JP2010164976A - 映像表示装置 - Google Patents

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Hiroshi Takahara
博司 高原
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Abstract

【課題】動画ボケの発生しない映像表示装置および関連機器を提供する。
【解決手段】複数の領域に分割された画像表示領域を有する液晶表示パネル21と、複数の領域に分割された点灯領域を有するバックライト16と、映像信号が有する、画面の平均輝度、最大輝度、最小輝度のうち少なくとも1つの輝度データに基づき、液晶表示パネル21の画像表示領域毎に印加する映像信号を可変し、バックライト16の点灯領域毎に印加する電圧を可変する演算部483とを備え、入力される映像信号に基づいて、点灯領域から出射される光の光量を個別に制御する映像表示装置である。
【選択図】図48

Description

本発明は、動画ボケ等の画質改善をする表示パネルの照明装置とそれを用いた映像表示装置、直視型でも反射型でも良好な画像を表示できる表示パネルおよびこれらを用いた直視型表示装置、携帯端末、ビューファインダ、ビデオカメラおよび投射型表示装置等に関するものである。
液晶表示パネルを用いた表示装置は、小型、軽量でかつ消費電力が少ないため、携帯用機器等に多く採用されている。近年では、液晶表示モニターにも採用されその市場は拡大しつつある。また、液晶表示パネルの画質改善が進み、静止画では実用上問題ないレベルまで同上してきている。
液晶表示パネルに動画を表示させると、画像の尾ひきがあらわれる。この尾ひきとは、たとえば黒バック画面に白いボールが動くと、白いボールのうしろに灰色の影があらわれる現象を言う。本明細書ではこのように尾ひきが発生している状態を動画ボケと呼ぶ。
動画ボケが発生する原因は大きくわけて2つあると考えられる。第1番目の原因は液晶の応答性である。ツイストネマティック(TN)液晶の場合、立ちあがり時間(透過率が0%から最大を100%として90%になるのに要する時間)と立ち下がり時間(最大透過率100%から10%の透過率になるのに要する時間)とを加えた時間(以後、この立ち上がり時間+立ち下がり時間を応答時間内と呼ぶ)は50〜80msecである。
応答時間が速い液晶モードもある。強誘電液晶である。ただし、この液晶は階調表示ができない。その他、反強誘電液晶、OCBモードの液晶は高速である。これらの高速の液晶材料あるいはモードを用いれば、第1番目の原因は対策することができる。
第2番目の原因は、各画素の透過率がフィールドあるいはフレームに同期で変化することである。たとえば、ある画素の透過率は第1のフィールド(フレーム)の間は固定値である。つまり、1フィールド(フレーム)ごとに画素電極の電位は書きかえられ液晶層の透過率が変化する。そのため、人間が液晶表示パネルの画像をみると眼の残光特性により、表示画像がゆっくりと変化しているように見え、動画ボケが発生する。
なお、本明細書では1画面が書きかわる周期つまり、任意の一画素の電位がつぎに書きかえられるまでの時間をフィールドあるいはフレームと呼ぶ。
CRTなどの表示装置は、蛍光体面を電子銃で走査して画像を表示する。そのため、1フィールド(1フレーム)の期間において、各画素はμsecオーダーの時間しか表示されない。
1フィールド(フレーム)の期間、つまり連続して画像が表示されているように見えるのは人間の眼の残光特性によるものである。つまり、CRTでは、各画素はほとんどの時間が黒表示で、μsecのオーダーの時間にだけ点灯(表示)されている。このCRTの表示状態は動画表示を良好にする。ほとんどの時間が黒表示のため、画像が飛び飛びに見え、動画ボケが発生しないからである。しかし、液晶表示パネルでは、1フィールドの期間、画像を保持しているため、動画ボケを発生する。
本発明は以上のような課題に鑑みてなされたもので、動画ボケの発生しない照明装置、映像表示装置、映像表示装置の駆動方法、液晶表示パネル、液晶表示パネルの製造方法、液晶表示パネルの駆動方法、アレイ基板、表示装置、ビューファインダ、ビデオカメラを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、ライン状の光発生手段と、
前記光発生手段からスリット状に光を出射させる遮光手段と、
前記光発生手段または前記遮光手段を回転中心で回転させる回転手段と、
前記スリットから出射された光を導光する導光板とを具備することを特徴とする照明装置である。
また、他の本発明は、導光板と、
前記導光板上にマトリックス状に配置された光発生手段と、
前記導光板の光出射面に形成または配置された光拡散手段とを具備し、
前記光発生手段は、単色光を発生する発光素子が近接して配置されて構成されていることを特徴とする照明装置である。
また、他の本発明は、複数の遮光体または反射体を分割して構成された導光板と、
前記分割された導光板のそれぞれに形成または配置された光発生手段と、
前記導光板の光出射面に形成または配置された光拡散手段とを具備し、
前記光発生手段は、単色光を発生する発光素子が近接して配置されて構成されていることを特徴とする照明装置である。
また、他の本発明は、前述の本発明の照明装置と、
前記照明装置からの出射光を変調する液晶表示パネルとを具備することを特徴とする映像表示装置である。
また、他の本発明は、マトリックス状に凹部が形成された第1の基板と、
前記凹部に形成されたブラックマトリックスと、
マトリックス状に画素が形成された第2の基板と、
前記第1の基板と第2の基板との間に挟持された液晶層とを具備し、
前記第1の基板の前記凹部が形成された面と、前記第2の基板の前記画素が形成された面とが対向していることを特徴とする液晶表示パネルである。
また、他の本発明は、マトリックス状に凹部が形成された第1の基板と、
前記凹部に形成されたブラックマトリックスと、
マトリックス状に画素が形成された第2の基板と、
前記第1の基板と第2の基板との間に挟持された液晶層とを具備し、
前記第1の基板の前記凹部が形成された面と、前記第2の基板の前記画素が形成された面とが対向しており、
前記ブラックマトリックス上に平滑化膜が形成され、
前記平滑化膜上に対向電極が形成されていることを特徴とする液晶表示パネルである。
また、他の本発明は、光透過性のある第1の基板と、画素電極がマトリックス状に形成された第2の基板とを具備し、
前記第1の基板にマトリックス状に凹部を形成する第1の工程と、
前記凹部に銀またはアルミニウムを有する金属薄膜を形成する第2の工程と、
前記薄膜上に光透過性を有する平滑化膜を形成する第3の工程と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に液晶を挟持させる第4の工程とを備えたことを特徴とする液晶表示パネルの製造方法である。
また、他の本発明は、マトリックス状に凹部が形成された第1の基板と、
前記凹部に形成されたブラックマトリックスと、
前記第1の基板に形成された付加コンデンサと、
マトリックス状に画素が形成された第2の基板と、
前記付加コンデンサと前記画素電極とを接続する接続部と、
前記第1の基板と第2の基板との間に挟持された液晶層とを具備し、
前記第1の基板の前記凹部が形成された面と、前記第2の基板の前記画素が形成された面とが対向していることを特徴とする液晶表示パネルである。
また、他の本発明は、第1の導光板と、
前記第1の導光板に光束を入力する第1の発光手段と、
第2の導光板と、
前記第2の導光板に光束を入力する第2の発光手段と、
前記第1の発光手段および前記第2の発光手段のオンオフを制御する制御手段とを具備することを特徴とする照明装置である。
また、他の本発明は、第1の導光板と、
前記第1の導光板に光束を入力する第1の発光手段と、
第2の導光板と、
前記第2の導光板に光束を入力する第2の発光手段と、
前記第1の発光手段および前記第2の発光手段のオンオフを制御する制御手段と、
前記第1の導光板および第2の導光板のそれぞれの光出射面に配置された光拡散手段と、
前記光拡散手段の光出射側に配置された液晶表示パネルとを具備することを特徴とする映像表示装置である。
また、他の本発明は、本発明の映像表示装置を用いた映像表示装置の駆動方法であって、
画面の上半分の画像を書き換えている第1の時間では、前記第1の発光手段を点灯する工程と、
画面の下半分の画像を書き換えている第2の時間では、前記第2の発光手段を点灯する工程とを備えたことを特徴とする映像表示装置の駆動方法である。
また、他の本発明は、導光板と、
前記導光板の上端部に配置または形成された第1の発光手段と、
前記導光板の下端部に配置または形成された第2の発光手段と、
前記第1の発光手段および前記第2の発光手段のオンオフを制御する制御手段と、
前記導光板の光出射面に配置された光拡散手段と、
前記光拡散手段の光出射側に配置された液晶表示パネルとを具備することを特徴とする映像表示装置である。
また、他の本発明は、本発明の映像表示装置を用いた映像表示装置の駆動方法であって、
液晶表示パネルの画面の書き換えている第1の時間では、前記第1および第2の発光手段をオフ状態にするオフ工程と、
液晶表示パネルの画面を書き換えていない第2の時間では、前記第1または第2の発光手段をオン状態にするオン工程とを備え、
前記オン工程においては、前記第1の発光手段と前記第2の発光手段とを交互に点灯させることを特徴とする映像表示装置の駆動方法である。
また、他の本発明は、ストライプ状の電極を有する第1の液晶表示パネルと、
映像を表示する第2の液晶表示パネルと、
前記第1の液晶表示パネルと前記第2の液晶表示パネルとの間に配置された光拡散手段とを具備することを特徴とする映像表示装置である。
また、他の本発明は、ストライプ状の電極を有する第1の基板と、
画素電極を有する第2の基板と、
対向電極の機能を有する第3の電極と、
前記ストライプ状の電極と前記第3の電極との間に挟持された高分子と液晶分子とを有する第1の液晶層と、
前記画素電極と前記第3の電極との間に挟持された第2の液晶層とを具備することを特徴とする液晶表示パネルである。
また、他の本発明は、ストライプ状の電極を有する第1の基板と、
画素電極を有する第2の基板と、
対向電極の機能を有する第3の電極と、
前記ストライプ状の電極と前記第3の電極との間に挟持された高分子と液晶分子とを有する第1の液晶層と、
前記画素電極と前記第3の電極との間に挟持された第2の液晶層と、
前記第1の基板側に配置されたバックライトと、
前記画素電極に映像信号を印加する第1のドライバ回路と、
前記ストライプ状の電極に駆動電圧を印加する第2のドライバ回路とを具備することを特徴とする映像表示装置である。
また、他の本発明は、前述の本発明の映像表示装置を用いた映像表示装置の駆動方法であって、
前記第2の液晶層の画像を書き換えた後、前記箇所に対応する第1の液晶層に電圧を印加し、前記バックライトの光を前記第1の液晶層に入射する工程を備えたことを特徴とする映像表示装置の駆動方法である。
また、他の本発明は、マトリックス状の電極を有する第1の基板と、
共通電極を有する第2の基板と、
前記マトリックス状の電極と前記共通電極との間に挟持された光変調層とを具備することを特徴とする照明装置である。
また、他の本発明は、前記光変調層は、高分子分散液晶層またはTN液晶層であることを特徴とする上記本発明である。
また、他の本発明は、ストライプ状の電極を有する第1の基板と、
共通電極を有する第2の基板と、
前記マトリックス状の電極と前記共通電極との間に挟持された光変調層とを具備し、
前記ストライプ状の電極の幅が中央部で狭く、上下部で広いことを特徴とする照明装置である。
また、他の本発明は、マトリックス状の電極を有する第1の基板と、
共通電極を有する第2の基板と、
前記マトリックス状の電極と前記共通電極との間に挟持された光変調層とを具備し、
前記マトリックス状の電極の大きさは、前記第1の基板の中央部にあるものは小さく、周辺部にあるものは大きいことを特徴とする照明装置である。
また、他の本発明は、複数の点灯領域を有する照明装置において、
複数フィールドで、前記点灯領域を個別に点灯または消灯させることにより、1枚の液晶表示パネルを照明することを特徴とする照明装置である。
また、他の本発明は、複数のストライプ状の点灯領域を有する照明装置と、
前記ストライプ状の点灯領域と同数または整数分の1の画素行を有する液晶表示パネルとを具備することを特徴とする映像表示装置である。
また、他の本発明は、前述の本発明の映像表示装置を用いた映像表示装置の駆動方法であって、
奇数フィールドでは、奇数番目のストライプ状の点灯領域を点灯する工程と、
偶数フィールドでは、偶数番目のストライプ状の点灯領域を点灯する工程とを備えたことを特徴とする照明装置の駆動方法である。
また、他の本発明は、複数の領域に分割された画像表示領域を有する液晶表示パネルと、
複数の領域に分割された点灯領域を有する照明装置とを具備することを特徴とする映像表示装置である。
また、他の本発明は、前述の本発明の映像表示装置を用いた映像表示装置の駆動方法であって、
所定の第1のフィールドでは奇数番目に位置する点灯領域を点灯する工程と、
前記第1のフィールドでは偶数番目に位置する点灯領域を点灯する工程とを備えたことを特徴とする映像表示装置の駆動方法である。
また、他の本発明は、前述の本発明の映像表示装置を用いた映像表示装置の駆動方法であって、
表示画像データにより、前記点灯領域の大きさを能動的に変化する工程を備えたことを特徴とする映像表示装置の駆動方法である。
また、他の本発明は、前述の本発明の映像表示装置を用いた映像表示装置の駆動方法であって、
同一時刻に2カ所の点灯領域を発生する工程を備えたことを特徴とする映像表示装置の駆動方法である。
また、他の本発明は、前述の本発明の映像表示装置を用いた映像表示装置の駆動方法であって、
画像表示状態と、全面黒表示状態とを交互に行う工程を備えたことを特徴とする映像表示装置の駆動方法である。
また、他の本発明は、マトリックス状に画素が形成された第1の基板と、
対向電極が形成された第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持された液晶層と、
前記対向電極に表示画面を黒表示にする信号を印加する対向信号印加手段とを具備することを特徴とする映像表示装置である。
また、他の本発明は、マトリックス状に画素が形成された第1の基板と、
前記画素の画素行方向に形成された複数のストライプ状の対向電極が形成された第2の基板と、
前記第1の基板と第2の基板間に挟持された液晶層とを具備することを特徴とする映像表示装置である。
また、他の本発明は、マトリックス状に形成された画素電極と、
前記画素電極の画素行方向に形成された複数のストライプ状電極を有する第1の基板と、
対向電極が形成された第2の基板と、
前記第1の基板と第2の基板との間に挟持された液晶層とを具備することを特徴とする映像表示装置である。
また、他の本発明は、マトリックス状に配置された画素電極と、
前記画素電極に信号を印加する第1の薄膜トランジスタ素子および第2の薄膜トランジスタ素子と、
前記画素電極間に配置されたソース信号線と、
前記画素電極間に配置された第1のゲート信号線と、
前記画素電極間に配置された第2のゲート信号線と、
前記ソース信号線に映像信号を印加するソースドライバと、
第1のゲート信号線にオンオフ電圧を印加する第1のゲートドライバと、
第2のゲート信号線にオンオフ電圧を印加する第2のゲートドライバとを具備し、
前記第1の薄膜トランジスタ素子のゲート端子は前記第1のゲート信号線に接続され、
前記第1の薄膜トランジスタ素子のソース端子は前記ソース信号線に接続され、
前記第1の薄膜トランジスタ素子のドレイン端子は前記画素電極に接続され、
前記第2の薄膜トランジスタ素子のゲート端子は前記第2のゲート信号線に接続され、
前記第2の薄膜トランジスタ素子のソース端子は前記ソース信号線に接続され、
前記第2の薄膜トランジスタ素子のドレイン端子は前記画素電極に接続されていることを特徴とする液晶表示パネルである。
また、他の本発明は、前述の本発明の液晶表示パネルを用いた映像表示パネルの駆動方法であって、
映像信号のブランキング期間に前記第2の薄膜トランジスタ素子をオン状態にする工程と、
映像信号のデータ期間には前記第1の薄膜トランジスタ素子をオン状態にする工程とを備えることを特徴とする液晶表示パネルの駆動方法である。
また、他の本発明は、マトリックス状に配置された画素電極と、
前記画素電極に信号を印加する第1の薄膜トランジスタ素子および第2の薄膜トランジスタ素子と、
前記画素電極間に配置されたソース信号線と、
前記画素電極間に配置された第1のゲート信号線と、
前記画素電極間に配置された第2のゲート信号線と、
前記画素電極間に配置された共通信号線と、
前記ソース信号線に映像信号を印加するソースドライバと、
前記共通信号線に信号を印加するリセットドライバと、
前記第1のゲート信号線にオンオフ電圧を印加する第1のゲートドライバと、
前記第2のゲート信号線にオンオフ電圧を印加する第2のゲートドライバとを具備し、
前記第1の薄膜トランジスタ素子のゲート端子は前記第1のゲート信号線に接続され、
前記第1の薄膜トランジスタ素子のソース端子は前記ソース信号線に接続され、
前記第1の薄膜トランジスタ素子のドレイン端子は前記画素電極に接続され、
前記第2の薄膜トランジスタ素子のゲート端子は前記第2のゲート信号線に接続され、
前記第2の薄膜トランジスタ素子のソース端子は前記共通信号線に接続され、
前記第2の薄膜トランジスタ素子のドレイン端子は前記画素電極に接続されていることを特徴とする液晶表示パネルである。
また、他の本発明は、マトリックス状に配置された画素電極と、
前記画素電極に信号を印加する第1の薄膜トランジスタ素子および第2の薄膜トランジスタ素子と、
前記画素電極間に配置されたソース信号線と、
前記画素電極間に配置された第1のゲート信号線と、
前記画素電極間に配置された第2のゲート信号線と、
前記画素電極間に配置された共通信号線と、
第1のソース信号線に映像信号を印加する第1のソースドライバと、
第2のソース信号線に映像信号を印加する第2のソースドライバと、
共通信号線に信号を印加するリセットドライバと、
第1のゲート信号線にオンオフ電圧を印加する第1のゲートドライバと、
第2のゲート信号線にオンオフ電圧を印加する第2のゲートドライバとを具備し、
前記第1の薄膜トランジスタ素子のゲート端子は前記第1のゲート信号線に接続され、
前記第1の薄膜トランジスタ素子のソース端子は前記第1のソース信号線に接続され、
前記第1の薄膜トランジスタ素子のドレイン端子は前記画素電極に接続され、
前記第2の薄膜トランジスタ素子のゲート端子は前記第2のゲート信号線に接続され、
前記第2の薄膜トランジスタ素子のソース端子は前記第2のソース信号線に接続され、
前記第2の薄膜トランジスタ素子のドレイン端子は前記画素電極に接続されていることを特徴とする液晶表示パネルである。
また、他の本発明は、映像信号の有する、画面の平均輝度、最大輝度、最小輝度のうち少なくとも1つの輝度データに基づき、液晶表示パネルに印加する映像信号の立ち上がり電圧および振幅を可変する第1の演算処理手段と、
前記映像信号の有する、画面の平均輝度、最大輝度、最小輝度のうち少なくとも1つの輝度データに基づき、照明装置に印加する電圧を可変する第2の演算処理手段とを具備することを特徴とする映像表示装置である。
また、他の本発明は、表示領域と、
前記表示領域の周辺部にポリシリコン技術で形成された第1および第2のソースドライプ回路とを具備し、
前記表示領域はアモルファスシリコン薄膜を半導体膜としてトランジスタ素子が形成されており、
周辺部はポリシリコン薄膜を半導体膜としてトランジスタ素子が形成されていることを特徴とするアレイ基板である。
また、他の本発明は、光発生手段と、
インテグレータレンズと、
前記光発生手段からの光を偏光変換する偏光変換手段と、
液晶表示パネルと、
前記液晶表示パネルの表示画像を拡大して観察者に見えるようにする拡大レンズとを具備することを特徴とするビューファインダである。
また、他の本発明は、前述の本発明の映像表示装置と、
撮像手段とを具備することを特徴とするビデオカメラである。
また、他の本発明は、液晶表示パネルと、
円弧状の透明部材と、
前記透明部材と前記液晶表示パネルの表示画面とをオプティカルカップリングする光結合材とを具備することを特徴とする映像表示装置である。
また、他の本発明は、第1の基板と、
3つの画素を一組として周期的な反射面とを有する第2の基板と、
前記第1の基板面に配置された、マイクロレンズアレイと、
前記第1の基板と第2の基板との間に狭持された液晶層とを具備し、
前記第1の基板の前記マイクロレンズアレイが配置された面と、前記第2の基板の前記画素が形成された面とが対向していることを特徴とする液晶表示パネルである。
また、他の本発明は、液晶表示パネルと、
前記液晶表示パネルの光入射面に配置されたプリズム板とを具備し、
前記プリズム板は、前記液晶パネルの面方向と直交する方向に対し、所定の角度にかたむいて空気ギャップが形成されていることを特徴とする表示装置である。
また、他の本発明は、放物反射面を有する第1の透明ブロックと、
前記第1の透明ブロックの光出射面に配置された、くさび状の第2の透明ブロックと、
前記透明ブロックの略焦点近傍に配置された発光素子とを具備することを特徴とする照明装置である。
また、他の本発明は、前述の本発明の照明装置と、
液晶表示パネルと、
前記液晶表示パネルの表示画像を拡大して観察者に見えるようにする拡大レンズとを具備することを特徴とするビューファインダである。
また、他の本発明は、発光素子と、
前記発光素子からの光を全反射する臨界角の傾斜部を有する第1の透明ブロックと、
前記傾斜部にわずかな空気ギャップをおいて配置されたくさび状の第2の透明ブロックと、
前記第1の透明ブロックの一面に配置された反射型の表示パネルとを具備することを特徴とするビューファインダである。
また、他の本発明は、反射型の表示パネルと、
前記反射型の表示パネルの光入射面に配置された透明ブロックと、
発光素子とを具備し、
前記発光素子からの光は、前記透明ブロックの一面で全反射した後、前記表示パネルに入射することを特徴とするビューファインダである。
また、他の本発明は、前述の本発明の照明装置の全部又は一部の手段の全部又は一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータを記録した、コンピュータにより読み取り可能なことを特徴とするプログラム記録媒体である。
また、他の本発明は、前述の本発明の映像表示装置の全部又は一部の手段の全部又は一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータを記録した、コンピュータにより読み取り可能なことを特徴とするプログラム記録媒体である。
また、他の本発明は、前述の本発明の映像表示装置の駆動方法の全部又は一部の工程の全部又は一部の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータを記録した、コンピュータにより読みとり可能なことを特徴とするプログラム記録媒体である。
また、他の本発明は、前述の本発明の液晶表示パネルの駆動方法の全部又は一部の工程の全部又は一部の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータを記録した、コンピュータにより読みとり可能なことを特徴とするプログラム記録媒体である。
以上のような本発明の照明装置あるいは表示装置は、動画ボケ等を解決するため、表示パネルの各画素の電圧を書きかえるタイミングと、バックライトを駆動する駆動回路とを同期をとって画像表示を行う。バックライトユニット(照明装置)は複数の導光板を並列にならべて配置する。
導光板のエッジには白色LEDを取り付ける。この白色LEDは3〜4本を組みとして順次点灯させ、あるいは1つずつ順次点灯させる。一方、液晶表示パネルの各画素行に印加する(画素電極の電圧を書きかえる)位置も走査する。この走査と白色LEDの点灯とは同期をとる。また蛍光管は、画素に電圧を印加され書きかえられた画素上の液晶層の液晶が十分変化した後に、その画素行に対応する導光板のLEDを点灯するようにする。
このようにLEDの点灯タイミングと液晶表示パネルへ印加する電圧のタイミングとを同期を取る。つまり、液晶の変化が十分変化した領域にのみバックライトから光を照射し、画素を表示するのである。一方で、画素が表示されたい時間が生じる。このためCRTの表示状態と同様の表示状態が実現できる。したがって、動画ボケが改善されるのである。
以上説明したところから明らかなように、本発明は、動画ボケの改善,低コスト化,高輝度化等のそれぞれの構成に応じて特徴ある効果を発揮する。
本発明の照明装置の説明図である。 本発明の照明装置の断面図である。 本発明の照明装置の説明図である。 本発明の照明装置の説明図である。 本発明の照明装置の説明図である。 本発明の他の実施例における照明装置の説明図である。 本発明の他の実施例における照明装置の説明図である。 本発明の照明装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動回路の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の他の実施例における照明装置の説明図である。 本発明の他の実施例における照明装置の説明図である。 本発明の他の実施例における照明装置の説明図である。 本発明の他の実施例における照明装置の説明図である。 本発明の他の実施例における照明装置の説明図である。 本発明の他の実施例における照明装置の説明図である。 本発明の他の実施例における照明装置の説明図である。 本発明の他の実施例における照明装置の説明図である。 本発明の他の実施例における照明装置の説明図である。 本発明の他の実施例における照明装置の説明図である。 本発明の液晶表示パネルの断面図である。 本発明の液晶表示パネルの断面図である。 本発明の液晶表示パネルの断面図である。 本発明の液晶表示パネルの説明図である。 本発明の液晶表示パネルの等価回路図である。 本発明の液晶表示パネルの断面図および等価回路図である。 本発明の液晶表示パネルの説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の液晶表示パネルの説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の表示装置の駆動方法の説明図である。 本発明の投射型表示装置の構成図である。 本発明の投射型表示装置の説明図である。 本発明の投射型表示装置の説明図である。 本発明のビューファインダの構成図である。 本発明のビューファインダの構成図である。 本発明のビューファインダの説明図である。 本発明のビューファインダの説明図である。 本発明のビューファインダの説明図である。 本発明のビューファインダの構成図である。 本発明のビューファインダの構成図である。 本発明のビューファインダの構成図である。 本発明のビューファインダの構成図である。 本発明のビデオカメラの斜視図である。 本発明のビデオカメラの構成図である。 本発明の映像表示装置(携帯情報端末)の構成図である。 本発明の映像表示装置の説明図である。 本発明の映像表示装置の構成図である。 本発明の映像表示装置の説明図である。 本発明の映像表示装置の説明図である。 本発明の映像表示装置の説明図である。 本発明の映像表示装置の説明図である。 本発明の映像表示装置の説明図である。 本発明の映像表示装置の説明図である。 本発明の映像表示装置の説明図である。 本発明のアレイ基板製造方法の説明図である。 本発明のアレイ基板の説明図である。 本発明のアレイ基板の説明図である。 本発明のアレイ基板製造方法の説明図である。 本発明のアレイ基板製造方法の説明図である。 本発明のアレイ基板製造方法の説明図である。 本発明のアレイ基板製造方法の説明図である。 本発明のアレイ基板製造方法の説明図である。 本発明の液晶表示パネルの説明図である。 本発明の照明装置の説明図である。 本発明の照明装置の説明図である。 本発明の投射型表示装置の説明図である。 本発明の液晶表示パネルの製造方法の説明図である。 本発明の液晶表示パネルの製造方法の説明図である。 本発明の照明装置の説明図である。 本発明の照明装置の説明図である。 本発明の映像表示方法の説明図である。 本発明の映像表示装置の説明図である。 本発明の照明装置の説明図である。 本発明の照明装置の説明図である。 本発明の発光素子の説明図である。 本発明の投射型表示の構成図である。 本発明の投射型表示装置の動作の説明図である。 本発明の投射型表示装置の動作の説明図である。 本発明の表示パネルの説明図である。 本発明の表示パネルの説明図である。 本発明の表示パネルの説明図である。 本発明の表示パネルの説明図である。 本発明の表示パネルの説明図である。 本発明の表示パネルの説明図である。 本発明の表示パネルの説明図である。 本発明の表示パネルの説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明の表示装置の説明図である。 本発明のビューファインダの説明図である。 本発明の照明装置の説明図である。 本発明のビューファインダの説明図である。 本発明のビューファインダの説明図である。 本発明のビューファインダの説明図である。 本発明のビューファインダの説明図である。 本発明のビューファインダの説明図である。 本発明のビューファインダの説明図である。 本発明のビューファインダの説明図である。 本発明のビューファインダの説明図である。 本発明のビューファインダの説明図である。 (a)本発明のビューファインダの説明図である。(b)本発明のビューファインダの説明図である。 本発明のビューファインダの説明図である。 本発明の表示パネルの説明図である。 本発明のテレビの説明図である。 本発明の表示パネルの駆動方法の説明図である。
本明細書において各図面は理解を容易にまたは/および作図を容易にするため、省略または/および拡大縮小した箇所がある。たとえば、(図59)の投射型表示装置では冷却装置(部)等を省略している。以上のことは以下の図面に対しても同様である。また、同一番号または、記号等を付した箇所は、同一もしくは類似の形態もしくは材料あるいは機能もしくは動作を有する。
なお、各図面等で説明した内容は特に断りがなくとも、他の実施例等と組みあわせることができる。たとえば、(図1)の照明装置を(図93)の表示装置に用いることができるし、(図27)の表示パネルと(図1)の照明装置装置を組み合わせた表示装置を構成することができる。また、(図1)の照明装置を(図91)のビデオカメラ等に採用することもできる。(図99)のPBS871等を(図100)の表示装置に付加することもできる。つまり、本発明書の表示パネル等について各図面および明細書で説明した事項は、個別に説明することなく相互に組み合わせた実施形態の表示装置等を構成できる。
このように特に明細書中に例示されていなくとも、明細書、図面中で記載あるいは説明した事項、内容、仕様は、互いに組み合わせて請求項として記載することができる。すべての組み合わせについて明細書などで記述することは不可能であるからである。
したがって、液晶表示パネルで説明した事項は、本発明のビューファインダまたは投射型表示装置などに適用できる。また、照明装置で説明した事項は照明装置を用いるすべての本発明の直視型あるいは投射型の表示装置に適用できる。また、駆動方法はそれぞれの表示パネル、表示装置に適時適用できることは言うまでもない。また本発明の発光素子を用いていずれのビューファインダなどであっても構成できる。また、本発明の表示パネルの製造方法を用いて製造した表示パネルはいずれの表示装置にも採用することができることは言うまでもない。
以下、図面等を参照しながら本発明の表示装置等について順次説明していく。(図1)は本発明の照明装置16の平面図を示したものである。導光板(導光部材)14はアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂などの有機樹脂あるいはガラス基板等から構成される。
導光板の本数は、図1においてバックライト16の光出射面に配置される、直接図示されない表示パネルの大きさに左右されるが、一般的に表示画面を少なくとも3等分、好ましくは8等分以上に分割して表示する必要性があるから、分割数をn(本)とし、表示パネル21の有効表示領域の縦幅をH(cm)とすると次式を満足するようにする。
5(cm)≦H/n≦20(cm) (数式1)
さらに好ましくは
8(cm)≦H/n≦15(cm) (数式2)
の関係を満足するようにする。
(図1)では導光板14のエッジ部に白色LED11等の発光素子を配置するとしているがこれに限定するものではなく、各導光板14ごとに棒状の蛍光管(図示せず)を配置してもよい。また、ELバックライト等を用いて各導光板14を個別に点灯させてもよい。
H/nが小さすぎると発光素子11または発光管が多くなり高コストになる。一方、H/nが大きすぎると表示画面が暗くなり、また、動画ボケが改善されにくくなる。
また、表示パネルの有効表示領域の横幅をW(cm)とすると、次式を満足させるように構成することが好ましい。
0.07≦W/(H・n)≦0.5 (数式3)
さらに好ましくは次式を満足させることが好ましい。
0.10≦W/(H・n)≦0.35 (数式4)
なお、11はLED等とし、141を蛍光管等の棒状の発光管としているが、これらは相互におきかえてもよい。たとえば、LED11をリニアアレイ状に形成すれば蛍光管となるし、棒状の発光管141を短くすれば、点状のLEDと近似となる。つまり11は点状の光源であり、141は棒状の光源である。その他光源は、ドーナツ状にしてもよいし、円板状にしてもよい。また、面光源であってもよく、また外光を取り込んで導光板等に光を導入するものであってもよい。以上のことから11と141は説明の容易性から使いわけているだけであり、実際にはどちらを採用してもよい。
また、蛍光管141は熱陰極方式と、冷陰極方式の2つがあるが、熱陰極方式の方が調光することが容易であり好ましい。ただし、熱暴走の危険性があるので、たえず蛍光管に流れる電流をモニターし、過電流防止を制御する必要がある。また、冷陰極管であってもキセノンに1〜8%の水素を添加したものを管中に封入することにより、調光が容易となる。ただし、水素をいれると点灯たちあがり時間が遅くなる傾向がでる。その場合は、2〜5%のアルゴンガスを添加するとよい。
(図1)において、導光板14の端部には白色LED11が取り付けられている。白色LEDは日亜化学(株)等が製造,販売を行っている。白色LED11は(図123(a))に示すように背面に放熱板805が取り付けられている。これは白色LED11の効率が悪く発熱が大きいためである。
白色LEDはそれ自身の温度が高くなると流れる電流量が変化し、発光輝度が変化する。この対策として放熱板805は有効である。なお、白色LED11は定電流駆動を行うことが好ましい。また、白色LED11の温度を検出し、検出されたデータに基づき、白色LED11に流れる電流量を制御するように構成しておくことが好ましい。もちろん、LED11はパルス状にオンオフしてもよい。
LED11の発光効率が悪いため、投入電力の大部分は熱となる。この熱は放物板805に伝達され、効率よく空気中に発散され放熱される。
白色LED11から出射する光には色むら/輝度ムラがあるため、出射側に拡散シート(拡散板)171を配置または形成する。拡散板171はフロスト加工したガラス板,チタンなどの拡散粒子を含有する樹脂板あるいはオパールガラスが該当する。また、キモト(株)が発売している拡散シート171(ライトアップシリーズ)を用いてもよい。
拡散板171により色むらがなくなり、また、拡散板171の面積が発光領域となるため、拡散板171の大きさを変更することにより発光面積を自由に設定することができる。拡散板171により発光領域を大きくすれば、輝度は低下するが、導光板14等を均一に照明できる。発光領域を小さくすれば多少むらが発生するが、輝度は高くなる。((図123(b))を参照)
拡散板171は板状のものの他、樹脂中に拡散材を添加した接着剤72aであってもよく、その他、蛍光体を厚く積層したものでもよい。蛍光体は光散乱性が高いからである。また、蛍光体で光励起させ、色シフトをさせてもよい。これらを含めて拡散板171と呼ぶ。拡散部は半球状または円柱状に形成することにより指向性が広がり、また表示領域の周辺部まで均一に照明できるので好ましい。
この拡散板171(拡散シート)がないと、表示画像に色むらが生じるので配置することは重要である。また白色LEDの色温度は6500ケルビン(K)以上9000(K)以下のものを用いることが好ましい。また、(図123(b))のように拡散材入りの接着剤72aは光結合材(オプティカルカップリング)として機能する。
また、白色LED11の光出射側に色フィルタ1231を配置または形成することにより発光色の色温度を改善することができる。特に発光素子11が白色LEDの場合、青色に強いピークの光がでる帯域があり、また、このピークはLEDごとにバラツキが大きい。そのため、表示パネル21の表示画像の色温度バラツキが大きくなる。
色フィルタ1231を配置することにより、表示画像の色温度のバラツキを少なくすることができる。特に発光素子11として白色LEDを用いる場合、青色光の割合が多いので表示パネル21のカラーフィルタの色にあわせて、重点的に対策する。また、LED11から放射された光が効率よく、前面に放射されるようにLED11の底面等に反射膜51を形成する。この反射膜51により、裏面に放射された光も前面に反射される。反射膜51としてAgを用いる。
白色LED11から放射された光が効率よく導光板14に入射されるように導光板14とLED11間には光結合材(オプティカルカップリング材)126が塗布または配置される。光結合材126は、純水、アルコール、サルチルサンメチル溶液、エチレングリコールなどの液体,シリコン樹脂などのゲル、エポキシ樹脂,フェノール樹脂,ポリビニールアルコール(PVA)など固体が例示され、主として屈折率が1.44以上1.55以下の範囲のものが例示される。
なお、光結合材126中にTiの微粉末などの拡散材あるいは染料,顔料塗料を含有させることにより、色フィルタ1231等を用いずとも色温度調整あるいは、色ムラの低減を行うことができる。また、色フィルタ1231は吸収型,干渉型(誘電体多層膜)のいずれのものでも用いることができる。
白色LED11は他の単一色のあるいは複合色のLEDに置き換えることができる。たとえば赤(R)色発光のLED11R,緑(G)色発光のLED11Gあるいは、青(B)色発光のLED11Bである。このような色のLEDを用いれば当然のことながら、照明装置の発光色は単一色等となり白色表示は実現できない。しかし、照明装置とともに用いる表示パネル等がモノクロの場合は実用的な用途としては十分である。もちろん、11R,11G,11Bを組み合わせることにより白色発光にしてもよい。これらは、同時に点灯してもフィールドシーケンシャルに点灯させてもよい。
また、白色LED11はオプトニクス等が製造,販売しているルナシリーズの蛍光発光ランプなどに置き換えることができる。つまり、LEDに限定するものではなく、11は点減動作のできる発光素子でいずれのものでもよい。たとえば、タングステンランプ,クリプトンランプなどでもよい。また外光を集光したり、EL素子を用いたりしてもよい。
