JP2010165563A - 非水電解質二次電池及びその製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】負極活物質の膨張収縮に伴う電極群の座屈や破断の発生を抑制し、サイクル寿命特性の優れた非水電解質二次電池、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】正極集電体4A上に正極合剤層4Bが形成された正極4、及び負極集電体上に負極合剤層が形成された負極が、多孔質絶縁層を介して捲回してなる電極群において、正極4の引っ張り伸び率が、3.0%以上であり、正極合剤層4Bの表面に、電極群8の捲回方向と交差する方向に伸びる複数の溝部10が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、非水電解質二次電池及びその製造方法に関し、特に、充放電時の負極活物質の膨張・収縮に伴う電極群の座屈等の発生を抑制することが可能な非水電解質二次電池及びその製造方法に関する。
現在、非水電解質二次電池の負極活物質として一般に用いられている黒鉛の実用容量は、約350mAh/g程度まで達しており、黒鉛の理論容量(372mAh/g)にかなり接近している。従って、携帯機器等の高機能化に対応可能な高容量の電池を実現するためには、より大きな容量の負極活物質が求められている。
そこで、高容量材料として、ケイ素(Si)またはスズ(Sn)、またはこれらの化合物が注目されている。これらの元素は、リチウムイオンを電気化学的に吸蔵および放出することができ、黒鉛に比べて非常に大きな容量の充放電が可能である。例えば、ケイ素は、その理論容量は4199mAh/gであり、黒鉛の11倍の高容量を有することが知られている。
しかしながら、これらの高容量材料からなる負極活物質は、充放電に伴う膨張収縮が大きいため、負極活物質の脱落や、極板の座屈あるいは破断が起こり、これにより、サイクル寿命特性が劣化するという問題がある。
この問題を解決するために、特許文献1には、表面を租面化した集電体上に、スパッタリング法でシリコン等の薄膜を形成することによって、柱状に分離した活物質薄膜を形成する技術が記載されている。これにより、活物質薄膜に空隙が形成されるため、活物質薄膜の膨張収縮に伴う応力を吸収することができる。
また、特許文献2には、負極集電体として、所定の引っ張り強さや弾性係数を有する材料を用いる技術が記載されている。これにより、活物質の膨張収縮に伴う応力を受けても集電体が変形するのを抑制することができる。
特開2002−313319号公報 特開2003−007305号公報 特開平5−182692号公報 特開平7−105970号公報
負極活物質の膨張収縮に伴う電極群の座屈等の発生を抑制する従来の対策は、専ら負極側においてなされていたが、通常、正極の引っ張り伸び率は、負極の引っ張り伸び率よりも小さいため、負極の膨張・収縮が大きい場合、負極の膨張・収縮に正極が追随できず、その結果、電極群の座屈や破断の発生を十分に防止することはできなかった。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、負極活物質の膨張収縮に伴う電極群の座屈や破断の発生を抑制し、サイクル寿命特性の優れた非水電解質二次電池、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係わる非水電解質二次電池は、正極集電体上に正極合剤層が形成された正極、及び負極集電体上に負極合剤層が形成された負極が多孔質絶縁層を介して捲回された電極群を備えた非水電解質二次電池であって、正極の引っ張り伸び率は、3.0%以上であり、正極合剤層の表面に、電極群の捲回方向と交差する方向に伸びる複数の溝部が形成されていることを特徴とする。
このような構成により、充放電時の負極の膨張・収縮が大きくても、正極の引っ張り伸び率が大きいために、負極の膨張・収縮に正極が追随することができ、これにより、負極活物質の膨張収縮に伴う電極群の座屈や破断の発生を防止することができる。加えて、負極の膨張・収縮に追随して正極が伸びたことにより、正極集電体の内周側の正極合剤層に圧縮応力が加わり、あるいは、正極集電体の外周側の正極合剤層に引張応力が加わっても、正極合剤層の表面に複数の溝部が形成されているため、正極合剤層の脱落やハガレを防止することができる。
