JP2010180350A - ポリイミド共重合体とこれよりなる塗布型光学補償フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

ポリイミド共重合体とこれよりなる塗布型光学補償フィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い透明性、リタデーション且つ十分な膜靭性を併せ持つポリイミドを提供する。
【解決手段】フルオレニル基を含有するジアミン化合物、剛直な骨格を有するフッ素基含有ジアミンまたは脂環式ジアミンおよび脂環式テトラカルボン酸二無水物を用いることで、高い透明性、高いリタデーション(複屈折)、リタデーション(複屈折)の低波長分散性、高い有機溶媒溶解性(ワニスの安定性)、且つ十分な膜靭性を併せ持つポリイミドを製造することが可能となり、このポリイミドを使用して光学補償フィルム材料及びその製造方法を提供することができる。このポリイミドはその特徴的な自己配向性によりそのワニスを塗付・乾燥するだけで大きなリタデーション(複屈折)と同時にその低波長分散性を発現することから、特にVAモードLCD用位相差(光学補償)フィルムとしてとして極めて有益である。
【選択図】なし

Description

本発明はフルオレニル基を含有するジアミン化合物、剛直な骨格を有するフッ素基含有ジアミンまたは脂環式ジアミンおよび脂環式テトラカルボン酸二無水物を用いて得られるポリイミド共重合体およびこれよりなる液晶ディスプレー用光学補償フィルムとその製造方法に関する。
テレビに代表される大型フラットパネルディスプレー(FPD)には、これまでプラズマディスプレーが主流であったが、近年液晶ディスプレー(LCD)の大型化技術の進歩により、大型の液晶テレビの需要が急速に拡大している。
大型液晶テレビのようなLCDの使用形態で最も重要な要求特性としてコントラストの視野角依存性の低減が挙げられる。大型液晶テレビでは近年広視野角化に有利なVA(垂直配向)モードやIPS(面内配向スイッチング)モードのLCDが採用されている。
LCD構成部材のうち液晶セルや偏光膜は元来光学異方性を有しているため、広い視野角に渡って高コントラストを維持する目的で、これらの部材ごとに適した光学補償フィルムが用いられている。
VAモードLCDにおける液晶層に対する光学補償用フィルムとして一般にネガティブCプレートとポジティブAプレートを組み合わせて使用されているが、最近、前者は直交同時2軸延伸した高分子フィルムが適用されている。
上記位相差フィルムには斜めから見た時のコントラスト低下を防止するだけでなく、リタデーション(複屈折)波長依存性を補償することによる色補償機能も求められる。
液晶セルに使用される液晶分子材料では、リタデーション(複屈折)の波長依存性はしばしば長波長ほどリタデーション(複屈折)値が減少する正常波長分散となる。例えばSTNモードLCDでは液晶材料はしばしば正常分散特性を有するため、波長分散特性が正で大きなポリカーボネート系位相差フィルムが用いられている。一方VAモード液晶セルでは液晶層のリタデーション(複屈折)波長依存性が、使用する液晶材料やカラーフィルタに由来して通常よりもかなり小さくなる場合があり、これを補償するためにはリタデーション(複屈折)の波長依存性の小さい即ち、低波長分散特性を有する位相差フィルムが必要となる。
最近、上記目的のためVAモード液晶セル用位相差フィルムとして2軸延伸したシクロオレフィン系ポリマーフィルムが採用されている。しかしながら、位相差フィルムを偏光フィルムと液晶セルの間に挿入するためには接着剤を用いて積層する工程が必要であるため、パネルの薄型化には不利となる。一方、ポリビニルアルコール/ヨウ素系偏光膜の偏光子保護フィルム(例えばトリアセチルセルロース(TAC)フィルム)の一部に位相差機能を付与したり、偏光膜保護機能を有する位相差フィルムを用いる等の方法でLCD中の部材数を減らす試みも行われている。
上記のように、透明高分子材料を位相差フィルムに適用するべく大きな複屈折を発現させるためには、通常は高分子フィルムを機械的に高倍率で延伸しなければならい。例えばフィルム面方向をXおよびY軸、膜厚方向をZ軸とおけば、XおよびY方向の屈折率が等しく(nx=ny=nin)且つ、これらがZ方向の屈折率(nz)より高くなっているネガティブCプレート位相差フィルムを作製するためには通常、高分子フィルムを高倍率で直交同時2軸延伸してポリマー鎖をフィルム面に対してできるだけ平行に配向(以後、面内配向と称する)させる必要がある。従って、上記のような機械的延伸操作を一切行わず、ワニスの溶液キャスト製膜工程のみで比較的大きな複屈折(△n=nin−nz)を発現させることは通常困難である。もし偏光子保護フィルムを浸蝕しない溶媒に溶解した高分子のワニスをその保護フィルム上に塗布・乾燥するだけで、なんら延伸操作をすることなく高いリタデーション(複屈折)且つその低波長分散特性を共に発現する透明な高分子材料があれば、LCD製造工程が著しく簡略化され、低コスト化および薄型化に有効な材料を提供しうる。
一定のリタデーションを得るためにフィルムをより薄く設計できるという点においても、塗布・乾燥して形成されるフィルムの複屈折は高いほど有利である。
シクロオレフィンポリマーのような脂肪族高分子の場合、その分子構造に由来して固有の分極率が低いために、高い複屈折を得るには高倍率での延伸操作を必要とし、一定のリタデーションを発現させるのにかなり厚いフィルムを必要とする。
一方、ポリイミドの自己配向性を利用してポリイミドワニスを塗布・乾燥するだけで、透明で且つ比較的高いリタデーション(複屈折)を発現させてネガティブCプレートを製造する技術が開示されている(例えば特許文献1参照)が、リタデーション(複屈折)の波長分散特性には改善の余地が残されていた。しかしながら従来の透明ポリイミド系では波長分散特性を更に改善することは容易ではなく、問題解決のためには分子設計上のブレークスルーが必要であった。
特開2008−280417
