JP2010161623A - 光バースト受信器、及び、方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プリバイアスの影響を受けずに、電圧信号に変換する際のゲイン制御を行うことができる光バースト受信器を提供する。
【解決手段】TIA回路20は、光入力信号に応じた電流信号を電圧信号に変換する。ゲイン制御部30は、TIA回路20のゲインを複数のゲインの中の何れかに制御する。コンパレータ回路180は、TIA回路20の出力電圧を、光入力信号最大時のTIA回路20の出力電圧レベルを1のレベルとしたときの0のレベルよりも所定レベル高いレベルを含む複数の比較しきい値と比較する。スイッチ制御回路160は、コンパレータ回路180での比較結果に基づいて、TIA回路20のゲインを決定する。
【選択図】図1
【解決手段】TIA回路20は、光入力信号に応じた電流信号を電圧信号に変換する。ゲイン制御部30は、TIA回路20のゲインを複数のゲインの中の何れかに制御する。コンパレータ回路180は、TIA回路20の出力電圧を、光入力信号最大時のTIA回路20の出力電圧レベルを1のレベルとしたときの0のレベルよりも所定レベル高いレベルを含む複数の比較しきい値と比較する。スイッチ制御回路160は、コンパレータ回路180での比較結果に基づいて、TIA回路20のゲインを決定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、光バースト受信器及び方法に関し、更に詳しくは、光入力信号のパワーに応じてゲイン制御を行う機能を有する光バースト受信器及び方法に関する。
高速広帯域光アクセスシステムとして、PON(Passive Optical Network)システムがある。光バースト受信器は、PONシステムの光加入者終端装置(OLT:Optical Line Terminal)の受信部として使用される。PONシステムのユーザ側には、光加入者線を終端する光アクセス装置(ONU:OPTICAL NETWORK UNIT)が接続される。OLTの光バースト受信器は、時分割多重(TDM:Time Division Multiplexing)方式で、複数のONUからの光入力バースト信号を受信する。
光バースト受信器における自動利得制御(AGC:Auto Gain Control)が、特許文献1に記載されている。図12に、特許文献1に記載のバーストモード光受信回路を示す。フォトダイオード201は、受信した光入力信号のパワーに応じた電流を出力する。プリアンプ202は、光通信用受信回路として一般的に用いられるプリアンプである。プリアンプ202の入力端と出力端との間には帰還抵抗が接続されており、プリアンプ202は、フォトダイオード201が出力する電流信号を電圧信号に変換する。
抵抗Rf1と抵抗Rf2とは、直列に接続された上で、プリアンプ202の入力端と出力端とに並列に接続される。抵抗Rf3は、スイッチ207を介して、プリアンプ202の入力端と出力端とに並列に接続される。抵抗Rf4は、スイッチ208を介して、プリアンプ202の入力端と出力端とに並列に接続される。抵抗Rf1と抵抗Rf2との直列合成抵抗は、第1の帰還抵抗を構成する。抵抗Rf3は、第2の帰還抵抗を構成し、抵抗Rf4は、第3の帰還抵抗を構成する。
アンプ209は、抵抗Rf2の両端の電圧を差動増幅する。ピークディテクタ210は、アンプ209の出力からピーク値を検出し保持する。第1のコンパレータ211は、ピークディテクタ210が検出したピーク値と、しきい値Vth1とを比較する。第2のコンパレータ212は、ピーク値としきい値Vth2とを比較する。しきい値の関係は、Vth2>Vth1である。第1のコンパレータ211は、ピーク値がしきい値Vth1以上であると、スイッチ207を閉じる。第2のコンパレータ212は、ピーク値がしきい値Vth2以上であると、スイッチ208を閉じる。
リセット後、フォトダイオード201に光入力信号が入力された時点では、スイッチ207及び208は開いている。このとき、プリアンプ202の帰還抵抗は第1の帰還抵抗のみとなる。ピークディテクタ210が検出したピーク値がしきい値Vth1以上のときは、スイッチ207が閉じることで、プリアンプ202の帰還抵抗の抵抗値は、第1の帰還抵抗と第2の帰還抵抗との並列合成抵抗となる。また、ピークディテクタ210が検出したしきい値Vth2以上のときは、スイッチ207及び208が閉じることで、プリアンプ202の帰還抵抗の抵抗値は、第1〜第3の帰還抵抗の並列合成抵抗となる。このような制御を行うことで、光入力信号のレベルに応じて、プリアンプ202のゲインを、3段階に制御することができる。
ここで、ONUからの光入力信号には、“1”レベルと、“0”レベルとのレベル比である消光比がある。また、光入力信号は、プリアンプルの最初の1ビット信号のレベルと立ち上がりとを確保するため、先頭にプリバイアス信号がある。このプリバイアス信号は、各ユーザのONUの電気回路、光発光素子レーザー、光の経路などと関係があり、さまざまで、不規則である。
特許文献1では、光入力信号のピークを検出して、プリアンプ202のゲインを制御している。しかしながら、特許文献1では、プリバイアスの影響を考慮していない。特許文献1では、光入力信号の光パワーが大きく、プリバイアスレベルが高いとき、プリバイアスをプリアンプルと誤認して、ゲイン切り替えを行う可能性がある。プリバイアスでゲイン切り替えを行うと、プリアンプ202のゲインは、プリアンプル信号に対して適切なゲインとはならない。また、プリバイアスは不規則であるので、受信信号はノイズにしか見えず、プリバイアス信号を用いてゲイン切り替えを行うことができないということも考えられる。
本発明は、プリバイアスの影響を受けずに、電圧信号に変換する際のゲイン制御を行うことができる光バースト受信器、及び、方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の光バースト受信器は、光入力信号を電圧信号に変換する電圧信号変換手段と、前記電圧信号変換手段のゲインを複数のゲインの中の何れかに制御するゲイン制御手段と、前記電圧信号変換手段の出力電圧を、光入力信号最大時の前記電圧信号変換手段の出力電圧レベルを1のレベルとしたときの0のレベルよりも所定レベル高いレベルを含む複数の比較しきい値と比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記電圧信号変換手段のゲインを決定するゲイン決定手段とを備えることを特徴とする。
本発明の光バースト受信方法は、光入力信号を電圧信号に変換するステップと、前記電圧信号のレベルを、光入力信号最大時の前記電圧信号の電圧レベルを1のレベルとしたときの0のレベルよりも所定レベル高いレベルを含む複数の比較しきい値と比較するステップと、前記比較の結果に基づいて、前記電圧信号に変換する際のゲインを制御するステップとを有することを特徴とする。
本発明の光バースト受信器及び方法は、プリバイアスの影響を受けずに、電圧信号に変換する際のゲイン制御を行うことができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態の光バースト受信器の概略構成を示している。光バースト受信器200は、受光素子10、TIA回路(トランスインピーダンスアンプ)20、ゲイン制御部(GAIN Control)30、POST190、VREF40、ATC回路(AUTO THRESHOLD CONTROL:自動しきい値制御回路)50、Lim−amp(リミッティングアンプ)60、バッファ(BUFFER)70、リセット(RESET)遅延回路80、マスク回路90、信号検出回路(SD:Signal Detector)100、コンパレータ(COMP:Comparator)回路180、及び、スイッチ(SW:Switch)制御回路160を有する。
光バースト受信器200は、アクセス系のPON(Passive Optical Network)システムで用いられる。光バースト受信器200は、バーストで形成される下りの光入力信号を受信する。図2は、光入力信号とリセット信号の波形を示している。図2(a)は、光入力信号を示している。光入力信号の各バーストは、ガードタイムと、それに後続するプリアンプル信号及びデータ信号とを有する。ガードタイムは、プリバイアス信号期間を含む。図2(b)は、リセット信号を示している。光バースト受信器200には、バースト信号ごとに、リセット信号が発行される。リセット信号のパルス幅は、ガードタイムの時間幅よりも狭く、リセット信号は、ガードタイム期間の範囲に収まるように発行される。
図3は、プリバイアスとプリアンプル信号を拡大して示している。プリバイアス信号は、入力信号“0”のレベルである。このプリバイアスの信号レベル(“0”のレベル)は、光入力信号に消光比があるため、無信号のレベルよりも少し高いレベルになる。また、プリバイアス信号は不規則で、ノイズが大きく見える。プリアンプル信号は、NRZ(Non Return to Zero)の固定パターンである。プリアンプル信号は、ゲイン切り替え用のプリアンプル信号、ピーク検出用のプリアンプル信号、及び、その他のプリアンプル信号を含む。
