JP2010175691A - 画像形成装置及び印刷物 - Google Patents
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Abstract
【課題】脱墨性に優れた画像が形成され、かつ、トナーの帯電低下による画質低下が抑制される画像形成装置を提供することである。
【解決手段】第1静電潜像保持体、第1静電潜像形成手段、記録媒体に直接接触する第1トナー像を形成するための第1トナーを含む現像剤により第1静電潜像を現像する第1現像手段、及び第1転写手段、を含む第1トナー像形成手段と、
第2静電潜像保持体、第2静電潜像形成手段、前記第1トナー像を介して前記記録媒体表面に形成される第2トナー像を形成するための第2トナーを含む現像剤により該第2静電潜像を現像する第2現像手段、及び第2転写手段、を含む1つ又は複数の第2トナー像形成手段と、
前記第1トナー像及び前記第2トナー像を該記録媒体に定着する定着手段と、を有し、
前記第1トナーの脱墨性水溶液に対する接触角は、前記第2トナーの脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい、画像形成装置である。
【選択図】なし
【解決手段】第1静電潜像保持体、第1静電潜像形成手段、記録媒体に直接接触する第1トナー像を形成するための第1トナーを含む現像剤により第1静電潜像を現像する第1現像手段、及び第1転写手段、を含む第1トナー像形成手段と、
第2静電潜像保持体、第2静電潜像形成手段、前記第1トナー像を介して前記記録媒体表面に形成される第2トナー像を形成するための第2トナーを含む現像剤により該第2静電潜像を現像する第2現像手段、及び第2転写手段、を含む1つ又は複数の第2トナー像形成手段と、
前記第1トナー像及び前記第2トナー像を該記録媒体に定着する定着手段と、を有し、
前記第1トナーの脱墨性水溶液に対する接触角は、前記第2トナーの脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい、画像形成装置である。
【選択図】なし
Description
本発明は、画像形成装置及び印刷物に関する。
地球全体の自然環境を保護する観点から、森林資源を保護する重要性が認識され、資源の利用削減を図ることが重要課題となっている。資源の利用削減の一環として、複写機、プリンタ等で使用された用紙を再利用することが進められている。再利用方法としては、例えば、電子写真装置によってトナーが定着された印刷物を、繊維に叩解してトナーを除去した後、再び用紙として抄紙する方法(脱墨処理)が挙げられる。
上記脱墨処理を効率的に行うために、アルカリ分解性の高い結着樹脂を用いたトナーが開示されている。具体的には、例えば、生分解性を持つポリヒドロキシアルカノエートを結着樹脂として用いたトナー(特許文献1)、ポリヒドロキシカルボン酸からなる分解性ポリエステル樹脂を用いたトナー(特許文献2)、生分解性を持つ乳酸系樹脂を結着樹脂として含有するトナー(特許文献3)等が開示されている。
一方、オフセットによる定着部材の汚染を防止するため、水に対する接触角を105乃至130度角と規定したトナーが開示されている(特許文献4)。
特開2002−327047号公報
特開2002−55491号公報
特開平7−120975号公報
特開2000−47428号公報
本発明の目的は、トナーの脱墨性水溶液に対する接触角を考慮しない場合に比べ、脱墨性に優れた画像が形成され、かつ、トナーの帯電低下による画質低下(画像部の抜け及び非画像部のカブリ)が抑制される画像形成装置を提供することである。
上記課題は、以下の本発明により達成される。
すなわち請求項1に係る発明は、
第1静電潜像保持体、該第1静電潜像保持体の表面に第1静電潜像を形成する第1静電潜像形成手段、記録媒体に直接接触する第1トナー像を形成するための第1トナーを含む現像剤により該第1静電潜像を現像する第1現像手段、及び該第1現像手段によって現像されることにより形成された該第1トナー像を該記録媒体表面に直接接触するように転写する第1転写手段、を含む第1トナー像形成手段と、
第2静電潜像保持体、該第2静電潜像保持体の表面に第2静電潜像を形成する第2静電潜像形成手段、前記第1トナー像を介して前記記録媒体表面に形成される第2トナー像を形成するための第2トナーを含む現像剤により該第2静電潜像を現像する第2現像手段、及び該第2現像手段によって現像されることにより形成された該第2トナー像を該記録媒体表面に転写する第2転写手段、を含む1つ又は複数の第2トナー像形成手段と、
前記記録媒体表面に転写された前記第1トナー像及び前記第2トナー像を該記録媒体に定着する定着手段と、を有し、
前記第1トナーの脱墨性水溶液に対する接触角は、前記第2トナーの脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい、画像形成装置である。
すなわち請求項1に係る発明は、
第1静電潜像保持体、該第1静電潜像保持体の表面に第1静電潜像を形成する第1静電潜像形成手段、記録媒体に直接接触する第1トナー像を形成するための第1トナーを含む現像剤により該第1静電潜像を現像する第1現像手段、及び該第1現像手段によって現像されることにより形成された該第1トナー像を該記録媒体表面に直接接触するように転写する第1転写手段、を含む第1トナー像形成手段と、
第2静電潜像保持体、該第2静電潜像保持体の表面に第2静電潜像を形成する第2静電潜像形成手段、前記第1トナー像を介して前記記録媒体表面に形成される第2トナー像を形成するための第2トナーを含む現像剤により該第2静電潜像を現像する第2現像手段、及び該第2現像手段によって現像されることにより形成された該第2トナー像を該記録媒体表面に転写する第2転写手段、を含む1つ又は複数の第2トナー像形成手段と、
前記記録媒体表面に転写された前記第1トナー像及び前記第2トナー像を該記録媒体に定着する定着手段と、を有し、
前記第1トナーの脱墨性水溶液に対する接触角は、前記第2トナーの脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい、画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、
前記第1トナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ1(度)、前記第2トナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ2(度)とすると、θ2−θ1の値が2.5°以上10°以下である、請求項1に記載の画像形成装置である。
前記第1トナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ1(度)、前記第2トナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ2(度)とすると、θ2−θ1の値が2.5°以上10°以下である、請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に係る発明は、
前記第1トナーは、前記第2トナーに比べ、CIE1976(L*a*b*)表色系におけるL*値が大きい、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置である。
前記第1トナーは、前記第2トナーに比べ、CIE1976(L*a*b*)表色系におけるL*値が大きい、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項4に係る発明は、
記録媒体と、該記録媒体表面に直接接触して形成された第1トナー像と、該第1トナー像を介して該記録媒体表面に形成された1つ又は複数の第2トナー像と、を含み、
前記第1トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角は、前記第2トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい、印刷物である。
記録媒体と、該記録媒体表面に直接接触して形成された第1トナー像と、該第1トナー像を介して該記録媒体表面に形成された1つ又は複数の第2トナー像と、を含み、
前記第1トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角は、前記第2トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい、印刷物である。
請求項5に係る発明は、
前記第1トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角をθ1(度)、前記第2トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角をθ2(度)とすると、θ2−θ1の値が2.5°以上10°以下である、請求項4に記載の印刷物である。
前記第1トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角をθ1(度)、前記第2トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角をθ2(度)とすると、θ2−θ1の値が2.5°以上10°以下である、請求項4に記載の印刷物である。
請求項6に係る発明は、
前記第1トナー像は、前記第2トナー像に比べ、CIE1976(L*a*b*)表色系におけるL*値が大きい、請求項4又は請求項5に記載の印刷物である。
前記第1トナー像は、前記第2トナー像に比べ、CIE1976(L*a*b*)表色系におけるL*値が大きい、請求項4又は請求項5に記載の印刷物である。
請求項1に係る発明によれば、トナーの脱墨性水溶液に対する接触角を考慮しない場合に比べ、脱墨性に優れた画像が形成され、かつ、トナーの帯電低下による画質低下(画像部の抜け及び非画像部のカブリ)が抑制される。
請求項2に係る発明によれば、θ2−θ1の値を考慮しない場合に比べ、さらに脱墨性に優れた画像が形成され、かつ、トナーの帯電低下による画質低下(画像部の抜け及び非画像部のカブリ)が抑制される。
請求項3に係る発明によれば、トナーのL*値を考慮しない場合に比べ、脱墨処理後の残留トナーによる色付きが抑制される画像が形成される。
請求項4に係る発明によれば、トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角を考慮しない場合に比べ、脱墨性に優れ、かつ、画像形成時におけるトナーの帯電低下による画質低下(画像部の抜け及び非画像部のカブリ)が抑制される。
請求項5に係る発明によれば、θ2−θ1の値を考慮しない場合に比べ、より脱墨性に優れ、かつ、画像形成時におけるトナーの帯電低下による画質低下(画像部の抜け及び非画像部のカブリ)が抑制される。
請求項6に係る発明によれば、トナー像のL*値を考慮しない場合に比べ、脱墨処理後の残留トナーによる色付きが抑制される。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、実質的に同じ機能を有する部材には、全図面を通して同じ符合を付与し、重複する説明は省略する場合がある。
<第1実施形態>
[画像形成装置、画像形成方法]
図1は、第1実施形態に係る画像形成装置を示す構成図である。
[画像形成装置、画像形成方法]
図1は、第1実施形態に係る画像形成装置を示す構成図である。
第1実施形態に係る画像形成装置101は、図1に示すように、5連タンデム方式のカラー画像形成装置である。また第1実施形態に係る画像形成装置101では、記録媒体に直接接触する接触トナー像(第1トナー像)を形成するためのトナー(以下、「接触トナー像形成用トナー」と称する場合がある)として、着色剤を含まないトナー(以下、「非着色トナー」と称する場合がある)を用いている。
以下、画像形成装置101の具体的構成について説明する。
以下、画像形成装置101の具体的構成について説明する。
図1に示す画像形成装置101は、色分解された画像データに基づくブラック(K)、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1から第4の画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する)10K、10M、10C、10Yを備えている。また、画像形成装置101は、上記の着色された画像の色味に影響を与えない非着色の画像を、画像領域全体に形成する、電子写真方式の第5ユニット10Sを備えている。
本実施形態においては、上記の通り、記録紙P表面の画像が存在する領域にはすべて、第5ユニット10Sにより形成される非着色のトナー画像(以下、「非着色トナー像」と称する場合がある)が形成される。よって、どのような色の画像を形成する場合においても、非着色トナー像が、記録紙Pに直接接触する接触トナー像となる。
一方、第1から第4ユニット10K、10M、10C、10Yにより形成されるブラック、マゼンタ、シアン、イエローのトナー画像(以下、それぞれ「ブラックトナー像」、「マゼンタトナー像」、「シアントナー像」、「イエロートナー像」と称する場合がある)はいずれも、記録紙P表面において、上記非着色トナー像が存在する箇所にのみ形成される。よって、ブラックトナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、及びイエロートナー像は、上記接触トナー像を介して記録紙P表面に形成される非接触トナー像(第2トナー像)となる。
一方、第1から第4ユニット10K、10M、10C、10Yにより形成されるブラック、マゼンタ、シアン、イエローのトナー画像(以下、それぞれ「ブラックトナー像」、「マゼンタトナー像」、「シアントナー像」、「イエロートナー像」と称する場合がある)はいずれも、記録紙P表面において、上記非着色トナー像が存在する箇所にのみ形成される。よって、ブラックトナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、及びイエロートナー像は、上記接触トナー像を介して記録紙P表面に形成される非接触トナー像(第2トナー像)となる。
これらのユニット10K、10M、10C、10Y、10Sは、水平方向に互いに離間して並設されている。なお、これらユニット10K、10M、10C、10Y、10Sは、画像形成装置本体に対して脱着されるプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10K、10M、10C、10Y、10Sの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ローラ22および中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24に巻回されて設けられ、第1ユニット10Kから第4ユニット10Yに向う方向に走行されるようになっている。尚、支持ローラ24は、図示しないバネ等により駆動ローラ22から離れる方向に付勢されており、両者に巻回された中間転写ベルト20に張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の側面には、駆動ローラ22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
各ユニット10K、10M、10C、10Y、10Sの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ローラ22および中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24に巻回されて設けられ、第1ユニット10Kから第4ユニット10Yに向う方向に走行されるようになっている。尚、支持ローラ24は、図示しないバネ等により駆動ローラ22から離れる方向に付勢されており、両者に巻回された中間転写ベルト20に張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の側面には、駆動ローラ22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
各ユニット10K、10M、10C、10Yの現像装置(現像手段)4K、4M、4C、4Yのそれぞれには、トナーカートリッジ8K、8M、8C、8Yに収容されたブラック、マゼンタ、シアン、イエローの4色のトナー(以下、「ブラックトナー」、「マゼンタトナー」、「シアントナー」、「イエロートナー」と称する場合がある)が供給される。
また、ユニット10Sの現像装置4Sには、トナーカートリッジ8Sに収容された、着色剤を含まないトナー(以下、「非着色トナー」と称する場合がある)が供給される。
ここで、本実施形態においては、ユニット10Sの現像装置4Sに供給される非着色トナーが「接触トナー像形成用トナー」である。また、ユニット10K、10M、10C、10Yの現像装置4K、4M、4C、4Yのそれぞれに供給されるブラックトナー、マゼンタトナー、シアントナー、イエロートナーが「非接触トナー像形成用トナー」である。
また、ユニット10Sの現像装置4Sには、トナーカートリッジ8Sに収容された、着色剤を含まないトナー(以下、「非着色トナー」と称する場合がある)が供給される。
ここで、本実施形態においては、ユニット10Sの現像装置4Sに供給される非着色トナーが「接触トナー像形成用トナー」である。また、ユニット10K、10M、10C、10Yの現像装置4K、4M、4C、4Yのそれぞれに供給されるブラックトナー、マゼンタトナー、シアントナー、イエロートナーが「非接触トナー像形成用トナー」である。
本実施形態においては、用いるトナー(非着色トナー、イエロートナー、シアントナー、マゼンタトナー、及びブラックトナー)の脱墨性水溶液に対する接触角のうち、非着色トナーの脱墨性水溶液に対する接触角が最も小さい。
すなわち、非着色トナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ11(度)、イエロートナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ21(度)、シアントナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ22(度)、マゼンタトナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ23(度)、ブラックトナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ24(度)、とすると、θ11<θ21、θ11<θ22、θ11<θ23、及びθ11<θ24のすべてが成り立つ。
なお、本実施形態においては、θ21からθ24のいずれの値よりもθ11が小さい値であればよく、θ21からθ24が相対的にどのような大小関係であってもよい。
トナーの具体的な構成及び特性等の詳細な説明については、後述する。
すなわち、非着色トナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ11(度)、イエロートナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ21(度)、シアントナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ22(度)、マゼンタトナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ23(度)、ブラックトナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ24(度)、とすると、θ11<θ21、θ11<θ22、θ11<θ23、及びθ11<θ24のすべてが成り立つ。
なお、本実施形態においては、θ21からθ24のいずれの値よりもθ11が小さい値であればよく、θ21からθ24が相対的にどのような大小関係であってもよい。
トナーの具体的な構成及び特性等の詳細な説明については、後述する。
上述した第1から第5ユニット10K、10M、10C、10Y、10Sは、同等の構成を有しているため、ここでは、中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたブラック画像を形成する第1ユニット10Kについて代表して説明する。尚、第1ユニット10Kと同等の部分に、ブラック(K)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、非着色(S)を付した参照符号を付すことにより、第2から第5ユニット10M、10C、10Y、10Sの説明を省略する。
第1ユニット10Kは、像保持体として作用する感光体1K(静電潜像保持体)を有している。感光体1Kの周囲には、感光体1Kの表面を帯電させる帯電ローラ2K(帯電手段)、帯電された感光体1Kの表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Kよって露光して静電潜像を形成する露光装置3(静電潜像形成手段)、現像剤に含まれる帯電したトナーを静電潜像に供給して静電潜像を現像する現像装置4K(現像手段)、現像装置4Kによって現像されることにより形成されたトナー像を中間転写ベルト20上に転写(1次転写)する1次転写ローラ5K(転写手段)、および1次転写後に感光体1Kの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置6Kが順に配設されている。
