JP2010175521A - 振動モードセンサフィルム及び振動モードアクチュエータフィルム並びに振動抑制フィルム - Google Patents

振動モードセンサフィルム及び振動モードアクチュエータフィルム並びに振動抑制フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】特定の振動モード検出、及び特定の振動モードを打ち消す駆動を行うことを可能とし、さらに薄型化を図る。
【解決手段】振動抑制システム40は、振動抑制フィルム41、制御部42からなる。振動抑制フィルム41は、振動モードセンサフィルム12、振動モードアクチュエータフィルム31、絶縁層43からなる。振動モードセンサフィルム12及び振動モードアクチュエータフィルムは、特定の振動モードに基づくパターンで電極が形成され、振動モードセンサフィルム12の電極15A,15B,16A,16B及び振動モードアクチュエータフィルム31の電極33A,33B,34A,34Bが重なるように積層されている。電極15A,15B,16A,16Bからの電荷信号に基づいて特定の振動モードを検出し、電極33A,33B,34A,34Bの電圧印加で逆の位相を有する振動を励起させる。
【選択図】図7

Description

本発明は、特定モードの振動を検出する振動モードセンサ及び振動モードアクチュエータ並びに振動抑制フィルムに関する。
従来より、圧電性ポリマーフィルムを用いた圧電型センサ及びアクチュエータが知られている。このような圧電型センサ及びアクチュエータは、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)に代表される圧電性ポリマーフィルムを所望の形状に切り出し、検出部位及び駆動部位に貼り付ける構成が一般的である。
近年では、このような圧電型センサ及びアクチュエータを、振動検出用のセンサ及び振動を打ち消すアクチュエータとして使用することが考えられている。例えば特許文献1に記載されている圧電型振動センサでは、被測定物に取り付けられる台座と、圧電フィルムの両面にメッシュ状の電極を設けた膜状圧電体の両面に支持板を固着した感知部と、この感知部上に固着され、慣性質量部として作用する荷重体とからなり、被測定物が振動を受けたとき電極から電圧が出力されて振動を検出することができる。
また、特許文献2に記載されている振動インテンシティ検出器では、長方形の高分子圧電膜(圧電性ポリマーフィルム)と、この高分子圧電膜の両面に、互いに対向し、且つ長手方向に等間隔に貼り付けた複数の電極と、高分子圧電膜及び電極を覆う保護フィルムとからなり、この検出器を測定対象に貼り付けることで容易に取り付けられ、測定対象の変形に応じた電圧出力を得ることができる。
特開平5−172839号公報 特開平7−209072号公報
しかしながら、上記特許文献1,2のような構成の圧電型センサ及びアクチュエータでは、圧電性ポリマーフィルムの両面に電極を設け、さらにこの電極を支持する基材を設ける必要があるため、圧電型センサ及びアクチュエータを貼り付けた被測定物(被検出物)の貼り付け面からの電極取り出しが困難である。すなわち、圧電型センサ及びアクチュエータは、電極を圧電性ポリマーフィルムに貼り付けて初めて機能を発現するため、最低でも圧電性ポリマーフィルムと、電極を圧電性ポリマーフィルムに貼り付けるための基材とを足した厚みが必要となり、結果としてセンサ・アクチュエータの薄型化の妨げとなっている。
さらに、圧電性ポリマーフィルムを平板上の無作為な部位及び範囲で貼り付けた場合、種々の振動モードを検出したり、実際の振動とは異なる振動モードを打ち消すようにアクチュエータを駆動させたりすることがある。そのためフィードフォワードやフィードバックなどの制御を試みても、不要なモードでアクチュエータを駆動させ、振動の無かった箇所に振動を生じさせたり、振動を増加させてしまうことがある。また、上記特許文献では、センサに適用する構成は記載されているが、アクチュエータに適用する場合の構成は記載されていない。
そこで、圧電型センサ及びアクチュエータ自体が、特定の振動モードを検出し、さらに特定の振動モードを打ち消すように駆動させることができれば、大幅な薄型化を図ることができるが、上記各特許文献では、これらについて考慮されていない。
本発明は上記事情を考慮してなされたものであり、特定の振動モード検出、及び特定の振動モードを打ち消す駆動を行うことが可能で、且つ薄型化を図ることが可能な振動モードセンサフィルム及び振動モードアクチュエータフィルム並びにこれらを用いた振動抑制フィルムを提供することを目的とする。
本発明の振動モードセンサは、平板状の圧電性ポリマーフィルムと、前記圧電性ポリマーフィルムの面内に、前記圧電性ポリマーフィルムに生じる特定の振動モードに基づく形状及び配置でパターン形成され、電荷信号が出力されるセンサ用電極とからなることを特徴とする。なお、互いに異なる振動モードに合わせた前記電極がそれぞれ形成された前記圧電性ポリマーフィルムを、絶縁層を介して複数積層したことが好ましい。あるいは、互いに異なる振動モードに合わせた複数の前記電極が前記圧電性ポリマーフィルムの同一面内に形成されたことが好ましい。
本発明の振動モードアクチュエータフィルムは、平板状の圧電性ポリマーフィルムと
前記圧電性ポリマーフィルムの面内に、前記圧電性ポリマーフィルムに生じる特定の振動モードに基づく形状及び配置でパターン形成され、電圧が印加される駆動用電極とからなることを特徴とする。なお、互いに異なる振動モードに合わせた前記電極がそれぞれ形成された前記圧電性ポリマーフィルムを、絶縁層を介して複数積層したことが好ましい。あるいは、互いに異なる振動モードに合わせた複数の前記電極が前記圧電性ポリマーフィルムの同一面内に形成されたことが好ましい。
本発明の振動抑制フィルムは、請求項1ないし3いずれか記載の振動モードセンサフィルムと、請求項4ないし6いずれか記載の振動モードアクチュエータフィルムとを絶縁層を介して積層したことを特徴とする。
また、請求項8の振動抑制フィルムは、平板状の圧電性ポリマーフィルムと、前記圧電性ポリマーフィルムの面内に、前記圧電性ポリマーフィルムに生じる特定の振動モードに基づく形状及び配置でパターン形成され、電荷信号が出力されるセンサ用電極と、前記センサ用電極と同じ面内に、前記特定の振動モードに基づく形状及び配置でパターン形成され、電圧が印加される駆動用電極とからなることを特徴とする。なお、互いに異なる振動モードに基づく前記電極がそれぞれ形成された前記圧電性ポリマーフィルムを、絶縁層を介して複数積層したことが好ましい。また、前記センサ用電極と、前記駆動用電極とは、互いに噛み合う櫛形状、又は網目形状に形成されたことが好ましい。
本発明によれば、特定モードの振動を精度良く検出し、また振動を打ち消す駆動を精度良く行うことが可能とし、なお且つ薄型化を図ることが可能な圧電型振動センサフィルム及びアクチュエータフィルム並びこれらを積層させた振動抑制フィルムを提供することができる。
[第1実施形態]
図1に示すように、本実施形態を適用した振動検出システム11は、振動モードセンサフィルム12と、制御部13とを備える。振動検出システム11は、対象物に生じる振動を検出するシステムであり、振動モードセンサフィルム12は、例えば、窓やパーティションなどの建築部材として設置される。振動モードセンサフィルム12は、圧電性ポリマーフィルム14、電極15A,15B,16A,16B(センサ用電極)から構成される。
