JP2009289547A - 燃料電池スタック - Google Patents

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崇 飯森
Kazumasa Yoshida
和正 吉田
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Abstract

【課題】低抵抗の外部抵抗を用いても電圧計による電圧検出精度が悪化しない燃料電池スタックを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、電解質膜と、電解質膜の一方の面に設けられたアノード電極と、電解質膜の他方の面に設けられたカソード電極と、アノード電極及び前記カソード電極の表面にそれぞれ設けられ、各電極に反応ガスを供給するセパレータ12と、を含む単セルを複数重ね合わせた燃料電池スタック2であって、少なくとも2つ以上のセパレータ12に取り付けられた外部抵抗用端子21と、外部抵抗用端子同士を接続する第1通電路24と、第1通電路24に設けられた外部抵抗22と、少なくとも2つ以上のセパレータ12に取り付けられ、外部抵抗用端子21とは異なる電圧計用端子31と、電圧計用端子同士を接続する第2通電路33と、第2通電路33に設けられた電圧計32と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は燃料電池スタックに関する。
従来の燃料電池スタックは、各単位燃料電池(単セル)に微小電流を流すことのできる外部抵抗を接続するとともに、その外部抵抗の前後の電圧を測る電圧計を接続していた(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−115305号公報
ここで、従来の燃料電池スタックでは、外部抵抗として、微小電流を流すことのできる抵抗値の高い抵抗を接続していた。
しかしながら、外部抵抗の抵抗値を下げていくと、セパレータと外部抵抗とを接続する接続端子等に存在する接触抵抗による電圧降下が無視できなくなり、外部抵抗前後の電圧値と、単セルの実際の電圧値と、の差が大きくなってしまう。そのため、電圧計で検出される各単セルの電圧検出精度が悪化するという問題点があった。
本発明はこのような従来の問題点に着目してなされたものであり、低抵抗の外部抵抗を用いても電圧計による各単セルの電圧検出精度への影響を低減することができる燃料電池スタックを提供することを目的とする。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、電解質膜(111)と、前記電解質膜(111)の一方の面に設けられたアノード電極(112)と、前記電解質膜(111)の他方の面に設けられたカソード電極(113)と、前記アノード電極(112)及び前記カソード電極(113)の表面にそれぞれ設けられ、各電極に反応ガスを供給するセパレータ(12)と、を含む単セル(10)を複数重ね合わせた燃料電池スタック(2)であって、少なくとも2つ以上の前記セパレータ(12)に取り付けられた外部抵抗用端子(21)と、前記外部抵抗用端子(21)同士を電気的に接続する第1通電路(24)と、前記第1通電路(24)に設けられた外部抵抗(22)と、少なくとも2つ以上の前記セパレータ(12)に取り付けられ、前記外部抵抗用端子(21)とは異なる電圧計用端子(31)と、前記電圧計用端子(31)同士を電気的に接続する第2通電路(33)と、前記第2通電路(33)に設けられた電圧計(32)と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、外部抵抗と電圧計とを、それぞれ異なる接続端子(外部抵抗用端子又は電圧計用端子)を介してセパレータと接続した。これにより、外部抵抗の抵抗値を小さくしても、電圧計の検出値が影響を受けることはない。そのため、外部抵抗の抵抗値を可能な限り小さくすることができる。また、電圧計の内部抵抗は接触抵抗に比べて十分に大きいので、接触抵抗による電圧降下の影響が少ない。よって、単セルの電圧検出精度への影響を低減することができる。
以下、図面等を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
燃料電池は電解質膜をアノード電極(燃料極)とカソード電極(酸化剤極)とによって挟み、アノード電極に水素を含有するアノードガス(燃料ガス)、カソード電極に酸素を含有するカソードガス(酸化剤ガス)を供給することによって発電する。アノード電極及びカソード電極の両電極において進行する電極反応は以下の通りである。
アノード電極 : 2H2 →4H+ +4e- …(1)
