JP2010167537A - 遠隔操作型アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 細長いパイプ部の先端に設けられた工具の姿勢を遠隔操作で変更することができ、しかも潤滑剤やコーティングを用いずに工具の滑らかな姿勢変更が可能な遠隔操作型アクチュエータを提供する。
【解決手段】 細長形状のスピンドルガイド部3と、その先端に姿勢変更自在に取付けられ工具1を回転自在に支持する先端部材2と、スピンドルガイド部3の基端が結合された駆動部ハウジング4aとを備える。スピンドルガイド部3は内部に、駆動部ハウジング4a内の工具回転用駆動源の回転を工具に伝達する回転軸22と、駆動部ハウジング4a内の姿勢変更用駆動源の駆動により先端部材2を姿勢変更させる姿勢操作部材31とを有する。先端部材2と姿勢操作部材31の接触点Pにおける接線に対し垂直な垂線PLと回転軸22の中心線CL2とがなす角度をαとした場合、α>0°である。
【選択図】 図2

Description

この発明は、工具の姿勢を遠隔操作で変更可能で、医療用、機械加工等の用途で用いられる遠隔操作型アクチュエータに関する。
医療用として骨の加工に用いられたり、機械加工用としてドリル加工や切削加工に用いられたりする遠隔操作型アクチュエータがある。遠隔操作型アクチュエータは、直線形状や湾曲形状をした細長いパイプ部の先端に設けた工具を遠隔操作で制御する。ただし、従来の遠隔操作用アクチュエータは、工具の回転のみを遠隔操作で制御するだけであったため、医療用の場合、複雑な形状の加工や外からは見えにくい箇所の加工が難しかった。また、ドリル加工では、直線だけではなく、湾曲状の加工が可能なことが求められる。さらに、切削加工では、溝内部の奥まった箇所の加工が可能なことが求められる。以下、医療用を例にとって、遠隔操作型アクチュエータの従来技術と課題について説明する。
整形外科分野において、骨の老化等によって擦り減って使えなくなった関節を新しく人工のものに取り替える人工関節置換手術がある。この手術では、患者の生体骨を人工関節が挿入できるように加工する必要があるが、その加工には、術後の生体骨と人工関節との接着強度を高めるために、人工関節の形状に合わせて精度良く加工することが要求される。
例えば、股関節の人工関節置換手術では、大腿骨の骨の中心にある髄腔部に人工関節挿入用の穴を形成する。人工関節と骨との接触強度を保つには両者の接触面積を大きくとる必要があり、人工関節挿入用の穴は、骨の奥まで延びた細長い形状に加工される。このような骨の切削加工に用いられる医療用アクチュエータとして、細長いパイプ部の先端に工具を回転自在に設け、パイプ部の基端側に設けたモータ等の回転駆動源の駆動により、パイプ部の内部に配した回転軸を介して工具を回転させる構成のものがある(例えば特許文献1)。この種の医療用アクチュエータは、外部に露出した回転部分は先端の工具のみであるため、工具を骨の奥まで挿入することができる。
人工関節置換手術では、皮膚切開や筋肉の切断を伴う。すなわち、人体に傷を付けなければならない。その傷を最小限に抑えるためには、前記パイプ部は真っ直ぐでなく、適度に湾曲している方が良い場合がある。このような状況に対応するためのものとして、次のような従来技術がある。例えば、特許文献2は、パイプ部の中間部を2重に湾曲させて、パイプ部の先端側の軸心位置と基端側の軸心位置とをずらせたものである。このようにパイプ部の軸心位置が先端側と軸心側とでずれているものは、他にも知られている。また、特許文献3は、パイプ部を180度回転させたものである。
特開2007−301149号公報 米国特許第4,466,429号明細書 米国特許第4,265,231号明細書 特開2001−17446号公報
生体骨の人工関節挿入用穴に人工関節を嵌め込んだ状態で、生体骨と人工関節との間に広い隙間があると、術後の接着時間が長くなるため、前記隙間はなるべく狭いのが望ましい。また、生体骨と人工関節の接触面が平滑であることも重要であり、人工関節挿入用穴の加工には高い精度が要求される。しかし、パイプ部がどのような形状であろうとも、工具の動作範囲はパイプ部の形状の制約を受けるため、皮膚切開や筋肉の切断をできるだけ小さくしながら、生体骨と人工関節との間の隙間を狭くかつ両者の接触面が平滑になるように人工関節挿入用穴を加工するのは難しい。
一般に、人工関節置換手術が行われる患者の骨は、老化等により強度が弱くなっていることが多く、骨そのものが変形している場合もある。したがって、通常考えられる以上に、人工関節挿入用穴の加工は難しい。
そこで、本出願人は、人工関節挿入用穴の加工を比較的容易にかつ精度良く行えるようにすることを目的として、先端に設けた工具の姿勢を遠隔操作で変更可能とすることを試みた。工具の姿勢が変更可能であれば、パイプ部の形状に関係なく、工具を適正な姿勢に保持することができるからである。しかし、工具は細長いパイプ部の先端に設けられているため、工具の姿勢を変更させる機構を設ける上で制約が多く、それを克服するための工夫が必要である。さらに、医療分野で使用する医療用アクチュエータについては、人体にとって好ましくない潤滑剤やコーティングを用いずに、工具の滑らかな姿勢変更が可能であることが求められる。
なお、細長いパイプ部を有しない医療用アクチュエータでは、手で握る部分に対して工具が設けられた部分が姿勢変更可能なものがある(例えば特許文献4)が、遠隔操作で工具の姿勢を変更させるものは提案されていない。
この発明は、細長いパイプ部の先端に設けられた工具の姿勢を遠隔操作で変更することができ、しかも潤滑剤やコーティングを用いずに工具の滑らかな姿勢変更が可能な遠隔操作型アクチュエータを提供することである。
