JP2010179444A - 研削盤および研削方法 - Google Patents

研削盤および研削方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010179444A
JP2010179444A JP2009027697A JP2009027697A JP2010179444A JP 2010179444 A JP2010179444 A JP 2010179444A JP 2009027697 A JP2009027697 A JP 2009027697A JP 2009027697 A JP2009027697 A JP 2009027697A JP 2010179444 A JP2010179444 A JP 2010179444A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grinding wheel
workpiece
axis
grinding
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009027697A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5481870B2 (ja
Inventor
Eiji Kato
栄二 加藤
Yasuo Shinno
康生 新野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2009027697A priority Critical patent/JP5481870B2/ja
Publication of JP2010179444A publication Critical patent/JP2010179444A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5481870B2 publication Critical patent/JP5481870B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

【課題】ねじのリード角や深さが大きい場合であっても、特に雌ねじの形成に際しては雌ねじの内径が小さい場合にも、工作物の内周面または外周面にねじを形成する研削加工が可能な研削盤および研削方法を提供する。
【解決手段】砥石車33は、基部33aと、基部33aの外周面に砥石軸方向に螺旋状に形成され、ねじのリード角γと異なるリード角に設定された凸条33bとを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、工作物の外周面または内周面にねじ溝を研削してねじを形成する研削盤および研削方法に関するものである。
従来、円筒状の工作物の内周面にねじ溝を研削して雌ねじを形成する研削盤は、工作物を工作物の軸周りに回転可能に保持する主軸装置と、主軸装置に対して工作物の軸方向および軸直交方向に相対移動可能であって、砥石軸周りに回転可能な砥石車とを備えている。そして、砥石車は、砥石軸に直交する軸周りに旋回可能とし、ねじ軸(工作物の軸)に対する砥石車の軸の傾き角をねじのリード角に一致するように、砥石車を旋回させて、研削を行っている。
しかし、上述したような研削盤においては、雌ねじのリード角や深さが大きい場合や、雌ねじの内径が小さい場合には、砥石車または砥石車を支持する支持軸部材が工作物の口元と干渉するおそれがある。そこで、この干渉を避けるために、砥石車や支持軸部材を小径にすることが考えられる。しかし、砥石車の支持剛性、すなわち支持軸部材の曲げ剛性が低下する。その結果、支持軸部材の撓みによって加工精度を高められないという問題が生じていた。さらに、支持軸部材の曲げ剛性の低下により、十分な研削力を付与できないことから研削時間の短縮を図ることができなかった。
そこで、雌ねじのリード角と砥石車の軸の傾き角を一致させない研削盤として、例えば、特公平8−11329号公報(特許文献1)、特開2003−11022号公報(特許文献2)に記載されたものがある。特許文献1には、工作物の軸と砥石車の軸が平行の状態で雌ねじを研削する加工方法が開示されている。また、特許文献2には、雌ねじのリード角よりも小さく砥石車を傾けた状態で雌ねじを研削する加工方法が開示されている。
ここで、特許文献1,2に記載の砥石車はいずれも円盤状となしている。これに対し、例えば、特開平10−43943号公報(特許文献3)に記載されたものがある。特許文献3には、雌ねじのピッチに合わせた複数の円盤状突起を有する砥石車が開示されている。この砥石車を螺旋運動させることにより、高速に研削加工できると共に、砥石車の工具寿命を長くすることができるとされている。
また、円筒状または円柱状の工作物の外周面にねじ溝を研削して雄ねじを形成する研削盤としては、例えば、特開2004−90215号公報(特許文献4)に記載されたものがある。特許文献4には、雄ねじのねじ軸に対する砥石車の軸の傾き角を雄ねじのリード角に一致するように、砥石車を旋回させて、研削を行っていることが記載されている。
特公平8−11329号公報 特開2003−11022号公報 特開平10−43943号公報 特開2004−90215号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載の砥石車は、いずれも円盤状をなしているため、雌ねじのリード角や深さが大きい場合や、雌ねじの内径が小さい場合には、研削加工できないことがあった。
また、工作物の外周面に雄ねじを形成する場合には、研削盤の構成上、砥石車の軸を旋回させることができれば、内周面に雌ねじを形成する場合のように、研削加工できないことはない。しかし、砥石車を工作物の軸に直交する軸周りに旋回させるためのスペースや旋回機構が必要となる。その結果、研削盤が大型化するとともに、コスト高となる。従って、工作物の外周面に雄ねじを形成する場合にも、雌ねじの形成する場合と同様に、砥石車をリード角に一致させない研削方法が要請される。そうすると、上記と同様に、雄ねじのリード角や深さが大きい場合には、研削加工できないことがあった。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、ねじのリード角や深さが大きい場合であっても、特に雌ねじの形成に際しては雌ねじの内径が小さい場合にも、工作物の内周面または外周面にねじを形成する研削加工が可能な研削盤および研削方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、
軸状の工作物を保持する工作物保持手段と、
前記工作物の軸に平行な砥石軸周りに回転可能であり、前記工作物に対して前記工作物の軸方向および軸直交方向に相対的に移動可能であり、且つ、前記砥石軸を前記工作物に対して前記工作物の軸周りに相対的に回転可能な砥石車と、
を備え、
前記工作物の内周面または外周面にねじ溝を研削してねじを形成する研削盤において、
前記砥石車は、
基部と、
前記基部の外周面に前記砥石軸方向に螺旋状に形成され、前記ねじのリード角と異なるリード角に設定された凸条と、
を備えることである。
請求項2に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1において、
前記工作物の内周面に雌ねじを形成する場合において、
前記凸条の最外径が前記雌ねじの谷径よりも小さく設定されていることである。
請求項3に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1または2において、
前記砥石車を前記砥石軸周りに回転駆動する砥石車回転手段と、
前記工作物を前記工作物の軸周りに回転駆動する工作物回転手段と、
前記砥石車を前記工作物に対して相対的に前記工作物の軸方向および軸直交方向に移動する軸移動手段と、
前記砥石車回転手段、前記工作物回転手段、および、前記軸移動手段を制御する制御手段と、
を備えることである。
請求項4に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1または2において、
ベッドと、
前記砥石車を前記砥石軸周りに回転駆動する砥石車回転手段と、
前記砥石車を前記工作物に対して相対的に前記工作物の軸方向および軸直交方向に移動する軸移動手段と、
前記砥石軸を前記工作物の軸周りに相対的に回転駆動する公転手段と、