本発明は高い透明性、高いリタデーション(複屈折)、リタデーション(複屈折)の低波長分散性、偏光子保護フィルムを浸蝕しない溶媒に対する高い溶解性(ワニスの安定性)、且つ十分な膜靭性を併せ持つ、VAモード液晶ディスプレー用塗布型光学補償(位相差)フィルム材料として有益なポリイミドおよびこれを含有してなる光学補償フィルムとその製造方法を提供することを目的とする。
以上の問題を鑑み、鋭意研究を積み重ねた結果、下記一般式(1):
Figure 2010180350
(式(1)中、置換基Pnは各々独立に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルコキシ基を表し、nは置換基の数を表す0から4の整数である。Aは4価の脂肪族基を表す。)
で表される繰り返し単位を有するポリイミドと、下記一般式(2):
Figure 2010180350
(式(2)中、Aは請求項1に記載したものと同義であり、Bは下記式(3)〜(6):
Figure 2010180350
Figure 2010180350
Figure 2010180350
Figure 2010180350
のうち、少なくとも1つで表される。)
で表される繰り返し単位を有するポリイミドの共重合体が偏光子保護フィルムを浸蝕しない溶媒に溶解して安定なワニスを与え、これを偏光子保護フィルム上に塗布・乾燥することで上記産業分野において極めて有益な光学補償フィルム(位相差フィルム)となることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明の要旨は以下に示すものである。
1.下記一般式(1):
Figure 2010180350
(式(1)中、置換基Pnは各々独立に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルコキシ基を表し、nは置換基の数を表す0から4の整数である。Aは4価の脂肪族基を表す。)
で表される繰り返し単位を有するポリイミドと、下記一般式(2):
Figure 2010180350
(式(2)中、Aは請求項1に記載したものと同義であり、Bは下記式(3)〜(6):
Figure 2010180350
Figure 2010180350
Figure 2010180350
Figure 2010180350
のうち、少なくとも1つで表される。)
で表される繰り返し単位を有するポリイミドの共重合体であって、式(1)で表される繰り返し単位のモル分率をX、式(2)で表される繰り返し単位のモル分率を1−Xとすると、Xが0.01〜0.5の範囲であるポリイミド共重合体。
2.上記式(1)および(2)中、Aの立体構造が下記式(7)および(8):
Figure 2010180350
Figure 2010180350
のいずれかで表されることを特徴とする要旨1に記載のポリイミド共重合体。
3.要旨1に記載のポリイミド共重合体をケトン系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、エステル系溶媒の少なくとも1つに選ばれる溶媒に5重量%以上の濃度で均一に溶解して得られるワニス。
4.要旨1に記載のポリイミド共重合体からなる光学補償フィルム。
5.要旨3に記載のポリイミド共重合体ワニスを基板上に塗布・乾燥することを特徴とする光学補償フィルムの製造方法。
6.波長400nmにおける光透過率が80%以上、波長450nmおよび550nmにおけるリタデーション(Re)または複屈折(△n)の比(Re450/Re550=△n450/△n550)が1.02以下を有する、要旨4に記載の光学補償フィルム。
7.ナトリウムランプのD線(589nm)における複屈折が0.02以上である要旨4に記載の光学補償フィルム。
本発明によれば、フルオレニル基を含有するジアミン化合物、剛直な骨格を有するフッ素基含有ジアミンまたは脂環式ジアミンおよび脂環式テトラカルボン酸二無水物を用いることで、高い透明性、高いリタデーション(複屈折)、リタデーション(複屈折)の低波長分散性、高い有機溶媒溶解性(ワニスの安定性)、且つ十分な膜靭性を併せ持つポリイミドを製造することが可能となり、このポリイミドを使用して光学補償フィルム材料及びその製造方法を提供することができる。このポリイミドはその特徴的な自己配向性によりそのワニスを塗布・乾燥するだけで大きなリタデーション(複屈折)と同時にその低波長分散性を発現することから、特にVAモードLCD用位相差(光学補償)フィルムとしてとして極めて有益である。
実施例1に記載のポリイミド薄膜の赤外線吸収スペクトルを表す。 実施例1における波長と△nの関係を表す。
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明するが、これらは本発明の実施形態の一例であり、これらの内容に限定されない。
<要求特性を満たすための分子設計>
まず発明の光学補償フィルムを構成するポリイミド透明性について説明する。芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンから得られる従来の全芳香族ポリイミド系では、非特許文献:Progress in Polymer Science, 26, 259-335 (2001) に開示されているように、ジイミド部位が電子受容体、ジアミン部位が電子供与体として作用し、分子内および分子間電荷移動相互作用によりポリイミドフィルムが著しく着色する。一方、本発明のポリイミドでは脂環式テトラカルボン酸二無水物を用いて製造することに由来してジイミド部位が脂環構造となり、ジイミド部位の電子受容性が著しく低下するため、着色の原因である電荷移動相互作用が妨害され、完全に無色透明とすることが可能である。
本発明の光学補償フィルムは、接着剤を使用せず基板上に本発明のポリイミドからなる層を直接形成することを特徴とするものである。その際、基板が耐熱性の低い偏光子保護フィルム(例えばTACフィルム)である場合、通常のポリイミド製造工程即ち、ポリイミド前駆体ワニスを偏光子保護フィルム上に塗布・乾燥した後に熱イミド化する250℃以上の高温熱処理工程は偏光子保護フィルムの熱変形を引き起こす恐れがあり、適用困難である。そのため、熱イミド化工程を必要としない工程即ち、ポリイミドの溶液(ワニス)を基板上に塗布・乾燥して光学補償フィルムを形成する方法を選択する必要が生じる。
