図1ないし図7に示すディスク装置は、図4に示すDVD(デジタルバーサタイルディスク)やCD(コンパクトディスク)などの直径が12cmの真円形の大径ディスクDが正規のディスクとして装填可能であり、正規のディスク以外のもので、図4に示す直径が8cmの小径ディスクD1や、外周の形状が楕円形やその他の形状の異形ディスクや、四角形のカードCなどが挿入されたときは、これらを異物として排出することができる。ただし、図7と図8に示すように、小径ディスクD1を保持した直径12cmのアダプタ100は、大径ディスクDと同等のものと判断されて装填可能である。
図3ないし図6に示すように、ディスク装置は、金属板から形成された筐体1を有している。車載用のディスク装置の場合、筐体1の大きさは、例えば1DINサイズまたは1/2DINサイズであり、筐体1は自動車の車室内のインストルメントパネルに埋設して設置される。
図3ないし図6に示すように、筐体1は、Y1側に向く前面板2と、Y2側に向く後面板3と、X1側とX2側に向く側面板4,5を有している。また、筐体1は天井板と底板を有している。前面板2には、左右方向(X1−X2方向)に向けて細長い挿入口(図示せず)が開口している。筐体1の前面板2の前方に、合成樹脂で形成された化粧ノーズが取り付けられており、この化粧ノーズの前面に各種操作部材や表示装置が設けられている。化粧ノーズには、挿入口に連通するノーズ部挿入口が開口しており、このノーズ部挿入口と前面板2に形成された挿入口を経て、大径ディスクDまたはアダプタ100が筐体1の内部に向けて挿入される。
筐体1の内部に、図1に示す機構ユニット10が収納されている。機構ユニット10は底部側にドライブベース11を有し、上部側にクランプベース12を有している。ドライブベース11とクランプベース12は共に金属板を折り曲げて形成されている。ドライブベース11には、Y2側においてX1方向とX2方向へ延びる連結軸13が設けられており、クランプベース12のY2側の端部が、連結軸13に回動自在に支持されている。
図1と図2および図3ないし図6に示すように、筐体1の内部には、ドライブベース11を弾性的に支持する複数のダンパー15a,15b,15cが設けられている。これらダンパー15a,15b,15cは、弾性体の袋の内部にオイルが封入されて構成されている。ダンパー15a,15b,15cは、筐体1の内面に固定されており、ドライブベース11に固定された支持軸がそれぞれのダンパー15a,15b,15cに支持されている。機構ユニット10に大径ディスクDまたはアダプタ100が装填された後は、ドライブベース11が、ダンパー15a,15b,15cに弾性支持された状態で、大径ディスクDまたはアダプタ100が回転駆動される。
図2に示すように、ドライブベース11には、回転駆動部20が設けられている。回転駆動部20は、ドライブベース11の上に固定されたスピンドルモータと、スピンドルモータの回転軸に固定された合成樹脂製のターンテーブル23を有している。
図1に示すように、ドライブベース11には光ヘッド25が搭載されている。光ヘッド25は、ドライブベース11に設けられたガイド機構によって移動自在に支持されているとともに、光ヘッド25を前記ガイド機構に沿って往復移動させるスレッド機構が設けられている。光ヘッド25は、スレッド機構によって、ターンテーブル23にクランプされた大径ディスクDの記録面に沿って、大径ディスクDの半径方向またはアダプタ100に保持された小径ディスクD1の半径方向に向けて移動させられる。
図1に示すように、クランプベース12のY1側の端部には、合成樹脂製のクランパ27が回動自在に支持されているとともに、クランパ27の回転軸を下方(Z2方向)へ押圧する板ばね26が設けられている。
図1と図2に示すように、ドライブベース11のY2側の端部にはX1方向へ突出する突出片12aが一体に形成され、この突出片12aに、トーションコイルばね17が取り付けられている。トーションコイルばね17の一方の腕部は、ドライブベース11に掛けられ、他方の腕部がクランプベース12に掛けられて、クランプベース12は、連結軸13を支点として、反時計方向へ常に付勢されている。すなわち、クランプベース12は、クランパ27がターンテーブル23に押圧されるように常に回動付勢されている。
図2に示すように、クランプベース12のY1側の端部には、X1方向へ突出する持ち上げ軸18が固定されている。この持ち上げ軸18に上方(Z1方向)への力を与えると、クランプベース12はトーションコイルばね17の付勢力に対抗して時計方向へ回動させられ、クランパ27がターンテーブル23から離れる。
図1や図3などに示すように、クランプベース12の左右の側方には、下方に向けて突出する一対のストッパ部材16a,16bが設けられている。ストッパ部材は、金属製のピンであり、筐体1の内部に搬入された大径ディスクDまたはアダプタ100の外周縁が、ストッパ部材16a,16aに当たったときに、大径ディスクDまたはアダプタ100の中心がターンテーブル23の中心に一致するように位置決めされる。
