JP2010171630A - 無線送受信装置 - Google Patents

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達司 ▲柳▼原
Tatsuji Yanagihara
Komei Ichinoseki
孔明 一ノ関
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Abstract

【課題】内部温度またはバッテリ電圧の変動を考慮して、送信パワーレベルの制御間隔を適切に調整する。
【解決手段】制御処理部は、電源起動があると(S1)、RFパワー検出部で検出されたRFパワーレベルに相当するパワーセンス値を取り込み(S2)、その値が規定値を超えた時点で送信開始と判断して(S3)、タイマーを起動する(S4)。上記タイマーの計時が初期設定期間を過ぎるまで初期モードに設定し(S5,S6)、サンプリング間隔を比較的短い間隔T1とする。初期設定期間を経過した場合には、送信継続期間が予め規定された期間を経過するまでノーマルモードに設定し(S7,S8)、サンプリング間隔を通常の間隔T2とする。送信継続期間が規定の期間を経過した場合には送信継続モードに設定し(S9)、サンプリング間隔をノーマルモードの間隔T2より短いサンプリング間隔T3とする(S10)。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば携帯電話機やコードレス電話機等の無線送受信装置に係り、特に送信パワーをそのセンス値のモニタ出力に応じて制御する機能を備えるものに関する。
従来の無線送受信装置にあっては、省電力化を実現するために、送信パワーレベルを複数段階で選択可能とした送信出力可変タイプのものがある(例えば特許文献1参照)。このタイプの装置では、送信パワーレベルを最適化するために、複数のパワーレベルでキャリブレーションを行い、そのキャリブレーションデータ値から最適な送信パワーレベルを決定している。
例えば、送信パワーレベルの選択数を3段階、使用可能な周波数バンド数を8エリアとすると、合計24のキャリブレーション値のデータエリアが得られる。そこで、各データエリアについてキャリブレーションを行い、パワーデータの設定を行う。また、これと併せて、パワーセンス値を測定し、この値をテーブルに設定しておく。送信中の送信パワーの制御方式は、送信開始より一定間隔でパワーセンス値をモニタし、この値がテーブルに設定されている値より大きければパワーレベルをダウンさせるようになされている。
ここで、従来の送信パワー制御方式では、パワーセンス値のモニタ間隔が常に一定であり、パワーレベルの制御も一定間隔である。ところが、送信開始時はバッテリ電圧が不安定であるため、送信パワーレベルの最適化が不安定期間の変動に追従できていない。また、送信時間が長くなるにつれて送信部の温度上昇が発生するが、温度上昇が始まっても直ちに応答することができず、これにより部品に熱ストレスを与え、部品の劣化の原因となっている。
特開平06−069853号公報
上述したように、従来の無線送受信装置に用いられる送信パワー制御方式では、パワーセンス値のモニタ間隔が一定であるため、内部温度、バッテリ電圧の変動に追従していない状況が発生している。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、内部温度またはバッテリ電圧の変動を考慮して、送信パワーレベルの制御間隔を適切に調整することのできる無線送受信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、情報信号を電力増幅して送信する無線送受信装置において、装置内部温度、バッテリ電圧の少なくともいずれかをモニタするモニタ手段と、前記モニタされた内部温度、バッテリ電圧の状態変化量を指定のサンプリング間隔で検知する変化量検知手段と、前記状態変化量に応じて前記電力増幅による送信パワーレベルを制御するレベル制御手段と、前記情報信号の送信継続時間を計測する計測手段と、前記送信継続時間に応じて前記変化量検知手段のサンプリング間隔を制御するサンプリング制御手段とを具備する構成とする。
上記構成によれば、送信継続時間に応じて内部温度、バッテリ電圧の状態変化量のサンプリング間隔を自由に制御することができるので、送信開始時の不安定動作期間、温度上昇が顕著になる送信継続時間に合わせてサンプリング間隔を短くすることで、内部温度またはバッテリ電圧の変動に追従することが可能となる。したがって、本発明によれば、内部温度またはバッテリ電圧の変動を考慮して、送信パワーレベルの制御間隔を適切に調整することのできる無線送受信装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る無線送受信装置の構成を示す概略ブロック図。 上記実施形態に用いられるテーブルの具体的な構成を示すブロック図。 上記実施形態の制御処理部による運用制御の流れを示すフローチャート。 図3に示す運用に基づくRFパワーレベルの変化とサンプリング間隔の設定状況を示す波形図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る無線送受信装置の構成を示す概略ブロック図である。図1において、変調部11でRF信号に変調された送信信号は、パワーアンプ12で電力増幅された後、送受切換器13を介して送受信共用アンテナ14から送出される。また、アンテナ14で受けた受信信号は送受切換器13を介してローノイズアンプ15で増幅された後、復調部16から復調出力される。
ここで、上記パワーアンプ12の出力ラインには、RFパワーレベルを検出するためのRFパワー検出部17が装着されており、このRFパワー検出部17で検出されたRFパワーレベルに相当する信号(パワーセンス信号)はA/D変換器18でデジタル信号(パワーセンス値)に変換されて制御処理部19に送られる。この制御処理部19は、取り込んだパワーセンス値をテーブル格納部20のRFパワーセンステーブル(図2(a)参照)と比較し、ロー(LOW)、ミッド(MID)、ハイ(HIGH)のいずれの範囲に該当するかを判定する。そして、判定結果に基づいて、テーブル格納部20のRFパワーデータテーブル(図2(b)参照)に規定されるロー(LOW)、ミッド(MID)、ハイ(HIGH)のいずれかのパワーレベルを選定する。選定されたパワーレベルデータは、D/A変換器21でアナログの利得制御信号に変換されてパワーアンプ12に供給され、その利得制御に供される。
