JP2009046945A - 耐震用フレームユニット - Google Patents

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Junichi Kikuta
純一 菊田
Yuji Miyaake
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Abstract

【課題】耐震性能を有し、採光性、透視性、意匠性を向上させることができるとともに、現場での施工性に優れる耐震用フレームユニットを提供する。
【解決手段】本発明の耐震用フレームユニット10は、枠状に構成された金属製部材30と、金属製部材30の各々の隅部に設けられたL字形状の耐震用金物32、32…とからなり、金属製部材30と耐震用金物32、32…とが一体化されている。耐震用金物32は、柱16、18と小梁14との連結部に、双方の部材を連結するように固定されるとともに、柱16、18と土台12との連結部に、双方の部材を連結するように固定される。耐震用金物32は、L字の板状に構成され、その水平片部32Aが金属製部材30の上横材30Aに形成された収納用凹部31Aに収納され、その上下片部32Bが縦材30Bに形成された収納用凹部31Bに収納される。
【選択図】図6

Description

本発明は、建築物の壁面の耐震性を確保するために壁面の窓用開口部に取り付けられる耐震用フレームユニットに関する
建築物の設計時には、それぞれ構造体の種類によって定められた手法により、耐震設計が行われる。例えば木造建築物では、耐震性を確保するために、壁量設計が行われており、この壁量設計によって、平面図の縦横それぞれの方向について、当該建築物の耐力壁の必要長さが決定される。
このような建築物に用いられる耐力壁としては、従来から柱、梁、及び土台で囲まれた架構面の開口部に筋交いを設けたり、柱及び梁に構造用合板を釘止めしたり、柱と梁や柱と土台にL字形状の耐震用金物を釘止めしたりした構造のものが知られている。このように一般的に用いられている耐力壁は、建築基準法施工令により壁倍率が定められており、「壁倍率×耐力壁の長さ」で算出される壁量が、前述の壁量設計値を満たすように耐力壁が設計される。なお、「耐力壁の長さ」とは、建築物の平面図上に示される長さのことである。
ところで、採光性を高めるために壁面に窓を施工する場合、壁面に窓用開口部を形成するとともに、この窓用開口部にサッシフレームを取り付け、このサッシフレームに窓ガラスを嵌め込んで構成するのが一般的である。この場合、サッシフレームのみでは壁倍率を得ることができないため、その壁面を耐力壁に構成したい場合には、特許文献1の窓構造の如く、窓用開口部に筋交いを設けて所望の壁倍率を得るようにしている。特許文献1には、外枠と内枠、及び筋交いであるブレス材(特許文献1の図4参照)とからなる耐震サッシが開示されている。この耐震サッシには引戸障子、網戸が設けられている。
また、特許文献2には、複数の枠体を引っ張り縦接合金具と引っ張り横接合金具とによって接合して耐震開口フレームを構成し、この耐震開口フレームを壁面の窓用開口部の内周面に設けた窓構造体が開示されている。
更に、特許文献3には、4枚の木質の枠体を引っ張り縦接合金具と引っ張り横接合金具とによって接合して耐震開口フレームを構成し、この耐震開口フレームを壁面の窓用開口部を画成する柱、梁、土台の側面に外付けする窓構造体が開示されている。また、この特許文献3には、耐震開口フレームの隅部の枠体連結部にL字状の接合金物を取り付けて補強することが開示されている。すなわち、特許文献3の図21には、2枚のL型プレートを枠体の内側及び外側に取り付ける例が開示され、図22、図23には枠体の側面に接合金物を取り付ける例が開示されている。
なお、筋交いによる壁倍率については、筋交いの大きさにより1〜3、たすき掛けにした筋交いは2〜5である(建築基準法施工令参照)ことが知られている。
また、窓構造体としては、窓ガラスをサッシフレームに嵌め込んだFIX窓、開き窓、引き違い窓、窓ガラスがすべりながら開閉する縦すべり出し窓及び横すべり出し窓、ルーバー窓、上げ下げ窓等が知られており、ドアも一種の窓構造体とみなされる。
