JP2010175799A - 電子写真用トナーと画像形成方法 - Google Patents

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剛 内田
Masahiro Yasuno
政裕 安野
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隼也 大西
Koichi Sugama
幸一 菅間
Masahiko Nakamura
正彦 中村
Saburo Hiraoka
三郎 平岡
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Abstract

【課題】小粒径で粒径の揃った重合法にて作製されたトナーでありながら、帯電性が良好で、漆黒調のブラックトナーであり、しかも、その性能が長期に亘って安定している電子写真用トナーとそれを用いた画像形成方法を提供する。
【解決手段】少なくとも結着樹脂と離型剤とカーボンブラックを含有する電子写真用トナーであり、該結着樹脂と該離型剤の含有量100質量部に対し該カーボンブラックの含有量が7.0〜13.0質量部であり、且つ、特定の構造式を有するフタロシアニン化合物を0.1〜3.0質量部含有し、さらに、該化合物の含有量をY質量部、カーボンブラックの含有量をX質量部とするときに、XとYが下記に示す関係式をいずれも満たす電子写真用トナー。Y<0.3333X−1.3333Y>0.0667X−0.3667
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真用トナーとそれを用いた画像形成方法に関するものである。
近年、電子写真方式による画像形成方法は、従来のビジネス文書のコピーやプリントアウトのみならず、オンデマンド印刷の領域にまで広く用いられる様になってきている。これら軽印刷領域においては出力画像そのものが商品であるから、当然高い画質が求められる。
オンデマンド印刷において特に要求される画像特性としては、解像度、具体的には小ポイント文字の再現性、ハーフトーン画像部のきめの細かさ、ベタ画像部の均一性の高さ等であり、さらにこれらの画像特性を常に得られる安定性などが挙げられる。更に白黒画像の場合は、漆黒調の色味が高品位の印象を与え好ましいとされている。
これら高画質化要求に対しては、電子写真用トナー(単に、トナーということもある)の小径化による解像度の向上や、ハーフトーン画像部のキメの細かさの向上、荷電制御剤の添加による帯電性の向上によるベタ画像部の濃度均一性向上、更に非画像部汚れ防止策、並びに白黒画像における漆黒調付与については、カーボンブラックの変更、シアン顔料の微量添加等が提案されてきた(例えば、特許文献1又は特許文献2参照)。
しかしながら、上記課題を全て同時に解決し得る技術手段は開発されていないため、完全な解決策になっていないのが現状であった。
特開平2−201378号公報 特開平1−254968号公報
最近は高画質化等の観点から重合トナーが広く用いられるようになってきている。粉砕トナーの場合、小粒径化しようとすると微粉が生じ、分級等で除くことが困難なため、これが残存し、トナースペント等を生じやすくなる。これに対し、トナー粒子を水系などの溶媒中で造粒する重合トナーについては、製法上微粉を生ずることが少なく、小径化に適しているからである。
一方、帯電性向上のためには従来より荷電制御剤(CCA)を添加することが一般的に行われていた。粉砕トナーの場合、混練時に乾式で溶融混合すれば良く、CCAの導入は容易である。これに対し重合トナーについては水などの溶媒中で造粒するため、CCAを導入する場合には、予め溶媒中に溶解、或は分散させておく必要がある。このため結晶構造が破壊されたり、錯体構造を有する化合物の場合、錯構造の分解によりCCAとしての機能を発現しなくなることがある。一方錯体構造を有さないCCAについてはそもそもあまり機能性が高くないものが多い。それ故、重合トナーにおいては粉砕トナーほどCCAが用いられないというのが実状である。
ブラックトナーについては特に欧米において漆黒の色調が好まれてきたが、デジタル印刷の様な用途の拡大に伴い、国内においても一般的に要求されるようになってきている。
黒色の着色剤には広くカーボンブラック(CB)が用いられているが、トナー用着色剤として広く用いられている酸性カーボンブラックは赤みが強く品位が低いとされている。これに対してはカーボンブラックの一次粒径を大きくすることで青みを持たせることが可能であるが、着色力が低下し、これを補うためにはカーボンブラックの添加量を増やさなければならない。しかしながら、カーボンブラックは抵抗値が低く、添加量を増やすことは帯電量の低下等の問題を生じさせる。
漆黒調のブラックトナーを得るほかの手段としては着色剤として磁性体を用いたり、磁性体とブラックカーボンと併用したりする手段も提示されている。しかしながら、磁性体については金属酸化物であることや、比重の高さにより重合トナー中に導入することは非常に難しい。
その他の手段としては、銅フタロシニンに代表されるシアン顔料を少量添加するということも提案されている。しかし、この方法でより深みの有る漆黒調を得ようとすると、シアン顔料の添加比率を上げなければならず、比率を上げるとハーフトーンの青みが強くなり、好ましくない。