さらに、上記パワーアンプ12の近傍には温度センサ22が設けられ、バッテリ23の電源出力ラインにはバッテリ電圧モニタ24が装着される。上記温度センサ22で検出される温度センス信号、バッテリ電圧モニタ24でモニタされるバッテリモニタ信号はそれぞれA/D変換器18でデジタル化されて、温度センス値、バッテリモニタ値として制御処理部19に送られる。この制御処理部19は、温度センス値、バッテリモニタ値を許容範囲として設定される閾値と比較し、その範囲内であれば上記の利得制御を実行させる。また、温度センス値、バッテリモニタ値が閾値を越えた場合には、選定するパワーレベルデータを下げてパワーアンプ12の利得を減少させ、RFパワーレベルを下げることで温度を低下させ、バッテリ消費電力を低減させる。
上記制御処理部19は、パワーセンス値、温度センス値、バッテリモニタ値を一定のサンプリング間隔で取り込むものとする(ノーマルモード)。但し、パワーセンス値からRF信号が送出されている期間を判別し、内部のタイマー機能を利用して、送信開始時から一定期間は、初期変動期間として上記サンプリング間隔をノーマルモードより短くし(初期モード)、送信開始時から所定時間経過後は、パワーアンプ12に負荷がかかり、温度が上昇しやすくなるため、上記サンプリング間隔をノーマルモードより短くする(送信継続モード)。
上記構成による無線送受信装置の運用について、図3に示すフローチャートと図4に示すタイミング波形図を参照して説明する。
図3は上記制御処理部19の起動後の処理の流れを示すフローチャートであり、図4はその処理の流れに従ってパワーレベルが制御される様子を示すタイミング波形図である。まず、電源起動があると(ステップS1)、RFパワー検出部17で検出されたRFパワーレベルに相当するパワーセンス値を取り込み(ステップS2)、その値が規定値を超えた時点で送信開始と判断して(ステップS3)、タイマーを起動する(ステップS4)。
上記タイマーの計時が初期設定期間を過ぎるまで初期モードに設定し(ステップS5,S6)、サンプリング間隔を比較的短い間隔T1とする。初期設定期間を経過した場合には、送信継続期間が予め規定された期間を経過するまでノーマルモードに設定し(ステップS7,S8)、サンプリング間隔を通常の間隔T2とする。送信継続期間が規定の期間を経過した場合には送信継続モードに設定し(ステップS9)、サンプリング間隔をノーマルモードの間隔T2より短いサンプリング間隔T3とする(ステップS10)。
すなわち、電源起動後の一定期間は、図4に示すようにバッテリ電圧変動等によりRFパワーが安定しない。これに対し、上記運用処理によれば、初期設定期間が経過するまでノーマルモードの期間T2より比較的間隔の短い期間T1に設定されるため、電源起動直後のバッテリ電圧の大幅な変動、RFパワーレベルの不安定動作が比較的短時間に解消される。また、送信開始から規定期間が経過すると、図4に示すようにパワーアンプ12の出力レベルがアンプ自体の発熱により不安定となる場合がある。また、電力消費が多くなり、バッテリ電圧が急に低下するおそれもある。これに対し、上記運用によれば、送信規定期間経過後はサンプリング間隔T3がノーマルモード時より短く設定されるため、パワーレベル、バッテリ電圧の変動を比較的短時間に検出することが可能となる。
したがって、上記構成による無線送受信装置によれば、送信継続時間に応じて内部温度、バッテリ電圧の状態変化量のサンプリング間隔を自由に制御することができるので、送信開始時の不安定動作期間、温度上昇が顕著になる送信継続時間に合わせてサンプリング間隔を短くすることで、内部温度またはバッテリ電圧の変動に追従することができ、内部温度またはバッテリ電圧の変動を考慮して、送信パワーレベルの制御間隔を適切に調整することができる。これによって、内部温度上昇による部品の劣化、バッテリ電圧の電力消費の低減を実現することができる。
以上、本発明に係る無線送受信装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。例えば、上述した実施形態では、送信継続時間に合わせてサンプリング間隔を調整するようにしたが、さらに温度変化量、バッテリ電圧の変動を別途管理して、規定値を超えた場合には、送信継続時間にかかわらずサンプリング間隔を優先して短くするようにしてもよい。また、送信が断続される場合は、送信期間を積算して規定時間と比較するようにすれば、同様な効果が得られる。
さらに、本発明はこれに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成することもできる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
11…変調部、12…パワーアンプ、13…送受切換器、14…送受信共用アンテナ、15…ローノイズアンプ、16…復調部、17…RFパワー検出部、18…A/D変換器、19…制御処理部、20…テーブル格納部、21…D/A変換器、22…温度センサ、23…バッテリ、24…バッテリ電圧モニタ。

Claims (1)

  1. 信号を電力増幅器で電力増幅して送信する送信部を備える無線送受信装置において、
    前記電力増幅器で電力増幅された信号のパワーセンス値をモニタすると共に、前記送信部の内部温度、バッテリ電圧の少なくともいずれかをモニタするモニタ手段と、
    前記パワーセンス値のモニタ結果に基づいて前記電力増幅器の送信パワーレベルを増減し、前記内部温度、バッテリ電圧のモニタ結果から状態変化量を求めて許容範囲を超えた時点で前記送信パワーレベルを低下させるレベル制御手段と、
    前記送信部の送信継続時間を計測する計測手段と、
    前記送信継続時間に応じて前記モニタ手段のモニタ間隔を制御するサンプリング制御手段と
    を具備することを特徴とする無線送受信装置。
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