特開2005−139884号公報 特開2005−76450号公報 実用新案登録第3099949号公報
しかしながら、特許文献1の窓構造は、筋交いであるブレス材が窓ガラスを介して建築物の外からはっきりと大きく見えるため、採光性及び透視性が悪く、窓構造体として意匠性が劣るという問題があった。また、この窓を人が出入り可能な出入口とすることはできなかった。
このような問題は、特許文献3等に記載されたL字形状の耐震用金物を釘止めした構成の窓構造体を適用することにより解消できる。すなわち、L字形状の耐震用金物を梁と柱との連結部、土台と柱との連結部に取り付けることにより、土台、柱、及び梁で囲まれる架構面を耐震性のある窓用開口部として形成し、この窓用開口部にサッシを取り付けることにより解消できる。この窓構造によれば、耐震用金物は筋交いよりも目立たないため、採光性、透視性、及び意匠性を損ねることはない。
しかしながら、耐震用金物を窓用開口部の隅部に取り付け、その窓用開口部にサッシを取り付ける場合、耐震用金物が邪魔になることから、窓用開口部に対するサッシの納まりが悪くなり、現場での施工性が悪いという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、耐震性能を有し、採光性、透視性、意匠性を向上させることができるとともに、現場での施工性に優れる耐震用フレームユニットを提供することを目的とする。
請求項1に記載の耐震用フレームユニットの発明は、前記目的を達成するために、建築物の柱と横架材との連結部に取り付けられる耐震用金物と、前記柱と横架材に取り付けられる金属製部材とから構成され、前記金属製部材に前記耐震用金物の収容部が形成され、該収容部に前記耐震用金物が収容されることにより前記耐震用金物と前記金属製部材とが一体化されフレームが構成されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明は、建築物の柱と横架材とによって囲まれる開口面積の大きい架構面を、遮るもののない窓用開口部として利用することにより採光性、透視性、又は通気性を最大限に取得することを基本としている。前記窓用開口部を構成する際、枠状の金属製部材と建築物の窓用開口部(躯体)を補強するための耐震用金物とが予め一体化されてフレームとして構成された耐震用フレームユニットを、横架材と柱に取り付ける。耐震用金物を使用することによって、筋交いを入れた壁面と同等の耐震性能(壁倍率)を有する耐力壁を構成することができ、また、筋交いを入れた窓用開口部と比較して採光性、透視性、及び意匠性が向上するという利点がある。更に、金属製部材と耐震用金物は予め一体化しているため、現場で耐震用金物を個別に取り付ける必要がなく、個々の耐震用金物の取付位置精度はほとんど問題とならず、同時に取り付けることができるため施工性も良好となる。なお、金属製部材は、成形性のよいアルミニウム製とすることが好ましい。また、耐震用金物はL字形状であることが、前記連結部のコーナー部に取り付ける取付性の観点から好ましい。
一方、金属製部材は、窓用開口部を画成する2本の柱に取り付けられる2本の縦材と、上下の横架材に取り付けられる2本の横材とからなることが好ましく、これらの縦材と横材とを枠状に接合することにより枠状に構成される。縦材、横材をアルミニウムによる押し出し成形により製造する場合、耐震用金物を収容するための収容部を容易に成形することができ、この収容部に耐震用金物を収容することにより、耐震用金物は金属製部材から出っ張らず、よって、窓用開口部に対する金属製部材の納まりが良好となる。なお、アルミニウムに限らず鋼材の場合には、金属製部材の一部を切欠き、その切欠部に耐震用金物を嵌め込むとともに、耐震用金物の面を金属製部材の面と面一にすることによっても、金属製部材から耐震用金物が出っ張るのを防止できる。すなわち、耐震用金物と金属製部材とを一体化するに当たっては、金属製部材から耐震用金物が出っ張るのを防止するように一体化することが前記納まりの点で好ましい。