JP2010176101A - 防振装置、レンズ鏡筒及びカメラ - Google Patents

防振装置、レンズ鏡筒及びカメラ Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構造により補正光学系を光軸位置で固定することができる防振装置、レンズ鏡筒及びカメラを提供する。
【解決手段】防振対象物となる補正光学系を保持するVR可動ユニット50と、このVR可動ユニット50が挿入される開口部45を有し、この開口部45に挿入されたVR可動ユニット50を防振対象物の中心軸と直交する面内で移動可能に支持するVR本体ユニット40と、このVR本体ユニット40の開口部45の側壁に設けられ、所定電圧の印加により伸縮変形してVR可動ユニット50を固定状態または固定解除状態とする高分子アクチュエータ46とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学系の一部を移動するシフトレンズ式の防振装置、この防振装置を備えたレンズ鏡筒、及びカメラに関する。
レンズシフト式の防振装置は、撮影光学系の一部である補正光学系を光軸と直交する面内で移動することにより、被写体像の振れを補正するものである。この種の防振装置では、防振機能をオフしている場合であっても、補正光学系の変位を防止するために、補正光学系を光軸位置に保持する必要がある。一例として、防振機能をオフしている間もアクチュエータを駆動して補正光学系を光軸中心付近に保持させる方法がある。しかしながら、このような制御では、補正光学系が光軸付近で微細振動を繰り返すことになるため、レンズ性能を活かすことができず、画質低下を招くことになる。他方、補正光学系の動きをロックするロック部材を設け、このロック部材をコイルやマグネット、バネなどで構成されるアクチュエータにより駆動して補正光学系に押し当てることにより、補正光学系を光軸位置で固定するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−80560号公報
しかしながら、ロック部材を複数の機械部品からなるアクチュエータにより駆動する方式では、構造が複雑になるために装置が大型化するとともに、重量増となる。また、部品点数が多くなるためコスト増となることが避けられない。
本発明の課題は、簡単な構造により補正光学系を光軸位置で固定することができる防振装置、レンズ鏡筒及びカメラを提供することにある。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、防振対象物(L3)を保持する可動ユニット(50)と、前記可動ユニットが挿入される開口部(45)を有し、当該開口部に挿入された前記可動ユニットを前記防振対象物の中心軸と直交する面内で移動可能に支持する本体ユニット(40)と、前記本体ユニットの開口部の側壁に設けられ、所定電圧の印加により伸縮変形して前記可動ユニットを固定状態または固定解除状態とする圧電素子とを備えることを特徴とする防振装置(130)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の防振装置であって、前記圧電素子は、前記本体ユニット(40)の開口部(45)において、前記防振対象物の中心軸と直交する面に対し均等又は略均等な間隔で少なくとも3箇所に設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の防振装置であって、前記可動ユニット(50)は、前記圧電素子と接する位置に切り欠き部(48)が形成され、所定電圧の印加により前記圧電素子が伸び変形したときに、当該圧電素子と前記切り欠き部とが係合することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の防振装置であって、前記圧電素子は、第1電圧が印加されたときは伸び変形して前記可動ユニット(50)を固定状態とし、第2電圧が印加されたときは縮み変形して前記可動ユニットを固定解除状態とする高分子アクチュエータ(46,47,49)であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の防振装置(130