なお、(図123)で説明した内容は、本発明の実施例でも有効である。たとえば(図98)(図93)(図92)(図90)等の表示装置が例示される。このように本明細書で記載した事項は、種々の実施例で組み合わせて用いてもよい。
また、(図13)に示すように白色LED11はLEDアレイ12のように一体として構成してもよい。また、LED11の光出射面微小な凸レンズを配置、もしくはLEDの光出射面に形成してもよい。この場合は、LED11の発光チップから放射される光が効率よく導光板14に入力される。
なお、(図1)の実施例では導光板14を板としたが、これに限定するものではなく、たとえば複数枚のシートあるいは板を重ねた構成でもよい。また、(図7)に示すように多数の光ファイバー71を接着剤72で固めて一体としたものを用いてもよい。LED11から放射された光はファイバー71に入力される。光はファイバー71中を直線状に、つまり、(図1)の横方向に伝搬される。
なお、接着剤72は液体等でもよく、また接着剤72に光吸収物を添加してもよい。また、金属などで形成してもよい。また、接着剤を用いず、ファイバー72のクラッドをたばねただけでもよい。その他、光ファイバーのかわりに、ガラスあるいは樹脂の線材,ビーズなども用いることができる。その他、屈折率異方性のある板,シート,プリズム板等でもよい。つまり、縦方向よりも、横方向に光がよく伝達されるものであればどんなものでもよい。また、導光板に反射膜を形成し、乱反射させて光を横方向に伝搬させるように構成してもよい。また裏面に複数の穴をあけ、均一に照明するように構成してもよい。また、ストライプ状の微小な板を組み合わせたものを用いてもよい。
(図7)ではファイバー72等をまとめて横長状の導光板14に形成するとしたが、これに限定するものではなく、(図1)の14a〜14eが一体となったような板状であってもよい。また、導光板14の表面等にエンボス加工を行ったり、微細な満,穴を形成したり、微小なミラーあるいは光拡散材を配置または形成したりしてもよい。また、導光板中に光拡散材を添加したり、色補正用の添加材を加えたりしてもよい。
(図1)において、発光素子11から放射された光18は導光板14間に配置された反射板15(反射シートあるいは反射部材,反射膜)で反射されて伝達される。反射板15は導光板14の側面および裏面に形成される。
発光素子11から放射された光18は個々の導光板14内を照明する。したがって、発光素子11aと11fが点灯すれば導光板14aのみが照明体となる。つまり、(図1)の構成を採用することにより横長の照明体(14)を複数並列に配置したことになる。かつ、LED11を順次点灯させれば、導光板14a→14b→14c→14d→14e→14aと順次、点灯または消灯させる(走査)ことができる。なお、走査順序は一方向に限定するものではなく、第1フレームで上から順次点灯し、次の第2のフレームでは下から点灯させてもよい。
反射板15はフィルム状のものあるいは板状のものを用いる。これらはシートあるいは板等の上にアルミニウム(Al)、銀(Ag)、チタン(Ti)、金(Au)などの金属薄膜を蒸着したものであり、また金属薄膜の酸化を防止するため、金属薄膜の表面にSiO2などの無機材料からなる蒸着膜が形成されている。また、ラミネートしてもよい。また、反射板15として光沢性のある塗料を用いてもよい。その他、誘電体多層膜からなる誘電体ミラーを採用してもよい。また、Alなどからなる金属板を切削したものを用いてもよい。
ただし、この反射板15は光を反射するものに限定するものではなく、表面を光拡散する性質のものを用いてもよい。たとえばオパールガラス等の微粉末を塗布したもの、酸化Ti(チタン)の微粉末を塗布したシートあるいは、板が例示される。また、反射板15の周囲に光拡散材を塗布してもよい。反射板15自身を光拡散材料で形成したり、反射板15の表面を酸化処理し、酸化アルミナを形成(作製)してもよい。
(図2)は(図1)の一部断面である。(図2)では金属からなる板を切削加工して凹部24を形成し、この凹部24にAlなどからなる反射膜15を形成した実施例である。この凹部24に導光板14をはめ込んでいる。また、凹部24に液体あるいはゲル等を流しこみ、そのままで用いる、あるいは硬化させることにより導光板としてもよい。
導光板14の光出射面にはプリズムシート23が配置されている。プリズムシートは導光板14から出射する光の強度を強くする機能を有する。つまり、指向性を狭くする。プリズムシート23はスリーエム社などが製造販売している。
また、プリズム板23の光出射面には、拡散シート22が配置されている。拡散シートはプリズム板23の凹凸が表示パネル21を透過して見えないようにするものである。この拡散シート22としては(株)キモトがライトアップシリーズとして製造販売している。なお、プリズム23の凹凸のピッチは1mm以下0.2mm以上にする。
発光素子11の近傍は光の集中性が高い。そのため発光素子11の近傍の輝度は高くなり、表示ムラとなる。この対策のため本発明の照明装置では(図3)に示すように発光素子3の近傍に光拡散部31を形成もしくは配置している。
光拡散部31は(図4)に示すように円形あるいは、四角形の光拡散ドット41から構成される。光拡散ドット41は導光板14の表面等に直接にあるいは、別に配置した拡散シート22上に形成される。
導光板14の表面あるいは表示パネル21と導光板14間に配置したシート22上に、光拡散部31を形成または配置する。光拡散部31とは本来の光を拡散して表示パネル21に到達する光を減少させる機能を有するものである。その他、金属膜などで直接光を遮光して表示パネル21に到達する光を減少させるものが含まれる。つまり、減光により輝度ムラを調整するものでもよい。
光拡散部31は(図3)に示すようにLED11の近傍は円もしくは円弧状に大きく形成し、LED11から離れた位置は小さく形成する。また、光拡散部31はスモークガラスのように全体にわたり光透過、あるいは光直進率を低下させる構成でもよい。光拡散ドット41はLED11に近いところを大きく、遠いところは小さくする。このように光拡散部31を形成することにより、バックライト16の照明光は全領域にわたり均一となる。
導光板14の表面から放射される光は、発光素子11の近傍が多くなり、中央部は少なくなる。この課題に対応するため、本発明では(図5)に示すように導光板14の表面に光拡散部材(光拡散ドット)51を形成している。なお、光拡散部材51は(図4)でも説明したように遮光するもの(反射膜)でもよい。
(図5(a))の実施例では、導光板14等に点状の光拡散部材を形成もしくは配置している。導光板14の中央部の光拡散部材の面積は大きくし、周辺部(LED近傍)は面積を小さくする。なお、51が反射膜の場合はこの逆とする。また、(図5(b))に示すように、光拡散部材51はストライプ状としてもよい。この場合も、導光板14の中央部の光拡散部材の面積は大きくし、周辺部(LED近傍)は面積を小さくする。また(図5(a))と同様に51が反射膜の場合はこの逆とする。また、LEDを平面状に形成したり、視覚的にみえないような輝度分布をもたせたりしてもよい。また、LED自身に遮光膜あるいは反射膜等を形成してもよい。また、LEDに塗布する蛍光体に膜厚分布をもたせてもよい。
(図6(a))は反射板15に反射機能をもたせていない。単なる導光板14と導光板14を保持する筐体として用いる。反射膜61は導光板14の側面および裏面にAl,Agなど蒸着して形成している(反射膜51)。反射膜61は導光板14に直接形成する他、アルミニウム(Al)あるいは、銀(Ag)を蒸着した反射シートを導光板14にはりつけてもよい。また、導光板14と筐体15間に配置してもよい。このような反射シートはスリーエム社がシルバーラックスという商標名で販売している。
(図6(b))は導光板14の内部を中空とした構成である(中空部62)。このように導光板14の内部を中空とすることにより、照明装置を軽量化することができる。その他、中空部に液体あるいはゲルを挿入しておいてもよい。これら液体あるいはゲルとして、水あるいはエチレングルコール等が例示される。液体あるいはゲルは樹脂よりも比重が小さいため先と同様に照明装置の軽量化を図ることができる。もちろん、中空部62に紫外線硬化樹脂などを充填してもよい。また、中空部62に光拡散材などを添加したり、光拡散材を充填してもよい。光を吸収する色素などを添加してもよい。
なお、中央部62に挿入する水あるいはゲルには水酸化ナトリウムなどを添加しておき、PHを10以上13以下、さらに好ましくは10.5以上12.5以下としておく。このように挿入する水あるいはゲルをアルカリ性としておくことにより、これらの液体が漏れでたとしても、反射膜61などを酸化させることが少なくなり、また安定である。アルカリ性にするには、水あるいはゲル中に水酸化ナトリウムなどを添加すればよい。
また(図6)において、ケース14はガラス材料で形成する他、アクリル樹脂,ポリカーボネート樹脂で形成してもよい。その他、アクリル系,UV樹脂を硬化させて形成してもよい。
なお、本発明の照明装置16において有効な光出射領域以外(無効領域)には、反射板あるいは光吸収部材を形成しておくことが好ましい。また、14を液晶層とし印加電圧により、光出射状態あるいは光拡散状態を変化させてもよい。
(図1)等に示す本発明の照明装置と表示パネル21とを組み合わせることにより、動画ボケのない表示装置を構成できる。
表示パネル21は説明を容易にするためOCBモード(Optically compensated Bend Mode)の液晶表示パネルを用いるとして説明する。ただし、他のTNモード等の液晶表示パネルも用いることができる。たとえば、高速応答のOCBモードまたは、メルク社の高速TN液晶、またはシャープが提案するASVモード、強誘電性液晶,反強誘電性液晶等を用いてもよいことは言うまでもない。
さらには、高分子分散液晶(PDLC、PNLC,N−CAP),ECB(Electrically Controlled Birefigence)モード,垂直配向(VA:Vertically Aligned))モード,EOC(Electrically−induced Optical Compensation)モード、IPSモード,STN液晶,DAPモード、ASM(Axial Symmetric Micro−Cell)モードなども用いることができることは言うまでもない。その他、複合したものとして、コレステリック・ネマティック相転移型液晶に2色性色素を添加したゲストホスト液晶等でもよい。
表示パネル21の光変調層226がOCBモードの場合、電源投入直後時に矩形あるいは正弦波状の電圧を印加する必要がある。電圧の大きさは±5(V)以上±15(V)以下とすることが好ましい。また、電圧の周波数は40(Hz)以上100(Hz)以下とすることが好ましい。
発光素子11を順次点灯させて(順次消灯させて)照明装置16を駆動する。(図8)において、81は非点灯部(発光素子11が点灯状態でない導光板14部)であり、82は点灯部(発光素子11が点灯状態である導光板14部)である。
1つの照明装置において非点灯部81の面積S1と点灯部82の面積S2との関係は次式の関係を満足させることが好ましい。
0.075≦S2/S1≦1.6 (数式5)
さらに好ましくは、次式の関係を満足させることが好ましい。
0.1≦S2/S1≦0.8 (数式6)
2/S1の値が小さいほど動画ボケは小さくなり、良好な動画表示を実現できる。しかし、0.075より小さいと画面が暗くなりすぎる。一方S2/S1の値が大きいほど、動画ボケが大きくなる。
(図8)に示すように点灯部82の位置を画面上から下に順次移動させていく。この移動と同期させて表示パネルの画像表示を変化させる。また、バックライトの点灯は、液晶の応答性を考慮して行う。つまり、液晶が十分に目標,透過率になった後にその位置のバックライトを点灯させる。
一般的に表示パネルを見る環境(室内)が明るいと表示画面を明るくする必要がある。その際は発光素子11の点灯個数を増加させる。表示画面が明るく、かつ室内が明るい場合、動画ボケは見えにくい。一方、環境(室内)が暗いと表示画面の輝度を低下させないと観察者の眼がつかれる。その際は発光素子11の点灯個数を減少させる。表示画面が暗くかつ室内が暗い場合、動画ボケが見えやすい。点灯個数を減少させることにより表示画面が黒表示される期間が長くなるため、動画ボケが改善される。
このように発光素子11の点灯個数を変更するにはユーザが自由に利用できるリモートコントローラあるいは、切り換えスイッチ等を用いて手動で行う他に、外光(周囲光)の強度をホトセンサ(図示せず)で自動検出し、この検出結果により自動で行ってもよい。ホトセンサとしてはPINホトダイオード、ホトトランジスタ、CdSが例示される。
外光が明るい時は、LED11を多く点灯し、画面を明るくする。外光が暗いときはその逆である。また、表示画像の種類(静止画,動画,映画)に応じて手動であるいは自動で変化させてもよい。
以下は、特に点灯部82に注目して説明を行う。(図8)の(b)→(c)→(d)→(a)でもわかるように点灯部の走査は画面上部Uから画面下部D方向に行う。この状態を横方向から見た図が(図9)である。また、(図9)において、Aの範囲がある時刻(時間)で観察者に画像として見えている範囲である。
表示パネル21の液晶層23bは画素に書き込まれる電圧によって1フレームの期間所定の透過率となっている。そのため、バックライト16の全体が発光していれば、表示パネル21の表エリアA領域(画像が見えている領域)となる。しかし、本発明のバックライトではある時刻においては一部しか点灯しないため、A領域は限られた範囲となる。
液晶表示パネル21は画素行ごとに画像データをかきかえていく。(図9)において、表示パネル9に画像を書き込んでいる点(ライン、つまり画素行)をSで示す。画像を書き込むとは、表示パネル21が液晶表示パネルの場合、該当ラインのゲート信号線にスイッチング素子としての薄膜トランジスタ241(TFT)をオンさせる電圧(オン電圧)が印加され、このゲート信号線に接続された画素に電圧が書き込まれることを意味する。書き込まれた電圧は次に書き込まれるまでの間(1フレームもしくは1フィールド)は保持される。
画素上に液晶は画素に電圧が印加されても、すぐに目標の透過率とはならない。TN液晶では液晶の立ち上り時間は約25〜40msecである。OCBモードでは2〜5msecである。この立ち上り時間は透過率が変化している状態(以後、透過率変化状態と呼ぶ)であるので、変化している状態が表示装置の観察者(使用者)に見えることは好ましくない。また、透過率が変化している状態が見えると動画ボケの原因となる。
本発明ではこの透過率変化状態の部分はバックライトを消灯する。一方、完全に透過率が目標透過率となった状態(以後、透過率目標状態)の部分ではバックライトを点灯させる。そのため、動画ボケ等が発生せず、良好な画像表示を実現できるものである。また、動画ボケが改善されるのは画像表示→黒表示→画像表示→黒表示と表示させる方法も多いに寄与していることは言うまでもない。
(図9)でも明らかなように、(図9(a))の状態では画像が書き込まれている点Sより下側Aの範囲のバックライトが点灯している。このAの部分は、電圧が書き込まれる直前であるから、画素に電圧が印加されてから、十分な時間が経過している。そのため、Aの部分は透過率目標状態である。
以後、(図9(a))→(図9(b))→(図9(c))→(図9(d))→(図9(a))→(図9(b))とくりかえされる。いずれも、画素に電圧が印加されてから十分な期間が経過してから、Aの領域のバックライト14が点灯する。そのため良好な画像を表示できる。
なお、(図9)において点Sのすぐ下の部分のバックライトを点灯(Aの部分)させるとしたが、これに限定するものではない。Aの部分は液晶等が透過率目標状態あるいはその類似状態で点灯させることを意味するものである。したがって、画素に電圧を印加してから所定時間経過した後であればいずれの位置でもよい。また、Aの部分は完全に連続している必要はなく、複数の部分に分割されていてもよい。また、Aの部分は完全に連続している必要はなく、所定距離はなれた複数の部分から構成されていてもよい。また、A以外の部分は完全に消灯状態でなくてもよい。たとえば、透過率が10%などでもよい。
バックライトのAの部分の点灯周期と、表示パネル21の画面を書きかえる周期(書き換え周期)とは一致させる。通常液晶表示パネルの場合は周期は50Hzまたは60Hzである。しかし、50Hz〜60Hzであれば、表示画面がフリッカ状態となることがある。このとき、書き換え周期は70Hz以上180Hz以下とすることが好ましい。中でも80Hz以上150Hz以下とすることが好ましい。この周期を実現するため、液晶表示パネルに印加する映像データは一度、デジタル化してメモリに記憶させる。そして時間軸変換をおこない、目標の書き換え周期で画像を表示する。
このようにフリッカが発生するのは、液晶表示パネルの液晶に正の電圧を印加した状態と負の電圧を印加した状態との異方向特性により、あるいはバックライトの点灯同期と液晶表示パネル21の書き換え同期とのずれにより、書き換え周期の1/2の周波数があらわれるためと考えられる。つまり、書き換え周期が50Hzであれば25Hz,60Hzであれば30Hzの成分があらわれる。この関係を測定したものを(図11)に示す。(図11)のグラフは横軸を周波数fとしている。この周波数は書き換え周期の1/2の周波数としている。縦軸は表示パネル21を見たときのちらつき視感度係数Anとしている。
つまり、(図11)のグラフは点灯周期と書き換え周期とを一致させた上、これらの周期(周波数fの2倍)を変化させた時を示している。最もちらつきが大きく感じられる時を1.0に規格化している。
(図11)のグラフより10Hz(書き換え周期は20Hz)のとき、最もちらつきが大きいと感じられる。しかし、ちらつきは30Hz近傍で急激に少なくなる。40Hzではほぼ、ちらつきを感じなくなる。この結果より、表示パネルの書き換え周期は70Hz以上、好ましくは80Hz以上とすることが好ましい。90Hz以上とすれば完全である。
上限の周波数は表示パネルの駆動回路の処理速度に左右される。60Hzの3倍の180Hz(3倍速)が技術上の限界であろう。NTSCあるいはVGAレベルではそれ以上の4倍速も実現できなくないが、高速回路部品が必要となるなど、コストが高くなる。好ましくは75Hzの2倍の150Hz以下とすべきであろう。さらに低コスト化を望むのであれば、50もしくは60Hzの2倍の100Hzあるいは120Hz以下とすべきである。また、回路構成の容易性から通常の駆動の2倍が好ましい。つまり、50Hz×2=100Hz、60Hz×2=120Hz、あるいは75Hz×2=150Hzとなる場合が多いであろう。このことから、表示パネルの書き換え速度は通常時(従来時)の2倍の周波数とすべきである。
(図10)は、本発明の表示装置の駆動回路の説明図である。表示パネル21にはゲート信号線に順次オン電圧を印加するゲートドライバ101および、ソース信号線に映像信号を印加するソースドライバ102が積載されている。このドライバ101,102はドライバコントローラ103により制御される。つまり、このドライバコントローラ103により表示パネル21の書き換え周期が制御される。
一方、バックライト16の端に取り付けられたLEDアレイ12はLEDドライバ104に接続されている。LEDドライバ104はバックライトコントローラ105により制御される。したがって、バックライトコントローラ105によりバックライトの点灯周期が制御される。
バックライトコントローラ105とドライバコントローラ103は映像信号処理回路106により同期を取って制御される。そのため、書き換え周期と点灯周期とは同期化される。
以上のように同期化することにより、表示パネル21の画像表示領域107には動画ボケのない良好な画像が表示される。しかし、画像は静止画の場合もある。たとえばパーソナルコンピュータの表示パネルは主として静止画を表示する。静止画の場合において、前述の駆動方法を実施するとその害としてラインフリッカが表示される。静止画で発生するラインフリッカは画質を劣化させる。画面に見づらくなるからである。
静止画を表示する場合、たとえば、本発明の表示装置をパーソナルコンピュータのモニターとして使用する場合は、バックライトコントローラ105を制御して静止画表示モードにする。
この静止画表示モードとは、(図9)で説明したような書き換え周期と点灯周期とを同期をとらずに行う方法である。もちろん、同期をとってもよいが、表示パネル21を書きかえる周期に比較して、バックライト16の点灯周期を2倍以上にする。ただし、6倍以上とする。一般的にLEDの点灯周期を書き換え周期よりも速くする。好ましくは書き換え周期の1.5倍以上12倍以下にする。さらに好ましくは2倍以上6倍以下にする。
この際、(図8)で説明した動画表示時の点灯部82と非点灯部81との割合は同一にする。変化させると、動画表示モードから静止画表示モードに切り換えた際、画面の輝度が変化してしまうためである。ただし、LEDの点灯周期を変化させると、LEDの点灯に要する時間などにより、画面の輝度が変化する場合があるので、LEDへの印加電流量を微調整させるユーザスイッチまたはユーザボリウムを設けておくことが好ましい。また、動画表示モードから静止画表示モードに切り換えた時の輝度変化をあらかじめ測定しておき、表示モードを切り換えた際に自動的にセットアップできるように構成しておいてもよい。これらは表示装置に内蔵するマイクロコンピュータのソフトウェアにより容易に実現できる。
点灯周期を速くすれば、バックライト16が点滅動作していることは観察者から認識されなくなる。かつ、表示画面の書き換え周期と同期を取っていないのでラインフリッカの発生はない。この状態で動画を表示すれば当然に動画ボケ等が発生する。しかし、静止画の表示であるから問題はない。また、同期をとっても、バックライトの点滅周期を高速にすれば、フリッカの発生は視覚(知覚)されなくなる。
(図9)のような動画表示モードと、先に説明した静止画表示モードはユーザスイッチ108により切り換えできるように構成しておくことが好ましい。また、フレーム間の画像データを演算することにより、動画表示状態か静止画表示状態か、もしくは動画表示状態モードにする方が適切か、静止画表示状態モードにする方が適切かを自動的に判定し、スイッチ108をマイクロコンピュータ(図示せず)等が切り換えるように構成しておいてもよい。動画表示か否かの検出はクリアビジョンテレビなどのID技術(動画領域検出技術)として確立している。
また、一定時間以上表示装置を使用しない場合は、画面輝度を低下させるように設定しておいてもよい。画面輝度を低下させるには、(図8)に示す点灯部82の面積を少なくすればよい。これは発光素子11の点灯個数を減少させることにより容易に実現できる。この制御もマイクロコンピュータのタイマー回路を利用することにより容易に実現できる。また、表示パネルを接続したパーソナルコンピュータなどを一定期間使用しない時は、自動的にバックライト16の電源をオフするか、もしくは減光するようにしておくと好ましい。
(図1)の実施例は導光板14の両端に発光素子11を取りつけたものであった。しかし、この構成に限定するものではなく、(図12)に示すように導光板14の片端に発光素子11を配置してもよい。この際は(図12)の11aと11dとの関係のように、互いに導光板14の反対面に発光素子11を配置するとよい。照明装置16の左右の輝度分布の発生を抑制するためである。
(図12)の構成では、発光素子11が取り付けられていない導光板14の反対端にはλ/4板(λ/4フィルム)121が取りつけられている。また、λ/4板の裏面には反射膜51bが形成もしくは配置されている。このλ/4のλとは発光素子11が発生する主波長(nm)もしくは強度中心波長(nm)である。たとえば、λ=550nmである。したがって、λ/4とは主光線の波長λの略1/4の位相差もしくはその近傍の位相差を有するフィルムを意味する。
λ/4板121に入射した光は反射膜51bで反射され、再びλ/4板から出射して導光板14に入射する。この際、入射光の位相は90度(DEG.)回転する。つまり、P偏光はS偏光に、S偏光はP偏光に変化する。また、表示パネルに用いる偏光板は反射タイプのものを用いてもよい。このタイプは透過しない偏光成分を反射するものである。
本発明の照明装置の前面に偏光方式の表示パネルを用いる場合は、P偏光もしくはS偏光の一方の偏光のみを使用する。(図12)のように偏光を回転させるλ/4板121を配置することにより、表示パネル21を透過する偏光成分の役割が多くなる。したがって、高輝度表示を実現できる。これは表示パネルの偏光板を通過しない偏光成分の一部が反射されて、導光板14内に再びもどるためと考えられる。
もちろん、後に説明するが、(図99)に示すような偏光ビームスプリッタ(以後、PBSと呼ぶ)871を、発光素子11の光出射面に配置してもよい。導光板14にはP偏光もしくはS偏光の一方の偏光成分のみが入射し、λ/4板121の作用し合い、光利用効率が向上し、画像表示が良好となる。
発光素子11としての白色LED(light emitting diode)11は日亜化学(株)がGaN系青色LEDのチップ表面にYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系の蛍光体を塗布したものを販売している。その他、住友電気工学(株)が、ZnSe材料を使って製造した青色LEDの素子内に黄色に発光する層を設けた白色LEDを開発している。
なお、発光素子として白色LEDに限定するものではなく、たとえばフィールドシーケンシャルに画像を表示する場合は、R,G,B発光のLEDを1つまたは複数のLEDを用いればよい。また、R,G,BのLEDを密集あるいは並列に配置し、この3つのLEDを表示パネルの表示と同期させてフィールドシーケンシャルに点灯させる構成でもよい。この場合は、LEDの光出射側に光拡散板を配置することが好ましい。光拡散板をはい位置することにより色ムラの発生がなくなる。また、R,G,Bの3原色のLEDを同時に発光させて白色光を形成してもよい。
以上の実施例は導光板14間を区切る反射板(又は、遮光板15)を有する構成であったが、これに限定するものではなく(図13)に示すように一枚の導光板14を用いたものでもよい。もちろん、遮光部15を形成してもよいことは言うまでもない。
(図13)において、導光板14の両端にLEDアレイ12が配置または形成されている。LEDアレイ12はLED素子が連続状に形成されている。このLED素子はLEDドライバにより点灯位置が走査される。この走査により点灯部Aが矢印方向になめらかに移動する。この構成でも、(図9)の表示方法を実現できる。ただし、(図13)では反射板15がないため、どうしてもLED素子12近傍が明るく、中央部が暗くなる。
この課題に対応するため、(図4)に示す光拡散ドット41を形成または配置し、(図5)に示すように導光板14の中央部と周辺部とでは反射膜51もしくは光拡散部材の面積を異ならせる。
なお、(図13)において、LED11を複数個の組にして点灯すれば、(図1)と同様のバックライト16の駆動方法を実現できる。また、(図13)で説明したように各LED11を順次走査し、この走査周期を表示パネル21の画像書きかえ周期と同期をとり(図9)に示す方法を採用すれば、導光板14の点灯の区切りが視覚されず、良好な画像表示を実現できる。また、LEDアレイ12は白色に限定するものではなく、R,G,BのLEDがアレイ状に形成されたものでもよい。その他、白色の発光素子にR,G,Bのカラーフィルタが付加されたものでもよい。
以上の実施例は白色LE11を用いて導光板を照明するとしたが、これに限定するものではなく、(図16)に示すように棒状の蛍光管141も採用することができる。その他、東北電子(株)の微小蛍光ランプやオプトニクス(株)のルナシリーズの蛍光ランプや、双葉電子(株)の蛍光発光素子あるいは、松下電工(株)のネオン管等を発光素子11として用いてもよい。その他、メタルハライドランプ,ハロゲンランプなどの放電ランプからの光を光ファイバーで導き、これを発光素子(部)としてもよく、太陽光などの外光を発光素子(部)としてもよい。
(図16(a))では蛍光管141を2本用いた構成例である。蛍光管141aと141bとは交互に点灯させる。(図14(b))は蛍光管141を4本用いた構成例である。発光素子11としての蛍光ランプは141a→141b→141c→141d→141a→と順次点灯させる。また141a,141bの組と、141c,141dとの組で交互に点灯させる。その他の点灯方法として141aと141cの組と、141bと141dとの組で交互に点灯させてもよい。以上の事項は(図1)(図6)(図12)(図13)の実施例等にも適用することができる。
以上のように(図16)の構成でも(図8)の点灯方法は実現できる。ただし、(図16(a))は2分割であり、(図8(b))は4分割である。分割数を増大させることにより、より走査状態に近い点灯方法を実現できる。なお、(図16)で遮光板15を配置しているが、なくともよい。ただし、分割数が多くなると、相対的に表示画面の輝度が低下するので、各発光素子に一時的に投入する電力量は多くなる。
また、蛍光管141を用いて、(図13)に示すような走査方式のバックライト16を実現するためには、(図14)のごとく構成すればよい。
なお、蛍光管141は冷陰極方式よりも熱陰極方式を用いることが好ましい。これは、蛍光管の明るさを調整しやすいからである。蛍光管141の明るさを調整することにより、バックライト16の輝度を自由にコントロールできるようになる。たとえば、外光の明るさを検出し、バックライト16の輝度を変更できる。
また、導光板の一部を表示パネル21の映像内容にあわせて明るさの強弱をつけることができる。たとえば、(図1)において、導光板14c,14dの位置に該当する表示パネル21(図示せず)の画像が明るい場合、導光板14c,14d他の導光板よりも明るくする。このことはLED11においても同様である。
(図14)において、蛍光管141はパルスモータあるいはDCモータ143と接続されている。蛍光管141は中心を軸143としてモータ143により回転できるように構成されている。また、蛍光管141は導光板14のエッジ部に配置されている。
蛍光管14は(図15)に示すように、その表面に遮光膜146が形成されている。また、ライセンス状に光出射部145が形成されている。また、導光板14が配置された他の側にはAgあるいはAlからなる反射膜が形成された反射板144が配置され、光出射部145から放射された光を効率よく、導光板14に入射できるように構成されている。
蛍光管141はモーター143により回転する。回転は、表示パネルの書き換えタイミングと同期を取る。蛍光管141は1回転するごとに光出射部145が紙面の左から右に移動する。したがって、(図13)に示すように点灯部82(A)を上下方向に移動させることができる。
なお、(図14)において、蛍光管141を回転させるとしたがこれに限定するものではなく、蛍光管141は固定にしておき、その外周部に光出射部145を有する円筒を配置し、この円管をモータ143で回転させてもよい。また出射部145に赤(R),緑(G),青(B)等のカラーフィルタを形成し、(図118(b))に示すようにR,G,Bの発光位置を走査したのと同様のことを実現できる。また、蛍光管146の回転速度を高くすることにより走査時間を速くすることができる。
なお、(図14)(図16)等では、蛍光管141は導光板14のエッジ部に一列に配置するとしたが、これに限定するものではなく、(図122)に示すように複数本の蛍光管141を配置してもよい。このことはLED11等にも適用することができる。
(図122(a))では導光板14のエッジ部に3本の蛍光管141を配置している。蛍光管141Rは赤色発光の蛍光管であり、蛍光管141Gは緑色発光の蛍光管である。また、蛍光管141Bは青色発光の蛍光管である。蛍光管141のケース1221により取り囲まれている。
ケース1221の円面にはAlあるいはAgからなる反射膜51が形成されている。また、(図122(b))に示すように反射膜51と蛍光管141間に光散乱樹脂171を形成してもよい。このようにケース1221内に反射膜51および光散乱樹脂171を形成することにより蛍光管141から放射された光が良好に混ざり合い、導光板14に導入(入力)される。
(図122(a))において、蛍光管141R,141G,141Bはフィールドシーケンシャルに順次にあるいは交互に点灯させてよいし、また、3本あるいは2本を同時に点灯させてもよい。3本同時に点灯させれば、赤,緑,青の発光色が混ざり合い白色となる。また、2本同時であれば原色の中間色となる。また、各蛍光管141の強弱を変化させれば、導光板14に入力される光の色温度を制御(調整)できる。蛍光管141は3本に限定するものではなく、(図122(b))のように4本以上でもよい。また、2本でもよいことは言うまでもない。
発光色はR,G,Bに限定されるものではなく、シアン,イエロー,マゼンダのような他の色でもよい。また、複数本の蛍光管141の発光色が白色でもよい。複数本が白色の場合、蛍光管の点灯本数を変化させることにより、導光板14の表面輝度を変化できる。また、(図122(b))のように導光板14の両端に蛍光管141を配置してもよい。
なお、(図122(b))では蛍光管141Wは白色(W)発光する。したがって、本発明の照明装置と表示パネルを組み合わせて表示装置を構成した時、表示パネルがカラーフィルタを具備する時は蛍光管141Wをオンオフさせる。表示パネルがモノクロの場合歯、蛍光管141R,141G,141Bをフィールドシーケンシャルにオンオフし、カラー表示を行うことができる。
以上の実施例は導光板の一端部あるいは両端部に蛍光管141を配置したものであったが、これに限定するものではなく、(図121)に示すように各端部に蛍光管を配置してもよい。また(図121)はR,G,B,Wの発光を行う蛍光管を各1本ずつ用いるとしたが、これに限定するものではなく、4本すべてがW発光としてもよい。また、2本をG発光,R,Bを1本ずつとしてもよい。
以上の実施例はR,G,B,W発光を行う蛍光管を用いた実施例であったが、これに限定するものではなく、(図117)に示すようにR,G,B発光のLED11を各導光板14に配置してもよい。また、(図118(a))のようにR,G,B,W発光のLED11を用いてもよい。また、(図13)と同様に(図118)に示すようにR,G,Bあるいは、R,G,B,W等の多色のLED11をアレイ状に形成もしくは配置してもよい。
また、R,G,B,WなどのLED素子と蛍光管あるいはEL素子などの他の発光素子とを混在して用いてもよい。たとえば、局部照明をLED素子で行い、全体照明を蛍光管で行う構成でもよい。たとえば、導光板14のエッジ部に蛍光管を配置し、導光板14面に分散させてLED素子を配置する構成、導光板14の裏面にELバックライト(図示せず)を配置し、有機あるいは無機ELバックライトと導光板間にLED素子を配置する構成が例示される。
なお、以上は導光板14等に発光素子11,141等を用いて、光を入射させる構成であった。しかし、導光板14の部分を点灯あるいは消灯するという構成は他の方式によっても実現できる。たとえば、EL(エレクトロルミネッセンス)による方式(ELバックライト)が例示される。(図1)の導光板14のかわりに複数のELを用い、これをバックライトとする構成である。EL(14a〜14eと考える)を順次点灯させることにより、(図8)の点灯状態を実現できる。つまり、バックライトとはEL等の事故発光タイプをも含む概念である。なお、その他の自己発光型のものとして平面蛍光ランプなども例示される。また、双葉電子(株)が製造している蛍光表示管(FEDなど)でもよい。その他、蓄光型(たとえば、蛍光塗料)のバックライトなどを用いてもよい。これも自己発光型である。
なお、自己発光型のものを用いる構成は、(図17)などの構成も類似適用することができることは言うまでもない。
以上の実施例は導光板14の端に発光素子11を配置または形成した構成である。(図17)の構成は導光板14の裏面に発光素子11を配置した構成である。なお、(図17(b))は(図17(a))のaa’線での断面図である。
導光板14の裏面にはLED11を挿入する穴が形成されている。LED11は(図18)に示すように、穴の一部に形成された突起181によりはさみこまれ、一度挿入されると抜けないように構成されている。
また、LED11の端子電極173と導光板14の裏面に形成された電極パターン172とはホンダ線182で接続されている。電極パターン172はAlもしくはAgで形成されている。そのため、導光板14の裏面に配置された反射膜としても機能する。そのため、導光板14の裏面の全面にかつ、極力すきまがないように形成されている。LED11にはこの電極パターン172a(正極),172b(負極)により電流が供給される。また、電極パターン172を大きくすることにより低抵抗化も望める。電極パターン172の表面は酸化を防止するため、表面SiO2などの絶縁膜(酸化防止膜)を形成しておくことが望ましい。
なお、電極パターン172は透明材料(ITO等)で形成してもよい。この場合は(図17(b))に示すように導光板14の裏面に反射シート15を配置する。また、導光板14に直接LEDチップを形成したり、マウント(積載)したりしてもよい。また、ITOの裏面に干渉膜(単層、多層)からなる反射防止膜を形成してもよい。また、LED11の光出射面にレンズを形成し、集光機能をもたせてもよい。
発光素子11は光拡散材171を介して導光板14へ光を入力する。この光拡散材171により発光素子11の色ムラがなくなり、均一な照明を行うことができる。なお、(図123)の構成を適用できることは言うまでもない。
発光素子はラインごとにあるいは複数ラインごとに点灯させる。たとえば、(図17)のAの範囲の発光素子11aが点灯すると、次にBの範囲の発光素子11bが点灯する。以降、順次、発光素子を点灯させていく。このように駆動することにより(図8)(図9)の表示方法(点灯方法)を実現できる。
導光板14の光出射面には拡散シート22(拡散部材)が形成または配置される。特に発光素子11の近傍は輝度が高くなるので、(図19)に示すように光拡散部31を形成する。光拡散部31は導光板14上に直接あるいはシート22上に形成する。また、シート22自身に光拡散作用をもたせてもよい。また光拡散シート22上にさらに光を拡散させるための光拡散部31を形成してもよい。
シート22の光出射面にはプリズムシート23あるいはプリズム板を一枚または複数枚を配置すればよい。なお、(図2)と同様に導光板14に直接プリズムを形成してもよい。プリズムシート23を用いることにより、導光板14からの出射光の指向性が狭くなり、表示パネル21の表示画像を高輝度化することができる。
照明装置16からの光の指向性を狭くして表示パネルの表示を高輝度化させる方法として、(図111)に示すように、マイクロレンズアレイ(マイクロレンズシート)1112を用いる方法も例示される。
マイクロレンズアレイ1112は周期的な屈折率分布を有するように、微小な凹凸(マイクロレンズ186)が形成されている。マイクロレンズ186は日本板ガラス(株)が製造しているイオン変換法によっても形成することができる。
この場合はマイクロレンズアレイ1112の表面は平面状となる。また、オムロン(株)あるいはリコー(株)のようにスタンパ技術を用いたものでもよい。その他、周期的な屈折率分布を有する構成として回折格子などがある。これらも、光の強弱を空間的に発生させることができるのでこれも用いることができる。
マイクロレンズアレイ183は樹脂シートを圧延することにより、あるいは、プレス加工することにより形成あるいは作製してもよい。なお、マイクロレンズアレイ1112の表面には、反射防止膜を形成するとよい。
