JP2010166043A - ウェハ端部処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体ウェハの端部に形成された薄膜または異物を、確実にかつ効率的に除去することができるウェハ端部処理装置を提供する。
【解決手段】ウェハ端部処理装置において、複数枚のウェハを起立状態にて互いに平行にかつウェハの中心を同軸上に配列させて支持するとともに、ウェハの中心を回転中心として複数のウェハを同時に回転駆動させるウェハ支持回転ユニットと、ウェハ支持回転装置により回転される複数のウェハの端部に接触しながら洗浄液を供給して、洗浄液により端部の薄膜または異物を除去する洗浄液供給ユニットと、洗浄液供給ユニットにより複数のウェハの端部に供給された洗浄液を除去する洗浄液除去ユニットとを備えさせ、複数枚のウェハを起立状態の姿勢にて端部にて対する処理を同時的に行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、半導体ウェハの端部に形成された薄膜または異物を、洗浄液を用いて除去するウェハ端部処理装置に関する。
半導体デバイスの製造においては、半導体ウェハ(以下、「ウェハ」とする。)の表面に複数の薄膜や電極パターンの形成が行われている。具体的には、ウェハの表面にフォトレジストを塗布してレジスト膜を形成し、このレジスト膜を所定の回路パターンに応じて露光して、この露光パターンを現像処理することにより、レジスト膜に回路パターンが形成される。
このようなレジスト膜を用いた処理においては、例えば、ウェハの端部に付着した余分なレジスト膜を、洗浄液などを用いて除去する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、水平状態に配置したウェハの端部に、ノズルにより洗浄液を供給しながら、ウェハを回転させて、端部に付着したレジスト膜の除去が行われている。
特開2003−45788号公報
しかしながら、特許文献1に開示の方法では、1枚のウェハを処理装置に水平状態に保持させて、ウェハを回転させながら、端部に洗浄液の供給を行う必要があるため、レジスト膜の除去のための処理に時間を要し、多数枚のウェハに対して、効率的な処理を行うことができないという問題がある。また、洗浄液がウェハの端部よりも内側に回り込むおそれもあり、このような場合にあっては、除去されたレジストがウェハ表面に再付着するおそれがあり、確実な除去処理を行うことができない。
一方、近年、半導体デバイスにおける高集積化は著しく、例えば、300mm以上のウェハでは形成される回路パターンもさらに微細化している。そのため、例えば、ウェハ端部において、レジスト膜等の除去処理が確実に行われていないような場合にあっては、複数枚のウェハをカセットに収容する際に、ウェハ端部に残留しているレジスト膜等の薄膜がカセットと接触して剥離し、他のウェハの表面等に付着する場合がある。このような場合にあっては、半導体デバイスが不良となるという問題がある。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、半導体ウェハの端部に形成された薄膜または異物を、確実にかつ効率的に除去することができるウェハ端部処理装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、複数枚のウェハを起立状態にて互いに平行にかつウェハの中心を同軸上に配列させて支持するとともに、ウェハの中心を回転中心として複数のウェハを同時に回転駆動させるウェハ支持回転ユニットと、
ウェハ支持回転装置により回転される複数のウェハの端部に接触しながら洗浄液を供給して、洗浄液により端部の薄膜または異物を除去する洗浄液供給ユニットと、
洗浄液供給ユニットにより複数のウェハの端部に供給された洗浄液を除去する洗浄液除去ユニットと、
を備える、ウェハ端部処理装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、洗浄液供給ユニットは、ウェハの回転方向において、ウェハの中心高さ位置に相当するウェハの端部の位置から、ウェハの端部の最下部位置に到達するまでの区間において、それぞれのウェハの端部と接触して洗浄液の供給を行うように配置された端部接触部材を備える、第1態様に記載のウェハ端部処理装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、端部接触部材は、洗浄液をその内部に吸収して保持する柔軟性を有する布材料または多孔質部材により形成され、
洗浄液供給ユニットは、端部接触部材に洗浄液を供給する洗浄液供給部をさらに備え、
洗浄液供給部により端部接触部材に供給されて保持された洗浄液が、それぞれのウェハの端部と端部洗浄部材との接触によりウェハの端部に塗布されて供給される、第2態様に記載のウェハ端部処理装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、端部接触部材におけるウェハの端部との接触部分に、不織布が配置されている、第2または第3態様に記載のウェハ端部処理装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、端部接触部材におけるウェハの端部との接触部分に、粘着性部材が配置されている、第2または第3態様に記載のウェハ端部処理装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、洗浄液除去ユニットは、ウェハの中心高さ位置に相当するウェハの端部の位置よりも下方側、かつ、ウェハの回転方向において、洗浄液供給ユニットの端部接触部材よりも下手側のウェハの端部と接触して洗浄液の除去を行うように配置された洗浄液除去部材を備える、第2態様に記載のウェハ端部処理装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、洗浄液除去ユニットは、