なお、横架材とは、梁(大梁、小梁、付梁等)、土台、鴨居、窓台等の水平に架け渡される構造材、造作材を意味する。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記金属製部材はサッシフレームを構成する形状に形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、サッシフレームを構成する形状に金属製部材を形成することにより、金属製部材にサッシフレームを構成する形状が一体に形成され、予めサッシフレームが一体化された耐震用フレームユニットを窓用開口部に取り付けることができるので、耐震用金物との干渉が生ずることがなく、また、耐震金物補強工事とサッシ工事とが1つの工程で完結する。よって、現場での施工性に優れるので好ましい。アルミニウムの押し出し成形品とすることにより、金属製部材にサッシフレームを構成する形状を容易に一体化できる。なお、本発明の効果を損なわない限り、フレーム(耐震用フレームユニット)の全周(例えば4辺)にわたってサッシフレームを構成する部材が金属製部材に一体化されていなくても、一部のみが一体化されていてもよい。
請求項3に記載の発明は、請求項1において、前記フレームに、サッシフレーム又はフレーム付き外壁パネルが、取付手段を介して取り付けできることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、フレームとは別体で形成されたサッシフレーム又はフレーム付き外壁パネルが、フレームに取り付けられて一体化されることにより、サッシフレーム又はフレーム付き外壁パネルの標準品をフレーム(耐震用フレームユニット)に装着できるので、各種タイプの開口部(窓)や外壁パネルに容易に対応することができるので好ましい。なお、本発明の効果を損なわない限り、フレーム(耐震用フレームユニット)の全周(例えば4辺)にわたってサッシフレーム又はフレーム付き外壁パネルが取り付けられていなくても、一部のみに取り付けられていてもよい。
請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記フレームに、前記サッシフレーム又は前記フレーム付き外壁パネルが、前記取付手段を介して着脱できることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、サッシフレーム又はフレーム付き外壁パネルがフレームに、ねじ、又は木ねじ等の取付手段によって着脱自在に取り付けられるので、リフォーム等でフレーム(耐震用フレームユニット)に装着されたサッシフレームやフレーム付き外壁パネルを交換する際、内外装工事を必ずしも要しない。また、耐震用金物と金属製部材とが一体化された耐震用フレームユニットによって耐震性能が担保されているので、サッシフレームやフレーム付き外壁パネルを交換しても、耐震性能は変わらない。なお、サッシフレーム又はフレーム付き外壁パネルを、取付手段によって、フレームを介して建築物の躯体側に対し着脱させてもよい。
本発明に係る耐震用フレームユニットの発明によれば、耐震用金物と金属製部材とを一体化させるとともに耐震用金物を金属製部材に形成された収容部に収容したので、耐震性能を有し、採光性、透視性、意匠性を向上させることができるとともに、現場での施工性が良好となる。
以下、添付図面に従って本発明に係る耐震用フレームユニットの好ましい実施の形態について詳説する。なお、本発明は以下に示す実施の形態ないし試験結果に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更等が可能である。
図1は、木造建築物の壁面を構成する土台12、小梁14、及び左右両側の柱16、18によって囲まれた架構面の窓用開口部20に、第1の実施の形態の耐震用フレームユニット10が取り付けられた正面図を示している。耐震用フレームユニット10の内周縁部には、図2、図3、図4、図5に示すサッシフレーム22(図1では省略)が取り付けられている。このサッシフレーム22に、窓ガラスである複層ガラス24が嵌め込まれるとともに、グレージング材25によってサッシフレーム22に支持されることにより窓構造体26が構成されている。よって、図1に示す窓構造体26は、耐震用フレームユニット10、サッシフレーム22、及び複層ガラス24からなるFIX窓となっている。
