JP2010257888A - 燃料電池スタック - Google Patents

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Abstract

【課題】全体の幅寸法を有効に短尺化するとともに、電流取り出し端子が燃料ガスに影響を与えることを可及的に阻止することを可能にする。
【解決手段】燃料電池スタック10は、平面視で長方形状を有するとともに、複数の燃料電池22を積層する。燃料電池22は、電解質膜・電極構造体30が、第1及び第2セパレータ32、34に挟持される。第1セパレータ32は、長方形状の各短辺側一方の角部には、切り欠き部52a、52bを設けるとともに、前記切り欠き部52a、52bに膨出して電圧測定に使用される電圧測定端子54a、54bが設けられる。第1セパレータ32は、長方形状の各短辺側他方の角部には、燃料ガス入口連通孔38a及び燃料ガス出口連通孔38bが設けられる。
【選択図】図4

Description

本発明は、電解質膜の両側に一対の電極を設けた電解質膜・電極構造体とセパレータとが重力方向に積層されるとともに、平面視で長方形状を有する燃料電池スタックに関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜の両側に、それぞれアノード側電極及びカソード側電極を配設した電解質膜・電極構造体(MEA)を、セパレータによって挟持した単位セルを備えている。この種の燃料電池は、通常、所定の数の単位セルを積層することにより、燃料電池スタックとして使用されている。
燃料電池は、例えば、車載用として所望の発電力を得るために、所定数(例えば、数十〜数百)の単位セルを積層した燃料電池スタックとして使用されている。この種の燃料電池スタックでは、各単位セルが所望の発電性能を有しているか否かを検出する必要がある。このため、一般的には、セパレータに設けられたセル電圧端子を電圧検出装置(セル電圧モニタ)に接続して、発電時の各単位セル毎のセル電圧を検出する作業が行われている。
例えば、特許文献1では、図10に示すように、固体高分子型の燃料電池スタック1を備えており、この燃料電池スタック1は、複数のセル2を積層して構成されている。セル2は、2セル毎に1ユニットとして構成されるとともに、各ユニットには、電力測定端子3が配置されている。
燃料電池スタック1は、セル2の積層方向両端にエンドプレート4a、4bが配置され、前記エンドプレート4a、4bの各角部同士は、屈曲形状を有する連結板5に固着されることにより、前記セル2には、積層方向への荷重が付与されている。燃料電池スタック1の側部には、外方に突出して電圧測定端子3が配列されるとともに、前記電圧測定端子3には、図示しないコネクタが接続されている。
燃料電池スタック1は、鉛直方向(矢印X方向)上端側に、空気給気通路6a、冷媒水通路7及び水素給気通路8aが設けられているとともに、鉛直方向下端側に、空気排気通路6b、冷媒水通路7及び水素排気通路8bが設けられている。
特開平11−339828号公報
ところで、上記の燃料電池スタック1では、例えば、各セル2の積層方向を車長方向(矢印Z方向)に沿って車両に搭載すると、各電圧測定端子3が車幅方向(矢印Y方向)に突出してしまう。このため、燃料電池スタック1は、車幅方向に大型化し、比較的幅狭な、例えば、センターコンソール内に前記燃料電池スタック1を収容することができないという問題がある。
一方、燃料電池スタック1を、各電圧測定端子3が上方に向かうように、90゜だけ回転させた状態で、車両に搭載することが考えられる。しかしながら、空気給気通路6a、冷媒水通路7及び水素給気通路8aと、空気排気通路6b、冷媒水通路7及び水素排気通路8bとは、左右に配置されるため、実質的に車幅方向の寸法が長尺化してしまう。これにより、燃料電池スタック1を幅狭なスペースに有効に収容させることができないという問題がある。
また、燃料電池スタック1では、各電圧測定端子3の近傍に水素給気通路8aが設けられている。従って、電圧測定端子3が、水素給気通路8aを流通する水素に影響を与えるおそれがある。
なお、上記の問題は、車載用燃料電池に限定されるものではなく、定置用燃料電池であっても、収容スペースの効率利用を図る際に、懸案となっている。
本発明はこの種の課題を解決するものであり、全体の幅寸法を有効に短尺化するとともに、電流取り出し端子が燃料ガスに影響を与えることを可及的に阻止することが可能な燃料電池スタックを提供することを目的とする。
本発明は、電解質膜の両側に一対の電極を設けた電解質膜・電極構造体とセパレータとが重力方向に積層されるとともに、平面視で長方形状を有する燃料電池スタックに関するものである。
この燃料電池スタックは、長方形状の短辺側一方の角部には、外部へ電流を取り出す電流取り出し端子が設けられるとともに、前記長方形状の短辺側他方の角部には、燃料ガスを重力方向に流通させる燃料ガス連通孔が設けられている。
また、電流取り出し端子は、長方形状の短辺側の幅寸法内に突出形成されることが好ましい。