図1および図3などに示すように、ドライブベース11には、X1側に右側方スライダが設けられ、X2側に左側方スライダ30bが設けられている。図1に示すように、右側方スライダ30aには前後方向(Y1−Y2方向)に延びる案内長穴31が開口し、ドライブベース11に案内軸19が固定されている。案内長穴31と案内軸19は、ひとつの右側方スライダ30aに複数組設けられているが、図1では1組のみ図示している。案内長穴31が案内軸19を摺動することで、右側方スライダ30aがY1−Y2方向へ往復移動可能である。同様に、左側方スライダ30bも、ドライブベース11のX2側の側部において前後方向へ往復移動可能に支持されている。
ドライブベース11の左後方にモータMが設けられており、このモータMの動力によって左側方スライダ30bが前後方向へ駆動される。図4に示すように、機構ユニット10の底面側でY1側には、リンクスライダ46がX1−X2方向に移動自在に設けられている。図4と図6に示すように、リンクスライダ46と右側方スライダ30aとの間には、反転レバー47が設けられている。反転レバー47は、支持軸47aを中心に回動自在に支持されている。反転レバー47の一方の腕部に設けられた連結軸47bが、リンクスライダ46に連結され、他方の腕部に設けられた伝達軸47cが右側方スライダ30aに連結されている。
左側方スライダ30bがモータMの動力によってY1−Y2方向に移動させられると、その移動力が、リンクスライダ46と反転レバー47を含むリンク機構を介して右側方スライダ30aに伝達され、右側方スライダ30aと左側方スライダ30bとが同期してY1−Y2方向に移動させられる。図1と図2に示す待機状態では、右側方スライダ30aと左側方スライダ30bが、共に後方(Y2方向)へ移動させられている。
図3ないし図6に示すように、機構ユニット10のY2側には、トリガー部材14が設けられている。トリガー部材14は、ドライブベース11上に回動自在に支持されているアーム14Bとこのアーム14Bに固定されて、搬入される大径ディスクDまたはアダプタ100の外周縁に対向する検知ピン14Aとを有している。
搬入される直径が12cmの正規の大径ディスクD、または小径ディスクD1を保持した直径が12cmのアダプタ100が図5に示す位置まで移動すると、この大径ディスクDの外周縁またはアダプタ100の外周縁で検知ピン14Aが押されてアーム14Bが反時計方向へ回動する。このとき、アーム14Bの回動力によって歯車が噛み合い動力伝達機構の伝達経路が成立する。この動力伝達機構の伝達経路の成立により、モータMの動力が、左側方スライダ30bにY1方向への直線移動力として伝達され、右側方スライダ30aと左側方スライダ30bが同期してY1方向へ移動させられる。
以下では、主に右側方スライダ30aについて説明する。右側方スライダ30aと左側方スライダ30bは同じ機能を発揮するものであり、左側方スライダ30bの形状および構造は、右側方スライダ30aと同等である。
図1に示すように、右側方スライダ30aにはクランプ制御カム部32が設けられている。クランプ制御カム部32は、前方(Y1方向)に向かうにしたがって上方(Z1方向)へ向けられるカム長穴32aと、このカム長穴32aとY2側で連続する大きな直径の逃げ穴部32bを有している。クランプベース12に設けられた持ち上げ軸18は、カム長穴32aと逃げ穴部32bの内部を移動できるように挿入されている。
図1に示す待機状態では、右側方スライダ30aが後方(Y2方向)へ移動しているため、カム長穴32aによって持ち上げ軸18がZ1方向へ持ち上げられている。このとき、クランプベース12が時計方向へ回動させられ、クランパ27がターンテーブル23から上方へ離れたクランプ解除状態に設定されている。大径ディスクDの中心穴またはアダプタ100に保持された小径ディスクD1の中心穴がターンテーブル23の上に移動して、モータMが始動して、右側方スライダ30aが前方(Y1方向)へ移動させられると、持ち上げ軸18が、逃げ穴部32b内に移動する。このとき、クランプベース12がトーションコイルばね17の弾性力によって反時計方向へ回動し、クランパ27によって大径ディスクDの中心部またはアダプタ100に保持された小径ディスクD1の中心部がターンテーブル23に押し付けられ、大径ディスクDまたは小径ディスクD1がターンテーブル23にクランプされる。
図1に示すように、右側方スライダ30aにはロックカム部33が設けられている。このロックカム部33は、前後方向に延びるロック長穴33aと、ロック長穴33aのY2側に連続する大きな直径の逃げ穴部33bとを有している。
