JP2007207555A - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】高電圧部品を取り付ける場合において、省スペース化を図ることが可能な構造の燃料電池を提供する。
【解決手段】セル積層体3と、インシュレータと、エンドプレート8と、高電圧部品9とを備えた燃料電池1について、剛性を有する部材によってインシュレータを形成するととともに、該インシュレータ上に高電圧部品9を配置する。インシュレータが樹脂板によって形成され、高電圧部品9が該インシュレータ上に直接配置されていることが好ましい。また、高電圧部品9の一部が、インシュレータに取り付けられる締結手段10を利用して当該インシュレータ上にて締結されていることも好ましい。
【選択図】図2
【解決手段】セル積層体3と、インシュレータと、エンドプレート8と、高電圧部品9とを備えた燃料電池1について、剛性を有する部材によってインシュレータを形成するととともに、該インシュレータ上に高電圧部品9を配置する。インシュレータが樹脂板によって形成され、高電圧部品9が該インシュレータ上に直接配置されていることが好ましい。また、高電圧部品9の一部が、インシュレータに取り付けられる締結手段10を利用して当該インシュレータ上にて締結されていることも好ましい。
【選択図】図2
Description
本発明は、燃料電池に関する。さらに詳述すると、本発明は、各種高電圧部品が併設されるセル積層体(セルスタック)における構造、特に絶縁のための構造の改良に関する。
一般に、燃料電池(例えば固体高分子形燃料電池)は電解質をセパレータで挟んだセルを複数積層することによって構成されている。
このようにセルが積層されることによって構成されるセル積層体(セルスタック)には、その積層方向両端にエンドプレートが設けられ、さらに、例えばリレーやバスバー(導電板)といった高電圧部品が設けられる場合がある。このような場合、セル積層体とエンドプレートとを電気的に絶縁するためのインシュレータが設けられている(例えば、特許文献1参照)。また、これら高電圧部品を取り付けるにあたり、端部を固定するための端子台が設けられる場合もある。
特開2004−127778号公報
しかしながら、セルを絶縁するためにインシュレータを備え、さらに端子台を備えているという従前の燃料電池は、その分だけスペースを要する構造となっている点で不利であった。
そこで、本発明は、高電圧部品を取り付ける場合において省スペース化を図ることが可能な構造の燃料電池を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するべく本発明者は種々の検討を行った。例えば、セル積層体の積層方向両端にはエンドプレート(材質は例えばアルミニウムやSUS)が設けられ、このエンドプレートの近傍に高電圧部品が取り付けられている場合がある。ところが、エンドプレート(例えばアルミニウム製のエンドプレート)は僅かながらも電位をもっていることから、その近傍に高電圧部品を取り付けるとしても絶縁のための距離をおいて取り付ける必要が生じている。実際、エンドプレートとの間にスペースを設けて絶縁を確保しているものがあるが、その分だけ省スペース化を図るうえでは不利となっている。この点にさらに検討を重ねた本発明者は、セル積層体(セルスタック)やその周辺部分の省スペース化を図るにあたり、端子台やインシュレータをそれぞれ設置するスペースを確保することが難しくなっている点に着目し、かかる課題を解決するための技術を知見するに至った。
本発明はかかる知見に基づくものであり、セル積層体と、インシュレータと、エンドプレートと、前記セル積層体およびエンドプレートとは電気的に絶縁した状態で配置される高電圧部品と、を備えた燃料電池において、前記インシュレータが剛性を有する部材によって形成されているとともに、該インシュレータ上に前記高電圧部品が配置されていることを特徴としている。
