JP2010171086A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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智弘 藤田
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隆順 山田
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Abstract

【課題】ゲート電極をシリサイド化する際にゲート長方向の体積膨張が生じにくく、ゲート電極とコンタクトプラグ等との短絡不良が生じにくい半導体装置を実現できるようにする。
【解決手段】半導体装置は、半導体基板10の上にゲート絶縁膜15を介在させて形成され、上部がシリサイド化されたゲート電極17と、ゲート電極17の側面上に形成されたオフセットスペーサ20と、オフセットスペーサ20の側面上を覆う断面L字状のサイドウォール22Aとを備えている。オフセットスペーサ20は、ゲート電極17側に形成された内側オフセットスペーサ20Aと、内側オフセットスペーサ20Aの側面上に形成された外側オフセットスペーサ20Bとを有している。内側オフセットスペーサ20Aと、外側オフセットスペーサ20B及び内側サイドウォール22Aとは、エッチング選択性が異なる材料からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、シリサイド化された電界効果トランジスタを有する半導体装置及びその製造方法に関する。
半導体装置に搭載される電界効果トランジスタとして、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)と呼ばれる電界効果トランジスタが知られている。このMOSFETは、高集積化し易いという特徴を有しており、集積回路を構成する回路素子として広く用いられている。
MOSFET等のトランジスタは、チャネル形成領域に応力を印加するとトランジスタ特性が変化することが知られている。nチャネルMOSFETのドレイン電流は、ドレイン電流Idが流れる方向(ゲート長方向)と同じ向きに圧縮応力を印加した場合に減少し、引っ張り応力を印加した場合に増加する。一方、pチャネルMOSFETのドレイン電流は、圧縮応力を印加した場合に増加し、引っ張り応力を印加した場合に減少する。
トランジスタのチャネル形成領域に応力を印加するために、応力絶縁膜を形成する方法が知られている。応力絶縁膜はチャネルにできるだけ近接して形成した方が大きな効果が得られる。このため、ゲート電極側面に形成されたサイドウォールを除去し、応力絶縁膜をチャネルに近接して形成した半導体装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。サイドウォールを除去することにより、応力絶縁膜を有するトランジスタにおいてドレイン電流をさらに増大させることが期待される。
特開2007―49166号公報
しかしながら、トランジスタの微細化の進展に伴い、前記従来のサイドウォールを除去したトランジスタには以下のような問題が生じることを本願発明者らは見出した。
MOSFET等のトランジスタを形成する際には、浅い接合であるエクステンション領域と、深い接合であるソースドレイン領域とを形成することが一般的である。このため、ゲート電極の側面上には、エクステンション領域を形成する際のマスクとなるオフセットスペーサと、ソースドレイン領域を形成する際のマスクとなるサイドウォールとを形成する。サイドウォールは、薄い酸化膜と、それよりも厚い窒化膜とにより形成し、応力絶縁膜を形成する場合には、薄い酸化膜を残し、窒化膜を除去することが一般的である。一方、オフセットスペーサも窒化膜とすることが一般的である。このため、サイドウォールの窒化膜をエッチング除去する際にオフセットスペーサの一部が同時にエッチングされてしまう。
トランジスタのゲート抵抗を低減するために、ゲート電極をシリサイド化することが一般に行われている。オフセットスペーサの一部がエッチングされた状態でゲート電極のシリサイド化を行うと、ゲート電極がゲート長方向に体積膨張する。ゲート電極とコンタクトプラグとのマージンが十分にある場合はよいが、微細化によりゲート電極とコンタクトプラグとのマージンは非常に小さくなっている。このため、わずかな体積膨張が生じた場合にも、コンタクトプラグ形成時の位置あわせのずれ等によりゲート電極とコンタクトプラグとがショートするという不具合が生じる。
本発明は前記の問題を解決し、ゲート電極をシリサイド化する際にゲート長方向の体積膨張が生じにくく、ゲート電極とコンタクトプラグ等との短絡不良が生じにくい半導体装置を実現できるようにすることを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は半導体装置を、エッチング選択性が互いに異なる2つの膜により形成されたオフセットスペーサを有する構成とする。
具体的に、本発明に係る第1の半導体装置は、半導体基板の上にゲート絶縁膜を介在させて形成され、上部がシリサイド化されたゲート電極と、ゲート電極の側面上に形成されたオフセットスペーサと、オフセットスペーサの側面上を覆う断面L字状のサイドウォールとを備え、オフセットスペーサは、ゲート電極側に形成された内側オフセットスペーサと、内側オフセットスペーサの側面上に形成された外側オフセットスペーサとを有し、内側オフセットスペーサと、外側オフセットスペーサ及びサイドウォールとは、エッチング選択性が異なる材料からなることを特徴とする。
第1の半導体装置は、オフセットスペーサが、ゲート電極側に形成された内側オフセットスペーサと、内側オフセットスペーサの側面上に形成された外側オフセットスペーサとを有し、内側オフセットスペーサと、外側オフセットスペーサ及びサイドウォールとは、エッチング選択性が異なる材料からなる。このため、L字状のサイドウォールを残してL字状のサイドウォールの外側に形成された外側サイドウォールを除去する際に、外側オフセットスペーサがエッチングされることはない。また、内側オフセットスペーサの膜厚が薄くなるため、外側サイドウォールをエッチングするための薬液が狭い内側オフセットスペーサの部分にほとんど侵入せず、内側オフセットスペーサのエッチングを押さえることができる。従って、ゲート電極の側方に隙間がほとんどできず、ゲート電極をシリサイド化する際にゲート電極がゲート長方向にほとんど堆積膨張しない。その結果、シリサイド化されたゲート電極が、コンタクトプラグ等と短絡しにくい半導体装置が実現できる。
