JP2010180761A - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パイロット噴射による火炎または燃焼ガスに主噴霧が重なることを抑制できる燃料噴射制御装置を提供すること。
【解決手段】気筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射装置を有し、かつ、スワール流が生成される内燃機関の燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置であって、燃料噴射装置は、主噴射とパイロット噴射を実行可能で、かつ、気筒の軸方向視において、スワール流の径方向外方に向けて燃料を噴射し、パイロット噴射の終了時期と主噴射の開始時期との間隔の指令値Tを設定する設定手段と、検出または推定されたスワール流の速度vswと指令値とに基づいて、パイロット噴霧に主噴霧が重なるか否かを判定する判定手段とを備え、設定手段は、判定手段により、指令値として予め定められた所定値に基づいてパイロット噴霧に主噴霧が重なると判定された場合(S13−Y)、パイロット噴霧に主噴霧が重なることを抑制する値に指令値を再設定する(S15)。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料噴射制御装置に関し、特に、気筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射装置による燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置に関する。
従来、気筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射装置を備え、主噴射と、主噴射よりも前に燃料を噴射するパイロット噴射とを行う内燃機関が知られている。パイロット噴射は、例えば、主噴射により噴射される燃料の燃焼を緩やかに開始させる目的で実行される。パイロット噴射により、気筒内で燃料を予混合燃焼させることで、スモークやすす等のPMや燃焼騒音の低減が可能となる。
パイロット噴射による火炎または燃焼ガスは、気筒内を移動する。例えば、気筒内にスワール流が生成される内燃機関では、スワール流に乗って火炎または燃焼ガスが移動していく。ここで、主噴射がなされる際に、パイロット噴射による火炎または燃焼ガスに主噴射の燃料噴霧が重なってしまうと、酸素不足によりスモークの発生量が増加してしまう虞がある。
特許文献1には、主噴射の燃料噴霧が、燃焼室内に残留しているパイロット噴射の火炎もしくは燃焼ガスと重ならないように、パイロット噴射の噴射時期をずらすように制御する技術が開示されている。
特開平11−82139号公報
主噴射の燃料噴霧がパイロット噴射の火炎または燃焼ガスと重なることを抑制することについて、従来十分な検討がなされていない。例えば、パイロット噴射の噴射時期と、主噴射がなされるときのパイロット噴射による火炎の位置との関係について、従来十分な検討がなされていない。
本発明の目的は、気筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射装置を備え、主噴射とパイロット噴射とを行う内燃機関において、パイロット噴射による火炎または燃焼ガスに主噴射の燃料噴霧が重なることを抑制できる燃料噴射制御装置を提供することである。
本発明の燃料噴射制御装置は、気筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射装置を有し、かつ、前記気筒内にスワール流が生成される内燃機関において、前記燃料噴射装置による燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置であって、前記燃料噴射装置は、主噴射と、前記主噴射よりも前に燃料を噴射するパイロット噴射を実行可能であり、かつ、前記気筒の軸方向視において、前記スワール流の径方向外方に向けて燃料を噴射し、前記スワール流の速度を検出または推定する速度検出推定手段と、前記パイロット噴射の終了時期と前記主噴射の開始時期との間隔の指令値を設定する設定手段と、検出または推定された前記スワール流の速度と、前記指令値とに基づいて、前記パイロット噴射により生成される燃料噴霧であるパイロット噴霧に、前記主噴射により生成される燃料噴霧である主噴霧が重なるか否かを判定する判定手段とを備え、前記設定手段は、前記判定手段により、前記指令値として予め定められた所定値に基づいて前記パイロット噴霧に前記主噴霧が重なると判定された場合、前記所定値に代えて、前記パイロット噴霧に前記主噴霧が重なることを抑制する値に前記指令値を再設定することを特徴とする。
