JP2010176848A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】アルカリ型燃料電池のアノード電極同士が液体燃料を介して短絡するのを確実に抑制でき、且つコストアップを抑制できる技術の提供を課題とする。
【解決手段】イオン伝導補助剤を混入した液体燃料10を用いて発電するセル11を複数積層したスタック12と、液体燃料10を貯蔵する燃料タンク13と、燃料タンク13とセル11とを接続する配管15と、セル11内の液体燃料10の液表面を検出する液面計14と、液表面がセル11における電極の上端22a又は上端より下側の所定の位置にあるときに、燃料タンク13からセル11に対する液体燃料10の供給を停止する電磁弁16と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
従来、液体燃料を用いる燃料電池(以下、セルと呼ぶ。)を積層した燃料電池積層体(以下、スタックと呼ぶ。)において、液体燃料によるセル間の短絡(液短絡)を抑制するために、セル毎に独立の燃料タンクを設ける技術、或いは燃料が透過し且つカチオンが透過しない膜(隔壁)によって一つの燃料タンクを仕切り、仕切られた部分内の液体燃料を各セルにおける陰極の板面に対向させることにより、陰極に燃料を供給する技術が知られている。
特開2000−268836号公報
しかしながら、従来のセル毎に独立の燃料タンクを設ける技術では、燃料タンクの数が多くなりコストアップになるという問題があった。また、燃料タンクを隔壁で仕切り、仕切られた部分に各セルの陰極における盤面を対向させる技術では、複数のセルを陰極の板面方向に並べて配置しなければならないので、スタック及び燃料タンクの長さが長くなり、燃料電池システムが大型でコストアップになるという問題があった。燃料電池システムが大型になると、燃料電池システムの配置の自由度が低下し、搭載スペースが限られている場合には適用できないという問題が発生する。
本発明は、このような問題に鑑みなされたもので、アルカリ型燃料電池同士が液体燃料を介して短絡するのを確実に抑制でき、且つコストアップになるのを抑制できる燃料電池システムの提供を目的とする。
本発明は前記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
すなわち、本発明は、イオン伝導補助剤を混入した液体燃料を用いて発電するアルカリ型燃料電池を複数積層した燃料電池積層体と、前記液体燃料を貯蔵する燃料タンクと、前記燃料タンクと前記アルカリ型燃料電池とを接続する燃料配管と、前記アルカリ型燃料電池内の前記液体燃料の液表面を検出する液面計と、前記液表面が前記アルカリ型燃料電池の上端又は上端より下側の所定の位置にあるときに、前記燃料タンクから前記アルカリ型燃料電池に対する前記液体燃料の供給を停止する燃料供給停止手段と、を備える。
本発明によれば、アルカリ型燃料電池内の液体燃料の液表面が電極の上端と同一レベル、又はそれより下側のレベルにあるときに、アルカリ型燃料電池に対する液体燃料の供給を停止するので、アルカリ型燃料電池内の液体燃料が他のアルカリ型燃料電池内の液体燃料と接触するのを抑制できる。従って、アルカリ型燃料電池同士が短絡するのを抑制できる。
また、液面計と電磁弁等の燃料供給手段とを備えれば済むので、コストアップを抑制できる。更に、液体燃料にアルカリ型燃料電池の電圧が作用しないので、燃料電池からのガス発生を抑制でき、アルカリ型燃料電池の性能低下、及びガス発生による引火を抑制でき
る。
ここで、前記燃料供給停止手段は、前記液表面が前記アルカリ型燃料電池における電極の上端と同一のレベルにあるときに、前記アルカリ型燃料電池に対する前記液体燃料の供給を停止する構成にできる。
また、本発明は、イオン伝導補助剤を混入した液体燃料を用いて発電するアルカリ型燃料電池を複数積層した燃料電池積層体と、前記液体燃料を貯蔵する燃料タンクと、前記燃料タンクと前記アルカリ型燃料電池とを接続する燃料流路と、を備え、前記燃料流路は、前記燃料タンクから前記アルカリ型燃料電池に向かって分岐され、前記アルカリ型燃料電池にそれぞれ接続される分岐流路を有し、前記分岐流路の長さは、前記分岐流路内の前記液体燃料からガスが発生するのに要する電圧が、前記分岐流路を介して接続される前記アルカリ型燃料電池の閉回路電圧より高くなるように設定されている。