また、導光板14の光出射面にマイクロレンズアレイ(マイクロレンズシート)を配置し、かつ、マイクロレンズの焦点を偏心させることにより指向性をもたせることが好ましい。この場合、マイクロレンズの焦点近傍に穴を形成し、発光素子11等からの光がこの穴から出射されるようにする。
(図19)は1色のLED11等をマトリックス状に配置した実施例であるが、(図20)のように1つのマトリックス部に多色の発光素子11を配置または形成してもよい。
(図20)では、赤色(11G),緑色(11G),青色(11B)、および2つの白色(11W)のLED11を配置している。(図122)等で説明したように、モノクロの表示パネル21を用いる場合はフィールドシーケンシャルに駆動することにより、カラー表示を実現でき、また、カラーフィルタを具備する表示パネル21を用いる場合は白色のLED11を点灯させることによりカラー表示を実現できる。また、導光板14の発光色の色温度を自由に調整することができる。
また、フィールドシーケンシャル方式に限定するものではなく、ごく短時間にR,G,BのLEDを順次点灯させることにより、みかけ上の白色光を発生させてもよい。もちろん、常時点灯でもよい。
(図20)では遮光板(反射板)15で四角のマトリックス状に区切っているが、これに限定するものではなく、(図21)に示すように六角形等の他の形状に区切ってもよい。六角形状等にすることにより、各マトリックスの中心部から周辺部までの距離が均一となり、輝度ムラが発生しにくい。なお、遮光板を形成もしくは配置せずともよいことは言うまでもない。
以上の実施例は、導光板14の裏面にLED11等を配置した構成であった。(図112)のように導光板14に蛍光管141を埋め込んでもよい。導光板14に埋め込む構成としては(図113(a))に示すように導光板14に穴1131を形成し、この穴1131に蛍光管141を挿入する構成が例示される。
穴1131内には、蛍光管141を固定を目的として、あるいは蛍光管141の輝度ムラのあるいは色ムラ補正を目的として、あるいは、光利用効率の向上を目的として、光拡散材171、接着剤あるいは光結合材126を充填することが好ましい。このことは(図113(b)(c))についても同様である。
また、(図113(b))は複数の導光板(14a,14b,14c………)を用いた構成である。導光板14の端部にくぼみ(1131)を形成している。また、導光板14の裏面には反射板15を配置している。このように構成することにより、大型のバックライトを容易に製造できる。なお、各導光板14間に遮光板15を形成または配置してもよい。
(図113(c))は、各導光板14の一端に反射板51を形成した構成である。この構成によれば、たとえば、蛍光管141bが放射した光は導光板14bのみを照明する。したがって、各導光板14を個別に明るさ調整を行えるようにできる。
なお、(図112)(図113)において、導光板14には穴1131を形成し、この穴1131に1本の蛍光管を配置するかのように図示したが、これに限定するものではなく、1つの穴1131にR,G,B,Wなどの発光色の蛍光管を配置してもよく、また1つの穴1131に複数の同色の蛍光管を配置してもよい。また、(図112)において、蛍光管141aをR発光、141bをG発光、141cをB発光としてもよいことはいうまでもない。なお、蛍光管141の配置問題は(数式1)〜(数式4)の関係が類似適用される。また、LEDと蛍光管など、複数の発光素子を混在して用いてもよい。
なお、導光板14は透明色に限定されるものではなく、R色やB色に着色されたものを用いてもよく、また、導光板14内に拡散材を添加したものを用いてもよい。プリズムシート22の凹凸の周期(山形の形成ピッチPr)はモアレの関係から、以下の条件を満足させておくことが好ましい。
山形の形成ピッチPrと表示パネル21の画素の形成ピッチPdとが特定の関係となるとモアレが発生が激しくなる。
モアレについては表示パネルの画素ピッチをPdとすると、発生するモアレのピッチPは
1/P=n/Pd−1/Pr (数式7)
とあらわせる。最大モアレピッチが最小となるのは、
r/Pd=2/(2n+1) (数式8)
のときであり、nが大きいほどモアレの変調度が小さくなる。したがって、(数式8)を満たすようにPr/Pdを決めるとよい。(数式8)で求められた(決定した)値の80%以上120%以下の範囲であれば実用上十分である。まず、nを決定すればよい。
表示パネル21は種々のものを用いることができる。(図9)で説明したように動画表示を良好とする時は、OCBモードあるいはΔnが大きい超高速TNモード,反強誘電液晶モード,強誘電液晶モードを用いるとよい。また、表示パネルを反射型としても用いる場合には、高分子分散液晶モード,ECBモード,TN液晶モード,STN液晶モードを用いるとよい。
以下、本発明の表示パネルおよび、本発明の照明装置と組み合わせた表示装置等について説明をする。(図22)は本発明の表示パネルの説明図である。
対向基板222には対向電極225が形成されている。なお、対向電極225は日立製作所等が開発した、IPS(In Plane Switching)モードの場合は必要がないので形成しなくてもよい。
一方、アレイ基板221にはスイッチング素子(図示せず)としての薄膜トランジスタ、画素としての画素電極230,信号線228等が形成されている。
対向基板222とアレイ基板221間に液晶層を挟持させる。液晶層226として、TN液晶,STN液晶,強誘電液晶,反強誘電液晶,ゲストホスト液晶,OCB液晶,スメクティック液晶,コレステリック液晶,高分子分散液晶(以後、PD液晶と呼ぶ)が用いられる。特に動画表示を重要としない場合は、光利用効率の観点からPD液晶を用いることが好ましい。
PD液晶材料としてはネマティック液晶、スメクティック液晶、コレステリック液晶が好ましく、単一もしくは2種類以上の液晶性化合物や液晶性化合物以外の物質も含んだ混合物であってもよい。
なお、先に述べた液晶材料のうち、異常光屈折率neと常光屈折率noの差の比較的大きいシアノビフェニル系のネマティック液晶、または、経時変化に安定なトラン系、クロル系のネマティック液晶が好ましく、中でもトラン系のネマティック液晶が散乱特性も良好でかつ、経時変化も生じ難く最も好ましい。
樹脂材料としては透明なポリマーが好ましく、ポリマーとしては、製造工程の容易さ、液晶相との分離等の点より光硬化タイプの樹脂を用いる。具体的な例として紫外線硬化性アクリル系樹脂が例示され、特に紫外線照射によって重合硬化するアクリルモノマー、アクリルオリゴマーを含有するものが好ましい。中でもフッ素基を有する光硬化性アクリル樹脂は散乱特性が良好なPD液晶層226を作製でき、経時変化も生じ難く好ましい。
また、前記液晶材料は、常光屈折率n0が1.49から1.54のものを用いることがこのましく、中でも、常光屈折率n0が1.50から1.53のものを用いることがこのましい。また、屈折率差△nが0.20以上0.30以下のものとを用いることが好ましい。n0,△nが大きくなると耐熱、耐光性が悪くなる。n0,△nが小さければ耐熱、耐光性はよくなるが、散乱特性が低くなり、表示コントラストが十分でなくなる。
以上のことおよび検討の結果から、PD液晶の液晶材料の構成材料として、常光屈折率n0が1.50から1.53、かつ、△nが0.20以上0.30以下のトラン系のネマティック液晶を用い、樹脂材料としてフッ素基を有する光硬化性アクリル樹脂を採用することが好ましい。
なお、樹脂材料が硬化した時の屈折率npと、液晶材料の常光屈折率noとは略一致するようにする。液晶層226に電界が印加された時に液晶分子(図示せず)が一方向に配向し、液晶層226の屈折率がnoとなる。したがって、樹脂の屈折率npと一致し、液晶層226は光透過状態となる。屈折率npとnoとの差異が大きいと液晶層226に電圧を印加しても完全に液晶層226が透明状態とならず、表示輝度は低下する。屈折率npとnoとの屈折率差は0.1以内が好ましく、さらには0.05以内が好ましい。
PD液晶層226中の液晶材料の割合は40重量%〜95重量%程度がよく、好ましくは60重量%〜90重量%程度がよい。40重量%以下であると液晶滴の量が少なく、散乱の効果が乏しい。また95重量%以上となると高分子と液晶が上下2層に相分離する傾向が強まり、界面の割合は小さくなり散乱特性は低下する。
PD液晶の水滴状液晶(図示せず)の平均粒子径または、ポリマーネットワーク(図示せず)の平均孔径は、0.5μm以上3.0μm以下にすることが好ましい。中でも、0.8μm以上1.6μm以下が好ましい。PD液晶表示パネル21が変調する光が短波長(たとえば、B光)の場合は小さく、長波長(たとえば、R光)の場合は大きくする。水滴状液晶の平均粒子径もしくはポリマー・ネットワークの平均孔径が大きいと、透過状態にする電圧は低くなるが散乱特性は低下する。小さいと、散乱特性は向上するが、透過状態にする電圧は高くなる。
本発明にいう高分子分散液晶(PD液晶)とは、液晶が水滴状に樹脂、ゴム、金属粒子もしくはセラミック(チタン酸バリウム等)中に分散されたもの、樹脂等がスポンジ状(ポリマーネットワーク)となり、そのスポンジ状間に液晶が充填されたもの等が該当する。他に樹脂が層状等となっているのも包含する。また、特願平4−54390号公報のように液晶部とポリマー部とが周期的に形成され。かつ完全に分離させた光変調層を有するもの、特公平3−52843号公報のように液晶成分がカプセル状の収容媒体に封入されているもの(NCAP)も含む。さらには、液晶または樹脂等中に二色性、多色性色素を含有されたものも含む。また、類似の構成として、樹脂壁に沿って液晶分子が配向する構造、特開平11−249175号公報、特開平6−347765号公報もある。これらもPD液晶を呼ぶ。また、液晶分子を配向させ、液晶中353に樹脂粒子等を含有させたものもPD液晶である。また、樹脂層と液晶層を交互に形成し、誘電体ミラー効果を有するものもPD液晶である。さらに、液晶層は一層ではなく2層以上に多層に構成されたものも含む。
つまり、PD液晶とは光変調層が液晶成分と他の材料成分とで構成されたもの全般をいう。光変調方式は主として散乱−透過で光学像を形成するが、他に偏光状態、旋光状態もしくは複屈折状態を変化させるものであってもよい。
PD液晶において、各画素には液晶滴の平均粒子径あるいはポリマーネットワークの平均孔径が異なる部分(領域)を形成することが望ましい。異なる領域は2種類以上にする。平均粒子径などを変化させることによりT−V(散乱状態−印加電圧)特性が異なる。つまり、画素電極に電圧を印加すると、第1の平均粒子径の領域がまず、透過状態となり、次に第2の平均粒子径の領域が透過状態となる。したがって、視野角が広がる。
画素電極上の平均粒子径などを異ならせるのには、周期的に紫外線の透過率が異なるパターンが形成されたマスクを介して、混合溶液に紫外線を照射することにより行う。
マスクを用いてパネルに紫外線を照射することにより、画素の部分ごとにあるいはパネルの部分ごとに紫外線の照射強度を異ならせることができる。時間あたりの紫外線照射量が少ないと水滴状液晶の平均粒子径は大きくなり、多いと小さくなる。水滴状液晶の径と光の波長には相関があり、径が小さすぎても大きすぎても散乱特性は低下する。可視光では平均粒子径0.5μm以上2.0μm以下の範囲がよい。さらに好ましくは0.7μm以上1.5μm以下の範囲が適切である。
画素の部分ごとあるいはパネルの部分ごとの平均粒子径はそれぞれ0.1〜0.3μm異なるように形成している。なお、照射する紫外線強度は紫外線の波長、液晶溶液の材質、組成あるいはパネル構造により大きく異なるので、実験的に求める。
PD液晶層の形成方法としては、2枚の基板の周囲を封止樹脂で封止した後、注入穴から混合溶液を加圧注入もしくは真空注入し、紫外線の照射または加熱により樹脂を硬化させ、液晶成分と樹脂成分を相分離する方法がある。その他、基板の上に混合溶液を滴下した後、他の一方の基板で挟持させた後、圧延し、前記混合溶液を均一は膜厚にした後、紫外線の照射または加熱により樹脂を硬化させ、液晶成分と樹脂成分を相分離する方法がある。
また、基板の上に混合溶液をロールクオータもしくはスピンナーで塗布した後、他の一方の基板で挟持させ、紫外線の照射または加熱により樹脂を硬化させ、液晶成分と樹脂成分を相分離する方法がある。また、基板の上に混合溶液をロールクオータもしくはスピンナーで塗布した後、一度、液晶成分を洗浄し、新たな液晶成分をポリマーネットワークに注入する方法もある。また、基板に混合溶液を塗布し、紫外線などにより相分離させた後、他の基板と液晶層を接着剤ではりつける方法もある。
その他、本発明の液晶表示パネルの光変調層は1種類の光変調層に限定されるものではなく、PD液晶層とTN液晶層あるいは強誘電液晶層などの複数の層で光変調層が構成されるものでもよい。また、第1の液晶層と第2の液晶層間にガラス基板あるいはフィルムが配置されたものでも良い。光変調層は3層以上で構成されるものでもよい。
なお、本明細書では液晶層226はPD液晶としたが、表示パネルの構成、機能および使用目的によってはかならずしもこれに限定するものではなく、TN液晶層あるいはゲストホスト液晶層、ホメオトロピック液晶層、強誘電液晶層、反強誘電液晶層、コレステリック液晶層等の他の液晶であってもよい。
液晶層226の膜厚は3μm以上12μm以下の範囲が好ましく、さらには5μm以上10μm以下の範囲が好ましい。膜厚が薄いと散乱特性が悪くコントラストがとれず、逆に厚いと高電圧駆動を行わなければならなくなり、TFTをオンオフさせる信号を発生するXドライバ回路(図示せず)、ソース信号線に映像信号を印加するYドライバ回路(図示せず)の設計などが困難となる。
液晶層226の膜厚制御としては、黒色のガラスビーズまたは黒色のガラスファイバー、もしくは、黒色の樹脂ビーズまたは黒色の樹脂ファイバーを用いる。特に、黒色のガラスビーズまたは黒色のガラスファイバーは、非常に光吸収性が高く、かつ、硬質のため液晶層226に散布する個数が少なくてすむので好ましい。
画素電極230と液晶層226間および液晶層226と対向電極225間には絶縁膜271を形成することは有効である(図27参照)。絶縁膜(配向膜)271としてはTN液晶表示パネル等に用いられるポリイミド等の配向膜、ポリビニールアルコール(PVA)等の有機物、SiO2、SiNx、Ta23等の無機物が例示される。好ましくは、密着性等の観点からポリイミド等の有機物がよい。絶縁膜を電極上に形成することにより電荷の保持率を向上できる。そのため、高輝度表示および高コントラスト表示を実現できる。
絶縁膜271は液晶層226と電極230とが剥離するのを防止する効果もある。前記絶縁膜271が接着層および緩衝層としての役割をはたす。
また、絶縁膜を形成すれば、液晶層226のポリマーネットワークの孔径(穴径)あるいは水滴状液晶の粒子径がほぼ均一になるという効果もある。これは対向電極225、画素電極230上に有機残留物が残っていても絶縁膜271で被覆するためと考えられる。被覆の効果はポリイミドよりもPVAの方が良好である。また、絶縁膜271はTN液晶を広視角性をもたせるため配向を必要とした場合、たとえばランダムドメイン配向の場合でも有用である。ガラス基板222等からの不純物が液晶層226に溶出することを抑制するからである。
なお、有機物で絶縁膜を形成する際、その膜厚は0.02μm以上の0.1μmの範囲が好ましく、さらには0.03μm以上0.08μm以下が好ましい。
基板222,221としてはソーダガラス,石英ガラス基板を用いる。他に金属基板,セラミック基板,シリコン単結晶,シリコン多結晶基板も用いることができる。またポリエステルフィルム,PVAフィルム等の樹脂フィルムをも用いることができる。つまり、本発明で基板とは、板状のものだけではなくシートなどのフィルム状のものでもよい。たとえば、ポリカーボネートなどのプラスチック基板が例示される。
カラーフィルタ223はゼラチン,アクリル等の樹脂を染色したもの(樹脂カラーフィルタ)が例示される。その他低屈折率の誘電体薄膜と高屈折率の誘電体薄膜とを交互に積層して光学的効果を持たせた誘電体カラーフィルタで形成してもよい(誘電体カラーフィルタと呼ぶ)。また、ホログラム効果により光を分離するホログラムカラーフィルタでもよい。特に、現在の樹脂カラーフィルタは赤色の純度が悪いため赤色のカラーフィルタを誘電体ミラーで形成することが好ましい。つまり、1または2色を誘電体多層膜からなるカラーフィルタで形成し、他の色を樹脂カラーフィルタで形成すればよい。
表示パネル21が空気と接する面には反射防止膜229(AIRコート)が施される。AIRコートは3層の構成あるいは2層構成がある。なお、3層の場合は広い可視光の波長帯域での反射を防止するために用いられ、これをマルチコートと呼ぶ。2層の場合は特定の可視光の波長帯域での反射を防止するために用いられ、これをVコートと呼ぶ。マルチコートとVコートは液晶表示パネルの用途に応じて使い分ける。
マルチコートの場合は酸化アルミニウム(Al23)を光学的膜厚がnd=λ/4、ジルコニウム(ZrO2)をnd1=λ/2、フッ化マグネシウム(MgF2)をnd1=λ/4積層して形成する。通常、λとして520nmもしくはその近傍の値として薄膜は形成される。Vコートの場合は一酸化シリコン(SiO)を光学的膜厚nd1=λ/4とフッ化マグネシウム(MgF2)をnd1=λ/4、もしくは酸化イットリウム(Y23)とフッ化マグネシウム(MgF2)をn d1=λ/4積層して形成する。SiOは青色側に吸収帯域があるため青色光を変調する場合はY23を用いた方がよい。また、物質の安定性からもY23の方が安定しているため好ましい。
その他、表示パネルの光入射面あるいは光出射面に配置した偏光板に反射防止膜229を形成し、この反射防止膜と表示パネルとを光結合材でオプティカルカップリングさせてもよい。偏光板上の反射膜229は光干渉膜によるものでも、屈折率が1.3以上1.4以下の低屈折率の樹脂からなるいずれのものでもよい。
画素電極230はITO等の透明電極で形成する。なお、画素電極230を反射型とするためには金属薄膜からなる反射電極で表面をアルミニウム(Al)であるいは銀(Ag)で形成する。また、プロセス上の課題からTi等を仲介させてAgなどの反射膜を形成する。なお、反射型の場合は画素電極230は、誘電体多層膜からなる反射膜としてもよい。この場合は電極ではないので、電極とするため誘電体多層膜の表面にITOなる電極もしくは、誘電体多層膜の下層に金属あるいはITOからなる電極を形成する。
本発明の表示パネルの画素電極230には微小な凹凸を形成してもよい。凹凸を形成することにより視野角が広くなる。特に反射型の場合には効果がある。TN液晶表示パネルの場合は微小凹凸の高さは0.3μm以上1.5μm以下にする。この範囲外だと偏光特性が悪くなる。また微小凹凸は形状をなめらかに形成する。たとえば円弧状、あるいはサインカープ状である。また凹凸を金属などで形成してもよい。
形成の方法としては、画素となる領域に金属薄膜または絶縁膜により微小な凸部を形成する。または、前記膜をエッチングすることにより微小な凹部を形成する。この凹または凸部に画素電極230となるITOもしくは金属薄膜を蒸着により形成する。もしくは前記凹凸部上に絶縁膜などを一層または複数層形成し、その上に画素電極230などを形成する。以上のように凹または凸部に金属薄膜を形成することにより、凹または凸部の段差が適度に勾配がつき、なめらかに変化する凹凸部を形成できる。
また、画素電極230が透過型の場合であっても、ITO膜を重ねて形成し、段差を形成することは効果がある。この段差で入射光が回折し、表示コントラストまたは視野角が向上するからである。
スイッチング素子は薄膜トランジスタ(TFT)の他、薄膜ダイオード(TFD)、リングダイオード、MIM等の2端子素子、あるいはバリキャップ、サイリスタ、MOSトランジスタ、FET等であってもよい。なお、これらはすべてスイッチング素子または薄膜トランジスタと呼ぶ。さらに、スイッチング素子とはソニー、シャープ等が試作したプラズマにより液晶層に印加する電圧を制御するプラズマアドレッシング液晶(PALC)のようなものおよび光書き込み方式、熱書き込み方式も含まれる。つまり、スイッチング素子を具備するとはスイッチング可能な構造を示す。PALCは対向電極はストライプ状であるが、これも対向電極と呼ぶ。
また、主として本発明の表示パネル21はドライバ回路と画素のスイッチング素子を同時に形成したものである。その他、低温ポリシリコン技術で形成したもの他、高温ポリシリコン技術あるいはシリコンウェハ基板などの単結晶を用いて形成したものも技術的範囲にはいる。もちろん、アモルファスシリコン表示パネルも技術的範疇である。
ソース信号線233、およびゲート信号線(図示せず)は、液晶層226の比誘電率よりも低い誘電体膜227(以後、低誘電体膜と呼ぶ)で被覆されている。この低誘電体膜227により画素電極230とソース信号線228等が電磁的結合をひきおこすことを防止または制御している。低誘電体膜227としては、窒化シリコン(SiNX)、酸化シリコン(SiO2)、ポリイミド、ポリビニィールアルコール(PVA)、ゼラチン、アクリルが例示される。この低誘電体膜227はTFT、ソース信号線などによる凹凸を平滑する平滑化膜(レベリング膜/平坦化膜)としても機能する。
低誘電体膜227の一部はカーボン等の光吸収材が添加し、樹脂ブラックマトリックスとしてもよい。
画素電極230は端をソース信号線228の上部で重なるように形成する。このように構成することによりソース信号線228が遮光膜となり、隣接した画素間からの光漏れがなくなる。
しかし、これは理想的な場合であり実現的ではない。実際は表示パネルを斜め方向から見たとき光漏れを観測することができる。また、画素電極230の凹凸によりTN液晶分子の配向みだれが発生し、光漏れが発生する。
この光漏れを防止するため、(図22)に示すようにブラックマトリックス(BM)224bを形成する。BM224の形成材料としては、アクリル樹脂等のカーボン等を添加したものを用いたり、黒色の色素あるいは顔料を樹脂中に分散したものを用いても良いし、カラーフィルター223の様に、ゼラチンやカゼインを黒色の酸性染料で染色してもよい。黒色色素の例としては、単一で黒色となるフルオラン系色素を発色させて用いることもし、緑色系色素と赤色系色素とを混合した配色ブラックを用いることもできる。
以上の材料はすべて黒色の材料であるが、本発明の液晶表示パネルを投射型表示装置のライトバルブとして用いる場合はこれに限定されるものではなく、R光を変調する液晶表示パネルのBM224としてはR光を吸収させれば良い。
したがって、色素を用いて天然樹脂を染色したり、色素を合成樹脂中に分散した材料を用いることができる。たとえば、アゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、トリフェニルメタン染料などから適切な1種、もしくはそれらのうち2種類以上を組み合わせればよい。特に補色の関係にあるものを用いることが好ましい。たとえば、入射光が青色のとき、BM224を黄色に着色させる。BM224の光吸収率は100%に近いことが好ましいことはいうまでもない。吸収率が50%以上で好ましい効果が大きく発揮される。
カラーフィルタ223間も境界部が不鮮明となるため、境界部にBM224aを形成してもよい。
なお、BM224aはクロム(Cr)などの金属薄膜で構成してもよい。しかし、Crは光反射率が60%と低いため、液晶表示パネル21を投射型表示装置のライトバルブとして用いる時に問題が発生する。
以下、(図23(a))〜(図24(c))を参照しながら、特に投射型表示装置のライトバルブとして用いる本発明の表示パネルについて説明する。
表示パネル21には画素間から光漏れが発生しないようにするため、対向基板222にはBM224が形成される。BM224の形成材料としては、遮光特性の観点からクロム(Cr)が用いられる。(図124)、(図79),(図114)などの投射型表示装置に用いるライトバルブとしての表示パネル21には強烈な光が入射する。BM224に入射した入射光の40%はBM224で吸収されるため、表示パネル21は加熱され、劣化する。
本発明の表示パネルはBM224aの構成材料としてアルミニウム(Al)を使用している。Alは90%の光を反射するため、表示パネル21が加熱され劣化するという問題はなくなる。しかし、Alは遮光特性がCrに比較して悪いため膜厚を厚く形成する必要がある。一例として、Crの膜厚0.1μmの遮光特性を得るAlの膜厚は1μmである。つまり、10倍の膜厚に形成する必要がある。
一方、TN液晶表示パネル21などは液晶分子を配向する必要があるため、ラビング処理を行う必要がある。ラビング処理を行う際、凹凸があるとラビング不良が発生する。したがって、対向基板222にAlを用いてBM224を形成すると基板222に凹凸が発生し、良好なラビングを行うことができない。
この課題に対処するため、本発明の表示パネル21は対向基板222において、BM224を形成する位置に凹部233をまず形成し、この凹部683を埋めるようにBMを形成している。(図115)に示すように凹部233は基板222にレジスト1151を塗布し(図115(a))、パターニングを行った後、フッ酸溶液でエッチングすることにより容易に形成できる(図115(b))。凹部の深さは0.6μm以上1.6μm以下とし、さらに好ましくは0.8μm以上1.2μm以下にする。この凹部233の深さはエッチング時間を調整することにより容易に調整できる。
なお、形成した凹部233は表面があれているため、凹部233を形成後、基板222にはSiO2、SiNxなどの無機材料を0.05μm以上0.2μm以下の膜厚で蒸着しておく。
このように構成された凹部233にAl薄膜を蒸着し、BM224を形成する(図115(c))。したがって、対向基板222の表面にはBM224形成による凸部は発生しない。そのため、良好なラビングを行うことができる。
必要に応じて、遮光性を向上させるため、Al薄膜224aに重ねて、Crあるいはチタン(Ti)などからBMになる金属薄膜224bを積層する(図23(a)(b))。この金属薄膜224bはAl薄膜224aが対向電極225のITOと直接接触しないようにする効果もある。Al薄膜224aとITO薄膜225が接触すると電池作用により腐食するからである。
なお、積層する薄膜は2層に限定するものではなく、3層以上でもよい。また、積層する薄膜224bは金属薄膜に限定するものではなく、カーボンを添加されたアクリル樹脂、あるいはカーボン単体などの有機材料からなる薄膜でもよい。例えば、(図22)のような光吸収膜224bが例示される。これらのAl膜224aの単層のBMの膜厚、あるいはAl膜224aと金属膜224b等を積層したBMの膜厚は0.4μm以上1.4μm以下とし、さらに好ましくは0.6μm以上1.0μm以下にする。尚、(図23(a))、(図23(b))では、BM224は、BM224a及び224bで構成される場合を示したが、これに限らず例えば、Al膜の単層で構成しても良く、又、異種の材料を多層に積層して構成しても良い。以後、単層、積層を問わない場合は、一般的にBM224と呼ぶ。
凹部233に充填されたBM224上には、平滑化膜227aを形成する(図115(d))。平滑化膜227の形成材料としては、アクリル樹脂、ゼラチン樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニィールアルコール樹脂(PVA)などの有機材料あるいは酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiNx)などの無機材料などが例示される。なお、特に、紫外線硬化タイプの樹脂を採用することが好ましい。ただし、SiO2などの無機材料は、耐熱性があり、また広い波長帯域において透過率が良好なため、投射型表示装置のライトバルブとして採用する場合は好ましい。
平滑化膜227a(図23(a))の膜厚としては0.2μm以上1.4μm以下が好ましく、中でも0.5μm以上1.0μm以下に構成することが好ましい。この平滑化膜227a上に対向電極225としてのITOを形成する。(図23(b))は平滑化膜227aを用いずカラーフィルタ223を平滑化膜として用いた構成である。
平滑化膜227a、227bをSiO2などの無機材料で形成した場合は、平滑化膜227を形成後、表面を研磨して平滑化する。研磨処理は機械的にあるいは化学的に行う。SiO2は比較的柔らかいため研磨が容易である。研磨処理を行った後、対向電極225を形成する(図115(e)。なお、平滑化膜227a,227bが有機材料の場合も、研磨処理を行うことにより良好な平滑化膜227a,227bを形成できることは言うまでもない。
また、他の例として、凹部233に凹部233の深さよりも厚くBM224を形成した後、表面を研磨処理して平滑化してもよい。このようにすることにより凹部233に丁度BM224が充填されたような構成とすることができる。BMの金属は対向基板222のガラスに比較して軟かいので研磨されやすい。平滑化後、表面に対向電極225としてのITOを形成する。したがって、平滑化膜227aを形成しなくても良い。もちろん、BM224を研磨後、平滑化機能よりも基板222から不純物が溶出するのを防止するという観点から、平滑化膜(絶縁膜)227aを薄く形成し、その後、 対向電極225を形成してもよい。この構成の場合は、平滑化膜というよりは、絶縁膜、保護膜として機能する。したがって、配向膜のようにごく薄い膜でもよい。なお、対向電極225は、液晶表示パネルがIPS構造の場合は不要である。したがって、この場合は対向電極225を形成せず、平滑化膜227a上に配向膜を形成すればよい。また、MVAモードの場合はBMによる凹凸部を配向制御に用いてもよい。
なお、(図23(a))、(図23(b))においてBM224は、AlあるいはAlを含む金属多層膜としたが、これに限定するものではなく、低屈折率の誘電体膜と高屈折率の誘電体膜とを多層に形成した誘電体多層膜(干渉膜)で形成してもよい。
誘電体多層膜は光学的干渉作用により特定波長の光を反射し、反射に際し、光の吸収は全くない。したがって、全く入射光の吸収がないBM224を構成することができる。
また、Alの代わりに銀(Ag)を用いてもよい。Agも反射率が高く良好なBM224となる。その他、Au等も用いることができる。
なお、干渉膜をBM224として採用する場合はBM224を構成する薄膜の膜厚は1.0μm以上1.8μm以下とし、さらに好ましくは1.2μm以上1.6μm以下にする。
また、凹部233の深さは1.2μm以上2.2μm以下とし、さらに好ましくは1.4μm以上1.8μm以下にする。
なお、(図23(a))、(図23(b))の構成では、対向基板235に凹部683を形成し、この凹部233にBM224を作製するとしたがこれに限定するものではなく、対向基板222に凹部233を形成することなく、Al、Ag、多層の金属薄膜、あるいは干渉膜からなるBM224a,224bを形成し(図116(a))、このBM224上に平滑化膜227aを形成してもよい(図116(b))。この時は平滑化膜227aの膜厚は1.0μm以上3.0μm以下とし、さらに好ましくは1.4μm以上2.4μm以下にする。又、平滑化膜227aを形成後、表面を研磨しても良い(図116(c))。研磨することにより、BM224の凹凸はなくなり、対向基板222の表面は平滑化される。なお、研磨とは機械的に削る機械的研磨,エッチング,電食による化学的あるいは電気的研磨,アーク放電による電気機械的研磨が例示される。なお、凹凸が許容値以内であれば、研磨する必要がないことは言うまでもない。その後、対向電極225を形成する(図116(d))。
また、(図23(a))、(図23(b))では、対向基板222に凹部224を形成し、凹部233にBM224を作製するとしたが、これに限定するものではなく、アレイ基板221に凹部233を形成し、かつ、BM224を形成してもよい。この場合は、BM224上にソース信号線228あるいは、TFT242等を形成する。この様に、アレイ基板221の凹部233を形成し、この凹部233にTFT241等を形成することにより、アレイ基板221の表面も平滑化され、良好なラビングを実施出来る。この場合は、(図23)に示すように対向基板222にBM224を形成する必要はない。さらに、または、アレイ基板221の凹部233を形成し、この凹部内にソース信号線228等の信号線、TFT等を形成してもよい。また、加えて、形成後に平滑化膜を形成し、この平滑化膜上に画素電極230を形成する。
BM224と対向電極225とは表示領域の周辺で、あるいは表示領域ないで電気的に接続しておくことが好ましい。これは対向電極225はITOで形成されるため、シート抵抗が高い。そのため、対向電極225のITOと金属材料からなるBM224とを接続してシート抵抗を低くするためである。表示領域内で接続する場合は、BM224bと対向電極225とが接する箇所の平滑化膜227aをエッチングなどにより除去し、BM224bと対向電極225とが直接接するように構成すればよい。この構成の場合は、BM224bはAl以外の材料を選定する。電池による腐食を防止するためである。
一方、アレイ基板221側では、ソース信号線228上に平滑化膜227bを形成し、かつ、ソース信号線228上で画素電極230が隣接するように構成するとよい。このように構成することにより、画素電極230の周辺部からの光漏れは全くなくなる。
しかし、この場合、ソース信号線228と画素電極230との寄生容量が大きくなる。この寄生容量による画像表示への悪影響を回避するためには横方向で隣接する画素間に印加する映像信号の極性を反転させるとよい。なお、(図23)ではTFT241などの、説明に不要な構成物は省略している。また、TFT241はLDD(ロー・ドーピング・ドレイン)構造にするとよい。
アレイ基板221にTFT241などを形成後、無機材料からなる平滑化膜227bをSiO2などの無機材料で形成した場合は、平滑化膜227bを形成後、表面を研磨して平滑化する。研磨処理は平滑化膜227aと同様に機械的にあるいは化学的もしくは電気的に行う。特に、SiO2で平滑化膜227bを形成した場合は、SiO2は比較的柔らかいため機械的研磨が容易である。
研磨処理を行った後、平滑化膜227bにTFT241と画素電極230とを接続するコンタクトホールを形成し、平滑化膜227b上に画素電極230を形成する。なお、平滑化膜227をポリイミドなどの有機材料の場合も研磨処理を行うことにより良好な平滑化膜227bを形成できることは言うまでもない。又、TFT241上には、ソース信号線228あるいはゲート信号線の金属で遮光膜を形成し、TFT241に光が入射しないように遮光する。
液晶層236を所定膜厚にするために、BM224上あるいはBM224と対面するアレイ221上に誘電体材料もしくは、導電体材料からなる柱245を形成する(図24)。柱の高さを液晶層226の膜厚とする。
なお、表示パネル21には、(図22)に図示したように、反射防止膜229を形成する、あるいは反射防止基板1111を光結合材126でオプティカルカップリングさせるとよい(図111(a))。
このように構成することにより、表示パネル21と空気との界面で反射する光が抑制され、光利用効率が向上する。
また、表示パネル21の表面にゴミが付着してもスクリーン上では結像しないという利点もある。(図111(b))は表示パネル21にマイクロレンズ基板1112を取り付けた構成であり、(図111(c))はマイクロレンズ基板1112に反射防止基板229を取り付けた構成である。
なお、(図23)において、画素電極230は透過型に限定するものではなく、反射型でもよい。また、反射型の場合は(図126)(図131)に開示したようにノコギリ歯状にしてもよい。また、(図27)に開示したように半透過仕様としてもよい。
(図23(a))〜(図23(c))で説明した本発明の表示パネル21は、投射型表示装置のライトバルブとしてだけではなく、本発明の(図150)などのビューファインダのライトバルブ、あるいは、ヘッドマウントディスプレイ、(図91)のビデオカメラ、(図93)などの携帯情報端末、(図100)のパーソナルコンピュータあるいは液晶テレビなどの表示パネルとしても用いることができることは言うまでもない。以上のように、本発明の表示パネルを他の本発明の映像表示装置などに流用して自由に構成できることは言うまでもない。
(図24)は、(図23)の構成に加えて、対向基板222側に付加容量を形成した構成である。対向電極225上に絶縁膜(誘電体膜)246が形成され、絶縁膜246上に付加容量(蓄積容量)電極247が形成されている。つまり、対向電極225と付加容量電極247を電極としてコンデンサが形成されている。
付加容量電極247とドレイン端子244とは金属などの導電体材料からなる接続部245で接続されている。したがって、各画素の付加容量は対向電極上に形成されていることになる。なお、付加容量の電極は、付加容量電極247と対向電極225に限定されるものではなく、付加容量電極247とBM224としてもよい。また、付加容量電極247はITOなどの透明電極で形成してもよく、また金属材料で形成してもよい。
接続部245は液晶層226を所定膜厚に保つスペーサとしても機能する。また、接続部245はカーボン等を形成してもよい。
以上のように対向基板222側に付加容量を形成するのは、画素サイズが小さくなるとアレイ基板221側に付加容量を形成するスペーサがとれなくなるからである。もちろん、付加容量をアレイ基板側にトレンチ構造にして形成してもよい。しかし、トレンチ構造では構造が複雑なため、製造コストが高くなり、製造歩留まりが低下するという課題がある。しかし、採用できないわけではない。その他、アレイ基板側と対向基板側の両方の付加容量を形成してもよい。
一方、対向基板222上は対向電極225とBM224以外の構成物がなく、また、対向電極225はベタアース電極であり、電位が安定しているという利点がある。
付加容量電極247は(図25)に示すようにBM224形成位置と一致させて形成することが好ましい。付加容量電極247を金属材料で形成しても、開口率が低下しないからである。もちろん、付加容量電極247をITO等の透明電極で形成する場合は、画素サイズの全域にわたり、付加容量電極247を形成することができる。
接続部245は(図25)の点線部となるように形成する。付加容量電極247がITOなどで形成されている場合は、硬いため接続部245とITOとの接触がとれにくい。そのため、接続部245とコンタクトをとる箇所にはAlなどの比較的やわらかい金属材料で形成しておくことが好ましい。
(図26)は、(図24)の構成の等価回路図である。ソース信号線228とゲート信号線261の交点近傍にTFT241が形成される。TFT241のソース端子243はソース信号線228と接続され、ゲート端子242はゲート信号線261と接続されている。TFT241のドレイン端子244は画素電極230と接続部245に接続されている。また、ドレイン端子244は画素電極230と接続されている。付加容量と液晶層の一方の共通電極は対向電極である。
また、(図26(b))に示すように対向電極245を245a,245bとして分離すれば付加容量と、液晶の一方の電極に個別に信号あるいは電圧を印加することができる。
つまり、aまたはb端子にフィールド(フレーム)毎に反転する信号を印加する。aまたはb端子に信号を印加することにより、画素電極230の電位を操作できる。したがって、aまたはb端子に画素電極230は液晶の立ちあがり電圧(1.0V〜3.0V)が印加されるように信号を印加すれば、ソース信号線228に印加する信号は立ちあがり電圧分低くすることができる。そのためソースドライバICの信号振幅を小さくできるから消費電力を低減できる。