第1次洗浄液除去ユニットと、
第1次洗浄液除去ユニットよりも回転方向下手側に配置された第2次洗浄液除去ユニットとを備え、
第1次洗浄液除去ユニットは、
その外表面においてそれぞれのウェハの端部と接触する柔軟性を有する多孔質部材により形成された第1洗浄液除去部材と、
第1洗浄液除去部材の外表面より純水を溢れ出させるように、第1洗浄液除去部材の内部に純水を供給する第1純水供給部とを備える、第6態様に記載のウェハ端部処理装置を提供する。
本発明の第8態様によれば、第2次洗浄液除去ユニットは、
その外表面においてそれぞれのウェハの端部と接触する柔軟性を有する多孔質部材により形成された第2洗浄液除去部材と、
純水を貯留し、貯留された純水に第2洗浄液除去部材の一部を浸漬させて、第2洗浄液除去部材に純水を吸収させて保持させる純水貯留部と、
純水貯留部に純水を供給するとともに、純水貯留部より純水をオーバーフローさせて排水させる第2純水供給部とを備える、第7態様に記載のウェハ端部処理装置を提供する。
本発明の第9態様によれば、洗浄液除去ユニットよりもウェハの回転方向下手側に、ウェハの端部を乾燥させる乾燥ユニットが配置されている、第1から第8態様のいずれか1つに記載のウェハ端部処理装置を提供する。
本発明の第10態様によれば、ウェハ支持回転ユニットは、
それぞれのウェハの回転を案内可能に、ウェハの端部を支持する複数の案内ローラと、
それぞれのウェハの端部に接触して回転駆動力を伝達する回転駆動用ローラとを備える、第1から第9態様のいずれか1つに記載のウェハ端部処理装置を提供する。
本発明の第11態様によれば、洗浄液として、純水または薬液が用いられる、第1から10態様のいずれか1つに記載のウェハ端部処理装置を提供する。
本発明の第12態様によれば、複数枚のウェハを起立状態にて互いに平行にかつウェハの中心を同軸上に配列させて支持するとともに、ウェハの中心を回転中心として複数のウェハを同時に回転駆動させるウェハ支持回転ユニットと、
ウェハ支持回転装置により回転される複数のウェハの端部に接触して、端部の薄膜または異物を除去する端部接触部材と、
端部接触部材との接触により薄膜または異物の除去が行われた端部に洗浄液を供給して、残存する薄膜または異物を洗浄液により除去する洗浄液供給ユニットと、
を備える、ウェハ端部処理装置を提供する。
本発明によれば、ウェハ支持回転ユニットにより、複数枚のウェハを起立状態にて互いに平行にかつウェハの中心を同軸上に配列させて支持するとともに、ウェハの中心を回転中心として複数のウェハを同時に回転駆動させながら、洗浄液供給ユニットにより複数枚のウェハの端部に対して同時に洗浄液の供給を行うことで、複数枚のウェハに対して同時に端部の薄膜の除去あるいは端部の異物の除去を行うことができる。すなわち、ウェハを起立状態にて回転させる構成を採用することにより、複数枚のウェハを互いに平行に配列させながら共通の回転軸周りに回転駆動を行って、薄膜または異物の除去処理を同時に行うことができる。起立状態であるので、仮に除去された薄膜または異物が落下するようなことがあっても他のウェハに再付着するなどの問題が生じない。また、起立状態にてウェハの端部に洗浄液の供給を行うため、ウェハ端部における表裏面においてバランス良く、確実に薄膜の除去または異物の除去を行うことができる。
したがって、複数枚のウェハに対して、効率的に端部の薄膜または異物の除去処理を行うことができるとともに、それぞれの端部において、より確実に薄膜または異物の除去処理を行うことができる。
ウェハの模式断面図 ウェハの端部に形成された薄膜の構成を示す模式断面図 本発明の第1実施形態にかかるウェハ端部処理装置の構成を示す模式構成図 第1実施形態のウェハ端部処理装置が備える洗浄装置の模式構成図 図4の洗浄装置におけるウェハ支持回転ユニットにより複数枚のウェハが支持された状態を示す模式図 図4の洗浄装置における洗浄液供給ユニットが備える多孔質ローラの模式図 図6の多孔質ローラの変形例を示す模式図 それぞれのユニットの配置を説明するための模式説明図 本発明の第2実施形態にかかる洗浄装置の構成を示す模式構成図 第2実施形態の洗浄装置の構成を示す模式構成図
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態にかかるウェハ端部処理装置の構成について説明するにあたり、まず、ウェハ端部の構造および端部に形成されている除去されるべき薄膜の構造について、図1および図2に示す模式図を用いて説明する。
図1に示すように、円盤状のウェハ1の外縁端がエッジ部2aとなっており、このエッジ部2aからウェハ1の平坦面3に繋がる傾斜部分がベベル部2bとなっている。なお、エッジ部2aとベベル部2bのそれぞれの表面は、平坦面または曲面のいずれで構成される場合であってもよい。本明細書において、ウェハ1の端部2は、エッジ部2aおよびベベル部2bにより構成されている。
さらに、図2に示すように、ウェハ1の端部2には、複数の薄膜が形成されている。これらの薄膜は、半導体デバイスの各製造工程において形成されて堆積したものであり、ウェハ搬送用のカセットなどの他の部材と接触した場合に部分的に剥離が生じ、パーティクルの原因となる場合がある。一例として、SiN層4a、CVD Low−k層4b、バリア材層4c、Cu層4d、エッチングポリマー層4eなどの薄膜4が堆積状態にて存在する。また、図2に示す例では、除去されているが端部2の表面にレジスト層4fが残存する場合もある。本実施形態のウェハ端部処理装置は、このようにウェハ1の端部2に存在する薄膜4の一部または全部を確実に除去する装置である。なお、本実施形態では、ウェハ1の端部2に存在する薄膜4の一部または全部を除去する場合を一例として説明するが、このような場合に代えて、ウェハ1の端部2に存在する異物を除去する場合にも、本実施形態のウェハ端部処理装置を適用することが可能である。