偏光子保護フィルムがTACフィルムなどのセルロースアセテートフィルムである場合には、ポリイミドワニスの溶媒として、セルロースアセテートフィルムを浸蝕せず、且つセルロースアセテートフィルムの耐熱上限温度である140ないし150℃より低温でも塗膜を十分乾燥できる溶媒例えばケトン系溶媒、エステル系溶媒または炭化水素系溶媒を選択する必要がある。言い換えると、使用するポリイミドは上記のように優れた透明性に加えて、安定なワニスを形成するために、これらの溶媒に対して室温で高い溶解性を持つことが求められる。
また、上記のようにしてポリイミドワニスから形成された透明ポリイミドフィルムがリタデーション(複屈折)の低波長分散性を発現するための1つの方策として、カルド型構造を有するフルオレニル基含有モノマーを使用することで、高分子主鎖に対して分子平面が直交するようにフルオレニル基を側差として結合する方法が、例えば特開2007−302719において提案されている。これらは直交するフルオレニル基が負の配向複屈折を持つ成分であり、主にイミド骨格からなる正の配向複屈折を持つ成分を打ち消し、波長分散特性を低波長分散及び逆波長分散へと制御している。
ポリイミド系に適用可能なカルド型フルオレニル基含有モノマーとして、下記式(9):
Figure 2010180350
で表されるジアミン即ち9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレンや下記式(10):
Figure 2010180350
で表される9,9−ビス(3−アミノプロピル)フルオレンが知られている。しかしながら、ポリイミドの溶媒溶解性やリタデーション(複屈折)の低波長分散特性には改善の余地があった。
一方、下記式(11):
Figure 2010180350
(式(11)中、置換基Pnは各々独立に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルコキシ基を表し、nは置換基の数を表す0から4の整数である。)で表されるフルオレニル基含有ジアミンと、下記式(12)〜(15):
Figure 2010180350
Figure 2010180350
Figure 2010180350
Figure 2010180350
で表される剛直な構造を有するフッ素基含有ジアミンまたは脂環式ジアミンのうち少なくともいずれか1つを併用し、脂環式テトラカルボン酸二無水物と重合反応させて得られるポリイミドは、様々なケトン系溶媒、エステル系溶媒および芳香族炭化水素系溶媒に室温で高い溶解性を示し、且つそのポリイミドワニスから形成されたフィルムは優れた透明性、比較的高い複屈折およびリタデーション(複屈折)の低波長分散特性を同時に発現することが可能となる。
上記式(12)〜(15)で表されるジアミンの内、入手のしやすさおよびコストの観点から、式(12)で表される2,2’−(トリフルオロメチル)ベンジジン(以下TFMBと称する)が好適に用いられる。
<ポリイミド前駆体の製造方法>
本発明のポリイミドはポリイミド前駆体を重合した後、これを脱水環化反応することで製造することができる。ポリイミド前駆体の製造方法は特に限定されず、公知の方法を適用することができる。まずジアミンを重合溶媒に溶解し、この溶液にジアミンと実質的に等モルの脂環式テトラカルボン酸二無水物粉末を徐々に添加し、メカニカルスターラーを用い、0〜100℃、好ましくは20〜60℃で0.5〜150時間好ましくは1〜48時間攪拌する。この際モノマー濃度は5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%である。このモノマー濃度範囲で重合を行うことにより均一で高重合度のポリイミド前駆体溶液を得ることができる。ポリイミド前駆体の重合度が増加しすぎて、重合溶液が攪拌しにくくなった場合は、適宜同一溶媒で希釈することもできる。
ポリイミドフィルムの靭性の観点からポリイミド前駆体の重合度はできるだけ高いことが望ましい。上記モノマー濃度範囲で重合を行うことによりポリマーの重合度が十分高く、モノマー及びポリマーの溶解性も十分確保することができる。上記範囲より低い濃度で重合を行うと、ポリイミド前駆体の重合度が十分高くならない場合があり、また、上記モノマー濃度範囲より高濃度で重合を行うと、モノマーや生成するポリマーの溶解が不十分となる場合がある。また、脂肪族ジアミンを使用した場合、重合初期にしばしば塩形成が起こり、重合が妨害されるが、塩形成を抑制しつつできるだけ重合度を高めるという観点から、モノマー濃度として10〜20重量%の範囲で重合を行うことが好ましい。
また、ポリイミドフィルムの靭性およびワニスのハンドリングの観点から、ポリイミド前駆体の固有粘度は好ましくは0.1〜5.0dL/gの範囲であり、0.3〜3.0dL/gの範囲であることがより好ましい。
ポリイミド前駆体の重合の際に使用可能な脂環式テトラカルボン酸二無水物としては、特に限定されないが、(1S,2R,4S,5R)−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物(シス、シス、シス−1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物)、(1S,2S,4R,5R)−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、(1R,2S,4S,5R)−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、5−(ジオキソテトラヒドロフリル−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−テトラリン−1,2−ジカルボン酸無水物、テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,4−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。またこれらを2種類以上併用することもできる。
上記の脂環式テトラカルボン酸二無水物の内、ポリイミドのケトン系溶媒、エステル系溶媒および炭化水素系溶媒への溶解性および製膜工程における面内配向性(高複屈折発現)および膜靭性の観点から下記式(16):
