JP2010170322A - 路側通信システム、車両側通信システム、及び路車間通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両V側との通信を行うことができる複数種類の通信メディア1,2を有する路側通信システムであって、車両Vへのデータ送信を制御する制御部5と、前記複数種類の通信メディア1,2のうち車両が対応している通信メディアを示す対応メディア情報を、前記複数種類の通信メディア1,2のいずれかによって当該車両Vから取得する対応メディア情報取得手段と、を備え、前記制御部は、取得した前記対応メディア情報に基づいて、前記複数種類の通信メディアの少なくともいずれか一の通信メディアによるデータ送信を制御することを特徴とする路側通信システム。
【選択図】図1
Description
そこで、本発明者らは、車両へのデータ送信のために、複数種類の通信メディアを共用するという着想を得た。
しかし、車両に複数種類の通信メディア全てに対応した通信機(車載機)が搭載されるとは限らず、いずれかの通信メディアにしか対応していない通信機しか有しない車両が存在することも想定される。
〔システムの全体構成〕
図1及び図2は、路側の通信機として、局所通信機(局所通信メディア)である光ビーコン1と、広域無線通信機(広域通信メディア)である路側無線通信機2とを複合的に備えた路側通信システムを示している。この路側通信システムは、高度道路交通システム(ITS)における通信システムの一部として用いられ、道路を走行する車両Vに対して、安全支援などのための各種データを提供するために使用される。
この路側通信システムは、車両Vに設けられた車両側通信システムとの間で、光ビーコン及び/又は路側無線通信機によって通信を行う。
つまり、路側通信システムと、車両側通信システムとによって、路車間で通信を行う路車間通信システムが構成されている。
また、広域エリアA2は、比較的広いため、多数の車両Vが、当該広域エリアA2内に存在することができる。
また、図1において、局所エリア1と広域エリアA2とは隣接しているが、両エリアA1,A2は重複していてもよいし、離れていても良い。
また、路側無線通信機2も、送受信データの変復調を行うデータ変復調部21と、送受信データの加工を行うデータ加工部22とを備えている。
受信データ処理部52は、光ビーコン1及び/又は路側無線通信機2からデータを受信し、当該受信データを処理するためのものである。
また、路側制御機5は、情報提供センタの装置6からのデータの変復調を行う変復調部53を備えている。この変復調部53は、交通信号機7とも接続されており、路側制御機5は、情報提供センタ(交通管制センタ)の装置6からの指令に基づいて、交通信号機7の動作を制御することができる。
前記光ビーコン用車載機3は、送受信データの変復調を行うデータ変復調部31と、送受信データの加工を行うデータ加工部32とを備えている。
また、無線通信用車載機4も、送受信データの変復調を行うデータ変復調部41と、送受信データの加工を行うデータ加工部42とを備えている。
受信データ処理部82は、光ビーコン用車載機3及び/又は無線通信用車載機4からデータを受信し、当該受信データを処理するためのものである。なお、受信データは、車載制御機83の記憶部83に記憶可能である。
一方、車両Vには、光ビーコン1と路側無線通信機2という2つの通信メディアに対応すべく光ビーコン用車載機3及び無線通信用車載機4の双方を有する路側通信システムを備えた車両V1と、光ビーコン用車載機3を有するが無線通信用車載機4を有しない車両V2と、無線通信用車載機4を有するが光ビーコン用車載機3を有しない車両V3とがある。
ただし、図1に示すように、上記データA〜Dは、主として、路側無線通信機2によって車両V側へ送信され、無線通信用車載機4によって受信される。また路側無線通信機2からは、接続認証がなされた車両(接続認証車)のみ解読可能な個別サービスデータも送信される。個別サービスデータは、認証を実施した車両Vのみが読み取ることができる情報であり、例えば、経路上の渋滞情報、娯楽系情報などである。
例えば、通常のサービスデータA〜Dが、右直情報などを音声データ及びアニメーションデータ(映像データ)で示したものであるとすると、低容量サービスデータA’〜D’は、アニメーションデータを含まず、音声データだけからなるものである。
