JP2010175202A - 給湯装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1特定段階に切り替えられた状態にて前記ハンチング防止領域で燃焼量が所定時間安定した場合には、燃焼量が前記ハンチング防止領域に維持されたまま、有効燃焼範囲が強制的に第2特定段階に移される。
【選択図】図2
Description
給湯装置本体(1)の燃焼室(5)には、第1電磁開閉弁(43)からガスが供給される小バーナユニット(41)と、第2電磁開閉弁(44)からガスが供給される大バーナユニット(42)とから成るガスバーナ(4)が設けられている。
上記、第1、第2電磁開閉弁(43)(44)より上流側のガス回路には、第1、第2電磁開閉弁(43)(44)へのガス供給量を調整するガス比例弁(45)とその上流側の元電磁弁(46)が設けられている。
又、燃焼室(5)の下部には、ガスバーナ(4)に燃焼用空気を供給する給気ファン(51)が設けられている。
上水道等に接続された給水管(11)は、流量センサ(12)、給水の水温センサ(13)、水量サーボ弁(14)を介して熱交換器(15)に接続されている。
なお、上記水量サーボ弁(14)は、何らかの外乱要因により、出湯蛇口(19)の開度に見合った流量では出湯温度が所定設定温度まで上昇しないときでも確実に所定の出湯温が確保されるように強制的に出湯流量を絞るものである。
この給湯装置の制御システムの構成の概要は図1−1に示すとおりであり、制御ユニット(10)は制御手段、演算手段、各種記憶手段、タイマ等を有し、水温センサ(13)、出湯温センサ(18)、流量センサ(12)等の各種センサとリモコン(2)が接続されており、また、元電磁弁(46)、第1電磁開閉弁(43)、第2電磁開閉弁(44)、ガス比例弁(45)、給気ファン(51)、省エネランプ(27)等が接続されている。
そして、リモコン(2)によって設定操作がなされ、流量センサ(12)等の出力に基づいて給気ファン(51)等が制御されるなどして、制御ユニット(10)によって給湯装置の運転が制御される。
次に、上記給湯装置の動作を説明する。
出湯蛇口(19)が開放されて給湯動作が開始されると、給気ファン(51)が作動して燃焼用空気がガスバーナ(4)に供給されると共に、点火プラグ(47)が作動し、ガス元電磁弁、電磁開閉弁が開いてガスが供給されてガスバーナ(4)が燃焼する一方、給水管(11)からの給水が熱交換器(15)で加熱されて湯水となり、出湯管(16)を介して出湯蛇口(19)に供給される。
上記給湯装置では、給湯動作中にガスバーナ(4)の燃焼面の範囲である有効燃焼範囲を大・中・小の3段階に切り替えられる。
出湯蛇口(19)が最小開度に設定される等によって給湯に必要な燃焼量が最小値の場合は、小バーナユニット(41)のみが燃焼して有効燃焼範囲が小の段階に設定されると共に、ガス比例弁(45)が最小開度に設定されて、前記小バーナユニット(41)が最小燃焼量で燃焼される。
先ず、給気ファン(51)の回転数φが、第1回転数グラフφ1の下端の最小回転数Aから、第3回転数グラフφ3の右端の最大回転数Fに向かって変化する場合の動作を説明する。
有効燃焼範囲が大の段階にあって且つ小バーナユニット(41)及び大バーナユニット(42)が最大燃焼量のときに、出湯蛇口(19)の開度が除々に減少すると、有効燃焼範囲が大→中→小の各段階に順次切り替わると共に、両バーナユニット(41)(42)の燃焼量が減少して行く。一方、給気ファン(51)の回転数は、図5における第3回転グラフφ3の右端の最大回転数F→最小回転数G→第2回転数グラフφ2のハンチング防止回転数H→最小回転数I→第1回転数グラフφ1のハンチング防止回転数J→最小回転数Aの順序で変化する。