本発明によれば、燃料流路から分岐して各アルカリ型燃料電池に接続される分岐流路の長さは、分岐流路内の液体燃料におけるガス発生に必要な電圧が、分岐流路を介して接続されるアルカリ型燃料電池の閉回路電圧より高くなるように設定されているので、分岐流路によって接続されたアルカリ型燃料電池が液体燃料を介して短絡するのを抑制できる。また、燃料タンクに燃料流路が接続され、この燃料流路から分岐した分岐流路が各アルカリ型燃料電池に接続されているので、燃料タンクの数を減少してコストアップを抑制できる。
ここで、前記液体燃料は水酸化カリウムを含み、前記水酸化カリウムの濃度が3%、前記閉回路電圧が1.8Vのとき、前記分岐流路の長さは100mm以上である構成にできる。
また、前記液体燃料は水酸化カリウムを含み、前記水酸化カリウムの濃度が30%、前記閉回路電圧が1.8Vのとき、前記分岐流路の長さは200mm以上である構成にできる。
本発明によれば、アルカリ型燃料電池内の液体燃料の液表面が電極の上端と同一レベル、又はそれより下側のレベルにあるときに、アルカリ型燃料電池に対する液体燃料の供給を停止するので、アルカリ型燃料電池内の液体燃料が他のアルカリ型燃料電池内の液体燃料と接触するのを抑制できる。従って、アルカリ型燃料電池同士が短絡するのを抑制できる。また、構成を簡略化できるのでコストアップを抑制できる。更に、燃料電池からのガス発生を抑制できるので、アルカリ型燃料電池の性能低下、及びガス発生による引火を抑制できる。
また、本発明によれば、燃料タンクと各アルカリ型燃料電池とを接続する燃料流路における分岐流路の長さは、分岐流路内の液体燃料におけるガス発生に必要な電圧が、分岐流路によって接続されるアルカリ型燃料電池間の閉回路電圧より高くなるように設定されるので、アルカリ型燃料電池同士が液体燃料を介して短絡するのを抑制できる。また、従来のように各セルに対して燃料タンクを設ける場合に比べて燃料タンクの数を減少できるので、コストアップの抑制が可能になる。
第1実施形態に係る燃料電池システムを示す図である。 第2実施形態に係る燃料電池システムを示す図である。 第2実施形態に係る水酸化カリウムの濃度、ガス発生電圧、及び流路長さの関係を示す図である。 第2実施形態に係る燃料供給流路、及び燃料排出流路を示す図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という)に係る燃料電池システムについて説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成には限定されない。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システム1の構成を示す。この燃料電池システム1は、イオン伝導補助剤である水酸化カリウム(KOH)を含む液体燃料10を用いて発電するアルカリ型燃料電池(以下、セルと呼ぶ。)11を複数積層した燃料電池積層体(以下、スタックと呼ぶ。)12と、液体燃料10を貯蔵する燃料タンク13と、を備えている。
また、この燃料電池システム1は、各セル11内の液体燃料10の液表面を検出する液面計(液面計)14(一個のみ図示)と、液体燃料10の液表面がアノード電極22の上端22aと同一レベル又は上端22aより下の所定のレベルにあるとき、本実施形態では上端22aと同一レベルにあるときに、燃料タンク13から各セル11に対する液体燃料10の供給を停止するため、燃料タンク13とスタック12とを接続する絶縁性のある配管15に設けられた燃料供給停止手段としての電磁弁16と、を備えている。
次に、上記各構成要素について説明する。液体燃料10はメタノールと水酸化カリウムとを含んでいる。メタノールは絶縁性を有し、水酸化カリウムは導電性を有する。また、スタック12の上部には、カバー17によって覆われ且つ各セル11の上部側に面した燃料分散用の空間18が設けられている。燃料タンク13からカバー17内に供給された液体燃料10は、この空間18によって分散し各セル11の上部側から各セル11内に供給される。
セル11は、カソード電極(空気極)21、アノード電極(燃料極)22、カソード電極21とアノード電極22との間に配置された電解質膜23、及び各セル11を電気的に分離するセパレータ24を有している。アノード電極22は、拡散層と触媒層とを有している。液体燃料10は、アノード電極22に供給される。アノード電極22に供給された液体燃料10は、拡散層で拡散され触媒層に到達する。触媒層では、水素がプロトン(水