さらに、燃料電池スタックは、車両に搭載されるとともに、長方形状の長辺側は、前記車両の前後方向に沿って配設され、且つ、電流取り出し端子は、前記車両の後方側に向かって配設されることが好ましい。
さらにまた、この燃料電池スタックは、燃料電池スタックの車両の後方側には、電流取り出し端子に接続される装置が配設されることが好ましい。
本発明によれば、燃料電池スタックの短辺側一方の角部に、電流取り出し端子が設けられるため、前記燃料電池スタックの長辺側には、前記電流取り出し端子の他、コネクタやケーブル等が配置されない構造を採用することが可能になる。従って、燃料電池スタックは、短辺側の幅寸法を可及的に小型化することができ、例えば、幅狭なスペースに効果的に収容することが可能になり、収容スペースの効率利用が容易に図られる。
また、燃料電池スタックは、長方形状の短辺側一方の角部に、電流取り出し端子が設けられるとともに、前記長方形状の短辺側他方の角部に、燃料ガス連通孔が設けられている。このため、電流取り出し端子は、燃料ガス連通孔から離間しており、前記電流取り出し端子が前記燃料ガス連通孔を流通する燃料ガスに影響を与えることを可及的に阻止することができる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタックが組み込まれる燃料電池車両の一部側面説明図である。 前記燃料電池車両の平面説明図である。 前記燃料電池スタックの概略斜視説明図である。 前記燃料電池スタックを構成する燃料電池の要部分解斜視説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタックを構成する燃料電池の要部分解斜視説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る燃料電池スタックの説明図である。 前記燃料電池スタックを構成する燃料電池モジュールとバイパス回路の説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る燃料電池スタックの説明図である。 前記燃料電池スタックを構成する燃料電池モジュールとディスチャージ回路の説明図である。 特許文献1の燃料電池スタックの説明図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタック10は、燃料電池車両12に搭載される。燃料電池車両12は、車室14内に左右のフロントシート(運転席及び助手席)16a、16b間に位置して、センターコンソール18を設ける(図1及び図2参照)。センターコンソール18は、燃料電池車両12の車長方向(矢印L方向)に延在するとともに、前記センターコンソール18内に、燃料電池スタック10と電圧測定装置(ECU)20とが収容される。
図3に示すように、燃料電池スタック10は、平面視で長方形状を有するとともに、複数の燃料電池22が矢印A方向(鉛直方向)に積層される。燃料電池22の積層方向下端(一端)には、第1ターミナルプレート24a、第1絶縁プレート26a及び第1エンドプレート28aが積層される一方、積層方向上端(他端)には、第2ターミナルプレート24b、第2絶縁プレート26b及び第2エンドプレート28bが積層される。
図4に示すように、燃料電池22は、電解質膜・電極構造体30が、第1及び第2セパレータ32、34に挟持される。第1及び第2セパレータ32、34は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、あるいはめっき処理鋼板等の金属セパレータやカーボンセパレータにより構成される。
燃料電池22の矢印B方向(図4中、水平方向)の一端縁部、すなわち、長方形状の一方の短辺側には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔36a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔38aが、矢印C方向(水平方向)に配列して設けられる。
燃料電池22の矢印B方向の他端縁部、すなわち、長方形状の他方の短辺側には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔38b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔36bが、矢印C方向に配列して設けられる。
燃料電池22の矢印C方向の両端縁部には、冷却媒体を供給するための冷却媒体入口連通孔40a、及び前記冷却媒体を排出するための冷却媒体出口連通孔40bが設けられる。
第1セパレータ32の電解質膜・電極構造体30に向かう面32aには、酸化剤ガス入口連通孔36aと酸化剤ガス出口連通孔36bとに連通する酸化剤ガス流路42が設けられる。
第2セパレータ34の電解質膜・電極構造体30に向かう面34aには、燃料ガス入口連通孔38aと燃料ガス出口連通孔38bとに連通する燃料ガス流路44が設けられる。