尚、1次転写ローラ5Kは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Kに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5K、5M、5C、5Y、5Sには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Kにおいてブラック画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電ローラ2Kによって感光体1Kの表面が−600Vから−800V程度の電位に帯電される(帯電工程)。
感光体1Kは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Kが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Kの表面に、図示しない制御部から送られてくるブラック用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Kを出力する。レーザ光線3Kは、感光体1Kの表面の感光層に照射され、それにより、ブラック印字パターンの静電潜像が感光体1Kの表面に形成される(静電潜像形成工程)。
感光体1Kは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Kが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Kの表面に、図示しない制御部から送られてくるブラック用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Kを出力する。レーザ光線3Kは、感光体1Kの表面の感光層に照射され、それにより、ブラック印字パターンの静電潜像が感光体1Kの表面に形成される(静電潜像形成工程)。
静電潜像とは、帯電によって感光体1Kの表面に形成される像であり、レーザ光線3Kによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Kの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Kが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
このようにして感光体1K上に形成された静電潜像は、感光体1Kの走行に従って現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1K上の静電潜像が、現像装置4Kによって可視像化(現像)される(現像工程)。
このようにして感光体1K上に形成された静電潜像は、感光体1Kの走行に従って現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1K上の静電潜像が、現像装置4Kによって可視像化(現像)される(現像工程)。
現像装置4K内には、ブラックトナーが収容されている。ブラックトナーは、現像装置4Kの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1K上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体)上に保持されている。そして感光体1Kの表面が現像装置4Kを通過していくことにより、感光体1K表面上の除電された潜像部にブラックトナーが静電的に付着し、潜像がブラックトナーによって現像される。ブラックのトナー像が形成された感光体1Kは、引続き走行され、感光体1K上に現像されたトナー像が1次転写位置へ搬送される。
感光体1K上のブラックトナー像が1次転写へ搬送されると、1次転写ローラ5Kに1次転写バイアスが印加され、感光体1Kから1次転写ローラ5Kに向う静電気力がトナー像に作用され、感光体1K上のトナー像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第4ユニット10Kでは制御部に(図示せず)よって+10μA程度に制御されている。
一方、感光体1K上に残留したトナーはクリーニング装置6Kで除去されて回収される。
一方、感光体1K上に残留したトナーはクリーニング装置6Kで除去されて回収される。
また、第2ユニット10M以降の1次転写ローラ5M、5C、5Y、5Sに印加される1次転写バイアスも、第1ユニットに準じて制御されている。
こうして、第1ユニット10Kにてブラックトナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2から第5ユニット10M、10C、10Y、10Sを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
すなわち、全てのトナーを用いる画像形成では、中間転写ベルト20上に転写されたトナー像は、中間転写ベルト20に最も近い方から、ブラックトナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、イエロートナー像、非着色トナー像の順に重なって構成されている。
こうして、第1ユニット10Kにてブラックトナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2から第5ユニット10M、10C、10Y、10Sを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
すなわち、全てのトナーを用いる画像形成では、中間転写ベルト20上に転写されたトナー像は、中間転写ベルト20に最も近い方から、ブラックトナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、イエロートナー像、非着色トナー像の順に重なって構成されている。
第1から第5ユニットを通して4色のトナー像及び非着色トナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された2次転写ローラ26(転写手段)とから構成された2次転写部へと至る。一方、記録紙P(記録媒体)が供給機構を介して2次転写ローラ26と中間転写ベルト20とが圧接されている隙間に給紙され、2次転写バイアスが支持ローラ24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー像が記録紙P上に転写される(転写工程)。尚、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
記録紙P上に転写されたトナー像は、記録紙Pに最も近い方から、非着色トナー像、イエロートナー像、シアントナー像、マゼンタトナー像、ブラックトナー像の順に重なって構成されている。すなわち、非着色トナー像が、記録紙Pに直接接触する接触トナー像であり、イエロートナー像、シアントナー像、マゼンタトナー像、及びブラックトナー像が、接触トナー像を介して記録紙P上に形成された非接触トナー像である。
この後、記録紙Pは定着装置28(定着手段)へと送り込まれトナー像が加熱され、色重ねしたトナー像が溶融されて、記録紙P上へ定着される(定着工程)。カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
以上のようにして、本実施形態に係る画像形成装置101では、画像形成が行われる。
本実施形態の画像形成装置101では、上記のとおり、接触トナー像形成用トナーである非着色トナーの脱墨性水溶液に対する接触角が、非接触トナー像形成用トナーであるブラックトナー、マゼンタトナー、シアントナー、及びイエロートナーのいずれの脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい。よって、脱墨性に優れた画像が形成され、かつ、トナーの帯電低下による画質低下(画像部の抜け及び非画像部のカブリ)が抑制される。
その理由は定かではないが、以下のように推測される。
記録媒体である紙を再生する場合に特に問題となるトナーは、定着により紙の奥深くまで浸透し、紙の繊維と交じり合った状態の「ヘアリートナー」である。紙に定着されたトナー像のうち、紙から離れた位置に存在するトナーは、ニーディングなどの機械的処理により十分離解することが多いが、紙に最も近い領域に定着されたトナーは上記ヘアリートナーとなることが多い。
記録媒体である紙を再生する場合に特に問題となるトナーは、定着により紙の奥深くまで浸透し、紙の繊維と交じり合った状態の「ヘアリートナー」である。紙に定着されたトナー像のうち、紙から離れた位置に存在するトナーは、ニーディングなどの機械的処理により十分離解することが多いが、紙に最も近い領域に定着されたトナーは上記ヘアリートナーとなることが多い。
よって、複数のトナー像を順に重ねて紙に転写し定着して画像形成を行う場合、紙に最も近い領域に定着されるトナー像、すなわち、紙に接触して定着するトナー像(接触トナー像)の形成に用いるトナー(接触トナー像形成用トナー)の脱墨性水溶液に対する接触角を小さくすることにより、接触トナー像形成用トナーに対する脱墨性水溶液の浸透性が向上する。その結果、脱墨工程において、脱墨剤による紙繊維からのトナー剥離作用が高められるため、脱墨性が改善されると推測される。
一方、非接触トナー像形成用トナーについては、脱墨性水溶液に対する接触角が小さすぎると、トナーの親水性が高くなることによりトナーの吸湿性が上がる。そのため、特に高湿度環境下においてトナーが水を吸収して帯電低下を生じ、それにより画質が低下する場合がある。
しかし本実施形態においては、接触トナー像以外のトナー像、すなわち、すべての非接触トナー像に用いるトナー(非接触トナー像形成用トナー)の脱墨性水溶液に対する接触角が、接触トナー像形成用トナーの脱墨性水溶液に対する接触角よりも大きい。そのため、非接触トナー像形成用トナーの親水性が高くなりすぎず、トナーの帯電低下による画質低下が抑制されると推測される。
しかし本実施形態においては、接触トナー像以外のトナー像、すなわち、すべての非接触トナー像に用いるトナー(非接触トナー像形成用トナー)の脱墨性水溶液に対する接触角が、接触トナー像形成用トナーの脱墨性水溶液に対する接触角よりも大きい。そのため、非接触トナー像形成用トナーの親水性が高くなりすぎず、トナーの帯電低下による画質低下が抑制されると推測される。
本実施形態の画像形成装置101では、θ21−θ11の値、θ22−θ11の値、θ23−θ11の値、及びθ24−θ11の値がいずれも2.5°以上10°以下であることが好ましい。画像形成装置101が上記構成であることにより、さらに脱墨性に優れた画像が形成され、かつ、トナーの帯電低下による画質低下が抑制される。
また本実施形態の画像形成装置101では、接触トナー像形成用トナーである非着色トナーのL*値が、非接触トナー像形成用トナーであるブラックトナー、マゼンタトナー、シアントナー、及びイエロートナーのL*値に比べて大きい値であることが好ましい。すなわち、本実施形態においては、用いるすべてのトナーのうち、最もL*値の大きいトナーを接触トナー像形成用トナーとすることが好ましい。画像形成装置101が上記構成であることにより、たとえ脱墨処理後に接触トナー像形成用トナーが残留したとしても、残留したトナー(残留トナー)のL*値が大きいため、残留トナーによる色付きが抑制される。
また本実施形態の画像形成装置101では、接触トナー像形成用トナーとして非着色トナーを用いており、非着色トナーは他の着色トナーの色味に影響を与えないため、画像の色再現性が良い。
なお本実施形態の画像形成装置101では、用いるトナーの脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値が上記の通りであるが、非着色トナーの脱墨性水溶液に対する接触角がその他のトナーの脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さいものであれば、これに限られない。
また本実施形態の画像形成装置101では、接触トナー像形成用トナーとして非着色トナーを用いているが、これに限られず、イエロー、シアン、マゼンタ、又はブラックに着色されたトナーを用いてもよいし、その他の色に着色されたトナーを用いてもよい。具体的には、例えば、接触トナー像形成用トナーとして、非着色トナーの代わりに、4色のうち最も色味に影響を与えにくいイエロートナーを用いる形態や、記録紙Pの色に近い色に着色したトナーを用いる形態等が挙げられる。
また本実施形態の画像形成装置101では、中間転写ベルト20がユニット10K、10M、10C、10Y、10Sに搬送される際、上記の順に搬送される構成となっているが、ユニット10Sが最後であれば、その他のユニット10K、10M、10C、10Yの順序が入れ替わったものでもよい。
また本実施形態の画像形成装置101では、中間転写ベルト20がユニット10K、10M、10C、10Y、10Sに搬送される際、上記の順に搬送される構成となっているが、ユニット10Sが最後であれば、その他のユニット10K、10M、10C、10Yの順序が入れ替わったものでもよい。
また本実施形態の画像形成装置101では、中間転写ベルト20を介してトナー像を記録紙Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、感光体から直接トナー像が記録紙に転写される構造であってもよい。なお、感光体から直接トナー像が記録紙に転写される構造の場合においても、記録紙Pに直接接するトナー像が上記接触トナー像となるような構造となる。
また本実施形態の画像形成装置101では、中間転写ベルト20上に積層された全てのトナー像を2次転写ローラ26により記録紙Pに転写する構成となっているが、これに限られず、それぞれのトナー像が個々に記録紙Pに転写される構成でもよい。
また本実施形態の画像形成装置101では、中間転写ベルト20上に積層された全てのトナー像を2次転写ローラ26により記録紙Pに転写する構成となっているが、これに限られず、それぞれのトナー像が個々に記録紙Pに転写される構成でもよい。
また本実施形態の画像形成装置101は、5連タンデム方式のカラー画像形成装置であるが、これに限られず、例えば、ロータリー方式の画像形成装置でもよい。
[印刷物]
図2は、画像形成装置101により製造される印刷物の一例を示す断面図である。
印刷物110は、非着色トナー、イエロートナー、シアントナー、マゼンタトナー、及びブラックトナーのすべてのトナーを用いて、上記画像形成装置101により製造されたものである。
図2は、画像形成装置101により製造される印刷物の一例を示す断面図である。
印刷物110は、非着色トナー、イエロートナー、シアントナー、マゼンタトナー、及びブラックトナーのすべてのトナーを用いて、上記画像形成装置101により製造されたものである。
印刷物110は、具体的には、記録紙P(記録媒体)と、記録紙Pの表面に直接接触して形成された非着色トナー像114S(接触トナー像)と、非着色トナー像114Sを介して記録紙Pに形成されたイエロートナー像114Y、シアントナー像114C、マゼンタトナー像114M、及びブラックトナー像114K(非接触トナー像)と、により構成されている。
すなわち、記録紙Pに最も近い方から、非着色トナー像114S、イエロートナー像114Y、シアントナー像114C、マゼンタトナー像114M、ブラックトナー像114Kの順にトナー像が形成されている。
よって、非着色トナー像114Sが上記接触トナー像であり、イエロートナー像114Y、シアントナー像114C、マゼンタトナー像114M、及びブラックトナー像114Kが上記非接触トナー像である。
よって、非着色トナー像114Sが上記接触トナー像であり、イエロートナー像114Y、シアントナー像114C、マゼンタトナー像114M、及びブラックトナー像114Kが上記非接触トナー像である。
記録紙Pの詳細については後述する。トナー像は、上記の対応するトナーを用い、上記画像形成装置101により記録紙P上に形成されるトナー像であり、形成方法は上述したとおりである。
本実施形態の印刷物110では、画像形成装置101を用いて画像が形成されているため、すべてのトナー像(非着色トナー像114S、イエロートナー像114Y、シアントナー像114C、マゼンタトナー像114M、及びブラックトナー像114K)の脱墨性水溶液に対する接触角のうち、非着色トナー像114Sの脱墨性水溶液に対する接触角が最も小さい。よって本実施形態の印刷物110は、接触トナー像である非着色トナー像114Sに対する脱墨性水溶液の浸透性が高いため脱墨性が良好であり、非接触トナー像形成時におけるトナーの帯電低下が抑制されるため画質が良好である(画像部の抜け及び非画像部のカブリが少ない)。
また本実施形態では、トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角の差(θ21−θ11、θ22−θ11、θ23−θ11、及びθ24−θ11の値)についても、上記トナーの脱墨性水溶液に対する接触角の差と同様である。そのため、本実施形態の印刷物110は、より脱墨性及び画質が良好である。
さらに本実施形態においては、トナー像のCIE1976(L*a*b*)表色系におけるL*値についても、上記トナーのL*値と同様である。そのため、本実施形態の印刷物110では、脱墨処理後の残留トナーによる色付きが抑制される。
なお印刷物110は、上記の通り、すべてのトナーを用いて画像形成されたものであるが、本実施形態の画像形成装置101により製造される印刷物はこれに限られず、画像の色に応じて用いるトナーが選択される。ただし、いかなる色の画像を形成する場合においても、非着色トナー像114Sは記録紙Pの表面に直接接触して形成され、非着色トナー像114Sを介して記録紙P上に、その他の着色されたトナー像が単独で又は複数積層されて形成される。よって、非着色トナー像114Sは画像部全体にわたって形成され、下地の役割を果たしているため、上記脱墨性及び画像劣化抑制の効果が得られると共に、非着色トナー像114Sが画像の色味に影響を与えず、色再現性の良い画像が形成される。
本実施形態においては、トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値が上記の通りであるが、非着色トナー像114Sの脱墨性水溶液に対する接触角がその他のトナー像の脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さいものであれば、これに限られない。
また本実施形態では、接触トナー像として非着色トナー像114Sを用いているが、これに限られない。具体的には、例えば、接触トナー像として、非着色トナー像114Sの代わりにイエローのトナー像を用いてもよいし、非着色トナー像114Sの代わりに記録紙Pの色に近い色に着色したトナー像を用いてもよい。
また印刷物110では、トナー像が上記順序で形成されているが、記録紙Pに直接接触して非着色トナー像114Sが形成されていればこれに限られず、ブラックトナー像114K、マゼンタトナー像114M、シアントナー像114C、及びイエロートナー像114Yの順序が入れ替わったものでもよい。
また印刷物110では、トナー像が上記順序で形成されているが、記録紙Pに直接接触して非着色トナー像114Sが形成されていればこれに限られず、ブラックトナー像114K、マゼンタトナー像114M、シアントナー像114C、及びイエロートナー像114Yの順序が入れ替わったものでもよい。
<第2実施形態>
[画像形成装置、画像形成方法]
図3は、第2実施形態に係る画像形成装置を示す構成図である。
[画像形成装置、画像形成方法]
図3は、第2実施形態に係る画像形成装置を示す構成図である。
第2実施形態に係る画像形成装置102は、図3に示すように、4連タンデム方式のカラー画像形成装置である。第2実施形態に係る画像形成装置102は、非着色トナーを用いず、イエロートナーを接触トナー像形成用トナーとして用いる形態である。
すなわち、図3に示す画像形成装置102は、第1から第4のユニット10K、10M、10C、10Yを備えているが、第5ユニット10Sを備えていない。
すなわち、図3に示す画像形成装置102は、第1から第4のユニット10K、10M、10C、10Yを備えているが、第5ユニット10Sを備えていない。
本実施形態においては、第4ユニット10Yにより形成されるイエロートナー像が接触トナー像であり、記録紙P表面の画像が存在する領域にはすべて、イエロートナー像が形成される。よって、どのような色の画像を形成する場合においても、イエロートナー像が、記録紙Pに直接接触する接触トナー像となる。
本実施形態においては、用いるトナーの脱墨性水溶液に対する接触角のうち、イエロートナーの脱墨性水溶液に対する接触角が最も小さい。
すなわち、イエロートナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ12(度)、シアントナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ22(度)、マゼンタトナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ23(度)、ブラックトナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ24(度)、とすると、θ12<θ22、θ12<θ23、及びθ12<θ24のすべてが成り立つ。
