JP2012132336A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多段噴射の前噴射に伴って発生する次噴射の実噴射量の変化を抑制して、安定した噴射精度を得る。
【解決手段】燃料噴射管4aを通じて供給される燃料を燃焼室18に噴射供給する燃料噴射弁4と、燃料噴射弁から一燃焼サイクル中に複数回燃料噴射を実行させる制御手段30を備えた内燃機関1の燃料噴射制御装置において、制御手段30は、内燃機関の定常運転時であって、燃料噴射弁による前噴射と次噴射の噴射期間を一定状態としたまま、前噴射と次噴射の噴射間隔αのみを強制的に変化させた次噴射間隔変動後の前記内燃機関の運転状態の変化に基づき前記燃料噴射管内の圧力変動を推定し、当該推定値に基づいて前記次噴射の噴射期間を変更する。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置に係り、詳しくは燃料を一燃焼サイクル中に複数回噴射する多段噴射の制御技術に関する。
燃焼室に高圧な燃料を噴射する内燃機関であるディーゼルエンジンでは、一燃焼サイクル中に複数回燃料を燃料噴射弁から噴射する多段噴射を行なうものがある。多段噴射を行なう場合、前噴射の噴射により燃料噴射管内の圧力脈動によって次噴射の実噴射量が変化してしまうことがある。そのため、噴射間隔による噴射期間の補正量を予め試験的に決めて実噴射量を補正するようにした構成や、特許文献1のように、先の燃料噴射に伴って発生する燃料の圧力の変動量に基づいて、次の燃料噴射量を補正するものが提案されている。
特許第3966281号公報
多段噴射を行なうディーゼルエンジンにおいて、前噴射の圧力脈動による噴射の実噴射量の変化を、予め設定された補正値に基づいて補正しても、実際の車両に搭載される燃料ポンプ、燃料噴射弁,配管等には個体差があるため、補正値が必ずしも最適であるとは限らず、より詳細な補正手法を確立して安定した実噴射量が得られることが要望されている。
本発明は、多段噴射の前噴射に伴って発生する次噴射の実噴射量の変化を抑制して、安定した噴射精度を得られる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することを、その目的とする。
本発明は、燃料噴射管を通じて供給される燃料を燃焼室に噴射供給する燃料噴射弁と、燃料噴射弁から一燃焼サイクル中に複数回燃料噴射を実行させる制御手段を備えた内燃機関の燃料噴射制御装置において、制御手段は、内燃機関の定常運転時であって、燃料噴射弁による前噴射と次噴射の噴射期間を一定状態としたまま、前噴射と次噴射の噴射間隔のみを強制的に変化させた次噴射間隔変動後の内燃機関の運転状態の変化に基づき燃料噴射管内の圧力変動を推定し、当該推定値に基づいて次噴射の噴射期間を変更することを特徴としている。
本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置において、内燃機関の運転状態の変化は内燃機関のトルク変化であり、内燃機関のトルク変化を検出するトルク変化検出手段を有し、制御手段は、次噴射の噴射間隔のみを強制的に変化させた後の、トルク変化検出手段により検出されるトルク変化に基づき燃料噴射管内の圧力変動を推定し、当該推定値に基づいて次噴射の噴射期間を補正することを特徴としている。
本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置において、トルク変化検出手段は内燃機関の排気温度を検出する排気温度検出手段であり、制御手段は、次噴射の噴射間隔のみを強制的に変化させた後の、排気温度算出手段により算出される排気温度変化量に基づき燃料噴射管内の圧力変動を推定し、当該推定値に基づいて前記次噴射の噴射期間を補正することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置において、トルク変化検出手段は内燃機関の空燃比変化を算出する空燃比変化算出手段であり、制御手段は、次噴射の噴射間隔のみを強制的に変化させた後の、空燃比変化算出手段により算出される空燃比変化量に基づき燃料噴射管内の圧力変動を推定し、当該推定値に基づいて次噴射の噴射期間を補正することを特徴としている。