受光素子(APD:アバランシェフォトダイオード)10は、光入力信号を、電流信号に変換する。受光素子10には、逆バイアスを印加することで光電流が倍増される高速・高感度のフォトダイオードを用いることができる。TIA回路20は、バースト信号対応のトランスインピーダンスアンプである。TIA回路20は、電圧信号変換手段であり、受光素子10が出力する電流信号を、電圧信号に変換する。ゲイン制御部30は、TIA回路20のゲイン(帰還抵抗)を制御する。ゲインの切り替え段数は、3段階とする。ゲイン制御部30は、TIA回路20のゲインを、高ゲイン(High)、低ゲイン(Low)、中ゲイン(Middle)のうちの何れかに制御する。
コンパレータ回路180は、比較手段であり、TIA回路20が出力する電圧信号のレベルを、複数の比較しきい値と比較する。比較しきい値は、光入力信号最大時のTIA回路20の出力電圧レベルを“1”のレベルとしたときの“0”のレベルよりも所定レベル高いレベルを含む。より詳細には、コンパレータ回路180は、TIA回路20の出力レベルと、3つの比較しきい値(V0、V1、V2)とをそれぞれ比較する。3つの比較しきい値の大小関係は、V2>V1>V0である。比較しきい値V2は、光入力信号最大時のTIA回路20の出力電圧レベルを“1”のレベルとしたときの“0”のレベルよりも所定のマージンレベル高いレベルに相当する。
スイッチ制御回路160は、TIA回路20のゲインを決定するゲイン決定手段である。スイッチ制御回路160は、コンパレータ回路180での比較結果に基づいて、ゲイン制御部30をコントロールする。ゲイン制御部30が、TIA回路20が出力する電圧信号のレベルに応じて、つまりは、光入力信号の入力パワーに応じて、TIA回路20のゲインを制御することで、光受信パワーのダイナミックレンジが確保される。
ゲイン制御部30は、抵抗31(R1)、抵抗32(R2)、抵抗33(R3)、スイッチ34(SW1)、及び、スイッチ35(SW2)を有する。スイッチ34及び35には、MOS(金属酸化膜半導体)FET(電界効果トランジスタ)を用いる。抵抗31は、第1の帰還抵抗であり、TIA回路20の入力と出力との間に接続される。抵抗32は、第2の帰還抵抗であり、TIA回路20の入力と出力との間にスイッチ34(第1のスイッチ)を介して接続される。抵抗33は、第3の帰還抵抗であり、TIA回路20の入力と出力との間にスイッチ35(第2のスイッチ)を介して接続される。
スイッチ34の制御端子(FETのゲート)は、スイッチ制御回路160の出力SW1_ON/OFFに接続される。スイッチ34は、SW1_ON/OFFに応じて、オン・オフが制御される。スイッチ35の制御端子(FETのゲート)は、スイッチ制御回路160の出力SW2_ON/OFFに接続される。スイッチ35は、SW2_ON/OFFに応じて、オン・オフが制御される。ゲイン制御部30は、スイッチ34及び35のオン・オフの組み合わせに応じて、TIA回路20のゲインを、高ゲイン、低ゲイン、中ゲインに制御する。
下記表1に、スイッチ34及び35のオン・オフの組み合わせと、TIA回路20のゲインとの対応を示す。スイッチ34及び35の双方がオフのとき、TIA回路20の帰還抵抗は抵抗31(R1)のみとなり、TIA回路20のゲインは、高ゲイン(High)になる。スイッチ34がオンでスイッチ35がオフのとき、TIA回路20の帰還抵抗は抵抗31(R1)と抵抗32(R2)との並列となり、TIA回路20のゲインは中ゲイン(Middle)となる。スイッチ34及び35の双方がオンのとき、TIA回路20の帰還抵抗は抵抗31(R1)、抵抗32(R2)、抵抗33(R3)の並列となり、TIA回路20のゲインは低ゲイン(Low)となる。
コンパレータ回路180は、コンパレータ110、120、130を有する。コンパレータ110(第1のコンパレータ)は、TIA回路20の出力と、比較しきい値V0とを比較する。コンパレータ120(第2のコンパレータ)は、TIA回路20の出力と、比較しきい値V1とを比較する。コンパレータ130(第3のコンパレータ)は、TIA回路20の出力と、比較しきい値V2とを比較する。コンパレータ回路110、120、130は、それぞれ、TIA回路20の出力電圧レベルが各比較しきい値V0、V1、V2以上のときHレベルの信号を出力し、それ以外はLレベルの信号を出力する。
比較しきい値V2は、光入力信号の光パワーが最大のときの“0”のレベルよりも高いレベルに設定される。具体的には、受光素子10がダイナミックレンジの光入力パワーの最大パワーMax_Pを受光した際のTIA回路20の出力電圧をMax_1レベルとする。このときのTIA回路20のゲインは、高ゲインとする。例えば、ITU−T G.984.2 Class B+(G−PON)の場合、ダイナミックレンジの光入力パワーの最大パワーMax_Pは−8dBm以上である。比較しきい値V2は、“1”のレベルと“0”のレベルとの比である消光比の規格範囲内の最小値をMin_消光比とし、所定のマージンレベルをマージンレベル1として、下記式で求められる。
V2=(Max_1レベル/Min_消光比)+マージンレベル1 (1)
V2=(Max_1レベル/Min_消光比)+マージンレベル1 (1)
比較しきい値V2の計算例を示す。最大光入力パワーMax_Pを−6dBmとし、受光素子10の変換効率が8A/Wで、抵抗31(R1)の抵抗値が7.5kΩとする。最大入力時のTIA回路20の出力電圧レベル(Max_1レベル)は、
Max_1レベル=最大光入力パワー×変換効率/R1=15V
となる。光入力信号の最小消光比Min_消光比を10dBとし、マージンレベル1を150mVとすると、比較しきい値V2は、式1より、
V2=1750mV
と求まる。
Max_1レベル=最大光入力パワー×変換効率/R1=15V
となる。光入力信号の最小消光比Min_消光比を10dBとし、マージンレベル1を150mVとすると、比較しきい値V2は、式1より、
V2=1750mV
と求まる。
比較しきい値V1は、比較しきい値V2のレベルを“1”のレベルと見たときの“0”のレベルよりも高いレベルに設定する。具体的には、比較しきい値V1は、消光比の規格範囲内の最小値Min_消光比と、所定のマージンレベルであるマージンレベル2とを用いて、下記式で計算した値に設定する。
V1=(V2レベル/Min_消光比)+マージンレベル2 (2)
例えば、マージンレベル2を15mV、光入力信号の最小消光比Min_消光比を10dBとし、比較しきい値V2を上記で求めた1750mVとすると、比較しきい値V1は、式2より、
V1=190mV
と求まる。
V1=(V2レベル/Min_消光比)+マージンレベル2 (2)
例えば、マージンレベル2を15mV、光入力信号の最小消光比Min_消光比を10dBとし、比較しきい値V2を上記で求めた1750mVとすると、比較しきい値V1は、式2より、
V1=190mV
と求まる。
比較しきい値V0は、比較しきい値V1のレベルを“1”のレベルと見たときに、“0”のレベルよりも高いレベルに設定する。具体的には、比較しきい値V0は、消光比の規格範囲内の最小値Min_消光比と、所定のマージンレベルであるマージンレベル3とを用いて、下記計算式で計算した値に設定する。
V0=(V1レベル/Min_消光比)+マージンレベル3 (3)
例えば、マージンレベル3を2mVとし、光入力信号の最小消光比Min_消光比を10dBとして、比較しきい値V2を上記で求めた190mVとすると、比較しきい値V0は、式3より、
V0=21mV
と求まる。
V0=(V1レベル/Min_消光比)+マージンレベル3 (3)
例えば、マージンレベル3を2mVとし、光入力信号の最小消光比Min_消光比を10dBとして、比較しきい値V2を上記で求めた190mVとすると、比較しきい値V0は、式3より、
V0=21mV
と求まる。
図4(a)〜(c)に、TIA回路20が出力する電圧信号と比較しきい値との関係を示す。図4(a)は、光入力信号が最大光パワーのとき電圧信号と、比較しきい値V2とを示している。Max_1レベルは、光入力信号が最大時の“1”のレベルである。Max_0レベルは、光入力信号が最大時の“0”のレベルである。Max_0レベルは、Max_1レベルと、消光比(Min_消光比)とから、(Max_1レベル/Min_消光比)で求めることができる。このMax_0レベルは、無信号レベルよりも高い。Max_0レベルは、プリバイアス信号のレベルに相当する。
比較しきい値V2は、式1からも明らかなように、Max_0レベルよりもマージンレベル1だけ高いレベルである。マージンレベル1は、比較しきい値V2が、最大プリバイアスレベルよりも高くなることを確保するために設けられたマージンである。比較しきい値V2は、プリバイアスレベルよりも高いため、TIA回路20の出力と比較しきい値V2とを比較するコンパレータ130は、プリバイアス信号の入力時は、出力をHレベルに変化させない。言い換えれば、コンパレータ130は、プリアンプル信号が入力されるまでは、出力をHレベルに変化させない。
図4(b)は、電圧信号のレベルがV2レベル以下のときの電圧信号と、比較しきい値V1とを示している。図4(b)では、電圧信号の最大レベル、つまり、“1”のレベルは、比較しきい値V2に等しい。このときの“0”のレベルを、Max_0レベル2とする。Max_0レベル2は、“1”のレベル(V2レベル)と、消光比(Min_消光比)とから、(V2/Min_消光比)で求めることができる。このMax_0レベル2は、無信号レベルよりも高い。Max_0レベル2は、“1”のレベルが比較しきい値V2のときの“0”のレベル(プリバイアス信号のレベル)に相当する。マージンレベル2は、比較しきい値V1が、プリバイアスレベルよりも高くなることを確保するために設けられたマージンである。