この発明にかかる遠隔操作型アクチュエータは、細長形状のスピンドルガイド部と、このスピンドルガイド部の先端に先端部材連結部を介して姿勢変更自在に取付けられた先端部材と、前記スピンドルガイド部の基端が結合された駆動部ハウジングとを備え、前記先端部材は、工具を保持するスピンドルを回転自在に支持し、前記スピンドルガイド部は、前記駆動部ハウジング内に設けられた工具回転用駆動源の回転を前記スピンドルに伝達する回転軸と、両端に貫通したガイド孔とを内部に有し、先端が前記先端部材に接して進退動作することにより前記先端部材を姿勢変更させる姿勢操作部材を前記ガイド孔内に進退自在に挿通し、前記姿勢操作部材を進退させる姿勢変更用駆動源を前記駆動部ハウジング内に設け、前記先端部材と前記姿勢操作部材の接触点における接線に対し垂直な垂線と前記回転軸の中心線とがなす角度をαとした場合、α>0°であることを特徴とする。
例えば、前記先端部材は、筒状のハウジングと、このハウジングの内周に配置された前記スピンドルと、前記ハウジングに対し前記スピンドルを回転自在に支持する軸受とを備え、前記先端部材の姿勢が中立状態にあるとき、前記スピンドルの中心線と前記回転軸の中心線の延長線上に位置し、かつ前記姿勢操作部材は、前記回転軸の中心線から偏心して位置し、その先端が前記先端部材のハウジングの端面に接した状態で前記回転軸の中心線と平行な方向に進退するものであり、前記ハウジングの端面は外径側ほど姿勢操作部材側に近い傾斜面とされた構成とすることができる。
この構成によれば、先端部材に設けた工具の回転により、骨等の切削が行われる。その場合に、姿勢変更用駆動源により姿勢操作部材を進退させると、この姿勢操作部材の先端が先端部材に対し作用することにより、スピンドルガイド部の先端に先端部材連結部を介して姿勢変更自在に取付けられた先端部材が姿勢変更する。姿勢変更用駆動源は、スピンドルガイド部の基端側の駆動部ハウジング内に設けられており、上記先端部材の姿勢変更は遠隔操作で行われる。姿勢操作部材はガイド孔に挿通されているため、姿勢操作部材が長手方向と交差する方向に位置ずれすることがなく、常に先端部材に対し適正に作用することができ、先端部材の姿勢変更動作が正確に行われる。
上記先端部材の姿勢変更動作において、姿勢操作部材の先端が先端部材の姿勢操作部材との接触面を押すことによって、先端部材が首振り動作して姿勢変更される。その際、先端部材の姿勢操作部材との接触面が姿勢操作部材の進退方向と垂直、すなわち先端部材と前記姿勢操作部材の接触点における接線に対し垂直な垂線と前記回転軸の中心線とがなす角度α=0°であると、先端部材と姿勢操作部材との間に滑りが生じないため、先端部材が首振り動作できない。しかし、α>0°であれば、姿勢操作部材に対して先端部材が滑りながら首振り動作することが可能であり、先端部材を滑らかに姿勢変更できる。そのため、人体にとって好ましくない潤滑剤やコーティングを用いなくて済み、医療分野で使用する医療用アクチュエータに適する。
この発明において、前記先端部材と前記姿勢操作部材の接触部の静摩擦係数をμとした場合、この静摩擦係数μと前記角度αとの間に、μ<tan(α)の関係が成り立つのが良い。
姿勢操作部材が先端部材を押す力をFとした場合、静止摩擦力の最大値はμFcos(α)、接線方向の力はFsin(α)でそれぞれ表される。先端部材と姿勢操作部材の接触点で滑りが生じるのは、μFcos(α)<Fsin(α)の関係にあるときであるから、μ<tan(α)とすれば先端部材が姿勢変更可能である。予め静摩擦係数μを測定しておけば、先端部材の姿勢変更動作可能な角度αの値が求められる。一般的に、静摩擦力は動摩擦力よりも大きいため、静摩擦力に打ち勝って動作することが可能であれば、動摩擦力に打ち勝って動作することも可能である。0<μ<1であるため、上記関係はすべての摩擦面に対応する。
前記角度αが、0°<α<45°であるのが好ましい。
角度αが45°以上であると、姿勢操作部材が先端部材に与える力を軸方向力と径方向力に分割した場合に、軸方向力よりも径方向力の方が大きくなるため、先端部材に駆動力を十分に伝達できないからである。また、径方向力が大きくなると、姿勢操作部材とその案内面となる前記ガイド孔の内面間で生じる摩擦力も大きくなり、大きな駆動力が必要となる。
この発明において、前記先端部材の前記姿勢操作部材との接触面の断面形状が直線状であってもよく、姿勢操作部材側に凸となる円弧状であってもよい。
先端部材の姿勢操作部材との接触面の断面形状が直線状である場合は、加工が比較的簡単であるため、製造コストを低減できる。
先端部材の姿勢操作部材との接触面の断面形状が姿勢操作部材側に凸となる円弧状である場合は、先端部材がどのような姿勢になっても、角度αがほとんど一定であるように設計することができ、先端部材の姿勢に関係なく先端部材のスムーズな動作が実現できる。
この発明において、前記先端部材は、前記姿勢操作部材との対向面に1つ以上の径方向に沿う溝部を有し、この溝部の底面を、前記姿勢操作部材との接触面とするのが良い。
溝部の底面を姿勢操作部材の接触面とすれば、姿勢操作部材の先端が溝部に挿入された状態となり、先端部材が中心線回りに回転するのを防止する効果が得られる。これにより、姿勢操作部材を進退させる機構やその制御装置の故障等により工具が制御不能となった場合でも、先端部材が中心線回りに回転して加工箇所の周りを傷つけたり、工具自体が破損したりすることを防止できる。先端部材の一部に加工を施すだけで溝部を形成することができるため、コスト低減に繋がる。
この発明において、前記スピンドルガイド部が、このスピンドルガイド部の外郭となる外郭パイプを有し、前記ガイド孔が、前記外郭パイプ内に設けられたガイドパイプの内径孔とすることができる。
この構成であれば、外郭パイプによりスピンドルガイド部の内部を保護しつつ、スピンドルガイド部を中空状にして軽量化を図れる。
この発明において、前記外郭パイプは、その断面2次モーメントが同外径である中実軸の断面2次モーメントの1/2以上であり、かつ内周面に前記ガイドパイプが挿入される溝状部を有するのが良い。
