JP2010164660A - 排気装置およびそれを備える画像形成装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 簡単な構成で、長期に亘ってオゾンを排気することができ、オゾンによる印刷画質の低下を防止することができる排気装置およびそれを備える画像形成装置を提供する。
【解決手段】 画像形成装置100の内部空間と外部とを連通する排気ダクト201や、排気ダクト201内に設けられ、画像形成装置100の内部から外部へと流れる気流を発生させるファン202の少なくとも一部に、白金ナノコロイドを含む白金コーティング層203を設ける。白金ナノコロイドは、オゾン分解反応の触媒として働くので、長期に亘るオゾン分解能を維持することができる。また、フィルタのように交換する必要がなく、長期に亘ってオゾンを排気することができ、オゾンによる印刷画質の低下を防止することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、画像形成装置内の空気を外部に排気するための排気装置およびそれを備える画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置においては、像担持体として表面に光導電性物質を含む感光層を形成した感光体を用い、帯電装置によって感光体表面に電荷を付与して均一に帯電させた後、種々の作像プロセスにて画像情報に対応する静電潜像を形成し、この静電潜像を、現像装置から供給されるトナーを含む現像剤により現像して可視像とし、この可視像を紙などの記録材に転写した後、定着ローラによって加熱および加圧して、記録材に定着させることにより、記録紙上に画像が形成される。
帯電装置および転写装置として、ローラ形状、ブラシ形状などの対象物に接触して使用する接触タイプのものを用いることがあるが、ローラ形状やブラシ形状の帯電装置および転写装置は、静電潜像担持体や中間転写ベルトなどに接触するため、静電潜像担持体や中間転写ベルトの磨耗劣化を引き起こす。このため、近年では、接触タイプの帯電装置および転写装置などは、比較的印刷速度が低速な画像形成装置で採用されることが多く、印字速度が高速な画像形成装置では、コロナ帯電装置(スコロトロンチャージャー方式など)が採用されている。
コロナ帯電装置は、印字速度が高速な画像形成装置に適している反面、その機構上オゾンの発生が避けられない。コロナ帯電器により画像形成装置内で高濃度のオゾンが発生すると、静電潜像担持体の表面にオゾンによる生成物が付着することによって、静電潜像担持体の電荷が拡散し、印刷画質の低下が発生することがある。
これを防止するため、画像形成装置には、排気装置により装置内部のオゾンを空気とともに強制的に装置外部へと排出している。さらに、その排出装置の排気ダクト内にオゾン分解フィルタを設けることにより、画像形成装置の外部へ排出されるオゾンの濃度を下げるようにしたものもある。
たとえば、特許文献1には、オゾンフィルタに揮発性オゾン分解剤を含浸させたオゾン除去装置が開示されている。また、特許文献2には、オゾン排出用の排気ダクト内に加熱源をもうけ、オゾンを熱分解する画像形成装置が開示されている。特許文献3には、光触媒を備えた光触媒シートと、光触媒シートに照射する光源によってオゾンを分解する排気浄化ユニットを設けた画像形成装置が開示されている。
特開平2−87175号公報 特開平2−42462号公報 特開2006−39168号公報
しかしながら、特許文献1のように、オゾンフィルタを使用する場合は、フィルタのオゾン分解能が時間とともに低下するため、定期的にオゾンフィルタを交換せねばならず、交換による手間やフィルタ交換に伴う費用が発生する。
また、特許文献2のように、加熱源を使用する場合には、オゾンを分解するために、最低でも100℃以上に昇温させる必要があり、画像形成装置としての消費電力が増加してしまう。
さらに、特許文献3のように、光触媒を用いてオゾンを分解するには、光源が必要であり、光源を設置するための空間が必要となり装置が大型化してしまう。
本発明の目的は、簡単な構成で、長期に亘ってオゾンを排気することができ、オゾンによる印刷画質の低下を防止することができる排気装置およびそれを備える画像形成装置を提供することである。
本発明は、画像形成装置内の空気を外部に排気するための排気装置であって、
画像形成装置の内部空間と外部とを連通する排気ダクトと、
前記排気ダクト内に設けられ、画像形成装置の内部から外部へと流れる気流を発生させるファンとを備え、
前記排気ダクトの内壁面の少なくとも一部に、白金ナノコロイドを含む白金コーティング層を設けることを特徴とする排気装置である。
