JP6489298B2 - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内燃料噴射弁を備える内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
従来、自動車等の車両に搭載される内燃機関(以下、「エンジン」ともいう)として、吸気通路に燃料を噴射する吸気管噴射弁と、燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁と、を備えているものがある。これら吸気路噴射弁及び筒内噴射弁からの燃料噴射は、エンジンに搭載される燃料噴射制御装置によって適宜制御されている。
エンジンの燃料噴射制御装置としては、例えば、エンジンの負荷領域に応じて、吸気路噴射弁による噴射と筒内噴射弁による噴射とを選択的に行う。具体的には、エンジンの運転状態が低回転・低負荷の運転領域の場合には、吸気路噴射弁のみから燃料を噴射させ、エンジンの運転状態が高回転・高負荷の運転領域の場合には筒内噴射弁及び吸気路噴射弁のそれぞれから燃料を噴射させるようにしたものがある(特許文献1参照)。
特開2014−62553号公報
ところで、筒内噴射弁は燃焼室内に燃料を直接噴射するため、噴射のタイミングによっては、筒内噴射弁に供給される燃料の圧力(燃圧)を比較的高くする必要がある。このため、吸気路噴射弁と筒内噴射弁とを備えるエンジンは、吸気路噴射弁に供給する燃料の圧力(燃圧)よりも高い圧力で燃料を供給可能な高圧供給ポンプを備え、この高圧供給ポンプを介して所定の圧力で筒内噴射弁に燃料が供給されるようになっている。また、近年は、高圧供給ポンプが、複数段で出力を変更可能に構成されて、筒内噴射弁に異なる圧力で燃料を供給できるようになっているものもある。
車両の加速時等、エンジンの運転状態が過渡状態となり回転数及び負荷が急激に増加すると、それに伴って、筒内噴射弁から噴射する燃料噴射量も増加する。その際、高圧供給ポンプが複数段で変更可能に構成されていることで、エンジンの運転状態に応じて筒内噴射弁に供給する燃料の圧力(燃圧)を適宜高めて、筒内噴射弁から噴射する燃料量を適切に増加させることができる。一方で、筒内噴射弁の燃圧を高めると、筒内噴射弁から少量の燃料を噴射しようとした場合に、噴射量を高精度に制御することができない虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、内燃機関の運転状態に拘わらず、筒内噴射弁からの燃料噴射量を高精度に制御することができる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、燃焼室に燃料を直接噴射する筒内噴射弁を有する内燃機関の燃料噴射制御装置であって、前記筒内噴射弁に燃料を供給可能な高圧供給ポンプと、前記内燃機関の運転状態に応じて前記高圧供給ポンプの作動状態を制御して前記筒内噴射弁の燃圧を調整する燃圧調整手段と、前記内燃機関の運転状態に応じて前記筒内噴射弁からの燃料噴射を制御する燃料噴射制御手段と、を備えると共に、前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関の運転状態が過渡状態になると、当該過渡状態により変動する空気量に対応する燃料量を前記筒内噴射弁で追加噴射する追加噴射手段を備え、前記燃圧調整手段は、前記内燃機関の運転状態が前記追加噴射手段による追加噴射が実行される過渡状態になると、前記追加噴射が実行されている期間、前記筒内噴射弁の燃圧が前記内燃機関の運転状態に応じた燃圧よりも低い所定燃圧以下となるように、前記高圧供給ポンプの作動状態を制御し、前記筒内噴射弁の開弁期間を通常時よりも長くすることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置にある。