図1に示す待機状態で、右側方スライダ30aがY2方向へ移動していると、筐体1の左右の側面板4,5の内面に固定された拘束軸(図示せず)が、ロック長穴33a内に保持される。このとき、機構ユニット10は、筐体1の内側において動くことなく保持され、挿入口から搬入された大径ディスクDまたはアダプタ100が、ターンテーブル23と、ターンテーブル23から離れているクランパ27との間の隙間内に移動しやすくなる。右側方スライダ30aがY1方向へ移動すると、クランパ27が下降して大径ディスクDなどの中心部がクランプされるとともに、ロック長穴33aが前記拘束軸から外れ、拘束軸が逃げ穴部33bに移動する。このとき、機構ユニット10は筐体内1で拘束されず、ダンパー15a,15b,15cによって弾性支持される。ターンテーブル23にクランプされた大径ディスクDまたはアダプタ100が回転駆動される間に、外部振動がダンパー15a,15b,15cの振動として吸収されやすくなり、機構ユニット10に直接に影響を及ぼすことが防止される。
図1と図2に示すように、挿入口と回転駆動部との間に搬送機構40が設けられている。
搬送機構40は、搬送ローラ41と、搬送ローラ41のZ1側に対向する固定案内部43とを有している。
固定案内部43は、摩擦係数の小さい合成樹脂材料で形成されて、筐体1の天井板の下面に動かないように固定されている。図2に示すように、固定案内部43は、その下面43aがY1−Y2方向へ水平に延びる案内面となっている。
搬送ローラ41は、合成ゴムなどの摩擦係数の大きな材料で円筒状に形成されており、金属製のローラ軸42の外周に装着されている。ローラ軸42の右端部と左端部はローラブラケット44に支持されている。
ローラブラケット44は金属板で形成されている。図1と図2に示すように、ローラブラケット44は、X1側に形成された右側支持部44aおよびこの右側支持部44aのY1側の先部から上方へ延びる右側先部44bと、X2側に形成されている左側支持部44cおよびこの左側支持部44cのY1側の先部から上方へ延びる左側先部44dとを有している。
右側先部44bに支持穴44eが開口し、左側先部44dに支持穴44fが開口している。支持穴44eと支持穴44fは、X1−X2軸と平行な軸線上に位置している。筐体1の左右の側面板4,5のそれぞれの内面には短い一対の支持軸45,45が固定されており、支持穴44e,44fがそれぞれの支持軸45,45に支持され、ローラブラケット44は、支持軸45,45を回動支点として回動自在に支持されている。ローラブラケット44と筐体の底板との間に引っ張りコイルばね(図示せず)が掛けられており、ローラブラケット44は常に図2における反時計方向へ付勢されている。
図2に示すように、ローラブラケット44の右側支持部44aのY2側の端部に保持穴44gが形成され、左側支持部44cのY2側の端部にも同様に保持穴44gが開口している。ローラ軸42の左右両端部は、それぞれ保持穴44g,44g内に挿入されている。図1に示す待機状態では、図示しない引っ張りコイルばねの弾性力でローラブラケット44が反時計方向へ付勢されており、この付勢力によって、ローラ軸42が固定案内部43に押し付けられている。
図3ないし図6に示すように、ローラ軸42のX2側の端部にピニオン歯車48が固定され、筐体1の左側(X2側)の側面板5の内側には、図示しない搬送モータからの回転動力が与えられる駆動歯車49が設けられている。図1と図2に示す大径ディスクDの挿入待機状態から、図5に示すように、大径ディスクDが所定の装填完了位置まで搬入されるまでの間は、ローラブラケット44が反時計方向へ回動しているため、ピニオン歯車48は駆動歯車49と噛み合っている。この間、前記搬送モータの回転力が駆動歯車49からピニオン歯車48に伝達されて、ローラ軸42が大径ディスクDを搬入する方向へ連続回転する。
図2に示すように、ローラブラケット44には、右側支持部44aの上縁と左側支持部44cの上縁とをつなぐ対向案内部44hが設けられている。すなわち、右側支持部44aは対向案内部44hのX1側で下向きに直角に折り曲げて形成され、左側支持部44cは対向案内部44hのX2側で下向きに直角に折り曲げられて形成されている。
対向案内部44hの上面の案内面44iは平坦面である。図2に示す待機状態では、案内面44iが、後方(Y2方向)に向かうにしたがって上方(Z1方向)へ持ち上がるように傾斜している。
搬送機構40と、挿入口を有する前面板2との間には、可動案内部50が設けられている。可動案内部50は、固定案内部43と同じ低摩擦係数の合成樹脂材料で形成されており、その下面は平滑な案内面51である。案内面51は、ローラブラケット44に設けられた対向案内部44hの案内面44iに上方から対向している。
可動案内部50の先部(Y1側)には、X1方向とX2方向へ突出する短い支持軸52,52が一体に形成されている。それぞれの支持軸52,52は、筐体の両側面板に設けられた軸受部に回動自在に支持されている。可動案内部50はその自重と図示しないばね部材の付勢力によって、支持軸52,52を中心として時計方向へ回動付勢されている。可動案内部50の上面には、支持軸52,52よりもY1側にストッパ部53が形成されている。可動案内部50は、ストッパ部53が筐体1の天井板の下面に当たったときに、それ以上は時計方向へ回動しない回動限界となる。可動案内部50は、図2に示すように傾斜しているときに、挿入口から挿入された大径ディスクDが案内面51に当たりやすくなっている。