(図22),(図23),(図24)等の実施例では画素電極230をITO等からなる透明電極として説明したが、これに限定するものではなく、画素電極230が金属等からなる反射電極でもよく、また、対向電極が金属あるいは誘電体干渉膜からなる反射電極もしくは反射膜であってもよいことはいうまでもない。以上のように本明細書で説明する本発明の表示パネルは透過タイプでも反射タイプでもいずれでも構成できる。
(図27)は画素230が反射型の場合の実施例である。しかし、反射画素の一部に開口部272を有している。この開口部よりバックライト16からの光が浸入し、透過型としても用いることもできる。特に液晶層226がPD液晶の場合は光変調に偏光板が不要である。そのため、小さな開口部272でも十分画像を表示させることができる。また、バックライトを用いずとも外光を反射膜273で反射させることにより、反射型の表示装置として用いることができる。
なお、(図27)ではカラーフィルタ223は表示パネル21の内部(液晶層側)に形成しているが、カラーフィルタ223を表示パネル21の外部(空気と接する面)に形成もしくは配置してもよい。
反射膜273は表面をアルミニウム(Al),クロム(Cr),金属(Au)もしくは、銀(Ag)で形成されている。また、基板221との密着性を向上させるため等の理由により、チタン(Ti),クロム(Cu)などの複数の金属材料を層状に形成している。また、反射膜273は誘電体多層膜からなる干渉膜にITO電極を蒸着したものでもよい。
反射膜273の表面にはSiO2,SiNxなどの絶縁膜246が0.1μm以上1μm以下の膜厚で形成されている。この絶縁膜246上にITOからなる画素電極230が形成されている。この画素電極230は(図24)に示すようにスイッチング素子241としてのTFTのドレイン端子と接続されている。
一方、反射膜273は共通電極としても機能する。そのため、反射膜273は共通電極の電位となるように表示パネル21の周辺部で電気的に接続されている。この共通電極の電位とは通常に対向電極225の電位である。また、誘電体多層膜が反射膜とした場合は、この誘電体多層膜の下層もしくは上層に形成した透明電極(ITO)が共通電極となる。
また、反射電極273は開口部272以外は均一な膜である。つまり各画素電極230に共通に対向するベタ電極状である。もちろん、ベタ電極状に限定するものではなく、一部の接続部を残して、各画素に対応するようにパターニングされていてもよいし、また複数の画素を組として、反射膜273がパターニングされた構成でもよい。
なお、反射膜273あるいは画素電極全体を透明電極にAl,Crなど金属薄膜を薄く形成することにより、ハーフミラー状にしてもよい。この場合は、開口部252を別途形成する必要はない。全体として半透過であるからである。
また、反射膜273あるいは画素電極230に金属薄膜または絶縁膜により微小な凸部を形成する。または、前記膜をエッチングすることにより微小な凹部または凸部を形成する。この凹または凸部に反射電極となる金属薄膜を蒸着により形成し、反射電極とする。もしくは前記凹凸部上に絶縁膜などを一層または複数層形成し、その上に反射電極を形成する。
以上のように凹または凸部に金属薄膜を形成することにより、凹または凸部の段差が適度に勾配がつき、なめらかに変化する凹凸部を形成できる。このように構成することにより表示パネルの視野角を拡大することができる。なお、凹凸の高さは0.2μm以上1.5μ以下とすることが好ましい。
また、画素電極が透過型の場合であっても、ITO膜を重ねて形成し、段差を形成することは効果がある。この段差で入射光が回折し、表示コントラストまたは視野角が向上するからである。
なお、反射電極273に穴272を形成する構成は、穴272は完全な穴のみを意味するものではなく、光透過性を有する光の穴でもよい。光の穴とは光透過性を有するという意味である。たとえば、ITOなどの光透過性を有する穴である。ITO電極上に金属薄膜を形成し、前記金属薄膜をエッチングして穴272を形成する。このITOの穴272からはバックライトからの光が出射される。金属薄膜は外光を反射する。また、ITOと金属薄膜は、印加された電圧により液晶226を光変調する。
以上の構成により画素電極230と反射膜273を電極として蓄積容量262が構成される。したがって、反射膜273は画素を反射型にする機能と、蓄積容量262としての機能とをあわせて持っている。
なお、(図27)において、カラーフィルタ223はAの部分を厚くもしくは色純度を高く、Bの部分は薄くもしくは色純度を低く形成している。Aの部分は開口部272からの光が入射するからである。つまりAの部分は透過型として機能する部分であるからカラーフィルタの色純度を高くする必要がある。Bの部分は、反射型として機能する部分であるから、入射光は2度カラーフィルタ223を透過する。したがって、透過型の場合に比較して1/2の膜厚でも同一の色純度を保有できる。したがって、カラーフィルタ223の膜厚は薄くともよい。もしくは色純度が低くても光制限幅が広くともよい。つまり、カラーフィルタ223は中央部が厚く周辺部を薄く形成する。
したがって、半透過仕様の表示パネルでは、開口部272の位置に対応してカラーフィルタの膜厚分布を形成するか、色純度もしくは分光分布を形成したものを採用する。
(図27(b))は(図27(a))の等価回路図である。画素電極230と対向電極225間に液晶が挟持され、1つのコンデンサとなっており、また画素電極230と反射膜251を電極として蓄積容量(コンデンサ)262となっている。
なお、TFT271は、薄膜ダイオード(TFD)あるいは、バリスタ等の他のスイッチング素子でもよい。また、スイッチング素子271は1つの限定するものではなく、2個以上接続されていてもよい。またTFTはLDD(ロー・ドーピング・ドレイン)構造を採用することが好ましい。
なお、このように、反射方式でも透過方式でも表示パネルを用いることができる構造を半透過方式と呼ぶ。
なお、画素電極をハーフミラー構成としたものも、半透過方式に含まれる。例えば、ITOからなる画素電極にCrなどを薄く蒸着して構成する方式がある。
なお、半透過仕様の映像表示装置において、表示パネル21を反射モードで使用するときと、透過モードで使用するときでは液晶層226に印加する電圧を変化させる(液晶層を駆動する電圧(V)−液晶層透過(T)特性を異ならせる)ことは有効である。液晶表示パネル21を透過状態として使用するときと反射状態で使用するときとでは入射光の指向性などが異なり表示状態が変化するからである。
一般的に透過状態で使用するときは前方散乱を主として利用するため液晶層の散乱状態などをよくする必要がある。そのため、ノーマリホワイトモードにおいて最大白表示での液晶層に印加する電圧を低くする(立ち上がり電圧以下とする)。たとえば、立ち上がり電圧が2Vであれば1.8Vなどにする。逆に立ち上がり電圧以上にするとは、2.5Vなどにし、液晶層226の散乱特性が少し低下した状態を最大白表示としてV−T特性(ガンマカーブ)を設定する。
反射型で利用するときは後方散乱と前方散乱の両方を利用するため、透過状態で利用するときよりも、最大白表示で液晶層に印加する電圧を高くする(液晶層の立ち上がり電圧以上にする)。この切り替えはバックライトの電源オンオフスイッチと連動させて行う。液晶表示パネルの種類、モードによっては最大白表示もしくは最大黒表示での印加電圧は異なる。この設定はノーマリホワイト表示とノーマリブラック表示では逆になる(する)。
いずれにせよ、本明細書で開示する技術的思想は、半透過仕様表示パネルを透過状態(透過モード)で使用するときを、反射状態(反射モード)で使用するときではV(印加電圧)−T(透過率)特性を変化させることである。
V−T特性の切り替えは透過状態用ROMと反射状態用ROMをあらかじめ作成しておき、必要な電圧値をROMテーブルで変換する(ROMアドレスを切り換える)ことにより、容易に実現できる。もちろん、このROMアドレスの切り替えをバックライトの電源オンオフスイッチと連動させてもよい。また、バックライトを補助的に点灯しつつ、表示パネル21を反射型で用いる場合もあるがそのときは別のROMを準備して(組み込んで)おいてもよい。また、バックライトの照明強度、外光の照明強度に応じてV−T特性(ガンマカーブ)を変化させることが好ましい。
ガンマカーブの変更は、外光などの強度をホトセンサで検出し、検出されたデータをCPU、マイコンなどの演算処理手段あるいはROMテーブルで処理して行えば容易である。また、観察者が変更できるバックライトの明るさボリウムと連動して変更する構成あるいは方式も考えられる。
また、液晶層は、円偏光を変調するモードを採用している。液晶パネルの光入射・出射面に位相フィルムを配置して、直線偏光を操作したりすることが好ましい。また、偏光板は反射型、吸収型のフィルム等を単独で、また組み合わせて用いる。当然のことながら、偏光板レスのPD液晶などを用いてもよい。
また、観察者の位置もしくは眼の位置をカメラ、赤外線センサで検出し、最適なコントラスト表示、表示輝度となるようにガンマカーブを変更するようにしてもよい。また、外光の強度などから最適な表示状態を判定し、この判定結果からガンマカーブを動的にまたは静的に切り替えても(変更しても)よい。
これらの構成も、表示パネル21に入射する光量あるいは反射光などをホトセンサで検出すれば容易に実現できる。また、表示パネルの駆動方式(1H反転駆動、1ドット反転駆動、1フィールド反転駆動など)の種類に応じてガンマカーブを変更することも好ましい。これば駆動方式切り替えスイッチと連動させれば容易に実現できる。また、当然のことながらノーマリホワイト表示とノーマリブラック表示でガンマカーブを変更してもよい。
外光などの強度を表示パネルの表示部に表示することは有効である。外光の強度により、バックライトを使用すべきが否かを判定して観察者に例示する。
また、バックライトを点灯中は表示パネルに点灯中と表示させる、あるいはインジケータランプ(表示灯)を点灯(表示)させて観察者にわかるようにすることが好ましい。
PD液晶などの光変調層226に近接して散乱層を形成することにより、表示パネルの視野角を広く、また、表示コントラストを高くできる。つまり、液晶層226に接して常散乱層を形成するのである。
常散乱層とは、液晶層226で使用するアクリル樹脂にチタン微粒子を添加したものが例示される。また、エポキシ樹脂に散乱微粒子を添加したもの、ゼラチン樹脂、ポリイミド樹脂、テフロン(登録商標)樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂に散乱微粒子を添加したものなどが例示される。その他、異なる屈折率の材料を混合させても用いてもよい。屈折率が異なる材料を混ぜると白濁するからである。その他未硬化のアクリル樹脂に少量の液晶を添加し、散乱状態を保持したまま、アクリル樹脂を硬化させた構成でもよい。
上記の常散乱層は、(図27)の配向膜と兼用してもよく、また、配向膜とカラーフィルタ223間に形成したり、配向膜と液晶層226間に形成してもよい。また、画素電極230の前後に形成してもよい。また、以上のことが他の本発明にも適用できることは言うまでもない。
また、常散乱層は固体だけに限定するものではなく、ゲル状、液体でもよい。また、3種類以上の材料を混合させてもよい。また、常散乱層は樹脂単独だけではなく、たとえば液晶を含有させることにより散乱させてもよい。液晶は比誘電率が大きく電圧降下が発生しにくいため好ましい。比誘電率は5以上10以下の材料を選択するとよい。その他、オパールガラスなどを用いて常散乱層としてもよい。また、Alを酸化させたものを用いてもよい。
これらのガンマカーブに関する事項は本発明の他の表示装置、投射型表示装置、あるいはヘッドマウントディスプレイなどにも適用することができることは言うまでもない。また、半透過型の表示パネルに限定されるものではなく、反射型あるいは透過型の表示パネル、表示装置にも適用できることは言うまでもない。また、画素電極230全体を透過型とし、対向電極225を反射電極とし、かつ、前記反射電極の各画素に対応する箇所に開口部272を形成した構成としてもよい。
反射膜273の開口部272は(図28(a))に示すように画素230の中央部に形成する他、(図28(b))のように周辺部に形成してもよい。また(図28(c))のようにストライプ状に形成してもよい。その他、円形に構成したり、画素230の周辺部を開口部としてもよい。また、隣接画素とのすきまを開口部272としてもよい。
(図28(a))の構成において、ソース信号線、ゲート信号線と画素電極230との位置関係を(図153)の関係とすることは実質上の開口率アップに寄与する。ソース信号線などの遮光物質上に画素電極を形成し、この形成した画素電極を反射電極とするからである。
(図153(b))に示すように、アレイ基板221上にソース信号線228、ゲート信号線261、および図示しないTFT等が形成されている。これらの上に平滑膜227が形成される。また平滑膜227上に画素電極230が形成される。画素電極230は透明電極で形成され、この透明電極の周辺部にAl,Cr,Agあるいは干渉膜からなる反射膜1531を形成する。反射膜1531は画素電極230の下層に形成しても、画素電極230の上に形成してもどちらでもよい。
反射電極273はソース信号線228等に重なるような位置に形成する。ソース信号線228はAlなどの遮光材料で形成されるため、光が透過しない。この光透過しない領域上に反射電極を形成することにより、画素形成領域を有効利用を行うことができる。
半透過型表示パネルでは反射領域と透過領域の両方を形成する必要がある。反射領域は光を透過しないことは当然である。一方、ソース信号線228も光を透過しない。そのためソース信号線228上に少しでも反射領域を形成すれば、反射電極として使用できる領域が拡大されるのである。
また、(図153)においても、画素電極230と反射膜273(ただし、この場合は、単なる電極として機能しているので、反射膜に限定するものではない。ITOなどの透明電極であってもよい)間に付加容量262を構成することが好ましい。
(図153)のようにソース信号線228上に重ねることにより、ソース信号線228からの電界をシールドすることができる。そのため、液晶分子の異常配向が生じない。ただし、この場合、ソース信号線228と画素電極230との寄生容量が大きくなる可能性があるので、(図29)(図30)に示す駆動方法を実施するとよい。このことは(図22)(図23)(図24)(図134)のようにソース信号線(ゲート信号線)と画素電極が重なっている構成についても同様である。(図29)等の駆動方法については後に説明する。
(図134)はアレイ基板221側にカラーフィルタ223を形成した構成である。(図27)などでは対向基板222側にカラーフィルタ223を形成したが、本発明の表示パネル等はこれに限定するものではなく、(図134)に示すようにカラーフィルタ223はアレイ基板221側に形成してもよい。
(図134)に示すようにアレイ基板221にはTFT241,ソース信号線(図示せず)等が形成されている。アレイ基板221上にはTFT241等による凹凸を抑制するため透明樹脂からなる平滑化膜227が形成されている。平滑化膜227の材質,膜厚等に関する事項は(図23)(図27)等と同一である。この平滑化膜227はTFT241上にも形成され、TFT241の保護膜となるとともに絶縁膜としても機能する。平滑化膜227上に3原色のカラーフィルタ223(R,G,Bもしくはシアン(C),イエロー(Y),マゼンダ(M))が形成されている。なお、カラーフィルタ223は(図23(b))でも説明したように平滑化膜として機能させてもよい。また、カラーフィルタ223上に平滑化膜227を形成してもよく、また、カラーフィルタ223は画素電極230上に形成してもよい。この場合は、画素電極230は反射電極としてもよい。
カラーフィルタ223には光拡散材を充填し、適度な光拡散性をもたせてもよい。また、カラーフィルタ自身に微小な凹凸を形成することにより、視野角を拡大させることも有効である。また、赤色のカラーフィルタは色純度がとれにくいため、少量の青色の混入させて見かけ上の色純度を向上させることも有効である。また、各3原色のカラーフィルタは隣接する箇所で重ねて形成し、BMとして機能させてもよい。また、ソース信号線上にカラーフィルタを積み重ね、積み重ねた厚みを液晶層226の膜厚と一致させることにより、スペーサとして用いてもよい。
カラーフィルタをソース信号線等上に形成することにより、電界シールドとして機能させることができる。さらにその上に導電体からなる膜を形成し、所定電位に固定することによりソース信号線からの電界を完全にシールドすることができる。したがって、液晶の異常配向による光漏れは発生しなくすることができる。
TFT241上には、アクリルにカーボンブラックを混入させた物質からなるBM224を形成している。このBM224はTFTに入射する光を遮光する。その他、BM224としては(図22)(図23)で説明した材料を用いることができる。
しかし、BM224を樹脂を形成すると剥離が発生しやすい。樹脂BM224は密着性が悪いためである。そのため、(図134)に示すようにBM224上にも画素電極230を形成している。画素電極230がBM224上から押圧し、剥離することを抑制する。また、画素電極230はコンタクトホールを通じてTFT241のドレイン端子と接続させるとともに、カラーフィルタ223上を被覆する。
なお、アレイ基板221上に共通電極((図27)の共通電極274を参照)を形成し、この共通電極と画素電極230間にカラーフィルタ223をサンドイッチしてもよい。この共通電極と画素電極230とが付加容量262の電極となる。また、この共通電極を反射膜273とすることにより、(図27)と同様の構成を実現することができるとともに、表示パネルを反射型あるいは半透過型にすることができる。
表示パネル21にマイクロレンズアレイ1112を付加することは開口率の向上等に有効である。マイクロレンズアレイ1112を付加した構成を(図126)に示す。
まず、(図126)を説明する前に(図126)の表示パネル21をライトバルブとして用いた投射型表示装置について(図124)を用いて説明をしておく。
(図126)において、21は本発明の表示パネルである。表示パネル21は反射型あるいは半透過型に形成する。また、表示パネルを冷却するために裏面にヒートシンク805が取りつけられている。ヒートシンクは、シロッコファンにより冷却空気がふきつけられる。また、偏光ビームスプリッタ(PBS)871と表示パネル21を一体として筐体に組み込み、この筐体内を2〜8気圧の水素で充填し、この水素を流動させることにより冷却を行ってもよい。水素は冷却能力が高いからである。また、筐体内にアルカリ性の水を充填し、冷却を行ってもよい。表示パネル21とPBS871とは光結合層126aにより一体とされているので、表示パネル21の結像面近傍には水が浸入せず、水が加熱されて揺らぎが生じても画像のひずみは生じない。
なお、(図124)はキューブ状のPBSとしたが、これに限定するものではなく、板状のPBSでもよく、また偏光分離型に限定するものではなく、ダイクロイックミラー、ハーフミラー等でもよい。また、光結合層1269は限らずしも必要なものではない。しかし、形成する(配置する)ことにより不要な反射がへり、光利用効率も向上する。また、PBS等において、画像表示に有効な光が通過する領域以外(無効領域)には光吸収膜もしくは光吸収部材を取り付けておく。たとえば、黒色塗料を塗布する等である。黒色塗料等を形成することにより、PBS等あるいはダイクロイックミラー等内で乱反射する光を吸収でき、表示コントラストを向上することができる。
PBS871の光出射面には、偏光板(偏光フィルム)1241を配置する。このように偏光板1241を配置し、偏光板1241の偏光軸をPBS871の偏光軸と一致させることにより、表示コントラストを向上させることができる。偏光板1241はPBSに直接にはりつける。また、偏光板1241とレンズ795b間にも光結合層126bを配置する。この光結合層126bは偏光板1241の冷却用としても機能する。また、光結合層126bを設けず、レンズ795bと偏光板1241間に水素を充填もしくは、流動させて偏光板1241等を冷却してもよい。
放電ランプ791から放射された光18はダイクロイックミラー533に入射する。放電ランプ791は超高圧水銀灯(UHPランプ),メタルハライドランプ,キセノンランプ,ハロゲンランプが例示され、その他、小型の応用展開としてクリプトンランプ,タングステンランプ,白色LED,蛍光灯(ランプ)が例示される。放電ランプ791から放射された光18の一部は凹面鏡(放物面鏡,だ円面鏡)792で反射され、前面に放射される。
ダイクロイックミラー533B,533G,533Rは、それぞれ光18の主光戦の入射角方向に対してそれぞれ角度を変化させて配置されている。ダイクロイックミラー533Bは青(B)の光18Bを反射し、533Rは赤(R)の光18Rを反射し、533Gは緑(G)の光18Gを反射する。ダイクロイックミラー533B,533R,533Gは傾きを変化させて配置されているため、光18B,18R,18Gは主光線の角度が変化する。
(図125)は、従来の表示パネルの構成図もしくは、本発明の表示パネルの特徴を説明するための説明図である。(図124)に示す入射光18Bは18a1となり、入射光18Rは18b1となり、入射光18Gは18C1となる。
1つのマイクロレンズ18bは3つの反射電極230a,230b,230cに対応して配置されている。入射光18b1は垂直に入射するから同一経路の反射光18b2となる。入射光18b1は垂直に入射するから同一経路の反射光18b2となる。
入射光18c1は反射電極230cに対し、角度θ1で入射するため、反射光18c2となり、一方、入射光18a1は反射電極230aに対し、角度θ2で入射するため、反射光18a2となる。したがって、反射光18b2は再びマイクロレンズ186に入射するが、反射光18a2,18c2はマイクロレンズに入射しない。入射しないということは、PBS871を介して投射レンズ797に入射しないことになる。したがって、(図124)の投射型表示装置では色バランスがとれないかもしくは、光利用効率が極めて悪くなる。
本発明の表示パネルはこの課題に対処するために(図126)に示すように反射電極230a,230cに所定の角度θ3を持たせて構成したものである。なお、(図126)等において図面は2次元状であるが、実際には反射電極230等は3次曲線状に形成してもよいことは言うまでもない。また、マイクロレンズ186もシリニドリカルレンズ状に限定されるものでもなく、単レンズあるいは両凸レンズでもよいことは言うまでもない。また、マイクロレンズ186は正のパワーをもつように構成すればよいが、場合によっては負のパワーを有するものを採用したり、正のパワーと負のパワーをもつマイクロレンズを組み合わせて用いてもよい。
反射電極230aと230cの角度θ3(DEG.)は2≦θ3≦12とし、好ましくは3≦θ3≦8とする。また、反射電極の傾きは平滑化膜246を形成する際、スタンパ技術を用いて形成したり、ガラス基板221を化学的エッチングあるいは機械的研磨技術等を用いて形成すればよい。
(図126)のように反射電極230aと230cとを傾けて形成することにより、入射光18a1は同一または類似の経路18a2を通過し、入射光18c1の反射光18c2は同様に類似または同一の経路を主光線が通過することになる。したがって、入射光18a2,18b2,18c2はいずれも再びマイクロレンズ186に入射することになるから、光利用効率を大幅に向上させることができるようになる。
なお、(図126)において、反射電極230cの角度θ3と反射電極230aの角度θ3とは同一の角度の大きさとしたがこれに限定するものではなく、変化させてもよい。また、反射電極230bにも角度をつけてもよい。また、反射電極230の角度は偏心させてもよい。
より具体的には(図126)の構成は(図127)の図面図で図示される。(図127)においてマイクロレンズアレイ183はスタンパでマイクロレンズ186を形成し、マイクロレンズ186の凸部を形成し、凹部を低融点ガラス1271でモールドしている。マイクロレンズ186の焦点距離は空気中でマイクロレンズの直径(もしくは対角長)の2.5倍以上5倍以下にすることが好ましい。なお、さらに色純度を向上させるために対向電極225上にまたは画素電極230上にカラーフィルタを形成することが好ましい。
しかし、(図127)のように構成すると液晶層226の膜厚が異なる。膜厚が異なると色ムラが生じたり、光変調効率を低下させる。たとえば、反射電極230bの膜厚t1と反射電極230cのエッジ部の膜厚t2とは異なることになる。この課題を対処したのが、(図128)の構成である。反射電極230上に平滑化膜227を形成している。このように構成することにより、液晶膜厚226は一定の膜厚にすることができる。(図128)の平滑化膜227はカラーフィルタに置き換えてもよい。また、対向基板222に反射電極230との間隔を均一とするように凹凸を形成してもよい。
(図128)の構成において、平滑化膜227の屈折率を液晶層226より高くすれば(図129)に示すように、入射光18aは平滑化膜227に入射した際に低角度となり、反射電極230で反射し、再び平滑化膜227を出射する際には、ほぼ垂直に近い出射光18dとすることもできる。したがって、液晶層226の蛍光屈折率に対し、平滑化膜の屈折率は0.05以上0.2以下とすることが好ましい。さらには0.08以上0.15以下とすることが好ましい。
しかし、(図128)に構成においても、液晶層226の膜厚は一定になるが、各画素電極230と対向電極225まで距離がそれぞれ異なるという課題が発生する。距離が異なれば、液晶層226への印加電圧に強弱が生じてしまう。これは光変調不良に直結する。
この課題に対する構成が(図130)の構成である。画素電極230は透明電極で形成されている。画素電極230の下層に平滑膜227で絶縁された反射膜273が形成されている。
アレイ基板(シリコンベースド基板)221には、まず、反射膜273の凹凸を形成するために低融点ガラス、光硬化樹脂が塗布される。この上にスタンパ技術を用いて凹凸が形成される。凹凸の固定は加熱あるいは光を照射することにより行う。246が光硬化型樹脂であり、アレイ基板221が透明の場合は光効果型樹脂である凹凸膜246は裏面のAの方向から紫外線光を照射すればよい。アレイ基板221がシリコン基板などの光不透過材の場合は、スタンパ部材を光透過型のものを用いるか、246を熱硬化型あるいは常温硬化型のものを用いる必要がある。
凹凸膜246の上にAl,Ag,Auもしくは誘電体多層膜からなる反射膜273を形成する。Alの場合は膜厚を0.6μm以上1.6μm以下に形成する。ただし、凹凸膜との密着性を良好なものとするため、凹凸膜246上にTi,Crなどの他の物質を仲介させてその上に反射膜のAl,Ag等を形成する。
反射膜273上に平滑化膜227を形成する。平滑膜227の構成材料,平滑化方法等は(図22),(図23)等で説明しているから省略する。以上のような本発明では同一符号,記号等あるいは同一名称等で記載しているものは、同一内容構成,方式もしくは類似内容,構成,方式である。また、適時参照して内容等を把握することが可能である。
平滑化膜227上に透明材料からなる画素電極230が配置される。また(図130)のように必要に応じて対向電極225上もしくは、対向電極225下あるいは画素電極230上にカラーフィルタ223が形成される。
(図130)のように構成することにより、液晶膜厚226は均一となるとともに液晶層226に印加される電圧も均一となる。なお、反射膜273は3次元状とすることが好ましいことは言うまでもない。また反射膜273は付加容量の電極として使用するために、共通電極電位に保持しておくことが好ましい。
より具体的には(図130)の構成は(図131)のように構成される。(図131(a))ではアレイ基板221上にTFT241が形成され、TFT241のドレイン端子と反射膜273とが接続部245aで接続されている。さらに画素電極230とは平滑化膜246bにあけられたコンタクトホールを通じて接続部245bで接続されている。したがって、(図131(a))の構成では反射膜273と画素電極230とは同一電位とされている。この場合、(図131(a))のCの箇所に形成し、これを共通電極とすることにより、この電極と反射膜273を電極として付加容量を構成することができる。
一方、(図131(b))の構成では反射膜273には穴があけられている。この穴を介して、TFT241のドレイン端子と画素電極230とが直接、接続部245で電気的に接続されている。反射膜273は共通電位とし、反射膜273と画素電極230を電極として付加容量を構成する。さらに(図131(b))の点線Dで示すように、TFT241と電極的に接続された電極を形成することにより、反射膜273を共通電極として、反射膜273と画素電極230から構成される付加容量とし、反射膜273と点線Dを電極とした付加容量2が構成される。したがって、十分な付加容量を作製することができる。
なお、(図132)に示すように反射膜273上に微小凸部1321を形成してもよい。画素電極230あるいは、反射膜273上に形成する微小凸部に関しても(図23)(図22)等で説明しているので説明を省略する。また、(図133)は平滑化膜をカラーフィルタ223としたものである。
なお、マイクロレンズアレイ183は、スタンパ技術を用いてマイクロレンズ186を形成したとしたが、これに限定するものではなく、日本板硝子(株)が製造しているもののようにイオン交換法を用いて形成したものでもよいことは言うまでもない。
また、(図133)等において、1つのマイクロレンズ186に対して3つの反射電極230が対応するとしたがこれに限定するものではなく、2つでもよいし、また4つ以上でもよいことは言うまでもない。また、反射電極230あるいは反射膜273を3次元状(半球状)にし、マイクロレンズ186からの光を、良好に主光線が進む角度を変化させて、再びマイクロレンズ186に入射させるという技術的思想は、1つのマイクロレンズ186に1つの画素230あるいは反射膜273が対応する場合であっても適用することができる。
表示パネル21を反射型で用いる場合、(図22)に示す入射光18aが画素電極230で反射し、反射した光18bが観察者の眼826に直接入射するという問題がある。特に、液晶層226がPD液晶の場合で、ノーマリホワイト(NW)モードの場合、画像の白黒とが反転して表示される。この現象は表示パネル21が透過型の場合でも発生する。バックライト16からの光18cが直接、観察者の眼826に入射する場合があるからである。
この課題に対して、本発明では表示パネル21の光入射面に(図135)に示すようなプリズム板(シート)23を配置する。プリズム板23は表示パネル21とオプティカルカップリングさせることが好ましい。
プリズム板23aと23bとはわずかな空気ギャップ1351と介して配置されている。空気ギャップ1351は空気ギャップ1351中に散布されたビーズで保持されている。なお、空気ギャップ1351の厚み(間隔)aは、液晶表示パネル21の画素の対角長をdとしたとき、次式を満足させることが好ましい。
d/10≦a≦1/2・d (数式9)
さらには、
1/5・d≦a≦1/3・d (数式10)
の条件を満足させることが好ましい。プリズムの凸部の繰り返しピッチは(数式7)(数式8)の条件を満足させることが好ましい。
また、プリズムが液晶層226となす角度θ(DEG.)は、
25度≦θ≦60度 (数式11)
とすることが好ましく、さらに、
35度≦θ≦50度 (数式12)
の関係を満足させることが好ましい。
プリズム板23は色補正のために着色したり、多少の散乱性を付加するために光拡散材を添加してもよい。その他、プリズム板23aの表面をエンボス加工を行ってもよく、また反射防止膜229を形成してもよい。また、プリズム板23の平面部に偏光板をオプティカルカップリングさせてもよい。また、プリズム23aと23b間の空気ギャップ1351の保持はビーズの他、ファイバーを用いてもよい。これらのビーズ,ファイバーは黒色のものを用いることが好ましい。その他、プリズム板23の傾斜面に凸部を形成し、この凸部で空気ギャップ1351を保持してもよい。また、空気ギャップ1351に接する面には反射防止膜229を形成しておくことが好ましい。また、各プリズム板において、画像表示に有効な光が透過しない領域(無効領域)には光吸収膜を形成しておくことが好ましい。
(図135)のように、入射光18aは空気ギャップ1351に影響されず、表示パネル21に入射する。また、表示パネル21からの出射光18cも空気ギャップ1351に影響されず出射する。一方、本来、観察者の眼826に直接入射する角度の光18bは空気ギャップ1351により全反射する。したがって、観察者の眼826に到達することはない。また、Aの部分に光吸収膜を形成しておけば、プリズム板23内で乱反射する光もなくなる。
以上のように空気ギャップ1351を有するプリズム板23を表示パネル21の光出射面に配置すれば、画像が白黒反転するという現象を低減もしくは消滅させることができる。なお、これは主と反射型あるいは半透過型パネルの場合である。透過型の場合は、プリズム板23を表示パネル21とバックライト16間に配置することにより、観察者の眼826に直接入射する光を防止できるから、同様に画像が白黒(ネガポジ)反転するということはなくなる。
なお、(図135)においてプリズム板23の斜面は直線状としたがこれに限定するものではなく、円弧状であったり、球面状であったり、微小な凹凸を形成したりしてもよい。
以上のプリズム板23、空気ギャップ1351等に関する事項は(図136)などの本発明の他のプリズム板、表示装置等に関しても適用できることは言うまでもない。
また、(図136)のような、プリズム板23を表示パネル21の入射面に配置してもよい。(図136)のプリズム板23は、プリズム板というよりは、透明基板に斜めに細いスリット(これが空気ギャップ1351となる)を形成したものである。スリット1351は表示画面に対し左右方向にストライプ状(横ストライプ)に形成する。なお、スリット1351は基板目状に形成してもよい。つまり、縦,横にストライプ状に形成するのである。
(図137)に示すように、光18a、18bはそのまま直進して表示パネル21に入射する。反射電極230で反射し、観察者の眼826に直接入射する光18cは空気ギャップ1351で全反射し、反射光18dとなる。したがって、表示パネル21の画像が白黒反転するという現象は発生しない。
空気ギャップ1351は(図138(a))に示すようにビーズ1381で確保してもよいし、(図138(b))のように突起181で形成してもよい。また、空気ギャップ1351の代わりに低屈折率材料を用い、(図138(c))のように低屈折率材料1382と高屈折率材料1383とを交互に形成してもよい。高屈折率材料1383とは、ITO、TiO2、ZnS、CeO2、ZrTiO4、HfO2、Ta25、ZrO2、あるいは、高屈折率のポリイミド樹脂が例示され、低屈折率材料1382はMgF2、SiO2、Al23あるいは水、シリコンゲル、エチレングリコールなどが例示される。
また、(図137)の空気ギャップ1351が、液晶層となす角度θ(DEG.)は
40度 ≦ θ ≦ 80度
の関係を満足させることが好ましい。さらには、
45度 ≦ θ ≦ 65度
の関係を満足させることが好ましい。
なお、プリズム板23の表面あるいは裏面には偏光板などの偏光手段を配置してもよい。また、プリズム板23の表面あるいは前記偏光板の表面には誘電体多層膜あるい低屈折率(屈折率1.35以上1.43以下)の樹脂膜からなる反射防止膜229を形成しておくとよい。さらには、プリズム23の表面をエンボス加工などの微小な凹凸を形成しておくとよい。うつりこみが低減されるからである。また、画像表示に有効な光が通過しない領域には光吸収膜を形成しておくことが好ましい。つまり、これらの事項は(図135)と同様である。
(図136)に示した構成では、プリズム板23中にスリット状に空気ギャップ1351を形成するものとしたが、(図139)のように構成してもよいことは言うまでもない。(図139)では矩形状のプリズム板23aと23bとを空気ギャップ1351を保持して配置した構成である。なお(図136)(図139)のプリズム板は(図135)で説明したように、表示パネル21とバックライト16間に配置してもよい。
(図29)は本発明の駆動方法の説明図である。特に、高温ポリシリコンあるいは、低温ポリシリコン等の表示領域と同時にソースドライブ回路も形成する表示パネル、あるいは(図23)のようにソース信号線228と画素電極230とが重なった構成に有効である。寄生容量を2フィールド(2フレーム)でキャンセルできるからである。たとえば、(図22)において、ソース信号線228aと228bとに逆極性の映像信号が印加されていれば、画素電極230とソース信号線228a間の寄生容量と、画素電極230とソース信号線228b間の寄生容量がうちけしあい、画素電極230の電位が変動しなくなるからである。ただし、本発明の駆動方式で画素色が3原色(3種類)の場合、3×2=6フレームで1周期となる。
基本的な駆動方式としては以下のとおりである。
(1)一つの画素行においては、同一色の画素には同一極性の映像信号を印加する。
(2)3原色の色のうち、1色は他の2色と印加する映像信号の極性を逆極性とする。
(3)フレームごとに画素に印加する映像信号の極性は反転させるが、6フレームに1回、1色は第1のフレームと次の第1のフレームとで同一極性の映像信号を印加する。
表示パネル21にはR,G,B(もしくは、シアン,イエロー,マゼンダ)の3原色のカラーフィルタ223が形成されている。この時の画素230に印加する映像信号の状態を(図155)に示す。なお、説明を容易にするために(図155)に示す信号中心よりも高い電圧の場合を“+”、低い場合を“−”として図示する。また、(図155)のおいて、横方向を画素行方向と、縦方向を画素列方向とする。映像信号は行単位で順次印加される。
(図155(a))では任意の画素行において、RおよびBの画素230は“+”、Gの画素230は“−”の映像信号が印加されている。したがって、任意の画素行で“+−++−++−++−++……”と映像信号が印加されている。(図155(b))は1フレーム後の画素の映像信号印加状態である。(図155(b))ではRおよびBの画素230は“−”,Gの画素230は“+”の映像信号が印加され、任意の画素行で“−+−−+−−+−−++−−……”と映像信号が印加されている。つまり、(図155(a))と(図155(b))とは逆極性である。また、(図155(a))と(図155(b))とでは画素230に印加されている映像信号の極性を反転させている。したがって、液晶層226には交流信号が印加されるから、液晶が劣化することがない。
本来、任意の画素行において印加する映像信号の極性は“+−+−+−+……”とすることが最も好ましい。しかし、これを実現するには(図122(a))の1行1列のR画素230が“+”であれば、1行5列のR画素230には“−”電圧を印加するように駆動する必要がある。
この駆動方法を実現しようとすると、画素をサンプリングするクロックが非常に速くなる。また、ソース信号線に接続されたソースドライバ回路において映像信号の極性反転を高速に行う必要がある。高速化はソース信号線に大きな容量があり困難性を伴う。また、ソースドライバ回路のモビリティを高くするか、ドライバ回路サイズを大きくする必要がある。したがって、この駆動方法は、ドライブ回路を高温ポリシリコンあるいは低温ポリシリコン技術で作製した場合、ドライブ回路の動作周波数が高くなり、課題が多い。また、映像信号処理回路も高速な部品が要求されるため高価となる。