かかる本発明では、例えば、加速運転時等、内燃機関の運転状態が低回転低負荷側から高回転高負荷側に変化する過渡状態になった際、所定期間、筒内噴射弁の燃圧が所定値以下となるように高圧供給ポンプの作動状態を制御することで、内燃機関の運転状態に拘わらず、筒内噴射弁からの燃料噴射量を高精度に制御することができる。例えば、過渡状態では、筒内噴射弁から比較的少量の燃料を噴射させることがあるが、このような場合であっても、燃料噴射量を高精度に制御することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジンの全体構成を示す概略図である。 エンジンの運転領域を規定するマップの一例を示す図である。 燃料噴射パターン及び燃料噴射量の演算方法の一例を説明する図である。 燃料噴射量の演算方法の一例を説明する図である。 燃圧が異なる燃料噴射弁毎の開弁時間と噴射量との関係を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
まずは本発明の一実施形態に係るエンジン10の全体構成について説明する。図1は、本発明に係るエンジンの概略構成を示す図である。
図1に示すエンジン10は、吸気管噴射型(Multi Point Injection)の多気筒エンジン、例えば、直列4気筒の4ストロークエンジンであり、エンジン本体11には、4つの気筒12が並設されている。各気筒(燃焼室)12には、図示は省略するが、それぞれ点火プラグが配されると共に、吸気ポート及び排気ポートが設けられている。そしてエンジン本体11は、吸気ポートに接続される吸気マニホールド13と、排気ポートに接続される排気マニホールド14とを備えている。
またエンジン本体11には、エンジン10の吸気通路内、例えば、吸気ポート付近に燃料を噴射する吸気路噴射弁15と、エンジン10の各気筒(燃焼室)に燃料を直接噴射する筒内噴射弁16とが設けられている。
吸気路噴射弁15は、低圧デリバリーパイプ17を介して低圧供給ポンプ18に接続されている。低圧供給ポンプ18は、例えば、燃料タンク19内に配置されている。燃料タンク19内の燃料は、この低圧供給ポンプ18によって低圧デリバリーパイプ17に供給され、この低圧デリバリーパイプ17を介して吸気路噴射弁15に供給される。
筒内噴射弁16には、高圧デリバリーパイプ20を介して高圧供給ポンプ21に接続されている。高圧供給ポンプ21は、低圧デリバリーパイプ17を介して低圧供給ポンプ18に接続されている。すなわち燃料タンク19から引き出された低圧デリバリーパイプ17は二股に分岐されており、その一方が吸気路噴射弁15に接続され、他方が高圧供給ポンプ21に接続されている。燃料タンク19内の燃料は、上述のように低圧供給ポンプ18によって低圧デリバリーパイプ17を介して吸気路噴射弁15に供給されると同時に、高圧供給ポンプ21にも供給される。
高圧供給ポンプ21は、低圧デリバリーパイプ17を介して供給された燃料をさらに高圧で高圧デリバリーパイプ20に供給可能に構成されている。すなわち高圧供給ポンプ21は、吸気路噴射弁15に供給される燃料の圧力(吸気路噴射弁15の燃圧)よりも高い燃圧で筒内噴射弁16に燃料を供給可能に構成されている。また高圧供給ポンプ21は、筒内噴射弁16の燃圧を複数段階で調整可能に構成されている。詳しくは後述するが、本実施形態では、高圧供給ポンプ21は、エンジン10の運転状態に応じて、筒内噴射弁16の燃圧を、第1の燃圧(例えば、4MPa程度)と、第1の燃圧よりも高い第2の燃圧(例えば、10MPa程度)と、第3の燃圧(例えば、20MPa程度)との3段階で調整可能に構成されている。
なお低圧供給ポンプ18及び高圧供給ポンプ21は、既存のものを採用すればよく、その構成は特に限定されるものではない。
吸気マニホールド13に接続された吸気管(吸気通路)22には、スロットルバルブ23が設けられており、併せてスロットルバルブ23の弁開度を検出するスロットルポジションセンサ(TPS)24が設けられている。さらに、スロットルバルブ23の上流には、吸入空気量を検出するエアフローセンサ25が設けられている。また排気マニホールド14に接続された排気管(排気通路)26には、排気浄化用触媒である三元触媒27が介装されている。三元触媒27の出口側には、触媒通過後の排ガスのO濃度を検出するOセンサ28が設けられており、三元触媒27の入口側には、触媒通過前の排ガスの空燃比(排気空燃比)を検出するリニア空燃比センサ(LAFS)29が設けられている。