前記砥石車回転手段、前記軸移動手段、および、前記公転手段を制御する制御手段と、
を備え、
前記工作物保持手段は、前記工作物を前記ベッドに対して回転不能に固定することである。
請求項5に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1〜4のいずれか一項において、
前記凸条は、前記砥石軸周りに複数周に亘るように螺旋状に形成されていることである。
請求項6に記載の発明の構成上の特徴は、請求項5において、
前記凸条は、前記ねじのリード角より大きなリード角に設定されることである。
請求項7に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1〜4のいずれか一項において、
前記凸条は、前記砥石軸周りに一周未満となるように螺旋状に形成されていることである。
請求項8に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1〜7のいずれか一項において、
前記凸条は、多条に形成されていることである。
請求項9に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1〜8のいずれか一項において、
前記研削盤は、
研削目標の前記ねじ溝のねじ溝面と前記砥石車との接触線を算出し、前記接触線を前記砥石車の中心軸周りに回転させることにより面形状を取得する面形状取得手段と、
前記面形状取得手段により取得される前記面形状に前記砥石車の外周面を成形する砥石成形手段と、
を備えることである。
請求項10に記載の発明の構成上の特徴は、請求項9において、
前記砥石成形手段は、NC制御により前記砥石車の外周面を形成するNCツルーイング装置であることである。
請求項11に記載の発明の構成上の特徴は、
前記工作物の軸に平行な砥石車を砥石軸周りに回転し、前記工作物に対して前記工作物の軸方向および軸直交方向に相対的に移動し、且つ、前記砥石軸を前記工作物に対して前記工作物の軸周りに相対的に回転させることにより、前記工作物の内周面または外周面にねじ溝を研削してねじを形成する研削方法において、
前記砥石車は、
基部と、
前記基部の外周面に前記砥石軸方向に螺旋状に形成され、前記ねじのリード角と異なるリード角に設定された凸条と、
を備え、
前記凸条により前記ねじ溝を研削することである。
請求項12に記載の発明の構成上の特徴は、請求項11において、
前記砥石車を前記砥石軸周りに回転させ、前記工作物を前記工作物の軸周りに回転させ、前記砥石車を前記工作物に対して相対的に前記工作物の軸方向におよび軸直交方向に相対移動させることにより、前記工作物の内周面または外周面にねじ溝を研削してねじを形成することである。
請求項13に記載の発明の構成上の特徴は、請求項11において、
前記工作物をベッドに対して回転不能に固定し、前記砥石車を前記砥石軸周りに回転し、前記砥石車を前記工作物に対して相対的に前記工作物の軸方向および軸直交方向に移動し、前記砥石軸を前記工作物の軸周りに相対的に回転駆動することにより、前記工作物の内周面または外周面にねじ溝を研削してねじを形成することである。
請求項1に係る発明によると、砥石車における螺旋状の凸条が、工作物の内周面または外周面にねじ溝を形成することができる。特に、砥石車を工作物の軸直交方向に旋回させることなく、リード角やねじ深さが大きなねじを研削加工できる。つまり、従来の円盤状の砥石車では研削加工できなかったねじを、本発明の研削盤は研削加工できる。さらに、従来のような円盤状の砥石車によって研削加工できるねじにおいて、従来の円盤状の砥石車に比べて、本発明の砥石車は外径を大きくできる。従って、砥石車の剛性を高くでき、且つ、砥石車の寿命の長期化を図ることができる。ここで、本発明のように、螺旋状の凸条によりねじ溝を研削できるのは、実施形態の欄にて後述する理由による。
また、砥石車の軸を工作物の軸に対して傾ける必要がない。そのため、雌ねじの内径が小さい場合であっても、工作物と砥石車または砥石車を支持する支持軸部材とが干渉することなく、研削加工できる。さらに、砥石車を支持する支持軸部材の曲げ剛性を低下させることなく、砥石車に十分な研削力を付与することができる。従って、研削時間の短縮を図ることができる。
請求項2に係る発明によると、特に工作物の内周面に雌ねじを形成する場合において、工作物の内周面と砥石車の外周面との間に非接触の隙間ができる。この隙間により切り屑を排出しやすくなり、隙間にクーラントを挿入することが可能となる。
請求項3に係る発明によると、工作物と砥石車とが共に回転し、砥石車が工作物に対して工作物の径方向に相対移動することで、研削加工の加工点を変更することができる。従来の研削盤に本発明を適用することができ、また、研削加工の加工点が工作物の回転方向において同一位置(同一位相)とすることができる。よって、クーラントを加工点に確実に供給することが可能となり、効率よく確実にねじ溝を形成する研削加工ができる。
請求項4に係る発明によると、工作物を固定した状態で、砥石車のみを自転および公転することで、研削加工の加工点を工作物の周方向に移動させることができる。これにより、工作物の支持剛性を高くすることができるため、高精度な研削加工が可能となる。また、工作物および砥石車の双方を回転させることによる誤差が生じることを防ぐことができる。
請求項5に係る発明によると、砥石車における複数周回された螺旋状の凸条により、同時に複数箇所を研削加工することができるので、研削加工の高速化を図ることができる。また、研削加工が可能な凸条の部位を多く設けることで、砥石車の寿命を延ばすことができる。この場合、螺旋状の凸条のリードは、ねじのリードに一致させることが必要となる。
請求項6に係る発明によると、複数周回された螺旋状の凸状により、確実に雌ねじを研削加工することができる。
請求項7に係る発明によると、螺旋状の凸条のリードをねじのリードと一致させる必要がないので、リード角など凸条の設計自由度を向上させることができる。また、複数巻きの砥石車に比べて軽量となり、撓みが生じにくく、高精度の仕上げ加工が可能となる。
請求項8に係る発明によると、工作物に多条ねじを形成する場合でも同様の効果を奏し、ねじ溝を形成することができる。
請求項9に係る発明によると、砥石車の外周面は、接触線により得られた面形状となるように形成されるため、確実に研削目標のねじ溝を研削することができ、非常に高精度にねじを形成できる。
ここで、研削目標のねじ溝のねじ溝面とは、砥石車により研削される部位の理想状態のねじ溝面であって、円柱の螺旋面の方程式として表わすことができる。そして、ある研削の瞬間において考えると、ねじ溝面と砥石車とが接触する部位は、線状になる。この線が上記した接触線である。そして、この接触線は、ねじ軸や砥石車の軸に平行であるとは限らない。工作物の軸と砥石車の軸がなす角度とねじのリード角とを異なる角度に設定した場合には、通常、接触線は、ねじ軸および砥石車の軸に対して平行ではない。
そして、面形状取得手段において、接触線を砥石車の軸周りに回転させることにより面形状を取得している。砥石成形手段において、この面形状となるように、砥石車の外周面を成形している。従って、砥石車の外周面は、接触線により得られた面形状となる。
ここで、ねじ軸とは、工作物の回転中心軸に相当する。リードとは、ねじ軸を中心として一周した場合に、ねじ軸方向に進む距離である。また、リード角とは、ねじ円筒の円周を底辺とし、リードを高さにとった直角三角形を考えた時に三角形の斜辺と底辺とがなす角である。
請求項10に係る発明によると、任意の砥石車の外周面を成形できる。NCツルーイング装置のツルアとしては、ロータリドレッサや、単石のドレッサを用いることができる。
請求項11に係る発明によると、上記研削盤としての効果と同様の効果を奏する。すなわち、本発明の研削方法によれば、砥石車における螺旋状の凸条が、工作物の内周面または外周面にねじ溝を形成することができる。特に、砥石車を工作物の軸直交方向に旋回させることなく、リード角やねじ深さが大きなねじを研削加工できる。つまり、従来の円盤状の砥石車では研削加工できなかったねじを、本発明の研削盤は研削加工できる。さらに、従来のような円盤状の砥石車によって研削加工できるねじにおいて、従来の円盤状の砥石車に比べて、本発明の砥石車は外径を大きくできる。従って、砥石車の剛性を高くでき、且つ、砥石車の寿命の長期化を図ることができる。