本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置において、前噴射は、圧縮上死点近傍で燃料噴射を行なうメイン噴射であり、次噴射は、メイン噴射後に燃料噴射手段から燃料を噴射するアフタ噴射であることを特徴としている。
本発明によれば、内燃機関の定常運転時に、燃料噴射弁による前噴射と次噴射の噴射期間を一定状態としたまま、前噴射と次噴射の噴射間隔のみを強制的に変化させた次噴射間隔変動後の内燃機関の運転状態の変化に基づき燃料噴射管内の圧力変動を推定し、当該推定値に基づいて次噴射の噴射期間を変更するので、圧力変動に応じた推定値に基づいて次噴射の噴射期間、すなわち噴射量が調整され、多段噴射の前噴射に伴って発生する次噴射の実噴射量の変化を抑制でき、安定した噴射精度を得られる。
本発明に係る車両に搭載された本発明に係るディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置の概略構成図である。 図1のA−A線に沿う一の気筒の断面図である。 前噴射と次噴射との噴射パターンと噴射管圧力特性を示す図である。 次噴射となるアフタ噴射の間隔と運転状況を示すパラメータの変化の関係を示す図である。 燃料噴射制御装置による燃料噴射制御の第1の実施形態を示すフローチャートである。 燃料噴射制御装置による燃料噴射制御の第2の実施形態を示すフローチャートである。 燃料噴射制御装置による燃料噴射制御の第3の実施形態を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置について説明する。本形態において、内燃機関は筒内噴射自然着火式エンジンである4気筒直列のディーゼルエンジン1(以下、単に「エンジン1」と記す)とする。気筒数は4気筒に限定されるものではなく、直列ではなくV型であってもよい。図1はエンジン1の燃焼制御装置の概略構成図を示し、図2は図1のA−A線に沿う一気筒の概略断面図を示す。図1,図2において、エンジン1の燃料供給系は、例えばコモンレールシステムから構成されている。コモンレールシステムでは、各気筒に電磁開閉式の燃料噴射弁となるインジェクタ2が設けられている。これらインジェクタ2は燃料を安定的に高圧に保持するコモンレール4にそれぞれ燃料噴射管4aを介して接続されている。このようなコモンレールシステムは公知であり、当該コモンレールシステムの構成の詳細についてはここでは説明を省略する。
各インジェクタ2は、制御手段となるECU30に接続されており、ECU30からの燃料噴射指令に基づいて高速で電磁弁を開閉し、コモンレール4内の高圧な燃料を所望のタイミングで各気筒の燃焼室18に噴射可能に構成されている。本形態において、各インジェクタ2は、前噴射となる主燃焼用のメイン噴射の他に、メイン噴射の前に、燃焼促進等のためにメイン噴射時の噴射量よりも少量の燃料を燃焼室18内に供給するプレ噴射と、メイン噴射の後に燃料を噴射して、NOxと煤のトレードオフを改善する周知の次噴射となるアフタ噴射の多段噴射を1燃焼サイクル中に実施可能に構成されている。
エンジン1の燃焼室18内につながる吸気ポートには、吸気マニホールド6を介して吸気管8が接続されている。燃焼室18内につながる排気ポートには、排気マニホールド10を介して排気管12が接続されている。排気管12には排気後処理装置や消音器等が介装されるが、ここでは説明を省略する。排気マニホールド10と吸気マニホールド6は、周知の排気再循環のための排気再循環通路14で接続されている。排気再循環通路14には、排気再循環量を調節するための電磁式の排気再循環弁16が介装されている。この排気再循環弁16は、ECU30はよってエンジン1の運転状態に応じてその開閉が制御されることで、排気再循環量を制御するように構成されている。
ECU30は、エンジン1の総合的な制御を行うための制御手段であり、コンピュータで構成されている。ECU30の入力側には、各種センサ類とともに、エンジン回転情報Neを検出する回転検出手段となるクランク角センサ40、エンジン負荷情報θを検出する負荷検出手段となるアクセル開度センサ41、エンジントルクを検出するトルク検出手段となるトルク検出センサ43、燃焼室18内から排気された排気温度Htを検出する温度検出手段となる排気温度センサ43、エンジン1の空燃比を検出する空燃比検出手段となる空燃比センサ44が接続されている。ECU30の出力側には、各種デバイスや排気再循環弁16とともに、各インジェクタ2が接続されている。