外郭パイプの断面2次モーメントを同外径である中実軸の断面2次モーメントの1/2以上とすることにより、スピンドルガイド部の剛性が高くなり、先端部材の位置決め精度が向上させられるとともに、切削性を向上させられる。また、外郭パイプの内周面に設けた溝状部にガイドパイプを挿入したことにより、ガイドパイプの円周方向の位置決めを容易に行え、組立性が良好である。
この発明において、前記スピンドルガイド部内の前記回転軸を回転自在に支持する複数の転がり軸受を設ける場合、隣合う転がり軸受間に、これら転がり軸受に対して予圧を与えるばね要素を設けるのが望ましい。
加工の仕上がりを良くするには、スピンドルを高速回転させて加工するのがよい。スピンドルを高速回転させると、工具に作用する切削抵抗を低減させる効果もある。スピンドルはワイヤ等からなる細い回転軸を介して回転力が伝達されるので、スピンドルの高速回転を実現させるため、回転軸を支持する転がり軸受に予圧をかけておくことが必要となる。この予圧のためのばね要素を隣合う転がり軸受間に設ければ、スピンドルガイド部の径を大きくせずにばね要素を設けられる。
この発明において、前記スピンドルガイド部は湾曲した箇所を有していてもよい。
姿勢操作部材を可撓性とすることにより、スピンドルガイド部に湾曲した箇所があっても、姿勢操作部材をガイド孔内で進退させることができる。
この発明の遠隔操作型アクチュエータは、細長形状のスピンドルガイド部と、このスピンドルガイド部の先端に先端部材連結部を介して姿勢変更自在に取付けられた先端部材と、前記スピンドルガイド部の基端が結合された駆動部ハウジングとを備え、前記先端部材は、工具を保持するスピンドルを回転自在に支持し、前記スピンドルガイド部は、前記駆動部ハウジング内に設けられた工具回転用駆動源の回転を前記スピンドルに伝達する回転軸と、両端に貫通したガイド孔とを内部に有し、先端が前記先端部材に接して進退動作することにより前記先端部材を姿勢変更させる姿勢操作部材を前記ガイド孔内に進退自在に挿通し、前記姿勢操作部材を進退させる姿勢変更用駆動源を前記駆動部ハウジング内に設け、前記先端部材と前記姿勢操作部材の接触点における接線に対し垂直な垂線と前記回転軸の中心線とがなす角度をαとした場合、α>0°であるため、細長いパイプ部の先端に設けられた工具の姿勢を遠隔操作で変更することができ、しかも潤滑剤やコーティングを用いずに工具の滑らかな姿勢変更が可能である。
この発明の実施形態にかかる遠隔操作型アクチュエータの概略構成を示す図である。 (A)は同遠隔操作型アクチュエータの先端部材およびスピンドルガイド部の断面図、(B)はそのIIB−IIB断面図、(C)は先端部材と回転軸との連結構造を示す図である。 (A)は同遠隔操作型アクチュエータの工具回転用駆動機構および姿勢変更用駆動機構の断面図に制御系を組み合わせて表示した図、(B)はそのIIIB−IIIB断面図である。 先端部材と姿勢操作部材の接触点に作用する力を示す説明図である。 先端部材の接触面の形状が異なる遠隔操作型アクチュエータの部分断面図であり、(A),(B),(C)はそれぞれ先端部材の姿勢が異なる状態を示す。 (A)はこの発明の異なる実施形態にかかる遠隔操作型アクチュエータの先端部材およびスピンドルガイド部の断面図、(B)はそのVIB−VIB断面図である。 (A)はこの発明のさらに異なる実施形態にかかる遠隔操作型アクチュエータの先端部材およびスピンドルガイド部の断面図、(B)はそのVIIB−VIIB断面図である。 同遠隔操作型アクチュエータの工具回転用駆動機構および姿勢変更用駆動機構の正面図に制御系を組み合わせて表示した図である。 (A)はこの発明のさらに異なる実施形態にかかる遠隔操作型アクチュエータの先端部材およびスピンドルガイド部の断面図、(B)はそのIXB−IXB断面図である。 (A)はこの発明のさらに異なる実施形態にかかる遠隔操作型アクチュエータの先端部材およびスピンドルガイド部の断面図、(B)はそのXB−XB断面図である。 スピンドルガイド部の形状が異なる遠隔操作型アクチュエータの概略構成を示す図である。
この発明の実施形態を図1〜図3と共に説明する。図1において、この遠隔操作型アクチュエータは、回転式の工具1を保持する先端部材2と、この先端部材2が先端に姿勢変更自在に取付けられた細長形状のスピンドルガイド部3と、このスピンドルガイド部3の基端が結合された駆動部ハウジング4aと、この駆動部ハウジング4a内の工具回転用駆動機構4bおよび姿勢変更用駆動機構4cを制御するコントローラ5とを備える。駆動部ハウジング4aは、内蔵の工具回転用駆動機構4bおよび姿勢変更用駆動機構4cと共に駆動部4を構成する。
図2に示すように、先端部材2は、略円筒状のハウジング11の内部に、一対の軸受12によりスピンドル13が回転自在に支持されている。スピンドル13は、先端側が開口した筒状で、中空部に工具1のシャンク1aが嵌合状態に挿入され、回り止めピン14によりシャンク1aが回転不能に結合される。この先端部材2は、先端部材連結部15を介してスピンドルガイド部3の先端に取付けられる。
先端部材連結部15は、先端部材2を姿勢変更自在に支持する手段であり、球面軸受からなる。具体的には、先端部材連結部15は、ハウジング11の基端の内径縮径部からなる被案内部11aと、スピンドルガイド部3の先端に固定された抜け止め部材21の鍔状部からなる案内部21aとで構成される。両者11a,21aの互いに接する各案内面F1,F2は、スピンドル13の中心線CL1上に曲率中心Oが位置し、基端側ほど径が小さい球面とされている。スピンドル13の中心線CL1は、先端部材2の中心線でもある。これにより、スピンドルガイド部3に対して先端部材2が抜け止めされるとともに、姿勢変更自在に支持される。先端部材2の姿勢が中立状態にあるとき(図2(A)の状態)、スピンドル13の中心線CL1は、回転軸22の中心線CL2の延長線上に位置する。この例は、曲率中心Oを通るX軸回りに先端部材2が姿勢変更する構成であるため、案内面F1,F2が、点Oを通るX軸を軸心とする円筒面であってもよい。