また、路側無線通信機2から送信されるデータであって、共通サービスデータA〜D及び個別サービスデータを含むデータを「無線データD2」という。
本実施形態では、両メディア1,2に対応する車両V1は、対応メディア情報として、光ビーコン1及び路側無線通信機2との通信に対応していることを示す情報(光ビーコン用車載機3及び無線通信用車載機4を有していることを示す情報)を送信する。
なお、光ビーコン1にだけ対応する車両V2は、対応メディア情報として、光ビーコン1だけに対応していることを示す情報を送信する。
なお、この第1光ビーコンデータD1aには、低容量サービスデータA’〜D’の他、両メディア1,2に共通する共通データ(時刻データ、路側通信システムのID等)も含まれている。
この第2光ビーコンデータD1bには、事前接続情報の他、両メディア1,2に共通する共通データ(時刻データ、路側通信システムのID等)や、サービスの属性情報(図示せず)も含まれている。サービスの属性情報は、路側無線通信機2にて提供されるサービスデータA〜Dの情報種別、データ量、伝送レート、サービスデータを提供する路側無線通信機2のIDなどからなる。
一方、路側無線通信機2に対応しているが光ビーコン1に対応していない車両V3は、認証処理が行われていない状態で、広域エリアA2に進入するため、無線データD2に含まれる個別サービスデータを解読できず、個別サービスデータを取得できない。
このように、路側無線通信機2では、送信するデータの内容を特に変更することなく、車両V1と車両V3とで、取得可能なデータに差を付けることが可能である。
このように、両メディア1,2に対応した車両V1はより詳細かつ多くの情報を取得できる一方、一部のメディア1,2に対応していない車両V2,V3でも必要最低限の情報を取得できる。
図4及び図5は、本発明の第2実施形態に係る路側通信システムにおける路側制御機5の処理(光ビーコン制御及び路側無線通信機制御)を示している。なお、第2実施形態及び以降の実施形態において、特に説明をしない点については、第1実施形態と同様である。
なお、車両Vの無線通信用車載機4から送信された送信パケット数の観測は常時行われ、混雑状況の算出は、車両Vが広域エリアA2を通過するのに要する程度の時間間隔で周期的に行われる。
一方、混雑状況を示す値が閾値よりも小さく閑散としていると判定される場合には、第1実施形態のステップS14と同様に、事前接続情報を第2光ビーコンデータD1bとし、その第2光ビーコンデータD1bを、光ビーコン1から送信させる(ステップS26)。
なお、ステップS24において広域エリアA2が混雑していると判定された場合、ステップS25では、サービスデータA〜Dの一部を第2光ビーコンデータD1bに追加して光ビーコン1から送信させるようにしたが、第2光ビーコンデータD1bに含まれる事前接続情報等の代わりに、サービスデータA〜Dの一部を第2光ビーコンデータD1bに含めても良い。
図6に示すように、第3実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態における車両Vの光ビーコン用車載機3が、車両ID及び対応メディア情報のほか、要求データ情報を、光ビーコン1に送信する(ステップS33)。
要求データ情報は、光ビーコン1又は路側無線通信機2が提供可能なデータのうち、車両Vが要求するデータの種類を特定するためのものである。
第4実施形態では、第1〜第3実施形態における光ビーコン1から送信されるデータ種別又はデータ量を、車両Vの速度に応じて、選択・調整する。
ここで、車両Vが局所エリアA1内に滞在する時間は、車速によって変化する。つまり、車両Vの高速走行時は、局所エリアA1内での滞在時間が短くなるため、データを確実に車両Vに受信させるには、データ容量が少ない方が好ましく、車両Vの低速走行時は、局所エリアA1内での滞在時間が長くなるため、データ容量が多くても、データを車両Vに受信させることが可能である。
そこで、第4実施形態の路側制御機4は、車両Vの速度を取得し、当該速度に応じて、光ビーコン1から送信されるデータ種別を選択してデータ量を増減したり、同一種別のデータのデータ量自体を調整してデータ量を増減する。
例えば、図7のステップS43において、車両Vの高速走行時は、第1光ビーコンデータD1aとして、低容量サービスデータA’〜D’を送信して通信の信頼性を確保し、車両Vの低速走行時は、第1光ビーコンデータD1aとして通常のサービスデータA〜Dを送信することで、詳細度を上げることができる。