Figure 2010180350
で表される(1S,2S,4R,5R)−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物および下記式(17):
Figure 2010180350
で表される(1R,2S,4S,5R)−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物が好適に用いられる。
本発明のポリイミドは式(11)で表されるフルオレニル基含有ジアミンと、共重合ジアミン成分である式(12)〜(15)ので表されるジアミンのうち少なくとも1つ、および脂環式テトラカルボン酸二無水物より合成することができる。ポリイミド前駆体を重合する際に使用される全ジアミンの共重合組成は式(11)で表されるフルオレニル基含有ジアミンのモル分率をY、式(12)〜(15)のいずれかで表されるジアミンのモル分率を1−Yとすると、Yは0.01〜0.5の範囲である。Yが0.01より低い場合、リタデーション(複屈折)の低波長分散特性の目標値を達成できなくなる恐れがあり、Yが0.5より大きい場合、高複屈折の目標値を達成できなくなる恐れがある。
ポリイミドの着色を抑制し、リタデーション(複屈折)の低波長分散特性を実現するという観点からテトラカルボン酸二無水物成分としては上記の脂環式テトラカルボン酸二無水物を用いるべきであるが、ポリイミド膜の透明性等の要求特性を著しく損なわない範囲で芳香族テトラカルボン酸二無水物も共重合成分として部分的に使用してポリイミド膜の物性を微調整することもできる。特に限定されないが、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ハイドロキノン−ビス(トリメリテートアンハイドライド)、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物等が例として挙げられる。またこれらを2種類以上用いてもよい。これらの芳香族テトラカルボン酸二無水物を共重合成分として使用する場合は、これらの芳香族テトラカルボン酸二無水物の使用量(含有率)は全テトラカルボン酸二無水物使用量に対してモル分率0.2以下(20モル%以下)である。これより多く用いるとポリイミド膜の透明性や溶媒溶解性を損なう恐れがある。
本発明のポリイミドの前駆体を重合する際、式(11)で表されるフルオレニル基含有ジアミンおよび式(12)〜(15)で表されるジアミン以外のジアミン成分を部分的に使用してポリイミドの物性を微調整することもできる。その際に使用可能な脂肪族ジアミンとしては、特に限定されないが、例えば、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)、イソホロンジアミン、シス−1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,4−シクロヘキサンビス(メチルアミン)、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、3,8−ビス(アミノメチル)トリシクロ〔5.2.1.0〕デカン、1,3−ジアミノアダマンタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−プロパンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,5−ペンタメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,7−ヘプタメチレンジアミン、1,8−オクタメチレンジアミン、1,9−ノナメチレンジアミン等が挙げられる。またこれらを2種類以上併用することもできる。これらの脂肪族ジアミンを共重合成分として部分的に使用する場合、式(11)で表されるフルオレニル基含有ジアミンのモル分率をY、式(12)〜(15)で表されるジアミンのモル分率をZ、上記脂肪族ジアミンのモル分率を1−Y−Zとすると、Yは0.01〜0.5の範囲であり、1−Y−Zは0.3以下である。上記脂肪族ジアミンをこれより多く用いるとポリイミド膜の溶媒溶解性を損なう恐れがある。
また、上記脂肪族ジアミンの代わりに芳香族ジアミンを共重合成分として部分的使用してポリイミド膜の物性を微調整することもできる。その際に使用可能な芳香族ジアミンとしては、特に限定されないが、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノキシレン、2,4−ジアミノデュレン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−メチレンビス(2−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−エチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、2,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4−アミノフェニル−4’−アミノベンゾエート、ベンジジン、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、o−トリジン、m−トリジン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、p−ターフェニレンジアミン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノ-3-クロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)フルオレン等が挙げられる。またこれらを2種類以上併用することもできる。これらの芳香族ジアミンを共重合成分として部分的に使用する場合、式(11)で表されるフルオレニル基含有ジアミンのモル分率をY、式(12)〜(15)で表されるジアミンのモル分率をZ、上記芳香族ジアミンのモル分率を1−Y−Zとすると、Yは0.01〜0.5の範囲であり、1−Y−Zは0.2以下である。上記脂肪族ジアミンをこれより多く用いるとポリイミド膜の溶媒溶解性を損なう恐れがある。
