JP6331016B2 - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁を備える内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
従来、自動車等の車両に搭載される内燃機関(以下、「エンジン」ともいう)として、吸気通路に燃料を噴射する吸気路噴射弁と、燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁と、を備えているものがある。これら吸気路噴射弁及び筒内噴射弁からの燃料噴射は、エンジンに搭載される燃料噴射制御装置によって適宜制御されている。
エンジンの燃料噴射制御装置としては、例えば、エンジンの負荷領域に応じて、吸気路噴射弁による噴射と筒内噴射弁による噴射とを選択的に行うものがある。具体的には、エンジンの運転状態が低回転・低負荷の運転領域の場合には、吸気路噴射弁のみから燃料を噴射させ、エンジンの運転状態が高回転・高負荷の運転領域の場合には筒内噴射弁及び吸気路噴射弁のそれぞれから燃料を噴射させるようにしたものがある(特許文献1参照)。
特開2014−62553号公報
ところで、筒内噴射弁は燃焼室内に燃料を直接噴射するため、噴射のタイミングによっては、筒内噴射弁に供給される燃料の圧力(燃圧)を吸気路噴射弁の燃圧よりも高くする必要性が生じる。このため、筒内噴射弁には、高圧供給ポンプによって吸気路噴射弁に供給される燃料の圧力よりも高い圧力で燃料が供給される。これにより、吸気行程に限らず、圧縮行程等においても燃焼室内に燃料を直接噴射させることができる。
しかしながら、筒内噴射弁に供給される燃料の圧力が高いことで、筒内噴射弁から少量の燃料を高精度に噴射させることが難しく、筒内噴射弁の最小噴射量は比較的大きくなってしまう。詳しくは、筒内噴射弁の最小噴射量は印加する信号のパルス幅(開弁期間)によって決まるが、最小パルス幅が同じでも、筒内噴射弁に供給される燃料の圧力が高いほど最小噴射量は増加する。
このため、エンジンの運転状態によっては、吸入空気量等から演算される筒内噴射弁の燃料量が、筒内噴射弁の最小噴射量よりも少なくなる状況が想定される。例えば、吸気行程で筒内噴射弁から燃料を噴射した後、さらに圧縮行程で筒内噴射弁から燃料を追加噴射する場合、噴射すべき燃料量は少量となり易い。このため、圧縮行程で筒内噴射弁から追加噴射すべき燃料量は、筒内噴射弁の最小噴射量よりも少なくなり易い。
そして、筒内噴射弁から噴射すべき燃料量が最小噴射量よりも少ない状況では、所望の空燃比となるように筒内噴射弁から噴射する燃料量を適切に制御することが難しいという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、内燃機関の運転状態に拘わらず、所望の空燃比となるように筒内噴射弁から噴射する燃料量を適切に制御することができる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、内燃機関の燃焼室に燃料を直接噴射する筒内噴射弁を有する内燃機関の燃料噴射制御装置であって、前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記内燃機関の運転状態に応じて目標空燃比を設定する目標空燃比設定手段と、前記内燃機関の運転状態が過渡状態と判定すると、前記過渡状態により変動する空気量に対応する燃料量を前記筒内噴射弁で追加噴射する追加噴射手段と、前記追加噴射する燃料量が前記筒内噴射弁の最小噴射量分の燃料量より少ないか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記追加噴射する燃料量が前記最小噴射量分の燃料量より少ないと判定されたときは、前記最小噴射量分の燃料量を噴射させたと仮定した場合の空燃比と前記目標空燃比との偏差に基づいて、前記追加噴射を行うか否か決定する燃料噴射制御手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置にある。
