JP2010167178A - 洗濯乾燥機 - Google Patents

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Naho Misumi
奈穂 美寿見
Junichiro Hoshizaki
潤一郎 星崎
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Abstract

【課題】高湿空気を部屋に放出することがなく、圧力損失が低く低騒音で、しかも省エネとなる洗濯乾燥機を提供する。
【解決手段】洗濯物を洗濯および/または脱水する洗濯槽3と、洗濯槽3から空気が入流し、入流した空気が通過して洗濯槽3へ戻る循環風路7と、水分吸着剤が担持され、循環風路7を通過する空気の水分を吸着するとともに、循環風路7とは別の再生風路11を流れる空気により吸着した水分が除去される水分吸着部20、再生風路11を流れる空気を加熱する再生ヒータ23、外気を再生風路11に吸入し再生ヒータ23での加熱後に水分吸着部20を通過させる再生ファン24を備えた除湿機構と、水分吸着部20により水分が吸着されて除湿された空気を温めて洗濯槽3に送風する乾燥機30と、を備えた洗濯乾燥機。
【選択図】図1

Description

本発明は水分吸着剤を有した除湿部を備えた洗濯乾燥機に関するものである。
乾燥機には、一般的に、ヒータで作った温風を衣類に当てることによって衣類を乾燥し、乾燥後の高湿空気を筺体外に放出する開放式や、高湿空気を除湿してから再度ヒータで加熱する循環風路を備えた循環方式などがある。また、省エネの観点から、熱源にヒートポンプを用いたヒートポンプ式もある。同様に、省エネの観点から、吸着剤を用いたデシカント式乾燥機や洗濯乾燥機もある。
例えば第一の従来技術として、外気の水分を塩化リチウムなどの化学吸湿剤含浸紙で形成したロータ形状の除湿器を通過させて取り除いて絶対湿度下げ、除湿ロータを回転しながら吸湿・再生を繰り返す。また吸湿時に発生する潜熱によって加熱されるので、それを乾燥空気として利用する乾燥機が知られている(例えば特許文献1)。
また第二の従来技術として、化学吸着剤を含浸させた除湿器を2室に分割したものをドラム下部に設置し、除湿と再生の切り替えを前後に設置したシャッター機構からなる切替弁にて行う乾燥機が知られている(例えば特許文献2)。
さらに第三の従来技術として、ドラムからの排気の経路を2経路に分岐し、その一方に吸湿剤と吸湿剤再生用加熱手段とを内蔵した除湿装置を設け、乾燥工程中には除湿装置側を通過させて循環空気を吸湿し、洗濯工程時や乾燥初期時に循環空気を加熱して再生を行う洗濯乾燥機も知られている(例えば特許文献3)。
特開昭58−22097号公報 特開昭58−88586号公報 特開平9−94388号公報
しかしながら、従来の乾燥機や洗濯乾燥機には以下のような課題があった。ヒータ式の乾燥機や洗濯乾燥機では、乾燥時間を早くするためにヒータ容量を上げていたので消費電力が多くなっていた。また、ヒートポンプ式は、部品を多く設けるため、製品が大きく、重くなってしまい、コストも高くなるという課題があった。さらに、デシカント式では、吸湿剤を用いるために、吸湿剤の圧力損失が高い上に、筺体内に風路を収めるために風路が複雑になる。このため圧力損失が大きくなり、大きなファンモータが必要になるので、騒音の問題があった。また、一般的な吸着剤のシリカゲルやゼオライトでは、再生湿度が低いために、再生空気の温度を例えば100℃以上にする必要があった。
また、第一の従来技術においては、ドラムを通過し、衣類から発生した蒸気を含む高湿空気を筺体外に放出しているため、部屋が加湿されて、湿ってしまうという課題があった。また、回転式ロータは円形をしているため、筺体上部に衣類取出し口がある縦型洗濯乾燥機においては設置が困難であり、筺体背面側に設置すると風路の圧力損失が高くなるという課題があった。第二の従来技術においては、ドラムの下部に除湿器が設置されているため、洗濯乾燥機で実現することはできなかった。第三の従来技術では、再生後の水分を含んだ高湿空気がドラム内に吹き込むので、乾燥工程中に吸湿剤の再生ができない。したがって、吸湿剤の吸着量が飽和してしまうとそれ以上除湿できなくなってしまうため、十分な除質量を確保するためには大量の吸着剤を必要としていた。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、高湿空気を部屋に放出することがなく、圧力損失が低く低騒音で、しかも省エネとなる洗濯乾燥機を提供することを目的とする。
本発明にかかる洗濯乾燥機は、
洗濯物を洗濯および/または脱水する洗濯槽と、
前記洗濯槽から空気が入流し、入流した前記空気が通過して前記洗濯槽へ戻る循環風路と、
水分吸着剤が担持され、前記循環風路を通過する空気の水分を吸着するとともに、前記循環風路とは別の再生風路を流れる空気により前記吸着した水分が除去される水分吸着部、前記再生風路を流れる空気を加熱する加熱部、外気を前記再生風路に吸入し前記加熱部での加熱後に前記水分吸着部を通過させる送風部を備えた除湿機構と、
前記水分吸着部により水分が吸着されて除湿された空気を温めて前記洗濯槽に送風する乾燥機と、を備えている。
なお、前記水分吸着部に担持される吸着剤は、例えば1.5〜2.5ナノメートル程度の孔径の細孔が複数設けられたケイ素材料で構成され、
前記吸着剤は、第1の相対湿度と該第1の相対湿度よりも高湿度である第2の相対湿度との間の範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率が、前記範囲外における相対湿度に対する前記変化率よりも大きく、前記第1の相対湿度および前記第2の相対湿度が30%〜60%の範囲であるような吸着特性を有する第1の吸着剤とするのが好ましい。
また、前記水分吸着部に担持される吸着剤は、例えば0.6〜0.8ナノメートル程度の孔径の細孔が複数設けられたゼオライト系の材料で構成され、