次に、本第1実施形態のウェハ端部処理装置10の構成について、図3のウェハ端部処理装置10の全体構成の模式図と、図4のウェハ端部処理装置10の主要構成の模式図とを用いて、以下に説明する。
図3に示すように、ウェハ端部処理装置10は、複数枚のウェハ1の端部2に対する薄膜の除去処理を行う洗浄装置30と、洗浄装置30に対するウェハ1の搬送・搬出を行うウェハ搬送装置20とを備えている。
ウェハ搬送装置20は、ウェハカセット21内に起立姿勢にて互いに平行に配列されて収容された状態の複数枚のウェハ1を突き上げて、ウェハ1をウェハカセット21内から離脱させる突き上げ部材の一例である突き上げコム22と、突き上げコム22により突き上げられて、ウェハカセット21から離脱された状態のウェハ1を把持して、洗浄装置30へ搬送する搬送アーム23とを備えている。また、洗浄装置30にて薄膜除去処理が行われた後のそれぞれのウェハ1は、突き上げコム22により突き上げられて、搬送アーム23に受け渡されて、ウェハカセット21内に収容されるように、ウェハ搬送装置20が構成されている。なお、図3においては、図示しないが、突き上げコム22および搬送アーム23をそれぞれ個別に駆動する駆動装置が、ウェハ搬送装置20には備えられている。
図4に示すように、洗浄装置30は、ウェハ搬送装置20から供給された複数枚のウェハ1を、起立状態の姿勢にて、互いに平行かつそれぞれのウェハ1の中心を同軸上に配列させて支持するとともに、ウェハ1の中心を回転中心として複数のウェハを同時に回転駆動させるウェハ支持回転ユニット31を備えている。洗浄装置30は、さらにウェハ支持回転ユニット31により回転駆動される複数枚のウェハ1の端部2に接触しながら薄膜除去のための洗浄液を供給して、洗浄液により端部2の薄膜を除去する洗浄液供給ユニット32と、洗浄液供給ユニット32により複数のウェハ1の端部2に供給された洗浄液を除去する洗浄液除去ユニット33とを備えている。
ウェハ支持回転ユニット31は、起立状態の複数枚のウェハ1における中心高さ位置よりも僅かに下方の高さ位置にて、それぞれのウェハ1の端部2に接触しながらウェハ1を回転可能に支持する2個のウェハガイド34(案内ローラ)と、このウェハガイド34に支持された状態のウェハ1を上方から押さえて、それぞれのウェハガイド34に対して所定の保持力を付与するウェハ押さえ部材35とを備えている。
ここで、ウェハ支持回転ユニット31により、複数枚のウェハ1が回転可能に支持されている状態の模式図を図5に示す。図5に示すように、2個のウェハガイド34は円筒ローラ形状を有しており、それぞれのウェハ1の端部2と接触しながら、ウェハ1の回転に合わせて回転可能に図示しないフレーム等に固定されている。ウェハ押さえ部材35は円筒ローラ形状を有しており、それぞれのウェハ1の端部2と接触しながら、ウェハ1の回転に合わせて回転可能に支持アーム36に支持されている。また、支持アーム36は、ウェハ押さえ部材35を、それぞれのウェハ1の押さえ位置と、押さえ位置から離間された押さえ解除位置との間で、移動可能に支持している。また、それぞれのウェハガイド34の表面に接するように、ガイドクリーナー37が設けられており、ガイドクリーナー37には防塵性が考慮された不織布が用いられ、不織布によりウェハガイド34の表面の清浄性が維持される。このようにウェハ支持回転ユニット31が構成されていることにより、複数枚のウェハ1を起立状態にて、少なくとも3点以上にて安定して支持しながら、回転可能とすることができる。なお、ウェハ支持回転ユニット31における回転駆動手段については、後述する。また、図4において、ウェハ支持回転ユニット31によるそれぞれのウェハ1の回転方向は、図示時計回り方向となっている。以下、この回転方向を、ウェハ回転方向Rとする。
次に、洗浄液供給ユニット32の構成について説明する。本実施形態では、洗浄液として、例えばフッ酸(HF)液を用いている。洗浄液としては、ウェハ1の端部に形成されている薄膜または異物を効果的に除去可能な純水または薬液等であればよく、その他、除去対象の薄膜や異物の仕様に応じた溶剤を洗浄液として用いることができる。このような薬液としては、フッ酸の他に、例えば、IPA、TMAH、NHOHなどを用いることもできる。
図4に示すように、洗浄液供給ユニット32は、洗浄液をその内部に吸収して保持可能であって、それぞれのウェハ1の端部2に接触することで、洗浄液を端部2に塗布供給する端部接触部材の一例であるローラユニット38と、ローラユニット38に洗浄液を供給可能に、洗浄液を収容するHF液タンク39と、ローラユニット38を、それぞれのウェハ1の端部2との接触位置と、接触が解除される接触解除位置との間で、進退移動させるローラユニット移動装置40とを備えている。
ローラユニット38は、洗浄液等に対する耐性(耐薬品性)を有する多孔質ローラの表面を、耐薬品性および防塵性を有する不織布49で覆うとともに、多孔質ローラを回転駆動させることにより、不織布49を走行可能に構成されている。図6に示すように、この多孔質ローラ41の周面には、例えば数mm程度の深さの複数の溝41aが形成されており、この溝41aに、不織布49を介してウェハ1の端部2が係合されて、ウェハ1の端部2から所望の位置にまで不織布49が接触するように、溝41aの深さが設定されている。このように溝41aを形成することにより、洗浄液が吸収・保持された不織布49と、ウェハ1の端部2との接触領域を制御しながら、安定して均一に洗浄液を塗布・供給することができる。ただし、図7に示すように、多孔質ローラ41の周面に溝41aが形成されていないような構成が採用される場合であっても、多孔質ローラ41の弾性等を利用して、それぞれのウェハ1の端部2と不織布49との接触性を良好に保つことが可能である。なお、このような不織布49としては、例えば、防塵性が考慮されたクリーンルーム仕様で、耐薬品性が高く、接触等により繊維くずが出にくい材質のものが用いられる。