この燃料電池においては、従前のインシュレータをインシュレータとしてのみでなく、高電圧部品を配置して取り付けるための端子台としても兼用できるような構造とすることにより、絶縁のためのスペースを設けなくても済むようにしている。すなわち、従前用いられていたインシュレータはその厚みが例えば1mmにも満たないような薄いものであり、あくまでも絶縁のために使用されるばかりであり、当該インシュレータの構造を変えるという工夫は見られなかったのに対し、本発明においては、剛性を有するインシュレータを採用する(別の表現をすれば、当該インシュレータに剛性を併有させる)ことにより、当該インシュレータ上に高電圧部品を配置することが可能となっている。この場合、高電圧部品を配置するにあたり従前は必要だった絶縁のためのスペースを省略することが可能となるから、省スペース化を図るうえで有利となる。
また、かかる燃料電池においては、前記インシュレータが樹脂板によって形成されていることが好ましい。樹脂板によって形成されたインシュレータは、絶縁性能を発揮しつつ、例えばリレーやバスバー(導電板)といった高電圧部品を支持するのに十分な剛性を備えたものとなりうる。
さらに本発明においては、前記高電圧部品が、前記インシュレータ上に直接配置されている。従前の高電圧部品はエンドプレートから所定の距離だけ離した状態で取り付けていたのに対し、本発明によればかかる高電圧部品をこのインシュレータ上に直接取り付けるという構造となる。こうした場合、絶縁のための空間を設けなくても高電圧部品を取り付けることが可能である。
また、本発明にかかる燃料電池においては、前記高電圧部品の一部が、前記インシュレータに取り付けられる締結手段を利用して当該インシュレータ上にて締結されていることも好ましい。この場合のインシュレータは、例えばバスバーの端部といったような高電圧部品の一部を接続するための端子台としても機能しうる。このように端子台としての機能も発揮しうるインシュレータには、ねじやボルト等の締結手段を利用して高電圧部品の一部が直接的に締結される。
さらに、本発明にかかる燃料電池においては、前記インシュレータが、前記セル積層体に対して積層方向側部に配置されている。この場合のインシュレータは、セルの積層方向側部に配置され、尚かつその上に配置された高電圧部品を支持する部材としても機能しうる。
また、本発明にかかる燃料電池においては、前記セル積層体の外表面のうち、前記高電圧部品が配置される面に沿って設けられた第1の前記インシュレータの剛性は、前記高電圧部品が配置されない面に沿って設けられた第2の前記インシュレータの剛性よりも高く、前記高電圧部品は前記第1のインシュレータ自体に配置されている。
本発明によれば、従前の燃料電池にて用いられていたインシュレータに剛性を備えさせ、当該剛性を備えたインシュレータに高電圧部品を直接的に配置することが可能となる。これによれば、高電圧部品を取り付ける場合に省スペース化を図ることが可能な構造を実現することができる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1〜図4に本発明にかかる燃料電池の実施形態を示す。以下に示す燃料電池1は、セル積層体3と、インシュレータ7と、エンドプレート8と、セル積層体3およびエンドプレート8とは電気的に絶縁した状態で配置される高電圧部品9と、を備えたものとして構成されている。ここで、本実施形態では、剛性を有する部材、例えば樹脂板によってインシュレータ7を形成したうえで、該インシュレータ7上に上述の高電圧部品9を配置することとしている(図2等参照)。
以下においては、まず、燃料電池1を構成するセル2の概略構成について説明し、その後、上述のように形成されたインシュレータ7やその上に配置される高電圧部品9などについて説明することとする。
図1に本実施形態における燃料電池1のセル2の概略構成を示す。図示するように構成されるセル2は、順次積層されることによってセル積層体(スタック)3を構成する。このように形成されたセル積層体(スタック)3は、スタック両端を例えばエンドプレート8で挟まれ(図3参照)、さらにこれら対向するエンドプレート8どうしを繋ぐようにテンションプレート12が配置された状態で積層方向への荷重がかけられて締結される。
なお、このようなセル2が積層されたセル積層体(スタック)3によって構成される燃料電池1は、例えば燃料電池車両(FCHV;Fuel Cell Hybrid Vehicle)の車載発電システムとして利用可能なものであるがこれに限られることはなく、各種移動体(例えば船舶や飛行機など)やロボットなどといった自走可能なものに搭載される発電システムとして用いることができる。また、場合によっては定置の燃料電池1としても用いることも可能である。