カソード電極 : 4H+ +4e- +O2 →2H2O …(2)
この(1)(2)の電極反応によって燃料電池は1ボルト程度の起電力を生じる。
このような燃料電池を自動車用動力源として使用する場合には、要求される電力が大きいため、数百枚の燃料電池を積層した燃料電池スタックとして使用する。そして、燃料電池スタックにアノードガス及びカソードガスを供給する燃料電池システムを構成して、車両駆動用の電力を取り出す。
図1は、本発明の第1実施形態による燃料電池システム1の概略図である。
燃料電池システム1は、燃料電池スタック2と、アノードガス供給通路3と、アノードガス排出通路4と、カソードガス供給通路5と、カソードガス排出通路6と、を備える。
燃料電池スタック2は、積層された複数枚の燃料電池(以下「単セル」という)10を含み、車両の駆動に必要な電力を発電する。
単セル10は、膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly;以下「MEA」という)11の表裏両面に、セパレータ12が配置されて構成される。
MEA11は、電解質膜111と、アノード電極112と、カソード電極113と、を備える。MEA11は、電解質膜111の一方の面にアノード電極112を有し、他方の面にカソード電極113を有する。
電解質膜111は、フッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜である。電解質膜111は、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。
アノード電極112は、触媒層112aとガス拡散層112bとを備える。
触媒層112aは、電解質膜111と接する。触媒層112aは、白金又は白金等が担持されたカーボンブラック粒子から形成される。
ガス拡散層112bは、触媒層112aの外側(電解質膜111の反対側)に設けられ、セパレータ12と接する。ガス拡散層112bは、充分なガス拡散性および導電性を有する部材によって形成され、例えば、炭素繊維からなる糸で織成したカーボンクロスで形成される。
カソード電極113もアノード電極112と同様に、触媒層113aとガス拡散層113bとを備える。
セパレータ12は、例えばカーボングラファイトなどで構成するカーボンセパレータである。セパレータ12は、アノード側のガス拡散層112bと接する面に、アノード電極にアノードガスを供給する複数のアノードガス用流路溝121を備える。
アノードガス用流路溝121は、それぞれセパレータの長手方向に並列に設けられる。アノードガス用流路溝121は、アノードガス供給通路3及びアノードガス排出通路4と連通しており、アノードガス供給通路3からアノードガス用流路溝121に供給されたアノードガスのうち、発電に使用さなかったアノードガスがアノードガス排出通路4へ排出される。
アノードガス供給通路3は、セパレータ12の一端側(紙面手前側)に接続される。一方で、アノードガス排出通路4は、セパレータ12の他端側(紙面奥側)に接続される。
また、セパレータ12は、カソード側のガス拡散層113bと接する側にカソード電極113にカソードガスを供給する複数のカソードガス用流路溝122を備える。
カソードガス用流路溝122は、それぞれセパレータの長手方向に並列に設けられる。カソードガス用流路溝122は、カソードガス供給通路5及びカソードガス排出通路6と連通しており、カソードガス供給通路5からカソードガス用流路溝122に供給されたカソードガスのうち、発電に使用さなかったカソードガスがカソードガス排出通路6へ排出される。
カソードガス供給通路5は、セパレータ12の他端側(紙面奥側)に接続される。一方で、カソードガス排出通路6は、セパレータ12の一端側(紙面手前側)に接続される。
ところで、燃料電池システム1の停止時には、燃料電池スタック2へのアノードガス及びカソードガスの供給は停止され、セパレータ12のアノードガス用流路溝121にはアノードガスが残留した状態となり、カソードガス用流路溝122にはカソードガスが残留した状態となる。
しかしながら、時間の経過に伴い、アノードガス用流路溝121には、クロスリークや大気中の空気(カソードガス)の侵入によってカソードガスが存在する状態となる。
このような状態で燃料電池システム1を起動して、アノードガス用流路溝121にアノードガスを供給すると、アノードガス用流路溝121の上流にアノードガスが存在し、下流にカソードガスが存在する状態となる。そうすると、アノード電極112で局部電池が形成されて、カソード電極113の触媒層113aのカーボンが酸化腐食することがある。このようなカーボン腐食は、単セル10の出力を低下させる原因となる。以下、図2を参照して、このカーボン腐食の原理について簡単に説明する。