本発明の第2の態様は、第1の態様の内燃機関の燃料噴射制御装置において、前記燃料噴射制御手段は、前記最小噴射量分の燃料量を噴射させたと仮定した場合の空燃比と前記目標空燃比との偏差である第1の偏差と、前記最小噴射量分の燃料量を噴射させないときの空燃比と前記目標空燃比との偏差である第2の偏差とを演算し、前記第1の偏差が前記第2の偏差よりも小さい場合に、前記追加噴射を行うことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置にある。
本発明の第3の態様は、第2の態様の内燃機関の燃料噴射制御装置において、前記燃料噴射制御手段は、前記目標空燃比設定手段が、理論空燃比よりもリッチ側の空燃比を前記目標空燃比として設定している際は、前記第1の偏差が前記第2の偏差よりも大きい場合であっても前記最小噴射量分の燃料量を前記筒内噴射弁から噴射させることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置にある。
本発明の第4の態様は、第1から3の何れか一つの態様の内燃機関の燃料噴射制御装置において、前記内燃機関は4サイクル内燃機関であり、前記追加噴射手段は少なくとも圧縮行程で前記追加噴射を行い、前記燃料噴射制御手段は、前記圧縮行程までに噴射した燃料量と前記内燃機関の気筒に吸入された吸気量から前記空燃比を算出し、前記算出した空燃比と前記目標空燃比との偏差に基づいて前記追加噴射を行うか否か決定することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置にある。
かかる本発明の内燃機関の燃料噴射制御装置によれば、実空燃比が目標空燃比に近づくように、吸気路噴射弁及び筒内噴射弁から噴射する燃料量を適切に制御することができる。したがって、エンジンの運転状態に拘わらず、エンジンの空燃比(実空燃比)を適切に制御することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジンの全体構成を示す概略図である。 エンジンの運転領域を規定するマップの一例を示す図である。 燃料噴射パターン及び燃料噴射量の演算方法の一例を説明する図である。 燃料噴射量の演算方法の一例を説明する図である。 本発明に係る燃料噴射制御の一例を説明するフローチャートである。 本発明に係る燃料噴射制御の一例を説明するフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
まずは本発明の一実施形態に係るエンジン10の全体構成について説明する。図1は、本発明に係るエンジンの概略構成を示す図である。
図1に示すエンジン10は、吸気管噴射型(Multi Point Injection)の多気筒エンジン、例えば、直列4気筒の4ストロークエンジンであり、エンジン本体11には、4つの気筒12が並設されている。各気筒(燃焼室)12には、図示は省略するが、それぞれ点火プラグが配されると共に、吸気ポート及び排気ポートが設けられている。そしてエンジン本体11は、吸気ポートに接続される吸気マニホールド13と、排気ポートに接続される排気マニホールド14とを備えている。
またエンジン本体11には、エンジン10の吸気通路内、例えば、吸気ポート付近に燃料を噴射する吸気路噴射弁15と、エンジン10の各気筒(燃焼室)に燃料を直接噴射する筒内噴射弁16とが設けられている。
吸気路噴射弁15は、低圧デリバリーパイプ17を介して低圧供給ポンプ18に接続されている。低圧供給ポンプ18は、例えば、燃料タンク19内に配置されている。燃料タンク19内の燃料は、この低圧供給ポンプ18によって低圧デリバリーパイプ17に供給され、この低圧デリバリーパイプ17を介して吸気路噴射弁15に供給される。
筒内噴射弁16は、高圧デリバリーパイプ20を介して高圧供給ポンプ21に接続されている。高圧供給ポンプ21は、低圧デリバリーパイプ17を介して低圧供給ポンプ18に接続されている。すなわち燃料タンク19から引き出された低圧デリバリーパイプ17は二股に分岐されており、その一方が吸気路噴射弁15に接続され、他方が高圧供給ポンプ21に接続されている。燃料タンク19内の燃料は、上述のように低圧供給ポンプ18によって低圧デリバリーパイプ17を介して吸気路噴射弁15に供給されると同時に、高圧供給ポンプ21にも供給される。