更にはブラックトナーは先述の通り低抵抗材料であるカーボンブラックを含むため、シアン、マゼンタ、イエローなどのカラートナーに比して帯電性が低く、帯電量が小さくなるため帯電性向上手段が強く求められているというのが実態である。
本発明は上記課題の解決策を見いだすためになされた。
即ち、本発明の目的は、小粒径で粒径の揃ったトナーを得る為に重合法にて作製されたトナーでありながら、帯電性が良好で、漆黒調のブラックトナーであり、しかも、その性能が長期に亘って安定している電子写真用トナーと、それを用いた画像形成方法を提供することにある。
発明者らは、鋭意検討の結果、特定構造の化合物を適正量添加することで、重合トナーにおいても荷電制御剤としての高い機能を発現すると共に、漆黒調のブラックトナーを得ることができることを見出した。
この化合物は基本骨格としてはフタロシアニン構造を有しているが、従来着色剤として広く用いられている銅フタロシアニンとは、異なる中心金属元素を有している。このため化合物内の電子状態が従来の銅フタロシアニンとは異なり、電荷発生能の向上と吸収スペクトルのシャープ化が達成されていると考えられ、このため上記性能を得ることが可能となったと推測される。
即ち、本発明の目的は、下記構成を採るトナー並びに該トナーを用いた画像形成方法により達成される。
1.少なくとも結着樹脂と離型剤とカーボンブラックを含有する電子写真用トナーにおいて、該結着樹脂と該離型剤の含有量100質量部に対し該カーボンブラックの含有量が7.0〜13.0質量部であり、且つ、下記一般式(1)で示す構造式を有する化合物を0.1〜3.0質量部含有し、さらに、該化合物の含有量をY質量部、カーボンブラックの含有量をX質量部とするときに、XとYが下記に示す関係式をいずれも満たすことを特徴とする電子写真用トナー。
Y < 0.3333X − 1.3333
Y > 0.0667X − 0.3667
Figure 2010175799
(式中、Mは、ケイ素原子(Si)、ゲルマニウム原子(Ge)、スズ原子(Sn)のいずれかの金属原子を示す。また、Zは、各々独立に、ヒドロキシ基、塩素原子、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、或いは下記一般式(2)で表される基を示す。A、A、A及びAは、各々独立に下記式(A−1)〜(A−21)で表される置換基を有してもよい芳香環を形成する原子団を示す。)
Figure 2010175799
(式中、R、R、Rは炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜22のアルコキシ基、または、炭素数6〜18のアリールオキシ基を示す。なお、R、R、Rはお互い同じ基であっても異なる基であってもよい。)
Figure 2010175799
2.前記電子写真用トナーが前記結着樹脂を水系媒体中に乳化分散させて、着色剤粒子と会合融着させる工程を経て製造されるものであることを特徴とする前記1記載の電子写真用トナー。
3.前記会合融着により粒径成長開始以後、前記1に記載の一般式(1)として示す構造式を有する化合物を添加することを特徴とする前記2記載の電子写真用トナー。
4.前記1〜3のいずれか1項に記載の電子写真用トナーを用い、電子写真感光体上の静電潜像を現像することを特徴とする画像形成方法。
本発明により、小粒径で粒径の揃ったトナーを得る為に重合法にて作製されたトナーでありながら、帯電性が良好で、漆黒調のブラックトナーであり、しかも、その性能が長期に亘って安定している電子写真用トナーとそれを用いた画像形成方法を提供することが出来る。
本発明の現像剤が好ましく用いられる画像形成装置の一例を示す概略図。
従来、電子写真用トナーの帯電性向上のためには、いわゆる荷電制御剤(CCA)と呼ばれる化合物が用いられてきた。
CCAとしてはアゾ系、サリチル酸系等の有機金属錯体が最も一般的に用いられるが、環境安全性が懸念されるという問題がある上に、乳化会合法においては、錯体構造の破壊、結晶構造の変化により機能発現しなくなる傾向があった。本問題の少ない非錯体構造のカリックスアレーンについては、なお性能が不十分である。
これに対し、乳化会合法においても機能発現し安全性に優れたCCAが求められていた。CCAとして機能するためには、一般的にπ電子を多く有する構造を持つことに加え、電子吸引性あるいは供与性が高い官能基を多く有することが必須である。
トナー用着色剤に用いられる有機顔料(有機金属錯体)については、殆どのものが上記構造を有し、その具体的な構造の違いによって帯電性に違いがあることは認識されている。更に有機顔料については、印刷分野で工業的に用いられているものが多く、安全性が確認されているものも多い。
一般にフタロシアニン構造を持つ化合物は若干の負帯電性を有することが知られている。
この中で、本発明の前記一般式(1)で示される、特定構造のフタロシアニン化合物が、比較的高い帯電性を有すると共に、ブラックトナーの着色剤として一般的に用いられるカーボンブラックと共存させることで顕著な帯電性向上効果を持つようになることを見出した。
即ち、本発明の電子写真用トナーは、少なくとも結着樹脂と離型剤及びカーボンブラックを含有するブラックトナーであって、前記一般式(1)で示す構造式を有する化合物をトナーの結着樹脂と離型剤の含有量100質量部に対し0.1〜3.0質量部含有させるというものである。