なお、複層ガラス24は、スペーサを介して2枚のガラス板を離間して配置するとともに、その周部にシーリング材を打設して構成された中空密閉構造の周知のガラス製品である。また、図2は、図1のA−A線に沿う断面図であり、図3は、図1のB−B線に沿う断面図である。図4は、図2の耐震用フレームユニット10からサッシフレーム22を取り外した状態を示す説明図であり、このサッシフレーム22は図2に示すねじ23等によって耐震用フレームユニット10に固定される。図5は、図3の耐震用フレームユニット10からサッシフレーム22を取り外した状態を示す説明図であり、このサッシフレーム22は図3に示すねじ23等によって耐震用フレームユニット10に固定される。すなわち、この窓構造体26は、耐震用フレームユニット10とサッシフレーム22とが別体型のものである。更に、図1では、天井境界部の小梁14に耐震用フレームユニット10が取り付けられた例を示しているが、吹き抜け構造の建築物の場合は、小梁14ではなく大梁28に耐震用フレームユニット10が取り付けられる。
耐震用フレームユニット10は、図1に示すように枠状に構成された金属製部材30と、金属製部材30の各々の隅部に設けられたL字形状の耐震用金物32、32…とからなり、金属製部材30と耐震用金物32、32…とが一体化されている。なお、耐震用金物の形状はL字形状に限定されるものではないが、前記隅部(コーナー部)に取り付ける取付性の観点からL字形状が好ましい。
金属製部材30は上横材30A、2本の縦材30B、30C、及び下横材30Dからなる。これらの4本の枠材30A〜30Dを矩形状に組み付けて接合することにより、金属製部材30が枠状に構成される。そして、金属製部材30の上横材30Aは、図2の如く釘34、34…(図2では2本のみ図示)によって小梁14に固定され、縦材30Bは、図3の如く釘34、34…(図3では2本のみ図示)によって柱18に固定される。同様に、図1の如く縦材30Cは、不図示の釘によって柱16に固定され、下横材30Dは、不図示の釘によって土台12に固定される。この金属製部材30は、鉄、鋼等の鋼材でもよいが、成形性が良好な点でアルミニウム製とすることが好ましい。
耐震用金物32は、柱16、18と小梁14との連結部に、双方の部材を連結するように固定されるとともに、柱16、18と土台12との連結部に、双方の部材を連結するように固定される。この固定方法は、図2、図3に示した釘34によって金属製部材30と一緒に固定される。
また、耐震用金物32は、図6に示すようにL字の板状に構成され、その水平片部32Aが上横材30A(下横材30D)に形成された収納用凹部31Aに収納され、その上下片部32Bが縦材30B(30C)に形成された収納用凹部31Bに収納される。収納用凹部31A、31Bは、水平片部32A及び上下片部32Bを収納可能な深さに形成されている。これにより、耐震用金物32は、金属製部材30から出っ張ることなく金属製部材30に収納されて金属製部材30と一体化される。この一体化構成によって、窓用開口部20に対する金属製部材30の納まりが良好となる。
更に、耐震用金物32の水平片部32Aには一対の孔36、36が形成され、上下片部32Bも同様に一対の孔38、38が形成されている。一対の孔36、36は、水平片部32Aが収納用凹部31Aに完全に収納された際に、上横材30A(下横材30D)に形成された一対の孔40、40に合致される。この合致された孔40、36を介して図2に示した連結ピン35と釘34が挿入され、そして、この釘34は構造用合板42を介して小梁14(土台12)に打ち込まれる。同様に、図6に示した一対の孔38、38は、上下片部32Bが収納用凹部31Bに完全に収納された際に、縦材30B(縦材30C)に形成された一対の孔44、44に合致される。この合致された孔44、38を介して図3に示した連結ピン35と釘34が挿入され、そして、この釘34が構造用合板42を介して柱18(16)に打ち込まれる。これによって、枠状に構成された金属製部材30が窓用開口部20に固定されると同時に、耐震用金物32、32…が柱16、18と小梁14との連結部、柱16、18と土台12との連結部にそれぞれ固定される。