第1の半導体装置において、内側オフセットスペーサはシリコン窒化膜からなり、外側オフセットスペーサ及びサイドウォールはシリコン酸化膜からなる構成とすればよい。
第1の半導体装置において、内側オフセットスペーサは、断面L字状であり、外側オフセットスペーサは、断面I字状であり、半導体基板と接していない構成とすればよい。
第1の半導体装置において、内側オフセットスペーサの膜厚は、1nm以上且つ5nm以下とすればよい。
本発明に係る第2の半導体装置は、半導体基板の上にゲート絶縁膜を介在させて形成され、上部がシリサイド化されたゲート電極と、ゲート電極の側面上に形成され、ゲート電極よりも高さが低いオフセットスペーサと、オフセットスペーサの側面を覆い、オフセットスペーサよりも高さが高いサイドウォールと、オフセットスペーサの上面及びゲート電極の側面におけるオフセットスペーサに覆われていない部分を覆う保護絶縁膜とを備え、オフセットスペーサとサイドウォールとは、エッチング選択性が異なる材料からなることを特徴とする。
第2の半導体装置は、ゲート電極の側面上に形成され、ゲート電極よりも高さが低いオフセットスペーサと、オフセットスペーサの側面を覆い、オフセットスペーサよりも高さが高いサイドウォールと、オフセットスペーサの上面及びゲート電極の側面を覆う保護絶縁膜とを備えている。このため、ゲート電極の上部はオフセットスペーサではなく保護絶縁膜に覆われている。従って、ゲート電極をシリサイド化する際にゲート電極がゲート長方向にほとんど堆積膨張しない。その結果、シリサイド化されたゲート電極が、コンタクトプラグ等と短絡しにくい半導体装置が実現できる。
第2の半導体装置において、オフセットスペーサは、シリコン窒化膜からなり、サイドウォールは、シリコン酸化膜からなる構成とすればよい。
第2の半導体装置において、保護絶縁膜はサイドウォールと一体に形成されている構成としてもよい。
また、サイドウォールの側面を覆う外側絶縁膜をさらに備え、保護絶縁膜及び外側絶縁膜と、サイドウォールとは同一の材料からなる構成としてもよい。この場合において、サイドウォール、保護絶縁膜及び外側絶縁膜は、一体に形成されていてもよい。
本発明の半導体装置において、半導体基板におけるゲート電極の両側方に形成されたエクステンション領域と、半導体基板におけるエクステンション領域の外側方に形成され、上部がシリサイド化されたソースドレイン領域と、サイドウォール及びゲート電極の上を覆うように半導体基板の上に形成された応力絶縁膜と、応力絶縁膜の上に形成された層間絶縁膜と、層間絶縁膜及び応力絶縁膜を貫通し、ソースドレイン領域と接続されたコンタクトプラグとをさらに備えていてもよい。
本発明に係る第1の半導体装置の製造方法は、半導体基板の上にゲート絶縁膜を介在させてゲート電極を形成する工程(a)と、ゲート電極の側面上に内側オフセットスペーサ及び外側オフセットスペーサを形成する工程(b)と、ゲート電極、内側オフセットスペーサ及び外側オフセットスペーサをマスクとして半導体基板に不純物を注入しすることにより、エクステンション領域を形成する工程(c)と、外側オフセットスペーサの側面上に、内側サイドウォール及び外側サイドウォールを有するサイドウォールを形成する工程と(d)と、ゲート電極、内側オフセットスペーサ、外側オフセットスペーサ及びサイドウォールをマスクとして半導体基板に不純物を注入することにより、ソースドレイン領域を形成する工程(e)と、外側サイドウォールを除去した後、ゲート電極の上部及びソースドレイン領域の上部をシリサイド化する工程(f)とを備え、内側オフセットスペーサ及び外側サイドウォールと、外側オフセットスペーサ及び内側サイドウォールとは、エッチング選択性が異なる材料からなることを特徴とする。
第1の半導体装置の製造方法は、内側オフセットスペーサ及び外側サイドウォールと、外側オフセットスペーサ及び内側サイドウォールとは、エッチング選択性が異なる材料からなる。このため、外側サイドウォールを除去する際に、外側オフセットスペーサがエッチングされることはない。また、内側オフセットスペーサの膜厚が薄くなるため、外側サイドウォールをエッチングするための薬液が狭い内側オフセットスペーサの部分にほとんど侵入せず、内側オフセットスペーサのエッチングを押さえることができる。従って、ゲート電極の側方に隙間がほとんどできず、ゲート電極をシリサイド化する際にゲート電極がゲート長方向にほとんど堆積膨張しない。その結果、シリサイド化されたゲート電極が、コンタクトプラグ等と短絡しにくい半導体装置が実現できる。
第1の半導体装置の製造方法において、工程(b)は、半導体基板の上にゲート電極を覆うようにシリコン窒化膜を堆積する工程(b1)と、シリコン窒化膜の上部を酸化することにより、シリコン窒化膜の上部にシリコン酸化膜を形成する工程(b2)と、シリコン酸化膜及びシリコン窒化膜を異方性エッチングする工程(b3)とを含む構成としてもよい。
また、工程(b)は、半導体基板の上に、シリコン窒化膜を堆積する工程(b4)と、シリコン窒化膜の上に、シリコン酸化膜を堆積する工程(b5)と、シリコン酸化膜及びシリコン窒化膜を異方性エッチングする工程(b6)とを含む構成としてもよい。
本発明に係る第2の半導体装置の製造方法は、半導体基板の上にゲート絶縁膜を介在させてゲート電極を形成する工程(a)と、ゲート電極の側面上にオフセットスペーサを形成する工程(b)と、ゲート電極、オフセットスペーサをマスクとして半導体基板に不純物を注入することにより、エクステンション領域を形成する工程(c)と、工程(c)よりも後に、オフセットスペーサの上部を選択的に除去することにより、ゲート電極の上部の側面を露出する工程(d)と、工程(d)よりも後に、ゲート電極の上部の側面及びオフセットスペーサの側面上に、内側サイドウォール及び外側サイドウォールを有するサイドウォールを形成した後、ゲート電極、オフセットスペーサ及びサイドウォールをマスクとして半導体基板に不純物を注入することにより、ソースドレイン領域を形成する工程(e)と、工程(e)よりも後に、外側サイドウォールを除去した後、ゲート電極の上部及びソースドレイン領域の上部をシリサイド化する工程(f)とを備え、オフセットスペーサ及び外側サイドウォールと、内側サイドウォールとは、エッチング選択性が異なる材料からなることを特徴とする。