スピンドルガイド部3は、駆動部ハウジング4a内の工具回転用駆動源41(図3)の回転力を前記スピンドル13へ伝達する回転軸22を有する。この例では、回転軸22はワイヤとされ、ある程度の弾性変形が可能である。ワイヤの材質としては、例えば金属、樹脂、グラスファイバー等が用いられる。ワイヤは単線であっても、撚り線であってもよい。図2(C)に示すように、スピンドル13と回転軸22とは、自在継手等の継手23を介して回転伝達可能に接続されている。継手23は、スピンドル13の閉塞した基端に設けられた溝13aと、回転軸22の先端に設けられ前記溝13aに係合する突起22aとで構成される。上記溝13aと突起22aとの連結箇所の中心は、前記案内面F1,F2の曲率中心Oと同位置である。
スピンドルガイド部3は、このスピンドルガイド部3の外郭となる外郭パイプ25を有し、この外郭パイプ25の中心に前記回転軸22が位置する。回転軸22は、それぞれ軸方向に離れて配置された複数の転がり軸受26によって回転自在に支持されている。各転がり軸受26間には、これら転がり軸受26に予圧を発生させるためのばね要素27A,27Bが設けられている。ばね要素27A,27Bは、例えば圧縮コイルばねである。転がり軸受26の内輪に予圧を発生させる内輪用ばね要素27Aと、外輪に予圧を発生させる外輪用ばね要素27Bとがあり、これらが交互に配置されている。前記抜け止め部材21は、固定ピン28により外郭パイプ25のパイプエンド部25aに固定され、その先端内周部で転がり軸受29を介して回転軸22の先端部を回転自在に支持している。パイプエンド部25aは、外郭パイプ25と別部材とし、溶接等により結合してもよい。
外郭パイプ25の内径面と回転軸22の間には、両端に貫通する1本のガイドパイプ30が設けられ、このガイドパイプ30の内径孔であるガイド孔30a内に、ワイヤ31aとその両端の柱状ピン31bとでなる姿勢操作部材31が進退自在に挿通されている。先端部材2側の柱状ピン31bの先端は球面状で、先端部材2の姿勢操作部材31との接触面であるハウジング11の基端面11bに当接している。ハウジング11の基端面11bは外径側ほどスピンドルガイド部3および姿勢操作部材31側に近い傾斜面であり、先端部材2と姿勢操作部材31の接触点Pにおける接線に対し垂直な垂線PLと回転軸22の中心線CL2とがなす角度をαとした場合、常にα>0°とされている。この実施形態の場合、ハウジング11の基端面11bは、断面形状が直線状である。基端面11bが姿勢操作部材31の中心線と直交しない平面であれば、常にα>0°の関係が保たれる。断面形状が直線状であれば、加工が比較的簡単であるため、製造コストを低減できる。駆動部ハウジング4a側の柱状ピン31bの先端も球面状で、後記レバー43b(図3)の側面に当接している。柱状ピン31bを省いて、1本のワイヤ31aのみで姿勢操作部材31を構成してもよい。
上記姿勢操作部材31が位置する周方向位置に対し180度の位相の位置には、先端部材2のハウジング11の基端面とスピンドルガイド部3の外郭パイプ25の先端面との間に、例えば圧縮コイルばねからなる復元用弾性部材32が設けられている。この復元用弾性部材32は、先端部材2を所定姿勢側へ付勢する作用をする。
また、外郭パイプ25の内径面と回転軸22の間には、前記ガイドパイプ30とは別に、このガイドパイプ30と同一ピッチ円C上に、複数本の補強シャフト34が配置されている。これらの補強シャフト34は、スピンドルガイド部3の剛性を確保するためのものである。ガイドパイプ30と補強シャフト34の配列間隔は等間隔とされている。ガイドパイプ30および補強シャフト34は、外郭パイプ25の内径面におよび前記転がり軸受26の外径面に接している。これにより、転がり軸受26の外径面を支持している。
図3は、駆動部ハウジング4a内の工具回転用駆動機構4bおよび姿勢変更用駆動機構4cを示す。
工具回転用駆動機構4bは、コントローラ5により制御される工具回転用駆動源41を備える。工具回転用駆動源41は、例えば電動モータであり、その出力軸41aが前記回転軸22の基端に結合させてある。
姿勢変更用駆動機構4cは、コントローラ5により制御される姿勢変更用駆動源42を備える。姿勢変更用駆動源42は、例えば電動リニアアクチュエータであり、図3(A)の左右方向に移動する出力ロッド42aの動きが、レバー機構43を介して前記姿勢操作部材31に伝達される。姿勢変更用駆動源42は、回転モータであってもよい。
レバー機構43は、支軸43a回りに回動自在なレバー43bを有し、このレバー43bにおける支軸43aからの距離が長い作用点P1に出力ロッド42aの力が作用し、支軸43aからの距離が短い力点P2で姿勢操作部材31に力を与える構成であり、姿勢変更用駆動源42の出力が増力して姿勢操作部材31に伝達される。レバー機構43を設けると、小さな出力のリニアアクチュエータでも姿勢操作部材31に大きな力を与えることができるので、リニアアクチュエータの小型化が可能になる。回転軸22は、レバー43bに形成された開口44を貫通させてある。なお、姿勢変更用駆動源42等を設ける代わりに、手動により先端部材2の姿勢を遠隔操作してもよい。
姿勢変更用駆動機構4cには、姿勢変更用駆動源42の動作量を検出する動作量検出器45が設けられている。この動作量検出器45の検出値は、姿勢検出手段46に出力される。姿勢検出手段46は、動作量検出器45の出力により、先端部材2のX軸(図2)回りの傾動姿勢を検出する。姿勢検出手段46は、上記傾動姿勢と動作量検出器45の出力信号との関係を演算式またはテーブル等により設定した関係設定手段(図示せず)を有し、入力された出力信号から前記関係設定手段を用いて傾動姿勢を検出する。この姿勢検出手段46は、コントローラ5に設けられたものであっても、あるいは外部の制御装置に設けられたものであってもよい。