また、砥石車の軸を工作物の軸に対して傾ける必要がない。そのため、雌ねじの内径が小さい場合であっても、工作物と砥石車または砥石車を支持する支持軸部材とが干渉することなく、研削加工できる。さらに、砥石車を支持する支持軸部材の曲げ剛性を低下させることなく、砥石車に十分な研削力を付与することができる。従って、研削時間の短縮を図ることができる。
請求項12に係る発明によると、工作物と砥石車とを共に回転させ、且つ、砥石車を工作物に対して工作物の径方向に相対移動させて研削加工を行うことにより研削加工の加工点を変更している。従来の研削盤で本発明を実施することができ、また、研削加工の加工点が工作物の回転方向において同一位置(同一位相)となる。これにより、クーラントを加工点に確実に供給することが可能となり、高効率でより確実なねじ溝を形成することができる。
請求項13に係る発明によると、工作物を固定した状態で、砥石車のみを自転および公転することで、研削加工の加工点を工作物の周方向に移動させている。これにより、工作物の支持剛性を高くすることができるため、高精度な研削加工が可能となる。また、工作物および砥石車の双方を回転させることによる誤差が生じることを防ぐことができる。
また、本発明の研削盤としての他の特徴部分について、本発明の研削方法に同様に適用可能である。そして、この場合における効果についても、上記研削盤としての効果と同様の効果を奏する。なお、本発明の研削盤における各「手段」は、「ステップ」と置き換えることで、本発明の研削方法として把握することができる。
第一実施形態:(a)工作物100の内周面を透視して示す側面図である。(b)A−A断面拡大図である。 研削盤1の平面図である。 制御装置50の制御ブロック図である。 砥石車33を軸直交方向から見た側面図である。 (a)基準位置(位相0度)において工作物100の内周面を研削している状態の軸方向断面図である。(b)位相0度における軸方向から見た図である。 (a)位相90度において工作物100の内周面を研削している状態の軸方向断面図である。(b)位相90度における軸方向から見た図である。 (a)位相180度において工作物100の内周面を研削している状態の軸方向断面図である。(b)位相180度における軸方向から見た図である。 (a)位相270度において工作物100の内周面を研削している状態の軸方向断面図である。(b)位相270度における軸方向から見た図である。 (a)位相360度において工作物100の内周面を研削している状態の軸方向断面図である。(b)位相360度における軸方向から見た図である。 砥石車60の外径によって砥石車60の外周面形状が異なることの説明図(傾き角Σとリード角γが一致する場合)である。 砥石車60の外径によって砥石車60の外周面形状が異なることの説明図(傾き角Σとリード角γが異なる場合)である。 螺旋方程式の説明図である。 螺旋方程式の説明図である。 工作物100としてのボールねじのナット部材を砥石車60により研削するある状態を示す図であって、各座標系を示す図である。 接触線と凸条33bとの示す図である。 第二実施形態:砥石車33の動作を示す断面図である。
以下、本発明の研削盤および研削方法を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
<第一実施形態>
(1)工作物の説明
まず、本発明の研削盤による研削対象である工作物100(「雌ねじ」とも称する)について、図1を参照して説明する。図1(a)は、工作物100の軸方向断面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A部分断面拡大図である。
図1(a)に示すように、工作物100は、ボールねじのナット部材である。つまり、図示しないボールが転動可能なボール溝からなるねじ溝101が工作物100の内周面に螺旋状に形成されている。すなわち、工作物100は、円筒状からなり、その内周面にねじ溝101が形成されている。このねじ溝101のねじ溝面は、図1(b)に示すように、ゴシックアーク形状をなしている。もちろん、サーキュラアーク形状とすることもできる。
そして、このねじ溝101は、ピッチPの1条ねじからなる。また、リード角はγである。ここで、リードとは、雌ねじ100のねじ軸102を中心として一周した場合に、ねじ軸102方向に進む距離である。雌ねじ100のねじ軸102とは、工作物100の回転中心軸、後述する主軸軸に相当する。そして、リード角γとは、ねじ円筒内周面の円周を底辺とし、リードを高さにとった直角三角形を考えた時に三角形の斜辺と底辺とがなす角である。
ねじ溝101のねじ溝面は、上述したようにゴシックアーク形状である。具体的には、ねじ溝面の溝底部103から一方側(図1(b)の右側)が、中心をCとし、半径rの円弧形状である。ねじ溝面の溝底部103から他方側(図1(b)の左側)が、中心をCとし、半径rの円弧形状である。このように、ねじ溝面は、2種の円弧をつなぎ合わせた形状となる。
(2)研削盤の構成
次に、本実施形態の研削盤の機械構成について、図2を参照して説明する。図2は、研削盤1の平面図である。図2に示すように、研削盤1は、ベッド10と、主軸装置20と、砥石支持装置30と、NCツルーイング装置40と、制御装置50から構成される。
ベッド10は、ほぼ矩形状からなり、床上に配置される。このベッド10の上面には、砥石支持装置30を構成する砥石台トラバースベース31が摺動可能な砥石台用ガイドレール11、12が、図2の上側であって、図2の左右方向(Z軸方向)に延びるように、且つ、相互に平行に形成されている。さらに、ベッド10の上面のうち、砥石台用ガイドレール11,12より図2の下側には、主軸装置20を構成する主軸台21が摺動可能な主軸台用ガイドレール13,14が、図2の左右方向(Z軸方向)に延びるように、且つ、相互に平行に形成されている。
また、ベッド10には、砥石台用ガイドレール11,12の間に、砥石台トラバースベース31を図2の左右方向に駆動するための、砥石台用Z軸ボールねじ16が配置され、この砥石台用Z軸ボールねじ16を回転駆動する砥石台用Z軸モータ15が配置されている。さらに、ベッド10には、主軸台用ガイドレール13,14の間に、主軸台21を図2の左右方向に駆動するための、主軸台用Z軸ボールねじ(図示せず)が配置され、この主軸台用Z軸ボールねじを回転駆動する主軸台用Z軸モータ17が配置されている。
主軸装置20は、主軸台21と、主軸22(本発明の「工作物回転手段」に相当する)と、チャック23(本発明の「工作物保持手段」に相当する)とを備えている。主軸台21は、ベッド10の上面のうち、主軸台用ガイドレール13,14上を摺動可能に配置されている。そして、主軸台21は、主軸台用Z軸ボールねじのナット部材に連結されており、主軸台用Z軸モータ17の駆動により主軸台用ガイドレール13,14に沿って移動する。この主軸台21は、図2の左右方向に貫通する穴が形成されている。この主軸台21の貫通孔に、主軸22が主軸軸周り(図2のZ軸周り)に回転可能に挿通支持されている。この主軸22の右端に、工作物100の軸方向一端を保持するチャック23が取り付けられている。また、主軸台21は、主軸22を介してチャック23で保持した工作物100を工作物回転用モータ(図示せず)により回転駆動している。
砥石支持装置30は、砥石台トラバースベース31と、砥石台32と、砥石車33と、砥石回転用モータ34と、支持軸部材35とを備えている。砥石台トラバースベース31は、矩形の平板状に形成されており、ベッド10の上面のうち、砥石台用ガイドレール11,12上を摺動可能に配置されている。砥石台トラバースベース31は、砥石台用Z軸ボールねじ16のナット部材に連結されており、砥石台用Z軸モータ15の駆動により砥石台用ガイドレール11,12に沿って移動する。この砥石台トラバースベース31の上面には、砥石台32が摺動可能なX軸ガイドレール31a,31bが、図2の上下方向(X軸方向)に延びるように、且つ、相互に平行に形成されている。さらに、砥石台トラバースベース31には、X軸ガイドレール31a、31bの間に、砥石台32を図2の上下方向に駆動するための、X軸ボールねじ31cが配置され、このX軸ボールねじ31cを回転駆動するX軸モータ31dが配置されている。
砥石台32は、砥石台トラバースベース31の上面のうち、X軸ガイドレール31a,31b上を摺動可能に配置されている。そして、砥石台32は、X軸ボールねじ31cのナット部材に連結されており、X軸モータ31dの駆動によりX軸ガイドレール31a,31bに沿って移動する。つまり、砥石台32は、ベッド10および主軸装置20に対して、X軸方向およびZ軸方向に相対移動可能となる。