以上の固定方法により、耐震用フレームユニット10が窓用開口部20に固定され、そして、この窓用開口部20が形成された壁面は耐震用フレームユニット10を構成する耐震用金物32、32…によって所定の壁倍率を有する壁構造体となる。なお、収納用凹部31A、31Bは、金属製部材30をアルミニウムの押し出し成形品とすることにより容易に成形することができる。
上記の如く構成された耐震用フレームユニット10、及び窓構造体26の特徴について説明する。
この窓構造体26は、木造建築物の土台12と柱16、18と小梁14とによって囲まれる開口面積の大きい架構面を、窓用開口部20として利用しているので採光性、透視性を最大限に取得することができる。また、窓構造体26を、FIX窓でなく、引き違い窓等とした場合、良好な通気性も得られる。そして、窓用開口部20を構成する際、複層ガラス24を納めるためのサッシフレーム22が取り付けられる金属製部材30と建築物の躯体を補強するための4本のL字状の耐震用金物32、32…とを図6の如く一体化して図1のようにフレーム(耐震用フレームユニット10)を構成し、土台12、柱16、18、及び小梁14に耐震用金物32、32…を介して金属製部材30を固定している。この耐震用金物32、32…を使用することによって、筋交いを入れた壁面と同等の耐震性能(壁倍率)を有する耐力壁を構成することができ、また、この窓構造体26は、サッシフレーム22に窓ガラスである複層ガラス24を嵌め込んでいるので、筋交いを入れた窓構造体と比較して採光性、透視性、及び意匠性が向上する。更に、この耐震用フレームユニット10によれば、金属製部材30と耐震用金物32、32…が一体化しているため、同時に躯体側に取り付けることができ、施工性も良好となる。
また、フレーム(耐震用フレームユニット10)とは別体で形成されたサッシフレーム22が、金属製部材30に取り付けられてフレームと一体化されることにより、サッシフレームの標準品を耐震用フレームユニット10に装着できるので、各種サイズの開口部に容易に対応することができる。なお、サッシフレーム22に代えてフレーム付き外壁パネルを用いた場合でも、同様の効果を得ることができる。
ここで、図2〜図5に示した他の部材について説明する。
符号46は外装材であり、下地材48を介して構造用合板42に取り付けられる。符号50はシーリング材、符号52はバッカーであり、シーリング材50及びバッカー52を介して外装材46の周縁部がサッシフレーム22に気密、水密状態で取り付けられる。符号54は額縁であり、この額縁54は下地材56を介して小梁14(土台12)に固定され(図2参照)、また、ライナー58を介して柱18(16)に固定される(図3参照)。また、符号60は内装材であり、この内装材60は下地材62を介して小梁14(土台12)に固定され(図2参照)、また、下地材62を介して柱18(16)に固定される(図3参照)。
図7、図8は、第2の実施の形態に係る耐震用フレームユニット100が示されており、この耐震用フレームユニット100を説明するに当たり、図1〜図6に示した耐震用フレームユニット10と同一若しくは類似の部材については同一の符号を付し、その説明は省略する。
金属製部材30を構成する枠材30A〜30Dにサッシフレーム22を構成する形状が一体に形成され、サッシフレーム22が耐震用フレームユニット100に一体化されている。また、図7に示すように耐震用フレームユニット100の上枠部が釘34によって小梁14(土台12)に固定されるとともに、釘64によって額縁54の上枠部に固定される。また、耐震用フレームユニット100は、図8に示すように耐震用フレームユニット100の縦枠部が釘34によって柱18(16)に固定されるとともに、釘64によって額縁54の縦枠部に固定される。