また、多孔質ローラ41を図示しない回転駆動手段により回転駆動させることにより、不織布を移動させて、それぞれのウェハ1の端部2と不織布49との接触位置を切り替えることができる。このように、不織布49とウェハ1の端部2との接触位置が切り替え可能とされていることにより、ウェハ1との接触により不織布に付着した汚れが、ウェハ1に再付着することを抑制することができる。例えば、ウェハ1の端部2を規定回数だけ不織布49にて拭き取った(HF液を塗布供給した)後、多孔質ローラ41を回転駆動させて不織布49を巻き取るようにすることで、不織布49において新しい清浄面をウェハ1の端部2に接触させることができる。なお、不織布49において、全ての清浄面を使い切った場合には、不織布49あるいはローラユニット38ごと、新たなものと交換することが可能とされている。
図4に示すように、HF液タンク39には、ローラユニット38の多孔質ローラ41に保持された不織布49にHF液を供給するチューブ42(洗浄液供給部)が接続されており、例えばチューブ42から滴下されたHF液が不織布に吸収・保持されるように構成されている。また、チューブ42の途中には制御弁43が設けられており、制御弁43が開閉制御されることにより、HF液タンク39から不織布へのHF液の供給量が制御される。なお、本実施形態では、HF液タンク39、チューブ42、および制御弁43により洗浄液供給部が構成されている。
また、ローラユニット移動装置40は、ローラユニット38を、それぞれのウェハ1の端部2との接触位置と、接触が解除される接触解除位置との間で、進退移動させることが可能となっている。例えば、それぞれのウェハ1に対する端部2の薄膜除去処理を行わない場合には、ローラユニット38を接触解除位置に位置させて、不織布49に保持された(染みこんだ)HF液が、ウェハ1の端部2に付着することを防止できる。したがって、端部2への薄膜除去処理を行う際に、ローラユニット移動装置40によりローラユニット38が接触位置に移動されることになる。
図4に示すように、ローラユニット38は、カバー44により覆われており、不織布49におけるウェハ1の端部2との接触箇所以外の部分からHF液が気化して周囲に拡散することが抑制されている。また、このカバー44は、排気ホース45に接続されており、図示しない排気手段により吸引されて、不織布49の表面から気化したHFガスが周囲に拡散しないように排気される。
次に、洗浄液除去ユニット33の構成について説明する。洗浄液除去ユニット33は、洗浄液供給ユニット32によりウェハ1の端部2に供給された洗浄液であるHF液を、例えば純水を用いて端部2から取り除く装置である。本実施形態では、図4に示すように、洗浄液除去ユニット33として、第1次洗浄液除去ユニット51と、第2次洗浄液除去ユニット52とが備えられている。第1次洗浄液除去ユニット51は、第2次洗浄液除去ユニット52よりも、洗浄液供給ユニット32により近い位置に配置される。第1次洗浄液除去ユニット51は、HF液の塗布供給によるウェハ1の端部2の薄膜除去反応を停止させることを目的として、HF液を純水により洗浄除去し、第2次洗浄液除去ユニット52は、第1次洗浄液除去ユニット51による処理が行われたウェハ1の端部2に対して、さらに純水を供給して、HF液を完全に除去することを目的とする。
図4に示すように、第1次洗浄液除去ユニット51は、ウェハ1の端部2と接触する柔軟性を有する多孔質材料、例えば、PVA製のスポンジ状材料により形成されたスポンジ部53(第1次洗浄液除去部材)と、スポンジ部53の内側に純水を連続して供給する純水供給部54(第1次純水供給部)とを備えている。純水供給部54は、スポンジ部53の内側に接続されたチューブ55と、チューブ55に供給する純水の量を調整する制御弁56と、図示しない純水供給源とにより構成されている。スポンジ部53は、例えば、その周面に複数の孔が形成されたパイプの周面に配置され、このパイプの内側にチューブ55が接続されることにより、パイプの孔を通してスポンジ部53に純水を略均一に供給することができる。また、第1次洗浄液除去ユニット51は、スポンジ部53から溢れ出すようにしてウェハ1の端部2に供給された純水を受けるとともに、排水する純水排水部57を備えている。このように、第1次洗浄液除去ユニット51が構成されていることにより、スポンジ部53から溢れ出すようにしてウェハ1の端部2に供給されてHF液を除去した純水が、そのまま純水排水部57により排水されるため、除去されたHF液が端部2に再付着することを抑制でき、効果的なHF液の1次除去処理を行うことができる。また、それとともに、HF液により除去された薄膜のくず(パーティクル)なども純水とともに排水することができ、ウェハ1の端部2へのパーティクルの再付着なども抑制できる。
第2次洗浄液除去ユニット52は、ウェハ1の端部2に接触する柔軟性を有する多孔質性の部材、例えば、PVA製のスポンジ材料により形成されたスポンジ部61(第2次洗浄液除去部材)と、純水を収容するとともに、このスポンジ部61の一部を収容された純水中に浸漬させることで、スポンジ部61に純水を供給する純水タンク62(純水貯留部)と、純水タンク62に接続されて純水の供給を行うチューブ63と、チューブ63の途中に設けられて純水の供給量の制御を行う制御弁64と、チューブ63に接続された図示しない純水供給源とを備える。なお、本実施形態では、チューブ63、制御弁64、および純水供給源により第2純水供給部が構成されている。
純水タンク62は、チューブ63により純水が供給されて純水が貯留されるタンク部62aと、このタンク部62aよりオーバーフローした純水を排水する排水部62bとを備えている。チューブ63からタンク部62aには、例えば純水が常時供給されて、一定量の純水が常時オーバーフローされて排水部62bにより排水される。