第2の半導体装置の製造方法は、オフセットスペーサの上部を選択的に除去することにより、ゲート電極の上部の側面を露出する工程と、ゲート電極の上部の側面及びオフセットスペーサの側面上に、内側サイドウォール及び外側サイドウォールを有するサイドウォールを形成する工程とを有している。このため、外側サイドウォールを除去する際に、オフセットスペーサがエッチングされることがない。また、ゲート電極の上部の側面が内側サイドウォールに覆われているため、ゲート電極をシリサイド化する際に、ゲート電極はゲート長方向にほとんど膨張しない。従って、シリサイド化されたゲート電極が、コンタクトプラグ等と短絡しにくい半導体装置が実現できる。
本発明に係る第3の半導体装置の製造方法は、半導体基板の上にゲート絶縁膜を介在させてゲート電極を形成する工程(a)と、ゲート電極の側面上にオフセットスペーサを形成する工程(b)と、ゲート電極、オフセットスペーサをマスクとして半導体基板に不純物を注入することにより、エクステンション領域を形成する工程(c)と、工程(c)よりも後に、オフセットスペーサの側面上に、内側サイドウォール及び外側サイドウォールを有するサイドウォールを形成した後、ゲート電極、オフセットスペーサ及びサイドウォールをマスクとして半導体基板に不純物を注入することにより、ソースドレイン領域を形成する工程(d)と、外側サイドウォール及びオフセットスペーサの上部を除去した後、半導体基板上の全面に絶縁膜を形成し、形成した絶縁膜のゲート電極の上面及びソースドレイン領域の上面を覆う部分を除去することにより、ゲート電極の側面及びオフセットスペーサの上面を覆う保護絶縁膜と、内側サイドウォールの上を覆う外側絶縁膜とを形成する工程(e)と、工程(e)よりも後に、ゲート電極の上部及びソースドレイン領域の上部をシリサイド化する工程(f)とを備え、オフセットスペーサ及び外側サイドウォールと、内側サイドウォールとは、エッチング選択性が異なる材料からなることを特徴とする。
第3の半導体装置の製造方法は、外側サイドウォール及びオフセットスペーサの上部を除去した後、半導体基板上の全面に絶縁膜を形成し、形成した絶縁膜のゲート電極の上面及びソースドレイン領域の上面を覆う部分を除去することにより、ゲート電極の側面及びオフセットスペーサの上面を覆う保護絶縁膜と、内側サイドウォールの上を覆う外側絶縁膜とを形成する工程を備えている。このため、ゲート電極の上部の側面が保護絶縁膜に覆われており、ゲート電極をシリサイド化する際に、ゲート電極はゲート長方向にほとんど膨張しない。従って、シリサイド化されたゲート電極が、コンタクトプラグ等と短絡しにくい半導体装置が実現できる。
本発明の半導体装置の製造方法において、工程(f)よりも後に、半導体基板上の全面に応力絶縁膜を形成する工程(g)と、応力絶縁膜の上に層間絶縁膜を形成する工程(h)と、層間絶縁膜及び応力絶縁膜を貫通し、ソースドレイン領域と接続されたコンタクトプラグを形成する工程(i)とをさらに備えていてもよい。
本発明に係る半導体装置及びその製造方法によれば、ゲート電極をシリサイド化する際にゲート長方向の体積膨張が生じにくく、ゲート電極とコンタクトプラグ等との短絡不良が生じにくい半導体装置を実現できる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る半導体装置の断面構成を示している。本実施形態では、NチャネルMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)を用いて説明する。
図1に示すようにシリコンからなる半導体基板10には、シャロートレンチアイソレーション(STI)等からなる素子分離領域12に囲まれた活性領域13が形成されており、活性領域13を含む素子分離領域12よりも深い位置までp型ウェル11が設けられている。活性領域13の上には、シリコン酸化膜(SiO2膜)等からなるゲート絶縁膜15を介在させてポリシリコン膜からなるゲート電極17が形成されている。ゲート電極17の両側面上には、シリコン窒化膜(SiN膜)からなる断面L字状の内側オフセットスペーサ20Aと、内側オフセットスペーサ20Aの上に設けられたSiO2膜からなる外側オフセットスペーサ20Bとを有するオフセットスペーサ20が形成されている。オフセットスペーサ20の側面上には、SiO2膜からなる断面L字状の内側サイドウォール22Aが形成されている。ゲート電極17の上部はシリサイド化されており、シリサイド層17Aが形成されている。
活性領域13におけるゲート電極17の両側方の領域には、n型のエクステンション領域24が形成されており、エクステンション領域24の外側方にはn型のソースドレイン領域26が形成されている。ソースドレイン領域26の上部はシリサイド化されており、シリサイド層26Aが形成されている。
半導体基板10の上には、ゲート電極17を覆うようにSiN膜等からなる応力絶縁膜30が形成されている。応力絶縁膜30は、内側サイドウォール22AのL字状の表面と接して設けられており、活性領域13のチャネル領域に対してゲート長方向の引張応力を印加する。応力絶縁膜30の上には層間絶縁膜32が形成されている。層間絶縁膜32及び応力絶縁膜30を貫通し、ソースドレイン領域26上のシリサイド層26Aと接続されたコンタクトプラグ28が形成されている。
図2及び図3は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示している。