すなわち、イエロートナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ12(度)、シアントナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ22(度)、マゼンタトナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ23(度)、ブラックトナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ24(度)、とすると、θ12<θ22、θ12<θ23、及びθ12<θ24のすべてが成り立つ。
本実施形態では、全てのトナーを用いる画像形成において、中間転写ベルト20の表面上に転写されたトナー像は、中間転写ベルト20に最も近い方から、ブラックトナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、イエロートナー像の順に重なって構成されている。
また記録紙P上に転写されたトナー像は、記録紙Pに最も近い方から、イエロートナー像、シアントナー像、マゼンタトナー像、ブラックトナー像の順に重なって構成されている。
また記録紙P上に転写されたトナー像は、記録紙Pに最も近い方から、イエロートナー像、シアントナー像、マゼンタトナー像、ブラックトナー像の順に重なって構成されている。
すなわち、イエロートナー像が、記録紙Pに直接接触する接触トナー像であり、シアントナー像、マゼンタトナー像、及びブラックトナー像が、接触トナー像を介して記録紙P上に形成された非接触トナー像である。
これら以外は、第1実施形態における画像形成装置101と同様であるので、説明を省略する。
本実施形態の画像形成装置102では、上記のとおり、接触トナー像形成用トナーであるイエロートナーの脱墨性水溶液に対する接触角が、非接触トナー像形成用トナーであるブラックトナー、マゼンタトナー、及びシアントナーのいずれの脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい。よって、脱墨性に優れた画像が形成され、かつ、トナーの帯電低下による画質低下が抑制される。
また本実施形態の画像形成装置102では、θ22−θ12の値、θ23−θ12の値、及びθ24−θ12の値がいずれも2.5°以上10°以下であることが好ましい。画像形成装置102が上記構成であることにより、さらに脱墨性に優れた画像が形成され、かつ、トナーの帯電低下による画質低下が抑制される。
さらに本実施形態の画像形成装置102では、用いるすべてのトナーのうち、最もL*値の大きいトナーを接触トナー像形成用トナーとすることが好ましい。画像形成装置102が上記構成であることにより、脱墨処理後の残留トナーによる色付きが抑制される。
なお、本実施形態の画像形成装置102では、用いるトナーの脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値が上記の通りであるが、イエロートナーの脱墨性水溶液に対する接触角がその他のトナーの脱墨性水溶液に対する接触角よりも低いものであれば、これに限られない。
また本実施形態の画像形成装置102では、中間転写ベルト20がユニット10K、10M、10C、10Yに搬送される際、上記の順に搬送される構成となっているが、ユニット10Yが最後であれば、その他のユニット10K、10M、10Cの順序が入れ替わったものでもよい。
また、接触トナー像形成用トナーの脱墨性水溶液に対する接触角が、他のすべての非接触トナー像形成用トナーの脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい構成であれば、ユニット10K、10M、10C、10Yの順序が入れ替わってもよく、ユニットの種類を増減させてもよい。
また、接触トナー像形成用トナーの脱墨性水溶液に対する接触角が、他のすべての非接触トナー像形成用トナーの脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい構成であれば、ユニット10K、10M、10C、10Yの順序が入れ替わってもよく、ユニットの種類を増減させてもよい。
[印刷物]
第2実施形態に係る画像形成装置102により、イエロートナー、シアントナー、マゼンタトナー、及びブラックトナーのすべてのトナーを用いて製造される印刷物は、記録紙P(記録媒体)と、記録紙Pの表面に直接接触して形成されたイエロートナー像(接触トナー像)と、イエロートナー像を介して記録紙Pに形成されたシアントナー像、マゼンタトナー像、及びブラックトナー像(非接触トナー像)と、により構成されている。
第2実施形態に係る画像形成装置102により、イエロートナー、シアントナー、マゼンタトナー、及びブラックトナーのすべてのトナーを用いて製造される印刷物は、記録紙P(記録媒体)と、記録紙Pの表面に直接接触して形成されたイエロートナー像(接触トナー像)と、イエロートナー像を介して記録紙Pに形成されたシアントナー像、マゼンタトナー像、及びブラックトナー像(非接触トナー像)と、により構成されている。
本実施形態の印刷物は、画像形成装置102を用いて画像が形成されているため、すべてのトナー像(イエロートナー像、シアントナー像、マゼンタトナー像、及びブラックトナー像)の脱墨性水溶液に対する接触角のうち、イエロートナー像の脱墨性水溶液に対する接触角が最も小さい。よって本実施形態の印刷物は、脱墨性に優れ、かつ、画質が良好である。
また本実施形態では、トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角の差(θ22−θ12、θ23−θ12、及びθ24−θ12の値)についても、上記トナーの脱墨性水溶液に対する接触角の差と同様である。そのため本実施形態の印刷物は、より脱墨性及び画質が良好である。
さらに本実施形態においては、トナー像のCIE1976(L*a*b*)表色系におけるL*値についても、上記トナーのL*値と同様である。そのため、本実施形態の印刷物では、脱墨処理後の残留トナーによる色付きが抑制される。
なお、本実施形態の印刷物では、トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値が上記の通りであるが、イエロートナー像の脱墨性水溶液に対する接触角がその他のトナー像の脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さいものであれば、これに限られない。
また本実施形態の印刷物では、トナー像が上記順序で形成されているが、記録紙Pに直接接触してイエロートナー像が形成されていればこれに限られず、ブラックトナー像、マゼンタトナー像、及びシアントナー像の順序が入れ替わったものでもよい。
また本実施形態においては、記録紙Pに直接接触して形成される接触トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角が、その他の全ての非接触トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい構成になっていれば、トナー像の順序が入れ替わってもよく、トナー像の種類が増減してもよい。
また本実施形態においては、記録紙Pに直接接触して形成される接触トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角が、その他の全ての非接触トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい構成になっていれば、トナー像の順序が入れ替わってもよく、トナー像の種類が増減してもよい。
<第3実施形態>
[画像形成装置、画像形成方法]
図4は、第3実施形態に係る画像形成装置を示す構成図である。
[画像形成装置、画像形成方法]
図4は、第3実施形態に係る画像形成装置を示す構成図である。
第3実施形態に係る画像形成装置104は、図4に示すように、モノクロ方式の画像形成装置である。第3実施形態に係る画像形成装置104は、脱墨性水溶液に対する接触角が異なる同色のブラックトナーを2種類用いている。具体的には、脱墨性水溶液に対する接触角の小さい方のブラックトナー(第2のブラックトナー)を接触トナー像形成用トナーとして用い、脱墨性水溶液に対する接触角の大きい方のブラックトナー(第1のブラックトナー)を非接触トナー像形成用トナーとして用いている。
図4に示す画像形成装置104の具体的構成は、画像領域全体にブラックの画像を形成する第1及び第2ユニット10K、10Bを備えている。
本実施形態においては、第2ユニット10Bにより形成される第2のブラックトナー像が接触トナー像である。また第1ユニット10Kにより形成される第1ブラックトナー像が非接触トナー像である。
本実施形態においては、第2ユニット10Bにより形成される第2のブラックトナー像が接触トナー像である。また第1ユニット10Kにより形成される第1ブラックトナー像が非接触トナー像である。
本実施形態においては、第2のブラックトナー像を形成に用いる第2のブラックトナーの脱墨性水溶液に対する接触角が、第1のブラックトナー像を形成に用いる第1のブラックトナーの脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい。すなわち、第2のブラックトナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ13(度)、第1のブラックトナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ24(度)、とすると、θ13<θ24となる。
本実施形態においては、中間転写ベルト20の表面上に転写されたトナー像は、中間転写ベルト20に最も近い方から、第1のブラックトナー像、第2のブラックトナー像の順に重なって構成されている。
また記録紙P上に転写されたトナー像は、記録紙Pに最も近い方から、第2のブラックトナー像、第1のブラックトナー像の順に重なって構成されている。
また記録紙P上に転写されたトナー像は、記録紙Pに最も近い方から、第2のブラックトナー像、第1のブラックトナー像の順に重なって構成されている。
これら以外は、第1実施形態における画像形成装置101と同様であるので、説明を省略する。
本実施形態の画像形成装置104では、上記のとおり、接触トナー像形成用トナーである第2のブラックトナーの脱墨性水溶液に対する接触角が、非接触トナー像形成用トナーである第1のブラックトナーの脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい。よって、脱墨性に優れた画像が形成され、かつ、トナーの帯電低下による画質低下が抑制される。
また本実施形態の画像形成装置104では、θ24−θ13の値が2.5°以上10°以下であることが好ましい。画像形成装置104が上記構成であることにより、さらに脱墨性に優れた画像が形成され、かつ、トナーの帯電低下による画質低下が抑制される。
なお、本実施形態の画像形成装置104では、上記のとおり、同色のブラックトナーを2種類用いているが、これに限られず、形成する画像の色に応じてトナーの色を選択してもよい。また、2種類のトナーの色を異なるものとしてもよい。具体的には、例えば、接触トナー像形成用トナーとして非着色トナーを用い、非接触トナー像形成用トナーとしてブラックトナーを用いる構成等が挙げられる。
[印刷物]
第3実施形態に係る画像形成装置104により製造される印刷物は、記録紙P(記録媒体)と、記録紙Pの表面に直接接触して形成された第2のブラックトナー像(接触トナー像)と、第2のブラックトナー像を介して記録紙Pに形成された第1のブラックトナー像(非接触トナー像)と、により構成されている。
第3実施形態に係る画像形成装置104により製造される印刷物は、記録紙P(記録媒体)と、記録紙Pの表面に直接接触して形成された第2のブラックトナー像(接触トナー像)と、第2のブラックトナー像を介して記録紙Pに形成された第1のブラックトナー像(非接触トナー像)と、により構成されている。
本実施形態の印刷物では、画像形成装置104を用いて画像が形成されているため、接触トナー像である第2のブラックトナー像の脱墨性水溶液に対する接触角が、非接触トナー像である第1のブラックトナー像の脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい。そのため、本実施形態の印刷物は、脱墨性及び画質が良好である。
また本実施形態においては、トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角の差(θ24−θ13の値)が2.5°以上10°以下である。そのため、より脱墨性及び画質が良好である。
また本実施形態においては、トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角の差(θ24−θ13の値)が2.5°以上10°以下である。そのため、より脱墨性及び画質が良好である。
本実施形態の印刷物では、接触トナー像及び非接触トナー像がいずれもブラックトナー像であるが、接触トナー像及び非接触トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角が上記関係を満たしていれば、これに限られず、形成する画像の色に応じてトナー像の色を選択してもよい。具体的には、例えば、接触トナー像及び非接触トナー像がいずれもシアントナー像であってもよいし、接触トナー像が非着色トナー像であり非接触トナー像がブラックトナー像であってもよい。
<トナー>
以下、上記実施形態において用いられるトナーについて詳細に説明する。
以下、上記実施形態において用いられるトナーについて詳細に説明する。
トナーは、少なくとも結着樹脂を含み、必要に応じて、着色剤、離型剤、その他の成分を含んでもよい。
−結着樹脂−
結着樹脂としては、特に制限はないが、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類などの単量体からなる単独重合体、又はこれらを2種以上組み合せて得られる共重合体、さらにはこれらの混合物が挙げられる。
また、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合樹脂、又は、これらと前記ビニル樹脂との混合物や、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等が挙げられる。
結着樹脂としては、特に制限はないが、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類などの単量体からなる単独重合体、又はこれらを2種以上組み合せて得られる共重合体、さらにはこれらの混合物が挙げられる。
また、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合樹脂、又は、これらと前記ビニル樹脂との混合物や、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等が挙げられる。
スチレン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合樹脂は、例えば、下記のスチレン系単量体及び(メタ)アクリル酸系単量体を、単独又は組み合わせて公知の方法により製造される。
スチレン系単量体としては、具体的には、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレンや、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン等のアルキル鎖を持つアルキル置換スチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン等のハロゲン置換スチレン、4−フルオロスチレン、2,5−ジフルオロスチレン等のフッ素置換スチレン等が挙げられる。また、(メタ)アクリル酸系単量体としては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸n−メチル、(メタ)アクリル酸n−エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸n−ラウリル、(メタ)アクリル酸n−テトラデシル、(メタ)アクリル酸n−ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸n−オクタデシル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸イソヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘプチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ビフェニル、(メタ)アクリル酸ジフェニルエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルフェニル、(メタ)アクリル酸ターフェニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−βカルボキシエチル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。これらのモノマーを組み合わせて公知の方法により製造される。
スチレン系単量体としては、具体的には、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレンや、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン等のアルキル鎖を持つアルキル置換スチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン等のハロゲン置換スチレン、4−フルオロスチレン、2,5−ジフルオロスチレン等のフッ素置換スチレン等が挙げられる。また、(メタ)アクリル酸系単量体としては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸n−メチル、(メタ)アクリル酸n−エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸n−ラウリル、(メタ)アクリル酸n−テトラデシル、(メタ)アクリル酸n−ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸n−オクタデシル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸イソヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘプチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ビフェニル、(メタ)アクリル酸ジフェニルエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルフェニル、(メタ)アクリル酸ターフェニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−βカルボキシエチル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。これらのモノマーを組み合わせて公知の方法により製造される。
スチレン樹脂、(メタ)アクリル樹脂及びこれらの共重合樹脂を結着樹脂として使用する場合、重量平均分子量Mwが20,000以上100,000以下、数平均分子量Mnが2,000以上30,000以下の範囲のものを使用することが望ましい。他方、ポリエステル樹脂を結着樹脂として使用する場合は、重量平均分子量Mwが5,000以上40,000以下、数平均分子量Mnが2,000以上10,000以下の範囲のものを使用することが望ましい。
また、スチレン樹脂、(メタ)アクリル樹脂及びこれらの共重合樹脂のガラス転移温度は、40℃以上80℃以下の範囲にあるのが望ましい。ガラス転移温度が上記範囲であることにより、耐熱ブロッキング性及び最低定着温度が維持される。
ポリエステル樹脂としては、例えば、結晶性ポリエステル樹脂や非晶性ポリエステル樹脂が用いられ、多価カルボン酸成分と多価アルコール成分とから合成されたものが望ましい。なお、前記ポリエステル樹脂としては、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
ここで、「結晶性ポリエステル樹脂」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものを指す。一方、DSCにおいて階段状の吸熱量変化が認められる樹脂は、「非晶性ポリエステル樹脂」を意味する。
前記多価カルボン酸成分としては、例えば、シュウ酸、コハク酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、マロン酸、メサコニン酸等の二塩基酸等の芳香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸類;などが挙げられ、さらに、これらの無水物やこれらの低級アルキルエステルも挙げられるがこの限りではない。
3価以上のカルボン酸としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等、及びこれらの無水物やこれらの低級アルキルエステルなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