また、スポンジ部61は、第1次洗浄液除去ユニット51のスポンジ部53よりも大径にて円筒状に形成されるとともに、ウェハ支持回転ユニット31の回転駆動用ローラとしての機能を兼ね備えている。すなわち、スポンジ部61は、図示しない回転駆動手段に連結されており、回転駆動手段により回転駆動されることで、ウェハ1の端部2に対して回転駆動力を伝達して、ウェハ1をウェハ回転方向Rに回転駆動させることができる。このように、比較的大径にて形成されたスポンジ部61を駆動用ローラとして用いることにより、ウェハ1に対して安定した回転駆動力を伝達することができる。なお、このような場合に代えて、その他の回転駆動用ローラを用いることもできる。
図4に示すように、第2次洗浄液除去ユニット52のウェハ回転方向Rの下手側には隣接するように、ウェハ乾燥ユニット70が配置されている。ウェハ乾燥ユニット70は、例えば、PP製の不織布を用いて形成され、ウェハ1の端部2に接触する乾燥用ローラ71と、乾燥用ローラ71に吸収されて拭き取られた純水を吸引乾燥させるバキュームホース72とを備えている。なお、ウェハ乾燥ユニットは、このような構成の他に、熱風等を用いた非接触により乾燥装置を用いることもでき、熱風として例えば、不活性ガスである窒素ガスを用いることもできる。本実施形態では、吸引乾燥を行うウェハ乾燥ユニット70のウェハ回転方向Rの下手側に隣接して、窒素ガスの吹き付けを行うN2パージユニット75が備えられている。なお、このN2パージユニットに代えて、例えば加熱源としてランプを用いた加熱ユニットを備えさせるような場合であってもよい。
また、図4において図示しないが、洗浄装置30が備えるそれぞれのユニットの動作を互いに関連付けながら統括的に制御を行う制御装置が、洗浄装置30には備えられている。
ここで、図8に示す模式図を用いて、洗浄装置30におけるそれぞれのユニットの望ましい配置構成について説明する。
図8において、図示上向きを位置Aとし、ウェハ回転方向Rに沿って順に、位置B、位置C、位置Dが配置されている。すなわち、ウェハ1の端部2は、ウェハ回転支持ユニット31によりウェハ回転方向Rに沿って回転駆動されることにより、例えば、位置Aから順に、ウェハ1の中心高さ位置に相当する位置である位置B、ウェハ1の最下部位置である位置C、そして、ウェハ1の中心高さ位置に相当する位置である位置Dに位置されることになる。
このような位置関係において、洗浄液供給ユニット32のローラユニット38は、位置区間B−Cにて、ウェハ1の端部2に接触することが望ましい。この位置区間B−Cにて接触することで、塗布供給されたHF液が、ウェハ1の中心側に流れることを防止でき、より精確なHF液の塗布供給を行うことが可能となる。
また、洗浄液除去ユニット33は、位置区間B−Dの間に配置させる(それぞれのスポンジ部により接触位置を配置させる)ことが望ましい。この位置区間B−Dに配置させることで、供給された純水が、ウェハ1の中心側に必要以上に入り込むことを防止することが可能となる。また、洗浄液供給ユニット32と第1次洗浄液除去ユニット51との間の区間距離(ウェハ1の端部2の周距離)は、ウェハ支持回転ユニット31によるウェハ1の回転速度と、ウェハ1の端部2の薄膜をHF液にて除去するための処理に必要な適性時間との関係により決定することが望ましい。また、第2次洗浄液除去ユニット52は、位置区間C−Dに位置させることが望ましい。この位置区間C−Dに配置させることで、第2次洗浄液除去ユニット52による除去処理を行う前に、僅かに付着して残留している可能性のあるHF液が、ウェハ回転方向Rの下手側に流れ込む可能性を効果的に排除することができる。
このような構成のウェハ端部処理装置10において、ウェハ1の端部2に形成されている薄膜を除去する処理を行う手順について説明する。なお、以降の処理は、装置における各ユニットが、図示しない制御装置により制御されることにより行われる。
まず、図3において、ウェハ端部処理装置10に、複数枚のウェハ1が起立状態にて互いに平行に配列されて収容されたウェハカセット21が搬入される。搬入されたウェハカセット21が、突き上げコム22の上方に配置されると、突き上げコム22が上昇して、ウェハカセット21内のそれぞれのウェハ1が突き上げられて、ウェハ搬送装置20の搬送アーム23に受け渡される。その後、搬送アーム23により搬送されたそれぞれのウェハ1は、洗浄装置30に搬入される。
洗浄装置30において、搬入されたそれぞれのウェハ1は、2個のウェハガイド34により端部2が支持されるとともに、支持アーム36のよりウェハ押さえ部材35が解除位置から押さえ位置に移動されて、ウェハ押さえ部材35によっても支持された状態、すなわち少なくとも3点以上にて支持された状態とされる。なお、このような支持状態において、それぞれのウェハ1は、起立状態かつ互いに平行に配置されるとともに、それぞれの中心が水平な同軸上に配置された状態とされる。なお、このように配置された状態にて、それぞれのウェハ1の端部2は、第1次洗浄液除去ユニット51のスポンジ部53、第2次洗浄液除去ユニット52のスポンジ部61、および乾燥用ローラ71にも接触された状態とされる。
次に、ウェハ支持回転ユニット31により、それぞれのウェハ1の端部2に回転駆動力が均等に付与されて、ウェハ回転方向Rへ同じ回転速度にて同時的な回転駆動が開始される。具体的には、図示しない回転駆動手段により、スポンジ部61が回転駆動されて、この回転駆動力がそれぞれのウェハ1の端部2に伝達されて、それぞれのウェハ1が同時的に回転駆動される。この回転駆動が開示された状態では、洗浄液供給ユニット32において、ローラユニット38は、接触解除位置に位置されており、ウェハ1の端部2には、HF液の塗布供給は開始されていない状態である。