また、姿勢変更用駆動機構4cには、電動アクチュエータである姿勢変更用駆動源42に供給される電力量を検出する供給電力計47が設けられている。この供給電力計47の検出値は、荷重検出手段48に出力される。荷重検出手段48は、供給電力計47の出力により、先端部材2に作用する荷重を検出する。荷重検出手段48は、上記荷重と供給電力計47の出力信号との関係を演算式またはテーブル等により設定した関係設定手段(図示せず)を有し、入力された出力信号から前記関係設定手段を用いて荷重を検出する。この荷重検出手段48は、コントローラ5に設けられたものであっても、あるいは外部の制御装置に設けられたものであってもよい。
コントローラ5は、前記姿勢検出手段46および荷重検出手段48の検出値に基づき、工具回転用駆動源41および姿勢変更用駆動源42を制御する。
この遠隔操作型アクチュエータの動作を説明する。
工具回転用駆動源41を駆動すると、その回転力が回転軸22を介してスピンドル13に伝達されて、スピンドル13と共に工具1が回転する。工具1を回転させて骨等を切削加工する際に先端部材2に作用する荷重は、供給電力計47の検出値から、荷重検出手段48によって検出される。このように検出される荷重の値に応じて遠隔操作型アクチュエータ全体の送り量や後記先端部材2の姿勢変更を制御することにより、先端部材2に作用する荷重を適正に保った状態で骨の切削加工を行える。
使用時には、姿勢変更用駆動源42を駆動させて、遠隔操作で先端部材2の姿勢変更を行う。例えば、姿勢変更用駆動源42により姿勢操作部材31を先端側へ進出させると、姿勢操作部材31によって先端部材2のハウジング11が押されて、先端部材2は図2(A)において先端側が下向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。逆に、姿勢変更用駆動源42により姿勢操作部材31を後退させると、復元用弾性部材32の弾性反発力によって先端部材2のハウジング11が押し戻され、先端部材2は図2(A)において先端側が上向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。その際、先端部材連結部15には、姿勢操作部材31の圧力、復元用弾性部材32の弾性反発力、および抜け止め部材21からの反力が作用しており、これらの作用力の釣り合いにより先端部材2の姿勢が決定される。先端部材2の姿勢は、動作量検出器45の検出値から、姿勢検出手段46によって検出される。そのため、遠隔操作で先端部材2の姿勢を適正に制御できる。
さらに詳しくは、姿勢操作部材31は、回転軸22の中心線CL2から偏心して位置し、その先端が先端部材2のハウジング11の基端面11bに接した状態で回転軸22の中心線CL2と平行な方向に進退する。そして、姿勢操作部材31の先端が先端部材2の接触面であるハウジング11の基端面11bを押すことによって、先端部材2が曲率中心Oを中心に首振り動作して姿勢変更される。この際、ハウジング11の基端面11bが姿勢操作部材31の進退方向と垂直、すなわち先端部材2と姿勢操作部材31の接触点Pにおける接線に対し垂直な垂線PLと回転軸22の中心線CL2とがなす角度α=0°であると、先端部材2と姿勢操作部材31との間に滑りが生じないため、先端部材2が首振り動作できない。しかし、α>0°であれば、先端部材2と姿勢操作部材31との間の摩擦、および先端部材連結部15に作用する摩擦に打ち勝って、姿勢操作部材31に対して先端部材2が滑りながら首振り動作することが可能であり、先端部材2を滑らかに姿勢変更できる。そのため、潤滑剤やコーティングを用いなくて済む。
図4は先端部材2と姿勢操作部材31の接触点Pに作用する力を示す説明図である。姿勢操作部材31が先端部材2を押す力をF、先端部材2と姿勢操作部材31の接触部の静摩擦係数をμとした場合、静止摩擦力の最大値はμFcos(α)、接線方向の力はFsin(α)でそれぞれ表される。先端部材2と姿勢操作部材31の接触点Pで滑りが生じるのは、μFcos(α)<Fsin(α)の関係にあるときであるから、μ<tan(α)とすれば先端部材2が姿勢変更可能である。予め静摩擦係数μを測定しておけば、先端部材2の姿勢変更動作可能な角度αの値が求められる。例えば、μ=0.3の場合、α>16.7°である。一般的に、静摩擦力は動摩擦力よりも大きいため、静摩擦力に打ち勝って動作することが可能であれば、動摩擦力に打ち勝って動作することも可能である。0<μ<1であるため、上記関係はすべての摩擦面に対応する。
また、回転軸22の中心線CL2と、案内面F1,F2の曲率中心Oと接触点Pとを結ぶ線とがなす角度をθ、曲率中心Oと接触点P間の距離をrとした場合、曲率中心O回りにrFcos(α)sin(α+θ)のトルクが作用する。このトルクは、(α+θ)が90°に近づくほど大きくなる。θ=90°以外の場合、α=0°のトルクと、0°<α<45°のトルクを比較すると、0°<α<45°のトルクの方が大きい。
角度αが45°以上であると、姿勢操作部材31が先端部材2に与える力を軸方向力と径方向力に分解した場合に、軸方向力よりも径方向力の方が大きくなるため、先端部材2に駆動力を十分に伝達できない。また、径方向力が大きくなると、姿勢操作部材31とその案内面であるガイドパイプ30のガイド孔30aの内面との間で生じる摩擦力も大きくなり、大きな駆動力を必要となる。したがって、計算上、前記角度αが、0°<α<45°であるのが良い。実際には、静摩擦係数μが0,7以上となることは少ないため、0°<α<35°の範囲に設定すれば、十分である。