ECU30の図示しないROMには、プレ噴射とメイン噴射の噴射時期と各噴射時の噴射期間(噴射量)、アフタ噴射時の基本噴射時期と噴射期間(基本アフタ噴射量)がエンジン回転情報Neと負荷情報θから得られるエンジン運転状態に応じてそれぞれ設定されている。ECU30の図示しないROMには、各インジェクタ2によるプレ噴射とメイン噴射の噴射時期と噴射期間を一定状態としたまま、機関個体差を検出するために、メイン噴射に対するアフタ噴射時期を強制的に変動させるとともに、エンジン1のアイドリングなどの定常運転時であって、アフタ噴射の噴射間隔αのみを強制的に変化させた後のエンジン1の運転状態の変化に基づき燃料噴射管4a内に圧力変動を推定し、当該推定値に基づいてアフタ噴射の噴射期間を変更する制御をルーチンが記憶されている。
図3は、インジェクタ2からの噴射パターンと噴射管圧力の変動を示す図である。ECU30は、プレ噴射とメイン噴射の噴射時期と噴射期間(噴射量)、アフタ噴射の噴射期間(基本アフタ噴射量)を一定としたまま、ここではアフタ噴射時期をα1、α2、α3と強制的に変化させる強制噴射パターンP1〜P3を備えていて、上記制御ルーチンが開始されて噴射間隔変更時に、強制噴射パターンP1〜P3を実行する。このように噴射パターンを変更し、そのときの噴射管圧力の変動幅を見ることで、エンジン1に搭載されているインジェクタ2や燃料噴射管4aの個体差を検出している。ただ、1燃焼サイクル当たりの噴射管圧力変動を直接検出するのは難しいため、ここでは、噴射管圧力変動に相関するエンジン1の運転状態を示すパラメータの変化から噴射管圧力変動を推定し、その推定値に基づいてアフタ噴射の実噴射量推定し、当該実噴射量をエンジン運転状態に対応した噴射量となるように補正する。
図4は、アフタ噴射間隔αとエンジン運転状態を示すパラメータとの関係を示す図である。この制御では、メイン噴射に対するアフタ噴射間隔αを変化させると、空燃比、排気温度、トルクが変化し、その変化から実噴射量が変化することに着目し、実噴射量が少なくなるのは噴射管圧力が低く、噴射量が多くなるのは噴射管圧力が高いと推定するロジックとしている。
(第1の制御形態)
本形態において、エンジン1の運転状態の変化はエンジン1のトルク変化であるものとする。本形態にかかる燃料噴射制御装置は、図1に示すトルク変化を検出するトルク変化検出手段51を有している。本形態に係るECU30は、アフタ噴射の噴射間隔αのみを強制的に変化させた後の、トルク変化検出手段51により算出されるトルク変化量ΔTに基づき燃料噴射管4a内に圧力変動を推定し、当該推定値に基づいてアフタ噴射の噴射期間を増減するように補正する。
以下、トルク変化量を用いた補正制御内容を、図5に示すフローチャートに沿って説明する。なお、アフタ噴射の基本噴射時期や基本噴射期間は、プレ噴射やメイン噴射の噴射時期と噴射期間を制御する図示しないメインルーチンによって制御されているものとする。この形態の場合、ECU30の図示しないROMには、所定値となる基準トルク変化量ΔT1が設定されている。
図5のステップST1では、エンジン回転数Neと負荷情報θとトルク情報Tなどの各種情報が、クランク角センサ40、アクセル開度センサ41、トルク検出センサ42から読み込まれる。ステップST2では、エンジン回転数Neと負荷情報θとからアイドリングなどの定常運転であるか否かを判断し、定常運転でなければこの制御は終え、定常運転の場合にはステップST3に進む。
ステップST3では、強制噴射パターンP1〜P3を実行してアフタ噴射間隔αを間隔α1〜α3へと変更し、ステップST4において、噴射間隔変更後のトルク情報T1を読込む。ステップST5では、トルク変化量ΔTをトルク算出手段51で算出する。ここではトルク情報T1−トルク情報Tの差分でトルク変化量ΔTを算出する。
ステップST6では、基準トルク変化量ΔT1とトルク変化量ΔTを比較して、トルク変化量ΔT(噴射管圧力変動)が実噴射量に影響がある変化か否かを判断する。ここで、トルク変化量ΔT>基準トルク変化量ΔT1でなければ、トルク変化量ΔTは実噴射量に影響がないものとして、アフタ噴射の噴射期間の補正は行わない。トルク変化量ΔT>基準トルク変化量ΔT1の場合には、トルク変化量ΔTは実噴射量に影響があるものとして、ステップST7においてトルク変化量ΔTに応じた補正量を算出し、次のアフタ噴射に対する噴射期間を補正する。
(第2の制御形態)