この耐震用フレームユニット100によれば、金属製部材30を構成する枠材30A〜30Dにサッシフレーム22を構成する形状を一体に形成し、枠状に構成された金属製部材30とサッシフレーム22とを一体化させたので、予めサッシフレーム22が一体化された耐震用フレームユニット100を窓用開口部に取り付けることができ、耐震用金物32との干渉が生ずることがなく、また、耐震金物補強工事とサッシ工事とが1つの工程で完結するため、現場での施工が容易となる。また、アルミニウムの押し出し成形品とすることにより、金属製部材30(枠材30A〜30D)にサッシフレーム22を構成する形状を容易に一体化できる。更に、図7、図8に示した窓構造体も、図1〜図6に示した窓構造体26と同様の効果を得ることができる。
図9、図10は、第3の実施の形態に係る耐震用フレームユニット110が示されており、この耐震用フレームユニット110を説明するに当たり、図1〜図6に示した耐震用フレームユニット10と同一若しくは類似の部材については同一の符号を付し、その説明は省略する。
金属製部材30を構成する枠材30A〜30Dに引き違い窓用のサッシフレーム70を構成する形状が一体に形成され、サッシフレーム70が耐震用フレームユニット110に一体化されている。このサッシフレーム70には、外窓の枠体76を開閉方向に走行させるガイドレール78と、内窓の枠体80を走行させるガイドレール82とが形成されている。
この耐震用フレームユニット110によれば、金属製部材30を構成する枠材30A〜30Dに引き違い窓用のサッシフレーム70を構成する形状を一体に形成し、枠状に構成された金属製部材30とサッシフレーム70とを一体化させたので、予めサッシフレーム70が一体化された耐震用フレームユニット110を窓用開口部に取り付けることができ、耐震用金物32との干渉が生ずることがなく、また、耐震金物補強工事とサッシ工事とが1つの工程で完結するため、現場での施工が容易となる。また、アルミニウムの押し出し成形品とすることにより、金属製部材30(枠材30A〜30D)にサッシフレーム70を構成する形状を容易に一体化できる。更に、図9、図10に示した窓構造体も、図1〜図6に示した窓構造体26と同様の効果を得ることができる。また、この窓構造体は引き違い窓であるので、通気性が良好となる。
図11、図12は、第4の実施の形態に係る耐震用フレームユニット120が示されており、この耐震用フレームユニット120を説明するに当たり、図1〜図6に示した耐震用フレームユニット10と同一若しくは類似の部材については同一の符号を付し、その説明は省略する。
金属製部材30を構成する枠材30A〜30Dに縦すべり出し窓用のサッシフレーム84を構成する形状が一体に形成され、サッシフレーム84が耐震用フレームユニット120に一体化されている。このサッシフレーム84には、窓ガラス(複層ガラス)24の枠体86を閉塞した際に枠体86に当接される受け部88、90が形成されている。
この耐震用フレームユニット120によれば、金属製部材30を構成する枠材30A〜30Dに縦すべり出し窓用のサッシフレーム84を構成する形状を一体に形成し、枠状に構成された金属製部材30とサッシフレーム84とを一体化させたので、予めサッシフレーム84が一体化された耐震用フレームユニット120を窓用開口部に取り付けることができ、耐震用金物32との干渉が生ずることがなく、また、耐震金物補強工事とサッシ工事とが1つの工程で完結するため、現場での施工が容易となる。また、アルミニウムの押し出し成形品とすることにより、金属製部材30(枠材30A〜30D)にサッシフレーム84を構成する形状を容易に一体化できる。更に、図11、図12に示した窓構造体も、図1〜図6に示した窓構造体26と同様の効果を得ることができる。また、この窓構造体は、縦すべり出し窓であるので、通気性が良好となる。
次に、耐震用フレームユニット10、100、110、120を使用した窓施工方法について説明する。