図2に示す待機状態では、可動案内部50の下面の案内面51と対向案内部44hの案内面44iとの対向間隔が、挿入口側で広く、搬送ローラ41に向かうにしたがって徐々に狭くなっている。
図1に示すように、固定案内部43の前端(Y1側の端部)には、X1−X2方向のほぼ中心部分に、内部に機械的な開閉接点を有する挿入検知スイッチS1が固定され、挿入検知スイッチS1のアクチュエータSaがY1方向へ突出している。また、可動案内部50のY2側の端部には、その上面に凹部54が形成されている。可動案内部50がばね部材の付勢力に対向して反時計方向へ回動させられると、凹部54の底面によってアクチュエータSaが押され挿入検知スイッチS1の出力が、接点の開状態であるOFFから接点が閉状態となるONに切り替えられる。
可動案内部50の後端部(Y2側の端部)には、X1方向とX2方向へ突出する持ち上げ突部55,55が一体に形成されている。
図1に示すように、右側方スライダ30aのY1側には、ローラ制御カム部34が設けられている。ローラ制御カム部34は、上側に形成された上側案内部34aと、それよりもY2側で且つ下側に形成された下側拘束部34bと、上側案内部34aと下側拘束部34bとに連続する傾斜案内穴34cとを有している。ローラ軸42のX1側の端部は、ローラ制御カム部34に摺動自在に挿入されている。
右側方スライダ30aのY1側の端部には、案内制御カム部35が形成されている。案内制御カム部35は、Y1側の持ち上げ案内部35aとY2側に延びる保持案内部35bとを有している。持ち上げ案内部35aは、後方(Y2方向)へ向かうにしたがって徐々に上向きになる傾斜面であり、保持案内部35bは、Y1−Y2方向へ延びる水平な平面である。可動案内部50に設けられた持ち上げ突部55の姿勢は、案内制御カム部35によって制御される。
図1に示す待機状態では、右側方スライダ30aがY2方向へ移動しているため、ローラ軸42の右端部は、ローラ制御カム部34の上側案内部34a内に位置している。上側案内部34aの上下の開口幅はローラ軸42の直径よりも広くなっており、図2に示すように、図示しない引っ張りコイルばねによって反時計方向へ回動させられているローラブラケット44の付勢力で、ローラ軸42が固定案内部43に向けて押圧されている。
また、図1に示す待機状態では、右側方スライダ30aのY1側の端部に設けられた持ち上げ案内部35aが、持ち上げ突部55からY2方向へ離れており、可動案内部50が時計方向へ回動させられている。
直径が12cmで真円形の正規の大径ディスクDが搬入され、大径ディスクDが正常なクランプ可能位置に至ると、または小径ディスクD1を保持した直径が12cmのアダプタ100が搬入されて、この小径ディスクD1が正常なクランプ可能位置に至ると、モータMが始動し、右側方スライダ30aと左側方スライダ30bが同期してY1方向へ移動する。前述のように、右側方スライダ30aがY1方向へ移動すると、クランプ動作が行われ、且つ機構ユニット10の拘束が解除される。
さらに、右側方スライダ30aと左側方スライダ30bがY1方向へ移動すると、ローラ軸42の右端部が、ローラ制御カム部34の傾斜案内穴34cによって下向きに案内されて、下側拘束部34bで保持される。よって、ローラブラケット44が時計方向へ回動させられ、搬送ローラ41が固定案内部43および大径ディスクDから離れる位置へ移動するとともに、対向案内部44hも可動案内部50から下側へ離れる方向へ移動する。さらに、可動案内部50に設けられた持ち上げ突部55が、右側方スライダ30aの持ち上げ案内部35aにより持ち上げられて、保持案内部35bを摺動する。このとき、可動案内部50がほぼ水平な案内姿勢となる。
図3に示すように、筐体1の天井板の下面に回路基板70が設けられ、回路基板70の下面には光学検知部材71A,71Bが設けられている。
光学検知部材71A,71Bはそれぞれ、検知光を発する発光素子と、検知光を受光する受光素子とが組み合わされて構成されている。ローラブラケット44の案内面44iと可動案内部50との間のディスク搬送経路を挟んで上側に発光素子が、下側に受光素子が配置され、発光素子と受光素子とがZ方向に間隔を空けて対向している。可動案内部50には、それぞれの光学検知部材71A,71Bが対応する位置に検知穴が形成されており、発光素子からの検知光は検知穴を通って下方に発せられ、受光素子で受光される。大径ディスクDなどによって、受光素子で受光する光が遮られていないとき、光学検知部材71A,71Bが非検知状態であり、非検知出力であるHレベルの出力信号が出力される。大径ディスクDなどによって光が遮られると受光素子が受光できなくなり、光学検知部材71A,71Bが検知状態となって、検知出力であるLレベルの出力信号が出力される。