図4(c)は、電圧信号のレベルがV1レベル以下のときの電圧信号と、比較しきい値V0とを示している。図4(c)では、電圧信号の最大レベル、つまり、“1”のレベルは、比較しきい値V1に等しい。このときの“0”のレベルを、Max_0レベル3とする。Max_0レベル3は、V1レベルと、消光比(Min_消光比)とから、(V1/Min_消光比)で求めることができる。このMax_0レベル3は、無信号レベルよりも高い。Max_0レベル3は、“1”のレベルが比較しきい値V1のときの“0”のレベル(プリバイアス信号のレベル)に相当する。マージンレベル3は、比較しきい値V0が、プリバイアスレベルよりも高くなることを確保するために設けられたマージンである。
図1に戻り、スイッチ制御回路160は、3つのフリップフロップ回路161〜163、2つの遅延回路164、165、NOT回路166、及び、OR回路167を有する。フリップフロップ回路161(第1のラッチ回路)の入力端子CLK0は、コンパレータ110の出力端子に接続される。フリップフロップ回路162(第2のラッチ回路)の入力端子CLK1は、コンパレータ120の出力端子に接続される。フリップフロップ回路163(第3のラッチ回路)の入力端子CLK2は、コンパレータ130の出力端子に接続される。フリップフロップ回路161〜163は、それぞれ、入力端子CLK0、CLK1、CLK2に入力される信号のレベルがLレベルからHレベルに変化すると、出力をHレベルにする。フリップフロップ回路161〜163は、出力をHレベルにした以降は、入力端子CLK0、CLK1、CLK2の信号レベルが変化しても、出力信号を変化させない。
フリップフロップ回路161(FF0)は、コンパレータ110の出力COMP0を入力し、TIA回路20の出力が比較しきい値V0以上になると、出力Q0をHレベルに変化させる。フリップフロップ回路162(FF1)は、コンパレータ120の出力COMP1を入力し、TIA回路20の出力が比較しきい値V1以上になると、出力Q1をHレベルに変化させる。フリップフロップ回路163(FF2)は、コンパレータ130の出力COMP2を入力し、TIA回路20の出力が比較しきい値V2以上になると、出力Q2をHレベルに変化させる。フリップフロップ回路161〜163の入力端子CLR0、CLR1、CLR2は、リセット信号を入力するバッファ150に接続されている。フリップフロップ回路161〜163は、端子CLR0〜CLR2にリセット信号が入力されると、出力をLレベルにリセットする。
スイッチ制御回路160は、フリップフロップ回路163の出力Q2を、SW2_ON/OFFとして出力する。NOT回路166は、フリップフロップ回路163の出力Q2(SW2_ON/OFF)を反転して出力する。遅延回路164(第1の遅延回路)は、フリップフロップ回路161の出力Q0を入力する。遅延回路164は、NOT回路166の出力がHレベルのとき、入力信号Q0に所定の遅延(Delay1)を与えて出力する。遅延回路164は、NOT回路166の出力がLレベルのときは、入力信号Q0に遅延を与えずに出力する。スイッチ制御回路160は、遅延回路164の出力をSW0_ON/OFFとして出力する。
遅延回路165(第2の遅延回路)は、フリップフロップ回路162の出力Q1を入力する。遅延回路165は、NOT回路166の出力がHレベルのとき、入力信号Q1に所定の遅延(Delay2)を与えて出力する。遅延回路165は、NOT回路166の出力がLレベルのときは、入力信号Q1に遅延を与えずに出力する。OR回路167は、遅延回路165の出力と、フリップフロップ回路163の出力Q2との論理和を出力する。スイッチ制御回路160は、OR回路167の出力をSW1_ON/OFFとして出力する。
遅延回路164及び165が与える遅延時間は、プリバイアス信号の長さに基づいて決定される。より詳細には、遅延時間は、プリバイアス長さの規格値における最大値とする。例えば、ITU−T G.984(G−PON)の場合、プリバイアスの長さの最大値は16bitsであるので、遅延回路164及び165の遅延時間は16bitsとする。
スイッチ制御回路160の各出力SW0_ON/OFF、SW1_ON/OFF、SW2_ON/OFFと、フリップフロップ回路161〜163の出力Q0〜Q2との関係をまとめると、下記のようになる。
SW0_ON/OFF=Q0 (Q2=1(Hレベル)のとき)
=遅延されたQ0 (Q2=0(Lレベル)のとき)
SW1_ON/OFF=1 (Q2=1のとき)
=遅延されたQ1 (Q2=0のとき)
SW2_ON/OFF=Q2
SW0_ON/OFF=Q0 (Q2=1(Hレベル)のとき)
=遅延されたQ0 (Q2=0(Lレベル)のとき)
SW1_ON/OFF=1 (Q2=1のとき)
=遅延されたQ1 (Q2=0のとき)
SW2_ON/OFF=Q2
スイッチ制御回路160は、SW1_ON/OFFと、SW2_ON/OFFとを用いて、ゲイン制御部30内のスイッチ34、35のオン・オフを制御する。スイッチ34は、SW0_ON/OFFがLレベルのときオフし、Hレベルのときオンする。スイッチ35は、SW1_ON/OFFがLレベルのときオフし、Hレベルのときオンする。TIA回路20のゲインは、前述のように、スイッチ34のオン・オフとスイッチ35のオン・オフの組み合わせに応じて、高ゲイン、中ゲイン、低ゲインに制御される。
なお、OR回路167は、フリップフロップ回路162の出力Q1を遅延回路165で遅延した信号とSW2_ON/OFFとの論理和を出力するので、SW2_ON/OFFがHレベルのときは、SW1_ON/OFFもHレベルになる。従って、スイッチ34がオフで、スイッチ35がオンという状態は存在しない。しかしながら、比較しきい値V1は比較しきい値V2よりも小さいので、フリップフロップ回路163の出力Q2がHレベルに変化するとき、フリップフロップ回路162の出力Q1を遅延回路165で遅延した信号は、最終的にはHレベルに変化する。過渡的に、SW1_ON/OFFがLレベルで、SW2_ON/OFFがHレベルという状態を許容するのであれば、OR回路167は省いてもよい。
OR回路140とフリップフロップ回路141とは、コンパレータストップ回路(COMP_STOP:Comparator Stop)を構成する。OR回路140は、SW0_ON/OFF、SW1_ON/OFF、SW2_ON/OFFの論理和を取り、何れかが1つでもHレベルになると、出力をHレベルに変化させる。OR回路140の出力は、フリップフロップ回路141の入力端子CLK4に入力される。フリップフロップ回路141は、入力端子CLK4の信号レベルがHレベルになると、出力COMP_STOPをHレベルに変化させる。フリップフロップ回路141の出力を論理式で表すと、下記のようになる。
COMP_STOP=SW0_ON/OFF+SW1_ON/OFF+SW2_ON/OFF
COMP_STOP=SW0_ON/OFF+SW1_ON/OFF+SW2_ON/OFF
フリップフロップ回路141は、出力COMP_STOPをHレベルに変化させた後は、出力をHレベルに保持する。コンパレータ回路180内の各コンパレータは、フリップフロップ回路141が出力するCOMP_STOPがHレベルになると、比較動作を停止する。フリップフロップ回路141の入力端子CLR4は、リセット信号を出力するバッファ150に接続される。フリップフロップ回路141は、入力端子CLR4にリセット信号が入力されると、出力COMP_STOPをLレベルにリセットする。リセット信号の入力後、コンパレータ回路180内の各コンパレータは、COMP_STOPがLレベルになることで、比較動作を開始する。
以下、TIA回路20の出力レベルが比較しきい値V2よりも高いとき、比較しきい値V1よりも高いとき、比較しきい値V0よりも高いとき、及び、比較しきい値V0よりも低いときの動作について説明する。図5に、TIA回路20の出力レベルが比較しきい値V2よりも高いときの各部の波形を示す。光バースト信号の先頭部分でリセット信号が入力されると、フリップフロップ回路161〜163の出力がLレベルにリセットされる。スイッチ34及び35はオフとなり、TIA回路20のゲインは、高ゲインとなる。
図5では、TIA回路20のゲインが高ゲインのとき、TIA回路20の出力(TIAOUT)のプリアンプル信号における“1”のレベルは、コンパレータ130が比較する比較しきい値V2よりも高い。また、TIA回路20の出力“0”のレベル、つまり、プリバイアスレベルは、コンパレータ120が比較する比較しきい値V1よりも高い。
リセット信号の入力後、フリップフロップ回路141が出力するCOMP_STOP信号はLレベルにリセットされ、コンパレータ回路180内の各コンパレータは、比較動作を開始する。コンパレータ110は、プリバイアス期間で、TIA回路20の出力が無信号レベルから“0”のレベルに変化し、比較しきい値V0以上となると、出力をHレベルに変化させる。これに伴い、フリップフロップ回路161の出力Q0はHレベルに変化する。また、コンパレータ120は、TIA回路20の出力が比較しきい値V1以上になると、出力をHレベルに変化させる。これに伴い、フリップフロップ回路162は、出力Q1をHレベルに変化させる。比較しきい値V2は、“0”のレベルよりも高いレベルであるので、コンパレータ130の出力は、プリバイアス期間ではLレベルのまま変化せず、フリップフロップ回路163の出力Q2はLレベルのままである。