本形態において、エンジン1の運転状態の変化はエンジン1の排気温度変化であるものとする。本形態にかかる燃料噴射制御装置は、図1に示す排気温度変化を算出する排気温度変化算出手段52を有している。本形態に係るECU30は、アフタ噴射の噴射間隔αのみを強制的に変化させた後の、排気温度変化算出手段52により算出される排気温度変化量ΔHtに基づき燃料噴射管4a内に圧力変動を推定し、当該推定値に基づいてアフタ噴射の噴射期間を増減するように補正する。
以下、排気温度変化量を用いた補正制御内容を、図6に示すフローチャートに沿って説明する。なお、アフタ噴射の基本噴射時期や基本噴射期間は、プレ噴射やメイン噴射の噴射時期と噴射期間を制御する図示しないメインルーチンによって制御されているものとする。この形態の場合、ECU30の図示しないROMには、所定値となる基準温度変化量ΔHt1が設定されている。
図6のステップST11では、エンジン回転数Neと負荷情報θと排気温度情報Htなどの各種情報が、クランク角センサ40、アクセル開度センサ41、排気温度センサ43から読み込まれる。ステップST12では、エンジン回転数Neと負荷情報θとからアイドリングなどの定常運転であるか否かを判断する。定常運転でなければこの制御は終え、定常運転の場合にはステップST13に進む。
ステップST13では、強制噴射パターンP1〜P3を実行してアフタ噴射間隔αを間隔α1〜α3へと変更し、ステップST14において、噴射間隔変更後の排気温度情報Ht1を読込む。ステップST15では、排気温度変化量ΔHtを排気温度変化算出手段51で算出する。ここでは排気温度情報Ht1−排気温度情報Htの差分で排気温度変化量ΔHtを算出する。
ステップST16では、基準温度変化量ΔHt1と排気温度変化量ΔHtを比較して、排気温度変化量ΔHt(噴射管圧力変動)が実噴射量に影響がある変化か否かを判断する。ここで、排気温度変化量ΔHt>基準温度変化量ΔHt1でなければ、排気温度変化量ΔHtは実噴射量に影響がないものとして、アフタ噴射の噴射期間の補正は行わない。排気温度変化量ΔHt>基準温度変化量ΔHt1の場合には、排気温度変化量ΔHtは実噴射量に影響があるものとして、ステップST17において排気温度変化量ΔHtに応じた補正量を算出し、次のアフタ噴射に対する噴射期間を補正する。
(第3の制御形態)
本形態において、エンジン1の運転状態の変化はエンジン1の空燃比変化であるものとする。本形態にかかる燃料噴射制御装置は、図1に示す空燃比変化量を算出する空燃比変化算出手段53を有している。本形態に係るECU30は、アフタ噴射の噴射間隔αのみを強制的に変化させた後の、空燃比変化算出手段53により算出される空燃比変化量ΔAFに基づき燃料噴射管4a内に圧力変動を推定し、当該推定値に基づいてアフタ噴射の噴射期間を増減するように補正する。
以下、空燃比変化量を用いた補正制御内容を、図7に示すフローチャートに沿って説明する。なお、アフタ噴射の基本噴射時期や基本噴射期間は、プレ噴射やメイン噴射の噴射時期と噴射期間を制御する図示しないメインルーチンによって制御されているものとする。この形態の場合、ECU30の図示しないROMには、所定値となる基準空燃比変化量ΔAF1が設定されている。
図7のステップST21では、エンジン回転数Neと負荷情報θと空燃比情報AFなどの各種情報が、クランク角センサ40、アクセル開度センサ41、空燃比センサ44から読み込まれる。ステップST22では、エンジン回転数Neと負荷情報θとからアイドリングなどの定常運転であるか否かを判断する。定常運転でなければこの制御は終え、定常運転の場合にはステップST23に進む。
ステップST23では、強制噴射パターンP1〜P3を実行してアフタ噴射間隔αを間隔α1〜α3へと変更し、ステップST24において、噴射間隔変更後の空燃比情報AF1を読込む。ステップST25では、空燃比変化量ΔAFを空燃比変化算出手段53で算出する。ここでは空燃比情報AF1−空燃比情報AFの差分で空燃比変化量ΔAFを算出する。
ステップST26では、基準空燃比変化量ΔAF1と空燃比変化量ΔAFを比較して、空燃比変化量ΔAF(噴射管圧力変動)が実噴射量に影響がある変化か否かを判断する。ここで、空燃比変化量ΔAF>基準空燃比変化量ΔAF1でなければ、空燃比変化量ΔAFは実噴射量に影響がないものとして、アフタ噴射の噴射期間の補正は行わない。空燃比変化量ΔAF>基準空燃比変化量ΔAF1の場合には、空燃比変化量ΔAFは実噴射量に影響があるものとして、ステップST27において空燃比変化量ΔAFに応じた補正量を算出し、次のアフタ噴射に対する噴射期間を補正する。