セル2は、電解質、具体例として膜−電極アッセンブリ(以下MEA;Membrane Electrode Assemblyと呼ぶ)30と、MEA30を挟持する一対のセパレータ20(図1においてはそれぞれ符号20a,20bを付して示している)とで構成されている(図1参照)。MEA30および各セパレータ20a,20bはおよそ矩形の板状に形成されている。また、MEA30はその外形が各セパレータ20a,20bの外形よりも僅かに小さくなるように形成されている。さらに、MEA30と各セパレータ20a,20bとは、それらの間の周辺部を第1シール部材13a、第2シール部材13bとともに成形樹脂によってモールドされている。
MEA30は、高分子材料のイオン交換膜からなる高分子電解質膜(以下、単に電解質膜ともいう)31と、電解質膜31を両面から挟んだ一対の電極32a,32b(アノードおよびカソード)とで構成されている(図1参照)。これらのうち、電解質膜31は、各電極32a,32bよりも僅かに大きくなるように形成されている。この電解質膜31には、その周縁部33を残した状態で各電極32a,32bが例えばホットプレス法により接合されている。
MEA30を構成する電極32a,32bは、その表面に付着された白金などの触媒を担持した例えば多孔質のカーボン素材(拡散層)で構成されている。一方の電極(アノード)32aには燃料ガス(反応ガス)としての水素ガス、他方の電極(カソード)32bには空気や酸化剤などの酸化ガス(反応ガス)が供給され、これら2種類の反応ガスによりMEA30内で電気化学反応が生じてセル2の起電力が得られるようになっている。
セパレータ20a,20bは、ガス不透過性の導電性材料で構成されている。導電性材料としては、例えばカーボンや導電性を有する硬質樹脂のほか、アルミニウムやステンレス等の金属(メタル)が挙げられる。本実施形態のセパレータ20a,20bの基材は板状のメタルで形成されているものであり(メタルセパレータ)、この基材の電極32a,32b側の面には耐食性に優れた膜(例えば金メッキで形成された皮膜)が形成されている。
また、セパレータ20a,20bの両面には、複数の凹部によって構成される溝状の流路が形成されている。これら流路は、例えば板状のメタルによって基材が形成されている本実施形態のセパレータ20a,20bの場合であればプレス成形によって形成することができる。このようにして形成される溝状の流路は、酸化ガスのガス流路34や水素ガスのガス流路35、あるいは冷却水流路36を構成している。より具体的に説明すると、セパレータ20aの電極32a側となる内側の面には水素ガスのガス流路35が複数形成され、その裏面(外側の面)には冷却水流路36が複数形成されている(図1参照)。同様に、セパレータ20bの電極32b側となる内側の面には酸化ガスのガス流路34が複数形成され、その裏面(外側の面)には冷却水流路36が複数形成されている(図1参照)。例えば本実施形態の場合、セル2におけるこれらガス流路34およびガス流路35は互いに平行となるように形成されている。さらに、本実施形態においては、隣接する2つのセル2,2に関し、一方のセル2のセパレータ20aの外面と、これに隣接するセル2のセパレータ20bの外面とを付き合わせた場合に両者の冷却水流路36が一体となり断面が例えば矩形あるいはハニカム形の流路が形成される構造となっている(図1参照)。なお、隣接するセル2,2のセパレータ20aとセパレータ20bは、それらの間における周辺の部分が成形樹脂によりモールドされるようになっている。
さらに、上述したように各セパレータ20a,20bは、少なくとも流体の流路をなすための凹凸形状が表面と裏面とで反転した関係になっている。より具体的に説明すると、セパレータ20aにおいては、水素ガスのガス流路35を形成する凸形状(凸リブ)の裏面が冷却水流路36を形成する凹形状(凹溝)であり、ガス流路35を形成する凹形状(凹溝)の裏面が冷却水流路36を形成する凸形状(凸リブ)である。さらに、セパレータ20bにおいては、酸化ガスのガス流路34を形成する凸形状(凸リブ)の裏面が冷却水流路36を形成する凹形状(凹溝)であり、ガス流路34を形成する凹形状(凹溝)の裏面が冷却水流路36を形成する凸形状(凸リブ)である。