まず、図2(a)に示すように、例えばシリコンからなる半導体基板10の上部に、トレンチ内に例えばシリコン酸化膜が埋め込まれた素子分離領域12をSTI法等により形成する。これにより、半導体基板10には、素子分離領域12に囲まれた活性領域13が形成される。その後、イオン注入法により、半導体基板10にp型不純物を注入した後、熱処理を行い、半導体基板10にp型ウェル11を形成する。その後、活性領域13の上に、ゲート絶縁膜15とゲート電極17とを形成する。続いて、半導体基板10上の全面に、厚さが10nmのSiN膜からなるオフセットスペーサ形成膜40を形成する。なお、ゲート絶縁膜15とゲート電極17とは、半導体基板10の上に厚さが2nmのSiO2膜と厚さが100nmのポリシリコン膜と順次形成した後、SiO2膜及びポリシリコン膜とを選択的に除去することにより形成すればよい。
次に、図2(b)に示すように、オフセットスペーサ形成膜40の上部部分を酸化する。これにより、SiN膜からなる内側オフセットスペーサ形成膜40aとSiO2膜からなる外側オフセットスペーサ形成膜40bとを有する積層オフセットスペーサ形成膜40Aが形成される。内側オフセットスペーサ形成膜40aは、オフセットスペーサ形成膜40のうち酸化されずに下部に残存した例えば厚さが5nmのSiN膜である。外側オフセットスペーサ形成膜40bは、オフセットスペーサ形成膜40のうち酸化されて形成された例えば厚さが5nmのSiO2膜である。オフセットスペーサ形成膜40の酸化は、例えば酸素プラズマ用いて行えばよい。オフセットスペーサ形成膜40を低温で形成すれば、酸化処理が容易なオフセットスペーサ形成膜40が得られる。
次に、図2(c)に示すように、積層オフセットスペーサ形成膜40Aをゲート電極17の側面上を除いて異方性エッチングにより除去する。これにより、ゲート電極17の側面上に、オフセットスペーサ20が形成される。オフセットスペーサ20は、内側オフセットスペーサ形成膜40aからなる断面L字状の内側オフセットスペーサ20Aと、内側オフセットスペーサ20Aの外側に形成され、外側オフセットスペーサ形成膜40bからなる外側オフセットスペーサ20Bとを有する。
次に、図2(d)に示すように、オフセットスペーサ20及びゲート電極17をマスクとして、活性領域13にn型不純物をイオン注入することによりn型のエクステンション領域24を形成する。
次に、図3(a)に示すように、ゲート電極17の側面上にオフセットスペーサ20を介してSiO2膜からなる断面L字状の内側サイドウォール22Aと、内側サイドウォール22Aの外側にSiN膜からなる外側サイドウォール22Bとを有するサイドウォール22を形成する。続いて、サイドウォール22、オフセットスペーサ20及びゲート電極17をマスクとして、活性領域13にn型不純物をイオン注入した後、熱処理を行うことによりn型のソースドレイン領域26を形成する。サイドウォール22は、半導体基板10上の全面に、厚さが10nmのSiO2膜と厚さが20nmのSiN膜とを順次堆積した後、異方性エッチングを用いてエッチバックすることにより形成すればよい。
次に、図3(b)に示すように、例えばリン酸系の薬液を用いて外側サイドウォール22Bをウエットエッチングにより選択的に除去する。このとき、内側オフセットスペーサ20Aも外側サイドウォール22Bと同じSiN膜からなるが、内側オフセットスペーサ20Aの膜厚は5nmと薄いため薬液がほとんど侵入しないのでエッチングされない。これにより、ゲート電極17の側面上には、オフセットスペーサ20と、サイドウォール22のうち内側サイドウォール22Aのみを残存させることができる。
次に、図3(c)に示すように、ゲート電極17の上部及びソースドレイン領域26の上部をシリサイド化し、シリサイド層17A及びシリサイド層26Aを形成する。シリサイド化は、半導体基板10上にニッケル等の金属を堆積し、熱処理を行った後、未反応の金属を選択的に除去することにより行えばよい。
次に、図3(d)に示すように、半導体基板10上の全面にSiN膜からなる応力絶縁膜30を堆積した後、SiO2膜等からなる層間絶縁膜32を堆積する。応力絶縁膜30は、内側サイドウォール22AのL字状表面に接して設けられ、活性領域13のチャネル領域に対してゲート長方向の引張応力を印加する。続いて、層間絶縁膜32及び応力絶縁膜30に、シリサイド層26Aを露出する開口部を形成し、開口部に導電性材料を埋め込むことにより、ソースドレイン領域26にシリサイド層26Aを介して電気的に接続するコンタクトプラグ28を形成する。
本実施形態の半導体装置は、オフセットスペーサ20がSiN膜からなる内側オフセットスペーサ20Aと、SiO2膜からなる外側オフセットスペーサ20Bとにより形成されている。SiN膜からなる外側サイドウォール22Bをウエットエッチングにより除去する際に、SiN膜からなるオフセットスペーサにも薬液が作用する。従来のように膜厚の厚い(例えば10nm程度)SiN膜によりオフセットスペーサを形成した場合には、オフセットスペーサの上端部に薬液が作用した後、エッチングにより生じた隙間に薬液が侵入する。このため、オフセットスペーサであるSiN膜のエッチングが進行してしまうので、ゲート電極の側方にサイドウォールとの間に空洞部が生じる。ゲート電極の側方に空洞部が存在する状態においてゲート電極をシリサイド化すると、ゲート電極がゲート長方向に体積膨張してしまい、コンタクトとゲート電極との短絡が生じやすくなる。
しかし、本実施形態の半導体装置は、SiN膜である内側オフセットスペーサ20Aの膜厚が5nmしかない。このため、内側オフセットスペーサの上端部がわずかにエッチングされたとしても、隙間が狭く薬液がほとんど侵入しない。従って、内側オフセットスペーサ20Aが大きく失われることはなく、ゲート電極17の側方に外側オフセットスペーサ20Bとの間に空洞部がほとんど生じない。従って、ゲート電極17をシリサイド化する際に、シリサイド層17Aがゲート長方向に体積膨張することがほとんどなく、ゲート電極17とコンタクトプラグ28との短絡不良がほとんど生じることがない。すなわち、本実施形態によれば、オフセットスペーサ20をSiN膜からなる内側オフセットスペーサ20AとSiO2膜からなる外側オフセットスペーサ20Bとで構成することにより、エクステンション領域24を形成する際のマスクとして必要な膜厚(例えば、10nm)を確保するとともに、外側サイドウォール22Bのウエットエッチングによって空洞部が生じないように内側オフセットスペーサ20Aの膜厚を薬液の侵入を防止できる厚さ(例えば、5nm)にすることができる。