本発明の振動モードセンサフィルム12は、大面積の窓などの建築材料や屈曲部位にも適用することを考慮して、従来の圧電型センサのように大面積化が困難且つ脆い無機質材料ではなく、有機圧電材料もしくは有機無機ハイブリット圧電材料が好ましい。よって、これらの観点から、本実施形態では、圧電性ポリマーフィルム14は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなるが、本発明はこれに限定するものではなく、ポリ乳酸、セルロース誘導体など圧電性を有する樹脂であればよい。また、本実施形態の圧電性ポリマーフィルム14は平板状であり、外形は長方形となっており、圧電性ポリマーフィルム14の全外周は支持枠17によって四辺が支持(固定)されている(図2参照)。この支持枠17は、圧電性ポリマーフィルム14の外周の四辺に線接触するナイフエッジ状の支持部17aによって圧電性ポリマーフィルム14を単純支持する。なお、図1では支持枠17の図示を省略している。
なお、本実施形態では、外形が長方形、四辺が単純支持の振動モードセンサフィルムを例示しているが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、外形が、平板状の長方形及び正方形、円盤状、梁状のフィルムのいずれにも適用することが可能であり、支持方法は、自由端、固定端、単純支持、スライド端支持のいずれにも適用することができる。
本実施形態では、振動検出の対象となる対象物自体を圧電性ポリマーフィルム14として構成している。これにより、圧電性ポリマーフィルム14に振動が生じたとき、電極15A,15B,16A,16Bから出力電圧が得られ、振動が検出される。なお、本発明はこれに限らず、例えば、圧電性ポリマーフィルム14を振動検出の対象となる対象物に対して平行に配置し、且つ支持枠17を介して対象物に取り付ける構成としてもよい。これにより、圧電性ポリマーフィルム14は、対象物と同様の振動が生じるため、振動検出システム11は、対象物が生じた振動を検出することができる。
図2に示すように、電極15A,15B,16A,16Bは、圧電性ポリマーフィルム14の面内、且つ表裏両面にそれぞれ配され(電極15A,15Bが表面、電極16A,16Bが裏面)、圧電性ポリマーフィルム14を間に挟んで互いに対向する形状及び位置に形成されている。これらの電極15A,15B,16A,16Bは、後述する製造工程により圧電性ポリマーフィルム14に生じる特定の振動モードに基づく形状パターンとなるように形成されている。
電極15A,15B,16A,16Bの材料としては生産効率、及び現像適性の観点からアルミニウムが好ましいが、銅や銀など現像適性があり、かつ電圧印加が可能な金属材料であれば特に限定されるものではない。また電極として導電性高分子を選択することも可能である。この場合、圧電性を有する樹脂に対して貧溶媒、且つ電極として使用する高分子に対して良溶媒となる保護膜剥離液を用意し、後述する現像工程でこの保護膜剥離液を使用することで導電性高分子に電極をパターニングできる。このような導電性高分子の電極材料としてはPEDOT−PSS(ポリチオフェン系導電性ポリマー)が好ましいが、これに限らず、基材に電圧印加可能な高分子材料であれば特に限定はない。
振動モードセンサフィルム12は、以下の製造工程により形成される。先ず圧電性ポリマーフィルム14の両面全体に、アルミニウム電極層を形成する電極層形成工程を行う。図3(A)は、圧電性ポリマーフィルム14にこのアルミニウム電極層18が形成された状態を示す。このときアルミニウム電極層18を形成する方法としては、例えば真空蒸着法を用いる。そして現像工程を行い。アルミニウム電極層18から不要な箇所を除去して電極パターンを形成する。なお、圧電性ポリマーフィルム14として用いられるPVDFの市販品には、面全体にアルミニウム電極が蒸着形成され、それぞれ分極処理されているものがある。よって、これを用いた場合、不必要な部位の電極を除去することで、振動モードセンサフィルム12を作製することが可能である。
現像工程では、(1)先ずアルミニウム電極層18を形成した圧電性ポリマーフィルム14の両面に、アルミニウム電極層18を覆うようにして感光性保護層19を形成する(図3(B)に示す状態)。感光性保護層19の材料としては一般的なフォトレジスト材料が適用できる。またネガ型、ポジ型どちらを選択することができる。感光性保護層19を塗布する方法としては特に限定はなく、例えばロールコート法、スピンコート法、ディッピング法、スプレー法などを挙げることができる。この中でも生産性の観点から、ロールコート法がより好ましい。(2)。感光性保護層19としてポジ型フォトレジストを塗布した場合、電極15A,15B,16A,16Bとして残したい部分をフォトマスクで覆い、露光を行う(図3(C)に示す状態)。なお、図3(C)の符号20は、感光性保護層19への露光で現像液に対する溶解性が変化した領域を示す。(3)一方の面の感光性保護層19を露光した後、圧電性ポリマーフィルム14を反転させてもう一方の面の感光性保護層19を露光する(図4(A)に示す状態)。(4)アルカリ溶液などの現像液で現像を行うことによって、感光性保護層19の領域20を溶解させるとともに、領域20の溶解で露出した部分のアルミニウム電極層18を溶解させる(図4(B)に示す状態)。(5)圧電性ポリマーフィルムに対して貧溶媒である溶剤で感光性保護層19を除去する(図4(C)に示す状態)。このようにして、圧電性ポリマーフィルム14の両面に電極15A,15B,16A,16Bがパターン形成される
なお、アルミニウム電極層18の不要な箇所の電極除去方法としてはアルカリ溶液による現像方法が好ましいが、酸性溶液による現像など電極を溶解できれば特に限定するものではない。感光性保護層19の厚みとしては現像の速さから5μm以下が好ましく、電極を保護かつ現像可能な厚みであれば特に限定はない。感光性保護層19を露光する露光方法としてはフォトマスクを用いた紫外線照射法が好ましく、露光量としては0.1J〜1.0Jが好ましい。現像液としては電極除去の観点から、アルカリ性溶液が好ましく、感光性保護層19及び電極層の両方を溶解できる現像液であれば特に限定はない。電極溶解後の感光性保護層の剥離液としては、高分子圧電膜に対して貧溶媒であれば特に限定はない。例えば、メタノール、エタノール、アセトン、MEKなどが挙げられる。また溶液による剥離ではなく、密着テープを用いたテープ剥離であっても、電極15A,15B,16A,16Bを除去しなければ適用できる。
なお、本発明は上述の製造工程に限るものではなく、現像工程を含まず、電極15A,15B,16A,16Bを形成する製造工程を行ってもよい。この場合、電極15A,15B,16A,16Bの材料としては塗布適性などの生産性の観点から導電性高分子材料が好ましく、銀ペーストなど金属材料を溶解した材料で塗布性を有する材料かつ電圧印加が可能である材料であれば特に限定はない。また塗布液として使用する溶媒は生産性の観点からメタノールやエタノール、MEKなどの低沸点溶媒が好ましく、基材である高分子圧電膜に対して貧溶媒であれば特に限定するものではない。
電極形成方法としては電極として用いる塗液を任意の部位に塗布できる手法であれば、特に限定するものではなく、例えば、インクジェット法、印刷法、など一般的なパターニング技術が上げられる。電極層として用いる塗布液は高分子導電性材料PEDOT、銀ペーストなど一般的な導電性材料が挙げられる。また溶媒としては高分子圧電膜に対して貧溶媒であれば特に限定はなく、生産性の観点からMEK、トルエン、メタノールが好ましい。塗布後の乾燥温度としては90°C以下が好ましく、高分子圧電材料のTg(ガラス転移温度)以下であれば良い。電極層の厚みとしては5μm以下が好ましく、電圧印加可能な厚みであれば特に限定はない。また高分子圧電膜をセンサ、アクチュエータとして機能させるための電圧印加を行うためには、フィルム両面に対向する形で電極が形成されていなければいけない。