まず、耐震用フレームユニット10、100、110、120を建築物の柱16、18、小梁14、及び土台12に釘34によって固定する。これにより、耐震用金物32が枠状に構成された金属製部材30(耐震用フレームユニット10、100、110、120)とともに窓用開口部20に固定される。次に、固定された耐震用フレームユニット10、100、110、120に窓ガラス(複層ガラス)24を取り付ける。すなわち、図1〜図8に示したFIX窓、図9、図10に示した引き違い窓、図11、図12に示した縦すべり出し窓を、耐震用フレームユニット10、100、110、120に取り付ける。これにより、耐震性能を有する耐震用フレームユニット10、100、110、120に窓を容易に施工することができる。
図13は、フレーム122付き外壁パネル124を、小ねじ126(取付手段)によって金属製部材30に着脱可能な耐震用フレームユニット128が開示され、図14は、図13においてフレーム122付き外壁パネル124を取り外した金属製部材30に、複層ガラス24のサッシフレーム130(本例は、ドア用)を、木ねじ(取付手段)132によって着脱可能な耐震用フレームユニット134が開示されている。
図13、図14に示した耐震用フレームユニット128、134によれば、シーリング材50及びバッカー52を介して外装材46の周縁部が金属製部材30に気密、水密状態で取り付けられ、フレーム122付き外壁パネル124又はサッシフレーム130が金属製部材30(耐震用フレームユニット128、134)に、小ねじ126、又は木ねじ132によって着脱自在に取り付けられるので、リフォーム等で金属製部材30(耐震用フレームユニット128、134)に装着されたフレーム122付き外壁パネル124やサッシフレーム130を交換する際、内外装工事を必ずしも要しない。また、耐震用金物32と金属製部材30とが一体化されてフレームとして構成された耐震用フレームユニット128、134によって耐震性能が担保されているので、フレーム122付き外壁パネル124やサッシフレーム130を交換しても、耐震性能は変わらない。さらに、交換に際して内外装工事を要しないので、躯体と耐震用フレームユニットとの間の水密・気密性能を損なうこともない。
なお、図13の小ねじ126に代えて、図14に示した木ねじ132を使用し、金属製部材30を介して、フレーム122付き外壁パネル124を、柱(建築物の躯体側)16に対し着脱自在に取り付けてもよい。また、図14では、木ねじ132によってサッシフレーム130を、金属製部材30を介して柱16に着脱自在に取り付けているが、図13に示した小ねじ126を使用し、サッシフレーム130を金属製部材30に着脱自在に取り付けてもよい。
なお、窓の形態は上述したFIX窓、開き窓、引き違い窓、縦すべり出し窓に限定されるものではなく、横すべり出し窓、ルーバー窓、上げ下げ窓等の他の窓やドアにも適用できる。また、図15に示すように、壁面の一部に設けられる地窓140、ハイサイドライト142、腰窓144を本発明の耐震用フレームユニットによって構成することもできる。また、これらの地窓140、ハイサイドライト142、腰窓144は、壁面の横方向に連設することもできる。
更に、耐震用フレームユニット10、100、110、120によって画成される窓用開口部20に窓を設けることなく、外壁材を設けて窓の無い壁構造体とすることもできる。この壁構造体であっても、耐震用金物32によって所望の壁倍率を得ることができる。
[耐震性能評価試験結果]
下記の仕様により、「木造の耐力壁及びその倍率性能試験・評価業務方法書」に準拠した試験を実施する(無載荷方式)。
・試験体仕様
軸組寸法:幅910mm(芯)、階高2774mm
梁:米松(断面寸法105mm×180mm)
柱、土台:杉(断面寸法105mm×105mm)
軸組は、含水率20%未満のKD材
図16に示す寸法(1辺300mm、幅60mm、厚さ12mm)のL字状の耐震用金物が土台−柱脚、梁−柱頭部に、コーチスクリューで接合されるように本願の耐震用フレームユニットを軸組に取り付け、面材の影響を除いた耐震用金物部分のみの性能確認を行う。なお、耐震用金物として、一般構造用圧延鋼材であるSS鋼(SS400)を用いる(錆止め塗装仕上げ)。また、耐震用金物は、アルミニウムの押し出し成形品である金属製部材に形成された収容部に収容されて一体化されている。