外側サイドウォール22Bをウエットエッチングする際に薬液の侵入を防ぐためには、内側オフセットスペーサ20Aの膜厚を5nm以下とすることが好ましい。一方、内側オフセットスペーサ20Aはゲート絶縁膜15の端部が酸化されることを防止する機能を有している。このため、内側オフセットスペーサ20Aの膜厚は1nm以上であることが好ましい。
本実施形態においては、厚さが10nmのSiN膜からなるオフセットスペーサ形成膜40を形成した後、オフセットスペーサ形成膜40を酸化することにより内側オフセットスペーサ形成膜40aと外側オフセットスペーサ形成膜40bとを形成した。しかし、厚さが5nmの内側オフセットスペーサ形成膜40aを堆積した後、内側オフセットスペーサ形成膜40aの上に厚さが5nmの外側オフセットスペーサ形成膜40bを化学気相堆積(CVD)法等を用いて堆積してもよい。
内側オフセットスペーサ形成膜40aの上に外側オフセットスペーサ形成膜40bを形成した後に異方性エッチングを行う場合には、内側オフセットスペーサ20Aは断面L字状となり、外側オフセットスペーサ20Bは断面I字状となる。また、外側オフセットスペーサ20Bは半導体基板10とは接しない構成となる。但し、外側オフセットスペーサ形成膜40bを形成する前に内側オフセットスペーサ形成膜40aを異方性エッチングして内側オフセットスペーサ20Aを形成し、その後外側オフセットスペーサ形成膜40bの形成及び異方性エッチングして外側オフセットスペーサ20Bを形成することも可能である。この場合には、断面I字状の内側オフセットスペーサ20Aと断面I字状の外側オフセットスペーサ20Bとが形成される。
本実施形態において、内側オフセットスペーサ20A及び外側サイドウォール22BをSiN膜とし、外側オフセットスペーサ20B及び内側サイドウォール22AをSiO2膜とする例を示した。しかし、内側オフセットスペーサ20A及び外側サイドウォール22Bと、外側オフセットスペーサ20B及び内側サイドウォール22Aとのエッチング選択性が異なっていればよく、他の材料を用いてもよい。例えば、SiO2膜、SiN膜、SiON膜及びSiC膜等を任意に組み合わせればよい。但し、内側オフセットスペーサ20Aは、ゲート絶縁膜15の端部が酸化されないように酸化膜以外の膜を用いることが好ましい。
外側オフセットスペーサ20Bと内側サイドウォール22Aとを同一の材料により形成した場合に、外側オフセットスペーサ20Bと内側サイドウォール22Aとの間に明瞭な境界が認められなくても何ら問題ない。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。図4は、第2の実施形態に係る半導体装置の断面構成を示している。図4において図1と同一の構成要素には同一の符号を附すことにより説明を省略する。
図4に示すように本実施形態の半導体装置は、ゲート電極17の両側面上にゲート電極17よりも高さが低いオフセットスペーサ50が形成されている。内側サイドウォール52Aは、オフセットスペーサ50の側面、オフセットスペーサ50の上面及びゲート電極17のオフセットスペーサ50よりも上側の側面を覆っている。
図5及び図6は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示している。まず、図5(a)に示すように、活性領域13の上に、ゲート絶縁膜15とゲート電極17とを形成する。ゲート電極17を形成する工程までは、図2(a)に示す工程と同じである。
次に、図5(b)に示すように、厚さが10nmのSiN膜を半導体基板10上の全面に形成した後、異方性エッチングを行うことにより、厚さが10nmのSiN膜からなるオフセットスペーサ50を、ゲート電極17の側面上に形成する。この後、オフセットスペーサ50及びゲート電極17をマスクとして活性領域13にn型不純物をイオン注入し、n型のエクステンション領域24を形成する。
次に、図5(c)に示すように、半導体基板10上の全面にSiO2膜を形成した後、SiO2膜の異方性エッチングを行う。これにより、断面I字状のSiO2膜からなる保護サイドウォール54を、オフセットスペーサ50を介してゲート電極17の側面上に形成する。
次に、図5(d)に示すように、ゲート電極17と保護サイドウォール54との間に露出しているオフセットスペーサ50の上部を選択的にウエットエッチングする。これにより、ゲート電極17の側方における保護サイドウォール54との間にリセス部を形成する。リセス部の深さは20nm程度とすればよい。
次に、図6(a)に示すように、保護サイドウォール54を除去した後、SiO2膜からなる内側サイドウォール52Aと、SiN膜からなる外側サイドウォール52Bとを有するサイドウォール52を形成する。サイドウォール52は、半導体基板10上の全面に、SiO2膜とSiN膜とを順次堆積した後、エッチバックすることにより形成すればよい。内側サイドウォール52Aにおけるオフセットスペーサ50の側面上に形成されている部分は断面形状がL字状になっている。この後、サイドウォール52、オフセットスペーサ50及びゲート電極17をマスクとして、活性領域13にn型不純物をイオン注入した後、熱処理を行うことによりn型のソースドレイン領域26を形成する。
次に、図6(b)に示すように、ウエットエッチングにより外側サイドウォール52Bを除去する。このとき、オフセットスペーサ50も外側サイドウォール52Bと同じSiN膜からなるが、オフセットスペーサ50は内側サイドウォール52Aによって上面及び側面が覆われているためエッチングされない。これにより、ゲート電極17の側面上には、オフセットスペーサ50と、サイドウォール52のうち内側サイドウォール52Aのみを残存させることができる。
次に、図6(c)に示すように、ゲート電極17の上部及びソースドレイン領域26の上部をシリサイド化し、シリサイド層17A及びシリサイド層26Aを形成する。シリサイド化は、半導体基板10上にニッケル等の金属を堆積し、熱処理を行った後、未反応の金属を選択的に除去することにより行えばよい。
次に、図6(d)に示すように、半導体基板10上の全面にSiN膜からなる応力絶縁膜30を堆積した後、SiO2膜等からなる層間絶縁膜32を堆積する。応力絶縁膜30は、内側サイドウォール52Aの側面上に接して設けられ、活性領域13のチャネル領域に対してゲート長方向の引張応力を印加する。続いて、層間絶縁膜32及び応力絶縁膜30に、シリサイド層26Aを露出する開口部を形成し、開口部に導電性材料を埋め込むことによりコンタクトプラグ28を形成する。