また本発明は、前記ファンの表面の少なくとも一部に、前記白金コーティング層を設けることを特徴とする。
また本発明は、前記ダクト装置の内部に設けられ、前記ファンが設けられる空間と、それ以外の空間とを仕切る仕切り壁を備え、
前記仕切り壁は、メッシュ状に形成され、その表面の少なくとも一部に、前記白金コーティング層を設けることを特徴とする。
また本発明は、前記仕切り壁のメッシュは、ハニカム構造を有することを特徴とする。
また本発明は、表面に凹凸を有する板状部材で構成され、前記ダクト内で気流が衝突するように設けられる案内部材を備え、
前記案内部材の表面の少なくとも一部に、前記白金コーティング層を設けることを特徴とする。
また本発明は、前記白金コーティング層は、コロイド法によって形成されることを特徴とする。
また本発明は、前記白金コーティング層の厚さは、20nm以上50nm以下であることを特徴とする。
また本発明は、前記排気装置を備えることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、画像形成装置の内部空間と外部とを連通する排気ダクトの少なくとも一部に、白金ナノコロイドを含む白金コーティング層を設ける。白金ナノコロイドは、オゾン分解反応の触媒として働くので、オゾンの分解反応により損失することがなく、酸化チタンなどの光触媒に比べ励起エネルギーが不要で、劣化に強く、長期に亘るオゾン分解能を維持することができる。
したがって、フィルタのように交換する必要がなく、長期に亘ってオゾンを排気することができ、オゾンによる印刷画質の低下を防止することができる。
また本発明によれば、前記ファンの表面の少なくとも一部に、前記白金コーティング層を設ける。
これにより、ファンによって吸引されたオゾンを含む空気と白金ナノコロイドとの接触機会が増え、オゾン分解効果が向上する。
また本発明によれば、前記ダクト装置の内部に設けられるメッシュ状の仕切り壁の少なくとも一部に、前記白金コーティング層を設ける。
これにより、オゾンを含む空気と白金ナノコロイドとの接触機会が増え、オゾン分解効果が向上する。
また本発明によれば、前記仕切り壁のメッシュは、ハニカム構造を有する。ハニカム構造は、板状部材をエッチングやプレス打ち抜きなどの方法で容易に作ることができ、板状部材の材質もあわせて、種々の構成が可能となり、オゾンの分解効率が向上できる。
また本発明によれば、表面に凹凸を有する板状部材で構成され、前記ダクト内で気流が衝突するように設けられる案内部材表面の少なくとも一部に、前記白金コーティング層を設ける。
これにより、オゾンを含む空気と白金ナノコロイドとの接触機会がさらに増え、オゾン分解効果が向上する。
また本発明によれば、コーティング層は、コロイド法によって形成されるので、各部材の表面に強固に固定することができる。
また本発明によれば、前記白金コーティング層の厚さを、20nm以上50nm以下とすることで、効率よくオゾン分解効果が発揮される。
また本発明によれば、上記の排気装置を備えることで、長期に亘り高品位の画像形成を可能とすることができる。
本発明の実施形態である排気装置21を備える画像形成装置100の構成を示す概略図である。 排気装置21の構成を示す概略図である。 メッシュ状に構成した仕切り壁205の一例を示す図である。 メッシュ状に構成した仕切り壁205の他の例を示す図である。 メッシュ状に構成した仕切り壁205の他の例を示す図である。 ダクト部201A内に設けた案内部材206の例を示す図である。
以下に、この発明を実施するための最良の形態について、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態である排気装置21を備える画像形成装置100の構成を示す概略図である。
ここでは、画像形成装置100として、外部から入力された画像データまたは原稿読み取りにより得られた画像データに基づいて、記録用紙に多色或いは単色の画像を形成するレーザプリンタを例に説明する。
図1に示すように、画像形成装置100は、光学系ユニットE、4組の可視像形成ユニットpa,pb,pc,pd、中間転写ベルト11、二次転写ユニット14、定着ユニット15、内部給紙ユニット16、手差し給紙ユニット17及びこれらの部材を収容する筐体20を備えている。