具体的な製造方法の例としては、(1)一方のロールから引き出し、他方のロールへ巻き付けることによるロール搬送、またはバッチ式搬送などで搬送された圧電性ポリマーフィルムの両面に導電性材料(例えば銀ペースト、PEDOT)をインクジェットで塗布する。(2)乾燥処理を施し塗膜を形成する。(3)各電極部位に高電圧を印加して分極処理することで電極部位にのみ圧電性を発現させる。
以上のような製造工程を経て圧電性ポリマーフィルム14に形成される電極15A,15B,16A,16Bのパターンは、圧電性ポリマーフィルムに生じる特定の振動モードに基づく位置及び形状に形成されている。これら電極15A,15B,16A,16Bのパターンについて以下に説明する。この圧電性ポリマーフィルム14は上述したように、四辺を単純支持されているため、短辺方向をX方向、長辺方向をY方向(図1参照)とするとX,Y方向にそれぞれ1次、2次、3次・・・の振動モードが現れる。圧電性ポリマーフィルムに生じる振動モードのうち、本実施形態で検出を行う(1,2)モード(X方向が1次、Y方向が2次の振動モードを示す。以下同じ)、(2,2)モードの振動を検出する場合について先ずは説明する。
(1,2)モードにおけるX方向の基準振動は、変位する腹が一箇所だけにある基準振動であるが、(1,2)モードにおけるY方向の基準振動は、圧電性ポリマーフィルム14の短辺を節として、Y方向に腹が二箇所ある基準振動となっている。さらに、(2,2)モードの振動は、腹が二箇所にあるX方向の基準振動と、腹が二箇所にあるY方向の基準振動とからなる。よって、(1,2)モード及び(2,2)モードを特定の振動モードとして検出する場合、振動モードセンサフィルムのサイズをLx×Ly(X,Y方向の長さ;図参照)、左隅を原点(0,0)とすると、(Lx/3,0)、(Lx×2/3,0)の位置からY方向を軸方向とした形状関数が±F(x)=A×sin(2×π×y/Ly)となる電極のパターン(関数内部が電極として形成される箇所)を上記の製造工程で作製する。なお、形状関数のAは定数で、フィルム厚さ材質などの条件により異なる。この形状関数から、(1,2)モード及び(2,2)モードに基づくパターン形状、すなわちX方向に突出するsinカーブの山が、基準振動の腹の数(振動モードの次数)と同じ2箇所あるパターン形状で電極15A,15B,16A,16Bが形成される。なお、本実施形態では、説明の都合上、振動モードセンサフィルムの位置(Lx/3,0)からY方向に沿って形成された電極を符号15A、16A、位置(Lx×2/3,0)からY方向に沿って形成された電極を符号15B,16Bで示す。
上述の形状関数に基づくパターン形状で形成した電極15A,15B,16A,16Bから正確に電荷信号を出力させるため、図1に示すように、電極15A,15B,16A,16Bの各パターン形状を各節ごとに分割した計8箇所の部位15A,15A,15B,15B,16A,16A,16B,16Bからそれぞれ独立して出力を取り出す。なお、図1では、電極15A,15B,16A,16Bから(1,2)モードの出力を検出する場合を例示している。
図1に示すように、制御部13は、入出力I/F23、チャージアンプ24、振動検出回路25等から構成される。入出力I/F23は、電極15A,15B,16A,16Bに接続されている。上述のように電極15A,15B,16A,16Bの各部位15A,15A,15B,15B,16A,16A,16B,16Bからそれぞれ出力された電荷信号は、入出力I/F23からチャージアンプ24に入力される。この際、各パターンの電極15A,16Aと、電極15B,16Bとでは同じ極性で、なお且つ節で分割した部位で極性を逆にしてチャージアンプ24に電荷信号を入力する。すなわち、部位15A,15B,16A,16Bからの出力はチャージアンプ24の正(+)極へ、部位15A,15B,16A,16Bからの出力はチャージアンプ24の負(−)極へ、それぞれ入力する。これにより、各パターンの和をチャージアンプ24へ入力することができる。
チャージアンプ24は、電極15A,15B,16A,16Bから入力される電荷信号を増幅するとともに、積分する。これにより、チャージアンプ24は、入力された電荷信号に基づいて、出力電圧を生成する。
振動検出回路25は、チャージアンプ24で生成した出力電圧から圧電性ポリマーフィルム14の振動モードを検出する。振動検出回路25は、各パターンの和をチャージアンプ24で増幅、積分した出力電圧を(1,2)モードの出力として検出することができる。上述したように、特定の振動モードに基づく形状で電極を形成しているため、精度良く特定の振動モードを検出することが可能であり、且つ、電極15A,15B,16A,16Bを圧電性ポリマーフィルム14の面内にパターン形成しているので、支持板などの基材を必要とせず、薄型の振動モードセンサフィルムを構成することができる。
なお、上記実施形態では、電極15A,15B,16A,16Bから(1,2)モードの出力を検出する場合を例示しているが、同じ構成の振動モードセンサフィルムから、(2,2)モードの出力を検出する場合、電極15A,15B,16A,16Bからの電荷信号に基づく出力電圧の差をチャージアンプ24に入力する必要がある。すなわち、各パターンの電極15A,16Aと、電極15B、16Bとで極性を逆にしてチャージアンプ24に電荷信号を入力する。すなわち、部位15A,15B,16A,16Bからの出力はチャージアンプ24の正(+)極へ、部位15A,15B,16A,16Bからの出力はチャージアンプ24の負(−)極へ、それぞれ入力する。これにより、各パターンからの出力の差をチャージアンプ24へ入力することができる。なお、これ以外の構成は図1に示す例と同様である。
上述のように圧電性ポリマーフィルム14に形成する電極は、特定の振動モードの次数に合わせて、sinカーブの山が現れる形状関数のパターンで形成すればよく、例えば(1,3)モード及び(2,3)モードを特定の振動モードとして検出する場合、電極のパターンを示す形状関数が±F(x)=A×sin(3×π×y/Ly)となり、sinカーブの山が3箇所に表れる。図5は、(1,3)モードを特定の振動モードとして検出する電極21A,21B,22A,22Bが形成された場合を例示する。なお、この電極21,22以外の構成は上記第1実施形態と同様である。この場合、正確に電荷信号を出力させるため、電極21A,21B,22A,22Bの各パターン形状を各節ごとに分割した計12箇所の部位21A,21A,21A,21B,21B,21B,22A,22A,22A,22B,22B,22Bからそれぞれ独立して出力を取り出す。そして、上記実施形態と同様に、電極21A,21B,22A,22Bの各部位からチャージアンプ24へ入力する極性によって各パターンの和を入力することができ、各パターンから出力された電荷信号の和をチャージアンプ24で増幅、積分した出力電圧を(1,3)モードの出力として検出することが可能である。なお、(2,3)モードを特定の振動モードとして検出する場合は、電極21B,22Bの各部位21B,21B,21B,22B,22B,22Bからチャージアンプ24へ入力する極性を図5に示す例とは逆の極性に設定すればよい。これにより、電極21A,21B,22A,22Bの各パターンから出力された電荷信号の差をチャージアンプ24へ入力することができ、チャージアンプ24で増幅、積分した出力電圧を(2,3)モードの出力として検出することが可能となる。
[第2実施形態]