図2は、単セル10の断面図であり、燃料電池システム起動時のカーボン腐食について説明する図である。
図2に示すように、アノードガス用流路溝121にカソードガスが存在する状態で燃料電池システム1を起動して、アノードガス用流路溝121にアノードガスを供給すると、アノードガス用流路溝121の上流にアノードガスが存在し、下流にカソードガスが存在する状態となる。つまり、アノードガス用流路溝121のなかで、アノードガスとカソードガスとの境界面(水素フロント)が存在する状態となる。
そうすると、単セル10の上流側では通常の電池が形成されて、以下の(1)(2)式の反応が起こる。
アノード電極(上流側) : 2H2 →4H+ +4e- …(1)
カソード電極(上流側) : 4H+ +4e- +O2 →2H2O …(2)
一方で、アノードガス用流路溝121の下流にカソードガスが存在する状態では、アノードガス用流路溝121の上流をアノード電極、下流をカソード電極とした局部電池がアノード電極側に形成されることになる。これにより、単セル10の下流側では、(1)式で発生した電子を消費するために、アノード電極で以下の(3)式の反応が起こり、その結果、カソード電極で以下の(4)式の反応が起こる。
アノード電極(下流側) : 4H+ +4e- +O2 →2H2O …(3)
カソード電極(下流側) : C+2H2O→4H+ +4e- +CO2 …(4)
このようにして、カソード電極113の下流側で炭素が二酸化炭素になる酸化反応((4)式の反応)が生じるため、カソード電極113の触媒層113aのカーボンが酸化腐食するのである。
燃料電池を自動車用動力源として使用する場合、定置式の燃料電池システムと比べて燃料電池システムの起動停止回数が非常に多くなる。したがって、燃料電池システムの起動時におけるこの水素フロントによる単セルの劣化を抑制する必要がある。
このカーボン腐食を抑制する有効な手段として、燃料電池システム1の起動時に、アノード電極112に水素を供給しつつ、燃料電池スタック2を外部抵抗(電気負荷)に接続して強制的に電流が流れる状態とし、アノード電極112の電子を強制的に外部へ移動させる手段(以下、この手段を「放電手段」という)がある。これにより、(1)式で発生した電子を強制的にアノード電極112から取り出すことができ、単セル10の下流側で起こる(3)(4)式の反応を抑制することができる。
放電手段による効果を大きくするには、外部抵抗に流れる電流を大きくしてやれば良い。つまり外部抵抗の抵抗値を小さくしてやれば良い。
しかしながら、外部抵抗を小さくすると、新たな問題が生じることを発明者らは見出した。以下では、この問題について図12を参照して説明する。
図12(A)は、比較例による放電手段を備える燃料電池システムの概略図である。図12(B)は、その等価回路を示す図である。
図12(A)に示すように、外部抵抗(放電手段)201は、通電路202を介してセパレータ211の端部に取り付けられた接続端子203や接続コネクタ204などと接続される。この接続端子203や接続コネクタ204には接触抵抗(例えば10〜100[mΩ])が存在する。
ここで従来から、フラッディングなどによる単セル210の異常検出やその他の制御に使用するために、単セル210の電圧を検出したいという要求がある。そのため、外部抵抗201と並列に電圧計205を設けていた(単セル電圧検出手段)。
このとき、外部抵抗201の抵抗が大きければ、接触抵抗による電圧降下の影響を無視できるため、外部抵抗201の前後の電圧を単セル210の電圧としても問題は無かった。
しかし、外部抵抗201を小さくすると(例えば500[mΩ])、接続端子203や接続コネクタ204の接触抵抗による電圧降下が無視できなくなる。そのため、外部抵抗201の前後の電圧を単セル210の電圧とすると、実際の単セル210の電圧との差異が大きくなってしまうという新たな問題が生じたのである。
つまり、比較例の構成のまま、水素フロントによる劣化を抑制するために外部抵抗201の抵抗値を小さくすると、単セル210の電圧の検出精度が低下してしまうという新たな問題が生じたのである。
そこで本実施形態では、単セル電圧検出手段と放電手段とを備える燃料電池システムにおいて、放電手段の外部抵抗の抵抗値を小さくすることのできる構成とした。
図3は、本実施形態による放電手段20と単セル電圧検出手段30とを備えた燃料電池スタック2の概略構成図である。図4は、その等価回路である。なお、図3では、発明の理解を容易にするため、前述したアノードガス供給通路などの図示を省略した。