そして、この砥石台32のうち図2の下側部分には、図2の左右方向に貫通する穴が形成されている。この砥石台32の貫通孔に、砥石車回転軸部材である支持軸部材35が、砥石中心軸周り(Z軸周り)に回転可能に支持されている。この支持軸部材35の一端(図2の左端)に、砥石車33が同軸的に取り付けられている。また、支持軸部材35の他端側には、砥石回転用モータ34が固定されている。つまり、砥石回転用モータ34の駆動により、砥石車33が砥石軸周りに回転する。砥石車33の形状および研削方法については後述する。
ここで、砥石車33の詳細について、図4を参照して説明する。図4は、砥石車33を軸直交方向から見た側面拡大図である。砥石車33は、図4に示すように、円柱状の基部33aと、螺旋状の凸条33bとからなる。基部33aは、砥石車33の本体を形成するもので、支持軸部材35などの砥石車用回転軸部材を介して、砥石回転モータ34からの動力を受けて回転駆動する。
凸条33bは、砥石車33が工作物100に対して相対的に回転し、工作物100のねじ溝101(図1に示す)を研削する部位である。この凸条33bは、基部33aの外周面に、砥石軸方向に螺旋状となるように形成されている。凸条33bは、工作物100のねじ溝101のピッチと同一のピッチとなるように、1条で、砥石軸の周方向に約3周巻回されている。さらに、凸条33bの最外径は、工作物100のねじ溝101の谷径よりも小さく設定されている。凸条33bの軸方向断面形状は、ねじ溝101を反転させた円弧凸状に近似した形状をなしている。この凸条33bは、多数の砥粒により成形されている。また、この凸条33bの螺旋面形状の取得については後述する。
図2に戻り説明する。NCツルーイング装置40は、ベッド10上のうち、主軸装置20の図2の上側に配置されている。NCツルーイング装置40は、ベッド10に対して垂直軸(Y軸)周り(B軸)に旋回可能となるように、ベッド10に支持された支持部材41と、支持部材41に水平軸周り(A軸)に回転可能に支持されたロータリドレッサ42とを備えている。ロータリドレッサ42は、円盤状からなり、砥石車33の外周面を成形するために用いられる。ロータリドレッサ42の外周縁は、鋭角状に形成されている。つまり、ロータリドレッサ42をB軸旋回させながら、砥石台32をX軸方向およびZ軸方向に適宜移動させることで、砥石車33の外周面形状を任意の形状に成形できる。
制御装置50は、主軸装置20の回転、並びに、砥石台32の回転、X軸位置およびZ軸位置をNC制御している。さらに、NCツルーイング装置40のB軸角度についてもNC制御されている。
この制御装置50は、砥石車33の外径に応じた外周面形状となるように砥石車33の外周面を成形している。この点に関しての制御装置50の制御ブロック図を図3に示す。図3に示すように、制御装置50は、外径検出部51と、面形状取得部52と、砥石成形処理部53とから構成される。
外径検出部51は、砥石車33の外径を検出する。本実施形態においては、外径検出部は、以下の手段などがある。例えば、NCツルーイング装置40のロータリドレッサ42によりドレッシングした回数に基づいて砥石車33の外径を検出する手段がある。
また、ロータリドレッサ42と砥石車33とを僅かに当接させて、両者の当接時における砥石台32の位置に基づいて、砥石車33の外径を検出する手段とすることもできる。ロータリドレッサ42と砥石車33との接触は、例えば、アコースティックエミッションセンサ(AEセンサ)や、砥石車33を駆動するための砥石回転用モータ34の抵抗の変化などにより検出できる。なお、AEセンサは、ロータリドレッサ42と砥石車33とが接触したときの弾性波を検出するセンサである。そして、このAEセンサは、砥石台32に設けることもできるし、ロータリドレッサ42を支持する支持部材41に設けることができる。
上記の他に、工作物100の外径と砥石台32の位置に基づいて、砥石車33の外径を算出する手段とすることもできる。このときの工作物100の外径は、公知の定寸装置などにより得ることができる。
こうすることで、別途、砥石車33の外径を検出するための専用の装置を設けることなく、既設のロータリドレッサ42を利用して砥石車33の外径を検出できる。
面形状取得部52は、外径検出部51により検出された砥石車33の外径および後述する砥石成形処理部53による砥石車33の成形による減少径に基づいて、成形後の砥石車33の外径を算出する。そして、面形状取得部52は、算出された成形後の砥石車33の外径、および、雌ねじ100のねじ溝101のリードに応じた砥石車33の外周面形状を取得する。この外周面形状は、砥石車33の外径に応じた多数の形状を予め計算により決定しておき、予めマップや関数式などとして記憶させておく。この計算方法については、後述する。
砥石成形処理部53は、面形状取得部52により取得された砥石車33の外周面形状に基づいて、NCツルーイング装置40をNC制御することにより砥石車33を成形する。つまり、本発明における砥石成形手段は、本実施形態における砥石成形処理部53およびNCツルーイング装置40に相当する。
(3)砥石車33による研削方法
本実施形態の研削盤において、砥石車33を用いて、工作物100の内周面にねじ溝101を研削して雌ねじを形成する研削方法について図5〜図9を参照して説明する。図5(a)は、基準位置(位相0度)において工作物100の内周面を研削している状態の軸方向断面図であり、図5(b)は、位相0度における軸方向から見た図である。図6(a)は、位相90度において工作物100の内周面を研削している状態の軸方向断面図であり、図6(b)は、位相90度における軸方向から見た図である。図7(a)は、位相180度において工作物100の内周面を研削している状態の軸方向断面図であり、図7(b)は、位相180度における軸方向から見た図である。図8(a)は、位相270度において工作物100の内周面を研削している状態の軸方向断面図であり、図8(b)は、位相270度における軸方向から見た図である。図9(a)は、位相360度において工作物100の内周面を研削している状態の軸方向断面図であり、図9(b)は、位相360度における軸方向から見た図である。
まず、砥石車33を砥石軸周りに回転駆動すると共に、工作物100を軸周りに回転駆動する。ここで、砥石車33の自転方向(砥石軸周りの回転方向)と、砥石軸が工作物100に対して相対的に公転する方向は、同方向としている。この時、制御装置50により砥石車33および工作物100の回転駆動と同期して、砥石車33を工作物100の軸方向に移動させる。そして、砥石車33に形成された螺旋状の凸条33bが工作物100の内周面に接触することで、ねじ溝101が研削される。
本実施形態では、砥石車33の1回転に対し、工作物100が砥石車33とは逆回りに1回転し、且つ、砥石車33が工作物100の軸方向に1リード分移動するように同期制御されている。また、螺旋状の凸条33bは、基部33aの外周面において砥石軸周りに複数周に亘って螺旋状に形成されているので、工作物100の内周面では、同時に複数箇所が研削される。
このねじ溝101を研削している状態について説明する。図5(a),(b)に示すように、砥石車33は、工作物100の内周面におけるねじ溝101を加工点104にて研削している。ここで、実際の加工点は線状をなしており、当該研削方法の説明においては、説明を容易にするために、加工点を1点として説明する。また、砥石車基準点33cと、工作物基準点103が同位相にあるこの状態を基準状態(位相0度)とする。また、図5(b)の反時計回りを正とし、時計回りを負とする。そして、この時の加工点104は、位置P0にある。なお、砥石車基準点33cは、砥石車33に位置決めされた点であり、工作物基準点103は、工作物100に位置決めされた点である。
次に、図5(b)において、砥石車33は反時計回りに90度回転し、工作物100は時計回りに90度回転する。この時、工作物100のねじ溝101のうち、加工される点は図5(a)の左方向にずれる。そのため、上記回転に同期して、砥石車33は加工点104が位置P1になるように左方向へ移動する。そして、図6(a),(b)に示すように、加工点104は工作物100の内周面における最下点あり、且つ、位置P1にある。このとき、砥石車基準点33cは、位相90度の位置に移動し、工作物基準点103は、位相−90度(270度に等しい)の位置に移動する。つまり、砥石車基準点33cと工作物基準点103は、互いに離間する方向に位置している。