また、セパレータ20a,20bの長手方向の端部付近(本実施形態の場合であれば、図1中向かって左側に示す一端部の近傍)には、酸化ガスの入口側のマニホールド15a、水素ガスの出口側のマニホールド16b、および冷却水の出口側のマニホールド17bが形成されている。例えば本実施形態の場合、これらマニホールド15a,16b,17bは各セパレータ20a,20bに設けられた略矩形ないしは台形の透孔によって形成されている(図1参照)。さらに、セパレータ20a,20bのうち反対側の端部には、酸化ガスの出口側のマニホールド15b、水素ガスの入口側のマニホールド16a、および冷却水の入口側のマニホールド17aが形成されている。本実施形態の場合、これらマニホールド15b,16a,17aも略矩形ないしは台形の透孔によって形成されている(図1参照)。
上述のような各マニホールドのうち、セパレータ20aにおける水素ガス用の入口側マニホールド16aと出口側マニホールド16bは、セパレータ20aに溝状に形成されている入口側の連絡通路61および出口側の連絡通路62を介してそれぞれが水素ガスのガス流路35に連通している。同様に、セパレータ20bにおける酸化ガス用の入口側マニホールド15aと出口側マニホールド15bは、セパレータ20bに溝状に形成されている入口側の連絡通路63および出口側の連絡通路64を介してそれぞれが酸化ガスのガス流路34に連通している(図1参照)。さらに、各セパレータ20a,20bにおける冷却水の入口側マニホールド17aと出口側マニホールド17bは、各セパレータ20a,20bに溝状に形成されている入口側の連絡通路65および出口側の連絡通路66を介してそれぞれが冷却水流路36に連通している。ここまで説明したような各セパレータ20a,20bの構成により、セル2には、酸化ガス、水素ガスおよび冷却水が供給されるようになっている。ここで具体例を挙げておくと、例えば水素ガスは、セパレータ20aの入口側マニホールド16aから連絡通路61を通り抜けてガス流路35に流入し、MEA30の発電に供された後、連絡通路62を通り抜けて出口側マニホールド16bに流出することになる。
第1シール部材13a、第2シール部材13bは、ともに複数の部材(例えば小型の4つの矩形枠体と、流体流路を形成するための大きな枠体)で形成されているものである(図1参照)。これらのうち、第1シール部材13aはMEA30とセパレータ20aとの間に設けられるもので、より詳細には、その一部が、電解質膜31の周縁部33と、セパレータ20aのうちガス流路35の周囲の部分との間に介在するように設けられる。また、第2シール部材13bは、MEA30とセパレータ20bとの間に設けられるもので、より詳細には、その一部が、電解質膜31の周縁部33と、セパレータ20bのうちガス流路34の周囲の部分との間に介在するように設けられる。
さらに、隣接するセル2,2のセパレータ20bとセパレータ20aとの間には、複数の部材(例えば小型の4つの矩形枠体と、流体流路を形成するための大きな枠体)で形成された第3シール部材13cが設けられている(図1参照)。この第3シール部材13cは、セパレータ20bにおける冷却水流路36の周囲の部分と、セパレータ20aにおける冷却水流路36の周囲の部分との間に介在するように設けられてこれらの間をシールする部材である。
続いて、インシュレータ7やその上に配置される高電圧部品9などについて説明する(図2、図3参照)が、その前に、図3を用いてまず一般的なセル積層体3’について説明しておき、その後、本実施形態にかかる燃料電池1の構造等について説明する。
図3に示すように、燃料電池1はセル(単セル)2が積層されたスタック構造となっている。より具体的に説明すると、この燃料電池1は、複数のセル2を積層したセル積層体3’を有しており、かかるセル積層体3’の両端に位置するセル2,2の外側に順次、出力端子5付きの集電板6、絶縁板7’およびエンドプレート8’が各々配置された構造となっている。