このような各燃料噴射制御装置によると、エンジン1の定常運転時に、インジェクタ2によるプレ噴射及びメイン噴射の噴射時期と噴射期間、及びアフタ噴射の噴射期間(噴射量)を一定状態としてアフタ噴射の噴射間隔αのみを強制的に変化させた後の、トルク変化量ΔT、排気温度変化量ΔHt、空燃比変化量ΔAFなどのエンジンの運転状態のパラメータの変化に基づき燃料噴射管4a内に圧力変動を推定し、当該推定値に基づいてアフタ噴射の噴射期間(基本アフタ噴射量)を変更する。つまり、メイン噴射とアフタ噴射との噴射間隔に応じてアフタ噴射時の噴射量が、圧力変動に応じた推定値に基づいて調整されるので、多段噴射のメイン噴射に伴って発生するアフタ噴射の実噴射量の変化を抑制でき、安定した噴射精度を得られる。
2 燃料噴射弁
4a 燃料噴射管
18 燃焼室内
30 制御手段
51 トルク変化検出手段
52 排気温度変化算出手段
53 空燃比変化算出手段
α 次噴射の噴射間隔
ΔT トルク変化量
ΔHt 排気温度変化量
ΔAF 空燃比変化量

Claims (5)

  1. 燃料噴射管を通じて供給される燃料を燃焼室に噴射供給する燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁から一燃焼サイクル中に複数回燃料噴射を実行させる制御手段を備えた内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記制御手段は、前記内燃機関の定常運転時であって、前記燃料噴射弁による前噴射と次噴射の噴射期間を一定状態としたまま、前噴射と次噴射の噴射間隔のみを強制的に変化させた次噴射間隔変動後の前記内燃機関の運転状態の変化に基づき前記燃料噴射管内の圧力変動を推定し、当該推定値に基づいて前記次噴射の噴射期間を変更することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記内燃機関の運転状態の変化は内燃機関のトルク変化であり、
    前記内燃機関のトルク変化を検出するトルク変化検出手段を有し、
    前記制御手段は、次噴射の噴射間隔のみを強制的に変化させた後の、前記トルク変化検出手段により検出されるトルク変化に基づき前記燃料噴射管内の圧力変動を推定し、当該推定値に基づいて前記次噴射の噴射期間を補正することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 請求項2記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記トルク変化検出手段は前記内燃機関の排気温度を検出する排気温度検出手段であり、
    前記制御手段は、次噴射の噴射間隔のみを強制的に変化させた後の、前記排気温度変化算出手段により算出される排気温度変化量に基づき前記燃料噴射管内の圧力変動を推定し、当該推定値に基づいて前記次噴射の噴射期間を補正することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 請求項2記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記トルク変化検出手段は前記内燃機関の空燃比変化を算出する空燃比変化算出手段であり、
    前記制御手段は、次噴射の噴射間隔のみを強制的に変化させた後の、前記空燃比変化算出手段により算出される空燃比変化量に基づき前記燃料噴射管内の圧力変動を推定し、当該推定値に基づいて前記次噴射の噴射期間を補正することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1つに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記前噴射は、圧縮上死点近傍で燃料噴射を行なうメイン噴射であり、前記次噴射は、前記メイン噴射後に前記燃料噴射手段から燃料を噴射するアフタ噴射であることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
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