前記一般式(1)中、Mは、ケイ素原子(Si)、ゲルマニウム原子(Ge)、スズ原子(Sn)のいずれかの金属原子を示す。一般式(1)中、Mとしては、特にケイ素原子(Si)が好ましい。
また、前記一般式(1)中、Zは、各々独立にヒドロキシ基、塩素原子、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、または前記一般式(2)で表される基を示す。
また、前記一般式(2)中、R〜Rは、各々、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜22のアルコキシ基、または炭素数6〜18のアリールオキシ基を示す。特に、R〜Rがメチル基、エチル基またはプロピル基であることが好ましい。
さらに、前記一般式(1)中、A〜Aは、各々独立に上記式(A−1)〜上記式(A−21)で表される置換基を有してもよい芳香環を形成する原子団を示す。一般式(1)中、A〜Aとしては、特に置換基を有してもよいベンゼン環が好ましい。置換基とは、Cl、F、Br、Iのなどのハロゲン原子、ニトロ基、スルホンアミド基、C1〜C10のアルキル基、ハロゲン原子を含むアルキル基などを示す。
本発明において前記一般式(1)の化合物として、具体例を表1に示すが、本発明に係るトナーに使用可能な一般式(1)で表される化合物はこれらに限定されるものではない。
これらの具体例の中では、化合物(T−9)〜化合物(T−14)で表されるものが好ましい。ただし、化合物(T−1)、化合物(T−11)および化合物(T−16)中、(i)C−はイソプロピル基であり、化合物(T−6)中、(n)C−はノルマルブチル基であり、化合物(T−9)および化合物(T−18)中、(n)C13−はノルマルヘキシル基であり、化合物(T−15)および化合物(T−16)中、(t)C−はターシャリーブチル基であり、化合物(T−17)中、(n)C1225−はノルマルドデシル基である。
Figure 2010175799
これらの化合物の添加含有量は、結着樹脂と離型剤の合計質量100質量部に対して0.1〜3.0質量部含有させる必要がある。含有量が0.1質量部未満ではその荷電制御効果が十分ではなく、特に高温高湿環境(例えば30℃、80%RH)において帯電量が低くなり、現像性や転写性が悪化し、画像濃度が低下したり、かぶりが発生することがある。また、含有量が3.0質量部を超えると帯電量が高くなり過ぎ、特に低温低湿環境(例えば10℃、20%RH)において画像濃度が低下する。
且つ、一般式(1)で示す構造式を有する化合物の含有量をY質量部、カーボンブラックの含有量をX質量部とするときに、XとYが下記に示す関係式をいずれも満たす必要がある。
Y < 0.3333X − 1.3333
Y > 0.0667X − 0.3667
Yの値が上記範囲より大きいと中間濃度部(ハーフ画像)の青みが強すぎ、逆にこれよりYが小さいと、高濃度部(ベタ画像)が赤みを帯びてくる傾向がある。
又、CCAを含有させるのは出来るならばトナー粒子の表面或いは表面近傍が望ましく、トナー粒子中における含有位置をコントロールすることが容易という意味でも、トナーの製造方法は樹脂を水系媒体中に乳化分散させて、着色剤粒子と会合融着させる工程を経る、いわゆる乳化会合法が好ましい。この方法であれば、会合途中或いは会合終了後に一般式(1)で表される化合物の分散液を添加することにより、一般式(1)で表される化合物をトナーの表面或いは表面近傍に含有させることができるからである。
〔電子写真用トナー〕
次に、トナーについて説明する。
本発明のトナーは、結着樹脂、着色剤及び離型剤並びに一般式(1)で表される化合物を含む着色粒子に、必要に応じ外添剤を添加・混合して作製することができる。
トナーの製造方法としては、特に限定されるものではないが、乳化会合法による方法が好ましく用いられる。特にミニエマルジョン重合粒子を乳化重合によって多段重合構成とした樹脂粒子を会合融着する製造方法が好ましい。
以下に、本発明で用いるトナーの作製手順の一例を示す。
すなわち、本発明で用いられる代表的トナーは以下の様な工程を経て作製されるものである。
(1)離型剤をラジカル重合性単量体に溶解或いは分散させる溶解/分散工程
(2)重合性単量体を重合して樹脂粒子の分散液を作製する重合工程
(3)水系媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子を会合融着させて着色粒子を作製する会合・融着工程
(4)前記会合・融着工程の途中或いは終了後に、前記着色粒子の分散液中に一般式(1)で示される化合物を含有する分散液を添加し、着色粒子の表面あるいは表面近傍に固着させる荷電処理工程
(5)着色粒子の表面或いは表面近傍に荷電制御剤が固着した粒子(以下、着色粒子B)を熱エネルギーにより熟成して着色粒子Bの形状を調整する熟成工程
(6)着色粒子B分散液を冷却し、冷却した着色粒子B分散液より着色粒子Bを固液分離し、分離した着色粒子Bより界面活性剤等を除去する洗浄工程
(7)洗浄処理された着色粒子Bを乾燥する乾燥工程
(8)着色粒子Bに外添剤を添加する外添剤処理工程
を有する。
尚、上記工程中でいう「着色粒子B」とはトナーの母体粒子を意味するもので、外添剤処理を行わない場合にはそのままトナーとなるものである。