またエンジン10は、電子制御ユニット(ECU)40を備えており、ECU40には、入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶を行う記憶装置、中央処理装置及びタイマやカウンタ類が備えられている。そして、このECU40が、各種センサ類からの情報に基づいて、エンジン10の総合的な制御を行っている。ECU40には、例えば、上述したスロットルポジションセンサ(TPS)24、エアフローセンサ25、Oセンサ28やLAFS29の他、クランク角センサ等の各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報に基づいて、各種制御を実行する。
本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、このようなECU40によって構成され、以下に説明するように、エンジン10の運転状態に応じて吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16から噴射される燃料量を適宜制御する。
ECU40は、内燃機関の燃料噴射制御装置としての燃料制御部50を備え、燃料制御部50は、運転状態検出手段51と、燃料噴射制御手段52と、燃圧調整手段53と、を備えている。
運転状態検出手段51は、上述した各種センサ類からの情報、例えば、エンジン10の負荷、回転数(回転速度)の変化等に基づいてエンジン10の運転状態を検出する。例えば、本実施形態では、運転状態検出手段51は、所定の運転領域マップ等を参照し(図2参照)、エンジン10の運転状態が何れの運転領域にあるかを判定すると共に、エンジン10の運転状態が定常状態であるか、車両加速時等の過渡状態であるかを判定する。なおエンジン10が過渡状態であるか否かの判定方法は、特に限定されないが、例えば、エンジン10の負荷(アクセル開度等)や回転数の変動が所定範囲であるか否かによって判断すればよい。
運転領域マップは、例えば、図2に示すように、エンジン10の回転数と負荷とに基づいて予め設定されている。この例では、エンジン10の運転状態として、低回転低負荷側の運転領域である第1の運転領域D1と、第1の運転領域D1よりも高回転高負荷側の運転領域である第2の運転領域D2と、第2の運転領域D2よりも高回転高負荷側の運転領域である第3の運転領域D3と、が設定されている。
燃料噴射制御手段52は、エンジン10の運転状態に応じて、つまり運転状態検出手段51の検出結果に応じて燃料噴射モードを選択し、吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16から噴射する燃料量を適宜制御する。例えば、本実施形態では、エンジン10の運転状態が定常状態である場合、燃料噴射制御手段52は、エンジン10の運転状態が第1の運転領域D1であれば、吸気路噴射弁15のみから燃料を噴射させるモード(以下、「MPI噴射モード」という)を選択実行する。またエンジン10の運転状態が第2の運転領域D2又は第3の運転領域D3であれば、所定の噴射量比率で吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16から燃料を噴射させるモード(以下、「MPI+DI噴射モード」という)を選択実行する。なお燃料噴射制御手段52は、第2の運転領域D2と第3の運転領域D3とでは、何れも「MPI+DI噴射モード」を選択実行するが、吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16から噴射する燃料量等をエンジン10の運転状態に応じて適宜変更している。
なおエンジン10の運転状態が第1の運転領域D1である場合でも、エンジン10の運転状態が過渡状態となると、燃料噴射制御手段52は、必要に応じて筒内噴射弁16からも燃料を噴射させる。例えば、吸気路噴射弁15からの燃料噴射後に微少量の燃料を追加する必要があれば、筒内噴射弁16から微少量の追加噴射を行う。また噴射量を大幅に増加させる必要があれば、噴射モードを「MPI噴射モード」から「MPI+DI噴射モード」に変更することもある。