本実施形態の半導体装置は、オフセットスペーサ50の高さがゲート電極17よりも低く、内側サイドウォール52Aが、オフセットスペーサ50の側面及び上面を覆っている。このため、外側サイドウォール52Bをウエットエッチングにより除去する際に、オフセットスペーサ50は薬液と接触しない。従って、外側サイドウォール52Bを除去する際にオフセットスペーサ50が失われ、ゲート電極17の側方にゲート電極17が体積膨張するための隙間が形成されることはない。また、ゲート電極17をシリサイド化する際に、ゲート電極17の上部の側面は内側サイドウォール52Aに覆われている。このため、ゲート電極17をシリサイド化する際に、シリサイド層17Aがゲート長方向に堆積膨張することがほとんどない。このように、内側サイドウォール52Aにおけるオフセットスペーサ50の上面及びゲート電極17の上部の側面を覆う部分は、オフセットスペーサのエッチングを防ぎ且つゲート電極のゲート長方向の体積膨張を押さえる保護絶縁膜として機能する。その結果、ゲート電極17とコンタクトプラグ28との短絡不良がほとんど生じることがない。
本実施形態において、オフセットスペーサ50のエッチング量を20nmとしたが、ゲート絶縁膜15の端部がオフセットスペーサ50に覆われていればよく、さらにエッチング量を多くしても問題ない。また、オフセットスペーサ50の高さがゲート電極17よりも低くなり、オフセットスペーサ50の上面を内側サイドウォール52Aにより覆うことができればよく、さらにエッチング量を少なくしてもよい。オフセットスペーサ50をエッチングした後、内側サイドウォール52Aを形成する前に、保護サイドウォール54を除去したが、保護サイドウォール54を除去せずに保護サイドウォール54の上に内側サイドウォール52Aを形成してもよい。
本実施形態において、オフセットスペーサ及び外側サイドウォールをSiN膜とし、内側サイドウォールをSiO2膜とする例を示した。しかし、オフセットスペーサ及び外側サイドウォールと、内側サイドウォールとのエッチング選択性が異なっていればよく、他の材料を用いてもよい。例えば、SiO2膜、SiN膜、SiON膜及びSiC膜等を任意に組み合わせればよい。但し、オフセットスペーサは、ゲート絶縁膜の端部が酸化されないように酸化膜以外の膜を用いることが好ましい。
(第3の実施形態)
以下に、本発明の第3の実施形態について図面を参照して説明する。図7は、第3の実施形態に係る半導体装置の断面構成を示している。図7において図1と同一の構成要素には同一の符号を附すことにより説明を省略する。
図7に示すように本実施形態の半導体装置は、ゲート電極17の両側面上にゲート電極17よりも高さが低いオフセットスペーサ50が形成されている。オフセットスペーサ50の上には、SiO2膜からなる保護絶縁膜64Aが形成されている。断面L字状の内側サイドウォール62Aは、オフセットスペーサ50及び保護絶縁膜64Aの側面を覆うように形成されている。内側サイドウォール62Aの側面上にはSiO2膜からなる外側絶縁膜64Bが形成されている。
図8及び図9は、第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示している。まず、図8(a)に示すように、活性領域13の上に、ゲート絶縁膜15とゲート電極17とを形成する。ゲート電極17を形成する工程までは、図2(a)に示す工程と同じである。
次に、図8(b)に示すように、厚さが10nmのSiN膜を半導体基板10上の全面に形成した後、異方性エッチングを行うことにより、厚さが10nmのSiN膜からなるオフセットスペーサ50を、ゲート電極17の側面上に形成する。この後、オフセットスペーサ50及びゲート電極17をマスクとして活性領域13にn型不純物をイオン注入し、n型のエクステンション領域24を形成する。
次に、図8(c)に示すように、SiO2膜からなる内側サイドウォール62Aと、SiN膜からなる外側サイドウォール62Bとを有するサイドウォール62を形成する。サイドウォール62は、半導体基板10上の全面にSiO2膜とSiN膜とを順次堆積した後、エッチバックすることにより形成すればよい。この後、サイドウォール62、オフセットスペーサ50及びゲート電極17をマスクとして、活性領域13にn型不純物をイオン注入した後、熱処理を行うことによりn型のソースドレイン領域26を形成する。
次に、図8(d)に示すように、ウエットエッチングにより外側サイドウォール62Bを除去する。この際、オフセットスペーサ50の上部も同時にエッチングされ深さが20nm程度のリセス部が形成される。
次に、図9(a)に示すように、半導体基板10上の全面に厚さが5nmのSiO2膜64を堆積する。これにより、幅10nmのリセス部はSiO2膜64によって埋まる。
次に、図9(b)に示すよう、SiO2膜64を異方性エッチングして、ゲート電極17の上面及びソースドレイン領域26の上面を露出する。これにより、内側サイドウォール62AのL字表面上には、SiO2膜64からなる外側絶縁膜64Bが形成される。
次に、図9(c)に示すように、ゲート電極17の上部及びソースドレイン領域26の上部をシリサイド化し、シリサイド層17A及びシリサイド層26Aを形成する。シリサイド化は、半導体基板10上にニッケル等の金属を堆積し、熱処理を行った後、未反応の金属を選択的に除去することにより行えばよい。
次に、図9(d)に示すように、半導体基板10上の全面にSiN膜からなる応力絶縁膜30を堆積した後、SiO2膜からなる層間絶縁膜32を堆積する。応力絶縁膜30は、外側絶縁膜64Bの側面上に接して設けられ、活性領域13におけるチャネル領域に対してゲート長方向の引張応力を印加する。続いて、層間絶縁膜32及び応力絶縁膜30に、シリサイド層26Aを露出する開口部を形成し、開口部に導電性材料を埋め込むことによりコンタクトプラグ28を形成する。