遅延回路164、165は、プリバイアス期間では、フリップフロップ回路163の出力Q2がLレベルであるので、それぞれ入力信号に遅延を与えて出力する。従って、遅延回路164の出力であるSW0_ON/OFFは、フリップフロップ回路161の出力Q0の変化からプリバイアス期間分だけ遅れてHレベルに変化する。また、遅延回路165の出力は、フリップフロップ回路162の出力Q1の変化からプリバイアス期間分だけ遅れてHレベルに変化する。プリバイアス期間では、フリップフロップ回路163の出力Q2はLレベルであるので、OR回路167の出力であるSW1_ON/OFFはLレベルである。つまり、SW0_ON/OFF及びSW1_ON/OFFは、プリバイアス期間ではHレベルに変化しない。
プリアンプル信号が入力され、TIA回路20の出力が“1”のレベルになると、コンパレータ130の出力はHレベルに変化し、フリップフロップ回路163の出力Q2はHレベルに変化する。それに伴い、スイッチ制御回路160の出力SW2_ON/OFFは、Hレベルに変化する。また、OR回路167の出力SW1_ON/OFFもHレベルに変化する。フリップフロップ回路141は、SW2_ON/OFFがHレベルに変化するタイミングで、COMP_STOP信号をHレベルに変化させる。コンパレータ110、120、130は、COMP_STOP信号がHレベルに変化すると、比較動作を停止する。
スイッチ34(SW1)は、SW1_ON/OFFがHレベルに変化することでオンになる。また、スイッチ35(SW2)は、SW2_ON/OFFがHレベルに変化することでオンになる、スイッチ34及び35がオンになることで、TIA回路20の帰還抵抗は、抵抗31(R1)、抵抗32(R2)、抵抗33(R3)の並列抵抗となり、TIA回路20のゲインは、高ゲインから低ゲインに変化する。ゲインが高ゲインから低ゲインに切り替えられることで、TIA回路20の出力(TIAOUT)の振幅は、ゲイン切り替え前に比して低下する。
ここで、プリバイアスレベルと比較しきい値V1とのレベル差が小さいと、プリバイアスの変動(ノイズ)で、フリップフロップ回路162の出力Q1がHレベルに変化するタイミングが不安定になる。しかし、比較しきい値V2は、プリバイアスレベルよりもマージンレベル1(式1)だけ高いので、フリップフロップ回路163(FF2)の出力Q2(SW2_ON/OFF)は、プリバイアス期間ではLレベルに保たれ、不安定な波形は発生しない。フリップフロップ回路161(FF0)の出力Q0及びフリップフロップ回路162(FF1)の出力Q1は、プリバイアス期間分だけ遅延され、フリップフロップ回路163(FF2)の出力Q2はプリバイアス期間ではLレベルに保持されるので、COMP_STOP信号がプリバイアス期間でHレベルに変化することはない。
COMP_STOP信号は、プリアンプル信号が入力される期間でHレベルに変化し、コンパレータ110、120、130は、プリバイアス期間が経過し、プリアンプル信号入力された後に比較動作を停止する。従って、コンパレータ110、120、130が最終的に出力する比較結果は、プリアンプル信号入力時の比較結果であることが保証される。その結果、プリバイアスの影響で、コンパレータ130の出力に不安定な波形が現れたとしても、プリアンプル信号での比較結果に基づいて、安定的に、ゲイン制御部30のスイッチ34及び35を制御することができる。
図6に、TIA回路20の出力レベルが比較しきい値V2より小さく、比較しきい値V1よりも大きいときの各部の波形を示す。リセット信号の入力後、TIA回路20のゲインは高ゲインに、コンパレータ回路180内の各コンパレータは比較動作を開始する。TIA回路20のゲインが高ゲインのとき、TIA回路20の出力(TIAOUT)におけるプリアンプル信号の“1”のレベルは、コンパレータ130が比較する比較しきい値V2より低く、コンパレータ120が比較する比較しきい値V1よりは高い。また、TIA回路20の出力“0”のレベル、つまり、プリバイアスレベルは、コンパレータ110が比較する比較しきい値V0よりも高い。
コンパレータ110は、プリバイアス期間で、TIA回路20の出力が無信号レベルから“0”のレベルに変化し、比較しきい値V0以上となると、出力をHレベルに変化させる。これに伴い、フリップフロップ回路161の出力Q0はHレベルに変化する。比較しきい値V1及びV2は、“0”のレベルよりも高いレベルであるので、コンパレータ120、130の出力は、プリバイアス期間ではLレベルのまま変化しない。従って、フリップフロップ回路162の出力Q1及びフリップフロップ回路163の出力Q2は、Lレベルのままである。遅延回路164は、フリップフロップ回路163の出力Q2がLレベルであるので、フリップフロップ回路161の出力Q0に遅延を与えて出力する。
プリアンプル信号が入力され、TIA回路20の出力が“1”のレベルになると、コンパレータ120の出力はHレベルに変化し、フリップフロップ回路162の出力Q1はHレベルに変化する。このとき、TIA回路20の出力は比較しきい値V2よりも小さいので、コンパレータ130の出力及びフリップフロップ回路163の出力Q2はLレベルのままである。遅延回路165は、フリップフロップ回路163の出力Q2がLレベルであるので、フリップフロップ回路162の出力Q1に遅延を与えて出力する。
遅延回路164は、フリップフロップ回路161の出力Q0の立ち上がりエッジからプリバイアス期間分遅れてSW0_ON/OFFをHレベルに変化させる。フリップフロップ回路141は、SW0_ON/OFFがHレベルに変化するタイミングで、COMP_STOP信号をHレベルに変化させる。コンパレータ110、120、130は、COMP_STOP信号がHレベルに変化すると、比較動作を停止する。
遅延回路165は、フリップフロップ回路162の出力Q1の立ち上がりエッジからプリバイアス期間分遅れて出力をHレベルに変化させる。OR回路167は、遅延回路165の出力とフリップフロップ回路163の出力Q2との論理和を出力するので、遅延回路165の出力がHレベルに変化したことに伴って、出力をHレベルに変化させる。つまり、OR回路167の出力であるSW1_ON/OFFは、フリップフロップ回路162の出力Q1の立ち上がりエッジからプリバイアス分遅れてHレベルに変化する。
ここで、プリアンプル信号入力時のTIA回路20の出力が比較しきい値V2よりも大きければ、SW1_ON/OFFがHレベルに変化するまでに、フリップフロップ回路163の出力Q2(SW2_ON/OFF)がHレベルに変化するはずである。従って、フリップフロップ回路162の出力Q1がHレベルに変化し、その後SW1_ON/OFFがHレベル変化するまでに、つまりは、フリップフロップ回路162の出力Q1がHレベルに変化し、その立ち上がりエッジからプリバイアス期間が経過するまでに、SW2_ON/OFFがHレベルに変化しないとき、プリアンプル信号の振幅は、比較しきい値V1と比較しきい値V2との間であると判断できる。
スイッチ34(SW1)は、SW1_ON/OFFがHレベルに変化するとオンになる。スイッチ34がオンになることで、TIA回路20の帰還抵抗は、抵抗31(R1)と抵抗32(R2)の並列抵抗となり、TIA回路20のゲインは、高ゲインから中ゲインに変化する。それに伴い、TIA回路20の出力(TIAOUT)の振幅は、ゲイン切り替え前に比して低下する。
プリバイアスレベルと比較しきい値V0とのレベル差が小さい場合、プリバイアスの変動(ノイズ)で、フリップフロップ回路161の出力Q0がHレベルに変化するタイミングが不安定になる。しかし、比較しきい値V1は、比較しきい値V2のレベルを“1”のレベルとしたときの“0”のレベルよりもマージンレベル2(式2)だけ高いレベルであるので、フリップフロップ回路162の出力Q1は、プリバイアス期間ではHレベルに変化しない。つまり、プリバイアス期間にて、フリップフロップ回路162の出力Q1及びSW1_ON/OFFに不安定な区間は発生しない。
フリップフロップ回路161(FF0)の出力Q0は、遅延回路164でプリバイアス期間分だけ遅延されるので、SW0_ON/OFFがプリバイアス期間でHレベルに変化することはない。このため、TIA回路20の出力が比較しきい値V1と比較しきい値V2との間にある場合も、COMP_STOP信号は、プリバイアス信号ではHレベルに変化しない。従って、コンパレータ110、120、130は、プリバイアス期間が経過し、プリアンプル信号入力された後に比較動作を停止する。
図6でも、コンパレータ110、120、130が最終的に出力する比較結果は、プリアンプル信号入力時の比較結果であることが保証される。その結果、プリバイアスの影響で、コンパレータ110の出力に不安定な波形が現れたとしても、プリアンプル信号での比較結果に基づいて、安定的に、ゲイン制御部30のスイッチ34を制御することができる。
なお、図6では、SW0_ON/OFFがHレベルになることでCOMP_STOP信号がHレベルに変化し、コンパレータ回路180における比較動作が停止する。このため、SW0_ON/OFF(COMP_STOP信号)がHレベルに変化した時点以降に、SW2_ON/OFFがHレベルに変化することはない。従って、フリップフロップ回路162の出力Q1がHレベルに変化し、かつ、フリップフロップ回路161の出力Q0の立ち上がりエッジからプリバイアス期間が経過するまでにSW2_ON/OFFがHレベルに変化しないとき、TIA回路20の出力(プリアンプル信号の振幅)は、比較しきい値V1と比較しきい値V2との間であると判断できる。