可視像形成ユニットpaは、感光体101a、帯電ユニット103a、現像ユニット102a、クリーニングユニット104a、一次転写ユニット13aを有している。感光体101aは静電潜像担持体であり、この周囲に、帯電ユニット103a、現像ユニット102a、クリーニングユニット104aが配置される。また、一次転写ユニット13aは、中間転写ベルト11を介して感光体101aに圧接して配置されている。他の3組の可視像形成ユニットpb,pc,pdも可視像形成ユニットpaと同様の構成であり、各ユニットの現像ユニットには、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーが収容されている。
光学系ユニットEは、光源4および複数のミラーなどを備え、光源4からの光を感光体101a,101b,101c,101dのそれぞれに照射する。中間転写ベルト11は、テンションローラ11a,11bによりたわむことなく張架され、この中間転写ベルト11のテンションローラ11b側には廃トナー容器12が当接して配置され、また、テンションローラ11a側には二次転写ユニット14が当接して配置されている。
定着ユニット15は、二次転写ユニット14の下流に配置されている。定着ユニット15は、加熱ローラ15a及び加圧ローラ15bを有し、これら2つのローラが図示しない加圧手段により所定の圧力で当接されている。
画像形成装置100による画像形成の工程は次のようになる。まず、感光体101a表面を帯電ユニット103aが一様に帯電した後、帯電した感光体101aの表面を光学系ユニットEが画像情報に応じてレーザー露光して静電潜像を形成する。続いて、現像ユニット102aが感光体101a上の静電潜像をトナーによって現像し、顕像化により得られたトナー像をトナーとは逆のバイアス電圧が印加された一次転写ユニット13aが中間転写ベルト11上に転写する。その結果、一次転写ユニット13aには、ブラックのトナー像が転写される。また、イエロー、シアン、マゼンタのトナー像も、他の3組の可視像形成ユニットpb,pc,pdによって同様に中間転写ベルト11上に転写される。
中間転写ベルト11上のトナー像は、二次転写ユニット14まで搬送され、別途、内部給紙ユニット16の給紙ローラ16aまたは手差し給紙ユニット17の給紙ローラ17aから給紙された記録紙に対して、トナーとは逆極性のバイアス電圧が印加されることにより転写される。記録紙上のトナー像は、定着ユニット15に搬送され、加熱ローラ15aにより充分に加熱されて記録紙上に融着し、外部へ排出される。
本実施形態の画像形成装置100では、帯電ユニット103aとして、スコロトロンチャージャ方式の帯電器を採用している。これにより、少なくとも4組の可視像形成ユニットpa,pb,pc,pd周辺からオゾンが発生するため、これを装置外部へと排気する排気装置21が、画像形成装置100の筐体20の側部に設けられた開口に設けられている。
図2は、排気装置21の構成を示す概略図である。排気装置21は、画像形成装置100の内部空間と外部とを連通する排気ダクト201と、排気ダクト201内に設けられ、画像形成装置100の内部から外部へと流れる気流を発生させるファン202とを備える。
排気ダクト201の内壁面の少なくとも一部に白金ナノコロイドを含む白金コーティング層203を設ける。また、ファン202の表面の少なくとも一部にも、白金コーティング層203を設けることが好ましい。
また、排気ダクト201には、ファン202が設けられる空間であるファン部202Aと、それ以外の空間であるダクト部201Aとを仕切る仕切り壁205が設けられている。仕切り壁205は、本実施形態では、ダクト部201A側の仕切り壁205Aと、ファン部202A側の仕切り壁205Bの2枚が設けられる。
仕切り壁205Aの表裏面と、仕切り壁205Bのファン202に臨む側の表面には、白金コーティング層203を設けている。
このような構成により、帯電ユニット103aから発生したオゾンは、空気とともに、ファン202によって発生する気流により、ファン部202Aおよびダクト部201Aに吸引され、ダクト部201Aの内壁表面、仕切り壁205A、仕切り壁205B、およびファン202の表面に形成された白金コーティング層203によって分解され、画像形成装置100の外部へとオゾンを含まない空気として排出される。
なお、仕切り壁を仕切り壁205Aと仕切り壁205Bの2枚設ける構成としたが、特にこれに限定するものではなく、仕切り壁205は1枚でもよいし、3枚以上設ける構成としてもよい。
図3〜図5は、仕切り壁205の構成を示す図である。
図3は、メッシュ状に構成した仕切り壁205の一例を示す図である。図3(a)は、複数の極細い板状部材205aを格子状に貼り合わせたもので、板状部材205aの間隔が孔となり、メッシュを形成する。図3(b)は、図3(a)の構成と類似の構成であり、板状部材205aの配置角度が異なっている。