ここで、「MPI+DI噴射モード」では、吸気路噴射弁15と筒内噴射弁16との噴射量比率は予め設定されており、本実施形態では、原則として、吸気路噴射弁15の噴射量と筒内噴射弁16との噴射量比率が一定値となるように設定されている。エンジン10の運転状態が定常状態であれば、1燃焼サイクル中に必要な燃料量(必要燃料量)の変動は少ないため、吸気路噴射弁15の噴射量と筒内噴射弁16の噴射量とは予め設定された上記比率となる。
一方で、エンジン10の運転状態が過渡状態(加速状態)である場合には、エンジン10の運転状態の変化に伴って必要燃料量が適宜変化(増加)する。例えば、図2中に矢印で示すように、エンジン10の運転状態が第1の運転領域D1から第2の運転領域D2に移行した場合にも、必要燃料量が適宜変化(増加)する。このため、燃料噴射制御手段52は、このエンジン10の運転状態の変化に伴い、燃料噴射モードを「MPI噴射モード」から「MPI+DI噴射モード」に切り替える。また追加噴射手段としての燃料噴射制御手段52は、筒内噴射弁16から所定のタイミングで追加噴射させ、筒内噴射弁16から噴射する燃料量を適宜調整する。すなわち燃料噴射制御手段52は、エンジン10の運転状態が過渡状態である場合に、この過渡状態により変動する吸入空気量に対応する追加燃料量を筒内噴射弁16から噴射させる追加噴射を実行する。なおこの場合、吸気路噴射弁15の噴射量と筒内噴射弁16の噴射量とは上記比率から若干ずれることもある。
また「MPI+DI噴射モード」における吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16からの燃料噴射のタイミングは、複数の噴射パターンが設定されており、燃料噴射制御手段52が、エンジン10の運転状態に応じて適宜選択する。ここで、吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16からの燃料噴射パターンの一例について図3及び図4を参照して説明する。
図3に示す例では、吸気路噴射弁15の燃料噴射のタイミング(開弁時期)は、排気行程に設定されている。また筒内噴射弁16からの燃料噴射のタイミングは、エンジン10の運転状態が定常状態であれば、図3(a)に示すように吸気行程に設定されている。これに対し、エンジン10の運転状態が過渡状態である場合、筒内噴射弁16からの燃料噴射のタイミングは、図3(b)に示すように、吸気行程及び圧縮行程前期に設定されている。すなわち圧縮行程前期において、筒内噴射弁16からの追加噴射を実行する。
さらに燃料噴射制御手段52は、吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16の開弁期間(パルス幅)を各行程前の吸入空気量等の所定条件に基づいて演算する。本実施形態に係るエンジン10は4気筒の4ストロークエンジンであるため、各気筒でのクランク角の位相差180度が燃焼サイクルの各行程(排気行程、吸気行程、圧縮行程及び膨張行程)の周期に合致する。このため、燃料噴射制御手段52は、各行程における燃料噴射量を、各行程直前の吸入空気量に基づいて演算している。なお本実施形態では、吸入空気量をエアフローセンサ25によって検出しているが、例えば、吸気圧や吸気温等に基づいて演算により求めることもできる。
本実施形態では、例えば、膨張行程後(排気行程直前)のタイミングT1における吸入空気量A1に基づいて、吸気路噴射弁15から噴射すべき燃料量Q1と筒内噴射弁16から噴射すべき燃料量Q2とを演算する。具体的には、図3及び図4に示すように、まずタイミングT1における吸入空気量A1から必要燃料量Qa1を演算する。なお必要燃料量とは、1燃焼サイクルで必要な燃料量(吸気路噴射弁15の噴射量と筒内噴射弁16の噴射量との合計)である。