図3に示すように、本実施形態による放電手段20は、外部抵抗用端子(接触抵抗)21と、外部抵抗22と、スイッチ23と、通電路24と、を備える。
外部抵抗用端子21は、各セパレータ12のアノードガス入口側に取り付けられる。外部抵抗用端子同士は、通電路24によって電気的に接続される。
外部抵抗22は、通電路24に設けられる。外部抵抗22は、隣接するセパレータ間に設けられる。外部抵抗同士は、直列に接続される。
スイッチ23は、通電路24に設けられる。スイッチ23は、外部抵抗端子21と外部抵抗22との間に設けられる。スイッチ23を接続することで、外部抵抗22とセパレータ12とが電気的に接続される。
放電手段20は上記のように構成され、燃料電池システムの起動停止時にスイッチ23を閉じて外部抵抗22とセパレータ12とを電気的に接続する。これにより、燃料電池システムの起動時には、アノード電極内で局部電池が形成されるのを抑制し、単セルの劣化を抑制する(放電制御)。また、停止時には、開回路電圧が上昇するのを抑制し、単セルの劣化を抑制する(開回路電圧抑制制御)。なお、スイッチ23の開閉はコントローラ(図示せず)によって実施される。
続いて本実施形態による単セル電圧検出手段30について説明する。単セル電圧検出手段30は、電圧計用端子(接触抵抗)31と、電圧計32と、通電路33と、を備える。
電圧計用端子31は、各セパレータ12のアノードガス出口側に取り付けられる。各電圧計用端子31は、通電路33によって電気的に接続される。
電圧計32は、通電路33に設けられる。電圧計32は、隣接するセパレータ間に設けられる。
単セル電圧検出手段30は上記のように構成され、電圧計32によって、各単セル10の電圧を検出する。検出した電圧値はコントローラに入力される。コントローラは、その電圧値に基づいて、各単セル10が正常に発電しているか否かを判断している。
このように、本実施形態では、外部抵抗22と電圧計32とを、それぞれ別の端子21,31を介してセパレータ12に接続した。
これにより、図4に示すような等価回路となるため、外部抵抗22の抵抗値を小さくしても、電圧計32の検出値が影響を受けることはない。つまり、電圧計32の内部抵抗は接触抵抗31に比べて十分に大きく、接触抵抗31による電圧降下の影響をほとんど無視できるので、単セル10の電圧を正確に検出することができる。
よって、スイッチ23を閉じたときに流れる電流が外部抵抗用端子21に流すことができる電流値を超えない範囲で、また、外部抵抗22の耐熱温度を超えない範囲で、可能な限り外部抵抗21の抵抗値を小さくすることができる。なお、外部抵抗22の抵抗値の決定方法については、図5を参照して後述する。
図5は、外部抵抗22の抵抗値の違いによって、外部抵抗22及び外部抵抗用端子(接触抵抗)21に流れる電流の大きさの違いと、水素フロントによる単セル10の劣化量の違いと、を示した図であり、外部抵抗22の抵抗値の決定方法について説明する図である。
図5において、横軸は、外部抵抗22の抵抗値を示す。縦軸(左)は、スイッチ23を閉じたときに通電路24に流れる電流値を示す。縦軸(右)は、燃料電池システムの起動時にスイッチ23を閉じたときの水素フロントによる単セル10の劣化量を示す。また、実線は、単セル10の劣化量を示す。破線は、燃料電池システムの起動時にスイッチ23を閉じたときに通電路24に流れる電流値を示す。一点鎖線は、燃料電池システムの停止時にスイッチ23を閉じたときに通電路24に流れる電流値を示す。
図5に示すように、本実施形態の場合は、外部抵抗用端子(接触抵抗)21に流すことのできる最大電流値のほうが、外部抵抗22に流すことのできる最大電流値よりも小さい。そのため、本実施形態では、外部抵抗用端子(接触抵抗)21に流すことのできる電流値を基準として外部抵抗22の抵抗値を決定している。
図6は、燃料電池システム1の起動時に実施される放電制御について説明するフローチャートである。コントローラは、本ルーチンを所定時間(例えば10ms)ごとに繰り返し実行する。
ステップS1において、コントローラは、燃料電池システム1の起動要求が有るか否かを判定する。コントローラは、起動要求が有ればステップS12に処理を移行し、無ければ今回の処理を終了する。
ステップS2において、コントローラは、セパレータ12のアノードガス用流路溝121にアノードガスを供給する。
ステップS3において、コントローラは、カーボン腐食抑制処理を実施する。具体的にはスイッチ23を閉じてセパレータ12と外部抵抗22とを電気的に接続する。