図3に示すように、光学検知部材71A,71Bは共に、搬送ローラ41と挿入口を有する前面板2との間に配置されており、第1の光学検知部材である光学検知部材71Bが、第2の光学検知部材である光学検知部材71Aよりも前面板2に近い側に配置されている。
図3に示すように、ターンテーブル23の回転中心を通ってY1−Y2方向に延びる線を搬送中心線Oa−Oaとしたときに、光学検知部材71A,71Bは、共に搬送中心線Oa−Oaよりも左側(X2側)に離れて配置されている。そして、直径が12cmの正規の大径ディスクDまたはアダプタ100がY2方向へ搬入される間、大径ディスクDの中心穴Daおよびその周辺のリング状の透明部、またはアダプタ100に保持された小径ディスクD1の中心穴およびその周辺のリング状の透明部が、光学検知部材71A,71Bを通過しないようになっている。
図3に示すように、光学検知部材71A,71Bは、ターンテーブル23の回転中心から共に同じ距離r0離れた位置に配置されている。しかも、図6に示すように、大径ディスクDがターンテーブル23にクランプされたときに、光学検知部材71A,71Bが共に、大径ディスクDの外周縁のすぐ内側に位置し、且つ大径ディスクDの外周縁に通常形成されているリング状の透明部に重ならないように、透明部のすぐ内側に配置されている。また、アダプタ100に保持された小径ディスクD1がターンテーブル23にクランプされたとき、光学検知部材71A,71Bが共に、アダプタ100の外周縁のすぐ内側に対向するように配置されている。
そのため、挿入口から大径ディスクDが挿入されて、光学検知部材71A,71Bの双方が検知状態であるLレベルとなった後に、大径ディスクDが正常に搬入されて、図6に示すように、大径ディスクDの中心がターンテーブル23の回転中心と一致する正常な装填完了位置に位置決めされるまでの間、光学検知部材71A,71Bは、共にLレベルを継続する。また、小径ディスクD1を保持したアダプタ100が挿入されて、光学検知部材71A,71Bの双方が検知状態であるLレベルとなった後は、アダプタ100に形成されている貫通部が光学検知部材71A,71Bの上を通過しない限り、小径ディスクD1の中心がターンテーブル23の上に一致するようにアダプタ100が位置決めされるまでの間、光学検知部材71A,71Bが、共に検知状態であるLレベルを継続する。
なお、光学検知部材71A,71Bは、中心線Oa−Oaを挟んで、図3と左右対称の位置に配置されていてもよい。
図6に示すように、筐体の底板の上面には回路基板が設けられ、その回路基板のX1側に、内部に機械的な開閉接点を有する装填完了検知スイッチS2が設けられている。装填完了検知スイッチS2のアクチュエータSbがX1方向に突出している。
左側方スライダ30bの移動力を右側方スライダ30aに伝達するための反転レバー47の下面には、接触部(図示せず)が設けられている。反転レバー47が、支持軸47aを中心に時計方向に回動して、右側方スライダ30aが最もY1方向へ移動したときに、前記接触部が装填完了検知スイッチS2のアクチュエータSbに接触し、装填完了検知スイッチS2の出力が閉状態であるONから開状態であるOFFに切り替えられる。装填完了検知スイッチS2がOFFとなることで、右側方スライダ30aと左側方スライダ30bが最もY1方向へ移動したことが検知される。図示しない機構制御部は、装填完了検知スイッチS2がOFFとなったことで、ターンテーブル23とクランパ27とで、大径ディスクDの中心穴Daのクランプが完了され、回転駆動部20に大径ディスクDが保持されたことが認識される。または、アダプタ100に保持されている小径ディスクD1の中心が保持されたと認識される。
なお、装填完了検知スイッチとして、大径ディスクDがY2方向へ搬送されてその中心穴Daがターンテーブル23と一致した時点でONからOFFに切り替わり、またはアダプタ100に保持された小径ディスクD1の中心穴がターンテーブル23と一致した時点でONからOFFに切り替わり、その後に、大径ディスクDまたは小径ディスクD1がターンテーブル23にクランプされている間、OFFの状態を継続するスイッチを使用してもよい。
図7と図8に示すアダプタ100は円形で薄いプラスチック板で形成されている。アダプタ100の直径は大径ディスクDと同じ12cmである。アダプタ100の中央部分に直径がほぼ8cmの保持穴101が開口している。保持穴101の内部に直径が8cmの小径ディスクD1が設置されるが、小径ディスクD1よりも図の紙面奥側には、保持穴101の周縁部から内側に向けて微小な幅寸法Wで突出する円弧リブ102が一体に形成されている。隣り合う円弧リブ102の間では、小径ディスクD1よりも図の紙面手前側で保持穴101の周縁部から小径ディスクD1と重なるように突出する保持爪103が一体に形成されている。保持穴101に装着された小径ディスクD1は、その縁部が円弧リブ102と保持爪103との間に挟持されて保持される。