前記吸着剤は、第3の相対湿度以下の範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率が、前記第3の相対湿度以上の範囲における相対湿度に対する前記変化率よりも大きい吸着特性を有する第2の吸着剤とするのが好ましい。
前記水分吸着部は、回転式ロータにより、前記循環風路と前記再生風路との間を回転移動するように構成することができる。また、複数の風路仕切板と風路切換ダンパを利用して、前記水分吸着部における前記循環風路と前記再生風路とを交互に切り替えるようにしてもよい。
本発明に係る洗濯乾燥機は、以下の効果を奏する。
(イ)水分吸着部が洗濯工程中に水没することなく、乾燥工程中に吸着剤が飽和することがないので、乾燥空気を除湿し続けることができる。
(ロ)循環風路に水分吸着部と乾燥機を直列に配置でき、圧力損失を抑えて、循環風路の送風ファン(ここでは乾燥機が備えている)の騒音を抑えることができる。
(ハ)水分吸着部に、吸着量が多くかつ吸着エネルギの小さい吸着剤を使用することにより、より効率のよい乾燥を行うことができるので省エネルギーの効果がある。
(ニ)水分吸着部の循環風路と再生風路との切り替えを、水分吸着部の前後に設置されたダンパによって行うことで、密閉性が高く、空気漏洩を抑えることができるので、除湿を効率よく行うことができる。
(ホ)絶対湿度の低い空気を作ることができるので、衣類乾燥空気温度を下げることができ、布の縮みや傷みを低減することができる。
本発明の実施の形態1に係る洗濯乾燥機の側断面図。 水分吸着部に担持される各種吸着剤の吸着等温線の概念図。 実施の形態1における水分吸着部周辺の風路構成詳細図。 本発明の実施の形態2に係る洗濯乾燥機の側断面図。 実施の形態2における水分吸着部周辺の風路構成詳細図。 本発明の実施の形態3に係る洗濯乾燥機の水分吸着部周辺の風路構成詳細図。 実施の形態3における水分吸着部周辺の各部品の平面図。 本発明の実施の形態4に係る洗濯乾燥機の水分吸着部周辺の風路構成詳細図。 実施の形態4における水分吸着部周辺の各部品の平面図。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る洗濯乾燥機の側断面図である。まず、図1を参照して、この洗濯乾燥機の全体構成の概要を説明する。この洗濯乾燥機は、筐体1の内部に、図示していない吊り棒に支持された水槽2と、水槽2内に回転可能に収容された洗濯槽3と、洗濯槽3とともに空気の循環風路7を形成する空気ダクト7Aとを備えている。また、水槽2および洗濯槽3の下部には、洗濯槽3の内部および空気ダクト7Aに連通し、循環風路7を形成している下部風路7Bが形成されている。
筐体1の上面には、洗濯物の投入口4を開閉するための扉5が設けられている。扉5は洗濯時、投入口4を気密に閉鎖するようになっている。洗濯槽3は上部が開口された円筒状に形成されており、上部開口の内周部にはバランサ8を、底部には攪拌翼9、電動モータ10をそれぞれ備えている。洗濯槽3及び攪拌翼9はクラッチの切り替え等によって、電動モータ10によりそれぞれ独立に回転可能に構成されている。
空気ダクト7Aの上部開口には、蛇腹13および乾燥フィルタ35を介して、空気中の水分を除湿する水分吸着部20と、除湿された空気を温めて洗濯槽3内に送風する乾燥機30とが直列に設置されている。乾燥機30は内部に送風ファン32と乾燥ヒータ33を備え、ここで生成された温風は循環風路7を形成している送風ダクト31を通過し、温風吹出口34より洗濯槽3内に吹き込むようになっている。なお、温風吹出口34は、洗濯物の投入口4を構成する円筒状部材の側壁に設けられている。
筐体1の背面側上面には給水口14が設けられ、分岐弁15を介して、一方は洗濯槽3に給水する注水口16に、他方は熱交換器22に、それぞれ給水用ホース17、18を介して接続されている。注水口16は投入口4を構成する円筒状部材の側壁に設けられている。水槽2の底部には、排水ホース19が排水弁(図示せず)を介して接続されている。また、熱交換器22にも凝縮水排水ホース25が接続されて、水槽2の底部に連結されている。
水分吸着部20は円柱形状であり水分を吸着する吸着剤を担持している。また水分吸着部20は図示していない支軸に回転自在に支持されており、その外周にギアを伴ったカバーで覆われている。そのカバーの外周にはモータ21が連結設置され、モータ21の回転が水分吸着部20に伝えられて水分吸着部20が回転する。水分吸着部20は前側、後側にそれぞれ2分割されており、前側下部は乾燥フィルタ35を介して空気ダクト7Aに接続されており、前側上部は乾燥機30に接続されている。一方、後側では破線矢印Cで示す空気の流れを利用して水分吸着部20の再生(吸着剤に付いた水分の除去)を行う。水分吸着部20の後側上部には、金属カバーに覆われた加熱部としての再生ヒータ23が設けられており、筺体1外部と接続された送風部としての再生ファン24からの送風空気を加熱する。また、水分吸着部20の後側下部は熱交換器22に接続されており、熱交換器22は出口側を外気吸入部に接続していて、外気と混合するような構造になっている。
なお、水分吸着部20、再生ヒータ(加熱部)23、および再生ファン(送風部)24は、除湿機構を構成している。
水分吸着部20に担持させる吸着剤としては、例えばゼオライト、シリカゲル、活性炭等が挙げられるが、吸着量が多く且つ吸着エネルギの小さい吸着剤を使用することが好ましい。また、吸着剤が多孔質基材に塗布、表面処理あるいは含浸されたものを使用しても良い。
図2は、本発明の実施の形態における水分吸着部に担持される各種吸着剤の等温吸着線を示した概念図である。図2において、横軸は対象空気の相対湿度、縦軸は水分の平衡吸着量を表している。なお、符号36は一般的なゼオライト、符号37は1.5〜2.5nm程度の径の細孔が複数設けられた多孔質ケイ素材料である第1の吸着剤、符号38は0.7nm前後(0.6〜0.8nm程度)の径の細孔が複数設けられたゼオライト系材料である第2の吸着剤の等温吸着線を示す。また、Φ1は第1の相対湿度、Φ2は第2の相対湿度、Φ3は第3の相対湿度、Φ0は第4の相対湿度を表す。