さらに、前述の脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸の他に、2重結合を持つジカルボン酸成分を含有してもよい。2重結合を持つジカルボン酸は、2重結合を介して、ラジカル的に架橋結合させ得る点で定着時のホットオフセットを防ぐ為に好適に用いられる。当該ジカルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマル酸、3−ヘキセンジオイック酸、3−オクテンジオイック酸等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの低級エステル、酸無水物等も挙げられる。これらの中でもコストの点で、フマル酸、マレイン酸等が挙げられる。
前記多価アルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、などの脂肪族ジオール類;シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールAなどの脂環式ジオール類;ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの芳香族ジオール類;等が挙げられ、これら多価アルコールの1種又は2種以上用いてもよい。
なお、非晶性ポリエステル樹脂の場合は、これら多価アルコール中、芳香族ジオール類、脂環式ジオール類が望ましく、更には芳香族ジオールがより望ましい。一方、結晶性ポリエステル樹脂の場合は、脂肪族ジオールが望ましく、主鎖部分の炭素数が7から20である直鎖型脂肪族ジオールがより望ましい。前記脂肪族ジオールが分岐型の場合、ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融解温度が降下する為、良好な耐トナーブロッキング性、画像保存性、及び低温定着性(例えば110℃以下で定着)が得られない場合がある。また、炭素数が7未満であると、芳香族ジカルボン酸と縮重合させる場合、融解温度が高くなり、低温定着が困難となることがある一方、20を超えると実用上の材料の入手が困難となり易い。前記炭素数としては14以下であることがより望ましい。
前記結晶性ポリエステル樹脂の合成に好適に用いられる脂肪族ジオールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,14−エイコサンデカンジオールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのうち、入手容易性を考慮すると1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールが望ましい。
3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
結晶性ポリエステルの合成に好適に用いられる多価アルコール成分のうち、前記脂肪族ジオール成分の含有量が80モル%以上であることが望ましく、より好適には、90モル%以上である。前記脂肪族ジオール成分の含有量が80モル%未満では、ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融解温度が降下する為、良好な耐トナーブロッキング性、画像保存性及び低温定着性が得られない場合がある。
なお、必要に応じて、酸価や水酸基価の調製等の目的で、酢酸、安息香酸等の1価の酸や、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等の1価のアルコールを使用してもよい。
ポリエステル樹脂は、前記多価アルコールと多価カルボン酸を常法に従って縮合反応させることによって製造される。例えば、前記多価アルコール及び多価カルボン酸に、必要に応じて触媒を入れ、温度計、攪拌器、流下式コンデンサを備えた反応容器に配合し、不活性ガス(窒素ガス等)の存在下、150から250℃で加熱し、副生する低分子化合物を連続的に反応系外に除去し、目的の酸価に達した時点で反応を停止させ、冷却し、目的とする反応物を取得することによって製造される。
このポリエステル樹脂の合成に使用する触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド等の有機金属やテトラブチルチタネート等の金属アルコキシドなどのエステル化触媒が挙げられる。上記触媒の添加量は、原材料の総量に対して0.01から1質量%とすることが望ましい。
トナーに使用される非晶性ポリエステル樹脂の分子量は、テトラヒドロフラン(THF)可溶分の前記ゲルパーミエーションクロマトグラフイー(GPC)法による分子量測定で、重量平均分子量(Mw)が5000から200000の範囲であることが望ましく、より好適には7000から100000の範囲であり、数平均分子量(Mn)は2000から10000の範囲であることが望ましく、分子量分布Mw/Mnは1.5から50の範囲であることが望ましく、更に好適には2から10の範囲である。
また、結晶性ポリエステル樹脂については、重量平均分子量(Mw)が5000から70000であることが望ましく、更に好適には15000から50000の範囲であり、数平均分子量(Mn)は2000から20000の範囲であることが望ましく、分子量分布Mw/Mnは1.5から10の範囲であることが望ましく、更に好適には2.0から4.0の範囲である。
重量平均分子量及び数平均分子量が上記範囲より小さい場合には、低温定着性には効果的ではある一方で、耐ホットオフセット性が著しく悪くなるばかりでなく、トナーのガラス転移温度を低下させる為、トナーのブロッキング等保存性にも悪影響を及ぼす場合がある。一方、上記範囲より分子量が大きい場合には、耐ホットオフセット性は充分付与されるものの、低温定着性は低下する他、トナー中に存在する結晶性ポリエステル相の染み出しを阻害する為、ドキュメント保存性に悪影響を及ぼす場合がある。したがって、上述の条件を満たすことによって低温定着性、耐ホットオフセット性及びドキュメント保存性を両立することが容易となる。
ここで、上記重量平均分子量(および数平均分子量)の測定は、以下のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により条件で行った。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μL、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製して行った。
ポリエステル樹脂の酸価(樹脂1gを中和するに必要なKOHのmg数)は、前記の好適な分子量分布を得やすいことや、乳化分散法によるトナー粒子の造粒性を確保しやすいことや、得られるトナーの環境安定性(温度・湿度が変化した時の帯電性の安定性)を良好なものに保ちやすいことなどから、1から30mgKOH/gの範囲とすることが望ましい。ポリエステル樹脂の酸価は、原料の多価カルボン酸と多価アルコールの配合比と反応率により、ポリエステルの末端のカルボキシル基を制御することによって調整される。あるいは多価カルボン酸成分として無水トリメリット酸を使用することによってポリエステルの主鎖中にカルボキシル基を有するものが得られる。
非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、35から100℃の範囲であることが望ましく、貯蔵安定性とトナーの定着性のバランスの点から、50から80℃であることがより好適である。ガラス転移温度が35℃未満であると、トナーが貯蔵中又は現像機中でブロッキング(トナーの粒子が凝集して塊になる現象)を起こしやすい傾向にある。一方、ガラス転移温度が100℃を超えると、トナーの定着温度が高くなってしまい望ましくない。
結晶性ポリエステル樹脂の融解温度は、60から120℃の範囲であることが望ましく、70から100℃の範囲であるのがより好適である。前記結晶性ポリエステル樹脂の融解温度が60℃未満であると、粉体の凝集が起こり易くなったり、定着画像の保存性が悪くなったりすることがある。一方120℃を越えると、画像荒れを起こし低温定着性を阻害することがある。
なお、上記結晶性ポリエステル樹脂の融解温度は、前記の示差走査熱量測定(DSC)により得られた吸熱ピークのピーク温度として求めた。
なお、上記結晶性ポリエステル樹脂の融解温度は、前記の示差走査熱量測定(DSC)により得られた吸熱ピークのピーク温度として求めた。
−着色剤−
着色剤としては、公知の着色剤であれば特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、ベンガラ、紺青、酸化チタン等の無機顔料、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレッド、ブリリアントカーミン、パラブラウン等のアゾ顔料;銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料;フラバントロンイエロー、ジブロモアントロンオレンジ、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料;等が挙げられる。
着色剤としては、公知の着色剤であれば特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、ベンガラ、紺青、酸化チタン等の無機顔料、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレッド、ブリリアントカーミン、パラブラウン等のアゾ顔料;銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料;フラバントロンイエロー、ジブロモアントロンオレンジ、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料;等が挙げられる。
具体的には、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラロゾンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、デュポンオイルレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレート、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・57:1、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3などの種々の顔料などが例示され、これらを1種または2種以上を併せて使用される。
前記着色剤の含有量としては、結着樹脂100質量部に対して、1から30質量部の範囲が望ましく、また、必要に応じて表面処理された着色剤を使用したり、顔料分散剤を使用することも有効である。前記着色剤の種類を選択することにより、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナー等が得られる。
ただし、非着色トナーは、前記着色剤を含まないトナーである。
ただし、非着色トナーは、前記着色剤を含まないトナーである。
−離型剤−
離型剤としては、公知の離型剤であれば特に限定されないが、例えば、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、サゾールワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、モンタンワックス等の合成或いは鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられるが、これに限定されるものではない。また、これらの離型剤は、1種単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。
離型剤としては、公知の離型剤であれば特に限定されないが、例えば、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、サゾールワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、モンタンワックス等の合成或いは鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられるが、これに限定されるものではない。また、これらの離型剤は、1種単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。
離型剤の融解温度は、保存性の観点から、50℃以上であることが望ましく、60℃以上であることがより望ましい。また、耐オフセット性の観点から、110℃以下であることが望ましく、100℃以下であることがより望ましい。
離型剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、2から30質量部の範囲内であることが望ましく、3から20質量部の範囲内であることがより望ましい。離型剤の含有量が2質量部未満であると離型剤添加の効果がなく、高温(例えば190℃)でのホットオフセット(トナー全体が高温に加熱されて凝集力が低下することにより、加熱面にトナーが付着する現象)を引き起こす場合がある。一方、30質量部を超えると、帯電性に悪影響を及ぼす場合があると共に、トナーの機械的強度が低下する傾向にあり、現像機内でのストレスで破壊されやすくなって、キャリア汚染などを引き起こす場合がある。
−その他の成分−
トナーには、上記成分以外にも、更に必要に応じて内添剤、帯電制御剤、無機粉体(無機粒子)、有機粒子等の種々の成分を添加してもよい。
トナーには、上記成分以外にも、更に必要に応じて内添剤、帯電制御剤、無機粉体(無機粒子)、有機粒子等の種々の成分を添加してもよい。
内添剤としては、例えば、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、またはこれら金属を含む化合物などの磁性体等が挙げられる。
上記磁性体等を含有させて磁性トナーとして用いる場合、これらの強磁性体は平均粒子が2μm以下が望ましく、0.1から0.5μm程度のものがより望ましい。トナー中に含有させる量としては樹脂成分100質量部に対し20から200質量部が望ましく、特に樹脂成分100質量部に対し40から150質量部が望ましい。また、10Kエルステッド印加での磁気特性が保磁力(Hc)20から300エルステッド、飽和磁化(σs)50から200emu/g、残留磁化(σr)2から20emu/gのものが望ましい。
上記磁性体等を含有させて磁性トナーとして用いる場合、これらの強磁性体は平均粒子が2μm以下が望ましく、0.1から0.5μm程度のものがより望ましい。トナー中に含有させる量としては樹脂成分100質量部に対し20から200質量部が望ましく、特に樹脂成分100質量部に対し40から150質量部が望ましい。また、10Kエルステッド印加での磁気特性が保磁力(Hc)20から300エルステッド、飽和磁化(σs)50から200emu/g、残留磁化(σr)2から20emu/gのものが望ましい。
帯電制御剤としては、例えば4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミ、鉄、クロムなどの錯体から構成される染料、トリフェニルメタン系顔料などが挙げられる。
また、前記無機粉体は主にトナーの粘弾性調整を目的として添加され、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、燐酸カルシウム、酸化セリウム等の下記に詳細に列挙する、通常トナー表面の外添剤として使用されるすべての無機粒子が挙げられる。
トナー表面に外添される無機粒子や有機粒子としては以下のものが挙げられる。
無機粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、塩化セリウム、ベンガラ、酸化クロム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。中でも、シリカ粒子や酸化チタン粒子が望ましく、疎水化処理された粒子が特に望ましい。
無機粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、塩化セリウム、ベンガラ、酸化クロム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。中でも、シリカ粒子や酸化チタン粒子が望ましく、疎水化処理された粒子が特に望ましい。
無機粒子は、一般に流動性を向上させる目的で使用される。前記無機粒子の1次粒子径としては、1から200nmの範囲が望ましく、その添加量としては、トナー100質量部に対して、0.01から20質量部の範囲が望ましい。
有機粒子は、一般にクリーニング性や転写性を向上させる目的で使用され、具体的には例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂粉末、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
有機粒子は、一般にクリーニング性や転写性を向上させる目的で使用され、具体的には例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂粉末、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
−トナーの製造方法−
トナーの製造方法としては、混練粉砕法や湿式造粒法が挙げられるが、湿式造粒法により行われることが望ましい。湿式造粒法としては、例えば、公知の溶融懸濁法、乳化凝集・合一法、溶解懸濁法等の方法が挙げられるが、これらの中でも乳化凝集法が好適に用いられる。
上記乳化凝集法は、ポリエステル樹脂や着色剤等の各原料を水系分散媒に分散させる乳化工程、各分散液を混合して得た原料分散液から凝集粒子を作製する凝集工程、及び該凝集粒子を加熱して融合させトナーを得る融合工程を少なくとも含むものである。また必要に応じて、前記凝集粒子の表面を結着樹脂と同種または異なる樹脂粒子で被覆する被覆工程(シェル層形成工程)を含むものである。
以下、各工程について詳細に説明する。
以下、各工程について詳細に説明する。
(乳化工程)
乳化凝集法では、原料分散液として、結着樹脂や着色剤はそれぞれの乳化粒子として混合されるため、該乳化工程は、上記原料の乳化分散液を作製する工程である。したがってまず、結着樹脂は原料分散液中にあらかじめ樹脂粒子として分散させておく必要がある。
乳化凝集法では、原料分散液として、結着樹脂や着色剤はそれぞれの乳化粒子として混合されるため、該乳化工程は、上記原料の乳化分散液を作製する工程である。したがってまず、結着樹脂は原料分散液中にあらかじめ樹脂粒子として分散させておく必要がある。
前記乳化樹脂粒子の体積平均粒径は、好適には0.01から1μmであり、より好適には0.03から0.8μmであり、更に好適には0.03から0.6μmである。前記平均粒径が1μmを越えると、最終的に得られる静電潜像現像用トナーの粒径分布が広くなったり、遊離粒子の発生が生じ、性能や信頼性の低下を招き易い。一方、前記平均粒径が前記範囲内にあると前記欠点がない上、トナー間の組成偏在が減少し、トナー中の分散が良好となり、性能や信頼性のバラツキが小さくなる点で有利である。なお、前記体積平均粒径は、例えばコールターカウンター法、光子相関法、レーザー回折・散乱法、白色光偏光法等を用いて測定される。
前記分散液における分散媒としては、水系媒体が望ましい。前記水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、前記水系媒体に界面活性剤を添加混合しておくのが望ましい。界面活性剤としては特に限定されるものでは無いが、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤などが挙げられる。これらの中でもアニオン界面活性剤、カチオン系界面活性剤が望ましい。前記非イオン系界面活性剤は、前記アニオン界面活性剤又はカチオン系界面活性剤と併用されるのが望ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、前記アニオン界面活性剤の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどが挙げられる。また、前記カチオン界面活性剤の具体例としては、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
例えば結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いる場合、該ポリエステル樹脂は、中和によりアニオン型となり得る官能基を含有した、自己水分散性をもったポリエステル樹脂であることが望ましい。アニオン型となり得る官能基の一部又は全部が塩基で中和されることにより、水性媒体の作用下で安定した水分散体が形成される。
尚、ポリエステル樹脂において中和によりアニオン型と成り得る官能基としては、カルボキシル基やスルフォン基等の酸性基が挙げられ、中和剤としては例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、アンモニア等の無機塩基や、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミンなどの有機塩基が挙げられる。
尚、ポリエステル樹脂において中和によりアニオン型と成り得る官能基としては、カルボキシル基やスルフォン基等の酸性基が挙げられ、中和剤としては例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、アンモニア等の無機塩基や、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミンなどの有機塩基が挙げられる。