本実施形態の半導体装置は、オフセットスペーサ50の高さがゲート電極17よりも低く、オフセットスペーサ50の上にSiO2膜からなる保護絶縁膜64Aが形成されている。ゲート電極17の下部の側面はオフセットスペーサ50に覆われ、上部の側面は保護絶縁膜64Aに覆われている。従って、ゲート電極17をシリサイド化する際に、シリサイド層17Aがゲート長方向に堆積膨張することがほとんどない。その結果、ゲート電極17とコンタクトプラグ28との短絡不良がほとんど生じることがない。
本実施形態において、オフセットスペーサ及び外側サイドウォールをSiN膜とし、内側サイドウォールをSiO2膜とする例を示した。しかし、オフセットスペーサ及び外側サイドウォールと、内側サイドウォールとのエッチン選択性が異なっていればよく、他の材料を用いてもよい。例えば、SiO2膜、SiN膜、SiON膜及びSiC膜等を任意に組み合わせればよい。但し、オフセットスペーサは、ゲート絶縁膜の端部が酸化されないように酸化膜以外の膜を用いることが好ましい。
保護絶縁膜64A及び外側絶縁膜64BをSiO2膜としたが、堆積及び異方性エッチングが容易にできる絶縁膜であればどのような材料を用いてもよい。保護絶縁膜64A及び外側絶縁膜64Bと、内側サイドウォール62Aとを同一の材料により形成した場合に、保護絶縁膜64A及び外側絶縁膜64Bと内側サイドウォール62Aとの間に明瞭な境界が認められなくても何ら問題ない。
各実施形態において、ゲート絶縁膜をSiO2膜としたが高誘電率膜等としてもよい。また、ゲート電極の上部のみをシリサイド化したが、ゲート電極全体をシリサイド化してもよい。
また、各実施形態では、NチャネルMISFETを用いて説明したが、PチャネルMISFETにおいても同様な効果を得ることができる。この場合、エクステンション領域及びソースドレイン領域はp型となり、応力絶縁膜は活性領域におけるチャネル領域に対してゲート長方向の圧縮応力を生じさせる膜となり、それ以外の構成は同じである。
本発明に係る半導体装置及びその製造方法は、ゲート電極をシリサイド化する際にゲート長方向の体積膨張が生じにくく、ゲート電極とコンタクトプラグ等との短絡不良が生じにくい半導体装置を実現でき、シリサイド化された電界効果トランジスタを有する半導体装置及びその製造方法等として有用である。
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
10 半導体基板
11 p型ウェル
12 素子分離領域
13 活性領域
15 ゲート絶縁膜
17 ゲート電極
17A シリサイド層
20 オフセットスペーサ
20A 内側オフセットスペーサ
20B 外側オフセットスペーサ
22 サイドウォール
22A 内側サイドウォール
22B 外側サイドウォール
24 エクステンション領域
26 ソースドレイン領域
26A シリサイド層
28 コンタクトプラグ
30 応力絶縁膜
32 層間絶縁膜
40 オフセットスペーサ形成膜
40a 内側オフセットスペーサ形成膜
40b 外側オフセットスペーサ形成膜
40A 積層オフセットスペーサ形成膜
50 オフセットスペーサ
52 サイドウォール
52A 内側サイドウォール
52B 外側サイドウォール
54 保護サイドウォール
62 サイドウォール
62A 内側サイドウォール
62B 外側サイドウォール
64 SiO2
64A 保護絶縁膜
64B 外側絶縁膜

Claims (16)

  1. 半導体基板の上にゲート絶縁膜を介在させて形成され、上部がシリサイド化されたゲート電極と、
    前記ゲート電極の側面上に形成されたオフセットスペーサと、
    前記オフセットスペーサの側面上を覆う断面L字状のサイドウォールとを備え、
    前記オフセットスペーサは、前記ゲート電極側に形成された内側オフセットスペーサと、前記内側オフセットスペーサの側面上に形成された外側オフセットスペーサとを有し、
    前記内側オフセットスペーサと、前記外側オフセットスペーサ及びサイドウォールとは、エッチング選択性が異なる材料からなることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記内側オフセットスペーサはシリコン窒化膜からなり、
    前記外側オフセットスペーサ及びサイドウォールはシリコン酸化膜からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記内側オフセットスペーサは、断面L字状であり、
    前記外側オフセットスペーサは、断面I字状であり、前記半導体基板と接していないことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記内側オフセットスペーサの膜厚は、1nm以上且つ5nm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 半導体基板の上にゲート絶縁膜を介在させて形成され、上部がシリサイド化されたゲート電極と、
    前記ゲート電極の側面上に形成され、前記ゲート電極よりも高さが低いオフセットスペーサと、
    前記オフセットスペーサの側面を覆い、前記オフセットスペーサよりも高さが高いサイドウォールと、
    前記オフセットスペーサの上面及びゲート電極の側面における前記オフセットスペーサに覆われていない部分を覆う保護絶縁膜とを備え、
    前記オフセットスペーサと前記サイドウォールとは、エッチング選択性が異なる材料からなることを特徴とする半導体装置。
  6. 前記オフセットスペーサはシリコン窒化膜からなり、
    前記サイドウォールはシリコン酸化膜からなることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記保護絶縁膜は、前記サイドウォールと一体に形成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の半導体装置。
  8. 前記サイドウォールの側面を覆う外側絶縁膜をさらに備え、
    前記保護絶縁膜、外側絶縁膜及びサイドウォールは同一の材料からなることを特徴とする請求項5又は6に記載の半導体装置。
  9. 前記サイドウォール、保護絶縁膜及び外側絶縁膜は、一体に形成されていることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
  10. 前記半導体基板における前記ゲート電極の両側方に形成されたエクステンション領域と、
