曲させるエアガイド(吸排気)部15を設けることができる。このようにドア下部をエアガイド部15と兼ねさせたドアフレームの採用によって、従来、調理器本体の前面下部に設けていた吸排気ルーバー(外観にも現れていた)を廃止することができ、コストダウンを図ることができるとともに、吸排気部を使用者の目から隠蔽し、ドア前面だけが使用者の目に触れるよう外観デザインを向上させることができた。
開閉ドア2aの内面には、排気ダクト11の排気開口部13の左右限界に対応して、排気ダクト11の排気開口部13からの排気流れをガイドする仕切り部16が形成されている。仕切り部16は、例えば、開閉ドア2aの内面部品としての樹脂製品の成形時に一体的に成形することができる。仕切り部16を形成することによって開閉ドア2a下部の一部は庫外側の排気エアガイド(排気部15b;図4参照)として機能し、排気ダクト11の排気開口部13から排気される気流は、仕切り部16に沿って、好ましくは開閉ドア2aの前面下から下方に向けて吹き下ろすように案内される。排気部15bから吹き下ろされる排気流は、風速によって床面付近に届いた後、風速が失われて水平方向に拡散するので、使用者の腰から膝にかけて熱い排気流が直接に当たるのを回避することができる。
エアガイド部15の左右端部は、前記のように排気開口部13と連携した排気エアガイド(排気部15b)であるが、エアガイド部15の中央部は、調理器本体1に設けられた吸気部と連携した吸気ガイド(吸気部15a)である。このような構成とすることにより、吸気ガイドからドア下部近傍の高度の比較的室温に近い空気を吸入するので、床面付近に届いた後拡散される排気流が直接吸い込まれてショートサーキットを起こすことが防止されている。即ち、排気は、送風ファンによって調理器本体1内から開閉ドア2aへ送り出され、排気部15bで下方に偏向された後、流速を持った排気気流として下方への指向性を有して流れるものと想定される。このようにして流下する排気気流は、外気と温度が異なることから密度の異なる気体であり、かつ、下方への指向性を有しているので、外気と容易に混ざり合うことがなく一連の気流として床面に至る。これに対して、吸気には、速度にかかわらず、そのような指向性は存在しないので、排気開口部13近傍の外気が吸入される。このように、吸排気の気流が同一形状の吸排気部15を通過するが、吸排気の流路は非対称であり、吸排気が、流体力学的に弁別されていることから、排気がそのまま吸気される吸排気部15でのショートサーキット現象が大幅に低減される。
加熱室奥部の電気部品を冷やした空気の一部は、冷却ファン56の送風気流の縁辺部の風圧を利用して上昇させ、天板の上側を流して天板を冷却し、高温になった空気(水蒸気は含まない)をそのまま、自然対流効果を利用して、調理器本体1と加熱室天板との間のスペースを流れて、調理器本体1の前面板1aに形成された隙間から、コントロールパネル5とドア2aとの間の隙間を通して排気している。このような排気気流によって、加熱調理器の上部の温度上昇が緩和され、制御部の信頼性が向上するともに、送風気流の風圧によって、加熱室3内で発生した高温高湿の空気が進入するのを排除することから、箱体天面の温暖化と共に湿潤化が防止できる。また、従来送風冷却されていなかった部位(天板部)を冷却することにより、調理器の全体的な冷却効率を向上することができる。
このような構造とすることによって、加熱室3の下側にダクト厚みを有する吸排気ダクト構造を設ける必要がなくなったため、本発明によるビルトイン型加熱調理器は、内部の加熱室等の構造体が、直接ないしは剛性の高い締結手段によって底面板に締結される構造となった。これは、工場での製造、梱包後、ビルトイン設置されるまでの製品搬送状態でのビルトイン型加熱調理器の機械的強度を高める改善効果を奏している。
すなわち、トラック等の搬送手段で輸送中にトラック荷台上から路面に落下することを想定して、梱包状態で落下試験を行い、内部に破損が生じないことが、製品設計規格となっているが、従来の加熱室3の下側にダクト厚みを有する吸排気ダクト構造を設けた加熱調理器は、落下の際に、衝撃により吸排気ダクト構造が変形する可能性があり、実使用時の応力を大きく上回る応力に耐える構造とする必要が生じるため、コストの上昇とともに、製品重量の増加を伴っていた。
また、落下試験時に吸排気ダクト構造に加わる応力が、吸排気ダクトを構成する鋼板の弾性限界内であって、一旦変形した後反発力によって原型に復元することにより塑性変形を免れるとしても、反発復元時には、通常の加熱調理器の落下試験時の応力と逆方向に応力が発生する。このことから、吸排気ダクト構造に近接した部分の設計においては、このような逆方向の応力をも考慮する必要があり、例えば、高圧トランスのような重量部品の搭載方法、搭載位置に対して、制約を受けていた。これに対して、本発明の実施例の構造では、内部の加熱室等の構造体が、直接ないしは剛性の高い締結手段によって底面板に締結される構造であり、前記した反発復元時の逆方向応力を考慮する必要がなくなったため、関係部分のコストダウンが可能となった。
このように、本発明の実施例による構造では、従来のビルトイン方加熱調理器において、加熱室の下側にダクト厚みを有する吸排気ダクト構造を設けることが原因となって発生していた設計上の課題を解決し、製品コストの低減、重量の低減の効果に加えて、内部に搭載する重量部品の搭載方法、搭載位置の改善が可能となることによる間接的な設計改善効果があわせて実現された。
1 調理器本体 1a 前壁
2 引出し体 2a 開閉ドア
3 加熱室 3a 前方開口部
5 コントロールパネル
10 排気部
11 排気ダクト 11a 第1ダクト部分
11b 第2ダクト部分 12 下辺部
13 開口部 15 吸排気部
15a 吸気部 15b 排気部
16 仕切り部 56 送風ファン

Claims (4)

  1. キャビネット内にビルトインされ且つ内部に加熱調理物を収容可能な加熱室が形成されている調理器本体、前記加熱室の前方開口部を閉鎖可能な開閉ドア、及び前記加熱室に送り込まれる冷却空気を吸入する吸気部と前記加熱室から前記加熱調理物の調理の際に発生する熱や蒸気を含んだ庫内空気を排出する排気部とを有する給排気部を備え、
    前記開閉ドアは、前記調理器本体の前面を下部まで覆う広さを有しているとともに、前記調理器本体の前記下部に対向した下部内面に前記吸排気部のための凹部を備えており、 前記開閉ドアの前記凹部を前後進する吸排気を垂直方向に転進させていることを特徴とするビルトイン型加熱調理器。
  2. 前記開閉ドアの前記下部内面に備わる前記凹部に、吸排気間の仕切りを設けることを特徴とする請求項1に記載のビルトイン型加熱調理器。
  3. 前記調理器本体の上部前端と前記開閉ドアの上部との間に、前記調理器本体の上部に滞留する高温高湿の空気を外部に徐放する排気経路部となる隙間を形成したことを特徴とする請求項1に記載のビルトイン型加熱調理器。
  4. 前記加熱室の後壁に形成された多数の孔が形成された通気壁部分を備えており、前記吸気部を通じて吸気されて加熱調理のためのマイクロ波を発生するマグネトロンを冷却した空気を前記通気壁部分を通じて前記加熱室内に導入させたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のビルトイン型加熱調理器。
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