保持爪103は2個が対を成して3組設けられている。保持穴101よりも外周側では、対を成す保持爪103の外側に変形押圧部104が設けられており、この変形押圧部104がスリット105を介してそれよりも外周の部分と分離されている。
変形押圧部104を図8の紙面奥側に向けて押すと、この変形押圧部104が他の部分よりも奥側へ変形し、その際の捩じり変形によって、保持爪103が紙面手前側に動いて保持穴101から離れる。この押圧操作を行うことで、小径ディスクD1を保持穴101内に装着することができ、または小径ディスクD1を保持穴101から取り出すことができる。スリット105は、アダプタ100を表裏貫通している貫通部である。
小径ディスクD1を保持したアダプタ100が挿入口から挿入されると、その直径が12cmであるために、光学検知部材71A,71Bによって、大径ディスクDが挿入されたのと同じように認識することができる。ただし、小径ディスクD1を保持したアダプタ100が挿入されて搬送される際に、いずれかのスリット105が光学検知部材71A,71Bの上を通過すると、スリット105が光を透過し、光学検知部材71A,71Bの少なくとも一方が非検知状態となり、出力がHレベルとなる。しかし、スリット105が光学検知部材71A,71Bを通過する時間はわずかであるため、機構制御部では、図9に示すように、光学検知部材71A,71Bの出力が検知状態のLレベルから非検知状態のHレベルとなったときに、きわめて短い監視休止時間twのみ光学検知部材71A,71Bの出力を無視している。
監視休止時間twは、挿入検知スイッチS1が検知状態であるONになった後に、装填完了検知スイッチS2が検知状態であるOFFに切り換わるまでの時間、または、挿入検知スイッチS1が検知状態であるONになった後から、大径ディスクDまたはアダプタ100が搬送されている時間に比べてきわめてわずかであり、監視休止時間twは200msec以下、好ましくは100から150msecの間であり、その間に大径ディスクDまたはアダプタ100が移動する距離が5mm以下である。
次に、ディスク装置の内部に、大径ディスクDなどを搬入する動作を説明する。
図9は、挿入検知スイッチS1、装填完了検知スイッチS2、光学検知部材71A,71Bの出力を示している。挿入検知スイッチS1はONが挿入検知状態、装填完了検知スイッチS2は、大径ディスクDまたはアダプタ100の装填が完了したときに検知状態のOFFになる。光学検知部材71A,71Bは、大径ディスクDやアダプタ100などが光を遮断している検知状態がLレベルである。光学検知部材71A,71Bは、挿入検知スイッチS1がONになったときに、発光素子が点灯し、挿入検知スイッチS1がOFFとなったときに消灯する。
機構制御部では、きわめて短いサイクルで、挿入検知スイッチS1、装填完了検知スイッチS2、光学検知部材71A,71Bの出力を順番に監視する。そして、挿入検知スイッチS1がONになって、光学検知素子71A,71Bの発光素子が点灯し、検知状態であるLレベルになった後は、非検知状態のHレベルに変化したとしても、その変化の切り替え点から監視休止時間twの間は、光学検知素子71A,71Bの出力を無視し、出力がLレベルのままであるのと同等に認識する。
(挿入待機状態)
図1と図2に示すように、大径ディスクDが挿入される前のディスク挿入待機状態では、右側方スライダ30aと左側方スライダ30bの双方がY2方向へ移動している。右側方スライダ30aに設けられたクランプ制御カム部32のカム長穴32aによって持ち上げ軸18が持ち上げられ、クランプベース12が時計方向へ回動させられて、クランパ27がターンテーブル23から上方へ離れている。
また、ローラ軸42の右端部が、右側方スライダ30aに形成されたローラ制御カム部34の上側案内部34aに案内され、引っ張りコイルばねからローラブラケット44に作用する弾性力により、搬送ローラ41が固定案内部43に向けて付勢されている。また、右側方スライダ30aのY1側の端部の持ち上げ案内部35aが持ち上げ突部55から離れており、可動案内部50が時計方向へ回動して下向きに傾斜している。
ディスク挿入待機状態では、右側方スライダ30aがY2方向へ移動しているため、図6に示す反転レバー47が反時計方向へ回動しており、装填完了検知スイッチS2は非検知状態のON(閉状態)である。また、可動案内部50が下向きに回動し、可動案内部50の凹部54の底部がアクチュエータSaから離れているため、挿入検知スイッチS1は非検知状態のOFF(開状態)である。
(大径ディスクDの搬入動作)
