JPH09307601A - 自動電力制御装置 - Google Patents

自動電力制御装置

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Publication number
JPH09307601A
JPH09307601A JP8116180A JP11618096A JPH09307601A JP H09307601 A JPH09307601 A JP H09307601A JP 8116180 A JP8116180 A JP 8116180A JP 11618096 A JP11618096 A JP 11618096A JP H09307601 A JPH09307601 A JP H09307601A
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signal
circuit
sampling
transmission
input
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JP8116180A
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Inventor
Eiji Kawaguchi
英治 川口
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Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
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Publication date
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  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送信波の立ち上がりが伝送情報を破壊する程
遅れることない自動電力制御装置を提供する。 【解決手段】 方向性結合器5により分岐された送信波
の内、進行波が進行波検出回路6により検出され、その
検出信号はサンプルホールド回路11によってサンプリ
ングされ、さらに、積分器12により平均化が行われて
加算器10に加えられるが、サンプルホールド回路11
のサンプリング周期は、外部から送信リクエスト信号又
は周波数変更リクエスト信号が入力された時には、タイ
ミング発生回路14によって定常状態よりも速くされる
ようになっており、加算器10の出力信号を制御電圧と
して利得が調節される自動利得調節回路の利得が送信波
の立ち上がりに適切に追従できるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信機の送信
電力の制御装置に係り、特に、ディジタル通信の一方式
であるQAM方式の送信機における送信電力を自動的に
一定値に保持することができる自動電力制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ベースバンド信号としてのディジタル信
号を搬送波によって伝送するために、搬送波を変調する
一つの方法として搬送波の振幅及び位相を、伝送しよう
とするディジタル信号に応じて変化させるQAM(Quad
rature Amplitude Modulation)方式があることは公知
・周知のことである。
【0003】係るQAM方式における無線送信電力の自
動制御装置の一例が図4及び図5に示されており、以
下、同図を参照しつつ従来装置について説明する。先
ず、自動電力制御装置は、外部から入力される制御電圧
に応じて入力された無線搬送波の電力が略一定値となる
ようその増幅度が制御される自動利得調節回路(図 に
おいて「AGC」と略記)1と、この自動利得調節回路
1の出力信号を増幅する増幅回路2と、自動利得調節回
路1へ入力される制御電圧を生成する制御電圧発生回路
4とを具備して成るものである。
【0004】制御電圧発生回路4は、図5に一例が示さ
れているように、入力端が先の増幅回路2の出力端に接
続される方向性結合器5と、進行波検出回路6と、低域
通過型フィルタ20と、反射波検出回路7と、温度検出
回路8と、コンパレータ9と、加算器10とを具備して
成るものである。