上記実施形態においては、圧電性ポリマーフィルム及びこの圧電性ポリマーフィルムにパターン形成した電極からなる構造体を振動モードセンサフィルムに適用した例を説明したが、本発明はこれに限らず、以下で説明する本発明の第2実施形態では、振動モードアクチュエータフィルムとして構成することができる。この振動モードアクチュエータフィルムからなる振動抑制システムは、図6に示す構成になる。図6に示すように、振動抑制システム30は、振動モードアクチュエータフィルム31と、制御部32とからなる。振動モードアクチュエータフィルム31は、上記実施形態の振動モードセンサフィルムと同じ構成で、圧電性ポリマーフィルム14、電極33A,33B,34A,34B(駆動用電極)からなる。電極33A,33B,34A,34Bは、電極15A,15B,16A,16Bと同形状にパターン形成されたものである。なお、図6では、電極33A,33B,34A,34Bに電圧を印加することにより、特定の振動モードとして(1,2)モードの振動を励起する場合を例示している。
制御部32は、入出力I/F23、パワーアンプ35、振動制御回路36等から構成される。入出力I/F23は、電極33A,33B,34A,34Bを節ごとに分割した各部位33A,33A,33B,33B,33A,33A,33B,33Bに接続されている。この制御部32は、振動制御回路36からの制御信号をパワーアンプ35で増幅した電圧を出力し、I/F23から電極33A,33B,34A,34Bの各部位33A,33A,33B,33B,33A,33A,33B,33Bへ入力することにより圧電性ポリマーフィルム14に電圧を印加する。このパワーアンプ35から電極33A,33B,34A,34Bの各部位33A,33A,33B,33B,34A,34A,34B,34Bに印加する電圧の極性によって(1,2)モードの振動を励起させることができる。振動モードアクチュエータフィルム31は、制御部32から電極33A,33B,34A,34Bへの電圧印加により、圧電性ポリマーフィルム14が変位、湾曲して振動が励起される。この制御部32からの制御によって圧電性ポリマーフィルム14に励起される振動は、圧電性ポリマーフィルム14に生じる振動と、逆の位相を有する振動となっている。上述したように、特定の振動モードに基づく形状で電極33A,33B,34A,34Bを形成しているため、特定の振動モードを打ち消すように振動モードアクチュエータフィルム31を駆動させることができる。また、上記第1実施形態と同様に、電極33A,33B,34A,34Bを圧電性ポリマーフィルム14の面内にパターン形成しているので、支持板などの基材を必要とせず、薄型の振動モードアクチュエータフィルム31を構成することができる。
なお、図6では、電極33A,33B,34A,34Bに電圧を印加することによって(1,2)モードの振動を励起する場合を例示しているが、(2,2)モードの振動を励起する場合、電極33B,34Bの各部位33B,33B,34B,34Bに印加する電圧の極性を図6に示す例とは逆の極性に設定すればよい。
[第3実施形態]
上記第1及び第2実施形態では、圧電性ポリマーフィルム及びこの圧電性ポリマーフィルムにパターン形成した電極からなる構造体を振動モードセンサフィルム及び振動モードアクチュエータフィルムとして適用した例をそれぞれ示したが、本発明はこれに限らず、以下で説明する本発明の第3実施形態では、振動モードセンサフィルム及び振動モードアクチュエータフィルムを組み合わせて構成し、特定の振動モードを検出し、この振動モードを打ち消す振動を励起させる振動抑制フィルムについて説明する。この振動抑制フィルムを含む振動抑制システムの構成は、図7及び図8に示す構成になる。図7及び図8に示すように、振動抑制システム40は、振動抑制フィルム41と、制御部42とからなる。振動抑制フィルム41は、上記第1実施形態と同様の構成の振動モードセンサフィルム12と、上記第2実施形態と同じ構成の振動モードアクチュエータフィルム31と、絶縁層43とからなり、絶縁層43の両面に振動モードセンサフィルム12、振動モードアクチュエータフィルム31を貼り合わせた3層構造に形成されている。振動モードセンサフィルム12、振動モードアクチュエータフィルム31、及び絶縁層43は、全て同じ外形であり、振動モードセンサフィルム12の電極15A,15B,16A,16B及び振動モードアクチュエータフィルム31の電極33A,33B,34A,34Bが重なるように積層されている。なお、絶縁層43としては、カプトンのようなポリイミドフィルムの他、絶縁性を有するものであればよく、ポリエステルフィルムなどの汎用樹脂フィルムでもよい。また、振動モードセンサフィルム12及び振動モードアクチュエータフィルム31との粘着のために絶縁層43の表面に形成する粘着層としてはアクリル系粘着剤など、絶縁性を有するものであればよい。
制御部42は、入出力I/F23、チャージアンプ24、振動検出回路25、パワーアンプ35、振動制御回路36等から構成される。入出力I/F23は、電極15A,15B,16A,16B,33A,33B,34A,34Bにそれぞれ接続されている。なお、図7においては図面の煩雑化を防ぐため、入出力I/F23と電極15A,15B,16A,16B,33A,33B,34A,34Bとの接続を省略しているが、実際は、上記第1、第2実施形態と同様に各電極の各部位と入出力I/F23とが接続され、さらに、上記第1、第2実施形態と同様の極性でチャージアンプ24及びパワーアンプ35に接続されている。チャージアンプ24は、電極15A,15B,16A,16Bから入力される電荷信号を増幅して出力電圧を生成する。さらに、制御部42は、パワーアンプ35で制御信号を増幅した電圧を出力し、I/F23から電極33A,33B,34A,34Bへ入力することにより圧電性ポリマーフィルム14に電圧を印加する。制御部42から電極33A,33B,34A,34Bへの電圧印加により、圧電性ポリマーフィルム14が変位、湾曲して振動が励起される。
この制御部42による制御では、先ず、電極15A,15B,16A,16Bからの電荷信号に基づく出力電圧から振動検出回路25が振動抑制フィルム41に生じる特定の振動モードを検出する。そして、振動制御回路36は、検出された振動モードを打ち消すように、パワーアンプ35へ制御信号を入力し、電極33A,33B,34A,34Bへの電圧印加によって逆の位相を有する振動を振動抑制フィルム41に励起させるフィードバック制御を行う。上述したように、特定の振動モードに基づく形状で電極を形成しているため、精度良く特定の振動モードを検出することができるとともに、検出された特定の振動モードを打ち消すように振動抑制フィルム41を駆動させることができる。また、上記第1及び第2実施形態と同様に、圧電性ポリマーフィルムの面内に電極をパターン形成しているので、支持板などの基材を必要とせず、薄型の振動抑制フィルムを構成することができる。
なお、上記第3実施形態では、振動モードセンサフィルム12と振動モードアクチュエータフィルム31とを積層させて振動抑制フィルム41を形成しているが、本発明はこれに限らず、図9及び図10に示す第3実施形態の変形例としての振動抑制フィルム44では、圧電性ポリマーフィルム14の同一面内(表面)に電極45,46を形成している。なお、図9及び図10では省略しているが、裏面にも同様の電極を形成する。電極45は、上述した電極15A,15B,16A,16Bと同様に出力電圧が検出されるセンサ用電極であり、電極46は電極33A,33B,34A,34Bと同様に振動を打ち消すための電圧が印加される駆動用電極である。さらに、図9に示す電極45,46は、外形が上記実施形態1,2と同様の形状関数からなる形状パターンであるとともに、向き合う歯の部分が互いに噛み合う櫛形状に形成されている。これによって、特定の振動モードが検出される電極45と、特定の振動モードを打ち消す振動を励起させる電極46が近接する位置にあるため、精度良く特定の振動モードを検出することができるとともに、検出された特定の振動モードを打ち消すように振動抑制フィルム44を駆動させることができる。また、圧電性ポリマーフィルムの同一面内にセンサ用電極及び駆動用電極をパターン形成しているので、さらなる薄型化を図ることができる。