一般的なゼオライトの場合、等温吸着線36に示されているように、相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率である傾斜は、第4の相対湿度Φ0以下の範囲における方が、第4の相対湿度Φ0を超える範囲における方よりも大きい。なお、第4の相対湿度Φ0は一般的に10%未満である。
また、本実施の形態で用いる第1の吸着剤は、等温吸着線37に示されているように、第4の相対湿度Φ0より大きい第1の相対湿度Φ1から第2の相対湿度Φ2の範囲における平衡吸着量の変化率である傾斜が、第1の相対湿度Φ1未満または第2の相対湿度Φ2を超える範囲における傾斜よりも大きい。なお、第1の吸着剤である多孔質ケイ素材料の細孔径を増加または減少することにより、第1の相対湿度Φ1および第2の相対湿度Φ2を30%から60%の範囲で増加または減少することができる。このとき、第1の相対湿度Φ1における平衡吸着量q1は、第4の相対湿度Φ0における平衡吸着量q0より小さく、かつ第2の相対湿度Φ2における平衡吸着量q2は、第4の相対湿度Φ0における平衡吸着量q0より大きい。
同様に、本実施の形態で用いる第2の吸着剤は、等温吸着線38に示されているように、第3の相対湿度Φ3以下の範囲における平衡吸着量の変化率である傾斜が、第3の相対湿度Φ3を超える範囲における傾斜よりも大きい。このとき、第3の相対湿度Φ3は第4の相対湿度Φ0より大きく、かつ第1の相対湿度Φ1より小さい値であり、また第3の相対湿度Φ3における平衡吸着量q3は、第4の相対湿度Φ0における平衡吸着量q0より大きい。
次に、実施の形態1の洗濯乾燥機の動作を説明する。図1に示す洗濯乾燥機は、洗濯〜脱水〜乾燥の各工程が可能となっている。このうち、洗濯〜脱水工程は従来と同様な動作で行われる。これに対して、乾燥工程はこの洗濯乾燥機の特徴部分であるため、以下に説明する。
脱水に引き続く乾燥工程では、乾燥ヒータ33に通電するとともに乾燥用ファン32を起動し、送風ダクト31を経由して洗濯槽3に温風を供給する。図1に洗濯槽3を出た空気の流れを矢印Aで、洗濯槽3に入る温風の流れを矢印Bで示してある。洗濯槽3の衣類を乾燥して水分を含み湿った高湿空気は、図1に矢印Aで示すように、下部風路7Bおよび空気ダクト7Aを介して上昇する。この高湿空気は乾燥フィルタ35を通過して、衣類の糸くずやほこりを除去した後、水分吸着部20の吸着剤によって水分を除去され、乾燥空気となる。水分を除湿された空気は送風ダクト31を通過する間に乾燥ヒータ33で温められて温風となり、この温風が送風ファン32により矢印Bで示すように洗濯槽3内に吹き込まれる。このように、洗濯槽3内の空気を循環させながら冷却除湿し、温風として繰り返し洗濯槽3内に吹き込むことによって、脱水後の衣類を洗濯槽3に入れた状態で効率よく乾燥させることができる。
図3は水分吸着部20周辺の風路構成詳細図である。なお、実際には隣り合う部品は密着され、空気漏洩がないように構成されている。図3を用いて水分吸着部20の水分吸着、再生の作用を詳細に説明する。水分吸着部20は乾燥フィルタ35と再生ヒータ23によって、吸着を行う前側と、再生を行う後側とに風路が完全に分離されている。
衣類を乾燥した空気は衣類の水分を含み、乾燥の進行状況にもよるが60%〜95%の高湿空気として、循環風路7へ進入した後、吸着入口空気120として水分吸着部20前側の吸着側を通過し、その際に水分を除去されて低湿の吸着出口空気122となり、乾燥機30に流入する。乾燥機30はそれが備える乾燥ヒータ33により吸着出口空気122を加温し、その加温された温風が洗濯槽3内に入って衣類を乾燥し、高湿空気となって循環風路7に戻る。
吸着出口空気122は吸着の際に発生する吸着熱によって、吸着入口空気120よりも数℃温度が高くなり、また絶対湿度が低いため、従来のヒータ式洗濯乾燥機よりも低い温度の乾燥空気が利用でき、乾燥ヒータ33の容量を下げることができるとともに、布の縮みや傷みを低減する効果がある。
また、モータ21を駆動させることで、水分吸着部20はゆっくりと回転し、水分を含んだ部分が後側の再生側に進入する。これにより、水分を含んだ水分吸着部20の吸着剤は、図1の点線矢印Cで示す空気の流れにより水分が除去されて再生される。すなわち、筺体1外部から再生ファン24によって取り込まれた空気を再生ヒータ23にて加熱し、高温低湿空気となった再生入口空気121を、吸着側で水分を含んで回転してきた水分吸着部20の後側を通過させる。これにより、再生入口空気121は吸着剤から水分を除去し、水分を含んだ高湿な再生出口空気123となる。この除去反応は等エンタルピー反応に近いので、空気温度は低下し、再生入口空気121温度よりも再生出口空気123は低温である。
再生出口空気は熱交換器22によって、更に外気温に近づけられた後、再生入口側(例えば外気吸入部)に戻し、外気と混合させる循環を行う。熱交換器22による熱交換は、給水用ホース18から散水し、水冷凝縮を行ってもよいし、熱交換器22を筺体壁面に密着させて外気からの壁面凝縮を行ってもよい。散水及び凝縮にて回収された水分は熱交換器22の下部から水槽2へ接続された凝縮水排水ホース25を経由して、排水ホース19にて排水される。
水分吸着部20に等温吸着線37を有する第1の吸着剤を担持した場合、吸着側は、吸着入口空気の相対湿度95%からΦ2の範囲にて、平衡吸着量q2まで水分を吸着するので、平衡吸着量q0しか吸着しない一般的なゼオライト(等温吸着線36)と比較し、大幅に吸着量が増加する。一方、再生側では、再生入口空気121の相対湿度をΦ1以下にすれば充分再生できるので、相対湿度Φ1が40%程度になるように第1の吸着剤である多孔質ケイ素材料の細孔径を調整する。これにより、低温再生、例えば20℃、60%の外気であれば、再生ヒータ23により30℃程度まで加温した空気を再生空気として使用すれば、q2−q1という大きな吸着量差に応じた加湿量を得ることができる。したがって、再生ヒータ23による加温も軽減できるという省エネ効果も得られる。