素イオン)と電子とに分離される。水素イオンは電解質膜23を通ってカソード電極21
に移動し、電子は外部回路(図示せず)を通ってアノード電極22に移動する。
一方、カソード電極21は、拡散層と触媒層とを有する。空気等の酸化剤ガスが、酸化剤供給系(図示せず)によりカソード電極21に供給される。カソード電極21に供給された酸化剤ガスは、拡散層で拡散され触媒層に到達する。触媒層では、酸化剤ガスと、電解質膜23を通ってカソード電極21に到達した水素イオンと、外部回路を通ってカソード電極21に到達した電子とによる反応を通じて水が生成される。アノード電極22及びカソード電極21における反応の際に外部回路を通る電子が、スタック12の両端子間に接続される負荷に対する電力として使用される。
セパレータ24は、上部側及び下部側がアノード電極22及びカソード電極21の上端より上側に突出している。セパレータ24の全表面には、絶縁コーティング26が設けられている。
スタック12は、複数のセル11が積層されている。これらのセル11は、両側のエン
ドプレート25によって挟まれている。エンドプレート25は、絶縁性を有している。エンドプレート25とセル11との間には、集電板(図示せず)が設けられている。
アノード電極22の上部側には、液体燃料10がアノード電極22に侵入するのを防止する板状のガスケット27が設けられている。更に、アノード電極22の上方で、ガスケット27とセパレータ24との間には、各セル11内の液体燃料10が外部に漏れるのを抑制するため、スポンジ等の多孔質且つ弾性を有する材料で形成された飛散防止用多孔質弾性体28が設けられている。
アノード電極22の下部側には、ガスケット27が設けられている。アノード電極22の下方で、ガスケット27とセパレータ24との間には、セル11内から排出される液体燃料10の排出量を調整するため、絞り部29が設けられている。
更に、スタック12の下部側には、カバー30によって覆われた燃料集合用の空間31が設けられている。各セル11から排出された液体燃料10は、空間31に放出されて集合され、空間31に接続された配管32、送液ポンプ33及び三方弁34を介して、脱水装置35又はバイパス配管36に送られる。配管32には、液体燃料10の濃度を測定する濃度計40が設けられている。脱水装置35から送出された液体燃料10は、配管37を介してスタック12
におけるカバー17内の空間18に送られる。脱水装置35から送出された水は、配管39から外部に排出される。
液体燃料10には、セル11で発生した水が混入し液体燃料10におけるエタノール及び水酸化カリウムの濃度が低下する。このため、液体燃料10のエタノールの濃度を濃度計40Aで測定し、水酸化カリウムの濃度を濃度計40Bで測定し、これらの濃度の少なくとも一方が所定値より低い場合は、液体燃料10を脱水装置35に送り脱水する。また、脱水されて濃度が所定値以上になった液体燃料10は、配管37を介してスタック12のカバー17内における空間18に送られ、各セル11に供給される。
また、濃度計40によって検出されたエタノール及び水酸化カリウムの濃度が所定値以上である場合は、液体燃料10は三方弁34によってバイパス配管36に送られ、配管37を介して各セル11に供給される。なお、バイパス配管36には、脱水装置35から配管37に送られた液体燃料10が、バイパス配管36に流れ込むのを抑制するため、逆止弁38が設けられている。
液面計14は、カバー17に取り付けられている。液面計14の検知部は空間18内に配置されている。図1では液面計14を簡略化して示しているが、実際には液面計14は、例えば液体燃料10中の所定の位置における圧力を検出することにより液面を検出するセンサー、フロートとリレーとを有し液体燃料10の液面に浮上しているフロートが上昇又は降下するとリレーを作動させることによって液面を検出するセンサー、画像センサーによって基準の2点間の画像を撮像し、これらの画像と参照画像とを比較して液面を検出するセンサー、空気中の抵抗と液体燃料10の抵抗を検出し、これらの抵抗を比較することにより液面を検出するセンサー、等を使用できる。配管15、及びカバー17は、絶縁性を有する樹脂等で形成されている。
次に、この燃料電池システム1の作用を説明する。本実施形態の燃料電池システム1は、セル11内の液体燃料10が他のセル11内の液体燃料10に接触しないように構成されている。すなわち、この燃料電池システム1は、各セル11内の液体燃料10の液表面がアノード電極22の上端22aと同一レベルまで上昇すると、液体燃料10の液表面が液面計14によって検出される。