また、図10に示す電極45,46は、上記実施形態1,2と同様の形状関数からなる形状パターンであるとともに、複数の矩形を繋げた網目状を互い噛み合わせた形状に形成されている。これによって、特定の振動モードが検出される電極45と、特定の振動モードを打ち消す振動を励起させる電極46が近接する位置にあるため図9と同様の効果を得ることができる。
[第4実施形態]
上記第1〜第3実施形態では、1種類の特定モードのみを検出する振動モードセンサフィルム、または1種類の特定モードのみを打ち消す駆動を行う振動モードアクチュエータフィルム、あるいはこれらを組み合わせた振動抑制フィルムを例示しているが、本発明はこれに限らず、互いに異なる複数の振動モードに合わせた電極がそれぞれ形成された圧電性ポリマーフィルムからなり、複数の振動モードが検出できる振動モードセンサフィルム、または複数の振動モードを打ち消すように駆動される振動モードアクチュエータフィルム、または複数の振動モードを検出し、検出した振動モードを打ち消すように駆動される振動抑制フィルムを構成してもよい。以下で説明する第4実施形態では、複数の振動モードが検出できる振動モードセンサフィルムについて説明する。この振動モードセンサフィルムの構成を図11及び図12に示す。図11及び図12に示すように振動モードセンサフィルム51は、上記第1実施形態で説明した(1,2)モード及び(2,2)モードを特定の振動モードとして検出する電極15A,15B,16A,16Bが形成された圧電性ポリマーフィルム14からなる振動モードセンサフィルム12と、(1,3)モード及び(2,3)モードを特定の振動モードとして検出する電極21,22が形成された振動モードセンサフィルム52と、絶縁層53とからなり、絶縁層53の両面に振動モードセンサフィルム12、振動モードセンサフィルム52を貼り合わせた3層構造に形成されている。振動モードセンサフィルム12、振動モードセンサフィルム52、及び絶縁層43は、全て同じ外形であり、振動モードセンサフィルム12の電極15A,15B,16A,16B及び振動モードセンサフィルム52の電極21,22が重なるように積層されている。この振動モードセンサフィルム51は、上記第1実施形態と同様の制御部13と接続される。なお、絶縁層53としては、上記第3実施形態の絶縁層43と同様のものを用いる。
電極15A,15B,16A,16B及び電極21,22は互いに異なる振動モードに基づくパターンにそれぞれ形成されているため、これらの電極15A,15B,16A,16B及び電極21,22から出力される電荷信号に基づく出力電圧からそれぞれ異なる振動モードを検出することができる。さらに、3種類以上の互いに異なる振動モードに基づくパターンがそれぞれ形成された振動モードセンサフィルムを絶縁フィルムを介して積層すれば、3種類以上のそれぞれ異なる振動モードを検出することができる。
なお、上記第4実施形態では、複数の振動モードが検出できる振動モードセンサフィルムについて例示したが、複数の振動モードを打ち消すように駆動される振動モードアクチュエータフィルムの場合は、上記第2実施形態と同様の構成で、電極が互いに異なる振動モードに基づくパターンにそれぞれ形成されている複数の振動モードアクチュエータフィルムを絶縁層を介して積層すれば良い。また、複数の振動モードを検出し、検出した振動モードを打ち消すように駆動される振動抑制フィルムの場合は、上記第3実施形態の変形例で説明した、圧電性ポリマーフィルム14の同一面内(表面)にセンサ用電極及び駆動用電極をパターン形成した複数の振動抑制フィルムで、なお且つ電極がそれぞれ互いに異なる振動モードに基づくパターンで形成された振動抑制フィルムを絶縁層を介して積層すればよい。
[第5実施形態]
上記第1実施形態では、四辺を単純支持した長方形の圧電性ポリマーフィルム及びこの圧電性ポリマーフィルムにパターン形成された電極からなる構成で、この電極のパターンを、四辺単純支持の形態に合わせた形状関数となるように形成している場合を例示しているが、本発明はこれに限るものではなく別の形態でも適用することができる。以下で説明する本発明の第2実施形態では、片持ち梁の形態、すなわち一方の端部を固定支持した長方形の圧電性ポリマーフィルム及びこの圧電性ポリマーフィルムにパターン形成された電極からなる構成で、電極のパターンを片持ち梁の形態に合わせて形成する場合を例示する。この圧電性ポリマーフィルム及び電極からなる構成を振動モードセンサフィルムに適用した場合、図13及び図14に示す構成になる。図13及び図14に示すように、振動検出システム60は、振動モードセンサフィルム61及び制御部62からなり、振動モードセンサフィルム61は、圧電性ポリマーフィルム63、電極64,65(センサ用電極)から構成される。
本実施形態で使用される圧電性ポリマーフィルム63としては、上記第1実施形態の圧電性ポリマーフィルム14と同様のものが使用され、長方形の平板状に形成される。支持部材66は、圧電性ポリマーフィルム63の長手方向の一端を上下から挟み込むようにして固定支持している。
本実施形態では、上記第1実施形態と同様に、振動検出の対象となる対象物自体を圧電性ポリマーフィルム63として構成している。これにより、圧電性ポリマーフィルム63に振動が生じたとき、電極64,65から出力電圧が得られ、振動モードが検出される。なお、本発明はこれに限らず、電極64,65を形成した圧電性ポリマーフィルム63を振動検出の対象となる対象物に貼り付けて対して、対象物とともに支持部材66に固定支持される構成としてもよい。これにより、圧電性ポリマーフィルム63は、対象物と同様の振動が生じるため、振動検出システム60は、対象物が生じた振動を検出することができる。
電極64,65は、上記実施形態と同様に圧電性ポリマーフィルム63の面内、且つ表裏両面に配され、圧電性ポリマーフィルム63を間に挟んで互いに対向する形状及び位置に形成されている。これらの電極64,65は、上記第1実施形態と同様の製造方法で、特定の振動モードに基づくパターンとなるように形成される。
圧電性ポリマーフィルム63に形成される電極64,65のパターンについて以下に説明する。長手方向の一端を固定支持された圧電性ポリマーフィルム63の長辺方向をx方向、短辺方向をy方向(図13参照)、y方向における中心軸Cに沿った形状関数をΨ(x)、圧電応力定数(応力当たりの電荷又は変位の定数)をe31、センサ定数をΓ、y軸上の任意点をγ、任意点xにおける振動変位をw(x)、圧電性ポリマーフィルム63のx方向の長さ(支持部材66で固定されている部分を除く)をLxとすると、圧電性ポリマーフィルム63に形成された電極64,65の出力Qは、以下の式(1)のようになる。
Figure 2010175521
また、振動変位w(x)は振動モードの重畳として記述することができる。そこでN次までの振動モードを考慮してモード展開式として振動変位w(x)を表すと、以下の式(2)のようになる。
Figure 2010175521
ただしTは転置,φi(x)及びwiは,それぞれi次の固有関数,変位振幅モードベクトルを表し、以下の式(3)で定義される.