同様に、水分吸着部2に等温吸着線38を有する第2の吸着剤を担持した場合、吸着時、相対湿度95%からΦ3の広範囲にて、平衡吸着量q3まで水分を吸着するので、平衡吸着量q0程度しか吸着しない一般的なゼオライトと比較し、吸着量が増加する。一方、再生時は、再生入口空気121の相対湿度をΦ3以下にすれば充分再生できるので、相対湿度Φ0以下となるまで再生温度を上げなければならない一般的なゼオライトに比べ低温で再生が可能となる。したがって、省エネ効果が得られ、かつq3−q0の吸着量差に応じて加湿量を増加させることができる。
以上のように実施の形態1の洗濯乾燥機によれば、循環風路の圧力損失を低減できるので、送風ファン32の仕様を下げて低騒音化が図れる。また、水分吸着部20を洗濯槽3より、上部に配置しているので、洗濯工程中に、そこに担持されている吸着剤が水没するようなこともない。また、乾燥空気を従来のような高温(100℃程度)にする必要がないので、省エネルギ化が図れ、布縮みや傷みを防ぐ効果もある。
さらに、水分吸着部20の吸着剤に低温再生のものを用いたことで、再生温度を低くでき省エネルギ化が図れる。また、再生出口空気123温度は30〜40℃なので室内環境への影響も少ない。そのため、再生空気を循環させずに機外へ排出させて、部品や構成を簡素化できるという効果もある。
実施の形態2.
図4は本発明の実施の形態2に係る洗濯乾燥機の側断面図、図5は水分吸着部20周辺の風路構成詳細図である。これらの図4、5を基に実施の形態2に係る洗濯乾燥機を説明する。なお、図4、図5において、実際には隣り合う部品は密着され、空気漏洩がないように構成されており、図1、図3で使用したものと同じ符号は、同等物または相当物を表している。
水分吸着部20は円柱形状であり、図示していない支軸に回転自在に支持されており、その外周にギアを伴うカバーで覆われている。そのカバーの外周にはモータ21が連結設置され、モータ21の回転により水分吸着部20が回転することができる。水分吸着部20は前側、後側にそれぞれ2分割されており、前側下部は乾燥フィルタ35を介して循環風路7に接続されており、前側上部は乾燥機30に接続されている。
一方、後側では点線矢印Cで示す空気の流れで水分吸着部20の再生を行う。筺体1の外部と接続された再生ファン24は再生風路11を介して、第2の熱交換器26に接続すされる。第2の熱交換器26の出口は蛇腹12および再生ヒータ23を通過して水分吸着部20の後側下部に接続される。再生ヒータ23は金属カバーに覆われ、水分吸着部20に密着している。水分吸着部20の後側上部は熱交換器22に接続されており、熱交換器22は出口側を外気吸入部に接続して、外気と混合するような構造になっている。
図4に示す洗濯乾燥機は、洗濯〜脱水〜乾燥の各工程が可能となっている。このうち、洗濯〜脱水工程は従来と同様な動作で行われる。これに対して、乾燥工程はこの洗濯乾燥機の特徴部分であるため、以下に説明する。
図5に示すように、水分吸着部20は、乾燥フィルタ35と再生ヒータ23によって吸着を行う前側と再生を行う後側に風路が完全に分離されている。
衣類を乾燥した空気は衣類の水分を含み、乾燥の進行状況にもよるが、60%〜95%の高湿空気として下部風路7Bから空気ダクト7Aへ進入する。その後、第2の熱交換器26を通過し、再生風路11を通過する外気温度の空気と熱交換を行う。これにより高湿空気は温度が下がり、更に相対湿度を上げることができる。第2の熱交換器26を出ると、吸着入口空気120として水分吸着部20前側の吸着側を通過し、そこで水分を除去され、低湿の吸着出口空気122となり、乾燥機30に流入する。乾燥機30は乾燥ヒータ33により吸着出口空気122を加温し、その加温された空気は洗濯槽3に入って内部の衣類を乾燥し、高湿空気となって循環風路7に戻る。
吸着出口空気122は吸着の際に発生する吸着熱によって、吸着入口空気120よりも数℃温度が高くなり、また絶対湿度が低いため、従来のヒータ式洗濯乾燥機よりも低い乾燥空気が利用できるので、乾燥機のヒータ容量を下げることができるとともに、布の縮みや傷みを低減する効果がある。
また、モータ21を駆動させることで、水分吸着部20はゆっくりと回転し、水分を含んだ部分が後側の再生側に進入する。これにより、図4の点線矢印Cで示す空気の流れで、水分吸着部20の吸着剤の再生を行う。筺体1の下部から取り込まれた空気は再生風路11を経由して、第2の熱交換器26を通過し、洗濯槽3の戻り空気と熱交換をして温度が上昇する。その空気をさらに再生ヒータ23にて加熱し高温低湿空気となった再生入口空気121を、吸着側で水分を含み回転してきた水分吸着部20の後側を通過させる。この空気は吸着剤から水分を除去し、高湿な再生出口空気123となる。再生用空気を熱交換器26を通過させることにより、再生ヒータ23の容量を下げることができる。この除去反応は等エンタルピー反応に近いので、空気温度は低下し、再生入口空気121温度よりも再生出口空気123は低温である。
再生出口空気123は熱交換器22によって、更に外気温に近づけられた後、外気吸入部に戻し、外気と混合させる循環を行う。熱交換器22による熱交換は、給水用ホース18から散水し、水冷凝縮を行ってもよいし、熱交換器22を筺体壁面に密着させて外気からの壁面凝縮を行ってもよい。散水及び凝縮にて回収された水分は、熱交換器22の下部から水槽2へ接続された凝縮水排水ホース25を経由して、排水ホース19にて排水される。
以上のように実施の形態2の洗濯乾燥機によれば、乾燥用空気と再生用空気の流れを順方向にし、水分吸着部20を通過する前にそれらが互いに熱交換することで、乾燥用空気は相対湿度を下げることができ、再生用空気は温度を上げることができるので、より効率の良い除湿を行なうことができる。
実施の形態3.