本発明の燃焼噴射制御装置において、前記判定手段は、検出または推定された前記スワール流の速度と、前記指令値とに基づいて、前記主噴射の開始時期における前記パイロット噴霧の位置を推定する噴霧位置推定手段を有し、前記噴霧位置推定手段の推定結果に基づいて前記パイロット噴霧に前記主噴霧が重なるか否かを判定するものであって、前記設定手段が前記指令値として再設定する値は、前記噴霧位置推定手段により推定される前記パイロット噴霧の位置と、前記主噴霧の位置との距離が予め定められた所定距離以上となる値であることを特徴とする。
本発明の燃料噴射制御装置において、更に、前記燃料噴射装置による実際の噴射時期を検出する噴射時期検出手段を備え、前記噴霧位置推定手段は、前記噴射時期検出手段の検出結果に基づいて、前記パイロット噴霧の位置を推定することを特徴とする。
本発明にかかる燃料噴射制御装置は、パイロット噴射の終了時期と主噴射の開始時期との間隔の指令値として予め定められた所定値に基づいて、パイロット噴霧に主噴霧が重なると判定された場合、所定値に代えて、パイロット噴霧に主噴霧が重なることを抑制する値に指令値を再設定する。パイロット噴射の終了時期と主噴射の開始時期との間隔を調節することで、主噴射の開始時期におけるパイロット噴射の噴霧の位置を精度良く制御することができ、パイロット噴射による火炎または燃焼ガスに主噴射の燃料噴霧が重なることを抑制することができる。
図1は、本発明の燃料噴射制御装置の実施形態の動作を示すフローチャートである。 図2は、本発明の燃料噴射制御装置の実施形態にかかる装置を備えた内燃機関の概略構成図である。 図3は、本発明の燃料噴射制御装置の実施形態にかかる装置を備えた内燃機関の気筒の軸方向視を示す断面図である。 図4は、燃圧と、噴射弁による燃料の噴射開始からの経過時間と、燃料噴霧の位置との関係の一例を示す図である。 図5は、本発明の燃料噴射制御装置の実施形態における燃料噴霧の位置について説明するための図である。 図6は、本発明の燃料噴射制御装置の実施形態における燃圧と、パイロット噴射終了時期からの経過時間と、燃料噴霧の位置との関係の一例を示す図である。
以下に、本発明にかかる燃料噴射制御装置の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
(実施形態)
図1から図6を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、気筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射装置による燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置に関する。図1は、本発明にかかる燃料噴射制御装置の実施形態の動作を示すフローチャート、図2は、本実施形態の燃料噴射制御装置を備えた内燃機関の概略構成図である。
本実施形態に係る内燃機関は、ディーゼルエンジン30であり、圧縮されて高温となった燃焼室内の雰囲気に、燃料を供給することで、燃料を自然着火させる圧縮自着火式の内燃機関である。ディーゼルエンジン30は、原動機として自動車に搭載されるものであり、自動車には、ディーゼルエンジン30を含む車両システムを制御する制御手段として、電子制御装置(以下、ECUと記す)10が設けられている。なお、本実施形態の燃料噴射制御装置の適用対象となる内燃機関は、ディーゼルエンジンには限定されず、適用対象となる内燃機関には、気筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射装置を備え、気筒内で燃料を自着火させる他の公知の内燃機関が含まれる。
図2に示すように、ディーゼルエンジン30は、気筒ごとに設けられた噴射弁(燃料噴射装置)1が気筒の燃焼室(筒内)11に燃料を直接噴射する、いわゆる直接噴射式のディーゼルエンジン30である。ディーゼルエンジン30を制御するために、車両システムには、ディーゼルエンジン30用のECU10が設けられている。
ディーゼルエンジン30には、内部に気筒が形成される機関本体系の部品として、シリンダブロック21が設けられている。シリンダブロック21には、複数の気筒23が形成されている。シリンダブロック21における気筒23の径方向外方には、ウォータージャケット24が形成されている。ウォータージャケット24には、ウォータージャケット24内の冷却水の温度を検出する水温センサ6が設けられている。
シリンダブロック21内には、クランクシャフト7が配置されている。燃焼室11で燃焼される燃料の燃焼エネルギーが、クランクシャフト7の回転運動に変換されて出力される。クランクシャフト7の近傍には、クランクシャフト7の回転角度および回転速度を検出するクランク角センサ2が配置されている。
シリンダブロック21の上部には、シリンダヘッド22が固定されている。シリンダヘッド22には、図示しない吸気ポートが形成されており、燃焼室11は、吸気ポートを介して吸気管27と接続されている。吸気管27から吸気ポートを介して吸気(空気)が燃焼室11に供給される。