姿勢操作部材31はガイド孔30aに挿通されているため、姿勢操作部材31が長手方向と交差する方向に位置ずれすることがなく、常に先端部材2に対し適正に作用することができ、先端部材2の姿勢変更動作が正確に行われる。また、姿勢操作部材31は主にワイヤ31aからなり可撓性であるため、スピンドルガイド部3が湾曲した状態でも先端部材2の姿勢変更動作が確実に行われる。さらに、スピンドル13と回転軸22との連結箇所の中心が案内面F1,F2の曲率中心Oと同位置であるため、先端部材2の姿勢変更によって回転軸22に対して押し引きする力がかからず、先端部材2が円滑に姿勢変更できる。
この遠隔操作型アクチュエータは、例えば人工関節置換手術において骨の髄腔部を削るのに使用されるものであり、施術時には、先端部材2の全部または一部が患者の体内に挿入して使用される。このため、上記のように先端部材2の姿勢を遠隔操作で変更できれば、常に工具1を適正な姿勢に保持した状態で骨の加工をすることができ、人工関節挿入用穴を精度良く仕上げることができる。前述したように、人体にとって好ましくない潤滑剤やコーティングを用いなくても、先端部材2を滑らかに姿勢変更できるため、医療分野で使用する医療用アクチュエータに適している。
細長形状であるスピンドルガイド部3には、回転軸22および姿勢操作部材31を保護状態で設ける必要があるが、外郭パイプ25の中心部に回転軸22を設け、外郭パイプ25と回転軸22との間に、姿勢操作部材31を収容したガイドパイプ30と補強シャフト34とを円周方向に並べて配置した構成としたことにより、回転軸22および姿勢操作部材31を保護し、かつ内部を中空して軽量化を図りつつ剛性を確保できる。また、全体のバランスも良い。
回転軸22を支持する転がり軸受26の外径面を、ガイドパイプ30と補強シャフト34とで支持させたため、余分な部材を用いずに転がり軸受26の外径面を支持できる。また、ばね要素27A,27Bにより転がり軸受26に予圧がかけられているため、ワイヤからなる回転軸22を高速回転させることができる。そのため、スピンドル13を高速回転させて加工することができ、加工の仕上がりが良く、工具1に作用する切削抵抗を低減させられる。ばね要素27A,27Bは隣合う転がり軸受26間に設けられているので、スピンドルガイド部3の径を大きくせずにばね要素27A,27Bを設けることができる。
先端部材2の姿勢操作部材31との接触面であるハウジング11の基端面11bの断面形状は、図5に示すような姿勢操作部材31側に凸となる円弧状にしてもよい。その場合、円弧の中心が姿勢操作部材31の中心線上に存在しなければ、常にα>0°の関係が保たれる。基端面11bの断面形状を円弧状とすることで、同図(A),(B),(C)にそれぞれ示すように、先端部材2がどのような姿勢になっても、角度αがほとんど一定であるように設計することができる。(A)は先端部材2の回動角度β=0°の状態、(B)はβ=10°の状態、(C)はβ=−10°の状態をそれぞれ示す。いずれの状態も、角度αがほとんど一定である。そのため、先端部材2の姿勢に関係なく先端部材2のスムーズな動作が実現できる。
図6は異なる実施形態を示す。この遠隔操作型アクチュエータは、外郭パイプ25内の互いに180度の位相にある周方向位置に2本のガイドパイプ30を設け、そのガイドパイプ30の内径孔であるガイド孔30a内に前記同様の姿勢操作部材31が進退自在に挿通してある。2本のガイドパイプ30間には、ガイドパイプ30と同一ピッチ円C上に複数本の補強シャフト34が配置されている。復元用弾性部材32は設けられていない。案内面F1,F2は、曲率中心が点Oである球面、または点Oを通るX軸を軸心とする円筒面である。
駆動部4(図示せず)には、2つの姿勢操作部材31をそれぞれ個別に進退操作させる2つの姿勢変更用駆動源42(図示せず)が設けられており、これら2つの姿勢変更用駆動源42を互いに逆向きに駆動することで先端部材2の姿勢変更を行う。
例えば、図6における上側の姿勢操作部材31を先端側へ進出させ、かつ下側の姿勢操作部材31を後退させると、上側の姿勢操作部材31によって先端部材2のハウジング11が押されることにより、先端部材2は図6(A)において先端側が下向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。逆に、両姿勢操作部材31を逆に進退させると、下側の姿勢操作部材31によって先端部材2のハウジング11が押されることにより、先端部材2は図6(A)において先端側が上向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。その際、先端部材連結部15には、上下2つの姿勢操作部材31の圧力、および抜け止め部材21からの反力が作用しており、これらの作用力の釣り合いにより先端部材2の姿勢が決定される。
この構成では、2つの姿勢操作部材31で先端部材2のハウジング11に加圧されるため、1つ姿勢操作部材31だけで加圧される前記実施形態に比べ、先端部材2の姿勢安定性を高めることができる。
図7はさらに異なる実施形態を示す。この遠隔操作型アクチュエータは、外郭パイプ25内の互いに120度の位相にある周方向位置に3本のガイドパイプ30を設け、そのガイドパイプ30の内径孔であるガイド孔30a内に前記同様の姿勢操作部材31が進退自在に挿通してある。3本のガイドパイプ30間には、ガイドパイプ30と同一ピッチ円C上に複数本の補強シャフト34が配置されている。復元用弾性部材32は設けられていない。案内面F1,F2は曲率中心が点Oである球面であり、先端部材2は任意方向に傾動可能である。
駆動部4には、3つの姿勢操作部材31(31U,31L,31R)をそれぞれ個別に進退操作させる3つの姿勢変更用駆動源42(42U,42L,42R)(図8)が設けられており、これら3つの姿勢変更用駆動源42を互いに連係させて駆動することで先端部材2の姿勢変更を行う。