実施の形態1および2では水分吸着部20を回転ロータ式として、吸着側と再生側とを回転移動させたが、実施の形態3ではそれと同様の効果をダンパによる風路切り替えにより実現する。図6は本発明の実施の形態3に係る洗濯乾燥機の水分吸着部20周辺の風路構成詳細図であり、筺体1の背面側から見た斜視図である。実際には隣り合う部品は密着され、空気漏洩がないように構成されている。図6に示した部分に接続される風路、周辺部品構成、流入する空気は実施の形態1と同様とし、水分吸着部20周辺についてのみ説明する。
水分吸着部20の周辺風路は、水分吸着部20を挟んで上部2層(第1層106、第2層107)、下部2層(第3層108、第4層109)の計4層構造になっている。すなわち、水分吸着部20の前後の風路がそれぞれ2層構造となっている。そして、第1層106は第1の風路仕切板110、第2層107は第2の風路仕切板111、第3層108は第3の風路仕切板112、第4層109は第4の風路仕切板113によって、それぞれ風路を2分割されている。このとき、第2の風路仕切板111および第3の風路仕切板112は平行であり、それぞれ水分吸着部20に密着して設置され、これらに対して第1の風路仕切板110および第4の風路仕切板113は直交して設置されている。したがって、第2層107、水分吸着部20、第3層108は同方向に風路が2分割され、第1層106および第4層109はこれらに対して直交する方向に風路が2分割されていることになる。
また、第1層106と第2層107の間、および第3層108と第4層109の間には、図のように中心角90°の2つの扇形(1/4円)が中心にて対角方向に接続された形状の第1の風路切換ダンパ114と第2の風路切換ダンパ115が設置されている。これにより、第1の風路仕切板110および第2の風路仕切板111によって形成される風路の1/4円ずつの4領域のうち、対角2領域を第1の風路切換ダンパ114が閉塞する。また、第3の風路仕切板112および第4の風路仕切板113によって形成される風路の1/4円ずつの4領域のうち、対角2領域を第2の風路切換ダンパ115が閉塞する。図示するように、第1の風路切換ダンパ114が閉塞する領域と第2の風路切換ダンパ115が閉塞する領域とは、90°異なる位置関係にある。
第1層106において、第1の風路仕切板110によって分割された2風路のうち、再生風路側は再生ファン23を介し外気吸入部(図示せず)と接続している。
同様に第4層109において、第4の風路仕切板113によって分割された2風路のうち、循環風路側には洗濯槽3からの戻り空気が通過する空気ダクト7Aが接続される。
次に動作の一例について説明する。説明のため、図7に、図6で示した各部品の平面図を示す。図7中左側のダンパ位置<A>が図6のダンパ位置と同じである。
ダンパ位置<A>のとき、吸着入口空気120として、空気ダクト7Aより吸い込まれた洗濯槽3の戻り空気は、第4の風路仕切板113によって仕切られた第4層109の風路109aへ流入し、第2の風路切換ダンパ115により風路115aが閉塞されているため、風路115bより第3層108へ流入する。第3層108は第3の風路仕切板112によって、第2層107は第2の風路仕切板111によってそれぞれ半円に仕切られており、またそれら2層に挟まれている水分吸着部20も同様に20aと20bに2分割されている。このため、風路115bから流入した高温低湿空気は、風路108b、20b、107bの順で上方向に流れる。そして、水分吸着部20の風路20b通過時に水分を除去されて乾燥空気となる。乾燥空気となった後、第1の風路切換ダンパ114により風路114bが閉塞されているため、風路114dより第1の風路仕切板110によって仕切られた第1層106の風路106bへ流入し、その後吸着出口空気122として乾燥機30に流入する。
一方、再生空気は、再生入口空気121として第1の風路仕切板110によって仕切られた第1層106の風路106aに入り、再生ヒータ23によって加温されて高温低湿空気となった後、第1の風路切換ダンパ114により風路114bが閉塞されているため、風路114aより第2層107へ流入する。第2層107は第2の風路仕切板111によって、第3層108は第3の風路仕切板112によってそれぞれ半円に仕切られており、またそれら2層に挟まれている水分吸着部20も同様に20aと20bに2分割されている。このため、風路114aから流入した高温低湿空気は、風路107a、20a、108aの順で下方向に流れる。そして、水分吸着部20の風路20a通過時に、吸着されている水分が除去されて高湿空気となる。高湿空気となった空気は、第2の風路切換ダンパ115により風路115aが閉塞されているため、風路115cより第4の風路仕切板113によって仕切られた第4層109の風路109bへ流入し、その後再生出口空気123として熱交換器22へ流入される。
次に、水分吸着部20の風路20bにおける水分吸着工程、風路20aにおける再生工程が完了する程度の時間が経過した後、第1の風路切換ダンパ114と第2の風路切換ダンパ115を回転させて、図6に示すダンパ位置を<A>から<B>へと切り換える。
ダンパ位置<B>のとき、吸着入口空気120として、空気ダクト7Aより吸い込まれた洗濯槽3の戻り空気は、第4の風路仕切板113によって仕切られた第4層109の風路109aへ流入し、第2の風路切換ダンパ115により風路115bが閉塞されているため、風路115aより第3層108へ流入する。第3層108は第3の風路仕切板112によって、第2層107は第2の風路仕切板111によってそれぞれ半円に仕切られており、またそれら2層に挟まれている水分吸着部20も同様に2分割されている。このため、風路115aから流入した高温低湿空気は、風路108a、20a、107aの順で上方向に流れ、水分吸着部20の風路20a通過時に水分を吸着されて乾燥空気となる。その乾燥空気は、第1の風路切換ダンパ114により風路114aが閉塞されているため、風路114cより第1の風路仕切板110によって仕切られた第1層106の風路106bへ流入し、その後吸着出口空気122として乾燥機30に流入する。