本実施形態のディーゼルエンジン30では、気筒内にスワール流が生成される。スワール流を生成させる方法は、従来公知の方法によることができる。吸気ポートは、例えば、気筒23の周方向に沿って形成されており、吸気ポートから燃焼室11に流入する吸気により、燃焼室11内にスワール流が生成される。図3は、気筒23の軸方向視を示す断面図である。図3において、矢印Y1は、スワール流の流れ方向を示す。本実施形態で生成されるスワール流は、気筒23の中心軸線Xを回転中心とする燃焼室11内の気流である。
図2に示すように、シリンダヘッド22には、燃焼室11に燃料を噴射する噴射弁1が配置されている。噴射弁1は、各気筒23に配置されており、それぞれの噴射弁1により、燃焼室11(気筒内)に直接燃料が噴射される。図3に示すように、噴射弁1は、気筒23の中心軸線Xと同軸上に配置されている。つまり、噴射弁1は、スワール流の回転中心と同軸上に配置されている。噴射弁1には、複数の噴孔が周方向に沿って形成されており、それぞれの噴孔から、燃料が噴射される。符号Sは、噴射弁1の各噴孔から噴射された燃料の噴霧を示す。噴孔は、気筒23の中心軸線Xに対して斜めの方向に形成されている。これにより、気筒23の軸方向視(図3)において、噴射弁1の燃料の噴射方向は、気筒23の径方向外方に向かう方向、言い換えると、スワール流の径方向外方に向かう方向となっている。
図2を参照して説明するように、ディーゼルエンジン30は、コモンレール式燃料噴射システムを備える。コモンレール式燃料噴射システムは、昇圧ポンプ(サプライポンプ)4により供給された高圧燃料をコモンレール3に蓄え、電磁式の噴射弁1により噴射するものである。コモンレール式燃料噴射システムでは、昇圧ポンプ4で作られた高圧燃料をコモンレール3に蓄えることにより、エンジン回転数や負荷に影響されず、低速時などでも常に安定した噴射圧を確保することができる。
昇圧ポンプ4は、例えば、クランクシャフト7の回転によって駆動されるものであり、燃料タンク26内の燃料をコモンレール3に向けて圧送する。昇圧ポンプ4は、図示しないサクションコントロールバルブを備えている。ECU10からの信号に基づいてサクションコントロールバルブが制御され、コモンレール3に圧送する燃料が調量されることで、コモンレール3内の圧力が制御される。コモンレール3には、各噴射弁1が接続されており、コモンレール3から各噴射弁1に高圧燃料が供給される。つまり、昇圧ポンプ4は、噴射圧の指令値に応じて噴射弁1に供給する燃料の圧力を制御する圧力制御手段として機能する。コモンレール3には、コモンレール3内の圧力(燃圧)を検出するコモンレール圧センサ15が設けられている。
噴射弁1は、ECU10と電気的に接続されており、ECU10から燃料噴射に関する各種の指令値が入力される。噴射弁1は、ECU10から入力される指令値に基づいて、主噴射と、主噴射よりも前に燃料を噴射するパイロット噴射とを実行することができる。主噴射は、出力発生を主目的として圧縮上死点近傍において行われる燃料噴射である。また、パイロット噴射は、スモークやすす等のPMや燃焼騒音の低減を主目的として、主噴射に対して進角した時期に行われ、気筒内で燃料を予混合燃焼させる燃料噴射である。
吸気管27には、スワール速度検出器(速度検出推定手段)14が配置されている。スワール速度検出器14は、吸気管27内の吸気の状態(例えば、吸気の圧力)に基づいて、燃焼室11内で生成されるスワール流の速度vswを検知するものである。
ECU10は、周知のマイクロコンピュータによって構成されており、メモリ8、CPU9、噴射時期演算装置12、およびパイロット噴霧位置演算装置(噴霧位置推定手段)13を備える。ECU10の図示しない入力ポートには、クランク角センサ2、水温センサ6、スワール速度検出器14、およびコモンレール圧センサ15が接続されており、各センサ2,6,14,15の検出結果を示す信号がそれぞれECU10に入力される。また、ECU10の図示しない出力ポートには、噴射弁1および昇圧ポンプ4が接続されており、噴射弁1および昇圧ポンプ4はそれぞれECU10により制御される。本実施形態のECU10は、判定手段および設定手段としての機能を有する。本実施形態の燃料噴射制御装置は、ECU10と、スワール速度検出器14を含んで構成されている。
噴射弁1には、ノズルニードル位置検出器5が設けられている。噴射弁1の内部には、軸方向に運動可能なニードルバルブ(図示せず)が配置されている。ニードルバルブは、スプリング等の付勢手段により、噴孔を閉塞する方向に付勢されている。電磁式のソレノイドの吸引力により、付勢手段による付勢力に抗して噴孔から離間する方向に駆動されることで、噴孔が開放され、燃料が噴射される。ノズルニードル位置検出器5は、ニードルバルブの軸方向の位置(リフト量)を検出する。ノズルニードル位置検出器5の検出結果を示す信号は、噴射時期演算装置(噴射時期検出手段)12に入力される。