(図155)の駆動方法では、一水平走査期間(1Hつまり1行)内ではR,G,Bのそれぞれの映像信号の極性は変化しない。たとえば(図155(a))の一行目のRの画素は1Hの期間はずっと”+”極性である。したがって、低温ポリシリコン等でも容易に実現できる。ただし、1画素行で“++−++−++−++−……”と隣接した画素の映像信号の極性が同一なのでフリッカが生じやすい。しかし、(図155(a)(b))のようにフレームごとに画素230に印加する映像信号の極性を反転させれば、フリッカはほとんど生じなくすることができる。
(図29)は(図155)をより具体的に示したものである。ソース信号線228に印加する信号状態および寄生容量291を付加して説明をするものである。寄生容量291は主としてソース信号線228と画素電極230との結合によって発生する。なお、(図29)においてはまる印でTFT241を示している。また、ソース信号線228に印加する映像信号の極性は+のとき(+)で示し、−のとき(−)で示す。極性の+−は通常対向電極225の電位を基準とする。
(図29(a))は(図155(a))の状態が対応し、(図29(b))は(図155(b))の状態が対応する。なお、駆動順序は(図29(1))が第1フレームの状態とすれば、(図29(2))が次の第2フレームの状態、(図30(3))が第2フレームの次の第3フレームの状態、(図30(4))が次の第4フレームの状態、(図31(5))が第5フレームの状態(図31(6))が第6フレームの状態である。(図31(6))の次は(図29(1))の状態となる。
説明を容易にするために寄生容量291a,291bとは同一と考え、また、+極性の映像信号の振幅と−極性の映像信号の振幅とは同一とする。したがって、(図29(1))のRの画素230R1はソース信号線229aが+極性、229bが−極性であるから、寄生容量291a,291bにより同一の大きさでかつ反対極性の交流信号が画素230R1に印加されるから、寄生容量291はキャンセルされる。したがって、画素電極230R1では印加されて保持されている電位の変動は生じない。同様に、画素230G1についても同様に寄生容量291aと291bはキャンセルされる。
B画素230B1,230B2…は左辺のソース信号線229aが+極性で、右辺のソース信号線も+極性であるから、電位変動を引きおこす。また、次のフレーム(図29(2))では左右のソース信号線の映像信号の極性が同一の−極性であるから、電位変動をひきおこす。しかし、第1フレームが+極性で、第2フレームが−極性であるから、全体として電位変動の影響は打ち消しあい、目だちにくい。さらに(図30(3))〜(図31(6))では、左右の映像信号の極性が反対極性となっているためさらに目だちにくい。
(図30(3)(4))では、G画素230G1,230G2…の両端のソース信号線228の極性が同一であるため、電位変動を引きおこすが、他のフレームではソース信号線228には互いに逆極性の映像信号が印加されているので全体として目だちにくくなる。
同様に(図31(5)(6))ではR画素230R1,230R2…の両端のソース信号線が同一極性であるから電位変動が発生する可能性があるが、他のフレームでは逆極性が印加されているので実用上は問題がない。ただし、(図30(4))の画素230R1と(図31(5))の画素230R1のように画素に印加される電圧極性が、2フレームにわたり同一となるので多少フリッカはめだちやすくなっている。しかし、他の画素とは保持する電圧の極性が異なっているので、パネル21全体としてフリッカの発生はない。
(図29)〜(図31)において、2フレームにわたり両端のソース信号線の極性が同一(たとえば、(図29(1)(2))において、画素230B1の両端のソース信号線229a,229bとしたが、これに限定するものではない。たとえば、(図29(1))において、B画素230B1の両端ソース信号線229の映像信号へ極性を(+)とし、(図29(2))においては、(−)としたが、(図29(2))ではB画素230B1の両端のソース信号線の極性を互いに逆極性とし、G画素230G1の両端のソース信号線の極性を同一極性となるようにしてもよい。また、(図29)等では1つの画素列の画素電極230はすべて同一極性の電圧を印加するとしたが、これに限定するものではなく、(図32)に示すように一画素行ごとに電圧の極性を反転させてもよい。
なお、(図32(a))が第1フレームの状態とすれば、(図32(b))は次の第2のフレームの状態を示している。また、以上の説明ではフレームごとにソース信号線に印加する信号の極性を反転するとしたが、これに限定するものではなく、フィールドごとに反転させてもよい。しかし、液晶表示パネル等ではプログレッシブ表示であるから、フィールド=フレームとなる場合がほとんどである。また、疑似インタレース駆動のように2本の画素行に同一映像信号を印加する場合は、2本の画素行を一単位として(上下の2画素を一単位として)、(図29)〜(図31)の駆動方法を実施すればよい。
また、本発明の駆動方法はストライプ状の画素配置のみに対応するものではなく、(図33)に示すようなモザイク状(1/2画素ずらし、3/2画素ずらし、3/4画素ずらし)の表示パネルでも適用できる。また、本発明の駆動方法は液晶表示パネルのみに適用されるのではなく、アクティブマトリックス型のEL表示パネルにも適用できる。また、画素色は3原色に限定するものではなく、4色以上でも、また2色でもよい。また、フィールドシーケンシャルにR,G,Bの光をフレームごとに切り換えて表示する場合は、カラーフィルタという概念はない。しかし、フィールドシーケンシャルのパネルにも適用できることは言うまでもない。
以下、主として動画表示状態等を改善する本発明の表示装置の駆動方法について説明をする。
(図34)は本発明の表示装置の構成図である。1例としてバックライトとしての導光板14は14a,14bの2つの部分に分離されている。導光板14aの一辺には蛍光管141aが取り付けられており、導光板14bの1辺には蛍光管141bが取り付けられている。具体的には蛍光管141bが画面の上部(上辺)に配置され、141aが下部(下辺)に配置されると考えればよい。
導光板14aと14bとの境目(Aの箇所)には、導光板14aと14b間の光の入出を抑制するため、遮光板あるいは反射板を配置する(図示せず)。しかし、間隔Aは極力短いことが好ましい。なお、(図34)において、導光板14a,14bを分離するとしたが、限らずしもこれに限定するものではなく、1つの導光板でもよく、また、3つ以上に分離されたものでもよい。
導光板14の光出射側には導光板14a,14bの境目を見えにくくするため拡散板22等が配置され、またプリズムシート23が配置されている。
(図135)は表示方法の説明図である。(図35(a))は蛍光管141aが点灯し、141bが消灯の状態を示す。したがって、画面16の上部は非表示状態81となり、下部は表示状態82となる。(図35(a))の状態では(図35(a))の右図に示すように表示パネル21の画像表示部の107aが画像書き換え途上状態である。以上のことから(図35(a))では、画像表示部107bは液晶の透過率変化が終了した領域であり、この領域のみが画像が見える状態となっている。
一方、(図35(b))では蛍光管141bが点灯し、蛍光管141aが消灯状態である。この時は画像表示部107の下部が画像書きかえ状態である。つまり、(図35)に示す表示方法は画面の下部が表示状態のときは、画面上部を書きかえており、画面の上部が表示状態のときは、画面下部は書き換え状態である。そして、透過率が所定値となった部分に該当する表示領域を点灯させるのである。
なお、(図34)(図35)において蛍光管141aと141bは交互に点灯するとしたが、2つの蛍光管が1/2時間ずつ分割することに限定するものではなく、1方が1/4フレームの時間点灯し、他方が3/4フレームの時間点灯するとしてもよい。また、各蛍光管が1/4フレーム時間ずつ点灯し、1/2フレーム時間は両方の蛍光管が消灯状態でもよいし、各蛍光管が2/3フレーム時間ずつ点灯し、フレーム時間の所定時間は両方の蛍光管が点灯している状態としてもよい。ただし、動画表示の改善効果は、蛍光管の点灯時間が短い方が効果が高い。2つの蛍光管の点灯時間を加えた時間T1は、液晶表示パネル1画面が書き換えるに要する時間(フレーム時間)tに対して以下の関係を満足させることが好ましい。
(1/4)≦T1/t<3/4 (数式13)
上式において、T1/tの値が小さくなるほど画面は暗くなるが、動画表示能力は向上する。
また、(図35)において、蛍光管141bと141aは交互に点灯するとしたがこれに限定するものではなく、蛍光管141b→141a→141a→141b→141b…というように上下の点灯を反転させてもよい。ただし、この場合も蛍光管の点灯位置と逆方向の画面を書き換えるように表示パネル21を制御する。つまり、画面の表示方向は上→下、下→上、上→下…となる。また、蛍光管141はLEDアレイ11などに置き換えてもよいことは言うまでもない。
以上に記載した事項は、本発明の他の表示装置,表示方法等にも適用できることは言うまでもない。
(図34)は2つの導光板14a,14bを用いた構成であったが、(図36)は1つの導光板の上辺と下辺に蛍光管141b,141aを配置した構成である。導光板14はゆるやかなくさび状に形成されている。そのため、蛍光管からの光は導光板に効率よく入射し、また導光板14から均一な光が放射されるようになる。
蛍光管141bは導光板14bの部分を照明し、蛍光管141aは導光板14aの部分を照明する。したがって、(図34)と照明部分の分担割合等は同一であるが、(図36)の場合は、Bの部分の形状を適正に加工することにより導光板14aと14bとの境目が目だちにくくすることができる。
(図91)は表示画面107の書き換え速度を定倍もしくは高速にし、1画面を書き換えてから、蛍光管141を点灯し、表示画像を見えるようにするものである。まず、伝送されてきた映像データは、メモリに格納され時間軸変換される。たとえば、倍速変換される。
(図37(a))は画面書き換え途中状態である。導光板の両端に配置された蛍光管は2本とも消灯状態である。(図37(b))は画面107上部の蛍光管141aが点灯に画像が表示される。(図37(c))は再び蛍光管141a,141bは消灯し、画面107は見えなくなる。この状態が黒表示である。(図37(d))では、今度は下辺の蛍光灯141bが点灯し、画像を表示する。そして再び(図37(a))から繰り返される。
(図37)の駆動方法では、(図37(b))(図37(d))で蛍光灯141a,141bが交互に点灯するため、画面の輝度傾斜等は発生しない。また、(図37(a)(c))で黒表示を行うため、画像のキレはよくなる。したがって良好な画像表示を実現することができる。
なお、(図37(b)(d))において、蛍光灯141a,141bを同時に点灯させてもよいことは言うまでもなく、また、(図37(b)(d))の状態でまだ画像書き換え途中であってもよい。黒表示状態は数式13にも示すように1/4以上、3/4の時間を確保することが好ましい。
また、本発明の表示方法において黒表示を行うと表現したが、この黒表示とは画面がみえなくなる状態をいう。したがって灰色表示であってもよいし、ブルーバック表示も含まれる。また表示画像の種類によっては白表示であってもよい。
(図38)の表示方法も有効である。(図38)においても(図38(a)(c))においては、蛍光灯141aが点灯し画面上部もしくは近傍を中心として画像表示状態とする。また(図38(b)(d))においては蛍光灯141bが点灯し、画面下部もしくは近傍を中心として画像表示状態とする。
(図38(a))では右側列の図に示すように、表示領域107の半分以上の画面が書きかわっている。したがって、上部半分は完全に所定の透過率(定常表示状態)となっている。また、(図38(b))では表示領域107bは定常状態となっている。同様に、(図38(c))では上部の表示領域107aは定常状態となっており、(図38(d))では下部の表示領域107bは定状状態となっている。
以上のように、表示パネル21の画像書きかえ状態とを同期をとってバックライトを点滅させることにより、良好な画像表示を実現できる。
(図119)は(図117)(118)のようにR,G,B等の3原色を発光する素子11が取り付けられ、また配置された場合の表示方法である。表示はフィールドシーケンシャルにカラー表示が行われる。
(図119)の右側図に示すように、表示画面は赤色表示画像107R,緑色表示画像107G,青色表示画像107Bが順次表示される。また、導光板のエッジ部あるいは裏面に配置されたLED(発光素子)が順次走査状態で点灯する。(図119)の左側図に示すように、右側図のR画像107Rの表示箇所はRの発光素子が点灯し(82R)、Gの画像107Gの表示箇所はGの発光素子が点灯し(82G)、Bの画像107Bの表示箇所はBの発光素子が点灯(82B)する。Rの発光領域82RとBの発光領域82BとGの発光領域82GとBの発光領域82B間、Bの発光領域82BとGの発光領域82G間は非点灯領域81(バックライト16から光が放射されない領域もしくは、表示パネル21に画像が表示されない領域)となっている。
したがって、画像表示状態は、表示パネル21の任意の位置において、R表示→黒表示→G表示→黒表示→B表示→黒表示→R表示→…と表示される。この際、R表示+黒表示期間(もしくは、G表示+黒表示期間,B表示+黒表示期間)をTとすれば、黒表示期間kは
1/4・T≦k≦3/4・T (数式14)
の条件を満足させることが好ましい。
以上の実施例は、蛍光灯114など発光素子を点滅させることにより表示画面の一部を表示状態とするものであった。(図39)はバックライト16は常時点灯させ、このバックライト16からの光の一部を遮光し、表示パネル21の一部領域の画像を観察できるようにしたものである。もちろん、バックライトを点滅させたり、光放射領域を走査状態にすることと組み合わせてもよい。
(図39)において、表示パネル21bは光出射領域を制御するものである。表示パネル21bはベタ電極からなる対向電極225bと画素行方向にストライプ状に形成された複数の走査電極393を具備する。走査電極393は画素行に対応する本数を形成してもよいが、通常は10画素行以上200画素行以内に1つの走査電極393を形成する。もしくは、表示パネル21の垂直画素数をNとすると、N/50以上N/5以下となる本数を形成することが好ましい。
対向電極225bと走査電極393間にはPD液晶226bが挟持される。PD液晶226bの膜厚は、5μm以上20μm以下とし、さらに好ましくは8μm以上16μm以下にする。また、PD液晶の水滴状液晶の平均粒子径もしくは、ポリマーネットワークの平均孔径は、0.7μm以上1.5μm以下とする。また、PD液晶226bは高分子と液晶とが層状に形成し、電圧の印加の有無により誘電体干渉による反射効果を引き起こしたり消滅させたりするような構成であってもよい。この際の膜厚は6μm以上18μm以下にする。
偏光板431aと431bの偏光軸はクロスニコル配置とする。したがって、液晶層226bが透明状態のとき偏光板431aから出射する光は少なくなり(消滅し)、液晶層226bが散乱状態のとき、偏光板431aから出射される光の量は多くなる。
対向電極225bと走査電極393に印加される電圧は、基本的には液晶層226bを完全散乱状態にする電圧と、完全透過状態にする電圧の2値でよい。しかし、場合によっては印加する電圧を操作して、中間光散乱状態としてもよい。
表示パネル21aと表示パネル21b間はハレーションの防止および光損失の低減の観点から光結合層126でオプティカルカップリングしておくことが好ましい。
なお、(図39)で偏光板(偏光フィルム、偏光手段)431を用いるとしたが、用いなくとも、表示パネル21aに入射する光量は変化することはできる。また、液晶層226bはTN液晶や、強誘電液晶であってもよいことは言うまでもない。また、表示パネル21aの光出射側に偏光板431cを配置してもよい。この際は偏光板431cの偏光軸と、偏光板431aの偏光軸とはクロスニコル(直交)配置となるように配置する。
(図39)のように構成すれば、走査電極393に順次電圧を印加し、かつその印加位置を走査することにより、(図8)に示すように非点灯部81もしくは点灯部82を構成できる。この非点灯部81もしくは点灯部82の幅は電圧を印加する走査電極393の本数により自由に制御することができる。電圧を印加する走査電極の本数を多くすれば、幅は広くなる。したがって、電圧を印加する走査電極の本数を制御することによって、表示パネル21aの表示画像を明るくしたり暗くしたり自由に制御することができ、また、動画表示特性も自由に制御することができるようになる。
(図39)の構成は、バックライト16から表示パネル21aに入射する光を表示パネル21bで制御するものであった。したがって、表示パネル21bを用いる必要があった。
この方法を(図42)に示す。(図42)ではオン電圧を印加する走査電極393の本数を3本としているが、これに限定するものではなく、任意に制御することが可能である。(図42(a))から(図42(d))に示すように、所定本数の走査電極393をオンさせ、その位置を順次移動させる。移動は所定本数を組みとして段階的に位置を移動させても、一本ずつ順次移動させてもよい。
(図40)は表示パネル中に入射光制御用の液晶層226bと光変調用の液晶層226aの両方を有するものである。226bはPD液晶層である。PD液晶226b上に対向電極225が形成されている。このように液晶層上に直接、対向電極225を形成できるのは、PD液晶226bが固体だからである。この対向電極225とアレイ基板221間に光変調用の液晶層226aが挟持されている。
(図40)に構成しても、(図39)と同様に(図8)の表示状態を実現することができる。なお、表示パネル21の両面に偏光板431を配置することにより表示コントラストを向上できることは言うまでもない。また、液晶層226aはゲストホスト液晶など他の液晶のいずれを用いてもよいことは言うまでもない。
(図41)は走査電極393を有する本発明の表示装置の制御部等の構成図である。走査基板392には複数走査電極393が形成されている。各走査電極393には走査ドライバ411が接続されている。走査ドライバ411,ソースドライバ102および、ゲートドライバ101は走査基板392,アレイ基板221,もしくは対向基板222上に配置されている。また、各ドライバの出力端子はCOG(チップオンガラス)技術で各基板等上に接続されている。端子はAuでバンプ(突起)が形成され、フェノール樹脂に金属粉末が添加された導電樹脂で接着されている。
走査ドライバ411は、ソースドライバ102およびゲートドライバ101と同期をとりながら走査電極393に信号を印加する。通常、この信号は、液晶層を光透過状態にする電圧(オン電圧)と光不透過状態にする電圧(オフ電圧)の2値である。しかし、場合によっては、多階調にも駆動できる。駆動は一本もしくは複数の走査電極393にオン電圧を印加し、光透過状態にし、この光透過状態位置を順次移動させる。他の走査電極393にはオフ電圧を印加する。
オン電圧の印加は、一般に複数本を組みとして同時に印加し、隣接した走査電極393にオン電圧を印加し、端の走査電極393をオン電圧からオフ電圧を印加する手法で行う。しかし、この手法に限定するものではなく、隣接した走査電極の複数本にオン電圧を印加しながら行ってもよい。また、順次走査に限定するものではなく、飛び飛びの走査電極にオン電圧を印加してもよく、映像表示状態と同期して、ランダムにオン電圧位置を変化させてもよく、また、画面上端→下端、画面下端→上端というふうに走査方向を交互に変化させてもよい。また、走査同期は一定とは限定するものではなく、1つの走査電極から次の走査電極にうつる時間を限らずしも一定にすることに限定するものではない。これらは表示パネル21の映像表示状態と同期させ、かつ良好な表示状態にすることを目的とするからである。
以上の実施例は画面の左右方向に形成されたストライプ状電極(走査電極)393にオン電圧を印加することにより、表示状態の改善を行うものであった。走査電極393を用いるため、画素行方向に行うものであった。(図43)はマトリックス状に画質改善を行うものである。
(図43)はその説明図である。反射板(くぎり壁)15によって表示画面(バックライト)はマトリックス状に分割されている。マトリックス状に分割された個々の領域107は、それぞれ独立に光の透過(出射)、消滅(非表示)処理を行うことができる。なお、反射板15はかならずしも必要なものではない。
各表示領域107には(図44)に示すように、矩形の走査電極393が形成(配置)されている。なお、この矩形の走査電極393は機能としては(図39)で説明したのと同様であるが、説明の混合を防ぐために、(図44)の場合は矩形電極393と呼ぶ。矩形電極393にそれぞれ選択端子441が接続されており、選択端子441は(図41)の走査ドライバ411の出力端子と接続されている。ただし、(図44)のように矩形電極393がマトリックス状である場合は、選択端子441の本数が多くなるので、走査ドライバ411と選択端子441間にエンコーダドライバを仲介させるとよい。
(図44)の場合は、マトリックス状にバックライト16から表示パネル21に入射する光を制御することができるので、より良好な画像表示が可能となる。また、光制御を行っているくぎりがめだちにくくなる。
(図1),(図39),(図44)など、画面の一部のみを観察者に見えるようにする構成は、画像の改善のみに寄与するのではない。たとえば、携帯電話、画像空間伝送システム等、画像データがパケット方式などにより順次送られてシステム/機器にも有効である。つまり、画像が送られてきた部分のみを表示し、他の部分は黒表示にするなど制御が容易となるからである。また、セキュリティ(機密保持)の関係から表示画面の特定箇所を非表示とする方式も考えられる。表示画像を黒を表示する場合は、消費電力の低減とはならないか、該当箇所のバックライトを消灯するのであれば、消費電力を減らせるからである。
なお、(図44)は矩形電極393としたが、これはマトリックス状に配置(構成)された導光板14に置きかえてもよい。各導光板14の下にLED11等を配置すれば独立に導光板からの出射光を制御できるからである。
(図44)はマトリックス状に構成した方式であった。また、(図1)(図39)(図40)は(図45(a))に示すようにストライプ状に構成した方式であった。(図45(a))に示す場合でも、(図44)に示す場合でも導光板の幅、あるいはストライプ状電極の幅は同一であった。
(図45(b)),(図46)の構成は一部を変化させたものである。(図45(b))はストライプ状の走査電極393もしくは導光板14を中央部で細く(密集)したものである。つまり、(図45(b))においてAの部分は荒く、Bの部分は細く形成している。このように中央部で細く形成するのは、表示パネル21を見る観察者は表示パネルの中央部で敏感で識別能力が高く、周辺部で識別能力が低いことになる。(図45(b))に示すように中央部で細くすることにより表示画像への制御を十分に行うことができる。(図46)は矩形の導光板14もしくは矩形電極393において、表示領域107の中央部にあるもので、その面積を小さく(細かく)したものである。
なお、(図45(b))(図46)において走査電極393、導光板14のサイズは2種類のように図示したが、これに限定するものではなく、3種類以上でもよく、また、大きさ等が順次に変化した構成(たとえば、走査電極幅Hが、4/4H→3/4H→2/4H→1/4H→2/4H→3/4H→4/4H→3/4Hと変化するような配置)でもよいことはいうまでもない。
なお、以上の実施例では矩形電極393などの大きさを画面の中央部と周辺部などで変化させるとしたが、画像表示装置では、画素サイズを画面の中央部と周辺部で変化させることは意義がある。画面の中央部の画素サイズを小さくし高精細とする。
(図1)(図39)等において各導光板14、表示パネル21bから出射される光は、2値(出射状態,非出射状態)として説明したが、2値であっても表示パネル21に入射させる光に分布を持たせることができる。この方法について(図47)を用いて説明をする。(図47)において、(図47(a))を第1フレーム、(図47(b))を第1のフレームの次の第2フレーム、(図47(c)を第2のフレームの次の第3フレーム、(図47(d))を第3のフレームの次の第4フレームとする。なお、説明を容易にするため、導光板14または電極393は1/4分割とする。
第1フレームでは導光板14に配置された発光素子11または、電極393を操作して導光板16からは下側の1/4の部分82から光が出射されるようにする。第2のフレームでは、半分から下側の2/4の部分82から光が出射されるようにする。第3のフレームでは、3/4の部分82から光が出射されるようにする。第4フレームでは、すべての部分が光出射領域(表示領域)82となるようにする。
このように動作させれば4フレームでの合成状態は(図47(e))となる。つまり、表示領域107dが最も明るく、表示領域107aを最も暗くすることができる。
以上のことはバックライト16から出射させる光量を表示画面の各部で変化させることができることを意味する。(図47)ではバックライト16から出射される光量は出射状態と非出射状態の2値であり、数フレーム間で階調表示を行うものであった。もちろん、各導光板等が単独で明るさ調整ができるのであれば1フレームで表示領域の各部において、明るさ分布を形成できる。各導光板で単独で明るさ調整する方法とは、たとえば、各導光板片に複数の白色LEDを取りつけ、このLEDの点灯個数を増減させる方法、白色への電流を増減させる方法、蛍光管への投入電力を増減する方法、走査電極393への印加電圧を増減する方法が例示される。
本発明では、数クレームにわたりバックライト16から出射される光束量を増減でき、もしくは、1フレームでバックライト16から出射される光束量を増減できる(領域調光方式)。
表示パネル21に表示画像に、明暗をつけた方が表示画像に奥ゆき感がでる。夜空の場合では極力画面を暗くすることが好ましい。この際は本発明バックライト16の全領域に均一に出射される光束量を低下させる。低下の方法としてはオン電圧を印加する走査電極数を減少させること、導光板14の発光素子11への投入電力を少なくする方法などがある。海岸の太陽下の場合では、極力画面を明るくすることが好ましい。この場合は、走査電極393に印加する電圧を高くすること、あるいはオン電圧を印加する走査電極数を多くすること、もしくは導光板に取り付けられた発光素子11、114への投入電力量を低下させることにより容易に実現できる。
一方、表示画像に明るい部分と暗い部分とが混在する場合もある。この際は明るい表示画像部下の導光板片を明るく、もしくは、矩形電極393に電圧を印加し、表示パネル21により多くの光が入射されるようにする。暗い表示の画像部下は、その導光板片からの光出射量を少なく、もしくは矩形電極393に印加する電圧を低くし、表示パネル21に入射する光を少なくする。
たとえば(図45(b))において、aの部分の画像が暗く、b,c,dの部分が明るく、他の部分が中間程度の明るさならば、走査電極393aへの印加電圧を高くし、(偏光板413a,413bの偏光軸がクロスニコルの場合でNWモードの時)、走査電極393g,393j,393lへの印加電圧を低くし、他の走査電極への印加電圧を中間レベルとすればよい。なお、(図45)が導光板方式の場合は、導光板14aに取りつけられた発光素子への印加電力を低くし、導光板14g,14j,14lに取り付けられた発光素子への印加電圧を高くし、他の導光板に取り付けられた発光素子への印加電圧を中間レベルとすればよい。
(図46)の場合も同様であって、aの部分の画像が暗く、b,c,dの部分が明るく、他の部分が中間程度の明るさならば、矩形電極393aへの印加電圧を高くし、矩形電極393b,393c,393dへの印加電圧を低くし、他の矩形電極への印加電圧を中間レベルとすればよい。なお、(図45)(図46)等において、走査電極(矩形電極)393あるいは発光素子11,141の明るさを、それぞれの個別の領域に対応して明るさ等を調整するとしたが、これに限定するものではなく、画面107全体を映像信号の内容(クラッシック,パソコン静止画,映画,ポップetc)またはデータ(ガンマ特性,明暗データ,明暗データの変化状態,明暗データの分布状態etc)に応じて、明るさ,コントラスト等を調整,制御をしてもよい。
また、矩形電極393のサイズは2種類等に限定するものではなく、多種多様のサイズでもよい。たとえば、サイズの大きさが3種類以上であってもよいし、ピクチャ・イン・ピクチャの子画面がより小さなサイズのものが密集して配置されていてもよい。また、導光板14,電極393等の形状は、四角形あるいはストライプ状に限定されるものではなく、六角形,三角形の多角形あるいは、円形その他星形などでもよい。また、導光板14,電極393は密集して並べる必要はなく、分散して配置しても、また表示領域107の一部だけに配置もしくは形成されたものでもよい。また、導光板14等の各部分が出射する光は必ずしも、映像信号のデータまたは内容を反映させなくてもよい。なお、映像信号のデータまたは内容により、ユーザがリモコン等を用いて任意に設定できるようにしてもよい。
(図48)は(図45)(図46)等の構成のパネルもしくはバックライトを用いた方式の表示装置の説明図である。なお、(図48)において411は走査ドライバとしているが、これに限定するものではなく発光素子11(141)の制御部としてもよい。つまり走査ドライバ411は、表示パネル21に入射する光を制御するものであれば、目的を達し得るからである。また走査電極393は導光板14と置き換えてもよいことは言うまでもない。なお、説明を容易にするために(図48)では走査電極393と、走査ドライバ411であるとする。
本発明の表示装置は2つのフレームメモリ485a,485bを具備する。切り換え部484aがメモリ485aにデータを格納している時は、切り換え部484bはメモリ485bからデータを読み出している。逆に切り換え部484aがメモリ485bにデータを格納している時は、切り換え部484bはメモリ485aからデータを読みだしている。以上のようにメモリ485aとメモリ485bとは交互に読み出しと書き込みが行われる。
演算部483は(図76)に示すように、入力された映像データから“平均輝度”,“最大輝度”,“最小輝度”,“輝度分布”,“明領域個数”,“暗領域個数”のうちすべてをまたは任意の抽出データを作成し、この抽出データをデータ格納部482に格納する。抽出データより走査ドライバ411は制御される。
走査ドライバ411はストライプ状の走査電極あるいは矩形電極393が接続されている。走査ドライバ411には電極393(導光板14方式の場合は、導光板14に接続された発光素子14(141)を制御する。演算部483はこの走査ドライバ411に適応したデータを作成するのである。
一方、切り換え部484bからの映像データは、映像信号制御部481に送られる。映像信号制御部481は映像信号に対し、立ちあがり電圧、振幅増幅制御を行い、また、1Hもしくは1D反転処理を行い、液晶層226の電気−光変換特性に良好に適応するようにデータ操作を行う。これらのデータ操作を終了したデータはソースドライバ102に印加される。
ソースドライバ102はレベルシフトなどの処理が行われた後、D/A変換されてソース信号線に印加される。なお、駆動方式については(図29)から(図34)等に説明したので省略する。しかし、駆動方式は(図29)から(図34)等の方式に限定するものではない。1画素行ごとに画素電極230に印加する映像信号の極性を反転させる1H反転駆動、1画素列ごとに画素電極230に印加する映像信号の極性を反転させる1V反転駆動、1画素行かつ、1画素列ごとに画素電極230に印加される映像信号の極性を反転させる1D反転駆動のいずれでもよいことは言うまでもない。
(図48)において明らかなように、本発明の表示装置では、映像信号の画像に応じてバックライト16から出力される光量を制御している。さらにバックライト16から出力される光量はストライプ状もしくは、矩形状の細分された領域ごとに明細/コントラスト等を調整するのである。もちろん、バックライト16から出力される光量をバックライト全領域にわたり1つのものとして制御をしてもよいことは言うまでもない。
当然のことながら液晶表示パネル21に印加する映像信号も、黒伸張,白伸張を行ってもよいし、ガンマカーブを映像信号の内容によって変化させてもよいことは言うまでもない。
また、走査ドライバの制御は、表示画像が静止画か動画かを検出して、自動的に制御してもよいことは言うまでもない。
また、全フレームにわたり制御する必要はなく、任意に抽出した映像データに基づいて制御してもよい。また、過去の映像データを複フレームにわたり反映しながら制御を行ってもよい。
以上のように本発明の表示装置では、映像データにもとづき、バックライトを、マトリックス状にバックライトから出射される光を制御する。そのため、1つの画像で暗領域と明領域が混在しても個々の部分ごとに明るさ調整等を行うことができるので、メリハリのある映像表示を実現できる。
(図49)は、2フレーム以上の期間で、導光板14もしくは走査電極393を操作し、マトリックス状に表示画像107に明暗を形成する方法である。(図47)ではストライプ状であったが、(図49)はマトリックス状である。
(図49)では、斜線(縦線)などの重なりを多く図示した箇所が暗いことを示している。したがって、表示107aが最も暗く次に107b→107cとなり、107dが最も明るい。つまり、数フレームの期間のうち、表示領域107aは3フレーム期間、107bは2フレーム期間、107cは1フレーム期間の間、暗表示されたと考えれば理解しやすいであろう。もちろん、導光板14に取り付けられた発光素子11の個数あるいは、矩形電極上の液晶層226bに印加する電圧を強弱させて、1フレームで中間調透過率を実現できる場合は、微妙な透過率制御を実現できることは言うまでもない。また、(図49)(図47)では数フレームで明暗等を表現するとしたが、これに限定するものではなく、1フレーム期間を複数の期間に分割し、分割された期間内で発光素子11等を点滅等させることによっても実現できることは言うまでもない。
(図39)等において走査電極393は、画面107上から下へ順次走査するように表現したが、これに限定するものではなく、(図50)のように構成してもよい。なお、(図50)において、393は走査電極としているが、これに限定するものではなく、たとえば導光板14に置きかえてもよい。このことは(図48)と同様であり、目的も同一だからである。つまり、以後の実施例においても説明を容易にするため走査(矩形)電極393方式を例示して説明するが、これに限定するものではなく導光板方式であってもよい。
(図50)では2つの走査ドライバ411a,411bを具備し、走査ドライバ411aは偶数番目に配置された走査電極393aに接続され、走査ドライバ411bに奇数番目に配置された走査電極393bに接続されている。つまり、走査電極393は上から順次、交互に異なる走査電極393と接続されている。
(図50)のバックライトは、NTSC等のインタレース表示の表示パネル21と組み合わせて用いることが好ましい。(図51(a))に示すように、奇数フレームでは、走査電極393の奇数番目(393a)から順次走査して光出射状態にする(もしくは、液晶等の応答性を考慮する場合は、その逆とする)。偶数フレームでは(図51(b))のように、走査電極393の偶数番目(393b)から順次走査して光出射状態にする(もしくは、液晶等の応答性を考慮する場合は、その逆とする)。以上のように(図51(a))と(図51(b))を組み合わせることにより(図51(c))のように全画面が選択され、1つの表示画面が表示される。
なお、(図51)において、オン電圧が印加される走査電極393は一本ずつに限定するものではなく、複数本でもよい。また走査順序も画面の上から下に限定するものではなく、上から下→下から上→上から下へと走査を行ってもよい。また、場合によってはランダム走査でもよい。以上のことは(図49)の構成についても適用できることは言うまでもない。また、表示パネル21の表示画像が静止画であるが動画であるかを検出して、制御方式を切り換えてもよい。このことは(図10)の説明と同様であるので説明を省略する。
以上の構成により、表示パネル21上に帯状の黒表示を表示させ、または、一定の期間の間、表示画像を観察者に見えなくすることにより、動画表示特性を改善するものであった。これを実現するために、走査(矩形)電極393を用いたり、導光板14を制御した。しかし、この方法によらずとも、表示パネル21への映像信号を制御することにより、画像表示と黒表示の交互切替表示を実現することができる。つまり、バックライトは常時点灯させたまま(もちろん、(図39)〜(図51))の方式と組み合わせることは自由である)、表示画像に黒表示させることにより、画像と画像間に見かけ上黒表示を挿入して動画表示を改善するものである。
なお、本明細書の説明において、細分された導光板114もしくは走査電極を操作して、黒表示を行うとして説明したが、これは説明を容易にするためである。他の方法として、自己発光デバイス、たとえばEL素子,蛍光発光素子等をマトリックス状もしくはストライプ状に並べ、これらを制御して黒表示を行ってもよいことは言うまでもない。
しかし、画像表示と画像表示との間に黒表示をおこなおうとすると、映像信号の表示レートを倍速変換など、高速に行う必要がある。映像信号の表示レートをあけると、信号処理回路の周波数が高くなり、回路コストが高くなる。この課題に対するため、(図52)に示す本発明の表示パネルでは、表示パネル21の表示領域107を4つの領域(107a,107b,107c,107d)に分割し、それぞれの領域を駆動するソースドライバ(102a,102b,102c,102d)を形成もしくは配置している。
(図52)において、表示領域107aはソースドライバ102aにより駆動される。また、表示領域107aのTFT241aはソースドライバ102aのソース信号線228aに接続されており、また、ゲートドライバ101aに接続されている。表示領域107bはソースドライバ102bにより駆動される。また、表示領域107bのTFT,241bのTFT241bはソースドライバ102bのソース信号線228bに接続されている。また、ゲートドライバ101bに接続されている。同様に表示領域107cのTFT241cはソースドライバ102cのソース信号線228cとゲートドライバ101cに、表示領域107dのTFT241dはソースドライバ102dのケース信号線228cとゲートドライバ101dに接続されている。
このように構成することにより、表示領域107a〜107bは個別に駆動できる。つまり時間軸伸張をおこなわなくてもよい。たとえば、1フレームの最初の1/4の時間にソースドライバ102aと101aを用いて、表示領域107aに映像を表示し、次の1/4の時間にソースドライバ102bとゲートドライバ101bを用いて表示領域107cに映像を表示し、最後の1/4の時間にソースドライバ102dとゲートドライバ101dを用いて表示領域107dに映像を表示する。
映像を表示していない部分は、黒表示81を表示する。このように表示を行えば時間軸伸長を行わずに、1フレームの1/4の時間に映像を表示し、他の3/4の時間に黒表示を実現でき、また、映像表示位置を順次,移動させることができる。
なお、(図52)では表示領域107は4分割としたがこれに限定するものではなく、2分割でも、3分割でも4分割以上でもよい。たとえば2分割の場合は、一方を黒表示、他方を映像表示とし、交互に表示状態を切り換えればよい。