)と、前記防振装置の防振対象物として、入射した被写体光を屈折させて射出側の受光面に被写体像を形成する光学部材(L1〜L4)と、前記光学部材が収納される筒体(3)とを備えることを特徴とするレンズ鏡筒(120)である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のレンズ鏡筒(120)と、前記レンズ鏡筒の前記光学部材(L1〜L4)により形成された被写体像を受光面において撮像する撮像部(1,1a)とを備えることを特徴とするカメラ(100)である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
本発明によれば、簡単な構造により補正光学系を光軸位置で固定することができる防振装置、レンズ鏡筒及びカメラを提供することができる。
実施形態1のレンズ鏡筒を含むカメラの断面図である。 実施形態1のシャッタVRユニットを組み立てた状態を示す斜視図である。 実施形態1のシャッタVRユニットを被写体側から見た分解斜視図である。 実施形態1のシャッタVRユニットを撮像素子側から見た分解斜視図である。 シャッタVRユニットをY軸に沿って切断した断面図である。 シャッタユニットとホール素子とVCM用コイルを光軸方向の像側から見た図である。 VR本体ユニットが可動VRユニットを支持する部分を示す断面図である。 可動VRユニットをVR本体ユニット側に付勢する部分を示す断面図である。 実施形態1のVR本体ユニットを被写体側から見たときの正面図である。 VR本体ユニットの高分子アクチュエータが光軸O方向に伸び変形したときの正面図である。 実施形態2の高分子アクチュエータを被写体側から見たときの正面図である。 (a),(b)は、実施形態3の高分子アクチュエータを被写体側から見たときの正面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係わる防振装置、レンズ鏡筒及びカメラの実施形態について説明する。なお、以下に示す図面には、説明と理解とを容易にするために、必要に応じてXYZの直交座標系を設けた。この座標系では、撮影者が光軸Oを水平として横長の画像を撮影する場合のカメラ位置(以下、正位置という)において撮影者から見て左側に向かう方向をXプラス方向とする。また、正位置において上側に向かう方向をYプラス方向とする。さらに、正位置において被写体に向かう方向をZ方向とする。
図1は、本実施形態のレンズ鏡筒120を含むカメラ100の断面図である。本実施形態のレンズ鏡筒120は、撮像素子1及びローパスフィルタ1aを固定する撮像素子固定部2に固定されるとともに、カメラ100の主要部としてカメラボディ110の内部に収納されている。図1に示す撮像素子1及びローパスフィルタ1aは、本実施形態において、レンズ鏡筒120のレンズ群により形成された被写体像を受光面において撮像する撮像部として機能する。
本実施形態のレンズ鏡筒120は、固定筒3,カム筒4,1群筒5,3群筒6,中間筒7,2群筒8,4群枠9,シャッタVRユニット130等を備え、第1レンズ群L1,第2レンズ群L2,第3レンズ群L3,第4レンズ群L4の4群構成の撮影光学系を備えている。
固定筒3は、内周に雌ヘリコイドが形成され、撮像素子固定部2に固定されている。カム筒4は、固定筒3の内周側に配置され、外周に設けられた雄ヘリコイドが固定筒3の雌ヘリコイドに螺合している。また、カム筒4の内周には、カム溝が螺旋状に設けられている。
1群筒5は、カム筒4の内周側に配置され、外周に不図示のカムフォロアを有し、このカムフォロアがカム筒4のカム溝にカム係合している。1群筒5は、1群枠5aを介して第1レンズ群L1を保持している。また、1群筒5の被写体側先端部には、カメラの非使用状態(レンズ鏡筒の沈胴状態)において、第1レンズ群L1を覆い保護するバリア機構5bが設けられている。
3群筒6は、1群筒5の内周側に配置され、カム筒4の像側端部に対して相対的に回転可能、かつ、光軸方向にはカム筒4とともに移動するように設けられている。3群筒6の像側には、直進ガイド6aが固定され、3群筒6の回転が規制されている。したがって、3群筒6は、回転することなく、カム筒4の移動に従い光軸方向に移動する。また、3群筒6には、シャッタVRユニット130に含まれるVR本体ユニット40が固定されている。