噴射時期演算装置12は、ノズルニードル位置検出器5の検出結果に基づいて、パイロット噴射終了時期tpfinおよび主噴射開始時期tmstrをそれぞれ算出する。算出されたパイロット噴射終了時期tpfinおよび主噴射開始時期tmstrは、ECU10内のメモリ8に記憶される。ここで、パイロット噴射終了時期tpfinは、パイロット噴射が終了してニードルバルブのリフト量が0となる(ニードルバルブが噴孔を閉塞する)タイミングであり、主噴射開始時期tmstrは、主噴射の開始時にニードルバルブのリフト量が0から増加し始める(ニードルバルブが噴孔を開放する)タイミングである。
ECU10は、噴射弁1に対する燃料噴射の指令値として、主噴射の噴射量と噴射時期、パイロット噴射の噴射量、およびパイロット噴射インターバルTを設定し、設定された各指令値を噴射弁1に出力する。主噴射の噴射時期は、例えば、主噴射開始時期tmstrの指令値として設定される。パイロット噴射インターバルTは、パイロット噴射が終了してから主噴射が開始するまでの間隔であり、具体的には、パイロット噴射終了時期tpfinと、主噴射開始時期tmstrとの間隔を示す。主噴射開始時期tmstrと、パイロット噴射インターバルTと、噴射に要する時間とに基づいて、パイロット噴射の開始時期が設定される。燃料噴射の指令値は、サイクルごとに噴射弁1に出力され、噴射弁1は、入力される指令値に応じて、パイロット噴射および主噴射を行う。
1サイクルにおいて、パイロット噴射と主噴射の両方が実行される場合、主噴射の燃料噴霧(主噴霧)が、パイロット噴射の火炎または燃焼ガスと重なることを抑制できることが望まれる。パイロット噴射により噴射された燃料(パイロット噴霧)の火炎または燃焼ガス中では、酸素量が低下している。このため、パイロット噴射の火炎または燃焼ガスに主噴射の燃料噴霧が重なってしまうと、酸素不足によりスモークの発生量が増加してしまう虞がある。
特開平11−82139号公報(特許文献1)には、主噴射の燃料噴霧が、燃焼室内に残留しているパイロット噴射の火炎もしくは燃焼ガスと重ならないように、パイロット噴射の噴射時期をずらすように制御する技術が開示されている。特許文献1では、パイロット噴射の火炎が、スワール流に乗って流される量を考慮して、パイロット噴射の開始時期と、主噴射の開始時期とのインターバルが調節されている。
ここで、本願発明者の研究の結果、パイロット噴射の火炎が移動する量は、パイロット噴射の開始時期に基づいて推定されるよりも、パイロット噴射の終了時期に基づいて推定される方がより精度良く推定可能であるという知見が得られた。これは、以下に図4を参照して説明するように、噴射中には燃料噴霧があまり移動しないこと、および、燃圧によって噴射時間が異なることによると考えられる。
図4は、燃圧と、噴射弁1による燃料の噴射開始からの経過時間と、燃料噴霧の位置との関係の一例を示す図である。図4には、それぞれ異なる燃圧(40MPa、80MPa、120Mpa)において同量の燃料が噴射された場合の、噴射開始からの経過時間と、燃料噴霧の位置との関係が示されている。なお、燃料噴霧は、スワール流により燃焼室11内において周方向に移動する。このため、以下に図5を参照して説明するように、燃料噴霧の位置は、燃料噴霧が生成された位置を角度0とする気筒23の中心軸線Xまわりの角度θで示されている。
図5は、燃料噴霧の位置について説明するための図である。図5には、パイロット噴射が行われ、その後に主噴射が行われたときの燃焼室11内の様子を示す気筒23の径方向の断面図が示されている。
図5において、符号Spは、パイロット噴射の火炎(燃焼ガス)を示す。符号S1は、パイロット噴射の火炎Spの燃料を噴射した噴孔(以下、この噴孔を「第一噴孔」と記述する)から噴射された主噴射の燃料噴霧を示す。符号S2は、第一噴孔と周方向に隣接する噴孔のうち、スワール流の流れ方向の下流側の噴孔(以下、この噴孔を「第二噴孔」と記述する)から噴射された主噴射の燃料噴霧を示す。
符号θは、パイロット噴射の火炎Spの位置であり、第一噴孔の噴射方向を角度0とする気筒23の中心軸線Xまわりの角度を示す。パイロット噴射の火炎Spの位置(以下、「パイロット噴霧の位置」とも記述する)θは、スワール流の流れ方向(図5の反時計回りの方向)を正の方向とした角度で示される。符号θは、第二噴孔から噴射された主噴射の燃料噴霧S2の位置(主噴霧位置)であり、気筒23の軸方向視において、第一噴孔の噴射方向と、第二噴孔の噴射方向とのなす角度を示す。
また、符号R1は、各噴孔の位置に対応して設定されるパイロット噴霧の進入禁止範囲を示す。進入禁止範囲R1は、主噴射の燃料噴霧S1,S2の広がる角度(噴霧角)θmsに基づいて設定される。第二噴孔について説明すると、進入禁止範囲R1は、主噴射の燃料噴霧S2の噴霧角θmsの半分の角度をδとした場合に、第二噴孔から噴射された主噴射の燃料噴霧S2の位置θを中心とする前後δの範囲に設定される。他の噴孔に対しても、同様に進入禁止範囲R1が設定される。主噴射の燃料噴霧S2の噴霧角θmsは、例えば、下記[数1]により求めることができる。