    前記半導体基板における前記エクステンション領域の外側方に形成され、上部がシリサイド化されたソースドレイン領域と、
    前記サイドウォール及びゲート電極の上を覆うように前記半導体基板の上に形成された応力絶縁膜と、
    前記応力絶縁膜の上に形成された層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜及び応力絶縁膜を貫通し、前記ソースドレイン領域と接続されたコンタクトプラグとをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体装置。
  11. 半導体基板の上にゲート絶縁膜を介在させてゲート電極を形成する工程(a)と、
    前記ゲート電極の側面上に内側オフセットスペーサ及び外側オフセットスペーサを形成する工程(b)と、
    前記ゲート電極、内側オフセットスペーサ及び外側オフセットスペーサをマスクとして前記半導体基板に不純物を注入することにより、エクステンション領域を形成する工程(c)と、
    前記外側オフセットスペーサの側面上に、内側サイドウォール及び外側サイドウォールを有するサイドウォールを形成する工程と(d)と、
    前記ゲート電極、内側オフセットスペーサ、外側オフセットスペーサ及びサイドウォールをマスクとして前記半導体基板に不純物を注入することにより、ソースドレイン領域を形成する工程(e)と、
    前記外側サイドウォールを除去した後、前記ゲート電極の上部及びソースドレイン領域の上部をシリサイド化する工程(f)とを備え、
    前記内側オフセットスペーサ及び外側サイドウォールと、前記外側オフセットスペーサ及び内側サイドウォールとは、エッチング選択性が異なる材料からなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 前記工程(b)は、
    前記半導体基板の上に前記ゲート電極を覆うようにシリコン窒化膜を堆積する工程(b1)と、
    前記シリコン窒化膜の上部を酸化することにより、前記シリコン窒化膜の上部にシリコン酸化膜を形成する工程(b2)と、
    前記シリコン酸化膜及びシリコン窒化膜を異方性エッチングする工程(b3)とを含むことを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記工程(b)は、
    前記半導体基板の上に、シリコン窒化膜を堆積する工程(b4)と、
    前記シリコン窒化膜の上に、シリコン酸化膜を堆積する工程(b5)と、
    前記シリコン酸化膜及びシリコン窒化膜を異方性エッチングする工程(b6)とを含むことを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 半導体基板の上にゲート絶縁膜を介在させてゲート電極を形成する工程(a)と、
    前記ゲート電極の側面上にオフセットスペーサを形成する工程(b)と、
    前記ゲート電極、オフセットスペーサをマスクとして前記半導体基板に不純物を注入することにより、エクステンション領域を形成する工程(c)と、
    前記工程(c)よりも後に、前記オフセットスペーサの上部を選択的に除去することにより、前記ゲート電極の上部の側面を露出する工程(d)と、
    前記工程(d)よりも後に、前記ゲート電極の上部の側面及びオフセットスペーサの側面上に、内側サイドウォール及び外側サイドウォールを有するサイドウォールを形成した後、前記ゲート電極、オフセットスペーサ及びサイドウォールをマスクとして前記半導体基板に不純物を注入することにより、ソースドレイン領域を形成する工程(e)と、
    前記工程(e)よりも後に、前記外側サイドウォールを除去した後、前記ゲート電極の上部及びソースドレイン領域の上部をシリサイド化する工程(f)とを備え、
    前記オフセットスペーサ及び外側サイドウォールと、前記内側サイドウォールとは、エッチング選択性が異なる材料からなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 半導体基板の上にゲート絶縁膜を介在させてゲート電極を形成する工程(a)と、
    前記ゲート電極の側面上にオフセットスペーサを形成する工程(b)と、
    前記ゲート電極、オフセットスペーサをマスクとして前記半導体基板に不純物を注入することにより、エクステンション領域を形成する工程(c)と、
    前記工程(c)よりも後に、前記オフセットスペーサの側面上に、内側サイドウォール及び外側サイドウォールを有するサイドウォールを形成した後、前記ゲート電極、オフセットスペーサ及びサイドウォールをマスクとして前記半導体基板に不純物を注入することにより、ソースドレイン領域を形成する工程(d)と、
    前記外側サイドウォール及びオフセットスペーサの上部を除去した後、前記半導体基板上の全面に絶縁膜を形成し、形成した絶縁膜の前記ゲート電極の上面及びソースドレイン領域の上面を覆う部分を除去することにより、前記ゲート電極の側面及びオフセットスペーサの上面を覆う保護絶縁膜と、前記内側サイドウォールの上を覆う外側絶縁膜とを形成する工程(e)と、
    前記工程(e)よりも後に、前記ゲート電極の上部及びソースドレイン領域の上部をシリサイド化する工程(f)とを備え、
    前記オフセットスペーサ及び外側サイドウォールと、前記内側サイドウォールとは、エッチング選択性が異なる材料からなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  16. 前記工程(f)よりも後に、
    前記半導体基板上の全面に応力絶縁膜を形成する工程(g)と、
    前記応力絶縁膜の上に層間絶縁膜を形成する工程(h)と、
    前記層間絶縁膜及び応力絶縁膜を貫通し、前記ソースドレイン領域と接続されたコンタクトプラグを形成する工程(i)とをさらに備えていることを特徴とする請求項11〜15のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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