Figure 2010175521
次に任意の境界条件を有するオイラー・ベルヌーイ梁に分布加振力f(x,t)が作用する場合の運動方程式を以下の式4に示す。なお、Eは縦弾性係数、Iは断面二次モーメント,ρは材料密度、Aは梁(圧電ポリマーフィルム63)の断面積、tは時間を表す。
Figure 2010175521
片持ち梁の固有関数φi(x)は解析的に以下の式5で与えられることが分かっている。ただしLxは針の長さ、kiはI次の波数を表す。
Figure 2010175521
ここで、式2を式1に代入するとセンサ出力Qは以下の式6のようになる。
Figure 2010175521
ここでm次の振動モードを抽出するセンサ形状を以下の式7、すなわち上記式5の2階微分で定義する。
Figure 2010175521
式7を式6に代入し、微分すると以下の式8のようになる。
Figure 2010175521
さらに、式8はモードの直交性を用いることで以下の式9となる。
Figure 2010175521
上記の式9から、固有関数の2階微分を形状関数(すなわち式7)とすることで、無限個存在するモード振幅の中から目的とするモード振幅のみを検出することになる。そのため、理想的なモード振幅を得るセンサとなる。
以下では、上記式7を形状関数とするパターンで電極64,65を形成した場合の形状を図15及び図16に例示する。図15は1次の振動モードに合わせたパターンで、図16は2次の振動モードに合わせたパターンで圧電性ポリマーフィルム63に電極64,65を形成した例である。なお、この電極64,65は図15(A)及び図16(A)に示すように、圧電性ポリマーフィルム63のy方向中心Cを基準とする線対称形状に形成してもよく、図15(B)及び図16(B)に示すように、圧電性ポリマーフィルム63の長辺の一方に沿った非対称形状に形成してもよい。また、図16に示すように、2次の振動モードに合わせたパターン形状で電極が形成された場合、電極を各節ごとに分割した部位64a,64b,65a,65bからそれぞれ独立して出力を取り出し、さらに節で分割した部位で極性を逆にしてチャージアンプ24に入力することで、2次の振動モードを検出することができる。
図13に示すように、制御部62は、上記第1実施形態と同様の構成となっている。チャージアンプ24は、電極64,65から入力される電荷信号を増幅するとともに、積分する。これにより、チャージアンプ24は、入力された電荷信号に基づいて、出力電圧を生成する。制御部62の振動検出回路25は、電極64,65からの電荷信号に基づく出力電圧から圧電性ポリマーフィルム63の特定の振動モードを検出する。上述したように、片持ち梁の形態における特定の振動モードに基づく形状で電極を形成しているため、上記第1実施形態同様に、精度良く振動モードを検出することが可能であり、電極を圧電性ポリマーフィルムの面内にパターン形成しているので、支持板などの基材を必要とせず、薄型の振動モードセンサフィルムを構成することができる。
[第6実施形態]
上記第5実施形態においては、圧電性ポリマーフィルム及びこの圧電性ポリマーフィルムにパターン形成した電極からなる振動モードセンサフィルムを片持ち梁形態とし、電極のパターンを片持ち梁の形態に合わせて形成する場合を例示しているが、本発明はこれに限らず、以下で説明する本発明の第6実施形態では、振動モードアクチュエータフィルムとして構成することができる。この圧電性ポリマーフィルム及びこの圧電性ポリマーフィルムにパターン形成した電極からなる構造体を適用した振動モードアクチュエータフィルムからなる振動抑制システムは、図17に示す構成になる。図17に示すように、振動抑制システム70は、振動モードアクチュエータフィルム71と、制御部72とからなる。振動モードアクチュエータフィルム71は、上記第5実施形態の振動モードセンサフィルムと同じ構成で、圧電性ポリマーフィルム63、電極73,74(駆動用電極)からなる。電極73,74は、電極64,65と同形状にパターン形成されたものである。
ここで、表裏両面に電極を形成した圧電性ポリマーフィルムに電圧を印加したときの変位量は、以下の式4のようになることが分かっている。但し、hは圧電性ポリマーフィルムの厚さで、φm(x)は形状関数(mはモード次数)、Unは係数、Vは印加電圧を示す。
Figure 2010175521
上記の式2,4より、またモードの直交性から、電極73,74のパターンを式2の形状にすることで特定の振動モード(次数mの振動モード)を励起させることがわかる。すなわち、上記第5実施形態と同様のパターンで電極73,74を形成する。
制御部72は、上記第2実施形態と同様の構成となっている。この制御部72は、振動制御回路36からの制御信号をパワーアンプ35で増幅した電圧を出力し、I/F23から電極73,74へ入力することにより圧電性ポリマーフィルム63に電圧を印加する。上述したように、片持ち梁の形態における特定の振動モードに基づく形状で電極73,74を形成しているため、特定の振動モードを打ち消すように振動モードアクチュエータフィルム71を駆動させることができる。また、上記第2実施形態と同様に、電極を圧電性ポリマーフィルムの面内にパターン形成しているので、支持板などの基材を必要とせず、薄型の振動モードアクチュエータフィルムを構成することができる。
[第7実施形態]
上記第5及び第6実施形態では、片持ち梁形態の圧電性ポリマーフィルム及びこの圧電性ポリマーフィルムにパターン形成した電極からなる構造体を振動モードセンサフィルム及び振動モードアクチュエータフィルムとして適用した例をそれぞれ示したが、本発明はこれに限らず、以下で説明する本発明の第7実施形態では、片持ち梁形態の振動モードセンサフィルム及び振動モードアクチュエータフィルムを組み合わせて構成し、片持ち梁形態における特定の振動モードを検出し、この振動モードを打ち消す振動を励起させる振動抑制フィルムについて説明する。この振動抑制フィルムを含む振動抑制システムの構成は、図18に示す構成になる。図18に示すように、振動抑制システム80は、振動抑制フィルム81と、制御部82とからなる。振動抑制フィルム81は、上記第5実施形態と同じ構成の振動モードセンサフィルム61と、上記第6実施形態と同じ構成の振動モードアクチュエータフィルム71と、絶縁フィルム83とからなり、絶縁フィルム83の両面に振動モードセンサフィルム61、振動モードアクチュエータフィルム71を貼り合わせた3層構造に形成されている。振動モードセンサフィルム61、振動モードアクチュエータフィルム71、及び絶縁フィルム83は、全て同じ外形であり、振動モードセンサフィルム61の電極64,65及び振動モードアクチュエータフィルム71の電極73,74が重なるように積層されている。
制御部72は、上記第3実施形態と同様の構成であり、入出力I/F23は、電極64,65,73,74にそれぞれ接続されている。チャージアンプ24は、電極64,65から入力される電荷信号を増幅して出力電圧を生成する。また、パワーアンプ35で制御信号を増幅した電圧を出力し、I/F23から電極73,74へ入力することにより圧電性ポリマーフィルム63に電圧を印加する。制御部72から電極73,74への電圧印加により、圧電性ポリマーフィルム63が変位、湾曲して振動が励起される。そして、制御部72による制御では、電極64,65の電荷信号から振動抑制フィルム81に生じる特定の振動モードを検出し、検出された振動モードを打ち消すように逆の位相を有する振動を振動抑制フィルム81に励起させるフィードバック制御を行う。