図5から明らかなように、燃焼量Wが増加する場合であって、給気ファン(51)の回転数が、第1回転数グラフφ1の最大回転数B(有効燃焼範囲は小)から第2回転数グラフφ2のハンチング防止回転数C(有効燃焼範囲は中)に下がる低下ルートB→Cで変化するときには、ガスバーナ(4)の燃焼量Wは第2燃焼量W2に設定されている。そして、この第2燃焼量W2にて「有効燃焼範囲が小」から「有効燃焼範囲が中」に切り替わる。これとは逆に、燃焼量Wが減少する場合であって、給気ファン(51)の回転数が前記上昇ルート(I→J)で変化するときは、第1燃焼量W1にて「有効燃焼範囲が中」から「有効燃焼範囲が小」に切り替わる。
これにより、ガスバーナ(4)が有効燃焼範囲大・中・小の全域で円滑に切り替わりながら、安定した給湯動作が維持される。
一方、特許文献1には次の技術が開示されている。
即ち、熱交換器を流れる通水の流量を設定流量以下に制限する水量調節弁と、リモコンに設けられた節約スイッチを具備し、該節約スイッチのオン操作によって前記水量調節弁が作動して給水流量が設定流量以下に制限されるようにし、このことにより、ガスバーナで使用されるガス量を少なくして、ガスの節約を図るものが開示されている。
さらにいえば、図1の給湯装置の熱交換器(15)を流れる給水の流量が設定流量以下に制限されて、ガスバーナで使用されるガス量を少なくした場合、例えば、図5に示す給水の流量Zが第2回転数グラフφ2上の点Rに対応する値以下に制限された場合(例えば、夏場等、給水温度が高く、通常のシャワー等の水量(6l/min〜12l/min)で使用された場合等)図5の第1回転数グラフφ1上のハンチング防止領域X1に対応する点αで、給気ファン(51)を回転させながら小バーナユニット(41)のみを燃焼させる場合には、第2回転数グラフφ2上のハンチング防止領域X1に対応する点βで給気ファン(51)を回転させながら大バーナユニット(42)のみを燃焼させる場合に比べて、給気ファン(51)の回転数が高いから、給湯装置の熱効率が悪い。
前記ガスバーナを適正燃焼させるために必用な燃焼用空気を供給する給気ファンを具備し、
前記各バーナユニットを選択的に燃焼させることにより、ガスバーナの燃焼面の範囲である有効燃焼範囲を複数段階に切り替えると共に、各段階に切り替えられた有効燃焼範囲でのガスバーナの燃焼量を変化させながら給湯動作を実行するものであって、
有効燃焼範囲が、第1特定段階に切り替えられた状態で燃焼するガスバーナの最大燃焼量近傍の所定範囲と、第2特定段階に切り替えられた状態で燃焼するガスバーナの最小燃焼量近傍の所定範囲が重なってハンチング防止領域が形成されており、
第2特定段階に切り替えられた状態でガスバーナがハンチング防止領域で燃焼する場合は、第1特定段階に切り替えられた状態でガスバーナがハンチング防止領域で燃焼する場合に比べて給気ファンの回転数が低くなる給湯装置』について、給気ファン(51)の運転を適正に制御して、過剰給気による給湯装置の熱効率の低下が可及的に低減されるようにした、省エネ機能の高い給湯装置を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するための解決手段は、
『第1特定段階に切り替えられた状態にて前記ハンチング防止領域でガスバーナの燃焼量が所定時間安定した場合には、ガスバーナの燃焼量が前記ハンチング防止領域に維持されたまま、有効燃焼範囲が強制的に第2特定段階に移される』ことである。
有効燃焼範囲が第1特定段階に切り替えられた状態で燃焼するガスバーナの最大燃焼量近傍の所定範囲と、有効燃焼範囲が第2特定段階に切り替えられた状態で燃焼するガスバーナの最小燃焼量近傍の所定範囲が重なってハンチング防止領域が形成されている。
そして、第2特定段階に切り替えられた状態でガスバーナがハンチング防止領域で燃焼する場合は、第1特定段階に切り替えられた状態でガスバーナがハンチング防止領域で燃焼する場合に比べて給気ファンの回転数が低くなるように設定されている。即ち、ガスバーナの燃焼量がハンチング防止領域に維持されたまま(ガスバーナの燃焼量が維持されたまま)有効燃焼範囲が強制的に第1特定段階から第2特定段階に移された場合は、給気ファンの回転数が低下するように設定されている。これにより、第2特定段階に移されたときには、ガスバーナの燃焼排気に混合される燃焼用空気の量が少なくなるから、給湯装置の熱効率が向上し、その分、省エネ機能の高い給湯装置が提供できる。