白金コーティング層203は、板状部材205aの表面に形成される。ファン202によって排気ダクト201内に吸引されたオゾンを含む空気が複数の板状部材205aを組み合わせたメッシュを通過する際に白金コーティング層203との接触機会が増し、効率良くオゾンを分解することができる。
メッシュは、上記のように、板状部材205aを縦横に編んだり、斜めに編んだりする構成でもよく、板状部材205aの太さと、目の粗さ、メッシュの編む方向、目の大きさの縦横比(アスペクト比)が1以外などの様々な条件を組み合わせて、所望するオゾンとの接触機会が得られるように適宜選択することが可能である。
なお、仕切り壁は、排気ダクト201にビス止めしても良いし、両面テープ、接着剤等で貼り付けても良い。
図4は、メッシュ状に構成した仕切り壁205の他の例を示す図である。図4に示す例では、孔の形状が正六角形となる、いわゆるハニカム構造を有するメッシュである。
また、図5は、メッシュ状に構成した仕切り壁205の他の例を示す図である。図5に示す例では、金属板に対して丸(図5(a))、正方形(図5(b))、三角形(図5(c))の形状を有する貫通孔を、一様に設けてメッシュ状としたものである。
これらのハニカム構造や貫通孔によるメッシュ構造は、たとえば、銅、鉄、ステンレスなどの薄い金属板をエッチング加工して、上記孔形状やハニカム形状となるように貫通孔を形成する方法でも可能であるし、金属材料や樹脂材料をプレスにより打ち抜き加工することによっても作製することができる。
また、ダクト部201Aには、排気ダクト201内を流過するオゾンを含む空気を、案内する案内部材を設けてもよい。
図6は、ダクト部201A内に設けた案内部材206の例を示す図である。案内部材206は、たとえば、表面に凹凸を有する板状部材で構成され、排気ダクト201内の気流が衝突するように設けられる。
図6(a)に示す例では、板状部材を折り曲げて凹凸を設け、これを排気ダクト201内部に設ける。排気される空気の流れは、図に示す矢符Xの方向であり、空気は、案内部材206に衝突しながら排気される。
図6(b)に示す例では、板状部材が排気方向に所定の間隔をあけて設けられ、排気される空気は、案内部材206である板状部材同士の間隔を通って排気される。したがって、排気される空気は、案内部材206に衝突しながら、迂回して排気されることになる。
上記のような案内部材206の表面に白金コーティング層203を設けることで、オゾンと白金ナノコロイドとの接触機会を増やし、より効率良くオゾンの分解を促進することが可能である。
また、案内部材206は、ABS、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)等の樹脂を用いて押し出し成型で作成することが出来るため容易に作製することができる。
白金コーティング層203は、含まれる白金ナノコロイドのオゾン分解作用により、帯電ユニット103aで発生し、排気ダクト201を通過するオゾンを分解する効果を有する。
白金ナノコロイドの触媒反応によるオゾンの分解は、Pt−O+O→Pt−O+Oで表わされる第1反応と、Pt−O+O→Pt−O+2Oで表わされる第2反応との連鎖反応による。
白金ナノコロイドは、分解反応の触媒として働くため、第1反応および第2反応により損失することがなく、酸化チタンなどの光触媒に比べ励起エネルギーが不要で、劣化に強く、長期に亘るオゾン分解能を維持することができる。
さらに、白金ナノコロイドは、粒径が1〜5nmのナノ微粒子であるので、表面積が大きく、高い分解効率を達成できる。
白金コーティング層203は、排気ダクト201の内壁面、ファン202の表面など排気空気が接触する面の少なくとも一部に設ければ、オゾン分解効果が発揮され、劣化を防止することができるが、オゾンとの接触面積、すなわち白金コーティング層203の形成面積が広いほど好ましい。
白金コーティング層203を形成する方法には、特に制限はなく、白金コーティング層203を形成させる部材と白金ナノコロイド分散液を接触させることで達成できる。白金ナノコロイド分散液に、部材を接触させてもよいし、部材に白金ナノコロイド分散液を噴霧してもよい。
白金コーティング層203を各部材の表面に形成する方法としてはコロイド法が好ましい。コロイド法による白金ナノコロイドの部材表面への固着は、物理現象を利用するため簡便である。より具体的には、TiOなどの金属酸化物微粉末または、金属微粉末と白金ナノコロイドを混合攪拌し、さらに、金属酸化物微粉末または、金属微粉末の洗浄を兼ねてコロイド分散を安定させる分散安定剤を洗浄除去すると、白金ナノコロイドがコロイド状で付着した沈澱物を得ることができる。この沈澱物を凍結乾燥等の低温乾燥することにより、乾燥時の水等の分散媒体の蒸発減量による凝集力で安定して強固な付着力を得ることができる。金属コロイドは安定化をするための分散剤(ポリアクリル酸ナトリウムなど)を含んでもよい。