【0005】方向性結合器5は、先の増幅回路2から入
力された進行波の一部を取り出して進行波検出回路6へ
入力すると共に、反射波を検出して反射波検出回路7へ
入力するためのものである。
【0006】進行波検出回路6及び反射波検出回路7
は、共に包絡線検波を行うもので、例えば、ダイオード
を主として構成される公知・周知の回路構成を有してな
るものであり、進行波検出回路6は方向性結合器5から
入力された進行波を、反射波検出回路7は方向性結合器
5から入力された反射波を、それぞれ包絡線検波するも
のである。
【0007】低域通過型フィルタ20は、進行波検出回
路6の出力信号に含まれる高周波成分を除去するための
もので、例えば、コイルとコンデンサとの組み合わせに
よって構成されるアナログフィルタである。
【0008】温度検出回路8は、雰囲気温度を検出する
もので、例えば、温度変化によって抵抗値が変化するサ
ーミスタ等の温度検出素子が用いられて成るものであ
る。
【0009】コンパレータ9は、温度検出回路8の出力
値が一定の範囲を越えたか否かを判定するためのもの
で、一定の範囲を越えた際に一定の出力信号を加算器1
0へ出力するようになっている。
【0010】本実施例の進行波検出回路6及び反射波検
出回路7は、上述したようにダイオードを用いているた
めに、その検波効率が雰囲気温度の影響を受けて低下す
ることがあるので、雰囲気温度がある程度高温となった
場合にその検波効率の低下を補償するためのものとして
温度検出回路8及びコンパレータ9が設けられている
(詳細は後述)。
【0011】加算器10は、上述した低域通過型フィル
タ20及び反射波検出回路7及びコンパレータ9からの
各出力信号を加算し、これを制御信号(制御電圧)とし
て自動利得調節回路1へ出力するためのものである。
【0012】上記構成において、増幅回路2から入力さ
れた無線搬送波の進行波の一部が方向性結合器5により
取り出され、進行波検出回路6において包絡線検波され
る一方、方向性結合器5から取り出された反射波が反射
波検出回路7により包絡線検波される。
【0013】例えば、仮に、反射波がなく進行波だけの
理想的な状態とすると、反射波検出回路7の出力はな
く、進行波検出回路6からの出力信号が低域通過型フィ
ルタ20を介してコンパレータ9の出力と共に加算器1
0に入力されることとなる。そして、雰囲気温度が進行
波検出回路6の検波効率に影響を与える程でないとすれ
ば、加算器10には進行波検出回路6からの信号のみが
入力されることとなり、結局、加算器10の出力は、進
行波検出回路6の出力値に対応するものとなる。
【0014】そして、加算器10のこのような出力信号
が制御信号として自動利得調節回路1に入力されること
によって、自動利得調節回路1の増幅利得は、加算器1
0の出力値、すなわち、進行波のレベルに対応した大き
さとなり、結局、制御電圧発生回路4の方向性結合器5
を介して外部出力される送信波の出力レベルは、略一定
に保持されることとなる。
【0015】一方、何らかの理由により反射波が生じれ
ば、その反射波の電力レベルに対応して進行波の電力レ
ベルは低下することとなる。すなわち、進行波検出回路
6及び低域通過型フィルタ20を介して加算器10に入
力される進行波の電力レベルに対応する信号が低下する
こととなるが、加算器10には、反射波検出回路7の出
力信号、すなわち、反射波の電力レベルに対応した信号
が入力されることとなるために、加算器10の出力レベ
ルとしては、先に説明した反射波がなく進行波のみの場
合と略同一レベルとなり、結局、反射波が生じても進行
波の電力レベルは、反射波がない場合と略同一レベルに
保持されることとなる。
【0016】尚、コンパレータ9からは、温度検出回路
8により雰囲気温度が一定の基準値を越えたと判定され
た場合に、一定レベルの信号が出力され、加算器10に
入力されることによって進行波検出回路6及び反射波検
出回路7の検波効率の低下による進行波検出回路6及び
反射波検出回路7の出力レベルの低下が一律に補償され
るようになっている。
【0017】ベースバンド信号としてのディジタル信号
を搬送波によって伝送するために、搬送波を変調する一
つの方法として搬送波の振幅及び位相を伝送しようとす
るディジタル信号に応じて変化させるQAM(Quadratu
re Amplitude Modulation)方式があることは公知・周