本発明によれば、充放電時の負極の膨張・収縮に伴う電極群の座屈や破断の発生を防止することができるとともに、正極合剤層の脱落やハガレに起因する内部短絡の発生を防止することができる。これにより、サイクル寿命特性に優れ、かつ安全性に優れた非水電解質二次電池を提供することができる。
本願出願人は、非水電解質二次電池が圧壊によって潰されたときに、電池内で内部短絡が起きる要因を検討していたところ、電極群を構成する正極、負極、及びセパレータのうち、引っ張り伸び率の最も小さい正極が優先的に破断した結果、正極の破断部がセパレータを突き破って、正極と負極とが短絡していることが分かった。
そこで、正極の引っ張り伸び率を高める方法をさらに検討した結果、正極合剤層を塗布した正極集電体を圧延した後に、所定の温度で熱処理を施すことによって、正極の引っ張り伸び率が大きくなる効果を見出した。なお、通常、正極集電体に正極合剤層を塗布した後、正極合剤層と正極集電体との密着性を向上させる目的で熱処理を行うが(例えば、特許文献3、4等を参照)、この熱処理によって正極の引っ張り伸び率は一時的に大きくなるものの、その後に圧延処理を施すと、引っ張り伸び率は再び低下し、最終的には、正極の引っ張り伸び率を大きくすることはできない。
本願出願人は、この知見に基づき、正極の引っ張り伸び率を所定の値以上にすることによって、圧壊された非水電解質二次電池における内部短絡の発生を抑制する方法を、特願2007−323217号(PCT/JP2008/002114)の出願明細書に開示している。
すなわち、正極集電体上に、正極活物質を含む正極合剤スラリーを塗布・乾燥させた後、正極合剤スラリーが塗布・乾燥された正極を圧延し、然る後、圧延された正極を所定の温度で熱処理することによって、圧延後の正極の引っ張り伸び率を、3.0%以上にすることができる。これにより、圧壊によって非水電解質二次電池が潰されることがあっても、正極が優先的に破断することはないため、電池内の内部短絡の発生を防止することができる。
上記のように、圧延後の熱処理によって正極の引っ張り伸び率を3.0%以上に高めることができるのは、次のようなメカニズムによるものと考えられる。
すなわち、正極の引っ張り伸び率は、正極集電体の表面に正極合剤層が形成されているため、正極集電体自身の固有の引っ張り伸び率で規制されるものではい。通常、正極合剤層の方が正極集電体よりも固いので、圧延後の熱処理を行わなかった正極を伸ばしたとき、正極合剤層に大きなクラックが発生すると同時に、正極が破断する。これは、正極の伸びとともに正極合剤層内の引っ張り応力が増し、正極集電体に加わる引っ張り応力が、大きなクラックの発生した箇所に集中することにより、正極集電体が破断したものと考えられる。
一方、圧延後に熱処理を行った正極を伸ばしたときは、正極合剤層に多数の微小なクラックを発生ながら伸び続け、やがて正極が破断する。これは、正極集電体に加わる引っ張り応力が微小なクラックの発生により分散されるため、クラックの発生と同時に正極が破断されることなく一定の大きさまで伸び続け、引っ張り応力が一定の大きさに達した時点で正極集電体が破断したものと考えられる。
圧延後の熱処理によって得られる正極の引っ張り伸び率は、正極集電体や正極活物質の材料によって大きさが異なるが、例えば、アルミニウムからなる正極集電体に、LiCoOを正極活物質とする正極合剤層が形成された正極の場合、200℃以上の温度で、圧延後の熱処理(180秒)を行うことによって、正極の引っ張り伸び率を3%以上に高めることができる。なお、熱処置温度は、正極集電体の軟化温度よりも高く、結着剤の分解温度よりも低いことが好ましい。
表1は、アルミニウムからなる正極集電体に、LiCoOを正極活物質とする正極合剤層を形成した正極を用いて電池を作製したときの圧壊試験の結果を示した表である。ここで、電池1〜4は、正極の圧延後の熱処理条件を、280℃の温度で、熱処理時間を10秒、20秒、120秒、180秒に変えて行ったものである。また、電池5は、圧延後の熱処理を行わなかったものである。
Figure 2010165563
表1に示すように、圧延後の熱処理を行わなかった電池5の正極の引っ張り伸び率は、1.5%であったのに対し、圧延後の熱処理を行った電池1〜4の正極の引っ張り伸び率は、3〜6.5%にそれぞれ大きくなっているのが分かる。そして、各電池に対して、圧壊試験(6φの丸棒を0.1mm/secの速度で電池を押して、電池内で内部短絡が起きた時点での電池の変形量(短絡深さ)を測定)を行った結果、表1に示すように、圧延後の熱処理を行わなかった電池5の短絡深さは5mmであったのに対し、圧延後の熱処理を行った電池1〜4の短絡深さは、8〜10mmと深くなっているのが分かる。すなわち、圧延後に所定の熱処理を行うことによって、正極の引っ張り伸び率を3%以上にすることができ、これにより、圧壊による内部短絡の発生を防止することができる。