また、結着樹脂として、それ自体水に分散しない、すなわち自己水分散性を有しないポリエステル樹脂を用いる場合には、樹脂溶液および/またはそれと混合する水性媒体に、イオン性界面活性剤、高分子酸、高分子塩基等の高分子電解質を添加して分散し、融解温度以上に加熱して、強い剪断力が印加されるホモジナイザーや圧力吐出型分散機を用いて処理することが望ましい。このように処理することにより、容易に0.5μm以下の粒子に分散される。上記イオン性界面活性剤や高分子電解質を用いる場合には、その水性媒体中における濃度は、0.5から5質量%になるようにするのが適当である。後述する離型剤もこれに準ずる。
さらに、他のポリエステル樹脂を分散させる方法としては、転相乳化法が挙げられる。転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて、中和したのち、水媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相)が行われて不連続相化し、樹脂を、水媒体中に粒子状に分散安定化する方法である。
この転相乳化に用いられる有機溶剤としては例えば、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、sec−アミルアルコール、tert−アミルアルコール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−sec−ブチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、炭酸ジエチル、炭酸ジメチル等のエステル類、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコール誘導体、さらには、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシブタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジアセトンアルコール、アセト酢酸エチル等が例示される。これらの溶剤は単一でもよいし、また2種以上を併用して使用してもよい。
また上記転相乳化において、結着樹脂の水中への分散に際して、必要に応じ樹脂中のカルボキシル基の一部または全部を中和剤によって中和することが望ましい。中和剤としては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機アルカリ、アンモニア、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノ−n−プロピルアミン、ジメチル−n−プロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−アミノエチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミン等のアミン類等が挙げられ、これらから選ばれるところの1種または2種以上が使用される。これらの中和剤を添加することによって、乳化時pHを中性に調節し、得られるポリエステル樹脂分散液の加水分解が抑制される。
また、この転相乳化時も分散粒子の安定化や水系媒体の増粘防止を目的として、分散剤を添加してもよい。該分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウムの等の水溶性高分子、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等のアニオン性界面活性剤、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の両性イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン性界面活性剤等の界面活性剤、リン酸三カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の無機化合物等が挙げられる。これらの分散剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用してもよい。分散剤は、結着樹脂100質量部に対して、0.01から20質量部添加することが望ましい。
転相乳化時の乳化温度は、有機溶剤の沸点以下でかつ、離型剤の融解温度(あるいは転移点)以上であることが望ましい。乳化温度が離型剤の融解温度あるいは転移点以上でないと、離型剤を含む粒子分散液が得られない。なお、有機溶剤の沸点以上で乳化する場合は、加圧密閉された装置で乳化を行えば良い。
原料分散液として、乳化分散される着色剤としては、既述した着色剤が用いられる。
前記着色剤の分散方法としては、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的な分散方法が使用され、なんら制限されるものではない。必要に応じて、界面活性剤を使用してこれら着色剤の水分散液を調製したり、分散剤を使用してこれら着色剤の有機溶剤分散液を調製したりしてもよい。以下、かかる着色剤の分散液のことを、「着色粒子分散液」という場合がある。分散に用いる界面活性剤や分散剤としては、前記結着樹脂を分散させる際に用い得る分散剤に準じたものが用いられる。
前記着色剤の分散方法としては、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的な分散方法が使用され、なんら制限されるものではない。必要に応じて、界面活性剤を使用してこれら着色剤の水分散液を調製したり、分散剤を使用してこれら着色剤の有機溶剤分散液を調製したりしてもよい。以下、かかる着色剤の分散液のことを、「着色粒子分散液」という場合がある。分散に用いる界面活性剤や分散剤としては、前記結着樹脂を分散させる際に用い得る分散剤に準じたものが用いられる。
前記着色剤の添加量としては、前記樹脂の総量に対して1から20質量%とすることが望ましく、1から10質量%とすることがより望ましく、2から10質量%とすることがさらに望ましく、2から7質量%とすることが特に望ましいが、定着後における画像表面が荒れない範囲で多い方が望ましい。着色剤の含有量を多くすると、同程度の濃度の画像を得る際、画像の厚みが薄くなり、オフセットの防止の点で有利である。
なお、これらの着色剤は、その他の粒子成分と共に混合溶媒中に一度に添加してもよいし、分割して多段階で添加してもよい。
前記原料分散液として乳化分散される離型剤としては、既述した離型剤が用いられる。
離型剤は、自己水分散性をもたないポリエステル樹脂を乳化分散する場合に準じて、水中にイオン性界面活性剤等と共に分散し、融解温度以上に加熱し、強い剪断力が印加されるホモジナイザーや圧力吐出型分散機を用いて、1μm以下の分散粒子径に調整される。離型剤分散液における分散媒としては、結着樹脂の分散媒に準じたものが用いられる。
離型剤は、自己水分散性をもたないポリエステル樹脂を乳化分散する場合に準じて、水中にイオン性界面活性剤等と共に分散し、融解温度以上に加熱し、強い剪断力が印加されるホモジナイザーや圧力吐出型分散機を用いて、1μm以下の分散粒子径に調整される。離型剤分散液における分散媒としては、結着樹脂の分散媒に準じたものが用いられる。
前記結着樹脂や着色剤を水性媒体と混合して、乳化分散させる装置としては、例えばホモミキサー(特殊機化工業株式会社)、スラッシャー(三井鉱山株式会社)、キャビトロン(株式会社ユーロテック)、マイクロフルイダイザー(みずほ工業株式会社)、マントン・ゴーリンホミジナイザー(ゴーリン社)、ナノマイザー(ナノマイザー株式会社)、スタティックミキサー(ノリタケカンパニー)などの連続式乳化分散機等が挙げられる。
前記乳化工程における結着樹脂分散液(樹脂粒子分散液)に含まれる樹脂粒子の含有量、及び、着色剤分散液(着色粒子分散液)における着色剤の含有量、並びに、離型剤分散液(離型剤粒子分散液)における離型剤の含有量は、5から50質量%が好適であり、より好適には10から40質量%である。前記含有量が前記範囲外にあると、粒度分布が広がり、特性が悪化する場合がある。
また、目的に応じ、前記結着樹脂分散液に既述した内添剤、帯電制御剤、無機粉体等のその他の成分を分散させておいてもよい。
また、帯電制御剤としては、凝集工程や融合工程の安定性に影響するイオン強度の制御と廃水汚染減少の点で、水に溶解しにくい素材のものが望ましい。
また、帯電制御剤としては、凝集工程や融合工程の安定性に影響するイオン強度の制御と廃水汚染減少の点で、水に溶解しにくい素材のものが望ましい。
前記その他の成分の平均粒径としては、1μm以下であることが望ましく、0.01から0.5μmであることがより好適である。前記平均径が1μmを超えると、最終的に得られるトナーの粒径分布が広くなったり、遊離粒子の発生が生じ、性能や信頼性の低下を招きやすい。一方、前記平均粒径が前記範囲内にあると前記欠点がない上、トナー間の偏在が減少し、トナー中の分散が良好となり性能や信頼性のばらつきが小さくなる点で有利である。
(凝集工程)
凝集工程においては、乳化工程で得られた樹脂粒子、着色剤等の各分散液を混合し(この混合液を「原料分散液」と称す)、例えば50℃以下の温度に加熱してそれぞれの分散粒子を凝集させた凝集粒子を形成する。
凝集工程においては、乳化工程で得られた樹脂粒子、着色剤等の各分散液を混合し(この混合液を「原料分散液」と称す)、例えば50℃以下の温度に加熱してそれぞれの分散粒子を凝集させた凝集粒子を形成する。
また、凝集工程を行う前に、乳化工程によって得られた樹脂粒子分散液(ポリエステル樹脂分散液)に、高酸価分散剤を添加剤として添加することが望ましい。高酸価分散剤としては、例えば、カルボキシル基を有する共重合樹脂、及びそれらの塩などが挙げられる。高酸価分散剤を添加し、ポリエステル樹脂の乳化粒子表面に吸着させることにより、乳化粒子の表面は静電反発力が充分作用する状態が保持されるため、凝集工程における急激な粒子成長が抑制される。また、後述の融合工程においてもこれらのアニオン性解離基に由来する静電反発効果が作用するため、凝集粒子同士の付着が防止され、安定して造粒制御される。さらに、高酸価分散剤を凝集完了後に添加する方法も、融着工程における凝集粒子同士の付着が防止され、安定して造粒制御される。
凝集粒子の形成は、原料分散液のpHを酸性にしたのち、回転せん断型ホモジナイザーで攪拌下、室温(20から25℃、以下もこれに準ずる)で凝集剤を添加し、初期凝集により増粘した原料分散液中に凝集剤を分散させることによってなされる。当該pHとしては、2から6の範囲が望ましく、3から6の範囲がより好適である。
上記のように、凝集粒子の形成には酸性pH域が適しているが、例えば、前記転相乳化法により得られたポリエステル樹脂の樹脂粒子分散液はpHが7から8の範囲であるため、pHが3から5である着色剤分散液や離型剤分散液を混合したり、凝集のため上記pHに調整しようとすると、極性のバランスが崩れて、緩凝集が生じてしまう。そこで、ポリエステル樹脂の樹脂粒子分散液のpHがアルカリ側である場合には、予め室温で界面活性剤や高酸価分散剤を添加して樹脂粒子表面に界面活性剤、分散剤をなじませた後、着色剤、離型剤を混合してpH調整を行うのが望ましい。
凝集工程に用いられる凝集剤としては、前記分散液を作製するときに用いた界面活性剤等と逆極性の界面活性剤、無機金属塩の他、2価以上の金属錯体が好適に用いられる。特に、金属錯体を用いた場合には界面活性剤の使用量が低減され、帯電特性が向上するため望ましい。
前記無機金属塩としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどの金属塩、および、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体などが挙げられる。その中でも特に、アルミニウム塩およびその重合体が好適である。よりシャープな粒度分布を得るためには、無機金属塩の価数が1価より2価、2価より3価、3価より4価の方が、また、同じ価数であっても重合タイプの無機金属塩重合体の方が、より適している。
また、凝集工程においては、加熱による急凝集を抑える為に、室温で攪拌混合している段階でpH調整を行ない、必要に応じて分散安定剤を添加してもよい。
最終的に得られるトナーにおいて、帯電性及び粉体流動性をさらに改善する目的で、この凝集工程の後に被覆工程を追加することが望ましい。この被覆工程は、上述の凝集粒子表面に、結着樹脂と同じ、または異なる樹脂粒子を付着させて付着粒子を形成し、被覆層を形成する(即ち、コアシェル構造のトナーとする)ものである。その形成は、凝集工程において凝集粒子を形成した分散液中に、結着樹脂あるいはその他の樹脂粒子を含む分散液を追添加することにより行われ、必要に応じて他の成分も同時に追添加してもよい。尚、被覆層の形成に用いる結着樹脂(樹脂粒子)としては、前述の結着樹脂(即ち、コア層用結着樹脂)に準じたものが用いられる。また、被覆工程においても、用いる樹脂に応じて凝集工程に準じてpHや界面活性剤を選択し、凝集粒子表面へばらついた状態で付着しないように注意しながら被覆凝集粒子を得る。また、この被覆工程は、凝集工程で凝集粒子に取り込まれなかった原料粒子を凝集に導くことにおいても有効である。
(融合工程)
融合工程においては、凝集工程に準じた攪拌下で、凝集粒子(または付着粒子)の懸濁液のpHを6.0から7.5の範囲にすることにより、凝集の進行を止めた後、結着樹脂の融解温度以上の温度で加熱を行うことにより凝集粒子(または付着粒子)を融合させる。なお、凝集粒子を含む分散液(原料分散液)の液性にもよるが、凝集を停止するpHが適性でないと、融合させる為の昇温過程で、凝集粒子がばらけてしまい収率が悪くなったり、逆に凝集が停止せず、さらに粒度成長が進み、大粒径になってしまう場合がある。
融合工程においては、凝集工程に準じた攪拌下で、凝集粒子(または付着粒子)の懸濁液のpHを6.0から7.5の範囲にすることにより、凝集の進行を止めた後、結着樹脂の融解温度以上の温度で加熱を行うことにより凝集粒子(または付着粒子)を融合させる。なお、凝集粒子を含む分散液(原料分散液)の液性にもよるが、凝集を停止するpHが適性でないと、融合させる為の昇温過程で、凝集粒子がばらけてしまい収率が悪くなったり、逆に凝集が停止せず、さらに粒度成長が進み、大粒径になってしまう場合がある。
融合時の加熱の温度としては、凝集粒子中に結晶性ポリエステル樹脂が含まれる場合はその融解温度以上、含まれない場合は非晶性樹脂のガラス転移温度以上の温度であれば問題ない。前記加熱の時間としては、所望の融合が為される程度行えばよく、0.5から3時間程度行えばよい。それ以上の時間加熱すると、凝集粒子に含まれる離型剤がトナー表面に露出し易くなってしまう。したがって、定着性には効果的であるが、トナーの保存安定性に対して悪影響を及ぼすため、長時間加熱するのは望ましくない。
前記融合工程においては、前記結着樹脂が融解温度またはガラス転移温度以上に加熱されている時に、あるいは融合が終了した後に、架橋反応を行わせてもよい。また、融合と同時に架橋反応を行わせてもよい。架橋反応を行わせる場合には、例えば、結着樹脂として2重結合成分を共重合させた、不飽和結晶性ポリエステル樹脂を用い、この樹脂にラジカル反応を起こさせ、架橋構造を導入する。この際、以下に示す重合開始剤を好適に用いる。
重合開始剤としては、例えば、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クミルパーピバレート、t−ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バリレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジ−t−ブチルパーオキシα−メチルサクシネート、ジ−t−ブチルパーオキシジメチルグルタレート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼラート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジエチレングリコール−ビス(t−ブチルパーオキシカーボネート)、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペート、トリス(t−ブチルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t―ブチルパーオキシ)シラン、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジンジハイドロクロライド)、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]、4,4’−アゾビス(4−シアノワレリックアシド)等が挙げられる。
これら重合開始剤は、単独で使用してもよいし、また2種以上を併用してもよい。重合開始剤の量や種類は、結着樹脂中の不飽和部位量、共存する着色剤の種類や量によって選択される。
これら重合開始剤は、単独で使用してもよいし、また2種以上を併用してもよい。重合開始剤の量や種類は、結着樹脂中の不飽和部位量、共存する着色剤の種類や量によって選択される。
重合開始剤は、乳化工程前にあらかじめ結着樹脂に混合しておいてもよいし、凝集工程で凝集粒子に取り込ませてもよい。さらには、融合工程、或いは融合工程の後に導入してもよい。凝集工程中、被覆工程中、融合工程中、あるいは融合工程の後に導入する場合は、重合開始剤を溶解または乳化した液を、樹脂粒子分散液等に加える。これらの重合開始剤には、重合度を制御する目的で、公知の架橋剤、連鎖移動剤、重合禁止剤等を添加してもよい。
融合して得た融合粒子は、ろ過などの固液分離工程や、必要に応じて洗浄工程、乾燥工程を経てトナーの粒子となる。この場合、トナーとして十分な帯電特性、信頼性を確保するために、洗浄工程において十分な洗浄を行うことが望ましい。
乾燥工程では、通常の振動型流動乾燥法、スプレードライ法、凍結乾燥法、フラッシュジェット法などの方法が採用される。
乾燥工程では、通常の振動型流動乾燥法、スプレードライ法、凍結乾燥法、フラッシュジェット法などの方法が採用される。
乾燥後のトナー粒子は、28℃/85%RHの環境下に3日間放置した後における含水率が1.5質量%以下であることが望ましく、1.0質量%以下であることがより望ましい。含水率が上記範囲であることにより、高湿度条件下でトナーの帯電量が低下せず、湿度変化によるトナーの帯電特性が安定化される。
なお、トナー含水率の測定は、トナー2gを28℃、湿度85%RHの環境下に24時間放置した後、ハロゲンモイスチュアアナライザー(メトラー・トレド社製)を用いて加熱温度150℃での水分蒸発量を測定することによって行われる。
なお、トナー含水率の測定は、トナー2gを28℃、湿度85%RHの環境下に24時間放置した後、ハロゲンモイスチュアアナライザー(メトラー・トレド社製)を用いて加熱温度150℃での水分蒸発量を測定することによって行われる。
上述のように乾燥工程を経て造粒されたトナー粒子には、その他の成分として、目的に応じて、既述の無機粒子、有機粒子等の公知の各種外添剤を添加してもよい。
−トナーの脱墨性水溶液に対する接触角−
上記の通り本実施形態では、接触トナー像形成用トナーの脱墨性水溶液に対する接触角θ1(度)は、非接触トナー像形成用トナーの脱墨性水溶液に対する接触角θ2(度)よりも小さい。
上記の通り本実施形態では、接触トナー像形成用トナーの脱墨性水溶液に対する接触角θ1(度)は、非接触トナー像形成用トナーの脱墨性水溶液に対する接触角θ2(度)よりも小さい。
ここで、トナーの脱墨性水溶液に対する接触角は、以下のようにして測定される。
具体的には、まず、メチルエチルケトンで希釈したトナーを、アセトンで表面を洗浄したアルミニウム板に塗布し、室温で乾燥してトナーの薄膜を作成する。次に、作製した薄膜に対して、ファイブロ製DAT(ダイナミック アブソープション テスター、fabro 1100 DAT)を用いて脱墨性水溶液の水滴を滴下し、滴下してから1秒経過後における脱墨性水溶液の接触角を測定する。
なお、実際の測定においては、測定値として異なる8点の値を平均した値を用い、脱墨性水溶液としてリプトールS2800(ライオン社製)の0.1wt%水溶液を用いた。また、これらの測定は全て室温23℃・湿度55%の環境下で行った。
具体的には、まず、メチルエチルケトンで希釈したトナーを、アセトンで表面を洗浄したアルミニウム板に塗布し、室温で乾燥してトナーの薄膜を作成する。次に、作製した薄膜に対して、ファイブロ製DAT(ダイナミック アブソープション テスター、fabro 1100 DAT)を用いて脱墨性水溶液の水滴を滴下し、滴下してから1秒経過後における脱墨性水溶液の接触角を測定する。
なお、実際の測定においては、測定値として異なる8点の値を平均した値を用い、脱墨性水溶液としてリプトールS2800(ライオン社製)の0.1wt%水溶液を用いた。また、これらの測定は全て室温23℃・湿度55%の環境下で行った。
トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角は、トナーの薄膜の代わりに印刷物のトナー像を用いる以外は、上記トナーの脱墨性水溶液に対する接触角の測定と同様にして測定を行う。
以下、脱墨性水溶液として上記リプトールS2800の0.1wt%水溶液を用いる場合について、具体的なトナーの脱墨性水溶液に対する接触角の説明をする。