請求項1に係る発明において、
『前記通水管には出湯蛇口が配管接続されており、
前記ガスバーナの燃焼量が前記ハンチング防止領域を含む所定範囲にあるときに省エネ状態であることを表示する表示手段が設けられている』ものにすることができる。そしてこのものでは、使用者が出湯蛇口の開度を調節してガスバーナの燃焼量がハンチング防止領域を含む所定範囲に入ると、省エネ状態であることが表示手段で表示される。従って、使用者が給湯時に省エネを行っていることを実感することができ、省エネに対する意識喚起に有効なものとなる。
請求項2に係る発明に於いて、
『有効燃焼範囲を強制的に第2特定段階に移す前後において、前記表示手段が表示態様を変化させる』ものとすることができる。このものによれば、前記のように、有効燃焼範囲を強制的に第2特定段階に移す前の給湯装置の熱効率に比べて、移した後の熱効率が向上する。
ガスバーナの燃焼量がハンチング防止領域に維持されたまま(ガスバーナの燃焼量が維持されたまま)有効燃焼範囲が強制的に第1特定段階から第2特定段階に移された場合は、給気ファンの回転数が低下する。これにより、ガスバーナの燃焼排気に混合される燃焼用空気の量が少なくなるから、給湯装置の熱効率が向上し、その分、省エネ機能の高い給湯装置が提供される。
給気ファン(51)の回転数が低下するから、ガスバーナの燃焼排気が熱交換器に接触する時間(熱交換時間)が長くなり、かかる点からも給湯装置の熱効率が向上し、一層、省エネ機能の高い給湯装置が提供される。
本実施の形態に係る給湯装置は、図1、図1−1のものと同じ構成を有しているので、既に説明した内容と重複する部分については説明を省略する。ただし、水量サーボ弁(14)が流量制限手段を兼ねている点が従来のものと異なる。
図2は、実施例における制御ユニット(10)に接続されるリモコン(2)の正面図である。
リモコン(2)には、表示画面(22)、運転スイッチ(23)、浴槽(図示せず)へ湯張りするときに操作する湯張りスイッチ(24)、給湯温度を設定する温度設定スイッチ(26)を備えており、以上の点では従来例におけるリモコン(2)と違いはないが、給湯装置が省エネ状態で運転されていることを示す省エネランプ(27)(表示手段)、節約スイッチ(28)が設けられている点が従来例のリモコンと相違する。
給湯装置本体(1)に組み込まれた制御ユニット(10)は、図3−1、図3−2に示す制御を実行する。
出湯蛇口(19)が開放されて流量センサ(12)が給水流量を検知すると、該流量センサ(12)が検知した流量Zと、給水温度センサ(13)が検知した給水温度と、リモコン(2)の温度設定スイッチ(26)で設定された給湯設定温度に基づいてガスバーナ(4)の燃焼量Wと給気ファン(51)の回転数φが演算される(S2)。ここで、上記のガスバーナ(4)の燃焼量Wは、実際に給水温度を上昇させるアウトプットの熱量であって、ガスバーナへ供給されるインプットの熱量(ガス発熱量×ガス流量)に熱交換器の熱効率を乗じたものである。上記の回転数φは、ガスバーナ(4)に供給されるガス量を適正に燃焼させるために必要な燃焼用空気を供給できる回転数であり、ガスバーナ(4)の有効燃焼範囲が大・中・小である場合の夫々について、図5の第1〜第3回転数グラフφ1、φ2、φ3に対応する値となるように演算される。
なお、図5のように、通常使用される設定温度(例えば、40℃〜44℃)で使用され、流量Zが6l/min〜12l/minの範囲であれば、ガスバーナ(4)の燃焼量Wがハンチング防止領域X1(第1燃焼量W1から第2燃焼量W2の範囲)を含む所定範囲になるように、小バーナユニット(41)や大バーナユニット(42)の能力が設定されているものとする。又、外気温度が比較的低い秋・冬の場合は、流量Zが6l/min〜12l/minの範囲で、ガスバーナ(4)の燃焼量Wがハンチング防止領域X2(第3燃焼量W3から第4燃焼量W4の範囲)を含む所定範囲になるように設定されているものとする。