上記のトナーを作製する場合、先ず、樹脂粒子と着色剤粒子とを会合融着させて着色粒子を作製する。次に、着色粒子分散液中に一般式(1)で示される化合物を含有する分散液を添加し、着色粒子の表面或いは表面近傍に一般式(1)で示される化合物を固着させた粒子を作製する。この様に、本発明で用いられるトナーは、各種製法で作製された着色粒子の分散液中に一般式(1)で示される化合物を含有する分散液を添加して着色粒子の表面或いは表面近傍に固着させることにより、形成するものがよい。
本発明のトナーは、体積基準におけるメディアン径(D50)が2.5〜7.0μmであるものが好ましい。
尚、トナーの体積基準メディアン径(D50)は、「マルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)」に、データ処理用のコンピューターシステムを接続した装置を用いて測定、算出することができる。
測定手順としては、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20ml(トナーの分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)で馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を作製する。このトナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII(ベックマン・コールター社製)」の入ったビーカーに、測定濃度5〜10%になるまでピペットにて注入し、測定機カウントを25000個に設定して測定する。尚、マルチサイザー3のアパチャ−径は50μmのものを使用する。
〔トナーを構成する材料〕
次に、本発明のトナーに使用可能な樹脂、着色剤、離型剤、外添剤等のトナーを構成する材料について、具体例を挙げて説明する。
(本発明の着色剤)
本発明のトナーに用いられる着色剤はカーボンブラックであり、チャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等が用いられる。
本発明において結着樹脂と離型剤の合計が100質量部に対し、該カーボンブラック(CB)の含有量が7.0〜13.0質量部である必要がある。これより少ないと着色力に問題が生じ、また、此より多いと帯電性に問題が生じやすい。
本発明のトナーに使用する着色剤としてはこの他に黒色の磁性体、染料、顔料等を必要により使用することができる。
(樹脂)
先ず、本発明のトナーに使用可能な樹脂について説明する。トナーに使用可能な樹脂は、特に限定されるものではなく、公知の樹脂が使用できる。
例えば、下記(1)〜(10)に示す様なビニル系単量体に代表される重合性単量体を重合して作製される重合体である。すなわち、本発明で用いられるトナーに使用可能な樹脂は、下記に示すビニル系単量体を単独或いは複数種類組み合わせて重合を行って得られるものが挙げられる。
(1)スチレン或いはスチレン誘導体
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等
(2)メタクリル酸エステル誘導体
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等
(3)アクリル酸エステル誘導体
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等。
(4)オレフィン類
エチレン、プロピレン、イソブチレン等
(5)ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等
(6)ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等
(7)ビニルケトン類
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等
(8)N−ビニル化合物
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等
(9)ビニル化合物類
ビニルナフタレン、ビニルピリジン等
(10)アクリル酸或いはメタクリル酸誘導体
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等。
又、樹脂を構成する重合性単量体として、イオン性解離基を有する重合性単量体を組み合わせて使用することも可能である。イオン性解離基としては、例えば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等の置換基が挙げられ、イオン性解離基を有する重合性単量体はこれらの置換基を有するものである。
イオン性解離基を有する重合性単量体の具体例を以下に挙げる。
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート等。
更に、樹脂を構成する重合性単量体として、多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることも可能である。多官能性ビニル類の具体例を以下に挙げる。
ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等。
(その他の着色剤)
本発明のトナーはブラックトナーであり、フルカラー画像形成用として組み合わせることができるトナーに使用される着色剤としては、以下に示す如き公知のものが挙げられる。