図1と図2に示すディスク挿入待機状態で、挿入口から大径ディスクDがY2方向へ挿入されると、大径ディスクDのY2側に向く周縁部が、可動案内部50の案内面51と、その下に対向する対向案内部44hの案内面44iとの間に導かれる。ディスク挿入待機状態では、可動案内部50の案内面51と対向案内部44hの案内面44iとの間隔がY2側に向かうにしたがって徐々に狭くなっている。大径ディスクDが、図3の(i)に示す位置または(ii)に示す位置まで挿入されると、大径ディスクDの上面によって可動案内部50が持ち上げられ、可動案内部50の凹部54の底部によってアクチュエータSaが持ち上げられて、挿入検知検知スイッチS1の出力が非検知状態のOFF(開状態)から検知状態のON(閉状態)に切り替えられる。
挿入検知スイッチS1が検知状態のONに切り替えられると、機構制御部によって光学検知部材71A,71Bの発光素子への通電が開始される。
大径ディスクDが図3に示す(ii)の位置まで挿入されると、大径ディスクDによって光学検知部材71Bの検知光が遮られ、図9に示すように、光学検知部材71Bの検知出力が検知状態のLレベルとなる。その検知出力が機構制御部に与えられると、搬送モータが始動させられ、ローラ軸42がディスク搬入方向へ回転させられる。大径ディスクDは、搬送ローラ41の回転力によって、搬送ローラ41と固定案内部43との間に導かれ、大径ディスクDが搬送ローラ41と固定案内部43の下面43aとで挟持され、搬送ローラ41の回転力によって筐体1の内方へ向けて搬入される。
挿入されたのが直径が12cmの正常な大径ディスクDの場合は、図9に示すように、光学検知部材71Bの検知光が遮られてLレベルになった直後に、光学検知部材71Aの検知光が遮られて、光学検知部材71Aの出力が検知状態のLレベルになる。その後は、図6に示すように、大径ディスクDがターンテーブル23に正常に装着されるまで、光学検知部材71Aと光学検知部材71Bは共に検知光が遮られたLレベルの状態を継続する。一方、図4に示す直径が8cmの小径ディスクD1やカード形状の異物などが挿入されたときは、搬入途中で、小径ディスクD1や異物が光学検知部材71Aと光学検知部材71Bの少なくとも一方から外れて、少なくとも一方が光を検知するHレベルの非検知状態となる。
機構制御部は、光学検知部材71Aと光学検知部材71Bの検知出力を常に監視しているが、光学検知部材71Aや光学検知部材71Bの出力が非検知状態のHレベルになったら、図9に示すように、監視休止時間twの間は、その出力の変化を無視する。しかし、監視休止時間twは150msec以下の短い時間であり、監視休止時間twが経過した後は、光学検知部材71Aや光学検知部材71Bの出力の変化の監視を再開する。小径ディスクD1やカード形状の異物などが挿入されて、光学検知部材71Aや光学検知部材71Bの非検知状態のHレベルが監視休止時間twよりも長く続くと、機構制御部は正常な搬入動作が行われていないと判断する。このとき、搬送モータを逆転させ、ローラ軸42を搬出方向へ回転させて、小径ディスクD1などを挿入口へ排出する。
搬入されている大径ディスクDにきわめて細かな傷があり、この傷が光学検知部材71Aや光学検知部材71Bを通過するなどして、その出力が一時的に非検知状態のHレベルになることがあっても、監視休止時間twが経過する前に、出力が検知状態のLレベルに戻れば、大径ディスクDは正常のものとしてそのまま搬入される。また、光学検知部材71Aや光学検知部材71Bの発光素子や受光素子にノイズが重畳し、また検知回路にノイズが重畳して、出力が一時的に非検知状態のHレベルになったとしても、監視休止時間twが経過する前に正常なLレベルに復帰すれば、そのまま搬入動作が継続される。
搬送ローラ41の回転力によって正規の大径ディスクDが搬送され、大径ディスクDの中心穴Daがターンテーブル23よりもややY1側の位置まで搬入されると、大径ディスクDのY2側の外周縁によって、トリガー部材14を構成する検知ピン14AがY2方向に押圧され、アーム14Bが反時計方向に回動させられる。同時に、大径ディスクDの外周縁が、一対のストッパ部材16a,16bに当たり、大径ディスクDはクランプ可能位置である正常な搬入完了位置に位置決めされる。
トリガー部材14のアーム14Bが反時計方向へ回動すると、モータMが始動するとともに動力伝達機構の歯車が噛み合わされ、モータMの動力により左側方スライダ30bがY1方向へ移動させられ、右側方スライダ30aも同期してY1方向へ移動する。この過程で、図1に示す右側方スライダ30aに設けられたクランプ制御カム部32のカム長穴32aによって持ち上げ軸18が下方へ案内されて逃げ穴部32bに移動させられる。よって、クランプベース12が、トーションコイルばね17の付勢力によって、連結軸13,13を支点として反時計方向へ回動させられ、クランパ27がターンテーブル23に向けて下降する。
クランプベース12の反時計方向への回動動作とほぼ同時に、ローラ軸42の右端部が、右側方スライダ30aに設けられたローラ制御カム部34の上側案内部34aから傾斜案内穴34cへ案内され、さらに下側拘束部34bで拘束される。これにより、ローラブラケット44が時計方向へ回動させられて、ローラ軸42および搬送ローラ41が下降させられる。搬送ローラ41の上に乗っている正規の大径ディスクDは、搬送ローラ41と共に下降し、大径ディスクDの中心穴Daが、ターンテーブル23とクランパ27とで保持されて、大径ディスクDがクランプされる。