なお、圧延後の熱処理温度が高かったり、熱処理時間が長くなると、正極合剤層に含まれる結着剤が溶融し、正極活物質が溶融した結着剤で被覆されると、電池容量が低下するおそれがある。圧延後の熱処理に伴う電池容量の低下を防止するために、上記出願明細書では、正極集電体として、鉄を含有するアルミニウムを用いることが好ましいことを開示している。鉄を含有するアルミニウムからなる正極集電体を用いることによって、所定の正極の引っ張り伸び率を得るのに必要な圧延後の熱処理温度を低く、若しくは、熱処理時間を短くすることができる。これにより、圧延後の熱処理に伴う電池容量の低下を防止することができる。
本願発明者等は、負極活物質の膨張収縮に伴う電極群の座屈発生を抑制する従来の対策が、専ら負極側においてなされていたのに対して、正極側に着目して、電極群の座屈等の発生との関係を検討した。その結果、正極の引っ張り伸び率を3%以上にすることによって、負極活物質の膨張収縮に伴う電極群の座屈等の発生を抑制する効果を見出した。
さらに、本願発明者等は、圧延後の熱処理によって、正極の引っ張り伸び率を3%以上に高めた正極を備えた非水電解質二次電池を作製して、充放電時の負極の膨張・収縮に伴う電極群の座屈の発生を検討していたところ、ある一定の割合で、正極合剤層が正極集電体から脱落したり、あるいはハガレが生じる電池があることが分かった。
これは、次のような理由によるものと考えられる。すなわち、図1に示すように、充放電時の負極の膨張・収縮に追随して正極が伸びた場合、正極集電体の内周側の正極合剤層には圧縮応力が加わるため、これにより正極合剤層が正極集電体から脱落したためと考えられる。また、正極集電体の外周側の正極合剤層には引張応力が加わるため、これにより正極合剤層が正極集電体からハガレたためと考えられる。
そこで、本願発明者等は、負極の膨張・収縮に伴う電極群の座屈や破断の発生を防止するために、圧延後の熱処理によって引っ張り伸び率を3%以上に高めた正極を用いた場合でも、正極の伸びに伴う正極合剤層の脱落やハガレを防止することのできる方法を検討した結果、本発明を想到するに至った。
以下に、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。また、本実施形態で説明する非水電解質二次電池の構成については、本願出願人による上記出願明細書に記載された構成を適用することができる。
図1は、本発明の一実施形態における非水電解質二次電池の構成を模式的に示した断面図である。
図1に示すように、正極4及び負極5がセパレータ(多孔質絶縁層)を介して捲回された電極群8が、電解液と共に、電池ケース1内に収容されている。電池ケース1の開口部は、ガスケット3を介して、封口板2によって封口されている。正極4に取り付けられた正極リード4aは、正極端子を兼ねる封口板2に接続され、負極5に取り付けられた負極リード5aは、負極端子を兼ねる電池ケース1に接続されている。
図2は、本実施形態における電極群8の構成を模式的に示した拡大断面図である。
図2に示すように、正極集電体4Aの両面に、正極合剤層4Bが形成され、負極集電体5Aの両面に、負極合剤層5Bが形成され、正極4と負極5との間には、セパレータ6が配されている。
ここで、正極4の引っ張り伸び率は、3.0%以上であり、正極合剤層4Bの表面には、電極群8の捲回方向と交差する方向に伸びる複数の溝部(不図示)が形成されている。
正極4の引っ張り伸び率を3.0%以上にすることによって、充放電時の負極5の膨張・収縮に正極4が追随することができ、これにより、負極活物質の膨張収縮に伴う電極群8の座屈や破断の発生を防止することができる。
加えて、負極5の膨張・収縮に追随して正極4が伸びたことにより、図3に示すように、正極集電体4Aの内周側の正極合剤層4B'に圧縮応力が加わっても、正極合剤層4B’の表面に形成された複数の溝部10が拡大されるため、正極合剤層4B’の脱落を防止することができる。また、正極集電体4Aの外周側の正極合剤層4B''に引張応力が加わっても、正極合剤層4B’’の表面に形成された複数の溝部10が拡大されるため、正極合剤層4B’’のハガレを防止することができる。