(図52)では4つのうち1つの領域を映像表示とし、他の領域を黒表示(映像でない表示)としたが、これに限定するものではなく、2つあるいは3つの領域を映像表示とし、他の領域を黒表示としてもよい。また、(図53)に示すように映像表示領域と黒表示領域とを交互に表示して、かつ、映像表示領域を順次移動させてもよい。
(図53(a))は黒表示81a,81bと映像表示82a,82bとしている。この表示時間は1/2フレーム時間である。(図53(b))は(図53(a))の次の状態で、黒表示81a,81bの位置をずらせ、また、映像表示82a,82bの位置をずらせている。この(図53(a)(b))で1フレームの画像を表示する。
(図53(c))は次のフレームの状態を示す。また(図53(d))は(図53(c))の次の状態を示す。つまり、(図53(a)(b))で第1フレームの画像を表示し、(図53(c)(d))で第2フレームの画像を表示する。また、画像は画面全体の1/2に表示するとともに、間隔をあけて表示(たとえば、(図35(c2),107a,107c)する。
なお、(図53)において81の箇所は該当バックライトが非点灯状態と考えてもよく、また走査電極393の非選択状態と考えてもよい。したがって、(図53(a2)………(d2))において、画面107は全表示状態(黒表示状態がない)であってもよい。また、(図53)では表示領域(たとえば、107a)は順次、下方向に走査するとしているが、これに限定するものではなく、たとえば表示領域107a,107cと表示領域107b,107dの各部分を一斉に表示切り換えするとしてもよい。
以上の実施例では画像を表示している領域は一定面積としてきた。しかし、これに限定するものではなく、画像の表示状態にあわせて変化してもよい。(図10)等で説明したように黒表示部81が多いほど画面は暗くなるが、動画ボケは少なくなる。逆に黒表示部81が少ないほど画面は明るくなるが、動画ボケが発生しやすくなる。
この動画ボケと画面の明るさは、画像データの内容あるいは表示パネル21の周辺照度などに適用して自動的に変化させるか、もしくはユーザがリモコンなどを用いて自由に設定,調整できるようにしておくことが望ましい。たとえば、(図54(a))は映像表示領域(以下領域)82が一番狭く、(図54(b))が次に、(図54(c))の状態が最も広くしている。なお、(図54(d))は全点灯状態である。全非点灯状態から全点灯状態までの間をユーザー等が自由に設定できるようにしておくことにより、画質改善を良好に行うことができる。なお、(図54)においても点灯領域82とは表示パネル21の映像表示領域とも考えることができるし、点灯しているバックライト16部とも考えることができる。
(図54)は、点灯領域82は1つの帯状であったが、(図55)に示すように複数の帯状82a,82bでもよく、また3本以上に分割されていてもよい。また、(図46)のようにマトリックス状に分割されて表示されてもよい。したがって、点灯領域82は帯状に限定されるものではなく、ドット状等でもよい。
なお、(図55)において表示領域107bは第1フレームの画像を、表示領域107aは第2フレームの画像を、表示領域107cは第3フレームの画像を表示しているとしてもよい。したがって、点灯部82bが現在の第1のフレームを表示状態としているとすれば、点灯部82aは第1のフレームの次の第2のフレームを表示状態としていると考えてもよい。
バックライト16の点滅は、バックライト16等を複数の領域に分割し、各々を制御する他に、(図56)に示すようにバックライト全体を点滅させてもよい。(図56(b)(d))が消灯状態、(図56(a)(c))が点灯状態である。
今、点灯状態の時間をt1、消灯状態をt2とすれば、0.25≦t1/t2≦1.5の関係を満足することが望ましい。さらには、0.4≦t1/t2≦1.0の関係を満足させることが望ましい。
(図56)は全画面107を一括して点灯、消灯するものである。全画面107を点灯,消灯させるものはバックライト16を点滅させる他、走査電極393を制御しても行うことができる。その他、液晶表示パネル21の対向電極255に電圧を印加することによっても行うことができる。
液晶表示パネル21は液晶層226の全領域にわたり対向電極225が形成されている。液晶表示パネル21がNW(ノーマリホワイト)モードのとき、対向電極225に大きな電圧(飽和電圧)を印加すると黒表示となる。NB(ノーマリブラック)モードではこの逆である。本明細書では説明を容易にするには液晶層はNWモードとし、液晶226に所定電圧以上の電圧を印加すれば映像が表示されないものとする。
なお、映像が表示されないとは一般的に黒表示を意味するが、これは観察者に表示画像を見えなくもしくは見えにくくするものであり、完全に黒表示のみを意味するものではないことは以前にも述べた。つまり、多少の表示が見えていても黒表示であり、仮に白表示で映像が見えにくいのであれば、これも概念的には黒表示である。したがって、灰色表示等も黒表示の概念に当然のことながら含まれる。通常表示状態よりも画面輝度を低下させた状態と考えればよい。輝度低下は通常よりも1/2以下とすることが好ましい。
(図57)はパルス発生回路571を具備する。パルス発生回路は正弦波、矩形波などを出力する。また出力する信号振幅を±7(V)の範囲で、可変できるように構成されている。つまり、パルス発生回路とは対向電極225に信号を印加し、液晶分子を配向させ、黒表示状態とするものである。
パルス発生回路571の出力は切り換え回路484の端子aに接続されている。切り換え回路484の端子bは固定電位とされている。切り換え回路484はアナログスイッチ,メカニカルリレー,CMOSリレー,ホトカプラによる絶縁型リレー/スイッチもしくはプッシュスイッチ、スナップスイッチなどの手動スイッチ等が該当する。また、切り換え回路484の端子aと端子bのスイッチングはユーザのリモコン操作により、また外光の照度によりもしくは表示パネル21への映像信号のデータにより自動的にもしくは手動で切り換えが行われる。
切り換え回路484のb端子は通常時(映像表示時)に対向電極225に印加される電圧が印加されている。通常印加電圧はコモン電圧である。ただし、対向反転駆動時は、フィールド(フレーム)毎に反転する信号が印加される。また、端子bに印加される電圧はフリッカを低減させるために、±0.8(V)の範囲で電圧を調整できるように構成しておくことが好ましい。
また、液晶表示パネル21がOCBモードの場合は、表示開始時に比較的高い電圧パルス(正弦波でもよい)を0.1〜1秒間程度の期間印加する必要がある。これに対応するため、パルスの振幅値を自動的に変化できるように構成しておくことが望ましい。
切り換え回路484の端子Cは液晶表示パネル21の対向電極225と接続されている。したがって切り換え回路484の端子cからは端子bまたは端子aと接続される。したがって、表示画面107を黒表示にするには端子aからの入力を端子cに出力し、画像を表示する時は、端子bからの入力を端子cに出力する。対向電極225に端子aと端子bの電圧を交互に印加することにより動画ボケを改善することができる。また、表示画像が静止画の場合は、端子bの電圧を端子Cに印加したままとすればよい。これらの制御は制御回路103で行う。制御回路103等は以前に説明しているので説明を省略する。
(図58)は、(図57)に示す駆動回路の動作を説明するための説明図である。(図58(a))は対向電極225にVc(コモン電圧)が印加された状態である。ここでは説明を容易にするためにVcは0(V)(GND)として説明をする。(図58(a))は表示パネル21に映像が表示されている状態である。画素電極230には一画素列ごとに異なる極性の電圧(+V1,−V2,+V3,−V4…………)が印加されて自然画が表示される。
(図58(b))はパルス発生回路571から対向電極225に+Vr電圧が印加されているところを示しており、(図58(c))はパルス発生回路571から対向電極225に−Vr電圧が印加されているところを示している。Vr電圧は通常画像を表示する際に用いる信号の振幅を最大値の80%〜150%の振幅値である(絶対値)。+Vr電圧を印加している時間t1と−Vr電圧を印加している時間t2の平均値t=(t1+t2)は、1水平走査期間と一致もしくはその整数倍にする。しかし、最も好ましくは1水平走査期間とすることが好ましく、t1=t2とすることが好ましい。
(図58(b)(c))のように±Vrの電圧を対向電極225に印加すると液晶225には相対的に高い電圧が印加され、液晶分子が配向動作して黒表示となる。したがって、画像表示と黒表示とを交互に実施することができる。
これらの表示方法は動画ボケの改善だけでなく、画素輝度調整にも、コントラスト調整しても活用できることは言うまでもない。また、(図58)等では対向電極225がベタ電極としたが、たとえば、R,G,Bの画素230に対応して対向電極225が分割されて形成されている場合は、各対向電極(225R,225G,225B)ことに、Vr電圧を印加して独立に黒表示を実現してもよいことは言うまでもない。
なお、本発明の駆動方法/表示方法等はフィールドシーケンシャル表示の表示パネルにも適用できることは言うまでもない。
(図59)は、(図57)(図58)の駆動方法をさらに詳しく説明するために等価回路図で図示したものである。パルス発生回路571からの出力は表示パネル21の対向電極225に印加される。したがってコンデンサである液晶層226には交流電圧が印加され、黒表示となる。なお、液晶層22がNB(ノーマリブラック)モードの場合は、駆動電圧の振幅値はこの逆にする必要がある。
以上の実施例は、対向電極225に電圧等を印加して、画像表示と黒表示の交互切替表示を実現するものであった(図60)参照)。(図60)において(図60(a))は画面全体が画像表示状態、(図60(b))は画面上部から黒表示107bを開始し、順次この黒表示部107bを画面下方向に移動させる(図60(c)(d))。一方、画面の上部から次のフレームの画像107aを表示する(図60(c))。
このような表示方法/駆動方法は(図58)に示すように対向電極225に電圧を印加する方式でも、(図40)に示すような走査電極393方式でも実現することができる。また、(図40)でも述べたように(図61)に示すように複数の画素行あるいは、複数の画素列に対し、1つの走査/矩形電極393を配置してもよいことは言うまでもない。また、走査ドライバ411は(図50)に示すように複数個設ける必要はなく、(図62)に示すように1個でもよい。また、(図57)では切り換え回路484によりVc電圧または±Vr電圧を対向電極225に印加するとした。しかし、(図62)のように対向電極225が走査電極(矩形電圧)393の場合は、走査ドライバ411にVc,±Vr電圧の印加端子を設けておき、これらの複数の電圧のうち1つを選択して印加できるように構成しておけばよい。たとえば、黒表示を行う場合は+Vrもしくは−Vr電圧を入力し、走査電極393(=対向電極)に入力し、画像表示の場合は、Vc電圧を走査電極393(=対向電極)に印加する。このように駆動することにより黒表示と画像表示とを交互に行うことができる。
なお、(図62)において、走査電極393のすべてに一括して+Vr電圧または−Vr電圧を印加する必要はなく、+Vr電圧と−Vr電圧とを交互に印加してもよい。たとえば+Vr電圧を393a,393c…に印加し、−Vr電圧を393b…に印加する方法である。各走査電極393に印加する極性はフレーム(フィールド)毎に反転させる((図63)参照)。このように、走査電極393に反転した電圧を印加することにより画素電極230に印加した電圧との絶対値が大きくとれる。また、フリッカが目立ちにくく、画質も向上する。(図57)(図63)においては、(図10)と同様に走査ドライバ411、ゲートドライバ101,ソースドライバ102とは同期をとって表示パネル21に画像を表示することは言うまでもない。
走査ドライバ411もしくは、パルス発生回路571は、(図64)に示すようにCOG技術により突起電極からなる電極端子644と導電ペースト642aでアレイ基板221上に配置することが好ましい。走査ドライバ411等からの出力信号(出力電圧)は、アレイ基板221上に形成された配線パターン643により伝達される。対向電極225もしくは走査電極393と配線パターン643とは導電ペースト642bにより電気的に接続されている。なお、導電ペースト642bは封止樹脂641の外側に形成される。
以上のように走査ドライバ411等をアレイ基板221上に積載することにより、走査ドライバ411等はソースドライバ102,ゲートドライバ101と同時に積載することにより、表示パネル21の製造が容易になる。
(図65)は走査電極393と画素行との配線状態を示したものである。ただし、走査電極393は、複数の画素行に対し一つの走査電極393を配置してもよく、また逆に、一画素行に複数の走査電極393を配置してもよいことは言うまでもない。
なお、走査電極393は対向基板222側に形成もしくは配置することを前提として説明してきたが、これに限定するものではなく、走査電極393はアレイ基板221側に形成してもよい。たとえば、(図65)において、走査電極393上に絶縁膜を形成し、その上に画素電極230を形成した構成が例示される。等価回路では(図66)のようになる。なお、ストライプ状の走査電極393に限定するものではなく、(図46)等に示すような矩形状電極でもよい。
走査ドライバ411aから出力される電圧(信号)は走査電極393に伝送され、この電圧(信号)は誘電体膜246を介して画素電極230に伝達される(P点)。したがって、(図66)の構成においても、P点の電位を操作できるから、液晶層226に印加できる電圧量を制御でき、黒表示等を行うことができる。
以上の実施例は走査電極393もしくは、対向電極225等に電圧もしくは信号を印加することにより、黒表示を行うものであった。黒表示を行う際、ソース信号線228に印加される信号によらず黒表示を行う。しかし、ソース信号線228に黒表示データ(信号)を伝達し、この黒表示データ(信号)を画素電極230に書き込むことにより黒表示を行えば操作も容易である。(図68)は、ソースドライバ682と制御ドライバ684とが同期を取り、画素電極230に黒表示電圧を保持させるものである。
制御ドライバ684は、VH電圧をVL電圧を出力する。VH電圧はTFT241をオンさせるオン電圧である。VL電圧はTFT241をオフさせるオフ電圧である。制御ドライバ684は制御信号線685を具備し、この制御信号線685にVHもしくはVL電圧が印加される。(図68)では1本の制御信号線685は3画素行を分担しているように図示しているが、これに限定するものではなく、1画素行に1本の制御信号線でもよく、また、多画素行に1本の制御信号線でもよい。(図68)の画素230のTFT241とソース信号線228または、ゲート信号線261との接続状態はより詳しくは(図67)のように示される。
ゲート信号線261にオン電圧が印加されるとTFT241bがオンし、その時にソース信号線228に印加されている電圧を画素電極230に印加する。また、制御信号線685にオン電圧が印加されるとTFT241aがオンし、その時にソース信号線228に印加されている電圧を画素電極230に印加する。したがって、1つの画素電極230はゲートドライバ101と制御ドライバ684により印加される信号が制御される。そのため、画素電極230にはTFT241aとTFT241bを別個に制御することができる。
(図68)において、ソースドライバ102は、主要な構成要素としてシフトレジスタ682およびOR回路681、アナログスイッチ683などを具備する。電源電圧は3(V)もしくは3.3(V)の単一電源であり、内部にチャージポンプ回路を具備し、必要な電圧を作っている。
シフトレジスタ682はデータ(DATA)端子とクロック(CLK)端子を具備し、データ端子のデータをシフトする。そしてデータのある位置のアナログスイッチ683が閉じるように操作される。GONB端子をHレベルにするとOR回路の出力はすべてHレベルとなり、すべてのアナログスイッチ(ASW)はオンする。したがって、GONB端子を操作することにより、すべてのソース信号線228にSIG端子に印加された映像信号を印加することができる。このGONB端子はプリチャージ用として用いる。SIG端子は映像信号を印加する端子である。
(図68)ではアナログスイッチ683bが閉じているから、映像信号はソース信号線228bに印加されていることになる。各ソース信号線228には見かけ上、コンデンサが形成されている。このコンデンサは主としてゲート信号線261とソース信号線228の交差部によって形成される。アナログスイッチ683はシフトレジスタ682の出力により順次1個ずつ閉じていき、それにあわせて映像信号が各ソース信号線228に印加される(サンプルホールドされる)。
アナログスイッチ283は低温ポリシリコン技術で形成されており、PチャンネルのW/L比LPとNチャンネルのW/L比LNとの関係は、0.8≦LP/LN≦2.5の関係を満足するように形成されており、より好ましくは1.2≦LP/LN≦2.0の関係を満足させることが好ましい。なお、ソース信号線の抵抗値は50オーム以上250オーム以下とすることが好ましい。
一水平走査期間(1画素行の選択期間)には1本のゲート信号線261にオン電圧が印加され、次の一水平走査期間では次のゲート信号線261にオン電圧が印加されて、前のゲート信号線261にはオフ電圧が印加される。ゲート信号線にオン電圧が印加されると、このゲート信号線に接続されたTFT241aがオンし、その時にソース信号線228に印加されている(サンプルホールドされている)電圧を画素電極230に書き込む。
(図69)は、SIG端子に入力する映像信号の波形である。説明を容易にするため、(図69)では1フィールド(フレーム)で1回反転する1F反転の場合を示している。なお、(図69)の波形でNWモードであれば、画面の上部が黒の横ストライプで、画面の一番下が白の横ストライプとなる6ステップの画像が表示されるはずである。
(図69(a))の駆動方法では、t1の時間に表示パネル21の表示画面107には黒が書き込まれる(黒表示となる)。t2の時間に画像が表示される。(図68)の構成では制御信号線685は3画素行のTFT241bと接続されているから、もし、制御ドライバ684のシフトレジスタクロックとゲートドライバ101とのシフトレジスタクロックが同一であれば、t1の時間に3倍速で各画素行が黒表示と切り換えるはずである。そして、黒表示後、画面の上部から順に画像が表示されていくはずである。
黒表示期間t1と画像表示期間t2との関係は制御ドライバ684の速度と、ゲートドライバ101の速度とを考慮して(任意に設定できる、もしくは設計事項である)行えばよい。黒表示時間t1が長ければ動画ボケは改善される。しかし、表示画像は暗くなる。
なお、(図69)においてt1とt2の関係は、0.2≦t1/t2≦2の関係を満足させるようにすることが好ましい。また、t1とt2のうち少なくとも一方の期間を自動であるいは手段で可変でもするように構成しておくことが好ましい。
(図69(b))はt1の期間をt1aとt1bの期間にわけたものである。t1aの期間は(図69(a))のt1が該当する。つまり、黒表示期間である。t1bの期間はプリチャージ期間である。t1bの期間にソース信号線228に電圧を印加し、アナログスイッチ683の書き込み能力不足を解消する。プリチャージ電圧V1は、次のフィールド(フレーム)で印加する映像信号(全エリア107)の平均振幅値VAの70%以上120%以下とすることが好ましい。もしくは1Hごとにプリチャージを行う場合は、次の画素行に印加する映像信号の平均振幅値VAの70%以上120%以下とすることが好ましい。VAの算出はメモリ485のデータを演算することにより容易に算出することができる。
なお、(図69)においてt1+t2=1Fとしたがこれに限定するものではない。たとえばt1+t2=1H(一水平走査期間)としてもよい。つまり、1H期間をt1とt2に分離し、t1を黒表示(高電圧)映像とし、t2を画像データ(自然画)映像とすればよい。そしてt1の期間にTFT241bをオンさせ、t2の期間にTFT241aをオンさせる。ただし、制御ドライバ684により選択されたTFT241bが接続された画素行と、ゲートドライバ101に選択されたTFT241aが接続された画素行とは一定の間隔にする必要がある。さもなければ黒表示後にすぐに画像データが書き込まれてしまうからである。
また、(図68)では一つの制御信号線685は3つの画素行を制御するとしたが、これは一例であって、一画素行でもよいし、もっと多画素行であってもよい。また制御する画素行は連続する必要はなく離散した画素行を選択、制御するものであってもよい。
なお、(図68)において、制御ドライバ684は内部のシフトレジスタを動作させて制御信号線685を順次選択するとしたが、これに限定するものではなく、ランダム選択してもよく、また、全制御信号線685を一度に選択して黒表示を実現してもよい。
(図70)はゲートドライバ101にGOE端子701を付加した構成である。GOE端子701をHレベルにすると全ゲート信号線261にオン電圧が出力される。したがって、すべてのTFT241がオン状態となり、ソース信号線228に印加された電圧を画素電極230に書き込む。
GOE端子701は(図69(a))のt1期間、もしくは(図69(b))のt1a期間にHレベルにする。したがって、この期間に全画面107は黒表示となる。なお、(図70)の実施例では全画面を一括して黒表示するとしたが、複数本のGOE端子を形成し、画面を分割すれば、画面を分割して黒表示することができる。また、(図69(a))のt1の期間オンする画素行と、t2の期間オンする画素行とを個別に制御できるようにすれば、一画素行ずつであっても黒表示書き込みと、画像表示書き込みとを切り換えることができる。この構成は、ゲートドライバ101にt1の期間選択用のシフトレジスタ1と、t2の期間選択用のシフトレジスタ2とを設け、この出力をリアルタイムで切り換えてゲート信号線261を選択するようにすればよい。また、(図69(b))に示す。プリチャージ時間t1bの適用もできることは明らかであるから、(図69(b))の場合も(図68)の説明を準用することができる。したがって説明を省略する。
以上の実施例はソースドライバ102から黒表示を行う信号と画像表示を行う信号の両方を出力するものであった。しかし、ソースドライバ102にすべて負担させると、映像信号の倍速変換をする必要が生じたり、複雑な映像信号処理が必要になるなどのため、表示装置のコストが高くなる。
(図71)はこの課題を対処するものである。711はリセット信号線である。この信号線には黒表示を行うために信号が印加されている。一例として5KHzから50KHzの矩形波もしくは正弦波である。(図68)等で説明したソース信号線102が出力する黒表示用の信号と同様である。TFT241bがオンするとリセット信号線711に印加されている信号711が画素電極230に書き込まれる。そのため、画素電極230上の液晶層226が配向し、該当画素は黒表示となる。
なお、リセット信号線711は画素行方向に接続しているが、画素列方向に接続してもよいし、また、マトリックス状に接続したり、複数の画素行もしくは列のTFT241bと接続し、ブロックごとに黒表示を行ってもいよ。
また、本発明の明細書ではスイッチング素子としてTFTを例示して説明しているが、これに限定するものではなく、薄膜ダイオード(TFD)などのスイッチング素子、プラズマアドレス型液晶表示パネルなどのプラズマの作用によりスイッチングを行うものでもよく、その他、走査電極方式等では、特に、リレーなどのメカニカルな動作機構のもの、CMOSリレー,ホトリレーなどでもよく、また、STNなどの実効値応答を行う方式であってもよい。また、TFT241はドレイン端子が画素電極230に接続されておればよく、(図71)の位置に限定されるものではない。
リセット信号線711は通常(リセットを行わない時)は固定電位(たとえば対向電極225電位)に保持しておけば、リセット信号線と画素電極230とを電極として付加容量を形成することができる。この場合はリセット信号線711は画素電極230下で一定の電極幅を有するように構成する必要がある。また、リセット信号線711はITOなどの透明電極で形成すれば、開口率を低下することはない。透明電極で形成し、配線抵抗が高くなりすぎる場合は、透明電極の一部を金属材料で形成すればよい。なお、開口率の問題は画素電極230が反射電極の場合は課題とはならない。
TFT241aがオンすると、ソース信号線228に印加されている映像信号が画素電極230に書き込まれる。したがって表示パネル21に画像が表示される。一方、TFT241bがオンすると、リセット信号線711に印加されている。黒表示用の信号が画素電極230に書き込まれる。したがって、表示パネル21の表示領域の一部または全部が黒表示となる。黒表示される領域と画像表示される領域とを交互にまたは、走査状態とすることにより容易に動画ボケ等を改善できる。好ましくは、ゲート信号線261aが接続されたゲートドライバと、ゲート信号線261bが接続されたゲートドライバとを設けることにより、映像信号等を倍速変換をする必要もなく、複雑な回路構成にする必要もなく、黒表示と画像表示を交互にまたは同時に行うことができる。
(図72)は(図71)の周辺部を含めた等価回路図である。パルス発生回路571から黒表示用の信号が出力される。ゲートドライバ101bは黒表示を行う画素を選択し、ゲートドライバ101aは画素表示を行う画素を選択する。
(図73)は黒表示用のソースドライバ102bとゲートドライバ101b,画像表示用のソースドライバ102aとゲートドライバ101bを具備する構成である。TFT241aはソースドライバ102aに接続されたソース信号線228aに接続され、また、ゲートドライバ101aに接続されたゲート信号線261aに接続されている。TFT241bはソースドライバ102bに接続されたソース信号線228bに接続され、また、ゲートドライバ101bに接続されたゲート信号線261bに接続されている。TFT241aと241bは画素電極230の対角位置に配置されている。
このようにTFTアレイを形成することにより、TFT241aは画素行単位で順次画像を表示し、TFT241bも画素行単位で順次、黒表示を表示する。
(図73)の構成では、同一クロックに同期させて、ソースドライバ102aとゲートドライバ101aの組と、ソースドライバ102bとゲートドライバ101bの組とを、動作させるだけである。したがって、回路構成も容易となる。また、黒表示に書きかえている画素行位置と、画像表示は書きかえている画素行位置の間隔を、ユーザがあるいはシステムがもしくは自動的に可変することが容易となる。また、黒表示領域面積の増大,縮小も容易である。したがって、コントラスト調整,画面輝度調整も容易となる。
(図74)は(図73)の構成を等価回路図で示したものである。なお、(図73)の構成において、ゲート信号線261と画素電極230を電極として付加容量262を構成すれば画素開口率も低下せず好ましい。
本発明は、映像信号の内容に応じて、映像信号データを補正(ガンマカーブ,白黒伸長など)する機能と、映像信号からバックライトを調光する信号を作成し、バックライトを制御する機能とを有する、もしくは実施することを特徴とする。(図75)はその構成図である。ただし、(図10)で説明した事項は極力、省略する。
映像信号処理回路106から、ドライバコントローラ103に、ガンマカーブ,白黒伸張処理が行われたデータ、HD,VD周期信号が送られる。ドライバコントローラ103はゲートドライバ101,ソースドライバ102を制御して表示パネル21に画像および黒表示を表示する。また、表示パネル21上に走査ドライバ411、パルス発生回路571が構成もしくは積載されている場合は、これらも制御する。
一方、映像信号処理回路106からバックライトコントローラ105に、バックライトの点滅情報,点滅周期,輝度レベルなどが送られる。バックライトコントローラ105はこれらの信号に基づいて、LEDドライバ104(発光素子ドライバと考えるべきである。たとえばELドライバ,蛍光管ドライバ,蛍光素子ドライバなども含む概念である)を制御して、バックライトの各部もしくは全体を、調光もしくは点滅させる。
したがって、バックライトの調光等と表示画像の補正処理を同時に行うことにより、高コントラスト表示、動画ボケの改善などを効率よくおこなうことができる。なお、映像信号処理回路106には自動的に、もしくは手動で操作できるスイッチSWを取りつけておくことが好ましい。SWを操作することにより、表示パネル21に表示させる画像が静止画と動画の場合の処理を切り換える。
(図76)は本発明の主として、映像信号処理回路106部のブロック図である。メモリ485aの映像データから画面の平均輝度,最大輝度,最小輝度が抽出される。これらの輝度データは乗算器761で重み付け処理がされて、演算処理回路762aに送られる。重み付け処理の係数は、ユーザが任意に、もしくは映像内容あるいは周囲照度により自動的に設定できるように構成される。この映像内容とは映画とかコンサートとかのジャンル別のことを、もしくは明るいシートとか暗いシーンとか画面輝度状態のことを意味する。
周囲照度により変化させるのは表示パネル21を観察する周囲照度が高い場合は、画面輝度を高くする必要があり、周囲照度が低い場合は、省電力の観点からも画面輝度を低くすることが好ましいからである。周囲照度はホトセンサで検出すれば容易である。また、周囲の光の色温度もカラーセンサで検出し、加味することが好ましい。
また、メモリ485aの画像データはマトリックス状にマトリックス状に分割される。このデータの状態をメモリ485bに示す。このようにマトリックス状に区切られた個々のブロックごとに最大輝度,最小輝度,平均輝度が求められる。
なお、本明細書において、“輝度”という表現を用いているが、これはデータのレベル(大きさ),特性を示すものである。データが処理されて画像として表示されてはじめて輝度となるのであって、メモリ485上のデータ自身で輝度が表現されているわけではない。ここでは理解を容易にするため、あるいは説明を容易にするために“輝度”と呼んでいるだけである。
メモリ485bで求められた(処理された結果の)データからは輝度分布、所定値以上の明るさを有する明領域個数,所定値以下の暗さを有する暗領域個数が求められ、それぞれ、乗算器761で重みづけ処理が行われる。これら求められたデータは演算処理回路762aに送られる。演算処理回路762aはフレームごとのデータを加味し、また映像データの変化状態を加味することにより、重み付け定数Mの値を随時変更していく。つまり、過去のデータから乗算器761それぞれの係数Mを変化させるのである。これは、画像が明るい画面から次のフレームで急に暗い画面に変化する場合などに、単にフレーム処理で行っていたのでは、画像が急変してしまうからである。したがって、演算処理回路762aは画像データの変化量を追尾しながら処理を行う。
演算処理回路762aは入力されるデータを処理して、表示パネル21に適正なガンマカーブ、立ちあがり電圧,振幅値などを求める。ガンバ曲線は内部に有するメモリから構成されるROMテーブルで変換する。また、バックライト16の形状(光発光領域の分割状態)が(a)全画面一括、(b)ストライプ状,(c)マトリックス状であるかを考慮し、(a)〜(c)のうち1つを選択して、その形状に最適なようにデータ変換して出力する。この映像信号がソースドライバ102に転送される。ソースドライバ102はゲートドライバ101およびバックライトのドライバと同期をとって画像を表示する。
(図77)はバックライトコントローラ105の説明図である。データ処理は(図76)映像信号処理回路とほぼ同一である。異なる点はメモリ485bから求めるデータに“暗領域個数”がない点である。その他、異なる点は演算処理回路762bから出力されるデータはバックライトなどの発光体の点滅周期,点滅時間,点灯位置の分布という点である。これらのデータはバックライトドライバ104に送られる。
(図76)(図77)において映像信号から表示パネル21、バックライト16を制御するデータを形成(作成)するとした。これに加えて、(図78)に示すように制御する液晶表示パネル21の表示状態をホトセンサ781で検出し、検出された信号を検出器で制御データとし、この制御データをも用いてもよい。つまり、現在の表示状態(液晶には応答時間等の問題がある)をフィードバックして、よりよい画像表示状態とするのである。ホトセンサ781は対向基板222に密着させ、特別に形成した検出用電極783上の液晶の光透過率を検出する。検出用電極には表示画面の平均的な電圧を印加するように構成するとよい。
有機EL表示パネル,FEDなどの自己発光型の場合にも、(図76)の駆動方式を適用することができる。この場合はまた、ガンマカーブを変化させればよい。
液晶表示パネル21をライトバルブとして用いる投射型表示装置の課題に動画ボケがある。この動画ボケとは、動画像を表示した場合に動画像の輪郭がにじむもしくはおひきが発生する現象である。この動画ボケは液晶表示パネルだけでなく、1フレームの期間を使って階調を表示する表示パネルに生じる。
液晶表示パネルは特に液晶の応答性が悪いため動画ボケが大きいが、実はこの現象は液晶の応答性を速くしても発生する。したがって、動画ボケ対策はCRT以外のディスプレイ、たとえば、PDP,DMD(DLP),ELなどドットマトリックス型の表示パネルに共通に発生する。したがって、以下の事項、方法、装置はドットマトリックス型の表示パネルに適用される。
以上の本発明は主として、表示パネル表示装置について説明をした。これらの表示装置等をライトバルブとして用いれば投射型表示装置、ビューファインダを構成できるし、また、モニターとして用いれば、携帯情報端末,パーソナルコンピュータ,テレビ等を構成できる。以後、主として本発明の表示装置,表示パネル,駆動方法等を採用した各種表示装置について説明をする。
(図79)は本発明の投射型表示装置の構成図である。
表示パネル21は本願発明の表示パネル、半透過型表示パネル、TI社が販売しているDMDパネル、韓国の大宇社が開発しているTMA、あるいはシリコンチップドベース液晶表示パネルなどを用いる。ここでは透過型の表示パネルである場合を説明するが、表示パネルが反射型である場合は、PBS等を用いては容易に反射型に構成できる。
(図79)の794は回転フィルタである。回転フィルタ794はブラシレスDCモーター143により回転軸142を中心として回転する。回転フィルタ794は扇型のダイクロイックフィルタ(ダイクロクックミラー/色フィルタ)533を複数組み合わさった形状をしている。
(図81)に示すように、円盤802の周囲にダイクロイックフィルタ(カラーフィルタでもよい)794が並べられている。ダイクロイックフィルタ794RはR光を透過する。ダイクロイックフィルタ794GはG光を透過する。ダイクロイックフィルタ794BはB光を透過する。
円盤802は回転することにより入射光18である白色光を時分割でR,G,B光に変換する。R、G、B光に変換された光はフィールドレンズ795aで平行光に変換され表示パネル21に入射する。表示パネル21は入射光を変調し、変調された光は投射レンズ797に入射してスクリーン(図示せず)に拡大投影される。
(図80)に示すように、円盤802は筐体804中に配置されている。筐体804は金属材料、もしくはエンジニアリングプラスティック材料で形成あるいは構成されている。モータ143も筐体804中に配置されている。筐体804の光入射部には入射光18が入出射する透過窓803が取り付けられている。透過窓803には入射光の反射を防止するAIRコート膜(反射防止膜)が形成され、また、必要に応じて紫外線をカットするUVカット膜および赤外線をカットするIRカット膜が形成されている。筐体804の一部には筐体804内の熱を放熱する放熱板805が取り付けられている。また、放熱板805はペルチェ素子でもよい。
筐体804内は1気圧から3気圧の水素が充填されている。水素は比重が低いため、円盤802が回転することにより発生する風損を減少させることができる。また、放熱効果が高い。しかし、水素は酸素と混合することにより爆発する危険性がある。そのため筐体804の一部に水素の圧力および輝度を測定するセンサ801が取り付けられている。
センサ801は筐体内の水素の圧力および/または純度を測定し、水素の濃度等が一定値以下となると信号を発する。この信号により“水素濃度をチェックする”という表示灯を点灯させるとともに、ランプ791の発光を停止させる。
円盤801の周囲を完全に、または極力、筐体804で囲むことにより、騒音を防止する事ができる。ただし、筐体804に開口部を有する場合は、水素冷却方式は採用できない。しかし、円盤802の風きり音、モータ143の電磁音を良好に抑制できるという騒音防止の効果は十分に発揮できる。また、筐体804の周囲を液体などで直接冷却しても良い。
(図80)に示すように、円盤802は筐体804中に配置されている。筐体804は金属材料、もしくはエンジニアリングプラスティック材料で形成あるいは構成されている。円盤802もしくはフィルタ794の表面は空気などとの摩擦を低減するため、微小な凹凸を表面に形成すると良い。それはたとえば、ゴルフボールの表面部のような凹凸であるとよい。
表示パネル21が偏光変調方式の場合は、透過窓803に偏光板を貼り付けるかあるいは透明基板に偏光板を取り付けた板を光路に配置する。この際、透過窓803あるいは偏光板を取り付けた板はサファイアガラスあるいはダイヤモンド薄膜を形成した基板を用いると良い。これらは熱伝導性が良好だからである。
表示パネル21には(図111)に示すようにマイクロレンズアレイ1112を取りつけ、また表面に反射防止基板1111を取りつけることが好ましい。
マイクロレンズアレイ1112は周期的な屈折率分布を有するように、微小な凹凸(マイクロレンズ)が形成されている。マイクロレンズは日本板ガラス(株)が製造しているイオン変換法によっても形成することができる。この場合はマイクロレンズアレイ1112の表面は平面状となる。また、オムロン(株)あるいはリコー(株)のようにスタンパ技術を用いたものでもよい。その他、周期的な屈折率分布を有する構成として回折格子などがある。また、高分子分散液晶に電圧を印加することによりマイクロレンズを発生する方式もある。これらも、光の強弱を空間的に発生させることができるのでこれも用いることができる。また、マイクロレンズアレイは樹脂シートを圧延することにより、あるいは、プレス加工することにより形成あるいは作製してもよい。
ただし、マイクロレンズの形成ピッチPrと表示パネル21の画素の形成ピッチPdとが特定の関係となるとモアレが発生が激しくなる。そのため以下の関係を満足するように構成することが重要である。
モアレについては表示パネルの画素ピッチをPd 、マイクロレンズ186の形成のピッチをPrとすると、発生するモアレのピッチPは
1/P=n/Pd−1/Pr (数式15)
とあらわせる。最大モアレピッチが最小となるのは、
r/Pd=2/(2n+1) (数式16)
のときであり、nが大きいほどモアレの変調度が小さくなる。したがって、(数10)を満たすようにPr/Pdを決めるとよい。(数式16)で求められた(決定した)値の80%以上120%以下の範囲であれば実用上十分である。まず、nを決定すればよい。
なお、モアレの発生をさらに低減するにはマイクロレンズアレイ1112と表示パネル21間に散乱性能の低い拡散シートを配置するとよい。
動画表示を良好とする時は、OCBモードあるいはΔnが大きい超高速TNモード,反強誘電液晶モード,強誘電液晶モードを用いるとよい。また、表示パネルを反射型としても用いる場合には、高分子分散液晶モード,ECBモード,TN液晶モード,STN液晶モードを用いるとよい。