また、図7のステップS44において、車両Vの高速走行時は、事前接続情報を送信するが、車両Vの低速走行時は、第2光ビーコンデータD1bとして、事前接続情報に加えて低容量サービスデータA’〜D’又はその他を付加して送信することができる。
また、路側制御機5は、局所エリア内又は局所エリア近傍に設置された車速感知器を用いて車両Vの速度を求めても良い。
図8に示すように、第5実施形態では、第1〜第4実施形態の路側制御機5において、通常のデータよりも、送信の優先度が高い高優先度情報E(前方事故を示す情報、天災発生を示す情報、緊急車両通過情報など)が送信すべきデータとして発生した場合(ステップS54)、高優先度情報Eを、車両Vに対して、路側無線通信機1から送信させるだけでなく、光ビーコン1からも重畳的に送信させる(ステップS55)。
つまり、高優先度情報Eが存在しない場合は、路側制御機5は、ステップS14などと同様に、事前接続情報を第2光ビーコンデータD1bとして光ビーコン1から送信させるが(ステップS56)、高優先度情報Eが存在する場合には、第2光ビーコンデータD1bに高優先度情報Eが含められる。
高優先度情報Eを送信する場合、当該高優先度情報Eは、光ビーコン1から送信すべき他のデータ(事前接続情報、サービスデータ、サービス属性情報(情報E以外の属性情報))に加えて又は代えて送信される。
図9に示すように、第6実施形態は、第1〜第5実施形態の路側制御機5において、車両Vが、光ビーコン1だけに対応した車両V1であるときに、通常のデータよりも、送信の優先度が高い高優先度情報Eが送信すべきデータとして発生した場合(ステップS63)、その高優先度情報Eの低容量データE’を、光ビーコン1から繰り返し送信させる(ステップS64)。
高優先度情報が発生した場合、より優先度が低いデータA’〜D’を送信しないか又は一部しか送信しないようにして、優先度が低いデータの送信を抑制しつつ、情報E’を繰り返し車両Vに提供することで、車両Vが光ビーコン1だけにしか対応していなくても高優先度情報を確実に取得することができる。
なお、高優先度情報が存在しない場合には、ステップS13などと同様に、低容量サービスデータA’〜D’が送信される(ステップS65)。
図10に示すように、第7実施形態は、第1〜第6実施形態の路側制御機5において、車両Vが、両メディア1,2に対応した車両V1であるときには、光ビーコン1では、後続の路側無線通信機2で提供されるサービスデータA〜Dのサービス属性情報等以外に、サービスデータA〜Dの付加データを送信する(ステップS74)。
この場合、路側制御機5は、サービスデータAの付加データとしてのデータαと、サービスデータBの付加データとしてのデータβを光ビーコン1から送信させる。データαは、例えば、路側通信システムがある路線の先のリンク旅行時間情報とし、データβは、店舗の駐車場情報(駐車場の空き情報、駐車料金情報)とすることができる。
また、サービスデータBの付加データとしてデータβを車両V1が取得することで、当該車両V1の車載制御機8は、店舗の所在などに加え、その店舗の駐車場の空き状況や料金を取得でき、その情報を表示部11にて表示することで、駐車場選択の支援を行うことができる。
例えば、路側制御機5が、対応メディア情報に基づいて行うデータ送信制御は、車両に提供されるデータ種別の選択、車両に提供されるデータ数の調整、各データのデータ量の調整、に限らず、伝送レートなどの制御であってもよい。
また、上記実施形態では、光ビーコン1によって対応メディア情報を取得し、当該対応メディア情報に基づいて、主に光ビーコン1から送信されるデータを制御したが、対応メディア情報は、路側無線通信機2によって取得してもよいし、対応メディア情報に基づいて、路側無線通信機2から送信されるデータを制御してもよい。
2 路側無線通信機(広域通信機)
3 光ビーコン用車載機(第1車載通信機)
4 無線通信用車載機(第2車載通信機)
5 路側制御機(制御部)
A1 局所エリア
A2 広域エリア
V 車両
Claims (15)
- 車両側との通信を行うことができる複数種類の通信メディアを有する路側通信システムであって、