シアンもしくはグリーン用の着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15;2、C.I.ピグメントブルー15;3、C.I.ピグメントブルー15;4、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
マゼンタもしくはレッド用の着色剤としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48;1、C.I.ピグメントレッド53;1、C.I.ピグメントレッド57;1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
又、オレンジもしくはイエロー用の着色剤としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
これらの着色剤は必要に応じて単独もしくは2つ以上を選択併用することも可能である。又、着色剤の添加量はトナー全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲に設定するのがよい。
(離型剤)
次に、本発明で用いられるトナーに使用可能な離型剤について説明する。本発明で用いられるトナーに使用可能な離型剤としては、従来公知のものが挙げられ、具体的には、以下のものが挙げられる。
尚、本発明において離型剤は必要必須なものとはいえないが、今日、トナーには多くの場合離型剤が添加されている。従って、一般式(1)の化合物やカーボンブラックの添加比率を算出するときには、離型剤量も結着樹脂と同様に考慮する必要がある。
(1)長鎖炭化水素系離型剤
ポリエチレン離型剤、ポリプロピレン離型剤等のポリオレフィン離型剤、パラフィン離型剤、サゾール離型剤等
(2)エステル系離型剤
トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等
(3)アミド系離型剤
エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミド等
(4)ジアルキルケトン系離型剤
ジステアリルケトン等
(5)その他
カルナウバワックス離型剤、モンタン離型剤等。
又、トナー中の離型剤含有量は、1.0〜30質量%が好ましく、更に好ましくは5.0〜20質量%である。
(外添剤)
本発明のトナーは、流動性、帯電性の改良及びクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外添剤を着色粒子に混合して使用しても良い。これら外添剤としては特に限定されるものではなく、種々の無機微粒子、有機微粒子及び滑剤を使用することができる。
無機微粒子としては、従来公知のものを使用することができる。具体的には、シリカ、チタニア、アルミナ、チタン酸ストロンチウム微粒子等が好ましく用いることができる。これら無機微粒子としては必要に応じて疎水化処理したものを用いても良い。具体的なシリカ微粒子としては、例えば日本アエロジル社製の市販品R−805、R−976、R−974、R−972、R−812、R−809、ヘキスト社製のHVK−2150、H−200、キャボット社製の市販品TS−720、TS−530、TS−610、H−5、MS−5等が挙げられる。
チタニア微粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品T−805、T−604、テイカ社製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−500BS、MT−600、MT−600SS、JA−1、富士チタン社製の市販品TA−300SI、TA−500、TAF−130、TAF−510、TAF−510T、出光興産社製の市販品IT−S、IT−OA、IT−OB、IT−OC等が挙げられる。
アルミナ微粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品RFY−C、C−604等が挙げられる。
又、有機微粒子としては数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を使用することができる。具体的には、スチレンやメチルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体を使用することができる。
これら外添剤の添加量は、トナー全体に対して0.1〜10.0質量%とすることが好ましい。
次に、本発明に係わる現像剤について説明する。
〔現像剤〕
本発明のトナーは、そのまま非磁性一成分現像に用いることが出来るが、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることも出来る。
キャリアとしては高耐久性を確保するため、樹脂コートされたものが好ましい。キャリアは、磁性体粒子が更に樹脂によりコートされているもの、或いは樹脂中に磁性体粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コート用の樹脂としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。又、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂等を挙げることができる。
磁性体粒子の粒子径は、20〜100μmが好ましく、25〜80μmがより好ましい。