この必要燃料量Qa1と、上述した吸気路噴射弁15と筒内噴射弁16との噴射量比率とに基づいて吸気路噴射弁15から噴射すべき燃料量Q1及び筒内噴射弁16から噴射すべき燃料量Q2を演算する。具体的には、吸気路噴射弁15と筒内噴射弁16との噴射量比率がA:Bである場合、吸気路噴射弁15から噴射する燃料量Q1は必要燃料量Qa1×A/(A+B)で求められ、筒内噴射弁16から噴射すべき燃料量Q2は必要燃料量Qa1×B/(A+B)で求められる。そして燃料噴射制御手段52は、排気行程において、この燃料量Q1となるように所定の開弁期間で吸気路噴射弁15を開弁させる。またエンジン10の運転状態が定常状態であれば、吸気行程において、この燃料量Q2となるように所定の開弁期間で筒内噴射弁16を開弁させる(図3(a)参照)。
エンジン10の運転状態が過渡状態である場合には、排気行程後(吸気行程直前)のタイミングT2における吸入空気量A2に基づいて必要燃料量Qa2を演算し、この必要燃料量Qa2から排気行程における吸気路噴射弁15から噴射した燃料量Q1を減算することで、吸気行程において筒内噴射弁16から噴射する燃料量Q2′として求める(図4参照)。そして燃料噴射制御手段52は、吸気行程において、この燃料量Q2′となるように所定の開弁期間で筒内噴射弁16を開弁させる(図3(b)参照)。これにより、タイミングT1−T2間におけるエンジン10の運転状態の変化に伴う必要燃料量の増加分を補正している。
エンジン10の運転状態が過渡状態である場合には、さらに吸気行程後(圧縮行程直前)のタイミングT3における吸入空気量A3に基づいて必要燃料量Qa3を演算し、この必要燃料量Qa3から、排気行程で噴射した燃料量Q1及び吸気行程で噴射した燃料量Q2′を減算することで、圧縮行程前期で追加噴射する燃料量Q3を求める。つまり追加燃料量Q3とは、タイミングT2−T3間におけるエンジン10の運転状態の変化に伴う必要燃料量の増加分である。
そして燃料噴射制御手段52は、圧縮行程前期において、この追加燃料量Q3が噴射されるように所定の開弁期間で筒内噴射弁16を開弁させる(図3(b)参照)。つまり吸気行程における必要燃料量の増加分を、圧縮行程前期で筒内噴射弁16から噴射させることで補っている。これにより、1燃焼サイクルでの一連の燃料噴射が終了する。
ところで、吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16の開弁期間(パルス幅)は、上述の演算により求められた燃料量と共に、吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16に供給される燃料の圧力(燃圧)に基づいて演算される。吸気路噴射弁15には、低圧供給ポンプ18によって略一定の圧力で燃料が供給されるため、燃料量が一定であれば吸気路噴射弁15の開弁期間も一定となる。
これに対し、筒内噴射弁16には、高圧供給ポンプ21によって吸気路噴射弁15の燃圧よりも高いエンジン10の運転状態に応じた所定圧力で燃料が供給される。このため筒内噴射弁16の開弁期間は、燃料量が一定であっても燃圧の変化に応じて適宜変化する。そして、このような筒内噴射弁16の燃圧は、燃圧調整手段53によって適宜調整される。
燃圧調整手段53は、エンジン10の運転状態に応じて、つまり運転状態検出手段51の検出結果に基づいて高圧供給ポンプ21の作動状態を制御して、筒内噴射弁16の燃圧を調整する。例えば、エンジン10の運転状態が定常状態である場合、燃圧調整手段53は、エンジン10の運転状態が第1の運転領域D1であれば筒内噴射弁16の燃圧が第1の燃圧となるように高圧供給ポンプ21の作動状態を制御する。またエンジン10の運転状態が第2の運転領域D2であれば筒内噴射弁16の燃圧が第2の燃圧となるように高圧供給ポンプ21の作動状態を制御する。またエンジン10の運転状態が第3の運転領域D3であれば筒内噴射弁16の燃圧が第3の燃圧となるように高圧供給ポンプ21の作動状態を制御する。
なお第1の燃圧は、本実施形態では、吸気路噴射弁15の燃圧よりも高く設定されている。ただし第1の燃圧は、筒内噴射弁16から燃焼室12内に燃料を直接噴射可能な燃圧であれば、特に限定されず、例えば、吸気路噴射弁15の燃圧と同等の燃圧とすることもできる。