Figure 2010180761
パイロット噴射の火炎Spがいずれかの噴孔の進入禁止範囲R1にあるときに主噴射がなされると、パイロット噴射の火炎Spの中に主噴射の燃料噴霧が突入することとなり、酸素不足でスモークが発生してしまう。
本実施形態では、パイロット噴射の噴射時期を設定する際に、主噴射開始時期tmstrにおけるパイロット噴射の火炎Spの位置θが、進入禁止範囲R1に入る(パイロット噴霧に主噴霧が重なる)か否かが判定される。パイロット噴射の火炎Spの位置θが、進入禁止範囲R1に入ると判定された場合には、パイロット噴射の火炎Spが進入禁止範囲R1に入らなくなるように、パイロット噴射の噴射時期が補正される。
ここで、従来の制御では、パイロット噴霧の位置(パイロット噴射の火炎Spの位置)θが、パイロット噴射の開始時期に基づいて推定されていた。これにより、以下に図4を参照して説明するように、パイロット噴霧の位置θが精度良く推定できないという問題があった。
図4において、符号101は、噴射弁1における燃料の噴射信号を示す。符号αは、パイロット噴射の燃料噴霧の移動速度(角速度)に相当する傾きを示す。図4からわかるように、パイロット噴射の燃料噴霧の移動速度を示す傾きαは、燃圧によらずほぼ同じである。しかしながら、パイロット噴射開始後の同じ時刻、例えば、主噴射開始時期tmstrにおいて、パイロット噴霧の位置θは、燃圧によって異なる。これは、燃料の噴射後と比較して、燃料の噴射中は燃料噴霧の移動速度が小さいこと、および、燃料を噴射するために要する時間が燃圧によって異なることによる。
燃料の噴射中は、噴射の勢いがあるため、燃料噴霧がスワール流に流されにくい。このため、燃料の噴射中は燃料噴霧の移動速度は小さく、パイロット噴霧の位置θは大きく変化しない。燃料の噴射が終了すると、燃料噴霧はスワール流に乗って移動し、パイロット噴霧の位置θは、スワール流の速度vswによって決まる速度、例えば、スワール流の速度vswと等しい速度で変化していく。つまり、パイロット噴霧の移動量の大きさは、パイロット噴射の開始時期からの経過時間よりも、むしろパイロット噴射終了時期tpfinからの経過時間に依存する。
また、燃圧が低いほど、燃料を噴射するために要する時間(噴射期間)が長くなり、燃圧が高い場合と比較して、パイロット噴射終了時期tpfinが後の時刻となる。従って、図4に示されるように、パイロット噴射開始からの経過時間が同じであっても、燃圧が低いほど、燃料噴霧の移動量が小さくなる。これに対して、従来のように、パイロット噴射の開始時期からパイロット噴霧が大きく移動していると仮定してパイロット噴霧の移動量が推定されると、推定された移動量が、実際の移動量よりも大きなものとなってしまい、パイロット噴霧の位置θの推定の精度が低下してしまう。言い換えると、パイロット噴射の開始時期からパイロット噴霧が大きく移動すると仮定して、パイロット噴射の開始時期を調節してパイロット噴霧の位置θを制御しようとしても、パイロット噴霧の位置θの目標値と実際の位置とにずれが生じてしまう。
従って、特許文献1のように、パイロット噴霧の位置θを制御する手段として、パイロット噴射の開始時期と主噴射の開始時期とのインターバルTuが調節される場合、インターバルTuが同じであっても、燃圧によってパイロット噴霧の位置θにずれが生じてしまう。よって、パイロット噴射の開始時期と主噴射の開始時期とのインターバルTuを調節したとしても、パイロット噴射による火炎または燃焼ガスに主噴射の燃料噴霧が重なることを十分に抑制できなくなることがある。ここで、上記のような位置θのずれに対して、インターバルTuに対する補正を行うことが考えられる。しかしながら、図4に示すように、噴射時期の補正量、具体的には、主噴射開始時期tmstrを起点とし、パイロット噴射の火炎Spが進入禁止範囲R1から出るまでの時間ΔTは、燃圧によって異なる。つまり、インターバルTuに対する補正量は、燃圧に依存する。このため、インターバルTuに対する補正のためには、多くの計算を要する。
本実施形態では、以下に図6を参照して説明するように、パイロット噴射終了時期tpfinに基づいてパイロット噴霧の位置θが推定される。これにより、従来のようにパイロット噴射の開始時期に基づいて上記位置θが推定される場合と比較して、主噴射開始時期tmstrにおけるパイロット噴霧の位置θが精度良く推定されることができる。また、本実施形態では、パイロット噴射終了時期tpfinから算出されたパイロット噴霧の位置θに基づいて、パイロット噴射終了時期tpfinと主噴射開始時期tmstrとのインターバル(以下、「実インターバルTreal」と記述する)が調節される。精度良く推定されたパイロット噴霧の位置θに基づいて、パイロット噴射時期が補正される結果、パイロット噴射による火炎または燃焼ガスに主噴射の燃料噴霧が重なることが、効果的に抑制される。