一方、再生空気は、再生入口空気121として第1の風路仕切板110によって仕切られた第1層106の風路106aに入り、再生ヒータ23によって加温されて高温低湿空気となったのち、第1の風路切換ダンパ114により風路114aが閉塞されているため、風路114bより第2層107へ流入する。第2層107は第2の風路仕切板111によって、第3層108は第3の風路仕切板112によってそれぞれ半円に仕切られており、またそれら2層に挟まれている水分吸着部20も同様に2分割されている。このため、風路114bから流入した高温低湿空気は、風路107b、20b、108bの順で下方向に流れ、風路20b通過時に、吸着されている水分が除去されて高湿空気となる。高湿空気となった後、第2の風路切換ダンパ115により風路115bが閉塞されているため、風路115dより第4の風路仕切板113によって仕切られた第4層109の風路109bへ流入し、その後再生出口空気123として熱交換器22へ流入される。
このように、第1の風路切換ダンパ114および第2の風路切換ダンパ115を回転させ、水分吸着部20を通る循環風路と再生風路を切り換えるという単純な構成と動作により、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
なお、再生ヒータ23を第4層109の風路109bに設置し、再生入口空気121をその風路109bから流入させ、再生出口空気123を第1層106の風路106aから流出させる構成をとれば、乾燥用空気と再生用空気が順方向で流れる実施の形態2と同様の構成となり、同様の効果を得ることができる。
実施の形態4.
実施の形態3では水分吸着部20を円柱形としたが、実施の形態4では水分吸着部20を直方体にしたものを説明する。図8は本発明の実施の形態4に係る洗濯乾燥機の水分吸着部20周辺の風路構成詳細図であり、筺体1の手前から見た斜視図である。なお、実際には隣り合う部品は密着され、空気漏洩がないように構成されている。また、この部分に接続される風路、周辺部品構成、流入する空気は実施の形態1と同様とし、水分吸着部20周辺についてのみ説明する。
水分吸着部20の周辺風路は、水分吸着部20を挟んで上部2層(第1層106、第2層107)、下部2層(第3層108、第4層109)の計4層構造になっている。すなわち、水分吸着部20の前後の風路がそれぞれ2層構造となっている。第1層106は第1の風路仕切板110、第2層107は第2の風路仕切板111、第3層108は第3の風路仕切板112、第4層109は第4の風路仕切板113によって、それぞれ風路を2分割されている。このとき、第2の風路仕切板111および第3の風路仕切板112は平行であり、それぞれ水分吸着部20に密着して設置され、これらに対して第1の風路仕切板110および第4の風路仕切板113は直交するように設置されている。したがって、第2層107、水分吸着部20、第3層108は同方向に風路が2分割され、第1層106および第4層109は、これらに対して直交する方向に風路が2分割されていることになる。
また、第1層106と第2層107の間には、第1の4風路仕切板124と、第1の風路切換ダンパ114として、図のように2つ平面を有した2個のL字型ダンパが、90°の角度差で反対向きに隣り合って設置されている。なお、L字型ダンパの風路方向と平行な平面は第2の風路仕切板111の役割を兼ねている。同様に、第3層108と第4層109の間には、第2の4風路仕切板125と、第2の風路切換ダンパ115として、2つ平面を有した2個のL字型ダンパが、90°の角度差で反対向きに隣り合って設置されている。このL字型ダンパの風路方向と平行な平面は第3の風路仕切板112の役割を兼ねている。これにより、第1の風路仕切板110、第1の4風路仕切板124および第2の風路仕切板111によって形成される風路の4領域のうち、対角2領域を第1の風路切換ダンパ114が閉塞する。また、第3の風路仕切板112、第2の4風路仕切板125および第4の風路仕切板113によって形成される風路の4領域のうち、対角2領域を第2の風路切換ダンパ115が閉塞する。図示するように、第1の風路切換ダンパ114が閉塞する領域と第2の風路切換ダンパ115が閉塞する領域とは、90°異なる位置関係にある。
第1層106において、第1の風路仕切板110によって分割された2風路のうち、再生側は再生ファン24を介して筺体外部と接続している。そして、図示してない外気吸入部と水分吸着部20との間には再生ヒータ23が設置されている。
同様に第4層109において、第4の風路仕切板113によって分割された2風路のうち、循環風路側には洗濯槽3からの戻り空気が通過する空気ダクト7Aが接続される。
次に、動作の一例について説明する。説明のため、図9に図8に示した各部品の平面図を示す。図9中左側のダンパ位置<A>が図8のダンパ位置と同じである。
ダンパ位置<A>のとき、吸着入口空気120として、空気ダクト7Aより吸い込まれた洗濯槽3の戻り空気は、第4の風路仕切板113によって仕切られた第4層109の風路109aへ流入する。その空気は、第2の風路切換ダンパ115により風路115aが閉塞されているため、風路115cより第3層108へ流入する。第3層108は第3の風路仕切板112によって、第2層107は第2の風路仕切板111によって、それぞれ半分に仕切られており、またそれら2層に挟まれている水分吸着部20も同様に2分割されている。このため、風路115cから流入した高温低湿空気は、風路108b、20b、107bの順で上方向に流れる。そして、水分吸着部20の風路20b通過時に水分を除去されて乾燥空気となる。その乾燥空気は、第1の風路切換ダンパ114により風路114cが閉塞されているため、風路114dより第1の風路仕切板110によって仕切られた第1層106の風路106bへ流入し、その後吸着出口空気122として乾燥機30に流入する。
一方、再生用空気は、再生入口空気121として第1の風路仕切板110によって仕切られた第1層106の風路106aに入る。そして、再生ヒータ23によって加温されて高温低湿空気となった後、第1の風路切換ダンパ114により風路114cが閉塞されているため、風路114aより第2層107へ流入する。第2層107は第2の風路仕切板111によって、第3層108は第3の風路仕切板112によってそれぞれ半分に仕切られており、またそれら2層に挟まれている水分吸着部20も同様に2分割されているため、風路114aから流入した高温低湿空気は、風路107a、20a、108aの順で下方向に流れ、水分吸着部20の風路20a通過時に、吸着されている水分が除去されて高湿空気となる。その高湿空気は、第2の風路切換ダンパ115により風路115aが閉塞されているため、風路115bより第4の風路仕切板113によって仕切られた第4層109の風路109bへ流入し、その後再生出口空気123として熱交換器22へ流入される。