ここで、本発明における「引っ張り伸び率」は、試験片を引っ張り、試験片が破断した時の試験片の伸びた割合をいい、例えば、幅が15mmで、有効部の長さが20mmの極板を、20mm/minの速度で引っ張り、極板が破断した時点での伸び率から求められる。
次に、図4を参照しながら、正極合剤層4Bの表面に溝部を形成する方法を説明する。
図4に示すように、予めローラ21に巻きとられている正極4を、ローラ21から順次、ローラ22、テンションローラ23、ローラ24〜28で曲げられながら、電極群を巻き取る捲回軸15に搬送される。テンションローラ23の位置を調整することによって、正極4に所定の張力がかけられ、これにより、正極4は各ローラ22、24〜28に強く圧接されることによって、正極合剤層の表面に微小な溝部が多数発生する。ここで、ローラ22〜28を、捲回軸15に近づくにしたがって順次径を小さくしておけば、最初のローラ22により形成される溝部を、その後のローラにより順次深さを増すことによって、最終的に所望の深さの溝部を形成することができる。なお、ローラの径は同じものでもよく、また、ローラの数も適宜選択することができる。
上記の方法で正極合剤層の表面に溝部が形成された正極4は、負極及びセパレータとともに、捲回軸15で捲回することによって、電極群が形成される。ここで、正極合剤層の表面に形成された溝部は、ローラの軸方向(紙面に垂直な方向)に伸びているため、電極群の捲回方向(捲回軸15の円周方向)に対して垂直な方向に伸びている。これにより、負極の膨張・収縮に追随して正極が伸びたことにより、正極合剤層に圧縮応力又は引張応力(これらの応力は、捲回方向に働く)が加わっても、正極合剤層の表面に形成された多数の溝部が拡大することによって緩和されるため、正極合剤層の脱落やハガレを効果的に防止することができる。なお、正極合剤層の表面に形成された溝部は、少なくとも電極群の捲回方向と交差する方向に伸びていれば、本発明の効果を奏し得る。
また、正極合剤層の表面に溝部を形成する工程は、正極合剤層が形成された正極集電体の圧延後、熱処理を行った後に行うことが好ましい。圧延前に溝部を形成すると、その後の圧延工程において、溝部がつぶれてしまうおそれがある。また、圧延後の熱処理工程の後に溝部を形成すれば、正極合剤層における活物質同士の結着力や、正極合剤層と正極集電体との結着力が増加し、正極合剤層の脱落をより抑制することができる。
本発明において、図2に示した電極群8を構成する正極4及び負極5については、特にその材料及び製法に制限はないが、以下のような材料及び製法を適用し得る。なお、電極群8は、正極4及び負極5をセパレータ6を介して捲回されたものでなく、つづら折りに積層されたものであっても勿論よい。
正極集電体4Aは、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、チタン等を用いることができる。特に、鉄を含有するアルミニウムを用いると、正極4の圧延後の熱処理温度を低く、若しくは熱処置時間を短くすることができる。なお、正極集電体4A中の鉄の含有量は、1.20〜1.70重量%の範囲することが好ましい。
正極合剤層4Bは、正極活物質の他に、結着剤、導電剤などを含むことができる。正極活物質としては、例えば、リチウム複合金属酸化物を用いることができる。代表的な材料としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiCoNiO2等が挙げられる。また、結着剤としては、例えば、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、PVDFの誘導体、又はゴム系結着剤(例えばフッ素ゴム及びアクリルゴム等)が好適に用いられる。また、導電剤としては、例えば、黒鉛等のグラファイト類、アセチレンブラック等のカーボンブラック類等の材料を用いることができる。
正極4は、正極集電体4A上に、正極活物質を含む正極合剤スラリーを塗布・乾燥させた後、正極合剤スラリーが塗布・乾燥された正極4を圧延し、然る後、圧延された正極4を所定の温度で熱処理することによって得られる。なお、圧延後の熱処理条件は、正極4の引っ張り伸び率が3%以上になるように制御する。
負極集電体5Aは、例えば、銅、ステンレス鋼、ニッケル等を用いることができる。負極合剤層5Bは、負極活物質の他に、結着剤、導電剤などを含むことができる。負極活物質としては、例えば、黒鉛、炭素繊維等の炭素材料や、SiOx等の珪素化合物等を用いることができる。なお、SiOx等の珪素化合物等は、充放電に伴う膨張収縮が大きいため、本発明においては特に顕著な効果を奏する。