金属層の薄膜形成方法としては、蒸着やめっきといった方法も考えられるが、蒸着は、真空または不活性ガスを注入した環境下で蒸着材料を加熱し、気化または昇華して薄膜形成させるため、熱や電気エネルギーが必要となる上、製造装置が大型化する傾向がある。また、めっきでは、液体中での電気化学反応を利用するため、前処理工程が必要となり、コストや時間がかかるデメリットが発生する。
本発明で用いるコロイド法などの白金ナノコロイドの薄膜形成法では、上記のような製造装置の大型化や前処理などが不要であり、簡単な方法で均一に膜を形成することが可能である。
白金ナノコロイドは、燃焼法または沈殿法によって製造できる。燃焼法は、白金イオン溶液を、水素ガス中またはリンなどに添加し、燃焼させることで還元反応させて白金微粒子を得て、その粒子を媒体中に投入することで、白金ナノ微粒子を含むコロイドを得る方法である。媒体は、必要に応じてコロイドを安定化させるために、保護コロイド形成剤を含んでいてもよい。ここで、保護コロイド形成剤とは、コロイド粒子の分散安定性を保持するために、コロイド液に含有されているもので、コロイド粒子表面に付着して、保護コロイドを形成する物質のことである。このような保護コロイド形成剤としては、たとえばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチンなどの水溶性高分子物質、界面活性剤、高分子キレート化剤などが挙げられる。
沈殿法は、白金イオン溶液に還元剤を添加し、白金イオンを還元することによって白金ナノコロイドを得る方法で、たとえば特開2001−79383号公報、特開2001−122723号公報などに開示されている。
白金ナノコロイド分散液の濃度は、コロイド粒子の分散安定性の面から、通常1000〜2000ppmの範囲が好ましい。
形成した白金コーティング層203の厚さは、20nm以上50nm以下であることが好ましい。白金コーティング層203の厚さをこのような範囲内とすることで、効率よく
以下、実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらによって限定されるものではない。
(実施例1)
排気ダクト201およびファン202の表面に、白金ナノコロイド濃度が2000ppmの白金ナノコロイド分散液(日本板硝子社製)を、白金コーティング層203の厚さが15nmとなるように、スプレー法により全面被覆し、乾燥機を用いて、40℃で2日間乾燥させ、実施例1の排気装置を作製した。
(実施例2)
白金コーティング層203の厚さを25nmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の排気装置を作製した。
(実施例3)
白金コーティング層203の厚さを45nmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3の排気装置を作製した。
(比較例1)
市販のハニカム構造のオゾンフィルター200cm(10cm×20cm)を排気ダクト201内に設けたものを比較例1の排気装置とした。
(比較例2)
市販のハニカム構造のオゾンフィルター100cm(10cm×10cm)を排気ダクト201内に設けたものを比較例2の排気装置とした。
(比較例3)
オゾン分解機能を全く付与しないものを比較例3の排気装置とした。
(コーティング層厚さ)
排気ダクト201およびファン202の一部を粗切断し、エポキシ樹脂に包埋後、Reichert社製ULTRACUT−N型ミクロトームにより、50〜60nmの厚さの極薄切片を作製し、支持膜を張ったメッシュに積載した。続いて5分間程度のRuO4蒸気染色を施した後、TEMにより膜断面を観察し、コーティング層の厚さを計測した。
TEM観察の条件は、以下のとおりである。
TEM : 電界放出形透過電子顕微鏡(日立製作所製、HF2000)
加速電圧 : 125kV
基体となる排気ダクト201およびファン202を構成する部材
(オゾン濃度測定)
オゾン濃度の測定は、BAM規格『RAL−UZ62、RAL−UZ85およびYYによる事務機器へのエコラベル授与の枠内におけるハードコピー機器からのエミッション決定のための試験方法』(2003年4月版)を参考に行った。
オゾン濃度は、UV光度式の連続自動オゾン濃度計(日本サーモエレクトロン社製:MODEL49C)を用いて、チャンバーの出口から排出される空気をテフロン(登録商標)チューブで吸引し、オゾン濃度を連続モニターした。測定レンジは0〜100ppbとし、15秒毎にデータを記録する。