さらに、図6(b)において、砥石車33は反時計回りに90度回転し、工作物100は時計回りに90度回転する。この時、工作物100のねじ溝101のうち、加工される点は図6(a)の左方向にずれる。そのため、上記回転に同期して、砥石車33は加工点104が位置P2になるように左方向へ移動する。そして、図7(a),(b)に示すように、加工点104は工作物100の内周面における最下点にあり、且つ、位置P2にある。このとき、砥石車基準点33cは、位相180度の位置に移動し、工作物基準点103は、位相−180度(180度に等しい)の位置に移動する。つまり、砥石車基準点33cと工作物基準点103は、同位相の位置にある。
そして、図7(b)において、砥石車33は反時計回りに90度回転し、工作物100は時計回りに90度回転する。この時、工作物100のねじ溝101のうち、加工される点は図7(a)の左方向にずれる。そのため、上記回転に同期して、砥石車33は加工点104が位置P3になるように左方向へ移動する。そして、図8(a),(b)に示すように、加工点104は工作物100の内周面における最下点あり、且つ、位置P3にある。このとき、砥石車基準点33cは、位相270度の位置に移動し、工作物基準点103は、位相−270度(90度に等しい)の位置に移動する。
最後に、図8(b)において、砥石車33は反時計回りに90度回転し、工作物100は時計回りに90度回転する。この時、工作物100のねじ溝101のうち、加工される点は図8(a)の左方向にずれる。そのため、上記回転に同期して、砥石車33は加工点104が位置P4になるように左方向へ移動する。そして、図9(a),(b)に示すように、加工点104は工作物100の内周面における最下点にあり、且つ、位置P4にある。砥石車基準点33cは、位相360度(0度に等しい)の位置に移動し、工作物基準点103は、位相−360度(0度に等しい)に移動する。つまり、砥石車基準点33cと工作物基準点103は、同位相の位置にある。
このようにして、砥石車33と工作物100とが1回転すると、砥石車33が工作物100の軸方向に1リード分移動する。これを繰り返すことにより、工作物100の内周面にねじ溝101を研削してねじを形成する。
(4)砥石車33の外周面形状取得の概念説明
砥石車33の螺旋状の凸条33bにおける適正な螺旋面形状を算出する上で、必要となる概念について説明する。ここで、工作物100のねじ溝101が同一径であっても、螺旋状の凸条33bの外径が異なる場合には、螺旋状の凸条33bの形状が異なる。この理由について以下に説明する。ただし、説明を容易化するために、螺旋状の凸条33bについて説明するのではなく、円盤状の凸条について説明する。螺旋状の凸条33bにおけるリードを0とした場合には、凸条33bは円盤状となる。つまり、上記のように螺旋状の凸条33bの形状が異なる理由は、円盤状の凸条の場合と同様の理由による。
砥石車60の外径が異なる場合であって、雌ねじ100のねじ軸102に対する砥石車60の中心軸(砥石軸)の傾き角Σとリード角γとが一致する場合と、傾き角Σが0°の場合とにおいて、図10および図11を参照して、砥石車60の外周面形状について説明する。
図10は、傾き角Σがリード角γに一致する場合について示し、図11は、傾き角Σが0°の場合について示す。また、図10および図11において、(a)研削時における工作物100と砥石車60の位置を示す。(b1)は、砥石車60の外径が相対的に大きい場合において、研削時における砥石軸方向から見た状態の図であり、(b2)は、(b1)のC−C断面図、または、F−F断面図における、砥石車60の外周面形状を示す。(c1)は、砥石車60の外径が相対的に小さい場合において、研削時における砥石軸方向から見た状態の図であり、(c2)は、(c1)のD−D断面図、または、G−G断面図における、砥石車60の外周面形状を示す。
図10(b2)(c2)に示すように、傾き角Σをリード角γに一致させる場合には、砥石車60の外径に関わりなく、砥石車60の軸方向断面における外周面形状は同一である。一方、傾き角Σをリード角γと異ならせる場合には、砥石車60の外径に応じて砥石車60の軸方向断面における外周面形状が異なることになる。
例えば、図11(b2)(c2)に示すように、砥石車60の軸方向断面における外周面形状の幅W3、W4が変化する。なお、図10(b2)(c2)においては、砥石車60の軸方向断面における外周面形状の幅Wが同一であることを示している。これに対して、図11(b2)(c2)に示すように、傾き角Σをリード角γと異ならせる場合には、砥石車60の外径が大きい方、すなわち図11(b1)(b2)に示す状態の方が、砥石車60の軸方向断面における外周面形状の幅W3が小さくなる。一方、砥石車60の外径が小さい方、すなわち図11(c1)(c2)に示す状態の方が、砥石車60の軸方向断面における外周面形状の幅W4が大きくなる。つまり、ねじ溝101の径およびリードが同一であっても、螺旋状の凸条33bの外径が異なることで、螺旋状の凸条33bの幅が変化する。
本実施形態の螺旋状の凸条33bは、凸条33bの最外径が雌ねじ100の谷径よりも小さく設定されている。よって、砥石車33の基部33aの円周長と、雌ねじ100のねじ溝における円周長とが異なる。そして、凸条33bのリード角を雌ねじのリード角より大きく設定し、凸条33bのピッチと雌ねじ100のピッチを等しくなるようにしている。ここで、砥石車60は研削を継続するにつれて、摩耗していく。そのため、上記(4−1)のように、傾き角Σを0°に設定するときには、砥石車60の外径が変化することによって、砥石車60の外周面形状が異なることになる。つまり、本実施形態においては、砥石車60の外周面形状を、砥石車60の外径に応じて計算により決定している。この点については、次の項において詳細に説明する。
(5)砥石車33の外周面形状取得の詳細説明
(5−1)概要
上述したように、円盤状の砥石車60の外周面形状は、砥石車60の外径によって異なる。そこで、研削により得られるねじ溝面に相当する螺旋面の方程式を導き出し、その後に、砥石車60と螺旋面(ねじ溝面)との接触線を算出する。そして、砥石車33の基部33aの外周面において、接触線をリード分だけ軸方向に移動しながら、中心軸周りに回転させることにより、螺旋状の凸条33bが形成された砥石車33の外周面形状に相当する面形状が得られる。以下に、それぞれの計算工程について詳細に説明する。
(5−2)螺旋面方程式の導出
螺旋面方程式の導出について、図12および図13を参照して説明する。ここでは、図12に示すような、ボールねじのナット部材のように、円筒状部材200の内周面に円弧断面形状の螺旋面201を考える。図13(b)は、図12の螺旋面201の進行方向に直交する断面図であって、図13(a)は、図13(b)の座標系の平面図である。ここで、図12に示すように、空間の座標系(o−xyz)における単位ベクトルをそれぞれ式(1)のように定義する。
Figure 2010179444
また、座標系(o−u,v)は、図12および図13に示すように、螺旋面(ねじ溝)201の直角断面に定義された平面座標系である。vは、図12および図13に示すように、図12の円筒状部材200の径方向の座標軸である。すなわち、vは、x−y平面上に位置し、z軸を通る。ただし、図12および図13においては、vは、x軸と一致する状態で示している。uは、vを通り、且つ、螺旋面201の進行方向に直交する座標軸である。つまり、図13(b)に示すような、図12の螺旋面201の進行方向に直交する断面図は、(o−u,v)平面座標系で表わすことができる。
ここで、図13に示すように、螺旋面201の形状は、ゴシックアーク形状としている。すなわち、図13の螺旋面201の右側が、中心をCとし、半径rの円弧形状である。螺旋面201の左側が、中心をCとし、半径rの円弧形状である。この螺旋面201の断面形状は、螺旋面201に配置するボール202の直径daと、ボール202中心のピッチ円半径(P.C.R)、ボール202と螺旋面201との接触角α、半径r、リード、および、ねじ外径が決定されれば、螺旋面201が決定する。
そして、図12に示すように、空間中の任意の曲線Γのベクトル方程式(ベクトルrの方程式)は式(2)で表される。つまり、任意の曲線Γは、補助関数τの関数として表される。