中間筒7は、3群筒6の内周側に配置され、不図示のフォロアピンが固定されている。このフォロアピンは、3群筒6に光軸方向に沿って設けられた不図示の直進溝を介してカム筒4のカム溝と係合している。したがって、カム筒4が回転すると、中間筒7は、光軸方向に移動する。
2群筒8は、2群枠8aを介して第2レンズ群L2を保持しており、中間筒7の内周側に配置され、中間筒7と不図示の嵌合部で嵌合することにより、中間筒7に対して光軸方向に移動可能となっている。2群筒8は、沈胴位置〜広角位置〜望遠位置で、中間筒7に対する光軸方向の位置が変化するように構成されている。
4群枠9は、第4レンズ群L4を保持しており、不図示のガイド軸及び回転止め軸により支持され、光軸方向に沿って移動可能となっている。4群枠9は、不図示のステッピングモータから駆動力を得て、光軸方向に駆動される。
図2は、本実施形態のシャッタVRユニット130を組み立てた状態を示す斜視図である。図3は、本実施形態のシャッタVRユニット130を被写体側から見た分解斜視図である。図4は、本実施形態のシャッタVRユニット130を撮像素子側から見た分解斜視図である。図5は、シャッタVRユニット130をY軸に沿って切断した断面図である。図6は、シャッタユニット10とホール素子31,32とVCM用コイル53,54を光軸方向の像側から見た図である。
なお、VCM(Voice Coil Motor)とは、後述の可動VRユニット50を駆動する駆動力を発生するアクチュエータを示す。
シャッタVRユニット130は、被写体側から順に、シャッタユニット10,遮蔽板20,位置センサ基板ユニット30,VR本体ユニット40,可動VRユニット50,蓋ユニット60等を備えている。シャッタVRユニット130は、本実施形態において防振装置として機能する。
シャッタユニット10は、不図示のシャッタ羽根及びその駆動機構と、不図示の絞り羽根及びその駆動機構を備え、VR本体ユニット40に固定されている。シャッタユニット10には、シャッタの駆動機構を駆動する駆動力を発生するアクチュエータの一部であるシャッタ羽根駆動用コイル11と、絞り羽根の駆動機構を駆動する駆動力を発生するアクチュエータの一部である絞り羽根駆動用コイル12とが像側に露出して設けられている。図6に示すように、シャッタ羽根駆動用コイル11は、光軸Oを基準としてYプラス側に配置されており、絞り羽根駆動用コイル12は、光軸Oを基準としてXプラス側かつYマイナス側となる位置に配置されている。
遮蔽板20は、高透磁率磁性合金により形成された板状の部材である。遮蔽板20は、シャッタユニット10と位置センサ基板ユニット30とに挟まれる位置に配置されている。この遮蔽板20は、シャッタユニット10のシャッタ羽根駆動用コイル11と絞り羽根駆動用コイル12で発生した磁気がホール素子31,32に到達することにより位置検出精度が低下するのを防止するためのものである。
位置センサ基板ユニット30は、後述の可動VRユニット50の光軸Oと直交する平面内での位置を検出するホール素子31,32が実装されたフレキシブル基板である。
ホール素子31は、後述のホール素子用マグネット51が発生する磁気の変化を検出して、可動VRユニット50のY軸方向の位置を検出するセンサである。ホール素子31は、VR本体ユニット40に設けられた穴40aに挿入されて固定されている。
ホール素子32は、後述のホール素子用マグネット52が発生する磁気の変化を検出して、可動VRユニット50のX軸方向の位置を検出するセンサである。ホール素子32は、ホール素子31と同様に、VR本体ユニット40に設けられた穴40bに挿入されて固定されている。
位置センサ基板ユニット30は、不図示のレンズCPUに接続されており、ホール素子31,32が検出した磁気に対応する信号をレンズCPUに伝える。なお、レンズCPUでは、得られた磁気に対応する信号を基に、可動VRユニット50の位置を演算する。
VR本体ユニット40は、略円筒形状に構成されており、後述の可動VRユニット50を移動可能に保持し、ブレ補正機構のベースとなる部分である。先に述べたように、VR本体ユニット40は、3群筒6に固定されており、3群筒6とともに光軸方向に移動する。VR本体ユニット40には、上述したホール素子31,32の他に、像側の面にVCM用ヨーク41,42が固定されている。また、VR本体ユニット40の中央には、可動VRユニット50が挿入される開口部45が形成されている。このVR本体ユニット40は、本実施形態において、可動VRユニット50が挿入される開口部45を有し、この開口部45に挿入された可動VRユニット50を防振対象物である第3レンズ群L3の光軸(中心軸)と直交する面内で移動可能に支持する本体ユニットとして機能する。
ホール素子31は、光軸Oを基準としてYプラス側に配置され、VCM用ヨーク41は、光軸Oを基準としてYマイナス側に配置されている。また、ホール素子32は、光軸Oを基準としてXプラス側に配置され、VCM用ヨーク42は、光軸Oを基準としてXマイナス側に配置されている。
可動VRユニット50は、第3レンズ群L3を保持し、VR本体ユニット40内に配置され、光軸Oに直交する平面内で移動可能に設けられている。第3レンズ群L3は、光軸Oに直交する方向に移動することにより、撮像素子1上に結像する像の位置を移動させることができるブレ補正光学系である。本実施形態のレンズ鏡筒では、不図示の角速度センサ等を有した振れ検出部により検出した手振れによるカメラの振れに応じて、可動VRユニット50が保持する第3レンズ群L3を光軸Oに直交する面内で移動させることにより、像ブレを軽減するブレ補正動作を行う。このように、可動VRユニット50は、本実施形態において、防振対象物である第3レンズ群L3を保持する可動ユニットとして機能する。
図7は、VR本体ユニット40が可動VRユニット50を支持する部分を示す断面図である。図8は、可動VRユニット50をVR本体ユニット40側に付勢する部分を示す断面図である。
可動VRユニット50とVR本体ユニット40との間には、ボール43が3つ設けられている。また、可動VRユニット50とVR本体ユニット40とには、引っ張りコイルばね44が掛け渡されており、VR本体ユニット40を可動VRユニット50側へ付勢している。よって、可動VRユニット50は、VR本体ユニット40に対して光軸Oに直交する平面内で滑らかに移動可能である。
図3〜図6に戻って説明すると、可動VRユニット50には、ホール素子31に対応する位置に、ホール素子用マグネット51及びホール素子用ヨーク55が固定され、ホール素子32に対応する位置に、ホール素子用マグネット52及びホール素子用ヨーク56が固定されている。ホール素子用マグネット51,52は、可動VRユニット50の被写体側に設けられ、ホール素子用ヨーク55,56は、可動VRユニット50の像側に設けられている。
また、可動VRユニット50には、VCM用ヨーク41に対応する位置に、VCM用コイル53が固定され、VCM用ヨーク42に対応する位置に、VCM用コイル54が固定されている。
さらに、可動VRユニット50の像側には、VCM用コイル53,54への通電を行うためのVCM用フレキシブル基板57,58が設けられている。
蓋ユニット60は、金属板をプレス加工して成形されており、可動VRユニット50を内包するVR本体ユニット40を像側から蓋をするように配置される部材である。蓋ユニット60は、被写体側に突出して曲げられた係合部60aを3カ所有しており、この係合部60aがVR本体ユニット40の外周側に設けられた係合突起40cと係合することにより固定されている。
蓋ユニット60には、VCM用コイル53に対応する位置に、VCM用マグネット61とVCM用ヨーク63が固定され、VCM用コイル54に対応する位置に、VCM用マグネット62とVCM用ヨーク64が固定されている。VCM用マグネット61,62は、蓋ユニット60の被写体側に設けられ、VCM用ヨーク63,64は、蓋ユニット60の像側に設けられている。
以上説明した構成をまとめると、VCM用ヨーク41,VCM用コイル53,VCM用マグネット61,VCM用ヨーク63によりY軸方向の駆動力を発生するVCMが形成され、VCM用ヨーク42,VCM用コイル54,VCM用マグネット62,VCM用ヨーク64によりX軸方向の駆動力を発生するVCMが形成されている。また、ホール素子31,ホール素子用マグネット51,ホール素子用ヨーク55により可動VRユニット50のY軸方向の位置を検出する位置検出部が形成され、ホール素子32,ホール素子用マグネット52,ホール素子用ヨーク56により可動VRユニット50のX軸方向の位置を検出する位置検出部が形成されている。
したがって、可動VRユニット50は、VR本体ユニット40に対して、位置制御されながら光軸Oに直交する平面内で駆動可能となり、ブレ補正動作を行うことができる。
次に、本実施形態におけるシャッタVRユニット130の特徴的な構成を実施形態1〜3により説明する。
(実施形態1)
図9は、実施形態1のVR本体ユニット40を被写体側から見たときの正面図である。また、図10は、VR本体ユニット40の高分子アクチュエータ46が光軸O方向に伸び変形したときの正面図である。図9に示すように、VR本体ユニット40の開口部45は八角形に形成されている。この開口部45の側壁には、光軸Oを中心として90度の間隔で、それぞれ高分子アクチュエータ46a,46b,46c,46d(以下、適宜に「高分子アクチュエータ46」という)が取り付けられている。なお、高分子アクチュエータ46は、先に説明した図3〜図5、図7、図8では図示を省略している。
高分子アクチュエータ46は、所定電圧の印加により伸縮変形する圧電素子である。すなわち、第1電圧が印加されたときは、図10に示すように、アクチュエータの中央部分が光軸Oの方向に伸び変形して、可動VRユニット50を光軸Oを中心とする位置に固定状態とし、第2電圧が印加されたときは、図9に示すように、光軸Oから離間する方向に縮み変形して、可動VRユニット50を固定解除状態とするものである。なお、第2電圧は0Vであってもよい。
この高分子アクチュエータ46は、可動VRユニット50の中心軸である光軸Oと直交する平面内での可動範囲内、もしくは可動範囲付近に取り付けられる。また、位置センサの個体差や使用される温度の影響を排除するために、補正光学系のレンズ群を防振ユニットの枠体に押し当てて位置検出回路の較正動作を行う防振装置では、レンズ群が押し当てられる部分を避けて高分子アクチュエータを取り付ける必要がある。なお、高分子アクチュエータ46は、本実施形態の例に限らず、可動VRユニット50の中心軸である光軸Oと直交する平面に対し均等、又は略均等な間隔で少なくとも3箇所に取り付けられていればよい。
本実施形態において、高分子アクチュエータ46に用いられる高分子としては、例えば、高分子ゲル、イオン導電性高分子、電子導電性高分子、電歪高分子(誘電エラストマー、静電エラストマー)、圧電高分子、液晶エラストマーなどが挙げられる。
また、高分子アクチュエータ46a,46b,46c,46dは、それぞれアクチュエータ駆動回路140と電気的に接続されている。このアクチュエータ駆動回路140は、高分子アクチュエータ46の伸縮動作を制御するための回路である。このアクチュエータ駆動回路140の機能は、レンズ鏡筒120に内蔵される不図示のレンズCPUにより実行するようにしてもよい。
アクチュエータ駆動回路140には、レンズ鏡筒120に設けられた防振機能(ブレ補正動作)の切り替えスイッチ150からのオン、オフ信号が入力される。撮影者が切り替えスイッチ150をオフに設定すると、切り替えスイッチ150からアクチュエータ駆動回路140へオフ信号が送られ、これにより、アクチュエータ駆動回路140から各高分子アクチュエータ46に第1電圧が印加される。この第1電圧の印加により、各高分子アクチュエータ46は光軸Oの方向に伸び変形し、可動VRユニット50は光軸Oを中心とする位置に固定状態となる。
すなわち、図10に示すように、VR本体ユニット40の開口部45に挿入された可動VRユニット50の外周部は、各高分子アクチュエータ46により光軸Oの方向に同時に押圧されることになるため、可動VRユニット50は、光軸Oと直交する平面内のいずれの方向にも移動しなくなる。また、切り替えスイッチ150からのオフ信号は不図示のレンズCPUにも送られる。不図示のレンズCPUでは、オフ信号が入力されることにより、上述したブレ補正動作は行われない。