[測定条件]
検出限界:1.0ppb
応答時間:20秒
サンプル流量:1〜3L/分
レンジ:0−0.05〜200ppm(0−0.1〜400mg/m
(オゾン分解能)
オゾンの分解能は、下記のようにエミッション率によって評価した。
Figure 2010164660
Figure 2010164660
ここで、
SER:オゾンのエミッション率 [μg/min]
max :最大オゾン濃度 [μgm−3
k’ :比例定数 [min−1
H’ :試験条件下でのオゾン半値時間 [min]
V :試験室容積 [m] (ここでは、6.5m
P :大気圧 [Pa] (ここでは、101,325Pa)
T :絶対温度 [K] (ここでは、273+25K)
R :気体定数 [PaK−1]、オゾンに対しては339.8 [PaK−1
である。
エミッション率が小さい程、オゾンを分解、または吸着していると評価することができる。
画像形成装置(シャープ株式会社製、MX3500N)を用いて、印字を行い、印字前および50000(50K)枚印字後それぞれのエミッション率を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2010164660
比較例1,2のフィルターでは、印字枚数が増加するにつれ、エミッション率は、上限値である2mg/hを超える結果となった。これは、フィルターがオゾンの分解ではなく吸着による除去のため、吸着量が増加するにつれて、エミッション率が上昇したものと考えられる。
比較例3は、分解、吸着いずれも起こっていないためにエミッション率は非常に大きくなった。
これに対して実施例1〜3では、白金コーティング層を設けることによってオゾンが分解され、エミッション率を低く抑えることができた。印字枚数が増加しても、エミッション率の上昇は抑えられており、白金層が劣化に強く、オゾン分解能が長期に亘り維持されることがわかった。
21 排気装置
100 画像形成装置
201 排気ダクト
202 ファン
203 白金コーティング層
205 仕切り壁

Claims (8)

  1. 画像形成装置内の空気を外部に排気するための排気装置であって、
    画像形成装置の内部空間と外部とを連通する排気ダクトと、
    前記排気ダクト内に設けられ、画像形成装置の内部から外部へと流れる気流を発生させるファンとを備え、
    前記排気ダクトの内壁面の少なくとも一部に、白金ナノコロイドを含む白金コーティング層を設けることを特徴とする排気装置。
  2. 前記ファンの表面の少なくとも一部に、前記白金コーティング層を設けることを特徴とする請求項1記載の排気装置。
  3. 前記ダクト装置の内部に設けられ、前記ファンが設けられる空間と、それ以外の空間とを仕切る仕切り壁を備え、
    前記仕切り壁は、メッシュ状に形成され、その表面の少なくとも一部に、前記白金コーティング層を設けることを特徴とする請求項1または2記載の排気装置。
  4. 前記仕切り壁のメッシュは、ハニカム構造を有することを特徴とする請求項3記載の排気装置。
  5. 表面に凹凸を有する板状部材で構成され、前記ダクト内で気流が衝突するように設けられる案内部材を備え、
    前記案内部材の表面の少なくとも一部に、前記白金コーティング層を設けることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の排気装置。
  6. 前記白金コーティング層は、コロイド法によって形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の排気装置。
  7. 前記白金コーティング層の厚さは、20nm以上50nm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の排気装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の排気装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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JP2012173007A (ja) * 2011-02-17 2012-09-10 Metawater Co Ltd 熱電対、熱電対具備部材及びそれを用いたオゾン濃度計

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