Figure 2010179444
これを、座標系(o−xyz)で表わすと、式(3)のように表わすことができる。つまり、任意のx、y、zの点は、τが決まれば決まる値である。なお、τは、(o−u,v)平面座標系において中心C、Cを中心とした角度である。τ=0は、v軸に平行な時の角度である。
Figure 2010179444
ここで、曲線Γをz軸の周りに等速で回転させると同時に、z軸に対して平行に等速で移動させる運動は、均一螺旋運動である。この均一螺旋運動において、曲線Γの軌跡は、z軸を中心軸とした螺旋面201となる。ここで、この曲線Γを螺旋面201の母線と呼ぶことにする。
そうすると、右周りの円柱の螺旋面201の方程式(ベクトルrの方程式)は、式(4)のように表される。このとき、pは、式(5)のように表わすことができる。
Figure 2010179444
Figure 2010179444
以上より、母線Γのベクトルr(τ)とリードが分かれば、式(4)よりベクトルrから形成される螺旋面201を求めることができる。なお、上記は、ボールねじのナット部材を例示しているが、螺旋面方程式は、他の雌ねじにも同様に適用できる。また、雄ねじにも実質的に同様に適用できる。
(5−3)接触線の算出
次に、砥石車60と螺旋面(ねじ溝面)201(101)との接触線の算出について、図14を参照して説明する。図14は、工作物100としてのボールねじのナット部材を砥石車60により研削するある状態を示す図であって、各座標系を示している。この座標系のうち、図12および図13の座標系と同記号は、同一座標系を示している。
ここで、上記した研削盤1において、砥石車60によりボールねじのナット部材100のねじ溝101の研削を考えるとき、両者の接触線は、空間中に1本だけ存在することに着目する。つまり、この接触線をボールねじのナット部材100の中心軸102(ねじ軸)の周りに螺旋運動させると、ねじ溝101が得られる。一方、この接触線を、砥石車60の中心軸の周りに螺旋運動させると、砥石車60の外周面が得られる。ここでは、まず、接触線の導出について説明する。
図14に示すように、ボールねじのナット部材100の座標系(o−xyz)および砥石車60の座標系(o’−XYZ)を定義する。ここで、Z軸は、砥石車60の中心軸に一致し、z軸は、工作物100の中心軸に一致する。また、x軸とX軸とは、常に同軸上にあり、同じ向きの関係である。ここで、砥石車60の中心軸(Z軸)は、工作物100の中心軸(z軸)に平行である。また、砥石車60の座標中心o’と工作物100の座標中心oとの離間距離はaとする。この中心間距離aは、工作物形状が同じであれば、砥石車60の外径が異なることで変化する。具体的には、砥石車60の外径が小さくなると、中心間距離aは大きくなる。このとき、両者の座標系の関係は、式(6)のように表される。
Figure 2010179444
ここで、図14において、工作物100の座標系(o−xyz)における単位ベクトルをそれぞれ上述した式(1)のように定義する。また、砥石車60の座標系(o’−XYZ)における単位ベクトルをそれぞれ式(7)のように定義する。
Figure 2010179444
そうすると、両座標系における空間中の任意の点Mのベクトルは、それぞれ式(8)(9)で表される。なお、(x、y、z)は、それぞれ、τとθを変数とする値である。さらには、砥石車60の外径に影響する中心間距離aも変数とする。
Figure 2010179444
次に、砥石車60の回転角速度をω、螺旋面(ねじ溝)の回転角速度をω’として、上記の点Mにおける砥石車60と螺旋面(ねじ溝)201のそれぞれの速度および相対速度を算出する。点Mが螺旋面201に沿って運動するときの速度ベクトルvは、式(10)で表される。一方、点Mが砥石車60の回転面に沿って運動するときの速度ベクトルvは、式(11)で表される。また、砥石車60と螺旋面(ねじ溝)201の相対速度ベクトルv12は、式(10)(11)より、式(12)で表される。
Figure 2010179444
そして、速度ベクトルvを示す式(10)と、式(4)から求められた法線ベクトルnを用いて、式(13)の第一の関係式を導き出すことができる。
Figure 2010179444
第一の関係式(13)を導き出す手順について説明する。まず、速度ベクトルvを示す式(10)は、式(9)を代入して変換すると、式(14)のように表される。
Figure 2010179444
ここで、式(4)をθで偏微分した場合には、式(15)のように表される。
Figure 2010179444
式(14)と式(15)とより、両者は同一線上に位置することが分かる。つまり、螺旋面201上の任意の点Mの速度は、その点の接線方向にあり、曲面r上の任意の点M(x、y、z)の法線ベクトルnと直交している。このことから、式(13)を導き出すことができる。
ここで、法線ベクトルnは、式(16)のように表わすことができるため、式(13)を座標式で表わすと、式(17)のように表される。
Figure 2010179444
次に、第一の関係式(13)と、砥石車60と螺旋面(ねじ面)201との接触条件に基づいて、螺旋面201上の接触線の条件式が式(18)のように表される。
Figure 2010179444
このように、接触線の条件式(18)より、中心間距離aが決定していれば、それぞれのτに対するθが求まり、砥石車60とボールねじのナット部材100との接触線(x、y、z)を導き出すことができる。なお、中心間距離aは、上述したように、砥石車60の外径により変化する値である。
(5−4)砥石車の螺旋面形状の取得
算出した砥石車33と工作物100のねじ溝101と接触線(x、y、z)は、図15(a)に示すような線状となる。そして、この接触線を、砥石車33の中心軸(Z軸)の周りに螺旋運動させることにより、砥石車33の螺旋面形状からなる凸条33bが得られる。具体的には、式(6)の関係に基づいて接触線を工作物100の座標系(o−xyz)から砥石車60の座標系(o’−XYZ)に変換する。
次に、X−Z平面における接触線の各点のX軸からの回転角φを、式(19)に従って算出する。回転角φは、図15(b)に示す。そして、砥石車60の凸条33bのX−Z平面における接触線の座標(U、W)を算出する。Uは、砥石車60の座標系(o’−XYZ)のX軸値であり、Wは、砥石車60の座標系(o’−XYZ)のZ軸値である。(U、W)は、式(20)のように表され、凸条33bにおける砥石車60の軸方向断面形状を表している。従って、この(U、W)を、砥石車60の軸周り1回転に1リード進むように、螺旋運動させることにより、凸条33bの形状が得られる。
Figure 2010179444
以上説明したように、本実施形態においては、砥石車33の凸条33bを、砥石車33の外径によって計算により決定している。この計算による決定は、上述した面形状取得部62にて、砥石車33の外周面形状を決定する際に行う。なお、上記計算においては、砥石車60の外径によって変化する中心間距離aは、成形する前の砥石車60の外径ではなく、成形後の砥石車33の外径により得られる。従って、予め、中心間距離aは、砥石車33の成形による減少径を考慮した上で、成形後の砥石車33の外径を推定して算出している。
(6)効果
以上説明した計算方法を適用することにより、工作物100のねじ溝101を研削することが可能な砥石車33の凸条33bの形状を決定することができる。また、砥石車33の外径に応じて砥石車33の螺旋面形状が変化することを考慮しているため、より高精度に研削可能な砥石車33の凸条33bを形成できる。
また、工作物100の雌ねじを形成する場合において、工作物100の内周面と砥石車33の外周面との間に非接触の隙間ができる。この隙間により切り屑を排出しやすくなり、隙間にクーラントを挿入することが可能となる。
また、砥石車33を工作物100の軸直交方向に旋回させることなく、リード角やねじ深さが大きなねじを研削加工できる。つまり、従来の円盤状の砥石車では研削加工できなかったねじを、本発明の研削盤1は研削加工できる。さらに、従来のような円盤状の砥石車によって研削加工できるねじにおいて、従来の円盤状の砥石車に比べて、本発明の砥石車33は外径を大きくできる。従って、砥石車33の剛性を高くでき、且つ、砥石車33の寿命の長期化を図ることができる。