互いに隣接する燃料電池22を構成する第1セパレータ32の面32bと、第2セパレータ34の面34bとの間には、冷却媒体入口連通孔40aと冷却媒体出口連通孔40bとを連通する冷却媒体流路46が設けられる。
第1セパレータ32の面32a、32bには、第1シール部材48が、一体的又は個別に設けられるとともに、第2セパレータ34の面34a、34bには、第2シール部材50が、一体的に又は個別に設けられる。
第1及び第2シール部材48、50は、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコンゴム、フロロシリコンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン、又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材を使用する。
第1セパレータ32は、長方形状の各短辺側一方の角部には、切り欠き部52a、52bを設けるとともに、前記切り欠き部52a、52bに膨出して電圧測定に使用される電圧測定端子(電流取り出し端子)54a、54bが設けられる。第1セパレータ32は、長方形状の各短辺側他方の角部には、燃料ガス入口連通孔38a及び燃料ガス出口連通孔38bが設けられる。
電圧測定端子54a、54bは、長方形状の短辺側の幅寸法H内に突出形成される。なお、長方形状の一方の短辺側一方の角部にのみ、例えば、酸化剤ガス入口連通孔36aに隣接する角部にのみ、電圧測定端子54aを設けるとともに、電圧測定端子54bは、削除してもよい。
第2セパレータ34は、同様に、長方形状の各短辺側一方の角部には、切り欠き部56a、56bを設けるとともに、前記切り欠き部56a、56bに膨出して電圧測定に使用される電圧測定端子58a、58bが設けられる。第2セパレータ34は、長方形状の各短辺側他方の角部には、燃料ガス入口連通孔38a及び燃料ガス出口連通孔38bが設けられる。
電解質膜・電極構造体30は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜60と、前記固体高分子電解質膜60を挟持するカソード側電極62及びアノード側電極64とを備える。
カソード側電極62及びアノード側電極64は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布されて形成される電極触媒層とを有する。電極触媒層は、固体高分子電解質膜60の両面に形成されている。
図3に示すように、例えば、アルミニウム製の第1及び第2エンドプレート28a、28b間には、複数本の連結部材66が架け渡される。連結部材66は、例えば、アルミニウム製の長尺な板状を有し、燃料電池スタック10の長辺側に2本ずつで、且つ、前記燃料電池スタック10の短辺側に1本ずつ配設される。連結部材66は、第1及び第2エンドプレート28a、28bの側部にねじ68を介して固定される。
第1エンドプレート28aには、酸化剤ガス入口連通孔36a、燃料ガス入口連通孔38a、冷却媒体入口連通孔40a、酸化剤ガス出口連通孔36b、燃料ガス出口連通孔38b及び冷却媒体出口連通孔40bに連通し、外部に延在するマニホールド(図示せず)が設けられる一方、第2エンドプレート28bは、これらを削除した平板状に構成される。
各燃料電池22の電圧測定端子54a、58aには、コネクタ70が装着される。このコネクタ70は、ケーブル72を介して電圧測定装置20に接続される。
図1及び図2に示すように、燃料電池スタック10は、長方形状の長辺側が燃料電池車両12の前後方向(矢印L方向)に沿って配設されるとともに、電圧測定端子54a、58aは、前記燃料電池車両12の後方側に向かって配設される。燃料電池スタック10の電圧測定端子54a、58a側、すなわち、前記燃料電池スタック10の燃料電池車両12の後方側には、電圧測定装置20が配設される。
このように構成される燃料電池スタック10の動作について、以下に説明する。
先ず、図4に示すように、酸化剤ガス入口連通孔36aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口連通孔38aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体入口連通孔40aに純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
このため、酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔36aから第1セパレータ32の酸化剤ガス流路42に導入される。酸化剤ガスは、矢印B方向に移動しながら、電解質膜・電極構造体30を構成するカソード側電極62に供給される。
一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔38aから第2セパレータ34の燃料ガス流路44に導入される。この燃料ガスは、矢印B方向に移動しながら、電解質膜・電極構造体30を構成するアノード側電極64に供給される。