この回転駆動の開始とともに、洗浄液供給ユニット32において、制御弁43が開いて、HF液タンク39からチューブ42を通じてHF液がローラユニット38に供給される。供給されたHF液は、多孔質ローラ41およびその周面に配置された不織布に吸収されて保持される。また、第1次洗浄液除去ユニット51において、スポンジ部53への純水供給が開始されるとともに、第2次洗浄液除去ユニット52においても、タンク部62aへの純水の供給が開始される。なお、それぞれの洗浄液除去ユニット33への純水の供給は、ウェハ1が回転駆動される前に開始されてもよい。
次に、洗浄液供給ユニット32において、ローラユニット移動装置40により、ローラユニット38が、接触解除位置から接触位置に移動されて、多孔質ローラ41の周面に配置されている不織布が、それぞれのウェハ1の端部2に接触された状態となり、ウェハ1の端部2の所定の範囲に対して、HF液の塗布供給が開始される。これにより、塗布供給されたHF液により、ウェハ1の端部2に形成されている薄膜が溶解して除去される。HF液が塗布供給されたウェハ1の端部2が、回転移動されて第1次洗浄液除去ユニット51のスポンジ部53との接触位置に到達すると、スポンジ部53の周面から溢れ出すように純水が端部2に供給されてHF液が洗い流される。洗い流された純水、HF液および剥離された薄膜は、純水排水部57により排水される。これにより、ウェハ1の端部2にて行われていた薄膜の除去処理が停止されることになる。
さらにウェハ1の端部2は、回転移動されて、第2次洗浄液除去ユニット52のスポンジ部61との接触位置に到達すると、スポンジ部61より純水が供給されて、僅かに残っている可能性があるHF液や剥離された薄膜のくずなどが、洗い流されてウェハ1の端部2が清浄な状態に保たれる。その後、ウェハ1の端部2に付着している純水が、乾燥ユニット70およびN2パージユニット75により乾燥される。このようにして一連の処理が行われ、それぞれのウェハ1の端部に対する薄膜の除去処理が完了する。
薄膜の除去処理が行われたそれぞれのウェハ1は、その後、搬送アーム23および突き上げコム22を用いて、ウェハカセット21あるいは新たなウェハカセットに収容される。
このように、それぞれのウェハ1に対する回転駆動を連続的に行い、端部2全体に対して薄膜の剥離処理を行うことにより、複数枚のウェハ1の端部2に対して、同時的に薄膜の除去処理を行うことができる。このような同時的な処理は、それぞれのウェハ1を起立状態の姿勢にて、かつ、互いに平行にそれぞれの中心を同軸上に配置させながら、同時的に回転駆動させることにより実現できるものである。
このように、複数枚のウェハ1の端部2に対して、同時的な薄膜の剥離処理が実現できることにより、同処理の効率化を図ることができる。また、ウェハ1が起立状態の姿勢にて処理が行われるため、ウェハ1の端部2の表裏面に対して、重力の影響を低減(水平状態での処理と比較して低減)して、例えば均一な処理を実現できる。したがって、薄膜の除去範囲を精確に規定して処理を実現することも可能となる。
なお、上記第1実施形態では、HF液の供給から、HF液の除去、そして乾燥処理までの一連の処理について説明したが、このような一連の処理を、ウェハ1の端部2に対して複数回行うように、ウェハ1を複数回回転させて処理を行うようにすることもできる。また、HF液の供給以外の処理、すなわち純水の供給および乾燥処理だけを継続して行うように、ローラユニット38を接触解除位置に位置させた状態にて、ウェハ1を複数回回転させることもできる。
また、それぞれのウェハガイド34の表面に付着したパーティクルは、ガイドクリーナー37により連続的あるいは断続的に除去される。
また、ウェハ1の端部2に、円周形状以外の形状を有する部分、例えばVノッチ部分(V字形状の凹状部分)が形成されているような場合には、ウェハ1をウェハ回転方向Rに回転させるだけでは、Vノッチ部分の内面に対して十分な洗浄処理を施すことができない場合も考えられる。このような場合にあっては、例えば、Vノッチ部分に対して処理が行われる際に、ウェハ1を一時的にウェハ回転方向Rとは逆向きに回転させる(例えば1/4回転だけ逆向きに回転させる)ことで、Vノッチ部分に対して効果的な処理を行うことが可能となる。
また、上記第1実施形態では、洗浄液供給ユニット32のローラユニット38において、ウェハ1の端部2と接触する部分に不織布49を配置するような構成を一例として説明したが、このような場合に代えて、ウェハ1の端部2と接触する部分に粘着性を有する部材、例えば、粘着シートなどを配置するような構成を採用することもできる。粘着シートを用いることで、ウェハ1の端部2の薄膜や異物を粘着作用により取り除くことが可能となる。
また、洗浄液供給ユニット32のローラユニット38において、ウェハ1の端部2と接触する不織布49を通して洗浄液の供給が行われることなく、不織布49とウェハ1の端部2とが乾燥状態にて互いに接触することで、薄膜あるいは異物等の除去処理が行われるような場合であってもよい。すなわち、洗浄液を用いることなく、不織布49により端部2の薄膜または異物を擦り取るような手法を採用することもできる。ただし、この場合、不織布49との接触により薄膜または異物の除去処理が行われたウェハ1の端部2に対して、さらに純水等の洗浄液を供給して、残存する薄膜または異物等を除去することが好ましい。このような純水等の洗浄液の供給は、例えば、第1次洗浄液除去ユニット51や第2次洗浄液除去ユニット52と同様な構成を有する洗浄液供給ユニットを用いて、行うことができる。
また、上記第1実施形態では、洗浄液としてHF液を用いる場合を一例として説明したが、その他、様々な仕様、すなわち、除去すべき薄膜の仕様に応じた洗浄液を用いることができ、複数の種類の洗浄液を用いることもできる。同様に、洗浄液を除去するために純水を用いた例について説明したが、その他の液体を用いることもできる。
また、上記第1実施形態では、ウェハ1の端部2(エッジ部2aおよびベベル部2b)に対して、所定の処理を行うような場合について説明したが、エッジ部2aに対してのみ、所定の処理を行うように、ウェハ1に対する洗浄液の供給範囲を規定することも可能である。