他方、撮影者が切り替えスイッチ150をオンに設定すると、切り替えスイッチ150からアクチュエータ駆動回路140へオン信号が送られ、これにより、アクチュエータ駆動回路140から各高分子アクチュエータ46に第2電圧が印加される。この第2電圧の印加により、各高分子アクチュエータ46は光軸Oから離間する方向に縮み変形し、可動VRユニット50は固定解除状態となる。
すなわち、図9に示すように、VR本体ユニット40の開口部45に挿入された可動VRユニット50の外周部から各高分子アクチュエータ46が離れ、可動VRユニット50は光軸Oの方向に押圧されなくなる。このため、可動VRユニット50は、光軸Oと直交する平面内のいずれの方向にも移動できる状態となる。また、切り替えスイッチ150からのオン信号は不図示のレンズCPUにも送られる。不図示のレンズCPUでは、オン信号が入力されることにより、上述したブレ補正動作が行われる。
(実施形態2)
図11は、実施形態2の高分子アクチュエータを被写体側から見たときの正面図である。本実施形態の高分子アクチュエータ47a〜47dは、第1電圧が印加されたときに、アクチュエータの一方の端部のみが光軸Oの方向に伸び変形して、可動VRユニット50を光軸Oを中心とする位置に固定状態とするものである。また、第2電圧が印加されたときには、伸び変形した端部が光軸Oから離間する方向に縮み変形して、図9に示すように、可動VRユニット50を固定解除状態とするものである。
(実施形態3)
図12(a),(b)は、実施形態3の高分子アクチュエータを被写体側から見たときの正面図である。本実施形態では、図12(a)に示すように、可動VRユニット50のVR本体ユニット50の側壁と接する位置に切り欠き部48a,48bが形成されている。この切り欠き部48a,48bは、光軸Oを中心として向かい合う位置に同一形状となるように形成されている。一方、VR本体ユニット40の開口部45の側壁において、この切り欠き部48a,48bと対向する位置には、高分子アクチュエータ49a,49bが取り付けられている。
本実施形態において、高分子アクチュエータ49a,49bに第1電圧が印加されると、高分子アクチュエータ49a,49bは光軸Oの方向に伸び変形し、図12(b)に示すように、可動VRユニット50の外周部は、高分子アクチュエータ49a,49bにより光軸Oの方向に同時に押圧されることになる。このとき、高分子アクチュエータ49a,49bは、可動VRユニット50の切り欠き部48a,48bと係合する。これによれば、可動VRユニット50は、高分子アクチュエータ49a,49bにより押圧されると同時に、この高分子アクチュエータ49a,49bによる押圧方向と直交する方向への移動も規制される。したがって、可動VRユニット50は、図10に示す実施形態と同様に、光軸Oと直交する平面内のいずれの方向にも移動しなくなり、光軸Oを中心とする位置に固定状態となる。
また、高分子アクチュエータ49a,49bに第2電圧が印加されると、高分子アクチュエータ49a,49bに光軸Oから離間する方向に縮み変形して、可動VRユニット50は固定解除状態となる。
上記実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)防振対象物を保持した可動VRユニット50を、VR本体ユニット40の開口部45に設けた圧電素子を変形させて固定するようにしたので、先に説明した従来例のように、ロック部材を複数の機械部品からなるアクチュエータにより駆動する方式に比べて装置の構造を簡単なものとすることができる。これによれば、装置を小型化することでき、重量増も最小限に抑えることができる。また、少ない部品点数で構成できるため、コスト増を回避することができる。したがって、簡単な構造により補正光学系を光軸位置で固定することができる防振装置、レンズ鏡筒及びカメラを提供することができる。
(2)可動VRユニット50を押圧する圧電素子は、可動VRユニット50の中心軸である光軸Oと直交する平面に対し均等、又は略均等な間隔で少なくとも3箇所に設ければよいため、圧電素子の部品数を必要最小限に抑えることができる。
(3)圧電素子として高分子アクチュエータを用いているため、可動VRユニット50の固定状態、固定解除状態それぞれの動作を高速にすることができ、また作動音を小さくすることができる。