(図65)は1つの表示パネル21でカラー表示を行うものであったが、(図114)は3つの表示パネル21でカラー表示を実現するものである。3つの表示パネル21の画像を合成するダイクロイックプリズム1141に、偏光板431がはりつけられている。また、表示パネル21の光入射側の偏光板はサファイヤガラスからなる。もしくはダイヤモンド薄膜を形成した透明基板1142にはりつけられている。表示パネル21は(図22)(図23)(図24)(図27)等の構成が採用されており、また、(図111)に示すマイクロレンズアレイ1112および反射防止基板1111等が取りつけられている。
表示パネル21,ダイクロイックミラー,透明電極1142は点線で示す筐体804で密封されており、(図80)で説明したように筐体804の内部は水素が充填されている。その他、筐体804の外部に放熱板805等が取り付けられている点等は同様であるので説明を省略する。
発光ランプ1141は(図79)と同様にUHPランプ,メタハラランプ,キセノンランプ,ハロゲンランプが採用される。ランプのアーク長は(図79)と同様にパネル21の有効対向長をm(mm)としたとき、ランプのアーク長L(mm)は、m/50≦L≦m/20とされ、また、投射レンズ797のFナンバーFは1.5≦F≦3.0の条件を満足するように構成される。また、ランプ791と表示パネル21間には(図89)に示す2つのインテグレータレンズ891とプリズムアレイ871が配置される。
UHPランプ791から放射された光はダイクロイックミラー533a,533bによりR・G・B光の3原色の光路に分離され、R光は表示パネル21Rに、G光は表示パネル21Gに、B光は表示パネル21Bにそれぞれ入射する。表示パネル21はそれぞれ映像信号に対応して液晶の配向を変化させ、光を変調する。このように変調されたR・G・B光はダイクロイックプリズム1141により合成され、投写レンズ797によりスクリーン(図示せず)に拡大投影される。
UVIRカットフィルタ1143の帯域は半値の値で430nm〜690nmである。R光の帯域は600nm〜690nm、G光の帯域は510〜570nmとする。B光の帯域は430nm〜490nmである。各表示パネル21はそれぞれの映像信号に応じて散乱状態の変化として光学像を形成する。
表示パネル21の周囲を筐体804で取り囲み、箇体804の内部に水素ガスを充填する。投射型表示装置が赤色光を変調する表示パネル21R、緑色光を変調する表示パネル21G、青色光を変調する表示パネル21Bの3つの液晶表示パネルを具備し、かつ、これらの表示パネル21が変調した光を合成するダイクロイックプリズムあるいはPBSを具備する場合は、これらの表示パネル21およびダイタロイックプリズムなどを1つの箇体804で取り囲み、筐体804内部に水素ガスを充填する。
筐体804内にはシロッコファンを配置し、また、筐体804外部には放熱板を配置する。シロッコファンは青色光を変調する表示パネル21Bの直下に配置する。これは青色光を変調する表示パネルの人射側偏光板が特に熱により劣化しやすいからである。そのため、表示パネル21Bを重点的に冷却する。また、光入射側および光出射側の偏光板431と表示パネル21間に空間をあけ、偏光板431と表示パネル21間に水素ガスが流動できるように構成する。偏光板431の表面には無機材料の誘電休多層膜からなる反射防止膜を形成するとよい。
シロッコファンからの空気は表示パネル21を冷却し、放熱板に吹き付けられる。また、筐体804内には内部の空気を循環させる循環ファンを配置するとよい。
また、放熱板は筐体804外部に配置された放熱器に接続し、この放熱器を冷却する冷却ファンを配置するとよい。また、水素漏れを検出する水素濃度検出器801を筐体804に取り付けておくとよい。さらに、筐体804を防爆構造としておくことが好ましい。水素ガスは1気圧以上5気圧以下に充填しておくことが好ましい。水素は空気と比較して密度の比が1/14であり、ファンなどの風損を減少させることができる。また、比熱が高く、冷却効果10倍近くも高い。また、不活性であるため、液晶表示パネル21などの劣化が生じにくい。
以上の実施例では、筐体804内に水素ガスを充填するとしたがこれに限定するものではなく、窒素、へリウムなどの他のガスでも冷却性能などは低下するが空気よりも冷却効果は発揮できる。また、通常の空気であっても筐体804内を密閉することによる液晶表示パネル21へのゴミの付着が防止できるという効果を発揮できる。これらの水素ガスなどによる冷却、筐体804などの関する事項は(図80)(図124)に対しても適用できることはいうまでもない。また、ビューファインダに採用してもよい。
(図114)の構成では入射側の偏光板431bは特に光吸収の割合が高く、劣化しやすい。これに対応するため(図120)に示すにケース1201内に透明基板、1142を配置する。透明基板1142はダイヤモンド薄膜が表面に形成されている。もしくはサファイヤ基板から構成されるため熱伝達率が高い。この透明基板1142上に偏光板431が取りつけられている。
なお、ケース1201bをサファイヤ基板もしくは表面にダイヤモンド薄膜を形成し、このケース1201bに直接、偏光板431を取り付けてもよい。なお、画像表示有効な光が通過する箇所には反射防止膜229を形成し、また、それ以外(無効領域)には光吸収膜もしくは光吸収部材を形成しておくことが好ましい。(図120(b))では偏光板431は冷却液1203に接する面に取り付けられているが、これに限定するものではなく、偏光板431をケース1201bの空気と接する面に取りつけてもよい。この場合は、偏光板1201bで発生した熱はケース1201bを伝達され冷却液1203で冷却される。
冷却液1203は純水,エチレングルコールなどが例示される。なお、冷却液中に水酸化ナトリウムなどを添加し、PHを10.5以上12.5以下にしておくことが好ましい。これは金属等の腐食を防止するためである。
ケース1201の周辺部には放熱板585を取りつけてある。この放熱板に水素もしくは通常の空気をふきつけることにより効率よく冷却ができる。放熱板585を冷却すると冷却液1203に対流が発生する((図120)の一点鎖線矢印を参照)。この対流を良好なものとするため、ケース内にスペーサ1202を形成している。このスペーサ1202により冷却液は3つの部分に分割される。Aの部分は冷却液1203が下降する領域である。Bの部分は冷却液が熱せられ上昇する領域である。スペーサ1203は偏光板431の幅よりも外側に配置する。以上のようにスペーサ1202を配置することにより良好な対流が発生し、偏光板431を良好に冷却することができる。
なお、ケース1201に直接、液晶表示パネル21をはりつけてもよい。また、1201cを液晶表示パネル21のアレイ基板221もしくは対向基板222にしてもよい。つまり、表示パネル21の対向基板222とケース1201b間に冷却液1203を充填する構成である。ただし、(図111)に示すように表示パネル21にマイクロレンズアレイ1112が取りつけられている場合は、このマイクロレンズアレイ1112とケース1201b間に冷却液1203を充填すればよい。
(図111)のように表示パネル21にマイクロレンズアレイ1112が取りつけられている場合は、これらを一体として本明細書では表示パネル21とする。つまり、表示パネル21とは単に、対向基板222とアレイ基板221に狭持された光変調層226だけを意味するものではなく、マイクロレンズアレイ1112,反射防止基板1111,(図39)に示すような走査基板21bが付加された構成などであっても、これらを含めて表示パネル21と呼ぶ。つまり、表示デバイスの意味である。
さらには(図95)のようにバックライト16と表示パネル21とが一体となったものでも表示パネル21を意味する場合もある。同様に発光素子11/141についても、単に発光素子と呼んでいても(図123)のような付属物をついたものをも意味することは言うまでもない。また、(図122)のように複数の発光素子141を具備する場合もあるし、(図118)のようにアレイ状に構成された場合も発光素子である。
なお、以上の実施例は、投射型表示装置を例として説明したが、これに限定するものではなく、ビューファインダ,ヘッドマウントディスプレイ,直視モニターなどにも応用展開できることは言うまでもない。
以下、本発明のビューファインダについて説明をする。なお、本明細書では少なくとも発光素子などの光源(光発生手段)と、液晶表示パネルなどの自己発光形でない画像表示装置(光変調手段)を具備し、両者が一体となって構成されたものをビューファインダと呼ぶ。
また、ビデオカメラとはビデオテープを用いるカメラの他に、FD、MO、MDなどのディスクに映像を記録するカメラ、電子スチルカメラ、デジタルカメラ、固体メモリに記録する電子カメラも該当する。
(図82)は本発明のビューファインダの説明のための断面図である。(図82)のビューファインダは本発明の表示パネル21を用いている。特にPD液晶表示パネルを用いることが好ましい。表示パネル21の出射面には凸レンズ795が配置されている。
凸レンズ795は液晶層226で変調された光を集光する機能も有する。そのため表示パネル21の有効径に対して拡大レンズ824の有効径が小さくてすむ。したがって、拡大レンズ824を小さくすることができビューファインダを低コスト化、および軽量化できる。
なお、表示パネル21はTN液晶表示パネルのように偏光方式の表示パネルを用いてもよい。
拡大レンズ824は接眼リング823に取り付けられている。接眼リング823の位置を調整することにより、観察者の眼826の視度にあわせてピント調整を行うことができる。また観察者は眼826を接眼カバー(アイキャップ)825に密接させて表示画像を見るため、バックライト16からの光の指向性が狭くても課題は発生しない。
透明ブロック716は、(図84)に示すように焦点0を中心とする凹面鏡であり、焦点0から放射された光を反射面cで反射させることにより平行光に変換するものである。ただし、本発明の使用するものは完全な放物面鏡に限定するものではなく、だ円面鏡等でもよい、つまり、発光源から放射される光を略平行光に変換するものであれば何でもよい。本発明では(図84)における斜線部を透明ブロック821として使用する。また、発光素子は点光源に限定するものではなく、たとえば細い蛍光管のように線状の光源でもよい。この場合は放物面は2次元状の放物面でもよい。
(図82)に示すように発光素子11が点光源の場合、使用部分は斜線部である。この使用部に裏面にAlなどの膜を蒸着して反射面831(図83参照)を形成する。反射面はAl,Agの金属材料の他、誘電体ミラーあるいは回折効果を用いたものでもよい。また、他の部材に反射面831を形成して取りつけてもよい。
白色LED11から放射された光は透明ブロック821に入射する。入射した光は狭い指向性の光に変換され、表示パネル21に入射し、フィールドレンズ795で集光されて、拡大レンズ821に入射する。フィールドレンズ795はポリカーボネート樹脂,ゼオネックス樹脂,アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂等で形成する。透明ブロック821も同様の材料で形成する。中でも透明ブロック821はポリカーボネートで形成する。ポリカーボネートは波長分散が大きい。しかし、照明系に用いるのであれば色ずれの影響は全く問題がない。したがって、屈折率が高いという特性を生かせるポリカーボネート樹脂で形成すべきである。屈折率が高いため、放物面の曲率をゆるくでき、小型化が可能になる。もちろん、有機あるいは無機からなるガラスで形成してもよい。また、レンズ状(凹面状を有する)のケース内にゲルあるいは液体を充填したものを用いてもよい。また、放物面の一部を加工した凹面のおわん状でもよい(透明部材ではなく、通常の凹面鏡の一部を使用)。
なお、反射面831をAl等の金属薄膜で形成した場合は、酸化を防止するため、表面をUV樹脂等でコートするか、もしくはSiO2,フッ化マグネシウム等でコーティングしておく。
なお、反射面831は、金属薄膜により形成する他、反射シート,金属板をはりつけてもよい。また、あるいはペースト等を塗布して形成してもよい。また、別の透明ブロックなどに反射膜を形成し、透明ブロック821に前記反射膜を取り付けてもよい。光学的干渉膜を反射面831としてもよい。本発明は(図84)に示すように発光素子11を0の部分に配置し、これを中心として照明する。
発光素子は指向性のあるものを用いることができる。つまり照明範囲Cが狭いからである。そのため、光利用効率が良い。狭い照明面積に効率より光を照明できるからである。
この意味で発光部が小さい(白色)LEDは最適である。なお、発光素子の配置位置は焦点Oから前後にずらせても良い。発光素子の発光面積の大きさが見かけ上変化するだけである。焦点距離より長くすれば発光面積は大きくなる。焦点距離より短くすれば通常は照明面積が小さくなる。
(図85)に示すように本発明では、放物面鏡の中央部(B,B’)は使用しない。つまり、パラボラのように偏心させた部分を使用する。したがって、発光素子11から放射される光は18Bから18Aの範囲のものを用いる。
以上のことから、放物面鏡の中心線より半分のみの部分を用い、さらに発光素子の下面位置は照明光の通過領域として用いないものである。
表示パネル21の有効表示領域の対角長m(mm)(画素等が形成されており、ビューファインダの画像をみる観察者が画像がみえる領域(図83)(図86)参照))とし、放物面鏡の焦点距離f(mm)としたとき(図85参照)、以下の関係を満足するようにする。
m/2(mm)≦f(mm)≦3/2・m(mm) (数式17)
f(mm)がm/2(mm)より短かいと放物面の曲率が小さくなり反射面831の形成角度が大きくなる。したがって、バックライトの奥ゆきが長くなり好ましくない。また、反射面831の角度がきついと表示パネル21の表示領域の上下あるいは左右で輝度差が発生しやすくなるという課題も発生する。
一方、f(mm)が3/2・m(mm)より長いと、放物面の曲率が大きくなり、また発光素子(発光部)の配置位置も高くなる。そのため、先と同様にバックライトの奥ゆきが長くなってしまう。
白色LEDがチップタイプの場合、発光領域の直径は1(mm)程度である。放物面が大きい場合、あるいは表示パネルの有効表示領域の対角長が長い場合、直径1(mm)の対角長では小さい場合がある。つまり、表示パネル21に入射する光の指向性が狭くなりすぎる。拡大レンズ824の画角設計にもよるが、発光素子11の発光領域が小さいと、接眼カバー825から少し眼の位置をはなすと表示画像がみえなくなる。この場合は、(図82)に示すように光出射側に拡散板22a等を配置するとよい。また、発光素子11の出射側に拡散板を配置し、見かけ上の発光面積を大きくすればよい。
白色LED11は定電流駆動を行う。定電流駆動を行うことにより温度依存による発光輝度変化が小さくなる。また、LED11はパルス駆動を行うことにより発光輝度を高くしたまま、消費電力を低減することができる。パルスのデューティ比は1/2〜1/4とし、周期は50Hz以上にする。周期が30Hzとか低いとフリッカが発生する。
LED11の発光領域の対角長d(mm)は、表示パネル21の有効表示領域の対角長(観察者が見る画像表示に有効な領域の対角長)をm(mm)としたとき以下の関係を満足させることが好ましい。
(m/15)≦d≦(m/2) (数式18)
さらに好ましくは、以下の関係を満足させることが好ましい。
(m/3)≦d≦(m/10) (数式19)
dが小さすぎると表示パネル21を照明する光の指向性が狭くなりすぎ、観察者が見る表示画像は暗くなりすぎる。一方、dが大きすぎると、表示パネル21を照明する光の指向性が広くなりすぎ表示画像がコントラストが低下する。一例として表示パネル21の有効表示領域の対角長が0.5(インチ)(約13(mm))の場合、LEDの発光領域は対角長もしくは、直径は2〜3(mm)が適正である。発光領域の大きさはLEDチップの光出射面に拡散シートをはりつけるもしくは配置することにより、容易に目標にあった大きさを実現できる。また、発光素子11はフレキシブル基板833に取り付けておく。
略平行光とは指向性の狭い光という意味であり、完全な平行光を意味するものではなく、光軸に対し絞りこむ光線であっても広がる光線であってもよい。つまり面光源のように拡散光源でない光という意味で用いている。
以上のことは、他の本発明の表示装置にも当然のことながら適用することがでるき。
液晶層226で散乱した光を吸収するため、あるいはレンズ面でのハレーション光を抑制するため、ボディー822の内面を黒色あるいは暗色にしておくことが好ましい。ボディー822で散乱光を吸収するためである。表示パネル21の無効領域(画像表示に有効な光が通過しない領域部分)に黒塗料を塗布しておくことは有効である。
液晶層226は画素電極230に印加された電圧の強弱にもとづいて入射光を散乱もしくは透過させる。透過した光は拡大レンズ824を通過して観察者の眼826に到達する。
ビューファインダでは観察者がみる範囲は接眼カバー(アイキャップ)824等により固定されているため、ごく狭い範囲である。したがって狭指向性の光で表示パネル21を照明しても十分な視野角(視野範囲)を実現できる。そのため光源11の消費電力を大幅に削減できる。一例として0.5(インチ)の表示パネル21を用いたビューファインダにおいて、面光源方式では光源の消費電力は0.3〜0.35(W)必要であったが、本発明のビューファインダでは0.02〜0.04(W)で同一の表示画像の明るさを実現することができた。
観察者は眼826を接眼カバー(アイキャップ)825で固定して表示画像をみる。ヒントの調整は接眼リング823を移動させて行う。なお、光源11は1つに限定するものではなく、複数であってもよい。
なお、表示パネル21と透明ブロック821間は透明樹脂126でオプティカルカップリングすることが好ましい。また、表示パネル21の周辺部からの光漏れを防止するためリング状の遮光体(遮光板)832を配置しておくことが好ましい。遮光板832は透明ブロック821に直接プリント印刷してもよい。遮光板824を配置することにより、透明ブロック821と表示パネル21との位置合わせが容易になる。
(図82)は透過型の表示パネル21を用いる例であった。(図87)は反射型の表示パネルもしくは、半透過型の表示パネル21をライトバルブとして用いたビューファインダの実施例である。
バックライトとして(図84)に示すものを用いている。したがって、発光素子11から放射された光はPBS871に入射する際(光18b,18a)には略平行光に変換されているフィールドシーケンシャル方式で駆動する場合は、発光素子11としてR,G,Bの3色のLEDを用いる。これらを表示パネル21に印加する映像信号と同期させて点滅させればよい。ただし、R,G,BのLEDを密集させて配置しても、完全に同一位置に配置することはできない。位置ずれがあると拡大レンズ824からみたときに発光体11位置がずれているようになり、表示画像に色むらが発生する。これを抑制するために、本発明ではR,G,BのLEDの光出射側に拡散板を配置して、発光体像を大きくし、見かけ上R,G,Bの発光素子を同一位置に配置したようにしている。
透明ブロック821から出射した光はPBS871の光分離面872でS偏光18aが反射される。P偏光18bは透過する。この透過光18bによるハレーションを防止するためには(図87)のように光吸収膜878を形成すればよい。また、PBS871内で乱反射する光を防止するために、光吸収膜878は無効領域(画像表示に有効な光が透過しない領域)に形成または配置しておくことが好ましい。
表示パネル21は入射光18aを変調し、その変調割合に応じてS偏光をP偏光に変換する。変換された光18cは、光分離面872を透過し、拡大レンズ824に入射する。
なお、拡大レンズ824は(図87)のように複数枚のレンズを組み合わせて構成してもよい。また、表示パネル21が半透過仕様の場合は、(図87)に示すようにバックライト16bを配置することにより、発光素子11を用いずとも画像を表示することができる。また、発光素子11とバックライト16bとを同時に点灯させることにより、高輝度表示を実現できる。
表示パネル21がPD液晶表示パネルの場合は、(図88)に示すように表示パネル21の斜め方向から照明する構成でもよい。PD液晶表示パネル21は入射光を散乱させて変調し、散乱光18bを発生させる。この散乱光18bの一部が拡大レンズ824に入射することにより画像が表示されるからである。
(図89)は偏光変換プリズム871を具備する構成である。発光素子11から放射された光は、複数のレンズが2次元状に配置されたインテグレータレンズ(第1レンズ891a,第2レンズ891b)に入射する。インテグレータレンズ891の出射側には、偏光変換プリズム871が配置されている。偏光変換プリズム871はミラー892とλ/2板893からなる微小なプリズムを複数枚組み合わせたものである。このプリズム素子871を用いることにより、S偏光をP偏光に変換し、P偏光はP偏光のまま出射することができる。
(図90)は透明ブロックを用いず、発光素子11とレンズ795aで略平行光を形成し、PBS871に入射させるものである。また、補助的に凹面鏡792を用いている。
(図90(b))はレンズ795aと、発光素子11部との位置関係を示したものである。発光素子として11R,11G,11Bと白発光の11Wが配置されており、この光出射面に拡散板22が配置されている。拡散板22のかわりに、発光素子11R,11G,11B,11Wを光拡散性のある樹脂等でモールドしてもよい。
表示パネル21の駆動がフィールドシーケンシャルの場合は、11R,11G,11Bの発光素子を交互に点灯させる。表示パネル21が樹脂カラーフィルタ,ホログラフィーカラーフィルタなどのカラーフィルタを有する場合は、11Wのみを点灯させるか、11R,11G,11Bの3つを同時に点灯させるか、もしくは11W,11R,11G,11Bの4つの発光素子を点灯させ、白色光を表示パネル21に照射する。この際、11R,11G,11Bの発光素子を独立に制御し、白色光の色バランスがとれるようにしておく。
なお、(図90)等においてAに位置に表示パネル21bを配置してもよい。表示パネル21と21bとを配置することにより高精細画像を表示できる。また、光利用効率を向上させることもできる。表示パネル21と21bに立体表示用の映像を表示してもよい。また表示パネル21をRとBの2色をフィールドシーケンシャルで表示し、表示パネル21bをGの表示としてもよい。つまり、1つの表示パネルに2色の画像を表示させ、他方の表示パネルに残りの1色を表示させてもよい。これらの構成に関する事項は(図87)についても同様である。つまり、(図87)のBの箇所に表示パネル21bを配置すればよい。
透明ブロック821の反射面15の形状は(図140)に示すように焦点位置Oによって変化する。つまり焦点距離fによって変化する。(図140(a))に示すようにfが長い場合は反射面831の曲率は緩くなり、透明ブロック821の厚みtは薄くなる。つまり照明装置(バックライト)16は薄く小型に形成することができる。
したがって、焦点距離fを大きくすることがビューファインダの小型化に直結し好ましい。しかし、(図140(a))のように構成すると、光源11から放射される光18aが表示パネル21(点線で示す)で遮光され、反射面831に入射させることができない。この課題に対応するため、(図140(b))に示すように、光源11からの光を反射面831aで一度反射させ、次に透明ブロック821の表面Aで全反射させた後、反射面831bに反射させて表示パネル21に入射させる構成が考えられる。
しかし、(図140(b))の構成では表面Aで反射する光の入射角度θは全臨界角以下の角度となってしまう。したがって、Aの範囲に入射した光は反射せず、つきぬけてしまう。そのため、表示パネル21の表示領域の一部は照明することができない。
(図141(a))はこの対策を行った構成である。透明ブロック821は透明ブロック821aと821bから構成する。透明ブロック821bはくさび状にする。透明ブロック821aと821bとは周辺部において保持部1411で保持させる。
空気ギャップ1351の大きさは、(図135)と同様の関係を満足させる。また、空気ギャップ1351の構成方法も(図138)等で説明している。
透明ブロック821bの形成角度θ2(DEG.)は
2度≦θ2≦20度
の条件を満足させる。さらに好ましくは、
3度≦θ2≦10度
の条件を満足させることが好ましい。
(図141(a))のように構成することにより、光源11から放射された光18aは反射面831aで反射され、空気ギャップ1351との界面で全反射される。この際、光18bの反射角度はθ3は、くさび状の透明ブロック821bにより、充分に全反射角度(臨界角)以上となる。そのため、すべての光18bが反射され、反射膜831bに入射して反射光18dとなり、表示パネル21を照明する(表示パネル21は図示していない。(図82)(図83)を参照)。
反射光18dは透明ブロック821a、821b内を直進する。もし、透明ブロック821bがなければスネルの法則により大きく屈折されるであろう。以上のように光18dが直進するのは透明ブロック821aと821bとを組み合わせて用いた効果である。また、空気ギャップ1351は表示パネル21の表示領域において均一であるため、画像表示には影響を与えない。なお、透明ブロック821bの斜面は(図141(b))に示すように曲面または球面としてもよい。
光源11が見かけ上高い位置(光路を折り曲げないとき)にあり、光源11を反射膜831までの距離(焦点距離)が所定値以上の場合は、(図144)に示すように、くさび状の透明ブロック821bを、(図141(a))に比較して逆方向にしてもよい。角度θ2は(図141)と同様である。
(図144)では、光源11から放射された光18aは斜めにカットされた反射面831aで反射され、空気ギャップとの界面で反射される。この際、光18bの反射角度はθ3は、くさび状の透明ブロック821bを配置されていることにより、充分に全反射角度(臨界角)以上となる。そのため、すべての光18bが反射され、反射膜831bに入射して反射光831dとなり、表示パネル21を照明する。
反射光18dは(図141)と同様に透明ブロック821a、821b内を直進する。表示パネル21を透過した光18dは、集光レンズ795で集束光18eとなる。したがって、ビューファインダの拡大レンズ824のレンズ径を小さくできる。
なお、レンズ795と表示パネル21間も、透明樹脂、透明液体、透明ゲルなどでオプティカルカップリングすることが好ましい。
また、表示パネル21が反射タイプ(あるいは半透過仕様)の場合は(図146)のように構成すればよい。透明ブロック821aと821bとを用いる。θ4(DEG.)は、
40度≦θ4≦55度
とすることが好ましい。
(図146)では、光源11から放射された光18aはレンズ795bで略平行光の光に変換され、透明ブロック821aに入射する。入射した光18aは、空気ギャップ1351との界面で反射され、反射光181bとなり表示パネル21に入射する。表示パネル21で変調された光181cは、透明ブロック821a,821b内を直進する。透明ブロック821bを透過した光18cは、(図144)と同様に集光レンズ795で集束光となり、拡大レンズ824に入射する。
なお、レンズ795bと透明ブロック821b間は、透明樹脂、透明液体、透明ゲルなどでオプティカルカップリングしてもよい。また、透明ブロック821bとレンズ795とを一体として形成してもよい。また、表示パネル21が半透過仕様の場合は(図146)に示すように表示パネル21の裏面にバックライト16を配置してもよい。
なお、(図141(b))に示すように透明ブロック821aは円弧状に形成しても、球面状に形成しても、あるいは非球面、多角形に形成してもよい。透明ブロック821aは透明ブロック821bの形状にあわせて空気ギャップ1351が一定となるように形成または構成する。ただし、透明ブロック821bなどにレンズ効果を持たせるため、空気ギャップ1351を表示パネル21の中央部と周辺部で変化させてもよい。また、(図141)(図142)(図144)において反射面831aは曲面とし、レンズ機能をもたせてもよい。
また、透明ブロック821aと821bの屈折率は色収差を考慮して屈折率が異なるものを用いてもよい。また、透明ブロック821は着色させてもよい。他の構成は(図82)(図83)の構成が適用されることは言うまでもない。
また、透明ブロック821の反射面831は3次元の放物面に限定するものではなく、楕円面であっても、あるいは2次元状であってもよいことも言うまでもない。また、透明ブロック821の光出射面に微小な凹凸を形成して、指向性を拡大してもよい。また、画像表示に有効な光が通過しない領域には光吸収膜を形成することが好ましい。
また、(図142)のように透明ブロック821bはなくともよい。透明ブロック821aの光出射面に液晶表示パネル21を配置する。液晶表示パネル21の配置位置によっては、液晶表示パネル21に斜めに光18dが入射することになる。液晶表示パネル21がノーマリホワイトモードの時は、液晶分子の配向方向と光18dの入射角度が一致し、コントラストを向上させる。
なお、(図82)(図83)の構成においても、(図143)に示すように透明ブロック821を液晶表示パネル21に対して斜めに配置してもよい。また、液晶表示パネル21には(図142)に示すように斜め方向に入射するようにしてもよい。また(図143)の反射膜15で示すように透明ブロック821の表面に反射膜15を配置または形成し、入射光18bが臨界角以下であっても反射できるように構成してもよい。また発光素子11は(図90)で説明したように、R,G,BのLED等から構成し、フィールドシーケンシャル表示に対応させておくことが好ましいことは言うまでもない。
(図145)のように透明ブロック821bに出射側に凸レンズ795を配置してもよい。また、レンズ795と透明ブロックとを一体として成型加工してもよい。同様に表示パネル21が反射型等の場合は(図147)に示すように透明ブロック821bの出射側に凸レンズ795を配置してもよい。また、透明ブロック821bと凸レンズ795とを一体化して形成してもよい。
(図148)は表示パネル21の反射電極230で正反射した光18cを拡大レンズ824で集光する方式である。PD表示パネル21の場合はNBモード表示となる。反射光18cは斜め方法に進行するので、透明ブロック821bを出射面にθ5の角度をもたせて透明ブロック821bからの出射光の方向をまげている(18d)。レンズ795の光入射面等には色フィルタ(図示せず)を配置してもよく、またレンズ795自身を着色してもよい。なお、無効領域には光吸収膜146を形成しておくことが好ましい。
(図149)は1つの透明ブロック821で反射型表示パネル21等に光を入射させる構成である。発光素子11から放射された光は、透明ブロック821のAで全反射され液晶表示パネル21に入射する。液晶表示パネル21はPD液晶表示パネルであり、NWモード表示である。したがって散乱光がレンズ795に入射して画像が表示される。以上のように構成すれば(図88)のように表示パネル21を斜め上方から照明する必要がない。そのため、ビューファインダをコンパクトに構成できる。なおθ(DEG.)は、40≦θ≦55となるように構成することが好ましい。他の事項はこれまでに説明してきた内容と同様であるので説明を省略する。このことは(図150)(図151)(図152)についても同様である。
(図150)は複数の透明ブロック821を用いて表示パネル21を照明する構成である表示パネル21としては、PD液晶表示パネルを採用することが好ましい。表示パネル21に入射する主光線の角度θ6(DEG.)は、30≦θ6≦75となるようにし、好ましくは40≦θ6≦60の関係を満足するようにする。透明ブロック821は(図151(a))に示すように4つでもよい。透明ブロック821数が多くなるほど表示パネル21の視角が広くなり、また表示画像も明るくなる。また、(図124)の応用として(図151(b))のように構成すれば反射型のビューファインダを構成できる。
表示パネル21の構成等は(図124)と同様にする。ランプ11から放射された光はダイクロイックミラー533で色分離され、色分離された3原色光がそれぞれ異なった主光線の角度で表示パネル21に入射する(図152)。このように構成することにより、カラーフィルタを形成せずとも1枚の表示パネル21でカラー表示を実現できる。
なお、本発明のビューファインダの構成において、拡大レンズ824を除去すれば直視型表示装置としても適用できることは言うまでもない。つまり、本発明のビューファインダの構成はビューファインダに限定されるものではなく、一般的な表示装置としても用いてもよい。同様のことは(図79)(図114)等の投射型表示装置にも適用できる。投射レンズ797を除去し、表示パネル21の表示画像を直視観察できるように構成すれば、ビューファインダにもなるし、直視型の表示装置にもなる。
(図91)は本発明の表示パネル等をモニターとしてビデオカメラ本体912に用いた構成である。(図92)は(図91)の一部断面図である。(図92)にも示すように、カバー915aに表示パネルが取り付けられており、またカバー915bに放物面鏡921が取り付けられている。カバー915bと915aとは重ね合わせることができ、重ねた後、カメラ本体912の挿入部913に収納できるように構成されている。
放物面鏡921は反射型フレネルレンズで構成されている。もちろん曲率が緩い場合は、フレネルレンズ状とする必要はない。また、放物面鏡921および表示パネル21の角度は、支点914a,914bを回転させることにより観察者が見やすい角度に調整できるように構成されている。
ビデオカメラ本体912には撮影レンズ911やビューファインダが取り付けられている。また、画像切り換えスイッチ935,モニター表示部936が取り付けあるいは、配置されている。これらについては後に説明をする。
発光素子11と放物面鏡921および表示パネル21の配置は(図94)のようになっている。つまり、放物面鏡921の焦点もしくはその近傍0点に発光素子11が配置されている。発光素子11から放射された光18aは放物面鏡921で略平行光18bに変換される。この変換された光18bで表示パネル21を照明する。観察者は表示画像が最も見やすくなるようにカバー915a,915bの位置調整を行う。なお、(図90)等でも説明しているが、発光素子11は白色に限定されるものではない。フィールドシーケンシャル駆動の場合は、R,G,Bの3原色もしくはシアン(C),イエロー(Y),マゼンダ(M)の3色でもよいことは言うまでもない。
反射型フレネルレンズ921は、フレネルレンズの表面もしくは裏面に全層膜を蒸着したものの他、金属板を研磨加工、あるいはプレス加工したものでもよい。
(図92)の構成にすれば容易に平行光を作成し、この平行光18bで表示パネル21を照明できる。白色LED11から放射された光は、凹面鏡で略平行光(なお、完全な平行光のみを意味するものではない)に変換される。平行光に変換された光を用いて、表示パネル21の斜め方向から照明する。また、必要に応じてフレネルレンズによるモアレの発生を防止するには拡散シートを光路中に配置する。
放物面鏡の焦点位置Oに発光素子11が配置されている。またフレネルレンズは3次元状のものでも2次元状のものでもよい。発光素子11が点光源の場合は、3次元状(同心円状)のものを採用する。発光素子11が蛍光管のように棒状の場合は、二次元状に凹凸が形成されたものを用いる。発光素子11から放射された光18aは放物面鏡921で平行光18bに変換される。変換された光18bは表示パネル21に角度θで入射する。この角度θは設計の問題であり、反射光18cが最も観察者に見やすいように(あるいは最も観察者の目に到達しないように)される。
観察者はフタを支点914で可動させ、最も表示画像を見やすい位置に調整する。(図92)の実施例では2つの支点914a,914bを有するため、照明光の方向等を容易に調整することができる。
表示パネル21を使用しない時はカバー915を表示パネル21の前面にあわせて閉め、支点914aを可動させて、(図92)に示す格納部に収納する。したがってコンパクト性を実現している。また、十分照明できる場合は、凹面鏡921は単なるミラーにおきかえてもよい。また、凹面鏡921またはミラーに色フィルタなどを配置または形成しておくことにより、凹面鏡またはミラーで表示パネルの照明光の色温度を最適な温度に設定する事ができる。
表示画像の表示画像のコントラストを最も良好に見えるように調整するには工夫がいる。なぜならば表示画像に映像表示した状態では映像の内容によって、良好に見える角度が異なるからである。たとえば黒っぽいシーンの画面ではどうしても黒を中心に表示パネル21の角度を調整してしまうし、白っぽいシーンの画面では白表示を中心に表示パネル21の角度を調整してしまう。しかし、映像がビデオ画像(動画)である場合、シーンはどんどん変化するからなかなか最適に調整することができない。
本発明はこの課題を解決するためモニター表示部936を設けたものである。(図91)は黒表示のモニター表示部936aと白表示のモニター表示部936bとを設けた一実施例である。ただし、必ず両方のモニター表示部936a,936bが必要ではなく、必要に応じて一方だけでもよい。
モニター表示部936aは映像の黒表示を示す。モニター表示部936bは映像の白表示を示す。観察者は図81に示すように、モニター表示部936の黒表示と白表示とが最良となるように、カバー915等を調整して、表示画面を見る角度を調整する。
モニター表示部936は液晶層226の光変調状態を示している。つまり、表示パネル21の周辺部かつ液晶が充填された箇所にモニター表示部936が形成される。
黒表示のモニター表示部936aには、モニター電極が形成されており、たえず、対向電極225とモニター電極間の液晶層には交流電圧が印加されている。この交流電圧とは最も画像の黒表示となる電圧である。また、白表示のモニター表示部936bの液晶層226の部分には電極は形成されておらず、常時散乱状態である(白表示)。
観察者はこのA部(モニター表示部936a)とB部(モニター表示部936b)とを見ながら(白表示と黒表示とがベストになるように調整しながら)、表示画面の角度を調整する。したがって、表示画面を見ずとも、容易にかつ最良に、表示画像の表示コントラストとなるように角度調整を行うことができる。
モニター表示部936は液晶層226を利用して構成するとしたが、これに限定するものはない。たとえば、モニター936aは透明基板の裏面に反射膜(反射板等)を形成または配置したものでもよい。つまり、疑似的に透明の液晶層226を作製するのである。これが黒表示を示すことになる。
また、モニター936bは拡散板(拡散シート)の裏面に反射膜(反射板等)を形成または配置したものでもよい。拡散板の散乱特性は液晶層226の特性と同等にする。これが白表示を示すことになる。また、単に反射板あるいは拡散板(シート)で代用することもできる。
以上のような疑似的に液晶層226と近似させたものを形成または配置することにより、モニター表示部936を構成できる。
なお、モニター表示部936は表示部と別個にモニター表示部専用のパネルを製造して用いてもよい。モニター表示部専用のパネルに黒表示936a,白表示936bのうち少なくとも一方を形成する。この専用パネルを映像表示装置に組み込むもしくは取り付ける。