接触トナー像形成用トナーの脱墨性水溶液に対する接触角θ1(度)としては、85度以上90度以下が好ましく、87度以上90度以下がより好ましい。θ1が上記範囲であることにより、接触トナー像の脱墨性向上と画質低下の抑制が両立される。すなわち、θ1が上記範囲であれば、θ1が上記範囲よりも大きい場合に比べ、接触トナー像に対する脱墨性水溶液の浸透性が高いため、脱墨性が良好である。また、θ1が上記範囲よりも小さい場合に比べ、接触トナー像形成用トナーの親水性が低いため、接触トナー像形成時におけるトナーの帯電低下による画質低下が抑制される。
また、非接触トナー像形成用トナーの脱墨性水溶液に対する接触角θ2(度)としては、92.5度以上95度以下が好ましく、93.5度以上95度以下がより好ましい。θ2が上記範囲であることにより、非接触トナー像の脱墨性及び画質がいずれも良好となる。
接触トナー像形成用トナーの脱墨性水溶液に対する接触角θ1(度)としては、85度以上90度以下が好ましく、87度以上90度以下がより好ましい。θ1が上記範囲であることにより、接触トナー像の脱墨性向上と画質低下の抑制が両立される。すなわち、θ1が上記範囲であれば、θ1が上記範囲よりも大きい場合に比べ、接触トナー像に対する脱墨性水溶液の浸透性が高いため、脱墨性が良好である。また、θ1が上記範囲よりも小さい場合に比べ、接触トナー像形成用トナーの親水性が低いため、接触トナー像形成時におけるトナーの帯電低下による画質低下が抑制される。
また、非接触トナー像形成用トナーの脱墨性水溶液に対する接触角θ2(度)としては、92.5度以上95度以下が好ましく、93.5度以上95度以下がより好ましい。θ2が上記範囲であることにより、非接触トナー像の脱墨性及び画質がいずれも良好となる。
またθ1及びθ2は、上記の通り、相対的にθ1<θ2という関係を満たす。θ1及びθ2が前記関係を満たすことにより、脱墨性及び画質がいずれも良好となる。すなわち、ヘアリートナーとなりやすい接触トナー像に対する脱墨性水溶液の浸透性を高くすることにより、形成された画像全体の脱墨性が向上し、かつ、非接触トナー像形成用トナーの吸湿性を抑えて帯電低下を抑制することにより、形成された画質が良好となる。
さらに、θ1とθ2との差、すなわちθ2−θ1の値は、上記の通り2.5度以上10度以下が好ましく、3.5度以上8度以下がより好ましく、4度以上7度以下がさらに好ましい。θ2−θ1の値が上記範囲であることにより、さらに形成された画像の脱墨性及び画質が良好となる。
さらに、θ1とθ2との差、すなわちθ2−θ1の値は、上記の通り2.5度以上10度以下が好ましく、3.5度以上8度以下がより好ましく、4度以上7度以下がさらに好ましい。θ2−θ1の値が上記範囲であることにより、さらに形成された画像の脱墨性及び画質が良好となる。
なお、リプトールS2800の0.1wt%水溶液以外の高級アルコール誘導体脱墨性水溶液(他の脱墨性水溶液)に対するトナーの接触角については、絶対値が上記θ1又はθ2の値と異なる場合はあるが、測定環境温度・湿度が変わらなければ大きく値が異なるものではない。つまり、他の脱墨性水溶液に対するトナーの接触角の好ましい範囲が、上記範囲から大きく外れるものではない。
特にθ1とθ2との大小関係については、他の脱墨性水溶液を用いた場合における接触角の大小関係と変わらない。そのため、上記リプトールS2800の0.1wt%水溶液に対する接触角が上記条件を満たすものであれば、実際の脱墨工程において他の高級アルコール誘導体脱墨性水溶液を用いる場合においても、脱墨性が良好であり、かつ、上記画質低下が抑制される。
特にθ1とθ2との大小関係については、他の脱墨性水溶液を用いた場合における接触角の大小関係と変わらない。そのため、上記リプトールS2800の0.1wt%水溶液に対する接触角が上記条件を満たすものであれば、実際の脱墨工程において他の高級アルコール誘導体脱墨性水溶液を用いる場合においても、脱墨性が良好であり、かつ、上記画質低下が抑制される。
トナーの脱墨性水溶液に対する接触角の制御方法としては、例えば、トナーに含まれる結着樹脂の単量体の種類や含有量比を調整する方法、結着樹脂中における結晶性樹脂の含有量を調整する方法、トナー中の離型剤含有量を調整する方法等が挙げられる。
具体的に上記接触角を小さくする方法としては、例えば、結着樹脂の酸価を大きくする方法等が挙げられ、特に結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いる場合においては、例えば、多価カルボン酸成分の量を多くする方法等が挙げられる。
また、上記接触角を大きくする方法としては、例えば、結着樹脂の単量体としてアルキル鎖の長い単量体を用いる方法、結着樹脂中における結晶性樹脂の含有量を多くする方法、トナー中の離型剤含有量を多くする方法等が挙げられる。
具体的に上記接触角を小さくする方法としては、例えば、結着樹脂の酸価を大きくする方法等が挙げられ、特に結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いる場合においては、例えば、多価カルボン酸成分の量を多くする方法等が挙げられる。
また、上記接触角を大きくする方法としては、例えば、結着樹脂の単量体としてアルキル鎖の長い単量体を用いる方法、結着樹脂中における結晶性樹脂の含有量を多くする方法、トナー中の離型剤含有量を多くする方法等が挙げられる。
なお、印刷物において記録媒体上に形成されたトナー像の脱墨性水溶液に対する接触角(θ1及びθ2)については、該トナー像を形成するために用いるトナーの脱墨性水溶液に対する接触角と同様であるため、説明を省略する。
−その他のトナーの特性−
接触トナー像形成用トナーのCIE1976(L*a*b*)表色系におけるL*値は、非接触トナー像形成用トナーのL*値よりも大きいことが望ましい。
また接触トナー像形成用トナーは、脱墨処理後の残留トナーによる色づきを抑制する観点から、着色剤を含まないことが最も望ましく、無色透明であることがさらに望ましい。
接触トナー像形成用トナーのCIE1976(L*a*b*)表色系におけるL*値は、非接触トナー像形成用トナーのL*値よりも大きいことが望ましい。
また接触トナー像形成用トナーは、脱墨処理後の残留トナーによる色づきを抑制する観点から、着色剤を含まないことが最も望ましく、無色透明であることがさらに望ましい。
接触トナー像形成用トナーのL*値は、脱墨処理後の残留トナーによる色づきを抑制する観点から、具体的には、85以上94未満が望ましく、90以上94未満がより望ましい。
トナーのL*値は、トナー中に含まれる着色剤の種類及び含有量、またその分散状態により制御される。
またトナーのL*値は、分光測色計(商品名:X−Rite 939、X−Rite社製)を用いて測定することにより求められる。
またトナーのL*値は、分光測色計(商品名:X−Rite 939、X−Rite社製)を用いて測定することにより求められる。
トナーの体積平均粒径としては、1から20μmの範囲が望ましく、2から8μmの範囲がより好適である。また、個数平均粒径としては、1から20μmの範囲が望ましく、2から8μmの範囲がより好適である。
前記体積平均粒径および個数平均粒径の測定は、コールターマルチサイザーII型(ベックマン−コールター社製)を用いて、50μmのアパーチャー径で測定することにより行われる。この時、測定はトナーを電解質水溶液(アイソトン水溶液)に分散させ、超音波により30秒以上分散させた後に行う。
測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積又は個数について小径側から累積分布を描き、累積50%となる粒径を体積平均粒径又は個数平均粒径と定義する。
−現像剤−
上記実施形態において用いられる現像剤としては、上記トナーをそのまま用いる一成分現像剤、上記トナーとキャリアとを混合して用いる二成分現像剤が挙げられる。
上記実施形態において用いられる現像剤としては、上記トナーをそのまま用いる一成分現像剤、上記トナーとキャリアとを混合して用いる二成分現像剤が挙げられる。
二成分現像剤に使用し得るキャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いてもよい。例えば酸化鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物や、これら芯材表面に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリア、磁性分散型キャリア等が挙げられる。またマトリックス樹脂に導電材料などが分散された樹脂分散型キャリアであってもよい。
キャリアに使用される被覆樹脂・マトリックス樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂またはその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が例示されるが、これらに限定されるものではない。
導電材料としては、金、銀、銅といった金属やカーボンブラック、更に酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ、カーボンブラック等が例示されるが、これらに限定されるものではない。
またキャリアの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、キャリアを磁気ブラシ法に用いるためには、磁性材料であることが望ましい。キャリアの芯材の体積平均粒径としては、一般的には10μm以上500μm以下の範囲にあり、望ましくは30μm以上100μm以下の範囲にある。
またキャリアの芯材の表面に樹脂被覆するには、前記被覆樹脂、および必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法等が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、キャリアの芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液をキャリアの芯材表面に噴霧するスプレー法、キャリアの芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
前記二成分現像剤におけるトナーとキャリアとの混合比(質量比)としては、トナー:キャリア=1:100以上30:100以下程度の範囲であり、3:100以上20:100以下程度の範囲がより望ましい。
<記録媒体>
以下、上記実施形態において用いられる記録媒体について詳細に説明する。
記録媒体としては、普通紙、一般の印刷用紙等の、通常用いられる記録紙が挙げられる。具体的には、例えば、パルプ繊維(及び必要に応じて填料)を主成分として含むものを用いてもよい。また、上記実施形態において用いられる記録媒体としては、例えば、トナー像を形成する面にパルプの繊維が露出しているものが挙げられる。
以下、上記実施形態において用いられる記録媒体について詳細に説明する。
記録媒体としては、普通紙、一般の印刷用紙等の、通常用いられる記録紙が挙げられる。具体的には、例えば、パルプ繊維(及び必要に応じて填料)を主成分として含むものを用いてもよい。また、上記実施形態において用いられる記録媒体としては、例えば、トナー像を形成する面にパルプの繊維が露出しているものが挙げられる。
前記パルプ繊維としては、化学パルプ、具体的には、広葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹晒亜硫酸パルプ、広葉樹未晒亜硫酸パルプ、針葉樹晒亜硫酸パルプ、針葉樹未晒亜硫酸パルプ等のほか、木材及び綿、麻、じん皮等の繊維原料を化学的に処理して作製されたパルプ、等が望ましく挙げられる。
また、木材やチップを機械的にパルプ化したグランドウッドパルプ、木材やチップに薬液を染み込ませた後に機械的にパルプ化したケミメカニカルパルプ、及びチップを少し軟らかくなるまで蒸解した後にリファイナーでパルプ化したサーモメカニカルパルプ、高収率が特徴であるケミサーモメカニカルパルプ等も使用される。これらはバージンパルプのみで使用してもよいし、必要に応じて古紙パルプを加えてもよい。
前記バージンパルプとしては、塩素ガスを使用せず二酸化塩素を使用する漂白方法(Elementally Chlorine Free:ECF)や、塩素化合物を一切使用せずにオゾン/過酸化水素等を主に使用して漂白する方法(Total Chlorine Free:TCF)で漂白処理されたものが望ましい。また、前記古紙パルプの原料としては、製本、印刷工場、断裁所等において発生する裁落、損紙、幅落しした上白、特白、中白、白損等の未印刷古紙;印刷やコピーが施された上質紙、上質コート紙などの上質印刷古紙;水性インク、油性インク、鉛筆などで筆記された古紙;印刷された上質紙、上質コート紙、中質紙、中質コート紙等のチラシを含む新聞古紙;中質紙、中質コート紙、更紙等の古紙;が挙げられ、これらを目的に応じて配合してもよい。
古紙パルプとしては、上記した原料を、オゾン漂白処理及び過酸化水素漂白処理の少なくとも一方で処理して得られたものが望ましい。オゾン漂白処理には、上質紙に通常含まれている蛍光染料等を分解する作用があり、過酸化水素漂白処理には、脱墨処理時に使用されるアルカリによる黄変を防ぐ作用がある。
より白色度を高める観点からは、前記漂白処理によって得られた古紙パルプの配合率を50から100質量%とすることが望ましい。さらに資源の再利用という観点から、前記古紙パルプの配合率を70から100質量%とすることがより望ましい。
より白色度を高める観点からは、前記漂白処理によって得られた古紙パルプの配合率を50から100質量%とすることが望ましい。さらに資源の再利用という観点から、前記古紙パルプの配合率を70から100質量%とすることがより望ましい。
前記古紙パルプは、オゾン漂白処理又は過酸化水素漂白処理の二つの処理を組み合わせることによって、古紙の脱墨を容易にするだけでなくパルプの白色度もより向上される。また、パルプ中の残留塩素化合物を分解・除去する作用もあるため、塩素漂白されたパルプを使用した古紙の有機ハロゲン化合物含有量低減において多大な効果が得られる。
また、記録紙には、パルプ繊維に加え必要に応じて、不透明度、白さ及び表面性を調整するために填料を添加してもよい。また、ハロゲン含量を低減したい場合には、ハロゲンを含まない填料を使用することが望ましい。
前記填料としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、チョーク、カオリン、焼成クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、セリサイト、ホワイトカーボン、サポナイト、カルシウムモンモリロナイト、ソジウムモンモリロナイト、ベントナイト等の無機顔料、及び、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、キトサン粒子、セルロース粒子、ポリアミノ酸粒子、尿素樹脂、等の有機顔料が挙げられる。
前記填料としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、チョーク、カオリン、焼成クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、セリサイト、ホワイトカーボン、サポナイト、カルシウムモンモリロナイト、ソジウムモンモリロナイト、ベントナイト等の無機顔料、及び、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、キトサン粒子、セルロース粒子、ポリアミノ酸粒子、尿素樹脂、等の有機顔料が挙げられる。
また、記録紙に古紙パルプを配合する場合には、古紙パルプ原料に含まれる灰分を予め推定して添加量を調整する必要がある。
前記填量の配合量は、特に制限されないが、前記パルプ繊維100質量部に対して、1から80質量部が望ましく、1から50質量部がより望ましい。
前記填量の配合量は、特に制限されないが、前記パルプ繊維100質量部に対して、1から80質量部が望ましく、1から50質量部がより望ましい。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、実施例中において、「部」および「%」は、特に断りのない限り「質量部」及び「質量%」を意味する。
[測定方法]
<トナー又はトナー像の脱墨性水溶液に対する接触角の測定方法>
トナーの脱墨性水溶液に対する接触角は、以下のようにして測定した。
具体的には、まず、メチルエチルケトンで希釈したトナーを、アセトンで表面を洗浄したアルミニウム板に塗布し、室温で乾燥してトナーの薄膜を作成した。次に、作製した薄膜に対して、ファイブロ製DAT(ダイナミック アブソープション テスター、fabro 1100 DAT)を用いて脱墨性水溶液(リプトールS2800(ライオン社製)の0.1wt%水溶液)の水滴を滴下し、滴下してから1秒経過後における脱墨性水溶液の接触角を測定した。
異なる8点において上記測定を行って平均し、得られた値を「トナーの脱墨性水溶液に対する接触角」とした。
<トナー又はトナー像の脱墨性水溶液に対する接触角の測定方法>
トナーの脱墨性水溶液に対する接触角は、以下のようにして測定した。
具体的には、まず、メチルエチルケトンで希釈したトナーを、アセトンで表面を洗浄したアルミニウム板に塗布し、室温で乾燥してトナーの薄膜を作成した。次に、作製した薄膜に対して、ファイブロ製DAT(ダイナミック アブソープション テスター、fabro 1100 DAT)を用いて脱墨性水溶液(リプトールS2800(ライオン社製)の0.1wt%水溶液)の水滴を滴下し、滴下してから1秒経過後における脱墨性水溶液の接触角を測定した。
異なる8点において上記測定を行って平均し、得られた値を「トナーの脱墨性水溶液に対する接触角」とした。
トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角は、トナーの薄膜の代わりに印刷物のトナー像を用いる以外は、上記トナーの脱墨性水溶液に対する接触角の測定と同様にして測定を行った。
<ガラス転移温度及び融解温度の測定方法>
ガラス転移温度及び融解温度は、示差走査熱量計(マックサイエンス社製:DSC3110、熱分析システム001)を用い、JIS 7121−1987に準拠して測定した。この装置の検出部の温度補正にはインジウムと亜鉛との混合物の融解温度を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いた。試料はアルミニウム製パンに入れ、サンプルの入ったアルミニウム製パンと対照用の空のアルミニウム製パンとをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行った。
融解温度については、測定により得られたDSC曲線の吸熱ピークのうち、最大の吸熱ピークの頂点の温度をもって融解温度とした。
また、ガラス転移温度については、測定により得られたDSC曲線の吸熱部におけるベースラインと立ち上がりラインとの延長線の交点の温度をもってガラス転移温度とした。
ガラス転移温度及び融解温度は、示差走査熱量計(マックサイエンス社製:DSC3110、熱分析システム001)を用い、JIS 7121−1987に準拠して測定した。この装置の検出部の温度補正にはインジウムと亜鉛との混合物の融解温度を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いた。試料はアルミニウム製パンに入れ、サンプルの入ったアルミニウム製パンと対照用の空のアルミニウム製パンとをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行った。
融解温度については、測定により得られたDSC曲線の吸熱ピークのうち、最大の吸熱ピークの頂点の温度をもって融解温度とした。
また、ガラス転移温度については、測定により得られたDSC曲線の吸熱部におけるベースラインと立ち上がりラインとの延長線の交点の温度をもってガラス転移温度とした。
<重量平均分子量(Mw)の測定>
ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)(ポリスチレン換算)は、GPC(東ソー(株):製HLC−8120)を用いて測定した。カラムは東ソー製TSKgel SuperHMーM(15cm)を使用し、THF溶媒によりGPCスペクトルを測定した。単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用してポリエステル樹脂の分子量を算出した。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)(ポリスチレン換算)は、GPC(東ソー(株):製HLC−8120)を用いて測定した。カラムは東ソー製TSKgel SuperHMーM(15cm)を使用し、THF溶媒によりGPCスペクトルを測定した。単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用してポリエステル樹脂の分子量を算出した。
<トナー体積平均粒径の測定方法>
コールターマルチサイザー−II型(ベックマンーコールター社製)測定装置を用いて、トナーの体積平均粒径を測定した。電解液としては、ISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用した。
コールターマルチサイザー−II型(ベックマンーコールター社製)測定装置を用いて、トナーの体積平均粒径を測定した。電解液としては、ISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用した。