ローラ制御カム部34の下側拘束部34bによって、搬送ローラ41が大径ディスクDから下側へ離れた位置に拘束された後に、さらに右側方スライダ30aがY1方向へ移動し、右側方スライダ30aのY1側の端部に設けられた案内制御カム部35の持ち上げ案内部35aで持ち上げ突部55が持ち上げられさらに保持案内部35bで保持される。その結果、可動案内部50は反時計方向へ回動させられ、可動案内部50の下面の案内面51が水平姿勢となり、クランプされている大径ディスクDから上方へ離れる。
そのため、大径ディスクDが挿入されて挿入検知検知スイッチS1がONになった後は、この大径ディスクDが排出されるまでの間、挿入検知スイッチS1はONの状態を継続する。
右側方スライダ30aが最もY1方向に移動して、大径ディスクDのクランプ動作が完了すると、図6に示すように、右側方スライダ30aを駆動する反転レバー47の接触部が、装填完了検知スイッチS2のアクチュエータSbに接触し、装填完了検知スイッチS2の出力が非検知状態のON(閉状態)から、検知状態のOFF(開状態)に切り替えられる。このとき、機構制御部は大径ディスクDのターンテーブル23へのクランプが完了したと判断し、モータMを停止させる。
その後、ターンテーブル23を回転させて、ターンテーブル23にクランプされた大径ディスクDを回転駆動し、光ヘッドでデータの再生や記録を行うことが可能になる。
(アダプタ100の搬入動作)
図7は、小径ディスクD1を保持したアダプタ100が挿入口から挿入される状態を示している。アダプタ100の周縁部は、直径が12cmの真円形状であるため、大径ディスクDと同等に挿入され、最初に挿入検知スイッチS1が検知状態のONになって光学検知部材71A,71Bへの通電が開始する。そして、アダプタ100の先端が光学検知部材71Bの光を遮って検知状態のLレベルになると搬送モータが始動し、アダプタ100が搬送ローラ41の回転動作で搬入される。
アダプタ100が搬入される間に、スリット105などの貫通部が光学検知部材71Aや光学検知部材71Bの位置を通過しない限りは、光学検知部材71A,71Bが検知状態のLレベルを継続するため、アダプタ100は、正規の大径ディスクDと同様に、小径ディスクD1の中心がターンテーブル23に一致するまで搬送させられ、小径ディスクD1がターンテーブル23上にクランプされる。そして、ターンテーブル23の回転によって小径ディスクD1がアダプタ100と共に回転させられて、小径ディスクD1に記録されている情報の再生動作や、情報の記録動作が行われる。
また、アダプタ100が搬入される際に、スリット105などの貫通部が光学検知部材71Aや光学検知部材71Bの位置を通過すると、光学検知部材71Aや光学検知部材71Bの出力が一時的に非検知状態のHレベルとなる。ただし、スリット105などが光学検知部材71Aや光学検知部材71Bを通過する時間は短時間t1であり、図9に示すように、時間t1は監視休止時間twよりも短い。よって、アダプタ100は正規の大径ディスクDと同等に判断されて、正常な装填位置まで搬送される。
(搬出動作)
再生や記録動作が完了した大径ディスクDを搬出するとき、または小径ディスクD1を保持するアダプタ100を搬出するときは、モータMによって左側方スライダ30bと右側方スライダ30aをY2方向へ移動させ、大径ディスクD又は小径ディスクD1のクランプを解除する。また、搬送ローラ41と固定案内部43とで大径ディスクD又はアダプタ100を挟持し、大径ディスクD又はアダプタ100を挿入口から搬出する。
大径ディスクDまたはアダプタ100の排出動作が開始されると、右側方スライダ30aがY2方向へ移動するため、装填完了検知スイッチS2がOFFから非検知状態のONに切り替えられる。機構制御部は、装填完了検知スイッチS2がONに切り替わった後に、光学検知部材71A,71Bの監視を開始する。
大径ディスクDまたはアダプタ100が搬出される過程で、光学検知部材71Aまたは光学検知部材71Bが非検知状態になったとしても、非検知状態が監視休止時間twよりも短い場合は、機構制御部がその出力の変化を無視する。よって、アダプタ100のスリット105などが光学検知部材71Aまたは光学検知部材71Bの位置に至ったときに、搬出動作が停止することはない。
光学検知部材71Aが非検知状態のHレベルとなり、これが監視休止時間twを越えて継続したときは、大径ディスクDまたはアダプタ100の搬出が完了したと判断して搬送モータを停止する。このとき、大径ディスクDは図4において実線で示す位置で停止し、大径ディスクDのY2側の端部は、停止している搬送ローラ41と固定案内部43とで挟持されている。これはアダプタ100の場合も同じである。