・試験結果
壁倍率が1.3相当であることが確認された。図16の耐震用金物は厚さ12mmのものであるが、木材が変形するのみで耐震用金物32には変形は見られない。したがって、厚さが12mm未満とするなど、さらに寸法が小さく軽量な耐震用金物も好適に使用できると考えられる。
第1の実施の形態の耐震用フレームユニットの正面図 図1のA−A線に沿う断面図 図1のB−B線に沿う断面図 図2の耐震用フレームユニットからサッシフレームを取り外した説明図 図3の耐震用フレームユニットからサッシフレームを取り外した説明図 図1に示した耐震用フレームユニットの要部組立斜視図 第2の実施の形態に係る耐震用フレームユニットの小梁近傍の断面図 第2の実施の形態に係る耐震用フレームユニットの柱近傍の断面図 第3の実施の形態に係る耐震用フレームユニットの小梁近傍の断面図 第3の実施の形態に係る耐震用フレームユニットの柱近傍の断面図 第4の実施の形態に係る耐震用フレームユニットの小梁近傍の断面図 第4の実施の形態に係る耐震用フレームユニットの柱近傍の断面図 金属製部材にフレーム付き外壁パネルが小ねじによって着脱可能な耐震用フレームユニットを示した断面図 金属製部材にサッシフレームが木ねじによって着脱可能な耐震用フレームユニットを示した断面図 地窓、ハイサイドライト、腰窓が設けられた建築物の壁面を示した説明図 実施例で説明した耐震用金物の形状を示した説明図
符号の説明
10…耐震用フレームユニット、12…土台、14…小梁、16…柱、18…柱、20…窓用開口部、22…サッシフレーム、24…複層ガラス、25…グレージング材、26…窓構造体、28…大梁、30…金属製部材、30A…上横材(枠材)、30B、30C…縦材(枠材)、30D…下横材(枠材)、31A、31B…収納用凹部、32…耐震用金物、32A…水平片部、32B…上下片部、34…釘、35…連結ピン、36…孔、38…孔、40…孔、42…構造用合板、44…孔、46…外装材、48…下地材、50…シーリング材、52…バッカー、54…額縁、56…下地材、58…ライナー、60…内装材、62…下地材、64…釘、66…開き窓、68…受け部、70…引き違い窓用サッシフレーム、76…外窓の枠体、78…ガイドレール、80…内窓の枠体、82…ガイドレール、84…縦すべり出し窓用のサッシフレーム、86…枠体、88…受け部、90…受け部、100、110、120、128、132…耐震用フレームユニット、122…フレーム、124…フレーム付き外壁パネル、126…小ねじ、130…サッシフレーム、132…木ねじ、140…地窓、142…ハイサイドライト、144…腰窓

Claims (4)

  1. 建築物の柱と横架材との連結部に取り付けられる耐震用金物と、前記柱と横架材に取り付けられる金属製部材とから構成され、前記金属製部材に前記耐震用金物の収容部が形成され、該収容部に前記耐震用金物が収容されることにより前記耐震用金物と前記金属製部材とが一体化されフレームが構成されることを特徴とする耐震用フレームユニット。
  2. 前記金属製部材はサッシフレームを構成する形状に形成されている請求項1に記載の耐震用フレームユニット。
  3. 前記フレームに、サッシフレーム又はフレーム付き外壁パネルが、取付手段を介して取り付けできる請求項1に記載の耐震用フレームユニット。
  4. 前記フレームに、前記サッシフレーム又は前記フレーム付き外壁パネルが、前記取付手段を介して着脱できる請求項3に記載の耐震用フレームユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017089272A (ja) * 2015-11-12 2017-05-25 株式会社国元商会 仮設用手摺り組立て用具

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