そうすると、燃料タンク13とスタック12とを接続する配管15に設けられた電磁弁16が閉鎖される。これにより、スタック12の各セル11には、液体燃料10の供給が停止され、各セル11内の液体燃料10はアノード電極22の上端22aと同一レベルからそれ以上増加せず、液体燃料10が各セル11から外部に漏れることがない。従って、スタック12内の各セル11におけるアノード電極22同士が、液体燃料10を介して短絡するのを確実に抑制できる。
各セル11による発電が継続し、液面計14によって各セル11内の燃料電池10が減少してその液面がアノード電極22の上端22aより下の所定レベル以下になった場合は、電磁弁16が開放されて燃料タンク13内の液体燃料10がセル11に供給される。
この燃料電池システム1によれば、各セル11内の液体燃料10がセル11のカソード電極21の上端22aより上側に上昇しないので、セル11のアノード電極22が液体燃料10を介して他のセル11のアノード電極22と短絡するのを確実に抑制できる。
また、燃料電池システム1は、液面計14と電磁弁16によって、セル11内の液体燃料10がアノード電極22の上端22aより上側に上昇しないようにするだけなので、構成を簡略化できコストアップを抑制できる。更に、セル11からのガス発生を抑制できるので、セル11の性能低下、及びガス発生による引火を抑制できる。
また、従来の燃料タンクをカチオン不透過性の隔壁(膜)で仕切る技術では、液体燃料に水酸化カリウムを添加した場合、隔壁によって水酸化カリウムの移動が阻害される。そのため、一部のセルに水酸化カリウムが混入していない又は混入量が基準より少ない液体燃料が供給されるおそれがある。なお、液体燃料に水酸化カリウムを混入するのはアイオノマを有しないアルカリ型燃料電池において、電解質膜から触媒までのOHイオンの移動を補助するためである。これに対して、本実施形態の燃料電池システム1は、燃料タンク1を隔壁で仕切る必要がないので、全てのセル11に水酸化カリウムが混入された液体燃料10を供給できる。
なお、燃料タンク13は全てのセル11に対して一個に限らない。例えば、400個のセル11を積層する場合、一つの燃料タンク13に対してセル11を100個ずつ接続するなどしてもよい。この場合は、スタック12と燃料タンク13との接続距離を短くしてもよい。
<第2実施形態>
第1実施形態の燃料電池システム1は、スタック12における各セル11内の液体燃料10が他のセル11内の液体燃料10に接触しないようにすることにより、これらのセル11のアノード電極22同士が液体燃料10を介して短絡するのを抑制したが、第2実施形態では、次に説明するように、燃料タンク53(図2参照)とセル11とを接続する燃料流入流路54を燃料タンク53からセル11に向かって複数段に亘って分岐し、互いに連続する分岐流路の連続長さを、連続する分岐流路内の液体燃料10のガス発生に必要な電圧(以下、ガス発生電圧と呼ぶ。)が、連続する分岐流路によって接続されるセル11間の閉回路電圧より高くなるように設定することにより、当該セル11のアノード電極22同士が液体燃料10を介して短絡するのを抑制する。
図2は、第2実施形態の燃料電池システム50を示す。この燃料電池システム50は、ガス発生電圧と、水酸化カリウムの濃度と、流路長さとの関係(図3参照)に基づいて、複数のセル11が接続される燃料流路の長さが設定されている。なお、第1実施形態の燃料電池システム1と同様な部分には同一の符号を付けて、その詳細な説明を省略する。
この燃料電池システム50は、複数のセル11を積層したスタック52、液体燃料10を貯蔵する複数の燃料タンク53、燃料タンク53と各セル11とを接続する燃料流入流路54、各セル11と送液ポンプ33の吸入口33aから延びる配管56とを接続する燃料排出流路55、三方弁34,脱水装置35、脱水装置35に接続された配管37,39、バイパス配管36、及びバイパス配管36に設けられた逆止弁38を備えている。
次に、上記各構成要素について説明する。燃料タンク53内の液体燃料10は、各セル11のアノード電極22に供給される。スタック12のセル11は直列に接続されるため、異なるセル11のアノード電極22同士間に電位差が発生する。この電位差は直列に接続されるセル11の数に比例し、直列に接続されるセル11の数が多くなるほどアノード電極22同士間に発生する電位差が大きくなる。