図6は、燃圧と、パイロット噴射終了時期tpfinからの経過時間と、パイロット噴霧の位置θとの関係の一例を示す図である。図6には、それぞれ異なる燃圧(三角マーク:40MPa、四角マーク:80MPa、丸マーク:120Mpa)において同量の燃料が噴射された場合の、パイロット噴射終了時期tpfinからの経過時間と、燃料噴霧の位置との関係が示されている。図6において、符号102は、ノズルニードル位置検出器5の検出信号を示す。
図6からわかるように、パイロット噴射終了時期tpfinからの経過時間に対する、パイロット噴射の火炎Spの位置θ(パイロット噴霧の位置)は、異なる燃圧であってもほぼ同じ値となる。言い換えると、パイロット噴射終了時期tpfinからの経過時間に基づいて、燃圧によらず、パイロット噴射の火炎Spの位置θを精度良く推定することができる。燃圧によらず、パイロット噴射の火炎Spの位置θがほぼ同じであるため、主噴射開始時期tmstrを起点とし、パイロット噴射の火炎Spが進入禁止範囲R1から出るまでの時間ΔTは、燃圧によらずほぼ一定となっている。この時間ΔTに基づく補正によれば、燃圧によらずにパイロット噴射の噴射時期を補正し、パイロット噴射による火炎または燃焼ガスに主噴射の燃料噴霧が重なることを抑制することができる。
ここで、図1を参照して、本実施形態の動作について説明する。図1のフローチャートに基づいて、パイロット噴射の噴射時期が補正される。
まず、ステップS1では、ECU10により、パイロット噴射があるか否かが判定される。ECU10は、クランク角センサ2により検出されたクランクシャフト7の回転速度や、アクセル開度等に基づいて、パイロット噴射を行うか否かを判定する。その判定の結果、パイロット噴射がある(パイロット噴射を行う)と判定された場合(ステップS1−Y)にはステップS2へ進み、そうでない場合(ステップS1−N)には本制御フローは終了する。
ステップS2では、ECU10により、主噴射の燃料噴霧の位置である主噴霧位置θが読み込まれる。例えば、噴射弁1の噴孔が、周方向に等間隔にn個形成されている場合、主噴霧位置θは、360°をn等分した角度となる。
ステップS3では、ECU10により、主噴霧の噴霧角θmsが算出される。ECU10は、燃料噴射圧等に基づいて、計算式により、あるいは、予め記憶されたマップを参照して、主噴霧の噴霧角θmsを算出する。
次に、ステップS4では、ECU10により、パイロット噴射の進入禁止範囲R1が算出される。ECU10は、ステップS3で算出された主噴霧の噴霧角θmsに基づいて、主噴霧位置θの前後にパイロット噴射の進入禁止範囲R1を設定する。ECU10は、主噴霧の噴霧角θmsの半分の角度δを算出し、主噴霧位置θの前後にそれぞれδの角度範囲で進入禁止範囲R1を設定する。
ステップS5では、ECU10により、前サイクルでパイロット噴射がなされたか否かが判定される。その判定の結果、前サイクルでパイロット噴射ありと判定された場合(ステップS5−Y)にはステップS6に進み、そうでない場合(ステップS5−N)にはステップS7に進む。
ステップS6では、ECU10により、前パイロット噴射時期指令値が読み込まれる。ECU10は、前サイクルにおけるパイロット噴射時期指令値Tをメモリ8から読み込む。上述したように、パイロット噴射時期指令値Tは、パイロット噴射インターバル、すなわち、パイロット噴射終了時期tpfinと主噴射開始時期tmstrとの時間間隔を示している。噴射弁1は、ディーゼルエンジン30の負荷等に基づいて設定される主噴射開始時期tmstrと、パイロット噴射インターバルTと、パイロット噴射の噴射時間(噴射開始から噴射終了までに要する時間)とに基づいて、パイロット噴射の噴射開始時期を設定する。ステップS6が実行されると、ステップS8に進む。
ステップS5で否定判定がなされてステップS7に進むと、ステップS7では、ECU10により、初期パイロット噴射時期指令値が読み込まれる。初期パイロット噴射時期指令値は、ECU10に予め記憶されたパイロット噴射時期指令値Tの初期値である。なお、パイロット噴射時期指令値Tの初期値は、一定値であっても、ディーゼルエンジン30の運転状態や燃圧等に基づいて可変に設定されていてもよい。ステップS7が実行されると、ステップS8に進む。
ステップS8では、ECU10により、前サイクルパイロット噴射終了時期が読み込まれる。ECU10のメモリ8には、ノズルニードル位置検出器5により検出されたパイロット噴射終了時期tpfinが記憶されており、ECU10は、メモリ8から、前サイクルのパイロット噴射終了時期tpfinを読み込む。
次に、ステップS9では、ECU10により、前サイクル主噴射開始時期が読み込まれる。メモリ8には、ノズルニードル位置検出器5により検出された主噴射開始時期tmstrが記憶されており、ECU10は、メモリ8から前サイクルの主噴射開始時期tmstrを読み込む。
次に、ステップS10では、ECU10により、実インターバルTrealが算出される。実インターバルTrealは、主噴射開始時期tmstrとパイロット噴射終了時期tpfinとの差として算出される。