また、砥石車33の軸を工作物100の軸に対して傾ける必要がない。そのため、雌ねじ101の内径が小さい場合であっても、工作物100と砥石車33または支持軸部材35とが干渉することなく、研削加工できる。さらに、支持軸部材35の曲げ剛性を低下させることなく、砥石車33に十分な研削力を付与することができる。従って、研削時間の短縮を図ることができる。
さらに、凸条33bを複数周回しているため、同時に複数箇所を研削加工することができる。その結果、研削加工の高速化を図ることができる。また、研削加工が可能な凸条33bの部位を多く設けることで、砥石車33の寿命を延ばすことができる。
また、上述したように、砥石車33の外径が変化することに伴って、成形すべき砥石車33の螺旋面形状が変化する。そこで、NCツルーイング装置50を用いて砥石車33の凸条33bを成形することで、砥石車33の外径の変化にきめ細かく対応でき、結果としてねじ溝101を高精度に研削できる。
また、第一実施形態の研削方法は、工作物100と砥石車33とが共に回転し、砥石車33が工作物100に対して工作物100の径方向に相対移動することで、ねじ溝101を研削加工している。従って、研削加工の加工点が工作物100の回転方向において同一位置(同一位相)とすることができる。よって、クーラントを加工点に確実に供給することが可能となり、効率よく確実にねじ溝101を形成する研削加工ができる。
<第二実施形態>
次に、第二実施形態の研削盤による研削方法ついて図16を参照して説明する。図16は、第二実施形態の研削方法を示す図である。ここで、第二実施形態の研削盤は、第一実施形態の研削盤に対して、以下の点が相違する。第一に、工作物100はベッド10に対して回転不能に固定されている。第一実施形態における主軸装置20は、工作物100を単に保持するためのものとなる。第二に、砥石車33の軸が、工作物100の軸周りに公転するように動作する。具体的には、砥石台32が、ベッド10に対してさらにY軸方向に移動可能な構成となる。
このような構成からなる研削盤を用いて、次のように工作物100のねじ溝101を研削加工する。工作物100を固定した状態で、砥石車33を砥石軸周りに自転しながら、砥石軸が工作物100の軸周りに公転するように、同時3軸制御を行う。
つまり、第一実施形態の研削方法は、工作物100と砥石車33を自転していたのに対して、第二実施形態の研削方法は、工作物100を固定した状態で砥石車33を自転且つ公転している。ただし、工作物100と砥石車33の相対的な位置は、第一実施形態の研削方法と第二実施形態の研削方法とで一致する。つまり、第二実施形態の研削方法においても、第一実施形態と同様の効果を奏する。
ただし、機械構成の相違により、第二実施形態の研削方法によれば、以下の効果をさらに奏する。工作物100を固定した状態で研削加工を行うため、工作物100の支持剛性を高くすることができる。これにより、高精度な研削加工が可能となる。また、工作物100および砥石車33の双方を回転させることによる誤差が生じることを防ぐことができる。
<その他>
上記実施形態においては、凸条33bを1条ねじとして、工作物100の1条のねじ溝101を研削加工した。この他に、凸条33bを多条とすることで、工作物100に多条ねじを形成することができる。また、凸条33bを砥石車33の軸周りに1周未満となるように螺旋状に形成してもよい。この場合には、螺旋状の凸条33bのリードをねじのリードと一致させる必要がないので、リード角など凸条33bの設計自由度を向上させることができる。また、複数巻きの砥石車33に比べて軽量となり、撓みが生じにくく、高精度の仕上げ加工が可能となる。
1:研削盤、 10:ベッド、 11,12:砥石台用ガイドレール
13,14:主軸台用ガイドレール、 15:砥石台用Z軸モータ
16:砥石台用Z軸ボールねじ、 17:主軸台用Z軸モータ
20:主軸装置、 21:主軸台(工作物回転手段)、 22:主軸
23:チャック(工作物保持手段)
30:砥石支持装置、 31:砥石台トラバースベース
31a,b:X軸ガイドレール、 31c:X軸ボールねじ
31d:X軸モータ
32:砥石台、
33:砥石車、 33a:基部、 33b:凸条、 33c:砥石車基準点
34:砥石回転用モータ(砥石車回転手段)、 35:支持軸部材
40:NCツルーイング装置、 41:支持部材、 42:ロータリドレッサ
50:制御装置(制御手段)、 51:外径検出部、 52:面形状取得部
53:砥石成形処理部
60:砥石車(円盤状)
100:工作物(雌ねじ)、 101:ねじ溝、 102:ねじ軸
103:工作物基準点、 104:加工点

Claims (13)

  1. 軸状の工作物を保持する工作物保持手段と、
    前記工作物の軸に平行な砥石軸周りに回転可能であり、前記工作物に対して前記工作物の軸方向および軸直交方向に相対的に移動可能であり、且つ、前記砥石軸を前記工作物に対して前記工作物の軸周りに相対的に回転可能な砥石車と、
    を備え、
    前記工作物の内周面または外周面にねじ溝を研削してねじを形成する研削盤において、
    前記砥石車は、
    基部と、
    前記基部の外周面に前記砥石軸方向に螺旋状に形成され、前記ねじのリード角と異なるリード角に設定された凸条と、
    を備えることを特徴とする研削盤。
  2. 請求項1において、
    前記工作物の内周面に雌ねじを形成する場合において、
    前記凸条の最外径が前記雌ねじの谷径よりも小さく設定されていることを特徴とする研削盤。
  3. 請求項1または2において、
    前記砥石車を前記砥石軸周りに回転駆動する砥石車回転手段と、
    前記工作物を前記工作物の軸周りに回転駆動する工作物回転手段と、
    前記砥石車を前記工作物に対して相対的に前記工作物の軸方向および軸直交方向に移動する軸移動手段と、
    前記砥石車回転手段、前記工作物回転手段、および、前記軸移動手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする研削盤。
  4. 請求項1または2において、
    ベッドと、
    前記砥石車を前記砥石軸周りに回転駆動する砥石車回転手段と、
    前記砥石車を前記工作物に対して相対的に前記工作物の軸方向および軸直交方向に移動する軸移動手段と、
    前記砥石軸を前記工作物の軸周りに相対的に回転駆動する公転手段と、
    前記砥石車回転手段、前記軸移動手段、および、前記公転手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記工作物保持手段は、前記工作物を前記ベッドに対して回転不能に固定することを特徴とする研削盤。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、
    前記凸条は、前記砥石軸周りに複数周に亘るように螺旋状に形成されていることを特徴とする研削盤。
  6. 請求項5において、
    前記凸条は、前記ねじのリード角より大きなリード角に設定されることを特徴とする研削盤。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項において、
    前記凸条は、前記砥石軸周りに一周未満となるように螺旋状に形成されていることを特徴とする研削盤。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項において、
    前記凸条は、多条に形成されていることを特徴とする研削盤。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項において、
    前記研削盤は、
    研削目標の前記ねじ溝のねじ溝面と前記砥石車との接触線を算出し、前記接触線を前記砥石車の中心軸周りに回転させることにより面形状を取得する面形状取得手段と、
    前記面形状取得手段により取得される前記面形状に前記砥石車の外周面を成形する砥石成形手段と、
    を備えることを特徴とする研削盤。
  10. 請求項9において、
    前記砥石成形手段は、NC制御により前記砥石車の外周面を形成するNCツルーイング装置であることを特徴とする研削盤。
  11. 軸状の工作物の軸に平行な砥石車を砥石軸周りに回転し、前記工作物に対して前記工作物の軸方向および軸直交方向に相対的に移動し、且つ、前記砥石軸を前記工作物に対して前記工作物の軸周りに相対的に回転させることにより、前記工作物の内周面または外周面にねじ溝を研削してねじを形成する研削方法において、
    前記砥石車は、