また、セル積層体3’には、燃料電池1の運転状態を監視し制御するためにセル2の電圧を測定するためのセルモニタ(図示省略)が設けられている。燃料電池1においては、この電圧測定結果に基づく出力等の制御が行われる。なお、図3においては出力端子5付きの集電板6を2個例示したが、このようなセルモニタによる電圧監視を実行するためには、セル積層方向に沿った所定の複数箇所にさらに別の出力端子(および集電板)をあらかじめ設けておき、セル電圧を監視しながらこれら別の出力端子に切り換えられるようにしておくことも可能である。
ここで、図3に示した燃料電池における絶縁板7’はインシュレータとして機能しうるものであり、この燃料電池の場合には、図示するように周電板6とエンドプレート8’との間に介在した状態で設けられている。ただし、図3に示したセル積層体3は本発明の特徴を明瞭にするため参考までに記載したもので、これに対して本実施形態の燃料電池1におけるインシュレータ(絶縁部材)は以下のような特徴を有するものとなっている(図2参照)。
すなわち、上述したように、本実施形態の燃料電池1においては剛性を有する部材によってインシュレータ7を形成し、該インシュレータ7上に高電圧部品9を配置するようにしている。このような構造の燃料電池1の場合、従前のインシュレータ(例えば図3に示した絶縁板7’のようなもの)を、単なるインシュレータとしてだけではなく各種高電圧部品9を配置して取り付けるための端子台としても兼用することが可能となるから、高電圧部品9を絶縁するために要していたスペースを設けなくても済むようになる。このように、インシュレータ7自体に各種高電圧部品9の取付けが可能な程度の剛性を保有させることにより、従前のような絶縁スペースを省略して少なくともその分だけ省スペース化を図ることを可能としている。
インシュレータ7を形成するための剛性を有する部材としては例えば樹脂板が好適である。一例として、耐熱性に優れるエンジニアリングプラスチックを採用した場合には堅牢性の面でも有利であるし、また燃料電池1の軽量化を図るうえでも好適である。ただし、ここで例示した樹脂板は好適例に過ぎず、要は、絶縁材として機能することができ、尚かつ高電圧部品9を直接取り付けることができる程度の剛性を有する部材であればこれ以外のものでも用いることは当然に可能である。例示すれば、例えば従前用いられていたような薄く可撓性のある板状の絶縁材を複数積層することによって形成したものを本実施形態におけるインシュレータ7として適用することも可能である。
また、本実施形態においては、上述のようなインシュレータ7を、セル積層体3に対して積層方向側部に配置することとしている(図2参照)。このように配置された本実施形態のインシュレータ7は、四隅がそれぞれボルト11によって各エンドプレート8の側面に固定されている。さらに、このインシュレータ7の表面(積層方向側部となる面)には、高電圧部品9が直接的に配置されている(図2参照)。
さらに、本実施形態におけるインシュレータ7は、セル積層体(ただし、この場合、エンドプレート8、集電板6、テンションプレート12を含まないセル積層体単体)3の面に沿って設けられている。さらに、インシュレータ7は、セル積層体3と、セル積層体3に近接する導電性部材(スタックケースや、マウント構成、エンドプレート8、テンションプレート12)との間に介在するように設けられている。
ここで、インシュレータ7に直接的に配置される高電圧部品9としては、例えばリレー9aやバスバー(導電板)9bといった部品を例示することができる(図2参照)。これら高電圧部品9をインシュレータ7に取り付けることとすれば、より狭小なスペース内に各部品を配置することが可能である。さらに、場合によっては上述したセルモニタ(図示省略)をこのようにセル積層体3の側部に配置されたインシュレータ7を利用して配置することも可能である。
また、上述のような燃料電池1においては、高電圧部品9の一部を、インシュレータ7に取り付けられる締結手段10を利用して当該インシュレータ7上にて締結していることも好ましい。一例として、本実施形態においては、バスバー9bの端部を締結手段(例えばボルト)10を用いてインシュレータ7に締結した状態としている(図2参照)。こうした場合、インシュレータ7は、高電圧部品9の一部を接続するためのいわば端子台としても機能することができる。