例えば、図7における上側の1つの姿勢操作部材31Uを先端側へ進出させ、かつ他の2つの姿勢操作部材31L,31Rを後退させると、上側の姿勢操作部材31Uによって先端部材2のハウジング11が押されることにより、先端部材2は図7(A)において先端側が下向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。このとき、各姿勢操作部材31の進退量が適正になるよう、各姿勢変更用駆動源42が制御される。各姿勢操作部材31を逆に進退させると、左右の姿勢操作部材31L,31Rによって先端部材2のハウジング11が押されることにより、先端部材2は図7(A)において先端側が上向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。
また、上側の姿勢操作部材31Uは静止させた状態で、左側の姿勢操作部材31Lを先端側へ進出させ、かつ右側の姿勢操作部材31Rを後退させると、左側の姿勢操作部材31Lによって先端部材2のハウジング11が押されることにより、先端部材2は右向き、すなわち図7(A)において紙面の裏側向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。左右の姿勢操作部材31L,31Rを逆に進退させると、右の姿勢操作部材31Rによって先端部材2のハウジング11が押されることにより、先端部材2は左向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。
このように姿勢操作部材31を円周方向の3箇所に設けることにより、先端部材2を上下左右の2軸(X軸、Y軸)の方向に姿勢変更することができる。その際、先端部材連結部15には、3つの姿勢操作部材31の圧力、および抜け止め部材21からの反力が作用しており、これらの作用力の釣り合いにより先端部材2の姿勢が決定される。この構成では、3つの姿勢操作部材31で先端部材2のハウジング11に加圧されるため、さらに先端部材2の姿勢安定性を高めることができる。姿勢操作部材31の数をさらに増やせば、先端部材2の姿勢安定性をより一層高めることができる。
姿勢操作部材31が周方向の3箇所に設けられている場合、姿勢変更駆動機構4cを例えば図8のように構成することができる。すなわち、各姿勢操作部材31(31U,31L,31R)をそれぞれ個別に進退操作させる3つの姿勢変更用駆動源42(42U,42L,42R)を左右並列に配置すると共に、各姿勢変更用駆動源42に対応するレバー43b(43bU,43bL,43bR)を共通の支軸43a回りに回動自在に設け、各レバー43bにおける支軸43aからの距離が長い作用点P1(P1U,P1L,P1R)に各姿勢変更用駆動源42の出力ロッド42a(42aU,42aL,42aR)の力が作用し、支軸43aからの距離が短い力点P2(P2U,P2L,P2R)で姿勢操作部材31に力を与える構成としてある。これにより、各姿勢変更用駆動源42の出力が増力して対応する姿勢操作部材31に伝達させることができる。なお、回転軸22は、上側の姿勢操作部材31U用のレバー43bUに形成された開口44を貫通させてある。
図9はさらに異なる実施形態を示す。この実施形態は、先端部材2のハウジング11の基端面11b(同図(C))に径方向の溝部11c(同図(C))を形成し、この溝部11cの底面に、姿勢操作部材31の球面状をした先端を当接させている。溝部11cおよび姿勢操作部材31で回転防止機構37を構成し、溝部11cに挿入された姿勢操作部材31の先端部が溝部11cの側面に当たることで、先端部材2がスピンドルガイド部3に対してスピンドル13の中心線CL1回りに回転するのを防止している。
このような回転防止機構37を設けることにより、姿勢操作部材31の進退を制御する姿勢操作用駆動機構4cやその制御装置の故障等により工具1を保持する先端部材2が制御不能となった場合でも、先端部材2が中心線CL1回りに回転して加工箇所の周りを傷付けたり、先端部材2自体が破損したりすることを防止できる。
この実施形態は、姿勢操作部材31を周方向の1箇所に設けた例であるが、姿勢操作部材31を互いに180度の位相にある2箇所の周方向位置に設けた構成や、姿勢操作部材31を互いに120度の位相にある3箇所の周方向位置に設けた構成にも適用できる。
図10はさらに異なる実施形態を示す。この遠隔操作型アクチュエータのスピンドルガイド部3は、外郭パイプ25の中空孔24が、中心部の円形孔部24aと、この円形孔部24aの外周における互いに120度の位相をなす周方向位置から外径側へ凹んだ3つの溝状部24bとでなる。溝状部24bの先端の周壁は、断面半円形である。そして、円形孔部24aに回転軸22と転がり軸受26とが収容され、各溝状部24bに姿勢操作部材31が収容されている。
外郭パイプ25を上記断面形状としたことにより、外郭パイプ25の溝状部24b以外の箇所の肉厚tが厚くなり、外郭パイプ25の断面2次モーメントが大きくなる。すなわち、スピンドルガイド部3の剛性が高まる。それにより、先端部材2の位置決め精度が向上させられるとともに、切削性を向上させられる。また、溝状部24bにガイドパイプ30をそれぞれ配置したことにより、ガイドパイプ30の円周方向の位置決めを容易に行え、組立性が良好である。
この実施形態は、姿勢操作部材31を互いに120度の位相にある3箇所の周方向位置に設けた例であるが、姿勢操作部材31を互いに180度の位相にある2箇所の周方向位置に設けた構成や、周方向の1箇所に設けた姿勢操作部材31とこれに対応する復元用弾性部材32とを組み合わせた構成にも適用できる。例えば、姿勢操作部材31を周方向の1箇所に設けた構成において、図10の外郭パイプ25と同様に中空孔24の溝状部24bを周方向の3箇所に設け、1つの溝状部24bには姿勢操作部材31を収容し、他の溝状部24bには補強シャフト34(図2等を参照)を収容してもよい。