また、上記第1実施形態では、ウェハ端部の処理として、端部に形成された薄膜を洗浄液により除去する処理を例として説明したが、本発明はこのような場合についてのみ限定されるものではない。ウェハの端部に洗浄液を供給し、供給された洗浄液を確実に除去することにより行われる処理であれば、本発明を適用することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態にかかるウェハ端部処理装置が備える洗浄装置130の構成を、図9および図10の模式構成図を用いて説明する。なお、本第2実施形態の洗浄装置130において、上記第1実施形態の洗浄装置30と同じ構成部材には、同じ参照番号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態の洗浄装置30に異なる構成を中心に、本第2実施形態の洗浄装置130の構成を説明する。
図9に示すように、洗浄装置130は、ウェハ支持回転ユニット31と、洗浄液供給ユニット32と、洗浄液除去ユニット133と、ウェハ乾燥ユニット170とを備えている。
洗浄液除去ユニット133には、第1次洗浄液除去ユニット151と、第2次洗浄液除去ユニット52とが備えられており、このうち、第1次洗浄液除去ユニット151の構成が、上記第1実施形態の洗浄装置30が備える第1次洗浄液除去ユニット51とは異なっている。
図9に示すように、第1次洗浄液除去ユニット151は、ウェハ1の端部2と接触するスポンジ部とは異なり、ウェハ1の端部2と接触する毛材を有するブラシ部153(第1次洗浄液除去部材)を備えている。ブラシ部153の毛材としては、洗浄液等に対してある程度の耐性を有する材料にて形成され、また、接触することによりウェハ1の表面を傷をつけない程度抵抗(摩擦力)を付与するような柔軟性を有していることが好ましい。さらに、その毛材間に供給される純水を表面張力によりある程度保持できるような径および間隔にて毛材が植毛されていることが好ましい。このような毛材としては、例えば、PP(ポリプロピレン)製の毛材を用いることができる。また、ウェハ1の端部2における表裏面に毛材が接触するように、ブラシ部153はその配置が位置決めされる。
また、第1次洗浄液除去ユニット151は、ブラシ部153の毛材部分に純水を連続して供給する純水供給部154(第1次純水供給部)を備えている。純水供給部154は、ブラシ部153の近傍にまで純水を供給するチューブ155と、チューブ155を通して供給される純水を、ブラシ部153の毛先部分に向けて噴射(スプレー)して供給するスプレーノズル158と、チューブ155に供給する純水の量を調整する制御弁156と、図示しない純水供給源とを備えている。また、第1次洗浄液除去ユニット151は、ブラシ部153によりウェハ1の端部2に供給された純水およびブラシ部153から溢れ出した純水を受けて、その後排水する純水排水部157を備えている。
ブラシ部153は、その毛材部分にスプレーノズル158より噴射して供給された純水を、毛材間の表面張力により保持するとともに、ウェハ1の端部2の表裏面と接触する毛先を通してウェハ1の端部2に純水を供給しながら、ウェハ1の端部2との接触抵抗により、HF液を効果的に取り除くことができる。
また、ウェハ1の端部2とブラシ部153の毛先との接触量は、ブラシ部153の設置位置を微調整することにより調整することができる。
このように、第1次洗浄液除去ユニット151において、ブラシ部153を用いることにより、例えば、洗浄液供給ユニット32における多孔質ローラ41の表面に配置された不織布49とウェハ1の端部2との接触範囲よりも、ブラシ部153とウェハ1の端部2との接触範囲を大きく設定することができ、これによりウェハ1の端部2に供給されたHF液をより確実に除去することができる。
また、ウェハ乾燥ユニット170は、例えば、PP製の不織布を用いて形成され、ウェハ1の端部2に接触する乾燥用ローラ171と、乾燥用ローラ171に吸収されて拭き取られた純水を吸引乾燥させるバキュームホース172とを備えている。
さらに、ウェハ乾燥ユニット170には、乾燥用ローラ171を昇降させるエアシリンダ173(昇降装置)を備えている。具体的には、図9に示すウェハ洗浄位置P1と、図10に示すウェハ乾燥位置P2との間で、エアシリンダ173により乾燥用ローラ171が昇降される。
乾燥用ローラ171が、図9に示すウェハ洗浄位置P1に位置された状態(あるいは図10の点線で示すウェハ1の状態)では、ウェハ1の端部2が、洗浄液供給ユニット32の不織布49、第1次洗浄液除去ユニット151のブラシ部153、および第2次洗浄液除去ユニット52のスポンジ部61に接触されて、HF液の供給および純水の供給が行われている状態である。一方、乾燥用ローラ171が、図10に示すウェハ乾燥位置P2に位置された状態では、ウェハ1の端部2が、洗浄液供給ユニット32の不織布49、第1次洗浄液除去ユニット151のブラシ部153、および第2次洗浄液除去ユニット52のスポンジ部61から離間された状態にあり、ウェハ1の端部2に対して、HF液および純水の供給が行われない状態となる。
また、図10に示すように、乾燥用ローラ171が、ウェハ乾燥位置P2に位置された状態において、ウェハ1は、例えば、2個のウェハガイド34により回転駆動させることができる。なお、この状態においても、ウェハ1は、支持アームおよびウェハ押さえ部材35により付勢された状態が保たれるため、それぞれのウェハ1は確実に支持された状態とされている。
このように、乾燥用ローラ171を昇降させることで、ウェハ1を洗浄処理が行われる高さ位置から、乾燥処理が行われる高さ位置に上昇可能とすることにより、ウェハ1の乾燥処理において、HF液および純水の供給を完全に停止状態とすることができる。したがって、ウェハ1の端部2に対して洗浄処理を行った後、ウェハ1の端部2に対して効果的な乾燥処理を行うことができる。