以上のような本実施形態の燃料電池1によれば、インシュレータ(絶縁板)に剛性を備えさせ、当該剛性を備えたインシュレータ7に高電圧部品9を直接的に配置することとしているから、絶縁のために従前要していたスペースを狭小にし、あるいは省略することが可能である。このため、高電圧部品9を取り付ける場合に省スペース化を図ることが可能な構造を実現することができる。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施形態ではセル積層体3の側部に一部のインシュレータ7のみ配置した例を示したが、これは一例にすぎず、セル積層体3を挟んで対向するようにもう一部を配置して対となる構造とすることもできる。
また、本実施形態においてはインシュレータ7をセル積層体3の側部に配置したがこれはインシュレータ7の配置例の一つに過ぎず、このような形態に限られるわけではない。このインシュレータ7を上述以外の位置、例えばセル積層体3の積層方向両端に配置することも可能であり、いずれの配置にせよ、従前要していた絶縁スペースを省略できる構成とすればその分だけ燃料電池1の省スペース化を図ることが可能となる。
以下においては、本発明の他の実施形態として、およそ直方体形状のセル積層体3の各面のそれぞれにインシュレータ7を配置した形態について説明しておく(図4参照)。なお、この場合、各インシュレータ7の形状や大きさ、剛性は等しくても構わないが、セル積層体3の外表面のうち、高電圧部品9が配置される面に沿って設けられる第1のインシュレータ7の剛性を、高電圧部品9が配置されない面に沿って設けられる第2のインシュレータ7の剛性よりも高くしておき、高電圧部品9を第1のインシュレータ7自体に配置することが好ましい。こうした場合、第1のインシュレータ7には高電圧部品9を支持しうる剛性を備えさせ、第2のインシュレータ7には絶縁材として足りるだけの剛性を備えさせることが可能となるから、燃料電池1全体として省スペース化を図るうえで好適である。例えば図4に示している燃料電池1においては、図中向かって左下に表示されている手前側(セル積層方向側面)の第1のインシュレータ7は厚く形成して剛性を備えさせておき、これ以外の5つの第2のインシュレータ7についてはこれよりも薄く形成している(図4参照)。
1…燃料電池、2…セル、3…セル積層体、7…樹脂板(インシュレータ)、8…エンドプレート、9…高電圧部品、10…締結手段
Claims (6)
- セル積層体と、インシュレータと、エンドプレートと、前記セル積層体およびエンドプレートとは電気的に絶縁した状態で配置される高電圧部品と、を備えた燃料電池において、
前記インシュレータが剛性を有する部材によって形成されているとともに、
該インシュレータ上に前記高電圧部品が配置されている
ことを特徴とする燃料電池。 - 前記インシュレータが樹脂板によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
- 前記高電圧部品が、前記インシュレータ上に直接配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
- 前記高電圧部品の一部が、前記インシュレータに取り付けられる締結手段を利用して当該インシュレータ上にて締結されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の燃料電池。
- 前記インシュレータが、前記セル積層体に対して積層方向側部に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の燃料電池。
- 前記セル積層体の外表面のうち、前記高電圧部品が配置される面に沿って設けられた第1の前記インシュレータの剛性は、前記高電圧部品が配置されない面に沿って設けられた第2の前記インシュレータの剛性よりも高く、前記高電圧部品は前記第1のインシュレータ自体に配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の燃料電池。
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