なお、第7実施形態では、振動モードセンサフィルム、振動モードアクチュエータフィルムを積層させて振動抑制フィルムを構成しているが、本発明はこれに限らず、圧電性ポリマーフィルムの同じ面内に形成した2つの電極を形成し、一方をセンサ用電極、他方をアクチュエータ用電極として使用する構成としてもよい。この場合、振動抑制フィルムは図19に示す構成となる。図19に示すように、振動抑制フィルム84は、圧電性ポリマーフィルム63のy方向中心Cを境目とする両側のエリア63a,63bにそれぞれセンサ用電極64,65、駆動用電極73、74を形成する。センサ用電極64及び駆動用電極74、センサ用電極65及び駆動用電極74はそれぞれ同一面内に形成されている。センサ用電極64,65、駆動用電極73、74のパターン形状としては、上記第5及び第6形態と同様で、互いに線対称な形状及び位置に形成されている。そして、一方のセンサ用電極64,65からは、上記第5実施形態と同様に特定の振動モードを検出し、他方の駆動用電極73、74には上記第6実施形態と同様に電圧を印加して、検出された振動モードを打ち消すように振動を励起させるフィードバック制御を行うことができる。また、同一面内にセンサ用電極64及び駆動用電極74、センサ用電極65及び駆動用電極74を形成しているのでさらなる薄型化を図ることができる。なお、振動抑制フィルム84の構成としてはこれに限らず、図20に示すように、センサ用電極64,65、駆動用電極73、74を、上記第5及び第6実施形態と同様のパターンの外形で、且つ向き合う歯の部分が互いに噛み合う櫛形状に形成してもよい。
なお、上記第5〜第7実施形態では、1種類の特定モードのみを検出する振動モードセンサフィルム、または1種類の特定モードのみを打ち消す駆動を行う振動モードアクチュエータフィルム、あるいはこれらを組み合わせた振動抑制フィルムを例示しているが、これに限らず、片持ち梁形態の圧電性ポリマーフィルム及びこの圧電性ポリマーフィルムにパターン形成した電極からなる構造体で、複数の振動モードが検出できる振動モードセンサフィルム、または複数の振動モードを打ち消すように駆動される振動モードアクチュエータフィルム、または複数の振動モードを検出し、検出した振動モードを打ち消すように駆動される振動抑制フィルムを構成してもよい。この場合、例えば図21に示すように、振動モードセンサフィルム91は、上記第5実施形態で説明した1次モードを検出する振動モードセンサフィルム92と、2次モードを検出する振動モードセンサフィルム93と、絶縁フィルム94とからなり、絶縁フィルム94の両面に振動モードセンサフィルム92、振動モードセンサフィルム93を貼り合わせた3層構造に形成されている。また、この場合、図示は省略するが、振動モードセンサフィルム92に形成された電極64,65と、振動モードセンサフィルム93に形成された電極の各部位64a,64b,65a,65bとからは、それぞれ出力が取り出され、上記第5実施形態と同様に各電極の各部位と入出力I/F23が接続され、同様の極性でチャージアンプ24に接続される。
なお、これに限らず、複数の振動モードを打ち消すように駆動される振動モードアクチュエータフィルムの場合は、上記第6実施形態と同様の構成で、電極が互いに異なる振動モードに基づくパターンにそれぞれ形成されている複数の振動モードアクチュエータフィルムを絶縁層を介して積層すれば良い。また、複数の振動モードを検出し、検出した振動モードを打ち消すように駆動される振動抑制フィルムの場合は、上記第7実施形態の変形例で説明した、圧電性ポリマーフィルム14の同一面内(表面)にセンサ用電極及び駆動用電極をパターン形成した複数の振動抑制フィルムで、なお且つ電極がそれぞれ互いに異なる振動モードに基づくパターンで形成された振動抑制フィルムを絶縁層を介して積層すればよい。
また、複数の振動モードが検出できる振動モードセンサフィルム、または複数の振動モードを打ち消すように駆動される振動モードアクチュエータフィルム、または複数の振動モードを検出し、検出した振動モードを打ち消すように駆動される振動抑制フィルムは上記の構成に限るものではなく、例えば図22に示す振動モードセンサフィルム95は、圧電性ポリマーフィルム63のy方向中心Cを境目とする両側のエリア63A,63Bにそれぞれ1次モードに合わせた電極64A,65A、2次モードに合わせた電極64B、65Bを形成する。なお、電極64A,65Aと、電極64B、65Bとをそれぞれ絶縁するために、圧電性ポリマーフィルム63の中心付近には電極パターンを形成しない。また、図示は省略するが、2次の振動モードに合わせたパターン形状で形成された電極64B、65Bでは、上記第5実施形態と同様に電極を各節ごとに分割した部位64B,64B,65B,65Bからそれぞれ独立して出力を取り出し、上記第5実施形態と同様の極性で接続している。これにより、複数の振動モードが検出できる振動モードセンサフィルムを形成することができ、さらに、圧電性ポリマーフィルムの同一面内に、互い異なるモードに合わせたセンサ用電極を形成しているので、さらなる薄型化を図ることができる。
本発明の振動モードセンサフィルム、振動モードアクチュエータフィルム及び振動抑制フィルムは、自動車,電車,航空機,船舶等の騒音を発する輸送機や、壁材,窓ガラス等の建築材料、パネルやパーティション等のオフィス用品といった、振動を生じる物品の部品や振動抑制が求められる場所に設置される物品に好適に適用することができる。
上記各実施形態を適用した具体的な実施例について以下に説明する。
[実施例1]
圧電性ポリマーフィルムとしてポリフッ化ビニリデン樹脂(カイナー社製741)を220°Cで400μmのシート状に押出し冷却後、130°Cの延伸温度で一軸方向に4倍延伸し、厚さ100μmの圧電性ポリマーフィルム(PVDFフィルム)を得た。さらにシートをサイズ0.33×0.175mm(Ly×Lx方向)に切り出した。フィルムの両面全体にアルミニウム電極を真空蒸着法により形成し、80°Cで2kVの電圧を60分間印加してフィルム全体に圧電性を発現させた。ポジ型フォトレジスト液(FHi−560;富士フイルムエレクトロマテリアル(株)製)を両面にスピナー法(回転数1000rpmで60sec)にて塗布を行い、90°Cで2分間乾燥処理を行った。圧電性ポリマーフィルムの座標(Lx/3,0)、(Lx×2/3,0)の位置から形状関数±F(x)=0.02×sin(3×π×y/Ly)でパターン形成したマスクをフィルム上に設置し、露光機(アライナーMAP−1200L(大日本スクリーン(株)製)を用いて、0.5J/cm紫外線照射を行った。現像液(FHd−560 富士フイルムエレクトロマテリアル(株))に5分間浸漬した後、蒸留水にて洗浄を行った。その後メタノールに10分間浸漬し、電極上に残るレジスト層を除去した後、室温にて乾燥させて電極がパターニングされた圧電性ポリマーフィルムとした。テスタにて露光部及び未露後部の導通チェックを行った。未露光部はアルミニウム電極が残存しており、導通が確認できた。未露後部は電極が除去されており、導通が確認できなかった。作製したフィルムをナイフエッジで四辺を固定し、単純支持状態とした。対象周波数は10〜1000Hzとし、外乱力はマグネットを用いた非接触で点加振を圧電性ポリマーフィルムの座標(0.14,0.28)mmの部分に加えた。2つの電極部位をシールド線にてチャージアンプ(CH−1100小野測器(株)製)に接続し、発生した電荷を電圧信号に変換させた。さらに周波数特性分析器(FRA5096;太陽計測(株)製)に入力することで、センサとしての応答性を確認した。