知のことである。このQAM方式によって変調された搬
送波は、ベースバンド信号としてのアナログ信号に応じ
て振幅変調された搬送波、すなわち、いわゆるAM波
や、周波数変調された搬送波、すなわち、いわゆるFM
波と異なり、そのエンベロープには直流成分からシンボ
ルレートの略1/2の周波数付近まで信号成分が連続し
て含まれている。
【0018】上述した制御電圧発生回路4を構成する低
域通過型フィルタ20は、このような直流成分から高周
波成分までの信号成分が含まれる進行波検出回路6の出
力信号から高周波成分を除去するものであるが、その高
周波に対する減衰量が十分でない場合には、自動利得調
節回路1に入力される制御電圧に高周波成分が含まれる
ために、自動利得調節回路1の利得がこの高周波成分の
周期で変動する。このため、自動電力制御装置に入力さ
れたQAM波が再び変調を受けたような状態となってし
まう。
【0019】このようないわゆる再変調を防止するに
は、低域通過型フィルタの高周波に対する減衰量を十分
にする必要があり、そのためには、コイル及びコンデン
サによって構成される低域通過型フィルタでは、コイル
とコンデンサとの積である時定数をできる限り大きく設
定することが必要とされることがフィルタ理論により導
かれる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のような構成の自動電力制御装置において、低域通過
型フィルタ20の時定数は以下に述べるような問題を生
ずることから単純に大きくすることはできないという問
題点があった。
【0021】すなわち、例えば、自動電力制御装置を通
過して出力される送信波の立ち上がり時間が増大し、立
ち上がり部分での伝送情報が一部損なわれることとな
り、情報伝送の信頼性が低下してしまうという問題が生
ずる。
【0022】また、このような送信波の立ち上がり時間
の増大に起因する伝送情報の損失を回避するため、例え
ば、立ち上がりから一定時間は情報伝送を行わないよう
にすることが考えられるが、このような方法では、情報
の伝送効率が低下してしまい、効率の良い情報伝送がで
きなくなるという問題を招くことにもなる。
【0023】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、送信波の立ち上がりが伝送情報を破壊する程遅れる
ことなく、送信電力を略一定に保持することのできる自
動電力制御装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための請求項1記載の発明は、振幅変動を伴うデ
ィジタル無線送信波の送信電力レベルを一定レベルに保
持する自動電力制御装置であって、外部から入力される
制御電圧に応じた利得で前記ディジタル無線送信波を増
幅する自動利得調節手段と、前記利得調節手段の出力信
号を一定増幅度で増幅する増幅手段と、前記増幅手段の
出力信号の一部を入力し、前記自動利得調節手段への制
御電圧を発生する制御電圧発生手段とを具備してなる自
動電力制御装置において、前記制御電圧発生手段は、前
記ディジタル送信波を包絡線検波する包絡線検波手段
と、外部入力されるサンプリング信号に同期して前記包
絡線検波手段の検波出力をサンプリングするサンプリン
グ手段と、外部から入力される送信状態を表す信号に応
じてサンプリング周期を変えてサンプリング信号を前記
サンプリング手段に出力するサンプリング信号発生手段
と、前記サンプリング手段の出力信号を平均化する平均
化手段とを具備してなることを特徴としており、送信状
態に応じて適切なサンプリングを行うことができる。
【0025】上記従来例の問題点を解決するための請求
項2記載の発明は、請求項1記載の自動電力制御装置に
おいて、サンプリング信号発生手段が、外部から入力さ
れる送信状態を表す信号が送信波開始時又は送信周波数
変更時を表す信号である場合に、送信波の立ち上がり時
に定常状態よりサンプリング周期を短くしたサンプリン
グ信号をサンプリング手段に出力するサンプリング信号
発生手段出あることを特徴としており、送信状態に応じ
て適切なサンプリングを行うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る自動電力制御
装置の実施の形態について図1乃至図3を参照しつつ説
明する。ここで、図1は、本発明に係る自動電力制御装