前記複数種類の通信メディアのうち車両が対応している通信メディアを示す対応メディア情報を、前記複数種類の通信メディアのいずれかによって当該車両から取得し、取得した前記対応メディア情報に基づいて、前記複数種類の通信メディアの少なくともいずれか一の通信メディアによるデータ送信を制御する制御部を備えていることを特徴とする路側通信システム。 - 前記複数種類の通信メディアは、
所定の局所エリアに存在する車両に搭載された第1車載通信機との通信を行う局所通信メディアと、
前記局所エリアよりも広いエリアであって、前記局所エリア近傍の又は前記局所エリアと重複する広域エリア、に存在する車両に搭載された第2車載通信機との通信を行う広域通信メディアと、
を含む請求項1記載の路側通信システム。 - 前記制御部は、前記局所通信メディアによって車両から取得した対応メディア取得情報に基づいて、前記局所通信メディアによる前記車両へのデータ送信を制御する請求項2記載の路側通信システム。
- 前記制御部は、車両の混雑状況に応じて、前記局所通信メディアによる車両へのデータ送信を制御する請求項2又は3記載の路側通信システム。
- 前記制御部は、車両から送信された送信パケットの単位時間当たりの数を集計して車両の混雑状況を求める請求項4記載の路側通信システム。
- 前記制御部は、前記広域エリア内又は前記広域エリア近傍に設置された車両感知器によって検出された車両数を集計して、前記広域エリアにおける車両の混雑状況を求める請求項4記載の路側通信システム。
- 前記制御部は、車両が要求するデータを示す要求データ情報を、前記複数種類の通信メディアのいずれかによって当該車両から取得し、取得した前記対応メディア情報及び前記要求データ情報に基づいて、前記複数種類の通信メディアの少なくともいずれか一の通信メディアによるデータ送信を制御する請求項1〜6のいずれか1項記載の路側通信システム。
- 前記制御部は、前記車両の速度に応じて、前記局所通信メディアによる車両へのデータ送信を制御する請求項2〜6のいずれか1項に記載の路側通信システム。
- 前記制御部は、車両から送信された送信パケットに含まれる車速情報に基づいて車両の速度を求める請求項8記載の路側通信システム。
- 前記制御部は、前記局所エリア内又は前記局所エリア近傍に設置された車速感知器を用いて車両の速度を求める請求項7記載の路側通信システム。
- 前記制御部は、取得した対応メディア情報が示す車両の対応通信メディアが複数ある場合には、送信の優先度が高いデータを、当該車両が対応する複数の通信メディアによって重畳的に送信させるよう制御する請求項1〜10のいずれか1項に記載の路側通信システム。
- 前記制御部は、取得した対応メディア情報が示す車両の対応通信メディアとして、前記局所通信メディアは含まれているが、前記広域通信メディアが含まれていない場合には、前記局所通信メディアによって送信すべきデータのうち、送信の優先度が低いデータの送信を抑制しつつ、送信の優先度の高いデータの送信を前記局所通信メディアに繰り返し行わせるよう制御する請求項2〜9のいずれか1項に記載の路側通信システム。
- 前記制御部は、取得した対応メディア情報が示す車両の対応通信メディアが複数ある場合には、当該車両が対応する複数の通信メディアのうちの一の通信メディアで送信すべきデータの付加データを、当該車両が対応する複数の通信メディアのうちの他の通信メディアによって送信させるよう制御する請求項1〜12のいずれか1項に記載の路側通信システム。
- 車両に搭載された車両側通信システムであって、
請求項1〜13のいずれか1項に記載の路側通信システムにおける複数種類の通信メディアのうち、前記車両が、いずれの通信メディアに対応しているかを示す対応メディア情報を前記路側通信システムに送信する手段を備えていることを特徴とする車両側通信システム。 - 路側の複数種類の通信メディアが、車両との通信を行うよう構成された路車間通信システムであって、
前記車両は、複数種類の通信メディアのうち、当該車両が、いずれの通信メディアに対応しているかを示す対応メディア情報を送信する手段を備え、
前記対応メディア情報を、前記複数種類の通信メディアのいずれかによって当該車両から取得し、取得した前記対応メディア情報に基づいて、前記複数種類の通信メディアの少なくともいずれか一の通信メディアによるデータ送信を制御する制御部を備えていることを特徴とする路車間通信システム。
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