負極5は、負極集電体5A上に、負極活物質を含む負極合剤スラリーを塗布・乾燥させた後、負極合剤スラリーが塗布・乾燥された負極5を圧延して得る。
なお、本発明における効果を奏するためには、負極5及びセパレータ(多孔質絶縁層)6の引っ張り伸び率は、3%以上であることを要する。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、上記実施形態においては、非水電解質二次電池としてリチウムイオン二次電池を例に説明したが、本発明の効果を奏する範囲において、ニッケル水素蓄電池等の他の非水電解質二次電池にも適用することができる。
本発明は、大電流放電に適した電極群を備えた非水電解質二次電池に有用で、例えば、高出力を必要とする電動工具や電気自動車などの駆動用電池、大容量のバックアップ用電源、蓄電用電源用電池等に適用できる。
本発明の一実施形態における非水電解質二次電池の構成を示した断面図である。 本発明の一実施形態における電極群の構成を示した拡大断面図である。 本発明の一実施形態における電極群の正極の構成を示した拡大断面図である。 本発明の一実施形態における正極合剤層の表面に溝部を形成する工程を示した図である。
1 電池ケース
2 封口板
3 ガスケット
4 正極
4A 正極集電体
4B 正極合剤層
4a 正極リード
5 負極
5A 負極集電体
5B 負極合剤層
5a 負極リード
6 セパレータ(多孔質絶縁層)
8 電極群
10 溝部
15 捲回軸
21、22、24〜28 ローラ
23 テンションローラ

Claims (8)

  1. 正極集電体上に正極合剤層が形成された正極、及び負極集電体上に負極合剤層が形成された負極が多孔質絶縁層を介して捲回された電極群を備えた非水電解質二次電池であって、
    前記正極の引っ張り伸び率は、3.0%以上であり、
    前記正極合剤層の表面に、前記電極群の捲回方向と交差する方向に伸びる複数の溝部が形成されている、非水電解質二次電池。
  2. 前記負極の引っ張り伸び率は、3.0%以上であり、
    前記多孔質絶縁層の引っ張り伸び率は、3.0%以上である、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記正極は、前記正極集電体上に正極活物質を含む正極合剤スラリーを塗布・乾燥して形成した正極を圧延した後、所定の温度で熱処理されたものである、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記正極集電体は、鉄を含有するアルミニウムからなる、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記正極合剤層の表面に形成された溝部は、前記電極群の捲回方向に対して垂直な方向に伸びている、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  6. 正極集電体上に正極合剤層が形成された正極、及び負極集電体上に負極合剤層が形成された負極が、多孔質絶縁層を介して捲回された電極群を備えた非水電解質二次電池の製造方法であって、
    前記正極は、
    前記正極集電体上に、正極活物質を含む正極合剤スラリーを塗布・乾燥させて、前記正極集電体上に前記正極合剤層を形成する工程(a)と、
    前記正極合剤層が形成された正極を圧延する工程(b)と、
    前記圧延された正極を所定の温度で熱処理する工程(c)と、
    前記正極集電体上に形成された正極合剤層の表面に複数の溝部を形成する工程(d)と
    により形成され、
    前記工程(c)後の前記正極の引っ張り伸び率は、3.0%以上であり、
    前記工程(d)において、前記正極合剤層の表面に形成された溝部は、前記電極群の捲回方向と交差する方向に伸びている、非水電解質二次電池の製造方法。
  7. 前記工程(d)は、前記工程(c)の後に行われる、請求項6に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
  8. 前記工程(d)は、前記正極合剤層が形成された正極を、該正極合剤層の表面が、径の大きさを順次小さくした2以上のローラに圧接された状態で搬送を行うことにより実行される、請求項6に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
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