測定法としては、分散剤として界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)の5%水溶液2ml中に、測定試料を0.5mg加え、これを前記電解液100ml中に添加した。この測定試料を懸濁させた電解液を超音波分散器で1分間分散処理を行い、前記コールターマルチサイザー−II型により、アパーチャー径が100μmのアパーチャーを用いて、粒径が2.0から60μmの範囲の粒子の粒度分布を測定した。測定した粒子数は50,000である。
測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小径側から累積分布を描き、累積50%となる粒径を体積平均粒径と定義した。
<樹脂粒子・離型剤粒子・顔料粒子の平均粒径の測定方法>
レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて、樹脂粒子・離型剤粒子・顔料粒子の体積平均粒径を測定した。
レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて、樹脂粒子・離型剤粒子・顔料粒子の体積平均粒径を測定した。
測定法としては、分散液となっている状態の試料を固形分で2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、40mlにする。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、2分待って、セル内の濃度が安定になったところで測定した。
得られたチャンネルごとの体積平均粒径を、体積平均粒径の小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒径とした。
なお、粉体を測定する場合は、界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)の5%水溶液50ml中に測定試料を2g加え、超音波分散機(1,000Hz)にて2分間分散して、試料を作製し、前述の分散液と同様の方法で測定した。
[トナーの製造]
<シアントナーC1の製造>(非接触トナー像形成用トナー、接触角:94度)
(非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1))
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 310部
・テレフタル酸 116部
・フマル酸 12部
・ドデセニルコハク酸 54部
・Ti(OBu)4 0.05部
加熱乾燥した三口フラスコに、上記原料を入れた後、減圧操作により容器内の空気を減圧し、さらに窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間還流を行った。その後、反応系内に生成した水を減圧蒸留にて留去しながら、240℃まで徐々に昇温を行った。さらに240℃で2時間脱水縮合反応を継続し、粘稠な状態となったところでGPCにて分子量を確認し、重量平均分子量22000になったところで、減圧蒸留を停止し非晶性ポリエステル樹脂(1)を得た。非晶性ポリエステル樹脂(1)は非晶性であり、ガラス転移温度は60℃、酸価は14mgKOH/gであった。
<シアントナーC1の製造>(非接触トナー像形成用トナー、接触角:94度)
(非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1))
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 310部
・テレフタル酸 116部
・フマル酸 12部
・ドデセニルコハク酸 54部
・Ti(OBu)4 0.05部
加熱乾燥した三口フラスコに、上記原料を入れた後、減圧操作により容器内の空気を減圧し、さらに窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間還流を行った。その後、反応系内に生成した水を減圧蒸留にて留去しながら、240℃まで徐々に昇温を行った。さらに240℃で2時間脱水縮合反応を継続し、粘稠な状態となったところでGPCにて分子量を確認し、重量平均分子量22000になったところで、減圧蒸留を停止し非晶性ポリエステル樹脂(1)を得た。非晶性ポリエステル樹脂(1)は非晶性であり、ガラス転移温度は60℃、酸価は14mgKOH/gであった。
次いで、この非晶性ポリエステル樹脂(1)100部と、酢酸エチル50部と、イソプロピルアルコール25部と、10質量%アンモニア水溶液5部とをセパラブルフラスコに入れ、充分混合、溶解した後、40℃で加熱攪拌しながら、イオン交換水を送液ポンプを用いて送液速度8g/minで滴下した。液が白濁した後、送液速度25g/minに上げて転相させ、送液量が135部になったところで滴下を止めた。その後減圧下で溶剤除去を行い、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)を得た。得られたポリエステル樹脂粒子の体積平均粒径は132nm、ポリエステル樹脂粒子の固形分濃度は38%であった。
(結晶性ポリエステル樹脂分散液(1))
加熱乾燥した三口フラスコに、1,10−ドデカン二酸230部、1,9−ノナンジオール160部、および触媒としてジブチル錫オキサイド0.2部を入れ、その後減圧操作により、三口フラスコ内の空気を窒素に置換して不活性雰囲気下として、機械攪拌により180℃、5時間攪拌し、且つ還流して反応を進行させた。反応中は、反応系内において生成した水を留去した。その後、減圧下において230℃まで徐々に昇温し、2時間攪拌して粘稠な状態となったところでGPCにて分子量を確認し、重量平均分子量29000になったところで、減圧蒸留を停止し結晶性ポリエステル樹脂を得た。結晶性ポリエステル樹脂の融解温度は73℃、酸価は12mgKOH/gであった。
加熱乾燥した三口フラスコに、1,10−ドデカン二酸230部、1,9−ノナンジオール160部、および触媒としてジブチル錫オキサイド0.2部を入れ、その後減圧操作により、三口フラスコ内の空気を窒素に置換して不活性雰囲気下として、機械攪拌により180℃、5時間攪拌し、且つ還流して反応を進行させた。反応中は、反応系内において生成した水を留去した。その後、減圧下において230℃まで徐々に昇温し、2時間攪拌して粘稠な状態となったところでGPCにて分子量を確認し、重量平均分子量29000になったところで、減圧蒸留を停止し結晶性ポリエステル樹脂を得た。結晶性ポリエステル樹脂の融解温度は73℃、酸価は12mgKOH/gであった。
次いで、この結晶性ポリエステル樹脂100部と、酢酸エチル35部、及びイソプロピルアルコール35部をセパラブルフラスコに入れ、これを75℃で充分混合、溶解した後、10%アンモニア水溶液を5.5部滴下した。加熱温度を60℃に下げ、攪拌しながらイオン交換水を送液ポンプを用いて送液速度6g/minで滴下し、液が白濁したのち、送液速度25g/minに上げ、総液量が400部になったところで、イオン交換水の滴下を止めた。その後、減圧下で溶媒の除去を行い、結晶性ポリエステル樹脂分散液を得た。得られた結晶性ポリエステル樹脂粒子の体積平均粒径は136nm、ポリエステル樹脂粒子の固形分濃度は11.5%であった。
(着色剤分散液)
・シアン顔料(大日精化(株)製、C.I.Pigment Blue 15:3、(銅フタロシアニン)) 100部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンR) 15部
・イオン交換水 900部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて1時間分散して着色剤(シアン顔料)を分散させてなる着色剤分散液を調製した。着色剤分散液における着色剤(シアン顔料)の平均粒径は、0.13μm、着色剤粒子濃度は25%であった。
・シアン顔料(大日精化(株)製、C.I.Pigment Blue 15:3、(銅フタロシアニン)) 100部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンR) 15部
・イオン交換水 900部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて1時間分散して着色剤(シアン顔料)を分散させてなる着色剤分散液を調製した。着色剤分散液における着色剤(シアン顔料)の平均粒径は、0.13μm、着色剤粒子濃度は25%であった。
(離型剤分散液)
・エステルワックス(WEP5、日本油脂(株)製) 50部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK) 5部
・イオン交換水 200部
以上を110℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴ−リン社)で分散処理し、平均粒径が0.24μmである離型剤を分散させてなる離型剤分散液(離型剤濃度:23%)を調製した。
・エステルワックス(WEP5、日本油脂(株)製) 50部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK) 5部
・イオン交換水 200部
以上を110℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴ−リン社)で分散処理し、平均粒径が0.24μmである離型剤を分散させてなる離型剤分散液(離型剤濃度:23%)を調製した。
(トナーの製造)
・非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1) 302.6部
・結晶性ポリエステル樹脂分散液(1) 30.0部
・着色剤分散液 48.0部
・アニオン性界面活性剤(dowfax2A1、20%水溶液) 11.5部
・離型剤分散液 80.2部
pHメーター、攪拌羽、温度計を具備した重合釜に、上記原料のうち、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)、結晶性ポリエステル樹脂分散液(1)、及びアニオン性界面活性剤と、イオン交換水631部とを入れ、200rpmで15分間攪拌しながら、界面活性剤を非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)になじませた。続いて、これに着色剤分散液及び離型剤分散液を加え混合した後、この原料混合物に0.3Mの硝酸水溶液を加えて、pHを2.7に調製した。ついで、Ultraturrax(IKAジャパン社製)により1000rpmでせん断力を加えながら、凝集剤として硫酸アルミニウム10%水溶液100部を滴下した。尚、この凝集剤滴下の途中で、原料混合物の粘度が増大するので、粘度上昇した時点で、滴下速度を緩め、凝集剤が一箇所に偏らないよう注意した。凝集剤の滴下が終了したら、さらに回転数6000rpmに上げて5分間攪拌し、凝集剤と原料混合物を充分混合した。
・非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1) 302.6部
・結晶性ポリエステル樹脂分散液(1) 30.0部
・着色剤分散液 48.0部
・アニオン性界面活性剤(dowfax2A1、20%水溶液) 11.5部
・離型剤分散液 80.2部
pHメーター、攪拌羽、温度計を具備した重合釜に、上記原料のうち、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)、結晶性ポリエステル樹脂分散液(1)、及びアニオン性界面活性剤と、イオン交換水631部とを入れ、200rpmで15分間攪拌しながら、界面活性剤を非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)になじませた。続いて、これに着色剤分散液及び離型剤分散液を加え混合した後、この原料混合物に0.3Mの硝酸水溶液を加えて、pHを2.7に調製した。ついで、Ultraturrax(IKAジャパン社製)により1000rpmでせん断力を加えながら、凝集剤として硫酸アルミニウム10%水溶液100部を滴下した。尚、この凝集剤滴下の途中で、原料混合物の粘度が増大するので、粘度上昇した時点で、滴下速度を緩め、凝集剤が一箇所に偏らないよう注意した。凝集剤の滴下が終了したら、さらに回転数6000rpmに上げて5分間攪拌し、凝集剤と原料混合物を充分混合した。
次いで、上記原料混合物をマントルヒーターにて30℃に加温しながら550から650rpmで攪拌した。60分攪拌後、コールターマルチサイザーII型(アパーチャー径:50μm、ベックマン−コールター社製)を用いて一次粒子径が安定に形成するのを確認した後、凝集粒子を成長させるために0.5℃/分で45℃まで昇温した。凝集粒子の成長はコールターマルチサイザーII型を用いて随時確認するが、その凝集速度によって、凝集温度や攪拌の回転数を変えた。
一方、凝集粒子被覆用として、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)147.4部に、イオン交換水75.5部、アニオン性界面活性剤(dowfax2A1、20%水溶液)5.6部を加えて混合し、予めpH2.7に調製した被覆用樹脂粒子分散液(1)を調製した。上記凝集工程で凝集粒子が5.0μmに成長したところで、上記被覆用樹脂粒子分散液(1)を加え、攪拌しながら10分間保持した。その後、被覆した凝集粒子(付着粒子)の成長を停止させるために、EDTA水溶液(キレス社製、キレスト40をイオン交換水で12%濃度に希釈したもの)16.7部と、1Mの水酸化ナトリウム水溶液とを順に加え、原料混合物のpHを6.5に制御した。次いで、凝集粒子を融合させるために、pHを6.5に調整しながら昇温速度1℃/minで85℃まで昇温した。光学顕微鏡で凝集粒子が融合したのを確認した後、氷水を注入して降温速度100℃/分で急冷した。
次いで、得られた粒子を、1Nの水酸化ナトリウム水溶液で冷却後のスラリーのpHを9.0に調整し、20分間攪拌を行い、20μmメッシュで一度篩分した。その後、固形分に対しておよそ10倍量の温水(50℃)を加え、再度pHを9.0に調整しながら20分攪拌し温アルカリ洗浄を行い、一旦濾過を行った。さらにろ紙上に残った固形分をスラリーに分散して、40℃の温水で3回繰り返し洗浄を行い、さらにスラリーに0.3Nの硝酸水溶液を加えて4.0にしながら40℃で酸洗浄を行った。ついで最終的に、イオン交換水の温水40℃で攪拌洗浄を行い、乾燥させ、体積平均粒径6.4μmのトナー母粒子(A1)を得た。
上記得られたトナー母粒子(A1)に、外添剤としてシリカ粉末(粒子径:50nm)及びチタニア粉末(粒子径:40nm)を、それぞれトナー母粒子(A1)100部に対して0.9部及び0.6部添加し、ヘンシェルミキサーで混合してシアントナーC1を得た。
シアントナーC1の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
シアントナーC1の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
<シアントナーC2の製造>(非接触トナー像形成用トナー、接触角:92.5度)
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)の原料のうち、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物310部の代わりに、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物150部及びビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物150部を使用した以外は、シアントナーC1と同様にして、シアントナーC2を得た。
シアントナーC2の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)の原料のうち、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物310部の代わりに、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物150部及びビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物150部を使用した以外は、シアントナーC1と同様にして、シアントナーC2を得た。
シアントナーC2の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
<マゼンタトナーM1の製造>(非接触トナー像形成用トナー、接触角:93.5度)
着色剤分散液に用いたシアン顔料の代わりに、マゼンタ顔料(クラリアント製、C.I.Pigment Red122)を100部用いた以外は、シアントナーC1と同様にして、マゼンタトナーM1を得た。
マゼンタトナーM1の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
着色剤分散液に用いたシアン顔料の代わりに、マゼンタ顔料(クラリアント製、C.I.Pigment Red122)を100部用いた以外は、シアントナーC1と同様にして、マゼンタトナーM1を得た。
マゼンタトナーM1の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
<マゼンタトナーM2の製造>(非接触トナー像形成用トナー、接触角:93度)
着色剤分散液に用いたシアン顔料の代わりに、マゼンタ顔料(クラリアント製、C.I.Pigment Red122)を100部用いた以外は、シアントナーC2と同様にして、マゼンタトナーM2を得た。
マゼンタトナーM2の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
着色剤分散液に用いたシアン顔料の代わりに、マゼンタ顔料(クラリアント製、C.I.Pigment Red122)を100部用いた以外は、シアントナーC2と同様にして、マゼンタトナーM2を得た。
マゼンタトナーM2の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
<イエロートナーY1の製造>(非接触トナー像形成用トナー、接触角:95度)
着色剤分散液に用いたシアン顔料の代わりに、イエロー顔料(クラリアント製、C.I.Pigment Yellow74)を120部用いた以外は、シアントナーC1と同様にして、イエロートナーY1を得た。
イエロートナーY1の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
着色剤分散液に用いたシアン顔料の代わりに、イエロー顔料(クラリアント製、C.I.Pigment Yellow74)を120部用いた以外は、シアントナーC1と同様にして、イエロートナーY1を得た。
イエロートナーY1の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
<イエロートナーY2の製造>(非接触トナー像形成用トナー、接触角:93度)
着色剤分散液に用いたシアン顔料の代わりに、イエロー顔料(クラリアント製、C.I.Pigment Yellow74)を120部用いた以外は、シアントナーC2と同様にして、イエロートナーY2を得た。
イエロートナーY2の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
着色剤分散液に用いたシアン顔料の代わりに、イエロー顔料(クラリアント製、C.I.Pigment Yellow74)を120部用いた以外は、シアントナーC2と同様にして、イエロートナーY2を得た。
イエロートナーY2の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
<イエロートナーY3の製造>(接触トナー像形成用トナー、接触角:88度)
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)の原料のうち、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物310部の代わりに、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物300部を使用し、ドデセニルコハク酸を添加量を30部に変更し、フマル酸の添加量を20部に変更し、またトナー製造時の結晶性ポリエステル樹脂分散液(1)を10部に変更した以外は、イエロートナーY1と同様にして、イエロートナーY3を得た。
イエロートナーY3の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)の原料のうち、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物310部の代わりに、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物300部を使用し、ドデセニルコハク酸を添加量を30部に変更し、フマル酸の添加量を20部に変更し、またトナー製造時の結晶性ポリエステル樹脂分散液(1)を10部に変更した以外は、イエロートナーY1と同様にして、イエロートナーY3を得た。
イエロートナーY3の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