ここで両センサの出力和は(1,3)モードを検出できる。一方、両センサの出力差は(2,3)モードの出力を検出できる。図23は、本実施例における各モードの出力を示す(図23(A)は(1,3)モードの出力、図23(B)は(2,3)モードの出力を示す。)
[実施例2]
実施例1で作製した電極パターニング材料のアクチュエータとしての性能評価を実施した。実施例1で作製したフィルムをナイフエッジで四辺を固定し、単純支持状態とした。対象周波数は10〜1000Hzとし、4つの電極部位をシールド線にてパワーアンプに接続し、さらに周波数特性分析器(FRA5096;太陽計測(株)製)に接続することで電圧印加を行い、アクチュエータとしての応答性を確認した。圧電性ポリマーフィルム上から40mm離れた位置にレーザドップラ速度計(キャノン(株)LV−50Z)を設置し、速度計からの出力を周波数特性分析器(FRA5096;太陽計測(株)製)に入力した。ここで各電極への電圧印加を同位相で行った場合、(1,3)モードが励起でき、逆位相で与えた場合は(2、3)モードが励起できる。図24は、本実施例における各モードの変位を計測した計測値の出力を示す(図24(A)は(1,3)モードの計測値、図24(B)は(2,3)モードの計測値を示す。)
[実施例3]
実施例1と同様の形態で電極をパターニングした圧電性ポリマーフィルムを2枚作製した。絶縁性を有し、圧電性ポリマーフィルムと同形状で厚さ50μmのカプトンフィルム(帝人(株)製)にシリコーン粘着剤(日本レジン(株))を両面に塗布し、カプトンフィルムの両面に電極パターニング済みの圧電性ポリマーフィルムを貼り付けて、3層構造とした。一方の圧電性ポリマーフィルムをセンサとして、もう一方の圧電性ポリマーフィルムをアクチュエータとして機能させ、実施例1及び実施例2と同様の形態でセンサ及びアクチュエータとしての性能を評価した。その結果、実施例1及び実施例2と同波長にピークが現れ、モードセンサ及びアクチュエータとして機能した。
[実施例4]
実施例1と同様の手法を用いて、(Lx/3,0)、(Lx×2/3,0)の位置から形状関数±F(x)=0.02×sin(2×π×y/Ly)でパターン形成したマスクをフィルム上に設置し、実施例1と同様の処理で(1,2)及び(2,2)モードを検出できるセンサ及び励起できるアクチュエータとして圧電性ポリマーフィルムとして作製した。実施例1で作製した(1,3)及び(2,3)モードセンサフィルムとの間にカプトンフィルムを挟んで、上述の(1,2)及び(2,2)モードセンサフィルムを実施例3の手法で貼りつけを行い、3層構造フィルムを作製した。実施例1と同様の手法を用いて、センサとしての性能を評価した。図25は、本実施例における各モードの出力を示す(図25(A)は(1,2)モードの出力、図25(B)は(2,2)モードの出力を示す。)
振動検出システムの構成を示す説明図である。 振動モードセンサフィルムの構成を示すY方向の断面図である。 振動モードセンサフィルムに電極層を製造する製造工程を示す説明図である。 電極層にパターンを形成する現像工程を示す説明図である。 第1実施形態の変形例の構成を示す外観図である。 第2実施形態の振動抑制システムの構成を示す外観図である。 第3実施形態の振動抑制システムの構成を示す外観図である。 第3実施形態の振動抑制フィルムの構成を示す分解斜視図である。 第3実施形態の第1変形例の振動抑制フィルムを平面図である。 第3実施形態の第2変形例の振動抑制フィルムを平面図である。 第4実施形態の振動モードセンサフィルムの構成を示す外観図である。 第4実施形態の振動モードセンサフィルムの構成を示す分解斜視図である。 第5実施形態の振動検出システムの構成を示す外観図である。 第5実施形態の振動モードセンサフィルムの構成を示す断面図である。 1次の振動モードに合わせたパターンで電極を形成した例を示す外観図である。 2次の振動モードに合わせたパターンで電極を形成した例を示す外観図である。 第6実施形態の振動抑制システムの構成を示す外観図である。 第7実施形態の振動抑制システムの構成を示す外観図である。 第7実施形態の第1変形例を示す外観図である。 第7実施形態の第2変形例を示す外観図である。 第5実施形態の第1変形例を示す外観図である。 第5実施形態の第2変形例を示す外観図である。 実施例1の結果を示すグラフである。 実施例2の結果を示すグラフである。 実施例4の結果を示すグラフである。
11 振動検出システム
12,51,52,61,91,95 振動モードセンサフィルム
14,63 圧電性ポリマーフィルム
30,40 振動抑制システム
31 振動モードアクチュエータフィルム
41,81,84 振動抑制フィルム
15A,15B,16A,16B,21,22,33A,33B,34A,34B,44,45,64,65,73,74 電極

Claims (10)

  1. 平板状の圧電性ポリマーフィルムと
    前記圧電性ポリマーフィルムの面内に、前記圧電性ポリマーフィルムに生じる特定の振動モードに基づく形状及び配置でパターン形成され、電荷信号が出力されるセンサ用電極とからなることを特徴とする振動モードセンサフィルム。
  2. 互いに異なる振動モードに合わせた前記電極がそれぞれ形成された前記圧電性ポリマーフィルムを、絶縁層を介して複数積層したことを特徴とする請求項1記載の振動モードセンサフィルム。
  3. 互いに異なる振動モードに合わせた複数の前記電極が前記圧電性ポリマーフィルムの同一面内に形成されたことを特徴とする請求項1記載の振動モードセンサフィルム。
  4. 平板状の圧電性ポリマーフィルムと
    前記圧電性ポリマーフィルムの面内に、前記圧電性ポリマーフィルムに生じる特定の振動モードに基づく形状及び配置でパターン形成され、電圧が印加される駆動用電極とからなることを特徴とする振動モードアクチュエータフィルム。
  5. 互いに異なる振動モードに合わせた前記電極がそれぞれ形成された前記圧電性ポリマーフィルムを、絶縁層を介して複数積層したことを特徴とする請求項4記載の振動モードアクチュエータフィルム。
  6. 互いに異なる振動モードに合わせた複数の前記電極が前記圧電性ポリマーフィルムの同一面内に形成されたことを特徴とする請求項4記載の振動モードアクチュエータフィルム。
  7. 請求項1ないし3いずれか記載の振動モードセンサフィルムと、請求項4ないし6いずれか記載の振動モードアクチュエータフィルムとを絶縁層を介して積層したことを特徴とする振動抑制フィルム。
  8. 平板状の圧電性ポリマーフィルムと
    前記圧電性ポリマーフィルムの面内に、前記圧電性ポリマーフィルムに生じる特定の振動モードに基づく形状及び配置でパターン形成され、電荷信号が出力されるセンサ用電極と、
    前記センサ用電極と同じ面内に、前記特定の振動モードに基づく形状及び配置でパターン形成され、電圧が印加される駆動用電極とからなることを特徴とする振動抑制フィルム。
  9. 互いに異なる振動モードに基づく前記電極がそれぞれ形成された前記圧電性ポリマーフィルムを、絶縁層を介して複数積層したことを特徴とする請求項8記載の振動抑制フィルム。
  10. 前記センサ用電極と、前記駆動用電極とは、互いに噛み合う櫛形状、又は網目形状に形成されたことを特徴とする請求項8又は9記載の振動抑制フィルム。
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