磁性体粒子の粒子径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
トナーとキャリアの混合比は、キャリア100質量部に対してトナー2〜10質量部が好ましい。
トナーとキャリアの混合は、トナーとキャリアにストレスを与えず混合できれば良く、公知の混合機を用いて行うことができる。具体的には、V型混合機、ナウター混合機、ヘンシェルミキサー等を挙げることができる。
〔画像形成方法と画像形成装置〕
次に、本発明の現像剤が使用可能な画像形成方法について説明する。本発明の現像剤は、例えば、プリント速度が300mm/sec(A4用紙に換算して65枚/分の出力性能)レベル以上の高速のフルカラー画像形成装置に使用されることが好ましい。具体的には、短時間で大量の文書をオンデマンドに作成ことが可能なプリンタ等が挙げられる。
図1は、本発明の現像剤が好ましく用いられる画像形成装置の一例を示す概略図である。
図1において、1Y、1M、1C、1Kは感光体、4Y、4M、4C、4Kは現像手段、5Y、5M、5C、5Kは一次転写手段としての一次転写ローラ、5Aは二次転写手段としての二次転写ローラ、6Y、6M、6C、6Kはクリーニング手段、7は中間転写体ユニット、24は熱ロール式定着装置、70は中間転写体を示す。
この画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、転写部としての無端ベルト状中間転写体ユニット7と、記録部材Pを搬送する無端ベルト状の給紙搬送手段21及び定着手段としての熱ロール式定着装置24とを有する。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
各感光体に形成される異なる色のトナー像の1つとして、イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1Y、該感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y、クリーニング手段6Yを有する。又、別の異なる色のトナー像の1つとして、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1M、該感光体1Mの周囲に配置された帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、一次転写手段としての一次転写ローラ5M、クリーニング手段6Mを有する。又、更に別の異なる色のトナー像の1つとして、シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1C、該感光体1Cの周囲に配置された帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、一次転写手段としての一次転写ローラ5C、クリーニング手段6Cを有する。又、更に他の異なる色のトナー像の1つとして、黒色画像を形成する画像形成部10Kは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1K、該感光体1Kの周囲に配置された帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、一次転写手段としての一次転写ローラ5K、クリーニング手段6Kを有する。
無端ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持された中間転写エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写体70を有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kより形成された各色の画像は、一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された転写材として用紙等の記録部材Pは、給紙搬送手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A、22B、22C、22D、レジストローラ23を経て、二次転写手段としての二次転写ローラ5Aに搬送され、記録部材P上にカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された記録部材Pは、熱ローラ式定着装置24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、二次転写ローラ5Aにより記録部材Pにカラー画像を転写した後、記録部材Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、一次転写ローラ5Kは常時、感光体1Kに圧接している。他の一次転写ローラ5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1Cに圧接する。
二次転写ローラ5Aは、ここを記録部材Pが通過して二次転写が行われるときにのみ、無端ベルト状中間転写体70に圧接する。