(4)実施形態3のように、可動VRユニット50に切り欠き部48a,48bを形成し、伸び変形した高分子アクチュエータ49a,49bと係合させるようにした場合は、少なくとも2つの高分子アクチュエータにより可動VRユニット50を固定状態とすることができる。したがって、実施形態1,2よりも装置の重量を減らすことができ、コストもさらに抑えることができる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、本発明は以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)3つ以上の高分子アクチュエータを設けたVR本体ユニット50に対して、可動VRユニット40の対応する位置にそれぞれ切り欠き部を設けるようにしてもよい。このような構成とすることにより、可動VRユニット40をより確実に固定することができる。
(2)上記実施形態では、本発明に係わる防振装置をレンズ鏡筒のシャッタVRユニット130に適用した例について示したが、この例に限らず、カメラ100の撮像部を構成する撮像素子1及びローパスフィルタ1aに適用することもできる。
(3)上記実施形態では、本発明に係わる防振装置を内蔵したレンズ鏡筒120、このレンズ鏡筒120を備えたカメラ100を例として説明したが、これに限らず、ビデオカメラ、カメラ付携帯電話などの防振装置を備えた光学機器全般に適用することができる。
また、上記実施形態及び変形形態は適宜に組み合わせて用いることができるが、各実施形態の構成は図示と説明により明らかであるため、詳細な説明を省略する。さらに、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
40:VR本体ユニット、45:開口部、46a〜46d、47a〜47d、49a,49b:高分子アクチュエータ、48a,48b:切り欠き部、50:可動VRユニット、100:カメラ、110:カメラボディ、120:レンズ鏡筒、130:シャッタVRユニット

Claims (6)

  1. 防振対象物を保持する可動ユニットと、
    前記可動ユニットが挿入される開口部を有し、当該開口部に挿入された前記可動ユニットを前記防振対象物の中心軸と直交する面内で移動可能に支持する本体ユニットと、
    前記本体ユニットの開口部の側壁に設けられ、所定電圧の印加により伸縮変形して前記可動ユニットを固定状態または固定解除状態とする圧電素子と、
    を備えることを特徴とする防振装置。
  2. 請求項1に記載の防振装置であって、
    前記圧電素子は、前記本体ユニットの開口部において、前記防振対象物の中心軸と直交する面に対し均等又は略均等な間隔で少なくとも3箇所に設けられていること、
    を特徴とする防振装置。
  3. 請求項1又は2に記載の防振装置であって、
    前記可動ユニットは、前記圧電素子と接する位置に切り欠き部が形成され、所定電圧の印加により前記圧電素子が伸び変形したときに、当該圧電素子と前記切り欠き部とが係合すること、
    を特徴とする防振装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の防振装置であって、
    前記圧電素子は、第1電圧が印加されたときは伸び変形して前記可動ユニットを固定状態とし、第2電圧が印加されたときは縮み変形して前記可動ユニットを固定解除状態とする高分子アクチュエータであること、
    を特徴とする防振装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の防振装置と、
    前記防振装置の防振対象物として、入射した被写体光を屈折させて射出側の受光面に被写体像を形成する光学部材と、
    前記光学部材が収納される筒体と、
    を備えることを特徴とするレンズ鏡筒。
  6. 請求項5に記載のレンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒の前記光学部材により形成された被写体像を受光面において撮像する撮像部と、
    を備えることを特徴とするカメラ。
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