従って、電解質膜・電極構造体30では、カソード側電極62に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極64に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
次いで、カソード側電極62に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔36bに沿って矢印A方向に排出される。一方、アノード側電極64に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス出口連通孔38bに沿って矢印A方向に排出される。
また、冷却媒体入口連通孔40aに供給された冷却媒体は、第1及び第2セパレータ32、34間の冷却媒体流路46に導入された後、矢印C方向に流通する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体30を冷却した後、冷却媒体出口連通孔40bから排出される。
この場合、第1の実施形態では、燃料電池スタック10が長方形状を有するとともに、長方形状の短辺側一方の角部には、電圧測定端子54a、58aが設けられている。そして、電圧測定端子54a、58aは、長方形状の短辺側の幅寸法H内に突出形成されている。
このため、燃料電池スタック10の長辺側には、電圧測定端子54a、58aの他、コネクタ70やケーブル72等が配置されていない。従って、燃料電池スタック10は、短辺側の幅寸法Hを可及的に小型化することができ、例えば、センターコンソール18内の幅狭なスペースに効果的に収容することが可能になり、収容スペースの効率利用が図られるという効果が得られる。
さらに、燃料電池スタック10は、長方形状の短辺側一方の角部に、電圧測定端子54a、58aが設けられるとともに、前記長方形状の短辺側他方の角部には、燃料ガス入口連通孔38a及び燃料ガス出口連通孔38bが設けられている。これにより、電圧測定端子54a、58aは、燃料ガス入口連通孔38a及び燃料ガス出口連通孔38bから離間しており、前記電圧測定端子54a、58aが燃料ガスに影響を与えることを可及的に阻止することができる。
さらにまた、燃料電池スタック10は、長方形状の長辺側が燃料電池車両12の前後方向に沿って配設され、電圧測定端子54a、58aは、前記燃料電池車両12の後方側に向かって配設されるとともに、電圧測定装置20は、前記燃料電池スタック10の後方側に配設されている。
このため、電圧測定端子54a、58aと電圧測定装置20とを接続するためのケーブル72の長さ、すなわち、通線距離が可及的に短尺化されるとともに、燃料電池スタック10及び前記電圧測定装置20を含めたユニット全体の幅寸法が狭小化され、センターコンソール18内におけるユニットの設置スペースが良好に削減される。従って、車室14内のスペース効率の向上が容易に図られる。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタックを構成する燃料電池80の要部分解斜視説明図である。
なお、第1の実施形態に係る燃料電池22と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
燃料電池80は、電解質膜・電極構造体82が、第1及び第2セパレータ84、86に挟持される。第1及び第2セパレータ84、86は、金属セパレータ又はカーボンセパレータで構成される。
燃料電池80は、矢印B方向の一端縁部、すなわち、長方形状の一方の短辺側には、酸化剤ガス入口連通孔36a、燃料ガス入口連通孔38a及び冷却媒体入口連通孔40aが矢印C方向に配列して設けられる。
燃料電池80は、矢印B方向の他端縁部、すなわち、長方形状の他方の短辺側には、酸化剤ガス出口連通孔36b、燃料ガス出口連通孔38b及び冷却媒体出口連通孔40bが矢印C方向に配列して設けられる。
第1セパレータ84は、長方形状の各短辺側一方の角部には、切り欠き部52a、52bを介して電圧測定端子54a、54bが設けられるとともに、前記長方形状の各短辺側他方の角部には、燃料ガス入口連通孔38a及び燃料ガス出口連通孔38bが設けられる。
第2セパレータ86は、同様に、長方形状の各短辺側一方の角部には、切り欠き部56a、56bを介して電圧測定端子58a、58bが設けられるとともに、前記長方形状の各短辺側他方の角部には、燃料ガス入口連通孔38a及び燃料ガス出口連通孔38bが設けられる。
このように構成される第2の実施形態では、燃料電池80は、長方形状を有するとともに、長方形状の短辺側一方の角部には、電圧測定端子54a、58aが設けられている。このため、燃料電池80は、幅寸法が可及的に小型化される他、電圧測定端子54a、58aが燃料ガスに影響を与えることがない等、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