燃料流入流路54は、絶縁性及び柔軟性を有する材料、例えばテフロン(登録商標)等の樹脂によって形成されたチューブを使用できる。この燃料流入流路54は、燃料タンク53側から各セル11側にかけて複数段に亘って分岐されている。
すなわち、この燃料流入流路54は、燃料タンク53から延びる第1流路61、第1流路61から二本に分岐する第2分岐流路62、第2分岐流路62のそれぞれから二本に分岐する第3分岐流路63、及び第3分岐流路63のそれぞれから二本に分岐し各セル11に接続される第4分岐流路64を有している。なお、図2中の符号62a,63a,64aは、第2〜第4分岐流路62〜64の分岐点を示す。
燃料排出流路55は、燃料流入流路54と同様に構成されている。但し、燃料排出流路55の第1流路61は、液送ポンプ33の吸入口33aから延びる配管56に接続されている。
次に、この燃料電池システム50の作用を説明する。図3は、液体燃料10の水酸化カリウムの濃度、セル11が接続される分岐流路の合計長さ(流路長さ)、及びガス発生に必要な電圧であるガス発生電圧の関係を示す。なお、図3は、実験によって求めたものであり、電極の単位面積あたりの電流値が5mA/cm2でガスが発生する(水が分解する
)電圧を示す。
図3の縦軸はガス発生電圧(V)、横軸は複数のセルが接続される分岐流路の流路長さ(mm)を示す。図3から分かるように、水酸化カリウムの濃度が低いほどガス発生電圧は高くなる。また、水酸化カリウムの濃度が同一の場合、流路長さが長いほどガス発生電圧は高くなる。
ここで、流路長さをL(mm)、ガス発生電圧をP(V)、自然対数をEとすると、水酸化カリウムの濃度が常用範囲の最小値である3%、又は最大値である30%のとき、次式(1)、(2)が成り立つ。
P=2.5×E(-3)×L+1.7・・・(1)
但し、水酸化カリウムの濃度3%
P=3.0×E(-3)×L+1.3・・・(2)
但し、水酸化カリウムの濃度30%
また、流路長さL=800mm以上の場合は、水酸化カリウムの濃度に関わらず、ガス発生電圧P=3.7(V)となる。
燃料流入流路54の第2分岐流路62〜第4分岐流路64の長さは、図3及び式(1),(2)で示される水酸化カリウムの濃度、ガス発生電圧、及び流路長さの関係に基づい
て設定されている。
ここでは、図4に示すように、第4分岐流路64によって接続される2個のセル11間の閉回路電圧を0.9(V)、第4分岐流路64及び第3分岐流路63によって接続される4個のセル11間の閉回路電圧を1.8V、第4分岐流路64、第3分岐流路63及び第2分岐流路62によって接続される8個のセル11間の閉回路電圧を3.6Vとする。
本実施形態では、水酸化カリウムの濃度が3%のとき第4分岐流路64及び第3分岐流路63の合計長さが100mm以上、水酸化カリウムの濃度が30%のとき第4分岐流路64及び第3分岐流路63の合計長さL1が200mm以上に設定されている。これにより、第3分岐流路63及び第4分岐流路64内の液体燃料10のガス発生電圧が、第4分岐流路64、又は第4分岐流路64と第3分岐流路63によって接続されるセル11間の閉回路電圧より高くなるので、セル11のアノード電極22同士が液体燃料10を介して短絡するのを抑制できる。
また、8個のセル11が接続される第4分岐流路64,第3分岐流路63及び第2分岐流路62の合計長さ(分岐点62aからセル11までの長さ)L2は、水酸化カリウムの濃度に拘わらず800mmに設定されている。この場合のガス発生電圧は3.7Vになる。このガス発生電圧3.7Vは、第4分岐流路64,第3分岐流路63及び第2分岐流路62によって接続される8個のセル11における閉回路電圧3.6Vより高くなるので、セル11のアノード電極22同士が液体燃料10によって短絡するのを抑制できる。
この燃料電池システム50によれば、各セル11と燃料タンク53とを接続する燃料流入流路54に第2分岐流路62〜第4分岐流路64を設け、複数のセル11が接続される第2分岐流路62〜第4分岐流路64の長さを、当該第2分岐流路62〜第4分岐流路64内の液体燃料10のガス発生電圧が、当該第2分岐流路62〜第4分岐流路64によって接続されるセル11間の閉回路電圧より高くなるように設定したので、セル11のアノード電極22同士が液体燃料10を介して短絡するのを確実に抑制できる。