高圧供給ポンプ21は、低圧デリバリーパイプ17を介して供給された燃料をさらに高圧で高圧デリバリーパイプ20に供給可能に構成されている。すなわち高圧供給ポンプ21は、吸気路噴射弁15に供給される燃料の圧力(吸気路噴射弁15の燃圧)よりも高い燃圧で筒内噴射弁16に燃料を供給可能に構成されている。
なお低圧供給ポンプ18及び高圧供給ポンプ21は、既存のものを採用すればよく、その構成は特に限定されるものではない。
吸気マニホールド13に接続された吸気管(吸気通路)22には、スロットルバルブ23が設けられており、併せてスロットルバルブ23の弁開度を検出するスロットルポジションセンサ(TPS)24が設けられている。さらに、スロットルバルブ23の上流には、吸入空気量を検出するエアフローセンサ25が設けられている。また排気マニホールド14に接続された排気管(排気通路)26には、排気浄化用触媒である三元触媒27が介装されている。三元触媒27の出口側には、触媒通過後の排ガスのO濃度を検出するOセンサ28が設けられており、三元触媒27の入口側には、触媒通過前の排ガスの空燃比(排気空燃比)を検出するリニア空燃比センサ(LAFS)29が設けられている。
またエンジン10は、電子制御ユニット(ECU)40を備えており、ECU40には、入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶を行う記憶装置、中央処理装置及びタイマやカウンタ類が備えられている。そして、このECU40が、各種センサ類からの情報に基づいて、エンジン10の総合的な制御を行っている。ECU40には、例えば、上述したスロットルポジションセンサ(TPS)24、エアフローセンサ25、Oセンサ28やLAFS29の他、クランク角センサ等の各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報に基づいて、各種制御を実行する。
本発明に係るエンジンの燃料噴射制御装置は、このようなECU40によって構成され、以下に説明するように、エンジン10の運転状態に応じて吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16から噴射される燃料量を適宜制御する。
ECU40は、エンジンの燃料噴射制御装置としての燃料制御部50を備え、燃料制御部50は、運転状態検出手段51と、目標空燃比設定手段52と、燃料噴射制御手段53と、を備えている。
運転状態検出手段51は、上述した各種センサ類からの情報、例えば、エンジン10の負荷、回転数(回転速度)の変化等に基づいてエンジン10の運転状態を検出する。例えば、本実施形態では、運転状態検出手段51は、エンジン10の運転状態が定常状態であるか、或いは、過渡状態であるかを判定する。例えば、吸入空気量の変化量が所定の閾値以上であることを条件に、運転状態検出手段51はエンジンの運転状態が過渡状態であると判定する。また運転状態検出手段51は、所定の運転領域マップ等を参照し(図2参照)、エンジン10の運転状態が何れの運転領域にあるかを判定する。
運転領域マップは、例えば、図2に示すように、エンジン10の回転数(回転速度)と負荷とに基づいて予め設定されている。この例では、エンジン10の運転状態として、低回転低負荷側の運転領域である第1の運転領域D1と、第1の運転領域D1よりも高回転高負荷側の運転領域である第2の運転領域D2とが設定されている。
目標空燃比設定手段52は、エンジン10の運転状態に応じて目標空燃比を設定する。具体的には、エンジン回転速度や負荷、スロットル開度等の各種情報に基づいて、目標空燃比設定手段52が目標空燃比を設定する。エンジン10の運転状態が、例えば、低回転低負荷側の運転領域である場合には、目標空燃比設定手段52は目標空燃比を理論空燃比に設定する。またエンジン10の運転状態が、例えば、高回転高負荷側の運転領域である場合には、目標空燃比設定手段52は、目標空燃比を理論空燃比よりもリッチ側に設定する。このような目標空燃比の設定は、あくまで一例に過ぎず、これらの例に限定されるものではない。例えば、エンジン10の運転状態に応じて、目標空燃比を理論空燃比よりもリーン側に設定してもよい。
このように目標空燃比設定手段52によって目標空燃比が設定されると、この目標空燃比となるように燃料噴射制御手段53が吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16の燃料噴射を適宜制御する。
燃料噴射制御手段53は、エンジン10の運転状態に応じて、つまり運転状態検出手段51の検出結果に応じて燃料噴射モードを選択し、LAFS29等により検出される排気空燃比に基づいて演算される実際の空燃比(実空燃比)が目標空燃比となるように、吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16から噴射する燃料量を適宜制御する。
この燃料噴射制御手段53は、エンジン10の運転状態に応じて、つまり運転状態検出手段51の検出結果に応じて燃料噴射モードを選択し、吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16から噴射する燃料量を適宜制御する。例えば、本実施形態では、エンジン10の運転状態が定常状態である場合、燃料噴射制御手段53は、エンジン10の運転状態が第1の運転領域D1であれば、吸気路噴射弁15のみから燃料を噴射させるモード(以下、「MPI噴射モード」という)を選択実行する。またエンジン10の運転状態が第2の運転領域D2であれば、所定の噴射量比率で吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16から燃料を噴射させるモード(以下、「MPI+DI噴射モード」という)を選択実行する。
なお「MPI+DI噴射モード」では、吸気路噴射弁15と筒内噴射弁16との噴射量比率は予め設定されており、本実施形態では、原則として、吸気路噴射弁15と筒内噴射弁16との噴射量比率が一定値となるように設定されている。エンジン10の運転状態が定常状態であれば、1燃焼サイクル中に必要な燃料量(必要燃料量)の変動は少ないため、吸気路噴射弁15の噴射量と筒内噴射弁16の噴射量とは上記比率となる。
一方で、エンジン10の運転状態が過渡状態である場合には、エンジン10の運転状態の変化に伴って必要燃料量が適宜変化(増加)する。例えば、図2中に矢印で示すように、エンジン10の運転状態が第1の運転領域D1から第2の運転領域D2に移行した場合にも、必要燃料量が適宜変化(増加)する。このため、燃料噴射制御手段53は、このエンジン10の運転状態の変化に伴い、燃料噴射モードを「MPI噴射モード」から「MPI+DI噴射モード」に切り替える。また追加噴射手段としての燃料噴射制御手段53は、筒内噴射弁16から所定のタイミングで追加噴射させ、筒内噴射弁16から噴射する燃料量を適宜調整する。すなわち燃料噴射制御手段53は、エンジン10の運転状態が過渡状態である場合に、この過渡状態により変動する吸入空気量に対応する追加燃料量を筒内噴射弁16から噴射させる追加噴射を実行する。なおこの場合、吸気路噴射弁15の噴射量と筒内噴射弁16の噴射量とは上記比率から若干ずれることもある。
また「MPI+DI噴射モード」における吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16からの燃料噴射のタイミングは、複数の噴射パターンとして設定されており、燃料噴射制御手段53が、エンジン10の運転状態に応じて適宜選択する。ここで、吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16からの燃料噴射パターンの一例について図3及び図4を参照して説明する。
図3に示す例では、吸気路噴射弁15の燃料噴射のタイミング(開弁時期)は、排気行程に設定されている。また筒内噴射弁16からの燃料噴射のタイミングは、エンジン10の運転状態が定常状態であれば、図3(a)に示すように吸気行程に設定される。これに対し、エンジン10の運転状態が過渡状態であれば、例えば、エンジン10の運転状態が第1の運転領域D1から第2の運転領域D2に移行した場合には、筒内噴射弁16からの燃料噴射のタイミングは、図3(b)に示すように、吸気行程に設定されると共に、必要に応じて圧縮行程(例えば、圧縮行程前期)に設定される。すなわちエンジン10の運転状態が過渡状態であれば、必要に応じて圧縮行程前期で筒内噴射弁16からの追加噴射を実行することで、実空燃比が目標空燃比に近づくように制御している。
燃料噴射制御手段53は、吸気路噴射弁15及び筒内噴射弁16の開弁期間(パルス幅)を各行程前の吸入空気量等の所定条件に基づいて演算する。本実施形態に係るエンジン10は4気筒の4ストロークエンジンであるため、各気筒でのクランク角の位相差180度が燃焼サイクルの各行程(排気行程、吸気行程、圧縮行程及び膨張行程)の周期に合致する。このため、本実施形態では、燃料噴射制御手段53は、各行程における燃料噴射量を、各行程直前の吸入空気量に基づいて演算している。
本実施形態では、例えば、膨張行程後(排気行程直前)のタイミングT1における吸入空気量A1に基づいて、吸気路噴射弁15から噴射すべき燃料量Q1と筒内噴射弁16から噴射すべき燃料量Q2とを演算する。具体的には、図3及び図4に示すように、まずタイミングT1における吸入空気量A1から必要燃料量Qa1を演算する。なお必要燃料量とは、1燃焼サイクルで必要な燃料量(吸気路噴射弁15の噴射量と筒内噴射弁16の噴射量との合計)である。
この必要燃料量Qa1と、上述した吸気路噴射弁15と筒内噴射弁16との噴射量比率に基づいて吸気路噴射弁15から噴射すべき燃料量Q1及び筒内噴射弁16から噴射すべき燃料量Q2を演算する。具体的には、吸気路噴射弁15と筒内噴射弁16との噴射量比率がA:Bである場合、吸気路噴射弁15から噴射する燃料量Q1は必要燃料量Qa1×A/(A+B)で求められ、筒内噴射弁16から噴射すべき燃料量Q2は必要燃料量Qa1×B/(A+B)で求められる。そして燃料噴射制御手段53は、排気行程において、この燃料量Q1となるように所定の開弁期間で吸気路噴射弁15を開弁させる。またエンジン10の運転状態が定常状態であれば、吸気行程において、この燃料量Q2となるように所定の開弁期間で筒内噴射弁16を開弁させる(図3(a)参照)。
エンジン10の運転状態が過渡状態である場合、例えば、エンジン10の運転状態が第1の運転領域D1から第2の運転領域D2に移行した際には、排気行程後(吸気行程直前)のタイミングT2における吸入空気量A2に基づいて必要燃料量Qa2を演算する。この必要燃料量Qa2から排気行程における吸気路噴射弁15から噴射した燃料量Q1を減算することで、吸気行程において筒内噴射弁16から噴射する燃料量Q2′を求める(図4参照)。そして燃料噴射制御手段53は、吸気行程において、この燃料量Q2′となるように所定の開弁期間で筒内噴射弁16を開弁させる(図3(b)参照)。これにより、タイミングT1−T2間におけるエンジン10の運転状態の変化に伴う必要燃料量の増加分を補正している。
エンジン10の運転状態が第1の運転領域D1から第2の運転領域D2に移行した際には、さらに吸気行程後(圧縮行程直前)のタイミングT3における吸入空気量A3に基づいて必要燃料量Qa3を演算し、この必要燃料量Qa3から、排気行程で噴射した燃料量Q1及び吸気行程で噴射した燃料量Q2′を減算することで、圧縮行程前期で噴射する追加燃料量Q3を求める。つまり追加燃料量Q3とは、タイミングT2−T3間におけるエンジン10の運転状態の変化に伴う必要燃料量の増加分である。
判定手段としての燃料噴射制御手段53は、追加燃料量Q3が筒内噴射弁16の最小噴射量分の燃料量Qminより少ないか否かを判定する。そしてこの追加燃料量Q3が筒内噴射弁16の最小噴射量分の燃料量Qmin以上であれば、圧縮行程前期において、この追加燃料量Q3が噴射されるように所定の開弁期間で筒内噴射弁16を開弁させる(図3(b)参照)。これにより、実空燃比が目標空燃比となるように、吸気行程における吸入空気量の変化に伴う必要燃料量の増加分を適切に補うことができる。なお筒内噴射弁16の最小噴射量分の燃料量Qminは、例えば、燃料制御部50が備える記憶部55に記憶されている。
一方、追加燃料量Q3が筒内噴射弁16の最小噴射量分の燃料量Qminよりも少ない場合には、圧縮行程前期における最適な燃料量である追加燃料量Q3を筒内噴射弁16から噴射させることはできない。このため圧縮行程前期では、最適な燃料量である追加燃料量Q3よりも多く燃料を噴射することにはなるが、実空燃比A/Fsが目標空燃比A/Ftにより近づく場合にのみ、最小噴射量分の燃料量Qminを筒内噴射弁16から噴射させるようにした。
具体的には、図5のフローチャートに示すように、まずステップS1で、圧縮行程前期で筒内噴射弁16から最小噴射量分の燃料量Qminを噴射させたときの実空燃比A/Fs1を演算により求めると共に、この実空燃比A/Fs1と目標空燃比A/Ftとの差である第1の偏差S1を演算により求める。さらに圧縮行程前期で筒内噴射弁16から最小噴射量分の燃料量Qminを噴射させないときの実空燃比A/Fs2を演算により求めると共に、この実空燃比A/Fs2と目標空燃比A/Ftとの差である第2の偏差S2を演算により求める(ステップS2)。次いでステップS3で、第1の偏差S1が第2の偏差S2よりも小さいか否かを判定する。ここで、第1の偏差S1が第2の偏差S2よりも小さい場合には(ステップS3:Yes)、圧縮行程前期で最小噴射量分の燃料量Qminを筒内噴射弁16から噴射させる(ステップS4)。一方、第1の偏差S1が第2の偏差S2以上である場合には、圧縮行程前期での筒内噴射弁16からの追加噴射を実行することなく制御を終了する。
このように圧縮行程で筒内噴射弁16から噴射する追加燃料量を調整することで、実空燃比A/Fsを目標空燃比A/Ftにより近づけることができる。例えば、エンジン10の運転状態が、例えば、回転数及び負荷の変動が少ない緩加速状態である場合、圧縮行程前期で筒内噴射弁16から噴射する追加燃料量は比較的少量となり易い。すなわち追加燃料量Q3が筒内噴射弁16の最小噴射量分の燃料量Qminよりも少ない状況となり易い。したがって、上述のような制御は、エンジン10の運転状態が緩加速状態である場合に、特に効果的である。
なお本実施形態では、目標空燃比設定手段52が目標空燃比を理論空燃比に設定した場合の燃料噴射制御の一例について説明したが、例えば、目標空燃比設定手段52が、理論空燃比よりもリッチ側の空燃比を目標空燃比として設定している場合には、圧縮行程前期で筒内噴射弁16から噴射する燃料量は、次のように制御することが好ましい。
具体的には、タイミングT3で演算した追加燃料量Q3が筒内噴射弁16の最小噴射量分の燃料量Qminよりも少ない場合、例えば、図6のフローチャートに示すように、圧縮行程前期で最小噴射量分の燃料量Qminを筒内噴射弁16から噴射させないときの実空燃比A/Fs2を演算する(ステップS11)。次いで、この実空燃比A/Fs2が目標空燃比A/Ftよりもリーン側であるか否かを判定する(ステップS12)。そして実空燃比A/Fs2が目標空燃比A/Ftよりもリーン側であれば(ステップS12:Yes)、圧縮行程前期で最小噴射量分の燃料量Qminを筒内噴射弁16から噴射させるようにする(ステップS13)。すなわち第1の偏差S1が第2の偏差S2よりも大きい場合でも、圧縮行程前期で最小噴射量分の燃料量Qminを筒内噴射弁16から噴射させる。なお実空燃比A/Fs2が目標空燃比A/Ftよりもリッチ側であれば(ステップS12:No)、圧縮行程前期で筒内噴射弁16から燃料を噴射させることなく制御を終了する。
これにより、実空燃比A/Fsを目標空燃比A/Ftに近づけることができ、且つ実空燃比A/Fsを目標空燃比A/Ftよりも確実にリッチ側とすることができる。目標空燃比設定手段52は、例えば、エンジン10の運転状態が高回転高負荷側の領域である場合に、理論空燃比よりもリッチ側の空燃比を目標空燃比A/Ftとして設定する。このような目標空燃比A/Ftを設定することで燃料噴射量を増加させ、例えば、触媒の溶損等を防止している。このため、目標空燃比A/Ftが理論空燃比よりもリッチ側に設定されている状況では、実空燃比A/Fsが目標空燃比A/Ftよりも常にリッチ側となるようにし、触媒の溶損等を確実に防止することが望ましい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、エンジン10の運転状態が第1の運転領域D1から第2の運転領域D2に移行し、「MPI+DI噴射モード」が選択されている場合を一例として説明したが、例えば、「MPI制御モード」が選択されている場合でも、筒内噴射弁16から追加噴射が実行される場合には、上述のように筒内噴射弁16から噴射する燃料量を適宜調整することが好ましい。
例えば、エンジン10の運転状態が第1の運転領域D1内であってもエンジン10の運転状態が変化し、運転状態検出手段51によってエンジン10の運転状態が過渡状態であると判定されると、吸気路噴射弁15と共に筒内噴射弁16からの追加噴射が実行される場合がある。このような状況においても、上述のように筒内噴射弁16から噴射する燃料量を適宜調整することで、エンジン10の空燃比(実空燃比)を適切に制御することができる。
また上述の実施形態では、4気筒のエンジンを例示して本発明を説明したが、本発明に係るエンジンの燃料噴射制御装置は、例えば、3気筒や6気筒のエンジンにも採用することができる。気筒数に応じて燃料噴射量の演算のタイミングを適宜設定する必要があるが、何れの気筒数とした場合でも、上述のようにエンジンの運転状態に拘わらず燃料噴射量を高精度に制御するがことができる。
また上述の実施形態では、吸気路噴射弁と筒内噴射弁とを備えた内燃機関を例示して本発明を説明したが、本発明は、少なくとも筒内噴射弁を備える内燃機関に適用することができる。
10 エンジン
11 エンジン本体
12 気筒(燃焼室)
13 吸気マニホールド
14 排気マニホールド
15 吸気路噴射弁
16 筒内噴射弁
17 低圧デリバリーパイプ
18 低圧供給ポンプ
19 燃料タンク
20 高圧デリバリーパイプ
21 高圧供給ポンプ
22 吸気管(吸気通路)
23 スロットルバルブ
24 スロットルバルブセンサ(TPS)
25 エアフローセンサ
26 排気管(排気通路)
27 三元触媒
28 Oセンサ
29 リニア空燃比センサ(LAFS)
40 ECU

Claims (4)

  1. 内燃機関の燃焼室に燃料を直接噴射する筒内噴射弁を有する内燃機関の燃料噴射制御装置であって、
    前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    前記内燃機関の運転状態に応じて目標空燃比を設定する目標空燃比設定手段と、
    前記内燃機関の運転状態が過渡状態と判定すると、前記過渡状態により変動する空気量に対応する燃料量を前記筒内噴射弁で追加噴射する追加噴射手段と、
    前記追加噴射する燃料量が前記筒内噴射弁の最小噴射量分の燃料量より少ないか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記追加噴射する燃料量が前記最小噴射量分の燃料量より少ないと判定されたときは、前記最小噴射量分の燃料量を噴射させたと仮定した場合の空燃比と前記目標空燃比との偏差に基づいて、前記追加噴射を行うか否か決定する燃料噴射制御手段と、を備える
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記燃料噴射制御手段は、
    前記最小噴射量分の燃料量を噴射させたと仮定した場合の空燃比と前記目標空燃比との偏差である第1の偏差と、
    前記最小噴射量分の燃料量を噴射させないときの空燃比と前記目標空燃比との偏差である第2の偏差とを演算し、
    前記第1の偏差が前記第2の偏差よりも小さい場合に、前記追加噴射を行う
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記燃料噴射制御手段は、前記目標空燃比設定手段が、理論空燃比よりもリッチ側の空燃比を前記目標空燃比として設定している際は、
    前記第1の偏差が前記第2の偏差よりも大きい場合であっても前記最小噴射量分の燃料量を前記筒内噴射弁から噴射させる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記内燃機関は4サイクル内燃機関であり、
    前記追加噴射手段は少なくとも圧縮行程で前記追加噴射を行い、
    前記燃料噴射制御手段は、前記圧縮行程までに噴射した燃料量と前記内燃機関の気筒に吸入された吸気量から前記空燃比を算出し、前記算出した空燃比と前記目標空燃比との偏差に基づいて前記追加噴射を行うか否か決定することを
    特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
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