また、図6では、プリアンプル信号でHレベルとなったフリップフロップ回路162の出力Q1を、更にプリバイアス期間分遅延している。しかしながら、SW0_ON/OFFがHレベルになった時点で既にプリバイアス期間は経過しているので、それ以上、出力Q1を遅延する必要はない。従って、SW0_ON/OFFがHレベルになった時点でフリップフロップ回路162の出力Q1がHレベルであれば、その時点で、SW1_ON/OFFをHレベルに変化させてもよい。これを実現するには、図1の構成から遅延回路165を削除し、遅延回路164の出力(SW0_ON/OFF)と、フリップフロップ回路162の出力との論理積を取るAND回路を設け、AND回路の出力をOR回路167に入力すればよい。
図7に、TIA回路20の出力レベルが比較しきい値V1より小さく、比較しきい値V0よりも大きいときの各部の波形を示す。リセット信号の入力後、TIA回路20のゲインは高ゲインになり、コンパレータ回路180の各コンパレータは比較動作を開始する。TIA回路20のゲインが高ゲインのとき、TIA回路20の出力(TIAOUT)におけるプリアンプル信号の“1”のレベルは、コンパレータ120が比較する比較しきい値V1より低く、コンパレータ110が比較する比較しきい値V0よりは高い。
TIA回路20の出力は、プリバイアス期間で、無信号レベルから“0”のレベルに変化する。コンパレータ110が比較する比較しきい値V0は、比較しきい値V1のレベルを“1”のレベルとしたときの“0”のレベルよりもマージンレベル3(式3)だけ高い。従って、フリップフロップ回路161の出力Q0は、プリバイアス期間ではHレベルに変化しない。
プリアンプル信号が入力され、TIA回路20の出力が“1”のレベルになると、コンパレータ110の出力はHレベルに変化し、フリップフロップ回路161の出力Q0はHレベルに変化する。このとき、TIA回路20の出力は比較しきい値V1よりも小さいので、コンパレータ120及び130の出力はLレベルであり、フリップフロップ回路162の出力Q1及びフリップフロップ回路163の出力Q2はLレベルのままである。
遅延回路164は、フリップフロップ回路163の出力Q2がLレベルであるので、フリップフロップ回路161の出力Q0に遅延を与える。遅延回路164は、フリップフロップ回路161の出力Q0の立ち上がりエッジからプリバイアス期間分遅れてSW0_ON/OFFをHレベルに変化させる。フリップフロップ回路141は、SW0_ON/OFFがHレベルに変化するタイミングで、COMP_STOP信号をHレベルに変化させる。コンパレータ110、120、130は、COMP_STOP信号がHレベルに変化すると、比較動作を停止する。
ここで、プリアンプル信号入力時のTIA回路20の出力が比較しきい値V1よりも大きければ、SW0_ON/OFFがHレベルに変化するまでに、フリップフロップ回路162の出力Q1がHレベルに変化するはずである。従って、フリップフロップ回路161の出力Q0がHレベルに変化し、その後SW0_ON/OFFがHレベル変化するまでに、つまりは、フリップフロップ回路161の出力Q0がHレベルに変化し、その立ち上がりエッジからプリバイアス期間が経過するまでに、フリップフロップ回路162の出力Q1がHレベルに変化しないとき、プリアンプル信号の振幅は、比較しきい値V0と比較しきい値V1との間であると判断できる。
図7のケースでは、SW1_ON/OFF及びSW2_ON/OFFはLレベルのまま変化しないので、スイッチ34(SW1)及びスイッチ35(SW2)はオフのままである。従って、TIA回路20のゲインは、高ゲインのままである。本実施形態では、TIA回路20のプリアンプル信号入力時の出力レベルが比較しきい値V0と比較しきい値V1との間にあるときは、便宜上、SW0_ON/OFFがHレベルに変化した時点を、高ゲイン→高ゲインのゲイン切り替えがあったものとして取り扱うこととする。
図8に、TIA回路20の出力レベルが比較しきい値V0より小さいときの各部の波形を示す。リセット信号の入力後、TIA回路20のゲインは高ゲインになり、コンパレータ回路180の各コンパレータは比較動作を開始する。TIA回路20のゲインが高ゲインのとき、TIA回路20の出力(TIAOUT)におけるプリアンプル信号の“1”のレベルは、コンパレータ110が比較する比較しきい値V0より低い。この場合、フリップフロップ回路161〜163の出力Q0〜Q2は全てLレベルのまま変化しない。従って、SW0_ON/OFF、SW1_ON/OFF、SW2_ON/OFF、COMP_STOP信号も、Lレベルのままとなる。
再び図1に戻り、POST190は、バッファであり、TIA回路20が出力する信号を、シングル信号から差動信号へ変換する。VREF40は、POST190の差動入力の両端子間のバランスをとるためのダミー用アンプであり、固定電圧を出力する。POST190は、VREF40が出力する固定電圧とTIA回路20からの入力信号とを、差動信号でATC回路50に出力する。
リセット遅延回路80は、リセット信号と、スイッチ制御回路160が生成するSW0_ON/OFF、SW1_ON/OFF、SW2_ON/OFFとを入力する。リセット遅延回路80は、リセット信号とスイッチ制御回路160からの信号とに基づいて、ATC回路50におけるピーク検出を制御するPDRESET(PDリセット:Peak Detector リセット)信号を生成する。リセット遅延回路80は、リセット信号の入力後、ゲイン制御部30がゲイン切り替えを行うまでリセット信号を遅延し、ゲイン切り替え後にPDRESET信号をLレベルからHレベルに変化させる。
より詳細には、リセット遅延回路80は、バッファ150を介してリセット信号が入力されると、SW0_ON/OFF、SW1_ON/OFF、SW2_ON/OFFのレベルを監視する。リセット遅延回路80は、SW1_ON/OFF、SW2_ON/OFFの少なくとも一方がHレベルに変化すると、その時刻をゲイン切り替え開始時刻として認識する。リセット遅延回路80は、SW1_ON/OFF、SW2_ON/OFFがHレベルに変化しないとき、つまり、実際には高ゲインのまま維持されるときは、SW0_ON/OFFがHレベルに変化した時点を、高ゲインから高ゲインへのゲイン切り替開始時刻として認識する。
リセット遅延回路80は、SW0_ON/OFF、SW1_ON/OFF、SW2_ON/OFFがHレベルに変化すると、その時刻から所定の切り替え時間の経過後に、出力するPDRESET信号をHレベルに変化させる。ゲイン切り替え時間は、スイッチ制御回路160がゲイン切り替えを行ってから、TIA回路20が安定して切り替え後のゲインで信号出力を行うまでの間の時間を指す。リセット遅延回路80は、ATC回路50とマスク回路90とにPDRESET信号を送る。
ATC回路50は、ピーク検出回路(PEAK DETECTOR)51、54、加算回路52、ATCバッファ53を有する。ATC回路50は、入出力を差動形式とする。ピーク検出回路(−)51は、POST190が出力する差動信号の−側の信号のピークを検出する。ピーク検出回路(+)54は、POST190が出力する差動信号の+側の信号のピークを検出する。ピーク検出回路(−)51及びピーク検出回路(+)54は、それぞれ、リセット遅延回路80がPDRESET信号を出力すると、ピーク検出動作を開始する。つまり、ピーク検出回路(−)51及びピーク検出回路(+)54は、TIA回路20のゲイン切り替えが完了した後に、ピーク検出を開始する。
加算回路52は、ピーク検出回路(+)54が検出した+側のピーク信号と、−側の入力信号とを加算する。また、加算回路52は、ピーク検出回路(−)51が検出した−側のピーク信号と、+側の入力信号とを加算する。互いのピークを加算することで、入力信号のオフセットがキャンセルされ、しきい値が自動的に調整される。加算回路52は、ATCバッファ53を経由して、リミッティングアンプ60に調整した信号を出力する。
リミッティングアンプ60は、ATC回路50の出力を増幅し、バッファ70を介して、データ信号を出力する。マスク回路90は、リセット信号とリセット遅延回路80が生成するPDRESET信号とに基づいて、リミッティングアンプ60の出力をマスクする旨のマスク信号を生成する。マスク回路90は、リセット信号が入力されると、マスク信号を出力する。マスク回路90は、マスク信号の出力後、リセット遅延回路80がPDRESET信号を出力すると、その時点から所定時間の経過後に、マスク信号を解除する。この所定時間は、ピーク検出用プリアンプル信号が出力される期間の長さに相当する時間とする。
マスク回路90は、マスク信号をリミッティングアンプ60のコントロール端子に入力する。リミッティングアンプ60は、マスク信号が出力される期間は、信号出力を停止する。マスク信号は、リセット信号の入力後、ピーク検出用プリアンプル信号が出力される期間が経過するまで出力されるので、リミッティングアンプ60は、プリバイアス信号と、プリアンプル信号のうちのゲイン切り替え用プリアンプル信号及びピーク検出用プリアンプル信号とをマスクする。
信号検出回路100は、リセット信号とマスク信号とに基づいて、SDOUT信号を生成する。信号検出回路100は、リセット信号の入力後、出力するSDOUT信号を信号検出がない旨を示すLレベルに変化させる。信号検出回路100は、マスク回路90がリミッティングアンプ60のマスクを解除すると、つまり、マスク信号をHレベルからLレベルに変化させると、SDOUT信号を信号検出がある旨を示すHレベルに変化させる。リミッティングアンプ60は、プリバイアス信号とゲイン切り替え用プリアンプル信号とピーク検出用プリアンプル信号とをマスクするので、信号検出回路100は、その他のプリアンプル信号が出力されるタイミングから、データ信号の出力を経て、次のリセット信号が発行されるまでの間、SDOUT信号をHレベルにする。