ステップS4において、カーボン腐食抑制処理が終了したか否かを判定する。具体的には、アノードガスを供給し始めてから所定時間が経過したか否かを判定する。アノードガスを供給し始めてから所定時間が経過していれば、各単位セル10のアノードガス用流路溝121の全体にアノードガスがいきわたり、アノードガス用流路溝121のなかで水素フロントが存在していないと判断できるためである。コントローラは、カーボン腐食抑制処理の終了を判定するとステップS5に処理を移行し、カーボン腐食抑制処理の実施中であれば今回の処理を終了する。
ステップS5において、コントローラは、スイッチ23を開く。
ステップS6において、コントローラは、セパレータ12のカソードガス用流路溝122にカソードガスを供給して、発電を開始する。
以上のように燃料電池システム1を起動することで、起動時の水素フロントによるカーボン腐食を抑制することができる。
図7は、燃料電池システム1の停止時に実施される開回路電圧抑制制御について説明するフローチャートである。コントローラは、本ルーチンを所定時間(例えば10ms)ごとに繰り返し実行する。
ステップS11において、コントローラは、燃料電池システム1の停止要求が有るか否かを判定する。コントローラは、停止要求が有ればステップS2に処理を移行し、無ければ今回の処理を終了する。
ステップS12において、コントローラは、セパレータ12のカソードガス用流路溝122へのカソードガスの供給を停止する。
ステップS13において、コントローラは、開回路電圧抑制処理を実施する。具体的には、カソードガス用流路溝122のカソードガスを消費させて開回路電圧を低下させるため、外部抵抗22以外の電気負荷と燃料電池スタック2とを接続して電流を取り出す。取り出す電流値は、アノードガスが不足しない範囲でセル電圧がばらついたり、転極したりしない範囲の電流値とすればよい。
ステップS14において、コントローラは、開回路電圧抑制処理が終了したか否かを判定する。具体的には、電圧計32で検出している各単セル10の電圧のうちの最大を示している単セル10の電圧(以下「最大セル電圧」という)が、所定電圧より低いか否かを判定する。
ステップS15において、コントローラは、セパレータ12のアノードガス用流路溝121へアノードガスの供給を停止する。
ステップS16において、コントローラは、スイッチ23を閉じて、外部抵抗22とセパレータ12とを電気的に接続する。
このように、開回路電圧抑制処理を実施した後に、スイッチ23を接続して燃料電池システム1を停止することで、スイッチ23を閉じたときに外部抵抗22に過電流が流れるのを防止できる。また、燃料電池システム停止後の放置中に、セパレータ12のアノードガス用流路溝121に残留しているアノードガスを消費することができる。そのため、燃料電池システム停止後の放置中に残留ガスによって発生する開回路電圧による単セル10の劣化を抑制できる。
以上説明した本実施形態によれば、外部抵抗22と電圧計32とを、それぞれ異なる接続端子(外部抵抗用端子又は電圧計用端子)21,31を介してセパレータ12と接続した。
これにより、外部抵抗22の抵抗値を小さくしても、電圧計32の検出値が影響を受けることはない。そのため、外部抵抗22の抵抗値を可能な限り小さくすることができる。また、電圧計32の内部抵抗は接触抵抗に比べて十分に大きいので、接触抵抗による電圧降下の影響をほとんど無視できる。よって、単セルの電圧を正確に検出することができる。
また、外部抵抗用端子21をセパレータ12のアノードガス入口側に取り付けた。
これにより、燃料電池システム1の起動時にアノードガスが供給されたとき、アノード電極112の上流側で発生する電圧によって、外部抵抗22へ速やかに電流が流れる。そのため、アノード電極内で局部電池が発生するのを抑制することができ、カーボン腐食などの燃料電池の劣化を抑制することができる。
さらに、電圧計用端子31をセパレータ12のアノードガス出口側に取り付けた。
これにより、検出した電圧値に基づいて、アノードガス用流路溝121、ひいてはアノード電極112の下流側までアノードガスが行き渡ったか否かを容易に判定することができる。
(第2実施形態)
次に、図8を参照して本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態は、外部抵抗用端子21と、電圧計用端子31とを、セパレータ12のアノードガス出口側の端部に取り付ける点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点について説明する。なお、以下に示す各実施形態では前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を用いて重複する説明を適宜省略する。
図8は、本実施形態による放電手段20と単セル電圧検出手段30とを備えた燃料電池スタック2の概略構成図である。図8では、発明の理解を容易にするため、前述したアノードガス供給通路などの図示を省略した。
