JP2010174579A - 開口部廻り耐震補強構造 - Google Patents
開口部廻り耐震補強構造 Download PDFInfo
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Abstract
【構成】開口部縦枠材の左右両側に沿って平行に配設する縦補強柱と、開口部横枠材の上下両側に沿って平行に配設する横補強材である補強まぐさ及び補強窓台とにより、開口部周辺に方形状の補強フレームを形成し、横補強材は構造力学上ピン接合にて縦補強柱と固設し、横補強材における上下少なくともいずれか一方のピン接合部に制震ダンパーを備えることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
耐震補強工事例としては、外壁にブレースや軸材等を固設する提案等がある。
耐震機能を向上させる手段としては、耐力壁を平面的にバランスよく配置するのがよい。
しかし、図13(a)に示すように日本家屋であるの建築物100では一般に南側に採光用開口部101を配設してある場合が多く、これに起因して南側102と、北側103と、の壁量がアンバランスになっておりその点で耐震機能が低下するという問題があった。
しかし、開口部101から見える景観を損ね、建築物100自体の美観も損ねる問題があった。
図1には、開口部3を備えた既存建築物1の骨組み2に、開口部廻り耐震補強構造4を実施する例を示す。
ここに示す開口部3は、一般的にサッシ5等を備えている。
ここに示す既存建築物1の骨組み2には、既存建築物1の外壁6を部分的に切欠いた切り欠き部7が形成される。
場合によっては、外壁6を取り外した既存建築物1の骨組み2や、新規建築物(図示せず)の骨組み2に開口部廻り耐震補強構造4を実施するのもよい。
ここでは例として、一階建て既存建築物1における1つの開口部3を有する外壁6の1つの面に開口部廻り耐震補強構造4を実施する例を示すが、開口部廻り耐震補強構造4を実施する建築物及び実施箇所は限定しない。
横補強材10である補強まぐさ及び補強窓台は、開口部横枠材12の上下両側に沿って平行に配設する。
縦補強柱8と、横補強材10とは、構造力学上ピン接合にて固設し、開口部3周辺に方形状の補強フレーム13を形成する。
該補強フレーム13は、横補強材10における上下少なくともいずれか一方のピン接合部14に制震ダンパー15を備える。
ここに示す開口部廻り耐震補強構造4は、横補強材10における上方のみのピン接合部14に制震ダンパー15を備える例を示すが、図2に示すように、横補強材10における上下双方のピン接合部14に制震ダンパー15を備えるのもよい。
図3に示すように、縦補強柱8の下端部は、建築物主要構造における基礎18上に備える横架材17である土台に固定する例を挙げることができる。
図4に示すように、縦補強柱8の下端部は、建築物主要構造における基礎18まで延出し、基礎18と、基礎18上に備える横架材17である土台と、各々に固定するのもよい。
図示しないが縦補強柱8の下端部は、建築物主要構造における基礎18のみに固定するのもよい。
なお、縦補強柱8の上端部及び下端部を固定し開口部廻り耐震補強構造4を固設する際には、構造力学上ピン接合にて固設するのが良い。すなわち縦補強柱8の上端部及び下端部の各々は接合部材であるピン9を切り欠き部7に挿入して装着する。
制震ダンパー15は、縦補強柱8と、横補強材10と、の各々接合部付近に設けた相互に対向するダンパー用プレート19a,bの間に弾性体20を備える。
ここに示す制震ダンパー15は、開口部3周辺に方形状を形成する縦補強柱8と、横補強材10と、の接合部付近における方形状外側に、ダンパー用プレート19a,bを設ける例を示す。
ここに示すダンパー用プレート19a,bは、略四角形状の例を示すが、ダンパー用プレート19a,bの形状は限定しない。
ここに示す弾性体20は、粘性を有しダンパー用プレート19a,bと粘着するのもよい。
ここに示す制震ダンパー15は、縦補強柱8と、横補強材10と、の各々接合部付近に設けた相互に対向するダンパー用プレート19a,bの間に備える弾性体20にて、地震等が原因の震動を軽減吸収することにより制振ダンパーとして機能する。
開口部廻り耐震補強構造4は、全体を開口部廻りカバー21にて被覆する。
ここに示す上横補強材カバー22は、庇である例を示すが開口部廻りカバー21の形状及び材質は限定しない。
図7に示すように、開口部廻り耐震補強構造4は、開口部廻りカバー21にて被覆することにより、建築物における外装を仕上げることができ、開口部3を介し建築物内側から見る景観を損ねることなく、外壁の耐震強度が弱く補強し難い開口部3廻りを効果的にかつ、よりよい美観で補強することができる。
ここに示す縦補強柱8は、外壁仕上材23を貫通する接合部材であるピン9を介し、建築物主要構造における横架材16である軒桁及び、または胴差しと固定し、開口部3を備えた既存建築物1の外壁仕上材23に補強フレームを固設することができる。
図12に示すように、既存建築物1の開口部3の周辺領域にのみ開口部廻り耐震補強構造4を実施するのもよい。
2・・・骨組み
3・・・開口部
4・・・開口部廻り耐震補強構造
5・・・サッシ
6・・・外壁
7・・・切り欠き部
8・・・縦補強柱
9・・・接合部材
10・・・横補強材
11・・・開口部縦枠材
12・・・開口部横枠材
13・・・補強フレーム
14・・・ピン接合部
15・・・制震ダンパー
16・・・横架材
17・・・基礎上に備える横架材
18・・・基礎
19・・・ダンパー用プレート
20・・・弾性体
21・・・開口部廻りカバー
22・・・上横補強材カバー
23・・・外壁仕上材
Claims (9)
- 開口部縦枠材の左右両側に沿って平行に配設する縦補強柱と、開口部横枠材の上下両側に沿って平行に配設する横補強材である補強まぐさ及び補強窓台とにより、開口部周辺に方形状の補強フレームを形成し、横補強材は構造力学上ピン接合にて縦補強柱と固設し、横補強材における上下少なくともいずれか一方のピン接合部に制震ダンパーを備えることを特徴とする既存住宅の開口部廻り耐震補強構造。
- 制震ダンパーは、横補強材における上下双方に備えることを特徴とする請求項1または請求項1に記載の耐震補強構造。
- 縦補強柱の上端部は、建築物主要構造における横架材である軒桁及び、または胴差しに固定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の耐震補強構造。
- 縦補強柱の下端部は、建築物主要構造における基礎上に備える横架材である土台に固定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一に記載の耐震補強構造。
- 縦補強柱の下端部は、建築物主要構造における基礎まで延出し、基礎に固定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一に記載の耐震補強構造。
- 制震ダンパーは、縦補強柱と、横補強材と、の各々接合部付近に設けた相互に対向するダンパー用プレートの間に弾性体を備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一に記載の耐震補強構造。
- 全体を開口部廻りカバーにて被覆することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一に記載の耐震補強構造。
- 上方横補強柱カバーは庇であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一に記載の耐震補強構造。
- 縦補強柱は、外壁仕上材を貫通する接合部材を介し、建築物主要構造における横架材である軒桁及び、または胴差しと固定し、既存建築物の外壁仕上材に補強フレームを固設することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一に記載の耐震補強構造。
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