一方、エンジン10の運転状態が過渡状態である場合、燃圧調整手段53は、エンジン10の運転状態に拘わらず所定期間だけ筒内噴射弁16の燃圧が所定値以下となるように高圧供給ポンプ21の作動状態を制御する。その後、所定期間が経過すると、筒内噴射弁16の燃圧をエンジン10の運転状態に応じた所望の燃圧となるように高圧供給ポンプ21の作動状態を制御する。
例えば、エンジン10の運転状態が第1の運転領域D1であり筒内噴射弁16の燃圧が第1の燃圧に設定されている状態でエンジン10の運転状態が過渡状態となった場合には、エンジン10の運転状態が過渡状態となってから所定期間は筒内噴射弁16の燃圧を所定値である第1の燃圧のまま維持し、所定期間経過後に筒内噴射弁16の燃圧を第2の燃圧又は第3の燃圧に変更する。
また例えば、エンジン10の運転状態が第2の運転領域D2であり筒内噴射弁16の燃圧が第2の燃圧に設定されている状態でエンジン10の運転状態が過渡状態となった場合、燃圧調整手段53は、筒内噴射弁16の燃圧を所定値である第1の燃圧に低下させて所定期間維持し、所定期間が経過した後に、筒内噴射弁16の燃圧を第3の燃圧に変更する。なおこの場合、上記所定値は必ずしも第1の燃圧でなくてもよく、第2の燃圧に設定されていてもよい。
また例えば、エンジン10の運転状態が第3の運転領域D3であり筒内噴射弁16の燃圧が第3の燃圧に設定されている状態でエンジン10の運転状態が過渡状態となった場合には、通常であれば筒内噴射弁16の燃圧は第3の燃圧に維持されるが、本発明では、燃圧調整手段53が、筒内噴射弁16の燃圧を所定値である第1の燃圧に一旦低下させて所定期間維持した後、筒内噴射弁16の燃圧を再び第3の燃圧に戻す。勿論、この場合にも、上記所定値は第2の燃圧に設定されていてもよい。
そして、このように筒内噴射弁16の燃圧を所定期間だけ所定値以下となるように高圧供給ポンプ21の作動状態を制御することで、エンジン10の運転状態に拘わらず、筒内噴射弁16から噴射する燃料量を高精度に制御することができる。
一般的に、燃料噴射弁は開弁時間(パルス幅)を所定時間以上とすることで噴射精度(リニアリティ)が安定する。このリニアリティが安定する領域で燃料噴射弁の開弁時間を制御することで、高精度に燃料噴射量を制御することができる。この所定時間は、燃圧が高いほど長くなる傾向にある。例えば、図5に示すように、燃料噴射弁の燃圧がP1である場合には、開弁時間がTa以上でリニアリティが安定する。これに対し、燃料噴射弁の燃圧がP2(>P1)である場合には、単位時間当たりの噴射量は、燃圧P1である場合よりも増加するが、リニアリティが安定するのは開弁時間がTb(>Ta)以上の領域となる。さらに、燃料噴射弁の燃圧がP3(>P2)である場合には、単位時間当たりの噴射量は燃圧P2である場合よりも増加するが、リニアリティが安定するのは、開弁時間がTc(>Tb)以上の領域となる。
このことから分かるように、筒内噴射弁16(筒内噴射弁)の燃圧を高くするほど、短時間で多くの燃料を噴射することができる。したがって、エンジン10の運転状態が過渡状態になるタイミングに合わせて筒内噴射弁16の燃圧を高くすれば、必要燃料量の増加に対応して筒内噴射弁16からの燃料噴射量を増加させ易くなる。一方で、エンジン10の運転状態が過渡状態になるタイミングに合わせて筒内噴射弁16の燃圧を高くすると、微少な燃料噴射量を高精度に制御することができない虞がある。過渡状態では、上述のように筒内噴射弁16からの追加噴射を実行するが、その燃料量は比較的少ないため燃料噴射量を高精度に制御できない虞がある。
しかしながら、上述のようにエンジン10の運転状態が過渡状態となった際、エンジン10の運転状態に拘わらず所定期間だけ筒内噴射弁16の燃圧が所定値以下となるように高圧供給ポンプ21の作動状態を制御することで、この間、筒内噴射弁16の開弁期間は通常時よりも長く設定される。このため、リニアリティが安定する領域で筒内噴射弁16の開弁期間(パルス幅)を制御することができるようになる。したがって、筒内噴射弁16から比較的少量の燃料を噴射する場合でも燃料噴射量を高精度に制御することができる。