次に、ステップS11では、ECU10により、スワール速度vswが読み込まれる。ECU10は、スワール速度検出器14により検知されたスワール速度vswを読み込む。なお、簡易的には、クランクシャフト7の回転速度(エンジン回転数)の検出結果と、スワール比とに基づいてスワール速度vswが算出されてもよい。
次に、ステップS12では、ECU10により、パイロット噴霧位置θが推定される。ECU10のパイロット噴霧位置演算装置13は、ステップS10で算出された実インターバルTrealと、ステップS11で読み込まれたスワール速度vswとに基づいて、下記式(1)により、主噴射開始時期tmstrにおけるパイロット噴霧位置θを算出する。
θ = k × Treal × vsw + h (1)
ここで、符号kと符号hは、それぞれ定数であり、内燃機関ごとに設定された一定値である。定数kおよびhは、適合実験等により設定される。
次に、ステップS13では、ECU10により、パイロット噴霧位置θが、進入禁止範囲R1にあるか否かが判定される。ステップS13では、パイロット噴霧に主噴霧が重なるか否かが判定される。ECU10は、ステップS12で推定されたパイロット噴霧位置θと、ステップS4で算出された進入禁止範囲R1とに基づいて、ステップS13の判定を行う。その判定の結果、パイロット噴霧位置θが、進入禁止範囲R1にある(パイロット噴霧に主噴霧が重なる)と判定された場合(ステップS13−Y)には、ステップS14に進み、そうでない場合(ステップS13−N)にはステップS16に進む。
ステップS14では、ECU10により、パイロット噴射インターバルTに対する補正量ΔTの演算がなされる。ECU10は、主噴射開始時期tmstrにおいて、パイロット噴霧位置θが、進入禁止範囲R1と異なる位置となる(パイロット噴霧に主噴霧が重なることが抑制される)ように、補正量ΔTを演算する。ECU10は、主噴射開始時期tmstrにおいて、パイロット噴霧位置θが、進入禁止範囲R1よりも前(スワール流の流れ方向の上流側)または後(下流側)の位置となるように、補正量ΔTを設定する。つまり、主噴射開始時期tmstrにおいて、パイロット噴射の火炎Spの位置θと、主噴射の噴霧の位置θとの距離が予め定められた所定距離(δ)以上となるように、パイロット噴射終了時期tpfinが設定される。例えば、補正量ΔTは、主噴射開始時期tmstrにおいて、パイロット噴霧位置θが、進入禁止範囲R1と進入禁止範囲R1以外の領域との境界位置(主噴霧位置θ+δ、または、主噴霧位置θ−δ)となるように設定される。
次に、ステップS15では、ECU10により、パイロット噴射インターバルTの補正がなされる。ECU10は、パイロット噴射インターバルTに補正量ΔTを加算したものを新たなパイロット噴射インターバルTとして再設定する。ステップS15が実行されると、ステップS17に進む。
ステップS13で否定判定がなされてステップS16に進むと、ステップS16では、ECU10により、ステップS6またはステップS7で読み込まれたパイロット噴射インターバルが、補正されることなくそのままパイロット噴射時期の指令値Tとして設定される。ステップS16が実行されると、ステップS17に進む。
ステップS17では、ECU10により、噴射時期指令値がメモリ8に保存される。ECU10は、ステップS15またはステップS16で設定されたパイロット噴射インターバルTを噴射時期指令値としてメモリ8に保存する。ステップS17が実行されると、本制御フローは終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、スワール流の速度vswと、主噴射開始時期tmstrとに基づいて、パイロット噴霧(火炎)に、主噴霧が重なることが抑制されるように、パイロット噴射終了時期tpfinと主噴射開始時期との間隔の指令値であるパイロット噴射インターバルTが設定される。パイロット噴射終了時期tpfinが調節されることで、主噴射開始時期tmstrにおけるパイロット噴射の火炎Spの位置θを精度良く制御することができる。よって、パイロット噴射による火炎または燃焼ガスに主噴射の燃料噴霧が重なることが抑制される。
本実施形態では、ノズルニードル位置検出器5の検出結果と、スワール速度検出器14の検出結果に基づいてパイロット噴射の火炎Spの位置θが推定される。よって、ディーゼルエンジン30の運転領域によらず、また、過渡運転の場合であっても、パイロット噴射の火炎Spの位置θを精度良く推定し、パイロット噴射の火炎Spに主噴射の燃料噴霧が重ならないように、パイロット噴射の噴射時期を精度良く制御することができる。