このように感光体1Y、1M、1C、1K上に帯電、露光、現像によりトナー像を形成し、無端ベルト状中間転写体70上で各色のトナー像を重ね合わせ、一括して記録部材Pに転写し、熱ロール式定着装置24で加圧及び加熱により固定して定着する。トナー像を記録部材Pに転移させた後の感光体1Y、1M、1C、1Kは、クリーニング装置6Y、6M、6C、6Kで転写時に感光体に残されたトナーを清掃した後に、上記の帯電、露光、現像のサイクルに入り、次の像形成が行われる。
次に、実施例により本発明の代表的な実施態様を示しながら、さらに本発明につき説明を行う。しかし、無論、本発明はこれらの態様に限定されるわけではない。
〔ラテックス合成方法〕
純水2600g、ラウリル硫酸ナトリウム3gをSUS製5L(リットル)反応容器に加え、反応蓋、温度計、リービッヒ還流管、撹拌羽及び撹拌装置を装着し、撹拌しつつ80℃までウォータバス中投げ込みヒーターにより過熱した。
スチレン(St)122g、アクリル酸n−ブチル(BA)50g、メタクリル酸(MAA)13g、n−オクチルメルカプタン(NOM)0.9gを300mlビーカーに加え、マグネチックスターラーで撹拌しつつ70℃に加熱した後、徐々に脂肪酸エステルワックス100gを加え溶解した。
得られたワックスモノマー溶解液を先述の反応容器に加え、超音波分散機にて30分分散した後、5%過硫酸カリウム溶液130gを加え、1時間重合反応を行った。
更にSt343g、BA130g、MAA30g、NOM10gの混合モノマー液を加えた後、5%過硫酸カリウム溶液200gを加え1時間重合反応を行い、本発明のラテックスを得た。
〔カーボンブラック分散液の製造方法〕
カーボンブラック625g、ラウリル硫酸ナトリウム290g、純水4085gを10LSUS製容器に添加し、撹拌機を用いてで2時間予備撹拌した。
三井鉱山社製SC100/32型メディアミルにて3hr処理し、カーボンブラック分散液を得た。
〔一般式(1)で示される化合物の分散液〕
例示化合物T−7を125g、ラウリル硫酸ナトリウムを58g、純水817gを2Lビーカーに入れて、マグネチックスターラーで2時間予備撹半した。
三井鉱山(株)製SC100/32型メディアミルにて1hr処理し、例示化合物T−7の分散液を得た。
〔ブラックトナー作製〕
(トナー1の製造)
ラテックスを固形分換算で263g、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム27%溶液3g、純水1990gをSUS製5L反応容器に加え、撹拌しつつ10%NaOH10gを徐々に加えた、更にカーボンブラック分散液を固形分換算で19.1gを加えた後、容器蓋、温度計、リービッヒ冷却管を反応容器に装着し、撹拌速度を上げ50%MgCl六水和物溶液100gを徐々に加えた。
ウォーターバス内で投げ込みヒータにより反応物温度が90℃になるまで昇温し、撹拌速度を落とし粒径成長を開始した。体積平均粒径が所望の粒径になったところで例示化合物T−7分散液を固形分換算で0.79g徐々に加え、そのまま2時間撹拌し続けた後、20%NaCl溶液1000gを加え反応を停止し、円形度を上げるためさらに熟成した。
40℃まで冷却した後、得られた反応液を塩酸処理し、ヌッチェにて濾過水洗をした。得られたトナーウェットケーキを解砕し、約40℃にて3日間風乾し、着色粒子B(母体トナー粒子)を得た。
母体トナー粒子150gに対し、シラン系カップリング剤処理をした表面積300m/gのフュームドシリカ1.5g、アナターゼ型疎水性酸化チタン1gを加え、小型回転式混合器にて20分間混合した後、150メッシュの円篩にて処理しシアンのトナー1を得た。トナー1の体積基準メディアン径(D50)は6.5μmであった。
〔トナー2〜15の製造〕
トナー1の製造条件を表2に記載した様に変更して、トナー2〜15の製造を行った。
Figure 2010175799
粒径が30μmのフェライト粒子にスチレン/アクリル樹脂をコートしたキャリアを用い、トナー濃度7.5質量%に成る様に混合し、各トナーの現像剤を作製した。
〔評価方法〕
使用した画像形成装置(評価機):bizhub PRO C6500(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)
試験環境:30℃、80%RH(HH)および10℃、20%RH(LL)
評価紙:CFペーパー(A4、80g/m、コニカミノルタビジネスソリューションズ社製)
具体的な手順:
1.上記評価機のブラック用現像装置に、上記で作製したトナーおよび現像剤を順次装填する。
2.上記評価機をHH環境下で12時間以上調湿する。
3.印字率5%チャートにて50kp(kp:1000プリント)出力後、LLにて50kp出力する。
4.HH初期とHHにて50kp終了時とさらにLLで50kp終了時に、ベタ画像(紙上付着量4g/m)、ハーフ画像(紙上付着量2g/m)、白紙画像および下記ドット再現性確認用画像を出力し、画像濃度と色相とカブリおよびドット再現性を評価する。また、帯電量測定用の現像剤サンプルを採取する。
(帯電量測定)
トナーの帯電量は、ブローオフ帯電量測定装置「TB−200」(東芝ケミカル社製)により測定した。具体的には、500メッシュのステンレス製スクリーンを装着したブローオフ帯電量測定装置でブロー圧0.05MPaの条件で10秒間窒素ガスにてブローする。測定された電荷を飛翔したトナー質量でわることによって帯電量(μC/g)を算出する。尚、トナーの帯電量は、−45〜−30μC/gであれば問題ないレベルとする。
(画像濃度)