置を構成する制御電圧発生回路の実施の形態における回
路図、図2は、本発明に係る自動電力制御装置の実施の
形態における構成を示す構成図、図3は、本発明に係る
自動電力制御装置の主要部におけるタイミングを説明す
る波形図である。尚、以下に説明する部材、配置等は本
発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で
種々改変することができるものである。
【0027】実施の形態における自動電力制御装置は、
自動利得調節回路1、増幅回路2及び制御電圧発生回路
3を有してなるもので(図2参照)、この基本的な構成
は、従来の装置(図4参照)と同一である。自動利得調
節回路1及び増幅回路2は、従来装置と同一のものであ
るので、図4に示された従来装置と同一の符号を付して
ここでの説明は省略することとする。本発明に係る自動
電力制御装置は、次述するように制御電圧発生回路3の
構成が従来装置と異なる点に特徴を有するものである。
【0028】すなわち、実施の形態における制御電圧発
生回路3は、図1に示されたように、方向性結合器5
と、進行波検出回路6と、サンプルホールド回路11
と、積分器12と、反射波検出回路7と、コンパレータ
13と、タイミング発生回路14と、温度検出回路8
と、コンパレータ9とを有して成るものである。尚、図
5で説明した従来の制御電圧発生回路4と同一の構成要
素には同一符号を付して再度の説明を省略し、以下、異
なる点を中心に説明することとする。
【0029】サンプルホールド回路(図1において「S
/H」と略記)11は、後述するタイミング発生回路1
4で発生されたサンプルホールドタイミング信号に同期
して進行波検出回路6の出力信号をいわゆるサンプリン
グするものである。このサンプルホールド回路11は、
例えば、FETスイッチと、コンデンサと、演算増幅器
とを有し、演算増幅器の入力側にコンデンサを設けると
共に、タイミング発生回路14が発生するサンプルホー
ルドタイミング信号に同期してFETスイッチが動作す
るようになっており、このFETスイッチを介して入力
信号がコンデンサに充電され、このコンデンサの充電電
圧が演算増幅器によって増幅出力されるように構成され
た公知・周知の構成を有するものである。
【0030】積分器12は、サンプルホールド回路11
の出力信号を積分するためのもので、例えば、演算増幅
器の入力端と出力端との間にコンデンサを接続して構成
されるようなものである。
【0031】コンパレータ13は、反射波検出回路7の
出力値が一定の基準値を越えたか否かを判定するもの
で、反射波検出回路7の出力値が基準値を越えると一定
レベルの出力信号を出力するようになっているものであ
る。
【0032】タイミング発生回路14は、クロック発生
回路15と、分周器16と、2つの2入力OR回路1
7,18と、バッファ回路19と、反転回路21とを有
して成るものである。
【0033】クロック発生回路15は、一定周期のクロ
ック信号を発生するもので、例えば、水晶発振子とTT
L(Transistor-Transistor Logic)とを用いて構成さ
れるものである。
【0034】分周器16は、クロック発生回路15から
出力されたクロック信号を基に、周期がn倍の分周信号
を得るためのもので、例えば、シフトレジスタを用いて
構成されるものである。この分周器16の出力端は、第
1の2入力OR回路17の一方の入力端子に接続されて
いる。そして、第1の2入力OR回路17の出力端子
は、サンプルホールド回路11のタイミング信号入力端
子に接続されるようになっている。
【0035】第2の2入力0R回路18の一方の入力端
子には、送信リクエスト信号が、他方の入力端子には周
波数変更リクエスト信号が、それぞれ外部装置から入力
されるようになっている。この送信リクエスト信号及び
周波数変更リクエスト信号は、図示しない外部装置で発
生されるもので、本装置に入力される送信波を出力する
送信装置(図示せず)における送信開始及び送信周波数
の変更を行わせるための制御命令であり、送信装置に入
力されると共に、上述したように本装置の第2の2入力
OR回路18にも同時に入力されるようになっているも
のである。そして、第2の2入力OR回路18の出力信
号は、反転回路21を介して負論理でバッファ回路19
のコントロール端子19aに印加されるように接続され
ている。