図8に示すように、積層された複数の単セル10の外側には集電板7が配置される。集電板7は、ガス不透過性の導電性部材で形成され、例えば、緻密質カーボンによって形成される。
本実施形態では、集電板7と接するセパレータ12のアノードガス出口側の端部にのみ外部抵抗用端子21及び電圧計用端子31の両方を取り付ける。それ以外のセパレータ12には、外部抵抗用端子21及び電圧計用端子31のいずれか一方をアノードガス出口側の端部に取り付けるか、又は何も取り付けないこととする。
図9及び図10は、1つのセパレータ12の一端部に2つの接続端子21,31を取り付ける場合の一例をそれぞれ示した図である。
以上説明した本実施形態によれば、外部抵抗用端子21と、電圧計用端子31とを、それぞれセパレータ12のアノードガス出口側の端部に取り付けた。これにより、セパレータ12の両側に配線や部品を設置するためのスペースを確保する必要がない。すなわち、外部抵抗22と電圧計32とをアノードガス出口側に集中して設置することができるため、燃料電池システムを小型化することができる。
また、集電板7と接するセパレータ以外のセパレータには、外部抵抗用端子21及び電圧計用端子31のいずれか一方が取り付けられるか、又は何も取り付けられない。そのため、1つのセパレータ12に外部抵抗用端子21及び電圧計用端子31の両方を取り付けるときに生じる両端子間の距離が短いことによる端子取り付け作業の作業性悪化や、配線の煩雑化を防止できる。
さらに、集電板7と接するセパレータ12に外部抵抗用端子21と電圧計用端子31とを接続した。そのため、全ての単セル10に外部抵抗22と電圧計32とが接続されることになる。よって、放電制御によって全ての単セル10のカーボン腐食を防止することができる。また、全ての単セル10の電圧を検出することができる。
(第3実施形態)
次に、図11を参照して本発明の第3実施形態について説明する。本発明の第3実施形態は、外部抵抗端子21を集電板7にも取り付ける点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点について説明する。
図11は、本実施形態による放電手段20と単セル電圧検出手段30とを備えた燃料電池スタックの概略構成図である。図9では、発明の理解を容易にするため、前述したアノードガス供給通路などの図示を省略した。
図11に示すように、本実施形態では、集電板7に外部抵抗用端子21を取り付け、集電板7と接するセパレータ12には電圧計用端子31のみを取り付ける。集電板7と接するセパレータ以外のセパレータには、第2実施形態と同様に、外部抵抗用端子21及び電圧計用端子31のいずれか一方が取り付けるか、又は何も取り付けない。
以上説明した本実施形態によれば、第2実施形態と同様の効果が得られるとともに、セパレータ12に取り付ける接続端子の数を1つ以下にすることができる。そのため、1つのセパレータ12に外部抵抗用端子21及び電圧計用端子31の両方を取り付けるときに生じる両端子間の距離が短いことによる端子取り付け作業の作業性悪化や、配線の煩雑化を一層防止できる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
例えば、上記第1実施形態では、外部抵抗用端子21又は電圧計用端子31を各単セル10に取り付けたが、複数枚ごとに取り付けても良い。また、取り付ける外部抵抗用端子21と電圧計用端子31の取り付け数が同じでなくとも良い。
また、上記第1実施形態では、セパレータのアノードガス入口側に外部抵抗用端子21を接続し、アノードガス出口側に電圧計用端子31を取り付けたが、アノードガス入口側又は出口側に両端子21,31を取り付けても良い。
また、上記第2、第3実施形態では、アノードガス出口側に外部抵抗用端子21及び電圧計用端子31を取り付けたが、アノードガス入口側に外部抵抗用端子21及び電圧計用端子31を取り付けることしても良い。
本発明の第1実施形態による燃料電池システムの概略図である。 燃料電池システム起動時のカーボン腐食について説明する図である。 本発明の第1実施形態による単セル電圧検出手段と放電手段とを備えた燃料電池スタックの概略構成図である。 図3の等価回路である。 外部抵抗の抵抗値の決定方法について説明する図である。 燃料電池システムの起動時に実施される放電制御について説明するフローチャートである。 燃料電池システムの停止時に実施される開回路電圧抑制制御について説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態による放電手段と単セル電圧検出手段とを備えた燃料電池スタックの概略構成図である。 1つのセパレータの一端部に2つの接続端子を取り付ける場合の一例を示した図である。 1つのセパレータの一端部に2つの接続端子を取り付ける場合の一例を示した図である。 本発明の第3実施形態による放電手段と単セル電圧検出手段とを備えた燃料電池スタックの概略構成図である。 比較例による放電手段を備える燃料電池システムの概略図と、その等価回路を示す図である。