画像濃度の測定は、まず印字されていない評価紙(白紙)について、反射濃度計(RD−918:マクベス社製)を用いて12ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、白紙濃度とする。次に出力したベタ画像について、同様に12ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、この平均濃度から白紙濃度を引いた値を画像濃度として評価した。
画像濃度は1.2以上を合格とする。
(かぶり)
カブリ濃度の測定は、まず印字されていない評価紙(白紙)について、反射濃度計(RD−918:マクベス社製)を用いて12ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、白紙濃度とする。次に出力した白紙画像について、同様に12ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、この平均濃度から白紙濃度を引いた値をカブリ濃度として評価した。
評価基準:
◎:0.003未満(良好)
○:0.003〜0.006未満(実用上問題のないレベル)
△:0.006〜0.010以下(実用上やや問題があるが、許容できるレベル)
×:0.010より大きい値(実用上問題となるレベル)
(ドット再現性)
直径2.5mmのドット径を1.5mm間隔で出力し、形成された画像ドット径の大きさと露光スポット径の大きさを、100倍の拡大鏡を用いて評価した。
◎:画像ドットの大きさが露光スポット径に対して30%未満の増減で形成され、
隣接するドット同士はそれぞれ独立に再現されている(良好)
○:画像ドットが露光スポット径に比べて、30%〜60%の増減で形成され、
それぞれ独立に再現されている(実用性があるレベル)
×:画像ドットが露光スポット面積に比し、60%を超した増減で形成され、
部分的に画像ドットが消失したり、連結したりしている(実用上問題のレベル)
(色相)
色相は、分光測色計「CM3600D」(コニカミノルタセンシング社製)を用いて測定した。具体的には、直径4mmのターゲットマスクを使用し、HH初期に出力したベタ画像およびハーフ画像について、それぞれ10点測定し、L測定の中、bのそれぞれの平均値を測定値とする。
色相の測定値が、ベタ画像:−5.0≦b≦−1.5、ハーフ画像:−4.0≦bの範囲であれば合格とする。
Figure 2010175799
上記「表3」に示されるごとく、本発明内の実施例1〜7はいずれの特性もよいが、本発明外の比較例1〜8は、少なくともいずれかの特性に問題が出ることがわかる。
1Y、1M、1C、1K 感光体
4Y、4M、4C、4K 現像手段
5Y、5M、5C、5K 一次転写手段としての一次転写ローラ
5A 二次転写手段としての二次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K クリーニング手段
7 中間転写体ユニット
24 熱ロール式定着装置
70 中間転写体

Claims (4)

  1. 少なくとも結着樹脂と離型剤とカーボンブラックを含有する電子写真用トナーにおいて、該結着樹脂と該離型剤の含有量100質量部に対し該カーボンブラックの含有量が7.0〜13.0質量部であり、且つ、下記一般式(1)で示す構造式を有する化合物を0.1〜3.0質量部含有し、さらに、該化合物の含有量をY質量部、カーボンブラックの含有量をX質量部とするときに、XとYが下記に示す関係式をいずれも満たすことを特徴とする電子写真用トナー。
    Y < 0.3333X − 1.3333
    Y > 0.0667X − 0.3667
    Figure 2010175799
    (式中、Mは、ケイ素原子(Si)、ゲルマニウム原子(Ge)、スズ原子(Sn)のいずれかの金属原子を示す。また、Zは、各々独立に、ヒドロキシ基、塩素原子、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、或いは下記一般式(2)で表される基を示す。A、A、A及びAは、各々独立に下記式(A−1)〜(A−21)で表される置換基を有してもよい芳香環を形成する原子団を示す。)
    Figure 2010175799
    (式中、R、R、Rは炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜22のアルコキシ基、または、炭素数6〜18のアリールオキシ基を示す。なお、R、R、Rはお互い同じ基であっても異なる基であってもよい。)
    Figure 2010175799
  2. 前記電子写真用トナーが前記結着樹脂を水系媒体中に乳化分散させて、着色剤粒子と会合融着させる工程を経て製造されるものであることを特徴とする請求項1記載の電子写真用トナー。
  3. 前記会合融着により粒径成長開始以後、請求項1に記載の一般式(1)として示す構造式を有する化合物を添加することを特徴とする請求項2記載の電子写真用トナー。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真用トナーを用い、電子写真感光体上の静電潜像を現像することを特徴とする画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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