【0036】実施の形態のバッファ回路19は、いわゆ
る3ステートゲートバファと称されるもので、コントロ
ール端子19aを負論理レベルに設定するとその出力
は、いわゆるオープン(ハイインピーダンス状態)状態
とすることができるもので、その入力端子にはクロック
発生回路15の出力端子が接続され、出力端子は第1の
2入力OR回路17の他方の入力端子に接続されてい
る。
【0037】したがって、コントロール端子19aに負
論理信号が印加された場合、すなわち、第2の2入力O
R回路18及び反転回路21を介して送信リクエスト信
号又は周波数変更リクエスト信号のいずれかが入力され
た場合に、クロック発生回路15から入力されたクロッ
ク信号を第1の2入力OR回路17の他方の入力端子へ
出力するようになっている。
【0038】上記構成における本装置の動作について、
図3に示されたタイミング図を参照しつつ説明する。先
ず、外部装置で送信リクエスト信号が発生されると(図
3(d)参照)、送信機(図示せず)からは送信リクエ
スト信号の立ち上がりに同期して送信波(QAM変調を
受けた無線搬送波)が本装置に入力されることとなる
(図3(a)参照)。ここで、図3(a)には、送信波
の包絡線が表されている。
【0039】送信リクエスト信号は、図示しない送信装
置に入力されると共に、本装置のタイミング発生回路1
4の第2の2入力OR回路18に入力され、その結果、
バッファ回路19が動作状態となり、クロック発生回路
15からのクロック信号(図3(b)参照)がバッファ
回路19を介して第1の2入力OR回路17に入力され
ることとなる。
【0040】ところで、分周器16の出力信号は、クロ
ック発生回路15の信号を分周したものであるので、ク
ロック信号(図3(b)参照)に同期したものである。
したがって、バッファ回路19を介してクロック発生回
路15からのクロック信号が第1の2入力OR回路17
に入力される場合(送信リクエスト信号が入力されてい
る間)には、タイミング発生回路14の出力信号である
第1の2入力OR回路17の出力信号は、クロック信号
そのものとなる(図3(f)参照)。
【0041】この状態において、サンプルホールド回路
11は、クロック発生回路15の出力信号であるサンプ
ルホールドタイミング信号に同期して進行波検出回路6
の出力信号をサンプルホールドすることとなり、サンプ
ルホールドされた信号は、積分器12により積分されて
加算器10に入力されることとなる。
【0042】このように、サンプルホールド回路11が
送信波が定常状態となるまで、周期の速いサンプルホー
ルドタイミング信号に同期してサンプリングを行うこと
は、先に図4及び図5を用いて説明した従来装置でいえ
ば、低域通過型フィルタ20(図5参照)の時定数を送
信波の立ち上がりの際に小さくすることに相当するもの
である。
【0043】ここで、方向性結合器5に入力された送信
波が反射波がないものと仮定すると、反射波検出回路7
で検出される信号はなく、したがって、コンパレータ1
3の出力信号もゼロとなる。また、温度検出回路8で検
出された温度がコンパレータ9の基準値を越えないとす
ると、加算器10に入力される信号は、上述した積分器
12の出力信号のみとなる。
【0044】したがって、加算器10の出力信号、すな
わち、自動利得調節回路1への制御電圧は、進行波の平
均レベルに相当した信号となり、自動利得調節回路1の
利得は、この制御電圧に応じた利得に調節される。そし
て、送信波はこの自動利得調節回路1における利得分だ
け増幅されて増幅回路2に入力され、一定の増幅度で増
幅された後、方向性結合器5を介して外部へ出力される
こととなる。ここで、増幅回路2は、予めその増幅度が
設定されており、入力信号の大小によってその増幅度が
変化するようなものではない。
【0045】上述のような状態、すなわち、反射波がな
く且つ温度検出回路8で検出される温度が基準値を越え
ない状態において、仮に温度検出回路8で検出される温
度がコンパレータ9の基準値を越えたとする。温度検出
回路8で検出された温度が基準値を越える状態において
は、進行波検出回路6に使用されているダイオード(図
示せず)の検波出力が温度による影響のために低下する
(反射波検出回路7においても同様)ために、進行波検
出回路7の出力値が下がり、結局、加算器10に入力さ
れる積分器12の出力レベルが低下することとなる。