第1及び第2の実施形態では、電流取り出し端子として電圧測定端子54a、54bを用いて説明したが、これに限定されるものではない。
図6に示す本発明の第3の実施形態に係る燃料電池スタック100は、複数の燃料電池22又は燃料電池80(以下、単に燃料電池22という)が矢印A方向に積層されるとともに、所定数の前記燃料電池22が直列に接続された燃料電池モジュール102を構成する。なお、燃料電池モジュール102は、単一の燃料電池22であってもよい。
各燃料電池モジュール102の積層方向両端には、電流取り出し端子104a、104bが設けられ、前記電流取り出し端子104a、104bにバイパス回路106のコネクタ(図示せず)が接続される。
バイパス回路106には、ダイオード108が設けられる。このダイオード108は、図7に示すように、アノード側がアノード側電極64に接続されるとともに、カソード側がカソード側電極62に接続される。ダイオード108は、燃料電池モジュール102が正常である際に逆方向バイアス状態になる一方、前記燃料電池モジュール102に異常が発生した際に順方向バイアス状態になるように設定される。
このように構成される第3の実施形態では、燃料電池22のいずれかに故障が発生した場合、この燃料電池22を含む燃料電池モジュール102に並列接続されたダイオード108が順バイアス状態になり、前記ダイオード108に電流が流れる(図7参照)。
図8に示す本発明の第4の実施形態に係る燃料電池スタック110は、複数の燃料電池22が矢印A方向に積層されるとともに、所定数の前記燃料電池22が直列に接続された燃料電池モジュール112を構成する。なお、燃料電池モジュール112は、単一の燃料電池22であってもよい。
各燃料電池モジュール112の積層方向両端には、電流取り出し端子114a、114bが設けられ、前記電流取り出し端子114a、114bにディスチャージ回路116のコネクタ(図示せず)が接続される。
ディスチャージ回路116には、ダイオード118が設けられる。このダイオード118は、図9に示すように、アノード側がカソード側電極62に接続されるとともに、カソード側がアノード側電極64に接続される。
このように構成される第4の実施形態では、燃料電池スタック110の停止時に、燃料電池22内に残存するガス(特に燃料ガス)を消費させるために、ダイオード118が設けられている。従って、運転停止時には、図9に示すように、各ディスチャージ回路116内で、矢印に示すようにダイオード118に電流が流れる。これにより、燃料電池モジュール112のディスチャージが遂行され、前記燃料電池モジュール112に残存するガスが消費される。
10、100、110…燃料電池スタック
12…燃料電池車両 14…車室
18…センターコンソール 20…電圧測定装置
22、80…燃料電池 28a、28b…エンドプレート
30、82…電解質膜・電極構造体 32、34、84、86…セパレータ
36a…酸化剤ガス入口連通孔 36b…酸化剤ガス出口連通孔
38a…燃料ガス入口連通孔 38b…燃料ガス出口連通孔
40a…冷却媒体入口連通孔 40b…冷却媒体出口連通孔
42…酸化剤ガス流路 44…燃料ガス流路
46…冷却媒体流路
52a、52b、56a、56b…切り欠き部
54a、54b、58a、58b…電圧測定端子
60…固体高分子電解質膜 62…カソード側電極
64…アノード側電極 66…連結部材
70…コネクタ 72…ケーブル
104a、104b、114a、114b…電流取り出し端子
106…バイパス回路 108、118…ダイオード
116…ディスチャージ回路

Claims (4)

  1. 電解質膜の両側に一対の電極を設けた電解質膜・電極構造体とセパレータとが重力方向に積層されるとともに、平面視で長方形状を有する燃料電池スタックであって、
    前記長方形状の短辺側一方の角部には、外部へ電流を取り出す電流取り出し端子が設けられるとともに、
    前記長方形状の短辺側他方の角部には、燃料ガスを前記重力方向に流通させる燃料ガス連通孔が設けられることを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 請求項1記載の燃料電池スタックにおいて、前記電流取り出し端子は、前記長方形状の前記短辺側の幅寸法内に突出形成されることを特徴とする燃料電池スタック。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池スタックにおいて、前記燃料電池スタックは、車両に搭載されるとともに、
    前記長方形状の長辺側は、前記車両の前後方向に沿って配設され、且つ、前記電流取り出し端子は、前記車両の後方側に向かって配設されることを特徴とする燃料電池スタック。
  4. 請求項3記載の燃料電池スタックにおいて、前記燃料電池スタックの前記車両の後方側には、前記電流取り出し端子に接続される装置が配設されることを特徴とする燃料電池スタック。
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