図9に、POST190の出力、リミッティングアンプ60の出力、リセット信号、信号検出回路100の出力の信号波形例を示す。POST190の出力であるPOSTOUTP/ATCINP及びPOSTOUTN/ATCINN(a)は、受光素子10が出力する電流信号をTIA回路20で電圧信号に変換し、その電圧信号を差動信号に変換したものである。リミッティングアンプ60の出力であるLIM−AMP OUTP及びLIM−AMP OUTN(b)は、ATC回路50を通過したPOST190の出力をリミッティングアンプ60で増幅したものである。
バースト1からバースト2へ移り、リセット信号(c)のパルスが入力されると、信号検出回路100は、出力するSDOUT信号(d)をLレベルに変化させる。また、マスク回路90は、リミッティングアンプ60に出力するマスク信号をHレベルに変化させ、リミッティングアンプ60の出力をマスクする。リセット信号の入力後、COMP_STOP信号がLレベルにリセットされ、コンパレータ回路180は、比較動作を開始する。スイッチ制御回路160は、リセット信号の入力後、フリップフロップ回路161〜163をLレベルにリセットし、ゲイン制御部30内のスイッチ34及び35をオフにし、TIA回路20のゲインを高ゲインにする。
スイッチ制御回路160は、プリバイアスを経て、プリアンプル信号が入力されると、先頭のゲイン切り替え用プリアンプル信号の振幅(出力レベル)に応じて、TIA回路20のゲインを、高ゲイン、中ゲイン、又は、低ゲインに制御する。図9では、スイッチ制御回路160は、TIA回路20のゲインを低ゲインに制御している。ゲインが切り替わることで、POST190の出力POSTOUTP/ATCINP及びPOSTOUTN/ATCINNは、ゲイン切り替え前に比して、振幅が小さくなる。
リセット遅延回路80は、ゲイン切り替え後、ATC回路50及びマスク回路90にPDRESET信号を送る。より詳細には、リセット遅延回路80は、SW1_ON/OFF及びSW2_ON/OFFがHレベルに立ち上がってから(図5)、ゲイン切り替え時間の経過後にPDRESET信号をHレベルに変化させる。或いは、リセット遅延回路80は、SW1_ON/OFFがHレベルに立ち上がってから(図6)、ゲイン切り替え時間の経過後にPDRESET信号をHレベルに変化させる。または、リセット遅延回路80は、SW0_ON/OFFがHレベルに立ち上がってから(図7)、ゲイン切り替え時間の経過後にPDRESET信号をHレベルに変化させる。
ATC回路50は、PDRESET信号がHレベルに変化すると、ピーク検出動作を開始する。ATC回路50は、ゲイン切り替え用プリアンプル信号に後続するピーク検出用プリアンプル信号を用いてピーク検出を行う。マスク回路90は、PDRESET信号がHレベルに変化してから所定時間の経過後にマスク信号をLレベルに変化させる。マスク回路90は、ピーク検出用プリアンプル信号の出力が終了する時刻に合わせて、マスク信号をLレベルに変化させる。
リミッティングアンプ60は、マスク信号がLレベルになることで、出力停止を解除し、出力LIM−AMP OUTP及びLIM−AMP OUTNの出力を開始する。マスク信号は、リセット信号が入力されてからピーク検出用プリアンプル信号が終了するまでの間Hレベルになるので、リミッティングアンプ60は、ゲイン切り替え用プリアンプル信号とピーク検出用プリアンプル信号をマスクし、その他のプリアンプル信号以降の信号を出力する。
信号検出回路100は、マスク回路90がマスク信号をHレベルに変化させると、出力するSDOUT信号をHレベルに変化させる。信号検出回路100は、リセット信号の入力から、リミッティングアンプ60がその他のプリアンプル信号を出力するタイミングまでの間は、SDOUT信号をLレベルにする。信号検出回路100は、マスクが解除され、リミッティングアンプ60がその他のプリアンプル信号を出力するタイミングから、次のリセット信号が入力されるまで、SDOUT信号をHレベルにする。
図10に、動作手順を示す。光バースト受信器200に、バーストの先頭で、リセット信号が入力される(ステップS1)。スイッチ制御回路160は、リセット信号が入力されると、フリップフロップ回路161〜163をリセットし、TIA回路20のゲインを高ゲインにする(ステップS2)。また、フリップフロップ回路141は、出力COMP_STOPをLレベルにリセットする。コンパレータ回路180は、COMP_STOPがLレベルになることで、比較可能な状態になる。マスク回路90は、リミッティングアンプ60に出力するマスク信号をHレベルに変化させ、リミッティングアンプ60の出力をマスクする。信号検出回路100は、SDOUT信号をLレベルに変化させる。
受光素子10は、光入力信号を電流信号に変換する。TIA回路20は、高ゲインで、受光素子10が出力する電流信号を電圧信号に変換する(ステップS3)。コンパレータ回路180は、TIA回路20の出力信号のレベル(出力電圧)と、3つの比較しきい値V0〜V2をそれぞれ比較する(ステップS4)。コンパレータ回路180内のコンパレータ130が比較する比較しきい値V2は、光入力信号最大時のTIA回路20の出力電圧レベルを1のレベルとしたときの0のレベルよりも所定レベル高いレベルである(式1)ので、少なくともコンパレータ130の出力COMP2は、光入力信号がプリバイアス信号のとき、Hレベルに変化しない。
スイッチ制御回路160は、コンパレータ回路180から比較結果を入力し、それに基づいて、SW0_ON/OFF、SW1_ON/OFF、SW2_ON/OFFの信号レベルを変化させる。ゲイン切り替え用プリアンプル信号の振幅が比較しきい値V2以上のときは、ゲイン切り替え用プリアンプル信号入力時にフリップフロップ回路163の出力Q2がHレベルに変化し、SW1_ON/OFF及びSW2_ON/OFFがHレベルに変化する(図5)。ゲイン切り替え用プリアンプル信号の振幅が比較しきい値V1と比較しきい値V2との間のときは、フリップフロップ回路162の出力Q1がHレベルに変化してからプリバイアス期間の経過後に、SW1_ON/OFFがHレベルに変化する(図6)。ゲイン切り替え用プリアンプル信号の振幅が比較しきい値V0と比較しきい値V1との間のときは、フリップフロップ回路161の出力Q0がHレベルに変化してからプリバイアス期間の経過後に、SW0_ON/OFFがHレベルに変化する(図7)。
ゲイン制御部30は、スイッチ制御回路160が出力するSW1_ON/OFF、SW2_ON/OFFの信号レベルに組み合わせに応じて、スイッチ34及びスイッチ35のオン・オフを制御し、TIA回路20のゲイン切り替えを行う(ステップS5)。TIA回路20のゲインは、スイッチ34及びスイッチ35のオン・オフの組み合わせに応じて決まる。スイッチ34及び35の双方がオフのとき、TIA回路20のゲインは高ゲインになる。スイッチ34及び35の双方がオンのとき、TIA回路20のゲインは低ゲインになる。スイッチ34のみがオンのとき、TIA回路20のゲインは中ゲインになる。
OR回路140は、SW0_ON/OFF、SW1_ON/OFF、SW2_ON/OFFの何れか1つでもHレベルに変化すると、つまり、TIA回路20のゲイン切り替えが行われると、出力をHレベルに変化させる。フリップフロップ回路141は、OR回路140の出力がHレベルに変化することで、COMP_STOPをHレベルに変化させる。コンパレータ回路180は、COMP_STOPがHレベルに変化することで、比較動作を停止する(ステップS6)。ここまでの各ステップは、光入力信号のプリバイアス信号及びゲイン切り替え用プリアンプル信号が入力されているときに行われる。
TIA回路20は、ゲイン切り替え後、ゲイン切り替え用プリアンプル信号に後続するピーク検出用プリアンプル信号以降の信号を、切り替え後のゲインで増幅する。リセット遅延回路80は、リセット信号の入力後、SW0_ON/OFF、SW1_ON/OFF、SW2_ON/OFFの何れかがHレベルに変化すると、その時刻から所定のゲイン切り替え時間の経過後に、PDRESET信号を出力する(ステップS7)。ATC回路50内のピーク検出回路(−)51及びピーク検出回路(+)54は、PDRESET信号が出力されると、ピーク検出を開始する(ステップS8)。加算回路52は、ピーク検出回路(−)51が検出した(−)側のピーク信号と(+)側の入力信号とを加算する。また、加算回路52は、ピーク検出回路(+)54が検出した(+)側のピーク信号と(−)側の入力信号とを加算する(ステップS9)。加算された信号は入力信号のオフセット信号をキャンセルし、しきい値が動的に調整される。
マスク回路90は、ピーク検出完了までプリアンプル信号が出力されないように、PDRESET信号が出力された時点(ピーク検出開始時刻)から、ピーク検出に要する時間が経過するまでの間、リセット信号入力時にHレベルにしたマスク信号をHレベルに保ち、その後、マスク信号をLレベルに変化させる。リミッティングアンプ60は、マスク信号がLレベルに変化することで出力停止を解除し、信号を出力する(ステップS10)。マスク回路90は、ピーク検出用プリアンプル信号が出力される間はマスク信号をHレベルに保つので、リミッティングアンプ60は、リセット信号入力からピーク検出が完了するまでの間の信号、すなわち、出力に影響しないプリバイアス信号、ゲイン切り替え用プリアンプル信号、及び、ピーク検出用プリアンプル信号の出力をマスクする。