ガスバーナ(4)の燃焼量Wがハンチング防止領域X1で所定時間T0以上安定していると判断されると(S10でY)、第1電磁開閉弁(43)を閉じて第2電磁開閉弁(44)を開くことにより、ガスバーナ(4)の「有効燃焼範囲を中」(前記の発明特定事項たる「有効燃焼範囲が、第2特定段階に切り替えられた状態」に対応する。)に設定する。すると、給気ファン(51)の回転数は、図5に示す第1回転数グラフφ1上の点(例えば点α)から第2回転数グラフφ2上の点(例えばβ)に低下する(S11)。この場合、給気ファン(51)からの燃焼用空気がガスバーナ(4)からの燃焼排気に混合される割合は前記第1回転数グラフφ1上の点(例えば点α)に比べて前記第2回転数グラフφ2上の点(例えば点β)の方が少ないから、燃焼排気の温度が上昇して給湯装置の熱効率が高くなる。そして、ガスバーナ(4)の有効燃焼範囲を小から中に切り替えたとき(S11)には、省エネランプ(27)の発光色を変化させ、これにより、省エネランプ(27)による表示態様を変化させて、一層高い省エネ状態になったことを表示する。
なお、上記のガスバーナ(4)の「燃焼量Wが安定している」とは、具体的には、給水温度、給水量が一定の下で、出湯温度が目標温度で安定している給湯機の運転状態であり、例えば、ガス比例弁の開度を経時的に測定して開度が一定を検出することによって、「燃焼量Wが安定している」ことが確認される。
季節が「秋・冬」の場合は、上記の「春・夏」の場合と同様、流量センサ(12)が検知する流量Z(出湯蛇口(19)からの出湯量)が6l/min〜12l/minの範囲にあるか否かを判断する(S12)。流量Zが6l/min〜12l/minの範囲であれば、上記のように、ガスバーナ(4)の燃焼量Wがハンチング防止領域X2(第3燃焼量W3から第4燃焼量W4の範囲:図5参照)を含む所定範囲になる。
(2):リモコン
(10):制御ユニット
(15):熱交換器
(19):出湯蛇口
(27):省エネランプ
(41):小バ一ナユニット
(42):大バーナユニット
(43):第1電磁開閉弁
(44):第2電磁開閉弁
(45):ガス比例弁
(47):点火プラグ
(51):給気ファン
Claims (3)
- 複数のバーナユニットの組み合わせで構成されたガスバーナと、
前記ガスバーナの燃焼排気との熱交換によって通水管を流れる通水を加熱する熱交換器と、前記ガスバーナを適正燃焼させるために必用な燃焼用空気を供給する給気ファンを具備し、
前記各バーナユニットを選択的に燃焼させることにより、ガスバーナの燃焼面の範囲である有効燃焼範囲を複数段階に切り替えると共に、各段階に切り替えられた有効燃焼範囲でのガスバーナの燃焼量を変化させながら給湯動作を実行するものであって、
有効燃焼範囲が、第1特定段階に切り替えられた状態で燃焼するガスバーナの最大燃焼量近傍の所定範囲と、第2特定段階に切り替えられた状態で燃焼するガスバーナの最小燃焼量近傍の所定範囲が重なってハンチング防止領域が形成されており、
第2特定段階に切り替えられた状態でガスバーナがハンチング防止領域で燃焼する揚合は、第1特定段階に切り替えられた状態でガスバ−ナがハンチング防止領域で燃焼する場合に比べて給気ファンの回転数が低くなる給湯装置に於いて、
第1特定段階に切り替えられた状態にて前記ハンチング防止領域でガスバーナの燃焼量が所定時間安定した場合には、ガスバーナの燃焼量が前記ハンチング防止領域に維持されたまま、有効燃焼範囲が強制的に第2特定段階に移される給湯装置。 - 請求項1の給湯装置において、
前記通水管には出湯蛇口が配管接続されており、
前記ガスバーナの燃焼量が前記ハンチング防止領域を含む所定範囲にあるときに省エネ状態であることを表示する表示手段が設けられている給湯装置。 - 請求項2の給湯装置において、
有効燃焼範囲を強制的に第2特定段階に移す前後において前記表示手段が表示態様を変化させる給湯装置。
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