【0046】しかし、温度検出回路8の出力値がコンパ
レータ9の基準値を越えることによって、コンパレータ
9から一定レベルの信号が加算器10に入力され、積分
器12の出力信号に加算されることで、積分器12の出
力レベルの低下が一律に補償される結果となる。結局、
制御電圧発生回路3から自動利得調節回路1に入力され
る制御電圧は、上述のようにして進行波検出回路6の出
力値の低下がコンパレータ9の出力により補償されたも
のとなるので、補償前のレベルに比してさほど大きな変
化のないものとなる。
【0047】したがって、自動利得調節回路1における
利得も大きな変化がなく、積分器12の出力値が低下す
る前に比して概略同程度となるので、本装置から外部へ
出力される送信波のレベルにも大きな変化がなくそれま
でと略同程度に保持されることとなる。
【0048】そして、送信リクエスト信号がなくなる
と、バッファ回路19の出力はオープン状態となるの
で、第1の2入力OR回路17からは、分周器16の出
力信号だけが出力されることとなる(図3(c)、
(d)及び(f)参照)。したがって、タイミング発生
回路14の出力であるサンプルホールドタイミング信号
は、分周器16の出力信号そのものであり、サンプルホ
ールド回路11では、送信リクエスト信号が出力されて
いた状態に比して、遅い周期で進行波検出回路6の出力
信号がサンプリングされることとなる。
【0049】この状態において本装置に入力される送信
波は、送信リクエスト信号が入力された直後に比べて既
に定常状態となっているために、サンプルホールド回路
11のサンプリング周期は送信リクエスト信号が発生し
た直後に比べて遅くなっても、サンプリング値に影響を
及ぼすようなことがない。このように、サンプルホール
ド回路11のサンプリング周期が遅くなることは、先に
図4及び図5を用いて説明した従来装置で言えば、低域
通過型フィルタ20(図5参照)の時定数を大きくした
ことに相当するものである。
【0050】次に、周波数変更リクエスト信号が外部装
置から入力されると、タイミング発生回路14のバッフ
ァ回路19は、先の送信リクエスト信号が入力された時
と同様に動作状態となり、タイミング発生回路14から
は、クロック発生回路15の出力信号がサンプルホール
ドタイミング信号として出力されることとなる(図3
(e)及び(f)参照)。ここで、簡単のため、反射波
がなく且つ温度検出回路8の出力値はコンパレータ9の
基準値以下であると仮定すると、加算器10には積分器
12からの出力信号のみが入力されることとなる。
【0051】すなわち、周波数変更リクエスト信号が生
じた直後は、送信リクエスト信号が生じた時と同様に、
送信波は新たな周波数において定常状態となっていない
ので、定常状態より速いサンプリング周期でサンプリン
グされる必要があるが、上述したように周波数変更リク
エスト信号が入力されている間、サンプリングホールド
タイミング信号は、クロック発生回路15の出力信号と
同一となることで、サンプリング周期が短くされた状態
となり、適切なサンプリングが行われることとなる。
【0052】そして、周波数変更リクエスト信号の入力
が終了すると、タイミング発生回路14のバッファ回路
19の出力はいわゆるオープン状態となるため、タイミ
ング発生回路14からは分周器16の出力信号のみが出
力されることとなるが(図3(f)参照)、この状態に
おいては送信波が略定常状態に戻っているので、元の周
期でサンプリングがなされることで適切なサンプリング
信号が得られることとなる。ここで、例えば、何らかの
原因により反射波が生じ、しかも反射波検出回路7によ
り検出された信号レベルがコンパレータ13の基準値を
越えたものと仮定すると、進行波検出回路6の出力レベ
ルは反射波のレベルに応じて低下することとなる。
【0053】一方、反射波検出回路7の出力信号がコン
パレータ13の基準値を越えることにより、コンパレー
タ13からは、一定値の出力信号が加算器10に入力さ
れることとなり、進行波のレベルに対応する積分器12
の出力信号に加算されて、進行波のレベル低下分が一律
に補償される状態となる。したがって、自動利得調節回
路1に入力される制御電圧としては、反射波が生ずる前
と比べて、極端に低下するようなことはなくなるので、
本装置の方向性結合器5を介して外部に出力される送信
波のレベルは、反射波の発生前と比べて殆ど変わること