また、表示パネル21が透過型表示パネルの場合は、この表示パネルの液晶層、もしくは疑似的なパネルを作製等したものを用いればよいことは言うまでもない。また、モニター表示部936はドット状あるいは小面積のものに限定するものではなく、たとえば、モニター表示部936を額縁状に形成または作製し、表示領域の周辺部を取り囲むように配置してもよい。
モニター表示部936は表示パネル21がPD表示パネルの場合を主として説明したがこれに限定するものではなく、他の表示パネルの場合(STN液晶表示パネル、ECB表示パネル、DAP表示パネル、TN液晶表示パネル、強誘電液晶表示パネル、DSM(動的散乱モード)パネル、垂直配向(VA)モード表示パネル、IPSモード表示パネル、ゲストホスト表示パネルなど)にも適用することができる。また、これらの事項はEL表示パネル、LED表示パネル、プラズマアドレッシング表示パネル、FED表示パネル、PDP表示パネルにも適用できる。
たとえばTN液晶表示パネルでは、白表示と黒表示のうち少なくとも一方の表示モニター936を、実際にモニター用の液晶層を形成して、もしくは疑似的に液晶層と等価の表示モニター部936を形成する。反射電極が鏡面の場合も微小な凹凸が形成された場合も同様である。
モニター表示部936を配置する技術的思想は、表示パネル21が反射型の表示パネルを用いた映像表示装置に限定されるものではなく、透過型の表示パネルを用いた映像表示装置にも適用することができる。白黒の表示状態をモニターするという概念では表示パネルが反射型であろうと透過型であろうと差異はないからである。
また、このモニター表示部936の技術的思想は表示パネルの表示画像を直接観察する表示装置だけでなく、ビューファインダ、投射型表示装置(プロジェクター)、携帯電話のモニター、携帯情報端末、ヘッドマウントディスプレイなどの映像表示装置、画像表示装置、キャラクタ表示装置、セグメント表示装置にも適用できることは言うまでもない。
以上の説明は表示パネルがノーマリホワイトモードの時であり、ノーマリブラックモードではこの逆にすればよい。
本体912には切り換えスイッチ(ターボスイッチ)935が取りつけられているターボスイッチ934はノーマリブラックモード表示(NB表示)とノーマリホワイトモード表示(NW表示)とを切り換える。これは表示パネル21として反射型の高分子分散液晶表示パネルを用いる場合に特に有効になる。
通常の明るさの外光の場合はNWモードで画像を表示する。NWモードは広視野角表示を実現できる。NBモードは非常に外光に弱い場合に用いる。NBモードでは液晶層が透明状態のとき画素電極に反射した光を直接観察者が見ることになるため、表示画像を明るく見ることができる。NBモードでは視野角は極端に狭い。しかし、外光が微弱な場合でも表示画像を良好に見ることができるのでパーソナルユースで使用し、かつ短時間の使用であれば実用上支障がない。一般的にNBモード表示は使用することが少ないため、通常はNW表示とし、ターボスイッチ934を押さえつづけているときにのみNBモード表示となるように構成する。
(図91)の表示装置の特徴としてガンマ切り換えスイッチ935を装備している点がある。ガンマ切り換えスイッチ935はトグルスイッチであり、ガンマカーブを1タッチで切り換えできるようにしたものである。これは白熱電球の照明下では表示パネルに入射する入射光の色温度は4800K程度の赤みの白となり、昼光色の蛍光灯で7000k程度の青み白となり、また屋外では6500k程度の白となる。
したがって、(図91)の表示装置21を用いる場所によって表示パネルの表示画像の色が異なる。特にこの違和感は蛍光灯の照明下から白熱電球の照明下に移動した時に大きい。この時にガマン切り換えスイッチ935を選択することにより色温度がすぐに変化し、正常に表示画像を見えるようにできる。
ガンマ切り換えスイッチ935は白熱電球の光で良好な白表示となるように赤のガンマカーブを液晶の透過率(変調率)が小さくなるようにしている。また、一度押すと、昼光色の蛍光灯に適用するように青の透過率(変調率)を小さくなるようにしている。さらにもう一度押すと太陽光の下で最も良好な白表示となるようにしている。したがってユーザはガンマ切り換えスイッチ935を選択することによりどんな照明光のもとでも良好な表示画像を見られる。
観察者が画像を見る方向により白黒反転することを解決するために、表示パネル21に入力する映像信号を、NWモードとNBモードとを切り換える考え方もある。特にNBモードの時は視野角は狭いが、表示輝度は非常に明るくできる特質があるので、セキュリティーを必要とする携帯端末、情報機器等に有効である。
NWモードとNBモードの切り換えは映像信号処理がデジタル処理されている場合は、実現が容易である。NWでの画像データをビット反転させればNBの画像データとなるからである。したがって、NBモードで使用するときに、映像の白黒を反転させるのである。
ここで重要なのは観察者が自由にNBモードとNWモードとを切り換えられる点である。表示パネル21への光入射状態,表示パネル21の観察方向により最適に表示画像が見えるようにNBモードとNWモードとを切り換える。切り替えはユーザボタン934などのスイッチで行う。ユーザがボタン934と押している期間あるいはボタンを押してから一定の期間の間、NBモードの表示状態になるようにする。一定の期間はプログラムにより可変できるようにしておく。また、構成によってはボタンを押せばNWモードとなるように構成してもよい。
当然のことながら、観察者の眼の位置、入射光の方向をホトセンサ等で自動検出し、自動的にNWモードとNBモードとを切り換えてもよい。また、外光の強さを自動検出し、MWモードとNBモードとを切り換えてもよい。また、表示パネルの表示画面にモード切り換えのメッセージを表示し、ユーザへのマンインターフェースを良好にしても良い。
このことは表示パネルが反射であろうと透過であろうとどちらでも適用できる。また、PD表示パネルだけでなく、TN表示パネルのような他の自発光方式では、表示パネルあるいは表示装置にも適用できる。
(図91)はビデオカメラのモニターとして表示装置を取り付けた構成である。この構成に限定されず、(図93)のように携帯情報端末にも(図94)(図92)等の構成は適用できる。
(図93)において、ミラー921が取り付けられたカバー915には突起932が形成されており、この突起932を留め部933に挿入して固定するように構成されている。
(図95)は(図93)の断面図である。発光素子11から出射する光の指向性を強めるため、また、不必要な方向への光の放射を防止するためミラー144が発光素子11の近傍に形成されている。カバー915には金属からなる反射型のフレネルレンズが形成されている。発光素子11から放射される光18aはフレネルレンズ921で略平行光18bに変換され、表示パネル21に入射する。表示パネル21は入射光18bを散乱し、NWモードの時、この散乱光18dが観察者に観察され表示画像となる。液晶層が完全に透過状態の時は正反射した光18cとなる。なお、18bは平行光としたが、これに限定されるものではなく、収束光あるいは拡散光であってもよい。
表示パネル21が半透過仕様の場合は、表示パネル21の裏面にバックライト16を配置する。バックライト16と発光素子11と両方を点灯させることにより明るい表示画像が得られ、また、視角範囲も拡大される。なお、本発明の表示パネル21が空気と接する面には反射防止膜を形成している。また、発光素子11を点滅動作させることにより容易に表示画面の輝度調整を行うことができる。
(図96)は(図95)において、発光素子11が点光源(小光源)の場合である。発光素子11から放射された光は3次元状の放物面(凹面)鏡921aで略平行光に変換される。(図97)のように光源が蛍光管のように線状光源の場合は2次元状の放物面鏡921bを用いれば、略平行光の光18bを形成できる。
(図92)(図93)等では放物面鏡921は1つとしたが、(図98)のように複数としてもよい。(図98)においては、放物面鏡921aの焦点位置近傍に発光素子11aを配置し、放物面921bの焦点位置近傍に発光素子11bを配置するのが基本であるが、これに限定するものではない。また、放物面鏡921aと921bが表示パネル21の表示画面を1/2ずつ分担する構成でもよく、921aの照明領域と921bの照明領域とを重ねてもよい(つまり、表示パネルの全域を双方の放物面鏡921a,921bで照明する)。放物面鏡921aと921bとの焦点距離と発光素子11の位置を適正に設計することにより容易に対応できる。
なお、(図98)の構成では発光素子11から出射される光の指向性を高めるために、出射側にレンズ795を配置している。また、放物面鏡921は曲面を有する放物面鏡のように図示しているが、(図95(b))のようにフレネル化して平面状に構成してもよい。
発光素子11aと11bは双方とも常時点灯してもよいが、交互に点滅動作させてもよい。点滅周期は少なくとも30Hz以上とする。30Hz以上ではフリッカが発生するからである。
(図99)は1つの発光素子11から放射される光を偏光分離して、表示パネル21を照明する構成である。(図98)の発光素子11a,11bの部分を(図99)の構成におきかえればよい。
(図99)において、発光素子11から放射された光18はPBS871の光分離面872で分離され、P偏光18bは直進してフィールドレンズ795bに入射する。一方、反射したS偏光18aはリレーレンズ991で光路調整された後、ミラー892で反射され、λ/2板893でP偏光に変換されてフィールドレンズ795aに入射する。後の動作は(図98)と同様である。
(図99)の構成ではP偏光で表示パネル21を照明できる。偏光で照明する場合は、特に表示パネル21の出入射面に偏光板を配置することが好ましい。P偏光が良好に透過するように偏光板(フィルム)の偏光軸を一致させておく。また、偏光板を用いる場合でも、その表面に反射防止膜を形成しておくことが好ましいことは言うまでもない。その他、光入射面に微小な凹凸を形成してもよい。たとえばエンボス加工である。エンボス加工は表示パネル21上に樹脂を形成し、転写技術により形成する方式、エンボス加工を施したシートをはりつける方式,表示パネルの表面を化学的にあるいは機械的に凹凸を生じさせる方式のいずれでもよい。
また、(図92)(図98)等の表示装置においても、R,G,B等の3原色の発光素子を配置し、これらを順次、点滅させることによりフィールドシーケンシャル表示を実現してもよいことは言うまでもない。この際の構成については、(図87)(図90)で説明しているので省略する。
なお、省略すると記載しなくとも、本明細書中で記載している事項はたとえ説明がなくとも、また図示されていなくとも、相互に適用できることは言うまでもない。1つの明細書中に記載した事項で、単に1つずつの構成について細部まで記載していないだけだからである。
また、類似構成も採用できる。たとえば、本発明ではバックライトとしてELバックライトを用いることができるとしている。たとえば(図39)において21bをストライプ状もしくはマトリックス状に各部を点灯(消灯)できるELバックライトに置きかえてもよい。同様に(図40)において226bをEL発光層に置きかえてもよい。さらには、(図39)において、226bをEL発光層とし、222bを削除した構成でもよい。つまり、アレイ基板221もしくは対向基板222aと走査基板392間に挟持されたEL発光層を形成するのである。たとえば液晶表示パネル21aを作製し、一方、EL発光層と走査電極を形成した走査基板392を作製した後、この走査基板392と液晶表示パネル21aとをはりあわせる構成が例示される。はりあわせを良好にするため、走査基板392と表示パネル21aの周辺部には位置あわせマーカを形成しておく。位置あわせマーカは、TFT241の形成工程、EL素子の形成工程と同時に形成するとよい。なお、EL発光層は水銀イオンが蛍光体と作用し、可視光を発生する蛍光発光素子あるいは蛍光発光層に置きかえてもよい。その他、面状もしくは点状のLED形成層,レーザ発生層に置きかえてもよい。
なお、(図79)(図114)の投射型表示装置において、ランプ791を点滅動作させること、(図82)(図87)(図88)等のビューファインダにおいて発光素子11を点滅動作させること、(図91)(図93)(図98)等の表示装置等において発光素子11を点灯動作させることにより、画像表示状態と黒表示状態とを切り換えることができる。
これは以前に説明したバックライト16を点滅させること、走査電極393を操作することによる画像表示と黒表示の実現と同じである。したがって、これらの本発明のビューファインダ等の表示装置でも動画ボケを大幅に改善できる。したがって、(図1)〜(図78)等を用いて説明してきた駆動方法,点滅周期,回路構成などは(図79)以後の本発明の表示装置にも適用できる(適用すべきである)ことは言うまでもない。
特に(図98)の構成では、表示パネル21の画面の上部と下部とを交互に黒表示/画像表示状態にすることを容易に実現できることは明らかである。なお、(図98)において発光素子は2つとしたがこれに限定するものではなく、3個以上でもよく、これら3個以上の発光素子11を順次点滅させることにより、表示パネル21の画像表示位置を順次選択できることは言うまでもない。
以上は表示パネル21の表示領域が20インチ以下と比較的小型の場合であるが、30インチ以上と大型となると表示画面がたわみやすい。その対策のため、本発明では(図100)に示すように表示パネル21に外枠1001をつけ、外枠1001をつりさげられるように固定部材1002を取り付けている。この固定部材1002を用いて(図101)に示すようにネジ1012等で壁1011に取りつける。
しかし、表示パネル21のサイズが大きくなると重量も重たくなる。そのため、表示パネル21の下側に脚取り付け部1004を配置し、複数の脚で表示パネル21の重量を保持できるようにしている。
脚はAに示すように左右に移動でき、また脚1003はBに示すように収縮できるように構成されている。そのため、狭い場所であっても表示装置を容易に設置することができる。なお、1542はチャンネル切り換え信号,ガンマ切りかえ信号等を受信するリモコン受信部である。
また、(図102(a))に示すように表示パネル21の表面に軟質の凸部材1021を取りつけることが好ましい。凸部材1021は軟質フェノール樹脂,シリコンゴム,軟質エポキシ樹脂,プロポリピレン樹脂など、またこれらの複合物で形成される。これらは表示パネル21の表面を保護するとともに、人の手等による押圧で液晶層226が破壊されることを防止する。また、表示パネル21の破損もしくは万が一に表示パネルが割れたときに飛び散ることを防止する。また、表面を透明の凸曲面とすることにより、視角を広げる作用もある。
なお、好ましくは表面にエンボス加工を行うことが好ましく、紫外線から保護するために紫外線カット膜を取りつけるあるいは形成しておくことが好ましい。また、凸部材1021に少量の黒色もしくは青色の色素、もしくは染料を添加しておくことにより、表示パネル21の表示画像にコントラスト感がでる。また、少量の光拡散材を添加してもよい。このことは(図102(b))においても同様である。
他の構成として(図102(b))に示すように、凸カバー1022にシリコンゲルなどのゲル,エチレングリコールなどの液体を充填する構成も有効である(光結合層126)。比較的軽量であり、また価格もやすく、形成作製も容易だからである。凸カバー1022はポリエステル樹脂などで形成することが好ましい。また、凸カバー1022の表面には反射防止膜を形成する。
なお、(図102)において1021は凸状としたが、これに限定するものではない。たとえば平面状でもよく、場合によっては凹面状でもよい。その他凹面の構成体と凸状の構成体とを組み合わせてもよい。また、凸カバー1022として偏光フィルムを用いてもよいし、(図102(a))で説明したように光結合層126中に黒色等の染料,色素等を添加したり、もしくはカバー1022に添加してもよい。また、(図102)において凸部材は三次元(レンズ状)にしても、二次元状(カマボコ状)のいずれでもよい。なお、凸部材1021は完全に液晶表示パネル21と密着させることに限定するものではない。一定の空気ギャップを設けてもよいことはいうまでもない。なお、凸部材1021などは凸形状に限定するものではなく、凹形状でもよい。また、凹形状と凸形状とを近接させて配置することにより、正のパワーと負のパワーとを打ち消しあい、見かけ上、平板状のパワー(レンズ効果なし)としてもよい。
(図100)のような構成でテレビを構成する場合は、(図154)に示すように折りたためるようにしておくことが好ましい。(図154(a))では、平面スピーカ1541は本体1001bに取りつけられ、表示パネル21は本体1001aに取り付けられている。本体1001aと1001bとは(図154(b))に示すように回転部914により折りたたむことができる。このように構成すればスピーカ部が表示パネル21の保護カバーとなる。
表示パネル21が大型になるとコストが高くなる。この課題に対応するためアレイ基板221にアモルファスシリコン薄膜を蒸着し、この薄膜をエキシマレーザ等を用いてアニールすることによりポリシリコン膜を形成する低温ポリシリコン技術の開発が盛んである。エキシマレーザ等は住友重機械工業等が開発しているが、そのほとんどの装置はスリット状にレーザビームをひきのばし、基板は照射かつ移動させるものである。課題はこのスリット状にしたスリットの長さである。通常は20〜30(cm)程度である。そのため、このスリット長さにより作成できる表示パネル21のサイズが決定されてしまう。スリットの継ぎ目部の半導体特性が悪くなり、素子として機能しないためである。
エキシマレーザアニールによる半導体膜形成は低コストにできるメリットがあるが、画素のTFT等、特性が悪くともよい部分まで、周辺ドライバと同時に形成してしまう必要があるという課題がある。この課題のため、製造スループット(タクト)を向上できない。
本発明の表示パネルの製造方法はこの課題に対処するため、周辺ドライバ回路を分割して形成し、また画素のTFT等の半導体膜は必要な箇所のみスポット状にアニールするものである。
(図103)は本発明の表示パネルおよびその製造方法と製造装置を説明するための説明図である。(図103)では説明を容易にするため1枚のガラス基板1032に4つのアレイ基板221a,221b,221c,221dを作製する場合について説明する。
斜線部はエキシマレーザヘッド1031を示している。説明に必要なものはレーザヘッドではなく、スリット状ビーム幅L1である。今、説明を容易にするため表示画面107aの縦幅がビーム幅L1であるとして説明する。また表示画面の横幅はL1よりも大きく、かつ必要なソースドライバ102の全長はL1よりも大きいL2であるとして説明する。
1枚のガラス基板1032をレーザアニールしようとすると1031c,1031d,1031eに示すように、少なくとも3回レーザヘッドを走査しなければ全表示領域をアニールできない。しかし、レーザヘッド1031を走査するとそのつぎ目、たとえばレーザヘッド1031cと1031d間の半導体は特性が悪くなる。この課題に対処するため、本発明はレーザヘッド1031のつぎ目箇所にトランジスタ素子を形成せず、ソースドライバ102aと102b,102cと102dというように分割している。
分割した状態を(図104)に示す。(図104)において点線で囲った範囲がシフトレジスタ,ドライバ回路,インバータ,アナログスイッチ,トランスファゲート(TG)などの半導体素子トランジスタ素子が形成された領域である。アレイ基板221aは2つのソースドライバ回路群102aと102bから構成されている。(図104)からも明らかなようにつぎ目となるAの範囲には半導体素子は形成されていない。形成されているのはAl等のメタル配線のみである。
つまり、Aの範囲には(図104)に示すように電源配線1041,制御信号線1042等を形成し、スイッチング素子等の半導体素子を形成しない。このAの範囲はレーザヘッド1031(つまり、1スキャンする幅)の間に該当し、半導体の特性が悪くなり、良好な半導体素子を形成できないためである。Aの範囲(幅)はエキシマレーザ等のアニール手段の特性によるが、通常20μmから100μm程度である。
以上のように本発明の表示パネルではあらかじめレーザヘッドの間に位置する箇所にドライバ素子の半導体素子を形成しないことを特徴としている。
Aの範囲には半導体素子を形成しないので、この範囲に本来形成(構成)すべき半導体素子はS1の部分に形成する。そのためAの近傍のドライバ回路は点線に示すようにS1の部分だけ幅が広い範囲に形成されている。Aの範囲間にある画素電極230にはソース信号線228(228e,228f,228g,228h等)を配線する必要がある。そのため、ソース信号線228は(図104)に示すように放射状に形成している。
(図103)に示すようにレーザレッドは、まず1031aの位置に位置決めされ、ゲートドライバ101aのアモルファスシリコン膜にレーザ光を照射し、レーザアニールすることによりポリシリコン膜を形成する。次にゲートドライバ101bを形成する箇所に移動し、アモルファスシリコン膜にレーザ光を照射し、レーザアニールする。その後、レーザヘッドは1031bの位置に移動し、ゲートドライバ101c位置にレーザ光を照射して、レーザアニールを行い、またゲートドライバ101d位置にレーザ光を照射して、レーザアニールを行う。
ソースドライバの箇所も同様にレーザヘッドを1031cの位置に移動し、ソースドライバ102aの形成位置にレーザ光を照射し、その後、102e位置、102bおよび102c位置、102fおよび102g位置、102d位置、102h位置に移動してレーザアニールを行い、ポリシリコン膜を形成する。
なお、本発明はソースドライバ回路もしくはゲートドライバ回路等の従来、連続して形成していた半導体素子をレーザヘッドの幅等の装置の規制により分割することを特徴とするものである。したがって、レーザヘッドを1031c位置から移動し、102a位置、表示領域107aの半導体膜を完成した後、連続して102e位置に半導体膜を形成してもよいことは言うまでもない。次のスキャンは1031d位置から開始する。
表示領域107は(図105)に示すようにスイッチング素子および画素電極230が形成されている。このうち半導体膜の形成が必要な箇所はゲート端子242部のみである。つまり、画素コンタクトホール1052,ドレイン端子244,ソース端子243,ソース信号線228,ゲート信号線415の箇所にはレーザアニールする必要がない。
そこでTFT等のスイッチング素子を形成する位置にのみ、(図106)に示すようにレーザ光をスポット状に照射してレーザアニールを行う。レーザスポット1061a〜fは5(μm)〜30(μm)ピッチで少しずらしながら、さらに好ましくは5(μm)〜15(μm)ピッチでレーザスポットを重ねることにより良好な半導体膜が形成される。このレーザスポット1061位置上にTFT等を形成する。
スポット状のレーザ光は(図108)に示すように、レーザ光1081をポリゴンミラー1082に照射し、第1レンズ1083および第2レンズ1084を用いてガラス基板1032に照射する。一度の位置決めで照射できる範囲Wは30(cm)程度である。この範囲外の箇所はレーザヘッドを移動し、位置決めを再度行い、照射する。
スリット状のレーザ光を照射する装置の概要は(図109)に示す。レーザ光1081をレーザミラー1091a,1091b,1091cで反射しながら結像光学系1093に導く。結像光学系1093は(図109)に示すようにスリット状ビーム1092を形成し、このビーム1092をガラス基板1032に照射してレーザアニールを行う。なお、この光学系においてホモジナイザを用いるとよい。
(図110)に示すように(図109)の光学系にスリット1101を配置してもよい。スリット1101は画素ピッチにあわせて形成されたレーザ光出射穴1102が形成されている。このスリットを表示領域107に順次移動させることにより、(図108)に示すようなポリゴンミラー1082を用いずとも一度に一画素行に該当する範囲の画素TFTの箇所にレーザ光を照射できる。したがって、高速にレーザアニールを行うことができる。
(図107)に示すように第1ステージ(第1工程)で、まずガラス基板1032のマーカ1071を画像処理することにより位置検出を行い、ガラス基板1032の位置決めを行う。マーカ1071はアレイ形成プロセスに形成したものである。位置決め行レーザヘッド1031a,1031cを操作し、必要箇所をレーザアニールする。なお、レーザヘッド1031は1つで行っても、また複数用いてもよい。
次に第2ステージ(第2工程)でもマーカ1071により位置決めを行い、今度は(図108)に示すポリゴンミラー1082を用いた光学系により、TFTを形成する箇所のレーザアニールを行う。なお、第1工程と第2工程とをいれかえてもよく、また第1工程と第2工程とを同時で(同一工程で)行ってもよい。
TFTの移動度は小さくてよいから、表示領域107のTFT領域はレーザアニールをする必要がない場合は、ポリゴンミラーからなる光学系は使用する必要はない。つまり、ソースドライバ102,ゲートドライバ101の部分はレーザアニールをおこないポリシリコン化して移動度を増大させ、表示領域107はアモルファス状態のままでTFTを形成するのである。この方式であれば、アニール工程が短時間ですみ、製造タクトを向上させることができる。
なお、本発明の実施例ではレーザによりアニールするとしたが、これに限定するものではなく半導体層をこそう成長させる方式でもよい。この場合は、ドライバを形成する箇所を重点的にこそう成長プロセスを施せばよい。
本発明の表示パネル,表示装置において対向基板222,アレイ基板221はガラス基板、透明セラミック基板、樹脂基板、単結晶シリコン基板、金属基板などの基板を用いるように主として説明してきた。しかし、対向基板222、アレイ基板221は樹脂フィルムなどのフィルムあるいはシートを用いてもよい。
たとえば、ポリイミド、PVA、架橋ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルシートなどが例示される。また、特開平2−317222号公報のようにPD液晶の場合は、液晶層に直接対向電極あるいはTFTを形成してもよい。つまり、アレイ基板または対向基板は構成上必要がない。また、日立製作所が開発しているIPSモード(櫛電極方式)の場合は、対向基板には対向電極は必要がない。
光変調層226は液晶だけに限定するものではなく、厚み約100ミクロンの9/65/35PLZTあるいは6/65/35PLZTでもよい。また、光変調層226に蛍光体を添加したもの、液晶中にポリマーボール、金属ボールなどを添加したものなどでもよい。
なお、225、230などの透明電極はITOとして説明したが、これに限定するものではなく、例えばSnO2、インジウム、酸化インジウムなどの透明電極でもよい。また、金などの金属薄膜を薄く蒸着したものを採用することもできる。また、有機導電膜、超微粒子分散インキあるいはTORAYが商品化している透明導電性コーティング材「シントロン」などを用いてもよい。
光吸収膜146等は、アクリル樹脂などにカーボンなどを添加したものの他、六価クロムなどの黒色の金属、塗料、表面に微細な凹凸を形成した薄膜あるいは厚膜もしくは部材、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、オパールガラスなどの光拡散物でもよい。また、黒色でなくとも光変調層226が変調する光に対して補色の関係のある染料、顔料などで着色されたものでもよい。また、ホログラムあるいは回折格子でもよい。
本発明の実施例では画素電極ごとにTFT、MIM、薄膜ダイオード(TFD)などのスイッチング素子を配置したアクティブマトリックス型として説明してきた。このアクティブマトリックス型もしくはドットマトリックス型とは液晶表示パネルの他、微小ミラーも角度の変化により画像を表示するTI社が開発しているDMD(DLP)も含まれる。
また、TFTなどのスイッチング素子は1画素に1個に限定するものではなく、複数個接続してもよい。また、TFTはLDD(ロー・ドーピング・ドレイン)構造を採用することが好ましい。
本発明の各実施例の技術的思想は、液晶表示パネル他、EL表示パネル、LED表示パネル、FED(フィールドエミッションディスプレイ)表示パネル、PDPにも適用することができる。また、アクティブマトリックス型に限定するものではなく、単純マトリックス型でもよい。単純マトリックス型でもその交点が画素(電極)がありドットマトリックス型表示パネルと見なすことができる。もちろん、単純マトリックスパネルの反射型も本発明の技術的範ちゅうである。その他、8セグメントなどの単純な記号、キャラクタ、シンボルなどを表示する表示パネルにも適用することができることはいうまでもない。これらセグメント電極も画素電極の1つである。
プラズマアドレス型表示パネルにも本発明の技術的思想は適用できることはいうまでもない。その他、具体的に画素がない光書き込み型表示パネル、熱書き込み型表示パネル、レーザ書き込み型表示パネルにも本発明の技術的思想は適用できる。また、これらを用いた投射型表示装置も構成できるであろう。
画素の構造も共通電極方式、前段ゲート電極方式のいずれでもよい。その他、画素行(横方向)に沿ってアレイ基板221にITOからなるストライプ状の電極を形成し、画素電極230と前記ストライプ状電極間に蓄積容量を形成してもよい。このように蓄積容量を形成することにより結果的に液晶層226に並列のコンデンサを形成することになり、画素の電圧保持率を向上することができる。低温ポリシリコン、高温ポリシリコンなどで形成したTFT271はオフ電流が大きい。したがって、このストライプ状電極を形成することは極めて有効である。
また、表示パネルのモード(モードと方式などを区別せずに記載)は、PDモードの他、STNモード、ECBモード、DAPモード、TNモード、強誘電液晶モード、DSM(動的散乱モード)、垂直配向モード、ゲストホストモード、ホメオトロピックモード、スメクチックモード、コレステリックモードなどにも適用することができる。
本発明の表示パネル/表示装置は、PD液晶表示パネル/PD液晶表示装置に限定するのもではなく、TN液晶、STN液晶、コレステリック液晶、DAP液晶、ECB液晶モード、IPS方式、強誘電液晶、反強誘電、OCBなどの他の液晶でもよい。その他、PLZT、エレクトロクロミズム、エレクトロルミネッセンス、LEDディスプレイ、ELディスプレイ、プラズマディスプレイ(PDP)、プラズマアドレッシングのような方式でも良い。
また、本発明の技術的思想はビデオカメラ、液晶プロジェクター、立体テレビ、プロジェクションテレビ、ビューファインダ、携帯電話のモニター、PHS、携帯情報端末およびそのモニター、デジタルカメラおよびそのモニター、電子写真システム、ヘッドマウントディスプレイ、直視モニターディスプレイ、ノートパーソナルコンピュータ、ビデオカメラのモニター、電子スチルカメラのモニター、現金自動引き出し機のモニター、公衆電話のモニター、テレビ電話のモニター、パーソナルコンピュータモニター、液晶腕時計およびその表示部、家庭電器機器の液晶表示モニター、据え置き時計の時刻表示部、ポケットゲーム機器およびそのモニター、表示パネル用バックライトなどにも適用あるいは応用展開できることは言うまでもない。
また、本発明の照明装置は、その全部又は一部の手段の全部又は一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータを記録したプログラム記録媒体であって、コンピュータにより読み取り可能であり、読み取られた前記プログラムおよび/またはデータが前記コンピュータと協動して前記機能を実行することを特徴とするプログラム記録媒体として用いてもよい。
また、本発明の映像表示装置は、その全部又は一部の手段の全部又は一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータを記録したプログラム記録媒体であって、コンピュータにより読み取り可能であり、読み取られた前記プログラムおよび/またはデータが前記コンピュータと協動して前記機能を実行することを特徴とするプログラム記録媒体として用いてもよい。
また、本発明の映像表示装置の駆動方法は、その全部又は一部の工程の全部又は一部の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータを記録したプログラム記録媒体であって、コンピュータにより読み取り可能であり、読み取られた前記プログラムおよび/またはデータが前記コンピュータと協動して前記機能を実行することを特徴とするプログラム記録媒体として用いてもよい。
また、本発明の液晶表示パネルの駆動方法は、その全部又は一部の工程の全部又は一部の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムおよび/またはデータを記録したプログラム記録媒体であって、コンピュータにより読み取り可能であり、読み取られた前記プログラムおよび/またはデータが前記コンピュータと協動して前記機能を実行することを特徴とするプログラム記録媒体として用いてもよい。
本発明に係るコンテンツ取得装置、コンテンツダウンロードシステムおよびコンテンツ購入方法等は、コンテンツ提供者の意思を反映したコンテンツ取得判断を行う効果を有し、コンテンツ配信サービスを実現するためのコンテンツ取得装置、コンテンツダウンロードシステムおよびコンテンツ購入方法等として有用である。
11 (白色)LED(発光素子)
12 LEDアレイ(発光素子アレイ)
14 導光板(導光部材)
15 反射板(反射部材、反射膜)
16 バックライト(照明装置)
18 光線(光束)
21 液晶表示パネル(ライトバルブ)
22 拡散シート(拡散板)
23 プリズムシート(レンズシート)
31 光拡散部
41 光拡散ドット
51 反射膜(または光拡散部材)
61 反射膜
62 中空部(ゲルまたは液体)
71 ファイバー
72 接着剤
81 非点灯部
82 点灯部(光束放射部)
101 ゲートドライバ(回路)
102 ソースドライバ(回路)
103 ドライバコントローラ
104 LEDドライバ(発光素子ドライバ)
105 バックライトコントローラ
106 映像信号処理回路
107 画像表示部
108 切り換えスイッチ
121 λ/4板(λ/4フィルム)
126 光結合材(オプティカルカップリング材)
141 蛍光管(発光管、ライン状発光素子)
142 軸
143 モーター
144 反射板(反射面鏡)
145 光出射部
146 遮光部(遮光部材)
171 光拡散材
172 電極パターン
173 端子電極
181 突起(凸部)
182 ボンダ線(接続部)
221 アレイ基板
222 対向基板
223 カラーフィルタ
224 ブラックマトリックス(BM)
225 対向電極
226 液晶層(光変調層)
227 平滑層(レベリング膜/平坦化膜/平滑膜/平滑化膜)
228 ソース信号線
229 反射防止膜
230 画素電極(画素)
241 薄膜トランジスタ(スイッチング素子)
242 ゲート端子
243 ソース端子
244 ドレイン端子
245 接続部
246 誘電体膜
247 付加容量電極(蓄積容量電極)
261 ゲート信号線
262 付加容量(蓄積容量)
271 配向膜(絶縁膜)
272 開口部(光透過部)
273 反射膜
274 共通電極
281 画素
392 走査基板
393 走査電極
411 走査ドライバ
481 映像信号制御部
482 データ格納部
483 演算処理部
484 切り換え部
485 メモリ
571 パルス発生回路
641 封止樹脂
642 導電ペースト
643 配線パターン
644 電極端子(突起電極)
681 OR回路
682 シフトレジスタ
683 アナログスイッチ
711 リセット信号線
721 リセットドライバ
761 乗算器
762 演算処理回路
781 ホトセンサ
782 検出器
791 ランプ
792 凹面鏡(放物面鏡、楕円面鏡)
793 反射防止基板
794 回転フィルタ
795 フィールドレンズ
796 色補正フィルタ
797 投射レンズ(投射光学系)
801 圧力・純度センサ
802 円盤
803 透過窓
804 筐体
805 放熱板(ペルチェ素子)
821 透明ブロック
822 筐体(ボディー)
823 接眼リング
824 拡大レンズ
825 接眼カバー(アイキャップ)
826 観察者の眼(の位置)
831 反射膜
832 遮光体
833 フレキシブル基板(プリント基板)
834 光出射領域
842 放物面鏡(凹面鏡)
871 偏光ビームスプリッタ(ダイクロイックミラー、ダイクロイックプリズム)
872 光分離面
891 インテグレータレンズ
892 ミラー(光反射膜、ビームスプリッタ)
893 λ/2板(位相フィルム)
911 撮影レンズ
912 ビデオカメラ本体
913 格納部
914 回転軸
915 カバー
921 反射フレネルレンズ(反射型放物面鏡)
931 本体
932 突起
933 留め部
935 切り換えスイッチ
936 モニター表示部
1001 外枠
1002 固定部材
1003 脚
1004 脚取り付け部
1011 壁
1012 固定金具
1021 凸部材
1031 エキシマレーザヘッド位置
1032 ガラス基板
1041 電源配線
1042 信号線
1051 絶縁膜
1052 コンタクトホール
1061 レーザスポット
1071 マーカ
1081 レーザ光
1082 ポリゴンミラー
1083 第1レンズ
1084 第2レンズ
1091 ミラー
1092 スリット状ビーム
1093 結像光学系
1101 スリット
1102 出射穴
1111 反射防止基板
1112 マイクロレンズアレイ
1141 ダイクロイックプリズム
1142 透明基板
1143 UVIRカットフィルタ
1151 レジスト
1201 ケース
1202 スペーサ
1203 冷却液
1231 色フィルタ
1271 低融点ガラス(透明樹脂)
1351 空気ギャップ
1381 ビーズ(ファイバー)
1382 低屈折材料(部)
1383 高屈折材料(部)
1411 保持部
1531 反射膜
1541 スピーカ
1542 リモコン受信部

Claims (7)

  1. 複数の領域に分割された画像表示領域を有する液晶表示パネルと、
    複数の領域に分割された点灯領域を有する照明装置と、を備え、
    入力される映像信号に基づいて、前記点灯領域から出射される光の光量を個別に制御する、
    映像表示装置。
  2. 前記映像信号が有する、画面の平均輝度、最大輝度、最小輝度のうち少なくとも1つの輝度データに基づき、前記液晶表示パネルの前記画像表示領域毎に印加する映像信号を可変する第1の演算処理手段と、
    前記映像信号が有する、画面の平均輝度、最大輝度、最小輝度のうち少なくとも1つの輝度データに基づき、前記照明装置の前記点灯領域毎に印加する電圧を可変する第2の演算処理手段と、を備えた、
    請求項1記載の映像表示装置。
  3. 前記照明装置は、前記画像表示領域全体に対応する前記映像信号の内容とデータのうち少なくとも何れか一方に応じて前記点灯領域から出射される光の光量を制御する、
    請求項1記載の映像表示装置。
  4. 前記照明装置は、前記点灯領域毎にくぎり壁で区切られている、
    請求項1記載の映像表示装置。
  5. 前記点灯領域の各々は、導光板と、前記導光板に光を入射する発光素子と、を有する、
    請求項1記載の映像表示装置。
  6. 前記発光素子は、前記導光板の側面の一端に設けられている、
    請求項5記載の映像表示装置。
  7. 前記発光素子は、前記導光板に設けられた穴部に配置されている、
    請求項5記載の映像表示装置。
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