次に、水分吸着部20の風路20bにおける吸着工程、風路20aにおける再生工程が完了する程度の時間が経過した後、第1の風路切換ダンパ114と第2の風路切換ダンパ115を回転させて、図9に示す各ダンパ位置を<A>から<B>へと切り換える。
ダンパ位置<B>のとき、吸着入口空気120として、空気ダクト7Aより吸い込まれた洗濯槽3の戻り空気は、第4の風路仕切板113によって仕切られた第4層109の風路109aへ流入し、第2の風路切換ダンパ115により風路115cが閉塞されているため、風路115aより第3層108へ流入する。第3層108は第3の風路仕切板112に、第2層107は第2の風路仕切板111によって半分に仕切られており、またそれら2層に挟まれている水分吸着部20も同様に2分割されているため、風路115aから流入した高温低湿空気は、風路108a、20a、107aの順で上方向に流れ、水分吸着部20の風路20a通過時に水分を吸着されて乾燥空気となる。その乾燥空気は、第1の風路切換ダンパ114により風路114aが閉塞されているため、風路114bより第1の風路仕切板110によって仕切られた第1層106の風路106bへ流入し、その後吸着出口空気122として乾燥機30に流入する。
一方、再生用空気は、再生入口空気121として第1の風路仕切板110によって仕切られた第1層106の風路106aに入り、再生ヒータ23によって加温されて高温低湿空気となった後、第1の風路切換ダンパ114により風路114aが閉塞されているため、風路114cより第2層107へ流入する。第2層107は第2の風路仕切板111によって、第3層108は第3の風路仕切板112によって半分に仕切られており、またそれら2層に挟まれている水分吸着部20も同様に2分割されている。そのため、風路114cから流入した高温低湿空気は、風路107b、20b、108bの順で下方向に流れ、水分吸着部20の風路20b通過時に、吸着されている水分が除去されて高湿空気となる。高湿空気となった空気は、第2の風路切換ダンパ115により風路115cが閉塞されているため、風路115dより第4の風路仕切板113によって仕切られた第4層109の風路109bへ流入し、その後再生出口空気123として熱交換器22へ流入される。
このように、第1の風路切換ダンパ114および第2の風路切換ダンパ115を回転させ、水分吸着部20を通る循環風路と再生風路を切り換えるという単純な構成と動作により、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、水分吸着部20が直方体であるため、筺体内に配置しやすく、製品を全体として小さくすることができる。
なお、再生ヒータ23を第4層109の風路109bに設置し、再生入口空気121をその風路109bから流入させ、再生出口空気123を第1層106の風路106aから流出させる構成をとれば、乾燥用空気と再生用空気が順方向で流れる実施の形態2と同様の構成となり、実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
また、第1の風路切換ダンパ114と第2の風路仕切板111、および第2の風路切換ダンパ115と第3の風路仕切板112とを、それぞれL型ダンパで一体に構成したが、それらは別体のものから構成しても良い。
以上、各実施の形態によって説明した本発明は、乾燥性能が良好でかつ消費電力量を低減できるので、家庭および業務用の洗濯乾燥機として広く利用することができる。
1:筺体、2:水槽、3:洗濯槽、4:投入口、5:扉、7:循環風路、7A:空気ダクト、7B:下部風路、8:バランサ、9:攪拌翼、10:電動モータ、11:再生風路、11A:再生風路ダクト、12、13:蛇腹、14:給水口、15:分岐弁、16:注水口、17、18:給水ホース、20:水分吸着部、23:再生ヒータ、24:再生ファン、30:乾燥機、31:送風ダクト、32:送風ファン、33:乾燥ヒータ、34:温風吹出口、35:乾燥フィルター、36:一般的なゼオライトの等温吸着線、37:第1の吸着剤の等温吸着線、38:第2の吸着剤の等温吸着線、106:第1層、107:第2層、108:第3層、109:第4層、110:第1の風路仕切板、111:第2の風路仕切板、112:第3の風路仕切板、113:第4の風路仕切板、114:第1の風路切換ダンパ、115:第2の風路切換ダンパ、120:吸着入口空気、121:再生入口空気、122:吸着出口空気、123:再生出口空気、124:第1の4風路仕切板、125:第2の4風路仕切板。

Claims (15)

  1. 洗濯物を洗濯および/または脱水する洗濯槽と、
    前記洗濯槽から空気が入流し、入流した前記空気が通過して前記洗濯槽へ戻る循環風路と、
    水分吸着剤が担持され、前記循環風路を通過する空気の水分を吸着するとともに、前記循環風路とは別の再生風路を流れる空気により前記吸着した水分が除去される水分吸着部、前記再生風路を流れる空気を加熱する加熱部、外気を前記再生風路に吸入し前記加熱部での加熱後に前記水分吸着部を通過させる送風部を備えた除湿機構と、
    前記水分吸着部により水分が吸着されて除湿された空気を温めて前記洗濯槽に送風する乾燥機と、
    を備えていることを特徴とする洗濯乾燥機。
  2. 前記水分吸着部は前記洗濯槽が収容される水槽よりも高い位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の洗濯乾燥機。
  3. 前記水分吸着部に担持される吸着剤は、細孔が複数設けられたケイ素材料で構成され、 前記吸着剤は、第1の相対湿度と該第1の相対湿度よりも高湿度である第2の相対湿度との間の範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率が、前記範囲外における相対湿度に対する前記変化率よりも大きく、前記第1の相対湿度および前記第2の相対湿度が30%〜60%の範囲であるような吸着特性を有する第1の吸着剤であることを特徴とする請求項1または2記載の洗濯乾燥機。