符号の説明
2 燃料電池スタック
7 集電板
12 セパレータ
21 外部抵抗用端子
22 外部抵抗
24 通電路(第1通電路)
31 電圧計用端子
32 電圧計
33 通電路(第2通電路)
111 電解質膜
112 アノード電極
113 カソード電極

Claims (6)

  1. 電解質膜と、
    前記電解質膜の一方の面に設けられたアノード電極と、
    前記電解質膜の他方の面に設けられたカソード電極と、
    前記アノード電極及び前記カソード電極の表面にそれぞれ設けられ、各電極に反応ガスを供給するセパレータと、
    を含む単セルを複数重ね合わせた燃料電池スタックであって、
    少なくとも2つ以上の前記セパレータに取り付けられた外部抵抗用端子と、
    前記外部抵抗用端子同士を電気的に接続する第1通電路と、
    前記第1通電路に設けられた外部抵抗と、
    少なくとも2つ以上の前記セパレータに取り付けられ、前記外部抵抗用端子とは異なる電圧計用端子と、
    前記電圧計用端子同士を電気的に接続する第2通電路と、
    前記第2通電路に設けられた電圧計と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 両端部に配置された単セルの外側に、前記セパレータと接するように設けられた集電板を備え、
    前記セパレータは、一端部にアノードガス入口を有し、他端部にアノードガス出口を有し、
    前記外部抵抗用端子及び前記電圧計用端子は、前記セパレータのアノードガス出口側に取り付けられ、
    少なくとも前記集電板と接するセパレータには、前記外部抵抗用端子及び前記電圧計用端子の両方が取り付けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
  3. 両端部に配置された単セルの外側に、前記セパレータと接するように設けられた集電板を備え、
    前記セパレータは、一端部にアノードガス入口を有し、他端部にアノードガス出口を有し、
    前記外部抵抗用端子及び前記電圧計用端子は、前記セパレータのアノードガス入口側に取り付けられ、
    少なくとも前記集電板と接するセパレータには、前記外部抵抗用端子及び前記電圧計用端子の両方が取り付けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
  4. 両端部に配置された単セルの外側に、前記セパレータと接するように設けられた集電板を備え、
    前記セパレータは、一端部にアノードガス入口を有し、他端部にアノードガス出口を有し、
    前記外部抵抗用端子及び前記電圧計用端子は、前記セパレータのアノードガス出口側に取り付けられ、
    前記集電板には、前記外部抵抗用端子又は前記電圧計用端子のいずれか一方が取り付けられ、
    前記集電板と接するセパレータには、前記外部抵抗用端子又は前記電圧計用端子の他方が取り付けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
  5. 両端部に配置された単セルの外側に、前記セパレータと接するように設けられた集電板を備え、
    前記セパレータは、一端部にアノードガス入口を有し、他端部にアノードガス出口を有し、
    前記外部抵抗用端子及び前記電圧計用端子は、前記セパレータのアノードガス入口側に取り付けられ、
    前記集電板には、前記外部抵抗用端子又は前記電圧計用端子のいずれか一方が取り付けられ、
    前記集電板と接するセパレータには、前記外部抵抗用端子又は前記電圧計用端子の他方が取り付けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
  6. 前記セパレータは、一端部にアノードガス入口を有し、他端部にアノードガス出口を有し、
    前記外部抵抗用端子は、前記セパレータのアノードガス入口側の端部に取り付けられ、
    前記電圧計用端子は、前記セパレータのアノードガス出口側の端部に取り付けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
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