リミッティングアンプ60は、マスクが解除された以降の信号、すなわち、プリアンプル信号の残りの信号(その他のプリアンプル信号)、及び、データ信号を出力する。信号検出回路100は、マスク信号がLレベルに変化すると、リセット信号入力時にLレベルとしたSDOUT信号をHレベルに変化させる(ステップS11)。信号検出回路100は、リミッティングアンプ60がその他のプリアンプル信号及びデータ信号を出力する間、SDOUT信号をHレベルに保ち、次のバーストでリセット信号が入力されると、SDOUT信号をLレベルに変化させる。
本実施形態では、光入力信号を電圧信号に変換し、その電圧信号のレベルを、光入力信号最大時の電圧信号の電圧レベルを1のレベルとしたときの0のレベルよりも所定レベル高いレベルを含む複数の比較しきい値と比較する。その後、複数の比較しきい値との比較結果に基づいて、光入力信号を電圧信号に変換する際のゲインを制御する。光入力信号最大時の電圧信号の電圧レベルを1のレベルとしたときの0のレベルよりも所定レベル高いレベルである比較しきい値(V2)は、プリバイアス信号のレベルよりも高い。このため、電圧信号のレベルと比較しきい値V2との比較結果は、プリアンプル信号入力時の比較結果であることが保証される。従って、本実施形態では、プリバイアスの影響を受けずに、TIA回路20のゲインを制御することが可能になる。
本実施形態では、電圧信号のレベルを、比較しきい値V2(式1)、比較しきい値V1(式2)、及び、比較しきい値V0(式3)の3つの比較しきい値と比較し、電圧信号に変換する際のゲインを、高ゲイン、中ゲイン、低ゲインの何れかに制御する。光バースト受信器200は、電圧信号のレベルが比較しきい値V2以上である旨が検出されたときは、プリアンプル信号のレベルが比較しきい値V2以上であるので、ゲインを低ゲインに制御する。また、電圧信号のレベルが比較しきい値V1以上である旨が検出されたときは、電圧信号のレベルが比較しきい値V0以上となってからプリバイアスの期間に相当する期間が経過するまで、又は、電圧信号のレベルが比較しきい値V1以上となってからプリバイアスの期間に相当する期間が経過するまでに電圧信号のレベルが比較しきい値V2以上になるかを判断する。その期間内に電圧信号のレベルが比較しきい値V2以上にならないときは、プリアンプル信号のレベルは、比較しきい値V1と比較しきい値V2との間であると判断できるので、電圧信号に変換する際のゲインを中ゲインに制御する。光バースト受信器200は、電圧信号のレベルが比較しきい値V0以上である旨が検出されたときは、電圧信号のレベルが比較しきい値V0以上となってからプリバイアスの期間に相当する期間が経過するまでに電圧信号のレベルが比較しきい値V1以上になるか否かを判断する。その期間内に電圧信号のレベルが比較しきい値V1以上にならないときは、プリアンプル信号のレベルは、比較しきい値V0と比較しきい値V1の間にあると判断できるので、電圧信号に変換する際のゲインを高ゲインに制御する。上記何れのケースでも、プリアンプル信号のレベルと比較しきい値との比較結果に基づいてゲイン制御を行っているので、プリバイアスの影響を受けずに、ゲイン制御を行うことが可能である。
本実施形態では、光バースト受信器200は、電圧信号が比較しきい値V2以上である旨が検出されると、電圧信号が比較しきい値V1以上であることが検出されてからプリバイアス期間分経過すると、又は、電圧信号が比較しきい値V0以上であることが検出されてからプリバイアス期間分経過すると、電圧信号と3つの比較しきい値V0〜V2との比較動作を停止する。電圧信号が比較しきい値V2以上である旨が検出された時点、電圧信号が比較しきい値V1以上であることが検出されてからプリバイアス期間分経過した時点、及び、電圧信号が比較しきい値V0以上であることが検出されてからプリバイアス期間分経過した時点の何れも、プリバイアス信号の期間は終了しており、プリアンプル信号が入力される期間内である。従って、上記3つの時点の何れかの時点で比較動作を停止した場合、最終的な比較結果は、プリアンプル信号での比較結果であることが保証される。このため、光バースト受信器200は、プリバイアスのノイズなどの影響を受けずに、プリアンプル信号に基づいて安定的にゲイン制御を行うことができる。
本実施形態では、光バースト受信器200は、リセット遅延回路80で、リセット信号をTIA回路20のゲイン制御が完了するまで遅延し、ATC回路50におけるピーク検出を、ゲインの制御が完了した後に開始する。この場合、ATC回路50は、光入力信号の入力パワーが大きいときでも、プリバイアス信号をプリアンプル信号と誤認識してピーク検出することがなく、プリバイアス信号のノイズが大きいような場合でも、安定的にプリアンプル信号のピークを検出することができる。
本実施形態では、光バースト受信器200は、マスク回路90が、リセット信号の入力後にリミッティングアンプ60の出力をマスクし、ATC回路50におけるピーク検出の開始から所定期間経過後にリミッティングアンプ60のマスクを解除する。このようにすることで、プリバイアス信号と、プリアンプル信号のうちのゲイン切り替え用のプリアンプル信号及びピーク検出用のプリアンプル信号との出力をマスクすることができる。本実施形態では、光バースト受信器200は、リセット信号の入力からリミッティングアンプ60のマスク解除までの間はSDOUT信号を信号出力がない旨を表すレベル(Lレベル)とし、マスク解除後に信号出力がある旨を示すレベル(Hレベル)にする。このようにすることで、プリアンプル信号のうちのその他のプリアンプル信号及びデータ信号が出力されるときに、その旨を後段の回路に通知することができる。
なお、図1では、コンパレータ回路180は、TIA回路20の出力と比較しきい値とを比較したが、比較の対象は入力光信号の光パワーに応じた電圧信号であればよく、TIA回路20の出力には限定されない。図11に、変形例の光バースト受信器200aを示す。コンパレータ回路180は、POST190の出力端子(+)と接続され、出力端子(+)から出力される電圧信号のレベルと比較しきい値とを比較する。この構成でも、図1の構成と同様な効果が得られる。図11の構成とする場合、TIA回路20の出力負荷が、図1の構成に比して安定するというメリットがある。逆に、デメリットとしては、POST190の出力端子は、プラス側とマイナス側との2つがあるため、振幅が、図1の構成に比して半分になるということが挙げられる。
図1では、フリップフロップ回路163の出力Q2(SW2_ON/OFF)をNOT回路166で反転し、出力Q2がLレベルのときに、遅延回路164及び165でフリップフロップ回路161の出力Q0及びフリップフロップ回路162の出力Q1をそれぞれ遅延した。これは、光バイアス信号にプリバイアス信号がない場合や、あっても消光比が高くプリバイアス信号が認識できないということを想定し、フリップフロップ回路161〜163の出力Q0〜Q2がほぼ同時にHレベルに変化したときは、SW0_ON/OFF、SW1_ON/OFFも遅延なくHレベルに変化させるためである。
しかし、フリップフロップ回路163の出力Q2がHレベルのときは、OR回路167が論理和を取ることで、SW1_ON/OFFもHレベルになる。このため、遅延回路165は、フリップフロップ回路163の出力Q2とは無関係に、常時、フリップフロップ回路162の出力Q1を遅延してもSW1_ON/OFFには影響を与えない。また、SW0_ON/OFFは、スイッチ34及び35の制御とは関係がないので、SW0_ON/OFFの出力がHレベルに変化する時点がSW1_ON/OFF及びSW2_ON/OFFがHレベルに変化する時点から遅れても問題はない。従って、遅延回路164は、フリップフロップ回路163の出力Q2とは無関係に、常時、フリップフロップ回路161の出力Q0を遅延してもよい。つまり、図1の構成からNOT回路166を省き、遅延回路164及び165がフリップフロップ回路163の出力Q2とは無関係に入力信号を遅延する構成とすることもできる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明の光バースト受信器、及び、方法は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
10:受光素子
20:TIA回路
30:ゲイン制御部
31〜33:抵抗
34、35:スイッチ
40:VREF
50:ATC回路
51、54:ピーク検出回路
52:加算回路
53:ATCバッファ
60:リミッティングアンプ
70、150:バッファ
80:リセット遅延回路
90:マスク回路
100:信号検出回路
110、120、130:コンパレータ
140:OR回路
141:フリップフロップ回路
160:スイッチ制御回路
161〜163:フリップフロップ回路
164、165:遅延回路
166:NOT回路
167:OR回路
180:コンパレータ回路
190:POST
200:光バースト受信器
20:TIA回路
30:ゲイン制御部
31〜33:抵抗
34、35:スイッチ
40:VREF
50:ATC回路
51、54:ピーク検出回路
52:加算回路
53:ATCバッファ
60:リミッティングアンプ
70、150:バッファ
80:リセット遅延回路
90:マスク回路
100:信号検出回路
110、120、130:コンパレータ
140:OR回路
141:フリップフロップ回路
160:スイッチ制御回路
161〜163:フリップフロップ回路
164、165:遅延回路
166:NOT回路
167:OR回路
180:コンパレータ回路
190:POST