  4. 前記水分吸着部に担持される吸着剤は、細孔が複数設けられたゼオライト系の材料で構成され、
    前記吸着剤は、第3の相対湿度以下の範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率が、前記第3の相対湿度以上の範囲における相対湿度に対する前記変化率よりも大きい吸着特性を有する第2の吸着剤であることを特徴とする請求項1または2記載の洗濯乾燥機。
  5. 前記水分吸着部は、回転式ロータにより、前記循環風路と前記再生風路との間を回転移動するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
  6. 前記送風部により吸入され、前記加熱部および水分吸着部を通る空気流の方向と、前記洗濯槽から流出し、前記水分吸着部および前記乾燥機を介して前記洗濯槽へ戻る空気流の方向とが、前記水分吸着部を通過する際に逆方向となっていることを特徴とする請求項5記載の洗濯乾燥機。
  7. 前記送風部により吸入され、前記加熱部および水分吸着部を通る空気流の方向と、前記洗濯槽から流出し、前記水分吸着部および前記乾燥機を介して前記洗濯槽へ戻る空気流の方向とが、前記水分吸着部を通過する際に順方向となっており、前記水分吸着部を通過する前に前記2つの空気流同士で熱交換をすることを特徴とする請求項5記載の洗濯乾燥機。
  8. 前記循環風路と前記再生風路とを構成している前記水分吸着部の前後の風路はそれぞれ2層構造であり、一方に第1層と第2層を、他方に第3層と第4層とを備え、前記第1層は第1の風路仕切板、前記第2層は第2の風路仕切板、前記第3層は第3の風路仕切板、前記第4層は第4の風路仕切板によって、各層の風路が2分割され、
    前記第2の風路仕切板と前記第3の風路仕切板は平行であり、それぞれ前記水分吸着部に密着して設置され、前記第1の風路仕切板と前記第4の風路仕切板は平行であり、それぞれ前記第2の風路仕切板と前記第3の風路仕切板に対して直交して配置され、
    前記第1層と前記第2層の間には第1の風路切換ダンパ、前記第3層と前記第4層の間には第2の風路切換ダンパをそれぞれ備え、
    前記第1の風路切換ダンパによって、前記第1の風路仕切板と前記第2の風路仕切板によって形成される4つの風路のうちの対角2風路が閉塞され、前記第2の風路切換ダンパによって、前記第3の風路仕切板と前記第4の風路仕切板によって形成される4つの風路のうちの対角2風路が閉塞され、
    前記第1の風路切換ダンパによって閉塞される対角2風路と前記第2の風路切換ダンパによって閉塞される対角2風路は、90°異なる位置関係にあり、各ダンパの位置が所定時間毎に交代するようになっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
  9. 前記第1の風路仕切板によって2分割された前記第1層の一方に外気吸入部を、前記第4の風路仕切板によって2分割された前記第4層の一方に前記洗濯槽内からの空気が戻る風路をそれぞれ接続し、
    前記送風部により前記外気吸入部から吸入され、前記加熱部および水分吸着部を通る空気流の方向と、前記洗濯槽から流出し、前記水分吸着部および前記乾燥機を介して前記洗濯槽へ戻る空気流の方向とが、前記水分吸着部を通過する際に逆方向となることを特徴とする請求項8記載の洗濯乾燥機。
  10. 前記第1の風路仕切板によって2分割された前記第1層の一方に外気吸入部を、前記第4の風路仕切板によって2分割された前記第4層の一方に前記洗濯槽内からの空気が戻る風路をそれぞれ接続し、
    前記送風部により前記外気吸入部から吸入され、前記加熱部および水分吸着部を通る空気流の方向と、前記洗濯槽から流出し、前記水分吸着部および前記乾燥機を介して前記洗濯槽へ戻る空気流の方向とが、前記水分吸着部を通過する際に順方向となり、前記水分吸着部を通過する前に前記空気流同士で熱交換をすることを特徴とする請求項8記載の洗濯乾燥機。
  11. 前記水分吸着部は直方体形状を有し、前記第1の風路切換ダンパと前記第2の風路切換ダンパは、それぞれ2つのL字型ダンパが反対向きに隣り合って配置されていることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
  12. 前記送風部により外気吸入部から吸入され、前記加熱部および水分吸着部を通る空気流は、前記水分吸着部を通過後、冷却水による冷却凝縮を経て前記外気吸入部へ戻り、前記冷却凝縮により生じた凝縮水は凝縮排水ホースを経由し、前記洗濯槽に設置された排水ホースから機外へ排出されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
  13. 前記送風部により外気吸入部から吸入され、前記加熱部および水分吸着部を通る空気流は、前記水分吸着部を通過後、外気による冷却凝縮を経て前記外気吸入部へ戻り、前記冷却凝縮により生じた凝縮水は凝縮排水ホースを経由し、前記洗濯槽に設置された排水ホースから機外へ排出されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
  14. 前記送風部により外気吸入部から吸入され、前記加熱部および水分吸着部を通る空気流は、前記水分吸着部を通過後、冷却水による冷却凝縮を経て機外へ排出し、前記冷却凝縮により生じた凝縮水は凝縮排水ホースを経由し、前記洗濯槽に設置された排水ホースから機外へ排出されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
  15. 前記送風部により外気吸入部から吸入され、前記加熱部および水分吸着部を通る空気流は、前記水分吸着部を通過後、外気による冷却凝縮を経て機外へ排出し、前記冷却凝縮により生じた凝縮水は凝縮排水ホースを経由し、前記洗濯槽に設置された排水ホースから機外へ排出されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載洗濯乾燥機。
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