ポリイミド前駆体を重合する際に使用可能な重合溶媒は、重合反応時にモノマーおよびポリマーを十分溶解するものであればよく、特に限定されないが、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミド等のアミド溶媒、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン等の環状エステル溶媒が好適に用いられる。また上記以外にもシクロペンタノン、シクロへキサノン等の環状ケトン系溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート溶媒、ジグライム、トリグライム、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、m−クレゾール、P−クレゾール等のフェノール系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルスルホキシド等も使用可能である。
上記のようにして得られたポリイミド前駆体はその重合溶液をそのままあるいは適度に溶媒で希釈した後、大量の水やメタノール等の貧溶媒中に滴下・濾過・乾燥し、粉末として単離することもできる。
<ポリイミドの製造方法>
本発明のポリイミドは、下記一般式(1):
Figure 2010180350
(式(1)中、置換基Pnは各々独立に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルコキシ基を表し、nは置換基の数を表す0から4の整数である。Aは4価の脂肪族基を表す。)
で表される繰り返し単位を有するポリイミドと、下記一般式(2):
Figure 2010180350
(式(2)中、Aは前記に同じ。Bは下記式(3)〜(6):
Figure 2010180350
Figure 2010180350
Figure 2010180350
Figure 2010180350
のうち、少なくとも1つで表される。)
で表される繰り返し単位を有するポリイミドの共重合体であって、式(1)で表される繰り返し単位のモル分率をX、式(2)で表される繰り返し単位のモル分率を1−Xとすると、Xが0.01〜0.5の範囲であるポリイミド共重合体である。
ここで、式(1)中、置換基Pnは各々独立に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルコキシ基を表し、nは置換基の数を表す0から4の整数である。炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などがあげられ、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、などがあげられる。Pnは異なる2種類以上であってもよい。
なかでも、ポリイミドのケトン系溶媒、エステル系溶媒および炭化水素系溶媒への溶解性および製膜工程における面内配向性および膜靭性の観点からAは下記式(7)または(8):
Figure 2010180350
Figure 2010180350
のいずれかで表されることが好ましい。
本発明のポリイミドは、上記の方法で得られたポリイミド前駆体を分子内脱水閉環反応(イミド化反応)することで製造することができる。イミド化の方法は特に限定されず、公知の方法(化学イミド化法および熱イミド化法)を適用することができる。
化学イミド化によるポリイミドの製造方法について説明する。重合して得られたポリイミド前駆体ワニスまたは同一の溶媒で適度に希釈後、これに攪拌下で有機酸の酸無水物と触媒として有機3級アミンからなる化学イミド化試薬を滴下し、0〜100℃、好ましくは20〜50℃で0.5〜48時間攪拌することで容易にイミド化反応を完結することができる。
その際に使用可能な有機酸無水物としては特に限定されないが、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸等が挙げられる。このうち、コストおよび後処理(除去)のしやすさの観点から無水酢酸が好適に用いられる。また有機3級アミンとしては特に限定されず、ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等が使用可能であるが、安全性の観点から好ましくはピリジンが用いられる。
投入する化学イミド試薬中の有機酸無水物量は、ポリイミド前駆体の理論脱水量の1〜10倍モルの範囲であり、反応の完結、反応速度および後処理の観点から2〜5倍モルの範囲であることが好ましい。また3級アミン触媒の使用量は反応の完結、反応速度および後処理(除去のしやすさ)の観点から有機酸無水物量に対して0.1〜1倍モルの範囲であることが好ましい。
上記の化学イミド化法の他、熱イミド化法も適用することできる。例えばポリイミド前駆体の重合溶液をそのままあるいは同一の溶媒で適度に希釈した後、その溶液を150〜250℃で0.5〜5時間加熱・リフラックスすることで、本発明のポリイミドのワニスを容易に製造することができる。この際、イミド化の副生成物である水を共沸留去するために、トルエンやキシレン等を添加しても差し支えない。また触媒としてγ―ピコリン等の塩基を添加することができる。
ポリイミドの分子量低下をできるだけ抑制するという観点から、ポリイミド前駆体ワニスを加熱・リフラックスしてイミド化する方法よりも、ワニス中に化学イミド化試薬を滴下・攪拌し加熱せずにイミド化するほうが望ましい。
粉末として単離したポリイミド前駆体を、真空中、窒素等の不活性ガス中、あるいは空気中200〜400℃、より好ましくは250〜350℃で0.5〜24時間加熱してイミド化し、粉末状のポリイミドを得ることができる。この際加熱温度はイミド化を完結するという観点から200℃以上、生成したポリイミドフィルムの熱安定性の観点から400℃以下が好ましい。またイミド化は真空中あるいは不活性ガス中で行うことが望ましいが、着色を考慮してイミド化温度が高すぎなければ空気中でイミド化を行っても差し支えない。
また本発明のポリイミドは、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを溶媒中高温で反応させることにより、ポリイミド前駆体を一旦形成することなく、一段階で重合することができる。この際、反応溶液は反応促進の観点から、130〜250℃、好ましくは150〜200℃の温度範囲に保持するとよい。重合溶媒は特に限定さないが、使用可能な溶媒として、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒が例として挙げられが、より好ましくはm−クレゾール等のフェノール系溶媒やNMP等のアミド系溶媒が用いられる。これらの溶媒にイミド化反応の副生成物である水を共沸留去するために、トルエンやキシレン等を添加することができる。またイミド化触媒としてγ―ピコリン等の塩基を添加することができる。
上記のようにしてイミド化した反応溶液を大量の貧溶媒中に滴下することで、ポリイミドを析出させ、繰り返し洗浄して反応溶媒、化学イミド化剤、触媒等を除去した後、減圧乾燥してポリイミドの粉末を得ることができる。使用可能な貧溶媒としては、ポリイミドを溶解しなければよく、特に限定されないが、反応溶媒や化学イミド化剤との親和性および乾燥による除去のしやすさの観点から水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等やこれらの混合溶媒が好適に用いられる。
ポリイミド粉末を溶媒に再溶解してワニスとする際に使用可能な溶媒として、特に限定されないが、上記重合溶媒を使用することができる。また、偏光子保護フィルム上にポリイミドワニスを塗付・乾燥してポリイミドフィルムを形成する場合は、偏光子保護フィルムを浸蝕しない溶媒が好適に用いられる。例えば、偏光子保護フィルムとして代表的なTACフィルムを用いる場合は、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロへキサノン、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、α−メチルーγ−ブチロラクトン、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル等のエステル系溶媒が好適に用いられる。これら溶媒は併用してもかまわない。
本発明のポリイミドのワニスを偏光子保護フィルム上に塗布・乾燥してポリイミドフィルムを形成する際、塗膜厚の制御やワニスのハンドリングの観点からポリイミドワニスの濃度は5〜30重量%の範囲であることが好ましい。従って、上記溶媒に対するポリイミドの溶解度は室温において5重量%以上であることが好ましく、10重量%以上であることがより好ましい。
上記ポリイミドワニスを基板上に塗布し、40〜250℃、好ましくは80〜200℃で乾燥するによってポリイミドフィルムを形成することができる。特に偏光子保護フィルムのような耐熱温度の制限がある材質上にポリイミドを製膜する場合は、塗膜の乾燥温度は偏光子保護フィルムの変形が起こらない温度であれば特に限定されない。例えばTACフィルムへ製膜する場合は40〜150℃の温度範囲で乾燥を行う。
本発明のポリイミドの要求特性を損なわない範囲で、ポリイミド中に必要に応じて酸化安定剤、フィラー、接着促進剤、シランカップリング剤、感光剤、光重合開始剤、増感剤、末端封止剤、架橋剤等の添加物を加えてもよい
<ポリイミドの要求特性>
本発明のポリイミドフィルムを溶液キャスト法で基板上に形成するためには、使用するポリイミドの有機溶媒溶解性が必要である。基板が偏光子保護フィルム例えばTACフィルムの場合、ポリイミドワニスの溶媒として、TACフィルムを浸蝕しないケトン系溶媒、エステル系溶媒または炭化水素系溶媒を使用する必要がある。即ち使用するポリイミドにはこれらの溶媒に対する高い溶解性が求められる。塗膜厚の制御やワニスのハンドリングの観点から、ポリイミドワニスは室温で濃度5〜30重量%の範囲において長期に渡りゲル化等を生じることなく均一性を保持することが求められる。従って、上記溶媒に対するポリイミドの溶解度は室温において5重量%以上であることが好ましく、10重量%以上であることがより好ましい。
また、偏光子保護フィルムの耐熱性や、キャスト製膜工程時のポリイミド鎖の配向緩和を抑制する観点から、キャスト製膜(乾燥)温度はできるだけ低いことが望ましい。そのため溶液キャスト製膜に用いる溶媒の沸点は低い方が望ましい。例えば偏光子保護フィルムがTACフィルムの場合、熱変形を防止するために乾燥温度は150℃以下に制限される。この観点からポリイミドワニスに使用する溶媒の沸点は180℃以下であれば塗膜の乾燥工程に支障は無いが、150℃以下であればより好ましく、120℃以下であれば更に好ましい。
本発明のポリイミドフィルムは目視上完全に無着色であるが、透明性の高さをより定量的に表すならば、透明性の指標として膜厚20μmのフィルムの波長400nmにおける光透過率が80%以上であれば実用上支障はないが、85%以上であればより好ましい。
上記ポリイミドフィルムは十分な膜靭性を示すことが望ましい。その指標としてポリイミドワニスを基板上に塗布・乾燥後、膜にひび割れが見られなければ実用上支障は無いが、180°折曲試験によりフィルムが破断しないことがより好ましい。より定量的に表すならば、ポリイミドフィルムの引張試験において試験片の破断伸びが5%以上であれば実用上支障はないが、10%以上であればより好ましい。
上記ポリイミドフィルムはリタデーション(複屈折)の波長分散特性がより低いことが望ましい。その指標として450nmおよび550nmにおけるリタデーション(Re)の比または複屈折(△n)の比(Re450/Re550=△n450/△n550)が1.00〜1.02の範囲であれば実用上支障はないが、1.00〜1.01の範囲であればより好ましい。
本発明のポリイミドフィルムはより高いリターデーション(複屈折)値を有することが望ましい。リタデーション(複屈折)の指標としてナトリウムランプの波長589nmにおける複屈折値△n(nin−nz) (ここでninおよびnzはフィルム面に平行な方向および膜厚方向の屈折率)は高いほど光学補償フィルムをより薄く設定できる点で有利であるが、実用上0.02以上であることが求められる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これら実施例に限定されるものではない。なお、以下の例における物性値は、次の方法により測定した。
<赤外吸収スペクトル>
フーリエ変換赤外分光光度計(日本分光社製FT−IR5300)を用い、KBr法にてフルオレニル基含有ジアミンの赤外線吸収スペクトルを測定した。また透過法にてポリイミド薄膜(約5μm厚)の赤外線吸収スペクトルを測定した。
1H−NMRスペクトル>
日本電子社製NMR分光光度計(ECP400)を用い、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)中でフルオレニル基含有ジアミンの1H−NMRスペクトルを測定した。
<示差走査熱量分析(融点および融解曲線)>
フルオレニル基含有ジアミンの融点および融解曲線は、ブルカーエイエックスエス社製示差走査熱量分析装置(DSC3100)を用いて、窒素雰囲気中、昇温速度5℃/分で測定した。
<固有粘度>
0.5重量%のポリイミド前駆体またはポリイミドの溶液を、オストワルド粘度計を用いて30℃で測定した。
<カットオフ波長(透明性)>
日本分光社製紫外可視分光光度計(V−530)を用いて、ポリイミドフィルム(膜厚約20μm)の200nmから900nmの可視・紫外線透過率を測定した。透過率が0.5%以下となる波長(カットオフ波長)を透明性の指標とした。カットオフ波長が短い程、ポリイミド膜の透明性が良好であることを意味する。
<光透過率(透明性)>
日本分光社製紫外可視分光光度計(V−530)を用いて、ポリイミドフィルム(膜厚約20μm)の波長400nmにおける光透過率を測定した。透過率が高い程、ポリイミドフィルムの透明性が良好であることを意味する。
<複屈折:△n、およびその波長分散>
アタゴ社製偏光子付アッベ屈折計(NAR−1T SOLID)を用いて、ポリイミドフィルム(膜厚約20μm)のフィルム面に平行な方向(nin)と垂直な方向即ち膜厚方向(nz)の一定波長における屈折率(ナトリウムランプの波長589nm)を測定し、これらの屈折率の差から複屈折(△n=nin−nz)を求めた。また、複屈折の波長分散を求める場合は、光源としてナトリウムランプの代わりにキセノンランプ光源からの光を回折格子(バンドパス10nm)で分光した単色光を光ファイバーケーブルを介して上記屈折計に導入して各波長(450、486、546、550、587、656nm)における複屈折を測定した。
[合成例]
式(11)で表されるジアミンのうち、下記式(18):
Figure 2010180350
で表されるフルオレニル基含有ジアミン(以下ABOBPFLと称する)を以下のように合成した。4−フルオロニトロベンゼン2.46g(31.2 mol)をN,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)25.5mLに溶解してこれに炭酸カリウム2.49gを添加してA液とした。次に9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(以下BPFLと称する)5.29g(15.1 mol)をDMF31.7mLに溶解し、B液とした。A液にB液を加え、窒素雰囲気下100℃で還流しながら4時間攪拌した。析出した沈殿を濾別してDMFで洗浄後次いで水で洗浄して炭酸カリウムを溶解・除去した。この水洗操作は洗液が中性になるまで繰り返し行った。これを100℃で12時間真空乾燥して白色の粉末状生成物を得た(収率:78%)。
得られたジニトロ体の還元は次のようにして行った。水素導入管およびコンデンサー付3口フラスコに上記ジニトロ体3.04g(7.71mmol)およびパラジウム/カーボン粉末0.10gを入れ、DMF50mLを加えて120℃に加熱し、ジニトロ体を溶解させた。次に水素を導入し、120℃で5時間攪拌した。反応後、パラジウム/カーボンを熱濾過して濾別・除去した後、濾液を室温まで放冷却しこれを大量の水中に滴下し、析出した沈殿を水でよく洗浄して灰色の粗生成物を得た(収率61%)。これをトルエンから2回再結晶して得られた茶白色粉末を110℃で12時間真空乾燥して生成物を得た。FT−IRスペクトルおよび1H−NMRスペクトルより、得られた生成物は目的とする上記式(18)で表されるフルオレニル基含有ジアミン(ABOBPFL)であることが確認された。DSC測定によるシャープな融解ピークが見られたことから、生成物は高純度であることがわかった。
FT−IR(KBr): 3445、3368cm-1(アミノ基N−H伸縮振動)、3036cm-1(芳香族C−H伸縮振動)1618cm-1(アミノ基N−H伸縮振動)、1240cm-1(C−O−Ph伸縮振動)
1H−NMR(DMSO−d6): δ4.95ppm(アミンプロトン、s、4H、相対積分強度4.04)、δ6.55ppm(アミノ基のオルト位の芳香族プロトン、4H、相対積分強度4.00)、δ6.73ppm(エーテル結合のオルト位の芳香族プロトン、8H、相対積分強度7.96)、δ7.02ppm(中央メチレン結合のオルト位の芳香族プロトン、4H、相対積分強度4.04)、δ7.3〜7.4ppm(フルオレン基上1〜3位および6〜8位のプロトン、6H、相対積分強度6.06)、δ7.9ppm(フルオレン基上4および5位のプロトン、2H、相対積分強度2.00)
DSC: 融点171.7℃
[実施例1]
<ポリイミド前駆体の重合、イミド化およびポリイミドフィルム特性の評価>
よく乾燥した攪拌機付密閉反応容器中に2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(以下、TFMBと称する)4mmolおよび合成例1に記載のフルオレニル基含有ジアミン(ABOBPFL)1mmolを入れ、モレキュラーシーブス4Aで十分に脱水したN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解した後、この溶液に式(17)で表される(1R,2S,4S,5R)−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物粉末(岩谷瓦斯社製、以下PMDA−HSと称する)5mmolを一度に加えた。この時全モノマー濃度は30重量%である。溶液粘度が高くなり攪拌しにくくなったため、DMAcを適宜追加して、最終的には全モノマー濃度20.3重量%まで希釈した。最終的に96時間撹拌し透明、均一で粘稠なポリイミド前駆体溶液を得た。このポリイミド前駆体溶液に過剰量の無水酢酸/ピリジン(体積比7/3)を攪拌しながら滴下し、室温で24時間攪拌して化学イミド化を行った。この際反応溶液はゲル化しなかった。化学イミド化終了後、反応溶液を大量のメタノール中に滴下してポリイミドを沈殿・濾過してメタノールで十分洗浄した後、100℃で真空乾燥してポリイミド粉末を得た。DMAc中で測定したこのポリイミドの固有粘度は0.723dL/gであった。このポリイミド粉末をシクロペンタノンに溶解したワニス(17重量%)は均一であり室温で高い安定性を示した。このワニスをガラス基板に塗布して60℃で1時間、100℃で10分、更に150℃で15分間乾燥して膜厚約17μmの透明なポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムは180°折曲げ試験によっても破断せず、十分な可撓性を示した。また同様にして別途5μm厚の薄膜を作製し、透過法にて赤外吸収スペクトルを測定したところ、イミド化はほぼ完結していることが確認された。ポリイミド薄膜の赤外線吸収スペクトルを図1に示す。このポリイミドフィルムの透明性を評価したところ、400nmにおける光透過率は86.0%、カットオフ波長は312nmであり極めて高い透明性を示した。ナトリウムランプを光源として測定した複屈折は0.020であり、比較的高い複屈折値を示した。また、Re450/Re550=1.01であり、極めて低い波長分散性を示した。広範囲の波長に対して複屈折(△n)をプロットしたものを図2示す。
[実施例2]
実施例1に記載のポリイミドをワニスとする際の溶媒としてシクロペンタノンの代わりに酢酸エチルを用い17重量%の均一で安定なワニスを得た。これをガラス基板上に60℃で40分、次いで80℃で20分熱風乾燥器中で乾燥してポリイミドフィルム(膜厚13μm)を作製した。このポリイミドフィルムは180°折曲げ試験によっても破断せず、十分な可撓性を示した。このポリイミドフィルムの400nmにおける光透過率は86.7%、カットオフ波長は311nmであり極めて高い透明性を示した。ナトリウムランプを光源として測定した複屈折は0.022であり、比較的高い複屈折値を示した。また、Re450/Re550=1.02であり、極めて低い波長分散性を示した。
[比較例1]
TFMB(4mmol)と式(10)で表されるジアミン即ち9,9−ビス(3−アミノプロピル)フルオレン(1mmol)をDMAcに溶解し、この溶液にPMDA−HS5mmolを加えて室温で120時間攪拌して重合を行った。実施例1に記載した方法と同様に化学イミド化を行い、ポリイミド粉末を得た。このポリイミドの固有粘度は0.70dL/gであった。実施例1に記載した方法と同様に、ポリイミド粉末をシクロペンタノンに再溶解してワニスとし、同様な乾燥条件でキャスト製膜を行い膜厚15μmのポリイミドフィルムを作製した。このポリイミドフィルムの400nmにおける光透過率は89.2%、カットオフ波長は294nmであり極めて高い透明性を示した。ナトリウムランプを光源として測定した複屈折は0.0236であり、比較的高い複屈折値を示した。しかしながらリタデーションの波長分散を示す値Re450/Re550は1.09であり、波長分散性はそれほど低い値にはならなかった。これはジアミン成分に式(11)で表されるフルオレニル基含有ジアミンを使用しなかったためである。

Claims (7)

  1. 下記一般式(1):
    Figure 2010180350
    (式(1)中、置換基Pnは各々独立に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルコキシ基を表し、nは置換基の数を表す0から4の整数である。Aは4価の脂肪族基を表す。)
    で表される繰り返し単位を有するポリイミドと、下記一般式(2):
    Figure 2010180350
    (式(2)中、Aは前述の通り、Bは下記式(3)〜(6):
    Figure 2010180350
    Figure 2010180350
    Figure 2010180350
    Figure 2010180350
    のうち、少なくとも1つで表される。)
    で表される繰り返し単位を有するポリイミドの共重合体であって、式(1)で表される繰り返し単位のモル分率をX、式(2)で表される繰り返し単位のモル分率を1−Xとすると、Xが0.01〜0.5の範囲であるポリイミド共重合体。
  2. 式(1)および(2)中、Aの立体構造が下記式(7)および(8):
    Figure 2010180350
    Figure 2010180350
    のいずれかで表されることを特徴とする請求項1に記載のポリイミド共重合体。
  3. 請求項1に記載のポリイミド共重合体をケトン系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、エステル系溶媒の少なくとも1つに選ばれる溶媒に5重量%以上の濃度で均一に溶解して得られるワニス。
  4. 請求項1に記載のポリイミド共重合体からなる光学補償フィルム。
  5. 請求項3に記載のポリイミド共重合体ワニスを基板上に塗付・乾燥することを特徴とする光学補償フィルムの製造方法。
  6. 波長400nmにおける光透過率が80%以上、波長450nmおよび550nmにおけるリタデーション(Re)または複屈折(△n)の比(Re450/Re550=△n450/△n550)が1.02以下を有する、請求項4に記載の光学補償フィルム。
  7. ナトリウムランプのD線(589nm)における複屈折が0.02以上である請求項4に記載の光学補償フィルム。
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