200:光バースト受信器
Claims (20)
- 光入力信号を電圧信号に変換する電圧信号変換手段と、
前記電圧信号変換手段のゲインを複数のゲインの中の何れかに制御するゲイン制御手段と、
前記電圧信号変換手段の出力電圧を、光入力信号最大時の前記電圧信号変換手段の出力電圧レベルを1のレベルとしたときの0のレベルよりも所定レベル高いレベルを含む複数の比較しきい値と比較する比較手段と、
前記比較手段の比較結果に基づいて、前記電圧信号変換手段のゲインを決定するゲイン決定手段とを備える光バースト受信器。 - 前記ゲイン制御手段は、前記電圧信号変換手段のゲインを高中低の3つのゲインに制御し、前記比較手段は、光入力信号最大時の電圧レベルをMax_1レベルとし、光入力信号の最小消光比をMin_消光比とし、マージンレベル1、マージンレベル2、マージンレベル3を所定のマージンレベルとして、
V2=(Max_1レベル/Min_消光比)+マージンレベル1
V1=(V2/Min_消光比)+マージンレベル2
V0=(V1/Min_消光比)+マージンレベル3
で定まる3つの比較しきい値V0、V1、V2のそれぞれと比較する第1〜第3のコンパレータを有し、前記ゲイン決定手段は、前記第1〜第3のコンパレータの比較結果に基づいて、前記ゲインを決定する、請求項1に記載の光バースト受信器。 - 前記ゲイン決定手段は、前記第3のコンパレータが前記電圧信号が前記比較しきい値V2以上である旨を検出すると、前記電圧信号変換手段のゲインを低ゲインと決定する、請求項2に記載の光バースト受信器。
- 前記ゲイン決定手段は、前記第2のコンパレータが前記電圧信号が前記比較しきい値V1以上である旨を検出し、かつ、前記第1のコンパレータが前記電圧信号が前記比較しきい値V0である旨を検出してから、又は、前記第2のコンパレータが前記電圧信号が前記比較しきい値V1以上である旨を検出してからプリバイアスの期間に相当する期間が経過するまでに前記第3のコンパレータが前記電圧信号が前記比較しきい値V2以上である旨を検出しないときは、前記電圧信号変換手段のゲインを中ゲインと決定する、請求項2又は3に記載の光バースト受信器。
- 前記ゲイン決定手段は、前記第1のコンパレータが前記電圧信号が前記比較しきい値V0以上である旨を検出し、かつ、前記第1のコンパレータが前記電圧信号が前記比較しきい値V0以上である旨を検出してからプリバイアスの期間に相当する期間が経過するまでに前記第2のコンパレータが前記電圧信号が前記比較しきい値V1以上である旨を検出しないときは、前記電圧信号変換手段のゲインを高ゲインと決定する、請求項2乃至4の何れか一に記載の光バースト受信器。
- 前記ゲイン制御手段は、前記電圧信号変換手段の入力と出力との間に接続された第1の帰還抵抗と、前記入力と出力との間に第1のスイッチを介して接続された第2の帰還抵抗と、前記入力と出力との間に第2のスイッチを介して接続された第3の帰還抵抗とを有し、前記ゲイン決定手段は、前記第1のコンパレータの出力をラッチする第1のラッチ回路と、該第1のラッチ回路の出力をプリバイアス期間分遅延して出力する第1の遅延回路と、前記第2のコンパレータの出力をラッチする第2のラッチ回路と、該第2のラッチ回路の出力をプリバイアス期間分遅延して出力する第2の遅延回路と、前記第3のコンパレータの出力をラッチする第3のラッチ回路とを有し、前記第2の遅延回路の出力で前記第1のスイッチのオンオフを制御し、前記第3のラッチ回路の出力で前記第2のスイッチのオンオフを制御することで、前記ゲイン制御手段のゲインを決定する、請求項2乃至5の何れか一に記載の光バースト受信器。
- 前記第1の遅延回路及び前記第2の遅延回路は、前記第3のラッチ回路が前記電圧信号が前記比較しきい値V2以上である旨の信号を出力するとき、入力信号をプリバイアス期間分遅延して出力し、前記第3のラッチ回路が前記電圧信号が前記比較しきい値V2よりも低い旨の信号を出力するとき、入力信号を遅延せずに出力する、請求項6に記載の光バースト受信器。
- 前記第1の遅延回路の出力と、前記第2の遅延回路の出力と、前記第3のラッチ回路の出力との論理和を取り、前記比較手段に出力するコンパレータストップ回路を更に有し、前記比較手段は、コンパレータストップ回路の出力信号レベルが変化すると、第1〜第3のコンパレータの比較動作を停止する、請求項6又は7に記載の光バースト受信器。
- 前記電圧信号変換手段が出力する電圧信号を、シングル信号から差動信号に変換するアンプと、前記差動信号のピークを検出するピーク検出回路、及び、差動信号と前記検出されたピークとを加算する加算回路を有する自動しきい値制御回路と、該自動しきい値制御回路の出力を増幅するリミッティングアンプと、入力バースト信号の先頭部分で入力されるリセット信号を前記ゲイン制御手段におけるゲイン制御が完了するまで遅延し、PD(Peak Detector)リセット信号として出力するリセット遅延回路とを更に備え、
前記ピーク検出回路は、前記リセット遅延回路がPDリセット信号を出力すると、ピーク検出を開始する、請求項1乃至8の何れか一に記載の光バースト受信器。 - 前記リセット信号が入力されると前記リミッティングアンプの出力を停止させ、前記PDリセット信号が入力されてから所定期間経過後に前記リミッティングアンプの出力停止を解除するマスク回路を更に備える、請求項9に記載の光バースト受信器。
- 前記リセット信号が入力されてから、前記マスク回路が前記リミッティングアンプの出力停止を解除するまでの間、出力する信号検出信号を信号検出がない旨に対応する信号レベルとし、前記リミッティングアンプの出力停止が解除されると、前記信号検出信号を信号検出がある旨に対応する信号レベルに変化させる信号検出回路を更に備える、請求項10に記載の光バースト受信器。
- 光入力信号を電圧信号に変換するステップと、
前記電圧信号のレベルを、光入力信号最大時の前記電圧信号の電圧レベルを1のレベルとしたときの0のレベルよりも所定レベル高いレベルを含む複数の比較しきい値と比較するステップと、
前記比較の結果に基づいて、前記電圧信号に変換する際のゲインを制御するステップとを有する光バースト受信方法。 - 前記比較するステップでは、光入力信号最大時の電圧レベルをMax_1レベルとし、光入力信号の最小消光比をMin_消光比とし、マージンレベル1、マージンレベル2、マージンレベル3を所定のマージンレベルとして、
V2=(Max_1レベル/Min_消光比)+マージンレベル1
V1=(V2/Min_消光比)+マージンレベル2
V0=(V1/Min_消光比)+マージンレベル3
で定まる3つの比較しきい値V0、V1、V2と前記電圧信号とを比較し、前記ゲインを制御するステップでは、比較するステップでの3つの比較しきい値との比較結果に基づいて、前記ゲインを、高ゲイン、中ゲイン、低ゲインの何れかに制御する、請求項12に記載の光バースト受信方法。 - 前記比較するステップで、前記電圧信号が前記比較しきい値V2以上である旨を検出すると、前記ゲインを制御するステップで、ゲインを低ゲインに制御する、請求項13に記載の光バースト受信方法。
- 前記比較するステップで、前記電圧信号が前記比較しきい値V1以上である旨を検出し、かつ、前記電圧信号が前記比較しきい値V0となってから、又は、前記電圧信号が前記比較しきい値V1以上となってから、プリバイアスの期間に相当する期間が経過するまでに前記電圧信号が前記比較しきい値V2以上である旨を検出しないとき、前記ゲインを制御するステップで、ゲインを中ゲインに制御する、請求項13又は14に記載の光バースト受信方法。
- 前記比較するステップで、前記電圧信号が前記比較しきい値V0以上である旨を検出し、かつ、前記電圧信号が前記比較しきい値V0以上となってからプリバイアスの期間に相当する期間が経過するまでに前記電圧信号が前記比較しきい値V1以上である旨を検出しないとき、前記ゲインを制御するステップで、ゲインを高ゲインに制御する、請求項13乃至15の何れか一に記載の光バースト受信方法。
- 前記比較するステップで、前記電圧信号が前記比較しきい値V2以上であると検出すると、前記電圧信号が前記比較しきい値V1以上であることを検出してからプリバイアス期間分経過すると、又は、前記電圧信号が前記比較しきい値V0以上であることを検出してからプリバイアス期間分経過すると、前記電圧信号と前記3つの比較しきい値との比較動作を停止する、請求項13乃至16の何れか一に記載の光バースト受信方法。
- 前記電圧信号を、シングル信号から差動信号に変換するステップと、
前記差動信号のピークを検出するステップと、
前記差動信号に前記検出されたピークを加算するステップと、
前記ピークが加算された差動信号を増幅して出力するステップとを更に有し、
前記ピークを検出するステップを、入力バースト信号の先頭部分で入力されるリセット信号が入力され、前記変換するステップにおけるゲインの制御が完了した後に開始する、請求項12乃至17の何れか一に記載の光バースト受信方法。 - 前記リセット信号の入力後、前記ピーク検出が開始されてから所定期間が経過するまでの間、前記差動信号を増幅した信号の出力をマスクする、請求項18に記載の光バースト受信方法。
- 前記リセット信号の入力後、前記差動信号を増幅した信号のマスクが解除されるまでの間は、信号検出がない旨に対応する信号レベルの信号を出力し、前記マスクが解除されると、信号検出がある旨に対応する信号レベルの信号を出力するステップを更に有する、請求項19に記載の光バースト受信方法。
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