<ブラックトナーK1の製造>(非接触トナー像形成用トナー、接触角:95度)
着色剤分散液に用いたシアン顔料の代わりに、ブラック顔料(キャボット製、リーガル330)を100部用いた以外は、シアントナーC1と同様にして、ブラックトナーK1を得た。
ブラックトナーK1の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
着色剤分散液に用いたシアン顔料の代わりに、ブラック顔料(キャボット製、リーガル330)を100部用いた以外は、シアントナーC1と同様にして、ブラックトナーK1を得た。
ブラックトナーK1の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
<ブラックトナーK2の製造>(非接触トナー像形成用トナー、接触角:92.5度)
着色剤分散液に用いたシアン顔料の代わりに、ブラック顔料(キャボット製、リーガル330)を100部用いた以外は、シアントナーC2と同様にして、ブラックトナーK2を得た。
ブラックトナーK2の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
着色剤分散液に用いたシアン顔料の代わりに、ブラック顔料(キャボット製、リーガル330)を100部用いた以外は、シアントナーC2と同様にして、ブラックトナーK2を得た。
ブラックトナーK2の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
<ブラックトナーK3の製造>(接触トナー像形成用トナー、接触角:88度)
着色剤分散液に用いたイエロー顔料の代わりに、ブラック顔料(キャボット製、リーガル330)を100部用いた以外は、イエロートナーY3と同様にして、ブラックトナーK3を得た。
ブラックトナーK3の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
着色剤分散液に用いたイエロー顔料の代わりに、ブラック顔料(キャボット製、リーガル330)を100部用いた以外は、イエロートナーY3と同様にして、ブラックトナーK3を得た。
ブラックトナーK3の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
<非着色トナーS1の製造>(比較例用非着色トナー、接触角:95度)
着色剤分散液に用いたシアン顔料を用いない以外は、シアントナーC1と同様にして、非着色トナーS1を得た。
非着色トナーS1の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
着色剤分散液に用いたシアン顔料を用いない以外は、シアントナーC1と同様にして、非着色トナーS1を得た。
非着色トナーS1の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
<非着色トナーS2の製造>(接触トナー像形成用トナー、接触角:88度)
着色剤分散液に用いたイエロー顔料を用いない以外は、イエロートナーY3と同様にして、非着色トナーS2を得た。
非着色トナーS2の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
着色剤分散液に用いたイエロー顔料を用いない以外は、イエロートナーY3と同様にして、非着色トナーS2を得た。
非着色トナーS2の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
<非着色トナーS3の製造>(接触トナー像形成用トナー、接触角:85度)
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)の原料のうち、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物310部の代わりにビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物300部を用い、ドデセニルコハク酸の添加量を15部に変更し、フマル酸の添加量を28部に変更し、トナー製造時の結晶性ポリエステル樹脂分散液(1)の添加量を10部に変更した以外は、非着色トナーS1と同様にして、非着色トナーS3を得た。
非着色トナーS3の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)の原料のうち、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物310部の代わりにビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物300部を用い、ドデセニルコハク酸の添加量を15部に変更し、フマル酸の添加量を28部に変更し、トナー製造時の結晶性ポリエステル樹脂分散液(1)の添加量を10部に変更した以外は、非着色トナーS1と同様にして、非着色トナーS3を得た。
非着色トナーS3の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
<非着色トナーS4の製造>(接触トナー像形成用トナー、接触角:90度)
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)の原料のうち、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物310部の代わりにビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物300部を用い、トナー製造時の結晶性ポリエステル樹脂分散液(1)を10部に変更した以外は、非着色トナーS1と同様にして、非着色トナーS4を得た。
非着色トナーS4の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)の原料のうち、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物310部の代わりにビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物300部を用い、トナー製造時の結晶性ポリエステル樹脂分散液(1)を10部に変更した以外は、非着色トナーS1と同様にして、非着色トナーS4を得た。
非着色トナーS4の脱墨性水溶液に対する接触角及びL*値を表1に示す。
[現像剤の製造]
スチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸イソブチル(30/60/10の質量比)を共重合した樹脂(綜研化学社製、分子量:82000)15部をトルエン500部に溶解させ、フェライト粒子(体積平均粒径:35μm)100部を加え、ニーダ−中で減圧蒸留し、樹脂披覆キャリアを作製した。
上記トナー36gと、上記キャリア414gを2LのVブレンダーに入れ、20分間攪拌し、その後、孔径212μmのメッシュで篩分して現像剤を作製した。
スチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸イソブチル(30/60/10の質量比)を共重合した樹脂(綜研化学社製、分子量:82000)15部をトルエン500部に溶解させ、フェライト粒子(体積平均粒径:35μm)100部を加え、ニーダ−中で減圧蒸留し、樹脂披覆キャリアを作製した。
上記トナー36gと、上記キャリア414gを2LのVブレンダーに入れ、20分間攪拌し、その後、孔径212μmのメッシュで篩分して現像剤を作製した。
[画像形成]
<実施例α1から実施例α4、及び比較例α1>
上記第1実施形態と同様な構成の画像形成装置(図1参照)において、トナーカートリッジ8S、8Y、8C、8M、及び8Kに、表2に示すトナーを含む現像剤を収容した画像形成装置を用いて、以下の方法により画像形成を行った。
具体的には、まず画像形成装置を、室温28℃、湿度85%の環境下で、48時間のシーズニング(馴らし運転)を行う。次に、75g/m2、3×3cm2の記録紙(富士ゼロックスインターフィールド社製C2)の表面に、面積あたりの各色トナー載り量を4[g/m2](ただし、K色トナーのみ4.8[g/m2])にして2×2cm2のパッチを積層させ、記録紙上に全ての種類のトナー像が積層された未定着画像を形成した。次に、定着温度170℃において、未定着画像を記録紙に定着させることにより、記録紙上に全ての種類のトナー像が積層されて定着された印刷物を作製した。
なお、作製された印刷物において、接触トナー像はトナーカートリッジ8Sに収容されたトナーにより形成されたトナー像である。
また表2中、θ11、θ21、θ22、θ23、及びθ24は、それぞれ対応するトナーの脱墨性水溶液に対する接触角を意味する。
<実施例α1から実施例α4、及び比較例α1>
上記第1実施形態と同様な構成の画像形成装置(図1参照)において、トナーカートリッジ8S、8Y、8C、8M、及び8Kに、表2に示すトナーを含む現像剤を収容した画像形成装置を用いて、以下の方法により画像形成を行った。
具体的には、まず画像形成装置を、室温28℃、湿度85%の環境下で、48時間のシーズニング(馴らし運転)を行う。次に、75g/m2、3×3cm2の記録紙(富士ゼロックスインターフィールド社製C2)の表面に、面積あたりの各色トナー載り量を4[g/m2](ただし、K色トナーのみ4.8[g/m2])にして2×2cm2のパッチを積層させ、記録紙上に全ての種類のトナー像が積層された未定着画像を形成した。次に、定着温度170℃において、未定着画像を記録紙に定着させることにより、記録紙上に全ての種類のトナー像が積層されて定着された印刷物を作製した。
なお、作製された印刷物において、接触トナー像はトナーカートリッジ8Sに収容されたトナーにより形成されたトナー像である。
また表2中、θ11、θ21、θ22、θ23、及びθ24は、それぞれ対応するトナーの脱墨性水溶液に対する接触角を意味する。
<実施例β1から実施例β2>
上記第2実施形態と同様な構成の画像形成装置(図3参照)において、トナーカートリッジ8Y、8C、8M、及び8Kに、表3に示すトナーを含む現像剤を収容した画像形成装置を用いて、以下の方法により画像形成を行った。
具体的には、まず画像形成装置を、室温28℃、湿度85%の環境下で、48時間のシーズニング(馴らし運転)を行う。次に、75g/m2、3×3cm2の記録紙(富士ゼロックスインターフィールド社製C2)の表面に、面積あたりの各色トナー載り量を4[g/m2](ただし、K色トナーのみ4.8[g/m2])にして2×2cm2のパッチを積層させ、記録紙上に全ての種類のトナー像が積層された未定着画像を形成した。次に、定着温度170℃において未定着画像を記録紙に定着させることにより、記録紙上に全ての種類のトナー像が積層されて定着された印刷物を作製した。
なお、作製された印刷物において、接触トナー像はトナーカートリッジ8Yに収容されたトナーにより形成されたトナー像である。
また表3中、θ12、θ22、θ23、及びθ24は、それぞれ対応するトナーの脱墨性水溶液に対する接触角を意味する。
上記第2実施形態と同様な構成の画像形成装置(図3参照)において、トナーカートリッジ8Y、8C、8M、及び8Kに、表3に示すトナーを含む現像剤を収容した画像形成装置を用いて、以下の方法により画像形成を行った。
具体的には、まず画像形成装置を、室温28℃、湿度85%の環境下で、48時間のシーズニング(馴らし運転)を行う。次に、75g/m2、3×3cm2の記録紙(富士ゼロックスインターフィールド社製C2)の表面に、面積あたりの各色トナー載り量を4[g/m2](ただし、K色トナーのみ4.8[g/m2])にして2×2cm2のパッチを積層させ、記録紙上に全ての種類のトナー像が積層された未定着画像を形成した。次に、定着温度170℃において未定着画像を記録紙に定着させることにより、記録紙上に全ての種類のトナー像が積層されて定着された印刷物を作製した。
なお、作製された印刷物において、接触トナー像はトナーカートリッジ8Yに収容されたトナーにより形成されたトナー像である。
また表3中、θ12、θ22、θ23、及びθ24は、それぞれ対応するトナーの脱墨性水溶液に対する接触角を意味する。
[評価方法]
<脱墨性評価>
上記において作製された印刷物を試験紙として用いて、次の条件で評価用手抄シートを作成した。
<脱墨性評価>
上記において作製された印刷物を試験紙として用いて、次の条件で評価用手抄シートを作成した。
―離解―
以下の組成の水分散液を50℃で20分間ビーカー中で撹拌して離解する。
・試験紙 5.0%
・NaOH 0.7%
・ケイ酸ナトリウム 3.0%
・H2O2 1.0%
・脱墨剤(ライオン社製“リプトールS2800”) 0.2%
以下の組成の水分散液を50℃で20分間ビーカー中で撹拌して離解する。
・試験紙 5.0%
・NaOH 0.7%
・ケイ酸ナトリウム 3.0%
・H2O2 1.0%
・脱墨剤(ライオン社製“リプトールS2800”) 0.2%
―希釈・脱水・ニーダー処理―
次に、離解後の上記水分散液に水を加え5%に希釈した後、遠心脱水し、さらにパルプ(遠心脱水により得られた固形物)20%、ケイ酸ナトリウム3.0%、NaOH0.5%となるように、パルプ、ケイ酸ナトリウム等を加えニーダーで離解する(ニーダー処理)。
次に、離解後の上記水分散液に水を加え5%に希釈した後、遠心脱水し、さらにパルプ(遠心脱水により得られた固形物)20%、ケイ酸ナトリウム3.0%、NaOH0.5%となるように、パルプ、ケイ酸ナトリウム等を加えニーダーで離解する(ニーダー処理)。
―熟成―
上記ニーダー処理後のニーダー離解物を50℃で2時間熟成する。
―フローテーション―
上記熟成後の熟成物に水を加えてパルプ濃度1%の分散液を作成し、分散液中に微細な気泡を7分間放出し、液中のトナーを気泡に吸着させて水面に浮上させ、トナーと水を分離する。
―洗浄―
脱墨されたパルプを水各1リットルにより2回洗浄する。
―評価用手抄シートの作成―
タッピシートマシンにより評価用手抄シート(坪量 75g/m2)を作成する。
上記ニーダー処理後のニーダー離解物を50℃で2時間熟成する。
―フローテーション―
上記熟成後の熟成物に水を加えてパルプ濃度1%の分散液を作成し、分散液中に微細な気泡を7分間放出し、液中のトナーを気泡に吸着させて水面に浮上させ、トナーと水を分離する。
―洗浄―
脱墨されたパルプを水各1リットルにより2回洗浄する。
―評価用手抄シートの作成―
タッピシートマシンにより評価用手抄シート(坪量 75g/m2)を作成する。
―脱墨性の評価―
X−Rite社製分光濃度計(X−Rite939)により手抄シートの5点平均明度を測定することにより脱墨性の評価を行った。具体的には、試験紙のトナーが載っていない箇所の明度をL(0)、評価用手抄シートの明度をL(1)としたとき、|L(0)−L(1)|の値を求めて、脱墨性の評価を行った。また、試験紙のトナーが載っていない箇所の色味と評価用手抄シートの色味との違いを、目視にて評価を行った。評価基準は以下の通りである。結果を表4に示す。
X−Rite社製分光濃度計(X−Rite939)により手抄シートの5点平均明度を測定することにより脱墨性の評価を行った。具体的には、試験紙のトナーが載っていない箇所の明度をL(0)、評価用手抄シートの明度をL(1)としたとき、|L(0)−L(1)|の値を求めて、脱墨性の評価を行った。また、試験紙のトナーが載っていない箇所の色味と評価用手抄シートの色味との違いを、目視にて評価を行った。評価基準は以下の通りである。結果を表4に示す。
(明度差による評価基準)
◎:|L(0)−L(1)|≦2
△:2<|L(0)−L(1)|≦4
×:4<|L(0)−L(1)|
◎:|L(0)−L(1)|≦2
△:2<|L(0)−L(1)|≦4
×:4<|L(0)−L(1)|
(目視による評価基準)
◎:色味の差がほとんどない
△:色味の差がわずかに認められるが、許容範囲
×:色味の差が大きい
◎:色味の差がほとんどない
△:色味の差がわずかに認められるが、許容範囲
×:色味の差が大きい
<高湿度環境下での画質評価>
上記において作成された印刷物の画質(すなわち、画像部における欠損及び非画像部におけるカブリの有無)について評価を行った。評価基準は以下の通りである。結果を表4に示す。
◎:画質に問題なし(欠陥及びカブリは観察されない)
△:画像部の欠陥及び非画像部のカブリが観察されるが、実用上許容範囲である
×:画像部の欠陥及び非画像部のカブリが観察され、実用上使用不可である
上記において作成された印刷物の画質(すなわち、画像部における欠損及び非画像部におけるカブリの有無)について評価を行った。評価基準は以下の通りである。結果を表4に示す。
◎:画質に問題なし(欠陥及びカブリは観察されない)
△:画像部の欠陥及び非画像部のカブリが観察されるが、実用上許容範囲である
×:画像部の欠陥及び非画像部のカブリが観察され、実用上使用不可である
表4からわかるように、実施例では、比較例に比べ、脱墨性に優れ、かつ、画質が良好である。
1Y、1M、1C、1K、1S、1B 感光体(静電潜像保持体)
2Y、2M、2C、2K、2S、2B 帯電器(帯電手段)
3Y、3M、3C、3K、3S、3B レーザ光線
3 露光装置(静電潜像形成手段)
4Y、4M、4C、4K、4S、4B 現像装置(現像手段)
5Y、5M、5C、5K、5S、5B 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K、6S、6B 感光体クリーニング装置
8Y、8M、8C、8K、8S、8B トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K、10S、10B ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ(転写手段)
28 定着装置(定着手段)
30 中間転写体クリーニング装置
P 記録紙(記録媒体)
2Y、2M、2C、2K、2S、2B 帯電器(帯電手段)
3Y、3M、3C、3K、3S、3B レーザ光線
3 露光装置(静電潜像形成手段)
4Y、4M、4C、4K、4S、4B 現像装置(現像手段)
5Y、5M、5C、5K、5S、5B 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K、6S、6B 感光体クリーニング装置
8Y、8M、8C、8K、8S、8B トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K、10S、10B ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ(転写手段)
28 定着装置(定着手段)
30 中間転写体クリーニング装置
P 記録紙(記録媒体)
Claims (6)
- 第1静電潜像保持体、該第1静電潜像保持体の表面に第1静電潜像を形成する第1静電潜像形成手段、記録媒体に直接接触する第1トナー像を形成するための第1トナーを含む現像剤により該第1静電潜像を現像する第1現像手段、及び該第1現像手段によって現像されることにより形成された該第1トナー像を該記録媒体表面に直接接触するように転写する第1転写手段、を含む第1トナー像形成手段と、
第2静電潜像保持体、該第2静電潜像保持体の表面に第2静電潜像を形成する第2静電潜像形成手段、前記第1トナー像を介して前記記録媒体表面に形成される第2トナー像を形成するための第2トナーを含む現像剤により該第2静電潜像を現像する第2現像手段、及び該第2現像手段によって現像されることにより形成された該第2トナー像を該記録媒体表面に転写する第2転写手段、を含む1つ又は複数の第2トナー像形成手段と、
前記記録媒体表面に転写された前記第1トナー像及び前記第2トナー像を該記録媒体に定着する定着手段と、を有し、
前記第1トナーの脱墨性水溶液に対する接触角は、前記第2トナーの脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい、画像形成装置。 - 前記第1トナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ1(度)、前記第2トナーの脱墨性水溶液に対する接触角をθ2(度)とすると、θ2−θ1の値が2.5°以上10°以下である、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記第1トナーは、前記第2トナーに比べ、CIE1976(L*a*b*)表色系におけるL*値が大きい、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
- 記録媒体と、該記録媒体表面に直接接触して形成された第1トナー像と、該第1トナー像を介して該記録媒体表面に形成された1つ又は複数の第2トナー像と、を含み、
前記第1トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角は、前記第2トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角よりも小さい、印刷物。 - 前記第1トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角をθ1(度)、前記第2トナー像の脱墨性水溶液に対する接触角をθ2(度)とすると、θ2−θ1の値が2.5°以上10°以下である、請求項4に記載の印刷物。
- 前記第1トナー像は、前記第2トナー像に比べ、CIE1976(L*a*b*)表色系におけるL*値が大きい、請求項4又は請求項5に記載の印刷物。
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