また、パイロット噴射終了時期tpfinは、噴射弁1の径時変化や個体差、あるいは、エンジン回転数、負荷、筒内温度などの影響を受けて変動するが、本実施形態では、パイロット噴射終了時期tpfinが、ノズルニードル位置検出器5により検出されることで、径時変化等に応じた適合を行うことなくパイロット噴霧の位置θを精度良く制御可能であり、パイロット噴射の制御に必要なメモリ量や適合時間を低減することができる。スワール速度vsw、パイロット噴射終了時期tpfin、主噴射開始時期tmstrが適時検出されるため、ディーゼルエンジン30の運転状態等とこれらのパラメータとの関係をマップとして記憶しておく場合と比較して、マップが不要であり、かつ、過大なメモリが不要となる。
なお、本実施形態では、噴射弁1が、スワール流の回転中心と同軸上に配置されていたが、噴射弁1の配置はこれには限定されない。噴射弁1の中心軸線は、スワール流の回転中心から多少ずれていてもよい。また、噴射弁1の中心軸線が、スワール流の回転中心の軸線に対して多少傾いていてもよい。噴射弁1は、気筒23の軸方向視において、スワール流の径方向外方に向けて燃料を噴射するように配置されていればよい。
本実施形態では、ノズルニードル位置検出器5の検出結果から算出される実インターバルTrealに基づいてパイロット噴霧の火炎の位置θが算出されたが、これに代えて、パイロット噴射インターバルT(指令値)に基づいてパイロット噴霧の火炎の位置θが算出されてもよい。この場合、パイロット噴射インターバルTの指令値として予め定められた所定値は、ステップS6で読み込まれる前パイロット噴射時期指令値、あるいは、ステップS7で読み込まれる初期パイロット噴射時期指令値である。また、図1に示す制御フローでは、実インターバルTrealが、パイロット噴射インターバルTの指令値として予め定められた所定値に相当する。
1 噴射弁
3 コモンレール
4 昇圧ポンプ
5 ノズルニードル位置検出器
6 水温センサ
8 メモリ
9 CPU
10 ECU
11 燃焼室
12 噴射時期演算装置
13 パイロット噴霧位置演算装置
14 スワール速度検出器
15 コモンレール圧センサ
21 シリンダブロック
22 シリンダヘッド
23 気筒
24 ウォータージャケット
27 吸気管
30 ディーゼルエンジン
R1 進入禁止範囲
mstr 主噴射開始時期
pfin パイロット噴射終了時期
T パイロット噴射インターバル
ΔT パイロット噴射インターバルに対する補正量
real 実インターバル
sw スワール速度
θ パイロット噴射の火炎の位置
θ 主噴霧位置
θms 主噴射の燃料噴霧の噴霧角

Claims (3)

  1. 気筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射装置を有し、かつ、前記気筒内にスワール流が生成される内燃機関において、前記燃料噴射装置による燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置であって、
    前記燃料噴射装置は、主噴射と、前記主噴射よりも前に燃料を噴射するパイロット噴射を実行可能であり、かつ、前記気筒の軸方向視において、前記スワール流の径方向外方に向けて燃料を噴射し、
    前記スワール流の速度を検出または推定する速度検出推定手段と、
    前記パイロット噴射の終了時期と前記主噴射の開始時期との間隔の指令値を設定する設定手段と、
    検出または推定された前記スワール流の速度と、前記指令値とに基づいて、前記パイロット噴射により生成される燃料噴霧であるパイロット噴霧に、前記主噴射により生成される燃料噴霧である主噴霧が重なるか否かを判定する判定手段とを備え、
    前記設定手段は、前記判定手段により、前記指令値として予め定められた所定値に基づいて前記パイロット噴霧に前記主噴霧が重なると判定された場合、前記所定値に代えて、前記パイロット噴霧に前記主噴霧が重なることを抑制する値に前記指令値を再設定する
    ことを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射制御装置において、
    前記判定手段は、検出または推定された前記スワール流の速度と、前記指令値とに基づいて、前記主噴射の開始時期における前記パイロット噴霧の位置を推定する噴霧位置推定手段を有し、前記噴霧位置推定手段の推定結果に基づいて前記パイロット噴霧に前記主噴霧が重なるか否かを判定するものであって、
    前記設定手段が前記指令値として再設定する値は、前記噴霧位置推定手段により推定される前記パイロット噴霧の位置と、前記主噴霧の位置との距離が予め定められた所定距離以上となる値である
    ことを特徴とする燃料噴射制御装置。
  3. 請求項2に記載の燃料噴射制御装置において、
    更に、前記燃料噴射装置による実際の噴射時期を検出する噴射時期検出手段を備え、
    前記噴霧位置推定手段は、前記噴射時期検出手段の検出結果に基づいて、前記パイロット噴霧の位置を推定する
    ことを特徴とする燃料噴射制御装置。
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