上記各実施形態はスピンドルガイド部3が直線形状であるが、この発明の遠隔操作型アクチュエータは、姿勢操作部材31が可撓性であり、スピンドルガイド部3が湾曲した状態でも先端部材2の姿勢変更動作が確実に行われるので、図11のようにスピンドルガイド部3を初期状態で湾曲形状としてもよい。あるいは、スピンドルガイド部3の一部分のみを湾曲形状としてもよい。スピンドルガイド部3が湾曲形状であれば、直線形状では届きにくい骨の奥まで先端部材2を挿入することが可能となる場合があり、人工関節置換手術における人工関節挿入用穴の加工を精度良く仕上げることが可能になる。
スピンドルガイド部3を湾曲形状とする場合、外郭パイプ25、ガイドパイプ30、および補強シャフト34を湾曲形状とする必要がある。また、回転軸22は変形しやすい材質を用いるのが良く、例えば形状記憶合金が適する。姿勢操作部材31は、ワイヤ31aからなるものの他に、複数のボールからなるものとしてもよく、あるいはガイドパイプ30の湾曲形状に合わせて湾曲させた複数の柱状体からなるものとしてもよい。後者の場合、湾曲させた柱状体は、長さが短めであり、面取り等により角部が落とされた形状であるのが好ましい。
以上、医療用の遠隔操作型アクチュエータについて説明したが、この発明はそれ以外の用途の遠隔操作型アクチュエータにも適用できる。例えば、機械加工用とした場合、湾曲状をした孔のドリル加工や、溝内部の奥まった箇所の切削加工が可能になる。
1…工具
2…先端部材
3…スピンドルガイド部
4a…駆動部ハウジング
5…コントローラ
11…ハウジング
11b…基端面(接触面)
12…軸受
13…スピンドル
15…先端部材連結部
22…回転軸
25…外郭パイプ
26…転がり軸受
27A,27B…ばね要素
30…ガイドパイプ
30a…ガイド孔
31…姿勢操作部材
41…工具回転用駆動源
42…姿勢変更用駆動源
CL1…スピンドルの中心線
CL2…回転軸の中心線
P…接触点
PL…垂線
α…角度

Claims (11)

  1. 細長形状のスピンドルガイド部と、このスピンドルガイド部の先端に先端部材連結部を介して姿勢変更自在に取付けられた先端部材と、前記スピンドルガイド部の基端が結合された駆動部ハウジングとを備え、
    前記先端部材は、工具を保持するスピンドルを回転自在に支持し、前記スピンドルガイド部は、前記駆動部ハウジング内に設けられた工具回転用駆動源の回転を前記スピンドルに伝達する回転軸と、両端に貫通したガイド孔とを内部に有し、先端が前記先端部材に接して進退動作することにより前記先端部材を姿勢変更させる姿勢操作部材を前記ガイド孔内に進退自在に挿通し、前記姿勢操作部材を進退させる姿勢変更用駆動源を前記駆動部ハウジング内に設け、
    前記先端部材と前記姿勢操作部材の接触点における接線に対し垂直な垂線と前記回転軸の中心線とがなす角度をαとした場合、α>0°であることを特徴とする遠隔操作型アクチュエータ。
  2. 請求項1において、前記先端部材は、筒状のハウジングと、このハウジングの内周に配置された前記スピンドルと、前記ハウジングに対し前記スピンドルを回転自在に支持する軸受とを備え、前記先端部材の姿勢が中立状態にあるとき、前記スピンドルの中心線と前記回転軸の中心線の延長線上に位置し、かつ前記姿勢操作部材は、前記回転軸の中心線から偏心して位置し、その先端が前記先端部材のハウジングの端面に接した状態で前記回転軸の中心線と平行な方向に進退するものであり、前記ハウジングの端面は外径側ほど姿勢操作部材側に近い傾斜面とされている遠隔操作型アクチュエータ。
  3. 請求項1または請求項2において、前記先端部材と前記姿勢操作部材の接触部の静摩擦係数をμとした場合、この静摩擦係数μと前記角度αとの間に、μ<tan(α)の関係が成り立つ遠隔操作型アクチュエータ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記角度αが、0°<α<45°である遠隔操作型アクチュエータ。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記先端部材の前記姿勢操作部材との接触面の断面形状が直線状である遠隔操作型アクチュエータ。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記先端部材の前記姿勢操作部材との接触面の断面形状が姿勢操作部材側に凸となる円弧状である遠隔操作型アクチュエータ。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記先端部材は、前記姿勢操作部材との対向面に1つ以上の径方向に沿う溝部を有し、この溝部の底面を、前記姿勢操作部材との接触面とした遠隔操作型アクチュエータ。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、前記スピンドルガイド部が、このスピンドルガイド部の外郭となる外郭パイプを有し、前記ガイド孔が、前記外郭パイプ内に設けられたガイドパイプの内径孔である遠隔操作型アクチュエータ。
  9. 請求項8において、前記外郭パイプは、その断面2次モーメントが同外径である中実軸の断面2次モーメントの1/2以上であり、かつ内周面に前記ガイドパイプが挿入される溝状部を有する遠隔操作型アクチュエータ。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項において、前記スピンドルガイド部内の前記回転軸を回転自在に支持する複数の転がり軸受を設け、隣合う転がり軸受間に、これら転がり軸受に対して予圧を与えるばね要素を設けた遠隔操作型アクチュエータ。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項において、前記スピンドルガイド部は湾曲した箇所を有する遠隔操作型アクチュエータ。
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