なお、筒内噴射弁16の燃圧を所定値以下とする所定期間は、必要に応じて適宜決定されればよいが、筒内噴射弁16からの追加噴射が実行されている場合、この追加噴射が実行されている期間と同じかそれよりも長いことが好ましい。これにより、筒内噴射弁16(筒内噴射弁)の燃料噴射量をより確実に高精度に制御することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、エンジン10の運転状態に応じて吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16を適宜制御するものとしたが、例えば筒内噴射弁16のみによって制御するエンジンであってもよい。また、高圧供給ポンプが筒内噴射弁の燃圧を3段階で調整可能に構成された例を説明したが、勿論、高圧供給ポンプは4段階以上で燃圧を調整可能に構成されていてもよい。この場合も、エンジンの運転状態が過渡状態となった際に、エンジンの運転状態に拘わらず所定期間だけ筒内噴射弁の燃圧が所定値以下となるように高圧供給ポンプの作動状態を制御することで、上述のように筒内噴射弁の燃料噴射量を高精度に制御することができる。
また上述の実施形態では、圧縮行程前期に筒内噴射弁から追加噴射を実行するようにしたが、追加噴射のタイミングは、圧縮行程前期に限定されるものではない。例えば、吸気行程で追加噴射を実行するようにしてもよい。
また上述の実施形態では、4気筒のエンジンを例示して本発明を説明したが、本発明の燃料噴射制御装置は、例えば、3気筒や6気筒のエンジンにも採用することができるものである。気筒数に応じて燃料噴射量の演算のタイミングを適宜設定する必要があるが、何れの気筒数とした場合でも、上述のようにエンジンの運転状態に拘わらず燃料噴射量を高精度に制御するがことができる。
また上述の実施形態では、吸気路噴射弁と筒内噴射弁とを備えた内燃機関を例示して本発明を説明したが、本発明は、少なくとも筒内噴射弁を備える内燃機関に適用することができる。
10 エンジン(内燃機関)
11 エンジン本体
12 気筒(燃焼室)
13 吸気マニホールド
14 排気マニホールド
15 吸気路噴射弁
16 筒内噴射弁
17 低圧デリバリーパイプ
18 低圧供給ポンプ
19 燃料タンク
20 高圧デリバリーパイプ
21 高圧供給ポンプ
22 吸気管(吸気通路)
23 スロットルバルブ
24 スロットルバルブセンサ(TPS)
25 エアフローセンサ
26 排気管(排気通路)
27 三元触媒
28 Oセンサ
29 リニア空燃比センサ(LAFS)
40 ECU

Claims (1)

  1. 燃焼室に燃料を直接噴射する筒内噴射弁を有する内燃機関の燃料噴射制御装置であって、
    前記筒内噴射弁に燃料を供給可能な高圧供給ポンプと、
    前記内燃機関の運転状態に応じて前記高圧供給ポンプの作動状態を制御して前記筒内噴射弁の燃圧を調整する燃圧調整手段と、
    前記内燃機関の運転状態に応じて前記筒内噴射弁からの燃料噴射を制御する燃料噴射制御手段と、を備えると共に、
    前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関の運転状態が過渡状態になると、当該過渡状態により変動する空気量に対応する燃料量を前記筒内噴射弁で追加噴射する追加噴射手段を備え、
    前記燃圧調整手段は、前記内燃機関の運転状態が前記追加噴射手段による追加噴射が実行される過渡状態になると、前記追加噴射が実行されている期間、前記筒内噴射弁の燃圧が前記内燃機関の運転状態に応じた燃圧よりも低い所定燃圧以下となるように、前記高圧供給ポンプの作動状態を制御し、前記筒内噴射弁の開弁期間を通常時よりも長くする
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
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