なお、本第2実施形態では、エアシリンダ173により乾燥用ローラ171を昇降させることにより、ウェハ1の昇降を行うような場合を例として説明したが、ウェハ1を回転駆動可能に昇降するようなその他様々な昇降手段を採用できる。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
1 ウェハ
2 端部
2a エッジ部
2b ベベル部
3 平坦面
10 ウェハ端部処理装置
20 ウェハ搬送装置
21 ウェハカセット
22 突き上げコム
23 搬送アーム
30 洗浄装置
31 ウェハ支持回転ユニット
32 洗浄液供給ユニット
33 洗浄液除去ユニット
34 ウェハガイド
35 押さえ部材
36 支持アーム
37 ガイドクリーナー
38 ローラユニット
39 HF液タンク
40 ローラユニット移動装置
41 多孔質ローラ
42 チューブ
43 制御弁
44 カバー
45 排気ホース
49 不織布
51 第1次洗浄液除去ユニット
52 第2次洗浄液除去ユニット
53 スポンジ部
54 純水供給部
55 チューブ
56 制御弁
57 純水排水部
61 スポンジ部
62 純水タンク
63 チューブ
64 制御弁
70 乾燥ユニット
75 N2パージユニット
153 ブラシ部
173 エアシリンダ
P1 ウェハ洗浄位置
P2 ウェハ乾燥位置
R ウェハ回転方向

Claims (12)

  1. 複数枚のウェハを起立状態にて互いに平行にかつウェハの中心を同軸上に配列させて支持するとともに、ウェハの中心を回転中心として複数のウェハを同時に回転駆動させるウェハ支持回転ユニットと、
    ウェハ支持回転装置により回転される複数のウェハの端部に接触しながら洗浄液を供給して、洗浄液により端部の薄膜または異物を除去する洗浄液供給ユニットと、
    洗浄液供給ユニットにより複数のウェハの端部に供給された洗浄液を除去する洗浄液除去ユニットと、
    を備える、ウェハ端部処理装置。
  2. 洗浄液供給ユニットは、ウェハの回転方向において、ウェハの中心高さ位置に相当するウェハの端部の位置から、ウェハの端部の最下部位置に到達するまでの区間において、それぞれのウェハの端部と接触して洗浄液の供給を行うように配置された端部接触部材を備える、請求項1に記載のウェハ端部処理装置。
  3. 端部接触部材は、洗浄液をその内部に吸収して保持する柔軟性を有する布材料または多孔質部材により形成され、
    洗浄液供給ユニットは、端部接触部材に洗浄液を供給する洗浄液供給部をさらに備え、
    洗浄液供給部により端部接触部材に供給されて保持された洗浄液が、それぞれのウェハの端部と端部洗浄部材との接触によりウェハの端部に塗布されて供給される、請求項2に記載のウェハ端部処理装置。
  4. 端部接触部材におけるウェハの端部との接触部分に、不織布が配置されている、請求項2または3に記載のウェハ端部処理装置。
  5. 端部接触部材におけるウェハの端部との接触部分に、粘着性部材が配置されている、請求項2または3に記載のウェハ端部処理装置。
  6. 洗浄液除去ユニットは、ウェハの中心高さ位置に相当するウェハの端部の位置よりも下方側、かつ、ウェハの回転方向において、洗浄液供給ユニットの端部接触部材よりも下手側のウェハの端部と接触して洗浄液の除去を行うように配置された洗浄液除去部材を備える、請求項2に記載のウェハ端部処理装置。
  7. 洗浄液除去ユニットは、
    第1次洗浄液除去ユニットと、
    第1次洗浄液除去ユニットよりも回転方向下手側に配置された第2次洗浄液除去ユニットとを備え、
    第1次洗浄液除去ユニットは、
    その外表面においてそれぞれのウェハの端部と接触する柔軟性を有する多孔質部材により形成された第1洗浄液除去部材と、
    第1洗浄液除去部材の外表面より純水を溢れ出させるように、第1洗浄液除去部材の内部に純水を供給する第1純水供給部とを備える、請求項6に記載のウェハ端部処理装置。
  8. 第2次洗浄液除去ユニットは、
    その外表面においてそれぞれのウェハの端部と接触する柔軟性を有する多孔質部材により形成された第2洗浄液除去部材と、
    純水を貯留し、貯留された純水に第2洗浄液除去部材の一部を浸漬させて、第2洗浄液除去部材に純水を吸収させて保持させる純水貯留部と、
    純水貯留部に純水を供給するとともに、純水貯留部より純水をオーバーフローさせて排水させる第2純水供給部とを備える、請求項7に記載のウェハ端部処理装置。
  9. 洗浄液除去ユニットよりもウェハの回転方向下手側に、ウェハの端部を乾燥させる乾燥ユニットが配置されている、請求項1から8のいずれか1つに記載のウェハ端部処理装置。
  10. ウェハ支持回転ユニットは、
    それぞれのウェハの回転を案内可能に、ウェハの端部を支持する複数の案内ローラと、
    それぞれのウェハの端部に接触して回転駆動力を伝達する回転駆動用ローラとを備える、請求項1から9のいずれか1つに記載のウェハ端部処理装置。
  11. 洗浄液として、純水または薬液が用いられる、請求項1から10のいずれか1つに記載のウェハ端部処理装置。
  12. 複数枚のウェハを起立状態にて互いに平行にかつウェハの中心を同軸上に配列させて支持するとともに、ウェハの中心を回転中心として複数のウェハを同時に回転駆動させるウェハ支持回転ユニットと、
    ウェハ支持回転装置により回転される複数のウェハの端部に接触して、端部の薄膜または異物を除去する端部接触部材と、
    端部接触部材との接触により薄膜または異物の除去が行われた端部に洗浄液を供給して、残存する薄膜または異物を洗浄液により除去する洗浄液供給ユニットと、
    を備える、ウェハ端部処理装置。
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