がないものとなる。
【0054】実施の形態においては、進行波検出回路6
の出力信号をサンプリングするサンプルホールド回路1
1のサンプリング周期を、送信波開始時や送信周波数変
更時の送信波の立ち上がり時において、定常状態より早
く(短く)することによって、従来のアナログフィルタ
を使用した場合と異なり、送信波の立ち上がりが円滑と
なり、定常状態となるまでに要する時間が従来に比して
短くなり、そのため、情報の実質的な伝送効率が向上す
ることとなるものである。
【0055】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明によれば、
送信波を包絡線検波した信号に基づいてい自動利得調節
手段の制御電圧を発生する制御電圧発生手段において、
包絡線検波出力をサンプリングし、且つそのサンプリン
グ出力の平均化信号を得るようにすると共に、送信状態
に応じてサンプリング周期を変え得るように構成するこ
とにより、例えば、送信開始直後には定常状態よりも速
い周期で包絡線検波出力がサンプリングされたものを平
均化したものが制御電圧となり、自動利得調節が送信波
の立ち上がりに円滑に追従して行われるので、本装置か
ら出力された送信波が定常状態となるまでに要する時間
が従来に比して短くなり、そのため、情報の実質的な伝
送効率を向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動電力制御装置に用いられる制
御電圧発生回路の実施の形態における回路図である。
【図2】本発明に係る自動電力制御装置の実施の形態に
おける全体構成を示す構成図である。
【図3】本発明に係る自動電力制御装置の主要部におけ
るタイミングを示すタイミング図である。
【図4】従来の装置構成の一例を示す構成図である。
【図5】従来装置に用いられる制御電圧発生回路の一実
施例における回路図である。
【符号の説明】
1…自動利得調節回路、 2…増幅回路、 3…制御電
圧発生回路(従来)、4…制御電圧発生回路(実施の形
態)、 5…方向性結合器、 6…進行波検出回路、
7…反射波検出回路、 10…加算器、 11…サンプ
ルホールド回路、 12…積分器、 14…タイミング
発生回路、 20…低域通過型フィルタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振幅変動を伴うディジタル無線送信波の
    送信電力レベルを一定レベルに保持する自動電力制御装
    置であって、外部から入力される制御電圧に応じた利得
    で前記ディジタル無線送信波を増幅する自動利得調節手
    段と、前記利得調節手段の出力信号を一定増幅度で増幅
    する増幅手段と、前記増幅手段の出力信号の一部を入力
    し、前記自動利得調節手段への制御電圧を発生する制御
    電圧発生手段と、を具備してなる自動電力制御装置にお
    いて、前記制御電圧発生手段は、前記ディジタル送信波
    を包絡線検波する包絡線検波手段と、外部入力されるサ
    ンプリング信号に同期して前記包絡線検波手段の検波出
    力をサンプリングするサンプリング手段と、外部から入
    力される送信状態を表す信号に応じてサンプリング周期
    を変えてサンプリング信号を前記サンプリング手段に出
    力するサンプリング信号発生手段と、前記サンプリング
    手段の出力信号を平均化する平均化手段とを具備してな
    ることを特徴とする自動電力制御装置。
  2. 【請求項2】 サンプリング信号発生手段が、外部から
    入力される送信状態を表す信号が送信波開始時又は送信
    周波数変更時を表す信号である場合に、送信波の立ち上
    がり時に定常状態よりサンプリング周期を短くしたサン
    プリング信号をサンプリング手段に出力するサンプリン
    グ信号発生手段出あることを特徴とする自動電力制御装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6621345B2 (en) 2000-04-04 2003-09-16 Denso Corporation Gain control device for packet signal receiver
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