また、複数のセル11が分岐流路を介して一個の燃料タンク53に接続されるので、従来のように燃料タンクをセル11毎に設ける場合に比べて、燃料タンク53の数を減少でき、コストアップを抑制できる。更に、液体燃料10のガス発生を抑制できるので、セル11の性能低下、及びガス発生による引火を抑制できる。また、燃料流入流路54及び燃料排出流路55は、柔軟性を有する樹脂製のチューブによって形成されているので、燃料流入流路54及び燃料排出流路55の長さが長く、且つ分岐流路の数が多い場合でも、比較的コンパクトなスペースに収容できる。
なお、上記実施形態では、8個のセル11を一個の燃料タンク53に接続する場合について説明したが、例えば二本の第2分岐流路62を合流させるなど、合流(分岐)を更に多段に亘って行うことにより、燃料タンク53の数を更に減少できる。また、隣接する2個のセル11については、閉回路電圧が1V弱であるため、液体燃料10の電気分解は発生しない。従って、2個の隣接するセル11においては、これらのセル11における液体燃料10の供給流路を独立させなくてもよい。
1 燃料電池システム
10 液体燃料
11 セル
12 スタック
13 燃料タンク
14 液面計
15 配管
16 電磁弁
17 カバー
18 空間
21 カソード電極
22 アノード電極
22a 電極の上端
23 電解質膜
24 セパレータ
25 エンドプレート
26 絶縁コーティング
27 ガスケット
28 飛散防止用多孔質弾性体
29 絞り部
30 カバー
31 燃料分散用の空間
32 配管
33 送液ポンプ
33a 送液ポンプの吸入口
34 三方弁
35 脱水装置
36 バイパス配管
37 配管
38 逆止弁
39 配管
40A,40B 濃度計
50 燃料電池システム
52 スタック
53 燃料タンク
54 燃料流入流路
55 燃料排出流路
56 配管
61 第1流路
62 第2分岐流路
62a,63a,64a 分岐点
63 第3分岐流路
64 第4分岐流路

Claims (5)

  1. イオン伝導補助剤を混入した液体燃料を用いて発電するアルカリ型燃料電池を複数積層した燃料電池積層体と、
    前記液体燃料を貯蔵する燃料タンクと、
    前記燃料タンクと前記アルカリ型燃料電池とを接続する燃料配管と、
    前記アルカリ型燃料電池内の前記液体燃料の液表面を検出する液面計と、
    前記液表面が前記アルカリ型燃料電池の上端又は上端より下側の所定の位置にあるときに、前記燃料タンクから前記アルカリ型燃料電池に対する前記液体燃料の供給を停止する燃料供給停止手段と、
    を備える燃料電池システム。
  2. 前記燃料供給停止手段は、前記液表面が前記アルカリ型燃料電池における電極の上端と同一のレベルにあるときに、前記アルカリ型燃料電池に対する前記液体燃料の供給を停止する請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. イオン伝導補助剤を混入した液体燃料を用いて発電するアルカリ型燃料電池を複数積層した燃料電池積層体と、前記液体燃料を貯蔵する燃料タンクと、前記燃料タンクと前記アルカリ型燃料電池とを接続する燃料流路と、を備え、
    前記燃料流路は、前記燃料タンクから前記アルカリ型燃料電池に向かって複数に分岐され、前記アルカリ型燃料電池にそれぞれ接続される分岐流路を有し、
    前記分岐流路の長さは、前記分岐流路内の前記液体燃料からガスが発生するのに要する電圧が、前記分岐流路を介して接続される前記アルカリ型燃料電池の閉回路電圧より高くなるように設定されている燃料電池システム。
  4. 前記液体燃料は水酸化カリウムを含み、前記水酸化カリウムの濃度が3%、前記閉回路電圧が1.8Vのとき、前記分岐流路の長さは100mm以上である請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記液体燃料は水酸化カリウムを含み、前記水酸化カリウムの濃度が30%、前記閉回路電圧が1.8Vのとき、前記分岐流路の長さは200mm以上である請求項3に記載の燃料電池システム。
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JP2014120434A (ja) * 2012-12-19 2014-06-30 Daihatsu Motor Co Ltd 循環液量算出装置

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