    基部と、
    前記基部の外周面に前記砥石軸方向に螺旋状に形成され、前記ねじのリード角と異なるリード角に設定された凸条と、
    を備え、
    前記凸条により前記ねじ溝を研削することを特徴とする研削方法。
  12. 請求項11において、
    前記砥石車を前記砥石軸周りに回転させ、前記工作物を前記工作物の軸周りに回転させ、前記砥石車を前記工作物に対して相対的に前記工作物の軸方向におよび軸直交方向に相対移動させることにより、前記工作物の内周面または外周面にねじ溝を研削してねじを形成することを特徴とする研削方法。
  13. 請求項11において、
    前記工作物をベッドに対して回転不能に固定し、前記砥石車を前記砥石軸周りに回転し、前記砥石車を前記工作物に対して相対的に前記工作物の軸方向および軸直交方向に移動し、前記砥石軸を前記工作物の軸周りに相対的に回転駆動することにより、前記工作物の内周面または外周面にねじ溝を研削してねじを形成することを特徴とする研削方法。
JP2009027697A 2009-02-09 2009-02-09 研削盤および研削方法 Expired - Fee Related JP5481870B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009027697A JP5481870B2 (ja) 2009-02-09 2009-02-09 研削盤および研削方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009027697A JP5481870B2 (ja) 2009-02-09 2009-02-09 研削盤および研削方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010179444A true JP2010179444A (ja) 2010-08-19
JP5481870B2 JP5481870B2 (ja) 2014-04-23

Family

ID=42761375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009027697A Expired - Fee Related JP5481870B2 (ja) 2009-02-09 2009-02-09 研削盤および研削方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5481870B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016159397A (ja) * 2015-03-02 2016-09-05 日本精工株式会社 溝研削装置
CN109227249A (zh) * 2018-09-30 2019-01-18 上海莱必泰数控机床股份有限公司 一种滚珠丝杆螺母复合磨削装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57107734A (en) * 1980-11-14 1982-07-05 Reishauer Ag Method and apparatus for machining worm type work by means of worm type tool
JPS60161028A (ja) * 1984-01-27 1985-08-22 インデクス‐フアーバルトウングス‐ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング ネジを切削加工する方法および装置
JPH1058292A (ja) * 1996-05-14 1998-03-03 Reishauer Ag 連続ローラー研削用の研削ウォームの輪郭形成方法、その方法に用いる工具及び装置
JP2003011022A (ja) * 2001-04-27 2003-01-15 Okuma Corp 雌ねじの加工方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57107734A (en) * 1980-11-14 1982-07-05 Reishauer Ag Method and apparatus for machining worm type work by means of worm type tool
JPS60161028A (ja) * 1984-01-27 1985-08-22 インデクス‐フアーバルトウングス‐ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング ネジを切削加工する方法および装置
JPH1058292A (ja) * 1996-05-14 1998-03-03 Reishauer Ag 連続ローラー研削用の研削ウォームの輪郭形成方法、その方法に用いる工具及び装置
JP2003011022A (ja) * 2001-04-27 2003-01-15 Okuma Corp 雌ねじの加工方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016159397A (ja) * 2015-03-02 2016-09-05 日本精工株式会社 溝研削装置
CN109227249A (zh) * 2018-09-30 2019-01-18 上海莱必泰数控机床股份有限公司 一种滚珠丝杆螺母复合磨削装置
CN109227249B (zh) * 2018-09-30 2023-09-08 上海莱必泰数控机床股份有限公司 一种滚珠丝杆螺母复合磨削装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5481870B2 (ja) 2014-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5857660B2 (ja) 研削盤のツルーイング装置
JP5576868B2 (ja) 歯切り研削盤及び研削工具をドレッシングするための方法
JP4220944B2 (ja) 歯車研削盤
JP5785552B2 (ja) ワークピースを研削するための機械、及び方法
JP2018008371A (ja) 倣い研削のための研削盤
US8342911B2 (en) Truing apparatus of grinding wheel
JP6509163B2 (ja) 歯先領域における傘歯車の仕上げ加工方法、傘歯車加工用機械、及びそれに応じて設計された研削工具
JP2007000945A (ja) 研削方法及び装置
JP2008137090A (ja) 加工装置
JP2881855B2 (ja) ゴシック・アーク溝の超仕上方法
JP5481870B2 (ja) 研削盤および研削方法
JP6101115B2 (ja) 工作機械及び、工作機械によるワークの加工方法
JP2009172695A (ja) 研削盤および研削方法
JP2006035387A (ja) 凹面を有するカムを研削する方法および装置
JP5703761B2 (ja) 研削盤および砥石車のツルーイング方法
JP5395570B2 (ja) 円筒研削方法及び装置
JP6127657B2 (ja) 回転砥石のツルーイング方法及びそのツルーイング方法を実施するための研削盤
JP2005254333A (ja) 円筒研削盤及び研削方法
JP5348450B2 (ja) 研削盤
JP5359083B2 (ja) 研削盤および砥石車と総形ツルアの位置決め方法
JP5326493B2 (ja) 研削盤および研削加工方法
JPH11156682A (ja) 内径研削盤
CN206795580U (zh) 砂轮修整器位置跟随机构
JP2008161997A (ja) 円筒研削盤および円筒研削盤による外面研削方法
JP6274703B2 (ja) 研削装置及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130618

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130620

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5481870

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees